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JP2008119703A - 抜き加工装置及びその抜き加工方法 - Google Patents

抜き加工装置及びその抜き加工方法 Download PDF

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JP2008119703A JP2006303494A JP2006303494A JP2008119703A JP 2008119703 A JP2008119703 A JP 2008119703A JP 2006303494 A JP2006303494 A JP 2006303494A JP 2006303494 A JP2006303494 A JP 2006303494A JP 2008119703 A JP2008119703 A JP 2008119703A
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Abstract

【課題】製品の剪断面を良好に維持することができるとともに、パンチとダイスとの干渉を回避することができる抜き加工装置及びその抜き加工方法を提供する。
【解決手段】板材を載置し得るダイス3が配設された下型1と、該下型1に対して近接及び離間可能な上型2と、該上型2に形成され、当該上型2が下型1に対して近接したとき、ダイス3上の板材の外形抜き加工及びその内側の孔明け加工を同時に行うとともに、孔明け加工によるスクラップB2を内部に保持し得るパンチ5とを具備した抜き加工装置において、パンチ5による加工でスクラップとなるべき板材の位置に予め所定形状の孔明け加工する予加工パンチ7を具備したものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、板材の外形抜き加工及びその内側の孔明け加工を同時に行うための抜き加工装置及びその抜き加工方法に関するものである。
板材の外形抜き加工とその内側の孔明け加工とを同時に行うための所謂コンパウンド金型(総抜き金型)と呼ばれる抜き加工装置は、従来、特許文献1にて開示されているように、板材を載置し得る雌刃型(ダイス)が設置された下型と、該下型に対して近接及び離間可能な上型と、上型が下型に近接したときダイス上の板材の外形抜き加工及びその内側の孔明け加工とを同時に行う雄刃型(パンチ)とを具備している。
かかる抜き加工装置は、雌刃型と雄刃型との間のクリアランスを微少に設定することにより、製品の剪断面にだれやバリ等が生じてしまうのを回避することができ、当該剪断面を良好とすることができる。また、孔明け加工により抜かれたスクラップを雌刃型(パンチ)内部に複数保持可能とされるため、抜き加工一回毎の当該スクラップの取り除き作業が不要となり、間欠的な定尺送りにて抜き加工が可能とされている。
特開2006−239711号公報
しかしながら、上記従来の抜き加工装置においては、孔明け加工により抜かれたスクラップがパンチ内部に保持されるため、特に繰り返して抜き加工を行う場合、保持したスクラップの内部応力等によって径方向に膨張することがあり、パンチが同方向に対して変形してしまう虞があった。このような状態で、外径抜き加工及びその内側の孔明け加工を行うと、パンチがダイスと干渉してしまうといった問題があった。
一方、パンチの変形を予め見越しておき、当該パンチとダイスとの間のクリアランスに余裕を持たせて比較的大きなクリアランス寸法とすることも考えられるが、その場合、製品の剪断面にだれやバリ等が生じてしまい、当該剪断面を良好に維持するのが困難になってしまうという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、製品の剪断面を良好に維持することができるとともに、パンチとダイスとの干渉を回避することができる抜き加工装置及びその抜き加工方法を提供することにある。
請求項1記載の発明は、板材を載置し得るダイスが配設された下型と、該下型に対して近接及び離間可能な上型と、該上型に形成され、当該上型が前記下型に対して近接したとき、前記ダイス上の板材の外形抜き加工及びその内側の孔明け加工を同時に行うとともに、孔明け加工によるスクラップを内部に保持し得るパンチとを具備した抜き加工装置において、前記パンチによる加工でスクラップとなるべき板材の位置に予め所定形状の孔明け加工する予加工パンチを具備したことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の抜き加工装置において、前記パンチは、筒状に形成され、その外側縁端が外形抜き加工を行う抜き刃を成し、内側縁端が孔明け加工を行う抜き刃を成すとともに、内部に積層状態にて複数のスクラップを保持し得ることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の抜き加工装置において、前記板材は、帯状を成して前記予加工パンチ下からパンチ下に順次間欠的に送られるとともに、前記上型が前記下型に対して近接したとき、前記予加工パンチによる加工と前記パンチによる加工とが同時に行われることを特徴とする。
