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JP2008025910A - ガスタービン燃焼器 - Google Patents

ガスタービン燃焼器 Download PDF

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JP2008025910A JP2006198676A JP2006198676A JP2008025910A JP 2008025910 A JP2008025910 A JP 2008025910A JP 2006198676 A JP2006198676 A JP 2006198676A JP 2006198676 A JP2006198676 A JP 2006198676A JP 2008025910 A JP2008025910 A JP 2008025910A
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Tomohito Nagai
友人 永井
Eigo Kato
永護 加藤
Masakazu Nose
正和 野勢
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

【課題】ガスタービン燃焼器において、燃料配管とカバーとの連結部に作用する応力を低減することで強度を向上して長寿命化を図る。
【解決手段】燃焼器外筒31と燃焼器内筒32との間に空気通路44を設け、この空気通路44に対してトップハット燃料を噴射するトップハットノズル37を設け、このトップハットノズル37にて、燃焼器外筒31を構成するトップハット部47に凹部61を形成し、この凹部61を被覆するカバー62を固定することで周方向に沿って燃料キャビティ49を形成すると共に、トップハット部47に燃料キャビティ49とトップハット部47の内周面に固定されたペグ52とを連結する燃料通路50,51を設け、燃料配管64の先端部にボス部65を連結し、このボス部65をカバー62に形成された連結孔62aに嵌入すると共に溶接W4により固定し、ボス部65にフィレット加工により湾曲部65aを形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、圧縮した圧縮空気に燃料を供給して燃焼し、発生した燃焼ガスをタービンに供給して回転動力を得るガスタービンにおいて、低NOx化を図るためにメイン燃料ラインに対して、トップハット燃料ラインを設けて均一な燃料混合気を生成可能としたガスタービン燃焼器に関する。
例えば、ガスタービンは、圧縮機と燃焼器とタービンにより構成されており、空気取入口から取り込まれた空気が圧縮機によって圧縮されることで高温・高圧の圧縮空気となり、燃焼器にて、この圧縮空気に対して燃料を供給して燃焼させ、高温・高圧の燃焼ガスがタービンを駆動し、このタービンに連結された発電機を駆動する。この場合、タービンは、車室内に複数の静翼及び動翼が交互に配設されて構成されており、燃焼ガスにより動翼を駆動することで発電機の連結される出力軸を回転駆動している。そして、タービンを駆動した燃焼ガスは、排気車室のディフューザにより静圧に変換されてから大気に放出される。
図14は、従来のガスタービン燃焼器を表す概略図である。従来のガスタービン燃焼器において、図14に示すように、燃焼器外筒001の内側に燃焼器内筒002が支持され、この燃焼器内筒002の先端部に燃焼器尾筒003が連結されてケーシングが構成され、燃焼器外筒001と燃焼器内筒002との間に空気通路004が形成されている。この燃焼器内筒002内には、その中心部にパイロットノズル005が配設されると共に、燃焼器内筒001の内周面に周方向に沿って複数のメイン燃料ノズル006が配設され、パイロットノズル005の周囲にはメインバーナ007が配設され、各メイン燃料ノズル006の先端部が連通している。また、燃焼器外筒001の内周面に周方向に沿って複数のトップハットノズル008が配設され、各トップハットノズル008に燃料通路009が連結されている。
そして、パイロットノズル005にパイロット燃料ライン010が連結され、メイン燃料ノズル006にメイン燃料ライン011が連結され、トップハットノズル008にトップハット燃料ライン012が連結されている。
従って、圧縮機によって圧縮された高温・高圧の圧縮空気の空気流がガスタービン燃焼器の空気通路004に流れこむと、この空気がトップハットノズル008から噴射された燃料と混合され、この燃料混合気が燃焼器内筒002内に流れ込む。燃焼器内筒002内では、この燃料混合気がメイン燃料ノズル006から噴射された燃料とメインバーナ007により混合され、予混合気の旋回流となって尾筒003内に流れ込む。また、燃料混合気は、パイロットノズル005から噴射された燃料と混合され、図示しない種火により着火されて燃焼し、燃焼ガスとなって尾筒003内に噴出する。このとき、燃焼ガスの一部が尾筒003内に火炎を伴って周囲に拡散するように噴出することで、各メイン燃料ノズル006から尾筒003内に流れ込んだ予混合気に着火されて燃焼する。即ち、パイロットノズル005から噴射したパイロット燃料による拡散火炎により、メイン燃料ノズル006からの希薄予混合燃料の安定燃焼を行うための保炎を行うことができる。
このようなガスタービンとしては、下記特許文献1に記載されたものがある。
特開2001−141243号公報
