JP2007236702A - 洗濯機 - Google Patents
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Abstract
【課題】洗濯物を加熱する際、段階的に加熱して洗濯物をムラなく全体的に温めることができる洗濯機、外部の状況変化に対応した加熱制御を行なうことができる洗濯機または水温が適切でないときに、正しく水温エラーの処理を行なうことができる洗濯機を提供すること。
【解決手段】ドラム4に収容された洗濯物が、蒸気によって、設定温度より10℃低い温度で加熱された後、設定温度で1分間加熱されるように制御される。また、設定温度での加熱時間の計測は、ドラム4の温度が設定温度に達したときから開始される。さらに、各運転コースにおいて実行される各運転工程に設定される設定水温のうち、最も高い設定値に基づき、エラー検知温度が設定される。
【選択図】図3
【解決手段】ドラム4に収容された洗濯物が、蒸気によって、設定温度より10℃低い温度で加熱された後、設定温度で1分間加熱されるように制御される。また、設定温度での加熱時間の計測は、ドラム4の温度が設定温度に達したときから開始される。さらに、各運転コースにおいて実行される各運転工程に設定される設定水温のうち、最も高い設定値に基づき、エラー検知温度が設定される。
【選択図】図3
Description
この発明は、洗濯物を収容して洗濯を行うことができる洗濯機に関する。
従来から、洗濯前の洗濯物に蒸気を与えることによって、蒸気の力で洗濯物の汚れを分解する洗濯機や、加熱された洗濯水によって洗濯物を洗濯する洗濯機が知られている。特許文献1には、洗濯兼脱水槽内に蒸気を供給する洗濯機が提案されている。また、特許文献2には、温水が溜められた水槽にスチームを供給することによって、溜められた温水を加熱する洗濯機が提案されている。
特開2003−93775号公報
特開2005−177445号公報
上記特許文献1の洗濯機においては、洗い行程の前に洗濯物に蒸気を当てることにより、脂汚れやしみ汚れなどのこびりついた頑固な汚れを蒸気の力で分解し、つぎの洗い行程で、分解されたこれらの汚れを除去している。一方、特許文献2の洗濯機においては、洗い行程前に、水槽内にスチームを供給することによって、水槽に溜められた温水を、たとえば、60℃まで一気に加熱して、その後、洗い行程を行なっている。
ところで、近年、洗濯物の特定部位に特殊な洗剤を塗布して、その洗濯物の洗濯を洗濯機で行なうことが考えられている。たとえば、カッターシャツの襟元や袖口に塗布された後、加熱されることによって活性化して、しみ汚れなどを落とすことができる特殊洗剤(しみ抜き洗剤)が開発されており、係る特殊洗剤の有効活用が望まれている。
上記特殊洗剤を用いて洗濯を行なう場合において、上記従来技術のように、高温の蒸気を直接洗濯物に供給して洗濯物を加熱するやり方や、洗濯水の温度を設定温度まで一気に加熱するやり方では、洗剤が急過熱されて、その成分が分解してしまう場合がある。
上記特殊洗剤を用いて洗濯を行なう場合において、上記従来技術のように、高温の蒸気を直接洗濯物に供給して洗濯物を加熱するやり方や、洗濯水の温度を設定温度まで一気に加熱するやり方では、洗剤が急過熱されて、その成分が分解してしまう場合がある。
また、上記のように洗濯物を加熱する場合においては、外部の状況変化、たとえば、外気温などの変化に対応した加熱制御を行なう必要がある。
さらに、シルクなどの高温に弱い衣類の洗濯を、水を加熱して行なう場合においては、水が設定温度以上に加熱されたときに、水温エラーを処理する必要があり、加熱が適切に行なわれることが望まれる。
さらに、シルクなどの高温に弱い衣類の洗濯を、水を加熱して行なう場合においては、水が設定温度以上に加熱されたときに、水温エラーを処理する必要があり、加熱が適切に行なわれることが望まれる。
この発明は、かかる背景のもとでなされたもので、洗濯物を加熱する際、段階的に加熱して、洗濯物をムラなく全体的に温めることができる洗濯機を提供することを主たる目的とする。
また、この発明は、外部の状況変化に対応した加熱制御を行なうことができる洗濯機を提供することを別の目的とする。
また、この発明は、外部の状況変化に対応した加熱制御を行なうことができる洗濯機を提供することを別の目的とする。
さらに、この発明は、水温が適切でないときに、正しく水温エラーの処理を行なうことができる洗濯機を提供することを別の目的とする。
請求項1記載の発明は、被洗物を収容して、前記被洗物の洗濯、脱水などを行なうための処理槽と、前記被洗物を加熱するために、前記処理槽へ蒸気を供給するための蒸気供給手段とを有する洗濯機であって、前記処理槽内の温度を検知するための温度検知手段と、設定温度を定めるための温度設定手段と、前記温度検知手段が検知する検知温度が、前記設定温度より予め定める温度だけ低い準設定温度で、予め定める第1時間が経過するように、前記処理槽へ蒸気を供給するための第1蒸気供給制御手段と、前記第1時間の経過後、前記検知温度が前記設定温度で、予め定める第2時間が経過するように、前記処理槽へ蒸気を供給するための第2蒸気供給制御手段とを含むことを特徴とする、洗濯機である。
請求項2記載の発明は、前記第1蒸気供給制御手段は、相対的に低い前記準設定温度から、相対的に高い前記準設定温度まで、前記処理槽内の前記検知温度が段階的に上昇していくように蒸気供給を制御することを特徴とする、請求項1記載の洗濯機である。
請求項3記載の発明は、前記第2蒸気供給制御手段は、前記検知温度が前記設定温度に達した後、前記第2時間の計測を開始することを特徴とする、請求項1または2記載の洗濯機である。
請求項3記載の発明は、前記第2蒸気供給制御手段は、前記検知温度が前記設定温度に達した後、前記第2時間の計測を開始することを特徴とする、請求項1または2記載の洗濯機である。
請求項4記載の発明は、前記第1蒸気供給制御手段は、前記検知温度が前記準設定温度に達した後、前記第1時間の計測を開始することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の洗濯機である。
請求項5記載の発明は、前記蒸気供給手段は、前記処理槽に接続された供給路と、前記供給路に介在され、前記供給路を開閉するためのバルブとを含み、前記第1蒸気供給制御手段は、前記バルブを開閉することにより、前記処理槽内の前記検知温度が前記準設定温度となるように蒸気供給を制御することを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の洗濯機である。
