JP2008095629A - コモンレール - Google Patents
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Abstract
【課題】流通路と分岐路との交差部に対して局所的に応力集中が生じることを防ぎ、亀裂等の破損を防止することができるコモンレールを提供する。
【解決手段】内燃機関の燃料噴射システムに用いられるコモンレールであって、軸方向に沿って内部に流通路を有するレール本体部と、レール本体部の軸方向に沿って配列し、レール本体部から突設して一体的に成形され、それぞれ内部に流通路から分岐する分岐路を有する分岐管部と、を備え、レール本体部における流通路と分岐路との交差部に、流通路の周囲の肉厚が他の部分の流通路の周囲の肉厚よりも厚い厚肉部を設ける。
【選択図】図1
【解決手段】内燃機関の燃料噴射システムに用いられるコモンレールであって、軸方向に沿って内部に流通路を有するレール本体部と、レール本体部の軸方向に沿って配列し、レール本体部から突設して一体的に成形され、それぞれ内部に流通路から分岐する分岐路を有する分岐管部と、を備え、レール本体部における流通路と分岐路との交差部に、流通路の周囲の肉厚が他の部分の流通路の周囲の肉厚よりも厚い厚肉部を設ける。
【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関の燃料噴射システムに用いられるコモンレールに関し、特に、レール本体部から突設して一体成形された分岐管部を備えたコモンレールに関する。
従来、高圧ポンプから圧送される燃料を蓄圧器としてのコモンレールに蓄えるとともに、このコモンレールから複数の燃料噴射弁に対して均等な圧力の燃料が分配される蓄圧式燃料噴射装置が知られている。図9は、このようなコモンレールの一例を示しており、レール本体部312と、当該レール本体部312の軸方向(X方向)に沿って配列され、レール本体部312と一体的に形成され、レール本体部312の周方向外側に向けて突設された複数の分岐管部314(図9の例では5本)とを備えている。レール本体部312は、軸方向に沿って内部に流通路318が形成され、分岐管部314の内部には、流通路318から分岐する分岐路316が形成されている。また、分岐管部314には燃料配管(図示せず)が接続され、分岐管部314のうち噴射用分岐管314a〜314dに接続された燃料配管(図示せず)の他端側は燃料噴射弁(図示せず)に接続され、流入用分岐管314eに接続された燃料配管(図示せず)の他端側は燃料供給用ポンプ(図示せず)に接続されている。
このようなコモンレールでは、流通路及び分岐路の内面に対して、高圧燃料による内圧が作用する。そして、流通路から分岐路が分岐する交差部においては応力が集中しやすく、他の部分よりも大きな応力が作用するため、より高圧の燃料を噴射するシステムとなった場合には亀裂等の破損が生じるリスクが高くなる。
そこで、応力集中部の応力値を低減して耐圧性を大幅に向上させることができるコモンレールハウジングが提案されている。より詳細には、図10に示すように、燃料供給用ポンプより供給された高圧燃料を蓄圧する蓄圧室302の断面形状を楕円形状とすることにより、蓄圧室302と各第2燃料通路穴306を、断面形状が真円形状の蓄圧室を有する真円管の時よりも曲率の大きい位置で直交方向に交差するように配置することにより、交差部(応力集中部)309の応力値を低減できるようにしたコモンレールハウジングが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
