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JP2007268592A - ロータリカム式プレス装置 - Google Patents

ロータリカム式プレス装置 Download PDF

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JP2007268592A JP2006099980A JP2006099980A JP2007268592A JP 2007268592 A JP2007268592 A JP 2007268592A JP 2006099980 A JP2006099980 A JP 2006099980A JP 2006099980 A JP2006099980 A JP 2006099980A JP 2007268592 A JP2007268592 A JP 2007268592A
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Abstract

【課題】複雑なワーク形状に対応したロータリカム式プレス装置の提供
【解決手段】このロータリカム式プレス装置10は、ロータリカム12と、ロータリカム12の摺動回転を支持する円弧状のカム溝を備えたカムベース11と、カムベース11に設置され、ロータリカム12の上方において、カム溝22の円弧を延長した仮想円αの内側に迫出し、上面においてワークwを受ける迫出部材13とを備え、迫出部材13とロータリカム12は、ロータリカム12をカム溝22に沿って回転させたロータリカム12のプレス加工姿勢において、カム溝22の円弧を延長した仮想円αの内側に分岐点qを備えており、ロータリカム12の回転軸oを中心とし分岐点qを通る仮想円βの接線γよりも外側に当接面12a、13aを備え、迫出部材13はロータリカム12がプレス加工姿勢から待機姿勢に移行する回動軌跡よりも外側に配設している。
【選択図】図5

