JP2008007145A - 湯切り機能付き蓋材 - Google Patents
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Abstract
【課題】生麺などを容器中でゆがいた後湯切りして使用する湯切り機能付き蓋材で、蓋材の全開が容易かつ確実で安全にできる湯切り機能付き蓋材の提供にある。
【解決手段】裏面が容器本体2のフランジ部21にシールされ、裏面がシーラント層16でなる裏面シート10と、紙層40の裏面には剥離層30が施されている表面シート20が接着層15を介して積層され、外周には開封用プルタブ13とこれに対峙する外周縁に全開用プルタブ12が設けられ、この外周縁近傍に数個の湯切り口形成用ハーフカット50及び略中央で開封用プルタブ13と全開用プルタブ12を区画するように開封用ハーフカット52が裏面シート10側から剥離層30まで設けられ、前記表面シート20には全開用プルタブ12と湯切り口形成用ハーフカット50の間で横方向平行に表面シート切断用ミシン目53が施されている湯切り機能付き蓋材1である。
【選択図】図1
【解決手段】裏面が容器本体2のフランジ部21にシールされ、裏面がシーラント層16でなる裏面シート10と、紙層40の裏面には剥離層30が施されている表面シート20が接着層15を介して積層され、外周には開封用プルタブ13とこれに対峙する外周縁に全開用プルタブ12が設けられ、この外周縁近傍に数個の湯切り口形成用ハーフカット50及び略中央で開封用プルタブ13と全開用プルタブ12を区画するように開封用ハーフカット52が裏面シート10側から剥離層30まで設けられ、前記表面シート20には全開用プルタブ12と湯切り口形成用ハーフカット50の間で横方向平行に表面シート切断用ミシン目53が施されている湯切り機能付き蓋材1である。
【選択図】図1
Description
本発明は、生麺などの密封包装に使用する即席食品用容器の蓋材に関するものであり、さらに詳細には、容器に収納された袋入り生麺や具等を取り出し、その生麺を袋から取り出して再度容器中に入れ熱湯等でゆがいた後湯切りする湯切り機能付き蓋材に関するものである。
従来、例えば、カップ入り生麺のように、容器中でゆがいた後湯切りして使用する容器として、発泡スチレン等からなるプラスチック成形容器に袋入り生麺、スープ、具等を収納し、湯切り口が刻設されたプラスチック成形蓋を嵌合させ、全体を熱収縮フィルムで覆ったものが知られ、広く一般的に使用されていた。
しかしながら、上記のような湯切り機能を有するプラスチック成形蓋材では、蓋材に 湯切り口として切り込みが刻設されているのため密封性に欠け、かつ嵌合するタイプの蓋材であるため、湯切りする際に容器と蓋の隙間から熱湯が漏れて火傷などをすることがあるという問題点があった。
上記のような問題点を解消するものとして近年市販されているものに、例えば、図9の上から見た平面図およびこの図9のB−B面を表す図10の断面図に示すように、外蓋(200)と内蓋(100)が離型層(300)を介して剥離可能に積層された構成からなり、外周縁には外方に突出する摘み部(130)を有する蓋材で、前記内蓋(100)には摘み部(130)と対峙する外周縁側より中央側に数個の湯切り口形成用切り目(500)が形成され、さらに前記摘み部(130)と蓋材の中心を結ぶ線に交差し対象な、摘み部(130)側に凹状で円弧状の内蓋切り目(520)が形成され、この円弧状の内蓋切り目(520)の両端に内方に突出する内蓋剥離用の突出部(521)が施された排湯機能を有する蓋材(3)がある(例えば、特許文献1参照。)。
以下に、上記先行技術文献を示す。
特開2003−221058号公報
上記排湯機能を有する蓋材(3)の使用に際し、例えば、図11の側断面模式図に示すように、摘み部(130)を摘んで容器から蓋材を引き剥がすと、容器本体(2)のフランジ部(21)から蓋材が剥離され、円弧状の内蓋切り目(520)まで達すると、内蓋(100)がこの内蓋切り目(520)に沿って切断されて開口部(220)を形成し、さらに内蓋(100)は外蓋(200)から離型層(300)を介して剥離され、さらにこの剥離を進めると内蓋(100)の湯切り孔切り目(500)に囲まれた部分が外蓋(200)に接着した状態で抜き取られて、フランジ部(21)に残った内蓋(100)に湯切り孔(700)が形成される。
続いて得られた開口部(220)から袋入りの生麺や具等を取り出し、袋から取り出した生麺を再度開口部(220)から入れ、熱湯を注いで生麺をゆがき、しばらくした後容器ごと傾けて湯切り孔(700)より湯切りし、そののち、図9に示す内蓋剥離用の突出部(521)に手を掛け引っ張り上げて残りの内蓋(100)をフランジ部(21)から剥離(全開)し、ゆがかれた生麺に具やスープと混ぜ合わせて食するようにした排湯機能
を有する蓋材(3)である。
を有する蓋材(3)である。
しかしながら、上記の従来技術の蓋材(3)において、内蓋剥離用の突出部(521)は内蓋(100)のみで構成されているので厚みがなく、残りの蓋材を剥離して全開する際に、その内蓋剥離用の突出部(521)を手では摘み難く、そのため滑ったりあるいは途中で切れてしまったりして、内容物(ゆがいた生麺等)を零したりするという問題点があった。
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するものであり、その課題とするところは、生麺などを容器中でゆがいた後湯切りして使用する湯切り機能付き蓋材において、包装した状態で密封性に優れ、湯切り操作時に湯が漏れたりせず、かつ蓋材の全開が容易で途中で切れてしまったりせず安全に全開を可能にする湯切り機能付き蓋材を提供することにある。