請求項5記載の発明は、前記蒸気供給手段は、前記処理槽に接続された供給路と、前記供給路に介在され、前記供給路を開閉するためのバルブとを含み、前記第1蒸気供給制御手段は、前記バルブを開閉することにより、前記処理槽内の前記検知温度が前記準設定温度となるように蒸気供給を制御することを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の洗濯機である。
請求項6記載の発明は、前記第2蒸気供給制御手段は、前記バルブを開閉することにより、前記処理槽内の前記検知温度が前記設定温度となるように蒸気供給を制御することを特徴とする、請求項5記載の洗濯機である。
請求項7記載の発明は、前記温度検知手段は、前記処理槽に溜められた水の温度を検知するための水温度検知手段を含み、前記水温度検知手段が、前記処理槽内の前記被洗物を処理する一連の工程における最高設定温度に基づくエラー検知温度を検知したとき、エラー処理することを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載の洗濯機である。
請求項7記載の発明は、前記温度検知手段は、前記処理槽に溜められた水の温度を検知するための水温度検知手段を含み、前記水温度検知手段が、前記処理槽内の前記被洗物を処理する一連の工程における最高設定温度に基づくエラー検知温度を検知したとき、エラー処理することを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載の洗濯機である。
請求項1記載の発明によれば、被洗物は、蒸気によって準設定温度で第1時間加熱された後、設定温度で第2時間加熱される。つまり、準設定温度<設定温度とし、槽内温度を一気に設定温度まで高めず、まず、準設定温度にして一定時間経過後、設定温度にする。こうすると、被洗物を、設定温度で一気に加熱せずに、段階的に加熱することができるので、洗濯物をムラなく全体的に温めることができる。その結果、たとえば、被洗物に予め所定の洗剤、たとえば、所定の温度で活性化するしみ抜き洗剤などを塗布して、上記所定の洗剤を加熱して洗濯する場合において、洗剤成分を活性化させて、頑固なしみ汚れなどを落とすことができる。また、被洗物は段階的に加熱されるので、洗剤成分が急過熱されて分解することがない。
請求項2記載の発明によれば、蒸気は、相対的に低い準設定温度から、相対的に高い準設定温度まで、温度検知手段の検知温度が段階的に上昇するように供給される。つまり、準設定温度は、第1準設定温度<第2準設定温度<・・・<第n準設定温度と、多段階に設定してもよい。こうすると、被洗物を、段階的に温度を上げてじっくり加熱することができるので、洗濯物をムラなく全体的に温めることができる。その結果、たとえば、被洗物に予め所定の洗剤、たとえば、所定の温度で活性化するしみ抜き洗剤などを塗布して、上記所定の洗剤を加熱して洗濯する場合において、洗剤成分を活性化させて、頑固なしみ汚れなどを落とすことができる。また、被洗物は段階的に加熱されるので、洗剤成分が急過熱されて分解することがない。
請求項3記載の発明によれば、第2時間の計測は、検知温度が設定温度に達したときに開始される。そのため、外部の状況変化、たとえば、外気温などの変化に対応して洗濯物の加熱を効率よく行なうことができる。つまり、蒸気による加熱が行われる工程の工程時間を予め設定すると、外気温が低い冬期などでは、検知温度が設定温度に達するまでに必要な加熱時間が、予め設定された工程時間の大部分を占めるため、設定温度に達してからの加熱時間が短くなり、加熱不十分による洗浄不良が生じる場合がある。一方、外気温が高い夏期などでは、検知温度が設定温度まで短時間で達するため、設定温度での加熱時間が必要以上に長くなり、冗長な加熱が行われる場合がある。しかし、第2時間の計測が、設定温度に達したときに開始されるのであれば、このような不具合を防止することができる。
請求項4記載の発明によれば、第1時間の計測は、検知温度が準設定温度に達したときに開始される。そのため、外部の状況変化、たとえば、外気温などの変化に対応して洗濯物の加熱を行なうことができる。たとえば、外気温が低いために加熱効率が低下する冬期などのように、検知温度が準設定温度に達するまでに必要な加熱時間が長くなる場合でも、準設定温度での加熱を第1時間行なって、段階的に加熱することができるので、洗濯物をムラなく全体的に温めることができる。
請求項5記載の発明によれば、蒸気供給は、供給路に設けられたバルブが開閉されることによって、検知温度が準設定温度となるように制御される。そのため、複雑な操作をする必要がなく、バルブの開閉という単純な操作で適切に被洗物を準設定温度で加熱することができる。
請求項6記載の発明によれば、蒸気供給は、供給路に設けられたバルブが開閉されることによって、検知温度が設定温度となるように制御される。そのため、複雑な操作をする必要がなく、バルブの開閉という単純な操作で適切に被洗物を設定温度で加熱することができる。
請求項6記載の発明によれば、蒸気供給は、供給路に設けられたバルブが開閉されることによって、検知温度が設定温度となるように制御される。そのため、複雑な操作をする必要がなく、バルブの開閉という単純な操作で適切に被洗物を設定温度で加熱することができる。
請求項7記載の発明によれば、水温度検知手段が、処理槽内の被洗物を処理する一連の工程、たとえば、洗い工程、すすぎ工程、脱水工程などにおける最高設定温度に基づくエラー検知温度を検知したときに、水温エラーの処理が行なわれる。そのため、不要な水温エラーの処理を回避することができるので、効率よく加熱することができる。つまり、処理槽内の水の排水が行なわれずに、水温の設定値が高い運転工程から水温の設定値が低い運転工程へと移行する場合においては、各運転工程の水温の設定値に基づきエラー検知温度が設定されていると、水温の設定値が低い運転工程へ移行後の初期に水温エラーが発生する場合がある。しかし、各運転工程の設定水温のうち、最高設定水温に基づきエラー検知温度が設定されていると、このような水温エラーを回避することができる。
図1は、この発明の一実施形態に係るドラム式洗濯機の概略配管図である。
図1において、このドラム式洗濯機1は、内部に水や蒸気を溜めることができる外槽3と、外槽3内に回転可能に配置されている略円筒状の内槽としてのドラム4とを備え、このドラム4内に洗濯物を収容して洗濯を行うことができるものであって、主にコインランドリー店舗、クリーニング施設、一般家庭などに導入される。この発明では、外槽3およびドラム4が処理槽を構成している。
