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JP2008185375A - Sar画像の3d形状算出装置及びsar画像の歪補正装置 - Google Patents

Sar画像の3d形状算出装置及びsar画像の歪補正装置 Download PDF

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JP2008185375A JP2007017223A JP2007017223A JP2008185375A JP 2008185375 A JP2008185375 A JP 2008185375A JP 2007017223 A JP2007017223 A JP 2007017223A JP 2007017223 A JP2007017223 A JP 2007017223A JP 2008185375 A JP2008185375 A JP 2008185375A
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Abstract

【課題】SAR画像について精度の高い形状推定を行うことも目的とする。また、SAR画像のレイオーバーについて補正を行うことを目的とする。
【解決手段】同一方向からスクイント角を変えて撮像を行うことで得た、同一個所を撮像した2枚以上のSAR画像を入力画像として用い、SAR画像の3D形状の推定を行う。また、推定した3D形状と、入力画像とに基づき、フォアショートニングと光学の倒れこみの補正を行うとともに、複数の入力画像における対応点の相関から、歪補正後の画素の輝度を算出し、レイオーバーを補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、人工衛星等のプラットフォームから撮像された合成開口レーダ(Synthetic Aperture Radar,SAR)画像について、撮像ターゲットに発生する歪を補正し、視認性の高い画像を生成する技術に関する。
従来のSAR画像の歪補正の方法としては、オルソ補正がある。オルソ補正処理は、観測対象地域の標高データDEM(Digital Elevation Model)及び地上の基準点GCP(Ground Control Point)を用いて、高度を持つターゲットのフォアショートニングを補正する処理である(例えば、特許文献1参照)。
また、撮像条件の異なる複数SAR画像のフォアショートニングの量を基に観測対象の形状を推定する処理としては、ドップラーゼロの方向からの撮像において、オフナディア角の異なる2枚のSAR画像から標高データDEMを求める処理(SARステレオDEM作成処理)がある。
特開2003−323611号公報
従来のオルソ補正では、フォアショートニングのみを補正するので、レイオーバーを補正することはできない。したがって、人口構造物など垂直な面を有するターゲットに対しては、その視認性を向上することはできないという課題がある。
また、SARステレオDEM作成処理では、オフナディア角の異なる2枚のSAR画像を用いる。そのため、レーダ反射断面積がレーダ波の入射角に大きく依存する。この結果、2枚のSAR画像間の相関が悪くなる。したがって、SARステレオDEM作成処理では、形状推定精度が悪くなるという課題がある。
本発明は、例えば、同一箇所を撮像した2枚以上のSAR画像を用いて、精度の高い形状推定を行うことを目的とする。また、本発明は、例えば、複数画像の情報を総合することにより、レイオーバーについても補正を行うことを目的とする。
本発明に係るSAR画像の3D形状算出装置は、例えば、同一箇所を異なる合成開口レーダで撮像した複数のSAR(Synthetic Aperture Radar)画像を入力して記憶装置に記憶するSAR画像入力部と、
上記SAR画像入力部が入力した複数のSAR画像間の歪量の差を処理装置により算出する歪量算出部と、
上記複数のSAR画像と地上の形状を表すGCP(Ground Control Point)データとに基づき、歪量の差を高さに変換する高さ変換係数を処理装置により算出する高さ変換係数算出部と、
上記歪量算出部が算出した歪量の差と、上記高さ変換係数算出部が算出した高さ変換係数とに基づき、SAR画像に撮像された箇所の高さを算出して、上記複数のSAR画像に撮像された箇所の3D(Dimensional)形状データを求めて記憶装置に記憶する3D形状算出部と
を備えることを特徴とする。
本発明に係るSAR画像の3D形状算出装置によれば、複数のSAR画像の歪量の差と高さ変換係数とに基づき、3D形状データを求めることができる。また、上記3D形状データに基づき、SAR画像について、精度の高い形状推定を行えるとともに、レイオーバーについても補正することができる。
実施の形態1.
