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JP2008128101A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

内燃機関の排気浄化装置 Download PDF

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JP2008128101A
JP2008128101A JP2006314183A JP2006314183A JP2008128101A JP 2008128101 A JP2008128101 A JP 2008128101A JP 2006314183 A JP2006314183 A JP 2006314183A JP 2006314183 A JP2006314183 A JP 2006314183A JP 2008128101 A JP2008128101 A JP 2008128101A
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sox
exhaust
exhaust gas
nox
nox absorbent
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JP2006314183A
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Kuniaki Niimi
国明 新美
Tomihisa Oda
富久 小田
Takanobu Ueda
貴宣 植田
Kenichi Tsujimoto
健一 辻本
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】NOx吸収剤が破損するのを阻止しつつ大気中の酸素密度ないし標高にかかわらずNOx吸収剤のNOx吸収容量を確保する。
【解決手段】NOx吸蔵還元触媒26,27を機関排気通路内に配置する。排気管21から分岐して互いに並列的に延びた後に合流する一対の排気分岐管22a,22bを形成し、排気ガス中に含まれるSOxを一時的に捕獲するためのSOxトラップ触媒33を第1の排気分岐管22a内に配置する。第1の排気分岐管内及び第2の排気分岐管内を流通する排気ガス量を第1の流量制御弁38a及び第2の流量制御弁38bにより制御する。大気中の酸素密度を代表する大気圧を検出し、大気圧があらかじめ定められた設定圧よりも高いときには排気ガスのほぼ全量がSOxトラップ触媒を迂回してNOx吸蔵還元触媒に流入するようにし、大気圧が設定圧よりも低いときには排気ガスのほぼ全量がSOxトラップ触媒を通過した後にNOx吸蔵還元触媒に流入するようにする。
【選択図】図1

Description

本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガス中のNOxを吸蔵し、流入する排気ガスの空燃比がリッチになると吸蔵しているNOxを放出するNOx吸蔵還元触媒を機関排気通路内に配置すると共にNOx吸蔵還元触媒上流の機関排気通路内に燃料添加装置を配置し、NOx吸蔵還元触媒からNOxを放出させるべきときには燃料添加装置から燃料を添加してNOx吸蔵還元触媒内に流入する排気ガスの空燃比が一時的にリッチになるようにした内燃機関が公知である。この内燃機関ではリーン空燃比のもとで燃焼が行われているときに発生するNOxがNOx吸蔵還元触媒に吸蔵される。一方、NOx吸蔵還元触媒のNOx吸蔵能力が飽和に近づくと排気ガスの空燃比が一時的にリッチにされ、排気ガス中の酸素濃度が低下され、それによってNOx吸蔵還元触媒からNOxが放出され還元される。
ところで燃料及び潤滑油内にはイオウが含まれており、したがって排気ガス中にはSOxが含まれている。このSOxはNOxと共にNOx吸蔵還元触媒に吸蔵される。ところがこのSOxは排気ガスの空燃比を単にリッチにしただけではNOx吸蔵触媒から放出されず、したがってNOx吸蔵還元触媒に吸蔵されているSOxの量が次第に増大していく。その結果吸蔵しうるNOx量が次第に減少してしまう。一方、NOx吸蔵還元触媒を例えば600℃のSOx放出温度以上まで昇温し維持しながらNOx吸蔵還元触媒に流入する排気ガスの空燃比をリッチにすると、NOx吸蔵還元触媒からSOxが放出される。
そこで、NOx吸蔵還元触媒内に吸蔵されたSOx量が許容値を越えたときには、NOx吸蔵還元触媒をSOx放出温度以上まで昇温し維持しながらNOx吸蔵還元触媒に流入する排気ガスの空燃比をリッチにしてNOx吸蔵還元触媒からSOxを放出させるようにした内燃機関が公知である(特許文献1参照)。このようにNOx吸蔵還元触媒からSOxが放出されるとNOx吸蔵還元触媒のNOx吸蔵容量が増大される。
特開2003−155925号公報
ところで、標高ないし高度が高くなると大気中の酸素密度が低くなる。このため、車両が標高の高い高地を走行する場合には標高の低い平地を走行する場合に比べて、燃焼が不安定になるおそれがある。この場合、排気ガス再循環ガス量を減量補正すれば燃焼安定性を確保することができる。
ところが、再循環排気ガス量が減量補正されると減量補正されない場合に比べて、NOx吸蔵還元触媒内に流入する排気ガスの空燃比がより大きくすなわちリーンになるので、このときNOx吸蔵還元触媒内に流入する排気ガスの空燃比をリッチに切り換えるために添加燃料量を増量補正する必要がある。また、再循環排気ガス量が減量補正されると減量補正されない場合に比べて排気ガスの温度が低下するので、このときNOx吸蔵還元触媒をSOx放出温度以上まで昇温するために添加燃料量を増量補正する必要がある。すなわち、車両が高地を走行している場合にNOx吸蔵還元触媒からSOxを放出させるためにはNOx吸蔵還元触媒に多量の添加燃料を供給する必要があるのである。しかしながら、このような多量の添加燃料が大きなリーン空燃比のもとでNOx吸蔵還元触媒に供給されると、この多量の添加燃料がNOx吸蔵還元触媒で一気に酸化ないし燃焼してNOx吸蔵還元触媒が過熱され、その結果NOx吸蔵還元触媒が溶損するおそれがある。
