[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2008081566A - 顔料分散剤、顔料組成物及び顔料分散体 - Google Patents

顔料分散剤、顔料組成物及び顔料分散体 Download PDF

Info

Publication number
JP2008081566A
JP2008081566A JP2006261594A JP2006261594A JP2008081566A JP 2008081566 A JP2008081566 A JP 2008081566A JP 2006261594 A JP2006261594 A JP 2006261594A JP 2006261594 A JP2006261594 A JP 2006261594A JP 2008081566 A JP2008081566 A JP 2008081566A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pigment
group
general formula
bond
yellow
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006261594A
Other languages
English (en)
Inventor
Masakazu Takayama
将一 高山
Yasumasa Suda
康政 須田
Shuichi Kimura
秀一 木村
Hiroyuki Yanai
宏幸 矢内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Artience Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Ink Mfg Co Ltd filed Critical Toyo Ink Mfg Co Ltd
Priority to JP2006261594A priority Critical patent/JP2008081566A/ja
Publication of JP2008081566A publication Critical patent/JP2008081566A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)

Abstract

【課題】インキ、塗料などの調製時における顔料分散に有効な顔料分散剤、および、それを含有する顔料組成物の提供。
【解決手段】フタロイル核とキナルジン核とフタル酸イミド核を有する顔料分散剤。該分散剤は、式(I)の化合物のアミノ基がフタル酸イミド核を構成している構造を有する。
Figure 2008081566

