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JP2007248910A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2007248910A
JP2007248910A JP2006073379A JP2006073379A JP2007248910A JP 2007248910 A JP2007248910 A JP 2007248910A JP 2006073379 A JP2006073379 A JP 2006073379A JP 2006073379 A JP2006073379 A JP 2006073379A JP 2007248910 A JP2007248910 A JP 2007248910A
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Koji Shinkawa
幸治 新川
Toru Sakuwa
徹 佐桑
Toshiaki Kagawa
敏章 香川
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Abstract

【課題】電子写真方式の画像形成装置において、感光体の表面に塗布する潤滑剤量を、感光体表面の移動位置に応じて適正化し、感光体のクリーニング性および転写効率を向上させる。
【解決手段】ブラシローラ52によって、転写ローラ15との対向部を通過した後、クリーニングブレード51に到達する前の感光体11表面に潤滑剤を塗布する。また、帯電ローラ61に潤滑剤を塗布するブラシローラ63とを備え、帯電ローラ61を介して、クリーニングブレード51を通過した後、現像装置14との対向部に到達する前の感光体11表面に潤滑剤を塗布する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に関するものである。
複写機やレーザプリンタ等の画像形成装置に採用されている電子写真方式では、像担持体である感光体の表面を帯電装置にて帯電した後、露光装置にて露光して静電潜像を形成し、現像装置にて該静電潜像を現像してトナー像とする。そして、該トナー像を転写装置にて転写媒体である記録紙等に静電的に転写し、その後、記録紙上に転写されたトナー像を定着装置にて定着し、記録紙上に画像を形成する。
ところで、電子写真方式の画像形成装置では、感光体上に形成されたトナー像の一部は転写工程で記録紙へと転写されるが、残りは転写工程後も感光体の表面上に残存する。この感光体上に残存したトナーを放置すると、画像品質が低下してしまう。特に、接触帯電方式の帯電装置を用いる場合には、感光体上に残存したトナーが、感光体と帯電装置との接触によって感光体表面に埋め込まれ(フィルミング)、画像品質の低下が顕しく低下してしまう。そこで、電子写真方式の画像形成装置には、感光体上に残存するトナーを除去するためにクリーニング装置が設けられている。クリーニング装置としては、感光体と当接する当接部材(ブレード,ブラシ等)を備えたものが多用されている。
また、感光体の表面に潤滑剤を塗布することによって感光体表面の摩擦係数を低下させ、感光体表面へのトナーの付着を低減するとともに、潤滑剤の塗布およびクリーニング装置による掻き取りによって感光体表面をリフレッシュして画像品質を安定させる技術が提案されている。例えば、特許文献1には、感光体表面の地肌濃度を検出し、その検出結果に応じて感光体表面への潤滑剤塗布量を制御する技術が開示されている。
また、特許文献2には、帯電ローラのクリーニング性を向上させ、かつ像担持体におけるクリーニング不良やフィルミング等の発生を防止するために、帯電ローラに潤滑剤を塗布し、帯電ローラから像担持体へ潤滑剤を移行させる技術が開示されている。
特開平8−202226号公報(1996年8月9日公開) 特開平6−342236号公報(1994年12月13日公開)
しかしながら、上記特許文献1のように感光体表面がクリーニング装置に到達する直前に潤滑剤を塗布する技術では、感光体上の潤滑剤の一部が帯電ローラ表面に付着するものの帯電ローラ表面に付着する潤滑剤量は少ないので、クリーニング装置で除去されずに感光体上に残存したトナー,紙粉,添加剤(シリカ等)などの汚染物質が帯電ローラ表面に付着し易い。このため、帯電ローラに付着した汚染物質によって帯電不良が生じたり、感光体と帯電装置との接触によって感光体表面に埋め込まれて画像品質が低下したりする場合がある。
