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JP2008136891A - ハニカム触媒コンバータ - Google Patents

ハニカム触媒コンバータ Download PDF

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JP2008136891A
JP2008136891A JP2006322918A JP2006322918A JP2008136891A JP 2008136891 A JP2008136891 A JP 2008136891A JP 2006322918 A JP2006322918 A JP 2006322918A JP 2006322918 A JP2006322918 A JP 2006322918A JP 2008136891 A JP2008136891 A JP 2008136891A
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JP2006322918A
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Yukio Miyairi
由紀夫 宮入
Naomi Noda
直美 野田
Mariko Shinshi
真理子 進士
Makoto Miyazaki
誠 宮崎
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NGK Insulators Ltd
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NGK Insulators Ltd
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Abstract

【課題】浄化効率に優れ、圧力損失が小さく、限られた空間であっても搭載可能な触媒コンバータを提供すること。
【解決手段】ハニカム触媒体30の、幾何学的表面積GSAが80(cm/cm)〜300(cm/cm)、セルの方向に垂直な断面積A(m)と長さ L(m)との比 A/L(m)が0.45(m)〜8(m)、端面2aと金属容器32の接続管部35aと、が成す角度が0(°)〜30(°)、セルの方向に垂直な長方形断面形状における短径SD(m)と長径LD(m)との比LD/SDが1.5〜8、且つ、端面2aの重心と接続管部35aの端の断面の重心とを結ぶ直線をハニカム触媒体30の端面2aに垂直に投影した直線の方向と長径LD方向とが成す角度が、0(°)〜30(°)である、ハニカム触媒コンバータ31の提供による。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気ガスに含まれる炭化水素(HC)等の被浄化成分の浄化に用いられるハニカム触媒コンバータに関する。
自動車用、建設機械用、及び産業用のエンジン、並びに燃焼機器等から排出される排気ガスに含まれる、一酸化炭素(CO)、炭化水素(HC)、窒素酸化物(NO)、硫黄酸化物(SO)等の被浄化成分を浄化するため、ハニカム構造体を触媒担体として利用し、その触媒担体の上に浄化用の触媒を担持した触媒コンバータが使用されている(先行文献として、例えば、特許文献1を参照)。
図8、図9、図10、及び図14は、従来の触媒コンバータの一例を、模式的に示す図である。図8は、触媒コンバータを構成するハニカム触媒体の正面図(端面を見た図)であり、図9は、同じくハニカム触媒体の、セルに沿った方向(軸方向)の断面を表す断面図である。図10は、同じくハニカム触媒体の、セルに沿った方向の断面において隔壁を拡大して示す部分拡大図であり、触媒層を示すための説明用の図である。図14は、触媒コンバータの断面図である。図14において、矢印は排気ガスの流れ方向を表している。
図8、図9、図10、及び図14に示される触媒コンバータ61は、ハニカム触媒体60がマット9を介し金属容器62に収められてなるものであり、排気管8に接続されて使用される。ハニカム触媒体60は、外壁20で表される外形が円柱状であり、内部の構造がハニカム構造を成すハニカム構造体11で構成される。排気ガスは、金属容器62に収められたハニカム触媒体60の一の端面2a側からセル3に流入し、他の端面2bの側から外部へと流出する。この過程で、排気ガスに含まれる被浄化成分が、隔壁4のセル3を形成する表面(セル形成面という)に設けられた触媒層15(図8及び図9において省略)に接触して分解されることにより、排気ガスは浄化される。触媒層15として、例えば酸化物(アルミナ、セリア、ジルコニア等)のコート層の微細な気孔の中に貴金属を担持する構造を有するものが採用される。
触媒コンバータ61は、ハニカム触媒体60において排気ガスが触媒層15と平行に流れることから、排気ガスの被浄化成分が触媒層15に達するために移動しなければならない拡散距離が大きく、触媒層15に被浄化成分が達し難い結果、浄化効率が低いという問題を抱えている。そのため、触媒コンバータ61に対しては、ハニカム触媒体60のセル3の水力直径を小さくし、隔壁4の表面積を大きくして、浄化効率の向上を図る改善策が施される。具体的な手段としては、通常、単位面積当りのセル3の数(セル密度)を増加させ、排気ガスと触媒層15との距離を小さくするとともに、排気ガスが触媒層15に接触する面積を大きくする方法が採用される。
ところが、圧力損失も、セル3の水力直径の二乗に反比例して増加する傾向にある。従って、セル3の水力直径を小さくすると、被浄化成分の伝達率が向上する一方において、圧力損失が増加してしまうという問題に直面する。
又、触媒層15内において被浄化成分が拡散する速度が不十分である場合には、触媒コンバータ61(ハニカム触媒体60)の浄化効率が低下する傾向にある。この傾向は、特に低温条件下で顕著である。そのため、排気ガスの浄化効率を高めるためには、触媒層15の表面積を増加させることだけでなく、通常、約数十μm程度の触媒層15の厚さを低減させて、触媒層15内における被浄化成分の拡散速度を向上させる必要がある。
更に、排気ガスの浄化効率を高めつつ、圧力損失を低減させるためには、触媒コンバータ61のハニカム触媒体60を構成するハニカム構造体の流入径を大きくするとともに、流通させる排気ガスの流速を下げる必要がある。しかし、ハニカム構造体が大型化等した場合には、例えば車載用途ではスペースが限定されるため、触媒コンバータの搭載が困難になる場合もある。
特開2003−33664号公報
本発明は、上述の従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、浄化効率に優れ、圧力損失が小さく、限られた空間であっても搭載可能な触媒コンバータを提供することを目的とする。
研究が重ねられた結果、触媒コンバータの浄化効率を向上させるために、隔壁の気孔率を増加させて通気性を確保した上で、セルの入口と出口を交互に目封止(めふうじ)して排気ガスが隔壁を通過する構造とし、隔壁の内部の気孔に触媒層を形成する態様が想到されるに至った。
