JP2008067607A - 屋根緑化用樹脂トレイおよび屋根緑化構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】トレイをオーバーフローした雨水等が軒先の樋からあふれ出ないように規則正しく均等に樋に向かって流下させることができるとともに、潅水用の配管構造も簡易化することができる屋根緑化構造を容易に形成することができる屋根緑化用樹脂トレイおよびこのトレイを用いた屋根緑化構造を提供する。
【解決手段】箱状をしたトレイ本体と、一端がトレイ本体内に臨むとともに、底がトレイ本体の側壁の上端より低い位置に設けられた少なくとも1本の樋状体がトレイ本体の側壁から外側に延出するように設けられ、トレイ本体の側壁の前記樋状体が設けられた部分に対面する部分の上端に、前記樋状体が嵌り込む樋状体嵌合用切欠が設けられているトレイを屋根勾配の上流側のトレイの樋状体が下流側の切欠に嵌合するように屋根に敷設するようにした。
【選択図】 図1
【解決手段】箱状をしたトレイ本体と、一端がトレイ本体内に臨むとともに、底がトレイ本体の側壁の上端より低い位置に設けられた少なくとも1本の樋状体がトレイ本体の側壁から外側に延出するように設けられ、トレイ本体の側壁の前記樋状体が設けられた部分に対面する部分の上端に、前記樋状体が嵌り込む樋状体嵌合用切欠が設けられているトレイを屋根勾配の上流側のトレイの樋状体が下流側の切欠に嵌合するように屋根に敷設するようにした。
【選択図】 図1
Description
本発明は、屋根緑化用樹脂トレイおよびこのトレイを用いた屋根緑化構造に関する。
都市化が進み、緑が失われることによるヒートアイランド現象や地球の温暖化が昨今大きな問題となっている。
そこで、このような問題を解決するために、屋根緑化や屋上緑化などが提案され、徐々にこのような緑化構造を備えた建物等が都市部において増えつつある。
そこで、このような問題を解決するために、屋根緑化や屋上緑化などが提案され、徐々にこのような緑化構造を備えた建物等が都市部において増えつつある。
また、屋根緑化の方法として、屋根上に軽量の植栽基盤を収容した屋根緑化用樹脂トレイを敷詰めて、トレイ内で植栽基盤上に芝などを育成する方法が既にいろいろと提案されている(たとえば、特許文献1、2参照)。
しかしながら、先に提案された屋根緑化用樹脂トレイを屋根上に敷詰める方式においては、大雨などが降った場合、軒先に設けられた樋から雨水があふれ出る虞があるという問題がある。すなわち、大雨が降ると、植栽基盤に雨水が吸収しきれない、また、トレイ底部に設けた排水孔からも排水しきれず、トレイの上端から雨水があふれる場合があるが、緑化面は平坦ではないため、トレイ上端からあふれ出た雨水は、屋根勾配に沿って均等に流れるのではなく、不規則に流れ、場合によっては、樋の一箇所に集中的に流れ込み、樋からあふれるということがある。
また、日照りが続いた場合などは、芝などが枯れないように、トレイの植栽基盤に潅水する必要があるが、従来のトレイの場合、屋根の何箇所かにスプリンクラーを設ける方法や、トレイ毎に個別に給水口を設ける方法を採らなければならないため、潅水用の配管構造が複雑で、コストがかかるという問題もある。
本発明は、上記事情に鑑みて、トレイをオーバーフローした雨水等が軒先の樋からあふれ出ないように規則正しく均等に樋に向かって流下させることができるとともに、潅水用の配管構造も簡易化することができる屋根緑化構造を容易に形成することができる屋根緑化用樹脂トレイおよびこのトレイを用いた屋根緑化構造を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明にかかる屋根緑化用樹脂トレイ(以下、「本発明のトレイ」と記す)は、植栽基盤を収容する植栽基盤収容部が内部に設けられた屋根緑化用樹脂トレイにおいて、箱状をしたトレイ本体と、一端がトレイ本体内に臨むとともに、底がトレイ本体の側壁の上端より低い位置に設けられた少なくとも1本の樋状体がトレイ本体の側壁から外側に延出するように設けられ、トレイ本体の側壁の前記樋状体が設けられた部分に対面する部分の上端に、前記樋状体が嵌り込む樋状体嵌合用切欠が設けられていることを特徴としている。
