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JP2007214221A - 窒化物半導体レーザ素子 - Google Patents

窒化物半導体レーザ素子 Download PDF

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JP2007214221A JP2006030442A JP2006030442A JP2007214221A JP 2007214221 A JP2007214221 A JP 2007214221A JP 2006030442 A JP2006030442 A JP 2006030442A JP 2006030442 A JP2006030442 A JP 2006030442A JP 2007214221 A JP2007214221 A JP 2007214221A
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茂稔 伊藤
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有三 津田
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Abstract

【課題】 CODの向上した窒化物半導体レーザを得る。
【解決手段】 本発明の窒化物半導体レーザは、下部クラッド層、量子井戸活性層、上部クラッド層をこの順に備え、前記量子井戸活性層は、アンドープのInGaNからなる複数の井戸層と、該井戸層に挟まれるアンドープの障壁層を有するとともに、前記障壁層は、InGaNからなる第1層と、GaNからなる第2層と、InGaNからなる第3層とを有し、前記第1層および第3層のIn組成は、いずれも前記井戸層のIn組成の半分未満であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、窒化物系III−V族化合物半導体を用いた半導体レーザ素子に関する。
窒化物半導体レーザは、光ディスクの情報読み出しおよび書き込み用短波長光源や、ハイパワー短波長光源としての応用が期待されている。窒化物半導体レーザ素子の活性層としては、2以上の井戸層と障壁層が積層された量子井戸構造が検討されている。この構造とする利点は、活性層における電子やホールの状態密度関数ρを人工的に狭く制御できるので、量子井戸構造でない活性層(ダブルへテロ構造型レーザなど)である場合よりもレーザ素子の発振閾値が低減するため、素子特性を向上できることにある。
このような窒化物系半導体レーザの例として、特許文献1で開示されたものがある。
本文献には、障壁層をn型不純物が添加されたドープ層とn型不純物が添加されていないアンドープ層との複数の層の積層で構成し、ドープ層が井戸層に隣接するように配置することで、障壁層内のn型不純物の濃度を迎えフリーキャリア散乱による内部損失を抑制しつつ、効率よくキャリアの発生を促すことができるレーザを実現することを目的としており、基本的には、活性層内にn型不純物を添加することにより、キャリアを発生させ、駆動時の閾値電流を低減できるという考えをベースとしている。
特許文献2には、発光ダイオードにおいて障壁層(バリア層)としてアンドープGaNを用い、井戸層としてアンドープIn0.2Ga0.8Nを用い、井戸層と障壁層の間にアンドープIn0.1Ga0.9Nからなるバッファ層を介挿する技術が示されている。本従来技術におけるバッファ層は、井戸層と障壁層との間の格子定数の変化を緩和する目的で設けられている。本従来技術においては、井戸層としてIn組成0.2という大きい組成のものを用い、さらに発光量を大きくするように井戸層と障壁層の間に大きい電位障壁を設けるため、障壁層としてGaNを用いるもので、よって井戸層と障壁層の間の格子定数差が問題視されているのであり、このような大きな格子乗数差を緩和するためにバッファ層としてIn組成0.1というIn組成の大きい結晶を用いる必要を有する。
特開2004−31770号公報 特開平10−84132号公報
しかしながら、特許文献1の従来技術は閾値電流の低減に主眼を置いて構成されたものであり、レーザを高出力動作させた場合における、レーザ出射端面の瞬時光学劣化(COD)の問題を想定したものではなかった。特許文献2の従来技術も、CODを問題にしているものではない。高出力のレーザ光を長時間にわたって安定して発生させるためには、半導体レーザを長期間駆動しても瞬時光学劣化の発生するレベルであるCODレベルを高いままに保つことが必要である。本発明は量子井戸活性層を備えた窒化物半導体レーザ素子において、CODレベルが向上する構成を提案するものであり、高出力、例えば、単一基本横モードにおいて100mW以上で発振動作させても、高いCODレベルが保たれるような窒化物系半導体レーザ素子を、安定して製造せしめることができる技術に関する。また、このような高出力を要さない窒化物半導体レーザ素子においても、CODレベルの向上・維持により、サージ耐性を高めることができる技術に関する。
