JP2008248059A - 多孔体の製造方法 - Google Patents
多孔体の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008248059A JP2008248059A JP2007090416A JP2007090416A JP2008248059A JP 2008248059 A JP2008248059 A JP 2008248059A JP 2007090416 A JP2007090416 A JP 2007090416A JP 2007090416 A JP2007090416 A JP 2007090416A JP 2008248059 A JP2008248059 A JP 2008248059A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pore
- forming agent
- molded body
- solid molded
- solvent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Landscapes
- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
Abstract
【課題】充実成形体から気孔形成剤を短時間で完全に除去できる多孔体の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る多孔体の製造方法は、気孔形成剤を高分子物質に分散させて成形材料となす混練工程、該成形材料から充実成形体を成形する成形工程および該充実成形体から該気孔形成剤を除去する除去工程を含む、連通孔を有する多孔体の製造方法において、前記除去工程が、少なくとも下記のいずれかの手段を含む。
(1)前記充実成形体に高圧蒸気を印加する手段。
(2)気孔形成剤が溶解する溶媒中で前記充実成形体に超音波を照射する手段。
(3)気孔形成剤が溶解する溶媒中で前記充実成形体に加圧部材を用いて加圧を繰り返し行う手段。
【選択図】なし
【解決手段】本発明に係る多孔体の製造方法は、気孔形成剤を高分子物質に分散させて成形材料となす混練工程、該成形材料から充実成形体を成形する成形工程および該充実成形体から該気孔形成剤を除去する除去工程を含む、連通孔を有する多孔体の製造方法において、前記除去工程が、少なくとも下記のいずれかの手段を含む。
(1)前記充実成形体に高圧蒸気を印加する手段。
(2)気孔形成剤が溶解する溶媒中で前記充実成形体に超音波を照射する手段。
(3)気孔形成剤が溶解する溶媒中で前記充実成形体に加圧部材を用いて加圧を繰り返し行う手段。
【選択図】なし
Description
本発明は、多孔体の製造方法に関する。
多孔体を製造する方法として、充実成形体の成形温度で一部が溶融する粒状気孔形成剤を用いる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法は、高分子物質、粒状気孔形成剤、その他必要に応じて添加剤を添加したものを均質に混練し、粒状気孔形成剤の一部が溶融する温度で充実成形体を成形する工程(以下、「成形工程」ともいう。)と、得られた充実成形体について高分子物質を溶解しないが粒状気孔形成剤を溶解する溶媒を用いて気孔形成剤を抽出する工程(以下、「抽出工程」ともいう。)とを含むものである。この方法は、成形工程において、気孔形成剤の一部が溶融する温度で充実成形体を成形するので、溶融した気孔形成剤が互いに連結することにより、連通孔を有する均質な多孔体を得ることができる。
一方、抽出工程は、シート状の充実成形体を浴槽中に浸漬し、所定の温度に設定された抽出溶媒を常時循環させることにより行われている。しかしながら、この方法では、充実成形体から気孔形成剤を完全に除去するのに濃度勾配が生じ拡散に時間がかかり、抽出工程において多大な時間を要するため、生産性に優れないという問題があった。
特開2002−194131号公報
本発明の目的は、充実成形体から気孔形成剤を短時間で完全に除去することができる多孔体の製造方法を提供することにある。
本発明に係る多孔体の製造方法は、気孔形成剤を高分子物質に分散させて成形材料となす混練工程、該成形材料から充実成形体を成形する成形工程および該充実成形体から該気孔形成剤を除去する除去工程を含む、連通孔を有する多孔体の製造方法において、
前記除去工程が、少なくとも下記の手段(1)ないし(3)のいずれかを含む。
前記除去工程が、少なくとも下記の手段(1)ないし(3)のいずれかを含む。
(1)前記充実成形体に高圧蒸気を印加する手段。
(2)気孔形成剤が溶解する溶媒中で前記充実成形体に超音波を照射する手段。
(3)気孔形成剤が溶解する溶媒中で前記充実成形体に加圧部材を用いて加圧を繰り返し行う手段。
本発明に係る多孔体の製造方法において、前記気孔形成剤は、不純物を含むペンタエリスリトールであることができる。
本発明に係る多孔体の製造方法において、前記溶媒は、水または温水であることができる。
本発明に係る多孔体の製造方法において、さらに、前記溶媒中に界面活性剤を添加することができる。
本発明に係る多孔体の製造方法において、前記高分子物質は、シリコーン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、シリコーンゴムまたはフッ素ゴムであって、前記充実成形体に高圧蒸気を印加する手段を用いた後、気孔形成剤が溶解する溶媒中で前記充実成形体に超音波手段または加圧部材を用いて加圧を繰り返し行う手段を用いることができる。
本発明に係る多孔体の製造方法において、前記高分子物質は、ゴムであって、前記充実成形体に高圧蒸気を印加する手段または気孔形成剤が溶解する溶媒中で前記充実成形体に超音波を照射する手段を用いた後、気孔形成剤が溶解する溶媒中で充実成形体に加圧部材を用いて加圧を繰り返し行う手段を用いることができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
まず、本発明の実施形態に係る多孔体の製造方法で用いる成形材料について説明する。
1.成形材料
本発明の方法で用いる成形材料は、多孔体の骨格を形成する高分子物質に気孔形成剤を分散させてなるものである。
本発明の方法で用いる成形材料は、多孔体の骨格を形成する高分子物質に気孔形成剤を分散させてなるものである。
1.1 高分子物質
本発明で使用することができる高分子物質は、成形前に流体状態を調製できるものであればよい。流体状態の高分子物質であれば、混練によって気孔形成剤を均一に分散させることができる。成形前に流体状態を調製できる高分子物質としては、温度を上げることによって溶融できる熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、成形前には流体状態で存在し架橋により硬化する熱硬化性樹脂またはゴム等を挙げることができる。
本発明で使用することができる高分子物質は、成形前に流体状態を調製できるものであればよい。流体状態の高分子物質であれば、混練によって気孔形成剤を均一に分散させることができる。成形前に流体状態を調製できる高分子物質としては、温度を上げることによって溶融できる熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、成形前には流体状態で存在し架橋により硬化する熱硬化性樹脂またはゴム等を挙げることができる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂)、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)、エチレン−α−オレフィン共重合体、ポリプロピレン、ポリアミド6,6、ポリカーボネート、ポリアセタール等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、容易に射出成形または押出成形ができるので好ましく用いられる。これらの熱可塑性樹脂は、1種または2種以上の混合物を高分子物質として用いることができる。