図11〜図13は、そのような触媒コンバータを構成するハニカム触媒体の一例を、模式的に示す図である。図11は、正面図(端面を見た図)であり、図12は、セルに沿った方向(軸方向)の断面を表す断面図である。図13は、セルに沿った方向の断面において隔壁を拡大して示す部分拡大図であり、触媒層を示すための説明用の図である。
図11〜図13に示されるハニカム触媒体50は、外壁20で表される外形が円柱状であり、内部の構造がハニカム構造を成すハニカム構造体1(基材)で構成される。このハニカム触媒体50は、ハニカム触媒体60と同様に、マットを介して金属容器に収められ、触媒コンバータとして用いられるものである。ハニカム触媒体50において、排気ガスは、ハニカム触媒体50の一の端面2a側からセル3に流入し、目封止部10があることから同じセル3においては他の端面2bの側から外部へ流出することは出来ず、隔壁4を通過し隣接するセル3に入った後に、他の端面2bの側から外部へと流出する。この過程で、排気ガスに含まれる被浄化成分が隔壁4の内部の気孔25を形成する面(気孔形成面という)に設けられた触媒層5(図11及び図12において省略)に接触して分解されることにより、排気ガスは浄化される。触媒層5として、例えば酸化物(アルミナ、セリア、ジルコニア等)のコート層の微細な気孔の中に貴金属を担持する構造を有するものが採用される。
ハニカム触媒体50では、排気ガスが、セル3に比較して水力直径が小さい隔壁4の気孔25の中を通過することになるため、気孔形成面に薄く均一な触媒層5を担持することが出来れば、排気ガスと触媒層5との距離は、より小さくなり、排気ガスと触媒層とが接触する面積を増やすことが可能であり、浄化効率が向上する。尚、図13では省かれているが、ハニカム触媒体60と同様に、セル形成面に触媒層15が設けられていてもよい。
しかし、ハニカム触媒体50では、従来のハニカム触媒体60に比して浄化効率が向上するものの、処理した排気ガスの被浄化成分の濃度の下限値には、(従来より優れるが)一定の限界がみられた。この点につき、更なる研究が重ねられた結果、隔壁4の気孔25の中に排気ガスを通過させる新たな態様のハニカム触媒体50であっても、基体となるハニカム構造体の形態、外形が、従来のハニカム触媒体60と同じ場合には、隔壁4を通過する排気ガスの流速が、流入する端面2aの側において遅くなる一方、流出側の端面2bの近傍においては、集中して排気ガスが隔壁4を通過し流速が高まり、排気ガスと触媒層5との接触、反応が間に合わないのではないかと推考するに至った。即ち、処理した排気ガスの被浄化成分の濃度の低減に限界があるのは、一定量の排気ガスが未処理のまま通過してしまう場合があるため、と考えられた。
そこで、度重なる研究が重ねられた結果、以下に示す手段で構成される本発明を想到するに至った。
即ち、本発明によれば、先ず、二つの端面の間を連通する複数のセルが形成されるように配置された、多数の細かな気孔を有する多孔質な隔壁と、二つの端面におけるセルの端部の何れか一方を交互に封止するように配置された目封止部と、を有するハニカム構造体に対して、隔壁のセルに面したセル形成面、及び隔壁が有する気孔に面した隔壁の気孔形成面に、触媒を担持させてなるハニカム触媒体と、二つの接続管部を有する金属容器と、を具備し、ハニカム触媒体が金属容器に収められ、金属容器の接続管部によって排気管に接続され得る構造を有するハニカム触媒コンバータであって、次の(1)、(2)、(3)、(4)を満たすハニカム触媒コンバータが提供される。
(1)ハニカム触媒体の幾何学的表面積GSAが、80(cm/cm)以上、300(cm/cm)未満である。
ハニカム触媒体の幾何学的表面積GSAは、上記セル形成面に相当する、隔壁のセルに面した全内表面積S1(cm)と、上記気孔形成面に相当する、隔壁の気孔に面した全内表面積S2(cm)と、の合計S1+S2(cm)を、ハニカム構造体の全容積V(cm)で除した値(S1+S2)/V(cm/cm)である。
(2)ハニカム触媒体は、セルの方向に垂直な断面積A(m)と、長さL(m)と、の比 A/L(m)が、0.45(m)以上、8(m)未満となる形状である。
(3)ハニカム触媒体の二つの端面のうちの一の端面と、金属容器の二つの接続管部のうちの一の接続管部と、が成す角度、及び、ハニカム触媒体の他の端面と、金属容器の他の接続管部と、が成す角度のうち、少なくとも何れかの角度が、0(°)以上、30(°)未満である。
ハニカム触媒体の端面と、金属容器の接続管部と、が成す角度は、(平面である)ハニカム触媒体の端面と、接続管部の端の断面の重心とハニカム触媒体の端面の重心とを結ぶ直線と、が成す角度のうちの鋭角である。この角度については、図15及び図16を参照されたい。図15及び図16では、当該角度のうち、入口側が角度θ1、出口側が角度θ2、として示されている。
(4)ハニカム触媒体は、セルの方向に垂直な断面形状が、楕円、レーストラック形状、又は略長方形状であり、その断面形状における短径SD(m)と長径LD(m)との比LD/SDが、1.5以上8未満であり、且つ、ハニカム触媒体の二つの端面のうちの一の端面の重心と、金属容器の二つの接続管部のうちの一の接続管部の端の断面の重心と、を結ぶ直線を、ハニカム触媒体の一の端面に垂直に投影した直線の方向と、ハニカム触媒体の長径方向と、が成す角度、及び、ハニカム触媒体の他の端面の重心と、金属容器の他の接続管部の端の断面の重心と、を結ぶ直線を、ハニカム触媒体の他の端面に垂直に投影した直線の方向と、ハニカム触媒体の長径方向と、が成す角度のうち、少なくとも何れかの角度が、0(°)以上、30(°)以下である。
ハニカム触媒体の端面の重心と、金属容器の接続管部の端の断面の重心と、を結ぶ直線を、ハニカム触媒体の端面に垂直に投影した直線の方向と、ハニカム触媒体の長径方向と、が成す角度については、図17を参照されたい。この角度は、図17において、角度θxとして示されており、図17では、入口側と出口側にある当該角度のうち一方が示されている。
本発明に係るハニカム触媒コンバータにおいて、幾何学的表面積GSAは、より好ましくは、120(cm/cm)以上、300(cm/cm)未満である。
ハニカム触媒体の一の(他の)端面の重心と、金属容器の一の(他の)接続管部の端の断面の重心と、を結ぶ直線を、ハニカム触媒体の一の(他の)端面に垂直に投影した直線の方向と、ハニカム触媒体の長径方向と、が成す角度が、0(°)以上、30(°)以下であるとは、ハニカム触媒体の一の(他の)端面の重心と、金属容器の一の(他の)接続管部の端の断面の重心と、を結ぶ直線を、ハニカム触媒体の一の(他の)端面に垂直に投影した直線の方向が、ハニカム触媒体の長径方向に対し、ずれが30°以内に収まっていることを意味する。ハニカム触媒体の一の(他の)端面の重心と、金属容器の一の(他の)接続管部の端の断面の重心と、を結ぶ直線を、ハニカム触媒体の一の(他の)端面に垂直に投影した直線の方向が、ハニカム触媒体の長径方向と、一致している(方向のずれとして表せば、ずれが0°である)ことが、より好ましい。