Description

本発明はロータリカム式プレス装置に関するものである。
ロータリカム式プレス装置は、板状のワークの端部に寄せ曲げ加工や穴抜き加工等の負角形成を行う場合に用いられている。斯かるロータリカム式プレス装置100は、例えば、図1に示すように、カムベース101と、ロータリカム102と、スライド板103と、加工カム104、上型ホルダ105、パッド106、下型107を備えている。
カムベース101は下型107に固定されており、上面にカム溝111が形成されている。ロータリカム102はカムベース101に形成されたカム溝111に回動自在に装着されている。なお、カムベース101は、図1に示すように、周方向に2つ以上の部材に分割して形成したものを組み合わせている場合もある。ロータリカム102と共にワークwの下面を支持している。ワークwの上面は上型ホルダ105に昇降可能に保持されたパッド106によって下方に押えつけられてワークwが位置決められる。ロータリカム102には、プレス加工において加工カム104を受ける加工面112が形成されており、加工面112に向けて加工カム104が導入されるようにスライド板103が取り付けられている。
加工カム104は上型ホルダ105にスライド可能に保持されており、加工時には、図1に示すように、上型ホルダとともに降下し、スライド板103を下方に押えつけてロータリカム102を回動させるとともに、ロータリカム102側に案内される。この際、加工カム104の加工刃113がロータリカム102に形成された加工面112にワークwを介在させて突き当たることによってワークwの端部に寄せ曲げ加工が行われる。また、ロータリカム102には、アクチュエータが取り付けられており、加工終了時に、加工カム104がロータリカム102、および、スライド板103から離脱するのに合わせて、ロータリカム102は左回りに回動し、ワークwを型から外す際に干渉しない待機位置に戻る。これにより、ワークwをロータリカム102に干渉させずに取り外すことができる。
斯かるロータリカム式プレス装置100の基本構造については、例えば、特開2003−311347に記載されている。また、特開2003−311347には、複雑なワーク形状に対応するため、複数のロータリカムを組み合わせて用いることが開示されている。また、同様に複雑なワーク形状に対応するため、特開2001−87828には、段付きのロータリカムや、軸方向に縮径したロータリカムが用いることが記載されている。
特開2001−87828 特開2003−311347
従来のロータリカム式プレス装置では、プレス加工時のワークの設置位置を決めて、カムベース上面と、ロータリカムの負角形成部の形状を決めていた。すなわち、図1に示すように、ロータリカム102に対してワークwの設置位置が決まると、プレス成形するワーク形状と、ロータリカム102を設置するカム溝の円弧が交わる点pが、カムベース101とロータリカム102の分岐点になり、この分岐点pを基点として、カムベース101側およびロータリカム102側でワークwのプレス成形形状をなぞることによりカムベース101とロータリカム102の形状が概ね決定されていた。
しかし、図2に示すように、負角部201が、ロータリカム102の軸方向において内側に入り込むように湾曲しているワーク形状の場合には、ワークwがロータリカム102の回動領域の内側に入り過ぎてしまう場合がある。このため、従来のロータリカム式プレス装置では、上述したように分岐点を部分的に設定することができず、カムベース101によりロータリカム102の回動が阻害されるなどして、ロータリカム102が成立しない場合がある。
また、特開2001−87828に記載されている段付きのロータリカムや、軸方向に縮径したロータリカムによれば、斯かるワーク形状に対応し得る場合がある。しかし、段付きのロータリカムでは、段の付いた部分がワークに沿わず、しわが形成され易くなるなど、不具合が生じ易いと考えられる。また、段付きのロータリカムおよび軸方向に縮径したロータリカムは、共にロータリカムおよびこれに対応したカム溝の形状が複雑になり、製造が難しく、設備コストが嵩むという問題があった。このため、適切な位置で、ロータリカムを分割し、複数のロータリカムを用いて対応する場合もあるが、これでも対応できず、やむを得ずワークの意匠を変更する場合もあった。
本発明に係るロータリカム式プレス装置は、ロータリカムと、ロータリカムの摺動回転を支持する円弧状のカム溝を備えたカムベースと、カムベースに設置され、ロータリカムの上方において、カム溝の円弧を延長した仮想円の内側に迫出し、上面においてワークを受ける迫出部材とを備えている。迫出部材とロータリカムは、ロータリカムをカム溝に沿って回転させたロータリカムの所定のプレス加工姿勢において、カム溝の円弧を延長した仮想円の内側に分岐点を備えており、ロータリカムの回転軸を中心とし分岐点を通る仮想円の接線よりも外側に当接面を備えている。さらに、迫出部材はロータリカムがプレス加工姿勢から所定の待機姿勢に移行する回動軌跡よりも外側に配設している。
