JP2008299559A - ストレージシステム及びストレージシステムにおけるデータ移行方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ストレージシステムにおいて、データ移行を行う際、データ移行途中におけるアクセス性能等の低下を防止できる技術を提供する。
【解決手段】本ストレージシステムでは、制御部100は、記憶領域202の例えば低速ボリューム(V1)51から高速ボリューム(V2)52へのデータ移行の処理(P1)を行い、それに伴い、共有メモリ120(キャッシュメモリ114)上に動的に確保した第1の領域(CA2,V3)へ、対象データを転送し、ホスト300等からのアクセスに応答可能にする処理(P2)を行う。これにより、移行途中におけるアクセス性能等が確保される。
【選択図】図1
【解決手段】本ストレージシステムでは、制御部100は、記憶領域202の例えば低速ボリューム(V1)51から高速ボリューム(V2)52へのデータ移行の処理(P1)を行い、それに伴い、共有メモリ120(キャッシュメモリ114)上に動的に確保した第1の領域(CA2,V3)へ、対象データを転送し、ホスト300等からのアクセスに応答可能にする処理(P2)を行う。これにより、移行途中におけるアクセス性能等が確保される。
【選択図】図1
Description
本発明は、RAID制御等の機能を備えるストレージ装置、及びストレージ装置を含んで構成されるストレージシステム(情報処理システム)に関し、特に、データ/情報ライフサイクル管理及びデータ移行などの技術に関する。
ストレージシステムにおいて、データライフサイクル管理(DLCM)や情報ライフサイクル管理(ILCM)等が知られている。これらは、データ/情報を作成し、記憶領域に格納・保存し、削除するまでの、一連のライフサイクルを管理・運用する技術であり、重要度や利用価値などの変化に合わせて、データ/情報を適切な記憶装置/記憶領域に格納するものである。
また、ストレージシステムにおいて、データ移行の技術として、データのアクセス性能などに応じて、データを格納する記憶領域/記憶装置を移行(再配置)するものがある。例えば、ストレージ装置において、アクセス増減等を契機として、高速ボリュームと低速ボリュームの間でデータを移動させるものがある。
ライフサイクル管理やデータ移行に関する技術例として、特開2006−215954号公報(特許文献1)には、ストレージ装置のアーカイブ管理方法について記載されている。また、特開平9−69031号公報(特許文献2)には、ストレージ装置の論理ボリューム再配置について記載されている。
特開2006−215954号公報
特開平9−69031号公報
前記DLCMやデータ移行に係わり、ボリューム上のデータを記憶領域/記憶装置の間で移行させる際、データ移行途中において、当該データに対するアクセス性能等が低下する。特に、データ移行時間中では、当該データに対するホストからのデータ入出力のアクセス(データ読み出し/書き込み要求)に対して応答できない。また、ボリューム単位なので、不必要なデータも含めて移行していたため、移行時間が余計にかかっていた。
本発明は以上のような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ストレージシステムにおいて、DLCMやデータ移行を行う際、データ移行途中におけるアクセス性能等の低下を防止できる技術を提供することにある。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。前記目的を達成するために、本発明は、HDD等の記憶装置群により記憶領域(例えばボリューム)を提供する記憶装置部と、記憶装置部に対するデータの記憶等を制御する制御部(コントローラ)とを備えるストレージ装置、及びストレージ装置を含んで構成されるストレージシステム及びストレージシステムにおけるデータ移行方法であって、以下に示す構成を有することを特徴とする。
本発明のストレージシステムにおいて、ストレージ装置は、記憶領域に、データが記憶される第1のボリューム、第2のボリュームを有し、制御部は、当該制御部内の共有メモリまたはキャッシュメモリと、ホスト装置を含む外部との通信インタフェース処理部と、記憶装置部との通信インタフェース処理部と、を有する。そして、制御部は、所定の条件に従い、第1のボリュームから第2のボリュームへのデータの移行を制御する第1の処理と、第1の処理に伴い、共有メモリ上に動的に確保した第1の領域に、第1のボリューム内の移行されるデータに対応する対象データを転送してアクセス応答可能な状態にし、第2のボリュームへ反映することで、少なくとも移行中における対象データに対するアクセス性能を確保する第2の処理と、を行う。
本発明では、データ(情報)ライフサイクル管理やデータ移行に係わり、ボリューム上のデータを記憶領域/記憶装置の間で移行(移動/コピー)させる際、データ移行途中(移行元から移行先のボリュームへデータを移行するまでの移行時間)においても、当該データに対するアクセス性能等を確保するために、以下の構成を有する。本発明のシステム及び方法では、ストレージシステム内において、移行時間でのデータのアクセス性能等の低下を防止するために、メモリ(例えばストレージ装置の共有メモリ)に、第1の領域として仮想ボリュームまたはキャッシュエリアを動的に確保し、当該第1の領域上に、移行データに対応する対象データを転送して、当該データに対するアクセスに応答可能にする。
第1の領域は、データ移行として処理されるデータ(移行データ)の移行時間中のアクセスの確保として利用されるものであり、ポリシー設定などに応じて、対象データが第1の領域に格納される。第1の領域(仮想ボリュームまたはキャッシュエリア)は、データ移行の契機や、移行データ容量や、移行時間(移行開始及び終了)や、メモリ状況や、ポリシー設定(閾値設定など)などに応じて、システム内に動的に確保される。即ち、第1の領域は、データ移行の開始及び終了に伴い、作成(確保)から消去(解除)までが管理され、容量(サイズ)や残存時間なども変動する。移行開始に伴い第1の領域が確保され、移行終了後、第1の領域またはその上のデータが不要になった場合などに消去される。
上記のような構成により、少なくともデータ移行時間中における当該データに対するアクセス性能等が確保される。また、システムへの負荷が抑えられつつ、データ移行に伴うデータアクセス性能等の確保が実現される。
本システム及び方法では、記憶領域(ボリューム)間のデータ移行処理(第1の処理とする)と、それに伴う、第1の領域の動的確保等によるアクセス性能等確保の処理(第2の処理とする)と、を行うことを特徴とする。
第1の処理では、移行元の第1のボリュームと、移行先の第2のボリュームと、を有し、第1のボリュームから第2のボリュームへ対象データを移行するものである。第1の処理は、ポリシー設定などに基づき、動的な記憶再配置処理として行われる。例えば、制御部は、データに対するアクセスの程度に基づき、移行データ(ファイル等)や、移行の契機などを判断し、移行データをボリューム間で移行する。第1のボリューム内のアクセスが有るファイル等に対し、アクセスの回数や順位などに関する閾値比較判断をもとに、必要なデータのみを、第2のボリュームへ移行する。
第2の処理では、第1の領域、特に第1、第2のボリュームに対応付けられる仮想ボリューム(第3のボリューム)、の動的な確保の他に、第1のボリュームから第3のボリュームへの対象データの転送(移動/コピー)、第3のボリュームにおけるホストからのデータ入出力等のアクセスへの応答(データの参照や更新)、第3のボリュームから移行先の第2のボリュームへの対象データ(更新可能性有り)の反映(移動/コピー)、旧データの消去、等の処理を有する。第2の処理は、ポリシー設定などに基づき、第1の処理に伴う自動的な処理として行われる。例えば、制御部は、データに対するアクセスの程度に基づき移行データ及びタイミングが決定されるのに伴い、第1の領域への転送の対象データ(ファイル内のアクセス領域等)や、第1の領域の容量などを判断し、対象データを第1の領域へ転送する。移行データに対応して、必要なデータのみを、第1の領域(第3のボリューム)へ転送する。第1の領域へ転送する対象となるデータ(対象データ)は、移行元の第1のボリューム内のデータ(移行データ)に対応して、例えば、ホストが扱うデータであるファイル等、あるいは、その内のアクセス領域のデータ、等である。