なお、上述の特許文献1は機関高負荷運転時にSOx放出作用を行うとNOx吸蔵還元触媒が過熱されるおそれがあることを開示するに過ぎず、車両が高地を走行する場合については何ら考慮していない。
本発明によれば、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガス中のNOxを吸収し、流入する排気ガスの空燃比がリッチになると吸収しているNOxを放出するNOx吸収剤を機関排気通路内に配置した内燃機関において、NOx吸収剤から吸収されたSOxを放出させる手段を具備し、大気中の酸素密度を検出し、大気中の酸素密度があらかじめ定められた設定密度よりも低いときにはNOx吸収剤からのSOx放出作用を禁止するようにしている。
また、本発明によれば、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガス中のNOxを吸収し、流入する排気ガスの空燃比がリッチになると吸収しているNOxを放出するNOx吸収剤を機関排気通路内に配置した内燃機関において、NOx吸収剤上流の排気通路を分岐して互いに並列的に延びた後にNOx吸収剤上流で合流する一対の排気分岐通路を形成すると共に、排気ガス中に含まれるSOxを一時的に捕獲するためのSOxトラップ触媒を一方の排気分岐通路内に配置し、一方の排気分岐通路内及び他方の排気分岐通路内を流通する排気ガス量をそれぞれ制御する手段を具備し、大気中の酸素密度を検出し、大気中の酸素密度があらかじめ定められた設定密度よりも低いときには排気ガスのほぼ全量が一方の排気分岐通路内を流通するようにしている。
また、本発明によれば、流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガス中のNOxを吸収し、流入する排気ガスの空燃比がリッチになると吸収しているNOxを放出するNOx吸収剤を機関排気通路内に配置した内燃機関において、NOx吸収剤上流の排気通路を分岐して互いに並列的に延びた後にNOx吸収剤上流で合流する一対の排気分岐通路を形成すると共に、排気ガス中に含まれるSOxを一時的に捕獲するためのSOxトラップ触媒を一方の排気分岐通路内に配置し、一方の排気分岐通路内及び他方の排気分岐通路内を流通する排気ガス量をそれぞれ制御する手段を具備し、大気中の酸素密度を検出し、該大気中の酸素密度が低いときには該大気中の酸素密度が高いときに比べて一方の排気分岐通路内を流通する排気ガス量が他方の排気分岐通路内を流通する排気ガス量よりも多くなるようにしている。
NOx吸収剤が破損するのを阻止しつつ大気中の酸素密度ないし標高にかかわらずNOx吸収剤のNOx吸収容量を確保することができる。
図1は本発明を圧縮着火式内燃機関に適用した場合を示している。しかしながら本発明を火花点火式内燃機関に適用することもできる。
図1を参照すると、1は機関本体、2は各気筒の燃焼室、3は各燃焼室2内にそれぞれ燃料を噴射するための電子制御式燃料噴射弁、4は吸気マニホルド、5は排気マニホルドをそれぞれ示す。吸気マニホルド4は吸気ダクト6を介して排気ターボチャージャ7のコンプレッサ7aの出口に連結され、コンプレッサ7aの入口はエアフローメータ8を介してエアクリーナ9に連結される。吸気ダクト6内には電気制御式スロットル弁10が配置され、更に吸気ダクト6周りには吸気ダクト6内を流れる吸入空気を冷却するための冷却装置11が配置される。図1に示される実施例では機関冷却水が冷却装置11内に導かれ、機関冷却水によって吸入空気が冷却される。一方、排気マニホルド5は排気ターボチャージャ7の排気タービン7bの入口に連結され、排気タービン7bの出口は排気後処理装置20に連結される。
排気マニホルド5と吸気マニホルド4とは排気ガス再循環(以下、EGRと称す)通路12を介して互いに連結され、EGR通路12内には電気制御式EGR制御弁13が配置される。また、EGR通路12周りにはEGR通路12内を流れるEGRガスを冷却するための冷却装置14が配置される。図1に示される実施例では機関冷却水が冷却装置14内に導かれ、機関冷却水によってEGRガスが冷却される。一方、各燃料噴射弁3は燃料供給管15を介してコモンレール16に連結される。このコモンレール16内へは電子制御式の吐出量可変な燃料ポンプ17から燃料が供給され、コモンレール16内に供給された燃料は各燃料供給管15を介して燃料噴射弁3に供給される。
排気後処理装置20は排気タービン7bの出口に連結された排気管21を具備し、この排気管21は互いに並列的に延びる第1の排気分岐管22a及び第2の排気分岐管22bを介して排気管23に連結される。排気管23は触媒コンバータ24を介して排気管25に連結される。触媒コンバータ24内には第1のNOx吸蔵還元触媒26及び第2のNOx吸蔵還元触媒27が直列配置される。また、排気管23には燃料添加弁28が取り付けられる。この燃料添加弁28にはコモンレール16から燃料が供給され、燃料添加弁28から排気管23内に燃料が添加される。本発明による実施例ではこの燃料は軽油からなる。更に、第1のNOx吸蔵還元触媒26と第2のNOx吸蔵還元触媒27間の触媒コンバータ24には第1のNOx吸蔵還元触媒26から流出した排気ガスの温度を検出するための温度センサ29が取り付けられ、排気管25には第2のNOx吸蔵還元触媒27から流出した排気ガスの温度及び空燃比をそれぞれ検出するための温度センサ30及び空燃比センサ31が取り付けられる。温度センサ29で検出される排気ガスの温度は第1のNOx吸蔵還元触媒26の温度を表しており、温度センサ30で検出される排気ガスの温度は第2のNOx吸蔵還元触媒27の温度を表している。