請求項4記載の発明は、板材を載置し得るダイスが配設された下型と、該下型に対して近接及び離間可能な上型と、該上型に形成され、当該上型が前記下型に対して近接したとき、前記ダイス上の板材の外形抜き加工及びその内側の孔明け加工を同時に行うとともに、孔明け加工によるスクラップを内部に保持し得るパンチとを具備した抜き加工装置による抜き加工方法において、前記パンチによる加工でスクラップとなるべき板材の位置に予め所定形状の孔明け加工することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の抜き加工装置による抜き加工方法において、前記パンチは、筒状に形成され、その外側縁端が外形抜き加工を行う抜き刃を成し、内側縁端が孔明け加工を行う抜き刃を成すとともに、内部に積層状態にて複数のスクラップを保持し得ることを特徴とする。
請求項6記載の発明は、請求項4又は請求項5記載の抜き加工装置による抜き加工方法において、前記板材は、帯状を成してパンチ下に順次間欠的に送られるとともに、前記上型が前記下型に対して近接したとき、前記パンチによる加工と同時にスクラップとなるべき位置に対して予め所定形状の孔明け加工を施すことを特徴とする。
請求項1及び請求項4の発明によれば、パンチによる加工でスクラップとなるべき板材の位置に予め所定形状の孔明け加工を施すので、パンチ内に保持されたスクラップにより当該パンチが変形してしまうのを回避でき、製品の剪断面を良好に維持することができるとともに、パンチとダイスとの干渉を回避することができる。
請求項2及び請求項5の発明によれば、パンチは、筒状に形成され、その外側縁端が外形抜き加工を行う抜き刃を成し、内側縁端が孔明け加工を行う抜き刃を成すとともに、内部に積層状態にて複数のスクラップを保持し得るので、板材の外径抜き加工及びその内側の孔明け加工をより正確且つ良好に行わせることができる。
請求項3及び請求項6の発明によれば、板材は、帯状を成してパンチ下に順次間欠的に送られるとともに、上型が下型に対して近接したとき、パンチによる加工と同時にスクラップとなるべき位置に対して予め所定形状の孔明け加工を施すので、当該板材の間欠送りによる連続的な抜き加工を良好に行わせることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
本実施形態に係る抜き加工装置は、金属製板材Bを抜き加工して製品を得るものであって、当該板材Bの外形抜き加工及びその内側の孔明け加工を同時に行うことができる所謂コンパウンド金型と呼ばれる装置である。かかる抜き加工装置は、図1に示すように、ダイス3及び予加工ダイス4等を具備した下型1と、パンチ5及び予加工パンチ7等を具備した上型2とから主に構成されている。
板材Bは、帯状を成す長尺状板材から成り、例えばアンコイラ等に装着されたコイル材からレベラフィーダ等を介して間欠的に巻き出されたものから成る。かかる板材Bは、図1中右方向に順次送り出され、予加工ダイス4上を通ってダイス3上に至り、その後、更に同方向へ送り出されて切断され得るようになっている。即ち、板材Bは、まず予加工パンチ7下に至り、そこで予加工された後、パンチ5下に至って本加工されるようになっているのである。
下型1は、装置に固定されつつ、その上面側に予加工ダイス4及びダイス3が固設されているとともに、上型2は、不図示の駆動機構によって下降及び上昇し、下型1に対して近接及び離間可能とされたものである。然るに、予加工ダイス4に対応した位置に予加工パンチ7が形成されているとともに、ダイス3に対応した位置にパンチ5が形成されている。
予加工ダイス4には、予加工パンチ7の外形に倣った略円形の抜き孔4aが形成されており、図3に示すように、上型2が下型1に近接するのに伴って当該抜き孔4aに予加工パンチ7が挿通することにより孔明け加工が可能とされている。符号Baは、当該孔明け加工により板材B側に生じた孔を示している。また、孔明け加工が施される位置は、次工程のパンチ5による抜き加工が施される際、スクラップB2となる部位に設定されている。
尚、予加工パンチ7にて孔明け加工されて孔Baが形成された部位は、更にパンチ5側へ送り出されるとともに、生じたスクラップB1は、同図に示すように、抜き孔4a内に落下されるよう構成されている。また、板材Bは、上型2が下型1に近接した際に停止、当該上型2が下型1から離間した際に送りといった動作が繰り返されることにより間欠的に送られるようになっている。
