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JP2008255013A - 油性化粧料 - Google Patents

油性化粧料 Download PDF

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JP2008255013A
JP2008255013A JP2007095628A JP2007095628A JP2008255013A JP 2008255013 A JP2008255013 A JP 2008255013A JP 2007095628 A JP2007095628 A JP 2007095628A JP 2007095628 A JP2007095628 A JP 2007095628A JP 2008255013 A JP2008255013 A JP 2008255013A
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powder
oily
ester
makeup
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JP2007095628A
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Tatsuya Himeno
達也 姫野
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Kose Corp
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Kose Corp
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Abstract

【課題】本発明は、涙や汗などでは落ちないが、メイクアップリムーバーでの塗擦動作により、容易に除去する事ができること、化粧持ち効果、使用性(軽さ、なめらかさ)、化粧膜の均一性に優れた油性化粧料に関するものである。
【解決手段】次の成分(A)〜(C);(A)ロジンとグリセリンとのエステルであって、該ロジンが不均化及び/又は水添されているロジンエステル化合物、(B)親油性粉体、(C)揮発性油剤を配合したことを特徴とする油性化粧料を提供するものである。
【選択図】なし

Description

本発明は、油性化粧料に関し、更に詳しくは、ロジンとグリセリンとのエステルであって、該ロジンが不均化及び/又は水添されているロジンエステル化合物と親油性粉体と揮発性油剤とを配合することにより、涙や汗などでは落ちないが、油性成分を含有するメイクアップリムーバー中での塗擦動作により、容易に除去する事ができること、化粧持ち効果、使用性(軽さ、なめらかさ)、化粧膜の均一性に優れた油性化粧料に関するものである。
従来、油性化粧料は、塗布時の伸びの軽さや皮膚等への付着性の高さ等の理由により、基礎化粧料、頭髪化粧料、メイクアップ化粧料等に広く用いられており、とりわけメイクアップ化粧料において多用されている剤型である。そしてメイクアップ化粧料では、化粧持ち(化粧持続性)や色移り(二次付着)のしにくさといった機能が重要であり、これらの機能を向上させた技術がある(例えば、特許文献1、2参照)。反対に、メイクアップ化粧料を除去する時には、それぞれの適用部位に負担がかかることがあり、この負担を軽減する技術も検討されてきた。例えば、化粧を落とすときには、専用リムーバーを使用しなくても、温水により除去できる化粧料組成物が挙げられる(例えば、特許文献3、4参照)。
一方、ダイマー酸のエステル及びダイマージオールのエステルと、水素添加ロジンの低級多価アルコールエステルとを組み合わせて化粧料に用いることは研究されている(例えば、特許文献5参照)。
特開平7−267826号公報 特開2006−290877号公報 特開2003−137732号公報 特開2003−26539号公報 特開2004−277285号公報
最近では、ワックスや油溶性樹脂の研究により、耐水性や耐油性が飛躍的に向上してきたため、化粧持ちは良くなったが、化粧膜の除去が困難になり、特にアイメイクアップに対しては、強力な化粧膜の除去を目的とした専用のリムーバーが必要となってきた。しかし、この専用リムーバーは、強力な化粧膜の除去を可能とするメリットもあるが、その反面、目にも大きな負担がかかるというデメリットもあった。
また、反対に、温水で落とす技術では、界面活性剤や半結晶性ポリマーを配合して、洗浄時に温水で除去しやすくしているが、化粧膜がにじんだり、密着性が悪化したり、使用性が悪化したり等の弊害が生じる場合があった。しかも、必ずしも温水が使用できる状況ばかりではなく、メイクアップリムーバーを用いても、容易に除去したい箇所が除去できる技術が望まれており、更に初心者であっても美しく塗布することができ、涙や汗などでは落ちない化粧持ちに優れる化粧料が望まれていた。