本発明のトレイは、植栽基盤収容部の下方に貯水部を備えていることが好ましい。
また、貯水部を設けた態様においては、植栽基盤収容部に収容された植栽基盤に貯水部に貯水された水を潅水する潅水手段をトレイ本体に一体に備えることが好ましい。
さらに、本発明のトレイは、折板屋根用であって、一部に折板の谷部に嵌り込むように下方に突出する突部を有し、折板屋根の屋根勾配に直交する方向の両側に谷部を挟んだ隣り合う折板屋根の山部に受けられる係止部を備えていてもよい。
上記折板屋根用のトレイにおいて、突部が、係止部を山部に受けさせた状態で、突部の底と、折板屋根の谷部の底との間に隙間が形成される大きさになっていることが好ましい。
本発明にかかる屋根緑化構造は、上記本発明の屋根緑化用樹脂トレイが、それぞれ植栽基盤を植栽基盤収容部に収容した状態で、樋状体が屋根勾配の上側または下側に配置されるとともに、屋根勾配の上側または下側に配置された屋根緑化用樹脂トレイの樋状体が、屋根勾配の下側または上側に配置された屋根緑化用樹脂トレイの樋状体嵌合用切欠に嵌り込んだ状態で屋根の上に屋根勾配に沿うように敷設されていることを特徴としている。
なお、本発明の屋根緑化構造において、樋状体を屋根勾配の上側または下側のいずれの方向に向けて施工するようにしても構わないが、樋状体と樋状体嵌合用切欠との嵌合部から雨水等がもれ出る虞がある場合には、上側のトレイに入った雨水等が樋状体を通って確実に下側のトレイに流れこむようにパッキン等でシールしておくことが好ましい。すなわち、上側のトレイに入った雨水等が樋状体を通って確実に下側のトレイに流れこむ構造とすることで、日照り等が続き、水補給の必要が生じた場合にも最上部のトレイに給水できる簡単な給水構造を設けるだけで、下流に向かって順次オーバーフローさせながら、確実に下流側のトレイまで給水できるようになる。
なお、本発明の屋根緑化構造において、樋状体を屋根勾配の上側または下側のいずれの方向に向けて施工するようにしても構わないが、樋状体と樋状体嵌合用切欠との嵌合部から雨水等がもれ出る虞がある場合には、上側のトレイに入った雨水等が樋状体を通って確実に下側のトレイに流れこむようにパッキン等でシールしておくことが好ましい。すなわち、上側のトレイに入った雨水等が樋状体を通って確実に下側のトレイに流れこむ構造とすることで、日照り等が続き、水補給の必要が生じた場合にも最上部のトレイに給水できる簡単な給水構造を設けるだけで、下流に向かって順次オーバーフローさせながら、確実に下流側のトレイまで給水できるようになる。
本発明において、トレイを形成する樹脂としては、特に限定されないが、たとえば、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)等のポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、PET(ポリエチレンテレフタレート)等のポリエステル樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合体)などが挙げられ、耐候性に優れたポリオレフィン樹脂、PET、ABS樹脂、AS樹脂等が好ましい。また、リサイクル樹脂を用いても構わないし、軽量化を図るために発泡体としても構わない。
潅水手段としては、特に限定されないが、貯水槽に溜まった水を毛細管現象で植栽基盤に潅水可能な不織布、織布、多孔質セラミック、連続気泡を形成しているスポンジ、竹、炭等が挙げられる。
潅水手段は、あらかじめトレイ本体に一体成形されていても構わないし、後付しても構わない。
潅水手段は、あらかじめトレイ本体に一体成形されていても構わないし、後付しても構わない。
植栽基盤としては、植物が生育可能であれば特に限定されないが、雨水等によって流れることがなく、できるだけ軽量なものが好ましく、たとえば、ヤシガラ炭と軽石とをコンクリートで固めた多孔質体(たとえば、浅間軽石社の商品名ココターフSLIM)や、ココヤシの繊維カスおよびヤシガラ炭をマット状にかためたもの(たとえば、上田敷物工場社の商品名コイヤーマンタイル)、間伐材チップの焼成物(たとえば、地奨住建社製の商品名初芝くん)や無機質材料を発泡させたセラミック製植栽基盤(たとえば、ドコー社製の商品名PLANT CAST)などが挙げられる。
