JP2008027803A - 水素透過性基材、それを用いた燃料電池および水素透過性基材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 水素分離膜の薄膜化が可能でありかつ水素分離膜の利用効率を向上させることができる水素透過性基材、それを用いた燃料電池および水素透過性基材の製造方法を提供する。
【解決手段】 水素透過性基材(100)は、水素透過性部材(20)と、水素透過性部材を支持する支持板(10)とを備え、支持板は複数の貫通孔(11)を備え、水素透過性部材は貫通孔内部に配置されている。貫通孔以外の実質的に水素透過に寄与しない部位には水素透過性部材が配置されていないことから、水素透過性部材の利用効率を向上させることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 水素透過性基材(100)は、水素透過性部材(20)と、水素透過性部材を支持する支持板(10)とを備え、支持板は複数の貫通孔(11)を備え、水素透過性部材は貫通孔内部に配置されている。貫通孔以外の実質的に水素透過に寄与しない部位には水素透過性部材が配置されていないことから、水素透過性部材の利用効率を向上させることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、水素透過性基材、それを用いた燃料電池および水素透過性基材の製造方法に関する。
近年、燃料電池等に用いる水素ガスを精製するために、水素分離装置等が用いられている。この水素分離装置は、水素分離膜において水素を選択的に透過させて水素ガスを精製している。水素分離膜に用いられる材料は比較的高価であるため、水素分離膜の薄膜化が望まれている。そこで、水素分離膜を薄膜化するために、水素分離膜を多孔質状の支持板によって支持する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1の技術では、水素分離膜を薄膜化していくと、支持板と水素分離膜との接合部において水素分離作用が働かなくなる。したがって、水素分離膜の利用効率が低下する。
本発明は、水素分離膜の薄膜化が可能でありかつ水素分離膜の利用効率を向上させることができる水素透過性基材、それを用いた燃料電池および水素透過性基材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る水素透過性基材は、水素透過性部材と、水素透過性部材を支持する支持板とを備え、支持板は複数の貫通孔を備え、水素透過性部材は貫通孔内部に配置されていることを特徴とするものである。本発明に係る水素透過性基材においては、水素透過性部材が支持板によって支持されていることから、水素透過性部材の膜厚を小さくすることができる。また、貫通孔以外の実質的に水素透過に寄与しない部位には水素透過性部材が配置されていないことから、水素透過性部材の利用効率を向上させることができる。また、水素透過性部材の使用量を少なくすることができる。したがって、本発明に係る水素透過性基材のコストを低減することができる。さらに、本発明に係る水素透過性基材の厚さを小さくすることができる。
貫通孔の孔径は、支持板の一面側から他面側にかけて変化していてもよい。この場合、貫通孔の孔径が一定である場合に比較して、支持板と水素透過性部材との接触面積が増大する。それにより、支持板と水素透過性部材との密着性が向上する。その結果、支持板と水素透過性部材との剥離を抑制することができる。なお、貫通孔は、円錐台形状を有していてもよい。
本発明に係る燃料電池は、請求項1〜3のいずれかに記載の水素透過性基材と、水素透過性基材上に設けられプロトン伝導性を有する電解質膜と、を備えることを特徴とするものである。本発明に係る燃料電池においては、水素透過性部材が支持板によって支持されていることから、水素透過性部材の膜厚を小さくすることができる。また、貫通孔以外の実質的に水素透過に寄与しない部位には水素透過性部材が配置されていないことから、水素透過性部材の利用効率を向上させることができる。また、水素透過性部材の使用量を少なくすることができる。したがって、本発明に係る燃料電池のコストを低減することができる。また、本発明に係る燃料電池を小型化することができる。