また、上記特許文献2の技術では、帯電ローラに付着する潤滑剤量を多くして帯電ローラのクリーニング性を向上させることはできるものの、帯電ローラから感光体に移行する潤滑剤量だけでは感光体表面への不要なトナーの付着防止効果を十分に得られない場合がある。また、クリーニング装置に設けた当接部材(クリーニングブレード等)と感光体との摩擦力を十分に低減できない場合がある。
なお、特許文献1の技術において感光体への潤滑剤塗布量を増加させること、あるいは特許文献2の技術において帯電ローラへの潤滑剤塗布量を増加させることによって、帯電ローラおよび感光体に対する潤滑剤塗布量を増加させることが考えられる。しかしながら、上記いずれの場合にも、感光体および帯電ローラの両方に対する潤滑剤塗布量を、感光体および帯電ローラの摩擦係数を適切な値に低下させるための最適な塗布量に保つことは困難である。このため、潤滑剤塗布量が少なすぎる場合には不要なトナーの付着防止効果を十分に得られず、潤滑剤塗布量が多すぎる場合にはかえってトナー付着量が増加してしまうといった不具合が生じる。また、潤滑剤の消費量が増大してしまうという問題もある。
また、現像処理および転写処理を行う前の感光体表面に適正量の潤滑剤を塗布することにより、感光体の表面エネルギーを低下させて転写効率を向上させられることが知られているが、上記特許文献1および2の技術では、感光体の表面が現像装置および転写装置との対向部に到達するときの感光体表面の潤滑剤量を適切に設定することは困難である。このため、特許文献1および2の技術では、潤滑剤量の適正化によって転写効率を向上させることができない。
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、電子写真方式の画像形成装置において、像担持体の表面に、この像担持体表面の移動位置に応じた適性量の潤滑剤を塗布し、感光体のクリーニング性および転写効率を向上させることにある。
本発明の画像形成装置は、上記の課題を解決するために、回転する像担持体と、この像担持体の周囲に上記回転方向に沿って配置された、上記像担持体を帯電させる帯電手段と、上記帯電された像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、上記像担持体上に形成された静電潜像を現像剤によって現像する現像手段と、上記像担持体上に現像された画像を記録材に転写する転写手段と、上記転写後の像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段とを備えた画像形成装置において、上記転写後かつ上記クリーニング前の像担持体の表面に潤滑剤を塗布する第1塗布手段と、上記クリーニング後かつ上記現像前の像担持体の表面に潤滑剤を塗布する第2塗布手段とを備えていることを特徴としている。
上記の構成によれば、第1塗布手段によって、転写手段による転写が行われた後であって、クリーニング手段によるクリーニングが行われる前の像担持体の表面に潤滑剤を塗布する。これにより、像担持体へのトナー付着防止および像担持体のクリーニング性向上を図るための適正量の潤滑剤をこの像担持体に塗布することができる。さらに、第2塗布手段によって、クリーニング手段によるクリーニングが行われた後であって、現像手段による現像が行われる前の像担持体の表面に潤滑剤を塗布する。これにより、像担持体におけるクリーニング不良やフィルミング等の発生を防止するとともに、像担持体の表面エネルギーを低下させて転写効率を向上させるための適正量の潤滑剤を像担持体に塗布することができる。また、第1塗布手段および第2塗布手段によって上記した各効果を得るための適正量の潤滑剤を塗布できるので、従来のように単一の塗布手段によって潤滑剤を塗布する構成に比べて、潤滑剤の消費量を低減できる。
また、上記帯電手段は、上記像担持体に接触してこの像担持体を帯電させる接触帯電部材を備えた接触帯電方式の帯電手段であり、上記第2塗布手段は、上記接触帯電部材に潤滑剤を塗布することで、この接触帯電部材を介して上記像担持体に潤滑剤を塗布する構成としてもよい。
上記の構成によれば、第2塗布手段は、接触帯電部材に潤滑剤を塗布することで、この接触帯電部材を介して像担持体に潤滑剤を塗布する。これにより、接触帯電部材に塗布する潤滑剤の量を適切に設定することができ、接触帯電部材への汚染物質の付着を抑制することができる。
