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JP2008215783A - 極低温冷凍機および極低温冷凍方法 - Google Patents

極低温冷凍機および極低温冷凍方法 Download PDF

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JP2008215783A JP2007058004A JP2007058004A JP2008215783A JP 2008215783 A JP2008215783 A JP 2008215783A JP 2007058004 A JP2007058004 A JP 2007058004A JP 2007058004 A JP2007058004 A JP 2007058004A JP 2008215783 A JP2008215783 A JP 2008215783A
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Yasumi Otani
安見 大谷
Koichi Osemochi
光一 大勢持
Masahiko Takahashi
政彦 高橋
Michitaka Ono
通隆 小野
Toru Kuriyama
透 栗山
Takashi Sasaki
高士 佐々木
Masami Urata
昌身 浦田
Shigeo Nakayama
茂雄 中山
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B9/00Compression machines, plants or systems, in which the refrigerant is air or other gas of low boiling point
    • F25B9/10Compression machines, plants or systems, in which the refrigerant is air or other gas of low boiling point with several cooling stages

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  • Containers, Films, And Cooling For Superconductive Devices (AREA)

Abstract

【課題】予冷手段を設け、かつ、膨張圧力をこの冷媒の臨界圧力以下とすることにより、冷凍効率の向上を図れる極低温冷凍機を得ることができる。
【解決手段】極低温冷凍機は、冷媒を圧縮する高圧縮コンプレッサ10及びこの圧縮された冷媒が通過する2段蓄冷材2a、1段蓄冷材2bが充填されシリンダ5内を往復運動する蓄冷器容器6を含み冷凍サイクル中にサイモン膨張を行うGM冷凍機16であって、蓄冷器容器6の側面に設けられ予冷する少なくとも1個の予冷用GM冷凍機20と、高圧縮コンプレッサ10内の冷媒の膨張圧力をこの冷媒の臨界圧力以下に調整する圧力調整手段と、GM冷凍機16の最終段の冷却ステージ1内の底部に設けられ冷媒が膨張するときに生じる液体を含む冷媒と熱交換を行う熱交換手段19と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ギフォード・マクマホン冷凍機を用いて実現させる蓄冷式の極低温冷凍機および極低温冷凍方法に関する。
超電導技術を実現するには極低温の環境が不可欠である。この極低温環境を実現するのには、様々なタイプの極低温の冷凍機がある。この中には、ギフォード・マクマホン冷凍機(以下、GM冷凍機という。)と呼ばれる蓄冷式の極低温冷凍機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ここでは、2段膨張式のGM冷凍機16について、図5を用いて説明する。GM冷凍機16は、冷媒を圧縮する高圧縮コンプレッサ10と、この高圧縮コンプレッサ10に配管を介して接続された給気/排気切替弁7と、この給気/排気切替弁7を設置した蓄冷器容器6とを有している。蓄冷器容器6と高圧縮コンプレッサ10とは、真空容器壁18を隔てて配置されている。この蓄冷器容器6はディスプレーサとして機能しシリンダ5内を往復運動する。このシリンダ5の下端には冷却ステージ1が設けられている。この高圧縮コンプレッサ10は、通常、高圧(吐出)側約2MPa、低圧(吸気)側約0.8MPaで運転される。このGM冷凍機により4Kレベルの冷却を行うために、蓄冷器容器6内に極低温で比熱の高い希土類金属やセラミック等の2段蓄冷材2a、1段蓄冷材2bが充填されている。
