JP2008034824A - 基板処理方法および装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】塗布膜を焼き固めた後の基板間で線幅にばらつきが発生することを抑制することができる基板処理方法およびそれに用いられる基板処理装置を提供すること。
【解決手段】レジスト膜150を形成したウエハWを、レジスト膜150が焼き固められない温度で保持してレジスト膜150の成分151を局在化させ、その後、レジスト膜150を焼き固める。
【選択図】図10
【解決手段】レジスト膜150を形成したウエハWを、レジスト膜150が焼き固められない温度で保持してレジスト膜150の成分151を局在化させ、その後、レジスト膜150を焼き固める。
【選択図】図10
Description
本発明は、例えば、半導体装置に用いられる塗布膜が形成された基板を処理する基板処理方法および基板処理装置に関する。
半導体デバイスのフォトリソグラフィ工程においては、半導体ウエハ(以下、単にウエハという)にレジストを塗布し、これにより形成されたレジスト膜を所定の回路パターンに応じて露光し、この露光パターンを現像処理することによりレジスト膜に回路パターンが形成されている。
このようなフォトリソグラフィ工程においては、レジスト塗布および露光後の現像ならびにそれらに付随する熱処理などの一連の処理を一括して行なうレジスト塗布・現像処理システムが用いられており、このようなシステムは、各処理を行なうための複数の処理ユニットと、これら複数の処理ユニットに対し処理の順番に応じて複数のウエハを連続的に搬入出する搬送装置を有している(特許文献1)。
一方、フォトリソグラフィ工程においては、レジストやBARC(反射防止膜)等の塗布液を塗布した後、その塗布液をベークして焼き固めるプリベーク処理等の熱処理が行なわれるが、この種の熱処理にはヒーターによって加熱される加熱プレートにウエハを載置してベーク処理を行なうタイプの加熱処理ユニットが用いられる(特許文献2,3)。
上記システムにおいてこのような加熱処理ユニットによりプリベーク処理を行なう場合には、搬送装置が複数の処理ユニットに対して処理の順番に応じて複数のウエハを連続的に搬入出するため、搬送装置の都合により各処理ユニットでの待機時間等がウエハ毎に異なり、ウエハに薬液を塗布してから加熱処理ユニットへ搬送されてくるまでの時間がウエハ毎にばらつく。この場合に、塗布液によっては、このような搬送時間のばらつきによって、ベークにより焼き固めた後の特定の成分の分布がウエハ毎に変動し、ウエハ間で線幅(CD(Critical Dimension))のばらつきが発生するおそれがある。
従来は、このような変動が生じてもさほど問題にならなかったが、近時、半導体デバイスにおける回路パターンの微細化が急速に進み、このようなわずかな変動でも問題となり、このようなプリベーク処理におけるばらつきの解消が求められている。
特開2003−258076号公報
特開平8−162405号公報
特開平9−15572号公報
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、塗布膜を焼き固めた後の基板間で線幅にばらつきが発生することを抑制することができる基板処理方法およびそれに用いられる基板処理装置を提供することを目的とする。また、このような方法を実行するためのコンピュータ読取可能な記憶媒体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の観点では、塗布膜が形成された基板に対し、塗布膜を焼き固める熱処理を行なう基板処理方法であって、前記塗布膜の所定成分の分布を調整するために前記塗布膜が形成された前記基板を前記塗布膜が焼き固められる下限温度よりも低い予備温度で保持する工程と、前記所定成分の分布を調整した後の前記基板を、前記下限温度以上の温度で熱処理する工程と、を具備することを特徴とする基板処理方法を提供する。
上記第1の観点において、前記予備温度で保持する工程は、前記所定成分を局在化させるように構成することができる。また、前記下限温度以上の温度は塗布膜が硬化または架橋する温度が好適である。さらに、前記予備温度は、70〜100℃であることがより好ましい。
本発明の第2の観点では、塗布膜が形成された複数の基板を順次搬送して塗布膜を焼き固める熱処理を行なう基板処理方法であって、各前記基板の前記塗布膜を形成してからの経過時間が所定時間よりも短い第1状態と短くない第2状態とを判別する工程と、前記第1状態の基板を、前記塗布膜の所定成分の分布を調整するために前記塗布膜が焼き固められる下限温度よりも低い予備温度で保持した後に前記下限温度以上の温度で熱処理する工程と、前記第2状態の基板を、前記下限温度未満の温度で保持することなく前記下限温度以上の温度で熱処理する工程と、を具備することを特徴とする基板処理方法を提供する。
上記第1または第2の観点において、塗布膜として反射防止膜またはレジスト膜を用いることができる。
本発明の第3の観点では、塗布膜が形成された基板に対し、前記塗布膜を焼き固める熱処理を行う基板処理装置であって、前記塗布膜が形成された前記基板を前記塗布膜が焼き固められる下限温度よりも低い予備温度で保持する基板保持部と、前記塗布膜が形成された前記基板を前記下限温度以上の温度で熱処理する熱処理部と、前記基板保持部から前記熱処理部へ前記塗布膜が形成された前記基板を搬送する搬送機構とを具備し、前記基板保持部により前記塗布膜の所定成分の分布を調整した後に前記基板を前記熱処理部へ搬送して熱処理することを特徴とする基板処理装置を提供する。
上記第3の観点において、前記基板保持部は前記塗布膜の所定成分を局在化させるように構成することができる。