また、水素添加ロジンの低級多価アルコールエステルについては密着性を向上させることは知られていたが、リムーバーで落としやすいことについては開示も示唆もされていなかった。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、油性化粧料において、揮発性油剤を用い、ロジンとグリセリンとのエステルであって、該ロジンが不均化及び/又は水添されているロジンエステル化合物と親油性粉体を配合することにより、塗布後の化粧膜に耐水性を与えるとともに、化粧膜をしっかり固着させ、化粧膜自体が強固であることで化粧効果の持続性が向上し、涙や汗などでは落ちないが、油性成分を含有するメイクアップリムーバーでの塗擦動作により、容易に除去する事ができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、次の成分(A)〜(C)、
(A)ロジンとグリセリンとのエステルであって、該ロジンが不均化及び/又は水添されているロジンエステル化合物
(B)親油性粉体
(C)揮発性油剤
を配合したことを特徴とする油性化粧料を提供するものである。
本発明の油性化粧料は、涙や汗などでは落ちないが、メイクアップリムーバーでの塗擦動作により、容易に除去する事ができ、化粧持ち効果、使用性(軽さ、なめらかさ)、化粧膜の均一性に優れるものである。
本発明において油性化粧料とは、液状、半固形状又は固形状の油剤や油溶性化合物である油性成分を連続相とする実質的に水を含まない化粧料である。
本発明の油性化粧料に使用される成分(A)のロジンとグリセリンとのエステルは、不均化ロジンとグリセリンとのエステル、水添ロジンとグリセリンとのエステル、不均化及び水添ロジンとグリセリンとのエステルであり、不均化、水添、エステル化の反応の順番は特に限定されるものではない。
成分(A)の合成方法は特に限定されるものではないが、具体的には、ロジンは松から取れる天然樹脂でアビエチン酸を主成分とするものがある。そのロジンを不均化反応により、主にデヒドロアビエチン酸、ジヒドロアビエチン酸、テトラヒドロアビエチン酸に不均化したものと、グリセリンとをエステル化させて、不均化ロジングリセリンエステルを得ることができる。
また、水添ロジンとのエステルは、例えば主成分のアビエチン酸であれば水素添加してジヒドロアビエチン酸やテトラヒドロアビエチン酸にしたもの、とグリセリンとをエステル化して、水素添加ロジングリセリンエステルを得ることができる。
更に、不均化ロジンを水素添加反応して、グリセリンとエステル化したものでも良く、不均化ロジンとグリセリンとのエステルを水素添加反応したものも使用することができる。
グリセリンはモノグリセリンであっても、ジ、トリグリセリン等のポリグリセリンであっても構わない。
エステル化反応はモノエステル、ジエステル、トリエステル、テトラエステル等であっても構わない。
ロジンを不均化して得られた主としてデヒドロアビエチン酸及びジヒドロアビエチン酸の混合物のグリセリンエステルを水素添加したものである水素添加エステルガムが、べたつきのなさや化粧持ちに優れるため好ましい。市販品としては、パインクリスタル KE−311、KE−100、エステルガム H、スーパーエステル A−75、A−100(以上、荒川化学工業社製)等が挙げられる。
成分(A)は必要に応じて1種又は2種以上を使用することができ、その配合量は、特に限定されないが、1〜30質量%(以下、単に「%」で示す。)が好ましく、5〜20%が更に好ましい。この範囲であれば、メイクアップリムーバーで容易に除去する事ができ、化粧持ち効果、使用性(軽さ、なめらかさ)、化粧膜の均一性の点で満足のいくものが得られる。
本発明の油性化粧料に使用される成分(B)の親油性粉体としては、油剤に濡れやすい性質を有する粉体であれば特に制限はないが、例えば粉体を揮発性油剤面に落とした時に油剤に濡れるものは本発明の親油性粉体に該当する。それ自体が親油性である粉体、親水性粉体を通常公知の親油化剤により表面処理した粉体、親油化度をより高めるために親油性粉体を更に親油化剤により処理した粉体等が挙げられる。親油性粉体は、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されるものではない。
このうち、それ自体が親油性である親油性粉体としては、例えば、ナイロン粉末、ポリメチルメタクリレート粉末、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合粉末、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体粉末、ウール粉末、ウレタン粉末、ポリメチルシルセスキオキサン粉末、ポリスチレン粉末、ポリエチレン粉末、オルガノポリシロキサン粉末、N−アシルリジン粉末、四フッ化ポリエチレン粉末、アクリル樹脂粉末、エポキシ樹脂粉末、ポリアミド粉末、等の有機樹脂粉末、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末の複合粉体等が挙げられる。
