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JP2008022658A - スイッチング電源回路 - Google Patents

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JP2008022658A
JP2008022658A JP2006193578A JP2006193578A JP2008022658A JP 2008022658 A JP2008022658 A JP 2008022658A JP 2006193578 A JP2006193578 A JP 2006193578A JP 2006193578 A JP2006193578 A JP 2006193578A JP 2008022658 A JP2008022658 A JP 2008022658A
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Abstract

【課題】スイッチングノイズの点で有利な周波数制御方式において、その制御可能な周波数レンジを容易に拡大できるようにする。
【解決手段】コンバータトランスTR1と、負荷に供給する二次側直流出力電圧を生成する二次側整流平滑回路(Do、Co)と、コンバータトランスの一次巻線N1に接続されたスイッチング素子Q1と、スイッチング素子をスイッチング駆動するとともに、スイッチング周波数を二次側直流出力電圧に応じて可変制御する制御回路10と、制御回路10によって可変されるスイッチング周波数が設定した下限周波数より低くならないようにする下限周波数制限回路(Q2,R30,R31、C30、D30)とを備えてスイッチング電源回路を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばテレビジョン受像器やオーディオ機器などの電源回路として採用できるスイッチング電源回路に関するものである。
特開2003−33026号公報 特開2001−298949号公報
スイッチング電源回路において例えばフライバック回路方式では、安定化手法として、スイッチング周波数を可変する周波数制御方式(PFM制御方式)と、スイッチング周波数を固定としてパルス幅を可変する周波数固定パルス幅制御方式(PWM制御方式)が知られている。
図6に周波数固定パルス幅制御方式を採用したスイッチング電源回路の構成を示し、その各部の動作波形を図7に、また負荷電力とスイッチング周波数の関係を図8に示す。
この図6に示すスイッチング電源回路においては、入力コネクタCN1から直流入力電圧Vinが得られ、この直流入力電圧Vinは、平滑コンデンサCiの両端電圧として得られる。
また、このスイッチング電源回路は、一次巻線N1、二次巻線N2、駆動巻線(VCC巻線)N3を有するコンバータトランスTR1が設けられ、直流入力電圧Vinは上記一次巻線N1に印加されるとともに、一次巻線N1に対しては、MOS−FETによるスイッチング素子Q1が直列接続されている。また一次巻線N1の両端に対しては、抵抗R11、コンデンサC11,ダイオードD11によるスナバ回路が設けられている。
またコンバータトランスTR1の二次側では、整流ダイオードDoと平滑コンデンサCoが図のように二次巻線N2に接続され、出力コネクタCN2に接続される負荷に対する直流出力電圧を生成している。
また2次側の出力電圧を検出して、1次側へフィードバックする回路として、シャントレギュレータQ50、分圧抵抗R53,R54、ゲイン調整用の抵抗R51とコンデンサC50、抵抗R52、フォトカプラPCを有する二次側出力電圧検出回路が形成されている。
スイッチング素子Q1をスイッチング駆動するために制御IC30が設けられる。スイッチング素子Q1は、制御IC30のゲートアウト端子から抵抗R30を介して印加されるゲート電圧に応じてオン/オフされる。
制御ICは、起動時には、Stup端子から直流入力電圧Vinを取り込んで動作電圧を得、その後のスイッチング駆動時は、コンバータトランスTR1の駆動巻線(VCC巻線)N3の交番電圧を整流ダイオードD20、平滑コンデンサC20で整流平滑して得た電圧VCCをVCC端子から得て、これを動作電圧として用いる。
制御IC30のFB(フィードバック)端子には、抵抗R22を介して上記の二次側出力電圧検出回路におけるフォトカプラPCが接続される。
またスイッチング素子Q1と一次側グランド間には、電流検出用の抵抗RDが接続され、電流制限のために、ドレイン電流が、抵抗R40、コンデンサC40によるフィルタを介して制御IC30のOCP(オーバーカレントプロテクション)端子によって検出される構成となっている。
図7に、スイッチング素子Q1のドレイン−ソース間電圧Vds、ドレイン電流Idと、二次側の整流ダイオードDoのカソード電流Ik、アノード−カソード間電圧Vakを示している。なお、これらの動作波形は、最大負荷、定常負荷、軽負荷のそれぞれの場合に応じて示している。
