以下、本発明の窓組立体(窓システム)を添付図面に示す好適実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明の窓組立体の第1実施形態を示す正面図である。また、図2は、本発明におけるLEDユニットの構成例を示す斜視図である。また、図3は、本発明におけるLED光源の構成例を示す図であり、図3(A)は、平面図、図3(B)は、正面図、図3(C)は、断面図である。
なお、説明の都合上、図1において、上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」として説明する。また、図1中の上下方向が鉛直方向、左右方向が水平方向である。
ここで、第1実施形態の窓組立体1は、その取付枠5が、建築物としての図示しない住宅(家屋)の開口部210に固定的に設置され、窓部4が、取付枠5に開閉(変位)自在に支持(設置)されている開閉(変位)可能な形態(タイプ)のもの、具体的には、片開き窓である。
図1に示すように、住宅の壁(躯体)200には、その住宅の内部(所定の居住空間)(一方の空間)と、住宅の外部(他方の空間)とを連通する開口部210が形成されている。
窓組立体(窓システム)1は、窓組立体本体2と、複数の照明装置3とを備えている。なお、照明装置3の数は、1つでもよいことは、言うまでもない。
窓組立体本体2は、開口部210に設置(固定)されている取付枠(第1の枠部材)5と、取付枠5に対して回動(変位)可能に設置されている窓部4とを備えている。これにより、窓部4が閉じたときに(閉じた状態で)、住宅の内側(内部)と外側(外部)とを隔てる(仕切る)ことができる。よって、窓部4を閉めたとき、不本意な第三者の室内(住宅内)への侵入を防止することができる。以下、窓部4が閉じた状態を「閉状態」といい、窓部4が開いた状態を「開状態」という。
窓部4は、1枚のガラス板で構成された窓ガラス6と、窓ガラス6の外周部を支持(保持)する窓枠(第2の枠部材)7とを有している。この窓部4は、図示例では、正面視で、略四角形をなしている。
窓ガラス6は、図示例では、正面視で、略四角形をなしている。この窓ガラス6としては、例えば、透明ガラス、半透明ガラス、曇ガラスのような不透明に近いガラス等、種々のものを用いることができる。
なお、窓ガラス6としては、1枚のガラス板で構成されたものに限らす、例えば、ペアガラス(図示せず)を用いてもよい。ペアガラスは、例えば、枠状のスペーサと、このスペーサを介して(間隔を隔てて)互いに対向するように設置された1対(2枚)のガラス板とによって構成される。スペーサは、1対のガラス板の間に位置し、1対のガラス板の外周部に固着(固定)されている。これら1対のガラス板と、スペーサとで、ペアガラスの内部に閉じた空間(閉空間)が形成(画成)される。すなわち、ペアガラスの内部は、スペーサによって密閉されている。
また、窓ガラス6に換えて、例えば、樹脂製の板体を用いてもよい。
窓枠7は、窓ガラス6の外形に対応した形状の開口部を有する枠状をなし、図示例では、正面視で、略四角形の枠状をなしている。この窓枠7の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、アルミニウムやアルミニウム系合金、木材等が挙げられる。
また、取付枠5は、窓部4(窓枠7)の外形に対応した形状の開口部53を有する枠状をなし、図示例では、略四角形の枠状をなしている。この取付枠5の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、アルミニウムやアルミニウム系合金、木材等が挙げられる。
窓部4(窓枠7)の左側の縁部41には、その長手方向(鉛直方向)に沿って2つの回動支持部11が設置されている。各回動支持部11は、それぞれ、窓部4の左側の縁部41と取付枠5の左側の縁部51とを連結し、取付枠5に対して窓部4を回動可能(開閉自在)に支持するものである。これにより、窓部4を回動操作(開閉操作)することができ、よって、窓部4が確実に閉状態と開状態とを採り得る。各回動支持部11は、それぞれ、例えば、ヒンジ(蝶番)等で構成されている。
また、窓部4(窓枠7)の右側の縁部41の中央部と、取付枠5の右側の縁部51の中央部とには、ロック手段12が設けられており、ロック手段12により、閉状態を保持することができるようになっている。このロック手段12は、図示しないロック操作部を有しており、そのロック操作部を操作することで、窓部4が開くのを阻止(防止)するロック状態と、窓部4が開くのを可能にするロック解除状態とを採り得るように構成されている。
なお、窓部4の所定の部位(位置)には、その窓部4を開閉操作するときに把持する把持部が設けられていてもよい。
ここで、窓部4(窓枠7)の寸法は、取付枠5の寸法より小さく設定されており、閉状態で、窓部4と取付枠5との間に、隙間8が形成されるようになっている。すなわち、本実施形態では、隙間8は、窓部4の縁部41に沿って設けられている。
この隙間8は、閉状態で、住宅の内側と外側(窓部4で隔てられる一方の空間と他方の空間)とを連通させる通気可能な貫通孔(長孔)であり、これにより、窓組立体1は、閉状態で、隙間8を介して換気(吸気、排気)を行なえるようになっている。従って、隙間8により換気用流路が構成される。
隙間8の寸法は、特に限定されず、諸条件に応じて適宜設定されるものであるが、その幅cは、1〜50mm程度であるのが好ましく、5〜10mm程度であるのがより好ましい。
これにより、換気の際、隙間8内の空気、すなわち、隙間8を介して流通する空気をより確実に加温することができる。
なお、隙間8の幅cは、図示例では、一定であるが、一定でなくてもよい。また、隙間8の形状(パターン)は、図示のものには限定されない。
また、隙間8を介して換気をより確実に行なえるように、住宅には、例えば、吸気装置、排気装置、吸気・排気装置等の通気装置(換気装置)を設けてもよい。
このような窓組立体本体2の隙間8の近傍には、複数の照明装置3の後述するLEDユニット90がそれぞれ設置されている。各照明装置3は、それぞれ、そのLEDユニット90を駆動して(作動させて)、LEDユニット90の各LED光源91が発する光により照明を行なうとともに、各LED光源91が発する熱により、隙間8内の空気、すなわち、隙間8を介して流通する空気を加温するよう構成されている。各LED光源91から発せられた光は、隙間8を介して視認される。なお、具体的な構造は、下記の通りである。
窓部4(窓枠7)の隙間8に臨む縁部41には、長尺状をなす凹部(溝)42が複数形成されている。具体的には、凹部42は、窓部4の上側の縁部41、下側の縁部41、左側の縁部41および右側の縁部41に、それぞれ、1つずつ形成されている。そして、各凹部42内には、それぞれ、照明装置3の後述するLEDユニット90が設置(収納)されている。すなわち、各LEDユニット90は、それぞれ、縁部41に沿って配置されており、その光軸911の方向は、隙間8側を向いている。