全内表面積S1、全内表面積S2、及びハニカム構造体の全容積Vの間の関係、具体的には、S1/V、及びS2/Vの関係は、次のように求められる。S1/V(cm/cm)は、セルピッチP、隔壁の厚さをtとしたとき、tの寸法を測定し、例えば、四角セルの場合には、S1/V=4(p−t)/pのように、幾何学的関係から、単純計算により、求めることが出来る。又、S2/V(cm/cm)は、水銀ポロシメータによる平均気孔径Dp(mm)、ハニカム構造体の開口率OFA(Open Frontal Area)、及びハニカム構造体の気孔率εを用いて、S2/V=60ε(1−OFA)/Dpの式により算出することが出来る。水銀ポロシメータとしては、例えば、Micromeritics社製、商品名:Auto Pore III 型式9405等を用いることが可能である。OFAは、ハニカム構造体の中心軸に垂直な断面における、断面全体に対する開口部の比率である。ハニカム構造体のセルの方向(中心軸の方向)に垂直な断面におけるセルの形状(開口形状)が正方形の場合、セルの一辺の長さHdと、その長さHdと隔壁の厚さtとの合計p(合計長さ)とを用いて、OFA=Hd/pの式により、算出することが出来る。このように、幾何学的表面積GSAは、GSA=S1/V+S2/V=(S1+S2)/Vの式により、求めることが可能である。
本発明に係るハニカム触媒コンバータは、金属容器の接続管部によって排気管に接続され得る構造を有するものであり、排気管そのものは、本発明に係るハニカム触媒コンバータには含まれない。本発明に係るハニカム触媒コンバータにおいて、隔壁の気孔に面した全内表面積S2(cm)とは、隔壁内部の表面積であり、隔壁のセルに面した全内表面積S1(cm)には含まれない。
セルの方向とは、二つの端面の間を連通するセル(空間)の、端面と端面とを結ぶ、長さ方向である。これは、ハニカム構造体の(中心)軸方向に等しい。従来の、触媒コンバータ(触媒体)では、通常、このセルの方向は、二つの端面を結ぶ最短距離にかかる方向に一致するが、本発明に係るハニカム触媒コンバータでは、端面とセルの方向との成す角度が90(°)ではない態様を採り得るので、セルの方向は、二つの端面を結ぶ最短距離にかかる方向に一致しない場合がある。
本発明に係るハニカム触媒コンバータにおいては、ハニカム触媒体は、セルの方向に垂直な断面形状が、楕円、レーストラック形状、又は略長方形状であり、且つ、その断面形状における短径SD(m)と長径LD(m)との比LD/SDが、1.5以上8未満であることが好ましい。
本発明に係るハニカム触媒コンバータにおいては、目封止部が、多数の細かな気孔を有する多孔質な材料で形成され、その目封止部の気孔の表面に、触媒が担持されていることが好ましい。
本発明に係るハニカム触媒コンバータにおいては、ハニカム触媒体は、(二つの端面のうちの何れか)一の端面と、ハニカム触媒体のセルの方向と、の成す角度が、45(°)以上、80(°)未満であることが好ましい。
平面に対する角度は、それが90(°)ではない場合、鋭角と鈍角が生じ得るが、上記好ましい態様における一の端面(平面)とセルの方向との成す角度は、このうちの鋭角である。本発明に係るハニカム触媒コンバータが通常採り得る形態では、ハニカム触媒体(ハニカム構造体)の二つの端面は平行であるから、上記本発明に係るハニカム触媒コンバータの好ましい態様においては、ハニカム触媒体のセルの方向に対する、ハニカム触媒体の二つの端面の成す角度は、ともに45(°)以上、80(°)未満である。
次に、本発明によれば、排気ガスが流れる排気管に接続された態様であり、ハニカム触媒体は、セルの方向に垂直な断面形状が、楕円、レーストラック形状、又は略長方形状であり、且つ、その断面形状における短径SD(m)と長径LD(m)との比LD/SDが、1.5以上8未満であるハニカム触媒コンバータであって、セルの方向に垂直な断面形状におけるハニカム触媒体の短径SD(m)と、排気管の径VD(m)と、の比SD/VDが、1以上3以下である排気管に接続されたハニカム触媒コンバータが提供される。
本発明に係る排気管に接続されたハニカム触媒コンバータは、本発明に係るハニカム触媒コンバータが、排気管に接続された態様で特定されるものであり、排気管は、本発明に係る排気管に接続されたハニカム触媒コンバータに含まれる。但し、排気管の径VDが本発明を特定する事項であるのであって、排気管の他の条件は問われない。排気管の径VDは、通常、内側の直径(内径)であるが、断面が円の排気管でない場合には、断面積が同じである断面が円の排気管の内側の直径(相当直径)を採用する。
本明細書において、ハニカム触媒コンバータ又はその構成要素につき、入口側又は出口側というとき、ハニカム触媒コンバータに排気ガスを通過させたときの排気ガスの入口側又は出口側を意味する。
本発明に係るハニカム触媒コンバータは、(1)ハニカム触媒体の幾何学的表面積GSAが、80(cm/cm)以上であるので、排気ガスの被浄化成分の触媒への到達物質伝達、触媒において生じた生成物のバルクガスへの放出物質伝達が、ともに、広い面積によって効率よく行われ、触媒(貴金属)の表面における被浄化成分の吸着、反応、離脱のターンオーバーの頻度が高められ、触媒性能が向上するというメリットが得られる。
一方、80(cm/cm)未満であると、触媒への排気ガスの被浄化成分の物質伝達量が不足し浄化性能が不十分となるおそれがある。又、ハニカム触媒体の幾何学的表面積GSAが、300(cm/cm)以上になると、上記メリットよりも、表面積あたりの触媒(貴金属)の量が過少になってしまい、多段反応経路で同時に生成された生成物どうしが反応する機会が減ってしまったり、反応による熱が有効に触媒の活性向上に利用出来ない等のデメリットが上回ってしまう。更に、排気ガス処理時に、触媒が熱劣化し易くなるため、浄化性能が悪化するおそれもある。本発明に係るハニカム触媒コンバータは、300(cm/cm)未満であるので、これらのデメリットよりメリットを享受出来る。
本発明に係るハニカム触媒コンバータにおいて、(2)ハニカム触媒体は、セルの方向に垂直な断面積A(m)と、長さL(m)との比と、の比 A/L(m)が、0.45(m)以上である。これは、従来の触媒コンバータに比べて、本発明に係るハニカム触媒コンバータが、断面積Aは大きく容積は小さい(換言すれば長さLが短い)ものであることを意味している。A/L(m)が 0.45(m)未満になってしまうように断面積Aが小さく長さLが長い場合には、隔壁を通過する排気ガスの流速が、排気ガスが流入する側の端面の近傍(排気ガスの入口側の近傍)と、流出する側の端面の近傍とで、大きく異なる分布となってしまい、流出する側の端面の近傍(排気ガスの出口側の近傍)において、集中的に速い隔壁通過流速を有することとなり、この流速が速い部分で、反応が間にあわずに、被浄化成分が未反応のまま通過してしまうおそれがある。本発明に係るハニカム触媒コンバータは、A/L(m)が0.45(m)以上であるため、このような問題を回避出来る。
一方、A/L(m)が8(m)以上になってしまうように断面積Aを大きくし過ぎると、排気ガスが流入する側の端面において、流速が、端面の中央部分と外周部分とで不均一になってしまい、そのうちの流速の速い部分で、被浄化成分が未反応のまま通過してしまうおそれがある。本発明に係るハニカム触媒コンバータは、A/L(m)が8(m)未満であるため、このような問題を回避出来る。