図6のスイッチング電源回路は、フライバック方式の電源回路であり、コンバータトランスTR1の一次巻線N1と二次巻線N2は、極性が逆極性に巻かれている。このため、スイッチング素子Q1が導通されるオン期間Tbは、二次巻線N2側は整流ダイオードDoにより非道通バイアスなので、一次巻線N1に励磁電流が流れるがコアに磁束としてエネルギーが蓄積される。次にスイッチング素子Q1がOFFするオフ期間Taでは、二次巻線N2の整流ダイオードDoが順方向にバイアスされて、巻数比に従った電圧で二次側にエネルギーが伝達される。
安定化のためには、図6のスイッチング電源回路は、スイッチング素子Q1のスイッチング周波数(発振周波数)は固定周波数とし、スイッチング素子Q1のオン時間を可変すること(PWM制御)により一次側電流の制御を行う。即ち制御IC30は、FB端子電圧に応じてゲートアウト端子から与えるゲート電圧パルスを調整する。これにより図7のようにスイッチング素子Q1のオン期間Tbの時間が可変制御される。
入出力条件によっては、スイッチング素子Q1(MOS−FET)のオフ期間には、ドレイン・ソース間電圧Vdsとしてリンギング電圧が発生する期間がある。即ちカソード電流Ik(出力電流)がゼロとなると、コンバータトランスTR1のリーケージインダクタンスに蓄積された一次側エネルギーは、共振回路を形成するこのリーケージインダクタンスと一次側の浮遊容量との間でエネルギーの蓄積と放出がなされることから、リンギング電圧が発生する。図7のドレイン−ソース電圧Vdsにおいて破線及び実線でリンギング電圧を示しているが、負荷が軽くなり、スイッチング素子Q1のオン期間が短くなると(オフ期間が長くなると)、オフ期間Taに、このリンギング電圧がドレイン・ソース間電圧Vdsにリンギング電圧が現れることがある(電流不連続モード時)。
図8には、このような周波数固定パルス幅制御(PWM制御)方式のスイッチング電源回路での発振周波数を示している。即ち負荷変動によっても発振周波数は一定である。
なお一般的に、トランスのコア形状が同じであればスイッチングロスを控えるために、発振周波数は最大出力電力に対応できる範囲で、例えば図8のよう可聴周波数帯域以上の領域で低い周波数に設定する場合が多い。そのほか、スイッチングノイズの関連や、コンデンサのインピーダンスの関連などの要因が関係して、発振周波数は多少の調整がされる。
このような周波数固定パルス幅制御方式のスイッチング電源回路では、スイッチングロス(発熱)を考慮する実用領域の範囲内においては、同じトランスコアサイズであれば、より周波数を高くする事により大パワー変換が可能である。このためトランスの小型化に有利であるといえる。また一般的に広く採用されている回路であるのでコストメリットもある。
但し、ハードスイッチングになるので、スイッチングノイズが比較的大きいことや、スイッチング素子Q1のオフ期間Taには、リンギング電圧が発生するので、高い周波数のノイズ成分の増加がある。
次に図9に、周波数を可変制御する周波数制御(PFM制御)方式のスイッチング電源回路を示す。この図9の回路例は上記同様にフライバック型の構成であり、電圧部分共振回路を用いた、いわゆる「ボトムオン(Bottom ON)制御」と「周波数可変制御」を行う制御回路10を有する構成である。
なお、上記図6と共通の回路部、素子については同一符号を付し、説明を省略する。
この場合、制御回路10としてのICには、スイッチング素子Q1としてのMOS−FETが内蔵された例を示している。即ち制御回路10としてICのD端子、S端子は、スイッチング素子Q1のドレイン端子、ソース端子となっている。D端子、S端子の間、つまりスイッチング素子Q1のドレイン−ソースに対しては並列にコンデンサC10が接続される。またS端子(スイッチング素子Q1のソース)と一次側グランド間には、電流検出用の抵抗RDが接続されている。
この制御回路10のICは、スイッチング素子Q1にゲート電圧パルスを印加するドライブ回路11を備える。ドライブ回路11は、スイッチング素子Q1に与えるゲートパルスとして、最大オンタイム時間に制限が設定されている。たとえば最大50%程度に制限される。
ドライブ回路11は、オフ制御回路18からのタイミング信号でスイッチング素子Q1をオフする。またドライブ回路11は、オントリガー回路21からのタイミング信号でスイッチング素子Q1を強制的にオンとする制御を行う。
オフ制御回路18とFB端子間には、比較器17,電流源19による回路系が形成される。FB端子には、抵抗R22を介してフォトカプラPCが接続される。従って二次側出力電圧に応じて、電流源19からフォトカプラPCを介して一次側グランドに流れる電流量が変化し、FB端子電圧が変動する。比較器17は、FB端子電圧と所定の基準電圧Vref2を比較し、比較結果をオフ制御回路18に与える。オフ制御回路18は、比較結果に応じて、ドライブ回路11にオフタイミング信号を与える。これによって、二次側出力電圧に応じてスイッチング周波数が制御され、出力電圧の安定化が図られる。
また、S端子電圧が比較器16で所定の基準電圧Vref1と比較され、比較結果がオフ制御回路18に与えられる。つまり、S端子に接続された電流検出用の抵抗RDによって、例えばスイッチング起動時などでドレイン電流が過大になったときには、比較器16の比較結果に基づいてオフ制御回路18がドライブ回路11にオフタイミング信号を与え、ドライブ回路11はスイッチング素子Q1のオン期間を小さく制限する。これによって、過大電流が制限される。