【選択図】なし

Description

本発明は、顔料の分散に用いられる顔料分散剤、それを含有する顔料組成物及び顔料分散体に関する。更に詳しくはインキ、塗料の調製に対して有効な顔料分散剤、及びそれを含有する顔料組成物、この顔料組成物を非水系ビヒクルに分散した顔料分散体に関する。
一般に、各種インキ組成物、塗料中において用いられている顔料の着色力、鮮明性は顔料粒子の性状と密接な関係にある。通常、顔料粒子は一次粒子の凝集体を形成しており、一次粒子が微細であるほど顔料の着色力は高くなり、かつ鮮明性も高くなることが知られている。従って、顔料の着色力、鮮明性を向上させるには一次粒子の凝集状態をより微細な粒子状態にする必要がある。一方、顔料粒子は微細化するに従い粒子間での凝集が起こり易くなる。この為、顔料粒子を微細化した状態でビヒクル中に安定に分散させる必要がある。各種印刷インキや塗料は、固体である顔料粉末を液体であるビヒクル中に微細かつ安定に懸濁させたものである。その分散プロセスは本質的に、濡れ、微細化、安定化という三段階の過程を含むものである。しかしながら、実際の分散系では各過程が並行して起こっており、これらの過程を厳密に分けることは困難である場合が多い。
顔料粒子と分散過程に関しては上記のことが知られているが、顔料の微細な粒子を非水性ビヒクル中に懸濁させて安定な分散体を調製することは困難であることが多い。従って、顔料の非水性ビヒクルへの分散安定性の良否は、オフセットインキ、グラビアインキなどの印刷インキや塗料などの製造過程及び製品の品質に対して重大な影響を及ぼし、場合により種々の問題を引き起こすことが知られている。
顔料の微細粒子を含む分散体は往々にして高粘度を示し、その結果、調製容器からの取り出しや容器間での移送を困難とすることがあり、場合により、ゲル化等の状態変化をもたらして品質を損なうこともある。また、異なった化学構造の顔料を混合状態で使用する場合には、顔料粒子の凝集に起因する色分かれと呼ばれる現象や沈降を生じ、展色塗膜の表面における光沢低下やレベリング不良等の状態不良を引き起こすことがある。更に、インキ及び塗料における顔料の分散安定性が低い場合には、顔料粒子の非水性ビヒクル中におけるエネルギー的不安定性により、顔料結晶の状態変化が起こることがある。すなわち、顔料結晶がその集合状態を変化させてより安定な状態へ移行することにより、色相の変化、着色力及び鮮明性の低下、凝集粒子の生成等の現象が引き起こされる為に製品の質が変化し、商品価値を著しく損なうことがある。
以上のように、顔料を分散状態で使用する分野では分散に伴う種々の問題の発生が想定され、この為に様々な種類の分散剤が開発されている。このような分散剤としては、分散させる顔料の骨格あるいはそれに類似の化学構造を有する誘導体の使用が効果的であることが知られている。これまでに、酸性基あるいは塩基性基等の特定の官能基を顔料骨格に導入した顔料誘導体、これらの官能基をアクリル樹脂、ポリエステル樹脂等に導入した樹脂型顔料分散剤、樹脂の一部に顔料骨格を導入した樹脂型顔料誘導体などが開発されている。これらの分散剤は単独あるいは併用として用いられており、何れの使用法によっても効果が発現する。
顔料としての骨格に酸性基を導入した誘導体としては、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、アゾ顔料、アントラキノン系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、イソインドリノン顔料等に酸性基であるスルホン酸基、カルボキシル基を導入した構造の誘導体が開示されている。これらの顔料誘導体は、分散剤、結晶成長抑制剤あるいは防止剤として広く用いられている。更に、このような技術は近年においては、カラー・フィルター用のインキとしても広範囲に展開されている。
上記の顔料誘導体の例としては、特開平8−3122号では顔料骨格に酸性基の導入された誘導体が開示され、酸性基の例としてスルホン酸基、テレフタル酸モノアミドメチル基が挙げられている。特表2004−501911号ではスルホン酸基、カルボキシル基を導入した種々のキノフタロン誘導体が開示されている。特開2002−179979号では黄色顔料のPY138のスルホン化誘導体、特開2004−67715号ではPY138、極性基を有するキノフタロン誘導体に塩基性基を導入した誘導体及びスルホン化誘導体が開示されている。特開2004−292785号ではキノフタロン系顔料のスルホン酸二価金属塩が開示されている。また、特開2001−335711号ではアルキルアミノ基あるいは含窒素複素環基を含む塩基性のキノフタロン誘導体が開示され、特開2002−121418号では無置換及び置換アミノ基で置換された広範囲のキノリン誘導体が開示されている。特開2002−121456号では置換基の末端がカルボキシル基、エステル基、水酸基、メルカプト基、スルホン酸基、無置換及び置換アミノ基で置換された種々の顔料誘導体が開示されている。
現在用いられている顔料誘導体は何れも分散状態の改善効果をもたらすものではあるが、粘度、流動特性及びそれらの経時での安定性の点では未だ十分な特性には至っていないという問題点が指摘されている。従って、これらの問題点を有しない、優れた性質の顔料誘導体の開発が望まれている。
特開平8−3122号公報 特表2004−501911号公報 特開2002−179979号公報 特開2004−67715号公報 特開2004−292785号公報 特開2001−335711号公報 特開2002−121418号公報 特開2002−121456号公報
本発明が解決しようとする課題は、インキ、塗料などの調製時における顔料分散に有効な顔料分散剤、および、それを含有する顔料組成物を提供することにある。更に、顔料分散時の流動特性を改善し、低粘度かつ粘度の経時安定性が良好であるという諸特性を有する顔料分散体を提供することにある。
本発明者らが鋭意検討した結果、一般式(1)で表される化合物が上記の特性を有していることを見出し本発明に至った。すなわち、本発明は、下記一般式(1)から成る顔料分散剤に関する。
一般式(1)
Figure 2008081566
(式中、R1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または、アルキル基を示し、
5〜R9は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシル基、フェニル基、または、ニトロ基を示し、
10〜R13は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルキル基、アルコキシル基、ニトロ基、アミノ基、スルホン酸基、カルボン酸基、下記一般式(2)または、下記一般式(3)で表される基を示すが、R10〜R13のうち、少なくとも1つは下記一般式(2)または、下記一般式(3)で表される基である。
11とR12とは、一体となってもよい。)
一般式(2)
Figure 2008081566
(式中、X1は、スルホン結合、カルボニル結合を表し、
2は、置換基を有してもよい1価の複素環基である。ただし、1価の複素環基は少なくとも1つの窒素原子を有する。)
