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JP2008241947A - 電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

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JP2008241947A
JP2008241947A JP2007080425A JP2007080425A JP2008241947A JP 2008241947 A JP2008241947 A JP 2008241947A JP 2007080425 A JP2007080425 A JP 2007080425A JP 2007080425 A JP2007080425 A JP 2007080425A JP 2008241947 A JP2008241947 A JP 2008241947A
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Akihide Haruyama
明秀 春山
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Abstract

【課題】幅広い用途に利用可能な電気光学装置及び電子機器を提供すること。
【解決手段】電気光学物質層の厚さdをd>A×S(3<A<100)となるように設定することにより、第1電極及び第2電極と他方の基板との間隔を確実に確保することができる。第1電極と第2電極との間に発生する電界は、他方の基板にはほとんど届かないため、他方の基板の表面近傍に設けられる電気光学物質層にはリタデーションが形成されず、この領域は表示にほとんど寄与しない。このため、例えば他方の基板の電気光学物質側表面を平坦化させることで光透過性を向上させる、といった構成が必要ではなくなる。このように、他方の基板の構成を幅広く選択することができるため、幅広い用途に利用可能な電気光学装置を得ることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、電気光学装置及び電子機器に関する。
Kerr効果による電子分極を利用した電気光学装置が知られている。Kerr効果とは、電界を印加したときに当該電界の方向を軸として電界強度の2乗に比例する大きさの光学異方性を示す現象をいう。このようなKerr効果を示す電気光学物質として、例えばブルー相と呼ばれる液晶材料が知られている。液晶層としてブルー相を用いた液晶表示装置は、応答速度が速いことで知られている。ブルー相は、電界が印加されていない状態では光学等方性を呈している。ブルー相が所定範囲内の温度にあるとき、当該ブルー相に電界を印加すると電界強度の2乗に比例する光学異方性を示す。
近年では、携帯電話機や携帯情報端末等の携帯用電子機器の表示部として、液晶表示装置などの電気光学装置が用いられていることが多い。液晶表示装置のうち、横電界方式の液晶表示装置は視野角が広いことで知られている。このような横電界方式の液晶表示装置に液晶層としてブルー相を用いることで、視野角の向上及び高速応答が可能となる(例えば、特許文献1参照)。
横電界方式の液晶表示装置は、一般的には、対向配置された一方の基板に液晶層が挟持され、一方の基板上に画素電極と対向電極とが設けられた構成になっている。通常の液晶相は、界面領域の液晶分子の配向が変化することで、周辺の液晶分子も弾性的に配向が変化し伝播する。このため、横電界を印加すると、横電界の印加される領域で液晶分子の配向が変化し、この配向の変化が液晶層の厚さ方向に伝播する。これに対してブルー相は、1個の液晶分子の配向が変化しても、周辺の液晶分子に配向の変化が伝播しにくいという特性がある。このため、ブルー相に横電界を印加した場合、横電界の印加される領域では液晶分子の配向が変化するものの、横電界の印加されない領域には配向の変化が伝播しにくい。この結果、横電界の印加されている局所領域でしか液晶分子の配向が変化せず、この局所領域でしか光学異方性を示さない。
特開2006−338800号公報
近年、電子機器に搭載される電気光学装置には、電子機器の幅広いデザイン特性や表示機能特性に対応可能であることが求められている。このようなKerr効果を発現する電気光学物質を用いた電気光学装置においても同様である。しかし前述したように、一般的な液晶表示装置とは動作原理が異なるため、一般的な液晶表示装置とは異なる設計手法が求められている。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、幅広い用途に利用可能な電気光学装置及び電子機器を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る電気光学装置は、対向配置された一対の基板と、前記一対の基板に挟持され、電界の非印加時に光学的に等方性を示し且つ電界の印加時には電界強度の2乗に比例する光学異方性を示す電気光学物質を有する電気光学物質層とを具備する電気光学装置であって、前記一対の基板に設けられたサブ画素領域と、前記一対の基板のうち一方の基板の前記サブ画素領域内であって前記電気光学物質層側の表面上に設けられた第1電極及び第2電極とを具備し、前記電気光学物質層の層厚をd、前記第1電極と前記第2電極との間の距離をS、所定の係数をAとすると、d>A×S(3<A<100)を満たすことを特徴とする。
電気光学物質層に電界を発生させると当該電界発生領域内において光学異方性を示し、光学異方性を示し部分においてリタデーションが形成される。電気光学物質層のリタデーションの大きさは、電気光学物質層の厚さ(d)と光学異方性の大きさ(Δn)との積(Δnd)で規定される。光学異方性の大きさ(Δn)は、電界の2乗に比例して大きくなる(αE)。したがって、原理的には電気光学物質層の厚さを厚くすればするほど、リタデーションの大きさが大きくなると考えられる。ただし、このことは電界が印加された領域で言えることである。電界が印加されない領域ではリタデーションが形成されないため、電気光学物質層を厚くしても電界が届かない範囲ではリタデーションは増加しない。