本発明の窒化物半導体レーザ素子は、下部クラッド層、下部隣接層、量子井戸活性層、上部隣接層、上部クラッド層をこの順に備え、量子井戸活性層は、アンドープのInGaNからなる複数の井戸層と、井戸層に挟まれるアンドープの障壁層を有し、障壁層は、InGaNからなる第1層と、GaNからなる第2層と、InGaNからなる第3層とを有し、第1層および第3層のIn組成は、いずれも井戸層のIn組成の半分未満であることを特徴とする。
また、本発明の窒化物半導体レーザ素子においては、レーザ光の波長は385〜430nmの範囲であることが好ましい。
また、本発明の窒化物半導体レーザ素子においては、井戸層のIn組成は、0.04〜0.12の範囲であることが好ましい。
また、本発明の窒化物半導体レーザ素子においては、障壁層の第1層および第3層のIn組成は、0.005以上、0.04以下であることが好ましい。
また、本発明の窒化物半導体レーザ素子においては、上部隣接層が、GaN、または、In組成が井戸層のIn組成の半分未満であるInGaNからなることが好ましい。上部隣接層は、アンドープであることがさらに好ましい。
また、本発明の窒化物半導体レーザ素子においては、下部隣接層が、GaNまたはInGaNからなることが好ましい。下部隣接層は、アンドープであることがさらに好ましい。
なお、前述の特許文献2の技術とは、障壁層を複数の層で構成する点では類似技術であるが、特許文献2は、井戸層と障壁層との間の格子定数の変化を緩和するバッファ層として井戸層と障壁層の間に一層設けられているものである。一方本願発明は、発振波長を385〜430nm、井戸層のIn組成の範囲として、0.04〜0.12程度のIn組成の小さい半導体レーザに適用される技術であり、井戸層と障壁層(第2層)との間にこのような大きい格子定数差をもともと有していないので、本願障壁層の第1層もしくは第3層は本従来技術におけるバッファとしての性格を有しておらず、異なる技術である。
本発明の窒化物半導体レーザ素子の構成によれば、上記従来技術の課題が解決される。
本明細書において、アンドープとは、半導体結晶中に、故意に導電性制御のための不純物が添加されないことを示しており、結晶成長方法の技術上、アンインテンショナルに窒化物半導体に結晶中に含まれてしまう、C、H、O、Clなどの不純物や、III−V族半導体の構成元素となるIII族元素、V族元素は、関係しない。また、導電性にほとんど影響を与えない程度(元素濃度5×1016/cm3未満程度)の導電性制御不純物が含まれていたとしても、アンドープの範疇に含まれるものとする。
なお、本明細書において、量子井戸活性層とは、最下部の井戸層から最上部の井戸層までを指すものとする
本発明の実施の形態について説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の1例である半導体レーザ素子の概略断面図である。この半導体レーザ素子は、n型GaN基板100上に、ケイ素(Si)が添加(ドープ)された厚さ0.2μmのnドープGaN層101、ケイ素(Si)がドープされた厚さ4μmのnドープAl0.05Ga0.95N下部クラッド層102、ケイ素(Si)がドープされた厚さ0.1μmのnドープGaNガイド層103、厚さ20nmのアンドープのIn0.03Ga0.97N下部隣接層104、活性層105(詳細は後述する)、厚さ20nmのアンドープのGaN上部隣接層106、ケイ素(Si)がドープされた厚さ10nmのnドープGaN層107(第1の中間層)、厚さ40nmのアンドープのGaN層108(第2の中間層)、厚さ10nmのpドープAl0.15Ga0.85N層109(第3の中間層)、マグネシウム(Mg)がドープされた厚さ0.6μmのpドープAl0.05Ga0.95N上部クラッド層110、マグネシウム(Mg)がドープされた厚さ0.1μmのpドープGaNコンタクト層111が順次形成されている。基板裏面にはn側電極120が形成され、コンタクト層111に接してp側電極121が形成されている。また、上部クラッド層110とコンタクト層111は、共振器方向に延伸したストライプ状に形成されており、リッジストライプ型導波路を構成している。リッジストライプの底面は、上部クラッド層と第3の中間層の界面位置かもしくは上部クラッド層内にあることが望ましい。リッジストライプ以外の部分は、絶縁膜122で埋め込まれ、電流狭窄を実現している。リッジストライプの幅は1.6μmとし、共振器長600μmとした。素子の前面にはARコーティングを、後面にはHRコーティングを施した。コーティング膜は、半導体に接する側を酸化アルミニウムや窒化アルミニウムのように、窒化物半導体との密着性がよく、発振光を吸収しがたい材料で構成するとよい。