図1において、このドラム式洗濯機1は、内部に水や蒸気を溜めることができる外槽3と、外槽3内に回転可能に配置されている略円筒状の内槽としてのドラム4とを備え、このドラム4内に洗濯物を収容して洗濯を行うことができるものであって、主にコインランドリー店舗、クリーニング施設、一般家庭などに導入される。この発明では、外槽3およびドラム4が処理槽を構成している。
ドラム4には、その内周面の円周方向に、バッフル5が略等間隔に、たとえば、3箇所突設され、洗濯時には、ドラム4が回転されると、収容された洗濯物はバッフル5により持ち上げられ、自然落下されるいわゆる叩き洗いが行なわれる。
外槽3の周囲には、給水口6、温水給水装置23および蒸気流入口31が設けられている。
外槽3の周囲には、給水口6、温水給水装置23および蒸気流入口31が設けられている。
給水口6は、外部にある給水設備、たとえば、水道栓など(図示せず)から、水を機内に取り入れるためのものであり、給水管7の一端に形成された開口部である。給水管7の他端が、外槽3の周面壁に接続されることにより、給水管7を介して給水口6と外槽3内とは連通している。すなわち、洗濯時においては、給水口6を介して水が機内に供給され、給水管7を通って外槽3内に導かれる。
また、給水管7の途中には、給水用ストレーナ8、逆止弁9、分岐部11、給水バルブ10および合流部29が、水の流れ方向に見て上流側から、この順序で介挿されている。給水用ストレーナ8によって水に混入している異物などが除去され、逆止弁9によって水の逆流が防止されるようになっている。
分岐部11においては、外槽3に助剤、たとえば、洗剤などを含む洗浄水を供給するための助剤給水管12が、給水管7から分岐され、助剤給水管12の終端が、外槽3の周面壁に接続されることにより、助剤給水管12を介して給水口6と外槽3内は連通している。洗濯時において、洗剤などを使用して洗濯物を洗う場合、給水される水は、給水バルブ10が閉じられることにより、分岐部11から助剤給水管12に流れ出し、助剤給水管12および後述する収容部14を通って、外槽3内に導かれる。
分岐部11においては、外槽3に助剤、たとえば、洗剤などを含む洗浄水を供給するための助剤給水管12が、給水管7から分岐され、助剤給水管12の終端が、外槽3の周面壁に接続されることにより、助剤給水管12を介して給水口6と外槽3内は連通している。洗濯時において、洗剤などを使用して洗濯物を洗う場合、給水される水は、給水バルブ10が閉じられることにより、分岐部11から助剤給水管12に流れ出し、助剤給水管12および後述する収容部14を通って、外槽3内に導かれる。
具体的に説明すると、助剤給水管12は、その途中で、洗剤用給水管17と柔軟剤用給水管18とに分岐されている。収容部14は、洗濯に使用するための助剤、たとえば、洗剤や柔軟剤を収容するための部屋であり、その内部には、たとえば、洗剤を収容するための洗剤収容部15と、たとえば、柔軟剤を収容するための柔軟剤収容部16とが備えられている。洗剤収容部15および柔軟剤収容部16の上部には、洗剤用給水管17の終端である洗剤用水出口19および柔軟剤用給水管18の終端である柔軟剤用水出口20が、それぞれ開口されている。
よって、洗剤用給水管17および/または柔軟剤用給水管18を介して収容部14に供給される水は、洗剤収容部15および/または柔軟剤収容部16に収容された洗剤および/または柔軟剤を溶解する。そして、これら洗剤および/または柔軟剤が溶解した水は、助剤給水管12を通って外槽3内に導かれる。
なお、洗剤用給水管17および柔軟剤用給水管18の途中には、それぞれ、洗剤用給水バルブ21および柔軟剤用給水バルブ22が設けられているため、これらのバルブを操作することにより、洗剤および/または柔軟剤が溶解された水を、適宜選択して供給することができる。
なお、洗剤用給水管17および柔軟剤用給水管18の途中には、それぞれ、洗剤用給水バルブ21および柔軟剤用給水バルブ22が設けられているため、これらのバルブを操作することにより、洗剤および/または柔軟剤が溶解された水を、適宜選択して供給することができる。
また、助剤給水管12の途中には、助剤給水バルブ13が介挿されている。この助剤給水バルブ13は、洗剤収容部15および/または柔軟剤収容部16への給水量を調整するための手動バルブであり、たとえば、ユーザは、収容部14に給水をする際、洗剤収容部15および/または柔軟剤収容部16から水が溢れ出たりしないかどうかをチェックしながら、助剤給水バルブ13を回転させることにより、給水量を調整することができる。
温水給水装置23は、水道水の他に、外部に設置される温水供給設備、たとえば、給湯器など(図示せず)から供給される温水を、機内に取り入れるためのものである。
温水給水装置23には、温水給水口24が設けられている。温水給水口24は、温水給水管25の一端に形成された開口部であり、温水給水口24が、外部の温水供給設備と接続されることにより、温水が温水給水装置23内に取り入れられる。温水給水管25の他端である温水給水管接続部26は、一端が合流部29に接続される温水給水装置接続管30の他端と接続されている。洗濯時において、たとえば、温水を使用して洗濯物を洗いたい場合、温水給水口24から供給される温水は、給水バルブ10が閉じられ、温水給水管25の途中に介挿された温水バルブ28が開かれることにより、温水給水管25を通って、合流部29において給水管7の給水バルブ10の下流側へと流れ出し、外槽3内に導かれる。
温水給水装置23には、温水給水口24が設けられている。温水給水口24は、温水給水管25の一端に形成された開口部であり、温水給水口24が、外部の温水供給設備と接続されることにより、温水が温水給水装置23内に取り入れられる。温水給水管25の他端である温水給水管接続部26は、一端が合流部29に接続される温水給水装置接続管30の他端と接続されている。洗濯時において、たとえば、温水を使用して洗濯物を洗いたい場合、温水給水口24から供給される温水は、給水バルブ10が閉じられ、温水給水管25の途中に介挿された温水バルブ28が開かれることにより、温水給水管25を通って、合流部29において給水管7の給水バルブ10の下流側へと流れ出し、外槽3内に導かれる。
