JP2008189725A - ゴム組成物及びこれを用いたタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】従来とは異なる手法にて、タイヤトレッドへの適用時に諸性能を損なうことなく高いグリップ性能を得ることができるゴム組成物、その製造方法及びこのゴム組成物を用いたタイヤを提供する。
【解決手段】層状粘土鉱物と、フェノール系樹脂とが配合されてなるゴム組成物である。このゴム組成物は、層状粘土鉱物と、フェノール系樹脂とをゴム組成物の配合時に混入するか、予め層状粘土鉱物とフェノール系樹脂とを混合した後、得られた混合物をゴム組成物の配合時に混入することにより得ることができる。タイヤは、このゴム組成物をトレッド部材に用いたものである。
【選択図】なし
【解決手段】層状粘土鉱物と、フェノール系樹脂とが配合されてなるゴム組成物である。このゴム組成物は、層状粘土鉱物と、フェノール系樹脂とをゴム組成物の配合時に混入するか、予め層状粘土鉱物とフェノール系樹脂とを混合した後、得られた混合物をゴム組成物の配合時に混入することにより得ることができる。タイヤは、このゴム組成物をトレッド部材に用いたものである。
【選択図】なし
Description
本発明はゴム組成物及びこれを用いたタイヤに関し、更に詳しくは優れたグリップ性能を発揮するタイヤトレッド用ゴム組成物及びこれを用いたタイヤに関するものである。
近年、自動車の性能向上、道路の舗装化及び高速道路網の発達に伴い、高運動性能を備えた空気入りタイヤの要求が強まっている。この高運動性能が高いほど、より高速で正確且つ安全に走行することが可能となる。とりわけ、加速性能やブレーキ性能に代表されるグリップ性能は重要な要求特性である。
従来より、高グリップ性能を得るために、タイヤトレッド用ゴム組成物にガラス転移温度の高いゴムである高スチレン含有率のスチレン・ブタジエン共重合体ゴムを使用する方法が知られている。しかし、この方法では、走行によるゴム温度の上昇と共に損失正接tanδ値が低下するため、タイヤ温度が上昇するとグリップ性能が低下してしまうという不都合があった。
この不都合を解消するために、特許文献1では、1,3−ブタジエン、スチレンまたはイソプレン等のモノマーと、ジフェニル−2−メタクリロイロキシエチルホスフェートまたはジフェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート等のジフェニルホスフェート基を含むメタクリレート化合物またはアクリレート化合物とを共重合して得られる共重合体ゴムを使用する技術が提案されている。
特開昭59−187011号公報(特許請求の範囲等)
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、天然ゴムに適用できないばかりではなく、製造条件によってはポリマー、例えば、スチレン・ブタジエン共重合体ゴム、ポリブタジエンゴムの本来有すべき性質を損なうという不都合があった。
一方、プロセスオイル及びカーボンブラックを高充填した配合系を使用することにより、ゴム組成物のtanδ値を大きくする方法もあるが、この方法では、グリップ性能は向上するものの、破壊特性や耐摩耗性の著しい低下が起こるため、高充填には限界があり、要求レベルの高グリップ性能を得難いという不都合があった。
更に、ゴム組成物に、ある種の樹脂を添加することによりゴム−路面間の凝着を高めてグリップ性能を向上させる方法もあるが、一般的に高いグリップ性能が得られる樹脂ほど、製造工程中に存在する金属ミキサー及び金属ロールとの密着性が高くなり、工場作業性を阻害する傾向となる。従って、かかる樹脂を改良することによってグリップ性能の向上を図る方法も困難であるのが実状である。
そこで本発明の目的は、このような状況下、従来とは異なる手法にて、タイヤトレッドへの適用時に諸性能を損なうことなく高いグリップ性能を得ることができるゴム組成物、その製造方法及びこのゴム組成物を用いたタイヤを提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討した結果、層状粘土鉱物とフェノール系樹脂とを組み合わせて使用することにより前記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明のゴム組成物は、ゴム成分に対し、層状粘土鉱物と、フェノール系樹脂とが配合されてなることを特徴とするものである。