また、取付枠5の隙間8に臨む(窓部4側の)縁部51には、長尺状をなす凹部(溝)52が複数形成されている。具体的には、凹部52は、取付枠5の上側の縁部41および下側の縁部51に、それぞれ、1つずつ形成されており、左側の縁部51および右側の縁部51に、それぞれ、2つずつ形成されている。そして、各凹部52内には、それぞれ、照明装置3のLEDユニット90が設置されている。すなわち、各LEDユニット90は、それぞれ、縁部51に沿って配置されており、その光軸911の方向は、隙間8側を向いている。
なお、各LEDユニット90の表面側が、それぞれ、光透過性を有する図示しないカバー部材(透明板)により覆われていてもよい。
また、LEDユニット90は、窓部4と取付枠5の両方に設けられているが、これに限らず、窓部4と取付枠5とのいずれか一方のみに設けてもてよい。
また、LEDユニット90(照明装置3)の数、配置(位置)、姿勢(光軸911の方向)は、図示例のものには限定されない。
各照明装置3の構成は、それぞれ、ほぼ同一であるため、以下、そのうちの1つの照明装置3について代表的に説明する。
図1および図2に示すように、照明装置3は、複数の図3に示すLED(発光ダイオード)光源91を、隙間8に臨む縁部(縁部41、51)に沿って連設してなるLEDユニット90を備えている。
このLEDユニット90としては、図2(A)に示すように、パッケージ化されたもの、図2(B)に示すように、その表面が絶縁された通電用の導線(ケーブル)等で繋がっているもの等、種々の形態のものを用いることができる。本実施形態では、図3(A)に示す、複数のLED光源91が略直線状に連設され、パッケージ化されて、長尺状をなすLEDユニット90が用いられている。
LED光源91は、発光するとともに発熱するものであり、図3に示すように、矩形板状の基盤92と、基盤92の一方の面(図3(C)において上側の面)上に設けられた反射板93と、LED素子94と、蛍光体95と、レンズ96とを備えている。
基盤92は、矩形の金属板が多層に積層されて形成されている。また、基盤92には、プラス電極97とマイナス電極98とが、その多層の金属板の間に挟まれて取り付けられている。この場合、プラス電極97とマイナス電極98とが短絡(ショート)しないようになっている。また、基盤92の主材料には、LED素子94の熱を逃がし易い材料、すなわち、熱伝導率の高い、例えば、アルミニウムやアルミニウム系合金等の金属材料が用いられる。
また、反射板93は、枠状をなし、基盤92の外周部に設置されており、その内面において光を反射する。
また、LED素子94は、反射板93の内側、すなわち、基盤92の中央部に設置されている。また、LED素子94は、その下面にプラス電極94aおよびマイナス電極94bを有している。このプラス電極94aおよびマイナス電極94bは、それぞれ、基盤92のプラス電極97およびマイナス電極98に接続されている。LED素子94は、プラス電極94aおよびマイナス電極94bを介して低電圧直流電流が供給されることにより点灯(発光)する。
また、蛍光体95は、LED素子94を覆うように形成されており、レンズ96は、反射板93の内面および蛍光体95を覆うように形成されている。
なお、LED光源91の構造は、前述したものには限定されず、種々のものを用いることができる。
この場合、例えば、LED光源91の外形形状は、直方体に限らず、例えば、円盤状、球状等であってもよい。
また、レンズ96として、他の形状、特性ものを用いてもよく、また、レンズ96が省略されていてもよい。
前記照明装置3のLEDユニット90は、導線により図示しない電源部に接続されており、その電源部から電流(例えば、低電圧直流電流)が供給されると、駆動(作動)し、各LED光源91がそれぞれ点灯(発光)する。
なお、前記各LED光源91が発する光(照明光)の色、すなわち、各LED素子94における発光色は、白色であってもよく、また、例えば、赤色、緑色、青色等の種々のカラー色であってもよい。
また、各LED素子94における発光色は、同一であってもよく、また、異なっていてもよい(異なる色を任意に組み合わせてもよい)。
また、照明装置3は、閉状態で、LEDユニット90を駆動し、LEDユニット90の駆動により、各LED光源91がそれぞれ、発光(点灯)するとともに発熱するよう構成されている。
また、照明装置3は、開状態では、LEDユニット90を駆動せず、各LED光源91がそれぞれ、消灯する(発熱しない)よう構成されている。これにより、消費電力を低減することができる。
なお、照明装置3は、開状態において、閉状態で点灯して(発光して)いた複数のLED光源91のうちの一部を消灯し、残りのLED光源91の点灯を継続するようにLEDユニット90を駆動するよう構成されていてもよい。これにより、開状態においても後述するLED光源91の発光による各効果が得られる。
このような窓部4の閉状態/開状態に応じた各LED光源91のON/OFF制御は、例えば、窓部4の開閉状態(窓部4が閉状態/開状態のいずれであるか)の検出を行なう検出手段を設け、その検出手段の検出結果に基づいて行なうことができる。検出手段としては、例えば、所定のスイッチで構成されたセンサ、タッチセンサ、磁気センサ等の各種センサ等を用いて構成することができる。
また、前記ON/OFF制御は、例えば、窓部4の縁部41に、出没自在に設置されたスイッチにより、照明装置3の図示しない回路に設けられている通電切替部の切り替えを行なうことで実現することもできる。このスイッチは、閉状態で取付枠5の縁部51に押圧されたとき、照明装置3の通電切替部を各LED光源91に電力を供給し得るように切り替えて、各LED光源91に対する電力の供給を可能とする。また、前記スイッチは、開状態で取付枠5の縁部51の押圧が解除されたとき、照明装置3の通電切替部を、消灯するLED光源91に対する電力の供給を遮断(切断)するように切り替える。なお、開状態において、複数のLED光源91のうちの一部を点灯するよう構成されている場合は、前記スイッチは、その開状態で点灯を継続するよう設定されているLED光源91に対しては、電力の供給を維持するよう構成されている。
また、この窓組立体1では、閉状態で、複数の照明装置3のLEDユニット90がそれぞれ駆動し、開状態では、複数の照明装置3のLEDユニット90がそれぞれ駆動しないように構成されている。これにより、消費電力を低減することができる。
しかし、これに限らず、例えば、開状態において、複数の照明装置3のLEDユニット90のうちの一部のみが駆動するように構成されていてもよい。これにより、開状態においても後述するLED光源91の発光による各効果が得られる。
ここで、窓組立体1の寸法は、特に限定されないが、比較的小さく、すなわち、開状態で、人間が窓組立体1を通過(出入り)できない程度に設定されるのが好ましい。これにより、防犯効果が得られ、開状態においても不本意な第三者の室内(住宅内)への侵入を防止することができる。寸法の具体例は、下記の通りである。
取付枠5の開口部53の鉛直方向(縦方向)の長さaが水平方向(横方向)の長さbより長い場合、すなわち、開口部53の形状が縦長の略長方形の場合は、開口部53の鉛直方向の長さaは、10〜200cm程度であるのが好ましい。また、開口部53の水平方向の長さbは、5〜20cm程度であるのが好ましく、10〜15cm程度であるのがより好ましい。