第1の領域において、仮想ボリューム(第3のボリューム)は、ストレージ側に確保されるボリューム(第1、第2のボリューム)に対し、ストレージの外部、特に制御部の共有メモリ(ホストからのアクセスに対し応答可能なメモリ)上に確保され、対応付けられるものである。また、キャッシュエリアは、例えば、1つ以上の仮想ボリュームを配置するために設けるエリア(仮想ボリュームキャッシュエリア)である。即ち、共有メモリ等に対し、1次的に仮想ボリュームキャッシュエリアが設けられ、2次的に仮想ボリュームが設けられる。そして、仮想ボリューム内に対象データが転送により配置される。また、これらの消去(解除)の際には、逆に、対象データ、仮想ボリューム、キャッシュエリアの順で消去される。
また例えば、データ移行(第1の処理)は、アクセス処理速度が異なる記憶装置/ボリュームの間で行われる。例えば、データへのアクセス数などの低下に応じて、高速ボリュームから低速ボリュームへ移行する。例えば、データへのアクセス数などの上昇に応じて、低速ボリュームから高速ボリュームへ移行する。また、記憶資源の配置として、例えば、ストレージ装置の内部に、データ移行が行われる複数の種類のボリュームを備える構成、あるいは、ストレージ装置の内部と外部のストレージ装置とに分けて、複数の種類のボリュームを備える構成などがある。
また特に、第1の領域への転送の単位としては、データ移行の単位(ファイル等)とは異なり、ファイル内のアクセス領域のブロック等の単位とすることで、余分なデータ転送を減らし、処理効率を向上する。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。本発明によれば、ストレージシステムにおいて、DLCMやデータ移行を行う際、データ移行途中におけるアクセス性能等の低下を防止できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
本実施の形態では、ストレージシステムにおけるデータ移行に係わり、低速ボリューム上のデータ(ファイル)を、高速ボリュームへ移行させる際、データ移行途中においても、当該データ(ファイル内のアクセス領域のデータ)に対するホストからのアクセス性能等を確保するために、以下の構成を有する。本システムでは、ストレージ装置の制御部の共有メモリ(キャッシュメモリ)に、第1の領域として仮想ボリュームキャッシュエリア及び仮想ボリュームを動的に確保し、当該第1の領域(仮想ボリューム)に、移行データ(ファイル)に対応する対象データ(アクセス領域のデータ)を転送して、ホストからのデータ入出力アクセス等に応答可能にする。第1の領域は、データ移行として処理されるデータ(移行データ)の移行時間中のアクセスの確保として利用される。第1の領域は、移行データ容量やデータ移行時間(移行開始及び終了)などに応じて動的に確保され、移行終了後、所定時間以上アクセスが無い場合などに消去される。上記のような構成により、データ移行時間中における移行データに対するホストからのデータ入出力アクセス等のアクセス性能が確保される。また、システムへの負荷、特にストレージ装置の制御部におけるデータ移行処理とホストアクセス応答処理との二重の負荷、が抑えられつつ、データ移行に伴うデータアクセス性能等の確保が実現される。
(実施の形態1)
図1〜図18を用いて、本発明の実施の形態1のストレージシステム及び方法(データ移行方法)を説明する。図1は、概要構成、図2は、システム構成例、図3は、ハードウェア構成例、図4は、記憶構造例、図5は、メモリ詳細、図6は、移行及び転送等の詳細、図7〜図9は、処理フロー、図10〜図16は、管理情報テーブル例、図17,図18は、表示画面例である。
図1〜図18を用いて、本発明の実施の形態1のストレージシステム及び方法(データ移行方法)を説明する。図1は、概要構成、図2は、システム構成例、図3は、ハードウェア構成例、図4は、記憶構造例、図5は、メモリ詳細、図6は、移行及び転送等の詳細、図7〜図9は、処理フロー、図10〜図16は、管理情報テーブル例、図17,図18は、表示画面例である。
<概要>
図1において、本実施の形態における特徴に係わる概要構成を示している。本ストレージシステムにおいて、ホスト(ホスト装置)300、制御部(ストレージコントローラ)100、記憶領域(ストレージ)202を有する。ホスト300に対し制御部100が通信接続される。制御部100は、記憶領域202に対するデータの記憶を制御する。また、制御部100と記憶領域202を合わせてストレージ装置またはストレージシステムとして捉えてもよい。
図1において、本実施の形態における特徴に係わる概要構成を示している。本ストレージシステムにおいて、ホスト(ホスト装置)300、制御部(ストレージコントローラ)100、記憶領域(ストレージ)202を有する。ホスト300に対し制御部100が通信接続される。制御部100は、記憶領域202に対するデータの記憶を制御する。また、制御部100と記憶領域202を合わせてストレージ装置またはストレージシステムとして捉えてもよい。
ホスト300は、ユーザ(クライアント)が使用する、またはユーザの装置からアクセスされる、PC、サーバ等の情報処理装置である。ホスト300は、制御部100にアクセスすることで記憶領域202にデータを入出力する。
制御部100は、プロセッサ101や、図示しないメモリ上に制御プログラム102などを有し、プロセッサ101による制御プログラム102の実行により制御部100としての機能を実現する。制御部100は、共有メモリ120を有し、共有メモリ120として、制御情報メモリ113と、特に、記憶領域202に対する入出力データを一時的に格納するためのキャッシュメモリ(CM)114と、を有する。制御情報メモリ113は、制御部100が用いる制御情報などを格納し、また特に、本システムの特徴的な処理のための管理情報テーブル150を格納する。
記憶領域202は、HDD群などの記憶資源から構成され、1つのストレージ装置内に存在してもよいし、複数のストレージ装置内に分かれて存在してもよい。記憶領域202は、本システムにおいては特に、低速ボリューム領域(VL)211と、高速ボリューム領域(VH)212と、を有する。高速ボリューム領域(VH)212は、低速ボリューム領域(VL)211に対して、データ入出力アクセスの処理速度等が高速であるボリュームからなる領域である。各ボリューム領域(VL,VH)内には、1つ以上のボリューム(ストレージボリュームまたは論理ボリューム)、それぞれ、低速ボリューム(V1)51、高速ボリューム(V2)52、が確保される。制御部100は、記憶領域202のボリューム群をアクセスしてデータの読み書きが可能である。
キャッシュメモリ114は、その領域全体が、業務キャッシュエリア(CA1とする)41と仮想ボリュームキャッシュエリア(CA2とする)42との2つのキャッシュエリアに分けて管理される。業務キャッシュエリア(CA1)41は、業務処理等のために使用される、通常(従来技術同様)のキャッシュ制御用のエリアである。一方、仮想ボリュームキャッシュエリア(CA2)42は、本システムで特徴的な処理のために専用に設定・確保されるエリアである。
仮想ボリュームキャッシュエリア(CA2)42内には、更に、1つ以上の仮想ボリューム(V3)53が設定・確保される。仮想ボリューム53は、記憶領域202側のボリューム(V1,V2)に対応した、制御部100側の共有メモリ120上のボリュームである。
また例えば、低速ボリューム(V1)51内には、ホスト300が扱うファイル60(例えばF1とする)が格納される。ファイル60は、制御部100が扱う論理ユニット(LU)と対応付けられる。ファイル60は、ホスト300からのデータ入出力のアクセスに応じて制御部100がデータを読み書きすることで内容が更新される。
データ移行処理(第1の処理)としては、P1で示すように、制御部100は、ポリシー設定等に基づく判断により、低速ボリューム領域(VL)211の低速ボリューム(V1)51から高速ボリューム領域(VH)212の高速ボリューム(V2)52へ、対象となるデータ(ファイル60)を移行する処理を行う。移行データの単位は、ファイル60である。
また、特徴的な処理(第2の処理)として、P2で示すように、制御部100は、第1の処理(P1)に伴い、低速ボリューム(V1)51のファイル(F1)60のうち特にアクセス領域(更新領域)のデータを、対象データとして、キャッシュメモリ114上に動的に確保した仮想ボリューム(V3)53へ転送する処理を行う。対象データの単位は、データブロック群である。仮想ボリューム(V3)53上に転送されたデータは、ホスト300からのデータ入出力アクセスに対し応答できる状態になる。
高速ボリューム(V2)52へのファイル(F1)60の移行が終了した後、仮想ボリューム(V3)上のデータにおける更新内容(ホスト300からのアクセスにより更新されたデータ)が、高速ボリューム(V2)52へ反映(転送)される。
