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JP2008262146A - 電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 - Google Patents

電気光学装置の製造方法、電気光学装置および電子機器 Download PDF

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JP2008262146A JP2007197022A JP2007197022A JP2008262146A JP 2008262146 A JP2008262146 A JP 2008262146A JP 2007197022 A JP2007197022 A JP 2007197022A JP 2007197022 A JP2007197022 A JP 2007197022A JP 2008262146 A JP2008262146 A JP 2008262146A
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Abstract

【課題】静電保護回路を設けた場合でも、消費電流の増大が発生しない電気光学装置の製造方法、および電気光学装置および電気光学装置を提供すること。
【解決手段】電気光学装置100の素子基板310において、素子基板310の第1面310e側にUV光を照射してUV硬化性樹脂組成物410aを硬化させて第1のモールド材410を形成する際、静電保護回路190を避けてUV光を第1のモールド材410にUV光を照射する。このため、静電保護回路190に形成したダイオード素子において、UV光の照射により電流−電圧特性が変化して漏れ電流が発生するのを防止することができ、静電保護回路190を設けた場合でも、消費電流の増大が発生しない。
【選択図】図6

Description

本発明は、素子基板の端子にフレキシブル配線基板等の外部回路基板が接続された電気光学装置の製造方法、および電気光学装置の構造に関するものである。
各種の電気光学装置のうち、例えば、液晶装置は、画素電極を備えた画素が複数配列された素子基板と、対向基板とがシール材により貼り合わされており、シール材により囲まれた領域内に電気光学物質としての液晶が保持されている。また、素子基板において画素電極が形成された第1面側には端子が形成されており、かかる端子にはフレキシブル配線基板が接続されている。また、素子基板とフレキシブル配線基板との接続部分を外的ストレスから保護することを目的に、素子基板の第1面側には素子基板とフレキシブル配線基板とに跨るようにUV(Ultra-Violet/紫外線)硬化性のモールド材を形成し、素子基板において第1面に対して反対側の第2面側にも素子基板とフレキシブル配線基板とに跨るようにUV硬化性のモールド材を形成することが多い。
このような液晶装置は、携帯電話機などの携帯用電子機器において表示装置として搭載された場合、消費電力が低いことが求められる。しかしながら、液晶装置では、表示内容に関係なく、1フレーム毎に各画素の状態を書き換えるリフレッシュ動作を行なうので、各画素を駆動する駆動回路やその制御回路などによって電力が消費されてしまう。
そこで、画素毎に1ビットを記憶するスタティック型のメモリ回路を内蔵させるとともに、当該メモリ回路に記憶されたビットにしたがって画素をオンまたはオフさせる技術が提案されており、この技術では、静止画を表示するのであればリフレッシュが不要となるので、駆動回路等を動作させないで済み、その分、低消費電力化を図ることが可能となる(例えば、特許文献1、2、3、4参照)。
WO00/8625号公報 特開平8−286170号公報 特開2002−278498号公報 特開2003−122331号公報
液晶装置では、その製造途中あるいは製造後、静電気の侵入によって、第1の基板において画素領域の外側領域に形成した駆動回路に用いた素子などが損傷するおそれがあるそこで、端子の形成領域に隣接する位置に、端子から延びた信号線などに対して静電保護回路を設けることがあり、かかる静電保護回路は、定電位線と信号線とをダイオード素子を介して電気的に接続した構造を有している。このため、静電保護回路を設けた場合でも、定電位線と信号線とはダイオード素子によって絶縁されているので、液晶装置での消費電流が増大するなどの問題は発生しないはずである。
しかしながら、本願発明者は、液晶装置において、静電保護回路を設けた場合には、静電保護回路を設けない場合と比較して消費電流が増大してしまうという結果を得た。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、静電保護回路を設けた場合でも、消費電流の増大が発生しない電気光学装置の製造方法、および電気光学装置の構造を提供することにある。
本願発明者は、静電保護回路を設けた場合には、静電保護回路を設けない場合と比較して消費電流が増大する原因を種々、検討したところ、以下の新たな知見を得た。まず、UV硬化性モールド材によって素子基板とフレキシブル配線基板との接続部分を補強するには、UV硬化性樹脂組成物を配置した後、UV硬化性樹脂組成物にUV光を照射して硬化させる必要があり、その際、UV光が静電保護回路のダイオード素子に入射すると、ダイオードの素子の電流−電圧特性が変化する。その結果、定電位線と信号線との間にはダイオード素子を介して微小な電流が漏れるようになり、消費電流が増大するのである。このような漏れ電流は、複数の画素の各々に記憶素子を設けない液晶装置では、従来、消費電流の増大として顕在化しにくいが、複数の画素の各々に記憶素子を設けた液晶装置ではもともとの消費電流が小さいので、ダイオード素子を介して流れる微小な電流が消費電流の増大として表面化しやすいことになる。
本発明は、かかる新たな知見に基づいて達成されたものであり、画素電極を備える画素が複数配列された素子基板に、配線基板を接続する電気光学装置の製造方法であって、画素電極を備える画素が複数配列されてなる素子基板に、前記素子基板と前記配線基板とに跨ってUV硬化性のモールド材を配置する工程と、前記モールド材にUV光を照射して前記モールド材を固化させる工程と、を含み、前記素子基板には静電保護回路が形成されており、前記モールド材を固化する工程においては、前記静電保護回路を避けて前記UV光を照射することを特徴とする。素子基板の端部には、フレキシブルな又はリジットな配線基板に接続される端子が並んで配置されている。素子基板には、端子の形成領域に隣接する領域にダイオード素子を備えた静電保護回路が形成されている。
本発明では、モールド材を形成する際、静電保護回路にはUV光を照射しないため、静電保護回路ではダイオード素子の電流−電圧特性が変化しない。それ故、ダイオード素子を介して電流が漏れることを防止することができるので、静電保護回路を設けた場合でも、消費電流の増大が発生しない。
本発明は、前記素子基板において、前記複数の画素の各々には記憶素子が形成されている場合には特に効果的である。UV光がダイオード素子に照射されることに起因する漏れ電流は、複数の画素の各々に記憶素子を設けない液晶装置では、消費電流の増大としてあまり表面化しないが、複数の画素の各々に記憶素子を設けた液晶装置ではもともとの消費電流が小さいので、ダイオード素子を介して流れる微小な電流が消費電流の増大として表面化するのである。それ故、複数の画素の各々に記憶素子が形成した場合に本発明を適用すると、複数の画素の各々に記憶素子を設けることにより低消費電力化を図るという本来の目的を十分、達成されることになる。
本発明において、前記モールド材としてUV硬化性モールド材を用いる場合、UV硬化性樹脂組成物を前記素子基板と前記フレキシブル配線基板とに跨るように配置した後、当該UV硬化性樹脂組成物を硬化させる際、前記静電保護回路を避けるようにUV光を照射する。例えば、前記UV硬化性樹脂組成物にUV光を照射する際、前記静電保護回路における当該UV光の入射側を遮光材で覆っておく。このように構成すると、前記モールド材としてUV硬化性モールド材を用いた場合でも、静電保護回路にはUV光が照射されないので、静電保護回路ではダイオード素子の電流−電圧特性が変化しない。
本発明において「遮光材」とは、UV光を完全に遮断するものの他、UV光を部分的に遮断し減光させる半透過のものも含む意味である。従って、半透過の遮光材には、偏光板も含まれる。
本発明において、前記UV硬化性モールド材を、前記素子基板の前記第1面および該第1面とは反対側の第2面のうち、少なくとも一方の面に形成する。例えば、UV硬化性モールド材を素子基板の第1面に形成する場合には、当該第1面の側で照射されるUV光が静電保護回路に照射されないようにする。また、UV硬化性モールド材を素子基板の第2面に形成する場合には、当該第2面の側で照射されるUV光が静電保護回路に照射されないようにする。さらに、UV硬化性モールド材を素子基板の第1面および第2面に形成する場合には、第1面の側で照射されるUV光、および第2面の側で照射されるUV光のいずれについても、UV光が静電保護回路に照射されないようにする。
また、上記課題を解決する電気光学装置の例(以下第1例という)としては、画素電極を備えた複数の画素が配列されており、前記複数の画素の各々に対応して記憶素子が設けられている素子基板と、前記素子基板の第1面側に接続されてなる配線基板と、前記素子基板の前記第1面側に形成されてなる静電保護回路と、前記素子基板の前記第1面側、および前記第1面とは反対側の第2面側の少なくとも一方の側に前記配線基板と前記素子基板に跨って配置されてなる非UV硬化性のモールド樹脂と、を具備することを特徴とする。非UV硬化性のモールド部材としては、常温硬化型モールド材、加熱硬型モールド材、又は常温硬化性のシリコーン樹脂系モールド材等を用いることができる。
また、他の例(以下第2例という)としては、画素電極を備えた複数の画素が配列されており、前記複数の画素の各々に対応して記憶素子が設けられている素子基板と、前記素子基板の第1面側に接続されてなる配線基板と、前記素子基板の前記第1面側に形成されてなる静電保護回路と、前記素子基板の前記第1面側、および前記第1面とは反対側の第2面側のいずれか一方の側のみに前記配線基板と前記素子基板に跨って配置されてなるUV硬化性のモールド材を具備することを特徴とする。
上記第1例および第2例においては、画素電極は素子基板の第1面側に形成されており、素子基板の端部にはフレキシブルな又はリジットな配線基板に接続される端子が並んで配置されている。そして、素子基板には、端子の形成領域に隣接する領域にダイオード素子を備えた静電保護回路が形成される。
