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JP2007204334A - 電気絶縁性を改良した球状化ガラス粉末の製造方法 - Google Patents

電気絶縁性を改良した球状化ガラス粉末の製造方法 Download PDF

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JP2007204334A
JP2007204334A JP2006027240A JP2006027240A JP2007204334A JP 2007204334 A JP2007204334 A JP 2007204334A JP 2006027240 A JP2006027240 A JP 2006027240A JP 2006027240 A JP2006027240 A JP 2006027240A JP 2007204334 A JP2007204334 A JP 2007204334A
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glass powder
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Shigeo Yamaguchi
茂雄 山口
Takeo Inoue
武男 井上
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Nitto Boseki Co Ltd
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Nitto Boseki Co Ltd
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Abstract

【課題】封止材用の充填材として、流動性が高く、高充填可能で、電気絶縁性の高い封止材が得られる、球状化無機物粉末の製造方法を提供する。
【解決手段】酸化ケイ素含有ガラス質物質を粉砕して粉砕物を形成する粉砕工程、前記粉砕物を浮遊状態で加熱して前記粉砕物を球状化して球状化物を形成する球状化工程、及び、酸と接触させる酸処理工程、を包含する、球状化ガラス粉末の製法。
【選択図】なし

Description

本発明は、電気絶縁性を改良した球状化ガラス粉末の製造方法に関する。
従来、プリント配線板や封止材など複合材料の充填材として、酸化ケイ素含有物などの無機物粉末が、寸法安定性及び耐熱性の向上などの目的で使用されている。無機物粉末としては、組成が均一で、且つ容易に粒度の大きな粉末を少なくすることができることから、ガラス繊維の粉砕物が使用されることが多い。しかし、ガラス繊維の粉砕物は、形状が円柱状になりやすく、しかも、直径に比べて長さが長いものが多く存在してしまうため、充填材として充填量を上げると樹脂の溶融温度で高粘度になる傾向にあり、樹脂の流動性が著しく低下してしまい、高含有量の充填材としては限界があった。また、樹脂中での分散性も決して十分ではなかった。
そこで、樹脂の流動性などを改良すべく、球状化ガラス粉末を製造する方法として、例えば、特許文献1には、最終ガラス組成中のSiO含有量が40〜70重量%となるなどごく特定の組成を有する最終ガラスが得られるように、ガラス用原料の様々な混合物を含む溶液またはゾルを原料として用い、同溶液またはゾルを火炎雰囲気中に微細液滴として噴霧した後、急冷することを特徴とする方法が記載されている。この方法によれば、得られたガラス球体は、ガラス薄膜基板などの製造等、特定の用途に利用される。
一方、特許文献2には、溶融時間が短くホローファイバーがほとんどない高強度ガラス繊維が得られ、特定量のSiO、Al及びMgOからなりアルカリ金属酸化物をほとんど含有しない高強度ガラス繊維用組成物が記載されている。
また、ガラス繊維を酸で処理する技術として、特許文献3には、Eガラス繊維を酸の水溶液で処理して高シリカ質の表面層を形成させることにより、Eガラス繊維の特徴を損なうことなしに耐熱性を向上させる方法が記載されている。