本発明に係るハニカム触媒コンバータにおいて、(3)ハニカム触媒体は、二つの端面のうちの一の端面と、二つの接続管部のうちの一の接続管部と、が成す角度、及び、他の端面と、他の接続管部と、が成す角度、のうち何れかの角度が、0(°)以上、30(°)未満である。これらの角度が何れも30(°)以上になると、入口側の接続管部に接続される排気管からの噴流が、直接、ハニカム触媒体の端面に衝突し、そのまま、出口側の接続管部を通じて排出されるため、噴流の衝突部分のみ、流速が速くなり、流速分布の不均一が顕著となって、流速の速い部分で、被浄化成分が未反応のまま通過してしまうおそれが生じ、浄化性能を悪化させる場合がある。本発明に係るハニカム触媒コンバータは、上記2つの角度のうち、少なくとも何れかの角度が、0(°)以上、30(°)未満であるため、このような問題は生じない。
本発明に係るハニカム触媒コンバータにおいて、(4)ハニカム触媒体は、セルの方向に垂直な断面形状が、楕円、レーストラック形状、又は略長方形状であり、その断面形状における短径SD(m)と長径LD(m)との比LD/SDが、1.5以上8未満であり、且つ、ハニカム触媒体の二つの端面のうちの一の端面の重心と、金属容器の二つの接続管部のうちの一の接続管部の端の断面の重心と、を結ぶ直線を、ハニカム触媒体の一の端面に垂直に投影した直線の方向と、ハニカム触媒体の長径方向と、が成す角度、及び、ハニカム触媒体の他の端面の重心と、金属容器の他の接続管部の端の断面の重心と、を結ぶ直線を、ハニカム触媒体の他の端面に垂直に投影した直線の方向と、ハニカム触媒体の長径方向と、が成す角度のうち、何れかの角度が、0(°)以上、30(°)以下である。そのため、搭載し易く、浄化性能を悪化させることもなく、且つ、排気ガスが通過する際の圧力損失を抑えることが出来る。LD/SDが1.5未満では、短径SD(m)を充分に小さくすることが出来ず、搭載性に劣る。一方、LD/SDが8以上になると、排気ガスが流入する側の端面の近傍(排気ガスの入口側の近傍)における流速の均一性が維持出来ず、被浄化成分が未反応のまま通過してしまうおそれが生じ、浄化性能を悪化させる場合がある。又、ハニカム触媒体の二つの端面のうちの一の端面の重心と、金属容器の二つの接続管部のうちの一の接続管部の端の断面の重心と、を結ぶ直線を、ハニカム触媒体の一の端面に垂直に投影した直線の方向と、ハニカム触媒体の長径方向と、が成す角度、及び、ハニカム触媒体の他の端面の重心と、金属容器の他の接続管部の端の断面の重心と、を結ぶ直線を、ハニカム触媒体の他の端面に垂直に投影した直線の方向と、ハニカム触媒体の長径方向と、が成す角度が、何れも30°超であると、流速分布が不均一となり、被浄化成分が未反応のまま通過してしまうおそれが生じるとともに、圧力損失の増加を招来する。本発明に係るハニカム触媒コンバータによれば、このような問題は生じない。
本発明に係るハニカム触媒コンバータは、その好ましい態様において、目封止部が、多数の細かな気孔を有する多孔質な材料で形成され、その目封止部の気孔の表面に、触媒が担持されているので、そうでない態様の場合より、ハニカム触媒体をコンパクトなサイズにすることが出来、且つ、有効な幾何学的表面積GSAを増加させることが可能である。
本発明に係るハニカム触媒コンバータは、その好ましい態様において、ハニカム触媒体は、一の端面と、ハニカム触媒体のセルの方向と、の成す角度が、45(°)以上、80(°)未満であるので、目封止された端面に対し直角に排気ガスの流れが衝突せず、排気ガスがスムーズにセルの中へ流れ込む。そのため、排気ガスの流れの乱れを抑制することが出来、圧力損失を低減することが可能である。一の端面とハニカム触媒体のセルの方向との成す角度が80(°)以上であると、一般的な90(°)で衝突する場合と同じであり、圧力損失低減という効果が得られない。又、45(°)未満では、目封止部の形状が扁平になり過ぎ、且つ、目封止部の角度が鋭角になり過ぎるため、エロージョンによって鋭角がとれ、むしろ乱れを増加させる形状になってしまい、圧力損失を増加させてしまうおそれがある。本発明に係るハニカム触媒コンバータによれば、このような変形現象は生じず、確実に、圧力損失低減効果が得られる。
排気ガスが流れる排気管に接続された態様の本発明に係るハニカム触媒コンバータとして特定される、本発明に係る排気管に接続されたハニカム触媒コンバータは、本発明に係るハニカム触媒コンバータであることから、短径SD(m)と長径LD(m)との比LD/SDが1.5以上8未満である。加えて、本発明に係る排気管に接続されたハニカム触媒コンバータは、排気管に接続された態様であり、セルの方向に垂直な断面形状におけるハニカム触媒体の短径SD(m)と排気管の径VD(m)との比SD/VDが1以上3以下となっているので、圧力損失を抑制することが出来る。SD/VDが1未満では、長径LD(m)が長くなり過ぎ、搭載性や耐熱衝撃性が悪くなり、更には、排気管の径VD(m)から長径LD(m)への排気ガスの流れの拡大による圧力損失が大きくなる。SD/VDが3を超えると、排気管の径VD(m)から短径SD(m)への排気ガスの流れの拡大による圧力損失が大きくなり、更には、短径SD(m)が充分小さくないことから自動車等への搭載性が低下する。本発明に係る排気管に接続されたハニカム触媒コンバータによれば、このような問題は生じない。
以上、説明したように、本発明に係るハニカム触媒コンバータは、浄化効率に優れ、圧力損失が小さく、限られた空間であっても搭載可能なものである。
以下、本発明について、適宜、図面を参酌しながら、実施の形態を説明するが、本発明はこれらに限定されて解釈されるべきものではない。本発明の要旨を損なわない範囲で、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良、置換を加え得るものである。例えば、図面は、好適な本発明の実施の形態を表すものであるが、本発明は図面に表される態様や図面に示される情報により制限されない。本発明を実施し又は検証する上では、本明細書中に記述されたものと同様の手段若しくは均等な手段が適用され得るが、好適な手段は、以下に記述される手段である。
先ず、本発明に係るハニカム触媒コンバータの全体構造及び作用について説明する。図1、図2、及び図3は、本発明に係るハニカム触媒コンバータの一の実施形態を、模式的に示す図である。図1は、ハニカム触媒コンバータの断面図である。図1において、矢印は排気ガスの流れ方向を表している。図2は、ハニカム触媒コンバータを構成するハニカム触媒体の正面図(端面を見た図)であり、図3は、同じくハニカム触媒体の、セルに沿った方向(軸方向)の断面を表す断面図である。
図1、図2、及び図3に示されるハニカム触媒コンバータ31は、ハニカム触媒体30がマット9を介し金属容器32に収められてなるものである。ハニカム触媒体30は、外壁34で表される外形が、概ね角柱状であり(図2及び図3を参照)、内部の構造がハニカム構造を成すハニカム構造体33で構成される。即ち、ハニカム触媒体30は、二つの端面2a,2bの間を連通する複数のセル3が形成されるように配置された、多数の細かな気孔を有する多孔質な隔壁4を有するハニカム構造体33で構成されるものである。そして、ハニカム触媒体30(ハニカム構造体33)は、二つの端面2a,2bにおけるセル3の端部の何れか一方を交互に封止するように配置された目封止部10を備えている。金属容器32は、二つの接続管部35a,35bを有し、その接続管部35a,35bによって、ハニカム触媒コンバータ31は、(図示しない)排気管に接続される。