なお、このGM冷凍機の冷凍機ヘッドの冷媒吸気圧力や冷媒排気圧力を調整する圧力調整手段として、吸気バルブ、排気バルブと圧縮機の間に流量調整弁を配置した構成も知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、GM/JT冷凍機と呼ばれる蓄冷式冷凍機とジュール・トムソン冷凍ループとを組み合わせた極低温冷凍機が知られている(例えば、特許文献3参照)。この極低温冷凍機の一種であるGM/JT冷凍機は、予冷用のGM冷凍機を伴うが、JT冷凍機側は排気圧力を大気圧の0.1MPa程度にまで下げることにより、冷媒であるヘリウムを液化させ、潜熱により冷却を行っている。この冷媒の単位流量当たりの寒冷発生量は、GM冷凍能力より大きくなり、4Kレベルの冷却における冷凍効率はGM/JT冷凍機の方が優れている。
特開平4−52468号公報 特開平10−132405号公報 特開平4−52467号公報
GM冷凍機16を用いた蓄冷式の極低温冷凍機によって4Kレベルの冷却を行うためには、極低温で比熱の高い希土類金属やセラミック等の蓄冷材を使う必要がある。
しかし、冷媒であるヘリウムガスは4Kレベルの冷却においては、例えば通常のGM冷凍機等の運転圧力(給気2MPa、排気0.8MPa程度)では、原理的にカルノー効率の2割程度しか冷凍能力が得られない、という課題があった。
また、GM/JT冷凍機によれば、JT冷凍機側で排気圧力を大気圧の0.1MPa程度にまで下げることにより、4Kレベルの冷却における冷凍効率はGMよりも優れた効果が得られている。
しかし、GM/JT冷凍機は、JT弁(絞り弁)を介しての膨張による寒冷発生を利用した向流型冷凍機であるので、不純物混入による絞り弁部分の詰りにより、冷凍性能の劣化が発生し易い。また、一般的に、向流型の熱交換器を3段必要とするために高価になってしまう、という課題があった。
また、上述した従来の蓄冷式冷凍機においては、冷媒ガスは一方向流ではなく、往復動している。また、JT弁に相当するような絞り部はないため、不純物による性能劣化が起こり難い。また、JT冷凍機の向流型熱交換器に相当する蓄冷器は、構成が単純なために比較的安価に製作できる。このために、GM冷凍機に代表される蓄冷式冷凍機による信頼性や低コストのメリットと、GM/JT冷凍機の高効率のメリットを合わせ持った冷凍機の実現を想定すると、膨張圧力を大気圧レベルまで下げた蓄冷式冷凍機が考えられる。
しかしながら、GM冷凍機は原理上、圧縮比増加により冷凍効率が低下する。したがって、ただ単に、多段のGM冷凍機をそのまま運転圧力を下げても、冷凍効率を向上することができないところに課題があった。
さらに、4Kレベルの冷却を行う冷凍機としてパルスチューブ冷凍機を用いる技術が知られている。しかし、パルスチューブ冷凍機を用いるときは、4Kレベルの寒冷に寄与するパルス管低温側の膨張空間以上の容積をパルス管内に必要としているため、無効容積増加による冷媒の必要流量の増加が起こり、効率を低下させているところに課題があった。
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、GM冷凍機において、予冷手段を設け、かつ、膨張圧力をその冷媒の臨界圧力以下とすることにより、冷凍効率の向上を図れる極低温冷凍機および極低温冷凍方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の極低温冷凍機においては、冷媒を圧縮するコンプレッサ及びこの圧縮された冷媒が通過する蓄冷材が充填されシリンダ内を往復運動する蓄冷器容器を含み冷凍サイクル中にサイモン膨張を行うギフォード・マクマホン冷凍機を有する極低温冷凍機であって、前記蓄冷器容器の側面に設けられ予冷する少なくとも1段の予冷手段と、前記コンプレッサ内の冷媒の膨張圧力をこの冷媒の臨界圧力以下に調整する圧力調整手段と、前記ギフォード・マクマホン冷凍機の最終段の冷却ステージ内の底部に設けられ前記冷媒が膨張するときに生じる液体を含む冷媒と熱交換を行う熱交換手段と、を有することを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するため、本発明は、冷媒を圧縮するコンプレッサステップ及びこの圧縮された冷媒が通過する蓄冷材が充填されシリンダ内を往復運動する蓄冷器容器を含むギフォード・マクマホン冷凍機を用いて冷凍サイクル中にサイモン膨張を行う極低温冷凍方法において、前記蓄冷器容器の側面に設けられた少なくとも1段の予冷手段により予冷するステップと、前記コンプレッサ内の冷媒の膨張圧力をこの冷媒の臨界圧力以下に調整するステップと、前記ギフォード・マクマホン冷凍機の最終段の冷却ステージ内の底部に設けられた熱交換手段により前記冷媒が膨張するときに生じる液体を含む冷媒と熱交換を行うステップと、を有することを特徴とするものである。
