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JP2008178091A - 複数のバスのグローバルタイムの同期化方法と装置,および係る方法と装置に対応するバスシステム - Google Patents

複数のバスのグローバルタイムの同期化方法と装置,および係る方法と装置に対応するバスシステム Download PDF

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JP2008178091A JP2007327824A JP2007327824A JP2008178091A JP 2008178091 A JP2008178091 A JP 2008178091A JP 2007327824 A JP2007327824 A JP 2007327824A JP 2007327824 A JP2007327824 A JP 2007327824A JP 2008178091 A JP2008178091 A JP 2008178091A
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Abstract

【課題】 エラー許容するバスシステム若しくはネットワークを形成することができる複数のバスのグローバルタイムの同期化方法を提供する。
【解決手段】 少なくとも1つのバス加入者を有する少なくとも2つのバスを同期させる方法と装置およびバスシステムであって,その場合に各バス内でグローバルタイムが求められ,それらグローバルタイムから,少なくとも1つの加入者を介して互いに接続されているバスのグローバルタイムの偏差が求められて,個々のグローバルタイムの偏差が少なくとも1つのバス加入者へ伝達され,その場合にグローバルタイムの偏差に従って,少なくとも1つの加入者を介して接続されているバスのグローバルタイムの互いに対する適合が実行されるので,これらバスはグローバルタイムに関して互いに同期されている。
【選択図】図1

Description

本発明は,少なくとも2つのバスにおけるグローバルタイムの同期化方法と装置,およびこれら方法と装置に対応するバスシステムに関する。
従来の技術
通信システム若しくはバスシステムによって,制御装置,センサ技術およびアクチュエータ技術をネット化することは,近年においては,最近の自動車の製造,または機械,特に工作機械の製造の関連分野において,自動化と共に顕著に増加している。このネット化の際に,機能を多数の制御装置へ分配することにより,シナージー効果を得ることができる。ここで話題とされるのは,分配されたシステムである。種々のステーション間の通信は,少なくとも1つのバス若しくは少なくとも1つのバスシステムを介して実行されるようになっている。バスシステム上の通信交通,アクセスと受信の機構およびエラー処理は,プロトコルを介して調整される。
自動車関連分野内のプロトコルとして,CAN(controller area network)がある。このCANは,事象制御されるプロトコルであり,メッセージの送信のようなプロトコルアクティビティは,その起源を通信システムの外部に有する事象によって開始される。通信システム若しくはバスシステムへの一義的なアクセスは,優先順位に基づいたビットアービトレーションによって作動される。このための前提として,各メッセージに優先順位が割り当てられている。CAN−プロトコルは,極めてフレキシブルである;従って,他のノードおよびメッセージを付加することは,まだ自由な優先順位(message identifier)が存在している限りにおいて,問題なく可能である。ネットワーク内で送信すべき全てのメッセージを優先順位およびその送信機ノード,並びに場合によっては受信機ノードと共に集めたものは,リスト,いわゆる通信マトリクス内に格納される。
この種の事象制御される自発的な通信に対する代替的な解法は,純粋に時間制御される解法である。バス上の全ての通信アクティビティは,厳しく周期的である。メッセージの送信のようなプロトコルアクティビティは,バスシステム全体において有効な時間の進行によってのみ作動される。媒体へのアクセスは,送信者が排他的な送信権を有する時間領域の割当てに基づいている。このプロトコルは,比較的フレキシブルではない;新しいノードの追加は,前もって該当する時間領域が既に解放されている場合にのみ可能である。この状況は,駆動開始前にメッセージ順序を既に決定することを強制する。従って,走行プランが形成され,この走行プランは,繰返しレート,冗長性,デッドラインなどに関するメッセージの要請を満足させなければならない。いわゆるバススケジュールが話題とされる。送信周期内でのメッセージの位置決めは,アプリケーションと送信時点との間の待ち時間を最小に抑えるために,メッセージ内容を形成するアプリケーションに同調されなければならない。この同調が行われない場合には,時間制御される伝達の利点(バスにおけるメッセージを送信する際の最小の待ち時間−ジッタ)が破壊されてしまう。プランニングツールには,それだけ高い要請が課せられる。この種のバスシステムは,例えばTTP/Cである。