植栽される植物としては、特に限定されないが、たとえば、芝、セダム、苔等が挙げられる。
植栽される植物としては、特に限定されないが、たとえば、芝、セダム、苔等が挙げられる。
本発明のトレイは、以上のように、箱状をしたトレイ本体と、一端がトレイ本体内に臨むとともに、底がトレイ本体の側壁の上端より低い位置に設けられた少なくとも1本の樋状体がトレイ本体の側壁から外側に延出するように設けられ、トレイ本体の側壁の前記樋状体が設けられた部分に対面する部分の上端に、前記樋状体が嵌り込む樋状体嵌合用切欠が設けられているので、植栽基盤を植栽基盤収容部に収容した状態で、樋状体が屋根勾配の上側または下側に配置されるとともに、屋根勾配の上側または下側に配置された屋根緑化用樹脂トレイの樋状体が、屋根勾配の下側または上側に配置された屋根緑化用樹脂トレイの樋状体嵌合用切欠に嵌り込んだ状態で屋根の上に屋根勾配に沿うように敷設するようにすれば、トレイをオーバーフローしようとする雨水等は、樋状体を通って次々に下流側のトレイに流れ込む。そして、最下端に位置するトレイの樋状体あるいは樋状体嵌合用切欠を介して屋根上あるいは軒先の樋に流れ落ちる。したがって、大雨が降った場合でも、トレイからオーバーフローした雨水等が軒先の樋の一部に局部的に流れ込んで、樋からあふれ出るということがなくなる。
また、日照りが続いて各トレイに給水する必要が生じた場合も、最上流のトレイに給水し、オーバーフローによって樋状体を介して次々に下流のトレイに給水することができ、屋根の最上部に給水配管を設けておけば良くなり、配管が簡易化できる。
また、日照りが続いて各トレイに給水する必要が生じた場合も、最上流のトレイに給水し、オーバーフローによって樋状体を介して次々に下流のトレイに給水することができ、屋根の最上部に給水配管を設けておけば良くなり、配管が簡易化できる。
本発明のトレイにおいて、植栽基盤収容部の下方に貯水部を備えている構成とすれば、貯水部に溜まった水の蒸散によって植栽基盤に潅水することができる。また、潅水手段を用いれば、この貯水部に溜まった水を、潅水手段を用いて植栽基盤に潅水することができる。すなわち、長期間給水しなくても植栽基盤に植えられた植物が枯れたりすることがない。
さらに、植栽基盤収容部に収容された植栽基盤に貯水部に貯水された水を潅水する潅水手段をトレイ本体に一体に備えている構成とすれば、潅水手段を別途用意する必要がなく、より容易に本発明の屋根緑化構造を構築することができる。
そして、折板屋根用であって、一部に折板の谷部に嵌り込むように下方に突出する突部を有し、折板屋根の屋根勾配に直交する方向の両側に谷部を挟んだ隣り合う折板屋根の山部に受けられる係止部を備えている構成とすれば、折板屋根の全面に屋根勾配に沿ってうまく位置決めした状態で敷設することができる。
また、上記突部を、係止部を山部に受けさせた状態で、突部の底と、折板屋根の谷部の底との間に隙間が形成される大きさとすれば、この隙間がトレイの側部から流れ出た雨水等の流路となり、うまく折板屋根の谷部に沿って軒先の樋に流れ込む。
本発明の屋根緑化構造は、複数の本発明の屋根緑化用樹脂トレイが、それぞれ植栽基盤を植栽基盤収容部に収容した状態で、樋状体が屋根勾配の上側または下側に配置されるとともに、屋根勾配の上側または下側に配置された屋根緑化用樹脂トレイの樋状体が、屋根勾配の下側または上側に配置された屋根緑化用樹脂トレイの樋状体嵌合用切欠に嵌り込んだ状態で屋根の上に屋根勾配に沿うように敷設されているので、大雨が降った場合でも、トレイからオーバーフローした雨水等が軒先の樋の一部に局部的に流れ込んで、樋からあふれ出るということがなくなる。
また、日照りが続いて各トレイに給水する必要が生じた場合も、最上流のトレイに給水し、オーバーフローによって樋状体を介して次々に下流のトレイに給水することができ、屋根の最上部に給水配管を設けておけば良くなり、配管が簡易化できる。
また、日照りが続いて各トレイに給水する必要が生じた場合も、最上流のトレイに給水し、オーバーフローによって樋状体を介して次々に下流のトレイに給水することができ、屋根の最上部に給水配管を設けておけば良くなり、配管が簡易化できる。