熱可塑性エラストマーは、ゴム状弾性を示すソフトセグメントおよび三次元網目の結び目となるハードセグメントから構成される。熱可塑性エラストマーは、常温でゴム弾性を示し、高温で可塑化するので、射出成形または押出成形することができる。熱可塑性エラストマーとしては、例えば、
(1)ハードセグメントがポリスチレンでソフトセグメントがポリブタジエン、ポリイソプレン、またはこれらの水素添加物であるポリスチレン系エラストマー
(2)ハードセグメントがポリエチレンまたはポリプロピレンで、ソフトセグメントがブチルゴムやEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三共重合体)であるポリオレフィン系エラストマー
(3)ハードセグメントがポリアミドでソフトセグメントがポリエステルまたはポリエーテルであるポリアミド系エラストマー(例えば、ナイロン12)
(4)ハードセグメントがポリエステルでソフトセグメントがポリエーテルであるポリエステル系エラストマー
(5)ハードセグメントがウレタン結合を有するポリウレタン系ブロックでソフトセグメントがポリエステル又はポリエーテルであるポリウレタン系エラストマー
等を挙げることができる。これらの熱可塑性エラストマーは、1種または2種以上の混合物を高分子物質として用いることができる。また、これらの熱可塑性エラストマーを上記の熱可塑性樹脂と混合して用いることもできる。
(1)ハードセグメントがポリスチレンでソフトセグメントがポリブタジエン、ポリイソプレン、またはこれらの水素添加物であるポリスチレン系エラストマー
(2)ハードセグメントがポリエチレンまたはポリプロピレンで、ソフトセグメントがブチルゴムやEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン三共重合体)であるポリオレフィン系エラストマー
(3)ハードセグメントがポリアミドでソフトセグメントがポリエステルまたはポリエーテルであるポリアミド系エラストマー(例えば、ナイロン12)
(4)ハードセグメントがポリエステルでソフトセグメントがポリエーテルであるポリエステル系エラストマー
(5)ハードセグメントがウレタン結合を有するポリウレタン系ブロックでソフトセグメントがポリエステル又はポリエーテルであるポリウレタン系エラストマー
等を挙げることができる。これらの熱可塑性エラストマーは、1種または2種以上の混合物を高分子物質として用いることができる。また、これらの熱可塑性エラストマーを上記の熱可塑性樹脂と混合して用いることもできる。
熱硬化型樹脂は、初期縮合物である液状のプレポリマーを、成形する際に架橋硬化させて用いることができる。熱硬化型樹脂として、例えば、ウレタンプレポリマー、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ノボラック樹脂、レゾール樹脂等を用いることができる。これらの熱硬化型樹脂は、硬化剤とともに用いてもよいし、射出成形や押出成形の際に動的架橋して硬化させてもよい。
ゴムとしては、例えば、天然ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、EPDM(エチレンプロピレンジエン3元共重合体)、BR(ブタジエンゴム)、IR(イソプレンゴム)、SBR(スチレンブタジエンゴム)、NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)等の合成ゴム、解重合により低分子量化した液状ゴム等を用いることができる。
成形材料における上記高分子物質の配合量は、製造しようとする多孔体の気孔率に応じて適宜選択することができる。本発明の製造方法が特に有用とされる気孔率50%以上の多孔体を製造するためには、成形材料の1〜60体積%、特に1〜50体積%、さらには5〜40体積%となる量が好ましい。高分子物質の配合量が成形材料の60体積%を超えると連通孔を形成しない部分が多孔体の中に存在するようになり、気孔形成剤が多孔体に残存してしまう。
1.2 気孔形成剤
本発明で使用することができる気孔形成剤は、例えば、混練温度で溶融せず、成形温度で溶融するものを用いることができる。気孔形成剤としては、例えば、ペンタエリスリトール、L−エリスリトール、D−エリスリトール、meso−エリスリトール、ピコナール等の炭素数2〜5程度の多価アルコール;ブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖等の単糖もしくは二糖;尿素;塩化カリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等の水溶性アルカリ金属塩;ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール(PEG)等の等の水溶性樹脂からなる群から選ばれる1種または2種の組み合わせを用いることができる。これらは、溶媒として水または温水を用いることができ、温水の場合は高分子物質がへたらない温度まで上げ溶解度を高めて使用することが好ましい。高分子物質によっては、煮沸している熱水を用いてもよい。熱効率を考慮して、35〜90℃、好ましくは35〜85℃、さらに好ましくは40℃〜65℃の範囲の温水が経済的に有用である。
本発明で使用することができる気孔形成剤は、例えば、混練温度で溶融せず、成形温度で溶融するものを用いることができる。気孔形成剤としては、例えば、ペンタエリスリトール、L−エリスリトール、D−エリスリトール、meso−エリスリトール、ピコナール等の炭素数2〜5程度の多価アルコール;ブドウ糖、果糖、ショ糖、麦芽糖等の単糖もしくは二糖;尿素;塩化カリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム等の水溶性アルカリ金属塩;ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール(PEG)等の等の水溶性樹脂からなる群から選ばれる1種または2種の組み合わせを用いることができる。これらは、溶媒として水または温水を用いることができ、温水の場合は高分子物質がへたらない温度まで上げ溶解度を高めて使用することが好ましい。高分子物質によっては、煮沸している熱水を用いてもよい。熱効率を考慮して、35〜90℃、好ましくは35〜85℃、さらに好ましくは40℃〜65℃の範囲の温水が経済的に有用である。
気孔形成剤は、不純物を含むペンタエリスリトールであることが特に好ましい。第1に、ペンタエリスリトールは水溶性であるため、洗浄工程に用いる溶媒として水を選択することができる。第2に、ペンタエリスリトールは、固化するのが速いので、充実成形体の冷却時間が短くて済み、生産性に優れている。第3に、不純物を含むペンタエリスリトールは、その純度にもよるが、180〜270℃で溶融するので、高分子物質の選択範囲が広い。例えば、工業用に製造されているペンタエリスリトールは、不純物としてトリペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールを含むため、それぞれの純粋化合物の融点(ペンタエリスリトール269℃、トリペンタエリスリトール250℃、ジペンタエリスリトール223℃)よりも低い温度(純度により異なるが、約180℃)で溶融しはじめることができる。
成形材料における上記気孔形成剤の配合量は、製造しようとする多孔体の気孔率に応じて適宜選択することができる。すなわち、本発明の製造方法では、気孔形成剤が溶出されて、該気孔形成剤が存在していた部分が気孔となるので、充実成形体における気孔形成剤の容積率が気孔率に該当することになる。気孔率40%以上、特に有用とされる気孔率50%以上の多孔体を製造するためには、気孔形成剤を成形体の40〜99体積%、特に50〜99体積%、さらに好ましくは60〜95体積%となる量を配合する。気孔形成剤の配合量が50体積%未満であると、充実成形体に含まれる気孔形成剤は不連続に存在することになり、気孔形成剤の除去工程において、気孔形成剤を十分に抽出できなくなる。
