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JP2008105483A - 推進体盗難防止装置 - Google Patents

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JP2008105483A JP2006288423A JP2006288423A JP2008105483A JP 2008105483 A JP2008105483 A JP 2008105483A JP 2006288423 A JP2006288423 A JP 2006288423A JP 2006288423 A JP2006288423 A JP 2006288423A JP 2008105483 A JP2008105483 A JP 2008105483A
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Abstract

【課題】利用者が携帯機を紛失したことに気付かずにシステムをOFFしようとした場合であっても、エンジンを再始動することができる推進体盗難防止装置を提供する。
【解決手段】携帯機1と、車載機器2と、車載機器2に接続されたスイッチ31と、エンジン制御装置8と、システムリレー6とを備え、携帯機1は、送受信機10、11と、記憶回路13と、制御回路12とを含み、車載機器2は、送受信機20、21と、記憶回路23と、制御回路22とを含み、車載機器2の制御回路22は、システムリレー6の消磁が要求された際に、質問信号102を携帯機1に送信して、携帯機1から応答信号101を受信した場合には、システムリレー6を消磁し、携帯機1から応答信号101を受信しない場合には、システムリレー6を消磁せず、エンジン70を再始動可能な未消磁モードに移行するものである。
【選択図】図1

Description

この発明は、エンジン(内燃機関)を搭載して推進する車両などの推進体(例えば、二輪車、船舶、ジェット推進艇など)に適用される盗難防止装置に関し、特に推進体の利用者が携帯する携帯機と、推進体に搭載された推進体側機器との間で双方向通信を行い、通信結果に応じて、例えばエンジンを始動する推進体盗難防止装置に関する。
一般的な車両盗難防止システムは、車両の利用者が携帯する携帯機と、車両に搭載された車載機器との間で双方向通信を行い、携帯機に記憶されたIDコードと車載機器に記憶されたIDコードとの照合結果が一致した場合に、車両のエンジンを始動許可状態にしている。
なお、携帯機は、利用者が携帯するものなので、不注意等によって利用者が携帯機を落としてしまう恐れがある。
ここで、車両が四輪車の場合には、エンジンの始動後に利用者が車内に携帯機を落としたとしても、携帯機を紛失する可能性は低い。しかしながら、車両が二輪車の場合には、エンジンの始動後に利用者が携帯機を落とした際に、落としたことに気付かないまま車両を発進させると、携帯機を紛失する可能性が高くなるという問題点があった。
上記の問題点を解決するために、従来の車両用電子キーシステムは、実車に搭載された制御装置(推進体側機器)と、制御装置からのリクエスト信号の受信に基づいて応答信号を送信する携帯型送受信機(携帯機)とを有し、制御装置は、携帯型送受信機に対して一定時間毎にリクエスト信号を出力する第1の手段と、携帯型送受信機からのリクエスト信号に基づく応答信号を検知する第2の手段と、第2の手段において応答信号が検知されなくなった段階で、警告出力を行う第3の手段と、実車のスタートスイッチのON操作に基づいて携帯型送受信機に対してリクエスト信号を出力する第4の手段と、第4の手段からのリクエスト信号の出力に拘わらず、第2の手段において応答信号が検知されなかった場合に、警告出力を行う第5の手段とを有している(例えば、特許文献1参照)。
上記従来システムでは、車両の走行中に利用者が携帯型送受信機を落とした場合に、第3の手段を通じて警告が出力される。また、利用者が携帯型送受信機を持たずにスタートスイッチをON操作した場合に、第5の手段を通じて警告が出力される。
すなわち、車両の始動段階や走行中において、利用者が携帯型送受信機を落とした場合に、そのことを利用者に知らせることにより、携帯型送受信機を紛失する確率を低減している。
特開2004−114860号公報
従来の車両用電子キーシステムでは、車両の始動段階や走行中において、利用者が携帯型送受信機を落とした場合に警告を出力している。
しかしながら、利用者が警告の出力に気付かない場合や、警告が出力されるメータパネルに太陽光が反射して利用者が警告を見落とす場合があった。