特許出願DE10000302A1,DE10000303A1,DE10000304A1およびDE10000305A1,並びにISO基準11898−4(現時点では,まだ草案段階である。)に示されている,時間制御されるCAN,いわゆるTTCAN(Time Triggered Controller Area Network)の解決策は,上述した時間制御される通信に基づく要請,および所定の程度の柔軟性に基づく要請を満足させる。TTCANは,これを,所定の通信加入者の周期的メッセージのためのいわゆる排他的時間窓内と,多数の通信加入者の自発的メッセージのためのいわゆるアービトレート時間窓内に,通信サイクル(basic cycle)を構築することによって満たす。TTCANは,大体において時間制御される周期的な通信に基づいており,その通信は,メインタイムを与える加入者またはノード,いわゆるタイムマスターによって,時間基準メッセージまたは短い基準メッセージを用いてクロックされる。次の基準メッセージまでの周期は,ベーシックサイクル(basic cycle)と称され,予め定めることのできる数の時間窓に分割される。その場合にローカルタイム,若しくは個々の加入者若しくはノードのローカルタイミングジェネレータと,そのタイミングジェネレータのグローバルタイムとしてのタイムマスターのタイムとが区別される。TTCANに関する他の基礎と定義は,ISO−草案11898−4または上記の従来技術から知ることができるので,既知であることを前提として,以下において再度明確に言及しない。
オートメーション化,自動車内または他の箇所において制御装置をネット化するために,例えば上述したCAN,TTP/Cまたはバイトフライトおよび今説明したTTCANのような,一連の実時間バスシステムがある。CAN,TTCANまたはバイトフライトは,ワンチャネルバスシステムであり,このことは,該当するシステムを多重化することによって冗長性を達成することができることを意味している。TTP/Cは,固有のツーチャネルシステムであって,このことは,冗長性が常に組み込まれていることを意味している。多数のバスシステムが,サービスとしてバスに同期されたタイミングベースを提供する。初めからツーチャネルまたはマルチチャネル解決として考えられているバスシステムにおいては,通常デザイン毎に同期化が強制される;代表的には,ノード若しくは加入者は,2つのバス上で同時に送信を行わなければならないことによって,このことは,利点を有する(例えば同期が常に保証されている)。しかしながら,例えば各バスは,それ自体のために駆動されず,2つのバス上でタイムマスターは,極めて制限を有した上でしか区別することができず,かつ2つまたはそれ以上のバスシステムのモジュラー性は,デザイン毎に存在するカップリングによって劣化されるといった一連の欠点も有している。
従って,上記で説明したように,従来技術は,どの視点においても最適な結果を提供できないことが明らかにされた。そこで,本発明は,このような問題に鑑みてなされたもので,その目的とするところは,複数のバスの組合せからなる,エラー許容するバスシステム若しくはネットワークを形成することができる複数のバスのグローバルタイムの同期化方法と装置,および係る方法と装置に対応するバスシステムを提供することにある。
なお,ワンチャネルとして考えられているバス若しくはバスシステムにおいては,同期化は,必要である場合には,確実に実施される。以下においては,バスシステムとしてTTCAN−ネットワーク,多数のTTCAN−バス,若しくはバスシステムとその結合を前提とし,その場合において,このことは,TTCANの特性が本発明に基づく対象を示す前提若しくは必要性である限りにおいて,後の本発明の対象に関して限定的であると考えるべきである。
発明の利点
本発明は,少なくとも1つのバス加入者を有する少なくとも2つのバスの同期化方法と装置およびこの方法と装置を適用したバスシステムに関するものであって,その際に,各バス内でグローバルタイムが求められ,これらグローバルタイムから,少なくとも1つの加入者を介して互いに接続されているバスのグローバルタイムの偏差が求められ,かつ個々のグローバルタイムの偏差が少なくとも1つのバス加入者へ伝達され,その場合にグローバルタイムの偏差に従って少なくとも1つの加入者を介して互いに接続されているバスのグローバルタイムに対する適合が実行されることにより、バスがグローバルタイムに関して同期化されることを特徴とする,少なくとも2つのバスの同期化方法が提供される。
このとき,少なくとも1つの加入者を介して接続されているバスのグローバルタイムの適合は,グローバルタイムの位相の適合によって実行されることとしてもよい。
このとき,少なくとも1つの加入者を介して接続されているバスのグローバルタイムの適合は,グローバルタイムの周波数の適合によって実行される。
また,好適な形態においては,グローバルタイムの位相の適合は,少なくとも1つの予め定められたビットの値に従って実行される。
また,このとき,グローバルタイムの周波数を適合させるために,少なくとも2つの同期化すべきバス内でそれぞれ最小の時間単位(NTU)が求められ,かつこの最小の時間単位が互いに対比されて,その場合に生じる実際の比率が予め定められた比率と比較され,その場合に少なくとも1つの最小の時間単位は,予め定められた比率が得られるように適合されることとしてもよい。
さらに,このとき,予め定められた比率が整数で,特に2の倍数または約数に相当すると,効果的である。
他の利点と好ましい形態は,明細書と請求項の特徴から明らかにされる。
以上詳述したように本発明によれば,どのようにして複数のバスの組合せからなる,エラー許容するバスシステム若しくはネットワークを形成することができる。特に,複数のバスのグローバルタイムの同期化および/または複数のバスのサイクルタイムの同期化に関する機構との関連において効果的であって,それによって全システム若しくはネットワーク内のこれら全てのバスの互いに対する同期化を達成することができる。
実施例の説明