気孔形成剤として、ペンタエリスリトールを用いる場合には、気孔形成剤が充実成形体の50体積%以上であることが好ましい。気孔率が50体積%未満では、高分子物質中に気孔形成剤を均質に分散させたとしても、気孔形成剤は不連続に存在し、連通孔を有する多孔体は得られにくくなる。
気孔形成剤は、上述したように、2種以上を組み合わせて用いることもできる。気孔形成剤として、例えば、混練温度で溶融する第1の気孔形成剤と、混練温度で溶融しない第2の気孔形成剤とを含むことができる。その結果、連通孔の幅径に溶融しない気孔形成剤の粒子径が残るので、連通孔の形状を制御しやすい。
本発明で用いられる粒状の気孔形成剤の粒子径は、連通孔の口径に応じて適宜用いることができるが、通常平均粒子径が0.1μm〜3μm、好ましくは0.5μm〜500μmの粒子径である。上記のごとく、これらを二種類以上組み合わせて用いることが好ましい。
1.3 その他の添加剤
本発明の方法で用いる成形材料には、必要に応じて、さらに劣化防止剤、可塑剤、熱安定剤、滑剤、増粘剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、顔料、帯電防止剤、強化剤等の添加剤を添加してもよい。本発明の方法で用いる成形材料には、形状を補強したり、難燃化する手段としてガラス繊維を用いてもよい。また、熱伝導を上げるために金属粒子や磁性体粒子、その他必要に応じて各種無機または有機微粒子を添加剤として用いることができる。これらの添加剤は、溶媒に溶解しないものが好ましい。溶出工程で溶出されるものであれば、多孔体に残存できず、添加剤の役目を果たすことができない。これらの添加剤は、高分子物質100質量部に対して50質量部以下の範囲で添加することが好ましい。
本発明の方法で用いる成形材料には、必要に応じて、さらに劣化防止剤、可塑剤、熱安定剤、滑剤、増粘剤、難燃剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、顔料、帯電防止剤、強化剤等の添加剤を添加してもよい。本発明の方法で用いる成形材料には、形状を補強したり、難燃化する手段としてガラス繊維を用いてもよい。また、熱伝導を上げるために金属粒子や磁性体粒子、その他必要に応じて各種無機または有機微粒子を添加剤として用いることができる。これらの添加剤は、溶媒に溶解しないものが好ましい。溶出工程で溶出されるものであれば、多孔体に残存できず、添加剤の役目を果たすことができない。これらの添加剤は、高分子物質100質量部に対して50質量部以下の範囲で添加することが好ましい。
また、高分子物質が熱硬化型樹脂やゴムの場合には、動的架橋や熱反応により架橋することもできるが、必要に応じて、加硫剤、加硫促進剤、硬化剤、架橋剤等の高分子物質を架橋系化合物として添加することができる。
2.多孔体の製造方法
次に、本発明の実施形態に係る製造方法について図面を用いて説明する。
次に、本発明の実施形態に係る製造方法について図面を用いて説明する。
本発明に係る多孔体の製造方法は、高分子物質および気孔形成剤、さらに必要に応じて添加される添加剤を混練する混練工程と、混練工程で均質に混合された成形材料を所望の形状に成形加工して充実成形体を得る成形工程と、高分子物質は溶解しないが気孔形成剤は溶解する溶媒を用いて充実成形体を主に溶出することにより気孔を形成する除去工程と、を含む。以下、各工程について詳説する。
2.1 混練工程
混練工程は、上記の高分子物質および気孔形成剤、必要に応じて添加剤を配合し、オーブンロール、ニーダー、インテンシブミキサー、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機等の装置を用いて混練し、粒状の気孔形成剤を高分子物質中に均一な分散状態に混合する工程である。
混練工程は、上記の高分子物質および気孔形成剤、必要に応じて添加剤を配合し、オーブンロール、ニーダー、インテンシブミキサー、単軸スクリュー押出機、二軸スクリュー押出機等の装置を用いて混練し、粒状の気孔形成剤を高分子物質中に均一な分散状態に混合する工程である。
高分子物質として熱可塑性樹脂や熱可塑性エラストマーを用いる場合には、混練時の温度は充実成形体の成形温度程度またはこれよりも低く設定することが好ましい。気孔形成剤の溶融率が必要以上に高くなる温度で混練すると、気孔形成剤の形状が損なわれてしまい、気孔形成剤を用いることによって均質な多孔体を製造するという本発明の目的を達成できなくなる。
高分子物質として熱硬化性樹脂やゴムを用いる場合には、架橋剤や加硫剤が反応しないように反応温度よりも十分低い温度で混練する。反応温度よりも50℃以上低い温度を設定することが好ましい。
2.2 成形工程
成形工程は、上記の混練工程で固体の気孔形成剤が粒子状態を維持して高分子物質に均一な分散状態に混合された成形材料を、所望の形状に成形加工して、充実成形体を得る工程である。
成形工程は、上記の混練工程で固体の気孔形成剤が粒子状態を維持して高分子物質に均一な分散状態に混合された成形材料を、所望の形状に成形加工して、充実成形体を得る工程である。
成形温度は、高分子物質を成形でき、かつ気孔形成剤の一部が溶融し溶融部分が連通する温度であり、成形方法に好適な溶融粘度が得られる温度である。ここで、高分子物質を成形できる温度は、高分子物質の種類によって異なるが、高分子物質が熱可塑性樹脂または熱可塑性エラストマーの場合には、これらが溶融する温度であり、高分子物質が熱硬化型樹脂やゴムの場合には架橋が開始する温度であり、一般に100〜300℃の温度範囲が好ましく用いられる。充実成形体の成形工程では、成形材料に含まれている気孔形成剤の一部が溶融して、溶融部分が連通する温度で粘度低下に寄与するので、高分子物質単独の成形温度よりも低めの温度が設定される。
充実成形体を成型する方法としては、特に限定しないが、例えば、圧縮成形、トランスファ成形、射出成形、押出成形、吹込成形、カレンダ加工、注型等が挙げられる。高分子物質として熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマーを用いた場合には、生産性の点から射出成形、押出成形が好ましく用いられる。
射出成形または押出成形の条件は、使用する高分子物質や気孔形成剤の種類や量比によって適宜決定すればよいが、一例を挙げるならば、送出圧力、射出速度等は以下のように設定することができる。
スクリュー回転数は、成形材料が過不足なく供給されるように一般的に30rpm以上とするのが好ましい。背圧が低い状態で回転が速すぎると成形材料に空気の巻き込み等が生じ充実成形体に気泡が生じ得る。また、スクリュー回転時に油圧シリンダーに圧力を加えることにより成形材料の計量が安定する。加える圧力は、一般に0.5〜1.0MPaの範囲が好ましい。充填過程における射出速度は、成形体が薄肉の場合には高めに、厚肉の場合には低めに設定するのがよい。保圧過程における保圧力は充填時の圧力よりも低く設定するが、薄肉の成形体では冷却固化によるヒケ収縮(シンクマーク)が小さいので低圧に、厚肉の成形体では収縮量が大きいのでヒケ収縮が発生しやすく比較的高圧にする必要がある。金型温度は低いほど冷却速度が速くなり生産性が向上するが、流動性が低下するために充填不良が生じたり、成形体表面の光沢が低下することがあるので、これに注意して用いる高分子物質の種類などから金型温度は適宜決定すればよい。
以上のようにして作製される充実成形体は、気孔形成剤の一部が粒子状のまま分散された状態を保ちながら一部が溶融し、溶融部分で気孔形成剤の粒子間が連結した状態となり、あるいは気孔形成剤が一度は溶融して溶融状態で伸張されて連結し、気孔形成剤が高分子物質中で連続性を有する状態で成形されているものである。