また、親水性粉体を親油化するために用いられる親油化剤としては、化粧料に使用できるものであれば、特に制限されないが、種々のジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルビニルポリシロキサン、トリメチルシロキシシリケート等のシリコーン化合物を好適に用いることが出来る。その他の親油化剤としては、アルキルシラン、アルキルクロロシラン、ジアルキルジクロロシラン等のアルキルシリル化剤、トリメチルメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等のケイ素化合物、ロジン酸ペンタエスリトール、キャンデリラワックス、ミツロウ、ワセリン、ポリブテン等の油剤、脂肪酸デキストリン等が挙げられる。ポリエチレン、ポリスチレン、アクリル及びその誘導体、ポリアミド、ポリイソブチレン、純塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート、エチレンビニルアセテート共重合体、芳香族炭化水素等の有機樹脂粉末、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ラウリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム等の金属石鹸、チタネート等が挙げられる。
また親油化できる親水性粉体としては、例えば、二酸化珪素、酸化セリウム、微粒子酸化セリウム、酸化鉄、コンジョウ、群青、水酸化アルミニウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、カオリン、スメクタイト、ベントナイト、石膏、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、酸化亜鉛、微粒子酸化亜鉛、酸化チタン、微粒子酸化チタン、黒酸化チタン、無水ケイ酸、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、合成セリサイト、セリサイト、タルク、炭化ケイ素、硫酸バリウム、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン等の無機粉体類、シルクパウダー、デンプン、結晶セルロース等の有機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、雲母、合成金雲母、合成雲母、酸化チタン被覆雲母、酸化チタン被覆合成雲母、酸化チタン被覆合成金雲母、酸化鉄処理雲母、酸化鉄・酸化チタン被覆雲母、有機色素・酸化チタン被覆処理雲母、アルミニウムパウダー、酸化チタン被覆ガラス末微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化チタン被覆雲母チタン、微粒子酸化亜鉛被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の光輝性粉体等が挙げられる。
成分(B)の親油性粉体は必要に応じて1種又は2種以上を使用することができ、その配合量は、特に限定されないが、1〜40%が好ましく、特に2〜25%が好ましい。この範囲であれば、不均化ロジン及び/又は水添ロジンと、グリセリンとのエステルと均一に混合でき、ボリューム効果も付与できる。さらに、メイクアップリムーバーと馴染みやすくなり、容易に除去する事ができる。さらに、涙や汗に馴染まないため、化粧持ち効果、使用性(軽さ、なめらかさ)、化粧膜の均一性の点で満足のいくものが得られる。また、粉体は親油性でないものも使用できるが、粉体全量中の50%以下が好ましい。
本発明の油性化粧料に使用される成分(C)の揮発性油剤としては、化粧料に使用できるものであれば、特に制限されないが、例えば、軽質流動イソパラフィン、イソドデカン等の炭化水素油、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、メチルトリメチコン、低重合度ジメチルポリシロキサン等のシリコーン類が挙げられ、これらを必要に応じて1種又は2種以上用いることができる。揮発性油剤であれば、いずれのものも使用することができるが、中でも軽質流動イソパラフィン、環状シリコーンが、油性化粧料の乾燥を高め、揮発により強固な化粧塗膜を形成する効果に優れ、好ましい。成分(C)の市販としては、例えば、IPソルベント(出光石油化学社製)、シェルソル(シェル化学社製)、シリコンKF994、KF995、KF96A(5CS)(何れも、信越化学工業社製)等が挙げられる。
成分(C)の配合量は、特に限定されないが、10〜70%が好ましく、20〜60%が更に好ましい。この範囲であれば、メイクアップリムーバーで容易に除去する事ができ、化粧持ち効果、使用性(軽さ、なめらかさ)、化粧膜の均一性の点で満足のいくものが得られる。
本発明の油性化粧料は、上記の成分(A)〜(C)の他に、通常化粧料に使用される成分、例えば基材やエモリエント成分としての油性成分、ロングラッシュ効果を得る成分として繊維、粉体分散や感触調整としての界面活性剤、保湿としての水性成分、紫外線吸収剤、保湿剤、褪色防止剤、酸化防止剤、消泡剤、美容成分、防腐剤、香料、などを本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