本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項1の発明では、裏面が容器本体のフランジ部にシールされる、該フランジ部と略同形状で、少なくとも裏面がシーラント層でなる裏面シートと、紙層を主体とし、裏面には剥離層が施されている表面シートが接着層を介して積層され、外周には前記フランジ部からはみ出している開封用プルタブと該開封用プルタブと対峙する外周縁に全開用プルタブが設けられ、該全開用プルタブがある外周縁近傍に1乃至数個の略円形状の湯切り口形成用ハーフカットおよび前記開封用プルタブと全開用プルタブとの略中央で両者を区画するように開封用ハーフカットが前記裏面シート側から剥離層まで設けられ、前記表面シートには前記全開用プルタブと湯切り口形成用ハーフカットの間で横方向平行に表面シート切断用ミシン目が施されていることを特徴とする湯切り機能付き蓋材としたものである。
また、請求項2の発明では、前記剥離層が施されている領域は、前記表面シート切断用ミシン目と開封用ハーフカットの間であることを特徴とする請求項1記載の湯切り機能付き蓋材としたものである。
また、請求項3の発明では、前記開口用ハーフカットは、前記全開用プルタブ側に凸状に湾曲して突出し、その両端で凹状に湾曲して開封用プルタブ側に突出していることを特徴とする請求項1または2記載の湯切り機能付き蓋材としたものである。
さらにまた、請求項4の発明では、前記表面シートは、紙層単体ないしプラスチックフィルムでなる保護層との積層体からなり、前記裏面シートは、アルミニウム箔とシーラント層の積層体からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の湯切り機能付き蓋材としたものである。
本発明は以上の構成であるから、下記に示す如き効果がある。
即ち、上記請求項1に係る発明によれば、裏面が容器本体のフランジ部にシールされる、該フランジ部と略同形状で、少なくとも裏面がシーラント層でなる裏面シートと、紙層を主体とし、裏面には剥離層が施されている表面シートが接着層を介して積層され、外周には前記フランジ部からはみ出している開封用プルタブと該開封用プルタブと対峙する外周縁に全開用プルタブが設けられ、該全開用プルタブがある外周縁近傍に1乃至数個の略円形状の湯切り口形成用ハーフカットおよび前記開封用プルタブと全開用プルタブとの略中央で両者を区画するように開封用ハーフカットが前記裏面シート側から剥離層まで設けられ、前記表面シートには前記全開用プルタブと湯切り口形成用ハーフカットの間で横方
向平行に表面シート切断用ミシン目が施されている湯切り機能付き蓋材とすることによって、
生麺等をゆがいて食するに際し、まず開封用プルタブを摘み引っ張り上げて、容器のフランジ部から剥離し、開封用ハーフカットに達すると、この開封用ハーフカットに沿って裏面シートが切断されて表面シートから剥離層を介して剥離されて、開口部を形成し、さらに剥離してゆき、湯切り口形成用ハーフカットに達すると、この湯切り口形成用ハーフカットで裏面シートが切断され、この湯切り口形成用ハーフカットで囲まれた部分が表面シートに接着された状態となることによって、湯切り口が開口され、さらに剥離してゆき、表面シート剥離用ミシン目に達すると、このミシン目で表面シートを切断して、剥離された開封用プルタブ付の表面シートは取り除かれる。続いてこの開口された開口部から袋入りの生麺や具等を取り出し、袋から取り出した生麺のみを再度容器中に入れ、熱湯を注いで生麺をゆがき、その後に湯切り口から排湯し、そののち全開用プルタブを摘んで残り全体をフランジ部から剥離し、生麺を具等で調理して食するようにした湯切り機能付き蓋材である。
向平行に表面シート切断用ミシン目が施されている湯切り機能付き蓋材とすることによって、
生麺等をゆがいて食するに際し、まず開封用プルタブを摘み引っ張り上げて、容器のフランジ部から剥離し、開封用ハーフカットに達すると、この開封用ハーフカットに沿って裏面シートが切断されて表面シートから剥離層を介して剥離されて、開口部を形成し、さらに剥離してゆき、湯切り口形成用ハーフカットに達すると、この湯切り口形成用ハーフカットで裏面シートが切断され、この湯切り口形成用ハーフカットで囲まれた部分が表面シートに接着された状態となることによって、湯切り口が開口され、さらに剥離してゆき、表面シート剥離用ミシン目に達すると、このミシン目で表面シートを切断して、剥離された開封用プルタブ付の表面シートは取り除かれる。続いてこの開口された開口部から袋入りの生麺や具等を取り出し、袋から取り出した生麺のみを再度容器中に入れ、熱湯を注いで生麺をゆがき、その後に湯切り口から排湯し、そののち全開用プルタブを摘んで残り全体をフランジ部から剥離し、生麺を具等で調理して食するようにした湯切り機能付き蓋材である。
このように、表面シートと裏面シートが積層された蓋材が容器のフランジ部にシールされているので、従来のプラスチック成形蓋に湯切り孔が切り込まれている蓋材がプラスチック成形容器に嵌合されているものに比べ密封性に優れ、かつ湯切り操作時に湯が漏れたりせず、さらに従来の湯切り孔付き蓋材が容器のフランジ部にシールされているものに比べ、その全開に際し、表面シートと裏面シートが積層されて厚みのある全開用プルタブを摘んで残りの裏面シートをフランジ部から剥離するので、容易にかつ安全に全開を可能にする湯切り機能付き蓋材とすることができる。