一般式(3)
Figure 2008081566
(式中、X3は、スルホンアミド結合、エーテル結合、エステル結合、スルフォキシド結合、スルホン結合、アミノ結合、および、アミド結合から選ばれる基を示す。
4は、直接結合、または、2価の脂肪族複素環を示す。
mは1〜20の整数を表す。
5は、−O−(CH2t−Y1、または、−Y2を示す。
1およびY2は、それぞれ独立に、−NA12、または、置換基を有してもよい1価の脂肪族複素環基を表す。
1およびA2は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよい炭素数が20以下のアルキル基を示す。
tは1〜20の整数を表す。
11とR12とが、一体となって、下記一般式(4)となってもよい。)
一般式(4)
Figure 2008081566
また、本発明は、顔料、および、上記顔料分散剤を含有する顔料組成物に関する。
また、本発明は、顔料が黄色顔料である、上記顔料組成物に関する。
また、本発明は、黄色顔料が、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、および、C.I.ピグメントイエロー185から選ばれる少なくとも1種の顔料である、上記顔料組成物に関する。
また、本発明は、顔料が緑色顔料である、上記顔料組成物に関する。
また、本発明は、緑色顔料が、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン10、C.I.ピグメントグリーン36、または、C.I.ピグメントグリーン37から選ばれる少なくとも1種の顔料である、上記顔料組成物に関する。
また、本発明は、顔料が赤色顔料または橙色顔料である、上記顔料組成物に関する。
また、本発明は、赤色顔料または橙色顔料が、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントレッド264、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド207、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントオレンジ71、および、C.I.ピグメントオレンジ73から選ばれる少なくとも1種の顔料である、上記顔料組成物に関する。
また、本発明は、上記顔料組成物を非水系媒体に分散してなる顔料分散体に関する。
本発明の顔料分散剤を用いることにより、従来の顔料分散剤と比較して、顔料の微細かつ低粘度分散に対してより高い効果が得られ、透明性、着色力が高く、保存安定性の良好な分散体を調製することが可能となる。また、本発明の顔料分散剤を含有する顔料組成物あるいは顔料分散体を用いることにより高品質で安定性の高いインキ、塗料などの製品を容易に調製することができる。
本発明の顔料分散剤は一般式(1)で表され、キノフタロン骨格が置換基を有するフタルイミド基で置換された構造である。置換基は、骨格とアルキルアミン基が、二価の連結基(スルホンアミド結合、エーテル結合、エステル結合、スルフォキシド結合、スルフォン結合、または、アミノ基)と、アルキレン基を介して、結合した化合物である。これを用いて各種顔料を非水系媒体に分散することにより、諸物性の良好な組成物、分散体を調製することができる。
以下、具体的に構造を説明する。まず、一般式(1)について説明する。
1〜R13におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
1〜R4およびR10〜R13におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基等が挙げられる。
5〜R13におけるアルコキシル基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、イソプロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、イソペンチルオキシ基、イソヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキシ基、ウンデシルオキシ基、ドデシルオキシ基、トリデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基、ペンタデシルオキシ基、ヘキサデシルオキシ基、ヘプタデシルオキシ基、オクタデシルオキシ基、ノナデシルオキシ基等が挙げられる。
次に、一般式(2)について説明する。
2における置換基を有してもよい1価の脂肪族複素環基の脂肪族複素環としては、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、1−メチルピロリジン、モルホリン、チオモルホリン等が挙げられる。
2における1価の複素環基が有してもよい置換基としてはアルキル基等が挙げられる。
ここで、アルキル基としてはR1〜R4およびR10〜R13におけるアルキル基と同義である。
2における置換基を有してもよい一価の脂肪族複素環としては、下記構造式で表される脂肪族複素環が好ましい。
Figure 2008081566
次に、一般式(3)について説明する。
3におけるスルホンアミド結合、およびアミド結合は下記に示す構造をいう。
Figure 2008081566
14およびR15は、それぞれ独立に、アルキル基である。
ここで、アルキル基としてはR1〜R4およびR10〜R13におけるアルキル基と同義である。
4における2価の脂肪族複素環基の脂肪族複素環としては、ピペリジン、ピペラジン、ピロリジン、1−メチルピロリジン、モルホリン、チオモルホリン等が挙げられる。
2価の脂肪族複素環基として好ましくは下記の構造である。
Figure 2008081566
1およびY2における置換基を有してもよい1価の脂肪族複素環基としては、少なくとも1つの窒素原子を有する脂肪族複素環基である。
1およびY2における1価の脂肪族複素環基が有してもよい置換基としては、アルキル基が挙げられる。
ここで、アルキル基としてはR1〜R4およびR10〜R13におけるアルキル基と同義である。
1およびY2における置換基を有してもよい1価の脂肪族複素環基としては、下記構造式で表される脂肪族複素環基が好ましい。
Figure 2008081566
1およびA2における置換基を有していてもよく炭素数が20以下のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基等が挙げられる。
1およびA2におけるアルキル基が有してもよい置換基としては、無置換もしくは置換基を有するアミノ基アミノ基、ハロゲン原子、複素環基等が挙げられる。