前記活性層105は、図2に示すように、アンドープのIn0.09Ga0.91N井戸層131(厚さ:4nm)とアンドープの障壁層132(厚さ:9nm)とが、井戸層、障壁層、井戸層、障壁層、井戸層の順で形成された多重量子井戸構造(井戸数3)である。さらに、障壁層132は、厚さ3nmのIn0.03Ga0.97Nからなる第1層1321、厚さ3nmのGaNからなる第2層1322、厚さ3nmのIn0.03Ga0.97Nからなる第3層1323がこの順に積層された積層構造からなる。
井戸層は、InxGa1-xN(0≦x<1)で形成できる。半導体レーザに適用する場合、発振波長を385〜430nmとし、xの範囲として、0.04〜0.12程度とすることが特性の良好なデバイスを作製でき本発明の効果を得る上で好ましい。さらに好ましくは、xの範囲として、0.04〜0.10程度とすることが好ましい。障壁層は井戸層よりもバンドギャップエネルギーが大きくなるような組成とする。障壁層において、第2層は、多重量子井戸において井戸を分離するための目的で設けられる本来の障壁層の役割を果たすための層であり、本発明の半導体レーザにおいてはGaNで構成する必要がある。また、第1層および第3層は比較的In組成の小さいInGaNで構成する。障壁層において第2層をGaNで構成することにより、活性層がInGaNのみからなる積層構造となることを回避できる。活性層をInGaN井戸層とInGaN障壁層との交互積層で構成すると、COD劣化がおきやすい傾向にある。これは、InGaNの層を連続で積層することにより、結晶性が積層するに従って徐々に劣化する傾向があることによる。本発明のように、障壁層中にGaNを用いることにより、積層に伴う劣化傾向が回復し、COD劣化が抑制される。第1層および第3層をInGaNで構成することにより、活性層の屈折率を大きくでき、従来技術のように活性層中にn型不純物を添加せずとも、閾値電流密度を下げることができるようになる。第1層および第3層をGaNで構成したとすると、活性層への十分な光閉じ込めが確保できず、閾値電流密度が大きくなってしまい、寿命特性が劣化する傾向にある。したがって、第1層および第3層のそれぞれは、In組成が0.005以上のInGaNで構成することが必要である。逆に第1層および第3層のIn組成をあまり大きくすると、結晶性が低下しやすくなるため、In組成は井戸層のIn組成の半分未満にすることが必要である。好ましくは、井戸層のIn組成の半分未満にしたうえで、0.04以下にすることが望ましい。また、障壁層、および、井戸層を含めた活性層の全体をアンドープとすることも必要である。従来技術のように、活性層中に不純物をドープすると、結晶性の劣化によりCOD劣化を発生させやすくなる。本願技術においては、活性層全体をアンドープとし、井戸層をInGaNとし、第2層としてGaNを介在し比較的組成の小さいInGaNを第1層および第3層とした積層構造により障壁層を構成するという構成要素の組み合わせによって、初めてCOD劣化を十分に抑制できる高品質の活性層を製造でき、さらに閾値電流密度の増加を抑制することができるようになる。積層に伴う結晶性の劣化抑制の観点から、井戸層の数を5以下に抑えることも好ましい。
上記構成の半導体レーザ素子は、公知の窒化物半導体の結晶成長方法で作製できる。例えば、有機金属気相成長法(MOCVD法)による窒化物半導体の積層構造の形成、フォトレジストマスクを用いたエッチング処理によるリッジストライプ構造の形成などを用いることができる。
本半導体レーザ素子を動作させたところ、室温にて閾値電流30mA、スロープ効率1.7W/Aであり、低閾値および低駆動電流が実現できていた。80℃にてパルス200mW(パルス幅30ns、パルスデューティー50%)での連続駆動を行い、500時間後にパルス条件でのCODレベルを評価したところ、400mW以上確保されており、200mWでの長期間の駆動に十分耐えられることが判明した。CODレベルの変化の状況からすると、3000時間の通電でもCODレベルは300mW以上確保されると推測された。
(比較例1)
実施例1における、GaNからなる第2層1322をIn0.03Ga0.97Nとした他は、同様に形成した半導体レーザ素子を作製したところ、初期特性は、閾値電流25mA、スロープ効率1.7W/A程度であり、閾値電流については実施例1よりも低減していた。これは、障壁層のIn組成が全体として増加したことにより、活性層への光閉じ込めが改良したことによると考えられる。しかしながら、実施例1と同様の寿命試験を行ったところ、500時間以内で発振停止する素子が続出し、その破壊原因はCODであった。COD破壊したデバイスの内部を詳細に解析したところ、端面付近において、活性層は、最上の井戸の上部界面近傍に最もダメージを受けており、この領域が最も弱く、ここを基点にCOD劣化が発生することが示唆された。実施例1のように第2層をGaNとするとこのような劣化を抑制できた。このときの第2層の膜厚の適切な範囲としては、1〜8nm程度であった。
(比較例2)