また、本発明のゴム組成物の製造方法は、層状粘土鉱物と、フェノール系樹脂とをゴム組成物の配合時に混入することを特徴とするものである。
さらに、本発明の他のゴム組成物の製造方法は、予め層状粘土鉱物とフェノール系樹脂とを混合した後、得られた混合物をゴム組成物の配合時に混入することを特徴とするものである。
さらにまた、本発明のタイヤは、前記ゴム組成物をトレッド部材に用いたことを特徴とするものである。
本発明のゴム組成物は、タイヤに用いた際にタイヤの諸性能を損なうことなく、従来のものと比較してグリップ性能を大幅に改良することができる。
以下に本発明の実施の形態について詳細を説明する。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分としては、天然ゴム及び合成ゴムを単独使用でも併用でもよい。合成ゴムとしては、合成ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン・ブタジエン共重合体ゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体ゴム(EPDMゴム)等が好適に挙げられる。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分としては、天然ゴム及び合成ゴムを単独使用でも併用でもよい。合成ゴムとしては、合成ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、スチレン・ブタジエン共重合体ゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体ゴム(EPDMゴム)等が好適に挙げられる。
本発明のゴム組成物は、層状粘土鉱物と、フェノール系樹脂とが一緒に配合されていることが肝要であり、これにより、タイヤに用いた際に、従来のものと比較してグリップ性能を大幅に改良することができる。このメカニズムは次のように考えられる。即ち、層状粘土鉱物には、Nd−、K+、Mg−1、Ca2+などの金属イオンが層状粘土層に挟まれて存在するが、この金属イオンにフェノール系樹脂が配位子として配位して錯体を構成すると、配位子が金属から離れる際、結合解離エネルギーが生ずるため、tanδ値が上昇し、結果として当該ゴム組成物が受けた外力が結合解離エネルギーで消化され、グリップ性能が向上する。
本発明において使用する層状粘土鉱物は粘土の主成分で、層状の結晶構造を持ったケイ酸塩鉱物である。具体的にはスメクタイト系粘土鉱物、パーミキュライト、カオリンクレー及びマイカなどが好適に挙げられる。これらの層状粘土鉱物は、天然のものでも、合成されたものでもよい。また、これらは一種を単独で用いても、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
マイカは、完全な基底劈開により特徴付けられる斜晶系層状ケイ酸塩であり、複雑なアルミノケイ酸カリウムである。その一般化学組成式はXY2〜3Z4O10(OH、F)2(但し、XがBa、Ca、(H3O)、K、Na、(NH4)を表し、YがAl、Cr3+、Fe2+、Fe3+、Li、Mg、Mn2+、V3+を表し、ZがAl、Be、Fe、Siを表す)で表される。マイカは天然のものでも合成されたものでもよい。マイカには白雲母(マスコバイト)、金雲母(フロゴバイト)、黒雲母(バイオタイト)、フッ素金雲母(人造雲母)などがある。また、有機化処理をされたものでもよい。有機化された層状粘土鉱物としては、有機オニウム塩での有機化により得られたものが好ましく、4級オニウム塩での有機化により得られたものがより好ましい。
スメクタイト系粘土鉱物は、例えば、モンモリロナイト、サボナイト、ヘクトライト、バイデライト、スティブンサイト、ノントロナイトなどを挙げることができる。スメクタイト系粉末とは、以下の一般式、
〔Si8(MgaLib)O20OHcF4−c〕−xNa+x