上記第1例では、素子基板と配線基板との接続部分をモールド材で補強するにあたって、非UV硬化性のモールド材を採用している。また、第2例では素子基板において画素電極が形成された第1面側、および反対側の第2面側のうちの一方の側のみに、素子基板と配線基板とに跨るようにUV硬化性モールド材が形成され、素子基板において他方の面側では、UV硬化性モールド材による補強が施されていない。このため、第1例では非UV硬化性のモールド材を硬化させるためのUV光の照射を行なう必要がないので、ダイオード素子の電流−電圧特性は変化しない。第2例にあっても素子基板の一方の面側でUV光の照射が行なわれるだけであるから、端子の形成領域に隣接する位置に静電保護回路を設けた場合でも、UV光が静電保護回路のダイオード素子に入射するのは、素子基板の一方の面側での1回のUV照射時である。それ故、ダイオード素子の電流−電圧特性は変化しないか、わずかに変化するだけである。よって、ダイオード素子を介して電流が漏れることを防止できるので、静電保護回路を設けた場合でも、消費電流の増大が発生しない。
上記第1例はおよび第2例は、素子基板の基材が透光性基板であるか否かにかかわらず、適用可能であるが、第2例において、素子基板の第2面側にUV硬化性のモールド部材を配置し、第2面側からUV光の照射を行なう場合においては、素子基板の基材が非透光性基板だとより効果的である。なぜならば、モールド材を硬化させるためのUV光の照射を素子基板の第2面側で行なっても、UV光は素子基板を透過できず静電保護回路のダイオード素子に入射することがないからである。また、素子基板の基材が透光性基板である場合でも、UV光の照射を素子基板の第1面側で行なう場合や、素子基板の第1面側および第2面側の双方で行なう場合と比較して、ダイオード素子に対する入射光量が少ない。
上記第1例、および第2例にあっては、素子基板において、複数の画素の各々には記憶素子が形成されている。UV光がダイオード素子に照射されることに起因する漏れ電流は、複数の画素の各々に記憶素子を設けないときには、消費電流の増大としてあまり表面化しないが、複数の画素の各々に記憶素子を設けるともともとの消費電流が小さいので、ダイオード素子を介して流れる微小な電流が消費電流の増大として表面化するのである。それ故、複数の画素の各々に記憶素子が形成された本発明においては、低消費電力化を図るという本来の目的を十分、達成されることになる。
上記第2例においては、素子基板の第2面では、モールド材などによる補強が行なわれていない構成を採用してもよいし、第1の面側および第2の面側のうちUV硬化性のモールド材が配置されない面側に、UV硬化性モールド材以外の手段による補強が行なわれている構成を採用することもできる。
たとえば、UV硬化性のモールド材が配置されない面側に、配線基板と素子基板に跨って配置されてなる非UV硬化性のモールド材を配置する構成を採用することができる。なお、非UV硬化性のモールド部材としては、常温硬化型モールド材、加熱硬型モールド材又は常温硬化性のシリコーン樹脂系モールド材等を用いてとよい。または、UV硬化性のモールド材が非配置となる面側では、配線基板と素子基板に跨ってシート状の補強材が設けられてなる構成を採用してもよい。シート状補強材は粘着材により素子基板に貼付される。
また、上記課題を解決する電気光学装置の例(以下第3例という)としては、画素電極を備えた複数の画素が配列されてなる素子基板と、前記素子基板の第1面側に接続されてなる配線基板と、前記素子基板の前記第1面側に形成されてなる静電保護回路と、前記素子基板の前記第1面側、および前記第1面とは反対側の第2面側の少なくともいずれか一方の側に前記配線基板と前記素子基板に跨って配置されてなるUV硬化性のモールド材を具備してなり、前記モールド材の配置領域と、前記静電保護回路とは、前記素子基板の面内方向において1mm以上の距離を隔てて配置されてなることを特徴とする。上記第4例においては、画素電極は素子基板の第1面側に形成されており、素子基板の端部にはフレキシブルな又はリジットな配線基板に接続される端子が並んで配置されている。そして、素子基板には、端子の形成領域に隣接する領域にダイオード素子を備えた静電保護回路が形成される。
上記第3例では、モールド材の配置領域と静電保護回路とは、素子基板の面内方向で1mm以上の距離を隔てているため、素子基板にUV光を照射してモールド材を硬化させる際、UV光が直接、ダイオード素子に照射されることがない。従って、静電保護回路を設けた場合でも、ダイオード素子の電流−電圧特性が変化しない。それ故、ダイオード素子を介して電流が漏れることを防止できるので、静電保護回路を設けた場合でも、消費電流の増大が発生しない。
上記第3例は、素子基板の基材が透光性であるか否かにかかわらず、採用されるべき構成であるが、素子基板の第2面側にUV硬化性のモールド材を配置する構成は、素子基板の基材が透光性である場合に特に有効である。なぜならば、モールド材の配置領域と静電保護回路とは、素子基板の面内方向で1mm以上の距離を隔てているため、素子基板の第2面側にUV光を照射してモールド材を硬化させる際、UV光が素子基板を透過しても、ダイオード素子に直接UV光が入射することがないからである。
また、上記第3例において、前記モールド材は、前記素子基板の前記第1面側に配置される第1のモールド材、および前記第2面側に配置される第2のモールド材を含んでなり、前記第1のモールド材および前記第2のモールド材と、前記静電保護回路とは、前記素子基板の面内方向において1mm以上の距離を隔てて配置されてなることを特徴とする。
上記第3例にあっては、第1のモールド材の配置領域と静電保護回路とは、素子基板の面内方向で1mm以上の距離を隔てているため、素子基板の一方面側にUV光を照射してモールド材を硬化させる際、UV光が直接、ダイオード素子に照射されることがない。また、第2のモールド材の配置領域と静電保護回路とは、素子基板の面内方向で1mm以上の距離を隔てているため、素子基板の他方側にUV光を照射してモールド材を硬化させる際、UV光が素子基板を透過して直接、ダイオード素子に入射することがない。従って、静電保護回路を設けた場合でも、ダイオード素子の電流−電圧特性が変化しない。それ故、ダイオード素子を介して電流が漏れることを防止できるので、静電保護回路を設けた場合でも、消費電流の増大が発生しない。
上記第3例に係る電気光学装置は、前記複数の画素の各々に対応して記憶素子が形成されている場合には特に効果的である。UV光がダイオード素子に照射されることに起因する漏れ電流は、複数の画素の各々に記憶素子を設けない液晶装置では、消費電流の増大としてあまり表面化しないが、複数の画素の各々に記憶素子を設けた液晶装置ではもともとの消費電流が小さいので、ダイオード素子を介して流れる微小な電流が消費電流の増大として表面化するのである。それ故、複数の画素の各々に記憶素子が形成した場合に本発明を適用すると、複数の画素の各々に記憶素子を設けることにより低消費電力化を図るという本来の目的を十分、達成されることになる。
上記してきた本発明の製造方法、および構造は、例えば、前記素子基板と、該素子基板の前記第1面側に対して対向配置された対向基板との間に液晶が保持されている液晶装置の製造、構造に適用することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の実施形態は、本発明を、代表的な電気光学装置としての液晶装置に適用したものである。なお、以下の説明で参照する図においては、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材毎に縮尺を異ならしめてある。
[実施の形態1]
(電気光学装置の全体構成)
図1(a)、図1(b)、図1(c)は各々、本発明を適用した電気光学装置を各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、素子基板側からみた底面図、およびそのH−H’断面図である。なお、図1(b)では、図1(a)との対応が分かりやすいように、左右の位置関係は図1(a)に一致させてある。
図1(a)、図1(b)、図1(c)に示すように、電気光学装置100は、所定の隙間を介して素子基板310(第1の基板)と対向基板320(第2の基板)とが所定の隙間を介して、熱硬化性樹脂やUV硬化性樹脂からなるシール材107によって貼り合わされた液晶パネル300を備えており、シール材107により囲まれた領域には、TN(Twisted Nematic)型の液晶などからなる液晶層50aが保持されている。シール材107は対向基板320の縁に沿うように配置されている。シール材107には、その途切れ部分によって液晶注入口107aが形成されており、かかる液晶注入口107aは、液晶の注入後、封止材106によって塞がれている。シール材107には、両基板間の距離を所定値とするためのグラスファイバー、あるいはガラスビーズ等のギャップ材が配合されていることがある。
詳しくは後述するが、素子基板310の中央領域は、画素電極118を備えた画素100bが複数、マトリクス状に形成された画素領域310aになっている。対向基板320には、シール材107の内側領域に額縁と称せられる遮光膜308が形成され、その内側が画像表示領域100aとされている。対向基板320には、素子基板310の画素電極118の縦横の境界領域と対向する領域にブラックマトリクス、あるいはブラックストライプなどと称せられる遮光膜323が形成されており、遮光膜323,308は、Mo(モリブデン)、W(タングステン)、Ti(チタン)、TiN(窒化チタン)、Cr(クロム)などからなる。
本形態において、電気光学装置100は透過型の液晶装置であるため、画素電極118および共通電極108はいずれも、ITO(Indium Tin Oxide)などの透光性導電膜からなる。また、素子基板310および対向基板320の基材には、ガラスや石英などの透光性基板310d,320dが用いられている。
本形態において、素子基板310は対向基板320より大きく、素子基板310において、対向基板320の端縁から張り出した張り出し領域320bには、基板縁に沿って複数の端子102が形成されている。また、素子基板310には端子102に対してフレキシブル配線基板400が異方性導電材などにより接続されている。
本形態においては、素子基板310とフレキシブル配線基板400との接続部分を補強することを目的に、素子基板310の両面のうち、画素電極118が形成されている第1面310e側(対向基板320と対向する内面側)では、素子基板310とフレキシブル配線基板400とに跨るように、アクリル樹脂などのUV硬化性の第1のモールド材410が形成されている。また、素子基板310において、画素電極118が形成されている側とは反対側の第2面310f側(対向基板320と対向する側と反対側の外面側)でも、素子基板310とフレキシブル配線基板400とに跨るように、アクリル樹脂などのUV硬化性の第2のモールド材420が形成されている。
(電気光学装置の電気的な構成)
図2(a)、図2(b)は、本形態の電気光学装置100の電気的な構成を示すブロック図、および画素回路の回路図である。図3(a)、図3(b)は、本形態の電気光学装置100の部分拡大図、およびメモリ回路に対する書込動作を示す説明図である。
本形態の電気光学装置100では、画素毎に1ビットを記憶するスタティック型のメモリ回路を内蔵させるとともに、当該メモリ回路に記憶されたビットにしたがって画素をオンまたはオフさせる方式技術が提案されている、そのため、電気光学装置100は以下の構成を備えている。