本発明の第4の観点では、塗布膜が形成された基板に対し、前記塗布膜を焼き固める熱処理を行う基板処理装置であって、前記塗布膜が形成された前記基板を前記塗布膜が焼き固められる下限温度よりも低い予備温度で保持する基板保持部と、前記塗布膜が形成された前記基板を前記下限温度以上の温度で熱処理する熱処理部と、前記基板保持部から前記熱処理部へ前記塗布膜が形成された前記基板を搬送する搬送機構と、前記所定成分が所定の分布に調整されるように、前記基板保持部の保持温度および保持時間の少なくとも一方を制御する制御部とを具備し、前記基板保持部により前記塗布膜の所定成分の分布を調整した後に前記基板を前記熱処理部へ搬送して熱処理することを特徴とする基板処理装置を提供する。
上記第4の観点において、前記制御部は、前記基板保持部において塗布膜の所定成分が局在化するように前記基板保持部の保持温度および保持時間の少なくとも一方を制御するように構成することができる。
本発明の第5の観点では、塗布膜が形成された複数の基板が順次搬送されて塗布膜を焼き固める熱処理を行う基板処理装置であって、前記塗布膜が形成された前記基板を前記塗布膜が焼き固められる下限温度よりも低い予備温度で保持し、前記塗布膜の所定成分の分布を調整する基板保持部と、前記塗布膜が形成された前記基板を前記下限温度以上の温度で熱処理する熱処理部と、前記基板保持部から前記熱処理部へ前記塗布膜が形成された前記基板を搬送する搬送機構と、搬送されてきた各前記基板の前記塗布膜を形成してからの経過時間が所定時間よりも短い第1状態と短くない第2状態とを判別し、前記第1状態の基板を、前記基板保持部において前記予備温度で保持した後に前記熱処理部において前記下限温度以上の温度で熱処理し、前記第2状態の基板を、前記基板保持部を経ることなく前記熱処理部において前記下限温度以上の温度で熱処理する制御を行う制御部と、を具備することを特徴とする基板処理装置を提供する。
上記第5の観点において、前記基板保持部は塗布膜の所定成分を局在化させるように構成することができる。
上記第3〜5のいずれかの観点において、前記基板保持部は基板を保持する保持プレートを有し、前記熱処理部は基板を加熱する加熱プレートを有し、前記保持プレートと前記加熱プレートとは同一筐体に配置されるように構成することができる。この場合に、前記搬送機構は、前記保持プレートに基板を載置した状態で前記保持プレートを前記加熱プレート上に移動させて基板を前記加熱プレート上に受け渡すように構成することができる。また、前記基板保持部と前記熱処理部は、別個のユニットとして構成することができる。さらに、前記基板保持部が前記基板を保持する前記予備温度は、塗布膜が硬化または架橋する温度未満の温度に保持することが好ましく、70〜100℃に保持することがより好ましい。さらにまた、前記熱処理部が熱処理を行なう前記下限温度以上の温度は、前記塗布膜が硬化または架橋する温度であることが好ましい。
本発明の第6の観点では、コンピュータ上で動作する制御プログラムが記憶されたコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、前記制御プログラムは、実行時に、上記第1または第2の観点に係る方法が行われるように、コンピュータに処理装置を制御させることを特徴とするコンピュータ読取可能な記憶媒体を提供する。
本発明によれば、塗布膜が形成された基板を塗布膜が焼き固められる下限温度よりも低い予備温度で保持して前記所定成分の分布を調整、例えば、積極的に局在化させてから、下限温度以上の温度で熱処理する。これにより、塗布膜が形成されてからの時間にかかわらず熱処理前に所定成分の分布を基板間で一定とすることができ塗布膜が焼き固められた後の所定成分の分布を基板間で一定とすることができる。したがって基板間で搬送時間がばらついたとしても基板間で線幅にばらつきが生じることを抑制することができる。
また、各基板の塗布膜を形成してからの経過時間が所定時間よりも短い第1状態と短くない第2状態とを判別し、第2状態の基板を、下限温度の未満温度で保持することなく下限温度以上の温度で熱処理する。これにより、経過時間を把握せずにすべての基板を塗布膜が焼き固められる温度よりも低い温度で保持する場合よりも処理時間を短縮することができるため、スループットを向上させるといった効果が付加される。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るプリベークユニット(PAB)を搭載したレジスト塗布・現像処理システムを示す概略平面図、図2はその正面図、図3はその背面図である。
図1は本発明の一実施形態に係るプリベークユニット(PAB)を搭載したレジスト塗布・現像処理システムを示す概略平面図、図2はその正面図、図3はその背面図である。
このレジスト塗布・現像処理システム1は、搬送ステーションであるカセットステーション11と、複数の処理ユニットを有する処理ステーション12と、処理ステーション12に隣接して設けられる露光装置14と処理ステーション12との間でウエハWを受け渡すためのインターフェイスステーション13とを有している。
レジスト塗布・現像処理システム1において処理を行う複数枚のウエハWが水平に収容されたウエハカセット(CR)が他のシステムからカセットステーション11へ搬入される。また逆にレジスト塗布・現像処理システム1における処理が終了したウエハWが収容されたウエハカセット(CR)がカセットステーション11から他のシステムへ搬出される。さらにカセットステーション11はウエハカセット(CR)と処理ステーション12との間でのウエハWの搬送を行う。
カセットステーション11においては、図1に示すように、カセット載置台20上にX方向に沿って1列に複数(図1では5個)の位置決め突起20aが形成されており、ウエハカセット(CR)はウエハ搬入出口を処理ステーション12側に向けてこの突起20aの位置に載置可能となっている。
カセットステーション11には、ウエハ搬送機構21がカセット載置台20と処理ステーション12との間に位置するように設けられている。このウエハ搬送機構21は、カセット配列方向(X方向)およびウエハカセット(CR)中のウエハWの配列方向(Z方向)に移動可能なウエハ搬送用ピック21aを有しており、このウエハ搬送用ピック21aは、図1中に示されるθ方向に回転可能である。これにより、ウエハ搬送用ピック21aはいずれかのウエハカセット(CR)に対してアクセスでき、かつ、後述する処理ステーション12の第3処理ユニット群G3に設けられたトランジションユニット(TRS−G3)にアクセスできるようになっている。