更に、ガラス繊維を酸で処理する技術として、特許文献4には、ガラスクロスを酢酸水溶液に浸漬することにより、酸性溶液中に溶出するアルカリ土類金属及びアルカリ金属の量がガラスクロスの重量に対して20ppm以下となるEガラス組成のガラスクロスが記載されている。
また、二酸化ケイ素粉末を酸で処理する技術として、特許文献5には、金属ケイ素粉末を酸素含有気流中で燃焼させて平均粒径0.01〜10μmの二酸化ケイ素粉末を形成させ、形成させた二酸化ケイ素粉末を、硝酸水溶液などの低濃度の鉱酸水溶液などで洗浄して表面に付着しているウランなどの放射性元素化合物を除去する方法が記載されている。
また、金属ケイ素粉末を酸で処理する技術として、特許文献6には、金属ケイ素粉末を鉱酸水溶液で洗浄してウラン及びトリウムなどの放射性元素の含有量を1ppb以下にした後、該金属ケイ素粉末を酸素含有気流中で燃焼させて平均粒径0.01〜10ミクロンの高純度の二酸化ケイ素粉末を製造する方法が記載されている。
特開平8−91874号公報 特開平11−21147号公報 特開平7−172876号公報 特開2001−73253号公報 特公平7−61855号公報 特公平7−61856号公報
また、一般に無アルカリガラスと称されるガラス組成のガラス粉末は、プリント配線板用積層板の充填材としては大きな問題は少ないものの、アルカリ金属が微量含まれているので、アルカリ金属が含まれていないシリカ粉末に比べて、樹脂と混合して形成した封止材の電気絶縁性に劣り、封止材用充填材としては改良が望まれる。
更に、無アルカリガラスは二酸化ケイ素に比べ溶融温度が低いので、上記のガラス粉末を球状化した球状化ガラス粉末は、断面が真円状になり、且つガラス粉末がガラス繊維の粉砕物であれば、粒径の制御がしやすいので、球状化ガラス粉末は樹脂中での分散性が良く、且つ球状化ガラス粉末を配合した樹脂は流動性が良く、高充填量の成形体を得ることが可能となることが期待できる。
本発明は、上記のような従来技術の課題・欠点を解決し、無アルカリガラス粉末を球状化した球状化ガラス粉末の高充填量が可能であるという特性を維持しつつ、樹脂と混合して形成した封止材の電気絶縁性を改良し、封止材用充填材により適した球状化ガラス粉末の製造方法を提供するものである。
本発明は前記の課題を解決したものであり、
(a)アルカリ金属酸化物の含有量が1.0重量%以下の酸化ケイ素含有ガラス質物質を粉砕して粉砕物を形成し;
(b)前記粉砕物を浮遊状態で加熱して前記粉砕物を球状化して球状化物を形成し;そして、
(d)前記球状化物を酸と接触させて、酸で表面処理した球状化物を形成する;
ことを包含する、球状化ガラス粉末の製造方法である。
上記(b)と上記(d)の工程の間に、(c)工程として、前記球状化物の浮遊状態を維持したまま、前記球状化物に水を噴射して冷却する、ことが好ましい。
さらに、上記酸化ケイ素含有ガラス質物質がガラス繊維であることが好ましい。
本発明の製造方法における原料である酸化ケイ素含有ガラス質物質は、溶融温度が比較的低いので、本発明の製造方法により得られる球状化ガラス粉末は、ほぼ断面が真円状になるので、樹脂の充填材として良好な流動性を有し、高含有量の充填が可能となる。さらに、原料である酸化ケイ素含有ガラス質物質は、アルカリ金属酸化物の含有量が1.0重量%以下であり、且つこの酸化ケイ素含有ガラス質物質の粉砕物を球状化した後、酸と接触させることにより、アルカリ金属やアルカリ土類金属などの金属イオンが溶け出しているので、本発明の製法により得られる球状化ガラス粉末は、樹脂と混合して形成した封止材の電気絶縁性を際立って改良することが可能となる。
また、原料として酸化ケイ素含有無機物を一旦溶融して得たガラス質物質を使用して球状化するので、球状化ガラス粉末の揮発成分が少ないという利点がある。
本発明の製造方法において、浮遊状態のまま球状化物に水を噴射すれば、効率的に冷却することができる。