本発明の極低温冷凍機および極低温冷凍方法によれば、冷凍機に予冷手段を設け、かつ、膨張圧力をこの冷媒の臨界圧力以下とすることにより、冷凍効率の向上を図ることができる。
以下、本発明に係る極低温冷凍機及びその方法の実施の形態について、図面を参照して説明する。ここで、同一又は類似の部分には共通の符号を付すことにより、重複説明を省略する。
図1は、本発明の第1の実施の形態の蓄冷式極低温冷凍機を示す構成図である。
本図に示すように、極低温冷凍機は、冷凍サイクル中でサイモン膨張を行う本実施形態の蓄冷式のGM冷凍機16を備えている。ここでは、まず、この2段膨張式のGM冷凍機16について説明する。
GM冷凍機16は、冷媒を圧縮する高圧縮コンプレッサ10を有している。この高圧縮コンプレッサ10内の冷媒の膨張圧力をこの冷媒の臨界圧力以下に調整するために圧力調整手段が設けられている。この圧力調整手段によって、高圧縮コンプレッサ10の冷媒の膨張圧力をこの冷媒の臨界圧力以下としている。また、この高圧縮コンプレッサ10を用いて4Kレベルの冷却を行うときには、冷媒としてヘリウムが用いられる。このヘリウムには、ヘリウム4(He)や同位体であるヘリウム3(He)がある。ヘリウム3を用いたときは、沸点は3.19Kであり、ヘリウム4を用いたときは、沸点は4.215Kである。
この高圧縮コンプレッサ10は、高圧側配管23、低圧側配管24を経由してGM冷凍機16の蓄冷器を構成する蓄冷器容器6に接続されている。この高圧側配管23及び低圧側配管24には、吸気バルブ及び排気バルブとして機能する給気/排気切替弁7が介在している。また、GM冷凍機16の本体の上部には、スコッチヨーク8が設置されている。このスコッチヨーク8は、ディスプレーサ及びバルブ駆動モータ9の軸による円運動を、偏心したクランクを用いることにより、直線的な上下往復運動に変換する機構である。このスコッチヨーク8の上下往復運動する出力軸25の他端は、シリンダ5内を往復運動する蓄冷器容器6に接続されている。
このGM冷凍機16は、シリンダ5内を往復運動しディスプレーサとしても機能する蓄冷器容器6が内蔵されている。この蓄冷器容器6の上部にはスコッチヨーク8の出力軸25が連結され、蓄冷器容器6はシリンダ5内を往復運動する。この蓄冷器容器6上部及び中間部には、それぞれ1段シール3b、2段シール3aが設けられ、冷媒の移動を制限している。
この蓄冷器を構成する蓄冷器容器6内の上部には、1段蓄冷材2bが内蔵され、下部には、2段蓄冷材2aが内蔵されている。また、蓄冷器容器6の側面には、1段の予冷手段冷却ステージ4が設置されている。シリンダ5の下部には、冷却ステージ1が設置されている。この蓄冷式冷凍機により4Kレベルの冷却を行うためには、極低温で比熱の大きい希土類金属やセラミック等から作製された蓄冷材を使う必要がある。
この蓄冷器を構成する蓄冷器容器6の側面には、予冷手段が少なくとも1段設置されて予冷している。この予冷手段として、GM冷凍機、パルスチューブ冷凍機又はスターリング冷凍機等を使用することができる。ここでは、1段の予冷用GM冷凍機20が予冷手段冷却ステージ4を介して蓄冷器容器6の側面に設置した例を図示している。この予冷用GM冷凍機20は、予冷用冷凍機コールドヘッド12を有し、予冷用冷凍機コンプレッサ13を備えている。
また、上記GM冷凍機16の最下段の冷却ステージ1の内側に設けられ冷媒が膨張するときに生じる液体を含む冷媒と熱交換を行う熱交換手段19が内蔵されている。この熱交換手段19については後述する。
このように構成された本実施の形態において、高圧縮コンプレッサ10で圧縮された高圧冷媒は、給気/排気切替弁7を経由して蓄冷器容器6に導入される。スコッチヨーク8の出力軸25により、蓄冷器容器6はシリンダ5内を往復運動することにより、高圧冷媒は蓄冷器容器6に内蔵された2段蓄冷材2a、1段蓄冷材2bと接触し熱交換し放出される。このとき、サイモン膨張によりガスの温度が下がり、低温が発生する。
4Kレベルの冷却を行うときには、室温からの蓄冷損失等を考慮して効率よく冷却するために、通常は、GM冷凍機の蓄冷器を2段膨張式又は3段膨張式の多段化にして冷却している。ここでは、2段膨張式のGM冷凍機16を例示した。
