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JP2008072032A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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JP2008072032A JP2006251023A JP2006251023A JP2008072032A JP 2008072032 A JP2008072032 A JP 2008072032A JP 2006251023 A JP2006251023 A JP 2006251023A JP 2006251023 A JP2006251023 A JP 2006251023A JP 2008072032 A JP2008072032 A JP 2008072032A
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Abstract

【課題】ドライエッチングを用いて絶縁膜等の被加工膜の高精度加工を行うことのできる半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】半導体基板上に第1の膜厚を有する被加工膜を形成する工程と、前記被加工膜の一部を加工して、前記第1の膜厚よりも薄い第2の膜厚を有する領域を形成する工程と、プラズマの特性値の変化をモニターしながら、前記第2の膜厚を有する領域が形成された前記被加工膜をドライエッチングにより加工する工程と、前記プラズマの特性値の変化から、前記被加工膜の前記第2の膜厚を有する領域の直下の部材が露出し始める第1のタイミングを検知する工程と、前記第1のタイミングに基づいて、前記被加工膜の前記第1の膜厚を有する領域の直下の部材が露出する直前の第2のタイミングを予測し、前記第2のタイミングで前記ドライエッチングのエッチング条件を変更する工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【選択図】図1B

Description

本発明は、ドライエッチングを用いた高精度加工を行う半導体装置の製造方法に関する。
従来の半導体装置の製造方法において、成膜技術とドライエッチングを用いてオフセットスペーサ等を形成する技術が用いられている(例えば、特許文献1参照)。
この種の技術は、オフセットスペーサ形成工程において、シリコン基板上にゲート電極を形成した後に、10nm程度のシリコン酸化膜やシリコン窒化膜を堆積し、ドライエッチング技術を用いてゲート電極側壁のみに膜を残す様に異方性エッチングを行うが、この際に、下地シリコン基板の削れ量を2nm以下程度に抑え、かつ、オフセットスペーサのシリコン基板との境界付近の部分が、垂直な形状となることが好ましい。オフセットスペーサのシリコン基板との境界付近の部分が、垂直ではなく裾を引いた形状となっている場合、後のイオン注入工程に悪影響を及ぼすおそれがある。
以下に、具体的な工程について述べる。シリコン酸化膜やシリコン窒化膜をエッチングする際にはフルオロカーボン系のガスを用いたドライエッチングが用いられる。ここでシリコン酸化膜を例に取れば、オフセットスペーサのシリコン基板との境界付近の部分が垂直になるように加工する為には、フルオロカーボン系ガスのカーボン/フッ素比(以下C/F比)を小さくする必要があり、下地シリコン基板との選択比を上げて下地シリコン基板の削れ量を低減させる為には、C/F比を大きくする必要がある。
そのため、一般的に、ステップエッチングが用いられる。具体的には、下地シリコン基板が露出するまでは、C/F比が小さく下地シリコン基板との選択比が小さい条件にて加工し、下地シリコン基板が露出した後のオーバーエッチング時には、C/F比が大きく下地シリコン基板との選択比が大きい条件で加工する方法である。
しかし、このステップエッチングには、ステップ切り替えタイミングの制御が困難である、という問題がある。通常、制御性よくステップを切り替える為には、ドライエッチングに用いるプラズマの発光強度をモニターして、その強度変化から、ステップ切り替えポイントを判断するエンドポイントモニターが用いられる。フルオロカーボン系ガスを用いてシリコン酸化膜をエッチングする際には、エッチング中にSi−Fの結合に起因する波長440nmの発光が見られるが、下地シリコン基板が見え始めたところでエッチング生成物のSiFが減少することから波長440nmのプラズマ発光強度は減少する。これを検知することによってエッチングの終点を検出する。