また、開口部53の水平方向の長さbが鉛直方向の長さaより長い場合、すなわち、開口部53の形状が横長の略長方形の場合は、開口部53の鉛直方向の長さaは、5〜20cm程度であるのが好ましく、10〜15cm程度であるのがより好ましい。また、開口部53の水平方向の長さbは、10〜200cm程度であるのが好ましい。
また、開口部53の鉛直方向の長さaと、水平方向の長さbとが略等しい場合、すなわち、開口部53の形状が略正方形の場合は、開口部53の鉛直方向の長さaおよび水平方向の長さbは、それぞれ、5〜30cm程度であるのが好ましく、10〜20cm程度であるのがより好ましい。
次に、窓組立体1の作用(動作)について説明する。前述したように、各照明装置3の構成は、それぞれ、ほぼ同一であるため、以下、照明装置3の作用については、そのうちの1つの照明装置3について代表的に説明する。
窓組立体1の図示しない電源スイッチ(メインスイッチ)がオンすると、窓組立体1が作動する。なお、この窓組立体1は、いつ作動させてもよいが、例えば、冬季や夜間等、気温が低い場合に作動させるのが好ましい。
窓組立体1が作動すると、閉状態の場合は、照明装置3のLEDユニット90が駆動し、その各LED光源91がそれぞれ、発光(点灯)するとともに発熱し、一方、開状態の場合は、LEDユニット90は駆動せず、その各LED光源91はそれぞれ、消灯する(発熱しない)。
すなわち、閉状態の場合は、LEDユニット90の各LED光源91が点灯(発光)すると、各LED光源91から光が発せられる。この光により、隙間8を介して、住宅の内部および外部が照明される。すなわち、住宅の内部(内側)および外部(外側)の両方から隙間8を介して、照明光を見ることができる。この照明、特に、住宅の内部への照明、すなわち、間接照明により、美的効果や癒し効果(リラクゼーション効果)が得られる。一般的に、間接照明は、美的効果や癒し効果があると言われている。
また、住宅の外部への照明により、住宅内に人がいるような感覚を与えることができ、また、住宅の外部において、窓組立体本体2に人が接近すると、その人が明るく照らされ、これらにより、防犯効果が得られる。
また、閉状態で、隙間8を介して換気がなされる。この場合、例えば住宅内に設置された換気装置(図示せず)を作動させて、吸気/排気を行なってもよい。
この換気の際は、各LED光源91が発する熱により、LED光源91周辺の空気、すなわち、隙間8を介して住宅の外部から内部(窓部4の外側から内側)に流入する冷気(空気)が、その隙間8において加温され、これにより、新鮮、かつ暖かい空気が住宅の内部(室内)に導入される。このように、住宅内への冷気の流入が防止され、住宅の内部を冷やさずに換気することができ、これにより、例えば、冷気によって、「スースー」したり、「ヒヤッ」とする不快感が解消され、住宅において快適に生活することができる。
また、換気の際、各LED光源91は、隙間8を通過する空気により冷却され、これによって、各LED光源91の温度上昇による発光効率の減少を抑制(または防止)することができ、これにより、効率良く照明することができる。また、各LED光源91が冷却されることで、各LED光源91の寿命を長くすることができる。
また、照明装置3は、閉状態で、LEDユニット90(各LED光源91のそれぞれ)に対して印加する電圧の大小を変えることができる。これにより、例えば、冬季には、LEDユニット90(各LED光源91のそれぞれ)に対して印加可能な最大電圧を印加して、加温の程度を上げる(高める)ことができ、よって、冷気を十分に加温することができる。また、冬季より暖かい春季や秋季には、LEDユニット90(各LED光源91のそれぞれ)に対して引加する電圧を最大電圧より小さく設定して、加温の程度を抑制することができ、よって、冷気を過剰に加温するのを防止することができる。
このように、照明装置3では、季節に応じて加温の程度を変更するこができ、よって、冷気を過不足なく加温することができる。これにより、住宅においてより快適に生活することができる。
なお、窓組立体1を作動させなくても(電源スイッチをオフにしたままでも)、隙間8を介して換気を行なうことができることは、言うまでもない。
また、各LED光源91が発する熱により、窓組立体本体2に結露が生じるのを防止することができる。
また、所定のLEDユニット90は、窓組立体本体2(窓部4)の鉛直方向の下側に位置しており、各LED光源91で発生した熱により、LED光源91の近傍の空気、すなわち、窓組立体本体2の下側の空気は、加熱されて上昇し、これにより、窓組立体本体2の内側に生じるコールドドラフトが防止される。
具体的には、コールドドラフト(コールドドラフト現象)は、窓組立体本体2の近傍の室内の空気が、その窓部4を介して冷却されて下降することによって生じるものであるが、各LED光源91で発生した熱により加熱されて上昇する空気流、すなわち、上昇する熱気(暖気)により、窓組立体本体2の室内側の近傍において、その窓部4を介して冷却されて下降する空気流、すなわち下降する冷気(寒気)が、相殺または緩和され、これにより、コールドドラフトを防止することができる。
また、照明装置3が作動して、LEDユニット90を駆動しているときは、各LED光源91は点灯し、逆に、照明装置3が作動しておらず、LEDユニット90を駆動していないときは、各LED光源91は消灯しているので、LEDユニット90(LED光源91)は、当該照明装置3が作動中か否かを示すパイロットランプとして機能する。これにより、照明装置3が作動中か否かを容易かつ確実に把握することができる。
また、LEDユニット90(LED光源91)は、窓部4が閉じているか否かを示す機能を有している。すなわち、閉状態の場合は、各LED光源91は点灯し、逆に、開状態の場合は、各LED光源91は消灯しているので、これにより、窓部4が閉じているか否かを容易かつ確実に把握することができる。よって、例えば冬季に室内を暖房器具で暖めているとき、窓部4が開状態の場合、その開状態を認識して窓部4を閉じて、室内の暖かい状態を維持することができる。
また、照明装置3は、開状態で、各LED光源91のそれぞれに対する通電/切電を選択することができるよう構成されていてもよい。これにより、例えば、開状態で、所定の各LED光源91については、それぞれ点灯し続け、残りの各LED光源91については、それぞれ消灯させるように設定することができる。そして、例えば、点灯が維持されるLED光源91と、消灯するLED光源91とを、互いに交互に、配置させることもできる。このような構成により、閉状態と閉状態とで照明装置3の照度が変わるため、窓部4が閉じているか否かを把握することができる。
以上説明したように、この窓組立体1によれば、LED光源91の発光(照明)により、美的効果や癒し効果(リラクゼーション効果)および防犯効果が得られるとともに、窓部4を閉じた状態で、LED光源91の発熱により、住宅内を冷やさずに隙間8を介して換気するこができる等、前述した種々の効果が得られる。
また、照明装置3の光源としてLED光源91を用いており、LED光源91は、その寸法を容易に小さくすることができるので、窓組立体本体2の隙間8の近傍に、そのLED光源91を容易かつ確実に設置することができる。
また、LED光源91の消費電力は、比較的小さいので、照明装置3を連続的に長時間、作動させても安全である。