第1の排気分岐管22a内には触媒コンバータ32が配置され、この触媒コンバータ32内にはSOxトラップ触媒33が収容されている。これに対し、第2の排気分岐管22b内にはSOxトラップ触媒は配置されない。SOxトラップ触媒33下流の第1の排気分岐管22a内にはSOxトラップ触媒33から流出した排気ガスの温度及び空燃比をそれぞれ検出するための温度センサ34及び空燃比センサ35が取り付けられる。温度センサ34で検出される排気ガスの温度はSOxトラップ触媒33の温度を表している。一方、SOxトラップ触媒33上流の第1の排気分岐通路22aには燃料添加弁36が取り付けられる。この燃料添加弁36にはコモンレール16から燃料が供給され、燃料添加弁36から第1の排気分岐通路22a内に燃料が添加される。第1の排気分岐管22a内及び第2の排気分岐管22b内には更に、それぞれ対応する駆動装置37a,37bによって駆動される第1の流量制御弁38a及び第2の流量制御弁38bがそれぞれ配置される。
本発明による実施例では更に、大気中又は吸入空気中の酸素密度(大気単位体積当りに含まれる酸素分子個数)を検出するための酸素密度センサが設けられる。大気中の酸素密度は大気圧によって代表されるので、本発明による実施例では酸素密度センサを大気圧センサ39から構成している。なお、大気中の酸素密度は車両が位置する場所の高度ないし標高によっても代表されるので、酸素密度センサを高度計から構成し、車両が位置する場所の高度を検出するようにしてもよい。あるいは、車両が位置する場所の高度をナビゲーションシステムの地図情報に基づいて求めるようにすることもできる。
電子制御ユニット40はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス41によって互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)42、RAM(ランダムアクセスメモリ)43、CPU(マイクロプロセッサ)44、入力ポート45及び出力ポート46を具備する。エアフローメータ8、温度センサ29,30,34、及び空燃比センサ31,35の出力信号はそれぞれ対応するAD変換器47を介して入力ポート45に入力される。また、アクセルペダル49には要求トルクTQを表すアクセルペダル49の踏み込み量に比例した出力電圧を発生する負荷センサ50が接続され、負荷センサ50の出力電圧は対応するAD変換器47を介して入力ポート45に入力される。更に入力ポート45にはクランクシャフトが例えば15°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ51が接続される。CPU44ではクランク角センサ51からの出力パルスに基づいて機関回転数Neが算出される。一方、出力ポート46は対応する駆動回路48を介して燃料噴射弁3、スロットル弁10駆動装置、EGR制御弁13、燃料ポンプ17、燃料添加弁28,36、及び流量制御弁駆動装置37a,37bに接続される。
EGR制御弁13の制御について簡単に説明しておく。本発明による実施例では基本開度DEGRBを補正係数KPaでもって補正することにより目標開度DEGRTが算出され(DEGRT=DEGRB・KPa)、EGR制御弁13の実際の開度がこの目標開度DEGRTに一致するようにEGR制御弁13が制御される。ここで、基本開度DEGRBは、大気圧Paが基準大気圧PaSのときに実際のEGRガス量を目標EGRガス量に一致させしたがって燃焼室2内に実際に送り込まれる酸素量を目標酸素量に一致させるのに必要なEGR制御弁13の開度である。基本開度DEGRBは機関運転状態例えば機関回転数Ne及び要求トルクTQに基づき定められており、例えば図2(A)に示されるマップの形であらかじめROM42内に記憶されている。ところで上述したように大気中の酸素密度は高度又は大気圧に応じて変動し、したがって燃焼室2内に送り込まれる酸素量も高度に応じて変動する。そこで本発明による実施例では、大気圧Paに応じて定まる補正係数KPaでもって基本開度DEGRBを補正するようにしている。この補正係数KPaは図2(B)に示されるように基準大気圧PaSに対する大気圧Paの比Pa/PaSが1.0のときに1.0となり、比Pa/PaSが1.0よりも小さくなると1.0よりも小さくなる。したがって、大気圧Paが基準大気圧PaSよりも低くなるとEGRガス量が減量補正され、大気圧Paが基準大気圧PaSよりも高くなるとEGRガス量が増量補正されることとなる。ここで、基準大気圧PaSは例えば約101パスカル(1気圧)に設定することができる。
第1の流量制御弁38a及び第2の流量制御弁38bは第1の排気分岐管22a及び第2の排気分岐管22b内をそれぞれ流通する排気ガス量を制御するためのものである。機関から排出された排気ガス全量に対する第1の排気分岐管22a内を流通する排気ガス量の割合を流量比RQEX1と称すると、本発明による実施例では図3に示されるように大気圧Paがあらかじめ定められた設定圧PaXよりも高くしたがって大気中の酸素密度があらかじめ定められた設定密度よりも高いときには流量比RQEX1がほぼゼロになるように第1の流量制御弁38aの開度及び第2の流量制御弁38bの開度が制御され、これに対し大気圧Paが設定圧PaXよりも低くしたがって大気中の酸素密度が設定密度よりも低いときには流量比RQEX1がほぼ1になるように第1の流量制御弁38aの開度及び第2の流量制御弁38bの開度が制御される。
