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JP2007258085A - ショートアーク形水銀ランプ装置 - Google Patents

ショートアーク形水銀ランプ装置 Download PDF

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JP2007258085A
JP2007258085A JP2006083343A JP2006083343A JP2007258085A JP 2007258085 A JP2007258085 A JP 2007258085A JP 2006083343 A JP2006083343 A JP 2006083343A JP 2006083343 A JP2006083343 A JP 2006083343A JP 2007258085 A JP2007258085 A JP 2007258085A
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Yoshitaka Fujita
義貴 藤田
Kazuhiro Shiraishi
和寛 白石
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Toshiba Lighting and Technology Corp
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Harison Toshiba Lighting Corp
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Abstract

【課題】
フラッシュアップ点灯時に生じる熱歪を低減して気密容器の破損を防止したショートアーク形水銀ランプ装置を提供する。
【解決手段】
ショートアーク形水銀ランプ装置は、包囲部1aおよび一対の封止部1bを備えた紫外線透過性の気密容器1、基端部が封着金属箔1cに接続し先端部が包囲部内に突出する陰極2K、基端部が封着金属箔1cに接続し先端部が包囲部内に突出して陰極に小間隔で離間対向する陽極2A、水銀および希ガスを含む放電媒体、ならびに気密容器の点灯中低温になる部位の外面に形成された保温膜を備えたショートアーク形水銀ランプSHLと、このランプを通常点灯時に相対的に小さな第1のランプ電力で点灯させておき、間欠的な増光点灯時に第2のランプ電力を第1のランプ電力に追加した相対的に大きなランプ電力で点灯させる点灯回路OCとを具備している。
【選択図】
図1

Description

本発明は、紫外線照射装置の光源装置として好適なショートアーク形水銀ランプ装置に関する。
放電空間を包囲する包囲部およびこの包囲部の両端から延在する一対の封止部を有する紫外線透過性の気密容器と、前記気密容器に封装され管軸方向に沿って前記包囲部内に突出して小間隔で離間対向する陰極および陽極と、前記気密容器内に封入された水銀および希ガスを含む放電媒体とを具備したショートアーク形水銀ランプは既知である(例えば、特許文献1参照。)。この種のショートアーク形水銀ランプは、主として紫外線照射装置の光源として使用される。紫外線照射装置の性能向上のためには、この種の光源のランプ特性および信頼性を向上させる必要がある。
特開平07−226187号公報
上記のショートアーク形水銀ランプを通常点灯時には相対的に小さいランプ電力で点灯し、間欠的に第1のランプ電力に第2のランプ電力を追加して相対的に大きなランプ電力で点灯させると、瞬時的に紫外線照度が増大する増光点灯(以下、便宜上「フラッシュアップ点灯」という。)を行うことができ、連続して一定のランプ電力で点灯する場合より紫外線照射能力が増大する。
そうして、フラッシュアップ点灯時には紫外線照度が高くなるので、このときにワークに対して紫外線照射を行うようにワークのインデックスを同期させるか、またはワークのインデックスを同期させてフラッシュアップ点灯に切り換えることにより、高い紫外線照度での照射を行うことができる。このため、ショートアーク形水銀ランプおよび点灯回路の大型化を抑制できるため、コストダウンを図ることができる。