ハニカム触媒コンバータ31のハニカム触媒体30には、ハニカム触媒体60(図10を参照)と同様に、隔壁4のセル3に面したセル形成面に触媒が担持され、触媒層を構成しており、且つ、ハニカム触媒体50(図13を参照)と同様に、隔壁4が有する気孔に面した隔壁4の気孔形成面に触媒が担持され、触媒層を構成している。加えて、目封止部10は、多数の細かな気孔を有する多孔質な材料で形成された多孔質体であり、触媒は、その目封止部10の気孔の表面にも担持され、触媒層を構成している(触媒層は、図1、図2、及び図3において省略し、示されない)。
ハニカム触媒コンバータ31は、排気ガスが流れる排気管8に接続された態様で使用され、排気ガスは、主には、ハニカム触媒体30の一の端面2a側からセル3に流入する。そして、目封止部10があることから、その多くは、同じセル3においては他の端面2bの側から外部へ流出することは出来ず、隔壁4を通過し隣接するセル3に入った後に、他の端面2bの側から外部へと流出する。この過程で、排気ガスに含まれる被浄化成分が、セル形成面及び気孔形成面に設けられた触媒層に接触して分解されることにより、排気ガスは浄化される。又、排気ガスの一部は、端面2a側又は端面2b側の目封止部10を通過し、その目封止部10に形成された触媒層に、被浄化成分が接触して分解されることにより、浄化される。
ハニカム触媒コンバータ31は、ハニカム触媒体30の幾何学的表面積GSAが大きく、80(cm/cm)以上、300(cm/cm)未満となっている。又、ハニカム触媒コンバータ31では、図1、図2、及び図3に示されるように、ハニカム触媒体30が、従来のハニカム触媒体(例えば既述のハニカム触媒体60、図8、図9、及び図14を参照)に比して、長さLが短く、扁平な形状を呈しており、セル3の方向に垂直な断面積A(m)と、容積V(m)と、の比A/V(m−1)は、18(m−1)以上、80(m−1)未満となっている。更に、ハニカム触媒コンバータ31では、ハニカム触媒体30の端面2a,2bの面方向、及び金属容器32の接続管部35a,35bの方向は、ともに、図1において水平であり、両方向は平行である。従って、ハニカム触媒体30の端面2aと、金属容器32の接続管部35aと、が成す角度、及び、ハニカム触媒体30の端面2bと、金属容器32の接続管部35bと、が成す角度は、ともに0(°)である。
ハニカム触媒コンバータ31において、ハニカム触媒体30は、図2に示される形状、即ち、セル3の方向に垂直な断面形状が、概ね長方形状である。そして、その断面形状における短径SD(m)と長径LD(m)との比LD/SDが、概ね3になっている。又、短径SD(m)と、ハニカム触媒コンバータ31が接続される排気管8の径VD(m)と、の比SD/VDが、概ね1.8である。
図4は、本発明に係るハニカム触媒コンバータの他の実施形態を、模式的に示す断面図である。図4において、矢印は排気ガスの流れ方向を表している。図4に示されるハニカム触媒コンバータ41は、ハニカム触媒体40がマット9を介し金属容器42に収められてなるものである。図4に示されるように、ハニカム触媒体40の外形は、断面が台形となる傾斜した角柱状であり、ハニカム触媒体40を収める金属容器42は、ハニカム触媒体40に合わせた形状をしている。このハニカム触媒体40がハニカム触媒体30と異なる形態を有する点を除き、ハニカム触媒コンバータ41は、既述のハニカム触媒コンバータ31と同じハニカム触媒コンバータである。
ハニカム触媒コンバータ41では、ハニカム触媒体40が、断面が台形となる傾斜した角柱状であることから、ハニカム触媒体40の(排気ガスの入口側の)端面2aと、ハニカム触媒体40のセル3の方向(端面2aと端面2bを結ぶ隔壁4の方向)と、の成す角度θaが、概ね70(°)になっている。ハニカム触媒体40の二つの端面2a,2bは平行であるから、ハニカム触媒体40の(排気ガスの出口側の)端面2bと、ハニカム触媒体40のセル3の方向と、の成す角度θbも、概ね70(°)である。
図5は、本発明に係るハニカム触媒コンバータの更に他の実施形態を、模式的に示す断面図である。図5において、矢印は排気ガスの流れ方向を表している。図5に示されるハニカム触媒コンバータ141は、ハニカム触媒体140がマット9を介し金属容器142に収められてなるものである。図5に示されるように、ハニカム触媒体140の外形は、ハニカム触媒コンバータ41のハニカム触媒体40と同様に、断面が台形となる傾斜した角柱状である。
そして、加えて、ハニカム触媒コンバータ141では、ハニカム触媒コンバータ31,41とは異なり、ハニカム触媒体140の端面2a,2bの面方向、及び金属容器142の接続管部145a,145bの方向が平行ではない。即ち、図4に示されるハニカム触媒コンバータ41では、図1に示されるハニカム触媒コンバータ31と同様に、ハニカム触媒体40の端面2aと、金属容器42の接続管部45aと、が成す角度、及び、ハニカム触媒体40の端面2bと、金属容器42の接続管部45bと、が成す角度は、ともに0(°)であるが、図5に示されるハニカム触媒コンバータ141では、ハニカム触媒体140における排気ガスの入口側の端面2a(図5の図形外において直線Saで示される方向)と、金属容器142の接続管部145a(図5の図形外において直線S1で示される方向)と、が成す角度θ1は、概ね65(°)であり、ハニカム触媒体140における排気ガスの出口側の端面2b(図5の図形外において直線Sbで示される方向)と、金属容器142の接続管部145b(図5の図形外において直線S2で示される方向)と、が成す角度θ2は、概ね5(°)になっている。ハニカム触媒コンバータ141では、排気ガスの入口側の角度θ1が大きくなっていて、排気ガスが、直接、ハニカム触媒体140の端面2aに衝突し得るが、出口側において角度θ2は小さくなっており、排気ガスの流速は出口側で律せられるから、被浄化成分が未反応のまま通過し、浄化性能を悪化させるという問題は生じない。このような、ハニカム触媒体140の端面2a,2bの面方向と、金属容器142の接続管部145a,145bの方向とが、平行ではないことを除けば、ハニカム触媒コンバータ141は、既述のハニカム触媒コンバータ41と同じハニカム触媒コンバータである。
既述のように、ハニカム触媒コンバータ41,141の態様であれば、ハニカム触媒コンバータ31より圧力損失低減の点で有利である。この点につき、図6及び図7を用いて、重ねて説明する。図6及び図7において、矢印は排気ガスの流れ方向を表している。図6及び図7は、ハニカム触媒体の端面を拡大して示す断面図であり、図6は、ハニカム触媒体において、端面とセルの方向との成す角度θが、90(°)である場合を表しており、図7は、ハニカム触媒体において、端面とセルの方向との成す角度θが、90(°)でない場合(図7においてθは概ね55(°))を表している。
図6の態様のように、一の端面とハニカム触媒体のセルの方向との成す角度が80(°)以上であると、圧力損失低減という効果が得られないが、図7の態様のように、ハニカム触媒体の一の端面と、ハニカム触媒体のセルの方向と、の成す角度(鋭角)が、45(°)以上、80(°)未満であると、目封止された端面に対し直角に排気ガスの流れが衝突せず、排気ガスがスムーズにセルの中へ流れ込むため、排気ガスの流れの乱れを抑制することが出来、圧力損失は低減される。