本発明者は、いわゆる横電界方式の電気光学装置において、電気光学物質層の層厚をd、第1電極と第2電極との間の距離をSとすると、d>3×Sの範囲でリタデーションがほぼ飽和する、つまり、電気光学物質層の層厚dが3×Sよりも大きい範囲ではリタデーションが形成されにくいという点を見出した。
そこで、本発明では、対向配置された一対の基板と、一対の基板に挟持され電界の非印加時に光学的に等方性を示し且つ電界の印加時には電界強度の2乗に比例する光学異方性を示す電気光学物質を有する電気光学物質層とを具備する電気光学装置が、一対の基板に設けられたサブ画素領域と、一対の基板のうち一方の基板のサブ画素領域内であって電気光学物質層側の表面上に設けられた第1電極及び第2電極とを具備し、電気光学物質層の層厚をd、第1電極と第2電極との間の距離をS、所定の係数をAとすると、d>A×S(3<A<100)となるように電気光学物質層の厚さを設定することとした。
本発明によれば、電気光学物質層の厚さdをd>A×S(3<A<100)となるように設定することにより、他方の基板の電気光学物質層側表面をリターデーションが形成されにくい領域に設けることができる。第1電極と第2電極との間に発生する電界は、他方の基板にはほとんど届かないため、他方の基板の表面近傍に設けられる電気光学物質層にはリタデーションが形成されず、この領域は表示にほとんど寄与しない。このため、光透過性を向上させるために、例えば他方の基板の電気光学物質側表面を平坦化する、といった構成が必要ではなくなる。それどころか、例えば他方の基板の電気光学物質側表面に凹凸を形成することで光の利用効率を高める、といった構成を付加することが可能となる。このように、電界の影響を避けるように他方の基板を配置することにより、他方の基板の構成を幅広く選択することができるため、幅広い用途に利用可能な電気光学装置を得ることができる。A>100とした場合、電気光学物質層において液晶ゆらぎの影響が顕著になり、このゆらぎによって光漏れを起こす。また、セル厚が極端に大きいと電気光学物質層の散乱特性が大きくなり、その結果、コントラストが低下してしまうため、本発明ではA<100としている。
上記の電気光学装置は、前記係数Aが、4<A<100であることを特徴とする。
本発明によれば、上記の係数Aが4<A<100であることとしたので、第1電極及び第2電極と他方の基板との間隔をより大きく確保することができ、第1電極と第2電極との間に発生する電界をより他方の基板に届きにくくすることができる。これにより、他方の基板の電気光学物質側表面の構成をより幅広く選択することができる。
上記の電気光学装置は、前記係数Aが、5<A<100であることを特徴とする。
本発明によれば、上記の係数Aが5<A<100であることとしたので、第1電極及び第2電極と他方の基板との間隔を更に大きく確保することができ、第1電極と第2電極との間に発生する電界を更に他方の基板に届きにくくすることができる。これにより、他方の基板の電気光学物質側表面の構成を一層幅広く選択することができる。
上記の電気光学装置は、前記一対の基板のうち他方の基板の前記電気光学物質層側表面には、凹部又は凸部が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、一対の基板のうち他方の基板の電気光学物質層側表面には、凹部又は凸部が設けられていることとしたので、当該凹部又は凸部によって光の利用効率を向上させることができる。
上記の電気光学装置は、前記一対の基板のうち他方の基板の前記電気光学物質層側表面には、マイクロレンズアレイが設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、一対の基板のうち他方の基板の電気光学物質層側表面には、マイクロレンズアレイが設けられていることとしたので、マイクロレンズアレイによって光の利用効率を向上させることができる。
上記の電気光学装置は、前記一対の基板のうち他方の基板が、可撓性を有する基板であることを特徴とする。
本発明によれば、一対の基板のうち他方の基板が、可撓性を有する基板であることとしたので、例えば上記のd>A×Sを満たす範囲内で他方の基板を変形させることができる。このように、多彩な用途に用いることができる。
上記の電気光学装置は、前記一対の基板のうち他方の基板が、プラスチックを主成分とすることを特徴とする。
本発明によれば、一対の基板のうち他方の基板がプラスチックを主成分とするので、当該他方の基板を低コストで形成することができる。プラスチックを主成分とする他方の基板は、例えばガラスなどを主成分とする場合に比べて耐衝撃性が高くなる。したがって、当該電気光学装置の耐衝撃性を高めることが可能となる
上記の電気光学装置は、前記一対の基板のうち他方の基板の少なくとも前記電気光学物質層側の表面が曲面になっていることを特徴とする。
本発明によれば、一対の基板のうち他方の基板の少なくとも電気光学物質層側の表面が曲面になっているので、例えば他の装置の表示部が曲面になるような場合であっても搭載することができる。これにより、デザイン性の向上に資する電気光学装置を得ることができる。
上記の電気光学装置は、前記電気光学物質が、コレステリックブルー相、スメクティックブルー相、キュービック相、スメクティックD相及びミセル相のうちいずれかを含んでいることを特徴とする。
スメクティックブルー相、キュービック相、スメクティックD相及びミセル相は、いずれも電界の非印加時に光学的に等方性を示し且つ電界の印加時には電界強度の2乗に比例する光学異方性を示す電気光学物質の一種である。本発明では、電気光学物質がキュービック相、スメクティックD相及びミセル相のいずれかを含んでいるので、表示特性の高い電気光学装置を得ることができる。