図1は,複数の,ここでは2つのTTCAN−バス若しくはTTCAN−バスシステムからなるバスシステム若しくはネットワークを示している。本図において,符号103B1は,第1のバスを示し,103B2は,第2のバスを示している。第1のバス103B1には,2つの加入者101,102が結合されている。第2のバス103B2には,加入者105が結合されている。加入者100は,2つのバス103B1,103B2に結合されており,かつ2つのバスへのアクセスを有する,接続加入者またはゲートウェイコンピュータ,若しくはゲートウェイ加入者またはゲートウェイコントローラとして機能する。従って,結合されているTTCAN−バスの対(ここでは103B1と103B2)は,2つのTTCAN−バスの組合せとして,2つのバスへのアクセスを有する少なくとも1つのゲートウェイ加入者が得られるように定められる。個々の加入者をそれぞれのバスへ接続することは,適切なインターフェイス素子を介して,例えば加入者101の場合には,インターフェイス素子110B1を介して実行される。同様にゲートウェイ加入者としての加入者100は,インターフェイス素子104B1を介してバス103B1と,そしてインターフェイス素子104B2を介してバス103B2と接続されている。選択的に,2つのインターフェイス素子104B1,104B2とは異なり,バス103B1およびバス103B2に結合するための2つの端子を備えた1つのインターフェイス素子を設けることも可能である。
さらに,加入者100,101内には,内部のクロック源を有するクロックジェネレータ106,111,またはタイミング源107,112,特にクォーツまたは発振器,特にVCO(voltage controlled oscillator)が設けられている。さらに,それぞれのタイミングジェネレータ106,111の内部には,時間検出モジュール,特に計数器またはカウンタ108,113が設けられている。
それぞれの加入者内の,特にバスシステムへデータを入/出力し,タイミングジェネレータから時間情報を受け取り,かつバス若しくはバス加入者を同期させるための,制御課題と,他の,特に本発明に基づく,方法および方法ステップなどは,処理モジュール,特にマイクロコンピュータ若しくはマイクロプロセッサ,またはコントローラとしてのモジュール109,114によって,認識することができる。しかし,これらの機能性の部分または機能性全体は,それぞれのインターフェイスモジュール内に直接設けることもできる。
その場合に1つの加入者を,特にバスシステム毎に,TTCANの主旨におけるタイミング基準ジェネレータとして予め定めることができる。従って,この加入者,タイムマスターとしてのタイミング基準ジェネレータは,従来技術のように,ベーシックサイクルを予め定める。同様にゲートウェイ加入者が2つのバスシステムのために,タイミング基準ジェネレータとして,従って時間マスターまたはタイムマスターとして機能することも可能である。該当する基準加入者の,従って各TTCAN−システムのタイムマスターの,このタイムマスターのローカルタイムを求めるタイミングジェネレータは,基準タイミングジェネレータとして有効であって,若しくは該当するバスシステムのための基準時間を,バス103B1,103B2に示すように,前もって定める。すなわち,例えばタイムマスターとして予め定められた基準加入者のローカルタイミングジェネレータ,例えば106,111は,該当するバス若しくはバスシステム103B1,103B2のグローバルタイミングジェネレータとして有効であって,該当するバスのグローバルタイムを予め定める。
図1には,ゲートウェイ加入者またはゲートウェイノードによって結合された1対のTTCAN−バスが示されている。この本発明に基づく結合をより正確に示すために,本発明に基づく以下の記述内容が使用される:
i=1からnおよびnエレメントNとして,以下のような特性を有する結果Pi=(BXi,BYi)が得られる場合に,少なくとも2つのTTCAN−バスB1,B2は,結合されている:
・BXi,BYiは,全てのiのためのTTCAN−バスである。
・1つのiのために,BXiとBYiはTTCAN−バスの結合された対を形成する。
・BX(i+1)は,BYi(i=1からn−1について)である。
・BX1は,バスB1であって,BYnは,バスB2である。
すなわち,2つのTTCAN−バスB1,B2は,これらが何らかの複雑な結合された対のパスによって接続されている場合に,結合されている。少なくとも2つのTTCAN−バスのシステムは,ここでは,各バスの2つが結合されている場合(上述した意味において)に,エラーを許容するTTCAN−バスシステムである。従って,エラーを許容するTTCAN−バスシステム,若しくはネットワークを使用する,全てのシステムアーキテクチャが検出可能である。
他の実施例として,図2および図3に示されているものがある。すなわち,図2に示す実施例は,3つのTTCAN−バス203B1,203B2および203B3とバス加入者200,201,204および205を有する。その際に,バス203B1,203B2は,加入者200によって互いに接続されており,同様にバス203B2,203B3は,加入者201によって互いに接続されている。従って,本発明の主旨においては,加入者200,201によって結合された対としてのバスシステム203B1,203B2およびバスシステム203B2,203B3の結合によって,バスシステム203B1,203B3も上述した定義に従って,特に同期に関してエラー許容するように接続されている。各ノード若しくは加入者が各他のバスと冗長に接続される,従って各加入者が各バスへの接続を有する従来の冗長なシステム,換言すると全バスシステム内の2つのバスと異なり,ここで提案される結合された対の使用によるシステムアーキテクチャは,スケーリング可能なエラー許容およびエラー許容するシステムと,エラー許容若しくはシステムの混合を可能にしている。