(式中、0<a≦6,0<b≦6,4<a+b<8,0≦c<4,X=12−2a−bを表す)を有する粘土鉱物である。この粘土鉱物は、合成品としても得られるが天然にも産する。スメクタイトは親油化処理されたものでもよい。
〔Si8(MgaLib)O20OHcF4−c〕−xNa+x
(式中、0<a≦6,0<b≦6,4<a+b<8,0≦c<4,X=12−2a−bを表す)を有する粘土鉱物である。この粘土鉱物は、合成品としても得られるが天然にも産する。スメクタイトは親油化処理されたものでもよい。
カオリンクレーは、その純粋な理論化学組成式はAl2O3・2SiO2・2H2Oで表される。カオリンクレーの主構成鉱物はカオリナイトであり、天然のものであるため産地によって若干異なる不純物を含む天然産鉱物である。主な産地がアメリカ合衆国ジョージア州サウスカロライナ、イギリス国コーンウォール、日本では北海道十勝、栃木、鹿児島等である。本発明に用いられるカオリンクレーの種類に制限は無い。カオリンクレーの結晶はSi四面体−Al八面体の二層構造からなるカオリナイト結晶で、扁平な六角板状粒子である。カオリンクレーの製法は乾式法と湿式法があるが、どちらの製法で製造したクレーでもよい。また、化学処理されたものでもよい。
タルクは、ケイ酸マグネシウムで、純粋な理論化学組成式はMg2Si4O10(OH)2で表される。斜方、単斜晶系で層状の結晶構造をなし、層間の結合が弱いので劈開が生じ、剥離しやすい。
本発明において使用するフェノール系樹脂には、ノボラックタイプとレゾールタイプのフェノール樹脂の双方が含まれる。また、変性されたフェノール系樹脂等も同様に効果がある。フェノール樹脂のモノマーとして、具体的にはフェノール、アルキルフェノール、クレゾール、レゾルシンなどが挙げられる。これらのモノマーと供重合させるものとして、具体的にはホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、アセチレン、エチレンなどが挙げられる。ただし、これらに限定されるものではない。好ましいフェノール系樹脂は、p−t−オクチルフェノール樹脂、p−t−ブチルフェノール樹脂及びp−t−ブチルフェノール・アセチレン樹脂等である。
本発明のゴム組成物においては、ゴム成分100質量部に対して、層状粘土鉱物は、好ましくは0.1〜20質量部、より好ましくは0.1〜10質量部配合する。層状粘土鉱物の配合量が0.1質量部未満では本発明の目的とする所望の結果を十分に得ることができず、一方、20質量部を超えると、目的の性能は得られるものの加硫後の諸物性に悪影響を及ぼすおそれがある。
一方、フェノール系樹脂は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1〜100質量部、より好ましくは1〜60質量部配合する。かかる配合量の範囲内において、タイヤ適用時に他の特性を損なうことなくグリップ性能を大幅に改良することができる。
また、本発明のゴム組成物においては、補強性充填剤として、カーボンブラック、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、酸化チタンなどを単独で、もしくは2種以上を組み合わせて使用することができ、好ましくはカーボンブラックが用いられる。
なお、本発明においては、上述の原料ゴム、補強性充填剤、樹脂の他に、ゴム工業界で通常使用されている配合剤、例えば、軟化剤、老化防止剤、カップリング剤、加硫促進剤、加硫促進助剤及び加硫剤等を必要に応じて通常の配合量の範囲内で配合することができる。
本発明のゴム組成物は、層状粘土鉱物と、フェノール系樹脂とをゴム組成物の配合時に混入することにより得ることができるが、予め層状粘土鉱物とフェノール系樹脂とを混合した後、得られた混合物をゴム組成物の配合時に混入することによっても好適に得ることができる。
