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JP2008107289A - 検電器 - Google Patents

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JP2008107289A
JP2008107289A JP2006292614A JP2006292614A JP2008107289A JP 2008107289 A JP2008107289 A JP 2008107289A JP 2006292614 A JP2006292614 A JP 2006292614A JP 2006292614 A JP2006292614 A JP 2006292614A JP 2008107289 A JP2008107289 A JP 2008107289A
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Kenji Kobayashi
健二 小林
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Abstract

【課題】活電・非活電の状態を判断する際の確実性を向上させ得る検出結果を報知できる検電器を提供することを主目的とする。
【解決手段】検出対象体100との間で容量的に結合されることによって生じた検出電圧Viを出力する検出部2と、互いに異なる複数の出力態様で音を出力可能な音出力部3a〜3cと、互いに異なる複数の発光態様で発光可能な発光部4a〜4cと、予め定められて互いに重なり合わない少なくとも3つの基準電圧範囲と検出電圧Viの電圧値とを比較して電圧値が属する基準電圧範囲に予め対応付けられている出力態様で音出力部3a〜3cに音を出力させると共に電圧値が属する基準電圧範囲に予め対応付けられている発光態様で発光部4a〜4cを発光させる処理部5とを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、測定対象体と容量的に結合することにより、測定対象体に所定電圧値以上の交流電圧が供給されているか否かを検査する検電器に関するものである。
この種の検電器として、特開2005−315760号公報において出願人が開示した検電器が知られている。この検電器では、センサ部が被検知線路と容量的に結合して交流信号を出力し、検知手段がこの交流信号を増幅した後に整流して検出電圧を生成する。また、この検電器では、検知手段が予め定められた1つの基準電圧値と検出電圧の電圧値とを比較して検出電圧の電圧値が基準電圧値よりも高いと判定したときに、表示制御手段が発光ダイオードを点灯させることにより、被検知線路が活電状態である旨が報知される。
特開2005−315760号公報(第2−6頁、第1,2図)
ところが、上記の検電器には、以下の改善すべき課題がある。すなわち、この検電器では、被検知線路の活電・非活電の状態が、検出電圧の電圧値と1つの基準電圧値との比較によって検出される。つまり、検出電圧の電圧値が基準電圧値よりも高いときには活電状態として検出し、検出電圧の電圧値が基準電圧値以下のときには非活電状態として検出する。この場合、被検知線路の被覆の厚みがそれぞれ異なることに起因して検電結果がばらつくことを防ぐために、基準電圧値は一般的に予め低めに設定されている。このため、他の活電状態の線路などの影響を受けることによって検出電圧が基準電圧値よりも高くなることがあり、この際には、被検知線路が非活電状態であるにも拘わらず活電状態であると検出される可能性がある。したがって、この検電器では、発光ダイオードが点灯しないときには被検知線路が非活電状態であると判断することができるものの、発光ダイオードが点灯するときには、このことのみでは被検知線路の活電・非活電の状態を正確に判断することが困難であり、この点を改善するのが好ましい。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、活電・非活電の状態を判断する際の確実性を向上させ得る検出結果を報知できる検電器を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の検電器は、検出対象体との間で容量的に結合されることによって生じた検出電圧を出力する検出部と、互いに異なる複数の出力態様で音を出力可能な音出力部と、予め定められて互いに重なり合わない少なくとも3つの基準電圧範囲と前記検出電圧の電圧値とを比較して当該電圧値が属する当該基準電圧範囲に予め対応付けられている前記出力態様で前記音出力部に前記音を出力させる処理部とを備えている。なお、本明細書における「互いに異なる複数の出力態様」には、音量、周波数、および音の出力間隔などの相違により、互いに異なるように聴覚によって認識される複数の出力の態様が含まれる。