さらに、上記請求項1に係る発明によれば、裏面が容器本体のフランジ部にシールされる、該フランジ部と略同形状で、少なくとも裏面がシーラント層でなる裏面シートと、紙層を主体とし、裏面には剥離層が施されている表面シートが接着層を介して積層され、外周には前記フランジ部からはみ出している開封用プルタブと該開封用プルタブと対峙する外周縁に全開用プルタブが設けられ、該全開用プルタブがある外周縁近傍に1乃至数個の略円形状の湯切り口形成用ハーフカットおよび前記開封用プルタブと全開用プルタブとの略中央で両者を区画するように開封用ハーフカットが前記裏面シート側から剥離層まで設けられ、前記表面シートには前記全開用プルタブと湯切り口形成用ハーフカットの間で横方向平行に表面シート切断用ミシン目が施されていることによって、
やきそば等を熱湯を注いで蒸らし柔らかくして食する、いわゆる蒸らし調理タイプの場合においては、まず開封用プルタブを摘み引っ張り上げて、容器のフランジ部から剥離し、開封用ハーフカットに達すると、この開封用ハーフカットに沿って裏面シートが切断されて表面シートから剥離層を介して剥離されて、開口部を形成する。続いてこの開口された開口部から、容器内の乾燥やきそば等のみを残し、ソースや具等を取り出し、その具中のかやくを袋から取り出して再度開口部から容器に入れるとともに、熱湯を注いだ後、開封した蓋材を再度閉封し、しばらく蒸らして柔らかくし、再度閉封した開封用プルタブを摘み引っ張り上げて、容器フランジ部から剥離してゆき、湯切り口形成用ハーフカットに達すると、この湯切り口形成用ハーフカットで裏面シートが切断され、この湯切り口形成用ハーフカットで囲まれた部分が表面シートに接着された状態となることによって、湯切り口が開口され、さらに剥離してゆき、表面シート剥離用ミシン目に達すると、このミシン目で表面シートを切断して、剥離された開封用プルタブ付きの表面シートは取り除かれる。その後に開口された湯切り口から排湯し、そののち全開用プルタブを摘んで残り全体をフランジ部から剥離し、柔らかにほぐされたやきそばにソースやふりかけ海苔等で調理して食するようにした、いわゆる蒸らし調理タイプの湯切り機能付き蓋材とすることもできる。
やきそば等を熱湯を注いで蒸らし柔らかくして食する、いわゆる蒸らし調理タイプの場合においては、まず開封用プルタブを摘み引っ張り上げて、容器のフランジ部から剥離し、開封用ハーフカットに達すると、この開封用ハーフカットに沿って裏面シートが切断されて表面シートから剥離層を介して剥離されて、開口部を形成する。続いてこの開口された開口部から、容器内の乾燥やきそば等のみを残し、ソースや具等を取り出し、その具中のかやくを袋から取り出して再度開口部から容器に入れるとともに、熱湯を注いだ後、開封した蓋材を再度閉封し、しばらく蒸らして柔らかくし、再度閉封した開封用プルタブを摘み引っ張り上げて、容器フランジ部から剥離してゆき、湯切り口形成用ハーフカットに達すると、この湯切り口形成用ハーフカットで裏面シートが切断され、この湯切り口形成用ハーフカットで囲まれた部分が表面シートに接着された状態となることによって、湯切り口が開口され、さらに剥離してゆき、表面シート剥離用ミシン目に達すると、このミシン目で表面シートを切断して、剥離された開封用プルタブ付きの表面シートは取り除かれる。その後に開口された湯切り口から排湯し、そののち全開用プルタブを摘んで残り全体をフランジ部から剥離し、柔らかにほぐされたやきそばにソースやふりかけ海苔等で調理して食するようにした、いわゆる蒸らし調理タイプの湯切り機能付き蓋材とすることもできる。
このように、やきそば等の如く蒸らし調理タイプの場合においても、生麺等の如く蒸ら
し不要調理タイプの場合と同様に、全開用プルタブ側からの全開に際し、表面シートと裏面シートが積層されて厚みのある全開用プルタブを摘んで残りの裏面シートをフランジ部から剥離するので、容易にかつ安全に全開を可能にする湯切り機能付き蓋材とすることができる。
し不要調理タイプの場合と同様に、全開用プルタブ側からの全開に際し、表面シートと裏面シートが積層されて厚みのある全開用プルタブを摘んで残りの裏面シートをフランジ部から剥離するので、容易にかつ安全に全開を可能にする湯切り機能付き蓋材とすることができる。
また、上記請求項2に係る発明によれば、剥離層が施されている領域を、表面シート切断用ミシン目と開封用ハーフカットの間とすることによって、開封用プルタブを摘み引っ張り上げて、容器のフランジ部から剥離してゆき、開封用ハーフカットに達すると、この開封用ハーフカットに沿って裏面シートが切断されて表面シートから裏面シートが容易に剥離されるようになり、さらに剥離してゆき、表面シート剥離用ミシン目に達すると、剥離層が無くなるので剥離が止まり、このミシン目に沿って表面シートの切断が容易になり、剥離された開封用プルタブ付の表面シートを容易に取り除くようになる湯切り機能付き蓋材とすることができる。
また、上記請求項3に係る発明によれば、開口用ハーフカットが全開用プルタブ側に凸状に湾曲して突出していることによって、ほぼ中央部近傍にできるだけ大きな開口部を形成して、その開口部から生麺や具等を取り出し易く、熱湯を注ぎ易くし、かつ両サイドが大きくシールされ湯切りでこの両サイドから排湯が漏れないようにし、またその両端で凹状に湾曲して開封用プルタブ側に突出している形状とすることによって、開封用プルタブから剥離開封してゆくと、この凹状の頂点が表面シートの切断と剥離層からの剥離の起点となり、開封用プルタブからの剥離・切断がより容易になる湯切り機能付き蓋材とすることができる。