ところが、従来のショートアーク形水銀ランプは、フラッシュアップ点灯を行うのに適した構造を備えていないことが分かった。すなわち、一般に第1のランプ電力は、アーク放電を維持できる程度に小さくするので、連続して一定の定格ランプ電力の場合より小さな値にする。また、フラッシュアップ時の第2のランプ電力は、上記定格ランプ電力より大きな値にする。このため、フラッシュアップ点灯時の電極温度が上昇して気密容器の熱歪が増大し、気密容器が破損しやすくなる。
本発明は、フラッシュアップ点灯時に生じる熱歪を低減して気密容器の破損を防止したショートアーク形水銀ランプ装置を提供することを目的とする。
本発明のショートアーク形水銀ランプ装置は、内部に放電空間を形成する包囲部およびこの包囲部の両端から一体的に延在し内部に封着金属箔が気密に埋設された一対の封止部を備えた紫外線透過性の気密容器、基端部が前記気密容器の封止部内に埋設された封着金属箔に接続し先端部が包囲部内に突出する陰極、基端部が前記気密容器の封止部内に埋設された封着金属箔に接続し先端部が包囲部内に突出して前記陰極に小間隔で離間対向する陽極、前記気密容器内に封入された水銀および希ガスを含む放電媒体、ならびに気密容器の点灯中低温になる部位の外面に形成された保温膜を備えたショートアーク形水銀ランプと;上記ショートアーク形水銀ランプを通常点灯時に相対的に小さな第1のランプ電力で点灯させておき、間欠的な増光点灯時に第2のランプ電力を第1のランプ電力に追加した相対的に大きなランプ電力で点灯させる点灯回路と;を具備していることを特徴としている。
本発明によれば、気密容器の点灯中低温になる部位の外面に形成された保温膜を備えたショートアーク形水銀ランプをフラッシュアップ点灯することにより、フラッシュアップ点灯時に生じる気密容器の熱歪が低減して気密容器の破損を抑制したショートアーク形水銀ランプ装置を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態を説明する。
図1ないし図4は、本発明のショートアーク形水銀ランプ装置を実施するための第1の形態を示し、図1はショートアーク形水銀ランプ装置全体の正面図、図2は陰極を拡大して示す正面図および側面図、図3は陽極を拡大して示す正面図および側面図、図4はフラッシュアップ点灯を説明するランプ電力の波形図である。
本発明のショートアーク形水銀ランプ装置は、ショートアーク形水銀ランプSHLおよび点灯回路OCを具備している。
まず、ショートアーク形水銀ランプSHLについて説明する。ショートアーク形水銀ランプSHLは、気密容器1、陰極2K、陽極2A、放電媒体、外部リード導体3、4および保温膜5、6を具備した直流点灯形式のものである。
気密容器1は、少なくとも主要部が紫外線透過性であり、例えば石英ガラスなどから形成されている。そして、包囲部1aおよび一対の封止部1b、1bを備えている。包囲部1aの内部には放電空間が形成されている。
上記包囲部1aは、適宜の形状であることが許容されるが、例えば管軸方向に長い紡錘形状をなしている。さらに、包囲部1aの側面の一部に排気チップオフ部Exが形成されている。この排気チップオフ部Exは、包囲部1aから外部へ臍状に突出していて、包囲部1aの内部を排気し、かつ放電媒体を封入するために、ショートアーク形水銀ランプSHLの製造時に予め溶着しておいた排気管を封じ切った後に形成される。
一対の封止部1b、1bは、包囲部1aの管軸方向の両端から管軸方向へ延在しており、気密容器1を気密に封止するとともに、後述する陰極2Kおよび陽極2Aを支持して、放電空間1c内に封装するのに寄与している。
さらに詳述すれば、気密容器1が石英ガラスからなる場合、封止部1bは、その内部に例えば封着金属箔1cを気密に埋設している。なお、封着金属箔1cは、好ましくはモリブデン箔からなり、所要の電流容量を得るために、1枚または並列状態で複数枚、例えば2枚が電極の基端部に溶接される。
陰極2Kおよび陽極2Aは、耐火性で導電性の金属、例えばタングステン(W)、レニウム(Re)またはタングステン−レニウム合金などを主成分として形成されている。また、上記陰極2Kおよび陽極2Aは、ショートアーク形式の放電がそれら電極間に生起するように包囲部1aの内径より小さい電極間距離、例えば2mmとなるようにそれぞれ先端が管軸上において離間対向して配置されている。