上記の電気光学装置は、前記一対の基板のうち少なくとも一方の前記電気光学物質層との界面に配向膜が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、一対の基板のうち少なくとも一方の電気光学物質層との界面に配向膜が設けられているので、電界を印加したときに電気光学物質の配向を補助的に規制することができる。
上記の電気光学装置は、前記配向膜が、前記第1電極と前記第2電極との配列方向に対して直交する方向にラビングされていることを特徴とする。
本発明によれば、配向膜が第1電極と第2電極との配列方向に対して直交する方向にラビングされているので、電界を印加したときに電気光学物質の配向を確実に規制することができる。
上記の電気光学装置は、前記一対の基板における前記電気光学物質層と反対側の面のそれぞれには、円偏光板が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、通常偏光板だけでも良いが、金属電極を形成した際、偏光板のみでは表面反射によるコントラスト低下が生じる。そのため円偏光板を設けることで、金属表面の反射を打ち消すことができ、コントラストの高い表示を得ることができる。これにより、表示特性の高い電気光学装置を得ることができる。
本発明に係る電子機器は、上記の電気光学装置を搭載したことを特徴とする。
本発明によれば、幅広い用途に利用可能な電気光学装置を搭載したので、デザイン性、表示品位が高く、信頼性の高い電子機器を得ることができる。
[第1実施形態]
以下、図面に基づき本発明の第1実施形態を説明する。
(液晶表示装置の構成)
図1は、液晶表示装置1の全体構成を示す図である。本実施形態では、スイッチング素子に薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下TFTという)素子を用いたアクティブマトリクス方式の透過型液晶表示装置であり、電界(横電界)を基板面方向に印加する横電界方式のうち、IPS(In-Plane Switching)方式と呼ばれる方式を採用した液晶表示装置を例に挙げて説明する。
同図に示すように、液晶表示装置1は、液晶パネル2と、バックライト3とを主体として構成されている。液晶パネル2とバックライト3とは平面視で重なるように配置されており、図1では液晶パネル2のみが示されている。この液晶パネル2には図示しないフレキシブル回路基板が接続されている。
液晶パネル2は、一対の基板、具体的にはTFTアレイ基板4とカラーフィルタ基板5とがシール材7によって貼り合わされると共に、このシール材7によって区画された領域内に液晶層6が封入された構成になっている。シール材7の一部には液晶を注入する注入口7aが設けられている。注入口7aは封止材7bにより封止されている。シール材7の内側の領域には、周辺見切り領域(周辺領域)8が設けられている。周辺見切り領域8の内側の領域は、画像や動画等を表示する表示領域9になっている。表示領域9には、複数のサブ画素領域10がマトリクス状に設けられている。
本実施形態では、図中左右方向に隣接する3つのサブ画素領域10が1組になって1つの画素を構成している。この1画素を構成する3つのサブ画素領域10は、それぞれ赤色を表示する赤色サブ画素領域、緑色を表示する緑色サブ画素領域、青色を表示する青色サブ画素領域である。サブ画素領域10の間の領域は画素間領域11である。
TFTアレイ基板4の周縁部は、カラーフィルタ基板5から張り出した張出領域になっている。この張出領域のうち図中左辺側及び右辺側には、走査信号を生成する走査線駆動回路12が形成されている。図中下辺側には、データ信号を生成するデータ線駆動回路13と、フレキシブル回路基板に接続するための接続端子15とが形成されている。走査線駆動回路12と接続端子15との間の領域には、両者を接続する配線16が形成されている。
図2は、液晶表示装置1のうち1つのサブ画素領域10及び画素間領域11の構成を示す平面図である。図2においては、説明の便宜上、カラーフィルタ基板5の図示を省略している。
同図に示すように、サブ画素領域10は平面視で矩形状になっており、図中の上下方向(マトリクスの列方向)が長手方向、図中の左右方向(マトリクスの行方向)が短手方向となっている。サブ画素領域10には、画素電極42と、共通電極43とが配置されている。画素間領域11には、走査線44と、データ線45と、共通電極線46と、半導体薄膜47と、柱状スペーサ48とが配置されている。
画素間領域11内の構成を説明する。
走査線44は、例えばアルミニウムやクロム、タンタル等の金属からなり、サブ画素領域10の短手方向(図中左右方向)に延在する配線である。この走査線44は、一端が走査線駆動回路12(図1参照)に接続されており、走査線駆動回路12で生成された走査信号を供給する。走査線44は、サブ画素領域10の図中下側の画素間領域11に配置されている。
データ線45は、走査線44と同様、例えばアルミニウムやクロム、タンタル等の金属からなり、サブ画素領域10の長手方向(図中上下方向)に延在する配線である。このデータ線45は、一端がデータ線駆動回路13(図1参照)に接続されており、データ線駆動回路13で生成されたデータ信号を供給する。このデータ線45には、半導体薄膜47に向けて分岐するソース電極45aが設けられている。ソース電極45aは、平面視でL形の電極であり、一部が半導体薄膜47に平面視で重なるように設けられている。
共通電極線46は、走査線44やデータ線45と同様、例えばアルミニウムやクロム、タンタル等の金属からなり、サブ画素領域10の短手方向(図中方向)に延在する配線である。この共通電極線46は、各サブ画素領域10に設けられるそれぞれの共通電極43に接続されており、サブ画素領域10の図中上側の画素間領域11に配置されている。
走査線44とデータ線45とは画素間領域11内で交差するように設けられており、平面視で格子状に配列されている。サブ画素領域10は、これら走査線44とデータ線45とで囲まれる領域に位置する構成になっている。