また、上記請求項4に係る発明によれば、表面シートの構成が、紙層単体ないしプラスチックフィルムでなる保護層との積層体からなることによって、印刷適性に優れる紙層が表面から見え、その紙層に美麗な印刷が可能であり、さらにその上にプラスチックフィルムでなる透明乃至半透明な保護層を設けることによって、耐水性と耐磨耗性に優れる湯切り機能付き蓋材とすることができる。
さらにまた、上記請求項4に係る発明によれば、裏面シートの構成が、最下層のシーラント層とその上に積層されるアルミニウム箔との積層体からなることによって、最下層のシーラント層で容器のフランジ部にヒートシールでシールし容易に密封することができ、その上のアルミニウム箔が、遮光性とガスバリア性に優れるので、内容物である乾燥やきそばや生麺などの保存性を高め、さらにまた、開封等で折り曲げた状態等を維持する性質、いわゆる「デットホールド性」に優れているので、この蓋材を開封する際に、開封した状態を維持すると、熱湯を注ぎ易くするなどの効果を有する湯切り機能付き蓋材とすることができる。
従って、本発明は、生麺等を熱湯でゆがいて食する、いわゆる蒸らし不要調理タイプの湯切り機能付き蓋材として、あるいはやきそば等を熱湯で蒸らし柔らかくほぐして食する、いわゆる蒸らし調理タイプの湯切り機能付き蓋材としても、優れた実用上の効果を発揮するものとすることができる。
以下本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて詳細に説明する。
図1、図2は、本発明の湯切り機能付き蓋材の一事例を表す説明図であり、図3、図4は、その湯切り機能付き蓋材の一実施の形態を表す説明図である。また、図5は、その湯切り機能付き蓋材の一事例を使用して湯切りする工程を表す説明図である。
以下に、上記図1、図2の図面を用いて、本発明の湯切り機能付き蓋材(1)について、詳細に具体的に説明する。
上記請求項1に係る発明の湯切り機能付き蓋材は、例えば、図1の上から見た上面図およびそのB−B面を表す図2の断面概略図に示すように、裏面がフランジ部(21)にシールされ、生麺(図示せず)や具等を収容している容器本体(2)を密封する湯切り機能付き蓋材(1)であり、少なくともアルミニウム箔(17)の裏面がシーラント層(16)でなる裏面シート(10)と、表面には保護層(41)が施された紙層(40)とその裏面には剥離層(30)が施されている表面シート(20)が接着層(15)を介して積層され、その外周には、容器本体(2)のフランジ部(21)からはみ出している開封用プルタブ(13)と、この開封用プルタブ(13)と対峙する外周縁に全開用プルタブ(12)が設けられている。
そして、この全開用プルタブ(12)がある外周縁近傍には、数個の楕円形状の湯切り口形成用ハーフカット(50)が裏面シート(10)のシーラント層(16)側から剥離剤層(30)まで刻設され、同じく開封用プルタブ(13)と全開用プルタブ(12)との略中央でこれら両者を区画するように開封用ハーフカット(52)が裏面シート(10)のシーラント層(16)側から剥離層(30)まで刻設されている。
さらに、全開用プルタブ(12)と裏面シート(10)に刻設されている湯切り口形成用ハーフカット(50)の間の表面シート(20)には、この全開用プルタブ(12)と垂直方向に表面シート切断用ミシン目(53)が施されている湯切り機能付き蓋材(1)である。
上記湯切り口形成用ハーフカット(50)の形状として、図1の上麺図に示すような楕円形状の他、例えば、円形状やトラック(陸上競技のトラック)型でもよく、略円形状で生麺ややきそば等内容物が引っ掛かったりしない形状であればその形状を限定するものではない。
以下に、上記図3、図4、図5の図面を用いて本発明の湯切り機能付き蓋材(1)で密封するカップ入り生麺の容器の使用等について具体的に説明する。
容器内に収容されている生麺をゆがいて食するに際し、例えば、図3の側断面を表す模式図に示すように、まず、容器本体(2)のフランジ部(21)からはみだしている開封用プルタブ(13)を摘んで引っ張り上げて、そのフランジ部(21)から剥離してゆき、その剥離が開封用ハーフカット(52)に達すると、この開封用ハーフカット(52)に沿って裏面シート(10)が切断されて表面シート(20)の裏面に形成されている剥離層(30)から剥離されて、容器本体(2)のフランジ部(21)に開口部(22)が形成される。
さらに、開封用プルタブ(13)を引っ張り上げ、そのフランジ部(21)から剥離してゆき、湯切り口形成用ハーフカット(50)に達すると、この湯切り口形成用ハーフカット(50)でその部分の裏面シート(10)が切断され、この湯切り口形成用ハーフカット(50)で囲まれた部分の裏面シート(10)が表面シート(20)に接着された状態となることによって、まだ剥離されていない裏面シート(10)に湯切り口(70)が開口される。
さらに剥離してゆくと、表面シート(20)に刻設されている表面シート剥離用ミシン目(53)に達すると、このミシン目(53)で表面シート(20)が切断されて、開封用プルタブ(13)が端部に付いた表面シート(20)が取り除かれる。
続いてこのように開口された開口部(22)から袋入りの生麺や具等を取り出し、袋から取り出した生麺(図示せず)のみを再度容器本体(2)中に入れ、その開口部(22)から熱湯を注いで生麺をゆがく。
その後、例えば、図5の斜視図に示すように、容器本体(2)ごと傾けて、熱湯でゆがいた排湯(24)をに数個の湯切り口(70)から排出し、その後、例えば、図4の側断面を表す模式図に示すように、容器本体(2)のフランジ部(21)からはみ出している全開用プルタブ(12)を摘んで引っ張り上げ、湯切り口(70)のある残りの裏面シート(10)を含む全体をフランジ部(21)から剥離し、容器本体(2)のフランジ部(21)に全開された開口部(23)が形成され、その全開された開口部(23)から、スープや具などを入れてゆがいた麺を調理して食するようにしたものである。