ここで、置換基を有するアミノ基としては、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジ(sec−ブチル)アミノ基、ジ(tert−ブチル)アミノ基、ジペンチルアミノ基、ジイソペンチルアミノ基、ジネオペンチルアミノ基、ジ(tert−ペンチル)アミノ基、ジヘキシルアミノ基、ジイソヘキシルアミノ基、ジヘプチルアミノ基、ジオクチルアミノ基、ジノニルアミノ基、ジデシルアミノ基、ジウンデシルアミノ基、ジドデシルアミノ基、ジトリデシル基、ジテトラデシルアミノ基、ジペンタデシルアミノ基、ジヘキサデシルアミノ基、ジヘプタデシルアミノ基、ジオクタデシルアミノ基、ジノナデシルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジビフェニリルアミノ基、ビス(ターフェニリル)アミノ基、ビス(クオーターフェニリル)アミノ基、ジ(o−トリル)アミノ基、ジ(m−トリル)アミノ基、ジ(p−トリル)アミノ基、ジキシリルアミノ基、ジ(o−クメニル)アミノ基、ジ(m−トリル)アミノ基、ジ(p−クメニル)アミノ基、ジメシチルアミノ基、ジペンタレニルアミノ基、ジインデニルアミノ基、ジナフチルアミノ基、ビス(ビナフタレニル)アミノ基、ビス(ターナフタレニル)アミノ基、ビス(クオーターナフタレニル)アミノ基、ジアズレニルアミノ基、ジヘプタレニルアミノ基、ビス(ビフェニレニル)アミノ基、ジインダセニルアミノ基、ジフルオランテニルアミノ基、ジアセナフチレニルアミノ基、ビス(アセアントリレニル)アミノ基、ジフェナレニルアミノ基、ジフルオレニルアミノ基、ジアントリルアミノ基、ビス(ビアントラセニル)アミノ基、ビス(ターアントラセニル)アミノ基、ビス(クオーターアントラセニル)アミノ基、ビス(アントラキノリル)アミノ基、ジフェナントリルアミノ基、ジトリフェニレニルアミノ基、ジピレニルアミノ基、ジクリセニルアミノ基、ジナフタセニルアミノ基、ジプレイアデニルアミノ基、ジピセニルアミノ基、ジペリレニルアミノ基、ビス(ペンタフェニル)アミノ基、ジペンタセニルアミノ基、ビス(テトラフェニレニル)アミノ基、ビス(ヘキサフェニル)アミノ基、ジヘキサセニルアミノ基、ジルビセニルアミノ基、ジコロネニルアミノ基、ビス(トリナフチレニル)アミノ基、ビス(ヘプタフェニル)アミノ基、ジヘプタセニルアミノ基、ジピラントレニルアミノ基、ジオバレニルアミノ基、メチルエチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、メチルブチル基、メチルペンチルアミノ基、メチルヘキシルアミノ基、エチルプロピルアミノ基、エチルブチルアミノ基、エチルペンチルアミノ基、エチルヘキシルアミノ基、プロピルブチルアミノ基、プロピルペンチルアミノ基、プロピルヘキシルアミノ基、ブチルペンチルアミノ基、ブチルヘキシルアミノ基、ペンチルヘキシルアミノ基、フェニルビフェニリルアミノ基、フェニルターフェニリルアミノ基、フェニルナフチルアミノ基、フェニルアントリルアミノ基、フェニルフェナントリルアミノ基、ビフェニリルナフチルアミノ基、ビフェニリルアントリルアミノ基、ビフェニリルフェナントリルアミノ基、ビフェニリルターフェニリルアミノ基、ナフチルアントリルアミノ基、ナフチルフェナントリルアミノ基、ナフチルターフェニリルアミノ基、アントリルフェナントリルアミノ基、アントリルターフェニリルアミノ基、メチルフェニルアミノ基、メチルビフェニリルアミノ基、メチルナフチルアミノ基、メチルアントリルアミノ基、メチルフェナントリルアミノ基、メチルターフェニリルアミノ基、エチルフェニルアミノ基、エチルビフェニリルアミノ基、エチルナフチルアミノ基、エチルアントリルアミノ基、エチルフェナントリルアミノ基、エチルターフェニリルアミノ基、プロピルフェニルアミノ基、プロピルビフェニリルアミノ基、プロピルナフチルアミノ基、プロピルアントリルアミノ基、プロピルフェナントリルアミノ基、プロピルターフェニリルアミノ基、ブチルフェニルアミノ基、ブチルビフェニリルアミノ基、ブチルナフチルアミノ基、ブチルアントリルアミノ基、ブチルフェナントリルアミノ基、ブチルターフェニリルアミノ基、ペンチルフェニルアミノ基、ペンチルビフェニリルアミノ基、ペンチルナフチルアミノ基、ペンチルアントリルアミノ基、ペンチルフェナントリルアミノ基、ペンチルターフェニリルアミノ基、ヘキシルフェニルアミノ基、ヘキシルビフェニリルアミノ基、ヘキシルナフチルアミノ基、ヘキシルアントリルアミノ基、ヘキシルフェナントリルアミノ基、ヘキシルターフェニリルアミノ基、ヘプチルフェニルアミノ基、ヘプチルビフェニリルアミノ基、ヘプチルナフチルアミノ基、ヘプチルアントリルアミノ基、ヘプチルフェナントリルアミノ基、ヘプチルターフェニリルアミノ基、オクチルフェニルアミノ基、オクチルビフェニリルアミノ基、オクチルナフチルアミノ基、オクチルアントリルアミノ基、オクチルフェナントリルアミノ基、オクチルターフェニリルアミノ基、ビス[4−(α,α’−ジメチルベンジル)フェニル]アミノ基等が挙げられる。
ここで、ハロゲン原子としては、既に示したものと同様である。
ここで、複素環基としては、チエニル基、ベンゾ[b]チエニル基、ナフト[2,3−b]チエニル基、チアントレニル基、フリル基、ピラニル基、イソベンゾフラニル基、クロメニル基、キサンテニル基、フェノキサチイニル基、2H−ピロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリジニル基、イソインドリル基、3H−インドリル基、インドリル基、1H−インダゾリル基、プリニル基、4H−キノリジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キノキサリニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、4aH−カルバゾリル基、カルバゾリル基、β−カルボリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、フェナルサジニル基、イソチアゾリル基、フェノチアジニル基、イソキサゾリル基、フラザニル基、フェノキサジニル基、イソクロマニル基、クロマニル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、イミダゾリジニル基、イミダゾリニル基、ピラゾリジニル基、ピラゾリニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、インドリニル基、イソインドリニル基、キヌクリジニル基、モルホリニル基、モルホリノ基等が挙げられる。
一般式(1)において、R1〜R4は塩素原子や臭素原子などのハロゲン原子であることが特に好ましい。
一般式(1)において、R5〜R9は、水素原子であることが特に好ましい。
一般式(1)において、R10〜R13は、R11およびR12が、それぞれ独立に、下記一般式(2)または下記一般式(3)で表される基であり、それ以外が水素原子であることが特に好ましい。
一般式(3)において、X3は、スルホンアミド結合、エステル結合、アミド基であることが特に好ましい。
一般式(3)において、Y1およびY2は、−NA12であることが特に好ましい。
本発明の化合物の代表例を以下に具体的に例示するが、本発明は以下の代表例に限定されるものではない。
Figure 2008081566
Figure 2008081566
Figure 2008081566
Figure 2008081566
Figure 2008081566
Figure 2008081566