また、上記第2塗布手段による接触帯電部材への潤滑剤塗布量が、上記第1塗布手段による像担持体への潤滑剤塗布量よりも多い構成としてもよい。
上記の構成によれば、第2塗布手段による接触帯電部材への潤滑剤塗布量が、第1塗布手段による像担持体への潤滑剤塗布量よりも多いので、像担持体に付着した汚染物質が接触帯電部材に付着することを抑制できる。
また、上記第2塗布手段による接触帯電部材への潤滑剤塗布量が0.05μg/cm以上0.08μg/cm以下であり、上記第1塗布手段による像担持体への潤滑剤塗布量が0.01μg/cm以上0.06μg/cm以下である構成としてもよい。
上記の構成によれば、像担持体および接触帯電部材へのトナー付着防止効果およびクリーニング性の向上効果、像担持体の転写効率向上効果を、より少ない潤滑剤で効率的に実現できる。
また、上記帯電手段は、上記像担持体に接触してこの像担持体を帯電させる接触帯電部材と、この接触帯電部材を回転駆動する回転駆動手段とを備えている構成であってもよい。
上記の構成によれば、接触帯電部材を像担持体に従動回転させる構成とは異なり、接触帯電部材を回転駆動手段によって回転駆動する。したがって、像担持体に潤滑剤を塗布することによって像担持体表面の摩擦係数が低下しても、スリップによる接触帯電部材の回転不良が生じず、接触帯電部材を安定して回転させることができるので、接触帯電部材の回転不良による帯電ムラを防止できる。
また、上記第1塗布手段を回転駆動する駆動手段を備え、上記駆動手段は、上記第1塗布手段と上記像担持体との接触部において第1塗布手段の表面が像担持体の表面の移動方向とは反対方向に移動するように第1塗布手段を回転駆動する構成としてもよい。
上記の構成によれば、駆動手段が、第1塗布手段と像担持体との接触部において第1塗布手段の表面が像担持体の表面の移動方向とは反対方向に移動するように第1塗布手段を回転駆動する。つまり、第1塗布手段は像担持体に対してアゲインスト回転する。これにより、第1塗布手段によって像担持体の表面に付着した汚染物質を除去すること、および像担持体表面に付着した汚染物質を分散させてクリーニング手段による汚染物質の除去効率を向上させることができる。例えば、2成分現像剤を用いる画像形成装置の場合、像担持体に付着したキャリアを第1塗布手段によって除去することができ、キャリアがクリーニング手段に引っ掛かって像担持体に傷がつくといった不具合が生じることを防止できる。また、小径のトナーが像担持体に付着している場合であっても、このトナーを像担持体上で分散させ、クリーニング手段によるトナーの除去効率を向上させることができる。
また、上記第1塗布手段は、多数の線状部材を備え、この線状部材の先端を像担持体の表面に接触させて潤滑剤を塗布する回転ブラシであってもよい。
上記の構成によれば、第1塗布手段が回転ブラシであるので、像担持体に対して過大な圧接力がかかることを防止でき、像担持体および第1塗布手段の長寿命化を図ることができる。また、像担持体表面に付着する汚染物質を効率よく分散させてクリーニング手段による汚染物質の除去効率を確実に向上させるとともに、例えばキャリア等の比較的大きな汚染物質を像担持体の表面から適切に除去できる。
また、上記帯電手段は、上記像担持体に接触してこの像担持体を帯電させる接触帯電部材と、この接触帯電部材に付着した汚染物質を除去する第2クリーニング手段とを備えた構成であってもよい。
上記の構成によれば、第2クリーニング手段によって接触帯電部材に付着した汚染物質を除去することができるので、接触帯電部材に付着した汚染物質によって像担持体および接触帯電部材が傷ついたり、帯電ムラが生じたりすることを防止できる。
また、上記第2クリーニング手段は、上記接触帯電部材に当接して汚染物質を除去する接触クリーニング手段、または上記接触帯電部材にクリーニング用の電圧を印加することで接触帯電部材と像担持体との電位差によって接触帯電部材に付着した汚染物質を像担持体に移動させる静電クリーニング手段、または上記接触クリーニング手段と上記静電クリーニング手段とを併用したものであってもよい。
上記接触クリーニング手段または静電クリーニング手段を備えることにより、接触帯電部材に付着した汚染物質を除去することができる。また、接触クリーニング手段および静電クリーニング手段の両方を備える場合には、接触帯電部材に付着した汚染物質をより適切に除去することができる。