そこで、応力集中部の応力値を低減して耐圧性を大幅に向上させることができるコモンレールハウジングが提案されている。より詳細には、図10に示すように、燃料供給用ポンプより供給された高圧燃料を蓄圧する蓄圧室302の断面形状を楕円形状とすることにより、蓄圧室302と各第2燃料通路穴306を、断面形状が真円形状の蓄圧室を有する真円管の時よりも曲率の大きい位置で直交方向に交差するように配置することにより、交差部(応力集中部)309の応力値を低減できるようにしたコモンレールハウジングが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1に開示されたコモンレールハウジングでは、蓄圧室と第2燃料通路穴との交差部に作用する応力のうち、ハウジングの軸方向の応力値と、軸方向と直交する方向の応力値とに差が生じる場合があり、応力集中を充分に低減できない場合がある。すなわち、図11に示すように、流通路418と分岐路416との交差部417の近傍では、レール本体部412の軸方向(X方向)の肉厚に対して、軸方向と直交する方向(Y方向)の肉厚が薄くなっているため、X方向よりもY方向への変形が生じやすくなっている。その結果、分岐路416の入口部分のX方向のエッジに作用するY方向の応力が、Y方向のエッジに作用するX方向の応力よりも大きくなる。したがって、交差部417の入口部分のX方向のエッジに亀裂が生じるなどして、コモンレールの耐久性が低下するおそれがあった。
また、特許文献1に記載の方法以外にも、構成材料を高強度のものに変えたり、コモンレールに対して熱処理を施して硬度を高めたりする方法があるが、これらの方法では材料費や生産コストが高くなるおそれがある。さらに、コモンレール全体の肉厚を厚くして強度を高める方法もあるが、生産コストの上昇と併せて、全体重量が増加するという問題もある。
そこで、本発明の発明者らは鋭意努力し、コモンレールにおいて、レール本体部の流通路と、分岐管部の分岐路との交差部に所定の厚肉部を備えることにより、上述した問題を解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明の目的は、生産コストの大幅な上昇や重量増加などを伴わずに、流通路と分岐路との交差部に対して局所的に応力集中が生じることを防ぎ、亀裂等の破損を低減することができるコモンレールを提供することである。
すなわち、本発明の目的は、生産コストの大幅な上昇や重量増加などを伴わずに、流通路と分岐路との交差部に対して局所的に応力集中が生じることを防ぎ、亀裂等の破損を低減することができるコモンレールを提供することである。
本発明によれば、内燃機関の燃料噴射システムに用いられるコモンレールであって、軸方向に沿って内部に流通路を有するレール本体部と、レール本体部の軸方向に沿って配列し、レール本体部から突設して一体的に成形され、それぞれ内部に流通路から分岐する分岐路を有する分岐管部と、を備え、レール本体部における流通路と分岐路との交差部に、流通路の周囲の肉厚が他の部分の流通路の周囲の肉厚よりも厚い厚肉部を設けたコモンレールが提供され、上述の問題を解決することができる。
また、本発明のコモンレールを構成するにあたり、厚肉部を、交差部を中心としてレール本体部の軸方向両側に均等に設けることが好ましい。
また、本発明のコモンレールを構成するにあたり、厚肉部における分岐路の分岐方向側の肉厚を、分岐方向とは反対側の肉厚よりも厚くすることが好ましい。
また、本発明のコモンレールを構成するにあたり、厚肉部を軸方向と直交する方向に切断した断面におけるレール本体の外周において、分岐方向側の外周の曲率を、分岐方向とは反対側の外周の曲率よりも小さくすることが好ましい。
また、本発明の別の態様は、内燃機関の燃料噴射システムに用いられるコモンレールであって、軸方向に沿って内部に流通路を有するレール本体部と、レール本体部の軸方向に沿って配列し、レール本体部から突設して一体的に成形され、それぞれ内部に流通路から分岐する分岐路を有する分岐管部と、を備え、レール本体部における流通路と分岐路との交差部以外の部分に、流通路の周囲の肉厚が分岐管部近傍の流通路の周囲の肉厚よりも薄い薄肉部を設けたコモンレールである。
本発明のコモンレールによれば、流通路と分岐路との交差部に所定の厚肉部を備えることにより、換言すれば、交差部以外の部分に所定の薄肉部を備えることにより、交差部において、レール本体部の軸方向に作用する応力値と軸方向と交差する方向に作用する応力値とを近似させて、応力バランスをとることができる。したがって、交差部の所定箇所への応力集中が低減され、亀裂等の発生を抑えることができ、コモンレールの耐久性を向上させることができる。
また、本発明のコモンレールにおいて、厚肉部をレール本体の軸方向に沿って均等配置することにより、交差部における、レール本体部の軸方向に作用する応力のばらつきをなくすことができ、応力集中を効果的に低減することができる。