処理ステーション12には、システム前面側に、カセットステーション11側から順に、第1処理ユニット群G1と第2処理ユニット群G2が設けられている。また、システム背面側に、カセットステーション11側から順に、第3処理ユニット群G3、第4処理ユニット群G4および第5処理ユニット群G5が配置されている。また、第3処理ユニット群G3と第4処理ユニット群G4との間に第1主搬送部A1が設けられ、第4処理ユニット群G4と第5処理ユニット群G5との間に第2主搬送部A2が設けられている。さらに、第1主搬送部A1の背面側には第6処理ユニット群G6が設けられ、第2主搬送部A2の背面側には第7処理ユニット群G7が設けられている。
図1および図2に示すように、第1処理ユニット群G1は、カップ(CP)内でウエハWをスピンチャックSPに載せて所定の処理を行う液供給ユニットとしての5台のスピンナ型処理ユニット、例えば、3つのレジスト塗布ユニット(COT)と、露光時の光の反射を防止する反射防止膜を形成するボトムコーティングユニット(BARC)が計5段に重ねられている。また第2処理ユニット群G2では、5台のスピンナ型処理ユニット、例えば、現像ユニット(DEV)が5段に重ねられている。
第3処理ユニット群G3は、図3に示すように、下から、温調ユニット(TCP)、カセットステーション11と第1主搬送部A1との間でのウエハWの受け渡し部となるトランジションユニット(TRS−G3)、ウエハWを載置台に載せて所定の処理を行うオーブン型の処理ユニット、所望のオーブン型処理ユニット等を設けることができるスペア空間V、ウエハWに精度のよい温度管理下で加熱処理を施す3つの高精度温調ユニット(CPL−G3)、ウエハWに所定の加熱処理を施す4つの高温度熱処理ユニット(BAKE)が10段に重ねられて構成されている。
第4処理ユニット群G4は、図3に示すように、下から、高精度温調ユニット(CPL−G4)、レジスト塗布後のウエハWに加熱処理を施す4つのプリベークユニット(PAB)、現像処理後のウエハWに加熱処理を施す5つのポストベークユニット(POST)が10段に重ねられて構成されている。なお、第4処理ユニット群G4に設けられている本実施形態に係るプリベークユニット(PAB)は、後述するように加熱部およびエージング部を有する構造である。
第5処理ユニット群G5は、図3に示すように、下から、4つの高精度温調ユニット(CPL−G5)、6つの露光後現像前のウエハWに加熱処理を施すポストエクスポージャーベークユニット(PEB)が10段に重ねられている。
なお、第3〜5処理ユニット群G3〜G5の積み重ね段数およびユニットの配置は、図示するものに限らず、任意に設定することが可能である。
第6処理ユニット群G6は、下から、2つのアドヒージョンユニット(AD)と、2つのウエハWを加熱する加熱ユニット(HP)とが4段に重ねられて構成されている。アドヒージョンユニット(AD)にはウエハWを温調する機構を持たせてもよい。また、第7処理ユニット群G7は、下から、レジスト膜厚を測定する膜厚測定装置(FTI)と、ウエハWのエッジ部のみを選択的に露光する周辺露光装置(WEE)とが2段に重ねられて構成されている。ここで、周辺露光装置(WEE)は多段に配置しても構わない。また、第2主搬送部A2の背面側には、第1主搬送部A1の背面側と同様に加熱ユニット(HP)等の熱処理ユニットを配置することもできる。
第1主搬送部A1には第1主ウエハ搬送装置16が設けられ、この第1主ウエハ搬送装置16は、第1処理ユニット群G1、第3処理ユニット群G3、第4処理ユニット群G4と第6処理ユニット群G6に備えられた各ユニットに選択的にアクセス可能となっている。また、第2主搬送部A2には第2主ウエハ搬送装置17が設けられ、この第2主ウエハ搬送装置17は、第2処理ユニット群G2、第4処理ユニット群G4、第5処理ユニット群G5、第7処理ユニット群G7に備えられた各ユニットに選択的にアクセス可能となっている。
第1主ウエハ搬送装置16は、図4に示すように、ウエハWを保持する3本のアーム7a,7b,7cを有している。これら、アーム7a〜7cは、基台52に沿って前後移動可能になっている。基台52は支持部53に回転可能に支持されて、支持部53に内蔵されたモータにより回転されるようになっている。支持部53は鉛直方向に延びる支持柱55に沿って昇降可能となっている。支持柱55には、鉛直方向に沿ってスリーブ55aが形成されており、支持部53から側方に突出するフランジ部56がスリーブ55aにスライド可能となっており、支持部53は図示しない昇降機構によりフランジ部56を介して昇降されるようになっている。このような構成によって、第1主ウエハ搬送装置16のアーム7a〜7cは、X方向、Y方向、Z方向の各方向に移動可能で、かつXY面内で回転可能であり、これにより先に述べたように、第1処理ユニット群G1、第3処理ユニット群G3、第4処理ユニット群G4および第6処理ユニット群G6の各ユニットにそれぞれアクセス可能となっている。
なお、アーム7aとアーム7bとの間に両アームからの放射熱を遮る遮蔽板8が取り付けられている。また、最上段のアーム7aの先端部上方には発光素子(図示せず)が取り付けられたセンサ部材59が設けられており、基台52の先端には受光素子(図示せず)が設けられていて、これら発光素子および受光素子からなる光学センサによりアーム7a〜7cにおけるウエハWの有無とウエハWのはみ出し等が確認されるようになっている。さらに、図4に示す壁部57は第1処理ユニット群G1側にある第1主搬送部A1のハウジングの一部であり、壁部57には、第1処理ユニット群G1の各ユニットとの間でウエハWの受け渡しを行う窓部57aが形成されている。第2主ウエハ搬送装置17は第1主ウエハ搬送装置16と同様の構造を有している。