成分(A)、(C)以外の油性成分としては、動物油、植物油、合成油等の起源、及び、固形油、半固形油、液体油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類等が挙げられる。
具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、エチレンプロピレンコポリマー、モンタンワックス、フィッシャトロプスワックス等の炭化水素類、モクロウ、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類、ホホバ油、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、メチルフェニルポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、デキストリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類等が挙げられる。
繊維としては、化粧料に一般に使用されるものであれば特に制限されず、ナイロン、ポリエステル等の合成繊維、レーヨン等の人造繊維、セルロース等の天然繊維、アセテート人絹等の半合成繊維等が挙げられる。これらの繊維は、必要に応じて表面処理を施して使用される。表面処理剤としてはフッ素化合物、シリコーン油、粉体、油剤、ゲル化剤、エマルションポリマー、界面活性剤等が挙げられる。
粉体の分散性向上を目的で、界面活性剤としては、化粧料一般に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシアルキレンアルキル共変性オルガノポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、レシチン等が挙げられる。
水性成分としては、水及び水に可溶な成分であれば何れでもよく、例えば、エチルアルコール、ブチルアルコール等の低級アルコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類、アロエベラ、ウイッチヘーゼル、ハマメリス、キュウリ、レモン、ラベンダー、ローズ等の植物抽出液が挙げられる。水溶性高分子としては、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン等の天然系のもの、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の半合成系のもの、カルボキシビニルポリマー、アルキル付加カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成系のものを挙げることができる。タンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等の他の保湿剤を含有する事もできる。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等、保湿剤としては、例えばタンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等、酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては、例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール等が挙げられる。
本発明の油性化粧料の製造方法は特に限定されるものではないが、例えば、高温で溶解した不均化ロジン及び/又は水添ロジンと、グリセリンとのエステルや油性成分に、親油性粉体や揮発性油剤やを配合し、混合した後、冷却して容器に充填することにより得ることができる。
本発明の油性化粧料の剤型としては、他の成分との併用により液状、ゲル状、ペースト状、クリーム状、固形状等、種々の剤型にて実施することができ、アイクリーム、ヘアクリーム、ヘアワックス等の基礎化粧料や頭髪化粧料や、口紅、コンシーラー、ファンデーション、アイ製品等のメイクアップ製品等に用いることができる。とりわけ、本発明の技術は特にマスカラ、マスカラオーバーコート、マスカラ下地、アイライナー等のアイ製品や口紅において好適に用いることができ、発明の効果を十分に利用することができる。外観は、透明、半透明、不透明それぞれの油性化粧料として使用することができる。
以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
実施例1〜8及び比較例1〜4:油性マスカラ
下記表1に示す処方の油性化粧料(油性マスカラ)を調製し、揮発性油剤を含有するメイクアップリムーバーでの塗擦動作により、容易に除去する事ができる効果、化粧持ち効果、使用性(軽さ、なめらかさ)、化粧膜の均一性について下記の方法により評価した。その結果も併せて表1に示す。
*1:パインクリスタル KE−311(荒川化学工業社製)
*2:エステルガム HP(荒川化学工業社製)
*3:KF7312J(信越化学工業社製)(固形分50%デカメチルシクロペンタシロキサン溶液)
*4:レオパール KL(千葉製粉社製)
*5:ジメチコン5%処理
*6:パーフルオロアルコールリン酸5%処理
*7:AEROSIL 200(日本アエロジル社製)