また、本発明のコモンレールにおいて、厚肉部における所定方向の肉厚を厚くすることにより、交差部に対して、軸方向と交差する方向に圧縮応力を作用させることができる。したがって、当該方向に作用する引張応力を低減して、交差部における所定箇所への応力集中をより効果的に低減させることができる。
また、本発明のコモンレールにおいて、厚肉部の断面形状を所定形状とすることにより、交差部に対して、軸方向と交差する方向の圧縮応力を容易に作用させることができる。
本発明にかかる実施の形態は、内燃機関の燃料噴射システムに用いられるコモンレールにおいて、軸方向に沿って内部に流通路を有するレール本体部と、レール本体部の軸方向に沿って配列し、レール本体部から突設して一体的に成形され、それぞれ内部に流通路から分岐する分岐路を有する分岐管部と、を備え、レール本体部における流通路と分岐路との交差部に、流通路の周囲の肉厚が他の部分の流通路の周囲の肉厚よりも厚い厚肉部を設けたことを特徴とするコモンレールである。換言すれば、レール本体部における分岐管部近傍以外の部分に、流通路の周囲の肉厚が分岐管部近傍の流通路の周囲の肉厚よりも薄い薄肉部を設けたことを特徴とするコモンレールである。
以下、図面を参照して、本実施形態のコモンレールについて具体的に説明する。ただし、かかる実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
なお、それぞれの図中、同じ符号を付してあるものについては同一の部材を示しており、適宜説明が省略されている。
なお、それぞれの図中、同じ符号を付してあるものについては同一の部材を示しており、適宜説明が省略されている。
1.全体構成
図1及び図2(a)〜(b)は、本実施形態のコモンレール10を示している。図1は、コモンレール10の斜視図であり、図2(a)は、コモンレール10を軸方向に沿って切断した断面図であり、図2(b)は、流通路から分岐路が分岐する箇所をコモンレール10の軸方向と直交する方向に切断した断面図である。
図1及び図2(a)〜(b)は、本実施形態のコモンレール10を示している。図1は、コモンレール10の斜視図であり、図2(a)は、コモンレール10を軸方向に沿って切断した断面図であり、図2(b)は、流通路から分岐路が分岐する箇所をコモンレール10の軸方向と直交する方向に切断した断面図である。
図1及び図2(a)〜(b)に示す本実施形態のコモンレール10は、従来用いられている合金鋼や鋳鉄等の鋼材を用いて構成されており、レール本体部12と、このレール本体部12の軸方向(X方向)に沿って配列され、レール本体部12から突設して一体的に形成された複数の分岐管部14(図中では5本)を備えている。このうち、レール本体部12は、軸方向に沿って、両端部10a、10bで開口した流通路18を内部に有している。また、複数の分岐管部14のうち、4本の噴射用分岐管14a〜14dは、流通路18から分岐し他端側が開口した噴射用分岐路16a〜16dを内部に有し、複数の分岐管部14のうちの流入用分岐管14eも同様に、流通路18から分岐し他端側が開口した流入用分岐路16eを内部に有している。
また、各分岐管部14及びレール本体12の軸方向の一方側の端部10aの外周面にはネジ溝が形成されている。そして、レール本体部12の端部10aには、排出路15から排出する燃料量を制御して、レール内の圧力を制御する電磁制御部54が接続されている。また、各噴射用分岐管14a〜14dには、内燃機関(図示せず)の気筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁(図示せず)に通じる燃料配管(図示せず)が接続され、さらに、流入用分岐管14eには、燃料供給ポンプ(図示せず)の吐出弁(図示せず)に通じる燃料配管(図示せず)が接続されている(図3参照)。一方、レール本体部12の他方の端部10bは、内周面にネジ溝が形成され、レール内の圧力を検知するための圧力センサ52が接続されている(図3参照)。