電解質膜は、水素透過性部材が配置された部位上に設けられていてもよい。この場合、電解質膜の利用効率が向上する。また、電解質膜の使用量を低減することができる。それにより、本発明に係る燃料電池のコストを低減することができる。また、電解質膜が配置された部位上に設けられたカソードをさらに備えていてもよい。この場合、カソードの利用効率が向上する。また、カソードの使用量を低減することができる。それにより、本発明に係る燃料電池のコストを低減することができる。
電解質膜およびカソードは貫通孔内に配置され、支持板は少なくとも表面に絶縁性を備えていてもよい。この場合、電解質膜およびカソードの利用効率を向上させることができる。また、アノードとして機能する水素透過性部材とカソードとの短絡を防止することができる。
本発明に係る水素透過性基材の製造方法は、一面側から他面側にかけて孔径が小さくなる貫通孔を有する支持板を準備する第1工程と、支持板の他面側に板状部材を配置する第2工程と、貫通孔内における板状部材の一面側に水素透過性部材を蒸着する第3工程と、支持板から板状部材を分離または除去する第4工程と、を含むことを特徴とするものである。
本発明に係る水素透過性基材の製造方法においては、貫通孔の孔径が一面側に向かって大きくなっていることから、貫通孔内への水素透過性部材の成膜が容易になる。成膜面積が大きくなるからである。また、貫通孔の孔径が一面側から他面側に向かって小さくなっていることから、水素透過性部材の他面側への移動を抑制することができる。したがって、板状部材を剥離する際に、支持板からの水素透過性部材の剥離を抑制することができる。
貫通孔は、円錐台形状を有していてもよい。また、板状部材は樹脂からなり、水素透過性部材は水素透過性金属であってもよい。この場合、樹脂と金属との界面において接合が形成されにくい。それにより、樹脂と金属との剥離が容易である。その結果、支持板から板状部材の剥離が容易になる。
本発明によれば、水素透過性部材の薄膜化が可能であり、水素透過性部材の利用効率を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
図1は、本発明の第1実施例に係る水素透過性基材100を説明するための模式図である。図1(a)は水素透過性基材100の平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A線断面図である。図1(a)および図1(b)に示すように、水素透過性基材100は、支持板10および水素透過性部材20を含む。
支持板10は、ステンレス等の導電性材料から構成される。支持板10の厚さは、例えば、50μm〜100μm程度である。また、支持板10には、一面側から他面側に貫通する複数の貫通孔11が所定の間隔を空けて形成されている。貫通孔11の形状は特に限定されるものではない。本実施例においては、貫通孔11は、円柱形状を有する。貫通孔11の孔径は、例えば、50μm〜100μm程度である。また、各貫通孔11同士の間隔は、例えば、50μm程度である。水素透過性部材20は、パラジウム、バナジウム、チタン、タンタル等の水素透過性金属からなり、貫通孔11内に配置されている。水素透過性部材20の膜厚は、例えば、5μm程度である。
水素透過性基材100の一面側に水素含有ガスが供給されると、水素含有ガスに含まれる水素は水素透過性部材20を透過して、水素透過性基材100の他面側に移動する。この水素透過性基材100は、燃料電池、水素分離装置等に用いることができる。
本実施例においては水素透過性部材20が支持板10によって支持されていることから、水素透過性部材20の膜厚を小さくすることができる。また、貫通孔11以外の実質的に水素透過に寄与しない部位には水素透過性部材20が配置されていないことから、水素透過性部材20の利用効率を向上させることができる。また、水素透過性部材20の使用量を少なくすることができる。したがって、水素透過性基材100のコストを低減することができる。さらに、水素透過性基材100の厚さを小さくすることができる。
続いて、水素透過性基材100の製造方法について説明する。図2は、水素透過性基材100の製造方法を説明するためのフロー図である。まず、図2(a)に示すように、一面側から他面側にかけて複数の貫通孔11が形成された支持板10を準備する。次に、図2(b)に示すように、支持板10の他面側に耐熱性樹脂からなるフィルム30を貼り付ける。