そのため、携帯型送受信機を落としたことに気付かずに車両を移動させた利用者が、車両を利用し終えて警告が出力されているにも関わらず反射的にシステムをOFFすることにより、再度システムをONすることができず、エンジンを再始動することができないという問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題とするものであって、その目的は、利用者が携帯機を紛失し、紛失したことに気付かずにシステムをOFFしようとした場合であっても、エンジンを再始動することができる推進体盗難防止装置を提供することにある。
この発明に係る推進体盗難防止装置は、推進体の利用者が携帯する携帯機と、推進体に搭載された推進体側機器と、推進体側機器に接続された手動操作可能なスイッチと、推進体側機器に接続され、推進体に搭載されたエンジンを制御するエンジン制御装置と、推進体側機器およびエンジン制御装置に接続されたシステムリレーとを備え、携帯機は、推進体側機器との間で双方向通信を行うための携帯機側送受信機と、推進体に対応した固有の暗号コードを記憶する携帯機側記憶回路と、携帯機側送受信機および携帯機側記憶回路に接続された携帯機側制御回路とを含み、推進体側機器は、携帯機との間で双方向通信を行うための推進体側送受信機と、暗号コードに対応した照合コードを記憶する推進体側記憶回路と、推進体側送受信機、推進体側記憶回路、スイッチおよびエンジン制御装置に接続された推進体側制御回路とを含み、推進体側制御回路は、スイッチの操作信号に応答して、照合コードを含む質問信号を、推進体側送受信機を介して携帯機に送信し、携帯機側制御回路は、携帯機側送受信機を介して質問信号を受信して、携帯機側記憶回路から暗号コードを読み出すとともに、質問信号に対応した暗号コードを含む応答信号を、携帯機側送受信機を介して推進体側機器に送信し、推進体側制御回路は、応答信号が質問信号に対応する場合に、システムリレーを励磁してエンジン制御装置を起動させるとともに、エンジン制御装置にエンジンの始動許可信号を出力する推進体盗難防止装置であって、推進体側制御回路は、システムリレーの消磁が要求された際に、質問信号を携帯機に送信して、携帯機から応答信号を受信した場合には、システムリレーを消磁し、携帯機から応答信号を受信しない場合には、システムリレーを消磁せず、エンジンを再始動可能な未消磁モードに移行するものである。
この発明の推進体盗難防止装置によれば、推進体側制御回路は、システムリレーの消磁が要求された際に、質問信号を携帯機に送信して、携帯機から応答信号を受信した場合には、システムリレーを消磁し、携帯機から応答信号を受信しない場合には、システムリレーを消磁せず、エンジンを再始動可能な未消磁モードに移行する。
そのため、利用者が携帯機を紛失し、紛失したことに気付かずにシステムをOFFしようとした場合であっても、エンジンを再始動することができる。
以下、この発明の各実施の形態について図に基づいて説明するが、各図において同一、または相当する部材、部位については、同一符号を付して説明する。
なお、以下の実施の形態では、推進体盗難防止装置を車両(例えば、二輪車)に適用した場合について説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る推進体盗難防止装置の全体構成を概略的に示すブロック図である。図1では、携帯機側送受信機および推進体(車両)側送受信機を相互に関係付けて示している。
図1において、推進体盗難防止装置は、車両の利用者が携帯する携帯機1と、車両(図示せず)に搭載された車載機器2(推進体側機器)とを備えている。
携帯機1は、携帯機側送受信機を構成する送信回路10および受信回路11と、携帯機側制御回路12(以下、「制御回路12」と略称する)と、車両に対応した固有の暗号コードが記憶された携帯機側記憶回路13(以下、「記憶回路13」と略称する)と、送信回路10、受信回路11、制御回路12および記憶回路13に電力を供給するバッテリ14とを備えている。
制御回路12は、記憶回路13から暗号コードを読み出すとともに、送信回路10および受信回路11を介して、車載機器2との間で無線送受信を行う。
一方、車載機器2は、推進体側送受信機を構成する送信回路20および受信回路21と、推進体側制御回路22(以下、「制御回路22」と略称する)と、暗号コードに対応した照合用の照合コードが記憶された推進体側記憶回路23(以下、「記憶回路23」と略称する)と、出力回路24とを備えている。
また、車載機器2には、車載バッテリ9から電力が供給されている。
制御回路22は、記憶回路23から照合コードを読み出すとともに、送信回路20および受信回路21を介して、携帯機1との間で無線送受信を行う。
携帯機1および車載機器2は、送信回路10および受信回路11と、送信回路20および受信回路21とを介して、相互に無線送受信信号101、102を授受するようになっている。
車載機器2内の制御回路22には、車両内の外部操作ボタンからなる手動操作可能なスイッチ31が接続されている。また、制御回路22は、通信線100を介してエンジン制御装置8に接続され、エンジン制御装置8との間で双方向通信可能に構成されている。