実施例1における、第1層および第3層をIn0.06Ga0.94Nとした他は、同様に形成した半導体レーザ素子を作製したところ、閾値電流24mA程度、スロープ効率1.4W/A程度であり、実施例の特性と比較すると、スロープ効率の悪化が見られた。実施例1と同様の寿命試験を行ったところ、500時間以内で発振停止する素子が続出し、その破壊原因はCODであった。そこで、このような劣化を抑制できる条件を検討すると、第1層および第3層は井戸層のIn組成の半分以下とする必要があった。このときの第1層および第3層の膜厚の適切な範囲としては、0.5〜6nm程度であった。
(比較例3)
実施例1における、活性層にn型不純物ドープを行ったところ、閾値電流26mA程度、スロープ効率1.4W/A程度であった。実施例1と同様の寿命試験を行ったところ、500時間以内で発振停止する素子が続出し、その破壊原因はCODであった。COD破壊したデバイスの内部を詳細に解析したところ、端面付近において、活性層は、最上の井戸の上部界面近傍に最もダメージを受けており、この領域が最も弱く、ここを基点にCOD劣化が発生することが示唆された。
(実施例2)
本実施例は、実施例1における上部隣接層の組成をIn0.03Ga0.97Nとした以外は実施の形態1と同じである。この構成では、初期特性としてスロープ効率が若干悪化した。これは、光の分布が実施例1の場合よりも上部側に偏り、p型不純物がドープされている層での吸収量もしくはp電極での吸収量が若干増加したことによると推察される。実施例1と同様の寿命試験を行い500時間後にパルス条件でのCODレベルを評価したところ、300mW以上確保されており、十分にCODレベルの劣化が抑制されているものの、実施例1の構成の方が優れていた。検討によると、上部隣接層の組成としては、GaNが最も好ましいが、障壁層における第1層と同じ範囲であるIn組成が井戸層の半分未満かつ4%以下としてもよい。
(実施例3)
本実施例は、実施例1における第1の中間層をアンドープとした他は、同様である。このばあい、発振閾値がややばらつく傾向が見られたが、CODレベルの長期信頼性確保の点からは、実施例1と同様の効果が得られた。第1の中間層はnドープされた層であるものの、長期信頼性に問題が無かったのは、活性層から離間して配置されているためと推察される。第1の中間層をドープされた層とする場合、アンドープである上部隣接層の膜厚を5〜50nm程度とすればよい。
(実施例4)
本実施例は、実施例1における下部隣接層の組成をGaNとした以外は実施の形態1と同じである。この構成では、初期特性として閾値電流が40mA程度まで上昇した。これは、活性層に隣接した下部隣接層の屈折率が実施例1の場合よりも小さくなったために、活性層の光閉じ込めが減少したことによると推察される。しかしながら、CODレベルの長期信頼性確保の点からは、実施例1と同様の効果が得られた。よって、下部隣接層の組成としても、GaNもしくは、障壁層における第1層と同じ範囲であるIn組成が井戸層の半分未満かつ4%以下程度とすることが望ましいことが判明した。また下部隣接層の膜厚の適切な範囲としては、3〜30nm程度であった。
〔その他の事項〕
実施例では、クラッド層の組成として特定のものを示したが、その組成は限定されないことは勿論である。例えば、AlxGa1-xNである場合は、xが0.02以上0.15以下とすることができる。また、クラッド層は、超格子構造とすることもできる。
nドープの層にドープする不純物としては、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)、スズ(Sn)、硫黄(S)、酸素(O)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)等のIV族、もしくはVI族元素を用いることができるが、結晶性の良好な半導体層を得るためには、ケイ素(Si)、ゲルマニウム(Ge)を用いることが好ましい。そのドーピング濃度の適切な範囲は、5×1016/cm3以上1×1019/cm3以下の範囲、より好ましくは1×1017/cm3以上4×1018/cm3以下の範囲である。
実施例では基板として特定のものを示した。各層に対する格子不整合抑制の観点からGaN基板が最も望ましいが、これに代えて、AlGaN、SiC、スピネル、Ga23、サファイア、ZrB2等も用いることができる。
実施例では、活性層から第3の中間層までの距離L(活性層最上部の井戸端から第3の層端までの距離)として、特定のものを示したが、これは、50〜200nmであることが好ましい。この範囲より小さいと、スロープ効率が低下し、また、この範囲より大きいと、pクラッド層から第3の層を超えての活性層へのホールの注入が困難になり、特性が悪化する。
