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JP2007273852A - 発光素子収納用パッケージ - Google Patents

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JP2007273852A JP2006099451A JP2006099451A JP2007273852A JP 2007273852 A JP2007273852 A JP 2007273852A JP 2006099451 A JP2006099451 A JP 2006099451A JP 2006099451 A JP2006099451 A JP 2006099451A JP 2007273852 A JP2007273852 A JP 2007273852A
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Makoto Nagai
誠 永井
Masahito Morita
雅仁 森田
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NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

【課題】発光素子とともに発光素子の機能を補助する補助素子を実装する場合に、光の取り出し効率を向上させることが可能な発光素子収納用パッケージを提供する。
【解決手段】発光素子収納用パッケージが、表面に発光素子の実装領域を有し、裏面に前記発光素子の機能を補助する補助素子の実装領域を有する絶縁性基板と、前記表面上に配置され、前記発光素子と電気的に接続されるパッドと、前記裏面上に配置され、前記補助素子と電気的に接続されるパッドと、を具備する。
【選択図】図3

Description

本発明は、発光ダイオード(LED)などの発光素子を収納するための発光素子収納用パッケージに関する。
発光素子収納用パッケージに実装されるLEDの発光素子(LEDチップ)は、静電気に対して弱いことが知られている。したがって、このような特性の発光素子等を実装する発光素子収納用パッケージには、発光素子の機能を補助(具体的には静電気の影響による発光素子の破壊を防止)できるものが求められている。
発光素子の機能を補助(静電気の影響による発光素子の破壊を防止)できる発光素子収納用パッケージとして、静電気保護素子として知られるツェナーダイオードを、発光素子を実装した基板上に発光素子と隣接して配置したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−019942号公報
しかしながら、このような従来の発光素子収納用パッケージでは、発光素子の側面光等が、隣接するツェナーダイオード等の補助素子(発光素子の機能を補助する素子)によって散乱、吸収されてしまうため、さらに光の取り出し効率を高める余地が残されている。
そこで、本発明は、発光素子とともに発光素子の機能を補助する補助素子を実装する場合に、光の取り出し効率を向上させることが可能な発光素子収納用パッケージを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る発光素子収納用パッケージは、表面に発光素子の実装領域を有し、裏面に前記発光素子の機能を補助する補助素子の実装領域を有する絶縁性基板と、前記表面上に配置され、前記発光素子と電気的に接続されるパッドと、前記裏面上に配置され、前記補助素子と電気的に接続されるパッドと、を具備することを特徴とする。
これによれば、発光素子収納用パッケージの絶縁性基板が、表面に発光素子の実装領域を有し、裏面に補助素子の実装領域を有しているので、補助素子が発光素子に隣接して、さらには同一面上に配置されない。そのため、発光素子の発光光束が直接照射されることのない位置に補助素子を配置することが可能であり、発光素子の側面光等が、補助素子によって散乱、吸収されてしまうことを防止でき、発光素子収納用パッケージの光の取り出し効率を向上させることができる。
また、本発明に係る発光素子収納用パッケージは、前記表面上の前記パッドの少なくとも一部及び前記発光素子の実装領域を囲み、前記表面上に配置される第一の枠体、及び/又は、前記裏面上の前記パッドの少なくとも一部を囲み、前記裏面上に配置される第二の枠体をさらに具備することも特徴とする。
これによれば、第一の枠体が発光素子の発光光束を反射するため、発光素子収納用パッケージの反射効率を向上させることができる。
また、第二の枠体の所定の表面上に、外部から発光素子の駆動電流等が供給される外部電極を形成できる。そのため、発光素子収納用パッケージを機器類の実装基板等に実装する場合に、これらの外部電極を実装基板等の表面に接触させれば、実装基板等から発光素子の駆動電流等を供給することが容易になる。
また、本発明に係る発光素子収納用パッケージは、放熱部材と、前記放熱部材と接合され、発光素子と電気的に接続されるパッドを備えた第一の絶縁性基板と、前記放熱部材を挟んで前記第一の絶縁性基板と対向するように前記放熱部材と接合され、補助素子と電気的に接続されるパッドを備えた第二の絶縁性基板と、を具備することも特徴とする。
これによれば、第一及び第二の絶縁性基板が放熱部材を挟んで対向するように配置され、例えば、第一の絶縁性基板が発光素子の実装領域を有し、第二の絶縁性基板が補助素子の実装領域を有しているので、補助素子が発光素子に隣接して、さらには同一面上に配置されない。そのため、発光素子の発光光束が直接照射されることのない位置に補助素子を配置することが可能であり、発光素子の側面光等が、補助素子によって散乱、吸収されてしまうことを防止でき、発光素子収納用パッケージの光の取り出し効率を向上させることができる。
また、発光素子から発せられた熱を、放熱部材を通じて外部に放熱することができるので、発光素子収納用パッケージの放熱性を向上させることができる。
また、本発明に係る発光素子収納用パッケージは、前記第一の絶縁性基板上の前記パッドの少なくとも一部を囲み、前記第一の絶縁性基板上に配置される第一の枠体、及び/又は、前記第二の絶縁性基板上の前記パッドの少なくとも一部を囲み、前記第二の絶縁性基板上に配置される第二の枠体をさらに具備することも特徴とする。
これによれば、第一の枠体が発光素子の発光光束を反射するため、放熱性を高めた発光素子収納用パッケージの反射効率を向上させることができる。
また、第二の枠体の所定の表面上に、外部から発光素子の駆動電流等が供給される外部電極を形成すれば、発光素子収納用パッケージを機器類の実装基板等に実装する場合に、この外部電極を実装基板等の表面に接触させることができるため、実装基板等から発光素子の駆動電流等を供給することが容易になる。