この2段膨張式のGM冷凍機16は、最初の段の入口部での温度は300Kレベルであり、最後の段の出口部では4Kレベルである。この間に50Kレベルの1段の中間の冷却手段である予冷手段が設置される。3段膨張式のGM冷凍機を設置するときは、最初の段と最後の段との間に80Kレベル及び20Kレベルの2段の予冷手段が設置される。
次に、GM冷凍機の冷凍能力について説明する。
この4Kレベルの冷凍においては、運転圧力を大気圧力にまで低下させて、冷媒を液化させ、その潜熱を利用して冷却するときの方が冷却効率は高い。一方、予冷手段である80K、50K、20Kレベルの冷却においては、大気圧力にまで膨張圧力を低下させると、所定の冷凍能力を得るためには、ある程度高い(通常2MPa程度の)供給圧力が必要となり、高圧縮比となってしまう。GM冷凍機は原理上圧縮比が高くなるほど効率が悪くなるため、予冷手段による冷却においては、膨張圧力を大気圧力にまで下げるメリットはない。
そこで、本実施の形態においては、4Kレベルの冷却を行うGM冷凍機16と、予冷を行う予冷用GM冷凍機20とを別々の独立した系統に区分し、運転圧力を各々に最適な条件の下で運転する。すなわち、予冷用GM冷凍機20は通常のGM冷凍機の運転圧力である給気圧約2MPaであり、排気圧0.8MPa程度とする。一方、4Kレベルの冷却を行う蓄冷式冷凍機であるGM冷凍機16は排気圧力(=膨張圧力)を大気圧程度、あるいはその冷媒の臨界圧力以下にまで下げることで冷媒を液化させる。この液化に伴う潜熱で効率よく4Kレベルの冷却を行うことにより、全体として効率の高い4Kレベルの冷凍を達成することができる。
なお、4Kレベルの冷却を行う通常のGM冷凍機は、従来は、図5に示すように、冷媒として臨界圧力を超えたヘリウムガスが用いられるために、ギャップ式の熱交換器が使用されていた。すなわち、冷媒の強制対流熱伝達を行うためのギャップ26が4Kレベルの冷却を行う冷却ステージ内に存在していた。冷却ステージ1の内壁と蓄冷器容器外壁6aとのギャップ26を冷媒が通るときに、冷却ステージ1を強制対流により冷却していた。
一方、本実施の形態のGM冷凍機16においては、膨張圧力を大気圧力程度にまで下げて膨張している。そうすると、冷媒は1Hz程度の冷凍サイクル内においては、冷媒が膨張したときに液となって冷却ステージ底部に貯溜する。冷却ステージに熱負荷をかけたときには沸騰熱伝達により、効率的に伝熱が行われる。このために、ギャップ部における熱交換は不要となり、蓄冷器容器6からの冷媒の出入り口を冷却ステージ1側に直接設けることができる。このようにして、膨張時の圧力損失を低減することができる。また、冷却ステージ底部の伝熱面積を増加することができ、熱流束に伴う壁と液との温度差を低減でき、冷凍効率の向上及び冷却温度の低下を図ることができる。
本実施の形態によれば、ギフォード・マクマホン冷凍機において、1段以上の予冷段を設け、かつ、膨張圧力をその冷媒の臨界圧力以下とすることにより、また、冷却ステージの内壁と蓄冷器外壁とのギャップを削減することにより、極低温冷凍機の冷凍効率のさらなる向上を図ることができる。
図2は、本発明の第2の実施の形態の蓄冷式極低温冷凍機を示す構成図である。本図は、図1の極低温冷凍機の蓄冷器容器6の下部を切断して示すものであり、図1と同一又は類似の部分には共通の符号を付すことにより、重複説明を省略する。
本図に示すように、蓄冷器容器6は、シリンダ5内に内蔵され往復運動する。この蓄冷器容器6には、冷媒が通過する2段蓄冷材2aが内蔵されている。このシリンダ5の下部には、冷却ステージ1が設置されている。このシリンダ5内の下部には、熱交換手段19として多孔質伝熱体14が設けられている。この多孔質伝熱体14は、球状金属製接合体、ポーラス状金属又はハニカム状金属等から作製されている。また、この球状金属状接合体、ポーラス状金属又はハニカム状金属等は、良熱伝導体又は高比熱体の性質を有する希土類金属より作製されている。
このように、底部に熱伝導率の高い銅等の金属球を敷き詰め、メッキ、あるいは拡散接合等の手段で冷却ステージと熱的に接触させている。あるいは、金属球として、極低温で比熱の高い希土類金属を用いることで、冷却ステージの温度振幅の低減を図り、冷凍効率の向上を図ることも可能である。
本実施の形態によれば、GM冷凍機において、1段以上の予冷段を設け、かつ、膨張圧力をその冷媒の臨界圧力以下とすることにより、また、熱交換手段19として多孔質伝熱体14を用いることにより、極低温冷凍機の冷凍効率の向上をさらに図ることができる。