しかし、エンドポイントモニターにおけるプラズマ発光強度の減少を検知するということは、ウェハー面内の一部で既に下地シリコン基板が露出し始めているということであり、C/F比が小さく下地シリコン基板との選択比が小さい条件でシリコン基板をエッチングしてしまう。言い換えれば、下地シリコン基板が露出する直前に条件を切り替える事が出来ず、どうしても下地シリコン基板を削り込んでしまう。このため、シリコン基板の削れ量を数nm以下に抑えることは極めて困難となる。
特開2006−186012号公報
本発明の目的は、ドライエッチングを用いて絶縁膜等の被加工膜の高精度加工を行うことのできる半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明の一態様は、半導体基板上に第1の膜厚を有する被加工膜を形成する工程と、前記被加工膜の一部を加工して、前記第1の膜厚よりも薄い第2の膜厚を有する領域を形成する工程と、プラズマの特性値の変化をモニターしながら、前記第2の膜厚を有する領域が形成された前記被加工膜をドライエッチングにより加工する工程と、前記プラズマの特性値の変化から、前記被加工膜の前記第2の膜厚を有する領域の直下の部材が露出し始める第1のタイミングを検知する工程と、前記第1のタイミングに基づいて、前記被加工膜の前記第1の膜厚を有する領域の直下の部材が露出する直前の第2のタイミングを予測し、前記第2のタイミングで前記ドライエッチングのエッチング条件を変更する工程と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する。
本発明の他の一態様は、半導体基板上に、ゲート被加工膜を介してゲート電極を形成する工程と、前記半導体基板上、および前記ゲート電極の上面と側面に被加工膜を形成する工程と、前記絶縁膜上に有機膜を塗布する工程と、前記絶縁膜の前記ゲート電極の上面に位置する部分が露出するまで、ドライエッチングにより前記有機膜をエッチバックする工程と、前記被加工膜の前記ゲート電極の上面に位置する部分をドライエッチングにより薄くする工程と、前記ドライエッチングにより薄くする工程の後、前記有機膜をアッシング除去する工程と、前記有機膜をアッシング除去した後、プラズマの特性値の変化をモニターしながら、ドライエッチングにより前記被加工膜を加工する工程と、前記プラズマの特性値の変化から、前記ゲート電極が露出し始める第1のタイミングを検知する工程と、前記第1のタイミングに基づいて、前記半導体基板が露出する直前の第2のタイミングを予測し、前記第2のタイミングで前記ドライエッチングのエッチング条件を変更する工程と、前記半導体基板上の前記被加工膜を除去し、前記ゲート電極の側面に前記被加工膜を残す工程と、を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法を提供する。
本発明によれば、ドライエッチングを用いて絶縁膜等の被加工膜の高精度加工を行うことのできる半導体装置の製造方法を提供することができる。
〔第1の実施の形態〕
(半導体装置の製造)
図1A(a)〜(d)、図1B(e)〜(h)、および図1C(i)〜(k)は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。また、図2は、オフセットスペーサの製造フローチャートである。
まず、図1A(a)に示すように、成膜技術、リソグラフィー技術、ドライエッチング技術、ウェットエッチング技術等を用いて、単結晶シリコン等からなる半導体基板2上に、SiON等からなるゲート絶縁膜3を介して、多結晶Si、多結晶SiGe等からなるゲート電極4を形成する。
次に、図1A(b)に示すように、半導体基板2、およびゲート電極4を覆うように、酸化シリコン等からなるスペーサ材料膜5を膜厚w0となるように堆積させる(図2ステップS1)。
次に、図1A(c)に示すように、スペーサ材料膜5上にレジスト材料6を塗布し、図1A(d)に示すように、O等を用いたドライエッチングによりレジスト材料6をエッチバックし、ゲート電極4上部に位置するスペーサ材料膜5を露出させる。なお、このとき、レジスト材料6に代表される塗布型有機膜を、その粘度を調整して用いることにより、ゲート電極4上部における膜厚を薄く、かつ、ゲート電極4上部以外の半導体基板2上における膜厚を厚くした状態で全面を覆うことができるので、続くエッチバックの工程でゲート電極4上部に位置するスペーサ材料5を容易に選択的に露出させることができる。さらに、Oを用いたレジスト材料6のエッチングによれば、酸化シリコンや窒化シリコンをエッチングするFを含有しないため、レジスト材料6のエッチバックやアッシングの際にスペーサ材料膜5が一切エッチングされることがなく、選択比をほぼ無限大とすることができる。
次に、図1B(e)に示すように、フルオロカーボン系等のガスを用いたドライエッチングにより、露出したゲート電極4上部の表面に位置するスペーサ材料膜5を、例えば、1nm程度エッチングする(図2ステップS2)。