実施例では、pドープの第3の層として、特定のものを示したが、これは適宜変更できる。pクラッド層の組成を、AlpGa1-pNとしたとき、AlqGa1-qNからなる第3の層の組成を、q≧p+0.05とすることが好ましい。具体的には、0.1〜0.3程度が好ましい。Al組成を小さくすると駆動電圧値が低減する傾向があり、大きくすると、高温にしたときの駆動電流値の上昇が抑制される傾向が有る。
また、レーザの共振器長は200〜2000μm程度にすることができ、また、導波ストライプの幅は0.5〜3μm程度にすることができる。横モードを単一横モードに安定させる要求の無いレーザにおいては、ストライプの幅は、3μmを超えていてもよく、例えば、1〜1000μm程度にすることができる。
今回開示された実施の形態および実施例において、本発明の効果を高い光出力を出射するレーザデバイスの場合において説明したが、このように高いCODレベルを有する素子構造は、例え通常数mWしか用いないような低出力レーザにおいても有効である。なぜなら、レーザ素子にサージ電流や静電気が混入した場合、瞬間的にレーザパワーが高まり、COD破壊を起こすことがあるが、高いCODレベルを有する素子においてはそのようなサージ破壊を回避することができるからである。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、窒化物半導体レーザ、特に、高出力を発するデバイス、例えば100mW以上の光出力が得られるデバイスに応用でき、また、数mWの低出力を定格とした窒化物半導体レーザにも有効である。窒化物半導体を用いた、半導体レーザ装置、例えば、単体の半導体レーザ装置、ホログラム素子を備えたホログラムレーザ装置、駆動もしくは信号検出等の処理のためのICチップと一体化してパッケージされたオプトエレクトロニクスIC装置、導波路あるいは微小光学素子と一体化してパッケージされた複合光学装置などに応用可能である。また、本発明は、これらの装置を備えた、光記録システム、光ディスクシステム、照明システムや、近紫外から青紫色領域の光源を用いたその他システムなどに応用可能である。
図1は、本発明の一例である窒化物半導体レーザ素子の構造を示す模式的な断面図である。 図2は、本発明の一例である窒化物半導体レーザ素子の活性層の構造を示す模式的な断面図である。
符号の説明
100 n型GaN基板
101 nドープGaN層
102 nドープAl0.05Ga0.95N下部クラッド層102
103 nドープGaNガイド層
104 アンドープのIn0.03Ga0.97N下部隣接層
105 活性層
106 アンドープのGaN上部隣接層
107 nドープGaN層(第1の中間層)
108 アンドープのGaN層(第2の中間層)
109 pドープAl0.15Ga0.85N層(第3の中間層)
110 pドープAl0.05Ga0.95N上部クラッド層
111 pドープGaNコンタクト層
120 n側電極
121 p側電極
122 絶縁膜
131 井戸層
1321 障壁層(第1層)
1322 障壁層(第2層)
1323 障壁層(第3層)

Claims (8)

  1. 下部クラッド層、下部隣接層、量子井戸活性層、上部隣接層、上部クラッド層をこの順に備え、
    前記量子井戸活性層は、アンドープのInGaNからなる複数の井戸層と、該井戸層に挟まれるアンドープの障壁層を有し、
    前記障壁層は、InGaNからなる第1層と、GaNからなる第2層と、InGaNからなる第3層とを有し、
    前記第1層および第3層のIn組成は、いずれも前記井戸層のIn組成の半分未満であることを特徴とする窒化物半導体レーザ素子。
  2. 前記量子井戸活性層の発するレーザ光の波長は385〜430nmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  3. 前記井戸層のIn組成は、0.04〜0.12の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  4. 前記第1層および第3層のIn組成は、0.005〜0.04の範囲であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の窒化物半導体レーザ素子。
  5. 前記上部隣接層は、GaN、または、In組成が前記井戸層のIn組成の半分未満であるInGaNからなることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の窒化物半導体レーザ素子。
  6. 前記上部隣接層は、アンドープであることを特徴とする請求項5に記載の窒化物半導体レーザ素子。
  7. 前記下部隣接層は、GaNまたはInGaNからなることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の窒化物半導体レーザ素子。
  8. 前記下部隣接層は、アンドープであることを特徴とする請求項7に記載の窒化物半導体レーザ素子。

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