また、本発明に係る発光素子収納用パッケージは、前記放熱部材が、前記第一及び第二の絶縁性基板の外縁から突出する突出端を有していることも特徴とする。
これによれば、放熱部材の突出端を、大気等と接触させたり、外部の放熱部材等に熱的に接触させることが容易になるので、放熱性の向上を図ることができる。
また、発光素子収納用パッケージを、機器類の実装基板等に実装する場合に、例えば、放熱部材の突出端の少なくとも一部を機器類の実装基板等に埋め込んで外部の放熱部材等と熱的に接触させることができる。放熱部材の突出端の少なくとも一部を機器類の実装基板等に埋め込んで実装することにより、発光素子収納用パッケージを実装基板等に安定に固定できるとともに、実装基板等の表面からの高さを大きく低減して全体の小型化を図ることができる。また、放熱部材の突出端の少なくとも一部を機器類の実装基板等に埋め込んで外部の放熱部材等と熱的に接触させることにより、放熱性の向上を図ることもできる。
また、放熱部材の突出端を外部電極に兼用することもできる。
本発明によれば、発光素子とともに発光素子の機能を補助する補助素子を実装する場合に、光の取り出し効率を向上させることが可能な発光素子収納用パッケージを提供できる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を用いて説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る発光素子収納用パッケージ1を表す上面図である。図2は発光素子収納用パッケージ1を表す下面図である。図3は、発光素子収納用パッケージ1を図1のA−Aに沿って切断した状態を表す断面図である。
図1、図2、及び図3に示すように、本実施形態の発光素子収納用パッケージ1は、絶縁性基板2と、発光素子18の実装領域3と、パッド4、5、8、9と、ビア6と、第一の枠体7と、第二の枠体10と、外部電極15、16、17とで構成されている。図1、図2、及び図3では、発光素子18が、絶縁性基板2の表面2r上の実装領域3に実装されるとともに、金線からなるボンディングワイヤ19aを介してパッド4と電気的に接続され、パッド4は、外部電極16と電気的に接続されている。また、発光素子18は、金線からなるボンディングワイヤ19bを介してパッド5と電気的に接続され、パッド5は、ビア6を介してパッド9と電気的に接続されている。
発光素子18の機能を補助する補助素子20は、絶縁性基板2の裏面2b上に実装されるとともに、金線からなるボンディングワイヤ21aを介してパッド8と電気的に接続され、パッド8は、外部電極15と電気的に接続されている。また、補助素子20は、金線からなるボンディングワイヤ21bを介してパッド9と電気的に接続され、パッド9は、外部電極17と電気的に接続されている。
絶縁性基板2は、その表(おもて)面2rに発光素子18の実装領域3を有し、その裏面に補助素子20の実装領域を有している絶縁性の基板である。
絶縁性基板2は、平面視が四角形で所要の厚みを有する直方体を呈し、アルミナを主成分とするグリーンシートを焼成した板状のものである。
絶縁性基板2の構成材料としては、上述したアルミナ以外に例えば、ガラス−アルミナ系のガラス−セラミックや窒化アルミニウム等のセラミックス材料を適用してもよいし、エポキシ樹脂等の各種樹脂を適用してもよい。
また、絶縁性基板2の形状は、例えば、平面視で円形、楕円形、三角形、多角形の平板であってもよい。
実装領域3は、絶縁性基板2の表面2r上に配置され、WまたはMoを主成分とする金属で構成されたメタライズ層として形成されている。実装領域3は、例えば、Mo−Mn、W−Mn等の金属からなるメタライズ層で構成することもできる。
また、このメタライズ層上に、Ni層、Ag層(又はNi層、Au層)の順に金属メッキ層を形成してもよい。
本実施例では、実装領域3上に1つの発光素子18が実装されているが、1つの実装領域上に複数の発光素子を実装してもよい。また、本実施例では、メタライズ層で構成された実装領域3に発光素子18が実装されているが、絶縁性基板2の表面2r上に直に発光素子18を実装してもよい。また、発光素子18を電気接続用パターンに接続する方法としては、本実施例ではボンディングワイヤを介して接続しているが、発光素子18の下面で半田バンプ等によりパッドと接続するフリップチップボンディング方式により接続してもよい。
なお、補助素子20は、絶縁性基板2の裏面2b上に直に実装されているが、メタライズ層で構成された実装領域に補助素子20を実装してもよい。また、補助素子20を電気接続用パターンに接続する方法としては、本実施例ではボンディングワイヤ21a、21bを介して接続しているが、補助素子20の下面で半田バンプ等によりパッドと接続するフリップチップボンディング方式により接続してもよい。
パッド4は、絶縁性基板2の表面2r上に配置され、実装領域3の近傍から、絶縁性基板2の一つのコーナー部まで形成されており、外部電極16と電気的に接続されている。
パッド5は、絶縁性基板2の表面2r上に配置され、実装領域3の近傍に形成されており、ビア6を介してパッド9と電気的に接続されている。
パッド8は、絶縁性基板2の裏面2b上に配置され、補助素子20の実装領域の近傍から絶縁性基板2の一つのコーナー部(表面2r上のパッド4が形成されているコーナー部が絶縁性基板2を挟んで対向する裏面2b上のコーナー部を除く)まで形成されており、外部電極15と電気的に接続されている。
パッド9は、絶縁性基板2の裏面2b上に配置され、補助素子20の実装領域の近傍から絶縁性基板2の端縁まで形成されており、外部電極17と電気的に接続されている。
パッド4、5、8、9は、WまたはMoを主成分とする金属で構成されたメタライズ層としてそれぞれ形成されている。パッド4、5、8、9は、例えば、Mo−Mn、W−Mn等の金属からなるメタライズ層で形成することもできる。
また、このメタライズ層上に、Ni層、Ag層(又はNi層、Au層)の順に金属メッキ層を形成してもよい。
ビア6は、パッド5とパッド9を電気的に接続するものであり、絶縁性基板2の表面2rと裏面2bとの間を貫通するように形成されている。ビア6は、WまたはMoを主成分とする金属粉末を含む導電性ペーストが絶縁性基板2の表面2rと裏面2bとの間を貫く貫通孔内に充填されている。
なお、ビア6は、例えば、Mo−Mn、W−Mn等の金属からなる導電性ペーストで形成してもよい。
第一の枠体7は、パッド4の一部及びパッド5を囲み、かつ実装領域3の周囲を囲むように絶縁性基板2の表面2r上に形成され、その中央部に発光素子18を収容するための貫通穴13を有し、発光素子18の発光光束を反射する。