また、温水給水管25の途中には、温水に混入している異物などを除去するための温水用ストレーナ27が、水の流れ方向に見て、温水バルブ28より上流側に介挿されている。なお、温水給水装置23を設けることが困難な場合、たとえば、ドラム式洗濯機1の設置スペースに制限がある場合などにおいては、温水給水装置23を設けずに、外部の水道栓などから供給される水のみを使用する仕様にすることもできる。この場合は、外槽3に溜められる水を、後述する洗濯水蒸気供給管35を介して供給される蒸気によって加熱して、温水として使用することができる。
蒸気流入口31は、外部にある蒸気発生装置(図示せず)で生成された高温の蒸気を機内に取り入れるためのものである。そして、蒸気流入口31は、蒸気供給管32の一端に形成された開口部であり、蒸気供給管32には、その途中に、蒸気に含まれる異物を除去するための蒸気用ストレーナ33が設けられ、さらに、その蒸気用ストレーナ33の、蒸気の流れ方向に見て下流側においては、生蒸気供給管34と、洗濯水蒸気供給管35と、のり蒸気供給管36とに分岐されている。分岐された生蒸気供給管34、洗濯水蒸気供給管35およびのり蒸気供給管36のそれぞれの終端は、外槽3の周面壁に設けられた生蒸気流出口37、洗濯水蒸気流出口38およびのり蒸気流出口39にそれぞれ接続されている。
上記各供給管について詳しく説明すると、生蒸気供給管34は、ドラム4を加熱するために蒸気を供給するための管であり、その途中に生蒸気バルブ40が介挿され、その終端が、外槽3の周面壁に設けられた生蒸気流出口37に接続されている。なお、この実施形態では、生蒸気供給管34、生蒸気流出口37および生蒸気バルブ40が蒸気供給手段を構成している。
洗濯水蒸気供給管35は、外槽3内に溜められた水を加熱するために蒸気を供給するための管であり、その途中に洗濯水蒸気バルブ41が介挿され、その終端が、外槽3の周面壁に設けられた洗濯水蒸気流出口38に接続されている。これにより、たとえば、洗剤を含んだ洗浄水が外槽3に溜められている場合に蒸気を供給すると、洗浄水が加熱されて、洗浄水に含まれる洗剤成分の活性化を図ることができる。
のり蒸気供給管36は、のり水を含んだ蒸気を供給するための管であり、その途中にのり蒸気バルブ42およびエゼクタ43が、蒸気の流れ方向に見て上流側から、この順序で介挿され、その終端が、外槽3の周面壁に設けられたのり蒸気流出口39に接続されている。また、エゼクタ43には、のり水供給管44の一端が接続されており、のり水供給管44の他端は、のり水が溜められるのり水収容部45の途中に開口している。すなわち、のり蒸気供給管36に蒸気が供給されると、蒸気がエゼクタ43を通過する際に生じる負圧により、のり水供給管44から供給されるのり水が蒸気内に混入され、のり水を含んだ蒸気が、外槽3内に供給される。これにより、たとえば、ワイシャツなど型崩れをさせたくない衣類に、容易にのり付けを行なうことができる。
外槽3の上部には、外槽3内の空気を適宜排出するための排気口46が設けられ、排気口46には、排気管47の一端が接続されている。排気管47の他端は、機外に出ており(図示せず)、外槽3内の空気が機外に排出されるようになっている。また、排気管47の途中には、排出される空気の温度を測定する温度検知手段としての排気温度センサ48が設けられている。すなわち、外槽3内に蒸気を供給し続けた場合であっても、蒸気を含んだ空気が、排気管47を介して機外に排出されるため、蒸気が外槽3内に充満することによる湿度上昇を抑制し、また、排気温度センサ48により空気の温度、詳しくは、蒸気の供給によって温められた外槽3内の温度を測定して、蒸気の供給量を調整することができるようになっている。
また、外槽3の最下端部には、外槽3に溜められた水を排出するために、排水口49が形成されている。排水口49には、排水管50の一端が接続され、排水管50の他端は、機外の排水溝へとつながっている。また、排水管50の途中には、排水バルブ51が介挿されている。
また、外槽3には、所定の高さに溢水口52が設けられ、溢水口52には、溢水管53の上端が接続されている。溢水管53の下端は、排水管50の排水バルブ51よりも下流側に合流されているため、外槽3内の水が溢水口52の高さ以上に達した場合、その高さ以上の水が外部に排出されるようになっている。
また、外槽3には、所定の高さに溢水口52が設けられ、溢水口52には、溢水管53の上端が接続されている。溢水管53の下端は、排水管50の排水バルブ51よりも下流側に合流されているため、外槽3内の水が溢水口52の高さ以上に達した場合、その高さ以上の水が外部に排出されるようになっている。
さらに、外槽3には、溜められた水の水位を検知するための水位センサ54および溜められた水の温度を検知するための水温度検知手段としての水温度センサ55が設けられている。
このようなドラム式洗濯機1においては、ユーザが任意に運転コースを選択することにより、たとえば、洗い1工程→洗い2工程→すすぎ1工程→すすぎ2工程→すすぎ3工程→脱水工程の順に各運転工程が行われる。
このようなドラム式洗濯機1においては、ユーザが任意に運転コースを選択することにより、たとえば、洗い1工程→洗い2工程→すすぎ1工程→すすぎ2工程→すすぎ3工程→脱水工程の順に各運転工程が行われる。
また、たとえば、洗い工程の最初の工程である洗い1工程において、ドラム4内に洗濯物が収容された後、水が供給されるのに先立って、生蒸気バルブ40を開き、洗濯水蒸気バルブ41およびのり蒸気バルブ42を閉じて、蒸気流入口31から蒸気を投入することによって、蒸気供給管32から生蒸気供給管34を介して外槽3内に蒸気が供給されて、外槽3内に配置されたドラム4が加熱される加熱洗い工程が行われる。この加熱洗い工程を行うことによって、ドラム4内の洗濯物を温めて、たとえば、洗濯物の特定部位にしみ抜き洗剤などを塗布した場合に、そのしみ抜き洗剤を活性化させて、頑固なしみ汚れなどを分解することができる。
図2は、図1に示すドラム式洗濯機1における制御回路構成ブロック図であって、この発明に関連する部分を示したものである。
図2に示すように、ドラム式洗濯機1には、たとえば、マイクロコンピュータなどで構成された、温度設定手段、第1蒸気供給手段および第2蒸気供給手段としての制御部56が備えられている。
図2に示すように、ドラム式洗濯機1には、たとえば、マイクロコンピュータなどで構成された、温度設定手段、第1蒸気供給手段および第2蒸気供給手段としての制御部56が備えられている。