また、出力回路24とエンジン制御装置8との間には、システムリレー6が接続されている。
制御回路22は、スイッチ31の操作信号に応答して、運転状態および照合結果に基づく制御信号27を算出し、出力回路24を介してシステムリレー6を含む外部のリレー等(後述する)に制御信号27を出力する。
図2は、図1内の車載機器2の構成を、エンジン制御装置8および周辺機器と関連させて具体的に示すブロック図である。
図2において、車載機器2には、前述のシステムリレー6、エンジン制御装置8、車載バッテリ9およびスイッチ31のみならず、車載バッテリ9からスタータ(モータ)4への通電を行うスタータリレー41と、ステアリングロック開錠センサ51と、ステアリングロック手段52と、各種表示を行う表示ランプ53(報知手段)と、警報駆動用のハザードリレー54(報知手段)と、警報ブザー55(報知手段)と、振動センサ56と、メータ90とが接続されている。
メータ90は、メータ制御回路91と、メータ表示回路92と、車載バッテリ9に接続されてメータ制御回路91およびメータ表示回路92に電力を供給する電源回路93とにより構成されている。
ステアリングロック手段52は、電源(図示せず)から、制御回路22の制御によって電力が供給され、手動でロックされる図示しないステアリング(ハンドル)を、内蔵された電磁ソレノイド(図示せず)等を駆動してアンロックさせる。
ステアリングロック手段52およびメータ90は、エンジン制御装置8とともに、通信線100を介して制御回路22に接続されている。
システムリレー6およびスタータリレー41等を含むリレー群、ならびに、ステアリングロック開錠センサ51および振動センサ56等を含むセンサ群は、車載機器2の周辺機器を構成している。
車載機器2は、前述の各回路20〜24に加えて、スタータリレー41を駆動するスタータリレー駆動回路25と、車載バッテリ9に接続されて送信回路20、受信回路21、制御回路22、記憶回路23、出力回路24、およびスタータリレー駆動回路25に電力を供給する電源回路26とを備えている。
車載機器2内の制御回路22には、スタータリレー駆動回路25、ステアリングロック開錠センサ51および振動センサ56が接続されている。
また、出力回路24からの制御信号27は、システムリレー6、表示ランプ53、ハザードリレー54および警報ブザー55に入力されている。
エンジン制御装置8は、エンジン制御部81と、電源回路82と、エンジン制御部81に接続された入力回路83および出力回路84とを備え、各種アクチュエータ(点火コイル、インジェクタ、燃料ポンプ等)71を介してエンジン70を駆動制御する。
エンジン制御装置8において、電源回路82は、システムリレー6を介して車載バッテリ9に接続され、エンジン制御部81、入力回路83および出力回路24に電力を供給する。
入力回路83には、転倒センサ72および車速センサ73が接続され、出力回路24には、各種アクチュエータ71が接続されている。
各種アクチュエータ71は、システムリレー6を介して車載バッテリ9から電力が供給される。
エンジン制御装置8内のエンジン制御部81は、双方向に送受信可能な通信線100を介して車載機器2内の出力回路24に接続されている。
図1および図2において、エンジン70は、車両に搭載されて推進力を発生する。
携帯機1および車載機器2は、送信回路10、受信回路11、送信回路20および受信回路21を介して、双方向通信を行う。
すなわち、車載機器2内の制御回路22は、スイッチ31の操作信号に応答して、照合コードを含む質問信号(トリガ信号)102を送信回路20から携帯機1に送信する。
また、携帯機1の制御回路12は、車載機器2からの質問信号102を、受信回路11を介して受信し、記憶回路13から暗号コードを読み出すとともに、質問信号102に対応した暗号コードを含む応答信号101を送信回路10から車載機器2に送信する。
これにより、車載機器2内の制御回路22は、携帯機1から受信した応答信号101が質問信号102に対応したものであるか否かを判定し、応答信号101が質問信号102に対応すると判定された場合には、開錠用の制御信号27を生成して車両のステアリングロックを開錠するとともに、エンジン70の始動許可を行う。
なお、車両に取り付けられた単一のスイッチ31は、繰り返し押圧操作されることのみで、ステアリングロック手段52の駆動、システムリレー6のON(励磁)動作による電源回路82、93の起動(システムON)、およびクランキング手段の駆動(エンジン70の始動)を選択的に行うことができる。
このとき、スイッチ31の操作形態としては、短時間の繰り返し操作(ON/OFF)または長時間の継続操作(連続ON)を選択することができる。
例えば、スイッチ31の短時間の繰り返し操作で制御を順次移行する場合には、スイッチ31の操作毎に質問信号102および応答信号101による携帯機1の認証が行われる。
また、スイッチ31の長時間の操作で制御を連続的に移行する場合には、最初の1回のみ質問信号102および応答信号101による携帯機1の認証が行われる。