本発明の顔料組成物は、顔料及び一般式(1)で表される本発明の顔料分散剤を含有するものである。
顔料としては市販されている、アゾ系、アンサンスロン系、アンスラピリミジン系、アントラキノン系、イソインドリノン系、イソインドリン系、インダンスロン系、キナクリドン系、キノフタロン系、ジオキサジン系、ジケトピロロピロール系、チオインジゴ系、ピランスロン系、フタロシアニン系、フラバンスロン系、ペリノン系、ペリレン系、ベンズイミダゾロン系などの有機顔料、カーボンブラック、酸化チタン、黄鉛、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、弁柄、酸化亜鉛、紺青、群青、などの無機顔料を使用することができる。また、これらの顔料を二種類以上併用してもよい。上記顔料のうち、本発明の顔料分散剤を用いるに当たっては有機顔料を使用することが好ましい。
本発明の顔料組成物として使用される顔料は特に指定されないが、好ましくは次に挙げるものである。
黄色顔料としては、カラーインデックス(Colour Index)でイエロー( Yellow)に分類される顔料が挙げられる。
緑色顔料としては、カラーインデックス(Colour Index)でグリーン(Green)に分類される顔料が挙げられる。
赤色顔料としては、カラーインデックス(Colour Index)でレッド(Red)またはオレンジ(Orange)に分類される顔料が挙げられる。
使用される黄色顔料として、好ましくは次に挙げるものである。
黄色顔料としては、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、C.I.ピグメントイエロー185などが挙げられるが、これらの中でもC.I.ピグメントイエロー138が特に好ましい。これらの顔料はそれぞれ単独で使用してよく、二種類以上を併用してもよい。
使用される緑色顔料として、好ましくは次に挙げるものである。
緑色顔料としては、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン10、C.I.ピグメントグリーン36、C.I.ピグメントグリーン37などが挙げられるが、これらの中でもC.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36が特に好ましい。これらの顔料はそれぞれ単独で使用してよく、二種類以上を併用してもよい。
使用される赤色顔料として、好ましくは次に挙げるものである。
赤色顔料としては、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントレッド264、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド207、C.I.ピグメントレッド48:1などが挙げられ、橙色顔料としては、C.I.ピグメントオレンジ71、C.I.ピグメントオレンジ73が特に好ましい。これらの顔料はそれぞれ単独で使用してよく、二種類以上を併用してもよい。
本発明の顔料組成物に使用する顔料は、上記顔料をそのまま使用してよいが、必要に応じてソルベントソルトミリングやドライミリングなどの方法による顔料粒子の微細化を施した後に使用してもよい。例えば、有機顔料をソルベントソルトミリングにより微細化する場合には、有機顔料、水溶性無機塩及び水溶性溶剤から成る混合物をニーダー等の混練機を用いて強力に混練する。次に、混練した混合物を水中に注入し、各種攪拌機により攪拌してスラリー状態とする。これを濾過することにより無機塩及び溶剤を除去する。以上の工程を経て、微細化された有機顔料を得ることが出来る。この顔料微細化法においては、顔料は単一でも二種類以上の混合物の何れであってもよい。
上記の微細化工程における水溶性無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどを使用することができる。これらの無機塩は有機顔料の重量に対して等倍乃至20倍の範囲で用いる。用いる無機塩が少ない場合には十分な微細化が行われず、無機塩が多い場合には無機塩の除去に労力を要し、かつ処理効率の低下により生産性の点で好ましくない。水溶性溶剤としては、安全性の点から、沸点が120乃至250℃の範囲の溶剤を用いることが好ましい。このような性質を有する溶剤の例としては、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−ブトキシエタノール、2−(イソペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルなどが挙げられる。
本発明の顔料組成物において、一般式(1)で表される顔料分散剤の添加量は、顔料100重量部に対して0.5乃至30重量部が好ましい。添加量が0.5重量部より少ない場合には顔料の分散効果が小さくなり好ましくない。また、30重量部より多く使用しても添加量に応じた分散効果は得られず、場合により特性の低下を引き起こすことがある。
本発明の顔料組成物の調製方法としては、顔料粉末と一般式(1)で表される顔料分散剤を混合するのみでも十分な分散効果が得られるが、ディゾルバー、ハイスピードミキサー、ホモミキサー、ニーダー、ロールミル、アトライター、サンドミルなどの各種粉砕機を用いて機械的に混合する方法、顔料の水あるいは有機溶媒の懸濁液に一般式(1)で表される顔料分散剤の溶液あるいは懸濁液を添加する方法、硫酸等の良溶媒に有機顔料及び顔料分散剤を溶解し、この溶液を水等の貧溶媒中に注入して共沈させるなどの方法により、更に高い分散効果を得ることができる。
また、本発明の顔料分散体は、本発明の顔料組成物を非水系媒体に分散して成るものである。本発明の顔料分散体は、顔料、本発明の顔料分散剤、有機溶剤、樹脂の混合物を各種分散機で分散することにより調製することができる。また、必要に応じては、上記の原料の他に各種添加剤、樹脂型分散剤等を添加した後分散してもよい。調製の際に、顔料と顔料分散剤は、予め混合して得られた顔料組成物として添加してもよく、それぞれ別々に添加した後に分散してもよい。各原料の添加順序、添加方法については特に限定されない。
本発明の顔料分散体を調製するために使用される樹脂の例としては、石油樹脂、カゼイン、背ラック、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、ニトロセルロース、セルロースアセテートブチレート、環化ゴム、塩化ゴム、酸化ゴム、塩酸ゴム、フェノール樹脂、アルキド樹脂、ポリエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、乾性油、合成乾性油、スチレン変性マレイン酸樹脂、ピリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、塩素化ポリプロピレン、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂などが挙げられる。
また、樹脂として感光性樹脂を使用してもよい。感光性樹脂の例としては。水酸基、カルボキシル基、アミノ基などの反応性官能基を有する高分子に、イソシアナト基、ホルミル基、エポキシ基等の反応性置換基を有するアクリル系化合物やけい皮酸を反応させ、アクリロイル基、スチリル基等の光架橋性基を該高分子に導入した樹脂、あるいはスチレン−無水マレイン酸共重合物やα−オレフィン−無水マレイン酸共重合物等の酸無水物を含む線状高分子をヒドロキシアルキルアクリレート等の水酸基を有するアクリル系化合物によりハーフエステル化したものなどが挙げられる。
上記の樹脂は、顔料100重量部に対して10〜400重量部の量を用いることができる。
本発明の顔料分散体を調製する為に使用される有機溶剤は特に限定されない。一般的に溶剤として用いられるものは全て使用可能である。例えば、シクロヘキサノン、エチルセロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチルベンゼン、エチレングリコールジエチルエーテル、トルエン、キシレン、エチルセロソルブ、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルペンチルケトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ヘキサン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、石油系溶剤などが挙げられる。これらの溶剤は単独あるいは混合の何れにおいても使用することができる。
本発明の顔料分散体を調製する為に使用する分散機は特に指定されないが、例えば横型サンドミル、縦型サンドミル、アニュラー型ビーズミル、アトライター、マイクロフルイタイザー、ハイスピードミキサー、ホモミキサー、ボールミル、ロールミル、石臼式ミル、超音波分散機、ペイントコンディショナーなどが挙げられる。通常、各種分散体を調製する際に使用されるあらゆる分散機や混合機を使用することができる。また、各種分散機により分散を行う前に、ニーダー、3本ロールミル、等の練肉混合機による前分散、あるいは2本ロールミル等による固形分散などの処理を施してもよい。また、各種分散機で分散した後、30〜80℃の加温状態にて数時間乃至1週間程度保存する後処理、超音波分散機や衝突型ビーズレス分散機を用いて処理する工程などは、顔料分散体に分散安定性を付与する為には効果的である。
以下に実施例を具体的に示すが本発明はこれらに限定されるものではない。
合成例1
化合物(I)(中間体)の合成方法
C.I.ピグメントイエロー138(ビー・エー・エス・エフ社製「パリオトールイエローK0960−HD」) (400g)、水酸化カリウム (400g)、水 3600gを仕込み、90度で16時間反応させた後、室温に冷却し、36%塩酸 540mlを滴下した。ろ過、水洗、アセトン洗浄後、真空乾燥し、下記式に示す化合物(I)を得た。
Figure 2008081566
合成例2
顔料誘導体(A)(化合物(1))の合成方法
Figure 2008081566

