JP2007216686A - インクジェット記録用紙の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透気性基材上に、顔料および接着剤を含有する少なくとも1層のインクジェット記録層を設け、前記インクジェット記録層上に顔料および接着剤を含有する塗工液を塗工し、該塗工液が湿潤状態或いは再湿潤状態にある間に、加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥してキャスト塗被層を形成するインクジェット記録用紙の製造方法において、透気性基材として、木材パルプを主成分とし、且つ灰分が1〜20%である紙基材を用い、キャスト塗被層を設ける面の、ISO 8791/4:1992に準拠し、圧力条件490kPaでのパーカー・プリント・サーフ粗さが6μm以下であり、かつ、王研式透気度が10〜200秒/100ccである紙基材を使用することを特徴とするインクジェット記録用紙の製造方法。
【選択図】なし
Description
また、電子線硬化型の樹脂を用いて高光沢の記録用紙を提供することも発案されているが、この場合もインクの吸収性が悪く、高濃度のインクジェット記録を行なうことができない。
キャスト法は、光沢性を有する印刷用紙の製造方法として知られている。支持体の表面に板状顔料を有する塗工液を塗工し、湿潤状態或いは再湿潤状態の塗工層を、鏡面を有する加熱ドラム面に圧着、乾燥することにより、その鏡面を写し取る方法である。得られた印刷用紙は他の塗工紙に比較して高い表面光沢とより優れた表面平滑性を有し、優れた印刷効果が得られることから、高級印刷物等の用途に専ら利用されている。
本発明は、更に写真用印画紙に近い高光沢であり、記録品質のよいインクジェット記録用紙を提供するものである。
{1}透気性基材上に、顔料および接着剤を含有する少なくとも1層のインクジェット記録層を設け、前記インクジェット記録層上に顔料および接着剤を含有する塗工液を塗工し、該塗工液が湿潤状態或いは再湿潤状態にある間に、加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥してキャスト塗被層を形成するインクジェット記録用紙の製造方法において、透気性基材として、木材パルプを主成分とし、且つ灰分が1〜20%である紙基材を用い、キャスト塗被層を設ける面の、ISO 8791/4:1992に準拠し、圧力条件490kPaでのパーカー・プリント・サーフ粗さが6μm以下であり、かつ、王研式透気度が10〜200秒/100ccである基材を使用することを特徴とするインクジェット記録用紙の製造方法。
{2}透気性基材が、木材パルプを主成分とし、灰分7〜20%である紙基材である{1}記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
{3}インクジェット記録層の顔料が、シリカ、アルミノシリケートおよびアルミナからなる群から選ばれる少なくとも1種の平均1次粒子径が3〜40nm、かつ、平均2次粒子径が10〜1000nmの2次粒子であることを特徴とする{1}又は{2}に記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
{4}インクジェット記録層の顔料が、少なくとも1種のカチオン性微細シリカを含有する{1}〜{3}のいずれかに記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
{5}透気性基材が、木材パルプを主成分とし、填料として炭酸カルシウムを有する{1}〜{4}のいずれかに記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
{6}透気性基材上に、顔料と接着剤を有する下塗り層を設け、下塗り層上にインクジェット記録層およびキャスト塗被層を形成する{1}〜{5}のいずれかに記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
{7}下塗り層の顔料が、平均粒子径が1〜20μmのシリカである{6}記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
{8}キャスト塗被層の顔料が、アニオン性コロイダルシリカを含有する{1}〜{7}のいずれかに記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