上述した従来のガスタービン燃焼器では、圧縮空気の空気流に対してトップハットノズル008から燃料を噴射して燃料混合気を形成し、この燃料混合気に対してメイン燃料ノズル006から燃料を噴射して予混合気を形成することで、均一な燃料混合気を形成して低NOx化を図っている。この場合、トップハット燃料ライン012からトップハットノズル008に燃料を供給するための燃料通路009を燃焼器外筒001に形成する必要がある。一般的には、燃焼器外筒001に周方向に沿って凹部を形成し、この凹部を被覆するカバーを固定することで燃料キャビティを形成し、この燃料キャビティから各トップハットノズル008に連通する複数の燃料通路009を燃焼器外筒001に形成している。そして、カバーにトップハット燃料ライン012としての燃料配管をボス部を介してカバーに溶接により固定している。
ところが、このような構成にあっては、ガスタービン燃焼器の運転時に、燃料配管のボス部とカバーとの溶接部に熱応力が作用することから、強度低下が問題となる。即ち、ガスタービン燃焼器の運転時に、燃焼器外筒001は内部から加熱されて熱膨張することから、カバーは、高温側となる内側で圧縮応力が作用し、低温側となる外側で引張応力が作用するため、燃料配管のボス部とカバーとの溶接部に応力集中が生じる。そして、ガスタービン燃焼器の起動と停止を繰り返し行うことで、この燃料配管のボス部とカバーとの溶接部に応力集中が繰り返し作用することから、金属疲労により亀裂等が発生するおそれがある。
本発明は上述した課題を解決するものであり、燃料配管とカバーとの連結部に作用する応力を低減することで強度を向上して長寿命化を図ったガスタービン燃焼器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための請求項1の発明のガスタービン燃焼器は、燃焼器外筒と、該燃焼器外筒の内側に空気通路を介して配設された燃焼器内筒と、前記燃焼器外筒の内周面に周方向に沿って設けられた複数のトップハットノズルと、前記燃焼器内筒の中心部に設けられたパイロットノズルと、前記燃焼器内筒の内周面に周方向に沿って前記パイロットノズルを取り囲むように設けられた複数の予混合ノズルとを具えたガスタービン燃焼器において、前記燃焼器外筒に形成された凹部を被覆するようにカバーが固定されることで、複数の燃料通路を通して前記各トップハットノズルに連結される燃料キャビティが前記燃焼器外筒の周方向に沿って設けられ、前記カバーに外部から燃料配管が連結されると共に、前記カバーと前記燃料配管との連結部の応力集中を低減する応力低減手段が設けられたことを特徴とするものである。
請求項2の発明のガスタービン燃焼器では、前記燃料配管の先端部は、フィレット加工されたボス部に連結され、該ボス部が前記カバーに形成された連結孔に嵌入すると共に溶接により固定されたことを特徴としている。
請求項3の発明のガスタービン燃焼器では、前記燃料配管の先端部がボス部に連結される一方、前記カバーに肉厚部が設けられ、前記ボス部は、前記肉厚部に形成された連結孔に嵌入すると共に溶接により固定されたことを特徴としている。
請求項4の発明のガスタービン燃焼器では、前記燃料配管の先端部がボス部に連結され、該ボス部が前記カバーに形成された連結孔に嵌入すると共に溶接により固定され、前記ボス部が高熱膨張材料により形成される一方、前記燃焼器外筒が低熱膨張材料により形成されたことを特徴としている。
請求項5の発明のガスタービン燃焼器では、前記燃料配管の先端部がボス部に連結され、該ボス部が前記カバーに形成された連結孔に嵌入して前記燃料キャビティ内に進入すると共に、溶接により前記カバー及び前記燃焼器外筒に固定されたことを特徴としている。
請求項6の発明のガスタービン燃焼器では、前記燃焼器外筒の角部に形成された凹部を被覆するように断面がL字形状をなすカバーが固定されることで前記燃料キャビティが形成され、前記燃料配管の先端部がボス部に連結され、該ボス部が前記燃焼器外筒の端面側から前記カバーに形成された連結孔に嵌入すると共に溶接により固定されたことを特徴としている。
請求項7の発明のガスタービン燃焼器では、前記燃料配管の先端部がボス部に連結され、該ボス部が前記カバーに形成された連結孔に嵌入すると共に溶接により固定され、前記カバーに前記ボス部に隣接して熱伸び吸収部が設けられたことを特徴としている。
請求項8の発明のガスタービン燃焼器では、前記燃料配管の先端部が前記カバーに形成された連結孔に嵌入すると共に溶接により固定されたことを特徴としている。
請求項9の発明のガスタービン燃焼器では、前記カバーにボス部が一体形成され、前記燃料配管の先端部が該ボス部に形成された連結孔に嵌入すると共に溶接により固定されたことを特徴としている。
請求項1の発明のガスタービン燃焼器によれば、燃焼器外筒に形成された凹部を被覆するようにカバーを固定することで、複数の燃料通路を通して各トップハットノズルに連結される燃料キャビティを燃焼器外筒の周方向に沿って設け、カバーに外部から燃料配管を連結すると共に、このカバーと燃料配管との連結部の応力集中を低減する応力低減手段を設けたので、運転時に、燃焼器外筒が内部から加熱されて熱膨張すると、カバーに対して、高温側となる内側から圧縮応力が作用する一方、低温側となる外側から引張応力が作用するが、応力低減手段によりカバーと燃料配管との連結部の応力集中が低減されることから、この部分の強度が向上して亀裂等が発生が抑制されることとなり、長寿命化を可能とすることができる。
請求項2の発明のガスタービン燃焼器によれば、燃料配管の先端部にフィレット加工されたボス部が連結され、このボス部をカバーに形成された連結孔に嵌入すると共に溶接により固定したので、ボス部のフィレット加工によりカバーと燃料配管との連結部の応力集中が低減され、簡単な構成で確実に亀裂等の発生を抑制することができる。
請求項3の発明のガスタービン燃焼器によれば、燃料配管の先端部にボス部を連結する一方、カバーに肉厚部を設け、ボス部を肉厚部に形成された連結孔に嵌入すると共に溶接により固定したので、肉厚部によりカバーと燃料配管との連結部に作用する平均応力が低減され、簡単な構成で確実に亀裂等の発生を抑制することができる。