図2(a)に示すように、本形態の電気光学装置100の画像表示領域100a(画素領域310a)では、例えば、320行のY選択線311が各々、行(X)方向に延在する一方、240列のX選択線211が列(Y)方向に延在するように設けられている。画素ブロック10は、320行のY選択線311と240列のX選択線211との交差に対応して設けられる。このため、本形態において、画素ブロック10は、縦320行×横240列で配列することになる。なお、便宜的に、画像表示領域100aにおいて、左から数えて1、2、3、…、240列目のX選択線211に対応する画素ブロック10について、特に列を特定しないで一般的に説明するときには、j列目(jは1≦j≦240を満たす整数)という表現を用いる場合がある。
本形態において、1つの画素ブロック10は、さらにX方向に沿って配列する4個の画素回路20(画素100b)から構成される。このため、本形態において、画素回路20は、Y選択線311とX選択線211との交差に対応して4個設けられる結果、縦320行×横960(=240×4)列でマトリクス状に配列することになる。各画素ブロック10は構成的には互いに同一であり、1つの画素ブロック10における4つの画素回路20の構成もまた互いに同一である。そこで、画素ブロック10については、1行目のY選択線311と1列目のX選択線211との交差に対応するもので代表させて説明し、さらに、その画素ブロック10に含まれる最左端の画素回路20について、図2(b)を参照して説明する。
図2(a)では図示省略したが、マトリクス状に配列する画素回路20においては、図2(b)に示すように、ビット線215および相補ビット線216が列(Y)方向に延在するように、画素回路20の列毎に対応して設けられている。上述したように、画素回路20は、本形態では横960列であるので、ビット線215および相補ビット線216についても960組設けられる。便宜的に、画像表示領域100aにおいて、左から数えて1、2、3、…、960列目のビット線215に供給されるデータビットを、D1、D2、D3、…、D960と各々表記し、1、2、3、…、960列目の相補ビット線216に供給される反転データビットを、/D1、/D2、/D3、…、/D960と各々表記する。また、j列目の画素ブロック10については、(4j−3)列目、(4j−2)列目、(4j−1)列目および(4j)列目のビット線215および相補ビット線216の4組が対応することになる。
本形態において、画素回路20は、スタティック型のメモリ回路30、選択回路40および液晶素子50を有する。メモリ回路30は、スイッチング素子として機能するnチャネル型のTFT(Thin Film Transistor/薄膜トランジスタ:以下単に「TFT」と略称する)22,24,26,28と、NOT(インバータ)回路32,34とを備える。TFT22については、そのソースがビット線215に接続され、そのドレインがTFT24のソースに接続され、そのゲートがY選択線311に接続されている。TFT24については、そのドレインがNOT回路32の入力端に接続され、そのゲートがX選択線211に接続されている。NOT回路32の出力端は、NOT回路34の入力端に接続され、NOT回路34の出力端は、NOT回路32の入力端に帰還されている。ここで、NOT回路32の入力端(NOT回路34の出力端)をメモリ回路30の(正転)端子QとしNOT回路34の入力端(NOT回路32の出力端)をメモリ回路30の(反転)端子/Qとする。なお、メモリ回路30は相補型であるので、TFT26については、そのソースが相補ビット線216に接続され、そのドレインがTFT28のソースに接続され、そのゲートがY選択線311に接続されている。また、TFT28については、そのドレインがNOT回路34の入力端に接続され、そのゲートがX選択線211に接続されている。
このようなメモリ回路30は、Y選択線311の論理レベルがHレベルになり、かつ、X選択線211の論理レベルがHレベルになったときに、TFT22,24,26,28が同時にオンして、ビット線215に供給されたデータビットを端子Qにて保持する一方、相補ビット線216に供給された反転データビットを端子/Qにて、各々保持する構成となっている。
選択回路40は、トランスミッションゲート43,44を有する。トランスミッションゲート43の入力端には信号Vonが供給される一方、トランスミッションゲート44の入力端には、信号Voffとは論理反転の関係にある信号Voffが供給されて、トランスミッションゲート43,44の出力端は、画素毎に個別に形成された画素電極118に共通接続されている。また、トランスミッションゲート43の正転制御ゲートおよびトランスミッションゲート44の反転制御ゲートは、メモリ回路30の端子Qに接続され、トランスミッションゲート43の反転制御ゲートおよびトランスミッションゲート44の正転制御ゲートは、メモリ回路30の端子/Qに接続されている。信号Von,Voffは各々、液晶素子50をオン、オフさせる信号であり、図示省略した上位制御回路から各画素回路20にわたって共通に供給される。トランスミッションゲート43,44は、正転制御ゲートがHレベル(反転制御レベルがLレベル)であるときに、入力端および出力端の間がオン(導通状態)となる。従って、メモリ回路30の端子Qにおける論理レベルがHレベルである場合、トランスミッションゲート43,44は各々オン、オフとなって、信号Vonが画素電極118に印加される一方、端子Qにおける論理レベルがLレベルである場合、トランスミッションゲート43,44は各々オフ、オンとなって、信号Voffが画素電極118に印加される構成となっている。
液晶素子50は、画素100b毎に個別の画素電極118と、全画素にわたって共通の共通電極108との間にTN型の液晶105が挟持された構成となっている。本形態において、共通電極108には、図3(b)に示すように、1フレーム(1F:約16.7ミリ秒)毎に論理反転する信号LCcomが印加されている。信号LCcomは、信号Vonおよび信号Voffと同様に、上位制御回路から各画素回路20に対して共通に供給される。信号LCcomの論理レベルは、信号Vonとは反転の関係にあり、信号Voffとは、同一の関係にある。また、信号Von,Voff,LCcomの論理レベルはHレベルのときに電源電圧Vddをとり、Lレベルのときに接地電位Gndをとる。液晶素子50は、保持された電圧実効値に応じて、単位時間における透過光量が変化する。詳細には、液晶素子50は、保持された電圧が低くなるにつれて、透過光量が小さくなるノーマリーブラックモードに設定されている。ただし、本形態では、液晶素子50には、オンまたはオフに相当する電圧のいずれかのみが保持されるので、明るい状態(白色)または暗い状態(黒色)の2値的な表示のみが可能となっている。
再び図2(a)において、タイミング制御回路110は、X制御回路112、データビット供給回路114およびY制御回路116の3機能を1ブロックにまとめたものである。このうち、X制御回路112は、図示省略した上位制御回路から、タイミング信号と同期して供給されるアドレスデータのうち、X方向を指定するものをXアドレスAdxとして出力するものであり、Y制御回路116は、同じくタイミング信号と同期して供給されるアドレスデータのうち、Y方向を指定するものをYアドレスAdyとして出力するものである。データビット供給回路114は、上位制御回路から供給されるデータビットの4ビットと、その論理を反転したデータビットの4ビットを各々、XアドレスAdx、YアドレスAdyと同期するように、8本の信号線60に供給するものである。
Xアドレスデコーダ120は、XアドレスAdxで指定された列のX選択線211に対して、当該列の選択を示すHレベルの論理信号を、その他の列のX選択線にはLレベルの論理信号を、各々列選択信号として供給するものである。なお便宜的に、画像表示領域100aにおいて、左から数えて1、2、3、…、240列目のX選択線211に供給される列選択信号を、X1、X2、X3、…、X240と各々表記している。
サンプリング回路としてのサンプル・ホールド回路130は、信号線60に供給された4ビットのデータビットを、Xアドレスデコーダ120によって選択されたX選択線211に対応する4列のビット線215に各々サンプリングして供給するとともに、信号線60に供給された4ビットの反転データビットを、選択されたX選択線211に対応する4列の相補ビット線216に各々サンプリングして供給するものである。なお、このサンプル・ホールド回路130は、サンプリングしたデータビットを保持する機能を併せ持つ場合がある。
Yアドレスデコーダ140は、YアドレスAdyで指定された行なに対して、当該行の選択を示すHレベルの論理信号を、その他の列のY選択線にはLレベルの論理信号を、各々行選択信号として出力するものである。
バッファ群150は、各行に対応して設けられたバッファ回路の集合体であり、行選択信号の駆動能力を高めて、X選択線211に供給する。なお便宜的に、画像表示領域100aにおいて、上から数えて1、2、3、…、320行目のY選択線311に供給される行選択信号を、Y1、Y2、Y3、…、Y320と各々表記している。
本形態において、タイミング制御回路110や、Xアドレスデコーダ120、サンプル・ホールド回路130、Yアドレスデコーダ140、バッファ群150は、画素ブロック10における構成素子とともに、すべてポリシリコンプロセスによって素子基板310に形成される。
(動作)
本形態に係る電気光学装置1の動作について説明する。まず、電気光学装置1では、各画素回路20のメモリ回路30に、データビットが記憶された状態が前提となるので、このメモリ回路30へのデータビットの記憶動作について説明する。本形態では、メモリ回路30に対するデータビットの記憶動作は、画素ブロック10を単位として実行される。ここで例えばi行j列の画素ブロック10における8個の画素回路20に対してデータビットを記憶させる場合、上位制御回路は、i行目およびj列目を指定するアドレスを出力し、さらに、当該画素ブロック10に属する画素回路20、すなわち、i行目であって(4j−3)列目から(4j)列目までの画素回路20に記憶させるべきデータビットの4ビット分、および、それらの反転データビットの4ビット分、計8ビットを出力する。
アドレスの供給を受けたX制御回路112は、当該アドレスのうちのXアドレスAdxをXアドレスデコーダ120に供給する一方、アドレスの供給を受けたY制御回路116は、当該アドレスのうちのYアドレスAdyをYアドレスデコーダ140に供給する。また、データビット供給回路114は、供給されたデータビットおよび反転したデータビットの計8ビットを、XアドレスAdx、YアドレスAdyへの供給タイミングに一致させて、配線76を介して信号線60に供給する。