{9}キャスト塗被層表面の、ISO 8791/4:1992に準拠し、圧力条件490kPaでのパーカー・プリント・サーフ粗さが4μm以下である{1}〜{8}のいずれかに記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
透気性基材としては、透気性を有する基材であり、一般の塗工紙等に使用される酸性紙、あるいは中性紙等の紙基材が適宜使用される。
紙基材は、木材パルプと必要に応じ含有する填料を主成分として構成される。
木材パルプは、各種化学パルプ、機械パルプ、再生パルプ等を使用することができ、これらのパルプは、紙力、抄紙適性等を調整するために、叩解機により叩解度を調整できる。パルプの叩解度(フリーネス)は特に限定しないが、一般に250〜550ml(CSF:JIS−P−8121)程度である。平滑性を高めるためには叩解度を進めるほうが望ましいが、用紙に記録した場合にインク中の水分によって起こる用紙のボコツキや記録画像のにじみは、叩解を進めないほうが良好な結果を得る場合が多い。従ってフリーネスは300〜500ml程度が好ましい。
本発明では、使用する透気性基材を選択するために、パーカー・プリント・サーフ粗さで、490kPaの圧力条件で表面の粗さを規定する。これは、ベック平滑度に比べて測定圧が高く、製造時の条件(鏡面ドラムのプレス圧)に近い状態であるため、この測定方法を用い、基材を選択する。好ましくは、5.5以下μmである。因みに、6μmを超えると光沢度や像鮮明度の劣るインクジェット記録用紙となりやすい。
なお、透気性基材はキャスト法に対する適性からして、王研式透気度は10〜200秒/100cc程度がよく、好ましくは10〜150秒/100cc、より好ましくは10〜100秒/100cc、更に好ましくは10〜70秒/100ccである。因みに、透気度が大きくなると、光沢性や像鮮明度が劣る傾向にある。これは、キャスト法は鏡面ドラムを用いて乾燥するため、塗工液の水分は基材を通して蒸発されるが、透気度が高くなると乾燥が不十分であったり、必要以上に加熱されるため、光沢性や像鮮明度が劣る結果になると考えられる。なお、更に透気度が大きくなるとキャスト仕上げする際の操業性が劣ってくる。一方、10秒/100ccに満たないような基材の場合もまた、光沢性が低下する傾向にある。これは、インクジェット記録層を形成する際に、塗工液中の接着剤の多くが基材に浸透してしまい、インクジェット記録層中の接着剤量が減ってしまい、この結果、キャスト塗被層を設けても光沢性や像鮮明度が劣る傾向になると考えられる。
本発明は、透気性基材上に、顔料および接着剤を含有する少なくとも1層のインクジェット記録層を設ける。
本発明では、シリカ、アルミノシリケート、アルミナより選ばれる微細粒子顔料を主成分として用いる。好ましくはシリカ、アルミノシリケートであり、より好ましくはシリカである。
この機械的手段としては、超音波ホモジナイザー、圧力式ホモジナイザー、高速回転ミル、ローラミル、容器駆動触媒ミル、触媒攪拌ミル、ジェットミル、サンドグラインダー等があげられる。このようにして処理されたシリカ微細粒子は、一般に固形分濃度が5〜20%程度の水分散体(スラリーあるいはコロイド粒子)として得られる。
インクジェット記録層に用いるシリカ等の微細顔料(実質的に2次粒子が主体)の平均粒子径は、10〜1000nmであり、好ましくは10〜800nm、さらに10〜500nm以下であり、より好ましくは10〜300nm、なお好ましくは15〜150nm、最も好ましくは20〜100nmに調整される。シリカ等の2次粒子の平均粒子径が1000nmを越えると、インクジェット記録層の透明性が低下し、インクジェット記録層中に定着された着色剤の発色性が低下し、所望とする印字濃度が得られない。また、2次粒子の平均粒子径が極めて小さいシリカ微細粒子等を使用すると、インキ吸収性が低下し、ニジミ等の発生のおそれがあり所望とする画像品位を得ることができないおそれもある。
1)ポリエチレンポリアミンやポリプロピレンポリアミンなどのポリアルキレンポリアミン類またはその誘導体、
2)第2級アミン基や第3級アミン基や第4級アンモニウム基を有するアクリル樹脂、
3)ポリビニルアミン、ポリビニルアミジン類、
4)ジシアンジアミド−ホルマリン重縮合物に代表されるジシアン系カチオン樹脂、
5)ジシアンジアミド−ジエチレントリアミン重縮合物に代表されるポリアミン系カチオン樹脂、
6)エピクロルヒドリン−ジメチルアミン付加重合物、
7)ジメチルジアリルアンモニウムクロライド−SO2共重合物、
8)ジアリルアミン塩−SO2共重合物、
9)ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、