図3は、本発明の第3の実施の形態の蓄冷式極低温冷凍機を示す構成図である。本図は、図1の極低温冷凍機の蓄冷器容器6の下部を切断して示すものであり、図1と同一又は類似の部分には共通の符号を付すことにより、重複説明を省略する。
本図に示すように、冷却ステージ1の底部に、熱交換手段19として貫通しない上向きの凹み15aを多数設けた熱伝導体15を配置することにより、伝熱面積を増加させることができる。または、図には示さないが、冷却ステージ1に凹凸を設け、表面積の増加を図ることも効果がある。その際、蓄冷器容器6の先端の底部にも相対する凹凸を設けることで、冷凍サイクルに対する無効容積の低減を図ることになり、冷凍効率の向上を図ることができる。
すなわち、図3に示すように、冷却ステージ1の底部に貫通しない上向きの凹み15aを多数設けることにより、伝熱面積を増加させることができる。または、図には示さないが、冷却ステージ1に凹凸を設け、表面積の増加を図ることも効果がある。このときに、蓄冷器容器6の先端の底部にも相対する凹凸を加工することにより、冷凍サイクルに対する無効容積の低減を図ることができ、冷凍効率の向上を図ることも可能である。
本実施の形態によれば、GM冷凍機において、1段以上の予冷段を設け、かつ、膨張圧力をその冷媒の臨界圧力以下とすることにより、また、熱交換手段19として貫通しない上向きの凹み15aを多数設けた熱伝導体15を配置することにより、極低温冷凍機の冷凍効率の向上をさらに図ることができる。
図4は、本発明の第4の実施の形態の蓄冷式極低温冷凍機を示す構成図である。本図は、図1の極低温冷凍機の蓄冷器容器6の下部に穴加工された熱伝導体15を設けるものであり、図1と同一又は類似の部分には共通の符号を付すことにより、重複説明を省略する。
本図に示すように、蓄冷器容器6は、シリンダ5内に内蔵され往復運動する。この蓄冷器容器6には、冷媒が通過する2段蓄冷材2aが内蔵されている。このシリンダ5の下部には、冷却ステージ1が設置されている。このシリンダ5内の下部には、熱交換手段として加工された熱伝導体15を備えている。この加工された熱伝導体15には、微細な貫通孔15bが加工され、さらにポーラス状の下向きの凹み15cが加工されている。この加工された熱伝導体15は、良熱伝導体又は高比熱体の性質を有する希土類金属より作製されている。また、最終段の蓄冷器容器6の蓄冷器容器先端部6bには先端シール手段である先端シール3cが設けられている。この先端シール3cは、蓄冷器容器先端部6bとシリンダ5の内壁との間をシールすることができる。
このように構成された本実施の形態において、加工された熱伝導体15は貫通孔15bが加工されかつ下向きの凹み15cが加工されているので、冷凍機コールドヘッドを傾斜したときでも、所定の冷凍能力を得ることができる。また、蓄冷器容器6の蓄冷器容器先端部6bとシリンダ5の内壁との間に先端シール3cを設けている。この先端シール3cにより、密度の高い低温冷媒がシリンダ5と蓄冷器容器6との間に流れ込んで生じる対流による熱侵入を抑制することができる。このとき、先端シール3cは冷却ステージ1とは離れた位置に設置することにより、摩擦発熱が直接冷却ステージ1に伝達しないようにしておく。
本実施の形態によれば、GM冷凍機において、1段以上の予冷段を設け、かつ、膨張圧力をその冷媒の臨界圧力以下とすることにより、また、熱交換手段19として貫通孔15b及び下向きの凹み15cが加工された熱伝導体15を設けることにより、極低温冷凍機の冷凍効率のさらなる向上を図ることができる。
また、シリンダ5の底部には、貫通孔15bが加工されかつ下向きの凹み15cが加工されている加工された熱伝導体15が配置されている。このために、冷凍機コールドヘッドを傾けても、下向きの凹み15cがあるので、凝縮した液が貯溜することができる。かくして、冷凍機の取り付け方向の誤差に関連する冷凍性能の劣化を抑制することのできる。
さらに、本発明は、上述したような各実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の各実施例を組み合わせて、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
本発明の第1の実施の形態の蓄冷式極低温冷凍機を示す構成図。 本発明の第2の実施の形態の蓄冷式極低温冷凍機を示す構成図。 本発明の第3の実施の形態の蓄冷式極低温冷凍機を示す構成図。 本発明の第4の実施の形態の蓄冷式極低温冷凍機を示す構成図。 従来の蓄冷式極低温冷凍機を示す構成図。