なお、従来技術例のストレージシステムにおいては、第1の処理(P1)を行う場合に、上記のような第2の処理(P2)は行われていない。また、データ移行単位は、ボリューム単位であった(ファイル単位ではない)。ストレージ装置(制御部)では、ボリューム間のデータ移行処理と、ボリュームに対するホスト等のアクセス処理とで二重に負荷がかかり、ホストアクセス性能等に影響を与えていた。また、ボリューム単位なので、不必要なデータも含めて移行していたため、移行時間が余計にかかっていた。
<システム(1)>
図2において、実施の形態1である第1のシステム構成例として、ストレージ装置1内部におけるDLCMを想定した構成例を示している。記憶領域202の構成例として、1つのストレージ装置1(第1のストレージ装置1A)内に、処理速度の異なるボリューム領域(VL,VH)が構成されている場合である。
図2において、実施の形態1である第1のシステム構成例として、ストレージ装置1内部におけるDLCMを想定した構成例を示している。記憶領域202の構成例として、1つのストレージ装置1(第1のストレージ装置1A)内に、処理速度の異なるボリューム領域(VL,VH)が構成されている場合である。
ストレージ装置1の記憶装置部200に、低速記憶装置部(PL)221、中速記憶装置部(PM)223、高速記憶装置部(PH)222といった、処理速度(HDD30のディスクアクセス速度など)の異なる三種類の記憶装置部を有する。高速記憶装置部(PH)222は、相対的に高速な記憶装置(物理デバイス:PDEV)群、例えばFC(ファイバチャネル)−HDD30等により構成される。低速記憶装置部(PL)221は、相対的に低速な記憶装置群、例えばSATA(シリアルATA)−HDD30等により構成される。同様に、中速記憶装置部(PM)223は、それらの中間の処理速度の記憶装置群により構成される。高速記憶装置部(PH)222は、高速ボリューム領域(VH)212を提供し、低速記憶装置部(PL)221は、低速ボリューム領域(VL)211を提供する。
そして、低速ボリューム領域(VL)211の低速ボリューム(V1)51から高速ボリューム領域(VH)212の高速ボリューム(V2)52へデータ移行が行われるものである。
<ハードウェア構成>
図3において、本ストレージシステムの全体の構成例、及びストレージ装置1のハードウェア構成例を示している。ホスト300に対し、第1のストレージ装置1Aが接続される。また、第1のストレージ装置1Aに対し、通信網500を介して、第2のストレージ装置1Bが外部接続される。通信網500は、例えばファイバチャネルスイッチによるストレージエリアネットワーク等である。第2のストレージ装置1Bは、第1のストレージ装置1Aと同様に、制御部100及び記憶装置部200などを備える装置であり、機能や記憶容量などが異なっても構わない。また、第2のストレージ装置1Bは第1のストレージ装置1Aに直接接続されても構わない。また、第1のストレージ装置1Aに対し、SVP(サービスプロセッサ)190を介して管理端末400が接続される。
図3において、本ストレージシステムの全体の構成例、及びストレージ装置1のハードウェア構成例を示している。ホスト300に対し、第1のストレージ装置1Aが接続される。また、第1のストレージ装置1Aに対し、通信網500を介して、第2のストレージ装置1Bが外部接続される。通信網500は、例えばファイバチャネルスイッチによるストレージエリアネットワーク等である。第2のストレージ装置1Bは、第1のストレージ装置1Aと同様に、制御部100及び記憶装置部200などを備える装置であり、機能や記憶容量などが異なっても構わない。また、第2のストレージ装置1Bは第1のストレージ装置1Aに直接接続されても構わない。また、第1のストレージ装置1Aに対し、SVP(サービスプロセッサ)190を介して管理端末400が接続される。
ホスト300は、業務処理等のためのアプリケーションプログラム(AP)301群やOS、ストレージ装置1を利用するためのストレージ利用プログラム302、ストレージ装置1に接続するためのHBA(ホストバスアダプタ)303等を有する。ホスト300は、AP301が利用するデータの記憶(入出力)等のために、ストレージ利用プログラム302により、ストレージ装置1の制御部100にアクセスし、ファイル60(LU)に対するデータ入出力を行う。制御部100は、ホスト300からのアクセス(例えばデータ読み出し/書き込みの要求/コマンド等)に応じて、共有メモリ120または記憶領域202のデータにアクセス(入出力)し、ホスト300へ処理結果を応答する。
第1のストレージ装置1Aは、制御部100、SW(接続制御部)201、記憶装置部200(ストレージまたはディスクアレイ)等を有する。
制御部100は、例えば、CHA(チャネルアダプタ)111、DKA(ディスクアダプタ)112、SW(接続制御部)115、共有メモリ120、SVP190等を有する。共有メモリ120は、制御情報メモリ113と、キャッシュメモリ114とを含む。CHA111は、ホスト300及び第2のストレージ装置1Bなどの外部との通信インタフェース処理部である。DKA112は、SW201(例えばファイバチャネルスイッチ)を介した、記憶装置部200との通信インタフェース処理部である。SW115は、各処理部を相互接続制御する例えばクロスバースイッチである。共有メモリ120は、制御部100内で共有アクセスされるメモリである。制御情報メモリ113は、制御部100が扱う制御情報や管理情報(管理情報テーブル150を含む)などが格納される。キャッシュメモリ114は、記憶装置部200に対する入出力データが一時的に格納される。
制御部100内の処理部、例えばCHA111で、制御プログラム102が実行される。制御プログラム102は、データ移行(第1の処理)の制御プログラム、仮想化制御(第2の処理)の制御プログラムなどを含む。第2の処理の制御プログラムによる処理の実行の開始及び終了は、データ移行の制御プログラムによる処理の開始及び終了に伴うものである(ただし、後述するように完全な一致に限らない)。なお制御部100は、このような複数の機能的な処理部の相互接続による形態に限らず、例えばCPUにより全体を制御する形態なども可能である。
また、制御部100内には、例えば制御情報メモリ113に、システム構成情報、アクセスログ情報161などが保存される。また、管理情報テーブル150内には、第1、第2の処理に関する設定情報も含まれる。アクセスログ情報161は、アクセス処理結果の記録に基づき実際のアクセスの回数や順位などがわかる情報であり、従来同様に管理・保存されている。
記憶装置部200は、例えば、HDD30群により構成され、SW201により相互接続される。複数のHDD30により、所定のRAIDレベルに対応したRAIDグループ35の設定が可能である。RAIDグループ35上にボリューム等が設定され、記憶領域202に対応付けられる。なお、記憶装置(物理デバイス)は、HDD30に限らず、例えば磁気テープ装置などの他の記憶装置の利用も可能であり、処理速度の異なるものを混在して利用することができる。
管理端末(管理サーバ)400は、ユーザ(システム管理者など)が使用し、本ストレージシステム(第1のストレージ装置1Aを含む)に対する管理及び設定などの処理を行う情報処理装置である。特に、管理端末400は、Webブラウザ及び管理・設定プログラム401等を備え、グラフィカルユーザインタフェースにより、表示画面(Webページ)で、本特徴的な処理のための設定等が可能である。
SVP190は、第1のストレージ装置1Aの保守・管理系の処理を行う情報処理装置であり、制御部100の内部または外部に接続される。SVP190は、制御部100のCHA111等の各処理部と接続される。なお、管理端末400及びSVP190は、他の場所に配置及び接続されても構わないし、それらが一体化されても構わない。またホスト300に管理端末400やSVP190の機能がインストールされた形態などとしても構わない。
管理・設定プログラム401は、データ移行(第1の処理)の設定プログラムや、仮想化制御(第2の処理)の設定プログラムを含む。管理・設定プログラム401により、ストレージ構成設定やデータ移行の設定、仮想化制御の設定や指示、仮想ボリュームキャッシュエリア(CA2)42及び仮想ボリューム53の動的確保などに係わるポリシー設定、ストレージ稼働状況、キャッシュメモリ状況、アクセス性能など、各種の管理・設定が可能である。