XアドレスAdxによってXアドレスデコーダ120は、列選択信号XjをHレベルとする。これにより、サンプル・ホールド回路130は、記憶させるべきデータビットの4ビットを、j列目に対応する4本のビット線215にサンプリングする一方、それらの反転データビットの4ビットについても、j列目に対応する4本の相補ビット線216にサンプリングする。詳細には、サンプル・ホールド回路130は、i行目であって(4j−3)列目から(4j)列目までの画素回路20に記憶させるべきデータビットの4ビットを、各々(4j−3)列目から(4j)列目までのビット線215に、D(4j−3)、D(4j−2)、D(4j−1)、D4jとしてサンプリングし、反転データビットの4ビットを、各々(4j−3)列目から(4j)列目までの相補ビット線216に、/D(4j−3)、/D(4j−2)、/D(4j−1)、/D4jとしてサンプリングする。このため、それ以外のビット線215および相補ビット線216には、なんらデータビットが供給されないことになる。
一方、i行目を指定するYアドレスAdyによって、Yアドレスデコーダ140は、行選択信号YiだけをHレベルとする。i行j列の画素ブロック10に属する4個の画素回路20では、行選択信号YiがHレベルとなるのでTFT22,26がオン状態となり、さらに、列選択信号XjがHレベルとなるのでTFT24,28がオン状態となるのでビット線215に供給されたビットが端子Qに、相補ビット線216に供給されたビットが端子/Qに、各々書き込まれる。
この状態において、行選択信号Yiまたは列選択信号Xjの一方、もしくは、双方がLレベルになると、i行j列の画素ブロック10に属する4個の画素回路20では、各々TFT22,26またはTFT24,28がオフ、もしくは、いずれもがオフになる。このため、メモリ回路30において、端子Qはビット線215から、端子/Qは相補ビット線216から、各々電気的に切り離されるが、メモリ回路30は、書き込んだビットを保持し続けることになる。
なお、列選択信号XjがHレベルであって、行選択信号YiがHレベルである場合、i行j列の画素ブロック10以外の画素回路20では、行選択信号または列選択信号のいずれかが、もしくは、行選択信号および列選択信号の双方が、Lレベルである。したがって、これらの画素回路20では、TFT22,24、TFT26,28の一方または双方がオフになるので、メモリ回路30の端子Qはビット線215から電気的に切り離され、同様に、端子/Qは相補ビット線216から電気的に切り離される。このため、i行j列の画素ブロック10以外の画素回路20におけるメモリ回路30は、ビット線215、相補ビット線216の電圧変化の影響をなんら受けることはない。すなわち、これらの画素回路20のメモリ回路30では、すでにデータビットが書き込まれていれば、ビット線215、相補ビット線216の電圧状態とは無関係に当該データビットを保持し続けることになる。
電源投入直後にあっては、このような書き込み動作が、すべての画素ブロック10に対して実行され、これにより、すべての画素回路20におけるメモリ回路30において、HまたはLレベルのいずれかのデータビットが保持される。また、表示内容が変更されるときにも、変更後の表示内容を規定するデータビットおよびそれら反転データビットの計8ビット分が、アドレスとともに、上位制御回路から供給されて、当該アドレスで指定された画素ブロック10における4個のメモリ回路30に保持されたデータビットが各々書き換えられる。
次に、このように各画素回路20において各々データビットが保持された場合に、液晶素子50がどうなるか、という観点で説明する。まず、画素回路20のメモリ回路30において、端子QがLレベルに保持された場合(すなわち、端子/QにHレベルが保持された場合)、トランスミッションゲート43,44は各々オフ、オンするので、当該画素の画素電極118には、共通電極108と同一論理の関係にある信号Voffが印加される。このため、図3(b)に示すように、液晶素子50に印加される電圧VLC、ここでは、共通電極108の電位を基準とした場合の画素電極118の電位はゼロとなるので、ノーマリーブラックモードであれば、当該画素は、暗くなるオフ状態となる。
一方、画素回路20のメモリ回路30において、端子QがHレベルに保持された場合(すなわち、端子/QにLレベルが保持された場合)、トランスミッションゲート43,44は各々オン、オフするので、当該画素の画素電極118には、共通電極108と論理反転の関係にある信号Vonが印加される。このため、図3(b)に示すように、液晶素子50に印加される電圧VLCは、+Vddまたは−Vddとなるので、ノーマリーブラックモードであれば、当該画素は、明るくなるオン状態となる。
このようなオンまたはオフのいずれかの表示が、メモリ回路30の保持状態に応じて、各画素回路20において実行されて、所定の画像が表示されることとなる。また、データを書き換えない期間中は、データビットをメモリ回路30で記憶しておくため、静止画を表示するであれば、リフレッシュが不要となるので、駆動回路等を動作させないで済み、その分、低消費電力化を図ることができる。
また、X選択線211およびY選択線311の交差に対応する画素ブロック10を単位としてメモリ回路30におけるデータビットが書き換えられる。また、アドレスで指定された画素ブロック10以外では、メモリ回路30の端子Q,/Qは、各々ビット線215、相補ビット線216から電気的に切り離されるので、メモリ回路30の保持内容がビット線215、相補ビット線216におけるノイズの影響を受けてしまう、ということを防止することもできる。さらに、本形態では、X制御回路112、データビット供給回路114およびY制御回路116を、1つの機能ブロックであるタイミング制御回路110としてまとめているので、素子基板310におけるX方向のサイズを縮小化することが可能である。
なお、本形態においては、画素ブロック10に含まれる画素回路20の個数を4個としたが、これ以外の複数個数としても良いし、単数の1個としても良い。タイミング制御回路110や、Xアドレスデコーダ120、サンプル・ホールド回路130、Yアドレスデコーダ140、バッファ群150は、画素ブロック10における構成素子とともに、すべてポリシリコンプロセスによって素子基板に形成する構成としたが、これらをICチップとして素子基板に実装する場合にも適用可能である。信号LCcomを1フレームの周期でレベル反転したが、信号LCcomをレベル反転する理由は、液晶素子50を交流駆動するために過ぎない。このため、例えば、信号LCcomを2フレーム以上の周期でレベル反転する構成としても良い。上位制御回路は、データビットとともに、その反転データビットを供給する構成としたが、データビットのみを供給する一方、そのデータビットを論理反転するNOT回路を別途設ける構成としても良い。液晶素子50はノーマリーブラックモードとしたが、電圧無印加状態において暗い状態となるノーマリーホワイトモードとしても良い。なお、説明の簡略化のためにオンオフの2値的な表示としたが、各画素回路20は、例えばX方向に向かってRGB、RGB・・の3原色に対応するようにして、各々の色についてオンオフさせる8色のカラー表示する構成としても良い。さらに、メモリ回路についてはダイナミック型を採用してもよい。
(素子基板310の構成)
図4は、本形態の電気光学装置100に用いた素子基板310における回路配置を示す平面図である。図1(a)、図1(b)、図1(c)および図4に示すように、素子基板310の中央領域は、画素電極118を備えた画素100bが複数、マトリクス状に形成された画素領域310aになっている。画素領域310aには、額縁としての遮光膜308と重なる領域にダミーの画素が構成される場合があり、この場合、画素領域310aのうち、ダミー画素を除いた領域が画像表示領域100aとして利用されることになる。
素子基板310は、X方向を長手とする長方形の形状をしており、その長手方向の一辺には複数の接続用の端子102がX方向に沿って設けられている。この一辺には、端子102に近い方向から順番に、静電保護回路190および第1の回路領域101が各々X方向に沿って配置され、さらに、画素領域310aを挟んで第1の回路領域101とは反対側には検査回路160が配置されている。第1の回路領域101には、静電保護回路190に近い方向から順番にタイミング制御回路110、Xアドレスデコーダ120およびサンプル・ホールド回路130が形成されている。
素子基板310において、短手方向の一辺には第2の回路領域104がY方向に沿って配置され、さらに、画素領域310aを挟んで第2の回路領域104とは反対側には検査回路170が配置されている。第2の回路領域104には、外側順番にYアドレスデコーダ140およびバッファ群150が形成されている。
このようにして画素領域310aの外側領域には、端子102、静電保護回路190、第1の回路領域101(タイミング制御回路110、Xアドレスデコーダ120、サンプル・ホールド回路130)、第2の回路領域104(Yアドレスデコーダ140、バッファ群150)、および検査回路160,170が形成されている。また、端子102、静電保護回路190、第1の回路領域101(タイミング制御回路110、Xアドレスデコーダ120、サンプル・ホールド回路130)、第2の回路領域104(Yアドレスデコーダ140、バッファ群150)、および検査回路160,170はいずれもシール材107の外側領域に形成されている。
素子基板310には配線72,74,76,78,81,82,84が形成されている。配線72は、フレキシブル配線基板400を介して上位制御回路から端子102に供給されたデータビットや各種のタイミング信号をタイミング制御回路110まで伝達する。配線74は、タイミング制御回路110によるXアドレスAdxやクロック信号等をXアドレスデコーダ120に伝達する。配線76は、タイミング制御回路110によりタイミングが調整されたデータビットを、Xアドレスデコーダ120が形成される領域をスルーして、Xアドレスデコーダ120およびサンプル・ホールド回路130の間においてX方向に延在する8本の信号線60に接続される。詳細には、配線76は、1つの画素ブロック10を構成する4個の画素回路20に対応するデータビットの4ビット、および、それらの反転データビットの4ビットに対応して8本であり、これら8本の配線76の各々に信号線60が各々一対一に対応して接続される。なお、信号線60の8本は、図3(a)に示すように、各画素ブロック10において左から数えて1、2、3、4番目の画素回路20に対するビット線215および相補ビット線216に、各々対応している。そして、8本の信号線60に供給されたデータビットおよび反転データビットは、Hレベルとなった列選択信号によって、当該列選択信号に対応する画素ブロック10のビット線215および相補ビット線216にサンプリングされる。図3(a)では、タイミング制御回路110、Xアドレスデコーダ120およびサンプル・ホールド回路130の部分的な領域のみを示しているので、配線76は4本しか示されておらず、4本の信号線60にのみ接続されているが、実際には、上述したように配線76は8本であり、8本の信号線60のすべてに個々に接続されている。配線78は、端子102に供給された電源電圧等をYアドレスデコーダ140に給電し、配線81は、タイミング制御回路110によるYアドレスAdyやクロック信号等をYアドレスデコーダ140に伝達する。