制御回路10のICのStup端子は、電流源13及びスイッチ14と接続された端子であり、この回路部はスイッチング素子Q1の発振起動時のみ機能する。即ち起動時には、スイッチ14がオンとされており、Stup端子に与えられる直流入力電圧Vinに基づいて、レギュレータ20で、制御回路10内の動作電源電圧が生成される。
VCC端子には、コンバータトランスTR1の駆動巻線(VCC巻線)N3のパルス電圧を整流ダイオードD20、平滑コンデンサC20で整流平滑して得た電圧VCCが与えられる。電圧検出回路12は、VCC端子電圧を検出し、VCC端子電圧が所定の電圧に十分上昇したときに、スイッチ14をオフとして内部損失を低減する。この場合、VCC端子からの電圧VCCに基づいて、レギュレータ20で、制御回路10内の動作電源電圧が生成される。
ボトムオンディテクト(Bottom ON Detect)端子BDには、VCC巻線N3に発生するパルス電圧を抵抗R30、コンデンサC21による時定数回路で積分した電圧が印加される。このボトムオンディテクト端子BDの端子電圧、即ちコンデンサC21の充電電圧は、比較器20により所定の基準電圧Vref3と比較される。そしてボトムオンディテクト端子BDの端子電圧が基準電圧Vref3より低下すると、オントリガー回路21からスイッチング素子Q1を強制的にオンとするオンタイミング信号がドライブ回路11に与えられる。ドライブ回路11は、このオンタイミング信号によりゲート電圧パルスを立ち上げ、スイッチング素子Q1をオンとする。なお、例えばボトムオンディテクト端子BDの端子電圧が0.3V以下となった場合に、オントリガーがかかるとすると、抵抗R30、コンデンサC21の時定数により、例えばVCC巻線N3に発生するパルス電圧が立ち下がりタイミングより所定の遅延時間後にスイッチング素子Q1がオンとされることになる。この所定の遅延時間後にスイッチング素子Q1がオンとされるということは、スイッチング素子Q1のドレイン−ソース電圧Vdsにおいて、波形のボトムタイミングでスイッチング素子Q1をオンとさせることが可能であり、抵抗R30、コンデンサC21の時定数により、ボトムオンタイミングを設定できることを意味する。
図10に、スイッチング素子Q1のドレイン−ソース間電圧Vds、ドレイン電流Idと、二次側の整流ダイオードDoのカソード電流Ik、アノード−カソード間電圧Vakを示している。なお、これらの動作波形は、最大負荷、定常負荷、軽負荷のそれぞれの場合に応じて示している。
この図9もフライバック方式のスイッチング電源回路であり、基本的にスイッチング素子Q1のオン期間Tbにおいて、一次巻線N1に電流が流れ、磁束密度が上昇する事により励磁エネルギーがコンバータトランスTR1に蓄えられる。次にスイッチング素子Q1のオフ期間Taにおいて、コンバータトランスTR1の励磁エネルギーが二次側の整流ダイオードDoを通過し放出される。
そしてこの場合、安定化のためには、スイッチング素子Q1のスイッチング周波数が可変制御されることになる。
図11に発振周波数を示しているが、入力電圧が下がるか、もしくは出力負荷が増大するに従い、スイッチング周波数は下がっていくことになる。ゲート電圧パルスのオン/オフ比はほぼ一定のままなので、スイッチング周波数が低下する方向とは、オン期間Tbが長くなり、ドレイン電流Idが増大する方向である。
また、本来、スイッチング素子Q1のオフ期間には、ドレイン・ソース間電圧Vdsとして、図10に破線で示すようにリンギング電圧が一定の周期で発生するが、ボトムオンスイッチングによるソフトスイッチング化により、図示の通りリンギング発生期間がほとんど無い。
ボトムオン制御によるソフトスイッチング化の実現は次のようになされる。VCC巻線N3は、励磁用の一次巻線N1とは、極性が逆に設定されている。よってスイッチング素子Q1がオフするとVCC巻線N3にプラス極性のパルス電圧が生成される。一方、抵抗R21、コンデンサC21の時定数回路によりボトムオン制御の遅延タイミングが設定されている。この回路例では、所定の遅延後に、ボトムオンディテクト端子BDの端子電圧が0.3V以下になると、スイッチング素子Q1が強制的にオンとなる仕様であるので、VCC巻線N3のパルス電圧が負極性に立ち下がった時点から一定の遅延タイミングでスイッチング素子Q1を強制的にオンする事でボトムオンを実現できる。
こうする事でスイッチング素子Q1のターンオン時のドレイン電流Idのサージノイズやオン時のスイッチング損失が低減されると同時に、スイッチングノイズの低減に有効な動作とされる。
なお、ドレイン電流Idのサージノイズは、コンバータトランスTR1の浮遊容量、及びリーケージインダクタンスに残る残留エネルギー、二次側整流ダイオードDoなどの接合容量に起因するリカバリー電流、スナバー回路からのリカバリー電流(そのほか、バイパスコンデンサ)などが電流ループとして形成され、ヒゲ状の電流を発生するものである。
図9のような周波数制御方式のスイッチング電源回路では、ソフトスイッチング化が比較的容易であるとともに、ボトムオン制御スイッチング動作により、本来あるスイッチング素子Q1(MOS−FET)のオフ期間のリンギング電圧がほとんどなくなるので、高い周波数成分のスイッチングノイズが比較的小さいという利点がある。