請求項2記載の検電器は、検出対象体との間で容量的に結合されることによって生じた検出電圧を出力する検出部と、互いに異なる複数の発光態様で発光可能な発光部と、予め定められて互いに重なり合わない少なくとも3つの基準電圧範囲と前記検出電圧の電圧値とを比較して当該電圧値が属する当該基準電圧範囲に予め対応付けられている前記発光態様で前記発光部を発光させる処理部とを備えている。なお、本明細書における「互いに異なる複数の発光態様」には、色相、明度、彩度、および発光間隔などの相違により、互いに異なるように視覚によって認識される複数の発光の態様が含まれる。
請求項3記載の検電器は、検出対象体との間で容量的に結合されることによって生じた検出電圧を出力する検出部と、互いに異なる複数の出力態様で音を出力可能な音出力部と、互いに異なる複数の発光態様で発光可能な発光部と、予め定められて互いに重なり合わない少なくとも3つの基準電圧範囲と前記検出電圧の電圧値とを比較して当該電圧値が属する当該基準電圧範囲に予め対応付けられている前記出力態様で前記音出力部に前記音を出力させると共に当該電圧値が属する当該基準電圧範囲に予め対応付けられている前記発光態様で前記発光部を発光させる処理部とを備えている。
請求項1記載の検電器では、処理部が、予め定められて互いに異なる少なくとも3つの基準電圧範囲と検出電圧の電圧値とを比較してその電圧値が属する基準電圧範囲に予め対応付けられている出力態様で音出力部に音を出力させる。この場合、例えば、その電圧範囲に検出電圧が属するときには検出対象体が活電状態であると断定することができる最も値が高い基準電圧範囲と、同様に検出対象体が活電状態である可能性が高いと判断することができる2番目に値が高い基準電圧範囲と、同様に検出対象体が非活電状態である可能性が高いと判断することができる3番目に値が高い基準電圧範囲と、同様に検出対象体が非活電状態であると断定することができる最も値が低い基準電圧範囲という4つの基準電圧範囲を予め定めることで、検出対象体の活電・非活電の状態を判断するための検出結果を従来の検電器の検出結果と比較してきめ細かく報知することができる。このため、音の出力態様を聞き分けることにより、検出電圧の電圧値の属する基準電圧範囲を上記の基準電圧範囲のうちから特定することができる結果、少なくとも、最も値が高い基準電圧範囲に検出電圧が属するときには検出対象体が活電状態であり、最も値が低い基準電圧範囲に検出電圧が属するときには検出対象体が非活電状態であると判断でき、逆に、2番目に値が高い基準電圧範囲および3番目に値が高い基準電圧範囲に検出電圧が属するときには活電・非活電の状態を必ずしも確実には断定できないと判断することができる。したがって、この検電器によれば、活電・非活電の状態を判断する際の確実性を向上させ得る検出結果を報知することができる。また、この検電器によれば、検出対象体に対して検電器を近付けたり遠ざけたりする際に、これに応じて音の出力態様が変化するため、この出力態様の変化を聞き分けることによっても検出対象体の活電・非活電の状態を判断することができる。
請求項2記載の検電器では、処理部が、予め定められて互いに異なる少なくとも3つの基準電圧範囲と検出電圧の電圧値とを比較してその電圧値が属する基準電圧範囲に予め対応付けられている発光態様で発光部を発光させる。この場合、例えば、その電圧範囲に検出電圧が属するときには検出対象体が活電状態であると断定することができる値が最も高い基準電圧範囲と、同様に検出対象体が活電状態である可能性が高いと判断することができる2番目に値が高い基準電圧範囲と、同様に検出対象体が非活電状態である可能性が高いと判断することができる3番目に値が高い基準電圧範囲と、同様に検出対象体が非活電状態であると断定することができる最も値が低い基準電圧範囲という4つの基準電圧範囲を予め定めることで、検出対象体の活電・非活電の状態を判断するための検出結果を従来の検電器の検出結果と比較してきめ細かく報知することができる。