検査回路160,170は、素子基板310と対向基板320と貼り合わせる前に、タイミング制御回路110、Xアドレスデコーダ120、サンプル・ホールド回路130、Yアドレスデコーダ140、バッファ群150および画像表示領域100aにおける画素ブロック10が、電気的に正常に機能するか否かを検査する回路である。このため、検査回路160は、X選択線211、ビット線、相補ビット線に各々接続される一方、検査回路170は、Y選択線311の他端に各々接続されて、その検査用の出力信号が配線82を介して端子102から出力される構成となっている。
画像表示領域100aの外側であって素子基板310における対角の位置には、基板間導通用電極182が形成されている。基板間導通用電極182は、対向基板320に形成された共通電極108に信号LCcomを印加するためのものである。詳細には、素子基板310は、対向基板320に対してシール材107によって貼り合わせられるが、このときに、基板間導通用電極182に相当する領域に設けられた導通材を介して、基板間導通用電極182と共通電極108との電気的な接続が図られる。この基板間導通用電極182は、端子102に配線84を介して接続されているので、素子基板310に設けられた端子102を介して、共通電極108に信号LCcomを印加する構成となっている。
(静電保護回路190の構成)
図5(a)、図5(b)、図5(c)、図5(d)は各々、本発明を適用した電気光学装置100に用いた静電保護回路190の回路図、その一例を示す回路図、静電保護回路190の断面図、および画素100bの断面図である。
本形態では、液晶パネル300の組み立て時、運搬時などの非動作時、または電源供給が行なわれている動作時に静電気の放電が発生した場合、各回路が破壊、劣化するおそれがある。そこで、素子基板310には、端子102とタイミング制御回路110とを接続する配線72に対して静電保護回路190が形成されている。
図5(a)に示すように、静電保護回路190には、高電位線6sおよび低電位線6tが引き回されており、配線72と高電位線6sとの間にはダイオード素子41が介挿され、配線72と低電位線6tとの間にはダイオード素子42が介挿されている。2つのダイオード素子41,42のうち、ダイオード素子41は、アノード側が配線72に電気的に接続され、カソード側が高電位線6sに電気的に接続されている。これに対して、ダイオード素子42は、カソード側が配線72に電気的に接続され、アノード側が低電位線6tに電気的に接続されている。なお、ダイオード素子41,42との間に位置する配線部分には、ダイオード素子41,42への突入電流値を抑える抵抗(図示せず)が介挿されることが好ましい。
ダイオード素子41,42は、PIN接合型ダイオード、あるいはTFTをダイオード接続したMOS型ダイオードにより構成することができ、図5(b)、図5(c)には、N型のTFTをダイオード接続したMOS型ダイオードを用いた例を示してある。かかるMOS型ダイオードは、各画素100bに形成された相補型TFTと略同一の構造を有しており、MOS型ダイオードおよび相補型TFTは互いの工程を利用して同時形成される。そこで、以下、静電保護回路190の構成を説明するとともに、各画素100bに形成された相補型TFT(Pチャネル型のTFT80とNチャネル型のTFT90)の構成を説明する。
図5(c)、図5(d)に示すように、素子基板310には、透光性基板310dの表面にシリコン酸化膜などからなる下地保護膜12が形成され、その表面側には、ダイオード素子41,42を構成するための半導体層1a,1d、および相補型TFT(Pチャネル型のTFT80とNチャネル型のTFT90)を構成するための半導体層1h,1mが各々、島状に形成されている。半導体層1a,1d,1h,1mの表面側にはゲート絶縁膜2が形成されている。ゲート絶縁膜2の表面には、ゲート電極3a,3b,3eが形成されており、ゲート電極3a,3b,3eの上層側には層間絶縁膜4,7が形成されている。
半導体層1a,1d,1h,1mは、例えば、素子基板310に対してアモルファスシリコン膜を形成した後、レーザアニールやランプアニールなどにより多結晶化されたポリシリコン膜である。従って、素子基板310の基材としてはガラス製の透光性基板310dを用いることができる。なお、素子基板310の基材としては石英基板を用いることができる。また、半導体層1a,1d,1h,1mとしては、単結晶シリコン層を用いることができ、このような構成は、石英基板と単結晶シリコン基板とが絶縁層を介して貼り合わされたSOI(Silicon On Insulator)基板を用いることにより実現することができる。このようなSOI基板は、例えば、単結晶シリコン基板上にシリコン酸化膜を形成した上で石英基板と貼り合わせる方法、あるいは石英基板と単結晶シリコン基板の双方にシリコン酸化膜を形成した上でシリコン酸化膜同士を接触させて貼り合わせる方法を採用できる。このような基板を用いた場合、ゲート絶縁膜2は、半導体層に対する熱酸化膜により形成できる。
半導体層1a,1d,1h,1mは、ゲート電極3a,3b,3eとゲート絶縁膜2を介して対向する位置に半導体領域1a’,1d’,1h’,1m’を備えており、半導体領域1a’,1d’,1h’,1m’はチャネル領域に相当する。半導体層1a,1d,1mは、半導体領域1a’,1d’,1m’の両側にN型の不純物導入領域1b,1c,1e,1f,1n,1pを備えており、半導体層1hは、半導体領域1h’の両側にP型の不純物導入領域1i,1jを備えている。相補型TFT(Pチャネル型のTFT80とNチャネル型のTFT90)をLDD(Lightly Doped Drain)構造とする場合、半導体層1h,1mには、不純物導入領域として、低濃度不純物導入領域と高濃度不純物導入領域とが形成される。
図5(c)に示すように、ダイオード素子41,42の形成領域では、層間絶縁膜4の上層に高電位線6s、低電位線6tおよび配線72が形成されており、これらの配線は各々、層間絶縁膜4およびゲート絶縁膜2を貫通するコンタクトホールを介して不純物導入領域1c,1e,1b(1f)に電気的に接続している。また、高電位線6sおよび低電位線6tは、別領域において、層間絶縁膜4を貫通するコンタクトホールを介してゲート電極3a,3bにも電気的に接続している。このようにして、ダイオード素子41,42(MOS型ダイオード)が構成されている。
図5(d)に示すように、相補型TFTの形成領域では、層間絶縁膜4の上層に高電位線6e、低電位線6gおよび出力配線6fが形成されており、高電位線6eおよび低電位線6gは各々、層間絶縁膜4およびゲート絶縁膜2を貫通するコンタクトホールを介して半導体層1h,1mのソース領域(不純物導入領域1i,1p)に電気的に接続されている。また、出力配線6fは、層間絶縁膜4およびゲート絶縁膜2を貫通するコンタクトホールを介して半導体層1h,1mのドレイン領域(不純物導入領域1j,1n)に電気的に接続されている。図示を省略するが、入力配線は、層間絶縁膜4を貫通するコンタクトホールを介して共通のゲート電極3eに接続されている。このようにして、相補型TFT(Pチャネル型のTFT80とNチャネル型のTFT90)が形成される。また、相補型TFT(Pチャネル型のTFT80とNチャネル型のTFT90)の形成工程を利用すると、PIN接合型ダイオードによって、ダイオード素子41,42を形成することもできる。各画素100bでは層間絶縁膜7の上層に画素電極118が形成されており、その表面側には配向膜316が形成されている。これに対して、対向基板320には、透光性の基板310bにおいて、素子基板310と対向する側の面に、遮光膜328(ブラックマトリクス)、カラーフィルタ324、平坦化膜325(保護膜)、共通電極108、および配向膜が形成されている。
(電気光学装置100の製造方法)
図6(a)、図6(b)、図6(c)は各々、本発明を適用した電気光学装置の製造工程のうち、モールド材形成工程を示す工程断面図である。本形態の電気光学装置100を製造するには、図1(a)、図1(b)、図1(c)に示す液晶パネル300を形成した後、図6(a)に示すように、端子102に対してフレキシブル配線基板400を異方性導電材などにより接続する。
次に、図6(b)に示すように、素子基板310において第1面310e側(対向基板320と対向する内面側)では、素子基板310とフレキシブル配線基板400とに跨るように、アクリル樹脂などのUV硬化性樹脂組成物410aを塗布する。また、素子基板310において第2面310f側(対向基板320と対向する側とは反対側)でも、素子基板310とフレキシブル配線基板400とに跨るように、アクリル樹脂などのUV硬化性樹脂組成物420aを塗布する。
次に、図6(c)に矢印UV1で示すように、素子基板310の第1面310e側からUV光を照射してUV硬化性樹脂組成物410aを硬化させ、第1のモールド材410を形成する。その際、第1面310eの側には、少なくとも静電保護回路190と重なる位置にW、Ti、Cr、Al(アルミニウム)などの金属材料や、遮光性樹脂などからなる遮光板361(遮光材)を被せておく。従って、静電保護回路190にUV光を照射せずにUV硬化性樹脂組成物410aを硬化させ、第1のモールド材410を形成することができる。
本形態において、遮光板361は、静電保護回路190に加えて、第1の回路領域101にも重なるように配置されている。なお、素子基板310と遮光板361とが別部材であることを示すために素子基板310と遮光板361との間に隙間を設けたように示してあるが、遮光板361については、隙間を介して素子基板310に重ねた構成、および素子基板310に密着させた構成のいずれを採用してもよい。
また、矢印UV2で示すように、素子基板310の第2面310f側からUV光を照射してUV硬化性樹脂組成物420aを硬化させ、第2のモールド材420を形成する。その際、第2面310fの側には、少なくとも静電保護回路190と重なる位置に、W、Ti、Cr、Alなどの金属材料や、遮光性樹脂などからなる遮光材としての遮光板362を被せておく。従って、静電保護回路190にUV光を照射せずにUV硬化性樹脂組成物420aを硬化させ、第2のモールド材420を形成することができる。
本形態において、遮光板362は、静電保護回路190に加えて、第1の回路領域101にも重なるように配置されている。なお、素子基板310と遮光板362とが別部材であることを示すために素子基板310と遮光板362との間に隙間を設けたように示してあるが、遮光板362については、隙間を介して素子基板310に重ねた構成、および素子基板310に密着させた構成のいずれを採用してもよい。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態では、第1のモールド材410、第2のモールド材420を形成する際、静電保護回路190にUV光を照射せずにUV硬化性樹脂組成物410a,420aを硬化させるため、静電保護回路190に設けたダイオード素子41,42の電流−電圧特性が変化しない。それ故、ダイオード素子41,42を介して無駄な電流が流れることを防止できるので、静電保護回路190を設けた場合でも、消費電流の増大が発生しない。