請求項4の発明のガスタービン燃焼器によれば、燃料配管の先端部にボス部を連結し、ボス部をカバーに形成された連結孔に嵌入すると共に溶接により固定し、ボス部を高熱膨張材料により形成して燃焼器外筒を低熱膨張材料により形成したので、ボス部側での熱膨張を大きくする一方、燃焼器外筒側での熱膨張を小さくし、結果として、カバーと燃料配管との連結部に作用する応力が低減され、簡単な構成で確実に亀裂等の発生を抑制することができる。
請求項5の発明のガスタービン燃焼器によれば、燃料配管の先端部にボス部を連結し、ボス部をカバーに形成された連結孔に嵌入して燃料キャビティ内に進入させると共に、溶接によりカバー及び燃焼器外筒に固定したので、ボス部がカバーだけでなく燃焼器外筒に固定されることとなり、カバーと燃料配管との連結部に作用する平均応力が低減され、簡単な構成で確実に亀裂等の発生を抑制することができる。
請求項6の発明のガスタービン燃焼器によれば、燃焼器外筒の角部に形成された凹部を被覆するように断面がL字形状をなすカバーを固定することで燃料キャビティを形成し、燃料配管の先端部にボス部を連結し、ボス部を燃焼器外筒の端面側からカバーに形成された連結孔に嵌入すると共に溶接により固定したので、カバーと燃料配管との連結部が、このカバーに作用する圧縮応力と引張応力の境界側に位置することとなり、このカバーと燃料配管との連結部に作用する応力が低減され、簡単な構成で確実に亀裂等の発生を抑制することができる。
請求項7の発明のガスタービン燃焼器によれば、燃料配管の先端部にボス部を連結し、ボス部をカバーに形成された連結孔に嵌入すると共に溶接により固定し、カバーにボス部に隣接して熱伸び吸収部を設けたので、熱伸び吸収部によりカバーの熱伸びが吸収されることとなり、カバーと燃料配管との連結部に作用する応力が低減され、簡単な構成で確実に亀裂等の発生を抑制することができる。
請求項8の発明のガスタービン燃焼器によれば、燃料配管の先端部をカバーに形成された連結孔に嵌入すると共に溶接により固定したので、燃料配管の端部の剛性を低下させることで、カバーと燃料配管との連結部に作用する応力が低減され、簡単な構成で確実に亀裂等の発生を抑制することができる。
請求項9の発明のガスタービン燃焼器によれば、カバーにボス部を一体形成し、燃料配管の先端部をボス部に形成された連結孔に嵌入すると共に溶接により固定したので、カバーと燃料配管との連結部に作用する応力が低減され、確実に亀裂等の発生を抑制することができる。
以下に添付図面を参照して、本発明に係るガスタービン燃焼器の好適な実施例を詳細に説明する。なお、この実施例により本発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の実施例1に係るガスタービン燃焼器におけるトップハット部の断面図、図2は、図1のI−I断面図、図3は、実施例1のガスタービンの概略構成図、図4は、実施例1のガスタービン燃焼器の概略構成図、図5は、実施例1のガスタービン燃焼器における要部断面図である。
実施例1のガスタービンは、図3に示すように、圧縮機11と燃焼器(ガスタービン燃焼器)12とタービン13と排気室14により構成され、このタービン13に図示しない発電機が連結されている。この圧縮機11は、空気を取り込む空気取入口15を有し、圧縮機車室16内に複数の静翼17と動翼18が交互に配設されてなり、その外側に抽気マニホールド19が設けられている。燃焼器12は、圧縮機11で圧縮された圧縮空気に対して燃料を供給し、バーナで点火することで燃焼可能となっている。タービン13は、タービン車室20内に複数の静翼21と動翼22が交互に配設されている。排気室14は、タービン13に連続する排気ディフューザ23を有している。また、圧縮機11、燃焼器12、タービン13、排気室14の中心部を貫通するようにロータ(タービン軸)24が位置しており、圧縮機11側の端部が軸受部25により回転自在に支持される一方、排気室14側の端部が軸受部26により回転自在に支持されている。そして、このロータ24に複数のディスクプレートが固定され、各動翼18,22が連結されると共に、排気室14側の端部に図示しない発電機の駆動軸が連結されている。
従って、圧縮機11の空気取入口15から取り込まれた空気が、複数の静翼21と動翼22を通過して圧縮されることで高温・高圧の圧縮空気となり、燃焼器12にて、この圧縮空気に対して所定の燃料が供給されることで燃焼する。そして、この燃焼器12で生成された作動流体である高温・高圧の燃焼ガスが、タービン13を構成する複数の静翼21と動翼22を通過することでロータ24を駆動回転し、このロータ24に連結された発電機を駆動する一方、排気ガスは排気室14の排気ディフューザ23で静圧に変換されてから大気に放出される。
上述した燃焼器12において、図4に示すように、燃焼器外筒31の内部に所定間隔をあけて燃焼器内筒32が支持され、この燃焼器内筒32の先端部に燃焼器尾筒33が連結されて燃焼器ケーシングが構成されている。燃焼器内筒32内には、その中心部にパイロットノズル34が配設されると共に、燃焼器内筒32の内周面に周方向に沿ってパイロットノズル34を取り囲むように複数の予混合ノズル35が配設されており、パイロットノズル34の先端部にはパイロットコーン36が装着されている。また、燃焼器外筒31の内周面に周方向に沿って複数のトップハットノズル37が配設されている。
詳細に説明すると、図5に示すように、燃焼器外筒31は、外筒本体41の基端部に外筒蓋部42が密着し、複数の締結ボルト43により締結されて構成されており、この外筒蓋部42に燃焼器内筒32の基端部が嵌着され、外筒蓋部42と燃焼器内筒32との間に空気通路44が形成されている。そして、燃焼器内筒32内にて、その中心部にパイロットノズル34が配設されると共に、このパイロットノズル34を取り囲むように複数のメイン燃料ノズル35が配設され、各メイン燃料ノズル35の先端部がメインバーナ45に連通している。