第1のストレージ装置1Aにおける通常のデータ入出力アクセスの処理については例えば以下である。制御部100は、ホスト300からのデータ書き込み要求に応じて、CHA111により受信したデータを、CM114に一時的に格納し、制御情報メモリ113に制御情報を書き込み、ホスト300へ応答する。一方、DKA112により、制御情報メモリ113の制御情報の参照に基づき、当該データを、SW201を介して記憶装置部200のボリュームに書き込む。また、制御部100は、ホスト300からのデータ読み出し要求に応じて、CHA111により制御情報メモリ113の制御情報を参照し、CM114に対象データが有る場合は、それを読み出してホスト300へ応答する。無い場合は、DKA112により、SW201を介して記憶装置部200のボリュームから対象データを読み出してCM114に格納し、当該データをCHA111によりホスト300へ送信及び応答する。
<記憶構造>
図4において、図3のシステム構成に対応したストレージ記憶構造等を示している。ホスト300(HBA303)と、第1のストレージ装置1AのCHA111のポート(ターゲットポート91)とが接続される。また、第1のストレージ装置1AのCHA111のポート(エクスターナルポート92)と、第2のストレージ装置1Bのポート(ターゲットポート93)とが接続される。
図4において、図3のシステム構成に対応したストレージ記憶構造等を示している。ホスト300(HBA303)と、第1のストレージ装置1AのCHA111のポート(ターゲットポート91)とが接続される。また、第1のストレージ装置1AのCHA111のポート(エクスターナルポート92)と、第2のストレージ装置1Bのポート(ターゲットポート93)とが接続される。
第1のストレージ装置1Aのポート(ターゲットポート91)に対し、論理ユニット70(例えばLU#0,#1)やコマンド制御用のコマンドデバイス71(「CMD」)が接続される。論理ユニット70(LU#0,#1)に対しては、論理デバイス72(例えばLDEV#0,#1,#2)が対応付けされる。第1のストレージ装置1A内において、論理デバイス72(例えばLDEV#2)に対しては、記憶装置部200の物理デバイス(PDEV)、例えば、高速記憶装置部としてFC−HDD30によるRAIDグループ35が対応付けられる。
また、第1のストレージ装置1A内の論理デバイス72(例えばLDEV#0,#1)に対して、外部の第2のストレージ装置1B内の記憶資源が対応付けされる場合には、仮想デバイス(VDEV)73を介在して対応付けされる。例えば、第1のストレージ装置1A内のLU#0のLDEV#0と、第2のストレージ装置1B内のLU#0のLDEV#0とが、VDEV#0により対応付けされる。第2のストレージ装置1B内のPDEVは、例えば、低速記憶装置としてSATA−HDD30によるRAIDグループ35が対応付けられる。
記憶領域202における各ボリューム(V1,V2)は、LU70と対応付けられる。また、ファイル60は、LU70と対応付けられる。
<移行・転送処理>
図5において、データ移行(第1の処理)及び仮想化制御(第2の処理)の詳細処理例に関して示している。ファイル(F1)60は、ホスト300からのアクセス(更新)の有無に関する、アクセス領域(X)と、非アクセス領域(Y)とに分けられる。アクセス領域(X)は、ホスト300等からのデータ入出力アクセス(a)の対象の領域(またはそのデータ)である。
図5において、データ移行(第1の処理)及び仮想化制御(第2の処理)の詳細処理例に関して示している。ファイル(F1)60は、ホスト300からのアクセス(更新)の有無に関する、アクセス領域(X)と、非アクセス領域(Y)とに分けられる。アクセス領域(X)は、ホスト300等からのデータ入出力アクセス(a)の対象の領域(またはそのデータ)である。
制御部100は、第2の処理(P2)においては、S1で示すように、低速ボリューム(V1)51内のファイル(F1)60のアクセス領域(X)のデータを、仮想ボリューム(V3)内に転送する。また、制御部100は、第1の処理(P1)では、S2で示すように、ファイル(F1)60の非アクセス領域(Y)のデータを、高速ボリューム(V2)52へ移行する。また、制御部100は、第2の処理(P2)では、S3で示すように、S2の移行終了後、仮想ボリューム(V3)53の当該データ(更新データ)を、高速ボリューム(V2)52へ反映(転送)する。
ホスト300は、CA2のV3に配置されたデータに対してデータ入出力アクセス(b)が可能である。よって、データ移行途中においてもアクセス性能が確保される。詳しく言えば、CHA111がホスト300からのアクセス要求を受けると、CHA111が共有メモリ120を参照し、キャッシュメモリ114のCA2内の仮想ボリューム(V3)53に、アクセス対象データが存在するので、当該データに対し入出力し、ホスト300へ処理結果を応答する。
<メモリ割り当て>
図6において、キャッシュメモリ114における仮想ボリュームキャッシュエリア(CA2)42やLU70(仮想ボリューム(V3)53)等の割り当てに関して示している。CA2は、キャッシュメモリ114の領域全体の容量に対し、固定値や割合値により、その容量(CA2容量)が確保される。キャッシュメモリ114、CA2、仮想ボリューム53は、階層的な構成になっており、CA2に対し、2次的な領域として、仮想ボリューム53が確保される。CA2,V3の確保の際には、低速ボリューム(V1)51の容量、及び上記割合値などの設定に応じて、適した容量が自動的に確保される。
図6において、キャッシュメモリ114における仮想ボリュームキャッシュエリア(CA2)42やLU70(仮想ボリューム(V3)53)等の割り当てに関して示している。CA2は、キャッシュメモリ114の領域全体の容量に対し、固定値や割合値により、その容量(CA2容量)が確保される。キャッシュメモリ114、CA2、仮想ボリューム53は、階層的な構成になっており、CA2に対し、2次的な領域として、仮想ボリューム53が確保される。CA2,V3の確保の際には、低速ボリューム(V1)51の容量、及び上記割合値などの設定に応じて、適した容量が自動的に確保される。
記憶領域202、共有メモリ120等は、それぞれ、ブロック(セグメント)単位により構成される。LU70、ファイル(F1)60等は、複数のブロック(セグメント)単位のデータで構成される。仮想ボリューム(V3)53に対し、ファイル(F1)60のうちのアクセス領域(X)のデータがブロック単位で格納される。なお、CA2またはV3に対し、ファイル60単位(非アクセス領域(Y)を含む)での格納なども可能である。
仮想ボリューム(V3)53であるLU70、例えば「LU011」(LUN(LU番号)が「011」)は、CA2の領域全体における最初のブロックのアドレス(「0001」)から割り当てられている。
<処理全体フロー>
次に、図7において、本システムにおける特徴的な処理全体(データ移行及び仮想化制御)のフローを示している。本例において、第1の処理(P1)では、開始の契機として、低速ボリューム(V1)51内に配置されたファイル(F1)60に対する何らかのアクセスの回数などが閾値(ユーザにより設定される)を超えたときに、当該データ(F1)を高速ボリューム(V2)52へ移行する。そして、これに伴って第2の処理(P2)が開始されるものであり、低速ボリューム(V1)の当該データに対するアクセスを、仮想ボリューム(V3)53上に転送したデータによって確保しながら、高速ボリューム(V2)52へのデータ移行を完了するものである。
次に、図7において、本システムにおける特徴的な処理全体(データ移行及び仮想化制御)のフローを示している。本例において、第1の処理(P1)では、開始の契機として、低速ボリューム(V1)51内に配置されたファイル(F1)60に対する何らかのアクセスの回数などが閾値(ユーザにより設定される)を超えたときに、当該データ(F1)を高速ボリューム(V2)52へ移行する。そして、これに伴って第2の処理(P2)が開始されるものであり、低速ボリューム(V1)の当該データに対するアクセスを、仮想ボリューム(V3)53上に転送したデータによって確保しながら、高速ボリューム(V2)52へのデータ移行を完了するものである。
図7のS100(Sは処理ステップを表す)において、まず、ホスト300から、低速ボリューム(V1)51、特にその内のファイル(F1)60に対し、アクセスが発生するものとする。以下、処理主体は、主に制御部100(制御プログラム102)である。
S101において、制御部100は、低速ボリューム(V1)51のファイル(F1)60へのアクセスにおける所定の閾値確認処理を行う。S101Aでは、当該データに対するアクセス数などが、閾値を超えているかどうか判断し、超えていない場合(N)、通常のアクセスなどが継続される。超えている場合(Y)、S102に進む。この閾値確認処理(S101)は、データ移行及び仮想化制御の実行の契機(タイミング)を、閾値との比較により判断する処理である。S101の閾値確認処理では、アクセスログ情報161を用いて閾値と比較することで実現される。