実施の形態1では、複数のSAR画像とGCPデータとに基づき、SAR画像に撮像された箇所の3D形状データを求める方法について説明する。また、上記3D形状データに基づき、SAR画像の歪を補正する方法について説明する。
まず、SAR画像の歪と歪補正処理とについて説明する。
SARは、衛星のアンテナと地上のターゲットの距離(スラントレンジ)を計測して画像化する。そのため、標高の高いターゲットは衛星側に近寄った位置に画像化される。この現象をフォアショートニング(倒れこみ)と呼ぶ。通常の地図では、地表面より高い位置にあるターゲットはターゲットの垂下の位置にあるはずである。しかし、SAR画像では、地表面より高い位置にあるターゲットはスラントレンジが等しい位置、即ち手前にずれて(倒れこんで)画像化される。
また、フォアショートニングにより、標高の高いターゲットが手前の地表面上にずれて表示される場合に、上記地表面上に別のターゲットがある場合がある。この場合、上記標高の高いターゲットと上記別のターゲットとは、SAR画像では重なって表示される。この現象をレイオーバーと呼ぶ。SAR画像で重なって表示された上記標高の高いターゲットと上記別のターゲットとを分離することは困難である。
ここで、歪補正処理とは、観測対象の形状を、撮像条件の異なる複数画像のフォアショートニングの量を基に推定し、フォアショートニングとレイオーバーを補正する処理である。
次に、図1に基づき実施の形態1に係るSAR画像の歪補正システム100の概要を説明する。図1は、実施の形態1に係るSAR画像のSAR画像の歪補正システム100(オルソ補正処理装置)の全体構成図である。
SAR画像の歪補正システム100は、形状推定処理部5、歪補正処理部6を備える。まず、形状推定処理部5へ、SAR画像1、SAR画像2、GCPデータ3とが入力される。そして、形状推定処理部5は、入力されたSAR画像に撮像された箇所の3D形状データ4を出力する。また、歪補正処理部6へ、SAR画像1、SAR画像2、3D形状データ4が入力される。そして、歪補正処理部6は、歪補正画像7を出力する。
ここで、形状推定処理部5と歪補正処理部6とへ入力されるSAR画像は、3つ以上でも構わない。しかし、ここでは説明の簡単のため、2つのSAR画像が入力されたものとして説明する。
また、形状推定処理部5は、SAR画像の3D形状算出装置である。また、歪補正処理部6は、SAR画像の歪補正装置である。
ここで、SAR画像1は合成開口の位置情報を含み、かつ各画素の地図情報(緯度経度または地図座標)が取得可能である。SAR画像2は、SAR画像1と同一箇所を別の合成開口を用いて撮像したSAR画像である。SAR画像2も、SAR画像1と同様に合成開口の位置情報を含み、かつ各画素の地図情報が取得可能である。GCPデータ3は地図データ等から取得した位置、高度のデータである。3D形状データ4は入力されたSAR画像に撮像された箇所の3D形状を示すデータである。歪補正画像7はフォアショートニングとレイオーバーとを補正した後の画像である。
次に、図2に基づきフォアショートニングとレイオーバーについて説明する。図2は、衛星搭載アンテナを用いたSARのフォアショートニングの概念を示す概念図である。
上述したように、SARは、合成開口と地上のターゲットの距離(スラントレンジ)を計測して画像化する。そのため、標高の高いターゲットは衛星側に近寄った位置に画像化されるフォアショートニングと呼ぶ現象が発生する。
図2において、高度を持つターゲットAは、地図では位置Bにあるはずである。しかし、SAR画像ではスラントレンジが等しい位置C(距離S−A=距離S−C)に画像化される。これをフォアショートニングと呼ぶ。また、距離S−Cと衛星からの距離が等しい位置Dは、同様に位置Cに画像化される。つまり、位置Aと位置Dとは、いずれも位置Cに重なって画像化される。これをレイオーバーと呼ぶ。
次に図3に基づき形状推定処理部5の機能について説明する。図3は、形状推定処理部5の機能を示す機能ブロック図である。
形状推定処理部5は、SAR画像入力部51、相関領域分割部52、歪量算出部53、高さ変換係数算出部54、3D形状算出部55、GCPデータ入力部56を備える。
SAR画像入力部51は、同一箇所を異なる合成開口レーダで撮像した複数のSAR画像を入力して記憶装置に記憶する。
相関領域分割部52は、複数のSAR画像それぞれを処理装置により複数の微小領域に分割する。つまり、相関領域分割部52は、SAR画像1及びSAR画像2を入力とし、各SAR画像を分割して微小領域を出力する。
歪量算出部53は、SAR画像入力部51が入力した複数のSAR画像間の歪量の差を処理装置により算出する。つまり、歪量算出部53は、相関領域分割部52が分割した複数の微小領域の各微小領域において複数のSAR画像それぞれ間での相関をとる。そして、複数のSAR画像間での相対的な位置のずれを求めて、複数のSAR画像間の歪量の差を算出する。すなわち、歪量算出部53は、分割された微小領域とSAR画像1及びSAR画像2を入力とし各微小領域の歪量の差を出力する。
高さ変換係数算出部54は、複数のSAR画像と地上の形状を表すGCPデータとに基づき、歪量の差を高さに変換する高さ変換係数を処理装置により算出する。つまり、高さ変換係数算出部54は、SAR画像1、SAR画像2及びGCPデータを入力とし、高さ変換係数を出力する。