このため、発光態様を見分けることにより、検出電圧の電圧値の属する基準電圧範囲を上記の基準電圧範囲のうちから特定することができる結果、少なくとも、最も値が高い基準電圧範囲に検出電圧が属するときには検出対象体が活電状態であり、最も値が低い基準電圧範囲に検出電圧が属するときには検出対象体が非活電状態であると判断でき、逆に、2番目に値が高い基準電圧範囲および3番目に値が高い基準電圧範囲に検出電圧が属するときには活電・非活電の状態を必ずしも確実には断定できないと判断することができる。したがって、この検電器によれば、活電・非活電の状態を判断する際の確実性を向上させ得る検出結果を報知することができる。また、この検電器によれば、検出対象体に対して検電器を近付けたり遠ざけたりする際に、これに応じて発光態様が変化するため、この発光態様の変化を見分けることによっても検出対象体の活電・非活電の状態を判断することができる。
請求項3記載の検電器では、処理部が、予め定められて互いに異なる少なくとも3つの基準電圧範囲と検出電圧の電圧値とを比較してその電圧値が属する基準電圧範囲に予め対応付けられている出力態様で音出力部に音を出力させると共に予め対応付けられている発光態様で発光部を発光させる。この場合、例えば、その電圧範囲に検出電圧が属するときには検出対象体が活電状態であると断定することができる最も値が高い基準電圧範囲と、同様に検出対象体が活電状態である可能性が高いと判断することができる2番目に値が高い基準電圧範囲と、同様に検出対象体が非活電状態である可能性が高いと判断することができる3番目に値が高い基準電圧範囲と、同様に検出対象体が非活電状態であると断定することができる最も値が低い基準電圧範囲という4つの基準電圧範囲を予め定めることで、検出対象体の活電・非活電の状態を判断するための検出結果を従来の検電器の検出結果と比較してきめ細かく報知することができる。このため、音出力部による音の出力態様を聞き分けたり、発光部による発光態様を見分けたりすることにより、検出電圧の電圧値の属する基準電圧範囲を上記の基準電圧範囲のうちから特定することができる結果、少なくとも、最も値が高い基準電圧範囲に検出電圧が属するときには検出対象体が活電状態であり、最も値が低い基準電圧範囲に検出電圧が属するときには検出対象体が非活電状態であると判断でき、逆に、2番目に値が高い基準電圧範囲および3番目に値が高い基準電圧範囲に検出電圧が属するときには活電・非活電の状態を必ずしも確実には断定できないと判断することができる。したがって、この検電器によれば、活電・非活電の状態を判断する際の確実性を向上させ得る検出結果を報知することができる。また、この検電器によれば、検出対象体に対して検電器を近付けたり遠ざけたりする際に、これに応じて音の出力態様や発光態様が変化するため、この出力態様の変化を聞き分けたり、発光態様の変化を見分けたりすることによっても検出対象体の活電・非活電の状態を判断することができる。
以下、本発明に係る検電器の最良の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、検電器1の構成について、添付図面を参照して説明する。
この検電器1は、本発明に係る検電器の一例であって、図1に示すように、検出部2、音出力部3a〜3b(以下、区別しないときには「音出力部3」ともいう)、発光部4a〜4b(以下、区別しないときには「発光部4」ともいう)および処理部5を備え、検出対象体100に所定電圧以上の交流電圧が供給されているか否かを検査可能に構成されている。この場合、検出対象体100は、本発明における検出対象体の一例であって、例えば絶縁材料で被覆された電線等が該当する。検出部2は、センサ部21、増幅部22および整流平滑部23を備えている。この場合、センサ部21は、図3に示すように、金属材料で形成された検電板24、および高抵抗値の検出抵抗25を備えている。また、センサ部21は、検電板24が検出対象体100との間で容量的に結合することによって生じる交流電流を検出抵抗25に流して電流−電圧変換することにより、検出抵抗25の両端に発生する交流電圧を出力する。増幅部22は、センサ部21から出力された交流電圧を増幅して出力する。整流平滑部23は、増幅された交流電圧を整流すると共に平滑して、後述する基準電圧範囲と比較するための検出電圧Viを出力する。