陰極2Kは、図2(a)および(b)に示すように本形態の場合、陰極主部K1、中間部K2、基端部K3およびコイル部Ckを備えて構成されている。陰極主部K1はランプ点灯中に流入するイオン電流が小さいので、既知のように相対的に小径である。そして、安定点灯中における陰極スポット位置の安定を図るために、既知のように先端部が先細に成形されている。中間部K2は軸部であり、先端に陰極主部K1を一体に支持している。基端部K3は扁平に研削されていて、封着金属箔1cに溶接しやすくなっている。
コイル部Ckは、所望により付加される手段であり、陰極主部K1の先端から適当な距離だけ後退した位置において中間部K2に巻装されている。そして、電子放射性物質をドープするなどして電子放射性を有する耐火性金属、例えばトリウムタングステンの細線により形成されている。このコイル部Ckを備えることにより、始動時にのみ陰極スポットが上記コイル部Ckに形成され、適当な時間遅れの後に陰極主部K1端部に転移するように構成することが可能になる。これによって陰極2Kの損耗を低減することができる。なお、陰極主部K1およびコイル部Ckの構成金属としては、例えばトリア、アルミナ、マグネシア、ジルコニアなどの電子放射性物質をドープした前記耐火性金属を用いることができる。
これに対して、陽極2Aは、図3(a)および(b)に示すように本形態の場合、陽極主部A1、中間部A2および基端部A3を備えて構成されている。陽極主部A1はランプ点灯中に流入する電子電流が大きいので、放熱を促進するために既知のように大径にして表面積が大きくなるように構成されている。中間部A2は軸部であり、先端に陽極主部A1を一体に支持している。基端部A3は扁平に研削されていて、封着金属箔1cに溶接しやすくなっている。
また、本発明のショートアーク形水銀放電ランプSHLは、その陰極2Kが上側に位置し、陽極2Aが陰極2Bの下側に位置する垂直状態で点灯される。本形態の場合、上記構成に加えて、気密容器1の温度分布のバランスを向上させるために、電極間距離Gの中心Pが包囲部1aの管軸方向における長さの中心位置より陽極2A側へ所定距離の範囲内で変位して位置するように構成されている。
放電媒体は、水銀および希ガスを主体として構成されている。なお、水銀は、点灯時に蒸発して例えば数十気圧となるような超高圧水銀蒸気状態を呈する。希ガスは、例えばアルゴンガスからなり、始動ガスおよび緩衝ガスとして作用する。
外部リード導体3、4は、陰極2Kおよび陽極2Aを点灯回路OCに接続して受電するための接続手段であり、封着金属箔1cを介して陰極2Kおよび陽極2Aに接続する。また、ショートアーク形水銀ランプSHLを紫外線照射装置の内部に装着する際に、取付手段として外部リード構体3、4を利用することができる。この場合、外部リード構体3、4は、図示を省略しているが、口金構造を採用することができる。この口金構造部分を所定の位置に定置されたランプソケット(図示しない。)に装着することでショートアーク形水銀ランプSHLを紫外線照射装置などの組込み機器の内部に取り付けることができる。
保温膜5は白金や金などの塗布膜などからなり、図1に示すように陽極2Aが配置される気密容器1の下部が低温にならないように気密容器1の外面に形成されている。さらに詳述すれば、保温膜5は図1に示すように陽極2Aの先端部よりいくらか下の部位に対向する位置から下側の封止部1bの上部に至る気密容器1の外面に形成されている。
保温膜6は排気チップオフ部Exの外面に形成される。排気チップオフ部Exは、包囲部1aから外部へ臍状に突出している。そのため、排気チップオフ部は、冷却されやすくて包囲部1aの温度低下をもたらすので、保温膜6により排気チップオフ部Exを保温する。なお、上記保温膜6を白金、金などの塗付膜などによって形成することができる。
ショートアーク形水銀ランプSHLは、上述した基幹的な構造に加えて、所望により陰極保温膜(図示しない。)を配設することができる。陰極保温膜は、陰極2Kに水銀が付着するのを防止するために陰極2Kを保温する手段である。そして、例えば主として陰極2K側の封止部の外面に形成された白金などの塗付膜からなる。なお、陰極2Kに水銀が付着すると、始動電圧過昇や点灯不良を生じやすくなる。
また、所望により、トリガーワイヤを配設することができる。トリガーワイヤは、始動時に電極近傍の電位傾度を大きくしてショートアーク形水銀ランプSHLの始動性を良好にするための手段である。そして、例えば基端が陰極2K側の外部リード構体3に接続し、中間が包囲部1aの外面に近接して延在し、先端が陽極2A側の封止部1bの包囲部1aに隣接する部位に巻き付けられる。