以上のように、本発明の画像形成装置は、上記転写後かつ上記クリーニング前の像担持体の表面に潤滑剤を塗布する第1塗布手段と、上記クリーニング後かつ上記現像前の像担持体の表面に潤滑剤を塗布する第2塗布手段とを備えている。
それゆえ、第1塗布手段によって像担持体へのトナー付着防止および像担持体のクリーニング性向上を図るための適正量の潤滑剤をこの像担持体に塗布することができる。さらに、第2塗布手段によって、像担持体におけるクリーニング不良やフィルミング等の発生を防止するとともに、像担持体の表面エネルギーを低下させて転写効率を向上させるための適正量の潤滑剤を像担持体に塗布することができる。また、従来のように単一の塗布手段によって潤滑剤を塗布する構成に比べて、潤滑剤の消費量を低減できる。
本発明の一実施形態について説明する。図2は、本実施形態にかかる画像形成装置1内部の概略構成を示す説明図である。画像形成装置1は、電子写真方式のカラー画像形成装置であり、例えばネットワークを介して外部から送信されてくる画像データや画像読取装置(図示せず)によって読み取った画像データ等に基づいて、記録紙に対して多色または単色の画像を形成するものである。
図2に示すように、画像形成装置1は、可視像形成ユニット10、記録紙搬送手段30、定着装置40、供給トレイ20を備えている。
可視像形成ユニット10には、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各色に対応して、4つの可視像形成ユニット10Y・10M・10C・10Bが並設されている。つまり、可視像形成ユニット10は4つの可視像形成ユニット10Y・10M・10C・10Bからなり、可視像形成ユニット10Yはイエロー(Y)のトナーを用いて画像形成を行い、可視像形成ユニット10Mはマゼンダ(M)のトナーを用いて画像形成を行い、可視像形成ユニット10Cはシアン(C)のトナーを用いて画像形成を行い、可視像形成ユニット10Bはブラック(B)のトナーを用いて画像形成を行う。具体的な配置としては、供給トレイ20から定着装置40へ記録紙を搬送する搬送路に沿って、4組の可視像形成ユニット10Y・10M・10C・10Bが配設されており、搬送される記録紙に各色のトナーを多重転写するようになっている。
可視像形成ユニット10Y・10M・10C・10Bは、それぞれ実質的に同一の構成を有する。すなわち、それぞれに、感光体(感光体ドラム、像担持体)11、帯電装置12、レーザ光照射手段13、現像装置14、転写ローラ15、クリーナユニット16が設けられている。
帯電装置12は、感光体11の表面を所定の電位に均一に帯電させるものであり、本実施形態では帯電ローラを感光体11の表面に接触させて帯電させる接触帯電方式の帯電装置を用いている。なお、帯電装置12の詳細については後述する。
レーザ光照射手段13は、帯電装置12によって帯電させた感光体11の表面を画像データに応じて露光し、感光体11の表面に静電潜像を形成するものである。現像装置14は、感光体11の表面に形成された静電潜像を、トナーによって現像してトナー像を形成するものである。転写ローラ15は、トナーとは逆極性のバイアス電圧を印加されており、感光体11に形成されたトナー像を、記録紙搬送手段30によって搬送される記録紙に転写させるものである。
クリーナユニット16は、転写ローラ15による転写処理の後に、感光体11の表面に残留したトナーを除去・回収するものである。なお、クリーナユニット16の詳細については後述する。
上記の構成により、各可視像形成ユニットにおいて、帯電装置12によって感光体11の表面を帯電し、帯電した感光体11の表面をレーザ光照射手段13で露光して静電潜像を形成し、静電潜像を現像装置14によって現像し、現像したトナー像を転写ローラ15によって記録紙に転写する処理が行われる。また、転写後に感光体11の表面に残ったトナー像は、クリーナユニット16によって除去回収される。そして、このような、記録紙に対するトナー像の転写を、各色の可視像形成ユニットにおいて順次行うことで、記録紙に各色のトナー像を多重転写するようになっている。
記録紙搬送手段30は、駆動ローラ31、アイドリングローラ32、搬送ベルト33からなり、記録紙に各可視像形成ユニットによってトナー像が転写されるように、記録紙を搬送するものである。駆動ローラ31およびアイドリングローラ32は、無端状の搬送ベルト33を張架するものであり、駆動ローラ31が所定の周速度で回転駆動されることで、搬送ベルト33が回転するようになっている。また、搬送ベルト33は、外側表面は所定の電位に帯電しており、記録紙を静電吸着しながら搬送する。