後者の場合、かかる混合物は、フェノール系樹脂を軟化点以上の温度まで昇温したもの、もしくは溶融状態のものに、層状粘土鉱物を混合させることで得ることができる。なお、昇温手法としては加圧式ニーダーで樹脂を練る方法が挙げられるが、特に制限されるものではない。また、混合物は、フェノール系樹脂と層状粘土鉱物とを、好ましくは4:1〜500:1、より好ましくは10:1〜200:1の質量比の範囲内で混合する。層状粘土鉱物の配合量が500:1より少ないと十分に本発明の効果を得ることができず、一方、4:1を超えると加硫後の諸物性に悪影響を及ぼすことが考えられる。また、フェノール系樹脂と層状粘土鉱物の混合物の混合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1〜100質量部、より好ましくは1〜60質量部である。1質量部未満であると十分な効果が得られず、一方、100質量部を超えると加硫後の諸物性に悪影響を及ぼすことが考えられる。
次に、本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明は、この例によって何ら限定されるものではない。
実施例1〜22、比較例1〜4
下記の表1〜4に示す配合処方に従って、バンバリーミキサーを用いて混練し、タイヤトレッド用ゴム組成物を調製した。得られたゴム組成物を160℃、15分間の条件で加硫し、グリップ性の評価を行った。なお、タイヤのグリップ性能についての評価は下記の方法により行った。
下記の表1〜4に示す配合処方に従って、バンバリーミキサーを用いて混練し、タイヤトレッド用ゴム組成物を調製した。得られたゴム組成物を160℃、15分間の条件で加硫し、グリップ性の評価を行った。なお、タイヤのグリップ性能についての評価は下記の方法により行った。
(グリップ性)
(1)ゴム組成物グリップ性
供試ゴム組成物のグリップ性はドライスキッドテスターを用いて乾いた路面を再現して評価した。結果は比較例1を100とした指数で示す。数値が大なるほどグリップ性に優れ、良好である。
(2)タイヤグリップ性
供試ゴム組成物をトレッドとして用いたタイヤサイズ:315/40R18のタイヤを作製して評価した。乗用車に試作タイヤを4本装着してドライアスファルト路面のテストコースを走行して評価を行い、グリップ性能についてテストドライバーが以下の7段階で評価した。得られた結果を以下の表1〜4に併記する。
(7段階)7:非常に良い、6:良い、5:やや良い、4:普通、3:やや悪い、2:悪い、1:非常に悪い、−:未評価
(1)ゴム組成物グリップ性
供試ゴム組成物のグリップ性はドライスキッドテスターを用いて乾いた路面を再現して評価した。結果は比較例1を100とした指数で示す。数値が大なるほどグリップ性に優れ、良好である。
(2)タイヤグリップ性
供試ゴム組成物をトレッドとして用いたタイヤサイズ:315/40R18のタイヤを作製して評価した。乗用車に試作タイヤを4本装着してドライアスファルト路面のテストコースを走行して評価を行い、グリップ性能についてテストドライバーが以下の7段階で評価した。得られた結果を以下の表1〜4に併記する。
(7段階)7:非常に良い、6:良い、5:やや良い、4:普通、3:やや悪い、2:悪い、1:非常に悪い、−:未評価
*2 SAF(N2SA:150m2/g)
*3 コレシン(BASF社製)
*4 Durez32333(住友Durez社製、ノボラック型p−tertブチルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂)
*5 Durez28085(住友Durez社製、ノボラック型p−tertオクチルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂)
*6 ミクロマイカMK100(コープケミカル株式会社製、合成雲母)
*7 ソマシフME100(コープケミカル株式会社製、合成雲母)
*8 ソマシフMAE(コープケミカル株式会社製、合成雲母有機化処理品)
*9 ルーセンタイトSWN(コープケミカル株式会社製、合成スメクタイト)
*10 ルーセンタイトSAN(コープケミカル株式会社製、合成スメクタイト有機化処理品)
*11 POLY FIL DL(J.M.HUBER社製、カオリンクレー)
*12 Mistron Vapor(日本ミストロン株式会社製、タルク)
*13 N−1,3−ジメチル−ブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン
*14 N−t−ブチル−2−ベンゾチアジル−スルフェンアミド