第一の枠体7は、アルミナで構成される枠体ベース部11と、枠体ベース部11の貫通穴13の内壁面上に形成された金属層12とで構成されている。枠体ベース部11は、絶縁性基板2と実質的に同一組成のセラミックスからなり、絶縁性基板2の表面2r上に積層されて焼結一体化されている。
金属層12は、枠体ベース部11の貫通穴13の内壁面上に形成されたWまたはMoを主成分とする金属で構成されたメタライズ層と、このメタライズ層上にNi層、Ag層の順に配置された金属メッキ層とで構成されている。
なお、枠体ベース部11は、上述したアルミナ以外に、例えば、窒化アルミニウム等のセラミックス材料を適用してもよい。金属層12の一部を構成するメタライズ層は、例えば、Mo−Mn、W−Mn等の金属で形成することもできる。
金属層12の一部を構成する金属メッキ層は、例えば、Pt、Pd、アルミニウム等の金属で構成されていてもよい。
また、第一の枠体32全体が、光反射率の高い、例えばアルミナ等の白色のセラミックスで構成されていてもよい。
本実施形態では、第一の枠体7は、平面視で略円形の貫通穴13を備え、外形が略正方形の枠体である。第一の枠体7は、貫通穴13(開口)の形状が平面視で略楕円形としてもよく、貫通穴13の平面視での形状と外形の形状が同じ枠体としてもよい。
図3に示すように、本実施の形態では、第一の枠体7の内周面が第一の絶縁性基板2の表面2rに対して傾斜して形成され、貫通穴13の直径が上方に向かって大きくなるようになっている。なお、第一の枠体7の内周面は、第一の絶縁性基板2の表面2rに対して垂直に形成されてもよく、貫通穴13の直径が上方に向かって小さくなるように傾斜して形成されてもよい。
第二の枠体10は、パッド8の一部及びパッド9の一部を囲み、かつ補助素子20の実装領域の周囲を囲むように絶縁性基板2の裏面2b上に形成され、その中央部に補助素子20を収容するための貫通穴14を有している。図2に示すように、第二の枠体10の外周面及び下面上には、外部電極16の一部、及び外部電極15、17が形成されている。
第二の枠体10は、絶縁性基板2と実質的に同一組成のセラミックスからなり、絶縁性基板2の裏面2b上に積層されて焼結一体化されている。
第二の枠体10も、平面視で略円形の貫通穴14を備え、外形が略正方形の枠体である。第二の枠体10は、貫通穴14(開口)の形状が平面視で略楕円形としてもよく、貫通穴14の平面視での形状と外形の形状が同じ枠体としてもよい。
図3に示すように、本実施の形態では、第二の枠体10の内周面は、絶縁性基板2の裏面2bに対して垂直に形成されている。第二の枠体10の内周面は、絶縁性基板2の裏面2bに対して傾斜して形成され、貫通穴14の直径が下方に向かって大きくなるようになっていてもよく、貫通穴14の直径が下方に向かって小さくなるように傾斜して形成されてもよい。
外部電極15は、本実施の形態では、補助素子20に電源を供給する制御端子となっている。本実施の形態では、補助素子20にツェナーダイオードを使用し、補助素子20に逆方向の電圧をかけている。外部電極15は、第二の枠体10の下面から、絶縁性基板2の厚み方向に伸びる第二の枠体10の一つの辺部の近傍にかけて形成され、パッド8と電気的に接続されている。
外部電極16は、本実施の形態では、発光素子18に駆動電流を供給する発光用電源端子となっている。なお、本実施の形態では、発光素子18にLEDを使用している。外部電極16は、第二の枠体10の下面から、絶縁性基板2の厚み方向に伸びる発光素子収納用パッケージ1の一つの辺部(第二の枠体10の辺部に外部電極15が形成されている発光素子収納用パッケージ1の辺部を除く)の近傍にかけて形成され、パッド4と電気的に接続されている。
外部電極17は、本実施の形態では、接続される発光素子18と補助素子20の共通端子となっている。外部電極17は、第二の枠体10の下面から第二の枠体10の側面上にかけて形成され、パッド9と電気的に接続されている。
外部電極15、16、17は、いずれもWまたはMoを主成分とする金属で構成されたメタライズ層上に、Ni層、Ag層(又はNi層、Au層)の順に配置された金属メッキ層が形成されている。
なお、外部電極15、16、17は、例えば、Mo−Mn、W−Mn等の金属からなるメタライズ層で形成してもよい。
本実施形態の発光素子収納用パッケージ1の製造方法を説明する。図4A〜図4Dは、図3に対応し、発光素子収納用パッケージ1の製造工程を表す断面図である。
まず、絶縁性基板2となるべきアルミナ(Al)を主成分とするセラミックスグリーンシート2aと、枠体ベース部11となるべきアルミナ(Al)を主成分とするセラミックスグリーンシート11aと、第二の枠体10となるべきアルミナ(Al)を主成分とするセラミックスグリーンシート10aとを用意した(図4A)。このようなセラミックスグリーンシートは、アルミナ(Al)セラミックス微粉末と有機結合材、可塑剤、溶剤などのセラミックススラリーを、周知のドクターブレード法を用いて得た。
セラミックスグリーンシート2aにビア6となるべき貫通孔6aを打ち抜き金型を用いて打ち抜いた。セラミックスグリーンシート11aに貫通穴13をテーパをつけて打ち抜き形成し、セラミックスグリーンシート10aに貫通穴14を厚さ方向に垂直に打ち抜き形成した(図4B)。なお、貫通穴13は、図4Bに示すようにテーパをつけて打ち抜くこともできるほか、厚さ方向に垂直に打ち抜くこともできる。
セラミックスグリーンシート2aの表面、裏面、及び貫通孔6aにメタライズペーストを印刷し、焼成後にメタライズ層となる未焼成メタライズ層3a、4a、5a、6b、8a、9aを形成した。また、セラミックスグリーンシート2aの所定の辺部にメタライズペーストを印刷し、焼成後にメタライズ層となる未焼成メタライズ層16aの一部(図示せず)を形成した。
また、セラミックスグリーンシート11aの所定の辺部と、貫通穴13の内周面にもメタライズペーストを印刷し、焼成後にメタライズ層となる未焼成メタライズ層16aの一部(図示せず)、12aを形成した。
また、セラミックスグリーンシート10aの所定の外側面、所定の辺部、下面にもメタライズペーストを印刷し、焼成後にメタライズ層となる未焼成メタライズ層15a(図示せず)、16aの一部(図示せず)、17aを形成した(図4C)。グリーンシート表面への印刷には公知のスクリーン印刷方法を、貫通孔6aの充填印刷には印刷面の反対側から吸引しながら印刷する方法を採用した。メタライズペーストには、WまたはMoを主成分とする金属粉末と溶剤とを混合したものを用いた。