このことを,図3の実施例でもう一度説明する。本図の実施例には,4つのバス303B1,303B2,303B3,303B4を有する。その他に,加入者301,302,300,304,305を有する。バス303B1,303B2は,加入者300によって互いに結合されており,バス303B3,303B4は,加入者301によって互いに結合されている。同時に3つのバス303B1,303B2,303B3が加入者302によって互いに結合されているので,一方では,エラー許容するシステムとエラー許容し,若しくはシステムの混合が可能にされ,他方ではシステム内の所望のエラー許容がスケーリング可能であって,すなわち種々の冗長度(1重,2重,多重冗長)で示すことができる。従って,システム内へより高い冗長度を導入することが可能であって,そのために結合しないようにするシステムを結合する必要はない。従って,コモンモード−エラー,換言すると1つまたは複数のバスシステムのコモンモードエラーの減少も,同様に可能である。
従って,TTCAN内の同期化機構との組合せにおいて,簡単な方法で全ての考えられるエラー許容度を可能にする,統一的な,同期された通信システムを提供することが可能である。以下においては,個々の加入者若しくはバスシステムのグローバルタイムとサイクル時間またはサイクルタイムに関する同期化について詳しく説明する。
まず,2つまたはそれより多いTTCAN−バス,特にレベル2(ISO−草案を参照)が,どのようにしてそのグローバルタイムを互いに対して同期化することができるか,という一般的な方法を説明する。この方法は,専用のハードウェアによっても,適当なホスト上で遂行可能なアプリケーションによっても,あるいは特殊なソフトウェア層によっても実施することができる。
以下においては,同期化するための方法のシーケンスを,可能な変形例も含めて説明する。バスの対は,ここでは,上述したように2つのバスへのアクセスを有する少なくとも1つのゲートウェイコンピュータが存在している場合に,直接同期化可能であると言える。さらに,一般的な前提として,同期化すべき2つのバス間に,2つのバスを直接同期化可能な対,従って上述の結合された対を介して接続する,ゲートウェイのチェーンが存在している。同期化を実施する同期化層(ハードウェアまたはソフトウェア)は,以下では同期レイヤSLと称する。その場合に同期レイヤSLは,以下の説明からも明らかなように,必ずしも各ノード上に存在する必要はない。
1つの実施形態において,ゲートウェイ加入者またはゲートウェイコンピュータは,バス内の時間を等しくするために同期化すべき2つのバスの少なくとも1つにおいては,時間マスターであり,バス内においては,タイムマスターである。他の実施形態として選択的に,同期化のために適切な時間適合を行うために,ゲートウェイ加入者からタイムマスターへメッセージを伝達することができる。その場合には,ゲートウェイ加入者が,同期化すべきバスシステムの1つにおけるタイムマスターでもあることは,不要である。
初期化するために,各TTCAN上で,このバスのためにISO11898−4と従来技術に従って,TTCANのために特殊化された初期化プロシージャが遂行される。結果として,種々のグローバルタイムと種々の実際のタイムマスターとを有する,1つまたはそれより多くの互いに独立して走行するTTCANバスが得られる。選択的な変形例において,システムデザインによって,2つまたはそれ以上のバス上において,同じノードまたは加入者がタイムマスターになるようにすることができる。
次に以下において図4と図5を用いて,周波数と位相の等化について説明する。バスの周波数と位相は,互いに別々に等化可能であり,好適な形態においては,周波数が誤っているか,若しくは外れている限り,位相が連続して変化するので,まず周波数から等化される。
A)2つのバス間の周波数等化
TTCAN内で,グローバルタイムの速度,従って時間単位NTUの長さがタイムマスターのタイミングジェネレータ周波数,従って特に発振器周波数またはクォーツ周波数とそのTUR(time unit ratio)−値によって定められる。このとき,NTU(network
time unit),各バスのグローバルタイムの時間単位,およびTURは,ISO−草案11898−4に記載されているように,NTUの長さと固有のベース時間単位,すなわちローカルタイミングジェネレータ周期,従って特にローカル発振器周期の長さの比である。同期化層,同期レイヤSLは,種々のバス上でNTUが互いに対して予め定められた比を有するようにしなければならない。その場合に同期レイヤSLは,ハードウェア若しくはソフトウェア内で処理ユニット109,114などによって表すことができ,その場合に同期レイヤSLは,既に説明したように,必ずしも全ての加入者に内在する必要はない。
原則的には,種々のやり方が考えられる。すなわち,1つのバスの周波数若しくは1つのバスのグローバルタイムの速度が基準として選択されて,それに対する他方のバスの速度若しくは周波数の差が定められることによって,1つのバスを他のバスに同調させることが可能であり,その場合に少なくとも1つの他のバスが他のバスに同調され,あるいは少なくとも2つのバスが,グローバルタイムの速度,従って特に各タイムマスターのタイミングジェネレータの周波数に関して相互に接近する。さらに,適合は,1つのステップにおいて行うことができ,あるいは徐々に行うことができる。各ストラテジーは,同期レイヤSLに,従って同期化層および各アプリケーションの要請に依存する。全ての方法にとって,次の型が共通である:
・同期レイヤSLは,バスのために実施すべき補正を定め,それを実際のタイムマスターへ伝達する。補正は,例えばその時の実際のTUR−値と新たに調節すべきTUR−値の比とすることができる。同期レイヤSLがタイムマスター上で補正を定めると効果的であって,それによって補正値は,例えば直接新しいTUR−値であることができる。
・同期レイヤSLは,タイムマスター内で新しいTUR−値を定めて,以降のラウンドから利用する。
・このバスの他の全てのノードは,TTCAN−同期を介してタイムマスターに従う。