2.3 除去工程
除去工程は、高分子物質は溶解しないが気孔形成剤は溶解する溶媒を用いて、充実成形体を洗浄することにより気孔を形成する工程である。主に、溶出工程であり、高分子物質は溶解しないが気孔形成剤は溶解する溶媒を用いて、充実成形体を洗浄することにより気孔を形成する工程である。この除去工程によって、充実成形体に含まれていた気孔形成剤は溶媒に溶解して溶出される。まず充実成形体の表面に存在していた気孔形成剤が溶出され、これにより形成される凹部から溶媒が徐々に充実成形体の内部へ浸透して、充実成形体の内部に存在する気孔形成剤が溶出される。このようにして、気孔形成剤が除去されることにより連続的な空孔を形成し、連通孔を有するタイプの多孔体を作製することができる。
除去工程は、高分子物質は溶解しないが気孔形成剤は溶解する溶媒を用いて、充実成形体を洗浄することにより気孔を形成する工程である。主に、溶出工程であり、高分子物質は溶解しないが気孔形成剤は溶解する溶媒を用いて、充実成形体を洗浄することにより気孔を形成する工程である。この除去工程によって、充実成形体に含まれていた気孔形成剤は溶媒に溶解して溶出される。まず充実成形体の表面に存在していた気孔形成剤が溶出され、これにより形成される凹部から溶媒が徐々に充実成形体の内部へ浸透して、充実成形体の内部に存在する気孔形成剤が溶出される。このようにして、気孔形成剤が除去されることにより連続的な空孔を形成し、連通孔を有するタイプの多孔体を作製することができる。
溶媒は、高分子物質および気孔形成剤の種類によって適宜選択され、例えば、水、グリコール、グリコールエーテル、高分子量アルコール、脂肪酸、脂肪酸エステル、グリコールエステル、鉱油、石油、アルコールエトキシレート、ポリオキシエチレンエステル、グリセロール、グリセロールエステル等を挙げることができる。溶媒として有機溶剤等を使用した場合、後処理等の付帯設備が必要となるので、そのような設備が不要となる水を溶媒として使用できるような気孔形成剤を選択することが望ましい。気孔形成剤として、多価アルコール、糖、水溶性金属塩、尿素、水溶性高分子を用いた場合、溶媒として水を使用できる。
本発明に係る除去工程は、多孔体の骨格を構成する高分子物質の物理的性質および化学的性質に応じて、下記の方法を選択することができる。
(1)高圧蒸気法
高圧蒸気法とは、例えば、溶媒として水を用いることができる充実成形体の場合、110℃以上、140〜170℃に達した高圧蒸気で充実成形体の表面に吹きつけ、気孔形成剤を熱溶融および水溶させて押出し除去または気体圧力で払拭する方法である。この方法は、高分子物質の耐熱性が高い場合に好ましく用いることができ、高分子物質の硬度にはあまり影響されない。耐熱性が高い高分子物質とは、使用する高圧水蒸気の温度で軟化または変形しないものであればよい。具体的には、高分子物質の軟化点が高圧蒸気の温度より高いものに好ましく用いられる。ナイロン樹脂、エポキシ樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の樹脂シリコーンゴム、フッ素ゴム等のゴム高分子物質に好ましく用いることができる。
高圧蒸気法とは、例えば、溶媒として水を用いることができる充実成形体の場合、110℃以上、140〜170℃に達した高圧蒸気で充実成形体の表面に吹きつけ、気孔形成剤を熱溶融および水溶させて押出し除去または気体圧力で払拭する方法である。この方法は、高分子物質の耐熱性が高い場合に好ましく用いることができ、高分子物質の硬度にはあまり影響されない。耐熱性が高い高分子物質とは、使用する高圧水蒸気の温度で軟化または変形しないものであればよい。具体的には、高分子物質の軟化点が高圧蒸気の温度より高いものに好ましく用いられる。ナイロン樹脂、エポキシ樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の樹脂シリコーンゴム、フッ素ゴム等のゴム高分子物質に好ましく用いることができる。
また、容易に熱溶融できるものである場合には、上記の高圧蒸気に代えて、高圧熱風を用いることもでき、熱と外力によることについては高圧水蒸気と類似する方法である。本法で大まかに気孔形成剤を除去し比表面積を大きくした後、他の方法を組み合わせることにより高効率に気孔形成剤の除去が可能となる。
(2)超音波浸漬法
超音波浸漬法とは、充実成形体を溶媒中へ浸漬し、超音波を照射しながら、気孔形成剤を除去する方法である。この方法は、いずれの高分子物質にも適用することができるが、高分子物質が超音波を吸収しない材質である場合に特に好ましく用いることができる。超音波を吸収しない材質とは、Dタイプで測定したショア硬度が15以上のものが好ましく、例えば、シリコーン樹脂、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または熱可塑性エラストマーを挙げることができる。
超音波浸漬法とは、充実成形体を溶媒中へ浸漬し、超音波を照射しながら、気孔形成剤を除去する方法である。この方法は、いずれの高分子物質にも適用することができるが、高分子物質が超音波を吸収しない材質である場合に特に好ましく用いることができる。超音波を吸収しない材質とは、Dタイプで測定したショア硬度が15以上のものが好ましく、例えば、シリコーン樹脂、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または熱可塑性エラストマーを挙げることができる。
超音波を照射するための装置は、溶媒中にキャビテーションを発生させるものであればよい。超音波照射により発生したキャビテーションは、高圧波の間に破裂し、衝撃波を発生する。この衝撃波によって、充実成形体の表面ないし内部から気孔形成剤を短時間で除去することができる。
また、超音波浸漬法では、溶媒中にさらに界面活性剤を添加することが好ましい。界面活性剤は、溶媒中でミセルまたはベシクル等の分子集合体を形成し、該分子集合体の内部に気孔形成剤を溶かし込む洗浄助剤としての機能を有する。界面活性剤は、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤、および非イオン系界面活性剤から選択される少なくとも1種を用いることができる。
(3)液中加圧法
液中加圧法とは、溶媒中で充実成形体に加圧部材を用いて物理的な外力を加えながら、気孔形成剤を除去する方法である。具体的には、溶媒中で加圧ロールを用いて充実成形体を挟み加圧する方法、または溶媒中で網板間に充実成形体を挟み加圧する方法を挙げることができる。
液中加圧法とは、溶媒中で充実成形体に加圧部材を用いて物理的な外力を加えながら、気孔形成剤を除去する方法である。具体的には、溶媒中で加圧ロールを用いて充実成形体を挟み加圧する方法、または溶媒中で網板間に充実成形体を挟み加圧する方法を挙げることができる。
この方法は、高分子物質がゴム弾性を有する材質である場合に、特に好ましく用いることができる。ゴム弾性を有する材質とは、Dタイプで測定したショア硬度が15未満のものをいい、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体(EPDM)等の合成ゴムを挙げることができる。特に加硫したゴムを用いた充実成形体に好適に用いられ、Aタイプのデュロメータによる硬さが20〜90、好ましくは30〜80の高分子物質を用いた充実成形体に好ましく用いられる。また、加圧を繰り返し行うので、材質によっては不向きのものもある。例えば、ウレタンの場合は、へたりが出て本法にはあまり適さない。
図1は、溶媒中で加圧ロールにより充実成形体を挟み加圧する方法で使用する装置図である。該装置は、浴槽20、配管30・32、および二本ロール40とから構成されている。浴槽20は、配管30から溶媒12を供給でき、配管32から抽出処理後の溶媒を排出できるようになっている。二本ロール40は、浴槽20の内部に設置されており、図示しない駆動手段によって、ロール間の幅やロールの回転速度を任意に設定できるようになっている。