3D形状算出部55は、歪量算出部53が算出した歪量の差と、高さ変換係数算出部54が算出した高さ変換係数とに基づき、SAR画像に撮像された箇所の高さを算出する。そして、3D形状算出部55は、複数のSAR画像に撮像された箇所の3D形状データを求めて記憶装置に記憶する。つまり、3D形状算出部55は、各微小領域の歪量の差と高さ変換係数とを基に、3D形状データ4を出力する。
GCPデータ入力部56は、GCPデータを入力装置により入力する。
次に、図4に基づき歪補正処理部6の機能について説明する。図4は、歪補正処理部6の機能を示す機能ブロック図である。
歪補正処理部6は、SAR画像入力部61、3D形状データ入力部62、座標算出部63、画像対応点算出部64、座標輝度算出部65、歪補正画像生成部66を備える。
SAR画像入力部61は、同一箇所を異なる合成開口レーダで撮像した複数のSAR画像を入力して記憶装置に記憶する。
3D形状データ入力部62は、SAR画像入力部61が入力した複数のSAR画像に撮像されている箇所の3D形状データを入力して記憶装置に記憶する。つまり、3D形状データ入力部62は、3D形状算出部55が算出した3D形状データ4を入力する。
座標算出部63は、3D形状データ入力部が入力した3D形状データに基づき、複数のSAR画像の歪補正後の各点の座標を処理装置により算出する。つまり、座標算出部63は、SAR画像1、SAR画像2及び3D形状データ4を入力し、歪補正画像の各点(格子点)の座標を出力する。
画像対応点算出部64は、座標算出部63が座標を算出した歪補正後の各点に対応するSAR画像における画素を処理装置により算出する。つまり、画像対応点算出部64は、歪補正画像の格子点の座標、SAR画像1、SAR画像2及び3D形状データ4を入力し、各格子点に対応する各SAR画像中の画素の座標を出力する。
座標輝度算出部65は、画像対応点算出部64が算出した歪補正後の各点に対応する複数のSAR画像それぞれにおける画素の輝度に基づき、歪補正後の各点の輝度を処理装置により算出する。つまり、座標輝度算出部65は、各格子点に対応する各SAR画像中の画素の座標、SAR画像1、SAR画像2及び3D形状データ4を入力し、歪補正後の各点の輝度を算出する。
歪補正画像生成部66は、歪補正後の各点の座標と、座標輝度算出部65が算出した歪補正後の各点の輝度とに基づき、SAR画像の歪を補正した歪補正画像を生成する。つまり、歪補正画像生成部66は、歪補正後の各点の座標と歪補正後の各点の輝度とを入力として、歪補正画像7を出力する。
次に、図5に基づき実施の形態1に係るSAR画像の歪補正システムの動作について説明する。図5は、実施の形態1に係るSAR画像のオルソ補正処理における動作を示すフローチャートである。
図5に示すように、実施の形態1に係るSAR画像のオルソ補正処理は、大きく2つのSTEPからなる。
まず、STEP1(形状推定処理)では、形状推定処理部5がSAR画像1、SAR画像2及びGCPデータを基に3D形状データを算出(推定)する。
次に、STEP2(歪補正処理)では、歪補正処理部6がSAR画像1、SAR画像2及び3D形状データ4を基に、歪補正画像7を出力する。
次に、図6、図7に基づきSTEP1(形状推定処理)の概要について説明する。STEP1の目的は、STEP2を行う前に、SAR画像の歪の基となる対象物の3次元形状を求めることである。
図6は、SAR画像中に現れる目標の歪を示す概念図である。図7は、SAR画像におけるフォアショートニング、レイオーバー及びシャドーを示す概念図である。
図6において、hは目標の高さ、θは合成開口から目標を見たときの俯角である。上述したように、SARの位置Sから目標の位置Aまでの距離は、SARの位置Sから倒れこみした位置Cまでの距離と同一である。ここで、一般にhは、SARの位置S(合成開口)と目標の位置Aとの間の距離より十分に小さい。そのため、SARの位置Sと目標の位置Aとを繋ぐ直線と倒れこみした位置Cと目標の位置Aとを繋ぐ直線とは直交すると近似できる。なおこの図では簡単の為、スクイント角は0、即ち合成開口はドップラーゼロの方向にあるとする。
この場合、SAR画像において、目標の手前(SAR側)の側面はh・tanθだけ手前にフォアショートニングを起こす。また、目標の手前の側面は手前の地面との間でレイオーバーを発生させる。また、高さがある目標の後ろ側(SARと反対側)はSARからは撮像できない。そのため、目標の後方にはh/tanθだけシャドー(撮像できない部分)が発生する。図6の状態でSARを撮像した場合、図7に示すようにフォアショートニング、レイオーバー及びシャドーを生じる。
STEP1(形状推定処理)は、複数のSAR画像から、各画像間のフォアショートニングの量の差を算出し、目標の形状を推定する。
図8は、上記フォアショートニング量と合成開口との関係式に関して、合成開口の位置を一般化した場合の概念図である。
図8では、合成開口を形成するアンテナを衛星で示している。図8のhは目標の高さベクトル、Rは合成開口から目標を見た場合の変位ベクトル、Vは合成開口を形成するアンテナの速度ベクトル、Lは合成開口の位置からの速度ベクトルの延長線、Rは目標からLに下ろした垂線の足Sから目標を見た場合の変位ベクトル、xはフォアショートニングによる歪を表すベクトルを示す。