符号の説明
1…冷却ステージ、2a…2段蓄冷材、2b…1段蓄冷材、3a…2段シール、3b…1段シール、3c…先端シール、4…予冷手段冷却ステージ、5…シリンダ、6…蓄冷器容器、6a…蓄冷器容器外壁、6b…蓄冷器容器先端部、7…給気/排気切替弁、8…スコッチヨーク、9…ディスプレーサ及びバルブ駆動モータ、10…高圧縮コンプレッサ、10a…給気(高圧)側、10b…排気(低圧)側、11…伝熱板、12…予冷用冷凍機コールドヘッド、13…予冷用冷凍機コンプレッサ、14…多孔質伝熱体、15…熱伝導体、15a…上向きの凹み、15b…貫通孔、15c…下向きの凹み、16…GM冷凍機、18…真空容器壁、19…熱交換手段、20…予冷用GM冷凍機、23…高圧側配管、24…低圧側配管、25…出力軸、26…ギャップ。

Claims (9)

  1. 冷媒を圧縮するコンプレッサ及びこの圧縮された冷媒が通過する蓄冷材が充填されシリンダ内を往復運動する蓄冷器容器を含み冷凍サイクル中にサイモン膨張を行うギフォード・マクマホン冷凍機を有する極低温冷凍機であって、
    前記蓄冷器容器の側面に設けられ予冷する少なくとも1段の予冷手段と、
    前記コンプレッサ内の冷媒の膨張圧力をこの冷媒の臨界圧力以下に調整する圧力調整手段と、
    前記ギフォード・マクマホン冷凍機の最終段の冷却ステージ内の底部に設けられ前記冷媒が膨張するときに生じる液体を含む冷媒と熱交換を行う熱交換手段と、
    を有することを特徴とする極低温冷凍機。
  2. 前記冷媒はヘリウムであること、を特徴とする請求項1記載の極低温冷凍機。
  3. 前記予冷手段は、ギフォード・マクマホン冷凍機、パルス管冷凍機及びスターリング冷凍機から選択された少なくとも1種であること、を特徴とする請求項1又は2記載の極低温冷凍機。
  4. 前記熱交換手段は、球状金属製接合体、ポーラス状金属及びハニカム状金属から選択された少なくとも1種から作製されていること、を特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の極低温冷凍機。
  5. 前記熱交換手段は、希土類金属より作製されていること、を特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の極低温冷凍機。
  6. 前記ギフォード・マクマホン冷凍機の最終段の蓄冷材を通過した前記冷媒が前記冷却ステージ内の膨張空間に導入される通路が前記蓄冷器容器の底部に設けられること、を特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の極低温冷凍機。
  7. 前記熱交換手段は、貫通孔が加工されかつ下向きの凹みが加工された伝熱体を具備すること、を特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の極低温冷凍機。
  8. 前記熱交換手段は、前記最終段の蓄冷器容器の先端部に設けられ前記シリンダの内壁との間をシールする先端シール手段を具備すること、を特徴とする請求項7記載の極低温冷凍機。
  9. 冷媒を圧縮するコンプレッサステップ及びこの圧縮された冷媒が通過する蓄冷材が充填されシリンダ内を往復運動する蓄冷器容器を含むギフォード・マクマホン冷凍機を用いて冷凍サイクル中にサイモン膨張を行う極低温冷凍方法において、
    前記蓄冷器容器の側面に設けられた少なくとも1段の予冷手段により予冷するステップと、
    前記コンプレッサ内の冷媒の膨張圧力をこの冷媒の臨界圧力以下に調整するステップと、
    前記ギフォード・マクマホン冷凍機の最終段の冷却ステージ内の底部に設けられた熱交換手段により前記冷媒が膨張するときに生じる液体を含む冷媒と熱交換を行うステップと、
    を有することを特徴とする極低温冷凍方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016118372A (ja) * 2014-12-22 2016-06-30 住友重機械工業株式会社 極低温冷凍機および極低温冷凍機の運転方法
CN106257054B (zh) * 2016-07-15 2018-06-26 浙江大学 Gm制冷机压缩机单元的模型构建方法及检测装置
CN110440477A (zh) * 2019-08-26 2019-11-12 西南交通大学 一种可插拔式低温容器

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