制御部56には、操作パネル58が接続されており、ユーザは、操作パネル58を操作することにより、ドラム式洗濯機1に所望の運転を行なわせることができる。また、制御部56には、ドラム4、生蒸気バルブ40、排気温度センサ48および水温度センサ55が接続されている。さらに、制御部56には、ドラム式洗濯機1の各運転工程、たとえば、洗い工程、すすぎ工程または脱水工程などの工程時間を計測するためのカウンタ57が内蔵されている。
操作パネル58には、この発明に関連するものとして、ユーザが、たとえば、ワイシャツスピードコースなどの運転コースを選択するためのプログラムセレクトキー59およびドラム式洗濯機1の運転動作にエラーが発生したことを、ユーザに知らせるためのエラー表示部60が配置されている。なお、ワイシャツスピードコースとは、ユーザが選択することができるドラム式洗濯機1の運転コースの1つであり、所定の洗剤、たとえば、所定の温度で活性化するしみ抜き洗剤などを、予めワイシャツの襟元や袖口に塗布して洗濯することにより、従来のワイシャツコースに比べて短時間でワイシャツの襟元や袖口の頑固なしみ汚れなどを除去できるコースである。
制御部56は、操作パネル58の操作、内蔵されるカウンタ57の計測時間または排気温度センサ48もしくは水温度センサ55からの入力信号(検知温度)に応じて、ドラム4および生蒸気バルブ40の切り換え制御を行なう。また、運転動作にエラーが発生した場合には、エラー表示部60にエラー表示を行なうことによって、ユーザに知らせる。
図3は、加熱洗い工程における蒸気による加熱制御を示すフローチャートである。また、図4は、加熱洗い工程における排気温度センサ48の検知温度の変化を示すタイムチャートである。以下、図3および図4を参照して、加熱洗い工程における蒸気による加熱制御について説明する。
図3は、加熱洗い工程における蒸気による加熱制御を示すフローチャートである。また、図4は、加熱洗い工程における排気温度センサ48の検知温度の変化を示すタイムチャートである。以下、図3および図4を参照して、加熱洗い工程における蒸気による加熱制御について説明する。
加熱洗い工程は、ドラム4が、準設定温度としての温度で加熱される加熱洗い工程前半部と設定温度としての温度で加熱される加熱洗い工程後半部とに区分され、たとえば、ワイシャツスピードコースにおいては、加熱洗い工程前半部が1分間行なわれて、たとえば、加熱洗い工程後半部が1分間行なわれる。
まず、加熱洗い工程前半部が開始されると、生蒸気バルブ40が開かれ、洗濯水蒸気バルブ41およびのり蒸気バルブ42が閉じられることにより、外部の蒸気発生装置(図示せず)で生成された蒸気が、生蒸気供給管34を介して外槽3内に投入される(ステップS1)。
まず、加熱洗い工程前半部が開始されると、生蒸気バルブ40が開かれ、洗濯水蒸気バルブ41およびのり蒸気バルブ42が閉じられることにより、外部の蒸気発生装置(図示せず)で生成された蒸気が、生蒸気供給管34を介して外槽3内に投入される(ステップS1)。
そして、蒸気投入から1分経過したか否かが判別される(ステップS2)。蒸気投入から1分経過していないことが判別されて(ステップS2のNo)、ドラム4の温度、つまり、排気温度センサ48の検知温度が、予め設定された設定温度、たとえば、80℃より10℃低い70℃以下であることが判別されると(ステップS3のNo)、蒸気の投入が継続される(ステップS5)。そして、排気温度センサ48の検知温度が、70℃より大きくなっていることが判別されるまで、ステップS2、ステップS3およびステップS5が、この順序で繰り返される(図4におけるT0〜T1)。
その後、排気温度センサ48の検知温度が、70℃より大きくなっていることが判別されると(ステップS3のYes)、生蒸気バルブ40が閉じられることにより、蒸気投入が停止される(ステップS4)。これにより、ドラム4が、設定温度である80℃まで一気に加熱されて、たとえば、ワイシャツの襟元や袖口に塗布された所定の洗剤の洗剤成分が、急過熱されて分解されることを防止することができる。そして、排気温度センサ48の検知温度が、70℃以下であることが判別されるまで、ステップS2、ステップS3およびステップS4が、この順序で繰り返される(図4におけるT1〜T2)。
その後、排気温度センサ48の検知温度度が70℃以下であることが判別されると(ステップS3のNo)、蒸気の投入が再開される(ステップS5)。そして、蒸気投入から1分経過したことが判別されるまで、上述した操作が繰り返される(図4におけるT2〜T3)。
このように、生蒸気バルブ40の開閉という単純な操作のみによって、加熱洗い工程前半部においては、ドラム4を設定温度である80℃まで加熱せずに、70℃前後の温度で加熱することができる。
このように、生蒸気バルブ40の開閉という単純な操作のみによって、加熱洗い工程前半部においては、ドラム4を設定温度である80℃まで加熱せずに、70℃前後の温度で加熱することができる。
その後、蒸気投入から1分経過したことが判別されると(ステップS2のYes)、加熱洗い工程後半部へ移行して、排気温度センサ48の検知温度が、80℃に達しているか否かが判別される(ステップS6)。排気温度センサ48の検知温度が、80℃に達していないことが判別されると(ステップS6のNo)、蒸気の投入が継続または再開される(ステップS7)。そして、排気温度センサ48の検知温度が、80℃に達していることが判別されるまで、ステップS6およびステップS7が、この順序で繰り返される(図4におけるT3〜T4)。
その後、排気温度センサ48の検知温度が、80℃に達していることが判別されると(ステップS6のYes)、カウンタ57によって加熱洗い工程後半部の工程時間の計測が開始される(ステップS8)。そして、カウンタ57による計測開始から1分経過していないことが判別されて(ステップS9のNo)、排気温度センサ48の検知温度が、80℃以下であることが判別されると(ステップS10のNo)、蒸気の投入が継続または再開される(ステップS12)。そして、排気温度センサ48の検知温度が、80℃より大きくなっていることが判別されるまで、ステップS9、ステップS10およびステップS12が、この順序で繰り返される(図4におけるT4〜T5)。
その後、排気温度センサ48の検知温度が、80℃より大きくなっていることが判別されると(ステップS10のYes)、生蒸気バルブ40が閉じられることにより、蒸気投入が停止されるか、停止が継続される(ステップS11)。これにより、蒸気が連続して供給されることによって、加熱温度が上昇していくことを防止することができる。そして、排気温度センサ48の検知温度が、80℃以下であることが判別されるまで、ステップS9、ステップS10およびステップS11が、この順序で繰り返される(図4におけるT5〜T6)。