この方法では、まず浴槽20に、少なくとも充実成形体10が溶媒12で覆われるように溶媒12を供給する。次に充実成形体10の圧縮率が2〜30%(スタート時は0%もあり得る。)程度となるように加圧しながら二本ロール40を通過させる。その後、徐々にロール間の幅を狭め加圧しながら繰り返し二本ロール40を通過させる。最終的には充実成形体の圧縮率が高分子物質の弾性率および気孔率に応じて、40〜90%程度となるまで加圧し、二本ロール40の間を繰り返し通過させることにより、充実成形体10から気孔形成剤を短時間で除去することができる。弾性に優れる加硫されたゴムを用いる場合は連通孔が100%潰れるまで圧縮して洗浄することができる。また、純粋な溶媒を配管30から常時供給し、抽出処理後の溶媒を配管32から常時排出し循環させることにより、さらに気孔形成剤の抽出時間を短縮することができる。
図3は、溶媒中で一対の網板により充実成形体を挟み加圧する方法で使用する装置図である。該装置は、浴槽22、配管34・36、および一対の網板50とから構成されている。浴槽22は、配管34から溶媒を供給でき、配管36から抽出処理後の溶媒を排出できるようになっている。一対の網板50は、浴槽22の内部に設置されており、図示しない駆動手段によって、例えば、一方または双方の網板が上下に可動するようになっている。
この方法では、まず浴槽22に、少なくとも充実成形体10が溶媒12で覆われるように溶媒12を供給する。次に一対の網板50を用いて、充実成形体10を繰り返しプレスすることにより、充実成形体10から気孔形成剤を短時間で除去することができる。また、純粋な溶媒を配管34から常時供給し、溶出処理後の溶媒を配管36から常時排出し、または一定量溶出されるまで循環させることにより、さらに気孔形成剤の抽出時間を短縮することができる。充実成形体が異形の場合は、網板もその外形に合わせて加圧することが好ましい。
上記の(1)または(2)の方法は、充実成形体から気孔形成剤を除去する最初の段階で使用すると特に効果的である。
また、上記の方法は、多孔体の骨格を構成する高分子物質の物理的性質および化学的性質に応じて、それらの1種または2種以上をどのように組み合わせてもよい。例えば、高分子物質としてシリコーンゴム、および気孔形成剤として不純物を含むペンタエリスリトールを配合した充実成形体からペンタエリスリトールを除去する場合、まず温水中で超音波浸漬法によりペンタエリスリトールの大部分を除去した後、温水中で繰り返し加圧ロールを通過させることによりペンタエリスリトールを短時間で完全に除去することができる。
連通孔の径が比較的大きめ(具体的には、多孔体の任意に設けられた断面の平面に現れる気孔形成剤の平均粒子径が100μm以上)で60%以上の気孔率の多孔体を作製する場合、しかも耐熱性の高分子物質を用いた充実成形体の場合は、高圧蒸気法でペンタエリスリトール等の気孔形成剤を除去し、空孔を形成した後、超音波または液中加圧を組み合わせることにより溶媒との接触面積が大きいので効率よく気孔形成剤を除去することができる。
本発明における除去工程において、上記の(1)ないし(3)の手段を組み合わせて用いると、さらに気孔形成剤の除去が短時間で効率よく行うことができる。
高分子物質がシリコーン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂またはシリコーンゴム、フッ素ゴムのような高圧蒸気の温度に対して耐熱性のある充実成形体においては、高圧蒸気を印加する手段を用いて、おおまかに気孔形成剤を除去し比表面積を大きくした後、気孔形成剤が溶解する溶媒中で前記充実成形体に超音波照射手段または加圧部材を用いて加圧を繰り返し行う手段を用いるとよい。
また、高分子物質がゴムのような弾性体を用いた充実成形体においては、前記充実成形体に高圧蒸気を印加する手段または気孔形成剤が溶解する溶媒中で前記充実成形体に超音波を照射する手段を用いて、充実成形体の表層から気孔形成剤を除去して気孔を一部形成した後、気孔形成剤が溶解する溶媒中で充実成形体に加圧部材を用いて加圧を繰り返し行う手段を用いることにより、加圧を円滑に行うことができる。
上記の(1)ないし(3)の方法またはその組み合わせにより充実成形体から気孔形成剤を除去した後、最後にきれいな溶媒を用いて、得られた気孔体を超音波照射または従来の抽出あるいは洗浄をする工程を設けるとよい。
以上のようにして製造された多孔体は、気孔形成剤の含有率との関係から、40〜99、好ましくは50〜95体積%、さらに好ましくは60〜95体積%の高気孔率の多孔体であり、気孔率が40体積%を下回ると連通孔を形成できない部分が生じやすく好ましくはない。気孔率が99体積%を超えると、ところどころに破断部分が生じやすく、多孔体全体として一体性が失われやすい。高分子物質の種類にもよるが、本発明における多孔体は、密度が0.1〜0.6g/cm3といった軽量の多孔体であり、緩衝材、保温材、各種フィルターとして好適に用いることができる。また、本発明の製造方法で作製された多孔体は、連通孔を有するタイプの多孔体であるから、通気性に優れ、しかも成形材料に含有される気孔形成剤が洗浄工程にて実質的に除去されることになるので、衛生性や人体への安全性が要求されるような耳栓、化粧用パフ材に利用することができる。さらに、ガラス繊維等を添加剤として配合すると、気孔体の補強、難燃に寄与することもできる。
3.実施例
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下、本発明の実施例について述べるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
3.1 実施例1〜4および比較例1〜4
[試料の作製]
高分子物質として、スチレン系エラストマー(「ハイブラー7125」クラレ社製)90質量部、およびポリプロピレン(「三井住友ポリプロS131」三井住友ポリオレフィン社製)10質量部と、アクリル変性PTFE(「メタブレンA3000」三菱レーヨン社製)5質量部と、酸化防止剤(「イルガノックス1010」チバスペシャリティー・ケミカルズ社製)0.5質量部と、高分子アクリル系滑剤(「メタブレンL1000」三菱レーヨン社製)1質量部とを配合し、さらに気孔形成剤として、ペンタエリスリトール(「ペンタリット」(広栄化学社製)350質量部とを配合し、混合機で均一に混合し、この混合物をシリンダー温度210℃に設定した二軸押出機を用いて混練した後ペレタイザーでペレット化した。作製したペレットを用いて、シリンダー温度200℃に設定して射出成形し、厚さ2mmのシート状の充実成形体を作製した。
[試料の作製]
高分子物質として、スチレン系エラストマー(「ハイブラー7125」クラレ社製)90質量部、およびポリプロピレン(「三井住友ポリプロS131」三井住友ポリオレフィン社製)10質量部と、アクリル変性PTFE(「メタブレンA3000」三菱レーヨン社製)5質量部と、酸化防止剤(「イルガノックス1010」チバスペシャリティー・ケミカルズ社製)0.5質量部と、高分子アクリル系滑剤(「メタブレンL1000」三菱レーヨン社製)1質量部とを配合し、さらに気孔形成剤として、ペンタエリスリトール(「ペンタリット」(広栄化学社製)350質量部とを配合し、混合機で均一に混合し、この混合物をシリンダー温度210℃に設定した二軸押出機を用いて混練した後ペレタイザーでペレット化した。作製したペレットを用いて、シリンダー温度200℃に設定して射出成形し、厚さ2mmのシート状の充実成形体を作製した。
[試験方法]