一方、部品の実力などの要因で、スイッチング周波数の実用領域が限られるため、結果として入出力条件に対して出力安定化制御できる周波数領域が比較的狭い。一般的に発振周波数を可聴周波数帯域以上に設定する必要があるため、図11に示すように、発振周波数が可聴帯域に突入する大負荷の領域は、実用不可領域となる。このため制御範囲を拡大することが困難である。
また軽負荷になるに従い、発振周波数が高くなるため、発振周波数に起因するスイッチングロスが増大し、発熱により部品仕様が限界となる。
上記のように周波数固定パルス幅制御方式や周波数制御方式のスイッチング電源回路が知られているが、特に、スイッチングノイズが少ないとされ、広く普及している電圧部分共振を利用したフライバック回路の場合は、その動作原理上、周波数制御方式で出力の安定化を行なうことが好適である。この場合、一次巻線のスイッチング動作における波形は、ソフトスイッチング動作が可能である為、周波数固定パルス幅制御方式に比較して、スイッチングノイズ成分が少ないといったメリットがある。しかしながら、電源回路の入出力条件の変化により、周波数は大きく変動するので、制御可能な周波数レンジについては、実用性を考慮すると20KHz〜数100KHz程度と、そのレンジに一定の制限がある。最大出力を増大する場合、たとえば、コンバータトランスの大型化およびコストアップなどが問題となる。
一方、周波数固定パルス幅制御方式の場合、発振周波数は固定動作であるので、コンバータトランスのコアサイズ(形状)や、その他の条件が同じであれば、発振周波数を比較的高く設定する事により、周波数制御方式より容易に最大パワーのレンジ拡大が可能である。ところが、周波数固定パルス幅制御方式の場合、周波数を高く設定すると比較的スイッチングロスが多くなる事と、ハードスイッチング動作なので、スイッチングノイズ関連は、比較的高い周波数帯まで対策が必要となり、これら発熱とノイズ対策がコストアップの要因になる。
そこで本発明では、スイッチングノイズの点で有利な周波数制御方式を基本としながら、その制御可能な周波数レンジを容易に拡大できるようにすることを目的とする。
本発明のスイッチング電源回路は、直流入力電圧が印加される一次巻線と、二次巻線とを備えたコンバータトランスと、上記二次巻線側に設けられ、負荷に供給する二次側直流出力電圧を生成する二次側整流平滑回路と、上記一次巻線に接続されたスイッチング素子と、上記スイッチング素子をスイッチング駆動するとともに、スイッチング周波数を二次側直流出力電圧に応じて可変制御する制御回路と、上記制御回路によって可変される上記スイッチング周波数が、設定した下限周波数より低くならないようにする下限周波数制限回路とを備える。
また上記下限周波数制限回路は、負荷電力の増大にともなって上記スイッチング周波数が下限周波数に達した場合に、上記スイッチング周波数を上記下限周波数に維持する構成とされている。
また上記下限周波数は、可聴周波数帯域より高い周波数に設定されている。
このような本発明では、スイッチング周波数を可変制御して安定化を図る周波数制御方式を基本としつつ、下限周波数を制限する。周波数制御方式の場合、負荷電力の増大に伴ってスイッチング周波数が低下するが、例えば瞬間的なピーク出力などで、スイッチング周波数が可聴帯域に達してしまうような場合、スイッチング周波数が可聴帯域に達しないように下限周波数に制限されるようにする。これは入出力条件の変化に応じて、一時的に周波数固定パルス幅制御方式に切り換えるような動作となる。
本発明によれば、ソフトスイッチング化が容易であり、スイッチングノイズが小さいという周波数制御方式の利点を生かした上で、入出力条件に応じてもスイッチング周波数が下限周波数より低下することがないようにしていることで、実質的に周波数固定パルス幅制御方式の利点である制御範囲の拡大を実現できるという効果がある。
特に従来は、制御範囲の拡大には、トランスなどスイッチング電源回路の主要部品を大幅に変更する必要があったところ、本発明によれば、ほぼ同じ部品仕様のまま、下限周波数制限回路の構成部品を追加するだけで、容易にパワーレンジの拡大が可能となる。
以下、図1〜図4により本発明の実施の形態のスイッチング電源回路を説明する。
上述したようにスイッチング電源回路において一般的に普及している安定化手法としては周波数固定パルス幅制御と周波数制御があるが、実施の形態のスイッチング電源回路は、フライバック方式の出力電圧安定化のための制御手法として、通常動作時は周波数制御を行う。そして瞬時的なピーク出力などの入出力条件の変化に応じては一時的にスイッチング周波数を固定し、周波数固定パルス幅制御のように制御範囲の拡大という利点が得られるようにするものである。これは、入出力条件に応じて、周波数制御方式と固定パルス幅制御方式を切り換えるものであると言うこともできる。
図1は、例えばオーディオアンプなどの機器に搭載される本実施の形態のスイッチング電源回路の構成例を示している。
このスイッチング電源回路は、先ず、入力コネクタCN1から直流入力電圧Vinが入力され、この直流入力電圧Vinは、平滑コンデンサCiの両端電圧として得られるようになっている。
平滑コンデンサCiに対しては、コンバータトランスTR1の一次巻線N1と、スイッチング素子Q1と、電流検出抵抗RDの直列接続回路が、並列に接続されている。この場合、スイッチング素子Q1はMOS−FETが採用されている。