次に、図1B(f)に示すように、アッシング技術等を用いてレジスト材料6を除去し、膜厚測定器を用いて、ゲート電極4上部の表面に位置するスペーサ材料膜5の膜厚w1を測定する(図2ステップS3)。なお、このときの半導体基板2上のスペーサ材料膜5の膜厚w0は、図2ステップS1における成膜直後の値と同じか、ほぼ等しい。
この後、エンドポイントモニターを用いてプラズマの発光強度をモニターしながら、フルオロカーボン系等のガスを用いて、C/F比が小さく半導体基板2との選択比が小さい条件でスペーサ材料膜5のエッチングを開始する(図2ステップS4)。
図3は、スペーサ材料膜のエッチング時間と、波長440nmのプラズマ発光強度の関係を示したグラフである。波長440nmの発光は、Si−Fの結合に起因するものであり、スペーサ材料膜5をエッチングしている間は強い発光が見られるが、下地であるゲート電極4の表面、または半導体基板2の表面が露出し始めると、エッチング生成物のSiFxが減少するため、発光強度が弱まる。
ここで、スペーサ材料膜5には、ゲート電極4上部の表面に位置する膜厚w1の部分と、半導体基板2上に位置する膜厚w0の部分が存在するため、440nmのプラズマ発光強度が低下するポイントが2カ所存在する。1つは、ゲート電極4上部の表面に位置する膜厚w1の部分のスペーサ材料膜5がエッチングされて、ゲート電極4の表面が露出し始める時刻であり、もう1つは、半導体基板2上に位置する膜厚w0の部分のスペーサ材料膜5がエッチングされて、半導体基板2の表面が露出し始める時刻である。図3中のt1は、ゲート電極4の表面が露出し始める時刻、t2は、ゲート電極4上のスペーサ材料膜5が完全に除去される時刻、t3は、半導体基板2の表面が露出し始める時刻、t4は、半導体基板2上のスペーサ材料膜5が完全に除去される時刻をそれぞれ示す。また、t5は、t3の直前、即ち半導体基板2が露出し始める直前の時刻を示す。
エッチングを開始し、ゲート電極4の表面が露出し始める時刻t1をエンドポイントモニターにより検知すると(図2ステップS5)、膜厚w1は既に測定してあるため、w1/t1の計算により、エッチングレートをリアルタイムで算出することができる(図2ステップS6)。図1B(g)は、時刻t1における半導体装置の状態である。このときの半導体基板2上のスペーサ材料膜5の膜厚は、w0−w1と同じか、ほぼ等しい。
また、算出したエッチングレートから、半導体基板2上に位置する膜厚w0の部分のスペーサ材料膜5がエッチングされて、半導体基板2の表面が露出し始める時刻t3を予測することができる(図2ステップS7)。上記の演算をリアルタイムで行うことは、エンドポイントモニターの終点算出計算と同レベルの演算処理により、十分可能である。
次に、図1B(h)に示すように、時刻t3の直前の時刻t5において、エッチング条件をC/F比が大きく半導体基板2との選択比が大きい条件に変えてエッチングを行い(図2ステップS8)、半導体基板2上のスペーサ材料膜5を除去して、スペーサ材料膜5からオフセットスペーサ7を形成する(図2ステップS9)。
なお、w1はw0の70〜90%程度であることが好ましい。70%以下である場合は、算出するエッチングレートの精度が悪くなり、また、厚さ(w0−w1)が厚くなり過ぎるため、時刻t1後のエッチング量のばらつきが大きくなり、半導体基板2が露出し始める直前にエッチング条件を変えることが困難になる。一方、90%以上である場合は、厚さw0とw1の差が小さくなり過ぎるため、ゲート電極4上部の表面に位置するスペーサ材料膜5が完全に除去されないうちに、半導体基板2が露出し始めてしまうおそれがあるからである。
次に、図1C(i)に示すように、p−MOSFETである場合は、B、BF、In等のp型不純物イオン、n−MOSFETである場合は、As、P等のn型不純物イオンをイオン注入法により注入して、ソース・ドレイン領域8のエクステンション領域を形成する。その後、熱処理を施すことにより、注入した不純物イオンを活性化させる。
次に、図1C(j)に示すように、シリコン窒化膜等からなるゲート側壁9をゲート電極4の側面に形成する。
次に、図1C(k)に示すように、p−MOSFETである場合は、B、BF、In等のp型不純物イオン、n−MOSFETである場合は、As、P等のn型不純物イオンをイオン注入法により注入して、ソース・ドレイン領域8を形成する。その後、熱処理を施すことにより、注入した不純物イオンを活性化させる。
その後、図示しないが、層間絶縁膜、コンタクト、配線等を形成する。
(第1の実施の形態の効果)