このようなコモンレール10を用いた蓄圧式燃料噴射装置50の構成例を図3に示す。この蓄圧式燃料噴射装置50の例では、燃料タンク82内の燃料が、燃料供給ポンプ60のフィードポンプ84で汲み上げられ、噴射量調整を行う調量弁68を経由した後、加圧室(図示せず)に供給された後、加圧室(図示せず)内で高圧化されてコモンレール10に圧送される。また、コモンレール10に圧送された高圧燃料は、流入用分岐管14e内の流入用分岐路(図示せず)を介してコモンレール10内部に流入する。そして、高圧燃料はコモンレール10内に蓄積され、各燃料噴射弁56に対して噴射用分岐管14a〜14b内の噴射用分岐路(図示せず)を介して均等な圧力で供給される。このコモンレール10内の圧力は、コモンレール10に接続された圧力センサ52で検知しつつ、電磁制御部54によって相当量の燃料を排出させることによって制御されている。
また、燃料噴射弁56のノズルニードル101は、燃料噴射弁56内の圧力制御室67に供給される高圧燃料によって噴射孔64を閉じる方向に付勢されており、バルブ71制御により圧力制御室67内の高圧燃料の一部を放出することによりノズルニードル101の付勢力が弱められ、その結果、噴射孔64から内燃機関の気筒内に燃料が噴射される。これによって、エンジンの回転数の変動に噴射圧が影響されることなく、各燃料噴射弁56に対して高圧燃料を供給できるとともに、所望のタイミングで内燃機関に燃料を噴射することができる。したがって、騒音を低減したり、環境汚染物質の含有量を低下させたりすることができる。
2.厚肉部(薄肉部)
ここで、図1及び図2(a)〜(b)に示す本実施形態のコモンレール10では、流通路18と分岐路16との交差部17に、流通路18の周囲の肉厚が、それ以外の部分の流通路18周囲の肉厚よりも厚い厚肉部20を備えている。換言すれば、交差部17以外の部分に、流通路18の周囲の肉厚が交差部17近傍の流通路18の周囲の肉厚よりも薄い薄肉部21を備えている。
すなわち、レール本体部12の流通路18と分岐管部14の分岐路16との交差部17の以外の部分のレール本体部12の肉厚を、交差部17の近傍と比較して相対的に薄くすることにより、レール本体部12の肉厚が全体的に均一になっている場合と比較して、交差部17を中心に、レール本体部12の軸方向と交差する方向(Y方向)に変形しやすい状態を緩和することができる。したがって、交差部17を中心にX方向に作用する引張応力とY方向に作用する引張応力とのバランスをとることができ、高強度材料を用いたり生産コストの増加を伴ったりすることなく、特定箇所への応力集中を防ぐことができる。
ここで、図1及び図2(a)〜(b)に示す本実施形態のコモンレール10では、流通路18と分岐路16との交差部17に、流通路18の周囲の肉厚が、それ以外の部分の流通路18周囲の肉厚よりも厚い厚肉部20を備えている。換言すれば、交差部17以外の部分に、流通路18の周囲の肉厚が交差部17近傍の流通路18の周囲の肉厚よりも薄い薄肉部21を備えている。
すなわち、レール本体部12の流通路18と分岐管部14の分岐路16との交差部17の以外の部分のレール本体部12の肉厚を、交差部17の近傍と比較して相対的に薄くすることにより、レール本体部12の肉厚が全体的に均一になっている場合と比較して、交差部17を中心に、レール本体部12の軸方向と交差する方向(Y方向)に変形しやすい状態を緩和することができる。したがって、交差部17を中心にX方向に作用する引張応力とY方向に作用する引張応力とのバランスをとることができ、高強度材料を用いたり生産コストの増加を伴ったりすることなく、特定箇所への応力集中を防ぐことができる。
より詳細には、上述したように、コモンレールの内部には常に高圧の燃料が蓄積されており、流通路の内面や分岐路の内面に内圧が生じている。特に、流通路と分岐路との交差部においては、分岐路入口のエッジに応力が集中しやすくなっている。このとき、交差部では、レール本体部の軸方向(X方向)の肉厚が、軸方向と直交する方向(Y方向)の肉厚と比較して相対的に厚くなっており、X方向よりもY方向に変形しやすくなっている。その結果、交差部における分岐路の入口部分のエッジのうち、X方向のエッジに対してY方向の応力が集中し、亀裂等の損傷が生じやすくなっている。