未焼成メタライズ層16aの一部、3a、4a、5a、6b、8a、9aが形成されたセラミックスグリーンシート2aと、未焼成メタライズ層16aの一部、12aが形成されたセラミックスグリーンシート10aと、未焼成メタライズ層15a、16aの一部、17aが形成されたセラミックスグリーンシート10aとを積層し焼成すると、金属層12の一部を構成するメタライズ層、メタライズ層で構成された実装領域3、パッド4、5、8、9、ビア6、外部電極15、16、17が形成された、焼結一体化された絶縁性基板2と枠体ベース部11と第二の枠体10が得られた。
さらに、その後、実装領域3、パッド4(絶縁性基板2の表面2rと枠体ベース部11とに挟まれた領域を除く)、パッド5、パッド8(絶縁性基板2の裏面2bと第二の枠体10とに挟まれた領域を除く)、パッド9(絶縁性基板2の裏面2bと第二の枠体10とに挟まれた領域を除く)、外部電極15、16、17のメタライズ層上に、電解メッキ法により、ニッケルメッキ層および金メッキ層をこの順に形成する金属メッキ(図示せず)を施し、実装領域3、パッド4、5、8、9、外部電極15(図示せず)、16(図示せず)、17を形成した。また、金属層12の一部を構成するメタライズ層上に、電解メッキ法により、ニッケルメッキ層および銀メッキ層をこの順に形成する金属メッキ(図示せず)を施して、金属層12を形成し、第一の枠体7を形成した。このようにして、発光素子収納用パッケージ1が得られた(図4D)。
なお、取り扱いを容易とし、多数の発光素子収納用パッケージ1を同時に効率よく製造するために、複数の発光素子収納用パッケージ1が縦横に配列された多数個取り用の基板を用いて作製することができる。多数個取り用の基板を用いて作製した場合には、例えば、上記の電解メッキ後に、多数個取り用の基板に分割溝を形成しておき、これに沿って分割したり、スライシング法等により分割線に沿って切断することにより、個々の発光素子収納用パッケージ1が得られる。
以上のように、本実施形態の発光素子収納用パッケージ1は、絶縁性基板2が表面2rに発光素子18の実装領域3を有し、裏面2bに補助素子20の実装領域を有しているので、補助素子20が発光素子18に隣接して配置されない。そのため、発光素子18の発光光束が直接照射されることのない位置に補助素子20を配置することが可能であり、発光素子18の側面光等が、補助素子20によって散乱、吸収されてしまうことを防止でき、発光素子収納用パッケージ1の光の取り出し効率を向上させることができた。
第一の枠体7が発光素子18の発光光束を反射するため、発光素子収納用パッケージ1の反射効率を向上させることができた。
また、機器類の実装基板等に発光素子収納用パッケージ1を実装する場合には、第二の枠体10の下面を実装基板等に接触させれば、外部電極15、16、17の一部が第二の枠体10の下面にそれぞれ形成されているため、実装基板等から発光素子18等へ容易に電源を供給できた。
図5は、発光素子収納用パッケージ1により実現できた等価回路の一例を示す図である。図5に示すように、発光素子収納用パッケージ1は、LEDからなる発光素子18と、ツェナーダイオードからなる補助素子20を逆極性にして並列に接続することができた。これにより、静電気や過電圧による発光素子18の破壊を防ぐことができた。
(第2の実施形態)
図6は本発明の第2の実施形態に係る発光素子収納用パッケージ25を表す上面図である。図7は発光素子収納用パッケージ25を表す下面図である。また、図8は、発光素子収納用パッケージ25を図6のB−Bに沿って切断した状態を表す断面図である。図1、図2、及び図3に共通する部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図6、図7、及び図8に示すように、本実施形態の発光素子収納用パッケージ25は、絶縁性基板2と、発光素子18の実装領域3と、パッド4、5、8、26と、ビア6と、第一の枠体7と、第二の枠体10と、外部電極15、16とで構成されている。図6、図7、及び図8では、発光素子18が、絶縁性基板2の表(おもて)面2r上の実装領域3に実装されるとともに、金線からなるボンディングワイヤ19aを介してパッド4と電気的に接続され、パッド4は、外部電極16と電気的に接続されている。また、発光素子18は、金線からなるボンディングワイヤ19bを介してパッド5と電気的に接続され、パッド5は、ビア6を介してパッド26と電気的に接続されている。発光素子18の機能を補助する補助素子20は、絶縁性基板2の裏面2b上に実装されるとともに、金線からなるボンディングワイヤ21aを介してパッド8と電気的に接続され、パッド8は、外部電極15と電気的に接続されている。また、補助素子20は、金線からなるボンディングワイヤ21cを介してパッド26と電気的に接続されている。
本実施形態の発光素子収納用パッケージ25は、LEDからなる発光素子18と、ヒューズ素子からなる補助素子20を直列接続できる点で、第一の実施形態とは相違している。すなわち、本実施の形態では、外部電極17が形成されておらず、パッド26はビア6を介してパッド5、及び補助素子20のみと、電気的に接続されている。
パッド26は、絶縁性基板2の裏面2b上に配置され、補助素子20の実装領域の近傍に形成されており、ビア6を介してパッド5と電気的に接続されている。パッド26は、WまたはMoを主成分とする金属で構成されたメタライズ層として形成されている。パッド26は、例えば、Mo−Mn、W−Mn等の金属からなるメタライズ層で形成することもできる。
また、このメタライズ層上に、Ni層、Ag層(又はNi層、Au層)の順に金属メッキ層を形成してもよい。
外部電極15、16は、本実施の形態では、発光素子18等に電源を供給する電源端子となっている。本実施の形態では、発光素子18にLEDを使用し、補助素子20にヒューズ素子を使用している。ヒューズ素子は、ヒューズとして機能し、例えば発光素子18よりも許容電流の小さい抵抗、ダイオード等であり、本実施の形態では、ダイオードを使用している。
本実施形態の発光素子収納用パッケージ25は、図4A〜図4Cに示した第一の実施形態の発光素子収納用パッケージ1の各製造工程のうち、図4Cに示した製造工程において、未焼成メタライズ層17aを印刷せず、また、未焼成メタライズ層9aに代えて、パッド26となるべき未焼成メタライズ層を所定の位置に印刷することにより製造した。
以上のように、本実施形態の発光素子収納用パッケージ25は、絶縁性基板2が表面2rに発光素子18の実装領域3を有し、裏面2bに補助素子20の実装領域を有しているので、補助素子20が発光素子18に隣接して配置されない。そのため、発光素子18の発光光束が直接照射されることのない位置に補助素子20を配置することが可能であり、発光素子18の側面光等が、補助素子20によって散乱、吸収されてしまうことを防止でき、発光素子収納用パッケージ25の光の取り出し効率を向上させることができた。