この第1の実施の形態によれば、スペーサ材料膜5の一部を予め薄くしておき、プラズマ発光強度をモニターしながらドライエッチングを行うことにより、リアルタイムでエッチングレートを算出し、適切な時点でエッチング条件を変更することができる。それにより、半導体基板2の表面を大きく削ることなく、半導体基板2との境界付近の部分が垂直なオフセットスペーサ7を形成することができる。
なお、スペーサ材料膜5上にレジスト材料を塗布(図1A(c)参照)した後の工程は、各工程において、例えば、レジスト材料のエッチバックやアッシングにはO、酸化シリコンのエッチングにはフルオロカーボン形のガス等、エッチングガスを切り替えて用いるといったエッチング条件等の適切な制御により、同一のドライエッチングチャンバー内で連続して処理を行うことが可能であり、製造工程を簡略化してスループットを大幅に改善することができる。
また、半導体装置1を複数製造する等の場合、1つの半導体装置1を本実施の形態における製造方法により製造すれば、ゲート電極4上部の表面に位置するスペーサ材料膜5の膜厚w1を知ることができるため、以降の半導体装置1の製造工程から、膜厚w1の測定の工程を省くことができる。膜厚w1の測定の工程は、一度チャンバー内から半導体装置1を取り出して行う必要があるため、この工程を省略することで、時間および労力の消費を軽減することができる。
また、膜厚w0は、膜厚w1と同様に膜厚測定器を用いて測定してもよく、それにより、エッチングの精度をより向上させることができる。
〔第2の実施の形態〕
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態における、ゲート電極4上部の表面に位置するスペーサ材料膜5の膜厚w1を測定する工程を省いた半導体装置1の製造方法である。なお、第1の実施の形態と同様の点については、説明を省略する。
(半導体装置の製造)
図4(a)〜(b)は、本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
まず、第1の実施の形態と同様に、図1B(e)に示す、フルオロカーボン系等のガスを用いたドライエッチングにより、露出したゲート電極4上部の表面に位置するスペーサ材料膜5を、例えば、1nm程度エッチングする工程(図2ステップS2)まで行い、その後、アッシング技術等を用いてレジスト材料6を除去する。図1B(f)に示す、スペーサ材料膜5の膜厚の測定(図2ステップS3)は行わない。
このとき、エッチングレートの経時変化の影響により、エッチング量にばらつきが生じるため、±10%程度の誤差を考慮する必要がある。そのため、図4(a)に示すように、ゲート電極4上において、厚さ10nmのスペーサ材料膜5を1nmエッチングした場合には、9±0.1nmの厚さになっている。
次に、エンドポイントモニターを用いてプラズマの発光強度をモニターしながら、フルオロカーボン系等のガスを用いて、C/F比が小さく半導体基板2との選択比が小さい条件でスペーサ材料膜5のエッチングを開始する(図2ステップS4)。
エッチングを開始した後、エンドポイントモニターにより図3中の時刻t1を検知する(図2ステップS5)。この場合、t1は、ゲート電極4上部の表面に位置する膜厚9±0.1nmの部分のスペーサ材料膜5がエッチングされて、ゲート電極4の表面が露出し始める時刻である。時刻t1においては、スペーサ材料膜5が9±0.1nmエッチングされているため、図4(b)に示すように、半導体基板2上のスペーサ材料膜5厚さは、1±0.1nmとなっている。
次に、エッチングレートを膜厚9±0.1nmと時刻t1から算出するが(図2ステップS6)、算出したエッチングレートは、膜厚が9nmであるとした場合の理想エッチングレートと、約1.1%の誤差がある。この算出したエッチングレートに基づいて時刻t3を予測し(図2ステップS7)、半導体基板2上に位置する部分のスペーサ材料膜5を、更に時刻t5まで、例えば、0.8nmエッチングする(図2ステップS8)。算出したエッチングレートの1.1%の誤差を考慮すれば、約0.8±0.01nmエッチングされることになる。
結局、半導体基板2上に位置する部分のスペーサ材料膜5を、9.8±0.11nmエッチングすることができ、半導体基板2が露出する直前でC/F比が大きく半導体基板2との選択比が大きいエッチング条件に切り替えることができる。
また、膜厚9±0.1nmと時刻t1からエッチングレートを算出しない場合は、0.8nmのエッチングは、±10%の誤差を考慮して0.8±0.08nmとなり、若干エッチング精度が落ちる。
なお、従来の方法のように、一様な厚さの膜に1ステップでエッチングを行う場合は、10nmのスペーサ材料膜5をエッチングする際に、±10%の誤差を考慮して、例えば、エッチング量を9±0.9nmとして加工を行わなければならず、半導体基板2上にスペーサ材料膜5が多く残った状態でエッチング条件を切り替えなくてはならなくなるおそれがある。