ダイス3には、固定部3aと、該固定部3aの外周縁に沿って下降可能に配設された可動部3bとを有しており、当該可動部3bの外周縁に沿って開口3cが形成されている。可動部3bは、製品形状に倣った輪郭(外輪郭及び内輪郭)を有しており(図2参照)、固定部3a及び開口3cに対して相対的に下降可能とされているとともに、その下面に図示しないノックアウトピンの先端が突き当てられている。
パンチ5は、略円筒状に形成され、先端面が固定部3aと略同一形状とされるとともに、その外側縁端が外形抜き加工を行う抜き刃5aを成し、内側縁端が孔明け加工を行う抜き刃5bを成すものである。また、パンチ5の内部には、収容空間5cが形成されており、当該収容空間5cに積層状態にて複数のスクラップB2が保持され得るよう構成されている。尚、パンチ5の収容空間5cに通じる開口縁には、内側に向かって膨出部5dが形成されている。
そして、上型2が下型1に対して下降するのに伴ってパンチ5の先端面が板材Bを介して可動部3bに合致するよう設定されており、その合致状態から更に上型1を下降させれば、図4に示すように、可動部3bが図示しないノックアウトピンと共に下降することとなる。このとき、パンチ5の抜き刃5aと開口3cの縁端との間、及び抜き刃5bと固定部3aの外縁端との間で剪断作用を生じさせ得るようになっている。
即ち、上型2が下型1に対して下降するのに伴いパンチ5がダイス3内に挿通されると、抜き刃5aと開口3cの縁端との間の剪断により外形抜き加工が施されると同時に、抜き刃5bと固定部3aの外縁端との間の剪断により、外形抜き加工の内側での孔明け加工が施されるのである。このように、外形抜き加工とその内側の孔明け加工を同時に行うことにより、環状の製品W(例えば多板式クラッチのクラッチ板等)を素早く且つ精度よく得ることができる。
更に、上記の如き外形抜き加工及びその内側の孔明け加工が行われると、孔明け加工により生じたスクラップB2がパンチ5の内部における収容空間5cに嵌入して保持されることとなる。また、既述の如くパンチ5の収容空間5cに通じる開口縁には、内側に向かって膨出部5dが形成されているため、上型2が下型1に対して上昇するのに伴ってパンチ5が上昇する際、保持したスクラップB2が脱落してしまうのを回避することができる。
尚、上型2には、ガイドバー8が下方に向けて突出形成されており、当該上型2が下型1に近接すると、ガイドバー8が下型1に形成されたガイド穴9に挿通されるようになっている。また、上型2におけるパンチ5の外側には、軟性部材から成るパッド6が配設されており、当該上型2が下型1に近接すると、パッド6が板材Bを押圧するよう構成されている。そして、更に上型2が下降するのに伴い、上型2に対して相対的に上昇し、パンチ5による加工を妨げないようになっている。
パンチ5が上昇すると、図示しないノックアウトピンにより可動部3bが初期位置より更に上昇し、製品Wの取り出しが可能とされる。このように、板材Bが順次送られる過程で、まず予加工パンチ7による孔明け加工が施され、次のパンチ5による孔明け加工時にスクラップとなるべき位置に孔Baを形成した後、当該パンチ5による外形抜き加工及びその内側の孔明け加工が施されることとなる。また、前工程の予加工パンチ7による孔明け加工と後工程のパンチ5による外形抜き及びその内側の孔明け加工とは、上型2が下型1に近接した際に同時に施されることとなる。
ところで、上型2が下型1に対して繰り返し近接及び離間することにより、パンチ5による外形抜き加工及びその内側の孔明け加工が繰り返し施されるので、図5及び図6に示すように、積層状態にて複数のスクラップB2が収容空間5c内に保持されることとなる。このスクラップB2には、既述したように、予め予加工パンチ7による孔明け加工が施されているため、保持したスクラップB2の径方向に対する応力が内側(即ち、孔Ba方向)に向かうこととなる。
従って、本実施形態によれば、板材BのスクラップB2となるべき位置に予め所定形状の孔明け加工を施すので、パンチ5内に保持されたスクラップB2により当該パンチ5が変形してしまうのを回避でき、製品Wの剪断面を良好に維持することができるとともに、パンチ5とダイス3との干渉を回避することができる。即ち、本実施形態によれば、剪断作用を良好に行わせるべく、パンチ5の抜き刃5aと開口3cの縁端との間、及び抜き刃5bと固定部3aの外縁端との間のクリアランスを極めて微少に設定しても、パンチ5のスクラップB2を保持することによる変形が回避されるので、パンチ5とダイス3との干渉を回避することができるのである。