その後、排気温度センサ48の検知温度が、80℃以下であることが判別されると(ステップS10のNo)、再び蒸気が投入される(ステップS12)。そして、排気温度センサ48の検知温度が、80℃より大きくなっていることが判別されるまで、上述した操作が繰り返される(図4におけるT6〜T7)。このように、生蒸気バルブ40の開閉という単純な操作のみによって、加熱洗い工程後半部においては、ドラム4を設定温度である80℃前後の温度で加熱することができる。
その後、カウンタ57の計測開始から1分経過したことが判別されると(ステップS9のYes)、加熱洗い工程後半部、つまり、加熱洗い工程が終了されて、次工程へ移行する。
このように、ドラム4が、設定温度である80℃まで一気に加熱されずに、いったん、設定温度より10℃低い70℃で1分間加熱された後、80℃で1分間加熱されるといった、段階的な加熱が行なわれるため、ドラム4内に収容された洗濯物をムラなく全体的に加熱することができる。その結果、たとえば、ワイシャツの襟元や袖口などに塗布された所定の洗剤、たとえば、所定の温度で活性化するしみ抜き洗剤などを活性化させて、しみ汚れなどの頑固な汚れを分解することができる。また、段階的に加熱されるので、洗剤成分が急過熱されて分解することがない。さらに、その制御も、生蒸気バルブ40の開閉という単純な操作のみによって行なうことができる。
このように、ドラム4が、設定温度である80℃まで一気に加熱されずに、いったん、設定温度より10℃低い70℃で1分間加熱された後、80℃で1分間加熱されるといった、段階的な加熱が行なわれるため、ドラム4内に収容された洗濯物をムラなく全体的に加熱することができる。その結果、たとえば、ワイシャツの襟元や袖口などに塗布された所定の洗剤、たとえば、所定の温度で活性化するしみ抜き洗剤などを活性化させて、しみ汚れなどの頑固な汚れを分解することができる。また、段階的に加熱されるので、洗剤成分が急過熱されて分解することがない。さらに、その制御も、生蒸気バルブ40の開閉という単純な操作のみによって行なうことができる。
また、たとえば、洗い1工程として加熱洗い工程を行えば、運転工程の最初の工程において、しみ汚れなどの頑固な汚れを分解することができるため、その後の運転工程においては、通常の軽い汚れを除去するだけでよい。その結果、その後の運転工程時間を短縮することができるので、運転コース全体の所要時間を短縮することができる。
また、排気温度センサ48の検知温度が、設定温度である80℃に達してから、加熱洗い工程後半部の工程時間の計測が開始されるため、外部の状況変化、たとえば、外気温などの変化に左右されずに、加熱洗い工程後半部における加熱を行なうことができる。つまり、外部の状況変化に対応した加熱制御を行なうことができる。たとえば、加熱洗い工程の工程時間を予め設定すると、外気温が低い冬期などでは、検知温度が設定温度に達するまでに必要な加熱時間が、加熱洗い工程の工程時間の大部分を占めるため、設定温度に達してからの加熱時間が短くなり、加熱不十分による洗浄不良が生じる場合がある。一方、外気温が高い夏期などでは、検知温度が設定温度まで短時間で達するため、設定温度での加熱時間が必要以上に長くなり、冗長な加熱が行われる場合がある。しかし、加熱洗い工程後半部における加熱時間の計測が、設定温度に達したときに開始されるのであれば、このような不具合を防止することができる。
また、排気温度センサ48の検知温度が、設定温度である80℃に達してから、加熱洗い工程後半部の工程時間の計測が開始されるため、外部の状況変化、たとえば、外気温などの変化に左右されずに、加熱洗い工程後半部における加熱を行なうことができる。つまり、外部の状況変化に対応した加熱制御を行なうことができる。たとえば、加熱洗い工程の工程時間を予め設定すると、外気温が低い冬期などでは、検知温度が設定温度に達するまでに必要な加熱時間が、加熱洗い工程の工程時間の大部分を占めるため、設定温度に達してからの加熱時間が短くなり、加熱不十分による洗浄不良が生じる場合がある。一方、外気温が高い夏期などでは、検知温度が設定温度まで短時間で達するため、設定温度での加熱時間が必要以上に長くなり、冗長な加熱が行われる場合がある。しかし、加熱洗い工程後半部における加熱時間の計測が、設定温度に達したときに開始されるのであれば、このような不具合を防止することができる。
なお、この実施形態では、ワイシャツスピードコースを実行して、蒸気による加熱制御を行なっているが、ワイシャツスピードコース以外の運転コース、たとえば、ふとんなどを洗うコースなどにも適用することができる。たとえば、加熱洗い工程が5分間行われる場合などにおいては、加熱洗い工程前半部を4分として、加熱洗い工程前半部をさらに区分することができる。たとえば、設定温度より、20℃低い温度で1分間加熱→15℃低い温度で1分間加熱→10℃低い温度で1分間加熱→5℃低い温度で1分間加熱することもできる。このように段階的に加熱することによって、上記所定の洗剤と頑固な汚れをじっくりと反応させることができる。
また、上記加熱制御は、外槽3に水を溜めずにドラム4を加熱する加熱洗い工程を行なう場合に限られず、たとえば、外槽3に水を溜めた状態でドラム4を加熱する工程にも適用することができる。
さらに、加熱洗い工程前半部の工程時間が開始される時間についても、加熱洗い工程後半部と同様に、設定温度より予め定める低い温度に達してから、計測を開始することができる。
さらに、加熱洗い工程前半部の工程時間が開始される時間についても、加熱洗い工程後半部と同様に、設定温度より予め定める低い温度に達してから、計測を開始することができる。
図5は、ドラム式洗濯機1における水温エラーの処理方法を示すフローチャートである。水温エラーの処理とは、ドラム式洗濯機1が行なう各運転コースにおいて、外槽3に溜められた水の水温が予め設定されたエラー検知温度以上になっていることが、水温度センサ55により検知された場合に、制御部56によって、ドラム4が停止されて、エラー表示部60にエラー表示が行なわれる一連の処理をいう。
以下、図5を参照して、たとえば、洗い1工程(加熱洗い工程)→洗い2工程→すすぎ1工程→すすぎ2工程→すすぎ3工程→脱水工程の順に各運転工程が行われる場合における水温エラーの処理方法について説明する。
