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JP2007255864A - 二段圧縮式冷凍装置 - Google Patents

二段圧縮式冷凍装置 Download PDF

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JP2007255864A JP2006084558A JP2006084558A JP2007255864A JP 2007255864 A JP2007255864 A JP 2007255864A JP 2006084558 A JP2006084558 A JP 2006084558A JP 2006084558 A JP2006084558 A JP 2006084558A JP 2007255864 A JP2007255864 A JP 2007255864A
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Abstract

【課題】二段圧縮式冷凍装置における運転条件や使用する冷媒条件の制約の一因となる、高段側吐出ガス温度(または過熱度)の過度の低下を防止すること。
【解決手段】冷媒回路に二段圧縮機1と中間冷却器4を備え、前記二段圧縮機1の高段側吸入ガスを前記中間冷却器4からの中間圧力冷媒で冷却するようにした二段圧縮式冷凍装置において、凝縮器3と前記中間冷却器4とを接続する分岐管8と、前記分岐管8に設けられた電子膨張弁9と、前記二段圧縮機1の高段側吐出ガスの過熱度に基づいて前記電子膨張弁を制御するコントローラー20と、を備える構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数段の圧縮行程を有する二段圧縮式冷凍装置に関し、特にその高段側吐出ガスの過熱度の制御に関するものである。
二段圧縮機、凝縮器、受液器、中間冷却器、蒸発器、これらを連結する冷媒配管、および各冷媒配管内を流れる冷媒の流量を制御するためのキャピラリーチューブ、液インジェクションバルブ、膨張弁等を装備した二段圧縮式冷凍装置では、凝縮器で液化された冷媒の一部を分岐し、その分岐した冷媒を中間圧力まで減圧した後、蒸発器へ搬送される主液冷媒と中間冷却器にて熱交換することによって過冷却によるエコノマイザー効果を得ている。
さらに、主冷媒と中間冷却器にて熱交換した分岐液冷媒を、高段側吸入ガスと合流させることによってこれを冷却し、高段側吐出ガス温度の異常上昇を防止する二段圧縮式冷凍装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−210480号公報(第3頁、図1)
上記特許文献1においては、中間冷却器入口の分岐管にキャピラリーチューブと液インジェクションバルブの並列回路を装備し、中間冷却器で必要な液冷媒流量と低段側吐出ガスを高段側吸入ガスとして適正な過熱度とするために必要な液冷媒流量の最低流量をキャピラリーチューブによって確保するとともに、冷凍装置の運転条件の変動によって高段側吐出ガスの温度(または過熱度)が過度に上昇した場合は、液インジェクションバルブを作動させ、その開度を制御することによって高段側吐出ガスの温度または過熱度が許容値内になるように冷媒流量を制御するものである。また、キャピラリーチューブおよび液インジェクションバルブの上流側には電磁弁が装備され、冷凍装置の運転中は常時開放されている。
上記従来の冷凍装置において、高段側吸入ガスを冷却する目的は、高段側吐出ガス温度の異常上昇を防止するためであるが、高段側吐出ガス温度が低く、液インジェクションバルブが閉じている場合であっても、分岐液冷媒がキャピラリーチューブを介して常に高段側吸入ガスを冷却することになる。
例えば、上記冷凍装置における凝縮器が空気熱源式の場合、冬季など外気温度が低い運転条件では高圧圧力が低い運転となることがある。この場合、高段側吐出ガス温度(または過熱度)は比較的低い運転状態となる。