10)アリルアミン塩の重合物、
11)ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート4級塩重合物、
12)アクリルアミド−ジアリルアミン塩共重合物等のカチオン性化合物。
尚、下塗り層を設けた場合、1〜10g/m2程度で十分な効果が得られる場合がある。
なお、本発明において、基材とインクジェット記録層の間に、インクの吸収容量、吸収速度を高める目的で、下塗り層を設けることができ、また下塗り層を形成することが好ましい。尚、インクジェット記録層とは、主にインクジェットインク成分中の着色剤すなわち染料または着色顔料を定着させる層であり、下塗り層は主にインクジェットインク成分中の溶媒を速やかに吸収する層である。ただし、その区別は必ずしも明確ではなく、インク量が少ない場合、着色剤はインクジェット記録層のみに定着されることが考えられ、インク量が多くなると、着色剤の一部は下塗り層に定着される。
下塗り層の顔料としては、カオリン、クレー、焼成クレー、非晶質シリカ(無定形シリカともいう)、合成非晶質シリカ、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、アルミナ、コロイダルシリカ、ゼオライト、合成ゼオライト、セピオライト、スメクタイト、合成スメクタイト、珪酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、珪藻土、スチレン系プラスチックピグメント、ハイドロタルサイト、尿素樹脂系プラスチックピグメント、ベンゾグアナミン系プラスチックピグメント等、一般塗工紙製造分野で公知公用の各種顔料が1種もしくはそれ以上、併用することができる。これらの中でも、インク吸収性の高い無定形シリカ、アルミナ、ゼオライトを主成分として含有させるのが好ましい。
このようにして形成されたインクジェット記録層上に、顔料および接着剤を含有する塗工液を塗工し、該塗工液が湿潤状態或いは再湿潤状態にある間に、加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥して仕上げてなる。
また、エマルジョンの平均粒子径は、0.02〜0.15μm程度が好ましい。0.02μmに満たないとインク吸収性能が劣る傾向にある。0.15μmを超えると、光沢性や記録像の鮮明性が低下する傾向にある。
更に、エマルジョンのガラス転移温度は、50〜150℃が好ましい。ガラス転移温度が低い場合には、乾燥の際のキャスト塗被層の成膜が進み過ぎるために、表面の多孔性が低下し、インクの吸収速度が低下する傾向にある。ガラス転移温度が高い場合には、乾燥の際の成膜性が不十分となり、光沢性が不足する場合がある。
離型剤としては、ステアリン酸アミド、オレイン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオレフィンワックス類、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸カリウム、オレイン酸アンモミウム等の高級脂肪酸アルカリ塩類、レシチン、シリコーンオイル、シリコーンワックス等のシリコーン化合物、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素化合物が挙げられる。
この方法としては例えば、(1)インクジェット記録層中にキャスト塗被層用塗工液の不動化を促進する様なゲル化剤を配合しておく、(2)インクジェット記録層上にキャスト塗被層用塗工液の不動化を促進する様なゲル化剤を塗工・含浸させる、(3)キャスト塗被層用塗工液を塗工した後、キャスト塗被層用塗工液の不動化を促進する様なゲル化剤を表面に塗工・含浸させる、(4)キャスト塗被層用塗工液中に塗工液が乾燥する過程で不動化が促進されるようなゲル化剤を配合しておくことが挙げられる。
表層表面の75°光沢度(JIS−P−8142)は、印画紙の風合いを付与するためには、60%以上が好ましく、より好ましくは65%以上、更に好ましくは70%以上である。
「透気性基材(紙基材)の作製」
木材パルプ(LBKP:ろ水度440mlCSF)100部、填料(炭酸カルシウム3:タルク1の比率)15部、市販サイズ剤0.04部、硫酸バンド0.45部、澱粉1.00部、歩留向上剤少々よりなる製紙材料を使用し、長網抄紙機にて坪量170g/m2の紙基材を得た後、100kg/cmの線圧でスーパーカレンダー処理を施した。
得られた紙基材の厚さは195μmであった。