S102において、仮想ボリュームキャッシュエリア(CA2)42及び仮想ボリューム(V3)53の作成(確保)処理を行う(図8)。
S103において、低速ボリューム(V1)51のアクセス(更新)されるファイル(F1)60のアクセス領域(X)のデータを、対象データとして、CA2の仮想ボリューム(V3)53上へ転送する処理を行う(図5のS1)。転送されたデータは、データ入出力処理可能な状態となる。
S104において、データ移行対象のファイル(F1)60の非アクセス領域(Y)のデータを、高速ボリューム(V2)52へ移動する処理を行う(図5のS2)。
S105において、仮想ボリューム(V3)53上に転送されていたデータ(Xに対応する更新データ)、即ちホスト300等からのデータ入出力アクセスにより内容が更新されるデータ(更新されない場合も有る)を、高速ボリューム(V2)へ反映(転送)する処理を行う(図5のS3)。
S106において、低速ボリューム(V1)51のファイル(F1)60の旧データ(X,Y)を消去する処理を行う。
S107において、ポリシー設定(使用時間など)などに基づき、仮想ボリューム(V3)53上の前記更新データを消去する処理を行う。また、今回確保していた仮想ボリューム(V3)53を消去する処理を行う。また、V3の消去と併せて、仮想ボリュームキャッシュエリア(CA2)42を消去する処理を行う。即ち、第1の領域(CA2,V3)の動的な確保の機能の一部として、階層的な構成であるV3とCA2を順に消去する処理を行う。なおポリシー設定や状況などに応じて(例えばCA2内に複数のLU70が連続して確保される場合など)、CA2の消去を行わないこと等も可能である。
S108において、付属的処理として、低速ボリューム(V1)51に対するデフラグ処理(記憶領域整理)などを行う。
<処理(S102)>
図8において、前記S102の処理(CA2,V3の動的な確保)の詳細について示している。
図8において、前記S102の処理(CA2,V3の動的な確保)の詳細について示している。
S201で、制御部100は、キャッシュメモリ(CM)114の領域に仮想ボリュームキャッシュエリア(CA2)42を作成(動的に確保)する。そのために、ユーザが管理端末400等からWebブラウザ等により選択して設定した、CA2容量に関する設定値(固定値または割合値による)を認識する。即ち、これにより、CA2として割り当てる容量を一旦決定する。
次に、S202で、制御部100は、CM114の領域に、CA2(S201で認識した容量)を割り当てるための空き容量が有るかどうかを確認する。そして、当該空き容量が有る場合(Y)は、S202Aで、当該CM114の空き容量の領域に、CA2を割り当てる。また、当該空き容量が無い場合(N)は、S202Bで、共有メモリ120とは別に用意された補助記憶装置が有る場合にその補助記憶装置のメモリ領域に、アドレスマッピングして拡張する。これにより、CM114とその補助記憶装置のメモリ領域にわたって、CA2が割り当てられる。なお、上記補助記憶装置が無い場合は、例えばCM114内のみでCA2を作成する、あるいはその時点ではCA2を作成しない、等とする。
次に、S203で、ユーザが管理端末400等からWebブラウザ等により選択して設定した、仮想ボリューム(V3)53に関する設定値を認識し、CA2内に、V3を割り当てる。上記設定値は、V3の容量(サイズ)や使用時間(残存時間)などに関する閾値などである。
第1の領域(CA2,V3)確保及び対象データ転送等の第2の処理(P2)は、データ移行(P1)に伴ってすべての場合に行われる訳ではなく、ポリシー設定(閾値)等に基づく判断に応じて行われるものである。また、CA2等の確保は、容量や使用時間などの設定について、当該領域に配置すべきデータに応じて、動的に確保される。よって、余計な容量を消費してCA1及びCM114を圧迫することが回避される。
<処理(S103〜S105)>
図9において、図5(S1〜S3)に対応して、前記S103〜S105の詳細な例について示している。V1からV2へのデータ移行の単位はファイル(F1)60であり、V1からV3への転送の単位はファイル(F1)60内のアクセス領域(X)のデータである。
図9において、図5(S1〜S3)に対応して、前記S103〜S105の詳細な例について示している。V1からV2へのデータ移行の単位はファイル(F1)60であり、V1からV3への転送の単位はファイル(F1)60内のアクセス領域(X)のデータである。
S301において、まず、制御部100(例えばCHA111)は、低速ボリューム(V1)53のファイル(F1)60のアクセス領域(X:特にX1とする)のみのデータを、CA2の仮想ボリューム(V3)53へコピーする。
S302において、制御部100(例えばDKA112)は、S301等の処理に対するバックグラウンドの処理(並行的処理)として、ファイル(F1)60の非アクセス領域(Y)のみのデータを、高速ボリューム(V2)52へコピーする。
上記で、仮想ボリューム(V3)53上へ転送され配置されたデータブロック(X3とする)は、ホスト300からのデータ入出力アクセスが可能な状態になる。これにより、例えばデータ書き込みが発生した場合は、それに応じて当該データ(X3)の内容が更新されることになる。
S303において、制御部100(例えばCHA111)は、上記S302の高速ボリューム(V2)52への非アクセス領域(Y)のデータの移行終了後、前記仮想ボリューム(V3)53上の更新データ(X3)を、高速ボリューム(V2)52へコピー(または移動)する。これにより、高速ボリューム(V2)52上に、低速ボリューム(V1)51のファイル(F1)60のデータが移行されたことになる。
なお、上記ボリューム間の各データの転送等の動作では、すべてコピー動作としている。各コピー元のデータは、ポリシー設定や所定のタイミングに従って消去される。また、S303でV3からV2へコピーの場合は、当該データ(X3)が、そのままアクセス応答可能な状態として残存し、例えばポリシー設定に従って所定の非アクセス時間が経過した後に、V2へ更新反映される。一方S303でV3からV2へ移動の場合は、当該データ(X3)がCA2上に残存しない。また例えば、S302で、ファイル(F1)60全体のデータ(X及びY)をコピーすること等、他の詳細な処理も可能である。
<管理情報(1)>
次に、上記のような構成に対応した管理情報テーブル150の例を説明する。本管理情報テーブル150の格納の場所としては、ストレージシステム内(ストレージ装置1内あるいはホスト装置300内など)の共有メモリとする。本例では、管理情報テーブル150は、第1のストレージ装置1Aの制御部100における共有メモリ120の制御情報メモリ113上に配置される。
次に、上記のような構成に対応した管理情報テーブル150の例を説明する。本管理情報テーブル150の格納の場所としては、ストレージシステム内(ストレージ装置1内あるいはホスト装置300内など)の共有メモリとする。本例では、管理情報テーブル150は、第1のストレージ装置1Aの制御部100における共有メモリ120の制御情報メモリ113上に配置される。
図10において、低速ボリューム(V1)51の更新ファイルアクセスタグ設定、アクセス数閾値タグ定義、及びアクセスランキング閾値タグ定義のテーブル151を示している。本テーブル151では、V1の更新ファイル(F1)60の各アドレスのデータ領域に対する閾値確認処理(前記S101)のための設定を示している。
制御部100は、本テーブル151に基づき、V1からV2へのF1の移行、及びそれに伴いF1のアクセス領域(X)のデータをV3へ転送する処理に関し、当該ファイル(F1)60の各アドレスのデータについてのその時点のアクセス数やアクセスランキング(総合順位)を、閾値(アクセス数閾値、アクセスランキング閾値)と比較することで、当該処理の実行の契機(タイミング)を判断する。その時点のアクセス数やランキング(カウント値)などは、アクセスログ情報161の参照からわかる。
更新ファイルアクセスタグ設定(T1)において、項目として、更新ファイルのアドレス番号、更新ファイルアクセスタグを有する。更新ファイルのアドレス番号は、更新ファイル(F1)60におけるブロック等のアドレス番号を示す。更新ファイルアクセスタグは、別テーブルで定義されているタグの値を指し示す。例えば、更新ファイル(F1)のアドレス番号「0111」のデータ領域については、タグ値「0」で指し示すアクセス数の閾値「100」が適用される。