また、冷媒R404A等のように、吐出ガス温度が低くなる特性を持った冷媒を上記冷凍装置に使用する場合、上述の高圧圧力が低い運転状態においては、高段側吸入ガスの冷却は不要、あるいは微量であればよい場合がある。しかしながら、上記冷凍装置においては、高圧圧力と中間圧力の差圧によって分岐冷媒がキャピラリーチューブを常時流れるため、高段側吸入ガスが過度に冷却され、高段側吐出ガス温度(または過熱度)が過度に低下する場合がある。
また、高段側吐出ガスに含まれる冷凍機油を分離・貯留するための油分離器を装備する冷凍装置においては、高段側吐出ガス温度(または過熱度)が必要以上に低下した場合、冷凍機油への冷媒溶解度が増加することによって、軸受に供給する給油粘度の低下や、圧力変動に伴う冷凍機油の消失等の不具合が発生することが懸念されるため、冷凍装置の運転条件や使用する冷媒条件の制約となっている。
本発明は、二段圧縮式冷凍装置における運転条件や使用する冷媒条件の制約の一因となる、高段側吐出ガス温度(または過熱度)の過度の低下を防止することを目的としている。
前記課題を解決するため、本発明に係る二段圧縮式冷凍装置は、冷媒回路に二段圧縮機と中間冷却器を備え、前記二段圧縮機の高段側吸入ガスを前記中間冷却器からの中間圧力冷媒で冷却するようにした二段圧縮式冷凍装置において、凝縮器と前記中間冷却器とを接続する分岐管と、前記分岐管に設けられた電子膨張弁と、前記二段圧縮機の高段側吐出ガスの過熱度に基づいて前記電子膨張弁を制御する制御手段と、を備える構成としたものである。
上記のように構成した二段圧縮式冷凍装置では、中間冷却器の入口側に設けた電子膨張弁によって、主液冷媒の過冷却および高段側吐出ガスの過熱度を許容範囲内に調整するために必要な分岐液流量を制御することができる。この電子膨張弁の制御目標は高段側吐出ガスの過熱度であるが、分岐冷媒は中間冷却器を経由して高段側吸入ガスに合流するため、中間冷却器において主冷媒を過冷却し、エコノマイザー効果も得ることが可能である。 また、この電子膨張弁の制御目標は高段側吐出ガスの過熱度であるため、特にR404A等のように吐出ガス温度が低くなる特性を持った冷媒を使用した冷凍装置で、高段側吐出ガス温度(過熱度)が低く、高段側吸入ガスの冷却が不要な運転条件において、高段側吐出ガスの過熱度を検知することによって分岐液冷媒の高段側吸入ガスへの注入を遮断し、冷凍機油への冷媒溶解度の増加を抑制することができる。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態1を図面に基づいて説明する。図1は実施の形態1における二段圧縮式冷凍装置の概略構成図であり、図2は実施の形態1を説明するためのモリエル線図である。また、図1に示す符号a〜gはこの冷媒回路におけるその箇所の冷媒の状態をあらわしており、図2に示すモリエル線図における符号に対応している。また、図1において、点線は信号線をあらわしている。
図1において、この二段圧縮式冷凍装置は、高段側圧縮機1aと低段側圧縮機1bとからなる二段圧縮機1に、油分離器2、凝縮器3、中間冷却器4、膨張弁5、および蒸発器6を冷媒配管7にて接続した冷媒回路を備えている。さらに、この冷媒回路における凝縮器3と中間冷却器4とを接続する冷媒配管7に分岐管8を設け、この分岐管8には、電子膨張弁9が設けられている。そして、二段圧縮機1の高段側吐出ガスの圧力および温度を検出する圧力センサー21と温度センサー22が設けられ、これらのセンサー21、22により検出された高段側吐出ガスの圧力および温度に基づいて高段側吐出ガスの過熱度を演算し、その過熱度が許容範囲内になるように電子膨張弁9の開度を制御するコントローラー(第1の制御手段)20が設けられている。また、中間冷却器4と高段側圧縮機1aの入口(低段側圧縮機1bの出口)とは中間圧力冷媒導入管10にて接続されている。
次に、上記のように構成された二段圧縮式冷凍装置の動作について、図1、図2を参照して説明する。