なお、この場合スイッチング素子Q1は、制御回路10としてのIC(Integrated Circuit)に内蔵されたものとしている。即ち制御回路10としてICのD端子、S端子は、スイッチング素子Q1のドレイン端子、ソース端子となっている。D端子、S端子の間、つまりスイッチング素子Q1のドレイン−ソースに対しては並列にコンデンサC10が接続される。また電流検出用の抵抗RDはS端子(スイッチング素子Q1のソース)と一次側グランド間に接続される状態となる。
また一次巻線N1の両端に対しては、抵抗R11、コンデンサC11,ダイオードD11によるスナバ回路が設けられている。
制御回路10はスイッチング駆動用のICにより形成される。
この制御回路10は、一次側直流電源電圧VCCを動作電源として入力し、内蔵されたスイッチング素子Q1のゲートに対して所要の周波数による交番波形の駆動信号(ゲート電圧)を印加するよう動作を行う。
これにより、スイッチング素子Q1は、コンバータトランスTR1の一次巻線N1を介して平滑コンデンサCiの両端電圧(直流入力電圧Vin)を入力してオン/オフ動作を行なう。つまり、スイッチング動作を行なって、直流から交流への電力変換を行う。
なお、一次側直流電源電圧VCCは、この場合には、コンバータトランスTR1の一次側に巻装された駆動巻線(VCC巻線)N3に得られるパルス電圧を利用して生成される。即ち一次側直流電源電圧VCCは、VCC巻線N3に励起される交番電圧を入力して整流動作を行なう整流ダイオードD20と平滑コンデンサC20による半波整流回路によって得るようにされている。
スイッチング素子Q1がスイッチング動作を行うことに応じては、コンバータトランスTR1の一次巻線N1に交番電圧が得られ、この交番電圧が二次巻線N2に励起されることになる。
本例のスイッチング電源回路は、フライバック方式のスイッチング電源回路であり、一次巻線N1と二次巻線N2の極性が逆極性に巻かれている。このため、スイッチング素子Q1が導通されるオン期間は、二次巻線N2側は整流ダイオードDoにより非道通バイアスなので、一次巻線N1に励磁電流が流れるがコアに磁束としてエネルギーが蓄積される。次にスイッチング素子Q1がオフとなる期間では、二次巻線N2の整流ダイオードDoが順方向にバイアスされて、巻数比に従った電圧で二次側にエネルギーが伝達される。
二次巻線N2に励起された交番電圧は、この場合には、二次側整流ダイオードDoと二次側平滑コンデンサCoから成る半波整流回路によって整流平滑化されて、二次側平滑コンデンサの両端電圧として二次側直流出力電圧を生成する。この二次側直流出力電圧は、出力コネクタCN2を介して、負荷に対して供給される。
二次側直流出力電圧の負荷は、例えばオーディオアンプにおけるパワーアンプなどとなる。パワーアンプは、入力されたオーディオ信号を増幅してスピーカを駆動する。上記のようにして供給される二次側直流出力電圧は、この増幅動作のための電力となる。
二次側直流出力電圧は、分岐して安定化のための電圧検出回路部に対しても入力される。
電圧検出回路部は、抵抗R51,R52,R53,R54、コンデンサC50及びシャントレギュレータQ50を図示するようにして接続して形成される。
この電圧検出回路部は、二次側直流出力電圧が一定以上のレベルとなったときに、そのレベル増加分に応じたレベルの電流をフォトカプラPCのフォトダイオードに流すようにされる。
フォトカプラPCのフォトトランジスタでは、フォトダイオードに流れる電流レベル(発光量)に応じたコレクタ電流が流れる。フォトトランジスタのコレクタは、抵抗R22を介して、制御回路10のFB(フィードバック)端子に接続されている。従って制御回路10のFB端子には、フォトトランジスタのコレクタ電流レベルに応じたレベルの電圧がフィードバック信号として入力されるものとなる。
制御回路10では、FB端子の電圧レベルに応じて、スイッチング素子Q1の駆動信号(ゲート電圧パルス)の周波数を可変制御する。つまり、スイッチング素子Q1のスイッチング周波数を可変制御する。スイッチング周波数が変化すれば、周知のようにして、一次側から二次側に伝送される電力量は変化することとなって二次側直流出力電圧のレベルも可変される。上記の電圧検出回路部は、シャントレギュレータQ50を備えていることで、二次側直流出力電圧が一定レベル以内では動作せず、一定レベル以上のときに、そのレベル増加分に応じたレベルのフィードバック信号が得られるように動作する。このことから、電圧検出回路部からの出力に応じたフィードバック信号の成分によっては、二次側直流出力電圧のレベルが所定レベルに至ったときには、これ以上上昇させないように抑制する動作が得られることとなる。
なお、フォトカプラPCは、電源回路の一次側と二次側との間で信号を伝送する必要のあるときに、一次側と二次側とについて直流的に絶縁された状態で信号入出力が行われるようにすることを目的として挿入される。
制御回路10のICは、スイッチング素子Q1にゲート電圧パルスを印加するドライブ回路11を備える。ドライブ回路11は、スイッチング素子Q1に与えるゲートパルスとして、最大オンタイム時間に制限が設定されている。たとえば最大50%程度に制限される。