音出力部3は、例えば、ブザー、およびブザーを駆動するためのブザー回路(いずれも図示せず)をそれぞれ備え、互いに異なる複数の出力態様で音を出力可能に構成されている。具体的には、各音出力部3は、互いに出力周期の異なる同一周波数の音を出力可能に構成されており、それぞれの音の出力周期が、音出力部3a、音出力部3bおよび音出力部3cの順に短くなるように(つまり、音出力部3a,3b,3cの順に音を出力する繰り返し周波数が高くなるように)設定され、かつそれぞれの音の音量が、音出力部3a、音出力部3bおよび音出力部3cの順に大きくなるように設定されている。また、音出力部3は、後述する検出信号S1〜S3が処理部5から出力されたときに、それぞれ音を出力する。具体的には、音出力部3aは、第1の検出信号S1が処理部5から出力されたときに音を出力し、音出力部3bは、第2の検出信号S2が処理部5から出力されたときに音を出力し、音出力部3cは、第3の検出信号S3が処理部5から出力されたときに音を出力する。
発光部4は、例えば、LED、およびLEDを発光させるための発光回路(いずれも図示せず)を備え、それぞれ異なった発光色(色相)で、すなわち互いに異なる複数の発光態様で発光可能に構成されている。この場合、発光部4aの発光色が黄色、発光部4bの発光色が橙色、発光部4cの発光色が赤色にそれぞれ規定されている。また、発光部4は、検出信号S1〜S3が処理部5から出力されたときに、それぞれ発光する。具体的には、発光部4aは、第1の検出信号S1が処理部5から出力されたときに発光し、発光部4bは、第2の検出信号S2が処理部5から出力されたときに発光し、発光部4cは、第3の検出信号S3が処理部5から出力されたときに発光する。
処理部5は、抵抗51〜54、電源55、コンパレータ56〜58および論理回路59〜61を備えている。抵抗51〜54は、電源55の出力部とグランド電位との間において、抵抗54、抵抗53、抵抗52、抵抗51の順に電源55からグランド電位に向けて直列に接続されている。電源55は、直流の電源電圧V4を生成して出力から出力する。コンパレータ56〜58は、検出部2によって出力された検出電圧Viが反転入力端子にそれぞれ入力されると共に、抵抗51〜54によって分圧された基準電圧V1〜V3が非反転入力端子にそれぞれ入力されて、検出電圧Viの電圧値と基準電圧V1〜V3の電圧値とを比較してハイ電圧またはロウ電圧をそれぞれ出力する。具体的には、コンパレータ56は、検出電圧Viが反転入力端子に入力されると共に抵抗51と抵抗52との接続点における基準電圧V1が非反転入力端子に入力されて、検出電圧Viの電圧値が基準電圧V1の電圧値よりも低いときにハイ電圧を出力して基準電圧V1の電圧値以上のときにロウ電圧を出力する。また、コンパレータ57は、検出電圧Viが反転入力端子に入力されると共に抵抗52と抵抗53との接続点における基準電圧V2が非反転入力端子に入力されて、検出電圧Viの電圧値が基準電圧V2の電圧値よりも低いときにハイ電圧を出力して基準電圧V2の電圧値以上のときにロウ電圧を出力する。また、コンパレータ58は、検出電圧Viが反転入力端子に入力されると共に抵抗53と抵抗54との接続点における基準電圧V3が非反転入力端子に入力されて、検出電圧Viの電圧値が基準電圧V3よりも低いときにハイ電圧を出力して基準電圧V3以上のときにロウ電圧を出力する。
ここで、基準電圧V1〜V3の電圧値は、基準電圧V1、基準電圧V2および基準電圧V3の順に高い電圧値となるように予め定められている。具体的には、基準電圧V1の電圧値は、検出電圧Viの電圧値が基準電圧V1の電圧値未満のときに検出対象体100が交流電圧の供給されていない状態(以下、非活電状態ともいう。)であると断定することができる電圧値に設定されている。また、基準電圧V2の電圧値は、検出電圧Viの電圧値が基準電圧V1の電圧値以上かつ基準電圧V2の電圧値未満のときに検出対象体100について非活電状態である可能性が高いが非活電状態と断定することはできない電圧値であって、検出電圧Viの電圧値が基準電圧V2の電圧値以上基準電圧V3の電圧値未満のときに検出対象体100が交流電圧の供給されている状態(以下、活電状態ともいう。)である可能性が高いが検出対象体100について活電状態と断定することはできない電圧値に設定されている。また、基準電圧V3の電圧値は、検出電圧Viが基準電圧V3の電圧値以上のときには検出対象体100が活電状態であると断定することができる電圧値に設定されている。