第1処理ユニット群G1とカセットステーション11との間には液温調ポンプ24およびダクト28が設けられ、第2処理ユニット群G2とインターフェイスステーション13との間には液温調ポンプ25およびダクト29が設けられている。液温調ポンプ24、25は、それぞれ第1処理ユニット群G1と第2処理ユニット群G2に所定の処理液を供給するものである。また、ダクト28、29は、レジスト塗布・現像処理システム1外に設けられた図示しない空調器からの清浄な空気を各処理ユニット群G1〜G5の内部に供給するためのものである。
第1処理ユニット群G1〜第7処理ユニット群G7は、メンテナンスのために取り外しが可能となっており、処理ステーション12の背面側のパネルも取り外しまたは開閉可能となっている。また、第1処理ユニット群G1と第2処理ユニット群G2の下方には、第1処理ユニット群G1と第2処理ユニット群G2に所定の処理液を供給するケミカルユニット(CHM)26、27が設けられている。
インターフェイスステーション13は、処理ステーション12側の第1インターフェイスステーション13aと、露光装置14側の第2インターフェイスステーション13bとから構成されており、第1インターフェイスステーション13aには第5処理ユニット群G5の開口部と対面するように第1ウエハ搬送体62が配置され、第2インターフェイスステーション13bにはX方向に移動可能な第2ウエハ搬送体63が配置されている。
第1ウエハ搬送体62の背面側には、図3に示すように、下から順に、露光装置14から搬出されたウエハWを一時収容するアウト用バッファカセット(OUTBR)、露光装置14に搬送されるウエハWを一時収容するイン用バッファカセット(INBR)、周辺露光装置(WEE)が積み重ねられて構成された第8処理ユニット群G8が配置されている。イン用バッファカセット(INBR)とアウト用バッファカセット(OUTBR)は、複数枚、例えば25枚のウエハWを収容できるようになっている。また、第1ウエハ搬送体62の正面側には、図2に示すように、下から順に、2段の高精度温調ユニット(CPL−G9)と、トランジションユニット(TRS−G9)とが積み重ねられて構成された第9処理ユニット群G9が配置されている。
第1ウエハ搬送体62は、Z方向に移動可能かつθ方向に回転可能で、さらにX−Y面内において進退自在なウエハ受け渡し用のフォーク62aを有している。このフォーク62aは、第5処理ユニット群G5、第8処理ユニット群G8、第9処理ユニット群G9の各ユニットに対して選択的にアクセス可能であり、これによりこれらユニット間でのウエハWの搬送を行うことが可能となっている。
第2ウエハ搬送体63も同様に、X方向およびZ方向に移動可能、かつ、θ方向に回転可能であり、さらにX−Y面内において進退自在なウエハ受け渡し用のフォーク63aを有している。このフォーク63aは、第9処理ユニット群G9の各ユニットと、露光装置14のインステージ14aおよびアウトステージ14bに対して選択的にアクセス可能であり、これら各部の間でウエハWの搬送を行うことができるようになっている。
図2に示すように、カセットステーション11の下部にはこのレジスト塗布・現像処理システム1全体を制御する集中制御部19が設けられている。この集中制御部19は、図5に示すように、レジスト塗布・現像処理システム1の各ユニットおよび各搬送機構等の各構成部を制御する、CPUを備えたプロセスコントローラ101を有し、このプロセスコントローラ101には、工程管理者がレジスト塗布・現像処理システム1の各構成部を管理するためにコマンドの入力操作等を行うキーボードや、レジスト塗布・現像処理システム1の各構成部の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等からなるユーザーインターフェース102と、レジスト塗布・現像処理システム1で実行される各種処理をプロセスコントローラ101の制御にて実現するための制御プログラムや処理条件データ等が記録されたレシピが格納された記憶部103とが接続されている。
そして、必要に応じて、ユーザーインターフェース102からの指示等を受けて、任意のレシピを記憶部103から呼び出してプロセスコントローラ101に実行させることで、プロセスコントローラ101の制御下で、レジスト塗布・現像処理システム1において所望の各種処理が行われる。レシピは、例えば、CD−ROM、ハードディスク、フレキシブルディスク、不揮発性メモリなどの読み出し可能な記憶媒体に格納された状態のものであってもよく、さらに、適宜の装置から例えば専用回線を介して随時伝送させてオンラインで利用したりすることも可能である。なお、各処理ユニットには下位のユニットコントローラが設けられており、これらコントローラがプロセスコントローラ101の指令に基づいて各ユニットの動作制御を行うようになっている。
このように構成されるレジスト塗布・現像処理システム1においては、ウエハカセット(CR)から処理前のウエハWを1枚ずつウエハ搬送機構21により取り出し、このウエハWを処理ステーション12の処理ユニット群G3に配置されたトランジションユニット(TRS−G3)に搬送する。次いで、ウエハWに対し、温調ユニット(TCP)で温調処理を行った後、第1処理ユニット群G1に属するボトムコーティングユニット(BARC)で反射防止膜の形成、加熱ユニット(HP)における加熱処理、高温度熱処理ユニット(BAKE)におけるベーク処理を行う。ボトムコーティングユニット(BARC)によるウエハWへの反射防止膜の形成前にアドヒージョンユニット(AD)によりアドヒージョン処理を行ってもよい。次いで、高精度温調ユニット(CPL−G4)でウエハWの温調を行った後、ウエハWを第1処理ユニット群G1に属するレジスト塗布ユニット(COT)へ搬送後、レジスト液の塗布処理を行う。その後、第4処理ユニット群G4に設けられたプリベークユニット(PAB)でウエハWにプリベーク処理を施し、周辺露光装置(WEE)で周辺露光処理を施した後、高精度温調ユニット(CPL−G9)等で温調する。その後、ウエハWを第2ウエハ搬送体63により露光装置14内に搬送する。露光装置14により露光処理がなされたウエハWを第2ウエハ搬送体63によってトランジションユニット(TRS−G9)に搬入し、第1ウエハ搬送体62によって、第5処理ユニット群G5に属するポストエクスポージャーベークユニット(PEB)にてポストエクスポージャーベーク処理を施し、さらに第2処理ユニット群G2に属する現像ユニット(DEV)へ搬送して現像処理を施した後、ポストベークユニット(POST)でポストベーク処理を行い、高精度温調ユニット(CPL−G3)で温調処理を行った後、トランジションユニット(TRS−G3)を介してカセットステーション11のウエハカセット(CR)の所定位置へ搬送する。