さらに、スイッチ31の操作により、システムリレー6のOFF(消磁)動作(システムOFF)を行うこともできる。
ここで、車載機器2およびエンジン制御装置8には、各々に設けられたマイクロプロセッサユニットとして、制御回路22、エンジン制御部81が搭載されており、車載機器2およびエンジン制御装置8は、自身が属する車両に固有の共通データを記憶している。
車載機器2の制御回路22は、エンジン制御装置8のエンジン制御部81との間で相互通信を行い、自身が保有する共通データと、エンジン制御部81に記憶された共通データとを比較し、両者が一致した場合に、エンジン制御装置8に対してエンジン70の始動許可信号を出力する。
次に、図1および図2に示した各回路の具体的な動作について説明する。
まず、携帯機1を携帯する利用者が、車両近傍でスイッチ31を操作すると、車載機器2内の制御回路22は、記憶回路23から照合コードを読み出し、暗号照合するための質問信号102をトリガ信号として、送信回路20を介して無線送信する。
このとき、携帯機1を携帯した利用者が車載機器2の送信範囲内に存在すれば、携帯機1内の受信回路11は、質問信号102を受信する。
もし、携帯機1を携帯しない者がスイッチ31を操作しても、信号の送受信および照合等が行われることはない。
続いて、携帯機1内の制御回路12は、質問信号102に含まれる照合コードを参照して、暗号コードを送信するか否かを判定する。
このときの判定処理は、いわゆるIDコードを受信したか否かの判定処理で代用することができる。すなわち、車載機器2から受信した照合コードが、どの車両から送信されたものであるかを判定することにより、自車から送信された照合コードのみに反応することができる。
制御回路12は、受信した照合コードが自車から送信されたものであると判定されれば、記憶回路13から暗号コードを読み出し、応答信号101として、送信回路10を介して無線送信する。
なお、携帯機1内のバッテリ14は、各回路部を動作させるための電力供給源であり、応答信号101の送信が終了して次の質問信号102を受信するまでは、電力を消費することがないように、低消費モードで質問信号102の受信を待機する状態となる。
また、バッテリ14は、質問信号102の受信時に起動して電力供給を可能とするために、電力消費を抑制可能な省エネタイプに構成されている。
車載機器2は、携帯機1からの応答信号101(暗号コードを含む)を、受信回路21を介して受信し、車載機器2内の制御回路22は、記憶回路23に記憶している照合コードを読み出して、受信した暗号コードとの照合を行う。
制御回路22は、照合結果として、照合コードと暗号コードとが一致すると判定された場合に、例えばステアリングが施錠(ロック)されていれば、開錠(アンロック)するための制御信号27を出力回路24から出力する。
また、利用者がスイッチ31を再度操作すると、前述と同様に、IDコードの照合が行われる。
この照合により、IDコード(暗号コードおよび照合コード)が一致すると判定されれば、車載機器2内の制御回路22は、出力回路24から制御信号27を生成してシステムリレー6をONさせ、エンジン制御装置8を起動させる。
このとき、システムリレー6をONすることにより、各種アクチュエータ71にも電力が供給される。
また、制御回路22は、エンジン制御装置8に対し、通信線100を介して、エンジン70に対する始動許可信号を出力する。
なお、暗号コードと照合コードとが不一致の場合には、車載機器2から制御信号27が出力されず、システムリレー6はONされない。
始動許可信号が出力される前において、当該の車両に固有の共通データが組み込まれた車載機器2およびエンジン制御装置8は、通信線100を介して共通データの授受を行う。
車載機器2内の制御回路22は、共通データを比較し、共通データが一致した後に始動許可信号を出力する。また、車載機器2は、自身の保有する共通データと、エンジン制御装置8内の共通データとが一致しない場合には、エンジン70の始動許可信号を出力せずに、一定時間後にシステムリレー6をOFFする。
また、前述のように、制御回路22には、ステアリングロックの開錠を検出するためのステアリングロック開錠センサ51と、エンジン70の運転が不許可の状態において、車両の振動を検出して盗難発生を感知する振動センサ56とが接続されている。
また、出力回路24には、各種表示を行う表示ランプ53と、表示ランプ53と同様の警告を行うハザードリレー54と、盗難発生時に警告音を発生する警報ブザー55とが接続されている。
表示ランプ53は、ステアリングロック手段52の開錠異常表示、エンジン制御装置8の起動異常表示、または、盗難時の警告表示等を行う。
ハザードリレー54は、照合結果が一致した場合にフラッシャランプをアンサーバック表示するとともに、盗難発生時に点滅による警告駆動を行う。