以上、本発明に係るハニカム触媒コンバータの全体構造及び作用について説明したが、次に、本発明に係るハニカム触媒コンバータの各構成要素について説明する。
ハニカム構造体は、二つの端面におけるセルの端部の何れか一方を交互に封止するように配置された目封止部を有するものであるが、この目封止部は、複数のセルのうちの50%以上に存在することが好ましい。目封止部を全てのセルに存在させることは好ましい態様であるが、セル形成面に触媒層を設ける場合には、目封止されていないセルを一部に設けてもよく、そうすることで、圧力損失を低減することが可能である。
ハニカム構造体は、その平均気孔径を10μm以上、好ましくは40μm以上とする。触媒層が形成された状態、即ち、ハニカム触媒体において、隔壁の気孔率は、30〜80%であることが好ましく、40〜65%であることが更に好ましい。気孔率が30%未満であると、隔壁を通過する流速が増大し、浄化性能が悪化するおそれがある。気孔率が80%を超えると、強度が不十分となり、加えて、圧力損失が増大するおそれがある。
尚、本明細書において、後述する実施例も含めて、平均気孔径は、水銀ポロシメータ(水銀圧入法)により測定された気孔径であって、多孔質基材に圧入された水銀の累積容量が、多孔質基材の全気孔容積の50%となった際の圧力から算出された気孔径を意味するものとする。又、本明細書において、後述する実施例も含めて、気孔率は、水銀ポロシメータにより測定された気孔率を意味するものとする。水銀ポロシメータとしては、例えば、Micromeritics社製、商品名:Auto Pore III 型式9405を用いることが出来る。
ハニカム構造体のセルの密度(セル密度)は、0.25〜46.5個/cm(1.6
1〜300cpsi)であることが好ましく、1.55〜15.5個/cm(10〜1
00cpsi)であることが更に好ましく、1.55〜12.4個/cm(10〜80
cpsi)であることが特に好ましい。セル密度が0.25個/cm未満であると、触
媒を担持させ触媒層を形成したハニカム触媒体において、排気ガスと触媒層との接触効率が不足する傾向にある。一方、セル密度が46.5個/cm超であると、圧力損失が増大する傾向にある。尚、「cpsi」は「cells per square inch」の略であり、1平方インチ当たりのセル数を表す単位である。10cpsiは、約1.55個/cmである。
ハニカム構造体の隔壁の厚さは、0.2mm(8mil)以下であることが好ましい。隔壁の厚さが0.2mm以下であると、ハニカム構造体の熱容量を小さく抑えることが出来るので、ハニカム触媒体として使用した際に、良好なライトオフ性能(低温で速やかに触媒活性温度に到達し得る性質)が得られる。尚、1milは、1000分の1インチであり、約0.025mmである。
ハニカム構造体の隔壁の気孔径分布の常用対数標準偏差(気孔径分布σ)は、0.1〜0.6であることが好ましく、0.2〜0.6であることが更に好ましい。気孔径分布σが0.1未満であると、隔壁通過圧損が増加する傾向にある。一方、気孔径分布σが0.6超であると、大きな気孔のみにガスが流れてしまうため浄化性能が悪化する傾向にある。
ハニカム構造体の、40〜800℃における、セルの方向の熱膨張係数は、1.0×10−6/℃未満であることが好ましく、0.8×10−6未満/℃であることが更に好ましく、0.5×10−6未満/℃であることが特に好ましい。40〜800℃におけるセルの連通方向の熱膨張係数が1.0×10−6/℃未満であると、高温の排気ガスに晒された際の発生熱応力を許容範囲内に抑えられ、ハニカム構造体の熱応力破壊を防止することが出来る。
ハニカム構造体の、セルの方向に垂直な面で径方向に切断した断面の形状は、設置しようとする排気ガス処理装置に適した形状とすればよい。具体的には、好ましい形状として、円、楕円、長円、台形、三角形、四角形、六角形、又は左右非対称な異形形状を挙げることが出来る。特に、円、楕円、長円が好ましい。
ハニカム構造体を構成する材料としては、セラミックスを主成分とする材料、又は焼結金属等を好適例として挙げることが出来る。又、ハニカム構造体が、セラミックスを主成分とする材料からなるものである場合、このセラミックスとしては、炭化珪素、コージェライト、アルミナタイタネート、サイアロン、ムライト、窒化珪素、リン酸ジルコニウム、ジルコニア、チタニア、アルミナ、若しくはシリカ、又はこれらを組み合わせたものを好適例として挙げることが出来る。特に、炭化珪素、コージェライト、ムライト、窒化珪素、アルミナ等のセラミックスが、耐アルカリ特性上、好適である。又、酸化物系のセラミックスは、コストの点で、好ましい。
触媒層は、ハニカム構造体と同様に、その平均気孔径を10μm以上、好ましくは40μm以上とし、又、その気孔率を40%以上、好ましくは50%以上とする。平均気孔径と気孔率とがこれらの値を下回ると、排気ガスが触媒層を通過する際の通過抵抗が過大となり、圧力損失が増大する。
触媒層を構成する触媒の具体例としては、ガソリンエンジン排ガス浄化三元触媒、ガソリンエンジン又はディーゼルエンジン排ガス浄化用の酸化触媒、NO選択還元用SCR触媒、NO吸蔵k還元触媒、の4つを例示することが出来る。
ガソリンエンジン排ガス浄化三元触媒は、ハニカム構造体の隔壁を被覆する担体コートと、この担体コートの内部に分散担持される貴金属とを含むものである。担体コートは、例えば、活性アルミナにより構成されている。又、担体コートの内部に分散担持される貴金属としては、Pt、Rh、若しくはPd、又はこれらを組み合わせたものを好適例として挙げることが出来る。更に、担体コートには、例えば、酸化セリウム、酸化ジルコニア、シリカ等の化合物、又は、これらを組み合わせた混合物、が含有される。尚、貴金属の合計量を、ハニカム構造体の体積1リットル当り、0.17〜7.07gとすることが好ましい。
ガソリンエンジン又はディーゼルエンジン排ガス浄化用の酸化触媒には、貴金属が含有される。この貴金属としては、Pt、Rh、及びPdからなる群より選択される一種以上が好ましい。尚、貴金属の合計量を、ハニカム構造体の体積1リットル当り、0.17〜7.07gとすることが好ましい。又、NO選択還元用SCR触媒は、金属置換ゼオライト、バナジウム、チタニア、酸化タングステン、銀、及びアルミナからなる群より選択される少なくとも一種を含有するものである。
NO吸蔵触媒には、アルカリ金属、及び/又はアルカリ土類金属が含有される。アルカリ金属としては、K、Na、Liを挙げることが出来る。アルカリ土類金属としては、Ca,Baを挙げることが出来る。尚、Ba,K、Na、Li、及びCaの合計量を、ハニカム構造体の体積1リットル当り、5g以上とすることが好ましい。
金属容器は、薄板をプレス加工して、ハニカム触媒体の端面を除く外周(外壁部分)の表面に対し、1〜数mmのクリアランスが形成される形状に、一体構造又は分割構造で、成形されたものが好ましい。分割構造のものにおいては、ハニカム触媒体とそれを包むマットを、内側にセットした状態で、各分割ピースを溶接して最終形状とすることが出来る。使用する材料(薄板の材料)は、熱膨張係数が低いことが好ましく、アーステナイト系ステンレスが好ましい。マットは、ハニカム触媒体の、端面を除く外周(外壁部分)を包み、金属容器とハニカム触媒体の間にあって圧縮力がかかった状態で装着され、ハニカム触媒体を金属容器内に保持し、振動やガス流れによる圧力によってハニカム触媒体が動いてしまうことを防止するとともに、ハニカム触媒体と金属容器との間をガスが通過してしまうのを防ぐシールの役割も果たす。マットとして使用する材料は、アルミナ、シリカを主成分とするセラミック繊維からなるものが好ましい。