第一の枠体7が発光素子18の発光光束を反射するため、発光素子収納用パッケージ25の反射効率を向上させることができた。
また、機器類の実装基板等に発光素子収納用パッケージ25を実装する場合には、第二の枠体10の下面を実装基板等に接触させれば、外部電極15、16の一部が第二の枠体10の下面にそれぞれ形成されているため、実装基板等から発光素子18等へ容易に電源を供給できた。
図9は、発光素子収納用パッケージ25により実現できた等価回路の一例を示す図である。図9に示すように、発光素子収納用パッケージ25は、LEDからなる発光素子18と、ダイオード(ヒューズ素子として機能する)からなる補助素子20を直列にして接続できた。これにより、静電気や過電圧による発光素子18の破壊を防ぐことができた。
(第3の実施形態)
図10は本発明の第3の実施形態に係る発光素子収納用パッケージ30を表す上面図である。また、図11は、発光素子収納用パッケージ30を図10のC−Cに沿って切断した状態を表す断面図である。
図10及び図11に示すように、本実施形態の発光素子収納用パッケージ30は、放熱部材(ヒートシンク)31と、第一のパッケージ部32と、第二のパッケージ部33とで構成されている。本実施形態の発光素子収納用パッケージ30は、第一のパッケージ部32の底部(後述する第一の絶縁性基板34)と第二のパッケージ部33の底部(後述する第二の絶縁性基板42)とが放熱部材(ヒートシンク)31を挟んで対向するように接合されている。
図10及び図11では、発光素子18が、第一のパッケージ部32に実装されるとともに、金線からなるボンディングワイヤ50aを介してパッド36と電気的に接続され、パッド36は、外部電極40と電気的に接続されている。また、発光素子18は、金線からなるボンディングワイヤ50bを介してパッド37と電気的に接続され、パッド37は、ビア38を介して放熱部材(ヒートシンク)31と電気的に接続されている。
補助素子20は、第二のパッケージ部33に実装されるとともに、金線からなるボンディングワイヤ51aを介してパッド43と電気的に接続され、パッド43は、外部電極47と電気的に接続されている。また、補助素子20は、金線からなるボンディングワイヤ51bを介してパッド44と電気的に接続され、パッド44は、ビア45を介して放熱部材(ヒートシンク)31と電気的に接続されている。
放熱部材(ヒートシンク)31は、平面視が四角形で所要の厚みを有する板状のものであり、平面視で四角形の第一の絶縁性基板34と第二の絶縁性基板42の一側面から突出する突出端52を有し、導電性を有する材料(本実施例ではCu)で構成されている。放熱部材(ヒートシンク)31の構成材料としては導電性を有していればよく、上述したCu以外に、例えば、Cu合金、KOVAR等を適用してもよい。放熱部材(ヒートシンク)31は、発光素子18から発せられた熱を外部に放熱する。放熱部材(ヒートシンク)31が導電性を有する材料で構成されていることから、放熱部材(ヒートシンク)31の突出端52は、外部電極に兼用することもでき、本実施の形態では、接続される発光素子18と補助素子20の共通端子となっている。
第一のパッケージ部32は、第一の絶縁性基板34と、実装領域35と、パッド36、37と、ビア38と、第一の枠体39と、外部電極40とで構成されている。第二のパッケージ部33は、第二の絶縁性基板42と、パッド43、44と、ビア45と、第二の枠体46と、外部電極47とで構成されている。
第一の絶縁性基板34は、その表(おもて)面34rに発光素子18の実装領域35を有している絶縁性の基板であり、第二の絶縁性基板42は、その表(おもて)面42rに補助素子20の実装領域を有している絶縁性の基板である。第一の絶縁性基板34の裏面34bと放熱部材(ヒートシンク)31の表面、及び第二の絶縁性基板42の裏面42bと放熱部材(ヒートシンク)31の裏面とが、Ag系ロウ材によりそれぞれ接合されており、第一の絶縁性基板34と放熱部材(ヒートシンク)31と第二の絶縁性基板42とは、互いに積層して配置されている。なお、ロウ材としては、上述したAg系ロウ材以外に例えば、ニッケル系、アルミニウム系等のロウ材を適用してもよい。
第一の絶縁性基板34、第二の絶縁性基板42は、いずれも平面視が四角形で所要の厚みを有する直方体を呈し、アルミナを主成分とするグリーンシートを焼成した板状のものである。
第一の絶縁性基板34、第二の絶縁性基板42の構成材料としては、上述したアルミナ以外に例えば、ガラス−アルミナ系のガラス−セラミックや窒化アルミニウム等のセラミックス材料を適用してもよい。
また、第一の絶縁性基板34、第二の絶縁性基板42の形状は、例えば、平面視で円形、楕円形、三角形、多角形の平板であってもよい。
なお、本実施の形態では、第一の絶縁性基板34と第二の絶縁性基板42の外縁、及び第一の枠体39と第二の枠体46の外側面は、略同一平面上に配置されている。
実装領域35は、第一の絶縁性基板34の表面34r上に配置されている。実装領域35は、WまたはMoを主成分とする金属で構成されたメタライズ層として形成されている。実装領域35は、例えば、Mo−Mn、W−Mn等の金属からなるメタライズ層で構成することもできる。
また、このメタライズ層上に、Ni層、Ag層(又はNi層、Au層)の順に金属メッキ層を形成してもよい。
本実施例では、メタライズ層で構成された実装領域35に発光素子18が実装されているが、第一の絶縁性基板34上に直に発光素子18を実装してもよい。また、発光素子18を電気接続用パターンに接続する方法としては、本実施例ではボンディングワイヤを介して接続しているが、発光素子18の下面で半田バンプ等によりパッドと接続するフリップチップボンディング方式により接続してもよい。
なお、補助素子20は、絶縁性基板42の表面42r上に直に実装されているが、メタライズ層で構成された実装領域に補助素子20を実装してもよい。また、補助素子20を電気接続用パターンに接続する方法としては、本実施例ではボンディングワイヤを介して接続しているが、補助素子20の下面で半田バンプ等によりパッドと接続するフリップチップボンディング方式により接続してもよい。
パッド36は、第一の絶縁性基板34の表面34r上に配置され、外部電極40と電気的に接続されている。パッド43は、第二の絶縁性基板42の表面42r上に配置され、外部電極47と電気的に接続されている。
パッド37は、ビア38を介して金属製の放熱部材(ヒートシンク)31に電気的に接続されて、第一の絶縁性基板34の表面34r上に配置されている。パッド44は、ビア45を介して金属製の放熱部材(ヒートシンク)31に電気的に接続されて、第二の絶縁性基板42の表面42r上に配置されている。