すなわち、例えば車両が平地に位置するときのように大気圧Paが設定圧PaXよりも高いときには、図1に実線で示されるように第1の排気制御弁37aが閉弁され第2の排気制御弁37bが開弁される。その結果、機関から排出された排気ガスのほぼ全量が第2の排気分岐管22b内を流通しすなわちSOxトラップ触媒33内を迂回し、次いで第1のNOx吸蔵還元触媒26内及び第2のNOx吸蔵還元触媒27内に流入する。これに対し、車両が高地に位置するときのように大気圧Paが設定圧PaXよりも低いときには、図1に破線で示されるように第1の排気制御弁37aが開弁され第2の排気制御弁37bが閉弁される。その結果、機関から排出された排気ガスのほぼ全量が第1の排気分岐管22a内を流通しすなわちSOxトラップ触媒33内を通過し、次いで第1のNOx吸蔵還元触媒26内及び第2のNOx吸蔵還元触媒27内に流入する。
また、第2の流量制御弁38bを開弁しつつ第1の流量制御弁38aを全開と全閉間の中間開度にすると、流量比RQEX1をゼロと1の中間値にすることができる。この場合、排気ガスの一部が第1の排気分岐管22a内を流通してSOxトラップ触媒33内を通過し、残りの排気ガスが第2の排気分岐管22b内を流通してSOxトラップ触媒33を迂回する。
本発明による実施例では第1のNOx吸蔵還元触媒26は例えば図4に示されるようなハニカム構造をなすモノリス触媒60に担持されており、このモノリス触媒60は薄肉の隔壁61により互いに分離されてモノリス触媒60の軸線方向にまっすぐに延びる複数個の排気ガス流通路62を具備する。各隔壁61の両側表面上には例えばアルミナからなる触媒担体が担持されており、図5はこの触媒担体63の表面部分の断面を図解的に示している。図5に示されるようにこの触媒担体63の表面上には貴金属触媒64が分散して担持されており、触媒担体63の表面上には更にNOx吸収剤65の層が形成されている。
一方、第2のNOx吸蔵還元触媒27例えばパティキュレートフィルタに担持される。図6(A)及び(B)はパティキュレートフィルタ70の構造を示している。なお、図6(A)はパティキュレートフィルタ70の正面図を示しており、図6(B)はパティキュレートフィルタ70の側面断面図を示している。図6(A)及び(B)に示されるようにパティキュレートフィルタ70はハニカム構造をなしており、互いに平行をなして延びる複数個の排気流通路71,72を具備する。これら排気流通路は下流端が栓73により閉塞された排気ガス流入通路71と、上流端が栓74により閉塞された排気ガス流出通路72とにより構成される。なお、図6(A)においてハッチングを付した部分は栓74を示している。したがって排気ガス流入通路71及び排気ガス流出通路72は薄肉の隔壁75を介して交互に配置される。云い換えると排気ガス流入通路71及び排気ガス流出通路72は各排気ガス流入通路71が4つの排気ガス流出通路72によって包囲され、各排気ガス流出通路72が4つの排気ガス流入通路71によって包囲されるように配置される。パティキュレートフィルタ70は例えばコージェライトのような多孔質材料から形成されており、したがって排気ガス流入通路71,72内に流入した排気ガスは図6(B)において矢印で示されるように周囲の隔壁75内を通って隣接する排気ガス流出通路71,72内に流出する。本発明による実施例では各排気ガス流入通路71及び各排気ガス流出通路72の周壁面、すなわち各隔壁75の両側表面上及び隔壁75内の細孔内壁面上に触媒担体63が担持されており、この触媒担体63の表面上に貴金属触媒64が分散して担持されており、触媒担体63の表面上にNOx吸収剤65の層が形成されている。
本発明による実施例では貴金属触媒64として白金Ptが用いられており、NOx吸収剤65を構成する成分としては例えばカリウムK、ナトリウムNa、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類から選ばれた少なくとも一つが用いられている。
機関吸気通路、燃焼室2及びNOx吸収剤65上流の排気通路内に供給された空気及び燃料(炭化水素)の比を排気ガスの空燃比と称すると、NOx吸収剤65は排気ガスの空燃比がリーンのときにはNOxを吸収し、排気ガス中の酸素濃度が低下すると吸収したNOxを放出するNOxの吸放出作用を行う。
すなわち、NOx吸収剤65を構成する成分としてバリウムBaを用いた場合を例にとって説明すると、排気ガスの空燃比がリーンのとき、すなわち排気ガス中の酸素濃度が高いときには排気ガス中に含まれるNOは図5(A)に示されるように白金Pt64上において酸化されてNOとなり、次いでNOx吸収剤65内に吸収されて酸化バリウムBaOと結合しながら硝酸イオンNO の形でNOx吸収剤65内に拡散する。このようにしてNOxがNOx吸収剤65内に吸収される。排気ガス中の酸素濃度が高い限り白金Pt64の表面でNOが生成され、NOx吸収剤65のNOx吸収能力が飽和しない限りNOがNOx吸収剤65内に吸収されて硝酸イオンNO が生成される。
これに対し、排気ガスの空燃比がリッチ又は理論空燃比にされると排気ガス中の酸化濃度が低下するために反応が逆方向(NO →NO)に進み、斯くして図5(B)に示されるようにNOx吸収剤65内の硝酸イオンNO がNOの形でNOx吸収剤65から放出される。次いで放出されたNOxは排気ガス中に含まれる未燃HC,COによって還元される。
なお、第1のNOx吸蔵還元触媒26をパティキュレートフィルタに担持することもできるし、第2のNOx吸蔵還元触媒27をモノリス触媒に担持することもできる。あるいは、第1のNOx吸蔵還元触媒26及び第2のNOx吸蔵還元触媒27の一方を省略することもできる。
図1に示される内燃機関ではリーン空燃比のもとでの燃焼が継続して行われ、したがって排気ガスの空燃比はリーンであるのでこのとき排気ガス中のNOxは第1のNOx吸蔵還元触媒26及び第2のNOx吸蔵還元触媒27内すなわちNOx吸収剤65内に吸収される。しかしながらリーン空燃比のもとでの燃焼が継続して行われるとその間にこれらNOx吸収剤65のNOx吸収能力が飽和してしまい、斯くしてNOx吸収剤65によりNOxを吸収できなくなってしまう。そこで本発明による実施例ではNOx吸収剤65の吸収能力が飽和する前に燃料添加弁28から燃料を添加することによって排気ガスの空燃比を一時的にリッチにし、それによってNOx吸収剤65からNOxを放出させるようにしている。