上記の方法で得られた充実成形体から、超音波浸漬法を用いてペンタエリスリトールを除去する実験を表1に記載の条件で行った。抽出溶媒として、水または0.1体積%の界面活性剤水溶液を用いた。水は、水道水を用いた。界面活性剤は、市販の台所用界面活性剤(界面活性剤を37%含む。)を用いた。試料となる充実成形体は、1個の質量が約2gとなるように加工したものを用いた。超音波洗浄機は、ブランソン クリーニング イクイプメント カンパニー社製の型式「BRANSONIC 12(MODEL B−12)」を用いた。この超音波洗浄機は、出力40Wであり、周波数37〜47kHzの超音波を発生することができる。
上記の方法で得られた充実成形体から、超音波浸漬法を用いてペンタエリスリトールを除去する実験を表1に記載の条件で行った。抽出溶媒として、水または0.1体積%の界面活性剤水溶液を用いた。水は、水道水を用いた。界面活性剤は、市販の台所用界面活性剤(界面活性剤を37%含む。)を用いた。試料となる充実成形体は、1個の質量が約2gとなるように加工したものを用いた。超音波洗浄機は、ブランソン クリーニング イクイプメント カンパニー社製の型式「BRANSONIC 12(MODEL B−12)」を用いた。この超音波洗浄機は、出力40Wであり、周波数37〜47kHzの超音波を発生することができる。
まず、ビーカーに抽出溶媒を200mL加え、そのビーカーに試料を2個投入した。その後、水温を25℃または60℃に設定した超音波洗浄機に、前記ビーカーを浸漬し、所定の時間、超音波を照射した。超音波照射後、試料を取り出し、60℃に設定された恒温器で12時間乾燥させてから、その質量を測定した。試料の試験前の質量と試験後の質量の差から質量変化を求め、さらに充実成形体中に含まれるペンタエリスリトールの割合からペンタエリスリトールの除去率を下記式(1)により算出した。その結果を表1に示す。
気孔形成剤の除去率(%)={(試験前の質量−試験後の質量)÷(試験前の質量×充実成形体に含まれる気孔形成剤の割合)}×100・・・(1)
気孔形成剤の除去率(%)={(試験前の質量−試験後の質量)÷(試験前の質量×充実成形体に含まれる気孔形成剤の割合)}×100・・・(1)
実施例1および比較例1の結果より、超音波照射の有無による有意差が認められるので、超音波照射はペンタエリスリトールを除去するための有効な方法であるといえる。
実施例3、4および比較例3、4の結果より、水温を60℃に設定することにより、25℃に設定した場合と比較して、ペンタエリスリトールを効率的に除去することができるといえる。
実施例2、4および比較例2、4の結果より、界面活性剤を添加すると、時間とともにペンタエリスリトールの除去率が上昇しているので、界面活性剤はペンタエリスリトールを除去するための洗浄助剤として有効であるといえる。
3.2 実施例5
[試料の作製]
高分子物質として、ポリプロピレン(「グランドポリプロJ−708」グランドポリマー社製)100質量部と、酸化防止剤(「イルガノックス1010」チバスペシャリティー・ケミカルズ社製)0.5質量部と、気孔形成剤として、ペンタエリスリトール(「ペンタリット」広栄化学社製)350質量部とを混合機で均一に混合し、この混合物をシリンダー温度220℃に設定した二軸押出機を用いて混練した後ペレタイザーでペレット化した。作製したペレットを用いて、シリンダー温度220℃に設定して射出成形し、厚さ2mmのシート状の充実成形体を作製した。
[試料の作製]
高分子物質として、ポリプロピレン(「グランドポリプロJ−708」グランドポリマー社製)100質量部と、酸化防止剤(「イルガノックス1010」チバスペシャリティー・ケミカルズ社製)0.5質量部と、気孔形成剤として、ペンタエリスリトール(「ペンタリット」広栄化学社製)350質量部とを混合機で均一に混合し、この混合物をシリンダー温度220℃に設定した二軸押出機を用いて混練した後ペレタイザーでペレット化した。作製したペレットを用いて、シリンダー温度220℃に設定して射出成形し、厚さ2mmのシート状の充実成形体を作製した。
[試験方法]
上記の方法で得られた充実成形体を、水温を60℃に設定した超音波洗浄機に浸漬し、超音波を6時間照射した。超音波洗浄機は、ブランソン クリーニング イクイプメント カンパニー社製の型式「BRANSONIC 12(MODEL B−12)」を用いた。超音波照射後、連通孔が形成された多孔体を、さらに温水で加圧しながら洗浄することにより、気孔形成剤の除去率が70.5%である多孔体を得ることができた。
上記の方法で得られた充実成形体を、水温を60℃に設定した超音波洗浄機に浸漬し、超音波を6時間照射した。超音波洗浄機は、ブランソン クリーニング イクイプメント カンパニー社製の型式「BRANSONIC 12(MODEL B−12)」を用いた。超音波照射後、連通孔が形成された多孔体を、さらに温水で加圧しながら洗浄することにより、気孔形成剤の除去率が70.5%である多孔体を得ることができた。
実施例3に比べ、気孔形成剤の除去効率はやや劣っている。その理由として、ポリプロピレンは水に対して濡れにくく、超音波洗浄機浸漬時に膨潤しにくいことが挙げられる。
3.3 実施例6
[試料の作製]
高分子物質として、シリコーンゴム(「SH−851U」東レ・ダウコーニング社製)100質量部に過酸化物加硫剤(「RC−4 50」東レ・ダウコーニング社製)2質量部を配合し、二本ロールで混合分散させて、シリコーンゴムコンパウンドを作製した。加硫剤を含むシリコーンゴムコンパウンド110質量部と、トリメチロールプロパン(「トリメチロールプロパン」三菱ガス化学社製)と、気孔形成剤として、ペンタエリスリトール(「ペンタリット」広栄化学社製)390質量部を110℃に設定されたニーダーで10分間混練して気孔形成剤を分散させたゴム組成物を得た。得られたゴム組成物をプレス金型内で加硫温度170℃で10分間圧縮成形して厚さ2mmのシート状の充実成形体を作製した。
[試料の作製]
高分子物質として、シリコーンゴム(「SH−851U」東レ・ダウコーニング社製)100質量部に過酸化物加硫剤(「RC−4 50」東レ・ダウコーニング社製)2質量部を配合し、二本ロールで混合分散させて、シリコーンゴムコンパウンドを作製した。加硫剤を含むシリコーンゴムコンパウンド110質量部と、トリメチロールプロパン(「トリメチロールプロパン」三菱ガス化学社製)と、気孔形成剤として、ペンタエリスリトール(「ペンタリット」広栄化学社製)390質量部を110℃に設定されたニーダーで10分間混練して気孔形成剤を分散させたゴム組成物を得た。得られたゴム組成物をプレス金型内で加硫温度170℃で10分間圧縮成形して厚さ2mmのシート状の充実成形体を作製した。
[試験方法]
上記の方法で得られたブロック状の充実成形体の一方の面から180℃に達した高圧水蒸気で加圧しながら15分間洗浄することにより、気孔形成剤の除去率が66.1%である多孔体を得ることができた。実施例3または実施例4に比べ、短時間で効率良く気孔形成剤を除去できることがわかる。
上記の方法で得られたブロック状の充実成形体の一方の面から180℃に達した高圧水蒸気で加圧しながら15分間洗浄することにより、気孔形成剤の除去率が66.1%である多孔体を得ることができた。実施例3または実施例4に比べ、短時間で効率良く気孔形成剤を除去できることがわかる。
3.4 実施例7
[試料の作製]
高分子物質として、シリコーンゴム(「SH−851U」東レ・ダウコーニング社製)100質量部に過酸化物加硫剤(「RC−4 50」東レ・ダウコーニング社製)2質量部を配合し、二本ロールで混合分散させて、シリコーンゴムコンパウンドを作製した。加硫剤を含むシリコーンゴムコンパウンド110質量部と、トリメチロールプロパン(「トリメチロールプロパン」三菱ガス化学社製)と、気孔形成剤として、ペンタエリスリトール(「ペンタリット」広栄化学社製)390質量部を110℃に設定されたニーダーで10分間混練して気孔形成剤を分散させたゴム組成物を得た。得られたゴム組成物をプレス金型内で加硫温度170℃で10分間圧縮成形して厚さ2mmのシート状の充実成形体を作製した。
[試料の作製]