次に、点灯回路OCについて説明する。点灯回路OCは、ショートアーク形水銀ランプSHLの陰極2Kと陽極2Aとに対して、図4に示すように第1のランプ電力Waおよび第2のランプ電力Wbを交互に、かつ間欠的に供給する。
第1のランプ電力Waは、通常点灯時に供給され、相対的に小さな値である。一例で説明すれば、700Wとする。なお、通常点灯時は一般的には待機時間帯であり、紫外線照射を行うまでの待機時間中にアーク放電を維持するための期間である。本発明おいて、第1のランプ電力Waは、200〜10000Wの範囲内で設定することが可能である。
第2のランプ電力Wbは、フラッシュアップ点灯時に第1のランプ電力Waに追加して供給され、したがって第1および第2のランプ電力の和Wa+Wbは相対的に大きな値になる。一例で説明すれば、第2のランプ電力Wbを300Wとすると、第1および第2のランプ電力の和Wa+Wbは1000Wになる。すなわち、フラッシュアップ点灯時は一般的には紫外線照射時間帯であり、紫外線照射作業を行う時間中の紫外線出力を高めるために、高出力点灯を行うための期間である。本発明おいて、第2のランプ電力Wbは、第1のランプ電力Waより小さな値とされ、100〜5000Wの範囲内で設定することが可能である。
また、第1のランプ電力Waと第2のランプ電力Wbの比率Wa/Wb、通常点灯時間T1とフラッシュアップ点灯時間T2の時間比T1/T2および通常点灯時間T1とフラッシュアップ点灯時間T2は、紫外線照射の用途および作業の態様により異なるが、以下に一応の目安を示す。第1のランプ電力Waと第2のランプ電力Wbの比率Wa/Wbは、一般的には1.8〜4.0の範囲であり、好ましくは2.0〜3.0の範囲である。通常点灯時間T1とフラッシュアップ点灯時間T2の時間比T1/T2は、本発明において特段限定されないが、一般的には0.1〜10であり、好ましくは0.15〜7.0である。また、フラッシュアップ点灯時間T2は、一般的には0.1秒〜2分であり、好ましくは0.1〜10秒である。一実施例としては、通常点灯時間T1が2秒で、フラッシュアップ点灯時間T2が10秒である。他の実施例としては、通常点灯時間T1およびフラッシュアップ点灯時間T2共に2秒である。
さらに、点灯回路OCの回路構成については、例えば定電力制御形など既知の回路構成を適宜採用することができる。
次に、本発明のショートアーク形水銀ランプ装置の動作について説明する。以上説明したショートアーク形水銀ランプSHLは、点灯すると透光性気密容器1の内部に超高圧水銀蒸気放電が生起して主として波長365nmの紫外線を発生する。
また、ショートアーク形水銀ランプSHLは、点灯回路OCにより図4に示すように間欠的にフラッシュアップ点灯が行われる。すなわち、点灯回路OCから第1のランプ電力Waが供給されている時間帯において、ショートアーク形水銀ランプSHLは第1のランプ電力が投入されてアーク放電が持続しているが、その光出力は小さい。しかし、このときには光照射作業を行わないで待機状態とすれば、何ら差し支えない。次に、点灯回路OCから供給されるランプ電力が切り換わって第1のランプ電力に第2のランプ電力Wbが追加されて増加したランプ電力Wa+Wbが供給されと、ショートアーク形水銀ランプSHLは瞬時に増光点灯に移行する。その結果、紫外線出力が増大するので、光照射作業を行うのに都合がよくなる。
本発明においては、ショートアーク形水銀ランプSHLの気密容器1の点灯中低温になる部位の外面に保温膜5、6を形成しているので、気密容器1の温度分布が良好なっているため、フラッシュアップした際に熱歪が生じるものの比較的小さくなり、気密容器1が破損しにくくなる。このため、フラッシュアップ点灯によりショートアーク形水銀ランプSHLおよび点灯回路OCの小形化を図るとともに、信頼性の高いショートアーク形水銀ランプ装置が得られる。
以下、本発明を実施するためのその他の形態について説明する。
本発明のショートアーク形水銀ランプ装置を実施するための第2の形態は、次のとおりである。すなわち、第2の形態のショートアーク形水銀ランプSHLは、前記第1の形態における構成に加えて、図1に示すように陰極2Kの封着金属箔1cから延在する部分の長さをD1(mm)とし、陽極2Aの封着金属箔1cから延在する部分の長さをD2(mm)とし、通常点灯時の第1のランプ電力をWa(W)とし、フラッシュアップ点灯時に追加する第2の電力をWb(W)としたとき、