さらに、本発明の製造方法において、原料としてガラス繊維を使用すれば、粉砕により繊維の断面方向に粉砕される傾向にあるため、繊維の直径方向のサイズはほぼ一定なので、粒径の大きい球状化ガラス粉末の割合をより少なくすることができる。
本発明の製法において原料として使用される酸化ケイ素含有ガラス質物質は、一般に無アルカリガラスあるいはEガラスと称される、ナトリウムやカリウムなどのアルカリ金属の酸化物の含有量が0.8重量%以下である組成のガラスであるのがより好ましく、更に、一般にSガラスと称される、アルカリ金属酸化物の含有量がEガラスよりも更に少なく0.1重量%以下である組成のガラスであるのがより更に好ましい。そのような組成のガラスの中でも酸化ケイ素を50〜70重量%含有するものが更に好ましい。酸化ケイ素が上記範囲外の場合は、ガラス質物質(特にガラス繊維)を得ることが困難であったり、ガラス質物質の粉砕物を真円状に球状化することが困難になることがある。
本発明で使用されるEガラス及びSガラスの代表的なものの構成成分及び特性は、以下のとおりである。
Figure 2007204334
前記ガラス質物質の形状としては、粉砕のしやすさから、その繊維径は、例えば、約3〜30μmであるガラス繊維であるのが好ましい。
さらに、本発明の製造方法において、原料として使用される酸化ケイ素含有ガラス質物質は、被覆剤で被覆されていないのが好ましい。被覆剤は、例えば、有機物の表面被覆剤、保護剤、サイズ剤などが挙げられる。被覆剤で被覆されていないものを使用することにより、所定の粉砕物を得るのに、より短時間の粉砕時間ですむ傾向にある。例えば、一例として、被覆剤で被覆されている酸化ケイ素含有ガラス質物質を用いた場合に5時間の粉砕時間を要する場合、ほぼ同様の大きさの所定の粉砕物を得るのに、被覆剤で被覆されていないものを用いると約1時間の粉砕で十分である。被覆剤で被覆された酸化ケイ素含有ガラス質物質を原料として用いる場合は、焼成するなどして被覆剤を除去してから粉砕するのが好ましい。
本発明において酸化ケイ素含有ガラス質物質の粉砕は、ボールミルなどの公知の粉砕技術で実施すればよい。粉砕後の粉砕物の平均粒径は例えば20μm程度であるが、そのような粒径に限定されない。粉砕により、粒径1μm以下の細かい粒径が形成されることもある。
本発明における粉砕工程によって得られた粉砕物は、図1に示す装置によって、その後の球状化工程及び必要に応じて工程(c)の噴射水による冷却を施すことができる。以下図1に基づき説明する。なお、図1では、酸処理工程は図示されていない。
粉砕工程によって酸化ケイ素含有ガラス質物質を粉砕して得た粉砕物1を、球状化工程において粉砕物を浮遊状態にする。浮遊状態にするには、例えば、貯蔵タンク2内に貯蔵された粉砕物1を、テーブルフィーダーやスクリューフィーダーや超音波噴霧装置などの粉体供給装置3などにより、キャリアガス6を用いて、炉8の上部から炉中の溶融帯9中に投入することにより、粉砕物を浮遊状態にすることができる。
キャリアガス6としては窒素又は空気又は酸素を使用できるが、作業効率から後述する燃料用ガス4と同じものを使用するのが好ましく、爆発の危険がある場合などは窒素を使用することが好ましい。
球状化工程において粉砕物を加熱する手段は、例えば、燃焼用ガス4及びガス燃料5を用い、バーナー7からの火炎により、浮遊状態の粉砕物1を加熱する。燃焼用ガス4としては空気または酸素を使用し、ガス燃料5としては、LPGガス(プロパンガス)が好ましい。
炉中の溶融帯9において、燃焼用ガスとして空気を用いて空気バーナー(エアバーナー)で約1500℃〜2000℃程度の温度で加熱することができる。また、燃焼用ガスとして酸素を用いる場合には、酸素バーナーで約2400℃〜3000℃の温度で加熱することができる。なお、酸素バーナーを使用する場合などで必要であれば、水冷式の冷却帯(図示せず)を炉8の下方部分の周辺に設置し、炉の下部に冷却帯を設けて、後述する噴射水による冷却の前に、予備冷却を実施することもできる。