半導体薄膜47は、例えばアモルファスシリコンなどからなり、走査線44に平面視で重なる領域内に島状に設けられた薄膜である。半導体薄膜47は、チャネル領域47aと、ソース領域47bと、ドレイン領域47cとを有している。チャネル領域47aは半導体薄膜47の中央に設けられた領域であり、走査線44と対向している。ソース領域47bは半導体薄膜47の一端側(図中左側)に設けられた領域であり、ソース電極45aを介してデータ線45に電気的に接続されている。ドレイン領域47cは半導体薄膜47の他端側(図中右側)に設けられた領域である。ドレイン領域47cに平面視で重なる領域にはドレイン電極47dが設けられている。ドレイン電極47dは、一部が画素電極42のコンタクト部42bに平面視で重なるように設けられている。コンタクト部42bとドレイン電極47dとが平面視で重なる部分には、コンタクトホール47eが設けられている。
柱状スペーサ48は、TFTアレイ基板4とカラーフィルタ基板5との間を一定の間隔に保つためのスペーサ部材である。この柱状スペーサ48は、画素間領域11のうちサブ画素領域10の図示右下の角部側に設けられている。
サブ画素領域10内の構成を説明する。
画素電極42は、基端部42aと、コンタクト部42bと、枝状部42cとからなる電極部材である。基端部42a、コンタクト部42b及び枝状部42cは、それぞれ例えばITO(Indium Tin Oxide)などの透明な導電材料からなる。
基端部42aは、サブ画素領域10内の走査線44に近接した位置に配置されており、サブ画素領域10の短手方向に延在するように設けられている。基端部42aの幅(延在方向に直交する方向の寸法)は例えば10μm程度で一定になっている。
コンタクト部42bは、基端部42aから走査線44側に突出している部分であり、基端部42aと一体的に設けられている。コンタクト部42bは、その一部が平面視で走査線44に重なるように設けられている。このコンタクト部42bは、コンタクトホール47eを介してドレイン電極47dに電気的に接続されている。
枝状部42cは、基端部42aからサブ画素領域10の長手方向に延びている部分であり、基端部42aと一体的に設けられている。枝状部42cの幅(延在方向に直交する方向の寸法)は例えば10μm程度で一定になっている。この枝状部42cは、サブ画素領域10の長手方向に延在しており、サブ画素領域10の短手方向に等間隔で複数配置されている。
共通電極43は、基端部43aと、コンタクト部43bと、枝状部43cとからなる電極部材である。画素電極42と同様、基端部43a、コンタクト部43b及び枝状部43cは、それぞれITOなどの透明な導電材料からなる。
基端部43aは、サブ画素領域10内の共通電極線46に近接した位置に配置されており、サブ画素領域10の短手方向に延在するように設けられている。基端部43aの幅(延在方向に直交する方向の寸法)は例えば10μm程度で一定になっており、画素電極42の基端部42aの幅とほぼ同一の幅になっている。この基端部43aは、共通電極線46に近接した位置に配置されている。
コンタクト部43bは、基端部43aと共通電極線46とを接続する部分であり、基端部43aの短手方向のほぼ中央部に設けられている。コンタクト部43bを介して基端部43aと共通電極線46とが一体的に設けられている。マトリクスの行方向に設けられた各サブ画素領域10内の共通電極43は、それぞれコンタクト部43bを介して1本の共通電極線46に接続されている。
枝状部43cは、基端部43aからサブ画素領域10の長手方向に延びている部分であり、基端部43aと一体的に設けられている。枝状部43cの幅(延在方向に直交する方向の寸法)は例えば10μm程度で一定になっており、画素電極42の枝状部42cの幅とほぼ同一の幅になっている。この枝状部43cは、隣接する枝状部42cの間の領域に延在している。共通電極43の枝状部43cは、サブ画素領域10の短手方向に等間隔で複数配置されており、画素電極42の隣接する枝状部42cのちょうど中間に配置されている。このように、画素電極42の枝状部42cと共通電極43の枝状部43cとが、櫛歯が咬み合うように、サブ画素領域10の短手方向に等間隔で交互に配置されている。画素電極42の枝状部42cと共通電極43の枝状部43cとの間隔(電極間距離)Sは、10μm程度になっている。
図3は、図2におけるA−A断面に沿った構成を示す図である。図中左側が図2における上側の構成(共通電極線の一部の断面構成)に対応しており、図中右側が図2における下側の構成(走査線の断面構成)に対応している。図2には示されていないが、図3にはカラーフィルタ基板5を含めた断面構成を示している。
同図に示すように、TFTアレイ基板4は、例えばガラスや石英などの光透過可能な材料からなる矩形の基材4aを主体として構成されている。基材4a上には図示しない下地層が形成されている。下地層上の一部の領域には上記の走査線44が形成されている。この下地層上には、ゲート絶縁層49が設けられている。ゲート絶縁層49は、例えばSiO2やSiNなどの絶縁材料からなる層間絶縁膜であり、走査線44上を含めた下地層のほぼ全面を覆っている。
ゲート絶縁層49上には、上記の半導体薄膜47と、ソース電極45aと、ドレイン電極47dとが形成されている。半導体薄膜47は、ゲート絶縁層49を挟んで走査線44に対向するように配置されている。半導体薄膜47、ゲート絶縁層49及び走査線44によって、バックゲート型のTFT(Thin Film Transistor)が構成されている。このTFTにおいて、走査線44のうち半導体薄膜47に平面視で重なる領域は、ゲート電極として機能している。
ソース電極45aは、一部が半導体薄膜47のソース領域47b上を覆うように形成されている。ソース電極45aと同じ層内には上記のデータ線45(図3には示していない)も形成されている。ゲート絶縁層49上には樹脂層50が設けられている。樹脂層50は、半導体薄膜47、ソース電極45a、ドレイン電極47d及びデータ線45を含めたゲート絶縁層49上のほぼ全面を覆っている。樹脂層50のうちドレイン電極47dに平面視で重なる領域には、当該樹脂層50を貫通するようにコンタクトホール47eが設けられている。