化合物(I)(35g)、化合物(1−1)(27g)及び安息香酸200gを加熱昇温させ、180℃において6時間攪拌を行った。室温まで冷却した後に反応物をメタノール1000ml中に注入し、室温下に1時間攪拌を行った。析出している結晶をろ過、水洗及び乾燥し、化合物の黄色結晶を45g(収率85%)得た。化合物(1−2)(63g)をジクロロベンゼン240mlに加え、ピリジン1.5gを加えたのち100℃に加熱した。これに塩化チオニル(46g)を滴下し、さらに6時間反応させ、過剰量の塩化チオニルを減圧除去し、そのまま次の反応に進んだ。得られた(1−3)を、N,N−ジエチルアミノプロピルアミン(15g)、トリエチルアミン(10g)を含むアセトニトリル200mlに氷冷却下加え、攪拌した。反応後、室温まで冷却した後に反応物をメタノール1000ml中に注入し、室温下に1時間攪拌を行った。析出している結晶をろ過、メタノール洗い及び乾燥し、顔料誘導体(A)の黄色結晶を62g(収率83%)得た。この結晶の、TOF−MSによる質量分析結果は顔料誘導体(A)の分子量に一致していた。
合成例3
顔料誘導体(B)(化合物(2))の合成方法
Figure 2008081566
上記で得られた(1−3)を、N,N,N’−トリメチルプロピレンジアミン(14g)、トリエチルアミン(10g)を含むアセトニトリル200mlに氷冷却下加え、攪拌した。反応後、室温まで冷却した後に反応物をメタノール1000ml中に注入し、室温下に1時間攪拌を行った。析出している結晶をろ過、メタノール洗い及び乾燥し、顔料誘導体(B)の黄色結晶を60g(収率79%)得た。この結晶の、TOF−MSによる質量分析結果は顔料誘導体(B)の分子量に一致していた。
合成例4
顔料誘導体(C)(化合物(3))の合成方法
Figure 2008081566
化合物(I)(35g)、化合物(2−1)(20g)及び安息香酸200gを加熱昇温させ、180℃において7時間攪拌を行った。室温まで冷却した後に反応物をメタノール1000ml中に注入し、室温下に1時間攪拌を行った。析出している結晶をろ過、水洗及び乾燥し、化合物の黄色結晶を42g(収率87%)得た。化合物(2−2)(60g)をジクロロベンゼン240mlに加え、ピリジン1.5gを加えたのち100℃に加熱した。これに塩化チオニル(46g)を滴下し、さらに6時間反応させ、過剰量の塩化チオニルを減圧除去し、そのまま次の反応に進んだ。得られた(2−3)を、N,N−ジエチルアミノプロピルアミン(15g)、トリエチルアミン(10g)を含むアセトニトリル200mlに氷冷却下加え、攪拌した。反応後、室温まで冷却した後に反応物をメタノール1000ml中に注入し、室温下に1時間攪拌を行った。析出している結晶をろ過、メタノール洗い及び乾燥し、顔料誘導体(C)の黄色結晶を63g(収率89%)得た。この結晶の、TOF−MSによる質量分析結果は顔料誘導体(C)の分子量に一致していた。
合成例5
顔料誘導体(D)(化合物(4))の合成方法
Figure 2008081566
上記の方法により、得られた(2−3)を、1−メチルピペラジン(12g)、トリエチルアミン(10g)を含むアセトニトリル200mlに氷冷却下加え、攪拌した。反応後、室温まで冷却した後に反応物をメタノール1000ml中に注入し、室温下に1時間攪拌を行った。析出している結晶をろ過、メタノール洗い及び乾燥し、顔料誘導体(D)の黄色結晶を54g(収率79%)得た。この結晶の、TOF−MSによる質量分析結果は顔料誘導体(D)の分子量に一致していた。
合成例6
顔料誘導体(E)(化合物(5))の合成方法
Figure 2008081566
得られた(2−3)を、3−ジメチルアミノー1―プロパノール(14g)、トリエチルアミン(10g)を含むアセトニトリル200mlに氷冷却下加え、攪拌した。反応後、室温まで冷却した後に反応物をメタノール1000ml中に注入し、室温下に1時間攪拌を行った。析出している結晶をろ過、メタノール洗い及び乾燥し、顔料誘導体(E)の黄色結晶を63g(収率92%)得た。この結晶の、TOF−MSによる質量分析結果は顔料誘導体(E)の分子量に一致していた。
アクリル樹脂溶液の調製
温度計、冷却管、窒素ガス導入管、攪拌装置を取り付けた四つ口フラスコ中にシクロヘキサノン800gを添加し、窒素ガス注入下、100℃に加熱した。この温度において、メタクリル酸60g、メチルメタクリレート65g、ブチルメタクリレート65g、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート60g、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル10gの混合物を約1時間かけて滴下し、重合反応を行った。滴下終了後、更に3時間攪拌を続け、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル2gをシクロヘキサノン50gに溶解させた溶液を添加し、更に80℃で1時間反応を続け、重量平均分子量が約40000のアクリル樹脂溶液を得た。
室温まで冷却した後、樹脂溶液約2gをサンプリングして180℃で20分間過熱乾燥して不揮発分を測定し、先に合成した樹脂溶液に不揮発分が20%となるようにシクロヘキサンを添加してアクリル樹脂溶液を調製した。
黄色処理顔料の調製
キノフタロン系黄色顔料C.I.ピグメントイエロー138(ビー・エー・エス・エフ社製「パリオトールイエローK0960−HD」)200g、塩化ナトリウム800g及びジエチレングリコール100gの混合物を、ステンレス製の1ガロン・ニーダー(井上製作所製)を使用し、120℃で2時間混練を施した。次に、この混練物を3リットルの温水中に投入し、70℃で1時間攪拌した。その後、ろ過、水洗を繰り返して行い、塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除去した後に80℃で24時間乾燥し、192gの黄色処理顔料を得た。
緑色処理顔料の調製
フタロシアニン系緑色顔料C.I.ピグメントグリーン36(東洋インキ製造社製「リオノールグリーン6YK」200g、塩化ナトリウム800g及びジエチレングリコール100gの混合物を、ステンレス製の1ガロン・ニーダー(井上製作所製)を使用し、120℃で2時間混練を施した。次に、この混練物を3リットルの温水中に投入し、70℃で1時間攪拌した。その後、ろ過、水洗を繰り返して行い、塩化ナトリウム及びジエチレングリコールを除去した後に80℃で24時間乾燥し、194gの緑色処理顔料を得た。
実施例1〜10及び比較例1〜8
各顔料、顔料分散剤として上記合成方法で得られた顔料分散剤または下記特開2003−346926記載の顔料分散剤(F)、前記のアクリル樹脂溶液、及び溶剤としてシクロヘキサノンを表1に示す量で配合し、直径1.25mmのジルコニア・ビーズ150gとともに140mlのねじ口瓶中に入れ、ペイント・コンディショナーで15時間分散することにより顔料分散体を得た。
Figure 2008081566