そのために,図4においては,ブロック400で第1のバス,例えばB1,例えば103B1のグローバルタイムが求められる。これは,ブロック401において時点T1で検出され,すなわちキャプチャーされ,それによってブロック401においてはバスB1のグローバルタイムの第1の検出値が生じる。同様に時点T1において,ブロック404で求められた,バスB2,例えば103B2のグローバルタイムの値が,ブロック405で検出され,従ってキャプチャーされる。次の時点T2では,ブロック401,405からそれぞれ第1の検出値がブロック402,406へシフトされて,ブロック401,405内で各バスのグローバルタイムに関する第2の検出値が検出される。ブロック401,402若しくはブロック405,406内のこれら2つの検出値から,ブロック403,407における差の導出によって,グローバルタイムの各速度または各バスB1,B2のクロックスピードも求められる。各バスのグローバルタイムの速度のためのこれらの値から,その後ブロック409における差の導出によって補正値が生じ,この補正値は,観察されるバスのグローバルタイムの速度の差,従って各クロックスピード,従ってタイミングジェネレータ速度の差を表す。上述したように,これを,例えば各TUR−値を介して行い,若しくは実施することもできる。この場合に,他の本発明に基づく方法は,ブロック401における周波数等化に関して,ブロック409で求められた値を用いて遂行される。
ある例において,周波数等化をもう一度明らかにする。2つのバスB1,B2が存在しているとき,同期ストラテジーは,バスB2がNTUの長さをバスB1上で有効な長さに適合させなければならない。最も簡単な場合においては,2つが名目上同じ長さである。そして,バスB2の実際のタイムマスターのアプリケーション(SL)は,バスB1への直接のアクセスを有しており,バスB1,B2のために同一のタイミングジェネレータ若しくは同一のクロック源若しくはタイミング源,従って同一の発振器またはクォーツが使用される。その場合に,2つのバスB1,B2のNTUは,バスB1に関するこのノードまたは加入者のTUR−値が,バスB2に関するこのノード若しくは加入者のTUR−値と等しい場合に,正確に同じ長さとなる。従って,同期レイヤSLは,バスB2に関するTUR−値を,バスB2に関するTUR−値として使用しなければならない。
2つのバスのNTUが互いに対して任意の比を有する場合に,この状況は原理的に等しく処理することができる。ハードウェアにおいては,上記の比若しくはその逆数が整数であることが好ましく,特に好適な実施形態においては2の累乗である場合に,容易に実現される。
2つのバスのために同一のタイミングジェネレータ若しくは同一の時間源が使用されない場合には,2つのバスのグローバルタイムの差を2回,またはそれより多い頻度で,若しくは周期的に相前後して測定し,この差の観察された変化とこの差の変化の比較から,補正係数を計算する可能性を有する。この可能性は,実際のタイムマスターがそれ自体2つのバスへのアクセスを持たない場合にも,与えられる。選択的に,SLは,1つのバス上のベーシックサイクルの長さを他のバスの単位で測定し,それに基づいて補正値を定めることができる。
B)位相等化
位相等化するために,SLは,2つのバス上の2つのグローバルタイムの間の位相差を測定して,2つのバスの各々について調節する飛躍,若しくは補正値を定める。このことは,TTCANのストップウォッチレジスタを用いて実行されることが好ましい。
SLは,両方のバスの2つの実際のタイムマスターに,それぞれ調節すべき飛躍若しくは補正値を伝達する。飛躍を調節しなければならないタイムマスターは,次の基準メッセージ内で予め定められたビット,具体的にはTTCANにおいては不連続ビットをセットし,そのグローバルタイムを該当する量だけシフトする。それによって,その後該当するタイムマスターのタイム基準メッセージ若しくは基準メッセージが,適合された時点で送信される。場合によっては少なくとも2つのバス上で,この1つまたは複数の基準メッセージが成功裏に送信された後に,少なくとも2つのバスは互いに同期される。
この位相等化が,図5に示されている。本図に示すように,ブロック500,504において,2つのバスのグローバルタイムが求められて,ブロック501,505において検出され,従ってキャプチャーされる。その場合にキャプチャーは,それぞれ同じ時点T1で実行される。そして,2つの検出値は,直接ブロック509の差の導出手段へ供給され,その後2つのバスの簡単な検出値によって位相差,従ってクロック位相,クロック源位相またはタイム源位相の差を求めることができる。その後,本発明に従って記述される他の方法は,ブロック510で遂行される。
特にバスが2つより多い場合には,2つのバスをこのように対で同期させる場合に飛躍若しくは補正が2つのバスの一方の上だけで行われ,すなわち2つのバスの一方がグローバルタイムのためのマスターの役割を果たすと,効果的である。すなわち,第1のバス上のグローバルタイムは変化せず,第2のバス上のグローバルタイムが飛躍され,若しくは変化される。この場合においては,2つより多いバスを,対の同期化を介して逐次互いに同期させることができ,対の同期化が他の対に対して,特に複雑な影響を有することはない。
このことを,以下の例において説明する。システム内に5つのバスB1,B2,B3,B4,B5がある。同期化可能若しくは結合される対は,(B1,B2),(B1,B3),(B2,B4),(B3,B5)とする。B1がB2とB3のマスターであり,B2がB4の,そしてB3がB5のマスターである場合には,対の同期化(B2とB3が最初にB1に同期されて,その後B4がB2に,そしてB5がB3に同期される)は,システムワイドの同期化のために2つのラウンドの内部で実行される。
同じシステム内で,マスター原理なしで同期化を実施することもできる。もちろんその場合には,SLは,一度同期化されたバスが同期化されたままであること,すなわち1つのバス上の飛躍若しくは変化は,このバスに対して同期化された全てのバス上でも実行されることを保証しなければならない。