パッド36、37、43、44は、WまたはMoを主成分とする金属で構成されたメタライズ層としてそれぞれ形成されている。パッド36、37、43、44は、例えば、Mo−Mn、W−Mn等の金属からなるメタライズ層で形成することもできる。
また、このメタライズ層上に、Ni層、Ag層(又はNi層、Au層)の順に金属メッキ層を形成してもよい。
ビア38は、パッド37と放熱部材(ヒートシンク)31を電気的に接続するものであり、第一の絶縁性基板34の表面34rと裏面34bとの間を貫通するように形成されている。ビア45は、パッド44と放熱部材(ヒートシンク)31を電気的に接続するものであり、第二の絶縁性基板42の表面42rと裏面42bとの間を貫通するように形成されている。ビア38は、WまたはMoを主成分とする金属粉末を含む導電性ペーストが第一の絶縁性基板34の表面34rと裏面34bとの間を貫く貫通孔内に充填され、ビア45は、WまたはMoを主成分とする金属粉末を含む導電性ペーストが第二の絶縁性基板42の表面42rと裏面42bとの間を貫く貫通孔内に充填されている。
なお、ビア38、45は、例えば、Mo−Mn、W−Mn等の金属からなる導電性ペーストで形成してもよい。
第一の枠体39は、パッド36の一部及びパッド37を囲み、かつ実装領域35の周囲を囲むように第一の絶縁性基板34の表面34r上に形成され、その中央部に発光素子18を収容するための貫通穴48を有している。第一の枠体39は、アルミナからなる白色のセラミックスで構成され、第一の枠体39の内周面が反射面となって発光素子18の発光光束を反射する。
なお、第一の枠体39は、例えば、アルミナ等のセラミックス材料でベース部を構成し、このベース部の表面に、例えば、WまたはMoを主成分とする金属で構成されるメタライズ層を形成し、このメタライズ層上に、例えば、Ni層、Ag層の順に配置される金属メッキ層を施してもよい。
本実施形態では、第一の枠体39は、平面視で略円形の貫通穴48を備え、外形が略正方形の枠体である。第一の枠体39は、貫通穴48(開口)の形状が平面視で略楕円形としてもよく、貫通穴48の平面視での形状と外形の形状が同じ枠体としてもよい。
図11に示すように、本実施の形態では、第一の枠体39の内周面が第一の絶縁性基板34の表面34rに対して傾斜して形成され、貫通穴48の直径が上方に向かって大きくなるようになっている。なお、第一の枠体39の内周面は、第一の絶縁性基板34の表面34rに対して垂直に形成されてもよく、貫通穴48の直径が上方に向かって小さくなるように傾斜して形成されてもよい。
第二の枠体46は、パッド43の一部及びパッド44を囲み、かつ補助素子20の実装領域の周囲を囲むように第二の絶縁性基板42の表面42r上に形成され、その中央部に補助素子20を収容するための貫通穴49を有する。
第二の枠体46は、第二の絶縁性基板42と実質的に同一組成のセラミックスからなり、第二の絶縁性基板42の表面42r上に積層されて焼結一体化されている。
第二の枠体46も、平面視で略円形の貫通穴49を備え、外形が略正方形の枠体である。第二の枠体46は、貫通穴49(開口)の形状が平面視で略楕円形としてもよく、貫通穴49の平面視での形状と外形の形状が同じ枠体としてもよい。
図11に示すように、本実施の形態では、第二の枠体46の内周面は、第二の絶縁性基板42の表面42rに対して垂直に形成されている。第二の枠体46の内周面は、第二の絶縁性基板42の表面42rに対して傾斜して形成され、貫通穴49の直径が下方に向かって大きくなるようになっていてもよく、貫通穴49の直径が下方に向かって小さくなるように傾斜して形成されてもよい。
外部電極40は、本実施の形態では、発光素子18に駆動電流を供給する発光用電源端子となっている。なお、本実施の形態では、発光素子18にLEDを使用している。
外部電極40は、第一の枠体39の4つの外側面のうち、放熱部材(ヒートシンク)31の突出端52が位置している側の1つの外側面(以下、「第一の平坦部」と称する)上に形成されている。
外部電極47は、本実施の形態では、補助素子20に電源を供給する制御端子となっている。本実施の形態では、補助素子20にツェナーダイオードを使用し、補助素子20に逆方向の電圧をかけている。
外部電極47は、第二の枠体46の4つの外側面のうち、放熱部材(ヒートシンク)31の突出端52が位置している側の1つの外側面(以下、「第二の平坦部」と称する)上に形成されている。
第一の平坦部と第二の平坦部は、略同一平面上に配置されているので、第一の平坦部の表面に形成された外部電極40と第二の平坦部の表面に形成された外部電極47も略同一平面上に配置されている。
外部電極40、47は、いずれもWまたはMoを主成分とする金属で構成されたメタライズ層上に、Ni層、Ag層(又はNi層、Au層)の順に配置された金属メッキ層が形成されている。
なお、外部電極40、47は、例えば、Mo−Mn、W−Mn等の金属からなるメタライズ層で形成してもよい。
本実施形態の発光素子収納用パッケージ30の製造方法を説明する。図12A〜図12Fは、発光素子収納用パッケージ30の製造工程を表す断面図である。
まず、第一の絶縁性基板34となるべきアルミナ(Al)を主成分とするセラミックスグリーンシート34aと、第二の絶縁性基板42となるべきアルミナ(Al)を主成分とするセラミックスグリーンシート42aと、第一の枠体39となるべきアルミナ(Al)を主成分とするセラミックスグリーンシート39aと、第二の枠体46となるべきアルミナ(Al)を主成分とするセラミックスグリーンシート46aとを用意した(図12A)。このようなセラミックスグリーンシートは、アルミナ(Al)セラミックス微粉末と有機結合材、可塑剤、溶剤などのセラミックススラリーを、周知のドクターブレード法を用いて得た。
セラミックスグリーンシート34aにビア38となるべき貫通孔38aを打ち抜き金型を用いて打ち抜き、セラミックスグリーンシート42aにビア45となるべき貫通孔45aを打ち抜き金型を用いて打ち抜いた。セラミックスグリーンシート39aに貫通穴48をテーパをつけて打ち抜き形成し、セラミックスグリーンシート46aに貫通穴49を厚さ方向に垂直に打ち抜き形成した(図12B)。なお、貫通穴48は、図12Bに示すようにテーパをつけて打ち抜くこともできるほか、厚さ方向に垂直に打ち抜くこともできる。
セラミックスグリーンシート34aの表面及び貫通孔38aにメタライズペーストを印刷し、焼成後にメタライズ層となる未焼成メタライズ層35a、36a、37a、38bを形成した。同様に、セラミックスグリーンシート42aの表面及び貫通孔45aにメタライズペーストを印刷し、焼成後にメタライズ層となる未焼成メタライズ層43a、44a、45bを形成した。