ここで、フォアショートニングによる歪xは、Vと直交する平面内に発生する。
次に、図9に基づきSTEP1(形状推定処理)の処理を詳細に説明する。図9は、STEP1(形状推定処理)の処理を示すフローチャートである。
まず、STEP1−1(相関領域分割処理)では、SAR画像入力部51は、同一箇所を異なる合成開口で撮像した2枚以上のSAR画像を入力する。そして、相関領域分割部52は、各々の画像を特徴的なパターンを有する微小領域に分割する。ここで、特徴的なパターンを有する微小領域とは、例えば、輝度の高い地点を含む小領域である。
次に、STEP1−2(歪量算出処理)では、歪量算出部53は、STEP1−1で分割された微小領域を入力とし、微小領域とSAR画像1あるいはSAR画像2との相関を取る。そして、歪量算出部53は、SAR画像中の微小領域について、SAR画像1とSAR画像2の間の相対的な位置のずれを求め、その微小領域における相対的な歪量の差異を算出する。
ここで、歪量算出部53は、全ての微小領域に対して相対的な歪量の差異を算出する。
次にSTEP1−3(高さ変換係数算出処理)では、高さ変換係数算出部54は、SAR画像に含まれる合成開口の位置情報と、GCPデータを基に、複数のSAR画像の相対的な歪量の差を高さに変換する係数を算出する。
まず、高さ変換係数算出部54は、GCPの位置と合成開口の位置とから、合成開口からGCPを見た場合の変位ベクトルRGCPを求める。GCPは目標と同一SAR画像上にありかつ合成開口が目標から十分にはなれていることを仮定すると、合成開口から目標を見た場合の変位ベクトルRはRGCPとほぼ同一と扱っても良い。
つまり、
R>>R−RGCP
したがって、
R≒RGCP
が成立する。
さらに、Rは目標からLへ下ろした垂線の足Sから目標を見た場合の変位ベクトルであるから、RとVとからRを求めることができる。つまり、RGCPとVとからRを求めることができる。
図8において、合成開口から目標を見たときの俯角θに対応する角は、R×Vとhのなす角である。また、フォアショートニングによる歪xは、R×Vとhとで張られる平面内でhに垂直である。さらに、フォアショートニングによる歪xは、
|x|≒h・tanθ
である。
この場合、
sinθ=|(R×V)×h|/|R×V|・|h|,
cosθ=(R×V)・h/|R×V|・|h|
である。
したがって、フォアショートニングによる歪xは、
x≒(h×R×V×h)/((R×V)・h) (式3)
x:フォアショートニングによる歪,
h:目標の高さベクトル,
:ドップラーゼロから目標へのベクトル,
V:移動速度ベクトル,
×:外積,
・:内積又は積
となる。
ここで、上記の通りジオメトリが一般化されていることから、合成開口から目標を見たときに、スクイントしている場合についても式3は適用できる。つまり、同一方向からスクイント角を変えて、複数の撮像を行うことで得た複数のSAR画像を入力画像として用いることができる。同一方向からスクイント角を変えて撮像することで、画像間の相関を維持したまま、異なる歪量を有する複数のSAR画像を得ることができる。したがって、同一方向からスクイント角を変えて、複数の撮像を行うことで得た複数のSAR画像を入力画像とすることで、形状推定の精度を高めることができる。
ここで、目標の大きさが、Rと比べて十分小さいとすれば、歪量xは同じ撮像条件の画像中では、すべての場所で同じ方向であり、かつ大きさは|h|に比例する。つまり、式3に示すように、RとVとが等しい場合には、歪量xは画像中ではすべての場所で同じ方向であり、かつ大きさは|h|に比例する。したがって、SAR画像1の点での歪をx、SAR画像1の点に対応するSAR画像2の点での歪をxとすると次の式4が成り立つ。
=a・|h|・x10
=a・|h|・x20
(a,aは数値であり定数、x10,x20はベクトルであり定数) (式4)
したがって、SAR画像1とSAR画像2の間で、対応する点の倒れこみベクトルの差分Δxについては、次の式5が成り立つ。
Δx=x−x=|h|(a・x20−a・x10) (式5)
ここで、a・x20−a・x10は、画像を固定すると定数ベクトルとなる。
したがって、2枚のSAR画像間で対応する点の倒れこみの差分は、すべての場所で、同じ方向かつ、大きさは|h|に比例する。また、歪量を高さに変換する係数は、式5から、上記定数の逆数として求められることがわかる。つまり、
|h|=|Δx|/|(a・x20−a・x10)| (式6)
である。
つまり、高さ変換係数算出部54は、上記a・x20−a・x10を算出することで、複数のSAR画像の相対的な歪量の差を高さに変換する係数を得る。
STEP1−4(3D形状算出処理)では、3D形状算出部55は、高さ変換係数と各微小領域の歪量を基に、SAR画像の各点の高さを求める。そして、3D形状算出部55は、SAR画像の各点の座標及び高さから散乱点の三次元的な分布を表す3D形状データを出力する。ここで、3D形状データとは、例えば、対象領域中にある全散乱点の3次元的な位置情報を含むデータ(ファイル)である。
つまり、STEP1(形状推定処理)では、対象領域中にある全散乱点の3次元的な位置情報を含むデータを出力する。