ドライブ回路11は、オフ制御回路18からのタイミング信号でスイッチング素子Q1をオフする。またドライブ回路11は、オントリガー回路21からのタイミング信号でスイッチング素子Q1を強制的にオンとする制御を行う。
オフ制御回路18とFB端子間には、比較器17,電流源19による回路系が形成される。上記のようにFB端子には、抵抗R22を介してフォトカプラPCのフォトトランジスタが接続される。従って二次側出力電圧に応じて、電流源19からフォトカプラPCを介して一次側グランドに流れる電流量が変化し、FB端子電圧が変動する。比較器17は、FB端子電圧と所定の基準電圧Vref2を比較し、比較結果をオフ制御回路18に与える。オフ制御回路18は、比較結果に応じて、ドライブ回路11にオフタイミング信号を与える。これによって、二次側出力電圧に応じてスイッチング周波数が制御され、出力電圧の安定化が図られる。
また、S端子電圧が比較器16で所定の基準電圧Vref1と比較され、比較結果がオフ制御回路18に与えられる。つまり、S端子に接続された電流検出用の抵抗RDによって、例えばスイッチング起動時などでドレイン電流が過大になったときには、比較器16の比較結果に基づいてオフ制御回路18がドライブ回路11にオン時間の制限をする信号を与え、ドライブ回路11はスイッチング素子Q1のオフ期間を長くする。これによって、過大電流が制限される。なおこの動作期間中は出力電圧が下がり、つまり巻線電圧が下がっているので下限周波数制限回路は動作しない領域がある。
制御回路10のICのStup端子は、電流源13及びスイッチ14と接続された端子であり、この回路部はスイッチング素子Q1の発振起動時のみ機能する。即ち起動時には、スイッチ14がオンとされており、Stup端子に与えられる直流入力電圧Vinに基づいて、レギュレータ20で、制御回路10内の動作電源電圧が生成される。
上述のように、VCC端子には、コンバータトランスTR1のVCC巻線N3のパルス電圧が整流ダイオードD20、平滑コンデンサC20で整流平滑された一次側直流電源電圧VCCが与えられるが、電圧検出回路12は、VCC端子電圧を検出し、VCC端子電圧が所定の電圧に十分上昇したときに、スイッチ14をオフとして内部損失を低減する。この場合、VCC端子からの一次側直流電源電圧VCCに基づいて、レギュレータ20で、制御回路10内の動作電源電圧が生成される。
ボトムオンディテクト(Bottom ON Detect)端子BDには、VCC巻線N3に発生するパルス電圧を抵抗R30、コンデンサC21による時定数回路で積分した電圧が印加される。
VCC巻線N3は、励磁用の一次巻線N1とは、極性が逆に設定されているため、VCC巻線N3では、スイッチング素子Q1がオフするとプラス極性のパルスが生成される。
そしてこのパルス電圧が、抵抗R21及びコンデンサC21による時定数回路による所定の遅延時間をもってボトムオンディテクト端子BDに印加される。
このボトムオンディテクト端子BDの端子電圧、即ちコンデンサC21の充電電圧は、比較器20により所定の基準電圧Vref3と比較される。そしてボトムオンディテクト端子BDの端子電圧が基準電圧Vref3より低下すると、オントリガー回路21からスイッチング素子Q1を強制的にオンとするオンタイミング信号がドライブ回路11に与えられる。ドライブ回路11は、このオンタイミング信号によりゲート電圧パルスを立ち上げ、スイッチング素子Q1をオンとする。
なお、例えばボトムオンディテクト端子BDの端子電圧が0.3V以下となった場合に、オントリガーがかかるとすると、抵抗R30、コンデンサC21の時定数により、例えばVCC巻線N3に発生するパルス電圧が立ち下がりタイミングより所定の遅延時間後にスイッチング素子Q1がオンとされることになる。この所定の遅延時間後にスイッチング素子Q1がオンとされるということは、スイッチング素子Q1のドレイン−ソース電圧Vdsにおいて、波形のボトムタイミングでスイッチング素子Q1をオンとさせることを意味する。つまり、抵抗R30、コンデンサC21の時定数により、ボトムオンタイミングを設定する。
このタイミングでオンすると、スイッチング素子Q1のターンオン時のドレイン電流Idのサージノイズが低減されるので、オン時のスイッチング損失の低減、スイッチングノイズの低減に有効である。
このスイッチング電源回路では、トランジスタQ2、抵抗R30,R31、コンデンサC30、ツェナーダイオードD30から成る下限周波数制限回路が設けられている。
トランジスタQ2のコレクタはボトムオンディテクト端子BDに接続され、エミッタは一次側グランドに接続される。
抵抗R30はトランジスタQ2のベースと一次側グランド間に接続される。
コンデンサC30はトランジスタQ2のベースと一次側グランド間に接続される。
そして、トランジスタQ2のベースには、ツェナーダイオードD30と抵抗R31を介してVCC巻線N3で得られるパルス電圧に基づく電流が印加される構成となっている。 この下限周波数制限回路では、ツェナーダイオードD30により、VCC巻線N3で得られるパルス電圧が一定レベル以上のときに、コンデンサC30に充電が行われる構成となる。そしてコンデンサC30の充電電圧が、トランジスタQ2のベース−エミッタ間電圧Vbe以上になると、トランジスタQ2がオンとなる。