また、外筒蓋部42は、蓋部本体46にトップハット部47が嵌合し、複数の締結ボルト48により締結されて構成されており、上述したトップハットノズル37は、トップハット部47に設けられている。即ち、蓋部本体46の基端部に周方向に沿って燃料キャビティ49が形成され、この燃料キャビティ49から先端側に向けて複数の第1燃料通路50が形成され、この各第1燃料通路50の先端部に空気通路44側に向けて第2燃料通路51が形成され、この第2燃料通路51はトップハット部47の内周面に取付けられたペグ52に連結されている。
そして、図示しないパイロット燃料ラインがパイロットノズル34の燃料ポート53に連結され、メイン燃料ラインがメイン燃料ノズル35の燃料ポート54連結され、トップハット燃料ラインがトップハットノズル37の燃料ポート55に連結されている。
従って、図4及び図5に示すように、高温・高圧の圧縮空気の空気流が空気通路44に流れこむと、この圧縮空気がトップハットノズル37から噴射された燃料と混合され、この燃料混合気が燃焼器内筒32内に流れ込む。燃焼器内筒32内では、この燃料混合気がメイン燃料ノズル35から噴射された燃料とメインバーナ45により混合され、予混合気の旋回流となって尾筒33内に流れ込む。また、燃料混合気は、パイロットノズル34から噴射された燃料と混合され、図示しない種火により着火されて燃焼し、燃焼ガスとなって尾筒33内に噴出する。このとき、燃焼ガスの一部が尾筒33内に火炎を伴って周囲に拡散するように噴出することで、各メイン燃料ノズル35から尾筒33内に流れ込んだ予混合気に着火されて燃焼する。即ち、パイロットノズル34から噴射したパイロット燃料による拡散火炎により、メイン燃料ノズル35からの希薄予混合燃料の安定燃焼を行うための保炎を行うことができる。
ここで、上述した本実施例のトップハットノズル37について、詳細に説明する。トップハットノズル37において、図1及び図2に示すように、トップハット部47は、円筒形状をなし、基端部(図1にて、左端)の角部に周方向に沿って凹部61が形成されると共に、軸方向に沿って第1燃料通路50を構成する第1貫通孔50aが形成されている。そして、凹部61を被覆するように断面がL字形状をなすカバー62がトップハット部47に溶接W1により固定されることで、燃料キャビティ49が燃焼器外筒31の周方向に沿って設けられている。一方、トップハット部47は、先端内周面に補助リング63が溶接W2により固定されることで、軸方向に沿って第1貫通孔50aに連通して第1燃料通路50を構成する第2貫通孔50bが形成されると共に、第2燃料通路51が形成される。そして、トップハット部47の内周面にペグ52が溶接W3により固定されており、このペグ52に第2燃料通路51が連通している。
また、トップハット燃料ラインを構成する燃料配管64は、先端部にボス部65が固定されている。一方、カバー62の外周側には連結孔62aが形成されており、燃料配管64のボス部65がカバー62の連結孔62aに嵌入すると共に、ボス部65がカバー62に溶接W4により固定されている。そして、燃料配管64のボス部65とカバー62との連結部(溶接部W4)の応力集中を低減する応力低減手段として、ボス部65にフィレット加工がなされることで、外周面に湾曲面65aが形成されている。
従って、ガスタービンの運転時に、燃焼器外筒31は内部から加熱されて熱膨張することから、カバー62は、高温側となる内側で周方向に沿った圧縮応力が作用し、低温側となる外側で周方向に沿った引張応力が作用する。ところが、燃料配管64のボス部65にフィレット加工により湾曲面65aが形成されているため、熱応力による応力集中部とボス部65とカバー62との溶接部W4とが離間することとなり、この溶接部W4に作用する応力集中が低減されることとなる。
このように実施例1のガスタービン燃焼器にあっては、燃焼器外筒31と燃焼器内筒32との間に空気通路44を設け、この空気通路44に対してトップハット燃料を噴射するトップハットノズル37を設け、このトップハットノズル37にて、燃焼器外筒31を構成するトップハット部47に凹部61を形成し、この凹部61を被覆するカバー62を固定することで周方向に沿って燃料キャビティ49を形成すると共に、トップハット部47に燃料キャビティ49とトップハット部47の内周面に固定されたペグ52トを連結する燃料通路50,51を設け、燃料配管64の先端部にボス部65を連結し、このボス部65をカバー62に形成された連結孔62aに嵌入すると共に溶接W4により固定し、ボス部65にフィレット加工により湾曲部65aを形成している。
従って、燃焼器外筒31が熱膨張してカバー62に対して内側から周方向に沿った圧縮応力が作用し、外側から周方向に沿った引張応力が作用しても、燃料配管64のボス部65にフィレット加工により湾曲面65aが形成されているため、燃料配管64のボス部65とカバー62との溶接部W4に応力集中が作用することはなく、この部分に作用する応力を低減することができ、強度が向上して亀裂等の発生が抑制されることとなり、長寿命化を可能とすることができる。
また、実施例1のガスタービン燃焼器では、燃料配管64のボス部65にフィレット加工により湾曲面65aを形成することで、本発明の応力低減手段を構成しており、簡単な構成で確実に燃料配管64のボス部65とカバー62との溶接部W4の応力を低減することができる。
図6は、本発明の実施例2に係るガスタービン燃焼器におけるトップハット部の断面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例2のガスタービン燃焼器において、図6に示すように、トップハット部47は、基端部の角部に周方向に沿って凹部61が形成され、この凹部61を被覆するように断面がL字形状をなすカバー62がトップハット部47に溶接W1により固定されることで、燃料キャビティ49が燃焼器外筒31の周方向に沿って設けられている。そして、この燃料キャビティ49は、第1燃料通路50及び第2燃料通路51を通してペグ52に連通している。