次に、本発明の一実施形態に係るプリベークユニット(PAB)について詳細に説明する。
図6は本実施形態に係るプリベークユニット(PAB)を示す断面図、図7はプリベークユニット(PAB)の内部の概略平面図である。
図6は本実施形態に係るプリベークユニット(PAB)を示す断面図、図7はプリベークユニット(PAB)の内部の概略平面図である。
このプリベークユニット(PAB)は、ケーシング110と、その内部の一方側に設けられた加熱部(熱処理部)120と、他方側に設けられたエージング部(基板保持部)140とを有している。
加熱部(熱処理部)120は、ウエハWを加熱して塗布膜を焼き固める処理を行なうものであり、ウエハWを加熱する円板状の加熱プレート121と、上部が開放された扁平円筒状をなし、その内部空間に加熱プレート121を支持する支持部材122と、外部から中心部に向かって次第に高くなるような円錐状をなし、支持部材122の上方を覆うカバー123とを有している。カバー123は、中央の頂上部には排気管に接続される排気口125を有している。このカバー123は、図示しない昇降機構により昇降するようになっており、上昇した状態でウエハWの加熱プレート121に対する搬入出が可能となっている。下降した状態でその下端が支持部材122の上端と密着して加熱処理空間Sを形成する。また、支持部材122は、ケーシング110の底面に配置されたスペーサー124の上に固定されている。
加熱プレート121は例えばアルミニウムで構成されており、その表面にはプロキシミティピン126が設けられている。そして、このプロキシミティピン126上に加熱プレート121に近接した状態でウエハWが載置されるようになっている。加熱プレート121には所定パターンを有する電気ヒーター127が埋設されており、ヒーター電源128からこの電気ヒーター127に通電することにより、加熱プレート121が所定温度に設定される。加熱温度の制御は、加熱プレート121の表面近傍に設けられた熱電対(図示せず)を用いたフィードバック制御により行われる。
加熱プレート121にはその中央部に3つの貫通孔129が形成されており(図6では2つのみ図示)、これら貫通孔129にはウエハWを昇降させるための昇降ピン130が昇降自在に設けられている。これら昇降ピン130は支持板131に支持されており、この支持板131を介してケーシング110の下方に設けられたシリンダ機構132により昇降されるようになっている。
エージング部(基板保持部)140は、ウエハWを塗布膜が焼き固められる温度よりも低い温度(即ち、塗布膜が焼き固められる下限温度よりも低い予備温度)で保持するエージング処理を行なうものであり、保持プレート141と、保持プレート141を水平方向に沿って移動させてウエハWを加熱部120との間で搬送する駆動機構142とを有している。保持プレート141上にはプロキシミティピン143が設けられており、ウエハWはこのプロキシミティピン143の上に保持プレート141に近接した状態で載置され、エージング処理される。駆動機構142は、ベルト機構やボールネジ機構等の適宜の機構により保持プレート141をガイド144に沿って移動させる。保持プレート141はウエハWの加熱プレート121に対する受け取り受け渡しの際には加熱部(熱処理部)120に移動し、エージング部で処理する際には、図示の基準位置に位置される。保持プレート141には、このように移動する際に保持プレート141と昇降ピン130との干渉を避けるために、図7に示すように、保持プレート141に搬送方向に沿った溝145が形成されている。
保持プレート141には所定パターンを有する電気ヒーター146が埋設されており、ヒーター電源147からこの電気ヒーター146に通電することにより、保持プレート141を所定温度に保持することが可能となっている。保持プレート141の温度制御は、保持プレート141の表面近傍に設けられた熱電対(図示せず)を用いたフィードバック制御により行われる。保持プレート141は、ウエハW上に塗布されて形成された塗布膜中の所定成分を局在化して所定成分の分布をウエハ間で一定にするためのものであるから、その温度はその目的に応じて適宜設定されるものであり、加熱することは必須ではない。常温付近で温度制御する場合には、温調水等を循環させることにより温度制御を行うことができる。
プリベークユニット(PAB)には、レジスト塗布・現像処理システム1のプロセスコントローラ101からの指令に基づいてプリベークユニット(PAB)を制御するためのユニットコントローラ111が設けられている。このユニットコントローラ111は駆動機構142による、保持プレート141の駆動制御や、加熱プレート121、保持プレート141の温度制御等を行う。
次に、このように構成されたプリベークユニット(PAB)による処理方法について図8に示すフローチャートを参照して説明する。ここでは、レジスト液やBARC用の薬液等の塗布液を塗布して塗布膜を形成してからプリベークユニット(PAB)でのウエハWの処理終了までの一連の工程について説明する。
まず、レジスト塗布ユニット(COT)でレジスト液等の塗布液が塗布されて塗布膜が形成されたウエハWをプリベークユニット(PAB)に搬送し、ケーシング110に搬入する(ステップ1)。次いで、ウエハWをエージング部(基板保持部)140に搬送して、保持プレート141のプロキシミティピン143上に載置する(ステップ2)。