次に、本発明に係るハニカム触媒コンバータを製造する方法について説明する。本発明に係るハニカム触媒コンバータのうちハニカム触媒体は、従来、知られたディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)の製造方法に準拠して、製造することが出来る。別途、金属容器を作製して、それにハニカム触媒体を組み込むことによって、本発明に係るハニカム触媒コンバータが得られる。
ハニカム構造体(ハニカム触媒体)の外形を、断面が台形となる傾斜した角柱状とするには、例えば、押出成形、焼成を経て、所定の形状のハニカム構造体を得た後に、それに機械加工(切断加工)を施せばよい。この際は、ハニカム構造体と材質の近い材料を用いて、外周をコートすることが好ましい。
ハニカム構造体の気孔率、気孔径は、例えば、材料の化学組成を適宜調整することによって、あるいは、原料の粒子径を適宜選択することによって、更には、造孔材を用いて多孔質構造とする場合には、用いる造孔材の種類、粒子径、添加量等を適宜調整すること等によって、所定の数値範囲内に調整することが可能である。
ハニカム構造体へ触媒を担持し、ハニカム触媒体を得る手段は、従来公知の方法に準じて行うことが出来る。例えば、触媒を含有する触媒スラリーを調製し、この触媒スラリーを、吸引法等の方法により、ハニカム構造体の隔壁の気孔形成面(気孔に面した隔壁内部の表面)にコートし、室温又は加熱条件下で乾燥することにより、ハニカム触媒体が得られる。
金属容器は、従来公知の方法に準じて作製することが可能である。接続すべき排気管の仕様に応じて設計し、金属板を機械加工して、あるいは鋳造法によって、更には鍛造法で、金属容器を得ることが出来る。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜13、比較例1〜7)[ハニカム成形体の作製]タルク、カオリン、仮焼カオリン、アルミナ、水酸化カルシウム、及びシリカのうちから複数を組み合わせて、その化学組成が、SiO42〜56質量%、Al0〜45質量%、及びMgO12〜16質量%となるように所定の割合で調合されたコージェライト化原料100質量部に対して、造孔材としてグラファイトを12〜25質量部、及び合成樹脂を5〜15質量部を添加した。更に、メチルセルロース類、及び界面活性剤を、それぞれ適当量添加した後、水を加えて混練することにより杯土を調製した。そして、得られた杯土を、真空脱気した後、押出成形することにより、ハニカム成形体を得た。
[ハニカム構造体の作製]得られたハニカム成形体を、乾燥した後、最高温度1400〜1430℃の温度範囲で焼成することにより、直径110mm、全長106mmのハニカム焼成体を得た。次に、比較例1を除き、ハニカム焼成体を、80mm×80mmの角型に切り出し、コージェライトを主成分とするセメントにより貼り合わせた後、更に、切断して、所定の長さに調整したハニカム構造体を得た(比較例1では、直径110mm、全長106mmのハニカム焼成体を、そのまま用いた)。そして、比較例1を除いて、得られたハニカム構造体のセルの何れかの端部に、市松模様状となるように目封止材を詰めて再度焼成し、目封止部を設けた(比較例1では、目封止部を設けなかった)。その後、ハニカム構造体の外形(あるいはセルの方向に垂直な断面形状)が所定の形状、寸法になるように加工し、更に、ハニカム構造体の外周にセメントコートを施し、乾燥した。尚、コージェライト化原料の化学組成、造孔剤の粒子径、造孔剤の添加量等を適宜調整することにより、ハニカム構造体の隔壁の平均気孔径、気孔率を調整した。
[ハニカム触媒体の作製]次いで、貴金属として白金(Pt)、ロジウム(Rh)を5:1の比率で含有し、活性アルミナ、及び酸素吸蔵剤としてのセリアを更に含有する、触媒スラリーを調製した。そして、吸引法により、ハニカム構造体の隔壁のセル形成面(セルに面した隔壁の表面)、及び気孔形成面(気孔に面した隔壁内部の表面)に、触媒スラリーのコート層を形成した。次いで、加熱乾燥することによって、ハニカム触媒体を作製した。尚、ハニカム構造体1リットルあたりの貴金属(Pt、Rh)の合計量は、1.5gとした。又、ハニカム構造体1リットルあたりの触媒スラリーのコート量は200gとした。
[ハニカム触媒コンバータの作製]得られたハニカム触媒体を、プレス加工によって別途作製した金属容器に、アルミナ繊維製のマットを介して収容し、ハニカム触媒コンバータを得た。
[評価試験]得られたハニカム触媒コンバータを、排気量2リッターのガソリンエンジン車輌の床下位置に搭載し、排気管に接続して、米国規制運転モードLA14でのHCエミッションを測定し、浄化性能を評価した。又、フル負荷時の圧力損失(圧損)を測定した。更に、ガソリンエンジン車輌の床下位置への搭載性について評価した。実施例1〜13、比較例1〜7のそれぞれについての、それらの結果を、表2に示す。それより先の表1に、実施例1〜13、比較例1〜7のそれぞれについて、ハニカム構造体の断面形状、断面積A、長さL、容積V、比率A/L、短径SD、長径LD、比率LD/SD、断面最小距離(LD、SDの何れか小さい方)、目封止部の深さ、隔壁の厚さ、セル密度、隔壁の平均気孔径、隔壁の気孔率を示す。又、ハニカム触媒体の幾何学的表面積GSA、角度θx(ハニカム触媒体の入口側の端面の重心と、金属容器の入口側の接続管部の端の断面の重心と、を結ぶ直線を、ハニカム触媒体の入口側の端面に垂直に投影した直線の方向と、ハニカム触媒体の長径方向と、が成す角度)、角度θ1(ハニカム触媒体の入口側の端面と、入口側の接続管部と、が成す角度)、角度θa(ハニカム触媒体の入口側の端面と、セルの方向と、が成す角度)、ハニカム触媒コンバータを接続する排気管の径VD、比率SD/VDを、表2に示す。尚、搭載性は、○が良好であり、×が大変な手間を要したことを意味する。
Figure 2008136891
Figure 2008136891
(考察)表1及び表2に示される評価試験の結果より、(1)ハニカム触媒体の幾何学的表面積GSAを、80(cm/cm)以上、300(cm/cm)未満とし、(2)ハニカム触媒体のセルの方向に垂直な断面積A(m)と、長さ L(m)と、の比 A/L(m)を、0.45(m)以上、8(m)未満とし、(3)ハニカム触媒体の端面と、金属容器接続管部と、が成す角度を、0(°)以上、30(°)未満とし、更には、(4)ハニカム触媒体のセルの方向に垂直な断面形状を長方形状とし、その断面形状における短径SD(m)と長径LD(m)との比LD/SDを、1.5以上8未満とし、且つ、ハニカム触媒体の端面の重心と接続管部の端の断面の重心とを結ぶ直線をハニカム触媒体の端面に垂直に投影した直線の方向と、ハニカム触媒体の長径方向と、が成す角度θxが0°である(方向を一致させる)か、又は、角度θxを30°以内に収めることによって、浄化効率に優れ、圧力損失が小さく、限られた空間であっても搭載可能なハニカム触媒コンバータが得られることがわかる。