さらに,同期化すべきバスのタイムマスターが該当するパートナーバスのグローバルタイムへの直接のアクセスも有していると,効果的である(しかし,必ずしも必要ではない)。この場合には,SLは,1つのバスの潜在的なタイムマスターだけに合わせることができ,すなわち調節すべき飛躍の高さに関するSLの伝達は省かれ,若しくは極めて単純化される。
NTU,従って同期化すべきバス上のグローバルタイムの時間単位が,同一である必要はないが,2つの結合されたバス間の(名目上の)NTUが,整数の係数(特に好ましくは2乗)だけしか異なっていない場合には,特に簡単かつ有用である。
C)周波数シフトによる位相等化
上記のポイントB)において位相等化に関して示した機構の代わりに,速度の比較的長期の変化によって(これについては上記のポイントA)を参照)位相等化を達成する可能性もある。原理的なやり方は,上記のポイントA)における2つのバス間の周波数等化において説明したのと,全く同様である。しかし,この場合には,目的は,適合すべきバスのNTUを,そこの目標値に正確に適合させることではなく,このNTUを少し延長し,あるいは短縮して,適合すべき時計若しくはタイミングジェネレータが幾分低速または高速で増分され,従って比較的長い時間にわたって位相等化が実行されるようにすることである。
D)同期化された状態の維持
上記のポイントB)またはC)におけるような位相等化の後に,同期化された状態を維持する種々の可能性がある。一方では,観察される位相が所定の値を上回るとすぐに,位相等化を繰り返すことによって,他方では,ポイントA)で説明したように,周波数の適合によって,さらに2つの可能性の組合せもある。ポイントA)の方法においては,周波数の適合は,マスターバスにおける該当する周波数の適合よりも典型的に1ラウンド遅れて実行されるので,関与しているバスの周波数が極めて正確に一致している場合でも,差の蓄積がもたらされる可能性がある。この場合には,所望の,特に予め定められた,正確には一致しない周波数によって,時々小さい位相等化若しくは補償を行わなければならない。
適当なTTCAN−インターフェイスの使用は,デバッグ手段によって示すことができる。バスモニタリングを介して,バス上の行動を分析することもできる。
以下においては,同期化のための一般的な方法を,特にどのようにして2つまたはそれ以上のTTCAN−バスがそのサイクル時間(cycle time)を互いに同期させることができるかについて,説明する。この方法は,専用のハードウェアによって,適当なホスト上で遂行されるアプリケーションによって,あるいは特殊なソフトウェア層によって実施することができる。
以下においては,可能な変形例も含めて方法の遂行を説明し,その場合にグローバルタイムの同期化の場合と同一の前提および定義,従って2つのバスへのアクセスを有する少なくとも1つのゲートウェイコンピュータが設けられている場合に,直接の同期が可能であること,および同期化すべき2つのバス間に,直接同期化可能な,結合された対を介して2つのバスを接続する,ゲートウェイのチェーンが存在していることが該当する。ここでも,同期化は,ハードウェアまたはソフトウェア内の同期化層によって行われ,この同期化層は,同期化を実施し,以下においてはサイクルタイムに関する同期化レイヤSLZと称する。ここでもSLZは,必ずしも各ノード上に存在する必要はない。ここでも,まず以下,ポイントAZ)において,2つのバス間の周波数等化を取り上げる。
AZ)2つのバス間の周波数等化
周波数等化は,TTCAN−レベル2内でのみ,プロトコル機構を介して可能である。もちろん,タイムマスターがレベル−2−駆動で駆動されれば,十分である。他のノードのためには,これは不要である。そこでは,等化は,前に説明したように,グローバルタイムのための該当する等化と同様に遂行され,従って,同一のネットワーク内でグローバルタイムも同期化される場合には,これに無関係にすることはできない。
TTCAN−レベル2内では,サイクルタイムの速度,従って時間単位NTUZの長さが,グローバルタイムについて上で既に説明したようにして,タイミングジェネレータ,特にタイムマスターの発振器の周波数とそのTUR−値によって定められる。SLZは,種々のバス上のNTUZが互いに対して予め定められた比を有するように,配慮しなければならない。その場合にNTUZは,前に挙げたNTUに対して等しくても,異なっていてもよい。
原則的に,種々のやり方が考えられる。ここでも1つのバスを他のバスに同調させ,あるいは2つまたはそれより多いバスが互いに接近するようにすることができる。さらに,適合を1ステップで行うこと,または徐々に行うことができる。それぞれのストラテジーは,SLZとアプリケーションの要請に依存する。特に,グローバルタイムの同期化とサイクルタイムの同期化は,例えば同一のソフトウェアレイヤ,従って同一の同期化層SLによって実施することができ,これは好適な形態においては,以下のことを意味している:
SL=SLZ
サイクルタイムの枠内の周波数等化に関する全ての方法にとって,次の型が共通である:
・SLZは,バスのために実施すべき補正を定めて,それを実際のタイムマスターへ伝達する。補正は,例えばその時の実際のTUR−値と新しく調節すべきTUR−値の比とすることができる。ここでも,SLZがタイムマスター上で補正を定めると,特に効果的である。その場合には,補正値は,例えば新しいTUR−値であることができる。
・SLZは,タイムマスター内で新しいTUR−値を定めて,それを次のラウンドから利用する。
・このバスの全ての他のノードは,TTCAN−同期を介してタイムマスターに従う。