この際には、まず、図9の(a)に示すように、加熱プレート121の昇降ピン130を上昇させて、その上にウエハWを載置した状態で保持プレート141を加熱プレート121の上に移動させ、次いで図9の(b)に示すように昇降ピン130を下降させることにより、ウエハWを保持プレート141の表面に設けられたプロキシミティピン143上に載置する。そして図9の(c)に示すようにウエハWを保持した保持プレート141を元の位置に移動させる。
この状態でウエハWを保持プレート141上に保持させてエージング処理を行なう(ステップ3)。このエージング処理は、加熱部120でのベーク処理、すなわちウエハW上に形成された塗布膜を焼き固める処理に先立って塗布膜中の所定成分の分布を調整するものであり、塗布膜が焼き固められる温度よりも低い温度(即ち、塗布膜が焼き固められる下限温度よりも低い予備温度)で行われる。
このようなエージング処理について図10〜13の模式図に基づいて詳細に説明する。
塗布膜を形成した直後のウエハWでは、図10に示すように、塗布膜150中の所定成分151はほぼ均一に分散しており、組成分布はほぼ均一である。しかしながら、ウエハWがプリベークユニット(PAB)に搬送されてきた際には、半乾燥状態の塗布膜中の所定成分の分布がウエハ間でばらついてしまう場合がある。
塗布膜を形成した直後のウエハWでは、図10に示すように、塗布膜150中の所定成分151はほぼ均一に分散しており、組成分布はほぼ均一である。しかしながら、ウエハWがプリベークユニット(PAB)に搬送されてきた際には、半乾燥状態の塗布膜中の所定成分の分布がウエハ間でばらついてしまう場合がある。
このような所定成分の分布のばらつきは、ウエハによって塗布液を塗布してからプリベークユニット(PAB)に搬送されるまでの時間がばらつくことによって生じる。すなわち、レジスト塗布・現像処理システムでは、主ウエハ搬送装置が複数の処理ユニットに対して処理の順番に応じて複数のウエハを連続的に搬入出するため、主ウエハ搬送装置の都合により各処理ユニットでの待機時間等がウエハ毎に異なり、塗布液を塗布してからプリベークユニット(PAB)へ搬送されてくるまでの時間がウエハ間でばらつく。このように搬送時間がばらつくと、搬送時間が短いウエハでは、図11の(a)に示すように、塗布膜150中の所定成分151の移動はほとんど生じず、その分布はほぼ図10の状態のままであって組成分布は均一である。しかし搬送時間が長いウエハでは、図11の(b)に示すように、搬送の間に塗布膜150中の所定成分151の移動が十分生じ、所定成分151が局在化する。すなわち、ウエハ間で塗布膜中の所定成分のばらつきが生じてしまう。そして、プリベーク処理においては、このような所定成分の分布はそのまま持ち来されるため、結局、焼き固められた後の塗布膜はウエハ間で所定成分の分布のばらつきを持ったままとなる。近時、半導体デバイスにおける回路パターンの微細化が急速に進んでおり、このように焼き固められた後の塗布膜の所定成分の分布がウエハ間で変動することによってさえも、ウエハ間での線幅(CD)のばらつきにつながってしまう。
そこで、本実施形態では、上述したように、プリベークユニット(PAB)にエージング部140を設け、塗布膜を焼き固める処理に先立って、そこでステップ3の塗布膜が焼き固められる温度よりも低い温度でエージング処理を行ない、ウエハの搬送時間にかかわらず、全てのウエハについて図12に示すように塗布膜150中の所定成分151を局在化した状態で固着させる。したがって、後述する熱処理(ベーク処理)により塗布膜が焼き固められた後の所定成分の分布を基板間で一定とすることができ、ウエハ間で線幅(CD)にばらつきが生じることを抑制することができる。
このようなエージング処理の温度は、塗布膜が焼き固められる温度よりも低ければよく、分布がばらつく成分の特性に応じて適宜設定すればよい。また、塗布膜を焼き固めることは、一般的に塗布膜に硬化または架橋反応を生じさせることであるから、上記エージング処理の温度は塗布膜において硬化または架橋反応が起こる温度未満であることが好ましく、具体的には70〜100℃であることが好ましい。エージング温度は塗布液の種類によっては常温でも十分な場合がある。ただし、保持プレート141で加熱することにより、エージング時間を短くすることができるため、常温でエージング処理を行なうよりもスループットを向上させることができる。
エージング処理の時間についても、所定成分が所望の分布状態になるのは十分な時間であればよく、塗布液の種類によって適宜設定すればよい。例えば、予め実験により塗布液毎に所定成分が所望の分布状態になるまでの時間を求めておき、求めた時間の間エージング処理を行なえばよい。
このようにしてエージング処理を行なった後、ウエハWを加熱部(熱処理部)120に搬送する(ステップ4)。このステップ4においては、駆動機構142により保持プレート141を加熱部120の加熱プレート121上に移動させ、加熱プレート121の昇降ピン130を上昇させて、昇降ピン130上にウエハWを受け取り、その後、昇降ピン130を下降させて、加熱プレート121表面に設けられたプロキシミティピン126上にウエハWを載置する。この状態でウエハWの加熱処理(プリベーク処理)が進行する(ステップ5)。加熱プレート121は、予め所定の温度に加熱されており、ウエハWをプロキシミティピン126上に載置した段階で加熱処理が開始される。このステップ5の加熱処理は、塗布膜150を焼き固め得る温度(即ち、塗布膜が焼き固められる下限温度以上の温度)で行なわれる。塗布膜を焼き固めることは、一般的に塗布膜に硬化または架橋反応を生じさせることであるから、塗布膜が硬化または架橋する温度で行うことが好ましい。この際の温度は、塗布膜がレジスト膜の場合には110〜130℃が例示され、BARC膜の場合には190〜210℃が例示される。この加熱処理の際には、図13に示すように、塗布膜150中の所定成分151がエージング処理によって形成された分布のままに固着されるため、ウエハ間で一定の分布が得られる。
このようにして加熱処理が終了後、主ウエハ搬送装置によりプリベークユニット(PAB)から図示しない搬入出口を経てウエハWを搬出する(ステップ6)。
次に、上記プリベークユニット(PAB)による処理方法の他の例について図14に示すフローチャートを参照して説明する。