特に本形態では、複数の画素100bの各々にメモリ回路30を設けたため、もともとの消費電流が小さい。従って、UV照射によって、ダイオード素子41,42の電流−電圧特性が変化して消費電流がわずかでも増大すると、複数の画素100bの各々にメモリ回路30を設けた目的が損なわれてしまうが、本形態によれば、複数の画素100bの各々にメモリ回路30を設けることより低消費電力化を図るという本来の目的を十分、達成することができる。
上記形態では、素子基板310の両面に第1のモールド材410、第2のモールド材420を形成したが、第1面310e側のみに第1のモールド材410を形成した構成、あるいは、第2面310f側のみに第2のモールド材420を形成した構成を採用してもよく、この場合でも、図6(c)を参照して説明した遮光板361,362(遮光材)を用いれば、静電保護回路190にUV光が照射されるのを防止することができる。
上記実施の形態1においては、第1のモールド材410、第2のモールド材420としてUV硬化型モールド材を用いたが、UV硬化型モールド材に代えて、シリコーン樹脂系などの常温硬化性モールド材、エポキシ樹脂系などの加熱硬化性モールド材、または可視光硬化性モールド材を用いてもよい。このようなモールド材を用いれば、静電保護回路190にUV光が照射されずに第1のモールド材410、第2のモールド材420を形成することができる。このようなモールド材についても、素子基板310の両面に形成した構成、第1面310e側のみに形成した構成、あるいは、第2面310f側のみに形成した構成を採用することができる。
上記形態では、遮光板として、UV光を完全に遮断するものを用いたが、UV光を部分的に遮断し減光させる半透過性遮光板を用いてもよく、半透過性遮光板としては偏光板を用いてもよい。
[実施の形態2]
図7(a)、図7(b)、図7(c)は各々、実施の形態2に関する電気光学装置を各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、素子基板側からみた底面図、およびそのH−H’断面図である。なお、図7(b)では、図7(a)との対応が分かりやすいように、左右の位置関係は図7(a)に一致させてある。実施の形態2においては、素子基板310において、画素電極118が形成されている側とは反対の側の第2面310f側(対向基板320と対向する側反対側の外面側)ではモールド材による補強が施されていない。(電気光学装置の全体構成)に係るの他の構成については、図1(a)〜図1(c)を用いて説明した実施の形態1と同様であるのでここでは、説明は省略する。
図2、図3の(電気光学装置の電気的な構成)、(動作)および図4の(素子基板の構成)および図5の(静電保護回路190の構成)についても実施の形態1と同様であるのでその説明は省略する。
(電気光学装置100の製造方法および本形態の主な効果)
このような構成の電気光学装置100を製造するには、図7(a)、図7(b)、図7(c)に示す液晶パネル300を形成した後、端子102に対してフレキシブル配線基板400を異方性導電材などにより接続する。
次に、素子基板310において、画素電極118が形成されている第1面310e側(対向基板320と対向する内面側)では、素子基板310とフレキシブル配線基板400とに跨るように、アクリル樹脂などのUV硬化性の第1のモールド材410を塗布した後、矢印UV1で示すように、素子基板310の第1面310e側からUV光を照射してUV硬化性の第1のモールド材410を硬化させる。これに対して、素子基板310の第2面310f側では、UV硬化性モールド材による補強を行なわない。
このように本形態では、素子基板310とフレキシブル配線基板400との接続部分を補強するにあたって、素子基板310において画素電極118が形成された第1面310e側のみにおいて、素子基板310とフレキシブル配線基板400とに跨るようにUV硬化性の第1のモールド材410を形成し、素子基板310の第2面310f側では、UV硬化性モールド材による補強が施されていない。このため、モールド材を硬化させるためのUV光の照射は、素子基板310の第1面310e側で行なわれるだけであり、素子基板310の第2面310f側では行なわれない。従って、端子102の形成領域に隣接する位置に静電保護回路190を設けた場合でも、UV光が静電保護回路190のダイオード素子41,42に入射するのは、素子基板310の第1面310e側での1回のUV照射時である。それ故、ダイオード素子41,42の電流−電圧特性は変化しないか、わずかに変化するだけである。よって、ダイオード素子41,42を介して電流が漏れることを防止できるので、静電保護回路190を設けた場合でも、消費電流の増大が発生しない。
特に本形態では、複数の画素100bの各々にメモリ回路30を設けたため、もともとの消費電流が小さい。従って、UV照射によって、ダイオード素子41,42の電流−電圧特性が変化して消費電流がわずかでも増大すると、複数の画素100bの各々にメモリ回路30を設けた目的が損なわれてしまうが、本形態によれば、複数の画素100bの各々にメモリ回路30を設けることより低消費電力化を図るという本来の目的を十分、達成することができる。
なお、UV硬化性の第1のモールド材410の形成領域と静電保護回路190とは、素子基板310の面内方向で1mm以上の距離d1を隔てていることが好ましい。このように構成すると、素子基板310の第1面310e側でUV光を照射してUV硬化性の第1のモールド材410を硬化させる際、UV光が静電保護回路190のダイオード素子41,42に直接、照射されることがない。
実施の形態2においては、素子基板310の第2面310f側では、素子基板310とフレキシブル配線基板400との接続部分に対する補強を行なわない構成であったが、図8および図9に示すように、素子基板310の第2面310fではUV硬化性モールド材以外の手段による補強を行なってもよい。すなわち、図8(a)、図8(b)、図8(c)に示す形態では、素子基板310とフレキシブル配線基板400との接続部分を補強することを目的に、素子基板310の第1面310e側では、素子基板310とフレキシブル配線基板400とに跨るように、アクリル樹脂などのUV硬化性の第1のモールド材410が形成されている。また、素子基板310の第2面310f側でも、素子基板310とフレキシブル配線基板400とに跨るように第2のモールド材420が形成されている。
ここで、第2のモールド材420は、UV硬化性樹脂ではなく、常温硬化性のシリコーン樹脂系モールド材である。このため、モールド材を硬化させるためのUV光の照射は、素子基板310の第1面310e側で行なわれるだけであり、素子基板310の第2面310f側では行なわれない。従って、端子102の形成領域に隣接する位置に静電保護回路190を設けた場合でも、UV光が静電保護回路190のダイオード素子41,42に入射するのは、素子基板310の第1面310e側での1回のUV照射時である。なお、素子基板310の第2面310fに用いる第2のモールド材420については、常温硬化性のシリコーン樹脂系モールド材に代えて、エポキシ樹脂などといった加熱硬化性樹脂を用いてもよい。
また、素子基板310の第2面310f側で素子基板310とフレキシブル配線基板400との接続部分を補強するにあたっては、図8(a)、図8(b)、図8(c)に示す第2のモールド材420に代えて、図9(a)、図9(b)、図9(c)に示すように、プラスチック製フィルム、金属箔、金属箔にプラスチック層を積層したラミネートフィルムなどといったシート状補強部材430を粘着材435により素子基板310とフレキシブル配線基板400とに跨るように貼付した構成を採用してもよい。
[実施の形態3]
図10(a)、図10(b)、図10(c)は各々、実施の形態3に関する電気光学装置を各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、素子基板側からみた底面図、およびそのH−H’断面図である。なお、図10(b)では、図10(a)との対応が分かりやすいように、左右の位置関係は図10(a)に一致させてある。実施の形態3においては、素子基板310において、画素電極118が形成されている第1面310e側(対向基板320と対向する内面側)ではモールド材による補強が施されていない。(電気光学装置の全体構成)の他の構成については、図1(a)〜図1(c)を用いて説明した実施の形態1と同様であるのでここでは、説明は省略する。
また、図2、図3の(電気光学装置の電気的な構成)、(動作)および図4の(素子基板の構成)および図5の(静電保護回路190の構成)についても実施の形態1と同様であるのでその説明は省略する。
(電気光学装置100の製造方法および本形態の主な効果)
このような構成の電気光学装置100を製造するには、図10(a)、図10(b)、図10(c)に示す液晶パネル300を形成した後、端子102に対してフレキシブル配線基板400を異方性導電材などにより接続する。
次に、素子基板310において、画素電極118が形成されている第1面310e側(対向基板320と対向する内面側)では、素子基板310とフレキシブル配線基板400とに跨るように、アクリル樹脂などのUV硬化性の第1のモールド材410を塗布した後、矢印UV1で示すように、素子基板310の第1面310e側からUV光を照射してUV硬化性の第1のモールド材410を硬化させる。これに対して、素子基板310の第2面310f側では、UV硬化性モールド材による補強を行なわない。
このように本形態では、素子基板310とフレキシブル配線基板400との接続部分を補強するにあたって、素子基板310において画素電極118が形成された第1面310e側のみにおいて、素子基板310とフレキシブル配線基板400とに跨るようにUV硬化性の第1のモールド材410を形成し、素子基板310の第2面310f側では、UV硬化性モールド材による補強が施されていない。このため、モールド材を硬化させるためのUV光の照射は、素子基板310の第1面310e側で行なわれるだけであり、素子基板310の第2面310f側では行なわれない。従って、端子102の形成領域に隣接する位置に静電保護回路190を設けた場合でも、UV光が静電保護回路190のダイオード素子41,42に入射するのは、素子基板310の第1面310e側での1回のUV照射時である。それ故、ダイオード素子41,42の電流−電圧特性は変化しないか、わずかに変化するだけである。よって、ダイオード素子41,42を介して電流が漏れることを防止できるので、静電保護回路190を設けた場合でも、消費電流の増大が発生しない。
特に本形態では、複数の画素100bの各々にメモリ回路30を設けたため、もともとの消費電流が小さい。従って、UV照射によって、ダイオード素子41,42の電流−電圧特性が変化して消費電流がわずかでも増大すると、複数の画素100bの各々にメモリ回路30を設けた目的が損なわれてしまうが、本形態によれば、複数の画素100bの各々にメモリ回路30を設けることより低消費電力化を図るという本来の目的を十分、達成することができる。