この場合、当接面は、ロータリカムの回転軸の軸方向の任意の位置における横断面に現れる輪郭線が、互いに平行な直線になる面で形成してもよい。
このロータリカム式プレス装置によれば、ワークに形成する負角部が、ロータリカムの軸方向において、ロータリカムの内側に入り込むように湾曲しているような複雑な負角部を有するワークでもロータリカム式プレス装置を採用することができる。この場合、ロータリカムについては、例えば、単一の軸径のものを用いることができ、ロータリカムおよびカムベースに形成するカム溝の形状をより簡単な形状にでき、設備コストを低減できる。
また、当接面は、ロータリカムの回転軸の軸方向の任意の位置において、ロータリカムの回転軸に直交する横断面に現れる輪郭線が互いに平行な直線になる面で形成することができるが、この場合は当接面の切削成形が容易になり、製造が容易になる。
以下、本発明の一実施形態に係るロータリカム式プレス装置を図面に基づいて説明する。
ロータリカム式プレス装置10は、図3に示すように、カムベース11と、ロータリカム12と、迫出部材13とを備えている。なお、図1に示すロータリカム式プレス装置と同じ作用を奏する部材、部位には同じ符号を付している。
プレス成形されるワークwは、図2に示すように、負角部201が、ロータリカム12の回転軸oの軸方向に対して、徐々に内側に入り込むように湾曲している。このロータリカム式プレス装置10は斯かるワークの負角部のプレス成形に対応させたものである。
ロータリカム12は、図4に示すように、単一の軸径を有する一本のロータリ軸素材から削り出して形成している。ロータリカム12は、ワークwの負角部201を成形する負角形成部21は、ワークwの負角部201の形状に応じて、ロータリカム12の回転軸oの軸方向に沿って、負角形成部21が回転軸oに近づくように内側に湾曲した形状を備えている。このため、負角形成部21は、軸方向において相対的に、回転軸oから外側に離れているところと、内側に寄っているところがある。
カムベース11は、図1に示すように、ロータリカム12の摺動回転を支持する円弧状のカム溝22が形成されている。この実施形態では、カム溝22は、ロータリカム12に単一の軸径を有する一本のロータリ軸素材から削り出したものを採用しているので、単一の曲率半径で形成された断面円弧形状の溝で形成されている。カムベース11の上部には、迫出部材13を取り付ける取付面11aを形成している。カムベース11の取付面11aには、迫出部材13を、例えば、ボルト締結で取り付けるとよい。
ロータリカム12は、斯かるカムベース11のカム溝22に収められており、アクチュエータ(図示例は、シリンダ装置31)が取り付けられている。ロータリカム12は、加工前および加工後においては、シリンダ装置31によりカム溝22に沿って所定の待機姿勢になるように回動操作される。また、プレス加工時においては、上型の降下に伴い加工カム104との係合により、カム溝22に沿って摺動回転し、所定のプレス加工姿勢になる。
迫出部材13は、カムベース11に設置され、ロータリカム12の上方において、カム溝22の円弧を延長した仮想円αの内側に迫出し、上面においてワークwを受ける部材である。なお、プレス成形されるワークwは、図2に示すように、負角部201が、ロータリカム12の回転軸oの軸方向に対して、徐々に内側に入り込むように湾曲している。このため、迫出部材13は、ロータリカム12の回転軸oの軸方向に対して形状が異なる。図5は、ロータリカム12を示す図4の大径端面Aに対応した位置でのロータリカム式プレス装置10の部分横断端面図であり、図6は、図4の小径端面Bに対応した位置でのロータリカム式プレス装置10の部分横断端面図である。
ロータリカム12と迫出部材13は、図1、図5、図6にそれぞれ示すように、ロータリカム12をカム溝22に沿って回転させたロータリカム12の所定のプレス加工姿勢において、カム溝22の円弧を延長した仮想円αの内側に分岐点qを備え、ロータリカム12の回転軸oを中心とし、分岐点qを通る仮想円βの接線γよりも外側に当接面12a、13aを設けている。図5、図6中のδは、それぞれロータリカム12の回転軸oの軸方向に直交する横断面に現れる当接面の輪郭線を延長した直線を示している。
当接面12a、13aは、プレス加工時に、ロータリカム12と迫出部材13は互いに当接して抗力を及ぼしあい、ロータリカム12は加工カム104の突き当りに対してプレス加工姿勢を維持し、迫出部材13は適切な抗力でワークwの下面を支持する。ロータリカム12は、プレス加工時に、図3に示すように、プレス加工姿勢をとるが、加工後は、図7に示すように、カム溝22に沿って摺動回転し、ワークwの取り出し方向において、ワークwに干渉しない所定の待機姿勢になる。なお、加工前のワークwを設置する工程においても斯かる所定の待機姿勢に待避している。上述した条件に従って、当接面12a、13aを形成することにより、当接面12a、13aについて、ロータリカム12をプレス加工姿勢から所定の待機姿勢に回動させる際に、ロータリカム12と迫出部材13が干渉を起こさないようになる。