また、各照明装置3のLEDユニット90は、それぞれ、窓組立体本体2の隙間8に臨む縁部である窓部4の縁部41、取付枠5の縁部51に、設置されているため、隙間8を通過する冷気を十分かつ確実に加温することができる。
また、各照明装置3では、それぞれ、複数のLED光源91が、窓部4の縁部41、取付枠5の縁部51の長手方向に沿って配列されているため、隙間8を通過する冷気を十分かつ確実に加温することができる。
なお、本発明では、隙間8で構成された換気用流路に、LED光源91が発する熱を蓄熱する蓄熱部(放熱部)を設け、この蓄熱部を介してLEDユニット90が設置されていてもよい。蓄熱部の構成材料としては、例えば、アルミニウムやアルミニウム系合金等の熱伝導性が比較的高い金属材料等が挙げられる。
この場合は、各LED光源91で発生した熱は、その蓄熱部に蓄熱(吸熱)され、蓄熱部から放熱される。これにより、各LED光源91で発生した熱を効率良く放熱することができ、これによって、各LED光源91の温度上昇による発光効率の減少を抑制(または防止)することができ、これにより、効率良く照明することができる。また、隙間8内の空気をより確実に加温することができる。
また、本発明では、LEDユニット90は、窓部4の縁部41や取付枠5の縁部51に限らず、窓組立体本体2(窓組立体1)の隙間8の近傍に設置されていればよい。
また、本発明では、窓組立体1(窓組立体本体2)を設ける箇所(位置)は、特に限定されない。例えば、窓組立体1は、部屋の窓に限らず、天窓や、扉(ドア、戸)に設けられる窓等であってもよい。
また、本発明では、窓組立体1は、そのほぼ全体がユニット化されていてもよく、また、ユニット化されていなくてもよい。
また、本発明では、窓組立体1の方式は、片開き窓には限定されない。開閉可能な窓組立体としては、片開き窓の他、例えば、両開き窓、フランス窓、垂直(鉛直)回転窓、水平回転窓等の所定の軸を中心に回動(回転)するもの、上げ下げ窓、引き違い窓等の所定の方向に移動(スライド)するもの、アコーディオン窓、ルーバー窓(ジャロジー)等であってもよい。
また、本発明では、窓組立体1は、その窓部4が、直接または取付枠5を介して、住宅(建築物)の開口部210に、固定的に設置されている開閉しない形態(タイプ)のものであってもよく、また、その窓枠7が省略されていてもよい。
また、本発明では、窓ガラス6は、平板状ものに限らず、例えば、湾曲または屈曲していてもよい。
また、本発明では、窓部4の数は、1つに限らず、複数でもよい。
また、本発明では、LEDユニット90のLED光源91の数は、1つでもよい。
また、本実施形態では、隙間8は、窓部4と取付枠5との間に設けられているが、本発明では、隙間8は、窓組立体本体2のいずれの箇所(部位)に設けられていてもよい。他の箇所としては、例えば、窓部4、取付枠5等が挙げられる。また、窓部4の場合は、窓ガラス6、窓枠7、窓ガラス6と窓枠7との間等が挙げられる。また、これらのうちの2以上を任意に組み合わせることもできる。
また、本発明では、窓組立体本体2が窓部4を複数有しており、隙間8が、隣り合う窓部4の間に設けられていてもよい。
<第2実施形態>
図4は、本発明の窓組立体の第2実施形態を示す正面図である。
なお、説明の都合上、図4において、上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」として説明する。また、図4中の上下方向が鉛直方向、左右方向が水平方向である。
以下、第2実施形態の窓組立体1について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図4に示すように、第2実施形態の窓組立体1は、さらに、複数(図示例では、4つ)の照明装置3を備えており、各照明装置3のLEDユニット90は、それぞれ、窓ガラス6内に設置されている。各LEDユニット90は、それぞれ、窓枠7の近傍に位置し、窓ガラス6の縁部に沿って配置されている。窓ガラス6としては、特に限定されないが、例えば、ペアガラス等を用いることができる。
この窓組立体1によれば、前述した第1実施形態の窓組立体1と同様の効果が得られる。
そして、この窓組立体1では、窓ガラス6内のLEDユニット90の各LED光源91から発せられた光により、窓ガラス6が照明される。これにより、美的効果や癒し効果が得られる。
また、窓ガラス6内のLEDユニット90の各LED光源91が発する熱により、窓部4に結露が生じるのをより確実に防止することができる。
なお、本実施形態は、他の各実施形態にも適用することができる。
<第3実施形態>
図5は、本発明の窓組立体の第3実施形態を示す正面図である。
なお、説明の都合上、図5において、上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」として説明する。また、図5中の上下方向が鉛直方向、左右方向が水平方向である。
以下、第3実施形態の窓組立体1について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図5に示すように、第3実施形態の窓組立体1では、窓組立体本体2は、開閉可能な複数の窓部(図示例では、2つの窓部4a、4b)を有している。
各窓部4a、4bは、上下方向(鉛直方向)に沿って並設されており、隙間8が、さらに、その窓部4aと窓部4bとの間(隣り合う窓部の間)に形成されている。窓部4a(窓枠7)および窓部4b(窓枠7)のその隙間8に臨む縁部41には、それぞれ、長尺状をなす凹部(溝)42が複数形成されており、各凹部42内に、それぞれ、照明装置3のLEDユニット90が設置されている。
この窓組立体1によれば、前述した第1実施形態の窓組立体1と同様の効果が得られる。
<第4実施形態>
図6は、本発明の窓組立体の第4実施形態を示す正面図である。
なお、説明の都合上、図6において、上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」として説明する。また、図6中の上下方向が鉛直方向、左右方向が水平方向である。
以下、第4実施形態の窓組立体1について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図6に示すように、第3実施形態の窓組立体1では、窓組立体本体2は、開閉可能な複数の窓部(図示例では、2つの窓部4c、4d)を有している。各窓部4c、4dは、上下方向(鉛直方向)に沿って並設されている。なお、取付枠5の中央部には、左右方向(水平方向)に沿って配置されたフレーム54が設けられており、これにより、取付枠5には2つの開口部53が形成されている。
窓部4cは、上側の開口部53に位置し、取付枠5に対して回動可能に設置されている。すなわち、窓部4c(窓枠7)の上側の縁部41の中央部には、回動支持部11が設置されている。この回動支持部11は、窓部4cの上側の縁部41と取付枠5の上側の縁部51とを連結し、取付枠5に対して窓部4cを回動可能に支持するものである。
また、窓部4c(窓枠7)の下側の縁部41の中央部と、取付枠5のフレーム54の上側の縁部541の中央部とには、ロック手段12が設けられている。