このように、図3に示すような開封用プルタブ(13)を持ってフランジ部(21)から剥離し、開口部(22)と湯切り口(70)を形成し、表面シート切断用ミシン目(53)で取り除いた残りの全開用プルタブ(12)が表面シート(20)と裏面シート(10)が積層されて厚みのあるものとなっているので、全開するに際し、その厚みのある全開用プルタブ(12)を摘むことができ、よって容易にかつ安全に全開を可能にする湯切り機能付き蓋材(1)とすることができる。
図6は、本発明の湯切り機能付き蓋材の他の実施の形態を表す説明図であり、図7、図8は、本発明の湯切り機能付き蓋材の他の一事例を表す説明図である。
以下に、上記図6の図面を用いて、本発明の湯切り機能付き蓋材の他の実施の形態を詳細に説明する。
上記請求項1に係る発明の湯切り機能付き蓋材(1)として、やきそば等を熱湯により蒸らし柔らかくして食する、いわゆる蒸らし調理タイプの場合にも適用することができ、その場合は、例えば、図6の側断面を表す模式図に示すように、まず、開封用プルタブ(13)を摘んで引っ張り上げて、容器本体(2)のフランジ部(21)から剥離してゆき、略中央に刻設されている開封用ハーフカット(52)に達すると、この開封用ハーフカット(52)に沿って裏面シート(10)が切断され、容器本体(2)のフランジ部(21)に開口部(22)を形成する。
続いて、容器内の乾燥やきそば等(図示せず)のみを残し、この開口された開口部(22)から袋入りソースや具等を取り出し、その具の中のかやくを袋から取り出して再度開口部(22)から容器本体(2)に入れ、その開口部(22)から熱湯を注いだ後、開封した蓋材を再度閉封し(図示せず)、しばらく蒸らして柔らかくほぐす。
続いて再度閉封した開封用プルタブ(13)を摘み引っ張り上げて、例えば、図3に示すように、容器のフランジ部(21)から剥離してゆき、その剥離が湯切り口形成用ハーフカット(50)に達すると、この湯切り口形成用ハーフカット(50)で裏面シート(10)が切断され、この湯切り口形成用ハーフカット(50)で囲まれた部分の裏面シート(10)が表面シート(20)に接着された状態となることによって、フランジ部(21)に残された裏面シート(10)に湯切り口(70)が形成される。
さらに剥離してゆくと、表面シート(20)に刻設された表面シート剥離用ミシン目(53)に達し、このミシン目(53)で表面シート(20)を切断して、剥離された開封用プルタブ(13)が端部にある表面シート(20)が、容器本体(2)から取り除かれる。
続いて、例えば、図5の斜視図に示すように、容器本体(2)ごと傾けて、熱湯でやきそばを蒸らした排湯(24)を数個の湯切り口(70)から排出し、その後、例えば、図4の側断面を表す模式図に示すように、容器本体(2)のフランジ部(21)からはみ出している全開用プルタブ(12)を摘んで引っ張り上げ、湯切り口(70)のある残りの裏面シート(10)を含む全体をフランジ部(21)から剥離し、容器本体(2)のフランジ部(21)に全開された開口部(23)が形成され、その全開された開口部(23)から、ソースやふりかけ海苔などを入れて柔らかくほぐされたやきそばを調理して食するようにすることもできる。
以下に、上記図7、図8の図面を用いて、本発明の湯切り機能付き蓋材の他の一事例に付いて、具体的に説明する。
上記本発明の湯切り機能付き蓋材の他の事例として、例えば、図7の上方から見た平面図に示すように、四角形状のフランジ部(21)を有する容器にシールする湯切り機能付き蓋材(1)で、そのフランジ部(21)と同形状(四角形状)の湯切り機能付き蓋材(1)とし、その一コーナーに開封用プルタブ(13)が設けられ、この開封用プルタブ(13)と対峙するコーナーに全開用プルタブ(12)が設けられているものとすることもできる。
上記で得られた四角形状の湯切り機能付き蓋材(1)の開口は、図7に示す開口用プルタブ(13)を持って、容器のフランジ部(21)から剥離してゆき、開封用ハーフカット(52)に達すると、これに沿って裏面シートが切断され、例えば、図8の上面図に示すように、容器のフランジ部(21)に開口部(22)が形成され、さらに剥離を進めると、図7に示す湯切り口形成用ハーフカット(50)でその部分の裏面シートが切断され、図8に示すように、また容器フランジ部(21)に残っている裏面シート(10)に湯切り口(70)が形成され、表面シート剥離用ミシン目(53)で切断され、容器のフランジ部(21)には、全開用プルタブ(12)を含め、湯切り口(70)が形成された裏面シート(10)のみがシールされたまま残っている状態となる。
このように、この四角形状の湯切り機能付き蓋材(1)の場合においても、表面シート切断用ミシン目(53)で取り除いた残りの全開用プルタブ(12)が表面シートと裏面シートが積層されて厚みのあるものとなっているので、残りの蓋材を剥離して全開するに際し、その厚みのある全開用プルタブ(12)を摘むことによって、容易にかつ安全に全開を可能にする湯切り機能付き蓋材(1)とすることができる。
また、上記請求項2に係る発明の湯切り機能付き蓋材(1)では、例えば、図2に示すように、剥離層(30)が施されている領域(L)を、全開用プルタブ(12)側の表面シート切断用ミシン目(53)と略中央にある開封用ハーフカット(52)の間の位置にしたことを特徴とする湯切り機能付き蓋材(1)とするものである。