以下に、本発明を、その実施の形態をあらわす図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1および図2は、本発明にかかる屋根緑化用樹脂トレイの第1の実施の形態をあらわしている。
図1および図2は、本発明にかかる屋根緑化用樹脂トレイの第1の実施の形態をあらわしている。
図1および図2に示すように、このトレイAは、耐候性を高めたPPの射出成形品であって、トレイ本体1と、1つの樋状体2とを備えている。
トレイ本体1は、図3および図4に示すように、折板屋根3の谷部31に嵌り込むように下方に突出する突部11を有し、折板屋根3の屋根勾配に直交する方向の両側に谷部31を挟んだ隣り合う折板屋根3の山部32に受けられる係止部12を備え、突部11内が貯水部13となっているとともに、係止部12内に設けられた植栽基盤受面12aおよび貯水部13の上部が植栽基盤4を収容する植栽基盤収容部14となっている。
トレイ本体1は、図3および図4に示すように、折板屋根3の谷部31に嵌り込むように下方に突出する突部11を有し、折板屋根3の屋根勾配に直交する方向の両側に谷部31を挟んだ隣り合う折板屋根3の山部32に受けられる係止部12を備え、突部11内が貯水部13となっているとともに、係止部12内に設けられた植栽基盤受面12aおよび貯水部13の上部が植栽基盤4を収容する植栽基盤収容部14となっている。
また、貯水部13は、植栽基盤4を受ける2つの仕切り壁15が立設されている。
2つの仕切り壁15は、その上端面が植栽基盤受面12aと略同じ高さ位置になるように形成されているとともに、底部付近に仕切り壁15間の通水用切欠孔15aが設けられている。
2つの仕切り壁15は、その上端面が植栽基盤受面12aと略同じ高さ位置になるように形成されているとともに、底部付近に仕切り壁15間の通水用切欠孔15aが設けられている。
樋状体2は、その一端が、トレイ本体1の植栽基盤収容部14の長手方向の側壁で、トレイ本体1に開口するとともに、その底が側壁の上端より低い位置である植栽基盤受面12aより低い位置に来るようにトレイ本体1に一体成形されている。
樋状体2の他端には、下方に係止爪21が突設されている。
樋状体2の他端には、下方に係止爪21が突設されている。
また、植栽基盤収容部14の側壁の樋状体2と対面する位置には、樋状体2が嵌合可能な樋状体嵌合用切欠10が設けられている。
樋状体嵌合用切欠10は、樋状体2の外形より少し大きい矩形をしている。
樋状体嵌合用切欠10は、樋状体2の外形より少し大きい矩形をしている。
このトレイAは、以上のようになっており、図2および図3に示すように、貯水部13内に潅水手段としての不織布5aを仕切り壁15の上端以上まで充填したのち、ココヤシの繊維カスおよびヤシガラ炭をマット状にかためた(たとえば、上田敷物工場社の商品名コイヤーマンタイル)植栽基盤4を植栽基盤収容部14に収容する。
そして、図3および図4に示すように、樋状体2を折板屋根3の屋根勾配の下流側を向くとともに、突部11が折板屋根3の谷部31にはまり込み、両係止部12が折板屋根3の山部32に受けられ、かつ、樋状体2が下流側の切欠10内にはまり込むようにトレイAを折板屋根3上に敷設することによって容易に本発明の屋根緑化構造を構築することができる。
そして、図3および図4に示すように、樋状体2を折板屋根3の屋根勾配の下流側を向くとともに、突部11が折板屋根3の谷部31にはまり込み、両係止部12が折板屋根3の山部32に受けられ、かつ、樋状体2が下流側の切欠10内にはまり込むようにトレイAを折板屋根3上に敷設することによって容易に本発明の屋根緑化構造を構築することができる。
また、樋状体2の底が植栽基盤受面12aより低い位置に来るようにトレイ本体1に一体成形されているので、植栽基盤4が貯水部13に貯水された水に直接浸かることがない。したがって、根腐れ等の問題も解消できる。
さらに、樋状体嵌合用切欠10が、樋状体2の外形より少し大きい矩形をしているので、樋状体2を嵌合させる際に少し遊びがあり、施工性がよい。
さらに、樋状体嵌合用切欠10が、樋状体2の外形より少し大きい矩形をしているので、樋状体2を嵌合させる際に少し遊びがあり、施工性がよい。