以降の工程は第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
(第2の実施の形態の効果)
この第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態における、ゲート電極4上部の表面に位置するスペーサ材料膜5の膜厚w1を測定する工程を省いても、半導体基板2の表面を大きく削ることなく、半導体基板2との境界付近の部分が垂直なオフセットスペーサ7を、従来よりも精度良く形成することができる。膜厚w1の測定の工程は、一度チャンバー内から半導体装置1を取り出して行う必要があるため、この工程を省略することで、時間および労力の消費を大きく軽減することができる。
〔第3の実施の形態〕
本発明の第3の実施の形態は、スペーサ材料膜5の膜厚を予め薄くしておく部分の位置において第1の実施の形態と異なる。なお、第1の実施の形態と同様の点については、説明を省略する。
図5(a)〜(c)は、本発明の第3の実施の形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。
まず、第1の実施の形態と同様に、図1A(b)に示す、半導体基板2、およびゲート電極4を覆うように、スペーサ材料膜5を膜厚w0となるように堆積させる工程まで行う。
次に、図5(a)に示すように、例えばリソグラフィー法とRIE法により、半導体基板2のデバイスに用いられない部分(ダイシングライン等)の上にあるスペーサ材料膜5の一部を薄くする(図2ステップS2)。その後、膜厚測定器を用いて、スペーサ材料膜5の薄くした部分の膜厚w1を測定する(図2ステップS3)。
その後、エンドポイントモニターを用いてプラズマの発光強度をモニターしながら、フルオロカーボン系等のガスを用いて、C/F比が小さく半導体基板2との選択比が小さい条件でスペーサ材料膜5のエッチングを開始する(図2ステップS4)。
エッチングを開始した後、エンドポイントモニターにより図3中の時刻t1を検知する(図2ステップS5)。この場合、図3中のt1は、厚さw1の部分のスペーサ材料膜5がエッチングされて、デバイスに用いられない部分の半導体基板2の表面が露出し始める時刻である。ここで、膜厚w1は既に測定してあるため、w1/t1の計算により、エッチングレートをリアルタイムで算出することができる(図2ステップS6)。図5(b)は、時刻t1における半導体装置の状態である。このときの半導体基板2上、およびゲート電極4上のスペーサ材料膜5の膜厚は、w0−w1と同じか、ほぼ等しい。
また、算出したエッチングレートから、半導体基板2上に位置する膜厚w0の部分のスペーサ材料膜5がエッチングされて、半導体基板2の表面が露出し始める時刻t3を予測することができる(図2ステップS7)。
次に、図5(c)に示すように、時刻t3の直前のt5において、エッチング条件をC/F比が大きく半導体基板2との選択比が大きい条件に変えてエッチングを行い(図2ステップS8)、半導体基板2上のスペーサ材料膜5を除去して、スペーサ材料膜5からオフセットスペーサ7を形成する(図2ステップS9)。
以降の工程は第1の実施の形態と同様であるので、説明を省略する。
(第3の実施の形態の効果)
この第3の実施の形態によれば、スペーサ材料膜5の膜厚を薄くする箇所を第1の実施の形態と異なる位置にしても、同様の効果を得ることができる。このことから分かるように、スペーサ材料膜5の膜厚を薄くする箇所は、エッチング中のプラズマ発光強度をモニターできる箇所であれば何処でもよい。
なお、本発明は、上記各実施の形態に限定されず、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。例えば、上記各実施の形態においては、エッチング中のプラズマの発光強度をモニターするが、モニターする対象は発光強度に限られず、例えば、インピーダンスをモニターしてもよい。この場合は、プラズマの特性値として、スペーサ材料膜5の下地となる半導体基板2等が露出するときのインピーダンスの変化を検出する。
また、スペーサ材料膜5の材料、エッチングガスについては、上記各実施の形態に示したものに限られない。例えば、スペーサ材料膜5が窒化シリコンからなる場合は、エッチング中、C−N結合に起因する波長387nmのプラズマ発光強度をモニターすることができる。また、スペーサ材料膜5が有機膜であり、OガスやNガスを用いてエッチングする場合は、C−O結合に起因する波長484nmのプラズマ発光強度や、C−N結合に起因する波長387nmのプラズマ発光強度をモニターすることができる。