そこで、本発明では、流通路18と分岐路16との交差部17に厚肉部20を設け、交差部を中心としてX方向に作用する応力とY方向に作用する応力とをバランスよく作用させ、特定箇所への応力集中が低減されるように構成されている。
そこで、本発明では、流通路18と分岐路16との交差部17に厚肉部20を設け、交差部を中心としてX方向に作用する応力とY方向に作用する応力とをバランスよく作用させ、特定箇所への応力集中が低減されるように構成されている。
このような厚肉部20を備えたコモンレールを構成するにあたり、図4(a)に示すように、従来のコモンレールから、厚肉部20とする部分以外の部分の肉厚をぬすむことによって薄肉部21を形成してもよく、あるいは、図4(b)に示すように、従来のコモンレールに対して、交差部17の近傍の肉厚を付加して厚肉部20を形成することもできる。
中でも、図4(a)に示すように、厚肉部20以外の部分の肉厚をぬすむことによって構成した場合には、原材料量を減らして製造コストを低下させることができるとともに、コモンレールの軽量化を図ることができることから、より好適な態様である。
中でも、図4(a)に示すように、厚肉部20以外の部分の肉厚をぬすむことによって構成した場合には、原材料量を減らして製造コストを低下させることができるとともに、コモンレールの軽量化を図ることができることから、より好適な態様である。
また、厚肉部20を構成するにあたり、図5に示すように、流通路18と分岐路16との交差部17を中心として、レール本体部12の軸方向(X方向)に沿って両側に均等に設けることが好ましい。
このように構成された厚肉部20であれば、交差部17に作用する引張応力のうち、軸方向(X方向)に沿った両側の応力値を均等にすることができる。したがって、分岐路16の入口部分のエッジのうち、軸方向の一方側のエッジに対して応力が集中することがなく、コモンレールの損傷を低減することができる。
このように構成された厚肉部20であれば、交差部17に作用する引張応力のうち、軸方向(X方向)に沿った両側の応力値を均等にすることができる。したがって、分岐路16の入口部分のエッジのうち、軸方向の一方側のエッジに対して応力が集中することがなく、コモンレールの損傷を低減することができる。
また、厚肉部20を構成するにあたり、図2(b)に示すように、分岐路16の分岐方向側(図中上側)の肉厚t2を、分岐方向とは反対側(図中下側)の肉厚t1よりも厚くすることが好ましい。
このように構成された厚肉部20であれば、図6に示すように、コモンレール10内に内圧が生じた際に、分岐方向とは反対側を積極的に変形させ、その結果、交差部17に対して、軸方向と交差する方向(Y方向)に圧縮応力を作用させることができる。したがって、内圧によって、交差部17に対してY方向に作用する引張応力の一部が相殺され、X方向に作用する引張応力との応力値のバランスがとられることにより応力集中を低減することができる。その結果、コモンレールの損傷を低減させることができる。
このように構成された厚肉部20であれば、図6に示すように、コモンレール10内に内圧が生じた際に、分岐方向とは反対側を積極的に変形させ、その結果、交差部17に対して、軸方向と交差する方向(Y方向)に圧縮応力を作用させることができる。したがって、内圧によって、交差部17に対してY方向に作用する引張応力の一部が相殺され、X方向に作用する引張応力との応力値のバランスがとられることにより応力集中を低減することができる。その結果、コモンレールの損傷を低減させることができる。
分岐路16の分岐方向側(図中上側)の肉厚を、分岐方向とは反対側(図中下側)の肉厚よりも厚くした厚肉部の例としては、図2(b)以外にも、図7(a)〜(b)のように構成することもできる。図2(b)は、分岐路16の分岐方向とは反対側の外周面を曲面とした例であり、図7(a)は、分岐路16の分岐方向とは反対側の外周面を平面とした例であり、図7(b)は、レール本体部12内の流通路18の位置を、分岐路16の分岐方向とは反対側にオフセットさせて配置した例である。
中でも、交差部17に対して、Y方向に圧縮応力を効率的に作用させることができることから、図2(b)に示すように、厚肉部20を軸方向と直行する方向に沿って切断した断面における、分岐路16の分岐方向側のレール本体部12の外周の曲率が、分岐路16の分岐方向とは反対側のレール本体部12の外周の曲率よりも小さいことが好ましい。