論理回路59〜61は、コンパレータ56〜58から出力されるハイ電圧およびロウ電圧に従って検出信号S1〜S3をそれぞれ出力する。具体的には、論理回路59は、論理積回路であって、コンパレータ56からロウ電圧が出力されると共にコンパレータ57からハイ電圧が出力されたときに、第1の検出信号S1を出力する。すなわち、論理回路59は、検出電圧Viの電圧値が基準電圧V1の電圧値以上かつ基準電圧V2の電圧値未満で規定される第2の基準電圧範囲Bに属するときに電圧信号S1を出力する。また、論理回路60は、論理積回路であって、コンパレータ57からロウ電圧が出力されると共にコンパレータ58からハイ電圧が出力されたときに、第2の検出信号S2を出力する。すなわち、論理回路60は、検出電圧Viの電圧値が基準電圧V2の電圧値以上かつ基準電圧V3の電圧値未満で規定される第3の基準電圧範囲Cに属するときに電圧信号S2を出力する。また、論理回路61は、ノット回路であって、コンパレータ58からロウ電圧が出力されたときに、第3の検出信号S3を出力する。すなわち、論理回路61は、検出電圧Viの電圧値が基準電圧V3の電圧値以上かつ電源電圧V4の電圧値以下で規定される第4の基準電圧範囲Dに属するときに電圧信号S3を出力する。なお、論理回路59〜61は、コンパレータ56〜58のすべてからハイ電圧が出力されときには、検出信号S1〜S3をいずれも出力しない。すなわち、論理回路59〜61は、検出電圧Viの電圧値が0ボルト以上かつ基準電圧V1の電圧値未満で規定される第1の基準電圧範囲Aに属するときには、検出信号S1〜S3をいずれも出力しない。
これにより、処理部5は、第1の基準電圧範囲A、第2の基準電圧範囲B、第3の基準電圧範囲Cおよび第4の基準電圧範囲Dという予め定められて互いに重なり合わない4つの基準電圧範囲と、検出電圧Viの電圧値とを比較して、検出信号S1〜S3のうちのいずれか1つの信号を出力するか、あるいは検出信号S1〜S3をいずれも出力しないかを実行することにより、検出電圧Viの電圧値が属する基準電圧範囲に予め対応付けられている出力態様で音出力部3に音を出力させると共に発光態様で発光部4を発光させる。
次に、検電器1の使用方法について、図面を参照して説明する。
まず、図2に示すように、検電器1を手で握った状態で検出対象体100に検電板24を接触させる。これにより、検出対象体100と検電板24とが容量的に結合して両者の間に静電容量C1が形成される。これと同様に、検電器1と人体70との間に静電容量C2が形成されると共に、人体70と大地との間にも静電容量C3が形成される。したがって、例えば検出対象体100に交流電圧Vaが供給されて検出対象体100が活電状態になっているときには、図3に示すように、検出対象体100、静電容量C1、検出抵抗25、静電容量C2、人体70の抵抗71、静電容量C3および大地からなる電流経路に微少な交流電流が流れるため、検出抵抗25の両端に交流電圧が発生する。
これに対して、検出対象体100が非活電状態のときには、原則として、検出対象体100に検電板24を接触させたとしても上記の電流経路に交流電流が流れない。一方、例えば活電状態の他の電線101が検出対象体100の近くに存在するときには、図2に示すように、電線101と検電板24との間で静電容量C4が形成される。したがって、例えば電圧値Vbの交流電圧が電線101に供給されているときには、図3に示すように、電線101、静電容量C4、検出抵抗25、静電容量C2、人体70の抵抗71および大地からなる電流経路に微少な交流電流が流れることがある。この際にも、検出抵抗25の両端に交流電圧が発生する。