また、セラミックスグリーンシート39aの外側面の1つ(第一の平坦部)にメタライズペーストを印刷し、焼成後にメタライズ層となる未焼成メタライズ層40aを形成した。同様に、セラミックスグリーンシート46aの外側面の1つ(第二の平坦部)にメタライズペーストを印刷し、焼成後にメタライズ層となる未焼成メタライズ層47aを形成した。(図12C)。グリーンシート表面への印刷には公知のスクリーン印刷方法を、貫通孔38a、45aの充填印刷には印刷面の反対側から吸引しながら印刷する方法を採用した。メタライズペーストには、WまたはMoを主成分とする金属粉末と溶剤とを混合したものを用いた。
未焼成メタライズ層35a、36a、37a、38bが形成されたセラミックスグリーンシート34aと、未焼成メタライズ層40aが形成されたセラミックスグリーンシート39aとを積層し焼成すると、メタライズ層で構成された実装領域35、パッド36、37、ビア38、外部電極40が形成された、焼結一体化された第一の絶縁性基板34と第一の枠体39が得られた。
さらに、その後、実装領域35、パッド37、パッド36(第一の絶縁性基板34の表面34rと第一の枠体39とに挟まれた領域を除く)、外部電極40のメタライズ層上に、電解メッキ法により、ニッケルメッキ層および金メッキ層をこの順に形成する金属メッキ(図示せず)を施し、実装領域35、パッド36、37、外部電極40を形成した。このようにして、第一のパッケージ部32が得られた(図12D)。
同様に、未焼成メタライズ層43a、44a、45bが形成されたセラミックスグリーンシート42aと、未焼成メタライズ層47aが形成されたセラミックスグリーンシート46aとを積層し焼成すると、メタライズ層で構成されたパッド43、44、ビア45、外部電極47が形成された、焼結一体化された第二の絶縁性基板42と第二の枠体46が得られた。
さらに、その後、パッド44、パッド43(第二の絶縁性基板42の表面42rと第二の枠体46とに挟まれた領域を除く)、外部電極47のメタライズ層上に、電解メッキ法により、ニッケルメッキ層および金メッキ層をこの順に形成する金属メッキ(図示せず)を施し、パッド43、44、外部電極47を形成した。このようにして、第二のパッケージ部33が得られた(図12D)。
放熱部材(ヒートシンク)31を用意した(図12E)。
第一のパッケージ部32と第二のパッケージ部33とが放熱部材(ヒートシンク)31を狭持するように、放熱部材(ヒートシンク)31の表面と第一の絶縁性基板34の裏面34b、及び放熱部材(ヒートシンク)31の裏面と第二の絶縁性基板42の裏面42bをAg系ロウ材によりそれぞれ接合した(図12F)。このようにして、発光素子収納用パッケージ30が得られた。
なお、前述したように、多数個取り用の基板を用いて作製し、分割して、個々の発光素子収納用パッケージ30を得てもよい。
本実施形態の発光素子収納用パッケージ30は、第一の絶縁性基板34が表面34rに発光素子18の実装領域35を有し、第二の絶縁性基板42が表面42rに補助素子20の実装領域を有しているので、補助素子20が発光素子18に隣接して配置されない。そのため、発光素子18の発光光束が直接照射されることのない位置に補助素子20を配置することが可能であり、発光素子18の側面光等が、補助素子20によって散乱、吸収されてしまうことを防止でき、発光素子収納用パッケージ30の光の取り出し効率を向上させることができた。
第一の枠体39が発光素子18の発光光束を反射するため、発光素子収納用パッケージ30の反射効率を向上させることができた。
本実施形態の発光素子収納用パッケージ30は、発光素子18の実装領域35を有する第一のパッケージ部32と補助素子20の実装領域を有する第二のパッケージ部33が、放熱部材(ヒートシンク)31を挟んで配置されている。そのため、発光素子18から発せられた熱を、第一の絶縁性基板34を通して放熱部材(ヒートシンク)31に伝達し外部に放熱することができたので、発光素子収納用パッケージ30の放熱性を向上させることができた。
また、発光素子収納用パッケージ30は、第一のパッケージ部32の底部(第一の絶縁性基板34の裏面34b)が、放熱部材(ヒートシンク)31の表(おもて)面と、ロウ材によって接合されている。放熱部材(ヒートシンク)31と、第一の絶縁性基板34とが、熱伝導率の良いロウ材によって接合されるので、発光素子18から発せられた熱を、第一の絶縁性基板34を通して放熱部材(ヒートシンク)31に伝達し外部に放熱することが容易となり、発光素子収納用パッケージ30の放熱性を向上させることができた。
図13は、発光素子収納用パッケージ30により実現できた等価回路の一例を示す図である。図13に示すように、発光素子収納用パッケージ30は、LEDからなる発光素子18と、ツェナーダイオードからなる補助素子20を逆極性にして並列に接続することができた。これにより、静電気や過電圧による発光素子18の破壊を防ぐことができた。
図14は、発光素子収納用パッケージ30を機器類の実装基板55に実装した構造の一例を示す断面図である。放熱部材(ヒートシンク)31の突出端52は、機器類の実装基板55を貫通しており、実装基板55の裏面に形成された銅からなるグランド層56と熱的かつ電気的に接続されている。
放熱部材(ヒートシンク)31の突出端52を機器類の実装基板55に埋め込んで実装することにより、発光素子収納用パッケージ30を実装基板55に安定に固定できるとともに、実装基板55の表面からの高さを大きく低減して全体の小型化を図ることができた。また、放熱部材(ヒートシンク)31の突出端52を機器類の実装基板55に埋め込んでグランド層56と熱的に接触させることにより、放熱性の向上を図ることもできた。
また、発光素子収納用パッケージ30は、第一の枠体39の外側面のうちの突出端52の近傍に配置される第一の平坦部に外部電極40が形成され、第二の枠体46の外側面のうちの第一の平坦部と略同一平面上に配置される第二の平坦部に外部電極47が形成されている。このため、発光素子収納用パッケージ30を、機器類の実装基板55に実装する場合に、放熱部材(ヒートシンク)31の突出端52を実装基板55に埋め込み、さらに、外部電極40、47がそれぞれ形成された第一の平坦部及び第二の平坦部を実装基板55の表面上に固定することができた。そのため、発光素子収納用パッケージ30を、より安定に固定して実装基板51に実装することが可能になった。また、外部電極40、47を実装基板55の表面上に接触させて固定することができたので、実装基板55から発光素子18等へ電源を供給することが容易になった。
(その他の実施形態)