この様にして得られた顔料分散体の粘度及びチクソトロピック・インデックス(TI値)をB型粘度計により測定した。また、顔料分散体を40℃で一週間保存した後に再び粘度を測定し、粘度増加率の結果を次に示すような基準によりA〜Dの四段階で評価した。
A:増粘が殆ど見られない
B:若干の増粘が見られるが使用可能の範囲である
C:ある程度の増粘が見られ使用不可である
D:増粘が著しく使用不可である
評価結果をまとめて表1に併せて示す。
表1
Figure 2008081566
表1に示したように、本発明の顔料分散剤を使用したものは低粘度かつTI値が小さく、流動性に優れていることが解る。更に、経時での粘度安定性も良好な結果を示した。
本発明の顔料分散剤、顔料組成物及び顔料分散体を用いることにより、非集合性、非結晶性、低粘度、低チキソトロピック性で、経時での粘度安定性の良好なインキ、塗料などの製品を容易に得ることができる。本発明の顔料分散剤、顔料組成物及び顔料分散体は、グラビアインキ、自動車、木材及び金属用の一般塗料、磁気テープのバックコート塗料、ラジエーションキュア型インキ、インクジェットプリンター用インキ、カラーフィルター用インキなどの用途に適用できる。

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)から成る顔料分散剤。
    一般式(1)
    Figure 2008081566