図2に、スイッチング素子Q1のドレイン−ソース間電圧Vds、ドレイン電流Idと、二次側の整流ダイオードDoのカソード電流Ik、アノード−カソード間電圧Vakを示している。さらにVCC巻線N3で得られるパルス電圧と、ボトムオンディテクト端子BDの端子電圧と、コンデンサC30の充電電圧を示している。
これらの動作波形は、最大負荷、定常負荷、軽負荷のそれぞれの場合に応じて示している。
図2の通り、スイッチング素子Q1のドレイン−ソース間電圧Vdsの波形は、1周期における期間Taがオフ期間、期間Tbがオン期間であり、オン期間Tbにドレイン電流Idが流れる。
ドレイン電流Idの傾斜は、コンバータトランスTR1の一次インダクタンスをL、平滑コンデンサーCiの充電電圧をVinとすると、L/Vinで決定される。
そしてフライバック方式の回路であるため、基本的にスイッチング素子Q1のオン期間Tbにおいて、一次巻線N1に電流が流れ、磁束密度が上昇する事により励磁エネルギーがコンバータトランスTR1に蓄えられる。次にスイッチング素子Q1のオフ期間Taにおいて、コンバータトランスTR1の励磁エネルギーが二次側整流ダイオードDoを通過し、カソード電流Ikとして放出される。
そして図2に示すように本例では、負荷が軽負荷から定常負荷の状態では、ボトムオンモードで周波数制御が行われ、一方、負荷が重くなると、下限周波数固定制御モードとなる。
なお、下限周波数固定制御モードの動作領域においては、負荷電流が増加すると、オン期間Tb内に0Aまで放出されていないタイミングで再びスイッチング素子Q1がオンとなることが発生する。このような場合として、二次側整流ダイオードDoのカソード電流Ikが、直流が重畳された台形状の電流波形となる場合もある。このような動作は連続モードと一般に言われている。
定常負荷或いは軽負荷の状態では、次のようにボトムオンスイッチングが行われる。
上述したように、制御回路10では、ボトムオンディテクト端子BDの端子電圧が閾値電圧(例えば約0.3V)以下になるとスイッチング素子Q1を強制的にターンオンする。
一方、VCC巻線N3の巻線電圧波形は、図2のようにスイッチング素子Q1がオンすると、トランス巻線の巻数比に従い同時に0V以下になる。これを抵抗R21,コンデンサC21からなる時定数回路による時間的な遅延を利用して、一定の遅延時間後にボトムオンディテクト端子BDの端子電圧が閾値電圧(例えば0.3V)以下になるように設定し、その結果スイッチング素子Q1を強制オンするように調整すると、オフ期間Taのリンギング電圧の谷でスイッチング素子Q1をオンすることが可能である。こうしてボトムオン制御が実現される。
本例では上述の通り、さらにトランジスタQ2、抵抗R30,R31、コンデンサC30、ツェナーダイオードD30から成る下限周波数制限回路が設けられている。
この下限周波数制限回路は、トランジスタQ2のベース−エミッタ間電圧Vbeが閾値となり、コンデンサC30の充電電圧がベース−エミッタ間電圧Vbe以上になると、トランジスタQ2がオンする。トランジスタQ2がオンすることにより、ボトムオンディテクト端子BDの端子電圧が閾値電圧以下になる。その結果として、強制的にスイッチング素子Q1がオンとされる。
スイッチング素子Q1を強制的にオンすると同時に、VCC巻線N3がマイナス電圧側に反転するので、コンデンサC30は抵抗R31を介して急速放電する。コンデンサC30は、一定の充放電の周期であり、さらには通常のボトムオン制御のタイミングより早くコンデンサC30を充電するように設定してある。つまり通常のボトムオン制御の遅延動作に対して下限周波数制限回路が支配的に動作する。
このようにしてスイッチング素子Q1のオフ期間Taは、下限周波数制限回路により一定期間に制限されることと、オン期間Tbは、制御回路10のドライブ回路11において最大オンタイムに制限がかけられていることにより、スイッチング周波数としての下限周波数が制限されることになる。
なお、S端子に設定される電流検出抵抗Rdによるドレイン電流制限値までは、スイッチング素子Q1のドレイン電流(一次巻線電流)が増加することができる。
たとえば、負荷電流が増大すると三角波のドレイン電流Idが増加するが、一次巻線N1のL値が大きい場合は、電流値の傾きV/Lが小さいので電流制限より先にオン期間Tbの制限にかかる場合がある。オンタイム制限が動作しながらもドレイン電流値は、台形状(連続モード)になりつつ増加するが、最終的には電流検出抵抗Rdにより電流制限がかかり、出力電力に一定の制限がかかる。
図3(a)(b)には参考として、ボトムオンモードの場合と下限周波数固定制御モードの場合における、実際の動作波形を示した。ここでは、スイッチング素子Q1のドレイン−ソース電圧Vds、VCC巻線N3のパルス電圧、ボトムオンディテクト端子BDの端子電圧、スイッチング素子Q1のドレイン電流Idを示している。
図3(b)において、図3(a)と比較してわかるように、下限周波数制限回路が機能することによって、ボトムオンディテクト端子BDの端子電圧が、VCC巻線N3のパルス電圧に基づく通常のボトムオン制御タイミングよりも早く0.3V以下となることで、スイッチング素子Q1が強制的にオンされる様子が現れている。