アクセス数閾値タグ定義は、タグの値で区別される、アクセス数の閾値を示している。このアクセス数閾値タグについては、定義されたアクセス数(例えば100)を超えるアクセスが発生する際に、対象となるファイル(F1)60のアクセス領域(X)のデータが転送開始されることになる。同様に、アクセスランキング閾値タグ定義では、タグの値で区別される、アクセスランキング(総合順位)の閾値を示している。このアクセスランキング閾値タグについては、同様に、定義されたランキング(例えば10位)以上のアクセスの発生の際に、対象データが転送開始される。
<管理情報(2)>
図11において、図6に対応して、仮想ボリュームキャッシュエリア(CA2)管理テーブル152を示している。本テーブル152の項目として、仮想ボリュームキャッシュエリア(CA2)42のセグメント番号、キャッシュエリア(CM114)のセグメント番号、仮想ボリューム(V3)53のフラグ、V3のLUN(LU番号)、CA2容量タグを有する。本テーブル152は、CM114におけるCA1とCA2を管理するためのものである。
図11において、図6に対応して、仮想ボリュームキャッシュエリア(CA2)管理テーブル152を示している。本テーブル152の項目として、仮想ボリュームキャッシュエリア(CA2)42のセグメント番号、キャッシュエリア(CM114)のセグメント番号、仮想ボリューム(V3)53のフラグ、V3のLUN(LU番号)、CA2容量タグを有する。本テーブル152は、CM114におけるCA1とCA2を管理するためのものである。
CA2のセグメント番号は、CA2内の基準でのセグメント(ブロック)単位のアドレスを示す。CM114のセグメント番号は、CM114全体でのセグメント(ブロック)単位のアドレスを示す。V3のフラグは、V3の設定有無を示し、CA2の当該セグメントにV3が割り当てられている状態の場合には「1」を、そうでない場合には「0」となる。当該フラグが「0」でV3が割り当てられていない状態の場合には、当該領域を、CA1として割り当てることが可能である。V3のLUNは、当該V3に対応付けられるLU70の番号を示す。CA2容量タグは、次の図12のようなタグの値を指し示す。
<管理情報(3)>
図12において、CA2容量タグ設定、及び各容量タグ定義のテーブル153を示している。CA2作成に係わり、その容量を調節するためのタグ設定(CA2容量タグ設定)とタグ定義(固定値容量タグ定義、割合値容量タグ定義)のテーブル153を設けている。
図12において、CA2容量タグ設定、及び各容量タグ定義のテーブル153を示している。CA2作成に係わり、その容量を調節するためのタグ設定(CA2容量タグ設定)とタグ定義(固定値容量タグ定義、割合値容量タグ定義)のテーブル153を設けている。
CA2容量タグ設定では、CA2のセグメント番号と、その容量の設定のためのCA2容量タグと、で対応付ける。CA2容量タグでは、各容量タグ定義により、固定値と割合値とで選択可能である。固定値での設定は、キャッシュエリア(CM114)全体の容量に対する固定値(例えば10MB単位)でCA2容量を確保するものであり、CA2の容量確保を優先する場合などに有効である。また、割合値での設定は、既キャッシュエリア(CM114)全体の容量に対する割合(例えば10%単位)でCA2の容量を確保するものであり、業務処理等の状況に応じた容量が確保される。
<管理情報(4)>
図13において、仮想ボリューム(V3)管理テーブル154を示している。本テーブル154において、項目として、仮想ボリューム(V3)のLUN、仮想ボリュームキャッシュエリア(CA2)のセグメント番号、仮想ボリューム(V3)非アクセスタグ、仮想ボリューム(V3)容量タグを有する。V3非アクセスタグは、V3における非アクセス領域(前記ファイル(F1)60の非アクセス領域(Y)等)を示すタグであり、そのタグ設定及び定義は、図14のテーブル155に示される。V3容量タグは、V3の割り当ての容量を示すタグであり、そのタグ設定及び定義は、図15のテーブル156に示される。図14,図15のテーブルは、V3作成に係わり、その容量や使用時間の調節のためのタグの設定と定義のテーブルである。
図13において、仮想ボリューム(V3)管理テーブル154を示している。本テーブル154において、項目として、仮想ボリューム(V3)のLUN、仮想ボリュームキャッシュエリア(CA2)のセグメント番号、仮想ボリューム(V3)非アクセスタグ、仮想ボリューム(V3)容量タグを有する。V3非アクセスタグは、V3における非アクセス領域(前記ファイル(F1)60の非アクセス領域(Y)等)を示すタグであり、そのタグ設定及び定義は、図14のテーブル155に示される。V3容量タグは、V3の割り当ての容量を示すタグであり、そのタグ設定及び定義は、図15のテーブル156に示される。図14,図15のテーブルは、V3作成に係わり、その容量や使用時間の調節のためのタグの設定と定義のテーブルである。
V3のLUN、CA2のセグメント番号については、前記図6に示すように、CA2のセグメント(例えば番号「0001」,「0002」,……)を、V3のLU(例えばLUN「011」)に割り当てる。
<管理情報(5)>
図14において、V3非アクセスタグ設定及び定義のテーブル155を示している。V3非アクセスタグ設定テーブルにおいて、V3のLUNに対し、非アクセスタグが設定される。V3非アクセスタグ定義テーブルにおいて、タグに対し、非アクセス期間(例えば1日単位)が定義される。即ち、V3の非アクセスタグは、一定時間以上アクセスの無い仮想ボリューム(V3)53を消去させるために、その時間(閾値)を定義するものである(前記残存時間に対応する)。例えば、タグ値「0」を設定しておいた場合、1日アクセスが無いV3については消去する、といった具合である。特に、その消去判定の部分の例については、図13の下側に示している。
図14において、V3非アクセスタグ設定及び定義のテーブル155を示している。V3非アクセスタグ設定テーブルにおいて、V3のLUNに対し、非アクセスタグが設定される。V3非アクセスタグ定義テーブルにおいて、タグに対し、非アクセス期間(例えば1日単位)が定義される。即ち、V3の非アクセスタグは、一定時間以上アクセスの無い仮想ボリューム(V3)53を消去させるために、その時間(閾値)を定義するものである(前記残存時間に対応する)。例えば、タグ値「0」を設定しておいた場合、1日アクセスが無いV3については消去する、といった具合である。特に、その消去判定の部分の例については、図13の下側に示している。
<管理情報(6)>
図15において、V3容量タグ設定及び定義のテーブル156を示している。V3容量タグ設定テーブルにおいて、V3のLUNに対し、容量タグが設定される。V3容量タグ定義テーブルにおいて、タグに対し、V3の容量(例えば10MB単位)が定義される。容量タグは、V3を作成するために、ユーザが予め選択した容量として設定が可能である。
図15において、V3容量タグ設定及び定義のテーブル156を示している。V3容量タグ設定テーブルにおいて、V3のLUNに対し、容量タグが設定される。V3容量タグ定義テーブルにおいて、タグに対し、V3の容量(例えば10MB単位)が定義される。容量タグは、V3を作成するために、ユーザが予め選択した容量として設定が可能である。
前記図13の下側において、V3管理テーブル154に対応付けられる、仮想ボリューム53(LU70)の消去処理のための管理情報、及び消去処理判定例について示している。例えば、この管理情報として、当該仮想ボリューム(V3)に対応するLU70に対し、非アクセス日数(実際値)(:A)と、非アクセス日数(閾値)(:B)と、を有する。非アクセス日数は、アクセスが無くなってからの経過日数である。
例えば、V3のLUNが「110」のLU70については、容量を例えば30MB(容量タグが「2」)で設定するために、連続するセグメントとして、セグメント番号「0100」〜「0150」を設定(割り当て)する。また、当該LU70について、非アクセス日数(B)を例えば11日(非アクセスタグが「10」)で設定する。即ち当該LU70に11日間アクセスが無ければ消去するように設定する。消去処理判定結果としては、上記でA≧Bとなった場合、当該V3のLU70(例えばLUNが「110」)を消去する。また、A<Bである場合、当該LU70を残存させる。
<管理情報(7)>