方法を,図4を用いて再び説明することができ,その場合にシーケンスは,略同一であるが,ただグローバルタイムではなく,サイクルタイムによって,従ってグローバル時間ではなく,サイクル時間によって実行される。従ってここでは図4についての前の説明を参照するように示唆し,改めてはっきりと説明はしない。
再度の例:
2つのバスB1,B2がある。同期化ストラテジーは,B2がNTUZをB1上で有効な長さに適合させなければならないことである。最も簡単な場合においては,両者は,名目上等しい長さである。B2の実際のタイムマスターのアプリケーション(SLZ)は,バスB1への直接のアクセスを有しており,B1とB2のために同一の発振器が使用される。その場合に2つのバスB1,B2のNTUZは,B1に関するこのノードのTUR−値が,B2に関するこのノードのTUR−値と等しい場合に,正確に等しい長さである。従ってSLZは,B1に関するTUR−値をB2に関するTUR−値として使用しなければならない。
状況は,2つのバスのNTUZが互いに対して任意の比を有する場合に,原理的に等しく処理することができる。その場合にハードウェアにおいては,ここでも,上記の比若しくは逆数が整数であり,特に2乗であると効果的である。2つのバスのために,同じタイミングジェネレータ,特に発振器が使用されない場合には,ここでも,2つのバスのグローバルタイムの差を少なくとも2回,若しくは周期的に相前後して測定し,差の観察された変化と差の名目的な変化の比較から,補正係数を計算する,上述した可能性がある。この可能性は,ここでも,実際のタイムマスターが2つのバスへのアクセスを持たない場合でも,同様に与えられている。選択的に,SLZが1つのバスに基づくベーシックサイクルの長さを他のバスの単位で測定し,それに基づいて補正値を定めることができる。
BZ)位相等化
・SLZは,ここでも2つのバス上の2つの時間の間の位相差を測定し,2つのバスの各々について調節すべき飛躍若しくは変化を定める。SLZは,2つのバスの2つの実際のタイムマスターに,それぞれ調節すべき飛躍を伝達する。
・飛躍を調節すべきタイムマスターは,ここでも基準メッセージ内に予め定められたビット,ここでは特にTTCANのNext_is_Gap_Bit(ISO草案を参照)をセットする。このタイムマスターは,ローカルSLZから次のベーシックサイクル(basic cycle)のスタート時点を得る。
・場合によっては,両方のバス上でこの基準メッセージ若しくはメッセージが成功裏に送信された後に,2つのバスのサイクルタイム位相は,互いに対して同期されている。
このことは,図5によって既に上で説明したように示すことができ,その場合にグローバルタイムの代わりにサイクルタイムが使用され,かつNext_is_Gap_Bitが使用される。この所望の位相は,ここでは0とすることができ,すなわち2つのバス上でベーシックサイクルは,同じ時に開始される。しかし,このことは,必ずしも必要ではない。同期化すべきバス上でNTUZ,従ってサイクルタイムの時間単位が等しいことは,必要とされない。しかし,2つの結合されたバス間で(名目上の)NTUZが整数の係数,特に好ましくは2乗だけ異なっていると,特に簡単かつ有用となる。
さらに,同期化すべきバスのサイクル長さが同じである必要はない。もちろん,提案されている方法は,2つのバスの(名目上の)サイクル長さが互いに対して,大きすぎない自然数を使用する,有理数の比にある場合に,特に有用である。というのは,その場合には,規則的に容易に追認可能な形式で固定の位相を話題にすることができるからである。例:バスB1上で2つの(名目上の)サイクルが遂行され,他のバスB2上では3つのサイクルが遂行される。その場合には,B1上の2つのサイクル(B2上の3つのサイクル)全てにおいて,B1とB2間に理論的な固定の位相長さが存在する。
その場合に,特に2つより多いバスにおいて,2つのバスをこのように対で同期化する場合に飛躍が2つのバスの一方の上だけで行われ,すなわち2つのバスの一方が,サイクルタイムの位相のためのマスターの役割を果たすと,効果的である。すなわち,第1のバス上のベーシックサイクルの連続は,変わらないままであって,第1のバス上では,2つのバスサイクル間にギャップ,従って間隙が挿入され,その間隙は,ちょうど所望の位相が調節されるような大きさである。この場合には,2つより多いバスを問題なく逐次対の同期化を介して違いに同期させることができ,1つの対の同期化が他の対に対して,特に複雑な影響を有することはない。
例:
システム内に5つのバス,B1からB5がある。同期可能な対は,(B1,B2),(B1,B3),(B2,B4),(B3,B5)である。B1がB2とB3のためのマスターであって,B2がB4のためのマスター,そしてB3がB5のためのマスターである場合に,対の同期化(最初にB2とB3がB1に同期化され,その後B4がB2に,そしてB5がB3に同期化される)は,システムワイドの同期化のための2つのラウンドの内部で実行される。
同じシステム内で,マスター原理なしで同期化を実施することができる。その場合には,もちろんSLZは,一度同期化されたバスは同期化されたままとなり,すなわち1つのバス上の飛躍若しくは補正は,このバスに対して同期されている全てのバス上でも実行されることを,保証しなければならない。
さらに,同期化すべきバスのタイムマスターが,該当するパートナーバスへの直接のアクセスも有していると,効果的である(しかし必要ではない)。この場合には,SLZは,1つのバスの潜在的なタイムマスターのみに合わせることができ,すなわち調節すべき飛躍若しくは調節すべき補正の高さに関するSLZの伝達は,省略,若しくは極めて簡易化される。
CZ)位相シフトによる位相等化