次に、図10、図11に基づきSTEP2(歪補正処理)について、概要を説明する。STEP2では、3D形状データ4の高さ情報を基に、SAR画像1とSAR画像2の歪量を算出する。そして、算出した歪量に基づき、歪を補正した歪補正画像7を出力する。
まず、歪補正処理では、SAR画像の各点の位置の補正を行う。つまり、SAR画像の各点が、補正後の歪補正画像7のどの点になるのかを算出する。
図10は、SAR画像中の歪の補正し、視認性の高い画像に復元する操作を示す概念図である。図10に示すケースにおいては、画像の各点の(1)フォアショートニングによる歪量を補正する。その後更に画像の各点の(2)光学の倒れこみに相当する歪量を補正する。(1)と(2)とを実行した結果、SAR画像中のシャドーの部分がカバーされる。つまり、(1)と(2)とを実行することにより、フォアショートニングによりSAR側へ倒れこんで表示されていた画像が、光学写真と同様に、撮像機器(SAR)と反対側へ倒れこんで表示される。図10の復元画像の上面はフォアショートニング分を戻した後、更に、光学の倒れこみ相当を移動している。
さらに、歪補正処理では、フォアショートニングによりレイオーバーを起こしていた点の補正後の画像での輝度を求める。つまり、上記(1)と(2)とでは、補正後の各点の位置を求めることはできるが、フォアショートニングによりレイオーバーを起こしていた点の補正後の輝度については求まらない。すなわち、フォアショートニングによりレイオーバーを起こしていた箇所(画素)については、補正後の画素の輝度を求める必要がある。そこで、フォアショートニングによりレイオーバーを起こしていた箇所(画素)については、複数のSAR画像中の対応点の相関から、適切な値(画素の輝度)を算出し、レイオーバーを補正する。
図11は、レイオーバーの概念を示す図である。SAR画像の原理上、図8のSを含みVと直行する平面上で、Sから等距離にある点は、同一の画像上の点に結像する。すなわち、図中SAR画像1のS1から等距離R1にあるA1、B1およびC1は同一の箇所に結像し、図中SAR画像2のS2から等距離R2にあるA2、B2およびC2についても同一の箇所に結像する。つまり、SAR画像では、A1、B1およびC1は、1つの画素として表示され、A1、B1およびC1それぞれに分離して表示する場合に、A1、B1およびC1それぞれの画素の輝度はわからない。A2、B2およびC2についても同様である。そこで、上述したように、複数SAR画像の対応点の相関から、A1、B1およびC1それぞれの画素の輝度を算出し、レイオーバーを補正する。
次に、図12基づきSTEP2(歪補正処理)の処理を詳細に説明する。図12は、STEP2(歪補正処理)の処理を示すフローチャートである。
まず、STEP2−1(座標算出処理)では、座標算出部63は、SAR画像と3D形状データをもとに、歪補正後の各点(格子点)の座標を算出する。つまり、座標算出部63は、STEP2の最終出力である歪補正画像7の画素となる格子点の座標を算出する。STEP2−1では、歪補正画像7の格子点の座標値を求めるのみで、格子点の輝度は求めていない。つまり、STEP2−1では、歪を補正した後の画像では、どの位置に格子点があるかという情報が求まる。STEP2−1では、座標算出部63は、SAR画像に撮像されている範囲を機械的に等分に(ブロックに)分割し、等分された領域のコーナーを格子点とする。つまり、座標算出部63は、例えば、画像を等分して座標を計算することで、格子点の座標を求める。
次に、STEP2−2(画像対応点算出処理)では、画像対応点算出部64は、STEP2−1で算出した格子点の、SAR画像毎の歪量を算出する。つまり、画像対応点算出部64は、格子点の座標に基づき、各SAR画像に対応した歪量を算出する。格子点のSAR画像毎の歪量を求めることにより、格子点に対応する各SAR画像の画素の座標を求める。ここで、合成開口レーダ(プラットフォーム)の位置と目標の位置との関係が図8に示す場合に発生する歪量を定式化すると、フォアショートニングによる歪量は上述した式5の通りである。また、光学の倒れこみに相当する歪量yは、その歪量が図8に示すRとhで張られる平面内で発生することから、式5と同様に、以下の式7で表される。
y≒h×(h×R)/R・h (式7)
STEP2−2を、全ての格子点について実施する。つまり、全ての格子点について、対応する各SAR画像の画素の座標を求める。
すなわち、STEP2−2では、歪補正画像7の各格子点に各SAR画像のどの画素が対応するかを求めることができる。
次に、STEP2−3(座標輝度算出処理)では、座標輝度算出部65は、各格子点に対応する各SAR画像の画素から、各対応するSAR画像の画素の輝度(画素値)を算出する。そして、座標輝度算出部65は、各対応するSAR画像の画素の輝度から歪補正画像7の画素の輝度を算出(推定)する。つまり、座標輝度算出部65は、レイオーバーしていた画素を補正した後の画素の輝度を算出する。
歪補正画像7の画素の輝度の推定方法としては、いくつかの方法が考えられる。
1つ目の方法として、歪補正画像7の輝度を算出する画素に対応する各SAR画像の画素の中から、最小の輝度の画素を選択し、その輝度を歪補正画像7の画素の輝度として採用する方法がある。つまり、座標輝度算出部65は、歪補正後の各点に対応する上記複数のSAR画像それぞれにおける画素の輝度の内、最小の輝度を上記歪補正後の当該点の輝度とする。