図16において、図5の処理などに対応した、低速ボリューム(V1)更新ファイル管理テーブル157を示している。本テーブル157において、項目として、低速ボリューム(V1)51の更新ファイルアドレス番号、仮想ボリューム(V3)53上のアクセス領域ファイルフラグ、V3上のアクセス領域ファイルのアドレス番号、高速ボリューム(V2)52上の非アクセス領域ファイルフラグ、V2上の非アクセス領域ファイルのアドレス番号を有する。
図16において、図5の処理などに対応した、低速ボリューム(V1)更新ファイル管理テーブル157を示している。本テーブル157において、項目として、低速ボリューム(V1)51の更新ファイルアドレス番号、仮想ボリューム(V3)53上のアクセス領域ファイルフラグ、V3上のアクセス領域ファイルのアドレス番号、高速ボリューム(V2)52上の非アクセス領域ファイルフラグ、V2上の非アクセス領域ファイルのアドレス番号を有する。
V1の更新ファイルアドレス番号は、更新ファイル60(例えばF1)のアクセス領域(X)及び非アクセス領域(Y)のセグメント(ブロック)のアドレス番号を示す。V3上のアクセス領域ファイルフラグ及びアドレス番号は、V3におけるファイル60のアクセス領域(X)のデータ(X3)の有無(例えば「1」が有り)、及びそのアドレス番号を示す。V2上の非アクセス領域ファイルフラグ及びアドレス番号は、V2におけるファイル60の非アクセス領域(Y)のデータの有無(例えば「1」が有り)、及びそのアドレス番号を示す。
<表示画面>
次に、図17,図18は、システム管理者などが操作する管理端末400のWebブラウザ等を用いた表示画面例として、特に、ポリシー設定の例として、アクセス数及びアクセスランキングによる閾値設定の場合を示している。
次に、図17,図18は、システム管理者などが操作する管理端末400のWebブラウザ等を用いた表示画面例として、特に、ポリシー設定の例として、アクセス数及びアクセスランキングによる閾値設定の場合を示している。
図17において、第1の処理(低速ボリューム(V1)51から高速ボリューム(V2)52へのデータ移行の処理)に係わる設定の画面を示している。例えば、移行元ボリューム選択のための移行元低速ボリュームリスト、及び移行先ボリューム選択のための移行先候補高速ボリュームリストを示している。移行元低速ボリュームリストにおいて、選択ボタン、LUN、エミュレーションタイプ、総容量、使用容量、RAIDレベル、ストレージ装置番号などの項目を有する。移行先候補高速ボリュームリストにおいて、選択ボタン、LUN、ステータス(使用済み(USED)、未使用(FREE)など)、エミュレーションタイプ、容量、RAIDレベル、ストレージ装置番号などの項目を有する。ユーザが処理対象となるボリューム(LU70)を自由に選択及び設定することができる。
図18において、第2の処理(低速ボリューム(V1)51から仮想ボリューム(V3)53へのデータの転送などの処理)に係わる設定の画面を示している。例えば、V1の設定に関する低速ボリュームリスト、アクセス数閾値またはランキング閾値の選択ボタン、アクセス数閾値設定対象ボリュームリスト、アクセスランキング閾値設定対象ボリュームリストを示している。前記タグを用いた設定以外に、ユーザがボリューム(LU70)単位で詳細に設定することができる。
低速ボリュームリストでは、LUN、エミュレーションタイプ、容量、RAIDレベル、ストレージ装置番号などの項目を有する。選択ボタンで、適用する閾値の種類などを選択可能である。アクセス数閾値設定対象ボリュームリストでは、例えば、LUN、エミュレーションタイプ、RAIDレベル、アクセス閾値設定(IOPS:秒当たりの入出力数)などの項目を有する。アクセス閾値設定では、例えば「100」と設定した場合、当該LU70に対するアクセスのIOPSが100を超えた場合に、第2の処理(P2)等が実行されることになる。また、アクセスランキング閾値設定対象ボリュームリストでは、例えば、LUN、エミュレーションタイプ、RAIDレベル、ランキング閾値設定(下限値)などの項目を有する。ランキング閾値設定では、例えば「10位」と設定した場合、当該LU70に対するアクセスランキングが10位以上になった場合に、第2の処理(P2)等が実行されることになる。
以上のように、実施の形態1によれば、データ移行により高速化を図るDLCMが可能であると共に、第1の領域(CA2,V3)の動的な確保を利用して、データ移行途中におけるホスト300等からのデータ入出力アクセス等のアクセス性能を確保することができる。また、ストレージ装置1(制御部100)では、ボリューム間のファイル60のデータ移行処理と、ボリュームのファイル60に対するホスト300等のアクセス処理との負荷を分離でき、アクセス性能等を確保できる。また、データ移行単位をボリュームではなくファイル60単位とし、第1の領域への転送単位をファイル60内のアクセス領域(X)のデータブロック単位とすることで、余分なデータ転送を減らし、移行時間を短くし、処理効率を向上している。
(実施の形態2)
次に、図19を用いて、本発明の実施の形態2のストレージシステムを説明する。図19において、実施の形態2である第2のシステム構成例として、第1のストレージ装置1Aに対し外部接続される第2のストレージ装置1Bを用いたDLCMを想定した構成を示している。処理速度の異なる二種類の記憶資源がストレージ装置1間に跨って存在する場合である。なおストレージ装置1ハードウェア構成等は前述同様である。
次に、図19を用いて、本発明の実施の形態2のストレージシステムを説明する。図19において、実施の形態2である第2のシステム構成例として、第1のストレージ装置1Aに対し外部接続される第2のストレージ装置1Bを用いたDLCMを想定した構成を示している。処理速度の異なる二種類の記憶資源がストレージ装置1間に跨って存在する場合である。なおストレージ装置1ハードウェア構成等は前述同様である。
第1のストレージ装置1A内に、高速記憶装置部(PH)222及びそれによる高速ボリューム領域(VH)212のみを有し、第2のストレージ装置1B内に、低速記憶装置部(PL)221及びそれによる低速ボリューム領域(VL)211のみを有する。例えば図4に対応の構成である。そして、第2のストレージ装置1BのVLに、データ移行元となる低速ボリューム(V1)51を有し、第1のストレージ装置1AのVHに、データ移行先となる高速ボリューム(V2)52を有する。また、第1のストレージ装置1Aの制御部100の共有メモリ120に、キャッシュメモリ114上、仮想ボリュームキャッシュエリア(CA2)42及び仮想ボリューム(V3)53等が確保される。
このように第1のストレージ装置1Aと外部接続の第2のストレージ装置1Bとの間でデータ移行(P1)が行われる場合にも、CA2,V3を用いた第2の処理(P2)を行うことで、ホスト300等のアクセス性能を確保できる。
(他の実施の形態)
本発明の他の実施の形態として以下が可能である。
本発明の他の実施の形態として以下が可能である。
第1の処理(P1)として、アクセス増加等に応じた低速ボリューム(V1)51から高速ボリューム(V2)52へのデータ移行の場合に限らず、アクセス低下等に応じた高速ボリューム(V2)52から低速ボリューム(V1)51へのデータ移行の場合にも同様に第2の処理(P2)を行う構成が可能である。
第2の処理(P2)として、第1の領域(CA2,V3)の動的な確保に関しては、ポリシー設定や状況等に応じて、例えば、共有メモリ120に対し、CA2のみ設けること、V3のみ設けること、V3よりも小さい領域を設けること等としてもよい。また、データ移行の開始に先んじて、例えばCA2が確保される構成としても構わない。即ちあらかじめ或る程度の容量のCA2を見積もって確保しておき、その上に動的にV3を確保すること等である。また、V3やCA2の消去に関して、例えば非アクセス日数の設定をもとに残存させることに限らず、ポリシー設定等に応じて、データ移行の終了に伴いすぐに消去させる構成としても構わない。
また例えば、第2の処理(P2)のためにアクセス数などを判断する際、データに対する不特定のすべてのアクセスではなく、特にホスト300からのアクセスのみを対象にする構成などとしてもよい。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