続いて、増幅部22が、センサ部21から出力された交流電圧を増幅して出力する。次いで、整流平滑部23が、増幅された交流電圧を整流平滑して検出電圧Viを出力する。この場合、例えば、検出対象体100が非活電状態のときには、原則として、検出電圧Viの電圧値が基準電圧V1の電圧値未満となるため、コンパレータ56〜58がハイ電圧をそれぞれ出力する。これにより、検出電圧Viの属する基準電圧範囲が第1の基準電圧範囲Aに属することになるため、論理回路59〜61が検出信号S1〜S3をいずれも出力しない。したがって、すべての音出力部3が音を出力せず、かつすべての発光部4が発光しない。この結果、音の出力態様を聞き分けたり発光態様を見分けたりすることによって検出対象体100が非活電状態であると判断することができる。また、検出対象体100が非活電状態であっても電線101の影響を受けているときには、検出電圧Viの電圧値が基準電圧V1の電圧値以上となる可能性がある。この場合、検出電圧Viの電圧値が基準電圧V1の電圧値以上で基準電圧V2の電圧値未満のときには、コンパレータ56がロウ電圧を出力すると共にコンパレータ57,58がハイ電圧をそれぞれ出力する。これにより、検出電圧Viの属する基準電圧範囲が第2の基準電圧範囲Bに属することになるため、論理回路59が第1の検出信号S1を出力する。したがって、音出力部3aが規定された出力態様で音を出力すると共に発光部4aが規定された発光態様で発光する。この結果、音の出力態様を聞き分けたり発光態様を見分けたりすることによって検出対象体100が非活電状態である可能性が高いと判断することができる。
これに対して、検出対象体100が活電状態のときには、検出電圧Viの電圧値が基準電圧V2の電圧値以上となる可能性が高く、検出電圧Viの電圧値が基準電圧V2の電圧値以上で基準電圧V3の電圧値未満のときには、コンパレータ56,57がロウ電圧をそれぞれ出力すると共にコンパレータ58がハイ電圧を出力する。これにより、検出電圧Viの属する基準電圧範囲が第3の基準電圧範囲Cに属することになるため、論理回路60が第2の検出信号S2を出力する。したがって、音出力部3bが規定された出力態様で音を出力すると共に発光部4bが規定された発光態様で発光する。この結果、音の出力態様を聞き分けたり発光態様を見分けたりすることによって検出対象体100が活電状態である可能性が高いと判断することができる。一方、検出電圧Viの電圧値が基準電圧V3の電圧値以上のときには、コンパレータ56〜58がロウ電圧をそれぞれ出力する。これにより、検出電圧Viの属する基準電圧範囲が第4の基準電圧範囲Dに属することになるため、論理回路61が第2の検出信号S2を出力する。したがって、音出力部3cが規定された出力態様で音を出力すると共に発光部4cが規定された発光態様で発光する。この結果、音の出力態様を聞き分けたり発光態様を見分けたりすることによって検出対象体100が活電状態であると判断することができる。
さらに、検出対象体100と検電板24とが接触しない状態であっても、容量の小さな静電容量C1が両者の間に形成される。このため、検出対象体100が活電状態のときには、検出対象体100に検電器1を近付けたり遠ざけたりする際にも、図3に示す電流経路に微少な交流電流が流れて検出抵抗25の両端に交流電圧が発生する。この際には、検出対象体100と検電器1の検出部2との距離Lに応じて検出電圧Viの電圧値が変化するため、音出力部3の音の出力態様および発光部4の発光態様が、例えば、図4に示すように、距離Lの長さに応じて変化する。具体的には、距離LがL1、L2およびL3の順に長くなる場合、距離Lが0以上でL1未満のときには検出電圧Viの電圧値が基準電圧範囲Dに属して音出力部3cが音を出力すると共に発光部4cが発光し、距離LがL1以上でL2未満のときには検出電圧Viの電圧値が基準電圧範囲Cに属して音出力部3bが音を出力すると共に発光部4bが発光し、距離LがL2以上でL3未満のときには検出電圧Viの電圧値が基準電圧範囲Bに属して音出力部3aが音を出力すると共に発光部4aが発光し、距離LがL3以上のときには検出電圧Viの電圧値が基準電圧範囲Aに属してすべての音出力部3が音を出力ぜずにかつすべての発光部4が発光しないというように、音出力部3による音の出力態様と発光部4による発光の態様とが順次変化する。このため、例えば、検出対象体100に検電器1を近付けるに従って音出力部3bから音が出力されるようになると共に発光部4bが発光するようになるときには、検出対象体100が活電状態にある可能性が高いと判断することができる。同様にして、検出対象体100から検電器1を遠ざけるに従って音出力部3bから音が出力されなくなると共に発光部4bが発光しなくなるときには、検出対象体100が活電状態にある可能性が高いと判断することができる。