なお、トレイAは、たとえば、図4に示すように、折板屋根3のハゼ接ぎ部33に受け台61を備えた金具6を取り付け、折板屋根3の水平方向に位置する金具6の受け台61に押えバー7を掛け渡し、この押えバー7をボルト71とナット72とによって受け台61に固定するなどの方法によって、風等によって屋根からずり落ちたり、飛んだりしないようにしておくことが好ましい。
また、樋状体2と樋状体嵌合用切欠10との嵌合部には、パッキン等を介在させて、上側のトレイAをオーバーフローした雨水等が樋状体2を介して確実に下側のトレイA内に流れ込むようにしてもよい。
また、樋状体2と樋状体嵌合用切欠10との嵌合部には、パッキン等を介在させて、上側のトレイAをオーバーフローした雨水等が樋状体2を介して確実に下側のトレイA内に流れ込むようにしてもよい。
上記屋根緑化構造によれば、雨が降ると、植栽基盤4を通り抜けた雨水は、貯水部13に貯水される。そして、大雨などの際には、貯水部13に貯水しきれない雨水が、樋状体2を介してつぎつぎと下流側のトレイAに流れ込み、最下流のトレイAの樋状体2を介して屋根の軒先側へ排水される。
また、貯水部13に貯水された水は、不織布5aによる毛細管現象によって徐々に植栽基盤4に潅水されるとともに、蒸散によっても植栽基盤4に潅水される。
したがって、植栽基盤4に植えられた芝等の植物が少々日照りが続いても枯れたりすることがない。
したがって、植栽基盤4に植えられた芝等の植物が少々日照りが続いても枯れたりすることがない。
図5は、本発明にかかる屋根緑化用樹脂トレイの第2の実施の形態をあらわしている。
図5に示すように、このトレイBは、仕切り壁15の表面が潅水手段としての連続気泡樹脂発泡体からなるカバー5bで被覆されている以外は、上記トレイAと同様になっている。
図5に示すように、このトレイBは、仕切り壁15の表面が潅水手段としての連続気泡樹脂発泡体からなるカバー5bで被覆されている以外は、上記トレイAと同様になっている。
このトレイBは、以上のように、仕切り壁15の表面が潅水手段としての連続気泡樹脂発泡体からなるカバー5bで被覆されているので、上記トレイAのように貯水部13内に不織布5aを充填しなくても、貯水部13に貯水された水は、カバー5bの連続気泡による毛細管現象によって仕切り壁5bで受けられた植栽基盤4に潅水される。
図6および図7は、本発明にかかる屋根緑化用樹脂トレイの第3の実施の形態をあらわしている。
図6および図7に示すように、このトレイCは、仕切り壁15に代えて、円柱状をした多孔質セラミック製の柱5cが潅水手段および植栽基盤4の受けとして貯水部13内に立設されている以外は、上記トレイAと同様になっている。
図6および図7に示すように、このトレイCは、仕切り壁15に代えて、円柱状をした多孔質セラミック製の柱5cが潅水手段および植栽基盤4の受けとして貯水部13内に立設されている以外は、上記トレイAと同様になっている。
すなわち、このトレイCによれば、貯水部13内に溜まった水が柱5cを介して毛細管現象によって植栽基盤4に潅水されるようになっている。
本発明は、上記の実施の形態に限定されない。たとえば、上記の実施の形態では、樋状体が、トレイ本体の一箇所に設けられていたが、二箇所以上に設けられていても構わない。
上記の実施の形態では、折板屋根上にトレイが敷設されるようになっていたが、瓦屋根などの上に架台を組み、この架台上にトレイを受けさせるようにしても構わない。
上記の実施の形態では、不織布を貯水部に充填するようにしていたが、織布や不織布のシートやテープの上端を植栽基盤と係止部や仕切り壁の上端との間に挟み込み、下端を貯水部の底までたらしておくようにしても構わない。
上記の実施の形態では、不織布を貯水部に充填するようにしていたが、織布や不織布のシートやテープの上端を植栽基盤と係止部や仕切り壁の上端との間に挟み込み、下端を貯水部の底までたらしておくようにしても構わない。
上記の実施の形態では貯水部および潅水手段が設けられていたが、貯水部および潅水手段はなくても構わない。また、貯水部および潅水手段がない場合、トレイ本体の底に水抜き穴を設けるようにしても構わない。
上記の実施の形態では、樋状体嵌合用切欠が、樋状体の外形より少し大きい矩形をしていたが、樋状体の外形と略同じ形状をしていても構わない。