次いで、図2(c)に示すように、支持板10の一面において貫通孔11以外の部位にマスク31を配置する。次に、図2(d)に示すように、蒸着法、めっき法等によって、支持板10の一面側から貫通孔11内に水素透過性部材20を形成する。この場合、水素透過性部材20の膜厚を所望の膜厚に制御することができる。次いで、図2(e)に示すように、マスク31を取外し、フィルム30を支持板10および水素透過性部材20から分離する。金属と樹脂との界面においては接合が形成されにくいので、金属と樹脂とは剥離しやすい。それにより、水素透過性部材20からのフィルム30の剥離は容易である。以上の工程により、水素透過性基材100が完成する。なお、図2(e)の工程において、フィルム30は、剥離してもよくまたは溶剤等によって除去してもよい。
フィルム30の耐熱温度は、水素透過性部材20を形成する際の温度以上であることが好ましい。なお、メッキ法における成膜温度は室温であり、スパッタ法等における成膜温度は300℃程度である。したがって、フィルム30の耐熱温度は、300℃程度であることが好ましい。また、フィルム30の表面は平滑であることが好ましい。表面が粗であると、フィルム30を水素透過性部材20から剥離しにくいからである。したがって、フィルム30表面の平均粗さRaは、数nm〜数十nm程度であることが好ましい。さらに、水素透過性部材20の成膜が終了するまでフィルム30の変形を抑制できることが好ましい。したがって、フィルム30は、50μm〜100μm程度の膜厚を有していることが好ましい。フィルム30を構成する具体的な材料は、ポリイミド、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等である。
続いて、水素透過性基材100の他の製造方法について説明する。図3は、水素透過性基材100の他の製造方法を説明するためのフロー図である。まず、図3(a)に示すように、複数の貫通孔11が形成された支持板10を準備する。次に、図3(b)に示すように、各貫通孔11に球状の水素透過性部材20を配置する。次いで、図3(c)に示すように、水素透過性部材20に対してプレス処理を施すことによって、水素透過性基材100が完成する。
なお、本実施例においては、フィルム30が板状部材に相当する。
続いて、本発明の第2実施例に係る燃料電池200について説明する。図4は、燃料電池200の模式的断面図である。図4に示すように、燃料電池200は、セパレータ1上に、集電材2、多孔体層3、図1の水素透過性基材100、電解質膜5、カソード6、多孔体層7、集電材8およびセパレータ9が順に積層された構造を有する。
セパレータ1,9は、ステンレス等の導電性材料からなる。集電材2,8は、Ag(銀)等の導電性材料からなる。多孔体層3,7は、焼結金属から構成される。多孔体層3,7としては、例えば、金粉、銀粉等の焼結体を用いることができる。集電材2,8は、多孔体層3,7に比較して気孔率が高く、弾力性が高い。
集電材2,8は、燃料ガスまたは酸化剤ガスが流動するための流路として機能する。多孔体層3は燃料ガスが水素透過性部材20に対して拡散するための拡散層として機能し、多孔体層7は酸化剤ガスがカソード6に対して拡散するための拡散層として機能する。したがって、多孔体層3の機能は、支持板10の機能とは異なる。支持板10は水素透過性部材20の支持手段として機能するからである。電解質膜5は、プロトン伝導性を有する固体酸化物等の電解質からなる。カソード6は、例えば、ランタンコバルトタイト、ランタンマンガネート、銀、白金、白金担持カーボン等の導電性材料から構成されている。
続いて、燃料電池200の動作について説明する。まず、水素を含有する燃料ガスが集電材2に供給される。この燃料ガスは、多孔体層3を拡散して水素透過性基材100に供給される。水素透過性基材100に供給された燃料ガス中の水素は、水素透過性部材20を透過して電解質膜5に到達する。水素は、水素透過性部材20と電解質膜5との界面において電子とプロトンに分離する。その後、プロトンは、電解質膜5を伝導し、カソード6に到達する。
一方、集電材8には酸素を含有する酸化剤ガスが供給される。この酸化剤ガスは、多孔体層7を拡散してカソード6に供給される。カソード6においては、酸化剤ガス中の酸素とカソード6に到達したプロトンとから水が発生するとともに電力が発生する。発生した電力は、多孔体層3,7、集電材2,8およびセパレータ1,9を介して回収される。