まず、ユーザによって、洗濯物、たとえば、ワイシャツなどがドラム4内に収容されて、プログラムセレクトキー59が操作されることにより、たとえば、ワイシャツスピードコースが選択されると、ワイシャツスピードコースのプログラム内容、つまり、実行される運転工程および実行される各運転工程の設定水温などが記憶される(ステップS100)。そして、各運転工程の設定水温のうち、最も温度が高い設定値、たとえば、70℃が最高設定水温として判定されて(ステップS101)、たとえば、70℃より15℃高い85℃が、エラー検知温度として設定される(ステップS102)。
まず、ユーザによって、洗濯物、たとえば、ワイシャツなどがドラム4内に収容されて、プログラムセレクトキー59が操作されることにより、たとえば、ワイシャツスピードコースが選択されると、ワイシャツスピードコースのプログラム内容、つまり、実行される運転工程および実行される各運転工程の設定水温などが記憶される(ステップS100)。そして、各運転工程の設定水温のうち、最も温度が高い設定値、たとえば、70℃が最高設定水温として判定されて(ステップS101)、たとえば、70℃より15℃高い85℃が、エラー検知温度として設定される(ステップS102)。
エラー検知温度が設定された後、洗い1工程が開始される(ステップS103)。洗い1工程(加熱洗い工程)においては、外槽3に水が溜められないので、水温度センサ55によりエラー検知温度が検知されて、水温エラーが発生することはない。
そして、洗い1工程が終了すると、洗い2工程が開始される(ステップS104)。洗い2工程においては、たとえば、外槽3に溜められた洗浄水が、洗濯水蒸気供給管35を介して供給される蒸気によって70℃まで加熱されながら、洗いが行なわれる。洗い2工程が開始されてから、水温、つまり、水温度センサ55の検知温度が、エラー検知温度以上であるか否かが判別される(ステップS105)。エラー検知温度以上であることが判別されると(ステップS105のYes)、ドラム4が停止され、エラー表示部60にエラー表示が表示される(ステップS106)。一方、エラー検知温度以上でないことが判別されると(ステップS107のNo)、洗い2工程が継続されて、洗い2工程が開始されてから、たとえば、5分経過したか否かが判別される(ステップS107)。5分経過していないことが判別されると(ステップS107のNo)、5分経過したことが判別されるまで、ステップS105およびステップS107が、この順序で繰り返される。
そして、洗い1工程が終了すると、洗い2工程が開始される(ステップS104)。洗い2工程においては、たとえば、外槽3に溜められた洗浄水が、洗濯水蒸気供給管35を介して供給される蒸気によって70℃まで加熱されながら、洗いが行なわれる。洗い2工程が開始されてから、水温、つまり、水温度センサ55の検知温度が、エラー検知温度以上であるか否かが判別される(ステップS105)。エラー検知温度以上であることが判別されると(ステップS105のYes)、ドラム4が停止され、エラー表示部60にエラー表示が表示される(ステップS106)。一方、エラー検知温度以上でないことが判別されると(ステップS107のNo)、洗い2工程が継続されて、洗い2工程が開始されてから、たとえば、5分経過したか否かが判別される(ステップS107)。5分経過していないことが判別されると(ステップS107のNo)、5分経過したことが判別されるまで、ステップS105およびステップS107が、この順序で繰り返される。
その後、洗い2工程が開始されてから5分経過したことが判別されると(ステップS107のYes)、洗い2工程が終了されて、すすぎ1工程が開始される(ステップS108)。すすぎ1工程においては、たとえば、外槽3に溜められた水が、洗濯水蒸気供給管35を介して供給される蒸気によって50℃まで加熱されながら、すすぎが行なわれる。すすぎ1工程が開始されてから、水温度センサ55の検知温度が、エラー検知温度以上であるか否かが判別される(ステップS109)。エラー検知温度以上であることが判別されると(ステップS109のYes)、ドラム4が停止され、エラー表示部60にエラー表示が表示される(ステップS110)。一方、エラー検知温度以上でないことが判別されると(ステップS109のNo)、すすぎ1工程が継続されて、すすぎ1工程が開始されてから、たとえば、2分経過したか否かが判別される(ステップS111)。2分経過していないことが判別されると(S111のNo)、2分経過したことが判別されるまで、ステップS109およびステップS111が、この順序で繰り返される。
そして、すすぎ1工程が開始されてから2分経過したことが判別されると(ステップS111のYes)、外槽3内の水が排水口49から排水管50を介して機外に排水されて、すすぎ2工程が開始される(ステップS112)。すすぎ2工程においては、たとえば、外槽3に溜められた水が、洗濯水蒸気供給管35を介して供給される蒸気によって、30℃まで加熱されながら、すすぎが行なわれる。すすぎ2工程が開始されてから、水温度センサ55の検知温度が、エラー検知温度以上であるか否かが判別される(ステップS113)。エラー検知温度以上であることが判別されると(ステップS113のYes)、ドラム4が停止され、エラー表示部60にエラー表示がされる(ステップS114)。一方、エラー検知温度以上でないことが判別されると(ステップS113のNo)、すすぎ2工程が継続されて、すすぎ2工程が開始されてから、たとえば、5分経過したか否かが判別される(ステップS115)。5分経過していないことが判別されると(ステップS115のNo)、5分経過したことが判別されるまで、ステップS113およびステップS115が、この順序で繰り返される。
そして、すすぎ2工程が開始されてから5分経過したことが判別されると(ステップS115のYes)、外槽3内の水が排水口49から排水管50を介して機外に排水されて、すすぎ3工程が開始される(ステップS116)。すすぎ3工程においては、たとえば、外槽3に溜められた水が加熱されずに、すすぎが行なわれる。すすぎ3工程が開始されてから、水温度センサ55の検知温度が、エラー検知温度以上であるか否かが判別される(ステップS117)。エラー検知温度以上であることが判別されると(ステップS117のYes)、ドラム4が停止され、エラー表示部60にエラー表示がされる(ステップS118)。一方、エラー検知温度以上でないことが判別されると(ステップS117のNo)、すすぎ3工程が継続されて、すすぎ3工程が開始されてから、たとえば、2分経過したか否かが判別される(ステップS119)。2分経過していないことが判別されると(S119のNo)、2分経過したことが判別されるまで、ステップS117およびステップS119が、この順序で繰り返される。