数式1:Wa/60<D1<(Wa+Wb)/5
数式2:Wa/50<D2<(Wa+Wb)/4
を、それぞれ同時に満足するように構成されている。
上記第2の形態は、ショートアーク形水銀ランプSHLの第1のランプ電力Waが200〜10000Wで、かつ第1のランプ電力Wbが100〜5000Wまでの範囲において適用すると好適である。なお、D1およびD2は、本形態および以下に説明する形態において、封着金属箔1cに重なって溶接されている部分を含まないものとする。
上記数式1および2において、下限値以下になると、フラッシュアップ点灯時の電極温度が過昇となり、封止部1bのガラスの熱歪が大きくなって気密容器1が破損しやすくなる。また、上限値以上になると、電極2Kまたは2Aが長くなりすぎるためにショートアーク形水銀ランプSHLの大型化を招く。上記数式1および2の範囲内であれば、フラッシュアップ点灯を行っても陰極2Kおよび陽極2Aの点灯中の温度が許容範囲内になって、電極2Kまたは2Aの消耗が抑制され、気密容器1の黒化が防止されてショートアーク形水銀ランプSHLが長寿命となるとともに、気密容器1の破損が防止される。
本発明のショートアーク形水銀ランプ装置を実施するための第3の形態は、次のとおりである。すなわち、本形態のショートアーク形水銀ランプSHLは、図1において、前記第1の形態における構成に加えて、陰極2Kの封着金属箔1cから延在する部分の長さをD1(mm)とし、陽極の長さをD2(mm)とし、通常点灯時の第1のランプ電力をWaとし、フラッシュアップ点灯時に追加する第2の電力をWbとしたとき、
数式1:Wa/60<D1<(Wa+Wb)/12
数式2:Wa/50<D2<(Wa+Wb)/10
数式3:200≦Wa≦1000
数式4:100≦Wb≦500
を、それぞれ同時に満足するように構成されている。
上記数式1および2において、下限値以下になると、フラッシュアップ点灯時の電極温度が過昇となり、封止部1bのガラスの熱歪が大きくなって気密容器1が破損しやすくなる。また、上限値以上になると、電極2Kまたは2Aが長くなりすぎるためにショートアーク形水銀ランプSHLの大型化を招く。数式3および4に規定する比較的小さなランプ電力でフラッシュアップ点灯する場合において、上記数式1および2の範囲内であれば、フラッシュアップ点灯を行っても陰極2Kおよび陽極2Aの点灯中の温度が許容範囲内になって、電極2Kまたは2Aの消耗が抑制され、気密容器1の黒化が防止されてショートアーク形水銀ランプSHLが長寿命となるとともに、気密容器1の破損が防止される。
したがって、第3の形態は、ショートアーク形水銀ランプSHLの第1および第2のランプ電力Waが数式3および4の範囲において使用されるような比較的小形のショートアーク形水銀ランプをフラッシュアップする場合の一般的に適用される範囲である。
本発明のショートアーク形水銀ランプ装置を実施するための第4の形態は、次のとおりである。すなわち、本形態のショートアーク形水銀ランプSHLは、図1において、前記第1の形態における構成に加えて、陰極2Kの長さをD1(mm)とし、陽極2Aの長さをD2(mm)とし、通常点灯時の第1のランプ電力をWaとし、フラッシュアップ点灯時に追加する第2の電力をWbとしたとき、
数式1:Wa/70<D1<(Wa+Wb)/20
数式2:Wa/65<D2<(Wa+Wb)/16
数式3:1000≦Wa≦4000
数式4:500≦Wb≦2000
を、それぞれ同時に満足するように構成されている。
上記数式1および2において、下限値以下になると、フラッシュアップ点灯時の電極温度が過昇となり、封止部1bのガラスの熱歪が大きくなって気密容器1が破損しやすくなる。また、上限値以上になると、電極2Kまたは2Aが長くなりすぎるためにショートアーク形水銀ランプSHLの大型化を招く。数式3および4に規定する中位のランプ電力でフラッシュアップ点灯する場合において、上記数式1および2の範囲内であれば、フラッシュアップ点灯を行っても陰極2Kおよび陽極2AQの点灯中の温度が許容範囲内になって、電極2Kまたは2Aの消耗が抑制され、気密容器1の黒化が防止されてショートアーク形水銀ランプSHLが長寿命となるとともに、気密容器1の破損が防止される。