*8:IPソルベント 1620MU(出光興産社製)
(製法)
A.成分(1)〜(4)を約110℃に加熱し、均一に混合する。
B.Aに(5)〜(18)を添加し、均一に混合する。
C.Bを容器に充填して油性マスカラを得た。
(評価方法)
下記評価項目について各々下記方法により評価を行った。
(評価項目)
a.化粧膜の除去し易さ
b.化粧持ち
c.使用性
d.化粧膜の均一性
a〜dについて、各試料について専門パネル20名による使用テストを行った。
aについては、各試料を睫に均一になるように3回塗布し、30分後に、下記評価専用メイクアップリムーバーをコットンに2g含ませて、コットンで10秒間睫を直接押し当てた後、十分に馴染ませ、その後1回の塗擦動作により、拭き取りを行った後、ティッシュを睫に押し付けて試料が付かなくなったときを終了として、容易に除去する事ができるかどうかを4段階の絶対評価基準により評価し、パネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記4段階判定基準により判定した。
b〜dについてはパネル各人が下記絶対評価にて7段階に評価し評点を付け、各試料にパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記4段階判定基準により判定した。尚、bの化粧持ちについては、各試料を睫に塗布し、パネルに通常の生活をしてもらい、6時間後に涙や汗などでは落ちていないかどうかを評価した。
評価専用メイクアップリムーバー
(成分) (%)
(1)軽質流動イソパラフィン*8 15
(2)デカメチルシクロペンタシロキサン 15
(3)精製水 残量
(4)防腐剤 1
(5)1,3−ブチレングリコール 10
(製法)
A.成分(1)〜(2)を混合溶解し、成分(3)〜(5)を加えて混合する。
B.Aを透明容器に充填して評価専用メイクアップリムーバーを得た。
<aの評価>
絶対評価基準
(評点):(評価)
4:専用メイクアップリムーバーでの塗擦動作後、1〜2回でティッシュに付かなくなった
3:専用メイクアップリムーバーでの塗擦動作後、3〜4回でティッシュに付かなくなった
2:専用メイクアップリムーバーでの塗擦動作後、5回以上でティッシュに付かなくなった
1:専用メイクアップリムーバーでの塗擦動作後でも、落とす事ができない
4段階判定基準
(判定):(評点の平均点)
◎ :4点 :非常に良好
○ :3点以上4点未満:良好
△ :2点以上3点未満:やや不良
× :2点未満 :不良
<b〜dの評価>
絶対評価基準
(評点):(評価)
6:非常に良い
5:良い
4:やや良い
3:普通
2:やや悪い
1:悪い
0:非常に悪い
4段階判定基準
(判定):(評点の平均点)
◎ :5点を超える :非常に良好
○ :3.5点を超え5点以下:良好
△ :1点を超え3.5点以下:やや不良
× :1点以下 :不良
表1の結果から明らかな如く、本発明の実施例1〜8の油性マスカラは、比較例1〜4の油性マスカラに比べ、メイクアップリムーバーでの塗擦動作により、容易に除去する事ができ、化粧持ち効果、使用性、化粧膜の均一性の全てにおいて優れたものであった。これに対して、成分(A)の替わりに、トリメチルシロキシケイ酸を配合した比較例1では、皮膜形成能力が強いため、特に化粧膜の除去し易さの点で、満足いくものが得られなかった。また、成分(A)の替わりに、水添ロジン酸ペンタエリスリチルを配合した比較例2では特に、化粧膜の除去し易さの点で満足いくものが得られなかった。成分(B)の親油性粉体を配合しなかった比較例3では使用性、化粧膜の均一性の点において満足いくものが得られなかった。成分(B)の親油性粉体を撥水撥油性粉体に替えた比較例4は、化粧膜の除去し易さ、使用性、化粧膜の均一性の点において満足いくものが得られなかった。
実施例9:マスカラオーバーコート
(成分) (%)
(1)トリメチルシロキシケイ酸溶液 *3 3
(2)水素添加エステルガム *1 15
(3)トリオクタン酸グリセリル 5
(4)軽質流動イソパラフィン *8 40.3
(5)POE(80)硬化ヒマシ油 *9 1.5
(6)POE(5)ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド *10 0.2
(7)パルミチン酸ナトリウム 2
(8)シリコーン化合物表面処理雲母チタン *11 10
(9)マイカ 5
(10)黒酸化鉄 5
(11)グリセリン 10
*9:HCO−80(日本サーファクタント社製)HLB15
*10:アミゼット5C(川研ファインケミカル社製)HLB15
*11:(ジメチコン/メチコン)コポリマー2%処理:FLAMENCO BLUE 620C(エンゲルハード社製)
(製法)
A.成分(1)〜(11)を約110℃で加熱混合し均一にする。
B.Aを容器に充填してマスカラオーバーコートを得た。
以上のようにして得られたマスカラオーバーコートは、マスカラ使用後に塗布することにより、メイクアップリムーバーの塗擦動作により、容易に除去する事ができ、化粧持ち効果、使用性(軽さ、なめらかさ)、化粧膜の均一性にも優れたものであった。
実施例10:マスカラ下地