樹脂層50の上面50aには、画素電極42と共通電極43とがそれぞれ設けられている。画素電極42及び共通電極43の基板面からの高さ(厚さ)は0.30μm程度になっている。樹脂層50のうちコンタクトホール47eに平面視で重なる領域には、画素電極42のコンタクト部42bが配置されている。コンタクトホール47eはコンタクト部42bを構成する導電材料によって埋められており、コンタクト部42bとコンタクトホール47e内に埋められた部分とが一体的になっている。コンタクトホール47eに埋められた部分の先端(図中下側)は、ドレイン電極47dに当接している。当該当接部においてコンタクト部42bとドレイン電極47dとが電気的に接続されている。
基板4aの外面上には、偏光板22が設けられている。電圧印加時の液晶の配向方向に対して偏光板の透過軸が約45°の角度を成されて配置されている。
一方、カラーフィルタ基板5は、例えばプラスチックなどの光透過可能な材料からなる矩形の基材5aを主体として構成されている。基材5aの内面(TFTアレイ基板4との対向面)には、カラーフィルタ層51と、ブラックマトリクス52とが設けられている。
カラーフィルタ層51は、平面視でサブ画素領域10に重なる位置に設けられた色層である。カラーフィルタ層51は、例えば有機材料や無機材料など公知の材料からなる赤色層、緑色層、青色層の3色の色層からなる。上記赤色層は、平面視で赤色サブ画素に重なる領域に設けられている。上記緑色層は、平面視で緑色サブ画素に重なる領域に設けられている。上記青色層は、平面視で青色サブ画素に重なる領域に設けられている。ブラックマトリクス52は、画素間領域11に設けられており、光を吸収する例えばクロムなどの材料からなる。
基材5aの外面上には、偏光板32が設けられている。前記偏光板32と偏光板22は互いに透過軸が直交しており、電圧印加時の液晶配向と約45°の角度を成している。
液晶層6は、TFTアレイ基板4とカラーフィルタ基板5との双方に接するように挟持されている。この液晶層6は、電界の非印加時に光学的に等方性を示すと共に、電界の印加時には電界強度の2乗に比例する光学異方性を示す(Kerr効果)液晶材料からなる。このような液晶材料として、例えばブルー相の液晶材料が挙げられる。液晶層6の液晶分子の誘電率は正(ε>0)になっている。液晶層6の層厚dは42μm程度になっている。
ブルー相は、キラルネマチック相と等方相の間の狭い温度範囲に現れる、光学的に等方性の液晶相である。ブルー相の液晶材料には、例えばKerr効果の発現温度範囲の狭い(1K程度)液晶分子と少量の高分子とが含まれている(高分子安定化ブルー相)。液晶分子と共に高分子を含ませることにより、当該発現温度範囲が100K程度になっている。
高分子安定化ブルー相は、[数1]に示されるように、リタデーションの大きさ(Δn)が電界の2乗に比例する。[数1]において、KはKerr係数、λは光の波長、Eは電極間に生じる電界を示している。高分子安定化ブルー相のKerr係数は3.7×10−10(mV−2)であり、ニトロベンゼンの約170倍の大きさとなっている。
Figure 2008241947
高分子安定化ブルー相の立ち上り(Kerr効果の発現)の応答時間及び立ち下り(Kerr効果の消滅)の応答時間は、いずれも10〜100μs程度である。一般的なネマチック液晶の応答時間は10ms程度である。高分子安定化ブルー相の応答は、一般的なネマチック液晶の応答に比べて格段に速くなっている。
バックライト3は、公知の構成となっている。具体的には、LEDなどの光源部と、アクリル樹脂などの透明な材料からなる導光板と、当該導光板に対して液晶パネル2側に設けられた拡散板と、拡散板の液晶パネル側2に設けられた集光板とを主体として構成されている。
図4は、画素電極42と共通電極43との間に15Vの電圧を印加した場合において、液晶層6の厚さ(セルギャップ)dと、液晶層6のリタデーションとの関係を示すグラフである。グラフの縦軸がリタデーションを示しており、グラフの横軸はセルギャップdを示している。グラフ(1)は電極間距離Sが2μmの場合、グラフ(2)は電極間距離Sが5μmの場合、グラフ(3)は電極間距離Sが7.5μmの場合、グラフ(4)は電極間距離Sが10μmの場合をそれぞれ示している。
電極間距離Sが2μmの場合、グラフ(1)に示すように、セルギャップdが2μm〜5μmの範囲では、セルギャップdが大きくなるにつれてリタデーションが急激に増加している。セルギャップdが6μmを超える辺りからリタデーションの増加は減少し、セルギャップが8μmを超える辺りからリタデーションの増加が飽和し始めている。セルギャップが10μmを超えると、リタデーションの増加はほぼ飽和している。
電極間距離Sが5μmの場合、グラフ(2)に示すように、セルギャップdが5μm〜10μmの範囲では、セルギャップdが大きくなるにつれてリタデーションが急激に増加している。セルギャップdが15μmを超える辺りからリタデーションの増加傾向が縮小し始め、セルギャップが20μmを超える辺りからリタデーションの増加が飽和し始めている。セルギャップが25μmを超えると、リタデーションの増加はほぼ飽和している。
電極間距離Sが7.5μmの場合、グラフ(3)に示すように、セルギャップdが7μm〜15μmの範囲では、セルギャップdが大きくなるにつれてリタデーションが急激に増加している。セルギャップdが20μmを超える辺りからリタデーションの増加傾向が縮小し始め、、セルギャップが30μmを超える辺りからリタデーションの増加が飽和し始めている。セルギャップが35μmを超えると、リタデーションの増加がほぼ飽和している。