したがって、第4の形態は、ショートアーク形水銀ランプSHLの第1および第2のランプ電力Waが数式3および4の範囲において使用される中形のショートアーク形水銀ランプSHLをフラッシュアップ点灯する場合の一般的に適用される範囲である。
本発明のショートアーク形水銀ランプ装置を実施するための第5の形態は、次のとおりである。すなわち、本形態のショートアーク形水銀ランプSHLは、図1において、前記第1の形態における構成に加えて、陰極の長さをD1(mm)とし、陽極の長さをD2(mm)とし、通常点灯時の第1のランプ電力をWaとし、第2の電力をWbとしたとき、
数式1:Wa/120<D1<(Wa+Wb)/30
数式2:Wa/100<D2<(Wa+Wb)/25
数式3:4000≦Wa≦10000
数式4:2000≦Wb≦5000
を、それぞれ同時に満足するように構成されている。
上記数式1および2において、下限値以下になると、フラッシュアップ点灯時の電極温度が過昇となり、封止部1bのガラスの熱歪が大きくなって気密容器1が破損しやすくなる。また、上限値以上になると、電極2Kまたは2Aが長くなりすぎるためにショートアーク形水銀ランプSHLの大型化を招く。数式3および4に規定する大きなランプ電力でフラッシュアップ点灯する場合において、上記数式1および2の範囲内であれば、フラッシュアップ点灯を行っても陰極2K]および陽極2Aの点灯中の温度が許容範囲内になって、電極2Kまたは2Aの消耗が抑制され、気密容器1の黒化が防止されてショートアーク形水銀ランプSHLが長寿命となるとともに、気密容器1の破損が防止される。
したがって、第5の形態は、ショートアーク形水銀ランプSHLの第1および第2のランプ電力Waが数式3および4の範囲において使用される大形のショートアーク形水銀ランプSHLにおける場合の一般的に適用される範囲である。
本発明のショートアーク形水銀ランプ装置を実施するための第6の形態は、次のとおりである。すなわち、本形態のショートアーク形水銀ランプSHLは、図1において、前記第1ないし第5のいずれか一の形態における構成に加えて、通常点灯時の第1のランプ電力をWaとし、第2の電力をWbとし、陰極2Kおよび陽極2Aの溶接部断面積をS(mm)としたとき、
数式1:0.001<S/(Wa+Wb)<0.45
数式2:200≦Wa≦2000
数式3:100≦Wb≦1000
を、それぞれ同時に満足するように構成されている。
第6の形態においては、図1において、陰極2Kおよび陽極2Aの基端部に溶接して1枚の封着金属箔1cを溶接するだけでなく、上記基端部を挟んで2枚の封着金属箔1cを基端部の両面から溶接してもよい。陰極2Kおよび陽極2Aの溶接部断面積S(mm)を求めるには封着金属箔1cと封着金属箔1cとの接合面の勘軸方向のほぼ中央位置において断面積を測定するものとする。
上記数式1において、下限値以下になると、フラッシュアップ点灯時に電極2Kまたは2Aの封着金属箔1cとの溶接部の温度が過昇となり、気密容器1が破損しやすい。また、上限値以上になると、フラッシュアップ点灯時に電極2Kまたは2Aと封着金属箔1cとの溶接部における封止部1bのガラスの熱歪が大きくなって気密容器1が破損しやすくなる。上記数式1の範囲内であれば、フラッシュアップ点灯を行っても陰極2Kおよび陽極2Aの封着金属箔cとの溶接部における点灯中の温度が許容範囲内になって、電極2K、2Aの消耗が抑制され、電極物質やその化合物が飛散して生じる気密容器1の黒化が防止されてショートアーク形水銀ランプSHLが長寿命となるとともに、気密容器1の破損が防止される。
本発明のショートアーク形水銀ランプ装置を実施するための第7の形態は、次のとおりである。すなわち、本形態のショートアーク形水銀ランプSHLは、図1において、前記第1ないし第6のいずれか一の形態における構成に加えて、通常点灯時の第1のランプ電力をWaとし、第2の電力をWbとし、陰極2Kの表面積をSa(mm)とし、陽極2Aの表面積をSb(mm)としたとき、
数式1:0.5<(Wa+Wb)/Sa<10
数式2:0.08<(Wa+Wb)/Sb<5
数式3:200≦Wa≦2000
数式4:100≦Wb≦1000
を、それぞれ同時に満足するように構成されている。
第7の形態において、陰極2Kおよび陽極2Aの表面積は電極全体の表面積をいう。