ところで排気ガス中にはSOxすなわちSOが含まれており、車両が例えば平地にある場合には排気ガスは第2の排気分岐管22bを介してNOx吸蔵還元触媒26,27内に流入する。ところが、SOがNOx吸蔵還元触媒26,27に流入するとこのSOは白金Pt64において酸化されてSOとなる。次いでこのSOはNOx吸収剤65内に吸収されて酸化バリウムBaOと結合しながら、硫酸イオンSO 2−の形でNOx吸収剤65内に拡散し、安定した硫酸塩BaSOを生成する。しかしながらNOx吸収剤65が強い塩基性を有するためにこの硫酸塩BaSOは安定していて分解しづらく、排気ガスの空燃比を単にリッチにしただけでは硫酸塩BaSOは分解されずにそのまま残る。したがってNOx吸収剤65内には時間が経過するにつれて硫酸塩BaSOが増大することになり、斯くして時間が経過するにつれてNOx吸収剤65が吸収しうるNOx量が低下することになる。
ところが、NOx吸収剤65の温度をNOx吸収剤65のSOx放出温度(例えば600℃以上)まで上昇させた状態でNOx吸収剤65に流入する排気ガスの空燃比をリッチにするSOx放出作用を行うとNOx吸収剤65からSOxが放出される。そこで本発明による実施例ではNOx吸収剤65に吸収されたSOx量がその許容上限NULを越えたときにSOx放出作用を行い、NOx吸収剤65からSOxを放出させるようにしている。
すなわち、本発明による実施例ではNOx吸収剤65のSOx吸収量NSOxが許容上限NULを越える毎にNOx吸収剤65からのSOx放出作用が行われる。一方、NOx吸収剤65のSOx放出作用では例えばNOx吸収剤65に流入する排気ガスの空燃比をリーンに維持しながらNOx吸収剤65の温度がNOx吸収剤65のSOx放出温度まで上昇され、次いで燃料添加弁28から燃料を添加することによってNOx吸収剤65内に流入する排気ガスの空燃比がリッチに切り換えられる。NOx吸収剤65を昇温する方法としては、例えば燃料添加弁28から燃料を添加しこの燃料をNOx吸蔵還元触媒26,27で燃焼させる方法や、NOx吸収剤65内に流入する排気ガスを昇温させる方法がある。
ところが、図2を参照して上述したように、大気圧Paが低いときにはEGRガス量が減量補正される。その結果、NOx吸収剤65に流入する排気ガスの空燃比が大きくリーンになり、また、NOx吸収剤65に流入する排気ガスの温度が低下する。このため、NOx吸収剤65からのSOx放出作用を行うために多量の燃料を燃料添加弁28から添加する必要がある。しかしながら、このような多量の添加燃料が大きなリーン空燃比のもとでNOx吸収剤65に供給されると、この多量の添加燃料がNOx吸蔵還元触媒26,27で一気に燃焼してNOx吸蔵還元触媒26,27が過熱されるおそれがある。
そこで本発明による実施例では、大気圧Paが設定圧PaXよりも低くしたがって大気中の酸素密度が設定密度よりも低いときには、NOx吸収剤65からのSOx放出作用を禁止するようにしている。その結果、NOx吸蔵還元触媒26,27がSOx放出作用によって過熱されるのを阻止することができる。
しかしながら、本発明による実施例では大気圧Paが設定圧PaXよりも低くても高くても、排気ガスの全量がNOx吸収剤65に送り込まれるので、この排気ガス中にSOxが含まれているとNOx吸収剤65のSOx吸収量が次第に増加し、NOx吸収剤65からのSOx放出作用が行われなければNOx吸収剤65がSOxで飽和してしまう。
そこで本発明による実施例では、NOx吸収剤65上流の第1の排気分岐管22a内にSOxトラップ触媒33を配置し、大気圧Paが設定圧PaXよりも低いときには排気ガスのほぼ全量をSOxトラップ触媒33に導いて排気ガス中のSOxをSOxトラップ触媒33により捕獲し、それによってNOx吸蔵還元触媒26,27にSOxが流入しないようにしている。次にこのSOxトラップ触媒33について説明する。
SOxトラップ触媒33は例えばハニカム構造をなすモノリス触媒に担持されており、このモノリス触媒は薄肉の隔壁により互いに分離されてモノリス触媒の軸線方向にまっすぐに延びる複数個の排気ガス流通路を具備する。各隔壁の両側表面上には例えばアルミナからなる触媒担体が担持されており、図7はこの触媒担体80の表面部分の断面を図解的に示している。図7に示されるように触媒担体80の表面上にはコート層81が形成されており、このコート層81の表面上には貴金属触媒82が分散して担持されている。
本発明による実施例では貴金属触媒82として白金が用いられており、コート層81を構成する成分としては例えばカリウムK、ナトリウムNa、セシウムCsのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCaのようなアルカリ土類、ランタンLa、イットリウムYのような希土類から選ばれた少なくとも一つが用いられている。すなわち、SOxトラップ触媒33のコート層81は強塩基性を呈している。
排気ガス中に含まれるSOx、すなわちSOは図7に示されるように白金Pt82において酸化され、次いでコート層81内に捕獲される。すなわち、SOは硫酸イオンSO 2−の形でコート層81内に拡散し、硫酸塩を形成する。なお、上述したようにコート層81は強塩基性を呈しており、したがって図7に示されるように排気ガス中に含まれるSOの一部は直接コート層81内に捕獲される。