また、燃料配管64は、先端部にボス部65が固定されている。一方、カバー62における外周側には、応力低減手段としての肉厚部62bが形成され、この肉厚部62bに連結孔62aが形成されており、燃料配管64のボス部65がこの連結孔62aに嵌入すると共に、ボス部65がカバー62に溶接W4により固定されている。そして、燃料配管64のボス部65にフィレット加工により湾曲面65aが形成されている。
従って、ガスタービンの運転時に、燃焼器外筒31は内部から加熱されて熱膨張することから、カバー62は、高温側となる内側で周方向に沿った圧縮応力が作用し、低温側となる外側で周方向に沿った引張応力が作用する。ところが、燃料配管64のボス部65が肉厚部62bに形成された連結孔62aに嵌入して固定されているため、カバー62に作用する平均応力が低減されることとなる。また、燃料配管64のボス部65にフィレット加工により湾曲面65aが形成されているため、熱応力による応力集中部とボス部65とカバー62との溶接部W4とが離間することとなり、この溶接部W4に作用する応力集中が低減されることとなる。
このように実施例2のガスタービン燃焼器にあっては、トップハット部47に凹部61を形成し、この凹部61を被覆するカバー62を固定することで周方向に沿って燃料キャビティ49を形成し、燃料配管64の先端部にボス部65を連結する一方、カバー62に肉厚部62bを形成し、ボス部65をカバー62に形成された連結孔62aに嵌入して溶接W4により固定している。
従って、燃焼器外筒31が熱膨張してカバー62に対して内側から周方向に沿った圧縮応力が作用し、外側から周方向に沿った引張応力が作用しても、燃料配管64のボス部65がカバー62の肉厚部62bに固定されているため、カバー62に作用する平均応力が低減し、燃料配管64のボス部65とカバー62との溶接部W4に作用する応力を低減することができ、強度が向上して亀裂等の発生が抑制されることとなり、長寿命化を可能とすることができる。
また、実施例2のガスタービン燃焼器では、カバー62に肉厚部62bを形成し、ボス部65をこの肉厚部62bに固定することで、本発明の応力低減手段を構成しており、簡単な構成で確実に燃料配管64のボス部65とカバー62との溶接部W4の応力を低減することができる。
図7は、本発明の実施例3に係るガスタービン燃焼器におけるトップハット部の断面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例3のガスタービン燃焼器において、図7に示すように、トップハット部47は、基端部の角部に周方向に沿って凹部61が形成され、この凹部61を被覆するように断面がL字形状をなすカバー62がトップハット部47に溶接W1により固定されることで、燃料キャビティ49が燃焼器外筒31の周方向に沿って設けられている。そして、この燃料キャビティ49は、第1燃料通路50及び第2燃料通路51を通してペグ52に連通している。
また、燃料配管64は、先端部にボス部71が固定される一方、カバー62は、連結孔62aが形成されており、燃料配管64のボス部71がこの連結孔62aに嵌入すると共に、ボス部71がカバー62に溶接W4により固定されている。そして、ボス部71が高熱膨張材料により形成される一方、トップハット部47が低熱膨張材料により形成されている。例えば、ボス部71にSUS304材(ステンレス鋼材料)を使用し、トップハット部47にHASTELLOY−X(登録商標)材を使用するとよい。
従って、ガスタービンの運転時に、燃焼器外筒31は内部から加熱されて熱膨張することから、カバー62は、高温側となる内側で周方向に沿った圧縮応力が作用し、低温側となる外側で周方向に沿った引張応力が作用する。ところが、ボス部71が高熱膨張材料により形成され、トップハット部47が低熱膨張材料により形成されているため、ボス部71側での熱膨張が大きくなる一方、トップハット部47(燃焼器外筒31)側での熱膨張が小さくなり、結果として、カバー62に作用する平均応力が低減されることとなり、ボス部71とカバー62との溶接部W4に作用する応力集中が低減されることとなる。
このように実施例3のガスタービン燃焼器にあっては、トップハット部47に凹部61を形成し、この凹部61を被覆するカバー62を固定することで周方向に沿って燃料キャビティ49を形成し、燃料配管64の先端部にボス部71を連結し、ボス部71をカバー62に形成された連結孔62aに嵌入して溶接W4により固定し、ボス部71を高熱膨張材料により形成する一方、トップハット部47を低熱膨張材料により形成している。
従って、燃焼器外筒31が熱膨張してカバー62に対して内側から周方向に沿った圧縮応力が作用し、外側から周方向に沿った引張応力が作用しても、ボス部71が高熱膨張材料により形成され、トップハット部47が低熱膨張材料により形成されているため、カバー62に作用する平均応力が低減し、燃料配管64のボス部71とカバー62との溶接部W4に作用する応力を低減することができ、強度が向上して亀裂等の発生が抑制されることとなり、長寿命化を可能とすることができる。
図8は、本発明の実施例4に係るガスタービン燃焼器におけるトップハット部の断面図、図9は、図8のIX−IX断面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例4のガスタービン燃焼器において、図8及び図9に示すように、トップハット部47は、基端部の角部に周方向に沿って凹部61が形成され、この凹部61を被覆するように断面がL字形状をなすカバー62がトップハット部47に溶接W1により固定されることで、燃料キャビティ49が燃焼器外筒31の周方向に沿って設けられている。そして、この燃料キャビティ49は、第1燃料通路50及び第2燃料通路51を通してペグ52に連通している。