上記の加熱による球状化工程に引き続き、浮遊状態を維持したまま水を噴霧して冷却する。すなわち、炉の溶融帯9で加熱し球状化した球状化物が炉の下部に落下する際に、炉の下部に設置した噴射口(冷却スプレー10)から、水をスプレー状に噴射する。この噴射により、球状化物を冷却し、その後の球状化物の捕集の際に、150℃程度まで冷却させ、且つ水分を乾燥させることもできる。
球状化物の捕集する手段は、水の噴射により冷却した球状化物を、粉体回収装置により捕集することができる。粉体回収装置により捕集する場合、冷却した球状化物を、サイクロン、バグフィルター、あるいは湿式捕集器などの粉体回収装置に導入して、必要に応じて吸引ファンやブロワーなどの手段を用いて気体を屋外排気することにより、粉体を回収することができる。粉体回収装置としては、サイクロンとバグフィルターを併用するのが好ましい。
本発明の製造方法においては、上記冷却した球状化物を酸と接触させて、酸で表面処理した球状化ガラス粉末を形成する。酸との接触は浸漬により行うのが好ましい。使用する酸は、酢酸などの有機酸や、硝酸、塩酸、硫酸などの無機酸などが挙げられ、その種類は特に限定されない。その中でも、強酸が好ましい。また、塩酸を使用するとClが、硫酸を使用するとSが、球状化ガラス粉末に残留する可能性があり、これらの元素は、封止材用としては不適切な元素であるので、封止材用として不適切な元素が残留物として残留しない硝酸を用いるのが更に好ましい。浸漬液の酸濃度、浸漬温度、浸漬時間は適宜選定すればよいが、硝酸の場合は濃度が0.3〜2.0Nであること好ましい。このような酸との接触により、酸化ケイ素含有無機物表面上のアルカリ金属成分が溶出し、また場合によりアルカリ土類金属成分も溶出する。さらに、酸に浸漬した後に、脱水、水洗を行い、溶出した金属イオン成分を除去することが好ましい。
なお、以後、本発明における球状化物と酸との接触を、単に「酸処理」とも呼ぶこととする。
本発明の製造方法によって得られた酸処理した球状化ガラス粉末は、酸処理後、有機シラン化合物でシラン処理することが好ましい。有機シラン化合物の種類は特に限定されないが、例えば、加水分解性基と疎水基(有機基)を有するシラン化合物であり、周知のガラス繊維用のシランカップリング剤を挙げることができる。
そのようなシランカップリング剤として、以下の式で表わされるシラン化合物を挙げることができる。
4−n−Si−(OR’)
(式中、Rは有機基を表わし、R’はメチル基、エチル基またはプロピル基を表わし、nは1〜3から選択される整数を表わす。)
ここで、R’は同一でも異なっていてもよく、nは3であることが好ましい。
かかるシラン化合物としては、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン等の不飽和二重結合を有するシランカップリング剤;β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシジルオキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシ基を有するシランカップリング剤;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト基を有するシランカップリング剤;γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基を有するシランカップリング剤が挙げられる。
以下に実施例をあげて説明する。
(実施例1)
酸化ケイ素含有ガラス質物質として、前記表1の実測値の組成を有し、平均長さが25mmの融点850℃のEガラス繊維チョップドストランドを使用した。粉砕は、平均粒径25μmになるまでボールミルで粉砕し、ガラス繊維の粉砕物を得た。球状化は、粉砕物を、図1に示す装置を用い、空気をキャリアガスとして炉に15kg/時間にて投入し、空気バーナーで加熱処理することにより、実施した。その後、酸処理を実施した。酸処理は、試料20gに対して500ccの割合の1.0N硝酸水溶液で、試料を硝酸水溶液に浸漬し、70℃で1時間放置し、その後、水洗、脱水を行なった。電気伝導度については、粉砕、球状化、及び酸処理のすべての工程を実施した後の試料10gを、純水100ccに撹拌しながら1時間浸漬し、浸漬液の電気伝導度を測定した。浸漬液中への溶け出し分がアルカリ金属分と考え、電気伝導度が高いほど、アルカリ金属分の溶け出し量が高く、球状化ガラス粉末中に含まれるアルカリ金属分の量が多いと考える。得られた結果を表2に示す。