    (式中、R1〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、または、アルキル基を示し、
    5〜R9は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルコキシル基、フェニル基、または、ニトロ基を示し、
    10〜R13は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシル基、アルキル基、アルコキシル基、ニトロ基、アミノ基、スルホン酸基、カルボン酸基、下記一般式(2)または、下記一般式(3)で表される基を示すが、R10〜R13のうち、少なくとも1つは下記一般式(2)または、下記一般式(3)で表される基である。
    11とR12とは、一体となってもよい。)

    一般式(2)
    Figure 2008081566
    (式中、X1は、スルホン結合、カルボニル結合を表し、
    2は、置換基を有してもよい1価の脂肪族複素環基である。ただし、1価の脂肪族複素環基は少なくとも1つの窒素原子を有する。)

    一般式(3)
    Figure 2008081566
    (式中、X3は、スルホンアミド結合、エーテル結合、エステル結合、スルフォキシド結合、スルホン結合、アミノ結合、および、アミド結合から選ばれる基を示す。
    4は、直接結合、または、2価の脂肪族複素環を示す。
    mは1〜20の整数を表す。
    5は、−O−(CH2t−Y1、または、−Y2を示す。
    1およびY2は、それぞれ独立に、−NA12、または、置換基を有してもよい1価の脂肪族複素環基を表す。
    1およびA2は、それぞれ独立に、水素原子、または、置換基を有してもよい炭素数が20以下のアルキル基を示す。
    tは1〜20の整数を表す。
    11とR12とが、一体となって、下記一般式(4)となってもよい。)
    一般式(4)
    Figure 2008081566
  2. 顔料、および、請求項1に記載顔料分散剤を含有する顔料組成物。
  3. 顔料が黄色顔料である、請求項2に記載の顔料組成物。
  4. 黄色顔料が、C.I.ピグメントイエロー13、C.I.ピグメントイエロー138、C.I.ピグメントイエロー139、C.I.ピグメントイエロー150、および、C.I.ピグメントイエロー185から選ばれる少なくとも1種の顔料である、請求項3に記載の顔料組成物。
  5. 顔料が緑色顔料である、請求項2〜4のいずれかに記載の顔料組成物。
  6. 緑色顔料が、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン10、C.I.ピグメントグリーン36、または、C.I.ピグメントグリーン37である、請求項5に記載の顔料組成物。
  7. 顔料が赤色顔料または橙色顔料である、請求項2〜4のいずれかに記載の顔料組成物。
  8. 赤色顔料または橙色顔料が、C.I.ピグメントレッド254、C.I.ピグメントレッド255、C.I.ピグメントレッド264、C.I.ピグメントレッド177、C.I.ピグメントレッド179、C.I.ピグメントレッド207、C.I.ピグメントレッド48:1、C.I.ピグメントオレンジ71、および、C.I.ピグメントオレンジ73から選ばれる少なくとも1種の顔料である、請求項7に記載の顔料組成物。
  9. 請求項2〜8のいずれかに記載の顔料組成物を非水系媒体に分散してなる顔料分散体。
JP2006261594A 2006-09-27 2006-09-27 顔料分散剤、顔料組成物及び顔料分散体 Pending JP2008081566A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006261594A JP2008081566A (ja) 2006-09-27 2006-09-27 顔料分散剤、顔料組成物及び顔料分散体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006261594A JP2008081566A (ja) 2006-09-27 2006-09-27 顔料分散剤、顔料組成物及び顔料分散体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008081566A true JP2008081566A (ja) 2008-04-10

Family

ID=39352753

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006261594A Pending JP2008081566A (ja) 2006-09-27 2006-09-27 顔料分散剤、顔料組成物及び顔料分散体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008081566A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011195694A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd イエロー顔料分散体
JP2014085565A (ja) * 2012-10-25 2014-05-12 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd カラーフィルタ用着色組成物およびカラーフィルタ
JP2014085562A (ja) * 2012-10-25 2014-05-12 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd カラーフィルタ用着色組成物
KR20190132934A (ko) 2018-05-21 2019-11-29 토요잉크Sc홀딩스주식회사 아조 안료, 컬러 필터용 착색제, 컬러 필터용 착색 조성물, 컬러 필터, 액정 표시 장치, 고체촬상소자 및 유기 el 표시 장치

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011195694A (ja) * 2010-03-19 2011-10-06 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd イエロー顔料分散体
JP2014085565A (ja) * 2012-10-25 2014-05-12 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd カラーフィルタ用着色組成物およびカラーフィルタ
JP2014085562A (ja) * 2012-10-25 2014-05-12 Toyo Ink Sc Holdings Co Ltd カラーフィルタ用着色組成物
KR20190132934A (ko) 2018-05-21 2019-11-29 토요잉크Sc홀딩스주식회사 아조 안료, 컬러 필터용 착색제, 컬러 필터용 착색 조성물, 컬러 필터, 액정 표시 장치, 고체촬상소자 및 유기 el 표시 장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5114905B2 (ja) 顔料、顔料組成物及び顔料分散体
JP2008050420A (ja) 顔料分散剤、顔料組成物及び顔料分散体
TWI383026B (zh) 顏料分散劑,顏料組成物及顏料分散物
JP5717230B2 (ja) カラーフィルターにおいて使用するための2成分ジケトピロロピロール系顔料組成物
JPS6088185A (ja) 顔料分散剤
JPS6317101B2 (ja)
JP3975500B2 (ja) 顔料組成物およびその製造方法
JP4983061B2 (ja) 顔料分散剤、それを用いた顔料組成物、及び顔料分散体
JP2677628B2 (ja) 顔料調合物、それらの製造方法およびそれらの用途
JP2008031281A (ja) 顔料分散剤、顔料組成物及び顔料分散体
JPH0673300A (ja) α相の銅フタロシアニン顔料調製物の製造方法
JP2008074987A (ja) 顔料添加剤、顔料組成物及び顔料分散体
JP2009120777A (ja) イソインドリン誘導体、顔料分散剤およびこれを含んだ顔料組成物
JP2008081566A (ja) 顔料分散剤、顔料組成物及び顔料分散体
JP2008074986A (ja) 顔料組成物及び顔料分散体
TW200918610A (en) Pigment preparations based on C. I. pigment blue 15:6
JP2008081565A (ja) 顔料分散剤、及び顔料分散体
JP2008094986A (ja) 顔料分散剤、顔料組成物及び顔料分散体
JP2008094873A (ja) 顔料分散剤、顔料組成物及び顔料分散体
JP3389808B2 (ja) 顔料組成物およびその製造方法
KR101505671B1 (ko) 안료 분산 조성물, 컬러 레지스트 및 이를 이용하여 제조된 컬러필터
JPS63248864A (ja) 易分散性銅フタロシアニン顔料組成物及びその製造方法
JP4396210B2 (ja) 顔料分散剤、顔料組成物、及び顔料分散体
JPH06240158A (ja) 顔料誘導体およびその応用
JPH09137075A (ja) 顔料分散剤及びこれを用いた顔料組成物