上記の実施の形態では、樋状体嵌合用切欠が、樋状体の外形より少し大きい矩形をしていたが、樋状体の外形と略同じ形状をしていても構わない。
A、B,C 屋根緑化用樹脂トレイ
1 トレイ本体
10 樋状体嵌合用切欠
11 突部
12 係止部
13 貯水部
14 植栽基盤収容部
2 樋状体
3 折板屋根
31 谷部
32 山部
4 植栽基盤
5a 不織布(潅水手段)
5b カバー(潅水手段)
5c 柱(潅水手段)
1 トレイ本体
10 樋状体嵌合用切欠
11 突部
12 係止部
13 貯水部
14 植栽基盤収容部
2 樋状体
3 折板屋根
31 谷部
32 山部
4 植栽基盤
5a 不織布(潅水手段)
5b カバー(潅水手段)
5c 柱(潅水手段)
Claims (6)
- 植栽基盤を収容する植栽基盤収容部が内部に設けられた屋根緑化用樹脂トレイにおいて、
箱状をしたトレイ本体と、一端がトレイ本体内に臨むとともに、底がトレイ本体の側壁の上端より低い位置に設けられた少なくとも1本の樋状体がトレイ本体の側壁から外側に延出するように設けられ、トレイ本体の側壁の前記樋状体が設けられた部分に対面する部分の上端に、前記樋状体が嵌り込む樋状体嵌合用切欠が設けられていることを特徴とする屋根緑化用樹脂トレイ。 - 植栽基盤収容部の下方に貯水部を備えている請求項1に記載の屋根緑化用樹脂トレイ。
- 植栽基盤収容部に収容された植栽基盤に貯水部に貯水された水を潅水する潅水手段をトレイ本体に一体に備える請求項2に記載の屋根緑化用樹脂トレイ。
- 折板屋根用であって、一部に折板の谷部に嵌り込むように下方に突出する突部を有し、折板屋根の屋根勾配に直交する方向の両側に谷部を挟んだ隣り合う折板屋根の山部に受けられる係止部を備えている請求項1〜請求項3のいずれかに記載の屋根緑化用樹脂トレイ。
- 突部が、係止部を山部に受けさせた状態で、突部の底と、折板屋根の谷部の底との間に隙間が形成される大きさになっている請求項4に記載の屋根緑化用樹脂トレイ。
- 請求項1〜請求項5のいずれかに記載の複数の屋根緑化用樹脂トレイが、それぞれ植栽基盤を植栽基盤収容部に収容した状態で、樋状体が屋根勾配の上側または下側に配置されるとともに、屋根勾配の上側または下側に配置された屋根緑化用樹脂トレイの樋状体が、屋根勾配の下側または上側に配置された屋根緑化用樹脂トレイの樋状体嵌合用切欠に嵌り込んだ状態で屋根の上に屋根勾配に沿うように敷設されていることを特徴とする屋根緑化構造。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008113653A (ja) * | 2006-10-14 | 2008-05-22 | Sadao Matsumoto | 水盤、灌水装置、屋上緑化装置及び給水方法 |
JP2010088402A (ja) * | 2008-10-10 | 2010-04-22 | Kiyoshima Ikuyo | 育苗箱ホルダー |
CN111418392A (zh) * | 2020-04-28 | 2020-07-17 | 南京林业大学 | 一种用于斜坡绿化的装置 |
KR102338862B1 (ko) * | 2021-05-10 | 2021-12-14 | 주식회사 농업회사법인 용문농원 | 모듈형 식물 실내재배장치 |
-
2006
- 2006-09-12 JP JP2006246708A patent/JP2008067607A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008113653A (ja) * | 2006-10-14 | 2008-05-22 | Sadao Matsumoto | 水盤、灌水装置、屋上緑化装置及び給水方法 |
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KR102338862B1 (ko) * | 2021-05-10 | 2021-12-14 | 주식회사 농업회사법인 용문농원 | 모듈형 식물 실내재배장치 |
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