一方、窓部4dは、下側の開口部53に位置し、取付枠5に対して移動(スライド)可能に設置されている。すなわち、窓部4d(窓枠7)の上側の縁部41には、その長手方向(水平方向)に沿って2つの車輪13が設置されており、また、窓部4dの下側の縁部41には、その長手方向に沿って2つの車輪13が設置されている。また、取付枠5のフレーム54の下側の縁部542と、取付枠5の下側の縁部51とには、それぞれ、前記各車輪13を案内する図示しないレールが形成されている。これにより、窓部4dは、前記レールに沿って、左右方向に移動することができる。
この窓組立体1によれば、前述した第1実施形態の窓組立体1と同様の効果が得られる。
<第5実施形態>
図7は、本発明の窓組立体の第5実施形態を示す正面図である。また、図8は、図7に示す窓組立体の窓部の側面図であり、図8(A)は、閉状態を示す側面図、図8(B)は、開状態を示す側面図である。
なお、説明の都合上、図7および図8において、上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」として説明する。また、図7および図8中の上下方向が鉛直方向、左右方向が水平方向である。
以下、第5実施形態の窓組立体1について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図7および図8に示すように、第5実施形態の窓組立体1は、ルーバー窓(ジャロジー)であり、窓部4は、複数の窓ガラス6で構成されている。
各窓ガラス6は、それぞれ、図示しない回動支持機構により、取付枠5に対して回動可能に支持されている。また、各窓ガラス6は、それぞれ、図示しない操作部を操作することで、連動して、回動するようになっており、図8(A)に示す閉状態と、図8(B)に示す開状態とを採り得るようになっている。
また、各窓ガラス6内には、それぞれ、複数のLEDユニット90が並設されている。この場合、図示例では、各窓ガラス6は、LEDユニット90の長手方向が上下方向になるものと、LEDユニット90の長手方向が左右方向になるものとが、交互に位置している。
この窓組立体1によれば、前述した第1実施形態の窓組立体1と同様の効果が得られる。
そして、この窓組立体1では、各窓ガラス6内にそれぞれ複数のLEDユニット90が設けられているので、その各LEDユニット90の各LED光源91により、隙間8内の空気を加温することができ、より確実に、隙間8内の空気を暖めることができる。
また、各窓ガラス6内にそれぞれ複数のLEDユニット90が設けられているので、開状態の場合にも各LEDユニット90を駆動するよう構成することで、開状態で換気を行なう際に、取付枠5の開口部53を介して住宅の外部から内部(窓部4の外側から内側)に流入する冷気(空気)を加温することができる。
<第6実施形態>
図9は、本発明の窓組立体の第6実施形態を示す正面図である。
なお、説明の都合上、図9において、上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」として説明する。また、図9中の上下方向が鉛直方向、左右方向が水平方向である。
以下、第6実施形態の窓組立体1について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第6実施形態の窓組立体1は、隙間8の位置が異なっていること以外は、前述した第1実施形態と同様である。
図9に示すように、第6実施形態の窓組立体1では、隙間8は、窓部4の縁部41に沿って、取付枠5に設けられている。具体的は、窓部4の縁部41に沿って、取付枠5の上部、下部、左部および右部に、それぞれ、隙間8が形成されている。
また、取付枠5の各隙間8に臨む縁部55には、それぞれ、長尺状をなす凹部(溝)52が2つずつ形成されている。具体的には、上側の隙間8においては、取付枠5のその隙間8に臨む上側の縁部55と下側の縁部55とに、それぞれ凹部52が形成されている。また、下側の隙間8においては、取付枠5のその隙間8に臨む上側の縁部55と下側の縁部55とに、それぞれ凹部52が形成されている。また、左側の隙間8においては、取付枠5のその隙間8に臨む左側の縁部55と右側の縁部55とに、それぞれ凹部52が形成されている。また、右側の隙間8においては、取付枠5のその隙間8に臨む左側の縁部55と右側の縁部55とに、それぞれ凹部52が形成されている。そして、各凹部52内には、それぞれ、照明装置3のLEDユニット90が設置されている。
このような取付枠は、例えば、内枠(第1の枠)と、内枠の外周側に配置される外枠(第2の枠)とを接合して形成することができる。
なお、窓組立体本体2に、隙間8を覆う網を設置してもよい。これにより、隙間8からの住宅内への虫等の侵入を防止することができる(防虫効果が得られる)。
また、窓組立体本体2に、隙間8を開閉する開閉手段を設置してもよい。
この窓組立体1によれば、前述した第1実施形態の窓組立体1と同様の効果が得られる。
なお、本実施形態は、他の各実施形態にも適用することができる。
<第7実施形態>
図10および図11は、本発明の窓組立体の第7実施形態における取付枠の一端側(左側)の部分を示す断面図である。
なお、説明の都合上、図10および図11において、上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」として説明する。また、図10および図11中の上下方向および左右方向が水平方向、紙面に対して垂直な方向が鉛直方向である。
以下、第7実施形態の窓組立体1について、前述した第6実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図10および図11に示すように、第7実施形態の窓組立体1では、各LEDユニット90は、それぞれ、放熱板(蓄熱部)(放熱部)14に設置されており、この放熱板14を介して取付枠5に設置されている。各放熱板14は、それぞれ、隙間8で構成された換気用流路に配置されている。
また、LEDユニット90と放熱板14とで構成されたユニットは、取付枠5に対して着脱自在に設置されるようになっている。このため、メンテナンスを容易に行なうことができる。
各放熱板14の構成材料としては、それぞれ、例えば、アルミニウムやアルミニウム系合金等の熱伝導性が比較的高い金属材料等が挙げられる。
この窓組立体1によれば、前述した第6実施形態の窓組立体1と同様の効果が得られる。
そして、この窓組立体1では、各LED光源91で発生した熱は、その放熱板14に蓄熱(吸熱)され、放熱板14から放熱される。これにより、各LED光源91で発生した熱を効率良く放熱することができ、これによって、各LED光源91の温度上昇による発光効率の減少を抑制(または防止)することができ、これにより、効率良く照明することができる。また、隙間8内の空気をより確実に加温することができる。
また、放熱板14が目隠しとして機能し、住宅の外部から隙間8を介して内部を覗かれてしまうのを防止することができる。
なお、本実施形態は、他の各実施形態にも適用することができる。
<第8実施形態>
図12は、本発明の窓組立体の第8実施形態における取付枠の一端側(左側)の部分を示す断面図である。
なお、説明の都合上、図12において、上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」として説明する。また、図12中の上下方向および左右方向が水平方向、紙面に対して垂直な方向が鉛直方向である。