記録紙搬送手段30によって搬送されて各可視像形成ユニットを通過し、トナー像(未定着トナー像)を転写された記録紙は、駆動ローラ31の曲率によって搬送ベルト33から剥離され、定着装置40に搬送される。定着装置40は、記録紙に適度な熱と圧力とを与えて、記録紙上に転写されたトナーを溶解させて記録紙に定着させ、記録紙を排紙トレイ(図示せず)に排出する。
次に、クリーナユニット16および帯電装置12の構成について図1を参照して説明する。図1は、可視像形成ユニット10Y,10M,10C,10Bの構成を示す断面図である。
まず、クリーナユニット16について説明する。図1に示すように、クリーナユニット16は、ブレード(クリーニングブレード)51、ブラシローラ52、フリッカー53、トナー搬送スクリュー55、シール材56、潤滑剤57、付勢部材58を、ケース54の内部または周囲に備えている。
ブレード51は、感光体11の表面に残留するトナーを回収するためのものであり、感光体11の軸方向を長手方向とする長尺状のゴム部材によって形成されている。ブレード51は、一方の長辺がケース54に設けられた開口部における感光体11の回転方向下流側に取り付けられ、他方の長辺のエッジ(角)が感光体11の表面に接触するよう配置されている。
ブレード51は、トナー像の転写後に感光体11の表面上に残る転写残トナーを感光体11との当接部位で堰き止め、スティック・スリップ動作を行いながら掻き落として除去する。スティック・スリップ動作とは、ブレード51における感光体11との当接部分が、感光体11の表面の動きにつられて感光体11の回転方向に移動する動作と、ブレード51自身の弾性力により元の位置に戻る動作とを繰り返す動きのことであり、ブレード51のエッジが感光体11の表面を摺動する動作のことである。
ブレード51に用いるゴム部材としては、例えばウレタンゴム、シリコーンゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム等からなるものを用いる。なお、本実施形態では、ブレード51として、反発弾性が10%以上45%以下(より好ましくは10%以上40%以下)、ヤング率が5MPa以上11MPa以下(より好ましくは5MPa以上10MPa以下)のものを用いている。また、感光体11に対する当接角(クリーニング角)θを6°≦θ≦25°となるようにブレード51を設けている。ここで、上記の当接角θとは、ブレード51のエッジ51aが摺動する感光体11の表面とブレード51の感光体11側の面とが成す角度である。
ブラシローラ52は、感光体11と略同じ長さ(幅)を有した筒型形状のブラシであり、感光体11の表面にブラシの毛の先が当たるように、感光体11と互いの軸が平行になるように配置されている。具体的には、本実施形態では、直径6mmのステンレスシャフトに、太さ2デニールの導電性ナイロンブラシ(電気抵抗値7.5Ω・cm)の毛が、密度6×10本/inchで上記ステンレスシャフトの直径方向に向かってブラシの外径が16mmになるように配置されたブラシローラ52を用いた。
また、ブラシローラ52は、モーター、ギア等の駆動手段(図示せず)によって感光体11の回転方向と同方向に回転駆動される。したがって、ブラシローラ52と感光体11とは当接部において互いに逆向きに摺動するようになっている。これにより、ブラシローラ52は、感光体11との接触部よりもブラシの回転方向の上流側に配された潤滑剤57を掻き取り、掻き取った潤滑剤を感光体11の表面に供給する。また、本実施形態では、ブラシローラ52による感光体11の表面への潤滑剤塗布量が0.01μg/cm以上0.06μg/cm以下になるように、ブラシローラ52の回転数が設定されている。なお、ブラシローラ52によって掻き取られた潤滑剤は微粒子となって感光体11の表面に供給される。
このように、感光体11の表面に潤滑剤57の微粒子を塗布することにより、ブレード51と感光体11表面との間の摩擦係数を低減させることができるとともに、感光体11表面へのトナーの付着力を弱くし、ブレード51によるトナーの除去を効率よく行うことができる。