この方法では、複数のSAR画像の中のいずれかの画像で、輝度を算出しようとしている画素がレイオーバーしていない場合には、原則としてレイオーバーしていないSAR画像における画素が選ばれる。また、全てのSAR画像において、輝度を算出しようとしている画素がレイオーバーしている場合には、最もレイオーバーの影響の少ない画素が選ばれる。つまり、輝度を算出する画素に対応する各SAR画像の画素の中から、最小の輝度の画素を選択することで、複数のSAR画像における対応する画素の中から、最も本来の輝度に近い輝度を持つ画素を選択することができる。しかし、この方法では、全てのSAR画像において、輝度を算出しようとしている画素がレイオーバーしている場合には正確な輝度を算出することができない。
2つ目の方法として、各SAR画像の画素毎にレイオーバーにより重畳された歪補正画像7の座標を全て算出し、SAR画像の画素の輝度と算出した歪補正画像7の座標との対応関係から得られる連立方程式を解く方法がある。
つまり、SAR画像の画素値は、レイオーバーにより重畳される座標点の持つ輝度の和であると考えられる。したがって、座標輝度算出部65は、歪補正後の各点と複数のSAR画像それぞれにおける画素及び当該画素の輝度との対応関係に基づき連立方程式を導く。そして、座標輝度算出部65は、連立方程式を解くことにより、歪補正後の各点の輝度を算出することができる。つまり、あるSAR画像のある画素にレイオーバーにより重畳された歪補正画像7の座標点を全て算出する。すると、算出された全ての座標点の輝度の和は、上記SAR画像の上記画素の輝度であるという式が成り立つ。算出された上記全ての座標点に対して、他のSAR画像に基づき式を求め、連立方程式を解くことにより、目標の各座標点の輝度を求めることができる。
この方法では、1つ目の方法とは異なり、全てのSAR画像において、輝度を算出しようとしている画素がレイオーバーしている場合であっても正確な輝度を算出することが可能である。
そして、歪補正画像生成部66は、座標算出部63が算出した歪補正後の各点の座標と、座標輝度算出部65が算出した歪補正後の各点の輝度とに基づき、SAR画像の歪を補正した歪補正画像を生成する。
以上のように、従来の補正方式ではオフナディア角の異なる2枚のSAR画像を用いるため、画像間の相関が悪くなり、結果として形状推定精度が悪くなるという課題があった。また、フォアショートニングのみを補正するので、レイオーバーを補正することはできないという課題があった。しかしながら、本実施の形態に係る歪補正システムでは、ジオメトリが一般化されていることから、同一方向からスクイント角を変えて、複数の撮像を行うことで得た、画像間の相関を維持しつつ、異なる歪量を有する複数のSAR画像を用いて補正を行うことができる。また、本実施の形態に係る歪補正システムでは、複数画像の情報を総合することにより、レイオーバーを起こしている箇所についても、補正を行うことができる。
ここで、上記実施の形態をまとめると以下のようになる。
上記実施の形態に係るSAR画像の歪補正システムは、同一箇所を異なる合成開口で撮像した2枚以上のSAR画像を入力とし、各々の画像を、相関をとる微小領域に分割する相関領域分割部と、分割された微小領域とSAR画像を入力とし、相関を取ることにより、複数SAR画像間の相対的な歪量の差異を求める歪量算出部と、SAR画像に含まれる合成開口の位置情報と、GCPデータを基に、歪量を高さに変換する係数を算出する高さ変換係数算出部と、高さ変換係数と各微小領域の歪量を基に、3D形状データを出力する3D形状推定部と、SAR画像と3D形状データを基に、歪補正画像の格子点の座標を算出する格子点算出部と、歪補正画像の格子点の座標とSAR画像像と3D形状データを基に、各格子点に対応する各SAR画像中の画素を算出する画像対応点算出部と、各格子点に対応する各SAR画像中の画素の算出結果とSAR画像と3D形状データを基に各格子点の輝度を決定し歪補正画像を出力する格子点輝度推定部とを備えたことを特徴とする。
また、上記SAR画像の歪補正システムを用いた歪補正方法は、合成開口から目標を見たときに、スクイントしている場合についても適用できるよう歪量の算出式を一般化し、同一方向からスクイント角を変えて、複数の撮像を行うことで、画像間の相関を維持したままで、異なる歪量を有する複数のSAR画像を得る事ができるようにしたことを特徴とする。
さらに、上記SAR画像の歪補正システムを用いた歪補正方法は、各格子点に対応する各SAR画像中の画素の座標から、各々対応するSAR画像上の画素値をもとめ、それらの画素値から歪補正画像の画素値を推定し出力する際、対応する複数の画素値の中から、最小のものを歪補正画像の画素値として採用することを特徴とする。
また、さらに、上記SAR画像の歪補正システムを用いた歪補正方法は、各格子点に対応する各SAR画像中の画素の座標から、各々対応するSAR画像上の画素値をもとめ、それらの画素値から歪補正画像の画素値を推定し出力する際、画素毎にレイオーバーにより重畳される座標点を全て算出し、その全ての座標に対して、他のSAR画像上の画素値を求め、連立方程式を解くことにより、目標の各座標点の輝度を求めることを特徴とする。