図4に発振周波数の遷移イメージを示す。この図のように本例では、負荷電力が所定以上の大電力時は、周波数を固定しパルス幅制御を行なうことになる。
例えば図のように下限周波数で固定される。この下限周波数は、可聴帯域よりも高い周波数とされる。
上述した従来の周波数制御方式のスイッチング電源回路の場合、図11のように負荷電力の増大に応じてスイッチング周波数が可聴帯域に達してしまい、その領域は実用不可であることで制御範囲の拡大が困難であったが、本例では図4のように負荷電力の増大に応じて周波数固定制御が行われることで、最大負荷電力領域でも実用できる。つまり制御範囲が拡大できるものである。
以上のように本実施の形態によれば、ソフトスイッチング化が容易であり、スイッチングノイズが小さいという周波数制御方式において、下限周波数制限回路の機能により、入出力条件に応じてもスイッチング周波数が下限周波数より低下することがないようにし、例えば瞬間的なピーク電力に対して周波数固定制御を行うことで、制御範囲の拡大を実現できる。従って機器の電源供給に対して、更なる最適化が可能である。
そしてこれは、例えば図9のような従来のスイッチング電源回路に対して、下限周波数制限回路として簡単な回路部を追加するだけで実現できる。
また従来と同じコンバータトランスTR1のコアサイズでも瞬時的な最大負荷に対して、レンジ拡大ができる。
また過渡的な過負荷に対する設計が容易になるともいえる。
さらには、コンバータトランスTR1の最大磁束密度の制限に対してコアサイズを合理的に選択できることにもなる。
即ち、従来は、制御範囲の拡大には、トランスなどスイッチング電源回路の主要部品を大幅に変更する必要があったところ、本実施の形態によれば、ほぼ同じ部品仕様のまま、下限周波数制限回路の構成部品を追加するだけで、容易にパワーレンジの拡大が可能となる。
またボトムオンモードとされる通常動作領域ではノイズ対策も従来のままで良い。周波数固定方式で制御が行われる期間はノイズが増えるが、最大負荷時に瞬時的に周波数固定方式に切り替わるのであれば、ノイズ悪化の影響は無いといえる。
ところで、図5に示すような発振周波数の制御を行うようにしてもよい。即ち、所定の軽負荷及び大負荷の領域において固定周波数パルス幅制御を行なうようにする例である。
軽負荷時に、低い周波数に移行し、単位時間当たりのスイッチングロスを低減する。通常負荷の領域は周波数制御を行い、さらには、頻度の少ないピーク負荷の領域は、下限周波数制限が動作して負荷レンジの拡大を図る。
通常に周波数制御をおこなうと、軽負荷になるに従い、発振周波数が高くなるため、発振周波数に起因するスイッチングロスが増大し、発熱により部品仕様が限界となる。そこで、この図5のように、例えば機器が待機動作を行っている場合などの所定の軽負荷の領域で、周波数を或る下限周波数で固定するようにすることで、単位時間当たりのスイッチングロスを低減し、発熱を抑えることもできる。
本発明の実施の形態のスイッチング電源回路の回路図である。 実施の形態のスイッチング電源回路の動作波形図である。 実施の形態のスイッチング電源回路の実際の動作波形図である。 実施の形態のスイッチング電源回路の発振周波数遷移の説明図である。 他の実施の形態のスイッチング電源回路の発振周波数遷移の説明図である。 従来の周波数固定パルス幅制御方式のスイッチング電源回路の回路図である。 周波数固定パルス幅制御方式のスイッチング電源回路の動作波形図である。 周波数固定パルス幅制御方式のスイッチング電源回路の発振周波数遷移の説明図である。 従来の周波数制御方式のスイッチング電源回路の回路図である。 周波数制御方式のスイッチング電源回路の動作波形図である。 周波数制御方式のスイッチング電源回路の発振周波数遷移の説明図である。
符号の説明
10 制御回路、11 ドライブ回路、Q1 スイッチング素子、Q2 トランジスタ、TR1 コンバータトランス、N1 一次巻線、N2 二次巻線、N3 VCC巻線、RD 電流検出抵抗、

Claims (3)

  1. 直流入力電圧が印加される一次巻線と、二次巻線とを備えたコンバータトランスと、
    上記二次巻線側に設けられ、負荷に供給する二次側直流出力電圧を生成する二次側整流平滑回路と、
    上記一次巻線に接続されたスイッチング素子と、
    上記スイッチング素子をスイッチング駆動するとともに、スイッチング周波数を二次側直流出力電圧に応じて可変制御する制御回路と、
    上記制御回路によって可変される上記スイッチング周波数が、設定した下限周波数より低くならないようにする下限周波数制限回路と、
    を備えたことを特徴とするスイッチング電源回路。
  2. 上記下限周波数制限回路は、負荷電力の増大にともなって上記スイッチング周波数が下限周波数に達した場合に、上記スイッチング周波数を上記下限周波数に維持する構成とされていることを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源回路。
  3. 上記下限周波数は、可聴周波数帯域より高い周波数に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のスイッチング電源回路。
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