以下、第8実施形態の窓組立体1について、前述した第7実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図12に示すように、第7実施形態の窓組立体1では、各LEDユニット90は、それぞれ、放熱板(蓄熱部)(放熱部)14a、14bに設置されており、この放熱板14a、14bを介して取付枠5に設置されている。
左側の放熱板14aは、隙間8から所定距離離間し、隙間8の少なくとも一部を覆う(本実施形態では、隙間8の全体を覆う)カバー(流路延長手段)を兼ねている。
すなわち、放熱板14aの下側(内側)の部分は、隙間8から所定距離離間し、隙間8の全体を覆っている。この放熱板14aにより、隙間8で構成された換気用流路が延長され、放熱板14aと放熱板14bとの間に、前記延長された換気用流路が形成されている(換言すれば、流路延長手段が蓄熱部を兼ねている)。
換気の際は、各LED光源91が発する熱により、隙間8で構成された換気用流路内の空気および前記延長された換気用流路内の空気が加温される。
この窓組立体1によれば、前述した第7実施形態の窓組立体1と同様の効果が得られる。
そして、この窓組立体1では、換気の際は、各LED光源91が発する熱により、隙間8で構成された換気用流路内の空気および延長された換気用流路内の空気が加温されるので、より確実に、住宅内に流入する空気を加温することができる。
また、住宅内に流入する加温された空気が、放熱板14aにより、窓部4に沿って流れるようになるので、より確実に、結露やコールドドラフトを防止することができる。
なお、本実施形態は、他の各実施形態にも適用することができる。
<第9実施形態>
図13は、本発明の窓組立体の第9実施形態における取付枠の一端側(左側)の部分を示す断面図である。
なお、説明の都合上、図13において、上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」として説明する。また、図13中の上下方向および左右方向が水平方向、紙面に対して垂直な方向が鉛直方向である。
以下、第9実施形態の窓組立体1について、前述した第6実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図13に示すように、第9実施形態の窓組立体1では、窓枠7および取付枠5を、それぞれ、例えば、アルミニウムやアルミニウム系合金等の熱伝導性が比較的高い金属材料等で形成する。これにより、取付枠5が蓄熱部(放熱部)として機能する。
また、取付枠5の上側(外側)および下側(内側)には、それぞれ、隙間8の一部を覆う突出部56が形成されている。各突出部56は、それぞれ、目隠しとして機能する。
この窓組立体1によれば、前述した第6実施形態の窓組立体1と同様の効果が得られる。
そして、この窓組立体1では、各LED光源91で発生した熱は、取付枠5に蓄熱(吸熱)され、取付枠5から放熱される。これにより、各LED光源91で発生した熱を効率良く放熱することができ、これによって、各LED光源91の温度上昇による発光効率の減少を抑制(または防止)することができ、これにより、効率良く照明することができる。また、隙間8内の空気をより確実に加温することができる。また、取付枠5、窓枠7および窓ガラス6に結露が生じるのをより確実に防止することができる。
また、突出部56により、住宅の外部から隙間8を介して内部を覗かれてしまうのを防止することができる。
なお、本実施形態は、他の各実施形態にも適用することができる。
<第10実施形態>
図14は、本発明の窓組立体の第10実施形態における取付枠の一端側(左側)の部分を示す断面図である。
なお、説明の都合上、図14において、上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」として説明する。また、図14中の上下方向および左右方向が水平方向、紙面に対して垂直な方向が鉛直方向である。
以下、第10実施形態の窓組立体1について、前述した第9実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図14に示すように、第10実施形態の窓組立体1では、取付枠5に、隙間8で構成された換気用流路を延長する流路延長手段として、隙間8から所定距離離間し、隙間8の全体を覆う1対のカバー15が設けられている。一方のカバー15は、隙間8の上側(外側)に位置し、他方のカバー15は、隙間8の下側(内側)に位置している。また、下側(内側)のカバー15の右側の端部は、窓部4の窓ガラス6まで延在している。これらのカバー15と取付枠5との間に、それぞれ、前記延長された換気用流路が形成されている。
各カバー15の構成材料としては、それぞれ、例えば、アルミニウムやアルミニウム系合金等の熱伝導性が比較的高い金属材料等が挙げられる。
換気の際は、各LED光源91が発する熱により、隙間8で構成された換気用流路内の空気および前記延長された換気用流路内の空気が加温される。
この窓組立体1によれば、前述した第9実施形態の窓組立体1と同様の効果が得られる。
そして、この窓組立体1では、換気の際は、各LED光源91が発する熱により、隙間8で構成された換気用流路内の空気および延長された換気用流路内の空気が加温されるので、より確実に、住宅内に流入する空気を加温することができる。
また、住宅内に流入する加温された空気が、下側のカバー15により、窓部4に沿って流れるようになるので、より確実に、結露やコールドドラフトを防止することができる。
また、各カバー15が目隠しとして機能し、住宅の外部から隙間8を介して内部を覗かれてしまうのを防止することができる。
なお、本実施形態は、他の各実施形態にも適用することができる。
<第11実施形態>
図15は、本発明の窓組立体の第11実施形態における取付枠の一端側(左側)の部分を示す断面図である。
なお、説明の都合上、図15において、上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」として説明する。また、図15中の上下方向および左右方向が水平方向、紙面に対して垂直な方向が鉛直方向である。
以下、第11実施形態の窓組立体1について、前述した第10実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図15に示すように、第11実施形態の窓組立体1では、さらに、各カバー(流路延長手段)15に、それぞれ、LEDユニット90が設置されている。各カバー15は、それぞれ、蓄熱部(放熱部)を兼ねている。
この窓組立体1によれば、前述した第10実施形態の窓組立体1と同様の効果が得られる。
そして、この窓組立体1では、各LED光源91で発生した熱は、取付枠5および各カバー15に蓄熱(吸熱)され、取付枠5および各カバー15から放熱される。これにより、各LED光源91で発生した熱を効率良く放熱することができ、これによって、各LED光源91の温度上昇による発光効率の減少を抑制(または防止)することができ、これにより、効率良く照明することができる。また、隙間8で構成された換気用流路内の空気および延長された換気用流路内の空気をより確実に加温することができる。また、取付枠5、各カバー15、窓枠7および窓ガラス6に結露が生じるのをより確実に防止することができる。