このように、本発明による実施例では大気圧Paが設定圧PaXよりも低いときに排気ガス中のSOxがNOx吸収剤65内にほとんど流入せず、NOx吸収剤65のSOx吸収量NSOxがほとんど増大しない。したがって、大気圧Paが設定圧PaXよりも低いときにSOx吸収量NSOxが許容上限NULを越えることがなく、NOx吸収剤65からのSOx放出作用は行われない。すなわち、NOx吸収剤65のSOx吸収量NSOxが許容上限NULを越えるのは大気圧Paが設定圧PaXよりも高いときに限られ、したがってNOx吸収剤65からのSOx放出作用が行われるのは大気圧Paが設定圧PaXよりも高いときに限られるということになる。
大気圧Paが設定圧PaXよりも低い限りSOxトラップ触媒33のSOx捕獲量SSOxは次第に増大し、SOxトラップ触媒33のSOx捕獲容量が次第に低下する。SOxトラップ触媒33の温度をSOxトラップ触媒33のSOx放出温度以上に維持しながらSOxトラップ触媒33に流入する排気ガスの空燃比をリッチにするSOx放出作用を行えば、SOxトラップ触媒33から捕獲したSOxを放出させることができる。しかしながら、大気圧Paが設定圧PaXよりも低いときにSOxトラップ触媒33のSOx放出作用を行うと。NOx吸収剤65の場合と同様に、SOxトラップ触媒33が過熱されるおそれがある。
そこで本発明による実施例では、大気圧Paが設定圧PaXよりも低いときにはSOxトラップ触媒33からのSOx放出作用を禁止し、大気圧Paが設定圧PaXよりも高いときにSOxトラップ触媒33からのSOx放出作用を行うようにしている。すなわち、SOxトラップ触媒33のSOx捕獲量SSOxがその許容上限SULを越えても大気圧Paが設定圧PaXよりも低い限りSOxトラップ触媒33からのSOx放出作用は行われず、次いで大気圧Paが設定圧PaXよりも低くなるとSOxトラップ触媒33からのSOx放出作用が行われる。このようにすると、SOxトラップ触媒33がSOx放出作用により過熱されるのを阻止できる。
ところが、本発明による実施例では大気圧Paが設定圧PaXよりも高いときに第1の排気分岐管22a内すなわちSOxトラップ触媒33内に排気ガスがほとんど流れないようになっており、このときSOxトラップ触媒33からのSOx放出作用を行うために燃料添加弁36から燃料を添加してもこの添加燃料はSOxトラップ触媒33内に十分に拡散せず、SOxトラップ触媒33からSOxを十分に放出させることができない。そこで本発明による実施例では、SOxトラップ触媒33からのSOx放出作用を行うべきときには、流量比RQEX1が目標値、例えばわずかばかりの一定値rになるように第1の流量制御弁38a及び第2の流量制御弁38bの開度をそれぞれ制御した上で、燃料添加弁36から燃料を添加するようにしている。このようにすると、SOxトラップ触媒33内を流通する排気ガスでもって添加燃料をSOxトラップ触媒33全体に拡散させることができる。また、SOxトラップ触媒33内を流通する排気ガスがわずかばかりの量であるので、SOxトラップ触媒33をSOx放出温度まで昇温し又はSOxトラップ触媒33に流入する排気ガスの空燃比をリッチに切り換えるのに必要な添加燃料量を低減することができる。なお、流量比RQEX1をわずかばかりの一定値rにするために、例えば第2の流量制御弁38bを開弁しつつ第1の流量制御弁38bをわずかばかりの開度に制御することができる。
一方、大気圧Paが設定圧PaXよりも高いときには上述したように、排気ガスのほぼ全量が第2の排気分岐管22b内を流通してNOx吸収剤65内に流入し、したがって排気ガス中のSOxはSOxトラップ触媒33を迂回してNOx吸収剤65内に吸収される。すなわち、大気圧Paが設定圧PaXよりも高いときにSOxトラップ触媒33のSOx捕獲量SSOxがほとんど増大せず、その後に大気圧Paが設定圧PaXよりも低くなったときのためにSOxトラップ触媒のSOx捕獲容量を確保しておくことができる。
図8(A)及び(B)は大気圧Paが変化した場合のNOx吸収剤65のSOx吸収量NSOx及びSOxトラップ触媒33のSOx捕獲量SSOxの変化を表している。図8(A)に示される例では、大気圧Paが設定圧PaXよりも高いときには流量比RQEX1がゼロにされるので排気ガス中のSOxはSOxトラップ触媒33を迂回してNOx吸収剤65に流入し、したがってNOx吸収剤65のSOx吸収量NSOxが少しずつ増大し、SOxトラップ触媒33のSOx捕獲量SSOxはほぼ一定に維持される。次いで、Xで示されるように大気圧Paが設定圧PaXよりも低くなると流量比RQEX1が1にされるので排気ガス中のSOxはSOxトラップ触媒33に捕獲され、したがってNOx吸収剤65のSOx吸収量NSOxはほぼ一定に維持され、SOxトラップ触媒33のSOx捕獲量SSOxは少しずつ増大する。次いでYで示されるように大気圧Paが設定圧PaXよりも高くなると、NOx吸収剤65のSOx吸収量NSOxが再び増大し、次いでZで示されるように許容上限NULを越えるとNOx吸収剤65からのSOx放出作用が行われ、SOx吸収量NOxがゼロに戻される。
一方、図8(B)に示される例でも大気圧Paが設定圧PaXよりも高いときにはNOx吸収剤65のSOx吸収量NSOxが少しずつ増大し、SOxトラップ触媒33のSOx捕獲量SSOxはほぼ一定に維持される。次いで、Xで示されるように大気圧Paが設定圧PaXよりも低くなると、NOx吸収剤65のSOx吸収量NSOxはほぼ一定に維持され、SOxトラップ触媒33のSOx捕獲量SSOxは少しずつ増大する。次いでWで示されるようにSOx捕獲量SSOxが許容上限SULを越えてもSOxトラップ触媒33からのSOx放出作用は行われず、SOx捕獲量SSOxは増大し続ける。次いでYで示されるように大気圧Paが設定圧PaXよりも高くなると、SOxトラップ触媒33からのSOx放出作用が行われ、SOx捕獲量SSOxがゼロに戻され保持される。次いでVで示されるようにSOxトラップ触媒33からのSOx放出作用が完了するとNOx吸収剤65からのSOx放出作用が行われ、SOx吸収量NOxがゼロに戻される。