市販気相法シリカ(商品名:レオロシールQS−30、平均一次粒子径9nm、比表面積300m2/g、(株)トクヤマ製)をサンドグラインダーにより水分散粉砕した後、ナノマイザー(商品名:ナノマイザー、ナノマイザー社製)を用いて、粉砕分散を繰り返し、分級後、平均二次粒子径80nmからなる10%分散液を調製した。
該分散液にカチオン性化合物として、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド−アクリルアミド共重合体(商品名:PAS−J−81、日東紡績(株)製)10部を添加し、顔料の凝集と、分散液の増粘を起こさせた後、再度ナノマイザーを用いて、粉砕分散を繰り返し、平均二次粒子径300nmからなる8%分散液を調製しシリカゾルを得た。
紙基材上に、下記下塗り層用塗工液を、乾燥質量で9g/m2になるように、エアーナイフコーターで塗工、乾燥した。
合成非晶質シリカ(商品名:ファインシールX−30、(株)トクヤマ製、平均二次粒子径3.2μm)100部、シリル変性ポリビニルアルコール(商品名:R1115、クラレ(株)製)20部、ポリビニルアルコール(商品名:PVA145、クラレ(株)製5部、蛍光染料(商品名:WhitexBPSH、住友化学(株)製)2部、カチオン性化合物(商品名:ユニセンスCP104)3部。
次に、エアナイフコーター、乾燥装置を有するキャスト塗工装置を用い、先ず得られた下塗り層上に下記インクジェット記録層用塗工液を、乾燥質量で4g/m2になるように、エアーナイフコーターで塗工して、乾燥装置で乾燥した。続いて、下記キャスト塗被層用塗工液の塗布し、湿潤状態にある間に、加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥して仕上げ、インクジェット記録用紙を得た。このときのキャスト塗被層の塗工量は乾燥質量で、2g/m2であった。
上記シリカゾル100部、ポリビニルアルコール(商品名:PVA117、クラレ(株)製)10部。
ガラス転移点100℃のアクリルエマルジョンとコロイダルシリカとの複合体エマルジョン(商品名:アクアブリッド906、ダイセル化学工業(株)製、アクリルエマルジョンとコロイダルシリカは質量比で20:80、エマルジョンの粒子径は40nm)100部、カゼイン5部、増粘剤6部、離型剤(ステアリン酸)5部。
実施例1の透気性基材(紙基材)の作製において、填料を5部とした以外は、実施例1と同様にして紙基材およびインクジェット記録用紙を得た。
下記の透気性基材(紙基材)を用いた以外は実施例1と同様にして紙基材およびインクジェット記録用紙を得た。
木材パルプ(LBKP:ろ水度400mlCSF)100部、填料0部、市販サイズ剤0.04部、硫酸バンド1部、澱粉0.5部、歩留向上剤少々よりなる製紙材料を使用し、長網抄紙機にて坪量210g/m2の紙基材を得た後、150kg/cmの線圧でスーパーカレンダー処理を施した。
得られた紙基材の厚さは195μmであった。
実施例1で用いた紙基材上に、下記のインクジェット記録層用塗工液を、乾燥質量で13g/m2になるように、エアーナイフコーターで塗工、乾燥した。さらに、下記のキャスト塗被層用塗工液の塗布し、湿潤状態にある間に、加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥して仕上げ、インクジェット記録用紙を得た。
合成非晶質シリカ(商品名:ファインシールX−30、(株)トクヤマ製、平均二次粒子径3.2μm)100部、シリル変性ポリビニルアルコール(商品名:R1115、クラレ(株)製)20部、ポリビニルアルコール(商品名:PVA145、クラレ(株)製5部、蛍光染料(商品名:WhitexBPSH、住友化学(株)製)2部、カチオン性化合物(商品名:ユニセンスCP104)3部。
ガラス転移点100℃のアクリルエマルジョンとコロイダルシリカとの複合体エマルジョン(商品名:アクアブリッド906、ダイセル化学工業(株)製、アクリルエマルジョンとコロイダルシリカは質量比で20:80、エマルジョンの粒子径は40nm)100部、カゼイン5部、増粘剤6部、離型剤(ステアリン酸)5部。
下記の透気性基材(紙基材)を用いた以外は実施例1と同様にして紙基材およびインクジェット記録用紙を得た。
木材パルプ(LBKP:ろ水度420mlCSF)100部、填料として焼成カオリン(商品名:アンシレックス、エンゲルハード社製)4部、市販サイズ剤0.04部、硫酸バンド2部、澱粉1.00部、歩留向上剤少々よりなる製紙材料を使用し、長網抄紙機にて坪量150g/m2の紙基材を得た後、100kg/cmの線圧でスーパーカレンダー処理を施した。
得られた紙基材の厚さは195μmであった。