さらに、エンジン制御装置8内のエンジン制御部81(エンジン70の運転制御手段)は、エンジン70の運転状態に応じた駆動信号を、出力回路24を介して出力し、各種アクチュエータ71を操作するとともに、エンジン70の運転を不許可とする。
なお、エンジン制御部81には、車両の転倒を検出する転倒センサ72、および車両の車速を検出するとともに、メータ90用の累積走行距離の計算をする車速センサ73のみならず、エンジン制御に必要な運転状態(吸気温、水温、吸入空気量等)を検出する各種センサ(図示せず)が接続されている。
次に、図1および図2とともに、図3を参照しながら、利用者がステアリングロックを開錠し、システムリレー6をON(システムON)した後にエンジン70を起動し、その後、システムリレー6をOFF(システムOFF)してステアリングをロックするまでの一連の動作について説明する。
図3は、この発明の実施の形態1による推進体盗難防止装置の動作状態をフローチャートで示す状態遷移図である。
図3において、まず、システムの初期状態(ステアリングロック施錠中)においては、システムOFF状態である(ステップ601)。
ここで、スイッチ31を短押しすると、これに応答して、車載機器2内の制御回路22は、携帯機1から送信された暗号コードを照合コードと比較して、携帯機1の認証を行う(ステップS1)。
ステップS1において、暗号コードと照合コードとが一致すると判定された場合には、システムOFFの状態で、ステアリングロックを開錠する(ステップ602)。
一方、暗号コードが照合コードと不一致であると判定された場合には、現状のシステムOFF状態(ステップ601)を継続する。
さらに、ステアリングロック開錠状態(ステップ602)で、スイッチ31を短押しすると、車載機器2内の制御回路22は、携帯機1からの暗号コードを照合コードと再度比較し、携帯機1の認証を行う(ステップS2)。
ステップS2において、暗号コードが照合コードと一致すると判定された場合には、制御回路22は、システムリレー6をONさせる。
これにより、動作状態は、システムON状態(エンジン70は、まだ停止状態)に移行する(ステップ603)。
このとき、エンジン制御装置8が立ち上がると同時に、制御回路22は、通信線100を介してエンジン制御装置8にエンジン始動許可信号を与え、各種アクチュエータ71を始動許可状態にする。
ここで、システムON状態(ステップ603)から、システムOFF状態に戻したい(システムリレー6をOFFしたい)場合には、スイッチ31を長押し(携帯機1を認証)する(ステップS3)。
これに応答して、制御回路22は、システムリレー6をOFFし、動作状態は、システムOFF状態(ステップ602)に戻る。
また、システムON状態(ステップ603)で放置された場合、車載機器2は、一定時間T[秒](例えば、30秒)だけ経過した(ステップ604)後に、システムリレー6をOFFして、動作状態をシステムOFF状態(ステップ602)にする。
一方、システムON状態(ステップ603)から、再びスイッチ31を短押し(または、図示しないスタータスイッチをON)すると(ステップS4)、制御回路22は、スタータリレー駆動回路25を介してスタータリレー41をONさせる。
これにより、スタータ4が一定時間Ts[秒](たとえば、3秒)にわたって駆動し、システムON状態で、エンジン70をクランキング動作させることができる(ステップ605)。
一定時間Ts(3秒)の経過直後または一定時間Ts以内にエンジン70が完爆した場合には(ステップS5)、システムON状態で、エンジン70は、始動状態または起動中の状態となる(ステップ606)。
エンジン70が始動状態または起動中の状態(ステップ606)において、制御回路22は、任意の所定周期で携帯機1を認証している。
このとき、携帯機1が検出(認証)されなかった場合には(ステップS6)、制御回路22は、表示ランプ53、ハザードリレー54および警報ブザー55を用いて、携帯機1の紛失報知を行い、動作状態は、携帯機紛失報知状態(ステップ607)になる。
携帯機紛失報知状態(ステップ607)で、携帯機1が検出(認証)された場合には(ステップS7)、制御回路22は、報知を終了し、動作状態は、エンジン70が始動状態または起動中の状態(ステップ606)に戻る。
ここで、エンジン70の回転のみを停止させたいときには、図示しないエンジンストップSW(キルスイッチ)をONすることにより(ステップS8)、エンジン70の回転を停止させることができる。
一方、システムON状態(ステップ605)からエンストした場合(ステップS9)、または、エンジン70が始動状態または起動中の状態(ステップ606)からエンストした場合(ステップS10)には、システムONのエンジン停止状態(ステップ603)に戻る。
エンジン70が始動状態または起動中の状態(ステップ606)において、エンジン70を停止させたい場合には、スイッチ31を長押しする(ステップS11)。