先に説明した処理方法では、全てのウエハについてエージング部140にてエージング処理を行なって所定成分の分布を調整してから加熱部120にてベーク処理を行なった例を説明したが、プリベークユニット(PAB)に搬送されてきた時点で塗布液を塗布してから長時間経過しているウエハの場合には、既に所定成分が所望の分布になっており、その場合にはエージング処理の必要性はない。そこで、本実施形態では、エージング処理によって所定成分の分布の調整が必要なウエハのみにエージング処理を施す。以下具体的に説明する。
先に説明した処理方法では、全てのウエハについてエージング部140にてエージング処理を行なって所定成分の分布を調整してから加熱部120にてベーク処理を行なった例を説明したが、プリベークユニット(PAB)に搬送されてきた時点で塗布液を塗布してから長時間経過しているウエハの場合には、既に所定成分が所望の分布になっており、その場合にはエージング処理の必要性はない。そこで、本実施形態では、エージング処理によって所定成分の分布の調整が必要なウエハのみにエージング処理を施す。以下具体的に説明する。
まず、先の方法と同様に、レジスト塗布ユニット(COT)でレジスト液等の塗布液が塗布されて塗布膜が形成されたウエハWをプリベークユニット(PAB)に搬送し、ケーシング110に搬入する(ステップ11)。
次に、ケーシング110へ搬入されたウエハWのID等を読み取ることにより、そのウエハWの塗布液を塗布してからの時間をユニットコントローラ111が把握し(ステップ12)、次いで、その時間とユニットコントローラ111に予め設定されている所定時間とを比較演算して所定時間が経過しているかいないかを判断する(ステップ13)。この所定時間は、ウエハWに塗布液を塗布してから図11の(b)に示すような所定成分が局在化するまでの時間を予め実験により求めておき、その時間に設定すればよい。これにより、ケーシング110へ搬入されてきたウエハが、上述した図11の(a)または(b)のどちらの状態にあるかを判別することができる。
ステップ13により、所定時間が経過していないと判断された場合(第1状態の場合)には、そのウエハWをエージング部(基板保持部)140に搬送して、保持プレート141のプロキシミティピン143上に載置する(ステップ14)。このときの手順としては、上述した図9の(a)〜(c)の手順を用いることができる。この状態でウエハWを保持プレート141上に保持させてエージング処理を行なう(ステップ15)。このエージング処理は先の方法と同様に行うことができる。
エージング処理後、ウエハWを加熱部(熱処理部)120に搬送する(ステップ16)。このステップ16においては、上述したステップ4と同様の手順でウエハWを加熱プレート121表面に設けられたプロキシミティピン126上に載置する。この状態でウエハWの加熱処理(プリベーク処理)が進行する(ステップ17)。加熱プレート121は予め所定の温度に加熱されており、ウエハWをプロキシミティピン126上に載置した段階で加熱処理が開始される。このようにして加熱処理が終了後、主ウエハ搬送装置によりプリベークユニット(PAB)から図示しない搬入出口からウエハWを搬出する(ステップ18)。
一方、ステップ13において所定時間が経過していると判断された場合(第2状態の場合)には、そのウエハWにはステップ16以降の処理がなされる。すなわち、まず、加熱部(熱処理部)120に搬送され(ステップ16)、次いで、ウエハWに加熱処理(プリベーク処理)が施され(ステップ17)、その後、搬入出口から搬出される(ステップ18)。
このように処理することにより、上述した図11の(b)に示すような所定成分が局在化した状態にありエージング処理が不要なウエハについて、エージング処理を省略することができるので、トータルのプリベーク時間を短縮することができ、スループットを先の方法よりも向上させることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、種々変形が可能である。例えば、上記実施形態では、塗布膜としてレジスト膜やBARC膜等を用いた場合について示したが、これに限らず他の塗布膜を用いた場合にも適用することができる。また、上記実施形態では、加熱部(熱処理部)とエージング部(基板保持部)とが一体となった装置を用いた例を示したが、これらは別個のユニットとして設けられていてもよい。さらに、処理空間をN2等の雰囲気や、真空、減圧状態にして熱処理を行うようにしてもよい。さらにまた、上記実施形態では基板としてウエハを用いた場合について示したが、フラットパネルディスプレイ(FPD)基板等、他の基板であってもよい。
110;ケーシング
120;加熱部(熱処理部)
121;加熱プレート
122;支持部材
123;カバー
128,147;ヒーター電源
140;エージング部(基板保持部)
141;保持プレート
142;駆動機構
150;塗布膜
151;成分
W…半導体ウエハ(ウエハ)
120;加熱部(熱処理部)
121;加熱プレート
122;支持部材
123;カバー
128,147;ヒーター電源
140;エージング部(基板保持部)
141;保持プレート
142;駆動機構
150;塗布膜
151;成分
W…半導体ウエハ(ウエハ)
Claims (18)
- 塗布膜が形成された基板に対し、前記塗布膜を焼き固める熱処理を行なう基板処理方法であって、
前記塗布膜の所定成分の分布を調整するために前記塗布膜が形成された前記基板を前記塗布膜が焼き固められる下限温度よりも低い予備温度で保持する工程と、
前記所定成分の分布を調整した後の前記基板を、前記下限温度以上の温度で熱処理する工程と、
を具備することを特徴とする基板処理方法。 - 前記予備温度で保持する工程により、前記所定成分を局在化させることを特徴とする請求項1に記載の基板処理方法。
- 前記下限温度以上の温度は前記塗布膜が硬化または架橋する温度であることを特徴とする請求項1または2に記載の基板処理方法。
- 前記予備温度は、70〜100℃であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の基板処理方法。