そして、すすぎ3工程が開始されてから2分経過したことが判別されると(ステップS119のYes)、脱水工程へと移行される。
このように、水温エラーのエラー検知温度が、運転コースの各運転工程における設定水温のうち、最も高い温度に基づいて設定されているので、水温が適切でないときに、正しく水温エラーの処理を行なうことができる。たとえば、設定水温が70℃の工程から設定水温が50℃の工程へと、外槽3内の水が排水されずに移行する場合においては、移行後の運転工程の初期に水温エラーが発生する場合があるが、そのような水温エラーを回避することができる。また、ユーザが任意に運転コースを選択することができるために、エラー検知温度を初期設定値として設定できない場合においても、各運転コースに対応したエラー検知温度が設定されるので、適切に水温エラーの処理を行なうことができる。
このように、水温エラーのエラー検知温度が、運転コースの各運転工程における設定水温のうち、最も高い温度に基づいて設定されているので、水温が適切でないときに、正しく水温エラーの処理を行なうことができる。たとえば、設定水温が70℃の工程から設定水温が50℃の工程へと、外槽3内の水が排水されずに移行する場合においては、移行後の運転工程の初期に水温エラーが発生する場合があるが、そのような水温エラーを回避することができる。また、ユーザが任意に運転コースを選択することができるために、エラー検知温度を初期設定値として設定できない場合においても、各運転コースに対応したエラー検知温度が設定されるので、適切に水温エラーの処理を行なうことができる。
なお、この実施形態では、水温エラーの処理として、エラー表示部60にエラー表示を行なっているが、その他の方法、たとえば、エラー表示にブザーなどの報知器を併用することもできる。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
たとえば、ドラム4の回転軸(図示せず)は、水平方向に延びるような構成に限らず、水平方向に対して所定角度(たとえば、30°以下)だけ傾斜した方向に延びるような構成であってもよい。
1 ドラム式洗濯機
3 外槽
4 ドラム
34 生蒸気供給管
37 生蒸気流出口
40 生蒸気バルブ
48 排気温度センサ
55 水温度センサ
56 制御部
3 外槽
4 ドラム
34 生蒸気供給管
37 生蒸気流出口
40 生蒸気バルブ
48 排気温度センサ
55 水温度センサ
56 制御部
Claims (7)
- 被洗物を収容して、前記被洗物の洗濯、脱水などを行なうための処理槽と、
前記被洗物を加熱するために、前記処理槽へ蒸気を供給するための蒸気供給手段とを有する洗濯機であって、
前記処理槽内の温度を検知するための温度検知手段と、
設定温度を定めるための温度設定手段と、
前記温度検知手段が検知する検知温度が、前記設定温度より予め定める温度だけ低い準設定温度で、予め定める第1時間が経過するように、前記処理槽へ蒸気を供給するための第1蒸気供給制御手段と、
前記第1時間の経過後、前記検知温度が前記設定温度で、予め定める第2時間が経過するように、前記処理槽へ蒸気を供給するための第2蒸気供給制御手段とを含むことを特徴とする、洗濯機。 - 前記第1蒸気供給制御手段は、相対的に低い前記準設定温度から、相対的に高い前記準設定温度まで、前記処理槽内の前記検知温度が段階的に上昇していくように蒸気供給を制御することを特徴とする、請求項1記載の洗濯機。
- 前記第2蒸気供給制御手段は、前記検知温度が前記設定温度に達した後、前記第2時間の計測を開始することを特徴とする、請求項1または2記載の洗濯機。
- 前記第1蒸気供給制御手段は、前記検知温度が前記準設定温度に達した後、前記第1時間の計測を開始することを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の洗濯機。
- 前記蒸気供給手段は、前記処理槽に接続された供給路と、
前記供給路に介在され、前記供給路を開閉するためのバルブとを含み、
前記第1蒸気供給制御手段は、前記バルブを開閉することにより、前記処理槽内の前記検知温度が前記準設定温度となるように蒸気供給を制御することを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の洗濯機。 - 前記第2蒸気供給制御手段は、前記バルブを開閉することにより、前記処理槽内の前記検知温度が前記設定温度となるように蒸気供給を制御することを特徴とする、請求項5記載の洗濯機。
- 前記温度検知手段は、前記処理槽に溜められた水の温度を検知するための水温度検知手段を含み、
前記水温度検知手段が、前記処理槽内の前記被洗物を処理する一連の工程における最高設定温度に基づくエラー検知温度を検知したとき、エラー処理することを特徴とする、請求項1ないし6のいずれかに記載の洗濯機。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2006064632A JP2007236702A (ja) | 2006-03-09 | 2006-03-09 | 洗濯機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2006064632A JP2007236702A (ja) | 2006-03-09 | 2006-03-09 | 洗濯機 |
Publications (1)
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2007236702A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008289680A (ja) * | 2007-05-25 | 2008-12-04 | Panasonic Corp | ドラム式洗濯機 |
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CN111051595A (zh) * | 2017-09-05 | 2020-04-21 | 松下知识产权经营株式会社 | 洗衣机 |
-
2006
- 2006-03-09 JP JP2006064632A patent/JP2007236702A/ja active Pending
Cited By (6)
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