これに応答して、制御回路22は、再度携帯機1から送信された暗号コードを照合コードと比較して、携帯機1の認証を行う。この認証は、少なくとも1回以上実行される。
このとき、携帯機1が検出(認証)された場合には、制御回路22は、システムリレー6をOFFし、動作状態は、システムOFF状態(ステップ602)に戻る。
一方、携帯機1が検出(認証)されなかった場合には(ステップS12)、制御回路22は、表示ランプ53、ハザードリレー54および警報ブザー55を用いて、携帯機1の紛失報知を行い、動作状態は、携帯機紛失報知状態(未消磁モード)に移行する(ステップ607)。
携帯機紛失報知状態(ステップ607)で、携帯機1が検出(認証)された場合には(ステップS13)、制御回路22は、報知を終了するとともに、システムリレー6をOFFし、動作状態は、システムOFF状態(ステップ602)に戻る。
また、携帯機紛失報知状態(ステップ607)で、任意の所定時間が経過した(ステップ608)場合には、制御回路22は、報知を終了するとともに、システムリレー6をOFFし、動作状態は、システムOFF状態(ステップ602)に戻る。
ステアリングロック開錠のシステムOFF状態(ステップ602)から、ステアリングロック施錠のシステムOFF状態(ステップ601)に移行させたい場合には、手動にてステアリングロック手段52に設けられたロックボタン(図示せず)を押すのみでよい(ステップS14)。
また、ステアリングロック施錠のシステムOFF状態(ステップ601)から、一気にエンジン70始動させて、システムON状態(ステップ603)に移行したい場合には、スイッチ31を長押し(携帯機1を認証)する(ステップS15)。
これに応答して、制御回路22は、ステアリングロック手段52の開錠動作およびシステムON動作をほぼ同時に実行し、システムOFF状態(ステップ601)からシステムON状態(ステップ603)に直接移行することができる。
このとき、制御回路22は、ステップS15において、携帯機1の暗号コードと照合コードとの比較処理を1回のみ実行するので、システムON状態への移行時間の短縮を実現することができる。
次に、図4および図5のタイミングチャートを参照しながら、スイッチ31の操作時間(短押し、長押し)に応じた車載機器2内の制御回路22の動作について、さらに具体的に説明する。
図4は、スイッチ31を短押しで順次操作した場合の制御回路22の動作を示し、図5は、スイッチ31を長押し操作した場合の制御回路22の動作を示している。
図4および図5においては、利用者によるスイッチ31のON/OFF操作と、車載機器2内での暗号コードの比較動作と、制御回路22によるステアリングロック手段52の開錠/施錠動作と、制御回路22によるシステムリレー6のON/OFF動作とが、相互に関連付けて示されている。
また、スイッチ31の操作タイミングを、図3内の各ステップS1、S2、S11、S15に対応付けて示している。
まず、図4に示すように、システムOFFでかつステアリングロック施錠状態において、スイッチ31の短押し操作(ステップS1、S2)が繰り返し順次実行された場合には、車載機器2内の制御回路22は、それぞれの短押し操作後に、暗号コード比較処理を実行し、暗号コードの一致が判定されれば、操作タイミングに応じた処理を実行する。
すなわち、最初の短押し操作(ステップS1)に応答して、暗号コードの比較後に、ステアリングロック手段52の開錠動作を行い、次の短押し操作(ステップS2)に応答して、暗号コードの比較後に、システムリレー6をONさせる。
また、システムリレー6のON状態において、スイッチ31の長押し操作(ステップS11)を実行すると、制御回路22は、これに応答して、再度携帯機1から送信された暗号コードを照合コードと比較して、携帯機1の認証を行う。
このとき、携帯機1が検出(認証)された場合には、制御回路22は、図4の実線で示すように、速やかにシステムリレー6をOFFする。
一方、携帯機1が検出(認証)されなかった場合には、動作状態は、上記の未消磁モードに移行し、制御回路22は、図4の破線で示すように、システムリレー6のOFFを上記の所定時間遅延させるとともに、利用者に携帯機1の紛失報知を行う。
ここで、システムリレー6のOFFを遅延させている最中にスイッチ31を短押しすることにより、暗号コードの比較処理を実行することなく、再度エンジン70を始動させることができる。
なお、未消磁モードにおいては、再度エンジン70を始動させることができるものの、利用者が携帯機1の紛失を認知した上で、再度スイッチ31を長押し(所定操作)することにより、システムリレー6をOFFしてもよい。
この場合には、車載バッテリ9の放電を抑制することができる。
一方、図5に示すように、システムリレー6がOFF状態でかつステアリングロック施錠状態において、スイッチ31の長押し操作(ステップS15)が実行された場合には、制御回路22は、暗号コードの比較後に、システムリレー6の励磁およびステアリングロック手段52の開錠動作を、ほぼ同時に実行する。