また、燃料配管64は、先端部にボス部72が固定されており、このボス部72は、外周面にフィレット加工により湾曲面72aが形成されると共に、下部にブロック部72bが形成され、このブロック部72bに燃料挿通孔72cが形成されている。一方、カバー62における外周側には、連結孔62aが形成されている。そして、燃料配管64のボス部72におけるブロック部72bがこの連結孔62aに嵌入して燃料キャビティ49内に進入すると共に、ボス部72のブロック部72bがカバー62に溶接W4により固定されると共に、トップハット部57に溶接W5により固定されている。この場合、燃料配管64のボス部72におけるブロック部72bに形成された燃料挿通孔72cは、トップハット部57の周方向に沿って設けられており、その両端開口が燃料キャビティ49に連通している。
従って、ガスタービンの運転時に、燃焼器外筒31は内部から加熱されて熱膨張することから、カバー62は、高温側となる内側で周方向に沿った圧縮応力が作用し、低温側となる外側で周方向に沿った引張応力が作用する。ところが、燃料配管64のボス部72がカバー62に形成された連結孔62aに嵌入して燃料キャビティ49内に進入し、カバー62及びトップハット部57に固定されているため、カバー62に作用する平均応力が低減されることとなり、ボス部72とカバー62との溶接部W4に作用する応力集中が低減されることとなる。
このように実施例4のガスタービン燃焼器にあっては、トップハット部47に凹部61を形成し、この凹部61を被覆するカバー62を固定することで周方向に沿って燃料キャビティ49を形成し、燃料配管64の先端部にボス部72を連結し、このボス部72をカバー62に形成された連結孔62aに嵌入して燃料キャビティ49内に進入させ、カバー62及びトップハット部57に溶接W4,W5により固定している。
従って、燃焼器外筒31が熱膨張してカバー62に対して内側から周方向に沿った圧縮応力が作用し、外側から周方向に沿った引張応力が作用しても、燃料配管64のボス部72がカバー62及びトップハット部57に固定されているため、カバー62に作用する平均応力が低減し、燃料配管64のボス部72とカバー62との溶接部W4に作用する応力を低減することができ、強度が向上して亀裂等の発生が抑制されることとなり、長寿命化を可能とすることができる。
図10は、本発明の実施例5に係るガスタービン燃焼器におけるトップハット部の断面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例5のガスタービン燃焼器において、図10に示すように、トップハット部47は、基端部の角部に周方向に沿って凹部61が形成され、この凹部61を被覆するように断面がL字形状をなすカバー62がトップハット部47に溶接W1により固定されることで、燃料キャビティ49が燃焼器外筒31の周方向に沿って設けられている。そして、この燃料キャビティ49は、第1燃料通路50及び第2燃料通路51を通してペグ52に連通している。
また、燃料配管64は、先端部にボス部71が固定される一方、カバー62は、トップハット部47(燃焼器外筒31)の端面側に連結孔62aが形成されており、燃料配管64のボス部71がこの連結孔62aに端面側から嵌入すると共に、ボス部71がカバー62に溶接W4により固定されている。この場合、ガスタービンの運転時に、カバー62は、燃焼器外筒31は内部から加熱されることから、内側に周方向に沿った圧縮応力が作用し、外側に周方向に沿った引張応力が作用し、このカバー62に作用する圧縮応力と引張応力の中心となる境界ラインLが存在する。本実施例では、ボス部71をこの境界ラインLに近づけるように、カバー62の端面側に固定している。
従って、ガスタービンの運転時に、燃焼器外筒31は内部から加熱されて熱膨張することから、カバー62は、高温側となる内側で周方向に沿った圧縮応力が作用し、低温側となる外側で周方向に沿った引張応力が作用する。ところが、ボス部71がカバー62に作用する圧縮応力と引張応力の中心となる境界ラインLに近づけるようにカバー62の端面側に固定されているため、ボス部71とカバー62との溶接部W4に作用する応力集中が低減されることとなる。
このように実施例5のガスタービン燃焼器にあっては、トップハット部47に凹部61を形成し、この凹部61を被覆するカバー62を固定することで周方向に沿って燃料キャビティ49を形成し、燃料配管64の先端部にボス部71を連結し、ボス部71をカバー62に作用する圧縮応力と引張応力の中心となる境界ラインLに近づけるようにカバー62の端面側に固定している。
従って、燃焼器外筒31が熱膨張してカバー62に対して内側から周方向に沿った圧縮応力が作用し、外側から周方向に沿った引張応力が作用しても、ボス部71がカバー62の端面側に固定されているため、燃料配管64のボス部71とカバー62との溶接部W4に作用する応力を低減することができ、強度が向上して亀裂等の発生が抑制されることとなり、長寿命化を可能とすることができる。
図11は、本発明の実施例6に係るガスタービン燃焼器におけるトップハット部の断面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例6のガスタービン燃焼器において、図11に示すように、トップハット部47は、基端部の角部に周方向に沿って凹部61が形成され、この凹部61を被覆するように断面がL字形状をなすカバー62がトップハット部47に溶接W1により固定されることで、燃料キャビティ49が燃焼器外筒31の周方向に沿って設けられている。そして、この燃料キャビティ49は、第1燃料通路50及び第2燃料通路51を通してペグ52に連通している。