また、各LED光源91が発する熱により、隙間8で構成された換気用流路内の空気および延長された換気用流路内の空気が加温されるので、より確実に、住宅内に流入する空気を加温することができる。
なお、本実施形態は、他の各実施形態にも適用することができる。
<第12実施形態>
図16は、本発明の窓組立体の第12実施形態における取付枠の一端側(左側)の部分を示す断面図である。
なお、説明の都合上、図16において、上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」として説明する。また、図16中の上下方向および左右方向が水平方向、紙面に対して垂直な方向が鉛直方向である。
以下、第12実施形態の窓組立体1について、前述した第6実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図16に示すように、第12実施形態の窓組立体1では、窓枠7および取付枠5を、それぞれ、例えば、アルミニウムやアルミニウム系合金等の熱伝導性が比較的高い金属材料等で形成する。これにより、取付枠5が蓄熱部(放熱部)として機能する。
また、取付枠5の上側(外側)および下側(内側)には、それぞれ、隙間8の一部を覆う突出部56が形成されている。各突出部56は、それぞれ、目隠しとして機能する。
これらの突出部56は、それぞれ、取付枠5の隙間8に臨む縁部55に立設され(互いに逆方向の縁部55に立設され)、その途中で、隙間8側に屈曲している(折れ曲がっている)。すなわ、上側の突出部56は、取付枠5の隙間8に臨む右側の縁部55に立設され、下側に向って屈曲し、また、下側の突出部56は、取付枠5の隙間8に臨む左側の縁部55に立設され、上側に向って屈曲している。これにより、隙間8内において、換気用流路の方向が反転する部分が2つ(複数)形成される。これによって、換気用流路の長さが比較的長くなり、より確実に、住宅内に流入する空気を加温することができる。
また、LEDユニット90は、各突出部56に、それぞれ設置されている。
この窓組立体1によれば、前述した第6実施形態の窓組立体1と同様の効果が得られる。
そして、この窓組立体1では、各LED光源91で発生した熱は、取付枠5に蓄熱(吸熱)され、取付枠5から放熱される。これにより、各LED光源91で発生した熱を効率良く放熱することができ、これによって、各LED光源91の温度上昇による発光効率の減少を抑制(または防止)することができ、これにより、効率良く照明することができる。また、隙間8内の空気をより確実に加温することができる。また、取付枠5、窓枠7および窓ガラス6に結露が生じるのをより確実に防止することができる。
また、突出部56により、住宅の外部から隙間8を介して内部を覗かれてしまうのを防止することができる。
なお、本実施形態は、他の各実施形態にも適用することができる。
<第13実施形態>
図17は、本発明の窓組立体の第13実施形態における取付枠の一端側(左側)の部分を示す断面図である。
なお、説明の都合上、図17において、上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」として説明する。また、図17中の上下方向および左右方向が水平方向、紙面に対して垂直な方向が鉛直方向である。
以下、第13実施形態の窓組立体1について、前述した第6実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図17に示すように、第13実施形態の窓組立体1では、各LEDユニット90は、それぞれ、放熱板(蓄熱部)(放熱部)14に設置されており、この放熱板14を介して取付枠5に設置されている。各放熱板14は、それぞれ、隙間8で構成された換気用流路に配置されている。
また、LEDユニット90と放熱板14とで構成されたユニットは、取付枠5に対して着脱自在に設置されるようになっている。このため、メンテナンスを容易に行なうことができる。
各放熱板14の構成材料としては、それぞれ、例えば、アルミニウムやアルミニウム系合金等の熱伝導性が比較的高い金属材料等が挙げられる。
2つの放熱板14の構成は、略同一であるので、以下、一方の放熱板14について代表的に説明する。
放熱板14は、平面視で(参照図面の図9中上側から見たとき)、略コの字状をなしている。LEDユニット90は、放熱板14の凹部内であって、その底部に設置されている。
また、放熱板14の上部には、光透過性を有するカバー部材(透明板)16が設置されており、LEDユニット90は、そのカバー部材16により覆われている。カバー部材16の構成材料としては、例えば、各種樹脂や各種ガラス等が挙げられる。
ここで、一方の放熱板14は、取付枠5の隙間8に臨む左側の縁部55の上側(外側)に設置され、また、他方の放熱板14は、取付枠5の隙間8に臨む右側の縁部55の下側(下側)に設置されている。これにより、隙間8内において、換気用流路が略直角に屈曲する(折れ曲がる)部分が2つ(複数)形成される。すなわち、換気用流路の形状は、平面視で、クランク状をなしている。これによって、換気用流路の長さが比較的長くなり、より確実に、住宅内に流入する空気を加温することができる。
この窓組立体1によれば、前述した第6実施形態の窓組立体1と同様の効果が得られる。
そして、この窓組立体1では、各LED光源91で発生した熱は、その放熱板14に蓄熱(吸熱)され、放熱板14から放熱される。これにより、各LED光源91で発生した熱を効率良く放熱することができ、これによって、各LED光源91の温度上昇による発光効率の減少を抑制(または防止)することができ、これにより、効率良く照明することができる。また、隙間8内の空気をより確実に加温することができる。
また、放熱板14が目隠しとして機能し、住宅の外部から隙間8を介して内部を覗かれてしまうのを防止することができる。
なお、本実施形態は、他の各実施形態にも適用することができる。
<第14実施形態>
図18は、本発明の窓組立体の第14実施形態における取付枠の一端側(左側)の部分を示す断面図である。
なお、説明の都合上、図18において、上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」として説明する。また、図18中の上下方向および左右方向が水平方向、紙面に対して垂直な方向が鉛直方向である。
以下、第14実施形態の窓組立体1について、前述した第6実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図18に示すように、第14実施形態の窓組立体1では、各LEDユニット90は、それぞれ、共通の放熱板(蓄熱部)(放熱部)14に設置されており、この放熱板14を介して取付枠5に設置されている。放熱板14は、隙間8で構成された換気用流路に配置されている。
また、2つのLEDユニット90と放熱板14とで構成されたユニットは、取付枠5に対して着脱自在に設置されるようになっている。このため、メンテナンスを容易に行なうことができる。
放熱板14の構成材料としては、それぞれ、例えば、アルミニウムやアルミニウム系合金等の熱伝導性が比較的高い金属材料等が挙げられる。