この場合、前述のように、車載機器2内での暗号コード比較処理は、長押し操作時(ステップS15)に1回のみ実行されるので、システムON状態への移行時間を短縮することができる。
なお、システムリレー6のON状態において、スイッチ31の長押し操作(ステップS11)が実行された場合には、上記図4の場合と同様に、制御回路22は、再度携帯機1から送信された暗号コードを照合コードと比較して、携帯機1の認証を行い、以下同様の動作を実行する。
この発明の実施の形態1に係る推進体盗難防止装置によれば、システムリレー6のON状態において、スイッチ31の長押し操作(システムリレー6のOFF要求)が実行された場合に、車載機器2の制御回路22は、携帯機1から送信された暗号コードを照合コードと比較して、携帯機1の認証を行う。
このとき、携帯機1が検出(認証)された場合には、制御回路22は、速やかにシステムリレー6をOFFする。
一方、携帯機1が検出(認証)されなかった場合には、動作状態は、エンジン70を再始動することができる未消磁モードに移行し、制御回路22は、システムリレー6のOFFを所定時間遅延させるとともに、利用者に携帯機1の紛失報知を行う。
そのため、利用者が携帯機1を紛失し、紛失したことに気付かずにシステムをOFFしようとした場合であっても、エンジン70を再始動することができる。
また、未消磁モードに移行したことを利用者に報知することにより、利用者への注意を喚起することができる。
なお、上記実施の形態1では、スイッチ31を押しボタンとして説明したが、これに限定されない。
スイッチは、例えば四輪車の電子キーシステムで利用されるノブ式のスイッチであっても、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
図6は、この発明の実施の形態1に係る推進体盗難防止装置のスイッチ32を示す別の構成図である。スイッチ32は、例えば四輪車の電子キーシステムで利用されるノブ式のスイッチである。
図6において、スイッチ32は、ノブ式シリンダ200と、ノブ201と、回転式スイッチ部202と、ロック機構203と、接点部204とを含んでいる。
ノブ201は、利用者によって回転あるいは押圧されるものであり、押圧されることにより、前述のスイッチ31と同様の機能を果たす。回転式スイッチ部202は、ノブ201の操作に応じてLOCK、OFF、ONの各位置に回転し、接点部204と協働して電気的な接続を形成する。ロック機構203は、通信線100を介して車載機器2に接続され、制御回路22の制御によって回転式スイッチ部202をロックする。
ここで、ノブ201がLOCKからOFF、あるいはOFFからONに回転された場合に、車載機器2内の制御回路22は、暗号コード比較処理を実行し、暗号コードの一致が判定されれば、操作タイミングに応じた処理を実行する。
すなわち、最初の回転操作に応答して、暗号コードの比較後に、ステアリングロック手段52の開錠動作を行い、次の回転操作に応答して、暗号コードの比較後に、システムリレー6をONさせる。
また、システムリレー6のON状態において、ノブ201がONからOFFに回転されると、制御回路22は、これに応答して、再度携帯機1から送信された暗号コードを照合コードと比較して、携帯機1の認証を行う。
このとき、携帯機1が検出(認証)された場合には、制御回路22は、速やかにシステムリレー6をOFFするとともに、ロック機構203を介して、回転式スイッチ部202をロックする。
一方、携帯機1が検出(認証)されなかった場合には、動作状態は、未消磁モードに移行し、制御回路22は、システムリレー6のOFFを任意の所定時間遅延させるとともに、所定時間が経過するまで、ロック機構203を駆動しない。
ロック機構203の駆動を遅延させている最中にノブ201をOFFからONに回転させることにより、暗号コードの比較処理を実行することなく、再度エンジン70を始動させることができる。
また、未消磁モードにおいて、利用者が携帯機1の紛失を認知した上で、ノブ201を数回長押し(所定操作)することにより、システムリレー6をOFFしてもよい。
この場合には、車載バッテリ9の放電を抑制することができる。
また、上記実施の形態1では、推進体盗難防止装置を2輪車に適用した場合を例にとって説明したが、エンジン70で推進する他の任意の推進体(自動車、ATV、船舶、ジェット推進艇など)に適用できることは言うまでもない。
この発明の実施の形態1に係る推進体盗難防止装置の全体構成を概略的に示すブロック図である。 この発明の実施の形態1に係る車載機器の具体的な機能構成を、周辺ユニットとともに示すブロック図である。 この発明の実施の形態1による推進体盗難防止装置の動作状態を示す状態遷移図である。 この発明の実施の形態1によるスイッチの短時間操作時の動作を示すタイミングチャートである。 この発明の実施の形態1によるスイッチの長時間操作時の動作を示すタイミングチャートである。 この発明の実施の形態1に係る推進体盗難防止装置のスイッチを示す別の構成図である。