次に、図13に基づき、上記実施の形態に係る3D形状処理装置及び歪補正装置のハードウェア構成について説明する。図13は、実施の形態に係る3D形状処理装置及び歪補正装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図13において、3D形状処理装置及び歪補正装置は、プログラムを実行するCPU911(Central・Processing・Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。CPU911は、バス912を介してROM913、RAM914、キーボード902、通信ボード915、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。3D形状処理装置及び歪補正装置は、さらに、LCD901等を備えていても構わない。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶装置の一例である。
通信ボード915、キーボード902などは、入力装置の一例である。
通信ボード915は、通信装置の一例である。
磁気ディスク装置920又はROM913などには、オペレーティングシステム921(OS)、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。プログラム群923のプログラムは、CPU911、オペレーティングシステム921、ウィンドウシステム922により実行される。
上記プログラム群923には、上記で説明した実施の形態において3D形状処理装置及び歪補正装置の各機能を実行するプログラムがそれぞれ記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
ファイル群924には、上記で説明した実施の形態において、「〜データ」、「〜画像」として説明する情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「ファイル」や「データベース」の各項目として記憶されている。「ファイル」や「データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリになどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・印刷・表示などのCPU911の動作に用いられる。抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・印刷・表示のCPU911の動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリやキャッシュメモリやバッファメモリに一時的に記憶される。
また、上記で説明した実施の形態において、処理フロー及びフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、RAM914のメモリ、FDD904のフレキシブルディスク、コンパクトディスク、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD(Digital・Versatile・Disc)等の記録媒体に記録される。また、データや信号は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
また、上記で説明した実施の形態において「〜部」として説明するものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」、「〜手段」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜部」として説明するものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。すなわち、プログラムは、上記で説明した実施の形態において「〜部」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、上記で説明した実施の形態において「〜部」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
実施の形態1に係るSAR画像のSAR画像の歪補正システム100(オルソ補正処理装置)の全体構成図。 衛星搭載アンテナを用いたSARのフォアショートニングの概念を示す概念図。 形状推定処理部5の機能を示す機能ブロック図。 歪補正処理部6の機能を示す機能ブロック図。 実施の形態1に係るSAR画像のオルソ補正処理における動作を示すフローチャート。 SAR画像中に現れる目標の歪を示す概念図。 SAR画像におけるフォアショートニング、レイオーバー及びシャドーを示す概念図。 上記フォアショートニング量と合成開口との関係式に関して、合成開口の位置を一般化した場合の概念図。 STEP1(形状推定処理)の処理を示すフローチャート。 SAR画像中の歪の補正し、視認性の高い画像に復元する操作を示す概念図。 レイオーバーの概念を示す図。 STEP2(歪補正処理)の処理を示すフローチャート。 実施の形態に係る3D形状処理装置及び歪補正装置のハードウェア構成の一例を示す図。