本発明はこれらの実施の形態に何ら限定されるものではない。本発明の実施形態は、上記の実施形態に限られず拡張、変更可能であり、拡張、変更した実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、発光素子収納用パッケージ1、25、30に実装される発光素子18としては、図1等に例示した発光ダイオード(LED)だけでなく、レーザーダイオード(LD)等の他の発光素子を適用することもできる。
また、補助素子20としては、発光素子18の機能を補助するものであれば特に制限されず、実施形態で例示したツェナーダイオードやヒューズ素子だけでなく、他の保護素子等を適用することもできる。
また、発光素子18がLDの場合には、補助素子としてLDの発光をモニタするフォトディテクタを適用することもでき、これにより、安定した光出力を得ることができる。
本発明の第1の実施形態に係る発光素子収納用パッケージを表す上面図である。 本発明の第1の実施形態に係る発光素子収納用パッケージを表す下面図である。 本発明の第1の実施形態に係る発光素子収納用パッケージを図1のA−Aに沿って切断した状態を表す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る発光素子収納用パッケージの製造工程を表す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る発光素子収納用パッケージの製造工程を表す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る発光素子収納用パッケージの製造工程を表す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る発光素子収納用パッケージの製造工程を表す断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る発光素子収納用パッケージにより実現できた等価回路の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る発光素子収納用パッケージを表す上面図である。 本発明の第2の実施形態に係る発光素子収納用パッケージを表す下面図である。 本発明の第2の実施形態に係る発光素子収納用パッケージを図6のB−Bに沿って切断した状態を表す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る発光素子収納用パッケージにより実現できた等価回路の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る発光素子収納用パッケージを表す上面図である。 本発明の第3の実施形態に係る発光素子収納用パッケージを図10のC−Cに沿って切断した状態を表す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る発光素子収納用パッケージの製造工程を表す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る発光素子収納用パッケージの製造工程を表す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る発光素子収納用パッケージの製造工程を表す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る発光素子収納用パッケージの製造工程を表す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る発光素子収納用パッケージの製造工程を表す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る発光素子収納用パッケージの製造工程を表す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る発光素子収納用パッケージにより実現できた等価回路の一例を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る発光素子収納用パッケージを機器類の実装基板に実装した構造の一例を示す断面図である。
符号の説明
1,25,30…発光素子収納用パッケージ、2…絶縁性基板、3,35…実装領域、4,5,8,9,26,36,37,43,44…パッド、6,38,45…ビア、7,39…第一の枠体、10,46…第二の枠体、11…枠体ベース部、12…金属層、13,14,48,49…貫通穴、15,16,17,40,47…外部電極、18…発光素子、19a,19b,21a,21b,21c,50a,50b,51a,51b…ボンディングワイヤ、31…放熱部材(ヒートシンク)、32…第一のパッケージ部、33…第二のパッケージ部、34…第一の絶縁性基板、42…第二の絶縁性基板、52…突出端、55…実装基板、56…グランド層。

Claims (5)

  1. 表面に発光素子の実装領域を有し、裏面に前記発光素子の機能を補助する補助素子の実装領域を有する絶縁性基板と、
    前記表面上に配置され、前記発光素子と電気的に接続されるパッドと、
    前記裏面上に配置され、前記補助素子と電気的に接続されるパッドと、
    を具備することを特徴とする発光素子収納用パッケージ。
  2. 前記表面上の前記パッドの少なくとも一部及び前記発光素子の実装領域を囲み、前記表面上に配置される第一の枠体、及び/又は、前記裏面上の前記パッドの少なくとも一部を囲み、前記裏面上に配置される第二の枠体
    をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の発光素子収納用パッケージ。
  3. 放熱部材と、
    前記放熱部材と接合され、発光素子と電気的に接続されるパッドを備えた第一の絶縁性基板と、
    前記放熱部材を挟んで前記第一の絶縁性基板と対向するように前記放熱部材と接合され、補助素子と電気的に接続されるパッドを備えた第二の絶縁性基板と、
    を具備することを特徴とする発光素子収納用パッケージ。
  4. 前記第一の絶縁性基板上の前記パッドの少なくとも一部を囲み、前記第一の絶縁性基板上に配置される第一の枠体、及び/又は、前記第二の絶縁性基板上の前記パッドの少なくとも一部を囲み、前記第二の絶縁性基板上に配置される第二の枠体
    をさらに具備することを特徴とする請求項3に記載の発光素子収納用パッケージ。
  5. 前記放熱部材が、前記第一及び第二の絶縁性基板の外縁から突出する突出端を有していることを特徴とする請求項3又は4に記載の発光素子収納用パッケージ。
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