本発明は、自動車用、建設機械用、及び産業用定置エンジン、並びに燃焼機器等から排出される排気ガスに含まれる一酸化炭素、炭化水素、窒素酸化物等の被浄化成分を浄化するための触媒コンバータとして好適に利用することが出来る。
本発明に係るハニカム触媒コンバータの一の実施形態を模式的に示す図であり、ハニカム触媒コンバータの断面図である。 本発明に係るハニカム触媒コンバータの一の実施形態を模式的に示す図であり、ハニカム触媒コンバータを構成するハニカム触媒体の正面図(端面を見た図)である。 本発明に係るハニカム触媒コンバータの一の実施形態を模式的に示す図であり、ハニカム触媒コンバータを構成するハニカム触媒体のセルに沿った方向(軸方向)の断面を表す断面図である。 本発明に係るハニカム触媒コンバータの他の実施形態を模式的に示す図であり、ハニカム触媒コンバータの断面図である。 本発明に係るハニカム触媒コンバータの更に他の実施形態を模式的に示す図であり、ハニカム触媒コンバータの断面図である。 ハニカム触媒体の端面を拡大して示す断面図である。 ハニカム触媒体の端面を拡大して示す断面図である。 触媒コンバータの一例を模式的に示す図であり、触媒コンバータを構成するハニカム触媒体の正面図である。 触媒コンバータの一例を模式的に示す断面図であり、触媒コンバータを構成するハニカム触媒体のセルに沿った方向(軸方向)の断面を表す断面図である。 触媒コンバータの一例を模式的に示す図であり、説明用の部分拡大図である。 触媒コンバータの一例を模式的に示す図であり、触媒コンバータを構成するハニカム触媒体の一例を示す正面図である。 触媒コンバータの一例を模式的に示す図であり、触媒コンバータを構成するハニカム触媒体のセルに沿った方向(軸方向)の断面を表す断面図である。 触媒コンバータの一例を模式的に示す図であり、触媒コンバータを構成するハニカム触媒体のセルに沿った方向の断面において隔壁を拡大して示す部分拡大図であり、触媒層を示すための説明用の図である。 触媒コンバータの一例を模式的に示す断面図である。 本発明に係るハニカム触媒コンバータの一の実施形態を模式的に示す図であり、ハニカム触媒体の二つの端面のうちの一の端面と、金属容器の二つの接続管部のうちの一の接続管部と、が成す角度、及び、ハニカム触媒体の他の端面と、金属容器の他の接続管部と、が成す角度についての説明図である。 本発明に係るハニカム触媒コンバータの一の実施形態を模式的に示す図であり、ハニカム触媒体の二つの端面のうちの一の端面と、金属容器の二つの接続管部のうちの一の接続管部と、が成す角度、及び、ハニカム触媒体の他の端面と、金属容器の他の接続管部と、が成す角度についての説明図である。 本発明に係るハニカム触媒コンバータの一の実施形態を模式的に示す図であり、ハニカム触媒体の端面の重心と、金属容器の接続管部の端の断面の重心と、を結ぶ直線を、ハニカム触媒体の端面に垂直に投影した直線の方向と、ハニカム触媒体の長径方向と、が成す角度についての説明図である。
符号の説明
1,11 ハニカム構造体
2a 端面
2b 端面
3 セル
4 隔壁
5 (気孔形成面の)触媒層
8 排気管
9 マット
10 目封止部
15 (セル形成面の)触媒層
20 外壁
25 気孔
30,40,140 ハニカム触媒体
31,41,141 ハニカム触媒コンバータ
32,42,142 金属容器
33 ハニカム構造体
34 外壁
35a,45a,145a (排気ガスの入口側の)接続管部
35b,45b,145b (排気ガスの出口側の)接続管部
50,60 ハニカム触媒体
61 触媒コンバータ
62 金属容器

Claims (4)

  1. 二つの端面の間を連通する複数のセルが形成されるように配置された、多数の細かな気孔を有する多孔質な隔壁と、前記二つの端面における前記セルの端部の何れか一方を交互に封止するように配置された目封止部と、を有するハニカム構造体に対して、前記隔壁の前記セルに面したセル形成面、及び前記隔壁が有する前記気孔に面した前記隔壁の気孔形成面に、触媒を担持させてなるハニカム触媒体と、
    二つの接続管部を有する金属容器と、を具備し、
    前記ハニカム触媒体が前記金属容器に収められ、前記金属容器の前記接続管部によって排気管に接続され得る構造を有するハニカム触媒コンバータであって、
    次の(1)、(2)、(3)、(4)を満たすハニカム触媒コンバータ。
    (1)前記ハニカム触媒体の幾何学的表面積GSAが、80(cm/cm)以上、300(cm/cm)未満である。
    前記ハニカム触媒体の幾何学的表面積GSAは、前記セル形成面に相当する、前記隔壁の前記セルに面した全内表面積S1(cm)と、前記気孔形成面に相当する、前記隔壁の気孔に面した全内表面積S2(cm)と、の合計S1+S2(cm)を、前記ハニカム構造体の全容積V(cm)で除した値(S1+S2)/V(cm/cm)である。
    (2)前記ハニカム触媒体は、前記セルの方向に垂直な断面積A(m)と、長さL(m)と、の比 A/L(m)が、0.45(m)以上、8(m)未満となる形状である。
    (3)前記ハニカム触媒体の二つの端面のうちの一の端面と、前記金属容器の二つの接続管部のうちの一の接続管部と、が成す角度、及び、ハニカム触媒体の他の端面と、金属容器の他の接続管部と、が成す角度のうち、少なくとも何れかの角度が、0(°)以上、30(°)未満である。
    ハニカム触媒体の端面と、金属容器の接続管部と、が成す角度は、ハニカム触媒体の端面と、接続管部の端の断面の重心とハニカム触媒体の端面の重心とを結ぶ直線と、が成す角度のうちの鋭角である。
    (4)前記ハニカム触媒体は、前記セルの方向に垂直な断面形状が、楕円、レーストラック形状、又は略長方形状であり、その断面形状における短径SD(m)と長径LD(m)との比LD/SDが、1.5以上8未満であり、且つ、前記ハニカム触媒体の二つの端面のうちの一の端面の重心と、前記金属容器の二つの接続管部のうちの一の接続管部の端の断面の重心と、を結ぶ直線を、ハニカム触媒体の前記一の端面に垂直に投影した直線の方向と、ハニカム触媒体の長径方向と、が成す角度、及び、ハニカム触媒体の他の端面の重心と、金属容器の他の接続管部の端の断面の重心と、を結ぶ直線を、ハニカム触媒体の前記他の端面に垂直に投影した直線の方向と、ハニカム触媒体の長径方向と、が成す角度のうち、少なくとも何れかの角度が、0(°)以上、30(°)以下である。
  2. 前記目封止部が、多数の細かな気孔を有する多孔質な材料で形成され、その目封止部の前記気孔の表面に、触媒が担持されている請求項1に記載のハニカム触媒コンバータ。
  3. 前記ハニカム触媒体は、前記一の端面と、前記ハニカム触媒体のセルの方向と、の成す角度が、45(°)以上、80(°)未満である請求項1又は2に記載のハニカム触媒コンバータ。
  4. 排気ガスが流れる排気管に接続された請求項1〜3の何れか一項に記載のハニカム触媒コンバータであって、
    前記セルの方向に垂直な断面形状におけるハニカム触媒体の短径SD(m)と、前記排気管の径VD(m)と、の比SD/VDが、1以上3以下である排気管に接続されたハニカム触媒コンバータ。
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