このように、剥離層(30)が施されている領域(L)を特定することによって、例えば、図3に示すように、開封用プルタブ(13)を摘んで引っ張り上げて、容器のフランジ部(21)から剥離してゆき、開封用ハーフカット(52)に達すると、この開封用ハーフカット(52)に沿って、裏面にある裏面シート(10)が切断され、表面の表面シート(20)から裏面の裏面シート(10)が部分的に容易に、かつ確実に剥離されるようになる。
さらにその剥離層(30)を介して剥離してゆき、湯切り口形成用ハーフカット(50)で湯切り口(70)を剥離され分離された裏面シート(10)に形成し、さらに剥離し
て表面シート剥離用ミシン目(53)に達すると、その位置で剥離層(30)が無くなるので剥離が止まり、そのためこの表面シート剥離用ミシン目(53)に沿って表面シート(20)が切断し易くなり、よって剥離された開封用プルタブ(13)が付いた表面シート(20)を容易に取り除くことを可能にする湯切り機能付き蓋材(1)とすることができる。
て表面シート剥離用ミシン目(53)に達すると、その位置で剥離層(30)が無くなるので剥離が止まり、そのためこの表面シート剥離用ミシン目(53)に沿って表面シート(20)が切断し易くなり、よって剥離された開封用プルタブ(13)が付いた表面シート(20)を容易に取り除くことを可能にする湯切り機能付き蓋材(1)とすることができる。
また、上記請求項3に係る発明の湯切り機能付き蓋材(1)では、例えば、図1に示すように、略中央に刻設されている開封用ハーフカット(52)が全開用プルタブ(12)側に凸状に湾曲して突出している形状とするものである。
上記のような開封用ハーフカット(52)の形状とすることによって、ほぼ中央部近傍にできるだけ大きな開口部(22)を形成して、容器中の生麺や具等を取り出し易く、かつ熱湯を注ぎ易くし、さらに両サイドがフランジ部(21)に比較的大きくシールされるようになるので、湯切り操作においてこの両サイドから排湯が漏れないようにしすることができる。
さらにまた、上記請求項3に係る発明の湯切り機能付き蓋材(1)では、例えば、図1に示すように、全開用プルタブ(12)側に凸状に湾曲して突出する開封用ハーフカット(52)の両端で、全開用プルタブ(12)側に凹状に湾曲して開封用プルタブ(13)側に突出している形状とするものである。
このように開封用ハーフカット(52)の両端で、全開用プルタブ(12)側に凹状に湾曲している形状とすることによって、開封用プルタブ(13)を摘んで容器のフランジ部(21)から剥離開封してゆくと、この凹状の頂点(52a)が表面シートの切断と剥離層からの剥離の起点となり、開封用プルタブ(13)側からの剥離・切断がより容易になる湯切り機能付き蓋材(1)とすることができる。
また、上記請求項4に係る発明の湯切り機能付き蓋材(1)は、この湯切り機能付き蓋材(1)を構成する表面シート(20)として、紙層(40)の単体とすることが多いが、例えば、図2の積層断面図に示すように、この紙層(40)上にプラスチックフィルムでなる保護層(41)との積層体とする場合もある。
このように表面シート(20)の構成を、紙層(40)の単体ないしはプラスチックフィルムでなる透明な保護層(41)との積層体からなるものとすることによって、印刷適性に優れる紙層(40)が表面から見え、その紙層(40)に美麗な印刷が可能なものとなり、さらにその印刷面を覆うようにプラスチックフィルムでなる透明な保護層(41)を設けることによって、耐水性と耐磨耗性に優れる湯切り機能付き蓋材(1)とすることができる。
さらにまた、上記請求項4に係る発明の湯切り機能付き蓋材(1)は、この湯切り機能付き蓋材(1)を構成する裏面シート(10)として、シーラント層(16)のみでも構わないが、例えば、図2の積層断面図に示すように、アルミニウム箔(17)とシーラント層(16)の積層体からなるものとするものである。
このように裏面シート(10)の構成を、最下層のシーラント層(16)とその上に積層されるアルミニウム箔(17)との積層体からなるものとすることによって、最下層のシーラント層(16)で容器本体(2)のフランジ部(21)にヒートシールでシールし容易に密封することができるものであり、その上のアルミニウム箔(17)は、遮光性とガスバリア性に優れることから、内容物であるやきそば等の保存性を高めることができる。かつまた、このアルミニウム箔(17)の存在は、例えば開封した時に折り曲げられた
状態を維持する「デットホールド性」に優れているので、開封した状態を維持することによって、それが邪魔にならず、熱湯を注ぎ易くするなどの効果のある湯切り機能付き蓋材(1)とすることができる。さらに必要に応じ、例えば、アルミニウム箔(17)の上に中間層として、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのフィルムを積層させ、破れなどに強い積層体とすることもできる。
状態を維持する「デットホールド性」に優れているので、開封した状態を維持することによって、それが邪魔にならず、熱湯を注ぎ易くするなどの効果のある湯切り機能付き蓋材(1)とすることができる。さらに必要に応じ、例えば、アルミニウム箔(17)の上に中間層として、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのフィルムを積層させ、破れなどに強い積層体とすることもできる。
以下に、本発明の湯切り機能付き蓋材(1)を構成する各層に使用される材料やその製法等について説明する。