符号の説明
1,2 SAR画像、3 GCPデータ、4 3D形状データ、5 形状推定処理部、51,61 SAR画像入力部、52 相関領域分割部、53 歪量算出部、54 高さ変換係数算出部、55 3D形状算出部、56 GCPデータ入力部、6 歪補正処理部、62 3D形状データ入力部、63 座標算出部、64 画像対応点算出部、65 座標輝度算出部、66 歪補正画像生成部、7 歪補正画像、100 SAR画像の歪補正システム、902 K/B、911 CPU、912 バス、913 ROM、914 RAM、915 通信ボード、920 磁気ディスク装置、921 OS、922 ウィンドウシステム、923 プログラム群、924 ファイル群。

Claims (7)

  1. 同一箇所を異なる合成開口で撮像した複数のSAR(Synthetic Aperture Radar)画像を入力して記憶装置に記憶するSAR画像入力部と、
    上記SAR画像入力部が入力した複数のSAR画像間の歪量の差を処理装置により算出する歪量算出部と、
    上記複数のSAR画像と地上の形状を表すGCP(Ground Control Point)データとに基づき、歪量の差を高さに変換する高さ変換係数を処理装置により算出する高さ変換係数算出部と、
    上記歪量算出部が算出した歪量の差と、上記高さ変換係数算出部が算出した高さ変換係数とに基づき、SAR画像に撮像された箇所の高さを算出して、上記複数のSAR画像に撮像された箇所の3D(Dimensional)形状データを求めて記憶装置に記憶する3D形状算出部と
    を備えることを特徴とするSAR画像の3D形状算出装置。
  2. 上記3D形状算出装置は、さらに、
    上記複数のSAR画像それぞれを複数の微小領域に分割する相関領域分割部を備え、
    上記歪量算出部は、上記相関領域分割部が分割した複数の微小領域の各微小領域において上記複数のSAR画像それぞれ間での相関をとることにより、上記複数のSAR画像間での相対的な位置のずれを求めて、上記複数のSAR画像間の歪量の差を算出する
    ことを特徴とする請求項1記載のSAR画像の3D形状算出装置。
  3. 上記SAR画像入力部は、同一方向からスクイント角を変えて撮像した複数のSAR画像を入力し、
    上記高さ変換係数算出部は、上記同一方向からスクイント角を変えて撮像した複数のSAR画像とGCPデータとに基づき、歪量の差を高さに変換する高さ変換係数を算出する
    ことを特徴とする請求項1記載のSAR画像の3D形状算出装置。
  4. 上記高さ変換係数算出部は、歪量を表す式1に基づき求められた式2に基づき、歪量を高さに変換する高さ変換係数を算出する
    ことを特徴とする請求項3記載のSAR画像の3D形状算出装置。
    x≒(h×R×V×h)/((R×V)・h) (式1)
    |h|=Δx/(a・x20−a・x10) (式2)
    x:フォアショートニングによる歪,
    h:目標の高さベクトル,
    :ドップラーゼロから目標へのベクトル,
    V:移動速度ベクトル,
    Δx:2つのSAR画像の間での対応する点の倒れこみベクトルの差分,
    ,x10,a,x20:定数(a,a:数値,x10,x20:ベクトル)
    ×:外積,
    ・:内積又は積
  5. 同一箇所を異なる合成開口で撮像した複数のSAR(Synthetic Aperture Radar)画像を入力して記憶装置に記憶するSAR画像入力部と、
    上記SAR画像入力部が入力した複数のSAR画像に撮像されている箇所の3D(Dimensional)形状データを入力して記憶装置に記憶する3D形状データ入力部と、
    上記3D形状データ入力部が入力した3D形状データに基づき、上記複数のSAR画像の歪補正後の各点の座標を処理装置により算出する座標算出部と、
    上記座標算出部が座標を算出した歪補正後の各点に対応する上記SAR画像における画素を処理装置により算出する画像対応点算出部と、
    上記画像対応点算出部が算出した歪補正後の各点に対応する上記複数のSAR画像それぞれにおける画素の輝度に基づき、上記歪補正後の各点の輝度を処理装置により算出する座標輝度算出部と、
    上記歪補正後の各点の座標と、上記座標輝度算出部が算出した上記歪補正後の各点の輝度とに基づき、SAR画像の歪を補正した歪補正画像を生成する歪補正画像生成部と
    を備えることを特徴とするSAR画像の歪補正装置。
  6. 上記座標輝度算出部は、上記歪補正後の各点に対応する上記複数のSAR画像それぞれにおける画素の輝度の内、最小の輝度を上記歪補正後の当該点の輝度とする
    ことを特徴とする請求項5記載のSAR画像の歪補正装置。
  7. 上記座標輝度算出部は、上記歪補正後の各点と上記複数のSAR画像それぞれにおける画素及び当該画素の輝度との対応関係に基づき導いた連立方程式を解くことにより、上記歪補正後の各点の輝度を算出する
    ことを特徴とする請求項5記載のSAR画像の歪補正装置。
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