*15 テトラキス−2−エチルヘキシルチウラムジスルフィド
前記表1〜4から、各実施例は比較例と比べてグリップ性がいずれも向上していることがわかる。特に実施例2、5、7、11、12、14、19では一段と優れたグリップ性が得られる傾向が認められた。なお、層状粘土鉱物を大量に配合した実施例3はゴムが硬くなりすぎるために層状粘土鉱物が適量配合された実施例2に比べるとグリップの低下が確認された。
実施例23〜35、比較例5〜7
次に、前記実施例とは異なる製造方法による実施例について説明する。
先ず、フェノール樹脂と層状粘土鉱物の混合物を次の方法によって調製した。容量0.7Lの加圧式ニーダーにフェノール系樹脂を450g入れ、加圧式ニーダーのケースを樹脂の軟化点以上の温度に昇温し、回転数30rpmで2分間混練を行った。その後、層状粘土鉱物を、予め決められた比率に対応する量だけ入れて、加圧式ニーダーのケース温度を上記の温度に保ったまま、回転数30rpmにて15分間混練を行うことでフェノール系樹脂と層状粘土鉱物の混合物を得た。
次に、前記実施例とは異なる製造方法による実施例について説明する。
先ず、フェノール樹脂と層状粘土鉱物の混合物を次の方法によって調製した。容量0.7Lの加圧式ニーダーにフェノール系樹脂を450g入れ、加圧式ニーダーのケースを樹脂の軟化点以上の温度に昇温し、回転数30rpmで2分間混練を行った。その後、層状粘土鉱物を、予め決められた比率に対応する量だけ入れて、加圧式ニーダーのケース温度を上記の温度に保ったまま、回転数30rpmにて15分間混練を行うことでフェノール系樹脂と層状粘土鉱物の混合物を得た。
上記に示す手法で得られたフェノール系樹脂と層状粘土鉱物の混合物を用い、下記の表5〜7に示す配合処方に従って、バンバリーミキサーを用いて混練し、タイヤトレッド用ゴム組成物を調製した。得られたゴム組成物を160℃、15分間の条件で加硫し、前記実施例と同様にしてグリップ性の評価を行った。得られた結果を以下の表5〜7に併記する。
#2 SAF(N2SA:150m2/g)
#3 コレシン(BASF社製)
#4 Durez32333(住友Durez社製、ノボラック型p−tertブチルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂)
#5 コレシン(BASF社製)とミクロマイカMK100(コープケミカル株式会社製、合成雲母)を20:1にて前もって混合させた混合物
#6 コレシン(BASF社製)とミクロマイカMK100(コープケミカル株式会社製、合成雲母)を100:1にて前もって混合させた混合物
#7 コレシン(BASF社製)とミクロマイカMK100(コープケミカル株式会社製、合成雲母)を2:1にて前もって混合させた混合物
#8 コレシン(BASF社製)とソマシフME100(コープケミカル株式会社製、合成雲母)を20:1にて前もって混合させた混合物
#9 コレシン(BASF社製)とソマシフMAE(コープケミカル株式会社製、合成雲母有機化処理品)を20:1にて前もって混合させた混合物
#10 コレシン(BASF社製)とルーセンタイトSWN(コープケミカル株式会社製、合成スメクタイト)を20:1にて前もって混合させた混合物
#11 コレシン(BASF社製)とルーセンタイトSAN(コープケミカル株式会社製、合成スメクタイト有機化処理品)を20:1にて前もって混合させた混合物
#12 コレシン(BASF社製)とPOLY FIL DL(J.M.HUBER社製、カオリンクレー)を20:1にて前もって混合させた混合物
#13 コレシン(BASF社製)とMistron Vapor(日本ミストロン株式会社製、タルク)を20:1にて前もって混合させた混合物
#14 Durez32333(住友Durez社製、ノボラック型p−tertブチルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂)ミクロマイカMK100(コープケミカル株式会社製、合成雲母)を20:1にて前もって混合させた混合物
#15 Durez32333(住友Durez社製、ノボラック型p−tertブチルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂)とソマシフME100(コープケミカル株式会社製、合成雲母)を20:1にて前もって混合させた混合物