まず、本発明の湯切り機能付き蓋材(1)を構成する表面シート(20)の紙層(40)としては、その表面が印刷適性に優れている必要があるため、例えば、坪量50〜150g/m2 程度の片面アート紙、両面アート紙が好ましく、他に同程度の厚さのコート紙、上質紙なども用いることができる。
また、図1(b)に示すように、上記表面シート(20)の紙層(40)を保護する保護層(41)を設ける場合があり、その保護層(41)としては、例えば、厚み10〜50μm程度のポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、2軸延伸ポリプロピレン(OPP)フィルム等が挙げられ、紙層(40)にドライラミネート法等で積層されて表面シート(20)とすることができる。
また、剥離層(30)を形成する易剥離剤としては、例えば硝化綿系(ニトロセルロース)樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂などが挙げられ、場合によってはこれら樹脂に相溶性があれば、例えば、ポリエチレン系ワックス、ポリエステル系ワックスなどを混合して易剥離性(イージーピール性)の調整をすることもでき、これら易剥離剤をグラビア法あるいはスクリーン法によるパートコートによって剥離層(30)とすることができる。
また、表面シート(20)と裏面シート(10)を接着せしめる接着層(15)としては、この湯切り機能付き蓋材の生産性を考慮して、例えば、ポリエチレン、アイオノマー、ポリプロピレン樹脂等の熱溶融押出しによるサンドラミネートが好ましく用いられるが、特にこれに限定するものではない。
また、やきそば等即席食品に対する遮光やガスバリアなど保存性を考慮して、裏面シート(10)にバリア層として金属箔、特に厚み5〜20μmのアルミニウム箔(17)を使用するのが一般的であり、このアルミニウム箔(17)は、特に、蒸らし調理タイプの湯切り機能付き蓋材(1)のように、開封用プルタブ(13)側から約中央の開口用ハーフカット(52)まで開封剥離して開口部(22)を形成し、それで開口した開口部(22)から熱湯を注ぐ際に、蓋材が剥離された状態を保持している性質(デッドホールド性という)を有すると、熱湯を安全に確実に注ぎ易くすることができることから好んで使用される。
さらにまた、本発明の湯切り機能付蓋材(1)を構成する裏面シート(10)のシーラント層(16)としては、例えば、ヒートシール性に優れる直鎖低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、無延伸ポリプロピレン(CPP)等のポリオレフィン樹脂あるいはエチレン/酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン/アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン/メタアクリル酸共重合体(EMAA)等エチレン共重合樹脂のフィルムが好適に用いられ、さらにこれらポリオレフィン樹脂にポリスチレンやポリブデン等からなる、該ポリオレフィン樹脂に対し不相溶性成分を混合したものとすることもできる。また、エチレン/酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン/アクリル酸共重合樹脂等からなるホットメルト接着剤を塗布量15〜2
5g/m2 程度で設けてもよく、これらシーラント層(16)によって容器(2)のフランジ部(21)との充分な密封性(シール性)と剥離開封性(イージーピール性)を可能とすることができる。
5g/m2 程度で設けてもよく、これらシーラント層(16)によって容器(2)のフランジ部(21)との充分な密封性(シール性)と剥離開封性(イージーピール性)を可能とすることができる。
また、本発明の湯切り機能付き蓋材(1)を用いる容器としては、断熱性を考慮して発泡ポリスチレン製が一般的であるが、紙製の断熱カップとする場合もあり、この時の容器のフランジ部は、シーラント層(16)の熱接着(ヒートシール)性や内面の衛生性からポリエチレンがコート(ラミネート)されているものが好ましく用いられる。
以下に、本発明の湯切り機能付き蓋材を製造する方法について、その方法の一事例を説明する。
まず、例えば、坪量100g/m2 程度の片面アート紙の表面(アートコート面)に商品の絵柄等を含めた印刷を施し、裏面には表面の印刷と見当を合わせ易剥離剤で剥離層のパターンを形成する。この際の用紙(片面アート紙)として、シート状でもよいが、これらの印刷や次工程のラミネート等を含めた生産性を考慮し、巻取り状(ウエブ状)のものを用い、表面への印刷は、グラビア印刷で行い、裏面への剥離層の形成も表面の印刷とインラインで同じグラビア印刷法によりパターンとして形成する。
続いて、この印刷層の絵柄(または剥離層のパターン)に見当を合わせ表面シート剥離用ミシン目を施し、その表面に、保護層が必要の場合には、厚み20μm程度の2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)等ウエブ状のプラスチックフィルムをポリエチレンを用いた押し出しラミネーションまたはウレタン系接着剤を用いたドライラミネート法で積層し、絵柄等が多面付された表面シートが得られる。
続いて、上記で得られたウエブ状の表面シートの剥離層面にポリエチレン等熱溶融押し出しによるラミネート(接着層として)でアルミニウム箔を積層し、さらにこのアルミニウム箔面にポリスチレン接着タイプのイージーピール性シーラント層を押し出しラミネート法で積層し、ウエブ状の蓋材用の積層体を作製する。