高分子物質として、シリコーンゴム(「SH−851U」東レ・ダウコーニング社製)100質量部に過酸化物加硫剤(「RC−4 50」東レ・ダウコーニング社製)2質量部を配合し、二本ロールで混合分散させて、シリコーンゴムコンパウンドを作製した。加硫剤を含むシリコーンゴムコンパウンド110質量部と、トリメチロールプロパン(「トリメチロールプロパン」三菱ガス化学社製)と、気孔形成剤として、ペンタエリスリトール(「ペンタリット」広栄化学社製)390質量部を110℃に設定されたニーダーで10分間混練して気孔形成剤を分散させたゴム組成物を得た。得られたゴム組成物をプレス金型内で加硫温度170℃で10分間圧縮成形して厚さ2mmのシート状の充実成形体を作製した。
[試験方法]
上記の方法で得られたシート状の充実成形体を、60℃の温水中に設置されたロール機を用いて、充実成形体の圧縮率が10%程度となるように加圧しながらロールを通過させた。その後、徐々に加圧しながら繰り返しロールを通過させた。最終的には充実成形体の圧縮率が40%程度となるまで加圧しながら、ロールを通過させることにより、1時間で気孔形成剤の除去率が90.8%である多孔体を得ることができた。
上記の方法で得られたシート状の充実成形体を、60℃の温水中に設置されたロール機を用いて、充実成形体の圧縮率が10%程度となるように加圧しながらロールを通過させた。その後、徐々に加圧しながら繰り返しロールを通過させた。最終的には充実成形体の圧縮率が40%程度となるまで加圧しながら、ロールを通過させることにより、1時間で気孔形成剤の除去率が90.8%である多孔体を得ることができた。
3.5 実施例8
[試料の作製]
実施例7と同様にして、山高さ(最大厚さ)50mm、山の麓の高さ(最小厚さ)20mm、底面はフラットであり、幅80mm、長さ150mmの蒲鉾型の充実成形体を得た。
[試料の作製]
実施例7と同様にして、山高さ(最大厚さ)50mm、山の麓の高さ(最小厚さ)20mm、底面はフラットであり、幅80mm、長さ150mmの蒲鉾型の充実成形体を得た。
[試験方法]
まず、得られた充実成形体を60℃の温水中で20分間超音波洗浄を行った。その後、ほぼ蒲鉾型の山に沿う上網とフラットな下網との間に充実成形体を挟み込み、圧縮率5%から徐々に圧縮率を高めながら加圧、減圧開放、成形体復元を繰り返して、最終的に圧縮率を50%まで高めて、30分間洗浄を行った。これにより、気孔率が60%の多孔体を得ることができた。
まず、得られた充実成形体を60℃の温水中で20分間超音波洗浄を行った。その後、ほぼ蒲鉾型の山に沿う上網とフラットな下網との間に充実成形体を挟み込み、圧縮率5%から徐々に圧縮率を高めながら加圧、減圧開放、成形体復元を繰り返して、最終的に圧縮率を50%まで高めて、30分間洗浄を行った。これにより、気孔率が60%の多孔体を得ることができた。
超音波洗浄により充実成形体の表層部に弾性のある可変形部を生じてから、網版による加圧が繰り返されるので、充実成形体への機械的ダメージもなく、成形体中心部に存在するペンタエリスリトールを除去することができる。気孔形成剤の除去率は、98.8%であった。
3.6 実施例9
実施例8で作製した充実成形体を超音波単独と液中加圧単独の二通りの洗浄方法により洗浄を行った。いずれも従来の抽出法よりはるかに速い速度で気孔形成剤が除去されるが、実施例8と同程度のペンタエリスリトールの除去率に達するまでには実施例時間を要した。超音波単独では、ペンタエリスリトールが充実成形体の中心部に残り、除去率は90%に達しなかった。液中加圧単独の洗浄方法では、初期の充実成形体の一部に加圧点が集中し、表面に金網による傷をつけてしまった。
実施例8で作製した充実成形体を超音波単独と液中加圧単独の二通りの洗浄方法により洗浄を行った。いずれも従来の抽出法よりはるかに速い速度で気孔形成剤が除去されるが、実施例8と同程度のペンタエリスリトールの除去率に達するまでには実施例時間を要した。超音波単独では、ペンタエリスリトールが充実成形体の中心部に残り、除去率は90%に達しなかった。液中加圧単独の洗浄方法では、初期の充実成形体の一部に加圧点が集中し、表面に金網による傷をつけてしまった。
3.7 実施例10
[試料の作製]
高分子物質として、ポリエチレンテレフタレート(「ダイヤナイトKR−360」三菱レーヨン社製)100質量部と、強化材として平均繊維径1.0μmのマイクロガラス繊維(「#108A」SCHULLER社製)20質量部と、アクリル変性PTFE(「メタブレンA3000」三菱レーヨン社製)5質量部と、酸化防止剤(「イルガノックス1010」(チバスペシャリティー・ケミカルズ社製)0.5質量部と、高分子アクリル系滑剤(「メタブレンL1000」三菱レーヨン社製)1質量部と、気孔形成剤として、ペンタエリスリトール(「ペンタリット」広栄化学社製)270質量部とを混合機で均一に混合し、この混合物を二軸押出機を用いて、シリンダ温度230℃で混練した後ペレタイザーでペレット化した。作製したペレットを用いてシリンダ温度230℃射出成形し、除去しながら厚さ2mmのシート状の充実成形体を作製した。
[試料の作製]
高分子物質として、ポリエチレンテレフタレート(「ダイヤナイトKR−360」三菱レーヨン社製)100質量部と、強化材として平均繊維径1.0μmのマイクロガラス繊維(「#108A」SCHULLER社製)20質量部と、アクリル変性PTFE(「メタブレンA3000」三菱レーヨン社製)5質量部と、酸化防止剤(「イルガノックス1010」(チバスペシャリティー・ケミカルズ社製)0.5質量部と、高分子アクリル系滑剤(「メタブレンL1000」三菱レーヨン社製)1質量部と、気孔形成剤として、ペンタエリスリトール(「ペンタリット」広栄化学社製)270質量部とを混合機で均一に混合し、この混合物を二軸押出機を用いて、シリンダ温度230℃で混練した後ペレタイザーでペレット化した。作製したペレットを用いてシリンダ温度230℃射出成形し、除去しながら厚さ2mmのシート状の充実成形体を作製した。
[試験方法]
上記の方法で得られたシート状の充実成形体の一方の面から110℃に達した高圧水蒸気で加圧しながら10分間、表面のペンタエリスリトールを洗浄し、次に60℃の温水中に0.1体積%の両性界面活性剤水溶液(界面活性剤を37%含む。)添加し超音波照射することにより、気孔形成剤の除去率が97.1%である多孔体を得ることができた。実施例3または実施例4に比べ、短時間で効率良く気孔形成剤を除去できることがわかる。なお、シートに若干変形が認められたが、使用可能範囲内であった。
上記の方法で得られたシート状の充実成形体の一方の面から110℃に達した高圧水蒸気で加圧しながら10分間、表面のペンタエリスリトールを洗浄し、次に60℃の温水中に0.1体積%の両性界面活性剤水溶液(界面活性剤を37%含む。)添加し超音波照射することにより、気孔形成剤の除去率が97.1%である多孔体を得ることができた。実施例3または実施例4に比べ、短時間で効率良く気孔形成剤を除去できることがわかる。なお、シートに若干変形が認められたが、使用可能範囲内であった。
10…充実成形体、12…抽出溶媒、20・22…浴槽、30・32・34・36…配管、40…加圧ロール、50…網板
Claims (6)
- 気孔形成剤を高分子物質に分散させて成形材料となす混練工程、該成形材料から充実成形体を成形する成形工程および該充実成形体から該気孔形成剤を除去する除去工程を含む、連通孔を有する多孔体の製造方法において、
前記除去工程が、少なくとも下記の手段(1)ないし(3)のいずれかを含む多孔体の製造方法。
(1)前記充実成形体に高圧蒸気を印加する手段。
(2)気孔形成剤が溶解する溶媒中で前記充実成形体に超音波を照射する手段。
(3)気孔形成剤が溶解する溶媒中で前記充実成形体に加圧部材を用いて加圧を繰り返し行う手段。 - 請求項1において、
前記気孔形成剤は、不純物を含むペンタエリスリトールである、多孔体の製造方法。 - 請求項1または2において、