今回は,ポイントBZ)の機構に対する選択肢として,ここでもポイントAZ)におけるように速度の長期間変化による位相等化を行う可能性がある。原理的なやり方は,ポイントAZ)におけるのと全く同一のやり方である。しかしこの場合の目的は,適合すべきバスのNTUZをそこの目標値に正確に適合させることではなく,このNTUZを少し延長し,あるいは短縮することであって,それによって.適合すべき時計が幾分低速で,あるいは高速で増分され,従ってより長い期間にわたって位相等化が得られる。
DZ)同期化された状態の維持
上記のBZ)若しくはCZ)におけるような位相等化後に,同期化された状態を維持するために,既にグローバルタイムの同期化の上記のポイントD)で説明したような,種々の可能性がある:
・観察される位相が所定の値を上回るとすぐに,位相等化を繰り返す。
・AZ)若しくはA)におけるような,周波数の適合または2つの可能性の組合せ。
上記のAZ)若しくはA)の方法においては,周波数適合は典型的にマスターバスにおける対応する周波数変化より1ラウンド遅れて実行されるので,関与するバスの周波数が極めて正確に一致している場合でも,差の累積をもたらす可能性がある。この場合にはときどき,意図的に正確に一致しない周波数によって小さい位相等化または補償を行わなければならない。使用は,グローバルタイムの同期化の場合におけるように,デバッグインスツルメントを介して表示することができ,あるいはバス上の行動がバスモニタリングによって分析される。
ゲートウェイ加入者として機能する加入者による2つのTTCAN−バスシステムの結合を示している。 結合された対による3つのTTCAN−バスシステムの結合を示している。 スケーリング可能な許容誤差を表示するために種々の加入者による4つのTTCAN−バスの結合を示している。 2つのTTCAN−バス若しくはTTCAN−バスシステム間で周波数等化するためのフローチャートを示している。 2つのTTCAN−バス若しくはTTCAN−バスシステムの位相等化を示すフローチャートである。

Claims (9)

  1. 少なくとも1つのバス加入者を有する少なくとも2つのバスの同期化方法であって,
    前記各バス内でグローバルタイムが求められ,
    前記グローバルタイムから,少なくとも1つの加入者を介して互いに接続されている前記バスのグローバルタイムの偏差が求められ,かつ個々の前記グローバルタイムの偏差が前記少なくとも1つの加入者へ伝達され,
    その際に前記グローバルタイムの偏差に従って,前記少なくとも1つの加入者を介して互いに接続されている前記バスのグローバルタイムに対する適合が実行されることにより前記バスが前記グローバルタイムに関して同期化されることを特徴とする,少なくとも2つのバスの同期化方法。
  2. 前記少なくとも1つの加入者を介して接続されている前記バスのグローバルタイムの適合は,前記グローバルタイムの位相の適合によって実行されることを特徴とする,請求項1に記載の方法。
  3. 前記少なくとも1つの加入者を介して接続されている前記バスのグローバルタイムの適合は,前記グローバルタイムの周波数の適合によって実行されることを特徴とする,請求項1に記載の方法。
  4. 前記グローバルタイムの位相の適合は,少なくとも1つの予め定められたビットの値に従って実行されることを特徴とする,請求項2に記載の方法。
  5. 前記グローバルタイムの周波数を適合させるために,同期化すべき少なくとも2つの前記バス内でそれぞれ最小の時間単位(NTU)が求められ,該最小の時間単位が互いに関係づけられて,その際に発生する実際の比率が予め定められた比率と比較され,少なくとも1つの前記最小の単位時間は,予め定められた比率が得られるように適合されることを特徴とする,請求項3に記載の方法。
  6. 前記予め定められた比率は,整数であり,特に2の倍数または約数に相当することを特徴とする,請求項5に記載の方法。
  7. 少なくとも1つのバス加入者を有する少なくとも2つのバスの同期化装置であって,
    前記各バス内でグローバルタイムを求めて,該グローバルタイムから,少なくとも1つの加入者によって互いに接続されている前記バスのグローバルタイムの偏差を求めて,該グローバルタイムの偏差を前記少なくとも1つのバス加入者へ伝達する,第1の手段が設けられており,
    その際に,前記グローバルタイムの偏差に従って,前記少なくとも1つの加入者を介して互いに接続されている前記バスのグローバルタイムに対する適合を行う,第2の手段が設けられていることにより,前記バスは,前記グローバルタイムに関して互いに同期化されていることを特徴とする,少なくとも2つのバスの同期化装置。
  8. 前記第1と第2の手段は,前記少なくとも1つの加入者内に設けられた同期化層内に含まれていることを特徴とする,請求項7に記載の装置。
  9. 少なくとも2つのデータバスからなるバスシステムであって,第1の前記データバスは,第1の数の加入者を有し,第2の前記データバスは,第2の数の加入者を有している,前記バスシステムにおいて,
    前記データバスとして,少なくとも2つのバスが使用され,これら少なくとも2つのバスの2つが少なくとも1つの接続加入者と同時に接続されているように前記接続加入者としての少なくとも1つの加入者が含まれており,
    かつ前記各バスのためにタイムマスター機能を行使する加入者が含まれており,
    前記バスシステムが2つより多くのバスを有する場合に,これらバスは,該各少なくとも2つのバスが少なくとも1つの共通の接続加入者を有するように接続されており,
    かつ前記バスシステム内に同期化手段が含まれており,該同期化手段は,前記各バス内でグローバルタイムを求めて,前記各グローバルタイムの偏差をタイムマスター機能を有する加入者へ伝達し,前記タイムマスター機能を有する加入者が前記各グローバルタイムの適合を実行することを特徴とする,バスシステム。
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