(成分) (%)
(1)ミツロウ 3
(2)軽質流動イソパラフィン 残量
(3)トリメチルシロキシケイ酸溶液 *12 2
(4)不均化ロジングリセリンエステル *13 10
(5)ステアリン酸 1
(6)POE(60)硬化ヒマシ油 0.2
(7)シリコーン化合物表面処理マイカ *14 5
(8)酸化チタン 1
(9)シリコーン化合物表面処理タルク *14 5
(10)1,3−ブチレングリコール 7
(11)トリエタノールアミン 0.3
*12 KF−9021(信越化学工業社製)
*13 スーパーエステル A−75(荒川化学工業社製)
*14 ジメチコン5%処理:サンシンセリサイトFSE(三信鉱工業社製)
(製法)
A.成分(1)〜(11)を約110℃で加熱混合し均一にする。
B.Aを容器に充填してマスカラ下地を得た。
以上のようにして得られたマスカラ下地は、マスカラ使用前に塗布することにより、メイクアップリムーバーでの塗擦動作により、容易に除去する事ができる効果、化粧持ち効果、使用性(軽さ、なめらかさ)、化粧膜の均一性にも優れたものであった。
実施例11:口紅
(成分) (%)
(1)ミツロウ 5
(2)軽質流動イソパラフィン 10
(3)トリメチルシロキシケイ酸溶液 *12 6
(4)不均化ロジングリセリンエステル *13 2
(5)ポリエチレンワックス *15 10
(6)デカメチルシクロペンタシロキサン *16 20
(7)2−エチルヘキサン酸セチル 残量
(8)金属石鹸処理マイカ *17 5
(9)油剤処理酸化チタン被覆ガラス末 *18 5
(10)タルク 5
(11)赤色202号 0.2
(12)ベンガラ 0.5
(13)酸化チタン 0.2
(14)黒酸化鉄 0.01
(15)シリル化処理無水ケイ酸 *19 0.5
(16)防腐剤 0.3
*15 PERFORMALENE 500 POLYETHYLENE(ニューフェーズテクノロジー社製)
*16 シリコン KF995(信越化学工業社製)
*17 ステアリン酸アルミニウム5%処理:エイトパール300S(角八魚鱗箔社製)
*18 キャンデリラワックス2%処理:メタシャイン1080RC-S(日本板硝子社製)
*19 AEROSIL R976S(日本アエロジル社製)
(製法)
A.成分(1)〜(7)、(16)を約110℃で加熱混合し均一にする。
B.Aに成分(8)〜(15)を混合し、均一に攪拌する。
C.Bを容器に充填し、冷却して口紅を得た。
以上のようにして得られた口紅は、メイクアップリムーバーでの塗擦動作により、容易に除去する事ができる効果、化粧持ち効果、使用性(軽さ、なめらかさ)、化粧膜の均一性にも優れたものであった。
実施例12:アイカラー
(成分) (%)
(1)デキストリン脂肪酸エステル *20 3
(2)トリイソステアリン酸ジグリセリル 15.5
(3)水添ロジングリセリンエステル *21 5
(4)ミリスチン酸デキストリン 5
(5)ベヘニン酸デキストリン 5
(6)流動パラフィン 残量
(7)α−オレフィン・ビニルピロリドン共重合体 *22 1.5
(8)シリル化処理無水ケイ酸 *23 6
(9)メチルトリメチコン *24 20
(10)シリコーン化合物表面処理マイカ *14 5.5
(11)赤色202号 0.05
(12)黄色4号アルミニウムレーキ 0.05
(13)青色1号アルミニウムレーキ 0.05
(14)雲母チタン 1.5
(15)防腐剤(メチルパラベン) 適量
(16)香料 適量
*20:レオパール KL(千葉製粉社製)
*21:エステルガムH(荒川化学工業社製)
*22:ANTARON WP−600(ISP社製)
*23:AEROSIL R972(日本アエロジル社製)
*24:シリコン TMF−1.5(信越化学工業社製)
(製造方法)
A:成分(1)〜(7)を100℃で溶解混合する。
B:Aに成分(8)〜(16)を加え、均一に混合分散する。
C:Bを容器に流し込み、冷却固化してアイカラーを得た。
以上のようにして得られたアイカラーは、メイクアップリムーバーでの塗擦動作により、容易に除去する事ができる効果、化粧持ち効果、使用性(軽さ、なめらかさ)、化粧膜の均一性にも優れたものであった。

Claims (4)

  1. 次の成分(A)〜(C)、
    (A)ロジンとグリセリンとのエステルであって、該ロジンが不均化及び/又は水添されているロジンエステル化合物
    (B)親油性粉体
    (C)揮発性油剤
    を配合したことを特徴とする油性化粧料。
  2. 前記成分(A)がロジンとグリセリンとのエステルであって、該ロジンが不均化及び水添されているロジンエステル化合物であることを特徴とする請求項1記載の油性化粧料。
  3. 成分(B)の親油性粉体がシリコーン化合物による表面処理粉体であることを特徴とする請求項1または2記載の油性化粧料。
  4. 成分(C)の揮発性油剤が軽質流動イソパラフィン及び/又は環状シリコーンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の油性化粧料。
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