下記の透気性基材(紙基材)を用いた以外は実施例1と同様にして紙基材およびインクジェット記録用紙を得た。
木材パルプ(LBKP:ろ水度420mlCSF)100部、填料0部、市販サイズ剤0.04部、硫酸バンド3部、澱粉1.00部、歩留向上剤少々よりなる製紙材料を使用し、長網抄紙機にて坪量210g/m2の紙基材を得た後、150kg/cmの線圧でスーパーカレンダー処理を施した。
得られた紙基材の厚さは195μmであった。
比較例3で用いた紙基材を用い、比較例2と同様にしてインクジェット記録層およびキャスト塗被層を設け、インクジェット記録用紙を得た。
〔粗さ〕
ISO 8791/4:1992に準拠し、圧力条件490kPaで、パーカー・プリント・サーフ粗さ計により測定した。数値が大きいほど粗くなる。
〔透気度〕
王研式透気度計により測定した。
JIS−P−8122の方法で測定した。
〔灰分〕
JIS−P−8204の方法で測定した。
〔光沢度〕
JIS−Z−8741に準じて白紙部の20°光沢および75°光沢を測定した。
〔像鮮明度〕
スガ試験機(株)製像鮮明度測定機ICM−IDPを用いて、JIS−K−7105に準拠し、反射60度における像鮮明度を測定した。
ISO 8791/4:1992に準拠し、圧力条件490kPaで、パーカー・プリント・サーフ粗さ計により測定した。数値が大きいほど粗くなる。
〔透気度〕
王研式透気度計により測定した。
〔印字の滲み〕
インクジェットプリンターBJS700(キヤノン(株)製)を用いて印字を行ない、印字のにじみを評価した。
◎:印字のにじみは全く認められず、優れたレベル。
○:印字のにじみがわずかに認められるが良好なレベル。
△:印字のにじみがややあり、実用上やや問題となるレベル。
×:印字のにじみが著しく、実用上重大な問題となるレベル。
インクジェットプリンターPM950C(エプソン(株)製)を用いて印字を行なった。
シアンインクとマゼンタインクの2色混合のベタ印字部につきインクの乾燥性を評価した。
○:印字直後に指で触れてもまったく汚れない。
△:印字直後に指で触れると若干汚れる。
×:印字直後に指で触れると汚れる。
インクジェットプリンターPM950C(エプソン(株)製)を用いて印字を行なった。
シアンインクとマゼンタインクの2色混合のベタ印字部の印字ムラ(濃淡ムラ)を目視にて評価した。
◎:印字ムラは全く認められず、優れたレベル。
○:印字ムラがわずかに認められるが良好なレベル。
△:印字ムラがややあり、実用上やや問題となるレベル。
×:印字ムラがあり、実用上問題となるレベル。
インクジェットプリンターPM950C(エプソン(株)製)を用いて印字を行なった。
黒ベタ印字部分の印字濃度をマクベスRD−914で測定した。
光沢感、平滑感を目視により評価した。
◎:極めて優れる。
○:優れる。
△:やや劣る。
×:劣る。
総合的に評価した。
5:極めて優れる。
4:優れる。
3:普通。
2:やや劣る。
1:劣る。
Claims (4)
- 透気性基材上に、顔料および接着剤を含有する少なくとも1層のインクジェット記録層を設け、前記インクジェット記録層上に顔料および接着剤を含有する塗工液を塗工し、該塗工液が湿潤状態或いは再湿潤状態にある間に、加熱された鏡面ドラムに圧接、乾燥してキャスト塗被層を形成するインクジェット記録用紙の製造方法において、透気性基材として、木材パルプを主成分とし、且つ灰分が1〜20%である紙基材を用い、キャスト塗被層を設ける面の、ISO 8791/4:1992に準拠し、圧力条件490kPaでのパーカー・プリント・サーフ粗さが6μm以下であり、かつ、王研式透気度が10〜200秒/100ccである紙基材を使用することを特徴とするインクジェット記録用紙の製造方法。
- 透気性基材が、木材パルプを主成分とし、灰分7〜20%である紙基材である請求項1記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
- インクジェット記録層の顔料が、シリカ、アルミノシリケートおよびアルミナからなる群から選ばれる少なくとも1種の平均1次粒子径が3〜40nm、かつ、平均2次粒子径が10〜1000nmの2次粒子であることを特徴とする請求項1又は2記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
- インクジェット記録層の顔料が、少なくとも1種のカチオン性微細シリカを含有する請求項1〜3のいずれかに記載のインクジェット記録用紙の製造方法。
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