なお、UV硬化性の第1のモールド材410の形成領域と静電保護回路190とは、素子基板310の面内方向で1mm以上の距離d1を隔てていることが好ましい。このように構成すると、素子基板310の第1面310e側でUV光を照射してUV硬化性の第1のモールド材410を硬化させる際、UV光が静電保護回路190のダイオード素子41,42に直接、照射されることがない。
上記実施の形態3においては、素子基板310の第2面310f側では、素子基板310とフレキシブル配線基板400との接続部分に対する補強を行なわない構成であったが、図11および図12に示すように、素子基板310の第2面310fではUV硬化性モールド材以外の手段による補強を行なってもよい。すなわち、図11(a)、図11(b)、図11(c)に示す形態では、素子基板310とフレキシブル配線基板400との接続部分を補強することを目的に、素子基板310の第1面310e側では、素子基板310とフレキシブル配線基板400とに跨るように、アクリル樹脂などのUV硬化性の第1のモールド材410が形成されている。また、素子基板310の第2面310f側でも、素子基板310とフレキシブル配線基板400とに跨るように第2のモールド材420が形成されている。
ここで、第2のモールド材420は、UV硬化性樹脂ではなく、常温硬化性のシリコーン樹脂系モールド材である。このため、モールド材を硬化させるためのUV光の照射は、素子基板310の第1面310e側で行なわれるだけであり、素子基板310の第2面310f側では行なわれない。従って、端子102の形成領域に隣接する位置に静電保護回路190を設けた場合でも、UV光が静電保護回路190のダイオード素子41,42に入射するのは、素子基板310の第1面310e側での1回のUV照射時である。なお、素子基板310の第2面310fに用いる第2のモールド材420については、常温硬化性のシリコーン樹脂系モールド材に代えて、エポキシ樹脂などといった加熱硬化性樹脂を用いてもよい。
また、素子基板310の第2面310f側で素子基板310とフレキシブル配線基板400との接続部分を補強するにあたっては、図11(a)、図11(b)、図11(c)に示す第2のモールド材420に代えて、図12(a)、図12(b)、図12(c)に示すように、プラスチック製フィルム、金属箔、金属箔にプラスチック層を積層したラミネートフィルムなどといったシート状補強部材430を粘着材435により素子基板310とフレキシブル配線基板400とに跨るように貼付した構成を採用してもよい。
[実施の形態4]
図13(a)、図13(b)、図13(c)は各々、実施の形態4に関する電気光学装置を各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、素子基板側からみた底面図、およびそのH−H’断面図である。なお、図13(b)では、図13(a)との対応が分かりやすいように、左右の位置関係は図7(a)に一致させてある。実施の形態4においては、(電気光学装置の全体構成)に係る構成については、図1(a)〜図1(c)を用いて説明した実施の形態1と同様であるのでここでは、説明は省略する。
図2、図3の(電気光学装置の電気的な構成)、(動作)および図4の(素子基板の構成)および図5の(静電保護回路190の構成)についても実施の形態1と同様であるのでその説明は省略する。
(電気光学装置100の製造方法および本形態の主な効果)
このような構成の電気光学装置100を製造するには、図13(a)、図13(b)、図13(c)に示す液晶パネル300を形成した後、端子102に対してフレキシブル配線基板400を異方性導電材などにより接続する。
次に、素子基板310において、画素電極118が形成されている一方面側(対向基板320と対向する内面側)では、素子基板310とフレキシブル配線基板400とに跨るように、アクリル樹脂などのUV硬化性の第1のモールド材410を塗布した後、矢印UV1で示すように、素子基板310の一方面側からUV光を照射して第1のモールド材410を硬化させる。
また、素子基板310において、画素電極118が形成されている側とは反対側の一方面側(対向基板320と対向する側と反対側の外面側)でも、素子基板310とフレキシブル配線基板400とに跨るように、アクリル樹脂などからなるUV硬化性の第2のモールド材420を塗布した後、矢印UV2で示すように、素子基板310の他方面側からUV光を照射して第2のモールド材420を硬化させる。
ここで、素子基板310では、端子102が形成されている領域に隣接する位置に静電保護回路190が形成されているが、第1のモールド材410の形成領域と静電保護回路190とは、素子基板310の面内方向で1mm以上の距離d1を隔てている。このため、矢印UV1で示すように、素子基板310の一方面側からUV光を照射して第1のモールド材410を硬化させる際、UV光が直接、静電保護回路190のダイオード素子41、42に照射されることがない。
また、第2のモールド材420の形成領域と静電保護回路190とは、素子基板310の面内方向で1mm以上の距離d2を隔てている。このため、矢印UV2で示すように、素子基板310の他方面側からUV光を照射して第2のモールド材420を硬化させる際、UV光が素子基板3104を透過して、直接、静電保護回路190のダイオード素子41,42に照射されることがない。
それ故、第1のモールド材410および第2のモールド材420を硬化させる際、静電保護回路190に強いUV光が入射しないので、静電保護回路190のダイオード素子41,42の電流−電圧特性が変化しない。それ故、ダイオード素子41,42を介して無駄な電流が流れることを防止できるので、静電保護回路190を設けた場合でも、消費電流の増大が発生しない。
特に本形態では、複数の画素100bの各々にメモリ回路を設けたため、もともとの消費電流が小さい。従って、UV照射によって、ダイオード素子41,42の電流−電圧特性が変化して消費電流がわずかでも増大すると、複数の画素100bの各々にメモリ回路30を設けた目的が損なわれてしまうが、本形態によれば、複数の画素100bの各々にメモリ回路30を設けることより低消費電力化を図るという本来の目的を十分、達成することができる。
図14(a)、図14(b)、図14(c)に示すように、素子基板310の一方面側および他方面側のうち、画素電極118が形成されている一方面側のみで、素子基板310とフレキシブル配線基板400とに跨るように、アクリル樹脂などのUV硬化性の第1のモールド材410が形成されている場合でも、第1のモールド材410の形成領域と静電保護回路190とを、素子基板310の面内方向で1mm以上の距離d1を隔てていることが好ましい。
このような構成によれば、素子基板310の基材が透光性であるか否かにかかわらず、矢印UV1で示すように、素子基板310の一方面側からUV光を照射して第1のモールド材410を硬化させる際、UV光が直接、静電保護回路190のダイオード素子41,42に照射されることがない。なお、素子基板310の基材が透光性でない場合において、素子基板310の他方面側において素子基板310とフレキシブル配線基板400とに跨るように、アクリル樹脂などのUV硬化性の第2のモールド材420を形成する場合、第2のモールド材420の形成領域と静電保護回路190との離間された距離d2は、素子基板310の面内方向で1mm未満であってもよい。
また、図15(a)、図15(b)、図15(c)に示すように、素子基板310の一方面側および他方面側のうち、画素電極118が形成されている側とは反対側の他方面側のみで、素子基板310とフレキシブル配線基板400とに跨るように、アクリル樹脂などのUV硬化性の第2のモールド材420が形成されている場合でも、第2のモールド材420の形成領域と静電保護回路190とを、素子基板310の面内方向で1mm以上の距離d2を隔てていることが好ましい。このような構成は、素子基板310の基材が透光性である場合に採用される。この場合も、矢印UV2で示すように、素子基板310の他方面側からUV光を照射して第2のモールド材420を硬化させる際、UV光が直接、静電保護回路190のダイオード素子41,42に照射されることがない。
〔変形例〕
上記した実施の形態1〜4では、図2〜図4を参照して説明した回路構成を備えた電気光学装置100に本発明を適用した例であったが、その他のメモリ回路を各画素100bに備えた電気光学装置100に本発明を適用してもよい。また、メモリ回路を各画素100bに備えていない電気光学装置100であっても、本発明を適用すれば、低消費電力化を図ることができる。
上記した実施の形態1〜4では、透過型の電気光学装置100を例に説明したが、反射型や半透過半反射型の電気光学装置100に本発明を適用してもよい。このような構成を採用する場合、素子基板310あるいは対向基板320に光反射層を形成する。従って、光反射層を静電保護回路190と重なる領域に形成することにより、シール材107を形成する際に静電保護回路190にUV光が照射されるのを防止してもよい。また、反射型の液晶装置の場合には、素子基板310の基材として単結晶シリコン基板を用いてもよい。さらには、素子基板310あるいは対向基板320の基材としては、ガラス基板、石英基板、単結晶シリコン基板などの剛性基板の他、それらを薄くして可撓性を付与した基板や、プラスチック基板などの可撓性基板を用いてもよい。
上記した実施の形態1〜4では、TN型の液晶を用いたが、STN型など、分子の長軸方向と短軸方向とで可視光の吸収に異方性を有する染料(ゲスト)を一定の分子配列の液晶(ホスト)に溶解して、染料分子を液晶分子と平行に配列させたゲストホスト型などの液晶を用いても良い。また、電圧無印加時には液晶分子が両基板に対して垂直方向に配列する一方、電圧印加時には液晶分子が両基板に対して水平方向に配列する、という垂直配向(ホメオトロピック配向)の構成を採用してもよい。また、IPS(In-Plane Switching)モードやFFS(Fringe Field Switching)モードの液晶装置(電気光学装置)に本発明を適用してもよく、この場合、共通電極108は、画素電極118と同様、素子基板310に形成される。
上記した実施の形態1〜4では、電気光学装置100として液晶装置を説明したが、有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子、電気泳動型素子、電子放出素子、プラズマ表示素子などを用いた電気光学装置に本発明を適用してもよい。
[電子機器への搭載例]