上記で得られたウエブ状の蓋材用の積層体のシーラント層側から多面付された印刷絵柄(剥離層のパターン)に見当を合わせ、ハーフカットにより湯切り口形成用ハーフカットおよび開封用ハーフカットを刻設し、このハーフカットの刻設と同時に所定のサイズに打ち抜き多量の開封用プルタブと全開用プルタブの付いた湯切り機能付き蓋材を得ることができる。
以上のようにして得られた湯切り機能付き蓋材を、内容物(やきそば等)が収納されている発泡ポリスチレン製等の容器のフランジ部にヒートシールして、商品とするものである。
以上のように本発明の湯切り機能付蓋材(1)は、熱湯を注ぎ蒸らさずにゆがき、湯切りしてから食する蒸らし不要調理タイプの即席生麺や、熱湯を注ぎ再封して蒸らし柔らかくしてほぐし、湯切りしてから食する蒸らし調理タイプの即席やきそばなどの容器の蓋材として、優れた実用上の効果を奏するものである。
1‥‥湯切り機能付き蓋材
2‥‥容器本体
3‥‥排湯機能を有する蓋材
10‥‥裏面シート
12‥‥全開用プルタブ
13‥‥開封用プルタブ
15‥‥接着層
16‥‥シーラント層
17‥‥アルミニウム箔
20‥‥表面シート
21‥‥フランジ部
22‥‥開口部
23‥‥全開された開口部
24‥‥排湯
30‥‥剥離層
40‥‥紙層
41‥‥保護層
50‥‥湯切り口形成用ハーフカット
52‥‥開封用ハーフカット
52a‥‥開封用ハーフカット両端凹状の湾曲部の頂点
53‥‥表面シート剥離用ミシン目
70‥‥湯切り口
100‥‥内蓋
130‥‥摘み部
200‥‥外蓋
300‥‥離型層
500‥‥湯切り口形成用切り目
520‥‥円弧状の切り目
521‥‥内蓋剥離用の突出部
L‥‥剥離層の領域
2‥‥容器本体
3‥‥排湯機能を有する蓋材
10‥‥裏面シート
12‥‥全開用プルタブ
13‥‥開封用プルタブ
15‥‥接着層
16‥‥シーラント層
17‥‥アルミニウム箔
20‥‥表面シート
21‥‥フランジ部
22‥‥開口部
23‥‥全開された開口部
24‥‥排湯
30‥‥剥離層
40‥‥紙層
41‥‥保護層
50‥‥湯切り口形成用ハーフカット
52‥‥開封用ハーフカット
52a‥‥開封用ハーフカット両端凹状の湾曲部の頂点
53‥‥表面シート剥離用ミシン目
70‥‥湯切り口
100‥‥内蓋
130‥‥摘み部
200‥‥外蓋
300‥‥離型層
500‥‥湯切り口形成用切り目
520‥‥円弧状の切り目
521‥‥内蓋剥離用の突出部
L‥‥剥離層の領域
Claims (4)
- 裏面が容器本体のフランジ部にシールされる、該フランジ部と略同形状で、少なくとも裏面がシーラント層でなる裏面シートと、紙層を主体とし、裏面には剥離層が施されている表面シートが接着層を介して積層され、外周には前記フランジ部からはみ出している開封用プルタブと該開封用プルタブと対峙する外周縁に全開用プルタブが設けられ、該全開用プルタブがある外周縁近傍に1乃至数個の略円形状の湯切り口形成用ハーフカットおよび前記開封用プルタブと全開用プルタブとの略中央で両者を区画するように開封用ハーフカットが前記裏面シート側から剥離層まで設けられ、前記表面シートには前記全開用プルタブと湯切り口形成用ハーフカットの間で横方向平行に表面シート切断用ミシン目が施されていることを特徴とする湯切り機能付き蓋材。
- 前記剥離層が施されている領域は、前記表面シート切断用ミシン目と開封用ハーフカットの間であることを特徴とする請求項1記載の湯切り機能付き蓋材。
- 前記開口用ハーフカットは、前記全開用プルタブ側に凸状に湾曲して突出し、その両端で凹状に湾曲して開封用プルタブ側に突出していることを特徴とする請求項1または2記載の湯切り機能付き蓋材。
- 前記表面シートは、紙層単体ないしプラスチックフィルムでなる保護層との積層体からなり、前記裏面シートは、アルミニウム箔とシーラント層の積層体からなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の湯切り機能付き蓋材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006177906A JP2008007145A (ja) | 2006-06-28 | 2006-06-28 | 湯切り機能付き蓋材 |
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JP2006177906A JP2008007145A (ja) | 2006-06-28 | 2006-06-28 | 湯切り機能付き蓋材 |
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JP (1) | JP2008007145A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012051640A (ja) * | 2010-09-03 | 2012-03-15 | Toppan Printing Co Ltd | 容器を封止する蓋体 |
JP2014125209A (ja) * | 2012-12-25 | 2014-07-07 | Toppan Printing Co Ltd | 蓋材およびそれを用いた密封容器 |
-
2006
- 2006-06-28 JP JP2006177906A patent/JP2008007145A/ja active Pending
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