このように、この検電器1によれば、処理部5が、予め定められて互いに異なる少なくとも3つの基準電圧範囲と検出電圧Viの電圧値とを比較して検出電圧Viの電圧値が属する基準電圧範囲に予め対応付けられている出力態様で音出力部3に音を出力させると共に発光態様で発光部4を発光させることにより、検出対象体100の活電・非活電の状態を判断するための検出結果を従来の検電器の検出結果と比較してきめ細かく報知することができる。このため、音出力部3の出力態様を聞き分けたり、発光部4の発光態様を見分けたりすることにより、検出電圧Viの電圧値の属する基準電圧範囲を上記の基準電圧範囲のうちから特定することができる結果、少なくとも、最も値が高い基準電圧範囲Dに検出電圧Viが属するときには検出対象体100が活電状態であり、最も値が低い基準電圧範囲Aに検出電圧Viが属するときには検出対象体100が非活電状態であると判断でき、逆に、2番目に値が高い基準電圧範囲Cおよび3番目に値が高い基準電圧範囲Bに検出電圧Viが属するときには活電・非活電の状態を必ずしも確実には断定できないと判断することができる。したがって、この検電器1によれば、活電・非活電の状態を判断する際の確実性を向上させ得る検出結果を報知することができる。また、この検電器1によれば、検出対象体100に対して検電器1を近付けたり遠ざけたりする際に、これに応じて音の出力態様や発光態様が変化するため、この出力態様の変化を聞き分けたり、発光態様の変化を見分けたりすることによっても検出対象体100の活電・非活電の状態を判断することができる。
なお、本発明は、上記の構成に限定されない。例えば、音出力部3によって出力される音は、互いに異なる周波数の音を用いてもよい。また、音出力部3の構成については、ブザーを用いた構成に限られず、例えば音声出力部を用いて構成することもできる。また、発光部4の発光色は、上記の構成に限られず、例えば青や緑などの発光色を含めて構成することもできる。また、発光部4の構成については、LEDによる構成に限られず、ランプなどを用いて構成することもできる。さらに、報知手段として、音出力部3および発光部4のいずれか一方を備えて構成することもできる。この構成であっても、上記の構成と同じ効果を奏することができる。また、上記の構成では、4つの基準電圧範囲を定めているが、3つまたは5つ以上の基準電圧範囲を定めて構成することもできる。
検電器1のブロック図である。 検電器1の使用状態を示す説明図である。 使用状態における検電器1および人体70を含む測定系の等価回路図である。 検出対象体100と検電器1(検出部2)との間の距離に応じた音出力部3および発光部4の作動状態の一例を示す説明図である。
符号の説明
1 検電器
2 検出部
5 処理部
3a,3b,3c 音出力部
4a,4b,4c 発光部
100 検出対象体
Vi 検出電圧
A,B,C,D 基準電圧範囲

Claims (3)

  1. 検出対象体との間で容量的に結合されることによって生じた検出電圧を出力する検出部と、互いに異なる複数の出力態様で音を出力可能な音出力部と、予め定められて互いに重なり合わない少なくとも3つの基準電圧範囲と前記検出電圧の電圧値とを比較して当該電圧値が属する当該基準電圧範囲に予め対応付けられている前記出力態様で前記音出力部に前記音を出力させる処理部とを備えている検電器。
  2. 検出対象体との間で容量的に結合されることによって生じた検出電圧を出力する検出部と、互いに異なる複数の発光態様で発光可能な発光部と、予め定められて互いに重なり合わない少なくとも3つの基準電圧範囲と前記検出電圧の電圧値とを比較して当該電圧値が属する当該基準電圧範囲に予め対応付けられている前記発光態様で前記発光部を発光させる処理部とを備えている検電器。
  3. 検出対象体との間で容量的に結合されることによって生じた検出電圧を出力する検出部と、互いに異なる複数の出力態様で音を出力可能な音出力部と、互いに異なる複数の発光態様で発光可能な発光部と、予め定められて互いに重なり合わない少なくとも3つの基準電圧範囲と前記検出電圧の電圧値とを比較して当該電圧値が属する当該基準電圧範囲に予め対応付けられている前記出力態様で前記音出力部に前記音を出力させると共に当該電圧値が属する当該基準電圧範囲に予め対応付けられている前記発光態様で前記発光部を発光させる処理部とを備えている検電器。
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