また、燃料配管64は、先端部にボス部71が固定される一方、カバー62は、連結孔62aが形成されており、燃料配管64のボス部71がこの連結孔62aに嵌入すると共に、ボス部71がカバー62に溶接W4により固定されている。そして、カバー62にて、その周方向において、ボス部71の両側に隣接して熱伸び吸収部としての湾曲部81が溶接W6により連結されている。
従って、ガスタービンの運転時に、燃焼器外筒31は内部から加熱されて熱膨張することから、カバー62は、高温側となる内側で周方向に沿った圧縮応力が作用し、低温側となる外側で周方向に沿った引張応力が作用する。ところが、カバー62には、ボス部71の両側に隣接して湾曲部81が設けられているため、カバー62の熱伸びがこの湾曲部81により吸収されることとなり、結果として、カバー62に作用する平均応力が低減されることとなり、ボス部71とカバー62との溶接部W4に作用する応力集中が低減されることとなる。
このように実施例6のガスタービン燃焼器にあっては、トップハット部47に凹部61を形成し、この凹部61を被覆するカバー62を固定することで周方向に沿って燃料キャビティ49を形成し、燃料配管64の先端部にボス部71を連結し、ボス部71をカバー62に形成された連結孔62aに嵌入して溶接W4により固定し、カバー62におけるボス部71の両側に隣接して熱伸び吸収部としての湾曲部81を溶接W6により連結している。
従って、燃焼器外筒31が熱膨張してカバー62に対して内側から周方向に沿った圧縮応力が作用し、外側から周方向に沿った引張応力が作用しても、カバー62に、ボス部71の両側に隣接して湾曲部81が設けられているため、カバー62の熱伸びがこの湾曲部81により吸収されることとなり、カバー62に作用する平均応力が低減し、燃料配管64のボス部71とカバー62との溶接部W4に作用する応力を低減することができ、強度が向上して亀裂等の発生が抑制されることとなり、長寿命化を可能とすることができる。
図12は、本発明の実施例7に係るガスタービン燃焼器におけるトップハット部の断面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例7のガスタービン燃焼器において、図12に示すように、トップハット部47は、基端部の角部に周方向に沿って凹部61が形成され、この凹部61を被覆するように断面がL字形状をなすカバー62がトップハット部47に溶接W1により固定されることで、燃料キャビティ49が燃焼器外筒31の周方向に沿って設けられている。そして、燃料配管64は、先端部がカバー62に形成された連結孔62aに嵌入すると共に、溶接W4により固定されている。
従って、ガスタービンの運転時に、燃焼器外筒31は内部から加熱されて熱膨張することから、カバー62は、高温側となる内側で周方向に沿った圧縮応力が作用し、低温側となる外側で周方向に沿った引張応力が作用する。ところが、剛性の低い燃料配管64がカバー62に直接固定されているため、燃料配管64とカバー62との溶接部W4に作用する応力集中が燃料配管64の変形により低減されることとなる。
このように実施例7のガスタービン燃焼器にあっては、トップハット部47に凹部61を形成し、この凹部61を被覆するカバー62を固定することで周方向に沿って燃料キャビティ49を形成し、燃料配管64の先端部をカバー62に形成された連結孔62aに直接嵌入して溶接W4により固定している。
従って、燃焼器外筒31が熱膨張してカバー62に対して内側から周方向に沿った圧縮応力が作用し、外側から周方向に沿った引張応力が作用しても、剛性の低い燃料配管64がカバー62に直接固定されているため、燃料配管64の変形により燃料配管64とカバー62との溶接部W4に作用する応力を低減することができ、強度が向上して亀裂等の発生が抑制されることとなり、長寿命化を可能とすることができる。
図13は、本発明の実施例8に係るガスタービン燃焼器におけるトップハット部の断面図である。なお、前述した実施例で説明したものと同様の機能を有する部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
実施例8のガスタービン燃焼器において、図13に示すように、トップハット部47は、基端部の角部に周方向に沿って凹部61が形成され、この凹部61を被覆するようにカバー91がトップハット部47に溶接W7により固定されることで、燃料キャビティ49が燃焼器外筒31の周方向に沿って設けられている。そして、この燃料キャビティ49は、第1燃料通路50及び第2燃料通路51を通してペグ52に連通している。また、カバー91は、鋳造により製造されることで、ボス部92が一体に形成されている。そして、燃料配管64の先端部がこのボス部92に形成された連結孔92aに挿入されて固定されている。
従って、ガスタービンの運転時に、燃焼器外筒31は内部から加熱されて熱膨張することから、カバー91は、高温側となる内側で周方向に沿った圧縮応力が作用し、低温側となる外側で周方向に沿った引張応力が作用する。ところが、カバー91にボス部92が一体に形成されているため、カバー91に作用する平均応力が低減されることとなる。
このように実施例8のガスタービン燃焼器にあっては、トップハット部47に凹部61を形成し、この凹部61を被覆するカバー91を固定することで周方向に沿って燃料キャビティ49を形成し、また、このカバー91にボス部92を一体に形成し、燃料配管64の先端部をこのボス部92に連結している。
従って、燃焼器外筒31が熱膨張してカバー91に対して内側から周方向に沿った圧縮応力が作用し、外側から周方向に沿った引張応力が作用しても、ボス部92がカバー91に一体に形成されているため、カバー91に作用する平均応力が低減し、強度が向上してカバー91における亀裂等の発生が抑制されることとなり、長寿命化を可能とすることができる。