また、本実施形態によれば、パンチ5は、筒状に形成され、その外側縁端が外形抜き加工を行う抜き刃5aを成し、内側縁端が孔明け加工を行う抜き刃5bを成すとともに、内部に積層状態にて複数のスクラップB2を保持し得るので、板材Bの外径抜き加工及びその内側の孔明け加工をより正確且つ良好に行わせることができる。更に、板材Bは、帯状を成してパンチ5下に順次間欠的に送られるとともに、上型2が下型1に対して近接したとき、パンチ5による加工と同時にスクラップB2となるべき位置に対して予め所定形状の孔明け加工を施すので、当該板材Bの間欠送りによる連続的な抜き加工を良好に行わせることができる。
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば予加工パンチの外形及び予加工ダイス4の抜き孔4aを他の形状とし、所定形状の孔明け加工を施すようにしてもよい。例えば、板材3の板厚が大きい場合、そのメタルフローなどを考慮して楕円形状の孔明け加工を施すようにしてもよく、或いは矩形形状の孔明け加工を施してもよい。勿論、製品形状も種々変更することができ、例えば外輪郭が矩形状である環状部材を製造するようにしてもよい。
ダイス上の板材の外形抜き加工及びその内側の孔明け加工を同時に行うとともに、孔明け加工によるスクラップを内部に保持し得るパンチを具備し、当該パンチによる加工でスクラップとなるべき板材の位置に予め所定形状の孔明け加工する抜き加工装置及びそれによる抜き加工方法であれば、外観形状が異なる他の形態のもの或いは他の機能が付加されたもの等にも適用することができる。
本発明の実施形態に係る抜き加工装置を示す断面模式図 同抜き加工装置における下型を示す平面図 同抜き加工装置における予加工パンチによる孔明け加工を説明するための模式図 同抜き加工装置におけるパンチによる外形抜き加工及びその内側の孔明け加工を説明するための模式図 同抜き加工装置におけるパンチがその内部に複数のスクラップを保持させた状態を示す模式図 同パンチを示す下面図
符号の説明
1 下型
2 上型
3 ダイス
4 予加工ダイス
5 パンチ
6 パッド
7 予加工パンチ
8 ガイドバー
9 ガイド穴
B 板材
W 製品

Claims (6)

  1. 板材を載置し得るダイスが配設された下型と、
    該下型に対して近接及び離間可能な上型と、
    該上型に形成され、当該上型が前記下型に対して近接したとき、前記ダイス上の板材の外形抜き加工及びその内側の孔明け加工を同時に行うとともに、孔明け加工によるスクラップを内部に保持し得るパンチと、
    を具備した抜き加工装置において、
    前記パンチによる加工でスクラップとなるべき板材の位置に予め所定形状の孔明け加工する予加工パンチを具備したことを特徴とする抜き加工装置。
  2. 前記パンチは、筒状に形成され、その外側縁端が外形抜き加工を行う抜き刃を成し、内側縁端が孔明け加工を行う抜き刃を成すとともに、内部に積層状態にて複数のスクラップを保持し得ることを特徴とする請求項1記載の抜き加工装置。
  3. 前記板材は、帯状を成して前記予加工パンチ下からパンチ下に順次間欠的に送られるとともに、前記上型が前記下型に対して近接したとき、前記予加工パンチによる加工と前記パンチによる加工とが同時に行われることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の抜き加工装置。
  4. 板材を載置し得るダイスが配設された下型と、
    該下型に対して近接及び離間可能な上型と、
    該上型に形成され、当該上型が前記下型に対して近接したとき、前記ダイス上の板材の外形抜き加工及びその内側の孔明け加工を同時に行うとともに、孔明け加工によるスクラップを内部に保持し得るパンチと、
    を具備した抜き加工装置による抜き加工方法において、
    前記パンチによる加工でスクラップとなるべき板材の位置に予め所定形状の孔明け加工することを特徴とする抜き加工装置による抜き加工方法。
  5. 前記パンチは、筒状に形成され、その外側縁端が外形抜き加工を行う抜き刃を成し、内側縁端が孔明け加工を行う抜き刃を成すとともに、内部に積層状態にて複数のスクラップを保持し得ることを特徴とする請求項4記載の抜き加工装置による抜き加工方法。
  6. 前記板材は、帯状を成してパンチ下に順次間欠的に送られるとともに、前記上型が前記下型に対して近接したとき、前記パンチによる加工と同時にスクラップとなるべき位置に対して予め所定形状の孔明け加工を施すことを特徴とする請求項4又は請求項5記載の抜き加工装置による抜き加工方法。
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