前記溶媒は、水または温水である、多孔体の製造方法。 - 請求項1ないし3のいずれかにおいて、
さらに、前記溶媒中に界面活性剤を添加する、多孔体の製造方法。 - 請求項1において、
前記高分子物質は、シリコーン樹脂、ポリプロピレン樹脂、フッ素樹脂、エポキシ樹脂、シリコーンゴムまたはフッ素ゴムであって、前記充実成形体に高圧蒸気を印加する手段を用いた後、気孔形成剤が溶解する溶媒中で前記充実成形体に超音波手段または加圧部材を用いて加圧を繰り返し行う手段を用いる、多孔体の製造方法。 - 請求項1において、
前記高分子物質は、ゴムであって、前記充実成形体に高圧蒸気を印加する手段または気孔形成剤が溶解する溶媒中で前記充実成形体に超音波を照射する手段を用いた後、気孔形成剤が溶解する溶媒中で充実成形体に加圧部材を用いて加圧を繰り返し行う手段を用いる、多孔体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007090416A JP2008248059A (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 多孔体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007090416A JP2008248059A (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 多孔体の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008248059A true JP2008248059A (ja) | 2008-10-16 |
Family
ID=39973395
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007090416A Withdrawn JP2008248059A (ja) | 2007-03-30 | 2007-03-30 | 多孔体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008248059A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011161639A (ja) * | 2010-02-04 | 2011-08-25 | Prince Giken:Kk | 多孔体の製造方法 |
JP2017513175A (ja) * | 2014-02-19 | 2017-05-25 | ハッチンソンHutchinson | 電極組成物又は磁気特性を有する組成物を作製する方法、該方法によって得られた混合物及び組成物、並びにそれらの電極 |
JP2017134041A (ja) * | 2016-01-29 | 2017-08-03 | 国立大学法人京都大学 | 多孔質体、及びこれを用いたモノリス型アフィニティクロマトグラフィ用担体、モノリス型樹脂ビーズ、モノリス型リアクター担体、並びに多孔質体の製造方法 |
JP2021134291A (ja) * | 2020-02-27 | 2021-09-13 | 大成プラス株式会社 | 多孔質成形品の製造方法及び半密閉容器の製造方法 |
-
2007
- 2007-03-30 JP JP2007090416A patent/JP2008248059A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011161639A (ja) * | 2010-02-04 | 2011-08-25 | Prince Giken:Kk | 多孔体の製造方法 |
JP2017513175A (ja) * | 2014-02-19 | 2017-05-25 | ハッチンソンHutchinson | 電極組成物又は磁気特性を有する組成物を作製する方法、該方法によって得られた混合物及び組成物、並びにそれらの電極 |
US10723846B2 (en) | 2014-02-19 | 2020-07-28 | Hutchinson | Process for preparing an electrode composition or composition with magnetic properties, mixture and composition obtained by means of said process and said electrode |
JP2017134041A (ja) * | 2016-01-29 | 2017-08-03 | 国立大学法人京都大学 | 多孔質体、及びこれを用いたモノリス型アフィニティクロマトグラフィ用担体、モノリス型樹脂ビーズ、モノリス型リアクター担体、並びに多孔質体の製造方法 |
JP2021134291A (ja) * | 2020-02-27 | 2021-09-13 | 大成プラス株式会社 | 多孔質成形品の製造方法及び半密閉容器の製造方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR100378313B1 (ko) | 올레핀계의 열가소성 엘라스토머발포체의 제조방법 | |
JP4759108B2 (ja) | 多孔体の製造方法 | |
JP5116448B2 (ja) | 連続気泡発泡体とその製造方法 | |
TWI230174B (en) | Olefinic thermoplastic elastomer foam and olefinic thermoplastic elastomer composition for preparing the same | |
JP5008965B2 (ja) | 連続気泡発泡体とその製造方法 | |
JPH10230528A (ja) | 熱可塑性樹脂発泡射出成形体およびその製造方法 | |
KR20130051478A (ko) | 초임계 유체를 포함하는 중합체 펠렛 및 그 제조 및 사용 방법 | |
CN1272049A (zh) | 海绵状材料及其生产方法与应用 | |
WO2007066505A1 (ja) | 超音波振動付与方法及び樹脂組成物 | |
JP2008248059A (ja) | 多孔体の製造方法 | |
JP2009203265A (ja) | 微細セル構造を有する発泡防水材 | |
CN104327296B (zh) | 一种混炼型聚氨酯泡沫材料及其制备方法 | |
Haugen et al. | A novel processing method for injection‐molded polyether–urethane scaffolds. Part 1: Processing | |
JP4937447B2 (ja) | 多孔体の製造方法 | |
CN111286117B (zh) | 一种微孔注塑成型开孔聚合物泡沫材料的方法及产品 | |
JP5504444B2 (ja) | 多孔体の製造方法 | |
JP2008279623A (ja) | パージング材及びこれを用いるパージング方法 | |
JP4188748B2 (ja) | 多孔成形体 | |
CN107474301B (zh) | 一种开孔型多孔聚合物材料及其制备方法 | |
JP2000158463A (ja) | スラッシュ成形表皮、及びこれを用いた成形体 | |
JP6537944B2 (ja) | シリコーン多孔体の製造方法 | |
JPH1119959A (ja) | ゴム発泡体シ−ル部材及びその製造方法 | |
JP4062698B2 (ja) | 廃架橋ゴムの再生方法 | |
JP2005097367A (ja) | フッ素ゴムを含むミクロ多孔体およびその製造方法 | |
JP3745846B2 (ja) | 生分解樹脂発泡シートの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20100601 |