また、迫出部材13はロータリカム12がプレス加工姿勢から所定の待機姿勢に移行する回動軌跡よりも外側に配設している。換言すれば、迫出部材13はロータリカム12がプレス加工姿勢から所定の待機姿勢に移行する回動軌跡より内側には延在しない形状とする。これにより、ロータリカム12をプレス加工姿勢から所定の待機姿勢に回動させる際に、ロータリカム12と迫出部材13が干渉を起こさないようになる。
また、この実施形態では、ロータリカム12と迫出部材13の当接面12a、13aは、ロータリカム12の回転軸oの軸方向の任意の位置における横断面に現れる輪郭線が、互いに平行な直線になる面で形成している。
すなわち、図5、6に示すように、ロータリカム12と迫出部材13の当接面12a、13aは、ロータリカム12の回転軸oの軸方向の任意の位置における横断面に現れる輪郭線が、互いに平行な直線、換言すれば、何れも共通の基準平面εに直交する方向の直線になる。この場合、この共通の基準平面εに沿って、切削工具を移動させるX−Yテーブルを設置するとともに、共通の基準平面εに直交する方向(Z方向)に切削工具による切削方向を定めることにより、ロータリカム12の当接面12aを形成することができる。このため、自由曲面で当接面を形成する場合に比べて、ロータリカム12の切削加工が簡単になり、同様に、迫出部材13の当接面13aの切削加工も簡単になる。
このように、このロータリカム式プレス装置10によれば、ワークwに形成する負角部201が、ロータリカム12の軸方向において、ロータリカム12の内側に入り込むように湾曲しているような複雑な負角部を有するワークwにもロータリカム式プレス装置を採用することができる。この場合、ロータリカム12については、上述した実施形態のように、単一の軸径のものを用いることができ、ロータリカム12およびカムベース11に形成するカム溝22の形状をより簡単な形状にでき、設備コストを低減できる。
以上、本発明の一実施形態に係るロータリカム式プレス装置を説明したが、本発明に係るロータリカム式プレス装置は、上記の実施形態に限定されるものではない。
本発明に係るロータリカム式プレス装置でプレス成形できるワークの形状は、上記の実施形態に限定されず、ロータリカムや迫出部材の形状はワークのプレス成形形状に応じて適宜変更される。また、ロータリカムについては、単一の軸径のものを例示した。上述したように本発明はロータリカムについて、単一の軸径のものでも、その適用範囲を広げるものである。さらに、本発明において、ロータリカムに、段付きロータリカム、軸方向に徐々に縮径したロータリカムなどを採用すれば、さらに複雑なプレス成形形状に、ロータリカム式プレス装置を対応させることができるようになる。このように、本発明に係るロータリカム式プレス装置によれば、従来、ロータリカム式プレス装置ではなし得なかった複雑な意匠を実現でき、ロータリカム式プレス装置の適用用途を大幅に広げることができる。
ロータリカム式プレス装置を示す横断面図。 本発明の一実施形態に係るロータリカム式プレス装置でプレス成形されるワークを示す斜視図。 本発明の一実施形態に係るロータリカム式プレス装置を示す横断面図。 本発明の一実施形態に係るロータリカム式プレス装置のロータリカムを示す斜視図。 本発明の一実施形態に係るに係るロータリカム式プレス装置の部分横断端面図。 本発明の一実施形態に係るロータリカム式プレス装置の部分横断端面図。 本発明の一実施形態に係るロータリカム式プレス装置のロータリカムの待機姿勢を示す横断面図。
符号の説明
10 ロータリカム式プレス装置
11 カムベース
12 ロータリカム
12a 当接面
13a 当接面
13 迫出部材
21 負角形成部
22 カム溝
31 シリンダ装置
103 スライド板
104 加工カム
105 上型ホルダ
106 パッド
107 下型
113 加工刃
201 負角部
A 大径端面
B 小径端面
o 回転軸
q 分岐点
w ワーク
α カム溝を延長した仮想円
β 分岐点qを通る仮想円
γ 分岐点qでの接線
δ 当接面の輪郭線を延長した直線
ε 共通の基準平面

Claims (2)

  1. ロータリカムと、
    前記ロータリカムの摺動回転を支持する円弧状のカム溝を備えたカムベースと、
    前記カムベースに設置され、ロータリカムの上方において、前記カム溝の円弧を延長した仮想円の内側に迫出し、上面においてワークを受ける迫出部材とを備え、
    前記ロータリカムと迫出部材は、前記ロータリカムをカム溝に沿って回転させたロータリカムの所定のプレス加工姿勢において、前記カム溝の円弧を延長した仮想円の内側に分岐点を備え、ロータリカムの回転軸を中心とし前記分岐点を通る仮想円の接線よりも外側に当接面を備え、前記迫出部材はロータリカムがプレス加工姿勢から所定の待機姿勢に移行する回動軌跡よりも外側に配設したことを特徴とするロータリカム式プレス装置。
  2. 前記当接面は、ロータリカムの回転軸の軸方向の任意の位置における横断面に現れる輪郭線が、互いに平行な直線になる面で形成したことを特徴とする請求項1に記載のロータリカム式プレス装置。
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