さらに、被加工膜としては、これら絶縁膜に限るものではなく、オフセットスペーサ以外の他の部材の形成にも広く適用することができる。
また、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において上記各実施の形態の構成要素を任意に組み合わせることができる。
(a)〜(d)は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の各製造工程を示す断面図である。 (e)〜(h)は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の各製造工程を示す断面図である。 (i)〜(k)は、本発明の第1の実施の形態に係る半導体装置の各製造工程を示す断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係るオフセットスペーサの製造フローチャートである。 本発明の第1の実施の形態に係るスペーサ材料膜のエッチング時間と、波長440nmのプラズマ発光強度の関係を示したグラフである。 (a)〜(b)は、本発明の第2の実施の形態に係る半導体装置の各製造工程を示す断面図である。 (a)〜(c)は、本発明の第3の実施の形態に係る半導体装置の各製造工程を示す断面図である。
符号の説明
1 半導体装置
2 半導体基板
3 ゲート絶縁膜
4 ゲート電極
5 スペーサ材料膜
6 レジスト材料
7 オフセットスペーサ
8 ソース・ドレイン領域
9 ゲート側壁

Claims (5)

  1. 半導体基板上に第1の膜厚を有する被加工膜を形成する工程と、
    前記被加工膜の一部を加工して、前記第1の膜厚よりも薄い第2の膜厚を有する領域を形成する工程と、
    プラズマの特性値の変化をモニターしながら、前記第2の膜厚を有する領域が形成された前記被加工膜をドライエッチングにより加工する工程と、
    前記プラズマの特性値の変化から、前記被加工膜の前記第2の膜厚を有する領域の直下の部材が露出し始める第1のタイミングを検知する工程と、
    前記第1のタイミングに基づいて、前記被加工膜の前記第1の膜厚を有する領域の直下の部材が露出する直前の第2のタイミングを予測し、前記第2のタイミングで前記ドライエッチングのエッチング条件を変更する工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記被加工膜の前記第2の膜厚は、前記第1の膜厚の70〜90%であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記被加工膜の前記第2の膜厚を測定する工程と、
    前記被加工膜の前記第2の膜厚と、前記第1のタイミングからエッチングレートを算出する工程と、
    を含み、
    前記被加工膜の前記第1の膜厚、前記第1のタイミング、および前記エッチングレートに基づいて、前記第2のタイミングの予測を行うことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記プラズマの特性値は、発光強度、またはインピーダンスであることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 半導体基板上に、ゲート被加工膜を介してゲート電極を形成する工程と、
    前記半導体基板上、および前記ゲート電極の上面と側面に被加工膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜上に有機膜を塗布する工程と、
    前記絶縁膜の前記ゲート電極の上面に位置する部分が露出するまで、ドライエッチングにより前記有機膜をエッチバックする工程と、
    前記被加工膜の前記ゲート電極の上面に位置する部分をドライエッチングにより薄くする工程と、
    前記ドライエッチングにより薄くする工程の後、前記有機膜をアッシング除去する工程と、
    前記有機膜をアッシング除去した後、プラズマの特性値の変化をモニターしながら、ドライエッチングにより前記被加工膜を加工する工程と、
    前記プラズマの特性値の変化から、前記ゲート電極が露出し始める第1のタイミングを検知する工程と、
    前記第1のタイミングに基づいて、前記半導体基板が露出する直前の第2のタイミングを予測し、前記第2のタイミングで前記ドライエッチングのエッチング条件を変更する工程と、
    前記半導体基板上の前記被加工膜を除去し、前記ゲート電極の側面に前記被加工膜を残す工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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