二段圧縮機1の高段側圧縮機1aから吐出された高圧高温の冷媒ガスbは、油分離器2に流入し、冷媒ガスと冷凍機油に分離される。分離された冷凍機油は油分離器2に貯溜され、二段圧縮機1の軸受給油等に供給される(なお、冷凍機油の給油経路については図示していない)。油分離器2で分離された冷媒ガスbは次に凝縮器3に流入し、凝縮器3にて不図示の凝縮側熱源と熱交換して冷却され、液冷媒cとなった後、分岐される。分岐された液冷媒のうち蒸発器6へ流入する主冷媒は、分岐管8に設けた電子膨張弁9にて中間圧力fまで減圧された他方の分岐冷媒と中間冷却器4にて熱交換し、過冷却液dとなる。過冷却された主冷媒dは、膨張弁5で低圧圧力eまで減圧された後、蒸発器6にて不図示の蒸発側熱源と熱交換して気化され、ガス冷媒aとなって、圧縮機1の低段側圧縮機1bに吸入される。
ここで、中間冷却器4にて主冷媒を過冷却した他方の分岐冷媒は、中間圧力冷媒導入管10を通って高段側吸入ガス(低段側吐出ガス)とgにて合流し、これを冷却することによって高段側吐出ガス温度の異常上昇を防止する。
上記において、圧力センサー21と温度センサー22は高段側吐出ガスの圧力と温度を検出し、これらのセンサー21、22によって検出された圧力と温度に基づいて、コントローラー20は高段側吐出ガスの過熱度12を演算し、高段側吐出ガスの過熱度12が許容範囲内になるように分岐管8に設けた電子膨張弁9の開度を制御する。
すなわち、この電子膨張弁9は、高段側吐出ガスの過熱度12が過度に上昇するような運転条件においては、分岐管8を流れる液冷媒fの流量を増加させる方向に制御することにより、前記特許文献1における液インジェクションバルブと同様に高段側吐出ガスの過熱度を低下させることができる。
一方、高段側吐出ガスの高圧圧力が低い圧力での運転等のように、高段側吐出ガスの過熱度12が低下するような運転条件においては、前記特許文献1ではキャピラリーチューブを介して運転中は常に高段側吸入ガスが冷却されるため、油分離器2内に貯溜している冷凍機油への冷媒の溶解度が上昇する結果となるが、本実施の形態1では分岐管8に電子膨張弁9を備えているため、高段側吸入ガスの冷却が不要な運転条件では、中間冷却器4からの中間圧力冷媒(分岐冷媒)を高段側吸入ガスへ注入するのを遮断することができる。
以上のように、本実施の形態1によれば、高段側吐出ガスの過熱度の過度な低下と冷凍機油への冷媒溶解度の増加を抑制することができるため、高段側吐出ガスの高圧圧力がより低い圧力での運転が可能となる。そのため特に、冷媒R404A等のように、吐出ガス温度が低くなる特性を持った冷媒を上記冷凍装置に使用する場合に有効となる。
実施の形態2
次に本発明の実施の形態2を図3、図4に基づいて説明する。図3は実施の形態2における二段圧縮式冷凍装置の概略構成図で、図4は実施の形態2を説明するためのモリエル線図である。また、図3のa〜gの符号は、この冷媒回路におけるその箇所の冷媒の状態をあらわしており、図4のモリエル線図における符号に対応している。
本実施の形態2は、実施の形態1における膨張弁5に代えて、電子膨張弁13を設けたものである。さらに、二段圧縮機1の低段側圧縮機1aに吸入される低段側吸入ガスの圧力および温度を検出する圧力センサー24と温度センサー25を設け、これらのセンサー24、25によって検出された低段側吸入ガスの圧力および温度に基づいて低段側吸入ガスの過熱度を演算し、その過熱度が適正な過熱度になるように電子膨張弁13の開度を制御するコントローラー(第2の制御手段)23が設けられている。その他の構成は実施の形態1と同様であるので、同一の構成要素には同一符号を用いるものとする。なお、コントローラー(第2の制御手段)23と前記コントローラー(第1の制御手段)20とは1つの制御手段として構成することもできる。また、本実施の形態2は、実施の形態1の構成を含んでいるが、それを含まない単独の構成としてもよい。