次に、上述した実施の形態1〜4に係る電気光学装置100を適用した電子機器について説明する。図16(a)に、電気光学装置100を備えたモバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す。パーソナルコンピュータ2000は、表示ユニットとしての電気光学装置100と本体部2010を備える。本体部2010には、電源スイッチ2001およびキーボード2002が設けられている。図16(b)に、電気光学装置100を備えた携帯電話機の構成を示す。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001およびスクロールボタン3002、並びに表示ユニットとしての電気光学装置100を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、電気光学装置100に表示される画面がスクロールされる。図16(c)に、電気光学装置100を適用した情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistants)の構成を示す。情報携帯端末4000は、複数の操作ボタン4001および電源スイッチ4002、並びに表示ユニットとしての電気光学装置100を備える。電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が電気光学装置100に表示される。
なお、電気光学装置100が適用される電子機器としては、図16に示すものの他、デジタルスチルカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、タッチパネルを備えた機器等などが挙げられる。そして、これらの各種電子機器の表示部として、前述した電気光学装置100が適用可能である。また、投射型表示装置において、電気光学装置100(液晶装置)をライトバルブとして用いてもよい。
(a)、(b)、(c)は各々、本発明の実施の形態1に係る電気光学装置を各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、素子基板側からみた底面図、およびそのH−H’断面図。 (a)、(b)は、図1に示す電気光学装置の電気的な構成を示すブロック図、および画素回路の回路図。 (a)、(b)は、図1に示す電気光学装置の部分拡大図、およびメモリ回路に対する書込動作を示す説明図。 図1に示す素子基板における回路配置を示す平面図。 (a)、(b)、(b)、(d)は各々、図1に示す電気光学装置に用いた静電保護回路の回路図、その一例を示す回路図、静電保護回路の断面図、および画素の断面図。 (a)、(b)、(c)は各々、本発明の実施の形態1に係る電気光学装置の製造工程のうち、モールド材形成工程を示す工程断面図。 (a)、(b)、(c)は各々、本発明の実施の形態2に係る電気光学装置を各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、素子基板側からみた底面図、およびそのH−H’断面図。 (a)、(b)、(c)は各々、本発明の実施の形態2に係る他の電気光学装置を各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、素子基板側からみた底面図、およびそのH−H’断面図。 (a)、(b)、(c)は各々、本発明の実施の形態2に係る他の電気光学装置を各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、素子基板側からみた底面図、およびそのH−H’断面図。 (a)、(b)、(c)は各々、本発明の実施の形態3に係る電気光学装置を各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、素子基板側からみた底面図、およびそのH−H’断面図。 (a)、(b)、(c)は各々、本発明の実施の形態3に係る他の電気光学装置を各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、素子基板側からみた底面図、およびそのH−H’断面図。 (a)、(b)、(c)は各々、本発明の実施の形態3に係る他の電気光学装置を各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、素子基板側からみた底面図、およびそのH−H’断面図。 (a)、(b)、(c)は各々、本発明の実施の形態4に係る電気光学装置を各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、素子基板側からみた底面図、およびそのH−H’断面図。 (a)、(b)、(c)は各々、本発明の実施の形態4に係る他の電気光学装置を各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、素子基板側からみた底面図、およびそのH−H’断面図。 (a)、(b)、(c)は各々、本発明の実施の形態4に係る他の電気光学装置を各構成要素と共に対向基板の側から見た平面図、素子基板側からみた底面図、およびそのH−H’断面図。 本発明に係る電気光学装置を用いた電子機器の説明図。
符号の説明
10…画素ブロック、20…画素回路、30…メモリ回路、41,42…静電保護用のダイオード素子、50…液晶素子、100…電気光学装置、100a…画像表示領域、100b…画素、102…端子、190…静電保護回路、300…液晶パネル、310…素子基板、310a…画素領域、310e…素子基板の第1面、310f…素子基板の第2面、320…対向基板、410…第1のモールド材、420…第2のモールド材、410a,420a…UV硬化性樹脂組成物、430…シート状補強部材、361,362…遮光材としての遮光板。

Claims (16)

  1. 画素電極を備える画素が複数配列された素子基板に、配線基板を接続する電気光学装置の製造方法であって、
    画素電極を備える画素が複数配列されてなる素子基板に、前記素子基板と前記配線基板とに跨ってUV硬化性のモールド材を配置する工程と、
    前記モールド材にUV光を照射して前記モールド材を固化させる工程と、を含み、
    前記素子基板には静電保護回路が形成されており、前記モールド材を固化する工程においては、前記静電保護回路を避けて前記UV光を照射することを特徴とする電気光学装置の製造方法。
  2. 前記複数の画素の各々に対応して記憶素子が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
  3. 前記モールド材を配置する工程において、前記モールド材を前記静電保護回路から1mm以上離間させて配置することを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
  4. 前記モールド材を固化させる工程において、前記静電保護回路を遮光材で覆って前記UV光を前記モールド材に照射することを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
  5. 前記素子基板と前記外部回路基板とを接続する工程においては、前記素子基板の面のうち前記画素電極が形成された第1面側に前記配線基板を接続し、
    前記UV硬化性のモールド材を配置する工程においては、前記第1面側および前記第1の面とは反対側の第2面のうち少なくとも一方の面に前記モールド材を配置することを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置の製造方法。
  6. 前記UV硬化性のモールド材を配置する工程においては、前記第1面および前記第2面の双方に前記モールド材を配置し、
    前記モールド材を固化する工程においては、前記UV光を前記第1の面の側および前記第2の面側から照射するとともに、前記第1の面の側から照射するUV光、および前記第2の面の側から照射するUV光のいずれについても、前記静電保護回路への照射を避けることを特徴とする請求項5に記載の電気光学装置の製造方法。
  7. 画素電極を備えた複数の画素が配列されており、前記複数の画素の各々に対応して記憶素子が設けられている素子基板と、
    前記素子基板の第1面側に接続されてなる配線基板と、
    前記素子基板の前記第1面側に形成されてなる静電保護回路と、
    前記素子基板の前記第1面側、および前記第1面とは反対側の第2面側の少なくとも一方の側に前記配線基板と前記素子基板に跨って配置されてなる非UV硬化性のモールド樹脂と、を具備することを特徴とする電気光学装置。
  8. 前記非UV硬化性のモールド部材が、常温硬化型モールド材、加熱硬性モールド材および常温硬化性のシリコーン樹脂系モールド材から選ばれることを特徴とする請求項7に記載の電気光学装置。
  9. 画素電極を備えた複数の画素が配列されており、前記複数の画素の各々に対応して記憶素子が設けられている素子基板と、
    前記素子基板の第1面側に接続されてなる配線基板と、
    前記素子基板の前記第1面側に形成されてなる静電保護回路と、
    前記素子基板の前記第1面側、および前記第1面とは反対側の第2面側のいずれか一方の側のみに前記配線基板と前記素子基板に跨って配置されてなるUV硬化性のモールド材を具備することを特徴とする電気光学装置。
  10. 前記第1の面側および前記第2の面側のうち前記UV硬化性のモールド材が配置されない面側に、前記配線基板と前記素子基板に跨って配置されてなる非UV硬化性のモールド材が配置されてなることを特徴とする請求項9に記載の電気光学装置。
  11. 前記非UV硬化性のモールド部材が、常温硬化型モールド材、加熱硬性のモールド材および常温硬化性のシリコーン樹脂系モールド材から選ばれることを特徴とする請求項10に記載の電気光学装置。
  12. 前記UV硬化性のモールド材が非配置の面側では、前記配線基板と前記素子基板に跨ってシート状の補強材が設けられてなることを特徴とする請求項9に記載の電気光学装置。
  13. 画素電極を備えた複数の画素が配列されてなる素子基板と、
    前記素子基板の第1面側に接続されてなる配線基板と、
    前記素子基板の前記第1面側に形成されてなる静電保護回路と、
    前記素子基板の前記第1面側、および前記第1面とは反対側の第2面側の少なくともいずれか一方の側に前記配線基板と前記素子基板に跨って配置されてなるUV硬化性のモールド材を具備してなり、
    前記モールド材の配置領域と、前記静電保護回路とは、前記素子基板の面内方向において1mm以上の距離を隔てて配置されてなることを特徴とする電気光学装置。
  14. 前記モールド材は、前記素子基板の前記第1面側に配置される第1のモールド材、および前記第2面側に配置される第2のモールド材を含んでなり、
    前記第1のモールド材および前記第2のモールド材と、前記静電保護回路とは、前記素子基板の面内方向において1mm以上の距離を隔てて配置されてなることを特徴とする請求項13に記載の電気光学装置。
  15. 前記複数の画素の各々に対応して記憶素子が形成されていることを特徴とする請求項13に記載の電気光学装置。
  16. 請求項7乃至請求項15のいずれか一項に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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