JP2008099441A - 回転電機の巻線絶縁構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】例えば、第1のU相巻線U1は、3つの素線コイルU1,U2,U3を単相重ね巻きして構成されている。素線コイルU1,U2,U3のコイルピッチは等しくなっている。そして素線コイルU1は、スロットS01,S10に挿入されており、素線コイルU2は、スロットS02,S11に挿入され、素線コイルU3は、スロットS03,S12に挿入される。このため、素線コイルU1,U2間、並びに、素線コイルU2,U3間には、同相絶縁用の絶縁紙を挿入することができる。他の各相巻線も同様に構成されて、同相絶縁の強化を図っている。
【選択図】図1
Description
なお、
「ステータのスロット数÷(極数×相数)=Q(1極1相分のスロット数)」
と定義して説明をする。
しかも、型巻きコイルである第1の素線コイルU1−1は、そのコイルサイドがスロットS01とスロットS12に挿入されると共にそのコイルエンドが固定子鉄心Iの端面に沿い配置されている。
また、型巻きコイルである第2の素線コイルU1−2は、そのコイルサイドがスロットS02とスロットS11に挿入されると共にそのコイルエンドが固定子鉄心Iの端面に沿い配置されている。
また、型巻きコイルである第3の素線コイルU1−3は、そのコイルサイドがスロットS03とスロットS10に挿入されると共にそのコイルエンドが固定子鉄心Iの端面に沿い配置されている。
図4は、第1のU相巻線U1の、第1の素線コイルU1−1と第2の素線コイルU1−2と第3の素線コイルU1−3を抽出して示している。
しかも、型巻きコイルである第1の素線コイルU2−1は、そのコイルサイドがスロットS19とスロットS30に挿入されると共にそのコイルエンドが固定子鉄心Iの端面に沿い配置されている。
また、型巻きコイルである第2の素線コイルU2−2は、そのコイルサイドがスロットS20とスロットS29に挿入されると共にそのコイルエンドが固定子鉄心Iの端面に沿い配置されている。
また、型巻きコイルである第3の素線コイルU2−3は、そのコイルサイドがスロットS21とスロットS28に挿入されると共にそのコイルエンドが固定子鉄心Iの端面に沿い配置されている。
しかも、V相の素線コイルのはめ込みピッチは、S13−S24(素線コイルV1−1),S14−S23(素線コイルV1−2),S15−S22(素線コイルV1−3),
S31−S06(素線コイルV2−1),S32−S05(素線コイルV2−2),S33−S04(素線コイルV2−3)になっている。
しかも、W相の素線コイルのはめ込みピッチは、S25−S36(素線コイルW1−1),S26−S35(素線コイルW1−2),S27−S34(素線コイルW1−3),S07−S18(素線コイルW2−1),S08−S17(素線コイルW2−2),S09−S16(素線コイルW2−3)になっている。
そして、素線コイルU1−1の内側に素線コイルU1−2が入り込み、素線コイルU1−2の内側に素線コイルU1−3が入り込む状態で固定子鉄心Iにコイル挿入が行われている。他の素線コイル(例えば素線コイルU2−1,U2−2,U2−3)でも、状況は同じである。
この絶縁テープのテーピング作業は、素線コイルU1−1,U1−2,U1−3を固定子鉄心Iに嵌め込んだ後に、手作業で行うため、極めて面倒で時間のかかる作業であった。かかる課題は、他の素線コイルでも同様に生じている。
したがって、巻線構造として単相同心巻きを採用した、しかも、インバータによるサージ電圧に耐えられるように同相の素線コイル間絶縁を強くした電動機を、短時間で大量生産するには大きな障害となっていた。
挿入手順を逆にしても、つまり、素線コイルU1−2を固定子鉄心Iに先に挿入し、この素線コイルU1−2の上に絶縁紙を乗せ、次に素線コイルU1−1を素線コイルU1−2の外側に入り込む状態で固定子鉄心Iに挿入しても、同じ問題が生じていた。
三相の各相巻線を単相重ね巻きして構成してなる回転電機の巻線構造において、
各相巻線を構成する複数の素線コイルは、コイルピッチが等しくなっており、しかも、鉄心のスロットに先に挿入される素線コイルのスロットの隣のスロットに、鉄心のスロットに次に挿入される素線コイルが挿入されており、
先に挿入された素線コイルと次に挿入された素線コイルの間に、同相間絶縁用の絶縁紙が挟まれていることを特徴とする。
三相の各相巻線を単相重ね巻きして構成してなる回転電機の巻線構造において、
各相巻線を構成する複数の素線コイルは、コイルピッチが等しくなっており、
鉄心のスロットに先に挿入する素線コイルを挿入したら、この素線コイルの上に同相間絶縁用の絶縁紙を載せ、次に挿入する素線コイルを先に挿入した素線コイルが挿入されているスロットの隣のスロットに挿入して行くことにより、各相の巻線が構成されていることを特徴とする。
この結果、巻線構造として単相重ね巻きを採用しても、同相の素線コイル間絶縁を強くした電動機を、短時間で大量生産することができる。
このように同相間絶縁用の絶縁紙Pを同相の素線コイル間に挟むことは、V相,W相でも同様である。
なお、同相間絶縁用の絶縁紙Pを同相の素線間コイルに挟むことができる理由は後述する。
同様に、他の部分における同相素線コイル間(例えばU2−1,U2−2間等)にも絶縁紙Pを配置することができるので、同様に同相素線コイル間の絶縁耐力を向上することができる。
V1〜V3 V相巻線
W1〜W3 W相巻線
I 固定子鉄心
S1〜S36 スロット
Claims (3)
- 三相の各相巻線を単相重ね巻きして構成してなる回転電機の巻線構造において、
各相巻線を構成する複数の素線コイルは、コイルピッチが等しくなっており、しかも、鉄心のスロットに先に挿入される素線コイルのスロットの隣のスロットに、鉄心のスロットに次に挿入される素線コイルが挿入されており、
先に挿入された素線コイルと次に挿入された素線コイルの間に、同相間絶縁用の絶縁紙が挟まれていることを特徴とする回転電機の巻線絶縁構造。 - 三相の各相巻線を単相重ね巻きして構成してなる回転電機の巻線構造において、
各相巻線を構成する複数の素線コイルは、コイルピッチが等しくなっており、
鉄心のスロットに先に挿入する素線コイルを挿入したら、この素線コイルの上に同相間絶縁用の絶縁紙を載せ、次に挿入する素線コイルを先に挿入した素線コイルが挿入されているスロットの隣のスロットに挿入して行くことにより、各相の巻線が構成されていることを特徴とする回転電機の巻線絶縁構造。 - 請求項1または請求項2において、回転電機の極数が4、鉄心のスロット数が36であることを特徴とする回転電機の巻線絶縁構造。
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