このように、NOx吸収剤65のSOx吸収量NSOxが許容上限NULを越えていなくてもNOx吸収剤65からのSOx放出作用が行われるのは次の理由による。すなわち、SOxトラップ触媒33からのSOx放出作用が行われているときにNOx吸収剤65内には、排気ガスの大部分が第2の排気分岐管22bを介して流入し、SOxトラップ触媒33から排出した排気ガスも流入する。この場合、NOx吸収剤65に流入する排気ガスの平均空燃比はリーンになっていると、SOxトラップ触媒33から放出された多量のSOxがNOx吸収剤65に吸収され、SOx吸収量NSOxが急激に増大する場合がある。そこで本発明による実施例では、SOxトラップ触媒33からのSOx放出作用が完了した後にNOx吸収剤65からのSOx放出作用を行うようにしている。
したがって本発明による実施例では、大気中の酸素密度が設定密度よりも低いときにはNOx吸収剤65からのSOx放出作用及びSOxトラップ触媒からのSOx放出作用を禁止し、大気中の酸素密度が設定密度よりも高いときにNOx吸収剤からのSOx放出作用及びSOxトラップ触媒からのSOx放出作用を許容しているということになる。
図9に本発明による実施例の流量比制御ルーチンを示す。このルーチンはあらかじめ定められた設定時間毎の割り込みによって実行される。
図9を参照するとまず初めにステップ100では大気圧Paが設定圧PaXよりも低いか否かが判別される。Pa≧PaXのときには次いでステップ101に進み、SOxトラップ触媒33からのSOx放出作用を行うべきか否かが判別される。SOxトラップ触媒33からのSOx放出作用を行うべきでないときには次いでステップ102に進み、流量比RQEX1がゼロにされる。したがって、この場合には排気ガスのほぼ全量がSOxトラップ触媒33を迂回してNOx吸蔵還元触媒26,27内に流入する。これに対し、SOxトラップ触媒33からのSOx放出作用を行うべきときにはステップ101からステップ103に進み、流量比RQEX1が小さな一定値rにされる。したがって、この場合にはわずかばかりの量の排気ガスがSOxトラップ触媒33内に流入し、残りの大部分の排気ガスはSOxトラップ触媒33を迂回する。一方、Pa<PaXのときにはステップ100からステップ104に進み、流量比RQEX1が1にされる。したがって、この場合には排気ガスのほぼ全量がSOxトラップ触媒33を通過した後にNOx吸蔵還元触媒26,27内に流入する。
図10に本発明による実施例のSOx放出制御ルーチンを示す。このルーチンはあらかじめ定められた設定時間毎の割り込みによって実行される。
図10を参照するとまず初めにステップ120では大気圧Paが設定圧PaXよりも低いか否かが判別される。Pa≧PaXのときには次いでステップ121に進み、SOxトラップ触媒33のSOx捕獲量SSOxが許容上限SULを越えているか否かが判別される。SSOx≦SULのときには次いでステップ122に進み、NOx吸収剤65のSOx吸収量NSOxが算出される。Pa≧PaXであって排気ガスのほぼ全量がSOxトラップ触媒33を迂回するときには例えば燃料噴射弁3から噴射された燃料量の積算値はNOx吸収剤65のSOx吸収量NSOxを表しており、本発明による実施例ではPa≧PaXであるときの燃料噴射量積算値を算出することによりNOx吸収剤65のSOx吸収量NSOxが算出される。続くステップ123ではSOx吸収量NSOxが許容上限NULを越えたか否かが判別される。NSOx≦NULのときには処理サイクルを終了し、NSOx>NULのときには次いでステップ124に進み、NOx吸収剤65からのSOx放出作用が行われる。続くステップ125ではNOx吸収剤65のSOx吸収量NSOxがゼロに戻される。
これに対し、SSOx>SULのときにはステップ121からステップ126に進み、SOxトラップ触媒33からのSOx放出作用が行われる。続くステップ127ではSOxトラップ触媒33のSOx捕獲量SSOxがゼロに戻される。次いでステップ124及び125に進み、NOx吸収剤65からのSOx放出作用が行われ、SOx吸収量NSOxがゼロに戻される。
一方、Pa<PaXのときにはステップ120からステップ128に進み、SOxトラップ触媒33のSOx捕獲量SSOxが算出される。Pa<PaXであって排気ガスのほぼ全量がSOxトラップ触媒33内に流入されるときには例えば燃料噴射弁3から噴射された燃料量の積算値はSOxトラップ触媒33のSOx捕獲量SSOxを表しており、本発明による実施例ではPa<PaXであるときの燃料噴射量積算値を算出することによりSOxトラップ触媒33のSOx捕獲量SSOxが算出される。
図11は流量比RQEX1の別の実施例を示している。図11に示される例では、大気圧Paが低くなるにつれて流量比RQEX1が大きくされる。したがって、大気圧Paが低くなるにつれてSOxトラップ触媒33内に流入する排気ガス量が増大され、SOxトラップ触媒33を迂回する排気ガス量が減少される。
図12は排気後処理装置20の別の実施例を示している。図12に示される例では第1の排気分岐管22a及び第2の排気分岐管22bの例えば上流側の合流部に単一の流量制御弁90が設けられる。なお、流量制御弁90を第1の排気分岐管22a及び第2の排気分岐管22bの下流側の合流部に設けることもできる。大気圧Paが設定圧PaXよりも高いときには流量制御弁90は図12に実線で示される位置に制御される。流量制御弁90がこの位置に制御されると、排気ガスのほぼ全量が第2の排気分岐管22b内に流入し、したがって流量比RQEX1はほぼゼロとなる。これに対し、大気圧Paが設定圧PaXよりも低いときには流量制御弁90は図12に破線で示される位置に制御される。流量制御弁90がこの位置に制御されると、排気ガスのほぼ全量が第1の排気分岐管22a内に流入し、したがって流量比RQEX1はほぼ1となる。更に、SOxトラップ触媒33からのSOx放出作用を行うべきときには流量制御弁90は図12に一点鎖線で示される中間位置に制御される。流量制御弁90がこの位置に制御されると、わずかばかりの量の排気ガスが第1の排気分岐管22a内に流入し、残りの大部分の排気ガスが第2の排気分岐管22b内に流入し、流量比RQEX1がわずかばかりの一定値rになる。