- 塗布膜が形成された複数の基板を順次搬送して前記塗布膜を焼き固める熱処理を行なう基板処理方法であって、
各前記基板の前記塗布膜を形成してからの経過時間が所定時間よりも短い第1状態と短くない第2状態とを判別する工程と、
前記第1状態の基板を、前記塗布膜の所定成分の分布を調整するために前記塗布膜が焼き固められる下限温度よりも低い予備温度で保持した後に前記下限温度以上の温度で熱処理する工程と、
前記第2状態の基板を、前記下限温度未満の温度で保持することなく前記下限温度以上の温度で熱処理する工程と、
を具備することを特徴とする基板処理方法。 - 前記塗布膜は反射防止膜またはレジスト膜であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の基板処理方法。
- 塗布膜が形成された基板に対し、前記塗布膜を焼き固める熱処理を行う基板処理装置であって、
前記塗布膜が形成された前記基板を前記塗布膜が焼き固められる下限温度よりも低い予備温度で保持する基板保持部と、
前記塗布膜が形成された前記基板を前記下限温度以上の温度で熱処理する熱処理部と、
前記基板保持部から前記熱処理部へ前記塗布膜が形成された前記基板を搬送する搬送機構と
を具備し、前記基板保持部により前記塗布膜の所定成分の分布を調整した後に前記基板を前記熱処理部へ搬送して熱処理することを特徴とする基板処理装置。 - 前記基板保持部は前記塗布膜の所定成分を局在化させることを特徴とする請求項7に記載の基板処理装置。
- 塗布膜が形成された基板に対し、前記塗布膜を焼き固める熱処理を行う基板処理装置であって、
前記塗布膜が形成された前記基板を前記塗布膜が焼き固められる下限温度よりも低い予備温度で保持する基板保持部と、
前記塗布膜が形成された前記基板を前記下限温度以上の温度で熱処理する熱処理部と、
前記基板保持部から前記熱処理部へ前記塗布膜が形成された前記基板を搬送する搬送機構と、
前記所定成分が所定の分布に調整されるように、前記基板保持部の保持温度および保持時間の少なくとも一方を制御する制御部と
を具備し、前記基板保持部により前記塗布膜の所定成分の分布を調整した後に前記基板を前記熱処理部へ搬送して熱処理することを特徴とする基板処理装置。 - 前記制御部は、前記基板保持部において前記塗布膜の所定成分が局在化するように前記基板保持部の保持温度および保持時間の少なくとも一方を制御することを特徴とする請求項9に記載の基板処理装置。
- 塗布膜が形成された複数の基板が順次搬送されて前記塗布膜を焼き固める熱処理を行う基板処理装置であって、
前記塗布膜が形成された前記基板を前記塗布膜が焼き固められる下限温度よりも低い予備温度で保持し、前記塗布膜の所定成分の分布を調整する基板保持部と、
前記塗布膜が形成された前記基板を前記下限温度以上の温度で熱処理する熱処理部と、
前記基板保持部から前記熱処理部へ前記塗布膜が形成された前記基板を搬送する搬送機構と、
搬送されてきた各前記基板の前記塗布膜を形成してからの経過時間が所定時間よりも短い第1状態と短くない第2状態とを判別し、前記第1状態の基板を、前記基板保持部において前記予備温度で保持した後に前記熱処理部において前記下限温度以上の温度で熱処理し、前記第2状態の基板を、前記基板保持部を経ることなく前記熱処理部において前記下限温度以上の温度で熱処理する制御を行う制御部と、
を具備することを特徴とする基板処理装置。 - 前記基板保持部は前記塗布膜の所定成分を局在化させることを特徴とする請求項11に記載の基板処理装置。
- 前記基板保持部は前記基板を保持する保持プレートを有し、前記熱処理部は前記基板を加熱する加熱プレートを有し、前記保持プレートと前記加熱プレートとは同一筐体に配置されることを特徴とする請求項7乃至12のいずれか1項に記載の基板処理装置。
- 前記搬送機構は、前記保持プレートに前記基板を載置した状態で前記保持プレートを前記加熱プレート上に移動させて前記基板を前記加熱プレート上に受け渡すことを特徴とする請求項13に記載の基板処理装置。
- 前記基板保持部と前記熱処理部は、別個のユニットとして構成されていることを特徴とする請求項7乃至12のいずれか1項に記載の基板処理装置。
- 前記基板保持部が前記基板を保持する前記予備温度は、70〜100℃であることを特徴とする請求項7乃至15のいずれか1項に記載の基板処理装置。
- 前記熱処理部が熱処理を行なう前記下限温度以上の温度は、前記塗布膜が硬化または架橋する温度であることを特徴とする請求項7乃至16のいずれか1項に記載の基板処理装置。
- コンピュータ上で動作する制御プログラムが記憶されたコンピュータ読取可能な記憶媒体であって、
前記制御プログラムは、実行時に、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法が行われるように、コンピュータに前記基板処理装置を制御させることを特徴とするコンピュータ読取可能な記憶媒体。
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Citations (3)
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JP2003338499A (ja) * | 2002-05-20 | 2003-11-28 | Tokyo Electron Ltd | 膜形成方法及び膜形成装置 |
JP2005150696A (ja) * | 2003-10-22 | 2005-06-09 | Tokyo Electron Ltd | 熱処理装置および熱処理方法 |
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2007
- 2007-06-21 JP JP2007163469A patent/JP2008034824A/ja active Pending
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