上記数式1および2において、下限値以下になると、フラッシュアップ点灯時に電極温度が過昇となり、熱歪が大きくなって気密容器1が破損しやすくなる。また、上限値以上になると、電極2Kまたは2Aが大きくなってショートアーク形水銀ランプSHLが大型化してしまう。上記数式1および2の範囲内であれば、フラッシュアップ点灯を行っても陰極2Kおよび陽極2Aの温度が許容範囲内になって、電極2K、2Aの消耗が抑制され、気密容器1の黒化が防止されてショートアーク形水銀ランプSHLが長寿命となるとともに、気密容器1の破損が防止される。
本発明のショートアーク形水銀ランプを実施するための第1の形態の全体を示す正面図 同じく陰極を拡大して示す正面図および側面図 同じく陽極を拡大して示す正面図および側面図 同じくフラッシュアップ点灯を説明するランプ電力の波形図
符号の説明
1…気密容器、1a…包囲部、1b…封止部、1c…封着金属箔、2K…陰極、2A…陽極、3、4…外部リード構体、5、6…保温膜、Ck…コイル部、Ex…排気チップオフ部、OC…点灯回路、SHL…ショートアーク形水銀ランプ

Claims (5)

  1. 内部に放電空間を形成する包囲部およびこの包囲部の両端から一体的に延在し内部に封着金属箔が気密に埋設された一対の封止部を備えた紫外線透過性の気密容器、基端部が前記気密容器の封止部内に埋設された封着金属箔に接続し先端部が包囲部内に突出する陰極、基端部が前記気密容器の封止部内に埋設された封着金属箔に接続し先端部が包囲部内に突出して前記陰極に小間隔で離間対向する陽極、前記気密容器内に封入された水銀および希ガスを含む放電媒体、ならびに気密容器の点灯中低温になる部位の外面に形成された保温膜を備えたショートアーク形水銀ランプと;
    上記ショートアーク形水銀ランプを通常点灯時に相対的に小さな第1のランプ電力で点灯させておき、間欠的な増光点灯時に第2のランプ電力を第1のランプ電力に追加した相対的に大きなランプ電力で点灯させる点灯回路と;
    を具備していることを特徴とするショートアーク形水銀ランプ装置。
  2. 前記ショートアーク形水銀ランプは、陰極の封着金属箔から延在する部分の長さをD1(mm)とし、陽極の封着金属箔から延在する部分の長さをD2(mm)とし、通常点灯時の第1のランプ電力をWa(W)とし、増光点灯時に追加する第2の電力をWb(W)としたとき、
    数式1:Wa/60<D1<(Wa+Wb)/5
    数式2:Wa/50<D2<(Wa+Wb)/4
    を、それぞれ同時に満足することを特徴とする請求項1記載のショートアーク形水銀ランプ装置。
  3. 前記ショートアーク形水銀ランプは、陰極の長さをD1(mm)とし、陽極の長さをD2(mm)とし、通常点灯時の第1のランプ電力をWaとし、増光点灯時に追加する第2の電力をWbとしたとき、
    数式1:Wa/60<D1<(Wa+Wb)/12
    数式2:Wa/50<D2<(Wa+Wb)/10
    数式3:200≦Wa≦1000
    数式4:100≦Wb≦500
    を、それぞれ同時に満足することを特徴とする請求項1記載のショートアーク形水銀ランプ装置。
  4. 前記ショートアーク形水銀ランプは、陰極の長さをD1(mm)とし、陽極の長さをD2(mm)とし、通常点灯時の第1のランプ電力をWaとし、増光点灯時に追加する第2の電力をWbとしたとき、
    数式1:Wa/70<D1<(Wa+Wb)/20
    数式2:Wa/65<D2<(Wa+Wb)/16
    数式3:1000≦Wa≦4000
    数式4:500≦Wb≦2000
    を、それぞれ同時に満足することを特徴とする請求項1記載のショートアーク形水銀ランプ装置。
  5. 前記ショートアーク形水銀ランプは、陰極の長さをD1(mm)とし、陽極の長さをD2(mm)とし、通常点灯時の第1のランプ電力をWaとし、増光点灯時に追加する第2の電力をWbとしたとき、
    数式1:Wa/120<D1<(Wa+Wb)/30
    数式2:Wa/100<D2<(Wa+Wb)/25
    数式3:4000≦Wa≦10000
    数式4:2000≦Wb≦5000
    を、それぞれ同時に満足することを特徴とする請求項1記載のショートアーク形水銀ランプ装置。
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