電極間距離Sが10μmの場合、グラフ(4)に示すように、セルギャップdが7μm〜20μmの範囲では、セルギャップdが大きくなるにつれてリタデーションが急激に増加している。セルギャップdが30μmを超える辺りからリタデーションの増加傾向が縮小し始め、、セルギャップが40μmを超える辺りからリタデーションの増加が飽和し始めている。セルギャップが50μmを超えると、リタデーションの増加がほぼ飽和している。
液晶層6のリタデーションの大きさは、当該液晶層6の厚さ(d)と光学異方性の大きさ(Δn)との積(Δnd)で規定される。光学異方性の大きさ(Δn)は、電界の2乗に比例して大きくなる(KλE)。したがって、原理的には液晶層6の厚さを厚くすればするほど、リタデーションの大きさが大きくなると考えられる。ただし、このことは電界が印加された領域で言えることである。電界が印加されない領域では、液晶層6の層厚を厚くしてもリタデーションが大きくならず、ある一定の値に飽和する。
上記のグラフ(1)〜グラフ(4)の結果から、本発明者は、本実施形態のようにKerr効果を示す液晶材料を用いた液晶層を有する横電界方式の液晶表示装置において、電極間距離をSとすると、d>3×Sとなるときにリタデーションの増加傾向が縮小し始める、つまり、液晶層の層厚dが3×Sよりも大きい範囲ではリタデーションが形成されにくいということを見出した。
これを踏まえて、上記液晶表示装置1においては、液晶層6の厚さdが42μm、電極間距離Sが10μmとなるように設計されている。この場合、dの値及びSの値は、d>A×S(3<A<100)を満たしている。A>100とした場合、液晶層6内の液晶ゆらぎの影響が顕著になり、このゆらぎによって光漏れを起こす。また、セル厚が極端に大きいと液晶相の散乱特性が増加し、その結果コントラストが低下してしまうため、本発明ではA<100としている。
また、本発明者は、上記のグラフ(1)〜グラフ(4)から、d>4×Sとなるときにリタデーションの増加が飽和し始めることを見出した。これを踏まえて、例えば上記係数が4<A<100となるように液晶表示装置1を設計することにより、セルギャップdをより大きく確保する構成にしても構わない。
更に、本発明者は、上記のグラフ(1)〜グラフ(4)から、d>5×Sとなるときにリタデーションの増加がほぼ飽和していることを見出した。これを踏まえて、例えば上記係数が5<A<100となるように液晶表示装置1を設計することにより、セルギャップdを更に大きく確保する構成にしても構わない。
(液晶表示装置の動作)
本実施形態の液晶表示装置1の動作について説明する。
バックライト3から射出された光は、偏光板22を透過する過程で直線偏光になる。この直線偏光は、TFTアレイ基板4を透過して液晶層6に入射する。ブルー相が電圧無印加時に光学的に等方性を示すことから、液晶層6に入射した光は、光学異方性の影響を受けることなく直線偏光のまま液晶層6を透過する。液晶層6を透過した光は、カラーフィルタ基板5を透過する。この光は偏光板32の透過軸と直交する直線偏光であり、この直線偏光は偏光板32を透過しないので、電圧無印加時には黒表示となる(ノーマリーブラック表示)。
画素電極42と共通電極43との間に電圧を印加すると、液晶層6は光学異方性を呈する。バックライト3から射出された光は、偏光板22を透過する過程で直線偏光になる。この光は、液晶層6に入射し、液晶層6を透過する過程で偏光方向が約90°変換した直線偏光に変換される。この光は、偏光板32の透過軸と略平行の直線偏光であるため偏光板32を透過する。このように、電圧印加時には白表示となる。
このように、本実施形態によれば、液晶層6の厚さdをd>A×S(3<A<100)となるように設定することにより、カラーフィルタ基板5の電気光学物質層側表面をリターデーションが形成されにくい領域に設けることができる。このセルギャップにおいて、画素電極42と共通電極43との間に発生する電界はカラーフィルタ基板5にはほとんど届かないため、カラーフィルタ基板5の表面近傍に設けられる液晶層6にはリタデーションが形成されず、この領域は表示にほとんど寄与しない。このため、光透過性を向上させるために、例えばカラーフィルタ基板5の液晶層6側表面を平坦化する、といった構成が必要ではなくなる。このため、カラーフィルタ基板5として表面の凹凸が比較的大きいプラスチック基板を用いることも可能となる。このように、カラーフィルタ基板5の構成を幅広く選択することができるため、幅広い用途に利用可能な液晶表示装置1を得ることができる。なお、プラスチック基板が撓みやすいことを考慮して、セルギャップにマージンを持たせるように設計しても構わない。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
図5は、本実施形態に係る液晶表示装置101の構成を簡略的に示す断面図である。本実施形態の液晶表示装置101は、カラーフィルタ基板、液晶層の構成及びバックライトの配置が第1実施形態とは異なっている。
図5に示すように、液晶表示装置101は、対向配置されたTFTアレイ基板104及びカラーフィルタ基板105が液晶層106を挟持してなる液晶パネル102と、当該液晶パネル102のカラーフィルタ基板105側に配置されたバックライト103とを主体として構成されている。TFTアレイ基板104については、第1実施形態と同一の構成になっている。したがって、画素電極及び共通電極の構造、配置、画素電極と共通電極との間隔についても、第1実施形態と同一になっている。
カラーフィルタ基板105は、例えばプラスチックやガラス、石英などの光透過性の高い材料からなる矩形基板である。カラーフィルタ基板105の内面(TFTアレイ基板104との対向面)105aには凹部105bが設けられている。凹部105bは、例えば液晶パネル102のサブ画素領域(図示せず)ごとに設けられた曲面である。