ここで、放熱板14は、隙間8の中央部、すなわ、取付枠5の隙間8に臨む2つの縁部55の間に、その縁部55に沿って配置されており、これにより、隙間8が2分割され、換気用流路が2つ形成されている。
2つのLEDユニット90は、放熱板14の逆の面に設置されている。すなわち、一方のLEDユニット90は、放熱板14の左側(一方)の面に設置され、また、他方のLEDユニット90は、放熱板14の右側(他方)の面に設置されている。
この窓組立体1によれば、前述した第6実施形態の窓組立体1と同様の効果が得られる。
そして、この窓組立体1では、各LED光源91で発生した熱は、その放熱板14に蓄熱(吸熱)され、放熱板14から放熱される。これにより、各LED光源91で発生した熱を効率良く放熱することができ、これによって、各LED光源91の温度上昇による発光効率の減少を抑制(または防止)することができ、これにより、効率良く照明することができる。また、隙間8内の空気をより確実に加温することができる。
なお、本実施形態は、他の各実施形態にも適用することができる。
<第15実施形態>
図19は、本発明の窓組立体の第15実施形態における取付枠の一端側(左側)の部分を示す断面図である。
なお、説明の都合上、図19において、上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」として説明する。また、図19中の上下方向および左右方向が水平方向、紙面に対して垂直な方向が鉛直方向である。
以下、第15実施形態の窓組立体1について、前述した第15実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図19に示すように、第15実施形態の窓組立体1では、各LEDユニット90は、それぞれ、放熱板(蓄熱部)(放熱部)14に設置されており、この放熱板14を介して取付枠5に設置されている。各放熱板14は、それぞれ、隙間8で構成された換気用流路に配置されている。
また、LEDユニット90と放熱板14とで構成されたユニットは、取付枠5に対して着脱自在に設置されるようになっている。このため、メンテナンスを容易に行なうことができる。
各放熱板14の構成材料としては、それぞれ、例えば、アルミニウムやアルミニウム系合金等の熱伝導性が比較的高い金属材料等が挙げられる。
2つの放熱板14の構成は、略同一であるので、以下、一方の放熱板14について代表的に説明する。
放熱板14は、基部141と、基部141の端部に立設された第1の突出部142と、基部141の途中(基部141の中央部から第1の突出部142の反対側に所定距離ずれた位置)に立設された第2の突出部143とで構成されている。第1の突出部142および第2の突出部143は、互いに略同一の方向で、基部141に対して略垂直な方向に向って突出している。LEDユニット90は、第2の突出部143に設置されている。
これら2つの放熱板14のうちの一方の放熱板14は、その第1の突出部142が取付枠5の下側(内側)に位置するように、基部141において、取付枠5の隙間8に臨む左側の縁部55に設置されている。また、他方の放熱板14は、その第1の突出部142が取付枠5の上側(外側)に位置するように、基部141において、取付枠5の隙間8に臨む右側の縁部55に設置されている。これにより、下側から、一方の放熱板14の第1の突出部142、他方の放熱板14の第2の突出部143、一方の放熱板14の第2の突出部143、他方の放熱板14の第1の突出部142の順に配置される。これにより、隙間8内において、換気用流路の方向が反転する部分が2つ(複数)形成される。これによって、換気用流路の長さが比較的長くなり、より確実に、住宅内に流入する空気を加温することができる。
この窓組立体1によれば、前述した第6実施形態の窓組立体1と同様の効果が得られる。
そして、この窓組立体1では、各LED光源91で発生した熱は、その放熱板14に蓄熱(吸熱)され、放熱板14から放熱される。これにより、各LED光源91で発生した熱を効率良く放熱することができ、これによって、各LED光源91の温度上昇による発光効率の減少を抑制(または防止)することができ、これにより、効率良く照明することができる。また、隙間8内の空気をより確実に加温することができる。
また、放熱板14が目隠しとして機能し、住宅の外部から隙間8を介して内部を覗かれてしまうのを防止することができる。
なお、本実施形態は、他の各実施形態にも適用することができる。
<第16実施形態>
以下、第16実施形態の窓組立体1について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第16実施形態の窓組立体1は、窓部4に設けられたソーラーパネル(太陽電池)と、ソーラーパネルを介して得られた電力(電気エネルギー)を蓄積(充電)する2次電池(充電部)とを有している。ソーラーパネルの受光面は、外側を向いている。
太陽光がソーラーパネルの受光面に照射されると、そのソーラーパネルで光電変換され(電力が生成され)、生成された電力は2次電池に蓄積される。そして、LEDユニット90(LED光源91)への電力の供給は、その2次電池から行なわれる。これにより、窓組立体1が環境に優しいものとなる。
なお、窓部4の具体的な構成としては、例えば、下記(1)および(2)の構成が挙げられる。
(1)窓部4の少なくとも一部(一部または全部)を、外側に受光面を有するソーラーパネルで構成する。この場合、例えば、第1実施形態における窓ガラス6の一部または全部をソーラーパネルに変更する。
(2)窓部4の窓ガラス6に、外側に受光面を有するソーラーパネルを設置する。この場合、ソーラーパネルは、窓ガラス6の外側の面(外面)に設置されるのが好ましい。
なお、本実施形態は、他の各実施形態にも適用することができる。
以上、本発明の窓組立体を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物や、工程が付加されていてもよい。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、本発明の窓組立体は、それが閉じた状態で建築物の内側と外側とを仕切る(隔てる)ものに限定されず、例えば、建築物の内部において、一方の空間と他方の空間とを仕切る(隔てる)ものであってもよい。
また、本発明の窓組立体の形状は、前記実施形態の形状には限定されない。
なお、窓部4の形状としては、正面視で、四角形の他、例えば、三角形、5角形等の四角形以外の多角形、円、半円、楕円、半楕円や、これらのうちの2つ以上を組み合わせた形状等が挙げられる。
また、取付枠5の開口部53の形状としては、正面視で、四角形の他、例えば、三角形、5角形等の四角形以外の多角形、円、半円、楕円、半楕円や、これらのうちの2つ以上を組み合わせた形状等が挙げられる。
また、正面視で、窓部4の形状と、取付枠5の開口部53の形状とは、略同一であってもよく、また、異なっていてもよい。
また、本発明では、窓部4において、その窓枠7が省略されていてもよい。また、窓部4の材質は、特に限定されず、また、窓部4は、不透明であってもよい。
また、本発明の窓組立体が設置される建築物としては、住宅に限定されず、例えば、駅やビル等の公共の施設等が挙げられる。