本実施の形態2の二段圧縮式冷凍装置では、上記実施の形態1と同様の作用効果を奏するほか、さらに蒸発器6に流入する主液冷媒(過冷却液冷媒d)の流量は、蒸発器6の入口側に設けた電子膨張弁13によって、通常は低段側吸入ガスとして適正な過熱度(一般的には5℃〜15℃程度)に制御されるが、高段側吐出ガスの過熱度が過度に低下した場合は、コントローラー23が電子膨張弁13を閉方向へ動作させることにより、低段側吸入ガスの過熱度を強制的に図4のモリエル線図において、a→a’に増加させ、高段側吸入ガス(低段側吐出ガス)の温度をg→g’に上げ、また高段側吐出ガスの温度をb→b’に上げることとするものである。したがって、高段側吐出ガスの過熱度の低下を抑制することができる。
本実施の形態2によっても、実施の形態1と同様に、高段側吐出ガス過熱度の過度な低下と冷凍機油への冷媒溶解度増加を抑制することができるため、高段側吐出ガスの高圧圧力がより低い圧力での運転が可能となる。また特に、冷媒R404A等のように、吐出ガス温度が低くなる特性を持った冷媒を上記冷凍装置に使用する場合に有効となる。
本発明の実施の形態1における二段圧縮式冷凍装置の概略構成図である。 本発明の実施の形態1におけるモリエル線図である。 本発明の実施の形態2における二段圧縮式冷凍装置の概略構成図である。 本発明の実施の形態2におけるモリエル線図である。
符号の説明
1 二段圧縮機、1a 高段側圧縮機、1b 低段側圧縮機、2 油分離器、3 凝縮器、4 中間冷却器、5 膨張弁、6 蒸発器、7 冷媒配管、8 分岐管、9 電子膨張弁、10 中間圧力冷媒導入管、12 高段側吐出ガスの過熱度、13 電子膨張弁、20 コントローラー(第1の制御手段)、21 高段側吐出ガスの圧力センサー、22 高段側吐出ガスの温度センサー、23 コントローラー(第2の制御手段)、24 低段側吸入ガスの圧力センサー、25 低段側吸入ガスの温度センサー。

Claims (5)

  1. 冷媒回路に二段圧縮機と中間冷却器を備え、前記二段圧縮機の高段側吸入ガスを前記中間冷却器からの中間圧力冷媒で冷却するようにした二段圧縮式冷凍装置において、
    凝縮器と前記中間冷却器とを接続する分岐管と、
    前記分岐管に設けられた電子膨張弁と、
    前記二段圧縮機の高段側吐出ガスの過熱度に基づいて前記電子膨張弁を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする二段圧縮式冷凍装置。
  2. 前記制御手段は、前記二段圧縮機の高段側吐出ガスの圧力および温度を検出する圧力センサーおよび温度センサーを備え、これらのセンサーにより検出された前記高段側吐出ガスの圧力および温度に基づいて前記高段側吐出ガスの過熱度を演算する構成となっていることを特徴とする請求項1記載の二段圧縮式冷凍装置。
  3. 冷媒回路に二段圧縮機と中間冷却器を備え、前記二段圧縮機の高段側吸入ガスを前記中間冷却器からの中間圧力冷媒で冷却するようにした二段圧縮式冷凍装置において、
    蒸発器の入口側に設けられた電子膨張弁と、
    前記二段圧縮機の低段側吸入ガスの過熱度に基づいて前記電子膨張弁を制御する第2の制御手段と、
    を備えることを特徴とする二段圧縮式冷凍装置。
  4. 凝縮器と前記中間冷却器とを接続する分岐管と、前記分岐管に設けられた電子膨張弁と、前記二段圧縮機の高段側吐出ガスの過熱度に基づいて前記電子膨張弁を制御する第1の制御手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項3記載の二段圧縮式冷凍装置。
  5. 前記第2の制御手段は、前記二段圧縮機の低段側吸入ガスの圧力および温度を検出する圧力センサーおよび温度センサーを備え、これらのセンサーにより検出された前記低段側吸入ガスの圧力および温度に基づいて前記低段側吸入ガスの過熱度を演算する構成となっていることを特徴とする請求項3または4記載の二段圧縮式冷凍装置。
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