液晶層106は、第1実施形態と同様にKerr効果を有する液晶材料からなる層である。第1実施形態と同様、液晶層106の液晶分子の誘電率は正(ε>0)になっている。液晶層106を構成する液晶材料の一部が、凹部105b内に入り込んだ構成になっており、当該凹部105b内が液晶層106の一部になっている。カラーフィルタ基板105の光屈折率をn1、液晶層106の光屈折率をn2とすると、本実施形態では、n1<n2となるように液晶材料が選択されている。
液晶層106の層厚については、TFTアレイ基板104とカラーフィルタ基板105の内面105aとの間隔d1が50μm程度になっており、TFTアレイ基板104とカラーフィルタ基板105の凹部105bとの間隔d2が100μm程度になっている。サブ画素のピッチに対してd2−d1は1/2から2倍の範囲が好ましい。本実施形態においては、TFTアレイ基板104に設けられる画素電極と共通電極との間隔をSとすると、セルギャップの最小値であるd1について、d1>3×Sとなるように設計する。
バックライト103から射出された光は、カラーフィルタ基板105を透過し、カラーフィルタ基板105と液晶層106との界面に到達する。上記のようにカラーフィルタ基板105の屈折率n1よりも液晶層106の屈折率n2の方が大きいため、凹部105b内に到達する光Lは、入射面(凹部105bの接線方向の面)に対して(入射角)>(屈折角)となるように屈折して液晶層106内に入射する。このため、光Lは収束しながら進行し、液晶層106及びTFTアレイ基板104を透過する。
このように、本実施形態によれば、凹部105bと液晶層106との間で光を集光するマイクロレンズアレイが構成されている。これにより、光の利用効率を向上させることができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態を説明する。
図6は、本実施形態に係る液晶表示装置201の構成を簡略的に示す断面図である。本実施形態の液晶表示装置201は、カラーフィルタ基板、液晶層の構成及びバックライトの配置が第1実施形態とは異なっている。
図6に示すように、液晶表示装置201は、対向配置されたTFTアレイ基板204及びカラーフィルタ基板205が液晶層206を挟持してなる液晶パネル202と、当該液晶パネル202のカラーフィルタ基板205側に配置されたバックライト203とを主体として構成されている。TFTアレイ基板204については、第1実施形態と同一の構成になっている。したがって、画素電極及び共通電極の構造、配置、画素電極と共通電極との間隔についても、第1実施形態と同一になっている。
カラーフィルタ基板205は、例えばプラスチックやガラス、石英などの光透過性の高い材料からなる矩形基板である。カラーフィルタ基板205の内面(TFTアレイ基板204との対向面)205aには凸部205bが設けられている。凹部205bは、例えば液晶パネル202のサブ画素領域(図示せず)ごとに設けられた曲面である。
液晶層206は、第1実施形態と同様にKerr効果を有する液晶材料からなる層である。第1実施形態と同様、液晶層206の液晶分子の誘電率は正(ε>0)になっている。カラーフィルタ基板205の光屈折率をn3、液晶層206の光屈折率をn4とすると、本実施形態では、n3>n4となるように液晶材料が選択されている。
液晶層206の層厚については、TFTアレイ基板204とカラーフィルタ基板205の内面205aとの間隔d3が120μm程度になっている。サブ画素のピッチに対してd3−d4は1/2から2倍の範囲が好ましい。本実施形態においては、TFTアレイ基板204に設けられる画素電極と共通電極との間隔をSとすると、セルギャップの最小値であるd4について、d4>3×Sとなるように設計する。
バックライト203から射出された光は、カラーフィルタ基板205を透過し、カラーフィルタ基板205と液晶層206との界面に到達する。上記のようにカラーフィルタ基板205の屈折率n3よりも液晶層206の屈折率n4の方が小さいため、凸部205bに到達する光Lは、入射面(凸部205bの接線方向の面)に対して(入射角)<(屈折角)となるように屈折して液晶層206内に入射する。このため、光Lは収束しながら進行し、液晶層206及びTFTアレイ基板204を透過する。
このように、本実施形態によれば、凸部205bと液晶層206との間で光を集光するマイクロレンズアレイが構成されている。これにより、光の利用効率を向上させることができる。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態を説明する。
図7は、本実施形態に係る電子機器(携帯電話)の全体構成を示す斜視図である。
携帯電話300は、筺体301、複数の操作ボタンが設けられた操作部302、画像や動画、文字等を表示する表示部303を有する。上記の表示部303には、本実施形態に係る液晶表示装置1〜201が搭載されている。
本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更を加えることができる。
上記実施形態においては、液晶層の構成をコレステリックブルー相を含んだ構成として説明したが、これに限られることは無い。例えば、スメクティックブルー相やキュービック相、スメクティックD相、ミセル相などの材料を含んだ構成としても構わない。
上記実施形態においては、配向膜を設けない構成として説明したが、例えばTFTアレイ基板の液晶層との界面に配向膜を形成しても構わない。この場合、電界によって液晶分子の配向が変化する方向にラビング処理を施すのが好ましい。これにより、液晶分子の配向の変化を促進させることができる。
上記実施形態においては、液晶層の液晶分子の誘電率が正(ε>0)になっているものを用いたが、この誘電率が負(ε<0)になっているものを用いても構わない。
また、上記実施形態においては、画素電極及び共通電極としてITOなどの光透過性を有する材料からなる構成であったが、例えばAl/Crなどの金属材料からなる構成にしても良い。この場合、上記の偏光板のみの構成では、画素電極及び共通電極の反射によるコントラスト低下が生じるため、偏光板を使用することで金属反射を打ち消すこともできる。円偏光板は1/4波長板と偏光板で構成したものでも良いし、さらに1/2波長板を加えた広帯域偏光板でもよい。