Figure 2007204334
(実施例2)
酸化ケイ素含有ガラス質物質として、Eガラス繊維チョップドストランドの代わりに前記表1の実測値の組成を有するSガラス繊維チョップドストランドを用い、1.0N硝酸水溶液の代わりに0.5N硝酸水溶液を用いた以外は、実施例1と同様の手順を実施した。得られた結果を表2に示す。
(実施例3)
酸化ケイ素含有ガラス質物質として、Eガラス繊維チョップドストランドの代わりに前記表1の実測値の組成を有するSガラス繊維チョップドストランドを用いた以外は、実施例1と同様の手順を実施した。得られた結果を表2に示す。
(比較例1)
酸処理を実施しなかった以外は、実施例1と同様の手順を実施した。得られた結果を表2に示す。
(比較例2)
酸処理を実施しなかった以外は、実施例2と同様の手順を実施した。得られた結果を表2に示す。
(電気伝導度の評価)
Eガラス及びSガラスのいずれを使用しても、酸処理(実施例1〜3)により電気伝導度が有利に大幅に低下した。この結果から、酸処理により、ガラス中に含まれるアルカリ金属分の量が有利に大幅に低下したと考えられる。
(樹脂流動性の評価)
実施例1〜3及び比較例1〜2で、樹脂流動性の有意な相違は見られなかった。これは、得られたいずれのガラス粉末も球状であるため、粉末の形状の相違に大きく起因する樹脂流動性への影響が少なかったためと考えられる。
(成形体の作製)
実施例1により得られた酸処理した球状化ガラス粉末をシラン化合物水系液(アミノプロピルトリエトキシシラン0.5重量%の水溶液)で処理し、シラン処理した球状化ガラス粉末を得た。得られたシラン処理した球状化ガラス粉末を充填材として80重量%含むエポキシ樹脂成形体を作製したところ、成形不良の問題を起こすことなく成形体を得ることができた。なお、実施例1における粉砕物を75重量%含むエポキシ樹脂は溶融温度における流動性が悪く、成形体を得ることができなかった。
本発明の製法により得られる球状化無機物粉末は、封止材用充填材として利用できる。
本発明の製法の一形態を実施するのに用いた装置の概略図を示す。
符号の説明
1 粉砕物
2 貯蔵タンク
3 粉体供給装置
4 燃焼用ガス
5 ガス燃料
6 キャリアガス
7 バーナー
8 炉
9 溶融帯
10 冷却スプレー
11 バグフィルター
12 吸引ファン
13 配管

Claims (3)

  1. 球状化ガラス粉末の製造方法であって:
    (a)アルカリ金属酸化物の含有量が1.0重量%以下の酸化ケイ素含有ガラス質物質を粉砕して粉砕物を形成し;
    (b)前記粉砕物を浮遊状態で加熱して前記粉砕物を球状化して球状化物を形成し;そして、
    (c)前記球状化物を酸と接触させて、酸で表面処理した球状化物を形成する;
    ことを包含する、球状化ガラス粉末の製造方法。
  2. 球状化ガラス粉末の製造方法であって:
    (a)アルカリ金属酸化物の含有量が1.0重量%以下の酸化ケイ素含有ガラス質物質を粉砕して粉砕物を形成し;
    (b)前記粉砕物を浮遊状態で加熱して前記粉砕物を球状化して球状化物を形成し;
    (c)前記球状化物の浮遊状態を維持したまま、前記球状化物に水を噴射して冷却し;そして、
    (d)前記冷却した球状化物を酸と接触させて、酸で表面処理した球状化物を形成する;
    ことを包含する、球状化ガラス粉末の製造方法。
  3. 前記酸化ケイ素含有ガラス質物質がガラス繊維である請求項1又は請求項2に記載の球状化ガラス粉末の製造方法。
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