JP2008100301A - ダイヤモンド被覆切削インサート及び切削工具 - Google Patents
ダイヤモンド被覆切削インサート及び切削工具 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】被覆膜を形成したダイヤモンド被覆切削インサート1であり、この被覆膜のラマンスペクトル分析において1140±30cm−1、1330±10cm−1、1480±50cm−1および1580±20cm−1にピークが存在し、1480±50cm−1におけるピークの強度が1580±20cm−1におけるピークの強度より大であるラマンスペクトルを持つダイヤモンド被覆切削インサート1、およびこのダイヤモンド被覆切削インサート1を備えた切削工具2。
【選択図】図1
Description
前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、被覆膜を形成したダイヤモンド被覆切削インサートであり、この被覆膜のラマンスペクトル分析において1140±30cm−1、1330±10cm−1、1480±50cm−1及び1580±20cm−1にピークが存在し、1480±50cm−1におけるピークの強度が1580±20cm−1におけるピークの強度より大であるラマンスペクトルを持つダイヤモンド被覆切削インサートであり、
請求項2は、前記被覆膜が気相合成法により形成されて成る前記請求項1に記載のダイヤモンド被覆切削インサートであり、
請求項3は、被覆膜の膜厚が3〜30μmである請求項1又は2に記載のダイヤモンド被覆切削インサートであり、
請求項4は、被覆膜により被覆される母材表面が炭窒化チタンを主成分とするβ相を含有する炭化タングステン超硬合金である請求項1〜3のいずれか1項に記載のダイヤモンド被覆切削インサートであり、
請求項5は、被覆膜が膜厚よりも小さいダイヤモンド微粒子の積み重なった構造である請求項1〜4のいずれか1項に記載のダイヤモンド被覆切削インサートであり、
請求項6は、請求項1〜5のいずれか1項に記載のダイヤモンド被覆切削インサートを備えた切削工具である。
図1に示すような形状を有する、β炭化タングステンを含む超硬合金製の母材の表面に、図7に示す熱フィラメント法装置19で、被覆膜を形成してダイヤモンド被覆切削インサートを製造した。
チャンバ内圧:3999.66Pa(30Torr)、
母材温度:800℃、
混合ガス供給速度:500ml/分、
混合ガス組成比率(体積比率):水素/メタン/窒素=960/40/4、
フィラメント印加電圧/電流:20V/100A、
フィラメント温度:1800℃、
被覆膜形成時間:3〜30時間、
被覆膜厚さ:実施例毎に表1に示す。
実施例3で形成された被覆膜のSEM写真を図3に示した。
前記実施例1〜5における被覆膜を形成する条件において、比較例1及び比較例2は窒素を導入せずに被覆膜を形成させ、比較例5及び比較例6は混合ガスの窒素の含量をメタンに対して8vol%として被覆膜を形成させた他は前記実施例1〜5における条件と同様にして、母材の表面に被覆膜を形成してダイヤモンド被覆切削インサートを製造した。また、比較例1及び比較例2、並びに比較例5及び比較例6の膜厚がそれぞれ相違しているのは被覆膜形成の時間の相違による。比較例2で形成された被覆膜のSEM写真を図4に示した。
(比較例3,4)
特公昭62−6747号公報に記載の実施例3と同様にしてダイヤモンド被覆切削インサートを製造した。
実施例、比較例で製造したダイヤモンド被覆インサートのラマンスペクトル分析、及び切削剥離試験結果を表1に示した。
・ラマンスペクトル分析
アルゴンレーザ光(波長488nm)を使用してラマンスペクトルを測定した。強度は、ラマンスペクトルの1000cm−1と1800cm−1の区間で直線のベースラインを作って、これに対する高さで測定した。実施例3において母材に形成された被覆膜のラマンスペクトルを図8に示した。
・切削剥離試験
切削速度及び切り込みを一定にして切削を開始し、一定加工長ごとに切削送りを増加させていき、被覆膜の剥離が起きるまで続ける。被覆膜の剥離が起きたときの切削送りにより評価した。
被削材:アルミニウム合金(AC4A)、
チップ形状:SPGN120308 刃先処理:なし
切削速度:471mm/min、 送り:f=0.1〜 mm/rev
切り込み:d=0.5mm、 切削油:あり
2:切削工具
3:ホルダ
A,B:被覆膜の層厚
4:この発明の被覆膜
5:従来の被覆膜
6:ナノサイズのダイヤモンド粒子
7:ミクロンサイズのダイヤモンド粒子
8:グラファイト
9:グラファイト以外の非ダイヤモンド成分
10:母材
11:チャンバー
12:排気管
13:混合ガス導入管
14:台座
15:母材
16:熱フィラメント
17:支持柱兼用の電極
18:電源
19:熱フィラメント法化学蒸着装置
Claims (6)
- 被覆膜を形成したダイヤモンド被覆切削インサートであり、この被覆膜のラマンスペクトル分析において1140±30cm−1、1330±10cm−1、1480±50cm−1および1580±20cm−1にピークが存在し、1480±50cm−1におけるピーク強度が1580±20cm−1におけるピーク強度より大であるラマンスペクトルを持つダイヤモンド被覆切削インサート。
- 前記被覆膜が気相合成法により形成されて成る前記請求項1に記載のダイヤモンド被覆切削インサート。
- 被覆膜の膜厚が3〜30μmである請求項1又は2に記載のダイヤモンド被覆切削インサート。
- 被覆膜により被覆される母材表面が炭窒化チタンを主成分とするβ相を含有する炭化タングステン超硬合金である請求項1〜3のいずれか1項に記載のダイヤモンド被覆切削インサート。
- 被覆膜が膜厚よりも小さいダイヤモンド微粒子の積み重なった構造である請求項1〜4のいずれか1項に記載のダイヤモンド被覆切削インサート。
- 請求項1〜5のいずれか1項に記載のダイヤモンド被覆切削インサートを備えた切削工具。
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JP2006283115A JP2008100301A (ja) | 2006-10-17 | 2006-10-17 | ダイヤモンド被覆切削インサート及び切削工具 |
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2006
- 2006-10-17 JP JP2006283115A patent/JP2008100301A/ja active Pending
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