符号の説明
1 携帯機、2 車載機器(推進体側機器)、6 システムリレー、8 エンジン制御装置、10 送信回路(携帯機側送受信機)、11 受信回路(携帯機側送受信機)、12 制御回路(携帯機側制御回路)、13 記憶回路(携帯機側記憶回路)、20 送信回路(推進体側送受信機)、21 受信回路(推進体側送受信機)、22 制御回路(推進体側制御回路)、23 記憶回路(推進体側記憶回路)、31、32 スイッチ、53 表示ランプ(報知手段)、54 ハザードリレー(報知手段)、55 警報ブザー(報知手段)、70 エンジン、101 応答信号、102 質問信号、201 ノブ、202 回転式スイッチ部、203 ロック機構。

Claims (6)

  1. 推進体の利用者が携帯する携帯機と、
    前記推進体に搭載された推進体側機器と、
    前記推進体側機器に接続された手動操作可能なスイッチと、
    前記推進体側機器に接続され、前記推進体に搭載されたエンジンを制御するエンジン制御装置と、
    前記推進体側機器および前記エンジン制御装置に接続されたシステムリレーとを備え、
    前記携帯機は、
    前記推進体側機器との間で双方向通信を行うための携帯機側送受信機と、
    前記推進体に対応した固有の暗号コードを記憶する携帯機側記憶回路と、
    前記携帯機側送受信機および前記携帯機側記憶回路に接続された携帯機側制御回路とを含み、
    前記推進体側機器は、
    前記携帯機との間で双方向通信を行うための推進体側送受信機と、
    前記暗号コードに対応した照合コードを記憶する推進体側記憶回路と、
    前記推進体側送受信機、前記推進体側記憶回路、前記スイッチおよび前記エンジン制御装置に接続された推進体側制御回路とを含み、
    前記推進体側制御回路は、前記スイッチの操作信号に応答して、前記照合コードを含む質問信号を、前記推進体側送受信機を介して前記携帯機に送信し、
    前記携帯機側制御回路は、前記携帯機側送受信機を介して前記質問信号を受信して、前記携帯機側記憶回路から前記暗号コードを読み出すとともに、前記質問信号に対応した暗号コードを含む応答信号を、前記携帯機側送受信機を介して前記推進体側機器に送信し、
    前記推進体側制御回路は、前記応答信号が前記質問信号に対応する場合に、前記システムリレーを励磁して前記エンジン制御装置を起動させるとともに、前記エンジン制御装置に前記エンジンの始動許可信号を出力する推進体盗難防止装置であって、
    前記推進体側制御回路は、前記システムリレーの消磁が要求された際に、前記質問信号を前記携帯機に送信して、前記携帯機から前記応答信号を受信した場合には、前記システムリレーを消磁し、前記携帯機から前記応答信号を受信しない場合には、前記システムリレーを消磁せず、前記エンジンを再始動可能な未消磁モードに移行することを特徴とする推進体盗難防止装置。
  2. 前記推進体側制御回路は、前記未消磁モードにおいて、前記スイッチに所定操作が実行された場合に、前記システムリレーを消磁することを特徴とする請求項1に記載の推進体盗難防止装置。
  3. 前記推進体側制御回路は、前記未消磁モードに移行した後、所定時間が経過してから前記システムリレーを消磁することを特徴とする請求項1に記載の推進体盗難防止装置。
  4. 前記スイッチは、前記利用者が操作するノブと、前記ノブの操作に応じて回転する回転式スイッチ部と、前記推進体側制御回路に接続され、前記回転式スイッチ部をロックするロック機構とを含み、
    前記推進体側制御回路は、前記所定時間が経過するまで、前記ロック機構を駆動しないことを特徴とする請求項3に記載の推進体盗難防止装置。
  5. 前記未消磁モードに移行したことを報知する報知手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1から請求項4までの何れか1項に記載の推進体盗難防止装置。
  6. 前記報知手段は、発光あるいは表示により報知を行う表示手段、および音声により報知を行う音声発生手段の少なくとも一方を含むことを特徴とする請求項5に記載の推進体盗難防止装置。
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JP2018052297A (ja) * 2016-09-29 2018-04-05 本田技研工業株式会社 車両の相互認証システム
JP2018103937A (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 川崎重工業株式会社 鞍乗型車両用の無線式認証装置

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