なお、分岐方向側のレール本体部12の外周の曲率が、分岐方向とは反対側のレール本体部12の外周の曲率よりも小さい状態には、図7(a)に示すように、分岐方向とは反対側のレール本体部12の外周が直線状になっているものも含まれ、かかる構成によっても、従来の断面円形の構成と比較して、交差部17に対して、所定方向に圧縮応力を作用させることができる。
なお、分岐方向側のレール本体部12の外周の曲率が、分岐方向とは反対側のレール本体部12の外周の曲率よりも小さい状態には、図7(a)に示すように、分岐方向とは反対側のレール本体部12の外周が直線状になっているものも含まれ、かかる構成によっても、従来の断面円形の構成と比較して、交差部17に対して、所定方向に圧縮応力を作用させることができる。
ただし、本発明では、厚肉部20において分岐路16の分岐方向側(図中上側)の肉厚を、分岐方向とは反対側(図中下側)の肉厚よりも厚くすることは必須ではなく、図8(a)〜(b)に示すように、厚肉部20における、流通路18の周囲の肉厚を均等にした場合であっても、従来のコモンレールと比較して、引張応力が作用する方向のバランスをとることができ、コモンレールの損傷を低減することができる。
また、言うまでもなく、生産コストの上昇や生産加工性の低下を考慮しないのであれば、従来の材料よりも高強度の材料を用いてコモンレールを構成したり、熱処理を施したりしてもよく、このように構成した場合には、流通路と分岐路との交差部における、内圧によって作用する応力に起因した亀裂等の損傷をさらに効果的に防止することができる。
10:コモンレール、12:レール本体部、14:分岐管部、14a・14b・14c・14d:噴射用分岐管、14e:流入用分岐管、15:排出路、16:分岐路、16a・16b・16c・16d:噴射用分岐路、16e:流入用分岐路、17:交差部、18:流通路、20:厚肉部、21:薄肉部、50:蓄圧式燃料噴射装置、52:圧力センサ、54:電磁制御部、56:燃料噴射弁、58:燃料配管、60:燃料噴射ポンプ、62:燃料配管、64:噴射孔、66:加圧室、68:調量弁、70:吐出弁
Claims (5)
- 内燃機関の燃料噴射システムに用いられるコモンレールにおいて、
軸方向に沿って内部に流通路を有するレール本体部と、
前記レール本体部の前記軸方向に沿って配列し、前記レール本体部から突設して一体的に成形され、それぞれ内部に前記流通路から分岐する分岐路を有する分岐管部と、を備え、
前記レール本体部における前記流通路と前記分岐路との交差部に、前記流通路の周囲の肉厚が他の部分の前記流通路の周囲の肉厚よりも厚い厚肉部を設けたことを特徴とするコモンレール。 - 前記厚肉部を、前記交差部を中心として前記レール本体部の軸方向両側に均等に設けることを特徴とする請求項1に記載のコモンレール。
- 前記厚肉部における前記分岐路の分岐方向側の肉厚を、前記分岐方向とは反対側の肉厚よりも厚くすることを特徴とする請求項1又は2に記載のコモンレール。
- 前記厚肉部を前記軸方向と直交する方向に切断した断面における前記レール本体の外周において、前記分岐方向側の外周の曲率を、前記分岐方向とは反対側の外周の曲率よりも小さくすることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のコモンレール。
- 内燃機関の燃料噴射システムに用いられるコモンレールにおいて、
軸方向に沿って内部に流通路を有するレール本体部と、
前記レール本体部の前記軸方向に沿って配列し、前記レール本体部から突設して一体的に成形され、それぞれ内部に前記流通路から分岐する分岐路を有する分岐管部と、を備え、
前記レール本体部における前記流通路と前記分岐路との交差部以外の部分に、前記流通路の周囲の肉厚が前記分岐管部近傍の前記流通路の周囲の肉厚よりも薄い薄肉部を設けたことを特徴とするコモンレール。
Priority Applications (2)
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