上記実施形態においては、カラーフィルタ基板の内面にマイクロレンズアレイを設けた構成としたが、これに限られることはなく、例えばプリズムなど、他の凹凸を有する集光構造を設けても構わない。また、光の利用効率を向上させる構造に限られず、他の有用な構造を形成することも可能である。この場合、セルギャップの最薄部dが、d>3×S(Sは画素電極と共通電極との間隔)となるように構成する。
上記実施形態においては、カラーフィルタ基板が平板である構成であったが、これに限られることはなく、曲面を有する基板を用いても構わない。例えば電子機器のデザインとして表示部を曲面にすることが求められる場合などに有効に適用することができる。これにより、電子機器のデザイン性の向上に資することとなる。なお、この場合についても、セルギャップの最薄部dが、d>3×S(Sは画素電極と共通電極との間隔)となるように構成する。
上記の液晶表示装置を搭載する電子機器としては、携帯電話に限られることは無い。例えば、カーナビ、HUDなどの車載用ディスプレイや、モバイルディスプレイなど、種々の電子機器に搭載することができる。
本発明の第1実施形態に係る液晶表示装置の構成を示す平面図。 本実施形態に係る液晶表示装置のサブ画素領域の構成を平面図。 本実施形態に係る液晶表示装置の構成を示す断面図。 セルギャップとリタデーションとの関係を示すグラフ。 本発明の第2実施形態に係る液晶表示装置の構成を示す断面図。 本発明の第3実施形態に係る液晶表示装置の構成を示す断面図。 本発明の第4実施形態に係る携帯電話の構成を示す斜視図。
符号の説明
1〜201…液晶表示装置 4…TFTアレイ基板 5…カラーフィルタ基板 6…液晶層 10…サブ画素領域 11…画素間領域 22、32…偏光板 42…画素電極 42a…基端部 42b…コンタクト部 42c…枝状部 43…共通電極 43a…基端部 43b…コンタクト部 43c…枝状部 105b…凹部 205b…凸部 600…携帯電話 603…表示部

Claims (13)

  1. 対向配置された一対の基板と、
    前記一対の基板に挟持され、電界の非印加時に光学的に等方性を示し且つ電界の印加時には電界強度の2乗に比例する光学異方性を示す電気光学物質を有する電気光学物質層と
    を具備する電気光学装置であって、
    前記一対の基板に設けられたサブ画素領域と、
    前記一対の基板のうち一方の基板の前記サブ画素領域内であって前記電気光学物質層側の表面上に設けられた第1電極及び第2電極と
    を具備し、
    前記電気光学物質層の層厚をd、前記第1電極と前記第2電極との間の距離をS、所定の係数をAとすると、
    d>A×S(3<A<100)
    を満たすことを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記係数Aが、
    4<A<100
    であることを特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記係数Aが、
    5<A<100
    であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電気光学装置。
  4. 前記一対の基板のうち他方の基板の前記電気光学物質層側表面には、凹部又は凸部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のうちいずれか一項に記載の電気光学装置。
  5. 前記一対の基板のうち他方の基板の前記電気光学物質層側表面には、マイクロレンズアレイが設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちいずれか一項に記載の電気光学装置。
  6. 前記一対の基板のうち他方の基板が、可撓性を有する基板である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちいずれか一項に記載の電気光学装置。
  7. 前記一対の基板のうち他方の基板が、プラスチックを主成分とする
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のうちいずれか一項に記載の電気光学装置。
  8. 前記一対の基板のうち他方の基板の少なくとも前記電気光学物質層側の表面が曲面になっている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項7のうちいずれか一項に記載の電気光学装置。
  9. 前記電気光学物質が、コレステリックブルー相、スメクティックブルー相、キュービック相、スメクティックD相及びミセル相のうちいずれかを含んでいる
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項8のうちいずれか一項に記載の電気光学装置。
  10. 前記一対の基板のうち少なくとも一方の前記電気光学物質層との界面に配向膜が設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項9のうちいずれか一項に記載の電気光学装置。
  11. 前記配向膜が、前記第1電極と前記第2電極との配列方向に対して直交する方向にラビングされている
    ことを特徴とする請求項10に記載の電気光学装置。
  12. 前記一対の基板における前記電気光学物質層と反対側の面のそれぞれには、円偏光板が設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項11のうちいずれか一項に記載の電気光学装置。
  13. 請求項1乃至請求項12のうちいずれか一項に記載の電気光学装置を搭載したことを特徴とする電子機器。
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