1(1A,1B)…ストレージ装置、30…HDD、35…RAIDグループ、41…業務キャッシュエリア(CA1)、42…仮想ボリュームキャッシュエリア(CA2)、51…低速ボリューム(V1)、52…高速ボリューム(V2)、53…仮想ボリューム(V3)、60…ファイル、70…論理ユニット(LU)、71…コマンドデバイス、72…論理デバイス(LDEV)、73…仮想デバイス(VDEV)、91〜93…ポート、100…制御部(コントローラ)、101…プロセッサ、102…制御プログラム、111…CHA(チャネルアダプタ)、112…DKA(ディスクアダプタ)、113…制御情報メモリ、114…キャッシュメモリ(CM)、115…接続制御部(SW)、120…共有メモリ、150(151〜157)…管理情報テーブル、161…アクセスログ情報、190…SVP(サービスプロセッサ)、200…記憶装置部、201…接続制御部(SW)、202…記憶領域(ストレージ)、211…低速ボリューム領域(VL)、212…高速ボリューム領域(VH)、213…中速ボリューム領域(VM)、221…低速記憶装置部(PL)、222…高速記憶装置部(PH)、223…中速記憶装置部(PM)、300…ホスト(ホスト装置)、301…アプリケーションプログラム(AP)、302…ストレージ利用プログラム、303…HBA(ホストバスアダプタ)、400…管理端末、401…管理・設定プログラム、500…通信網。
Claims (10)
- ホスト装置に対し接続されるストレージ装置を含んで構成されるストレージシステムであって、
前記ストレージ装置は、複数の記憶装置を含み記憶領域を提供する記憶装置部と、前記記憶領域に対するデータの記憶を制御する制御部と、を有し、
前記記憶領域に、データが記憶される第1のボリューム、第2のボリュームを有し、
前記制御部は、当該制御部内の共有メモリまたはキャッシュメモリと、前記ホスト装置を含む外部との通信インタフェース処理部と、前記記憶装置部との通信インタフェース処理部と、を有し、
前記制御部は、
所定の条件に従い、前記第1のボリュームから前記第2のボリュームへのデータの移行を制御する第1の処理と、
前記第1の処理に伴い、前記共有メモリまたはキャッシュメモリ上に動的に確保した第1の領域に、前記第1のボリューム内の前記移行されるデータに対応する対象データを転送してアクセス応答可能な状態にし、前記第2のボリュームへ反映することで、少なくとも前記移行中における前記対象データに対するアクセス性能を確保する第2の処理と、を行うこと、を特徴とするストレージシステム。 - 請求項1記載のストレージシステムにおいて、
前記ホスト装置に対し接続される第1のストレージ装置を有し、
前記第1のストレージ装置内に、アクセス処理速度が相対的に低速である前記第1のボリュームと、相対的に高速である前記第2のボリュームと、を有し、
前記第1の処理では、前記低速の第1のボリュームと前記高速の第2のボリュームとの間でデータ移行が行われ、
前記第2の処理では、前記第1のストレージ装置の前記制御部の前記共有メモリまたはキャッシュメモリに、前記第1の領域が動的に確保されること、を特徴とするストレージシステム。 - 請求項1記載のストレージシステムにおいて、
前記ホスト装置に対し接続される第1のストレージ装置と、前記第1のストレージ装置に対し外部接続される第2のストレージ装置と、を有し、
前記第1のストレージ装置内に、アクセス処理速度が相対的に高速である前記第2のボリュームを有し、前記第2のストレージ装置内に、アクセス処理速度が相対的に低速である前記第1のボリュームを有し、
前記第1のストレージ装置の前記制御部の前記共有メモリまたはキャッシュメモリに、前記第1の領域が動的に確保され、
前記第1の処理では、前記低速の第1のボリュームと前記高速の第2のボリュームとの間でデータ移行が行われ、
前記第2の処理では、前記第1のストレージ装置の前記制御部の前記共有メモリまたはキャッシュメモリに、前記第1の領域が動的に確保されること、を特徴とするストレージシステム。 - 請求項1記載のストレージシステムにおいて、
前記制御部は、前記共有メモリとして、データキャッシュ制御に用いるキャッシュメモリを有し、
前記制御部は、前記キャッシュメモリの領域の全体に対し、前記ホスト装置による業務処理を含む通常のデータキャッシュ制御に用いる第1のキャッシュエリアと、前記第2の処理のために前記第1の領域として第2のキャッシュエリアと、を分けて管理し、
前記第2のキャッシュエリアの容量は、前記キャッシュメモリの容量に対する固定値または割合値により確保されること、を特徴とするストレージシステム。 - 請求項1記載のストレージシステムにおいて、
前記制御部は、前記共有メモリとして、データキャッシュ制御に用いるキャッシュメモリを有し、
前記制御部は、前記キャッシュメモリの領域の全体に対し、前記ホスト装置による業務処理を含む通常のデータキャッシュ制御に用いる第1のキャッシュエリアと、前記第2の処理のために前記第1の領域として第2のキャッシュエリアと、を分けて管理し、
前記第2の処理では、前記第1の領域において、前記第2のキャッシュエリアに、前記第1のボリュームに対応した第3のボリュームが1つ以上確保され、前記第3のボリュームに前記対象データが転送されること、を特徴とするストレージシステム。 - 請求項1記載のストレージシステムにおいて、
前記第1の処理で対象となるデータの単位は、前記第1のボリューム内のファイルのデータとし、
前記第2の処理で前記第1の領域への転送の対象となるデータの単位は、前記ファイル内のアクセス領域のデータとすること、を特徴とするストレージシステム。 - 請求項1記載のストレージシステムにおいて、
前記制御部は、
前記第1のボリューム内のファイルのアクセス領域のデータである第1のデータを前記第1の領域へコピーする処理と、
上記処理と並列的に、前記第1のボリューム内のファイルの非アクセス領域のデータである第2のデータを前記第2のボリュームへコピーする処理と、
前記第1の領域の前記第1のデータに対応した更新可能性の有る第3のデータを前記第2のボリュームへコピーする処理と、
前記第1のボリューム内の前記ファイルの旧データを消去する処理と、
前記第3のデータを前記第2のボリュームへコピーする処理の直後もしくは所定の非アクセス時間の経過後に、前記第1の領域の旧データを消去する処理と、を行うこと、を特徴とするストレージシステム。 - 請求項1記載のストレージシステムにおいて、
前記制御部は、前記第1のボリューム内のデータに対するアクセスの回数もしくはランキングを閾値と比較した結果に基づき、前記第1の処理の実行及びその対象となるデータ、並びに前記第2の処理の実行及びその対象となるデータを判断すること、を特徴とするストレージシステム。 - 請求項8記載のストレージシステムにおいて、
前記ストレージ装置に対し接続される情報処理装置において、表示画面において、ユーザにより、前記第1及び第2の処理に係わる前記閾値の設定を含むポリシー設定を行うこと、を特徴とするストレージシステム。 - ホスト装置に対し接続されるストレージ装置を含んで構成されるストレージシステムにおけるデータ移行方法であって、
前記ストレージ装置は、複数の記憶装置を含み記憶領域を提供する記憶装置部と、前記記憶領域に対するデータの記憶を制御する制御部と、を有し、
前記記憶領域に、データが記憶される第1のボリューム、第2のボリュームを有し、
前記制御部は、当該制御部内の共有メモリまたはキャッシュメモリと、前記ホスト装置を含む外部との通信インタフェース処理部と、前記記憶装置部との通信インタフェース処理部と、を有し、
前記制御部は、
所定の条件に従い、前記第1のボリュームから前記第2のボリュームへのデータの移行を制御する第1の処理と、
前記第1の処理に伴い、前記共有メモリまたはキャッシュメモリ上に動的に確保した第1の領域に、前記第1のボリューム内の前記移行されるデータに対応する対象データを転送してアクセス応答可能な状態にし、前記第2のボリュームへ反映することで、少なくとも前記移行中における前記対象データに対するアクセス性能を確保する第2の処理と、を行うものであり、
前記移行の開始に伴い前記第1の領域を動的に確保する処理ステップと、
前記対象データを前記第1の領域へ転送する処理ステップと、
前記対象データを前記第2のボリュームへ転送して反映する処理ステップと、
前記移行後に前記対象データまたは第1の領域を消去する処理ステップと、を有すること、を特徴とする、ストレージシステムにおけるデータ移行方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2007144446A JP2008299559A (ja) | 2007-05-31 | 2007-05-31 | ストレージシステム及びストレージシステムにおけるデータ移行方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2007
- 2007-05-31 JP JP2007144446A patent/JP2008299559A/ja active Pending
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