本発明に係るガスタービン燃焼器は、燃料配管とカバーとの連結部に作用する応力を低減することで長寿命化を図ったものであり、いずれの種類のガスタービン燃焼器にも適用することができる。
本発明の実施例1に係るガスタービン燃焼器におけるトップハット部の断面図である。 図1のI−I断面図である。 実施例1のガスタービンの概略構成図である。 実施例1のガスタービン燃焼器の概略構成図である。 実施例1のガスタービン燃焼器における要部断面図である。 本発明の実施例2に係るガスタービン燃焼器におけるトップハット部の断面図である。 本発明の実施例3に係るガスタービン燃焼器におけるトップハット部の断面図である。 本発明の実施例4に係るガスタービン燃焼器におけるトップハット部の断面図である。 図8のIX−IX断面図である。 本発明の実施例5に係るガスタービン燃焼器におけるトップハット部の断面図である。 本発明の実施例6に係るガスタービン燃焼器におけるトップハット部の断面図である。 本発明の実施例7に係るガスタービン燃焼器におけるトップハット部の断面図である。 本発明の実施例8に係るガスタービン燃焼器におけるトップハット部の断面図である。 従来のガスタービン燃焼器を表す概略図である。
符号の説明
11 圧縮機
12 燃焼器
13 タービン
14 排気室
31 燃焼器外筒
32 燃焼器内筒
33 燃焼器尾筒
34 パイロットノズル
35 メイン燃料ノズル
37 トップハットノズル
44 空気通路
47 トップハット部
49 燃料キャビティ
50 第1燃料通路
51 第2燃料通路
52 ペグ
61 凹部
62,91 カバー
62a 連結孔
62b 肉厚部(応力低減手段)
64 燃料配管
65,71,72,92 ボス部
65a 湾曲部(応力低減手段)
81 湾曲部(熱伸び吸収部、応力低減手段)
1,W2,W3,W4,W5,W6,W7 溶接部(連結部)

Claims (9)

  1. 燃焼器外筒と、該燃焼器外筒の内側に空気通路を介して配設された燃焼器内筒と、前記燃焼器外筒の内周面に周方向に沿って設けられた複数のトップハットノズルと、前記燃焼器内筒の中心部に設けられたパイロットノズルと、前記燃焼器内筒の内周面に周方向に沿って前記パイロットノズルを取り囲むように設けられた複数の予混合ノズルとを具えたガスタービン燃焼器において、前記燃焼器外筒に形成された凹部を被覆するようにカバーが固定されることで、複数の燃料通路を通して前記各トップハットノズルに連結される燃料キャビティが前記燃焼器外筒の周方向に沿って設けられ、前記カバーに外部から燃料配管が連結されると共に、前記カバーと前記燃料配管との連結部の応力集中を低減する応力低減手段が設けられたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  2. 請求項1に記載のガスタービン燃焼器において、前記燃料配管の先端部は、フィレット加工されたボス部に連結され、該ボス部が前記カバーに形成された連結孔に嵌入すると共に溶接により固定されたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  3. 請求項1または2に記載のガスタービン燃焼器において、前記燃料配管の先端部がボス部に連結される一方、前記カバーに肉厚部が設けられ、前記ボス部は、前記肉厚部に形成された連結孔に嵌入すると共に溶接により固定されたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載のガスタービン燃焼器において、前記燃料配管の先端部がボス部に連結され、該ボス部が前記カバーに形成された連結孔に嵌入すると共に溶接により固定され、前記ボス部が高熱膨張材料により形成される一方、前記燃焼器外筒が低熱膨張材料により形成されたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  5. 請求項1から3のいずれか一つに記載のガスタービン燃焼器において、前記燃料配管の先端部がボス部に連結され、該ボス部が前記カバーに形成された連結孔に嵌入して前記燃料キャビティ内に進入すると共に、溶接により前記カバー及び前記燃焼器外筒に固定されたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  6. 請求項1から3のいずれか一つに記載のガスタービン燃焼器において、前記燃焼器外筒の角部に形成された凹部を被覆するように断面がL字形状をなすカバーが固定されることで前記燃料キャビティが形成され、前記燃料配管の先端部がボス部に連結され、該ボス部が前記燃焼器外筒の端面側から前記カバーに形成された連結孔に嵌入すると共に溶接により固定されたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  7. 請求項1から6のいずれか一つに記載のガスタービン燃焼器において、前記燃料配管の先端部がボス部に連結され、該ボス部が前記カバーに形成された連結孔に嵌入すると共に溶接により固定され、前記カバーに前記ボス部に隣接して熱伸び吸収部が設けられたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  8. 請求項1から7のいずれか一つに記載のガスタービン燃焼器において、前記燃料配管の先端部が前記カバーに形成された連結孔に嵌入すると共に溶接により固定されたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
  9. 請求項1に記載のガスタービン燃焼器において、前記カバーにボス部が一体形成され、前記燃料配管の先端部が該ボス部に形成された連結孔に嵌入すると共に溶接により固定されたことを特徴とするガスタービン燃焼器。
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