圧縮着火式内燃機関の全体図である。 (A)EGR制御弁の基本開度DEGRBのマップを示す図、及び(B)補正係数KPaのマップを示す図である。 流量比RQEX1のマップを示す図である。 第1のNOx吸蔵還元触媒の側面断面図である。 NOx吸蔵還元触媒の触媒担体の表面部分の断面図である。 第2のNOx吸蔵還元触媒の正面図及び側面断面図である。 SOxトラップ触媒の触媒担体の表面部分の断面図である。 NOx吸収剤のSOx吸収量及びSOxトラップ触媒のSOx捕獲量の変化を示すタイムチャートである。 流量比制御を行うためのフローチャートである。 SOx放出制御を行うためのフローチャートである。 流量比RQEX1のマップの別の実施例を示す図である。 排気後処理装置の別の実施例を示す図である。
符号の説明
5 排気マニホルド
20 排気後処理装置
21,23 排気管
22a 第1の排気分岐管
22b 第2の排気分岐管
26,27 NOx吸蔵還元触媒
28,36 燃料添加弁
33 SOxトラップ触媒
65 NOx吸収剤

Claims (10)

  1. 流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガス中のNOxを吸収し、流入する排気ガスの空燃比がリッチになると吸収しているNOxを放出するNOx吸収剤を機関排気通路内に配置した内燃機関において、NOx吸収剤から吸収されたSOxを放出させる手段を具備し、大気中の酸素密度を検出し、大気中の酸素密度があらかじめ定められた設定密度よりも低いときにはNOx吸収剤からのSOx放出作用を禁止するようにした排気浄化装置。
  2. 大気中の酸素密度があらかじめ定められた設定密度よりも高いときにNOx吸収剤からのSOx放出作用を許容するようにした請求項1に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガス中のNOxを吸収し、流入する排気ガスの空燃比がリッチになると吸収しているNOxを放出するNOx吸収剤を機関排気通路内に配置した内燃機関において、NOx吸収剤上流の排気通路を分岐して互いに並列的に延びた後にNOx吸収剤上流で合流する一対の排気分岐通路を形成すると共に、排気ガス中に含まれるSOxを一時的に捕獲するためのSOxトラップ触媒を一方の排気分岐通路内に配置し、一方の排気分岐通路内及び他方の排気分岐通路内を流通する排気ガス量をそれぞれ制御する手段を具備し、大気中の酸素密度を検出し、大気中の酸素密度があらかじめ定められた設定密度よりも低いときには排気ガスのほぼ全量が一方の排気分岐通路内を流通するようにした排気浄化装置。
  4. 大気中の酸素密度があらかじめ定められた設定密度よりも高いときには排気ガスのほぼ全量が他方の排気分岐通路内を流通するようにした請求項3に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 流入する排気ガスの空燃比がリーンのときには排気ガス中のNOxを吸収し、流入する排気ガスの空燃比がリッチになると吸収しているNOxを放出するNOx吸収剤を機関排気通路内に配置した内燃機関において、NOx吸収剤上流の排気通路を分岐して互いに並列的に延びた後にNOx吸収剤上流で合流する一対の排気分岐通路を形成すると共に、排気ガス中に含まれるSOxを一時的に捕獲するためのSOxトラップ触媒を一方の排気分岐通路内に配置し、一方の排気分岐通路内及び他方の排気分岐通路内を流通する排気ガス量をそれぞれ制御する手段を具備し、大気中の酸素密度を検出し、該大気中の酸素密度が低いときには該大気中の酸素密度が高いときに比べて一方の排気分岐通路内を流通する排気ガス量が他方の排気分岐通路内を流通する排気ガス量よりも多くなるようにした排気浄化装置。
  6. NOx吸収剤から吸収されたSOxを放出させる手段を具備し、大気中の酸素密度があらかじめ定められた設定密度よりも低いときにはNOx吸収剤からのSOx放出作用を禁止するようにした請求項3から5までの一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  7. 大気中の酸素密度があらかじめ定められた設定密度よりも高いときにNOx吸収剤からのSOx放出作用を許容するようにした請求項6に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  8. SOxトラップ触媒から捕獲されたSOxを放出させる手段を具備し、大気中の酸素密度があらかじめ定められた設定密度よりも低いときにはSOxトラップ触媒からのSOx放出作用を禁止するようにした請求項3から5までの一項に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  9. 大気中の酸素密度があらかじめ定められた設定密度よりも高いときにSOxトラップ触媒からのSOx放出作用を許容するようにした請求項8に記載の内燃機関の排気浄化装置。
  10. SOxトラップ触媒から捕獲されたSOxを放出すべきときには排気ガスが目標量だけ一方の排気分岐通路内を流通するようにした請求項9に記載の内燃機関の排気浄化装置。
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