本実施例に係る燃料電池200は、水素分離膜として水素透過性基材100を用いていることから、水素透過性部材20の使用量を抑制することができる。したがって、燃料電池200のコストを低減することができる。また、水素透過性基材100の厚さを小さくすることができることから、燃料電池200を小型化することができる。なお、多孔体層3を水素透過性部材20の支持板として用いようとすると、多孔体層3の気孔率を支持板10の気孔率程度まで小さくする必要がある。この場合、多孔体層3のガス拡散性が低下して燃料電池200の発電効率が低下してしまう。したがって、多孔体層3を水素透過性基材100の支持板10の代替手段として用いることは困難である。
続いて、本発明の第3実施例に係る燃料電池200aについて説明する。図5は、燃料電池200aの模式的断面図である。図5に示すように、燃料電池200aが図4の燃料電池200と異なる点は、支持板10の代わりに支持板10aが設けられている点、ならびに、電解質膜5およびカソード6の配置箇所が異なる点である。支持板10aは、セラミックス等の絶縁性材料から構成される。また、電解質膜5およびカソード6は、貫通孔11内において水素透過性部材20上に順に積層されている。本実施例においては、電解質膜5の膜厚は1μm程度であり、カソード6の膜厚は1μm程度である。
本実施例においては、実質的に水素透過に寄与しない部位に水素透過性部材20、電解質膜5およびカソード6が配置されていないことから、水素透過性部材20、電解質膜5およびカソード6の使用量を少なくすることができきる。したがって、燃料電池200aのコストを低減することができる。また、水素透過性部材20、電解質膜5およびカソード6の利用効率を向上させることができる。さらに、支持板10aが絶縁性を有していることから、水素透過性部材20とカソード6との短絡を防止することができる。
なお、支持板10aは、水素透過性部材20とカソード6との短絡を防止できればどのような構成を有していてもよい。例えば、支持板10aは、表面に酸化処理、窒化処理等の絶縁処理を施された導電性材料であってもよい。この場合、支持板10aとして、表面にアルマイト処理が施されたアルミ基材等を用いることができる。また、支持板10aとカソード6および多孔体層7との間に空間が介在する場合には、支持板10aとカソード6とが絶縁される。したがって、この場合には支持板10aに絶縁性は必要がない。
続いて、本発明の第4実施例に係る水素透過性基材100bについて説明する。図6は、水素透過性基材100bを説明するための図である。図6(a)は水素透過性基材100bの平面図であり、図6(b)は図6(a)のB−B線断面図である。図6(a)および図6(b)に示すように、水素透過性基材100bは、支持板10bおよび水素透過性部材20bを含む。
支持板10bが図1の支持板10と異なる点は、貫通孔11の代わりに貫通孔11bが形成されている点である。貫通孔11bは、一面側から他面側にかけて孔径が徐々に小さくなる形状を有する。本実施例においては、貫通孔11bは、円錐台状に形成されている。貫通孔11bの一面側の孔径は、例えば、100μm程度である。貫通孔11bの他面側の孔径は、例えば、50μm程度である。水素透過性部材20bは、図1の水素透過性部材20と同様の材料から構成される。本実施例においては、水素透過性部材20bは、貫通孔11bの他面側に配置されている。また、水素透過性部材20bの膜厚は、5μm程度である。
本実施例においては水素透過性部材20bが支持板10bによって支持されていることから、水素透過性部材20bの膜厚を小さくすることができる。また、貫通孔11b以外の実質的に水素透過に寄与しない部位には水素透過性部材20bが配置されていないことから、水素透過性部材20bの利用効率を向上させることができる。また、水素透過性部材20bの使用量を少なくすることができる。したがって、水素透過性基材100bのコストを低減することができる。さらに、水素透過性基材100bの厚さを小さくすることができる。
また、貫通孔11bの孔径が貫通方向に変化していることから、孔径が貫通方向に一定である場合に比較して支持板10bと水素透過性部材20bとの接触面積が大きくなる。この場合、支持板10bと水素透過性部材20bとの密着性が向上する。それにより、支持板10bと水素透過性部材20bとの剥離を抑制することができる。
続いて、水素透過性基材100bの製造方法について説明する。図7は、水素透過性基材100bの製造方法を説明するためのフロー図である。まず、図7(a)に示すように、貫通孔形成前の支持板10bを準備する。次に、図7(b)に示すように、支持板10bの一面側にマスクを被せて片側エッチング処理を施す。それにより、支持板10bに複数の貫通孔11bを形成することができる。次いで、図7(c)に示すように、支持板10bの他面側に耐熱性樹脂からなるフィルム30bを貼り付ける。フィルム30bとしては、図2のフィルム30と同様のものを用いることができる。