#16 Durez32333(住友Durez社製、ノボラック型p−tertブチルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂)とルーセンタイトSWN(コープケミカル株式会社製、合成スメクタイト)を20:1にて前もって混合させた混合物
#17 Durez32333(住友Durez社製、ノボラック型p−tertブチルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂)とMistron Vapor(日本ミストロン株式会社製、タルク)を20:1にて前もって混合させた混合物
#18 N−1,3−ジメチル−ブチル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン
#19 N−t−ブチル−2−ベンゾチアジル−スルフェンアミド
#20 テトラキス−2−エチルヘキシルチウラムジスルフィド
上記表5〜7に示す結果より、フェノール樹脂と層状粘土鉱物を前もって混合させた混合物を配合することでもグリップが向上することが確かめられた。特に、実施例23、26、28、33、34は一段と優れたグリップ性が得られる傾向が認められた。また、層状粘土鉱物としてはミクロマイカMK100(コープケミカル株式会社製)、ソマシフME100(コープケミカル株式会社製)及びルーセンタイトSWN(コープケミカル株式会社製)が一段と優れたグリップ性が得られる傾向が認められた。なお、実施例25に示すように、層状粘土鉱物を大量に含む混合物をゴムに配合した場合には、ゴムが硬くなるために層状粘土鉱物が適量配合された実施例26に比べてグリップ性の低下が見られた。
Claims (15)
- ゴム成分に対して、層状粘土鉱物と、フェノール系樹脂とが配合されてなることを特徴とするゴム組成物。
- 前記ゴム成分100質量部に対して前記層状粘土鉱物が0.1〜20質量部配合されてなる請求項1記載のゴム組成物。
- 前記ゴム成分100質量部に対して前記フェノール系樹脂が1〜100質量部配合されてなる請求項1または2記載のゴム組成物。
- 前記層状粘土鉱物がマイカである請求項1〜3のうちいずれか一項記載のゴム組成物。
- 前記マイカが合成されたフッ素雲母である請求項4記載のゴム組成物。
- 前記層状粘土鉱物がカオリンクレーである請求項1〜3のうちいずれか一項記載のゴム組成物。
- 前記層状粘土鉱物がスメクタイトクレーである請求項1〜3のうちいずれか一項記載のゴム組成物。
- 前記層状粘土鉱物がタルクである請求項1〜3のうちいずれか一項記載のゴム組成物。
- 前記フェノール系樹脂がp−t−ブチルフェノール樹脂である請求項1〜8のうちいずれか一項記載のゴム組成物。
- 前記ゴム成分が、天然ゴム、スチレン・ブタジエン共重合体ゴム、ポリブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ハロゲン化ブチルゴムおよびエチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体ゴムからなる群から選ばれる少なくとも1種である請求項1〜9のうちいずれか一項記載のゴム組成物。
- 前記ゴムがスチレン・ブタジエン共重合体ゴムである請求項10記載のゴム組成物。
- 請求項1〜11のうちいずれか一項記載のゴム組成物を製造するにあたり、層状粘土鉱物と、フェノール系樹脂とをゴム組成物の配合時に混入することを特徴とするゴム組成物の製造方法。
- 請求項1〜11のうちいずれか一項記載のゴム組成物を製造するにあたり、予め層状粘土鉱物とフェノール系樹脂とを混合した後、得られた混合物をゴム組成物の配合時に混入することを特徴とするゴム組成物の製造方法。
- 前記フェノール系樹脂と前記層状粘土鉱物との混合質量比率を4:1〜500:1とする請求項13記載の製造方法。
- 請求項1〜11のうちいずれか一項記載のゴム組成物をトレッド部材に用いたことを特徴とするタイヤ。
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