次に、図7(d)に示すように、支持板10bの一面において貫通孔11b以外の部位にマスク31bを配置する。次いで、図7(e)に示すように、蒸着法、めっき法等によって、支持板10bの一面側から貫通孔11b内に水素透過性部材20bを形成する。この場合、水素透過性部材20bの膜厚を所望の膜厚に制御することができる。次いで、図7(f)に示すように、マスク31bを取外し、フィルム30bを支持板10bおよび水素透過性部材20bから分離する。それにより、水素透過性基材100bが完成する。なお、図7(f)の工程において、フィルム30bは、剥離してもよくまたは溶剤等によって除去してもよい。
図7の製造方法によれば、貫通孔11bの孔径が一面側に向かって大きくなっていることから、貫通孔11b内への水素透過性部材20bの成膜が容易になる。成膜面積が大きくなるからである。また、貫通孔11bの孔径が一面側から他面側に向かって小さくなっていることから、水素透過性部材20bの他面側への移動を抑制することができる。したがって、フィルム30bを剥離する際に、支持板10bからの水素透過性部材20bの剥離を抑制することができる。
なお、本実施例においては、フィルム30bが板状部材に相当する。
続いて、本発明の第5実施例に係る燃料電池200cについて説明する。図8は、燃料電池200cの模式的断面図である。図8に示すように、燃料電池200cが図5の燃料電池200aと異なる点は、支持板10aの代わりに支持板10cが設けられている点である。支持板10cには、貫通孔11の代わりに貫通孔11cが形成されている。貫通孔11cは、多孔体層7側から多孔体層3側にかけて孔径が小さくなっている。
この場合、孔径が貫通方向に一定である場合に比較して支持板10cと水素透過性部材20との接触面積が大きくなる。この場合、支持板10cと水素透過性部材20との密着性が向上する。それにより、支持板10cと水素透過性部材20との剥離を抑制することができる。なお、支持板10cは、支持板10aと同様の材料から構成される。それにより、水素透過性部材20とカソード6との短絡を防止することができる。
5 電解質膜
6 カソード
10 支持板
11 貫通孔
20 水素透過性部材
30 フィルム
100 水素透過性基材
200 燃料電池
6 カソード
10 支持板
11 貫通孔
20 水素透過性部材
30 フィルム
100 水素透過性基材
200 燃料電池
Claims (10)
- 水素透過性部材と、
前記水素透過性部材を支持する支持板とを備え、
前記支持板は、複数の貫通孔を備え、
前記水素透過性部材は、前記貫通孔内部に配置されていることを特徴とする水素透過性基材。 - 前記貫通孔の孔径は、前記支持板の一面側から他面側にかけて変化することを特徴とする請求項1記載の水素透過性基材。
- 前記貫通孔は、円錐台形状を有することを特徴とする請求項2記載の水素透過性基材。
- 前記請求項1〜3のいずれかに記載の水素透過性基材と、
前記水素透過性基材上に設けられ、プロトン伝導性を有する電解質膜と、を備えることを特徴とする燃料電池。 - 前記電解質膜は、前記水素透過性部材が配置された部位上に設けられていることを特徴とする請求項4記載の燃料電池。
- 前記電解質膜が配置された部位上に設けられたカソードをさらに備えることを特徴とする請求項4または5記載の燃料電池。
- 前記電解質膜および前記カソードは、前記貫通孔内に配置され、
前記支持板は、少なくとも表面に絶縁性を備えることを特徴とする請求項6記載の燃料電池。 - 一面側から他面側にかけて孔径が小さくなる貫通孔を有する支持板を準備する第1工程と、
前記支持板の前記他面側に板状部材を配置する第2工程と、
前記貫通孔内における前記板状部材の前記一面側に水素透過性部材を蒸着する第3工程と、
前記支持板から前記板状部材を分離または除去する第4工程と、を含むことを特徴とする水素透過性基材の製造方法。 - 前記貫通孔は、円錐台形状を有することを特徴とする請求項8記載の水素透過性基材の製造方法。
- 前記板状部材は、樹脂からなり、
前記水素透過性部材は、水素透過性金属であることを特徴とする請求項8または9記載の水素透過性基材の製造方法。
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