また、ブラシローラ52は、感光体11と接触することで、感光体11表面に付着するトナーを散らすようにも作用し、これによっても、ブレード51による除去が効率よく行われる。また、トナーとキャリアからなる2成分現像剤を用いる場合には、現像装置内のキャリアが感光体11に付着し(所謂キャリア上がり)、ブレード51に引っ掛かって感光体11に筋状の傷がつく場合があるが、ブラシローラ52が感光体11と接触することによって感光体11表面からキャリアを除去できるので、上記のような傷がつくことを防止できる。さらに、ブラシローラ52は、ブレード51で堰き止められ掻き落とされたトナーを回収し得る位置に配されており、ブレード51にて掻き落とされたトナーをブラシ先端の掻き取り力で感光体11表面から機械的に除去してケース54内に回収する機能も有している。
フリッカー53は、ブラシローラ52と略同じ幅を有する長方形の板状の部材であり、その長手方向がブラシローラ52の軸と平行になるように、かつ、1つの長辺(エッジ)がブラシローラ52に対して一様に接触するように配置されている。ブラシローラ52が回転すると、ブラシローラ52の毛の先端がフリッカー53に引っ掛かり、毛が弓形に湾曲する。この状態でブラシローラ52がさらに回転すると、毛の先端がフリッカー53から解放され、毛は弾性力によって急速に元の形状(直線形状)に復帰しようとする。その後、ブラシローラ52の毛は元の形状(直線形状)になった時点で急速に静止するが、毛に付着したトナーは慣性の法則に従って運動を続けようとするので、毛から離脱して落下していく。これにより、ブラシローラ52に付着したトナーは、フリッカー53に接触することでケース54内に落下する。
フリッカー53の材質は特に限定されるものではないが、ブラシローラ52の磨耗や毛の変形を抑制するために、ブラシローラ52に対する摩擦係数(動摩擦係数)の小さい材質を用いることが好ましい。例えば、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタレート含有のポリカーボネート樹脂、ポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂、ポリオキシメチレン樹脂、超高分子量ポリエチレン樹脂、ダイヤモンド・ライク・カーボンでコーティングを施した樹脂、フッ素含有樹脂でコーティングを施した金属等を用いることができる。
潤滑剤(固形潤滑剤)57は、ブラシローラ52によって感光体11の表面に塗布されるものであり、感光体11の長さと略同じ長さ(幅)を長手方向に有した直方体の形状となっている。この潤滑剤57は、バネ等からなる付勢部材58によってブラシローラ52側に付勢されており、潤滑剤57の残量にかかわらず、ブラシローラ52が確実に潤滑剤57を掻き取って感光体11できるようになっている。また、潤滑剤57は、摩滅して残量が少なくなった場合には交換可能になっている。
本実施形態では、潤滑剤57としてステアリン酸亜鉛(ジンクステアレート)を用いている。ただし、潤滑剤57はこれに限るものではなく、例えば、金属石鹸として知られている他の脂肪酸金属塩や、フッ素樹脂などを用いてもよい。脂肪酸金属塩としては、ステアリン酸亜鉛の他、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸鉛、ステアリン酸鉄、ステアリン酸ニッケル、ステアリン酸コバルト、ステアリン酸銅、ステアリン酸ストロンチウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸カドミウム、ステアリン酸マグネシウム、オレイン酸亜鉛、オレイン酸マンガン、オレイン酸鉄、オレイン酸コバルト、オレイン酸鉛、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸銅、パルチミン酸亜鉛、パルチミン酸コバルト、パルチミン酸銅、パルチミン酸マグネシウム、パルチミン酸アルミニウム、パルチミン酸カルシウム、カプリル酸鉛、カプロン酸鉛、リノレン酸亜鉛、リノレン酸コバルト、リノレン酸カルシウム、リコリノネン酸亜鉛及びリコリノネン酸カドミウム等が挙げられる。なお、潤滑剤57に含まれる水は、感光体11上で帯電能力等に影響を及ぼすので、潤滑剤57は吸湿性が0.5%以下であるものを使用することが好ましい。さらに、潤滑剤57の中には、放電生成物除去のために多孔質ガラスやゼオライトのような多孔質粉体を混入させてもよい。
トナー搬送スクリュー55は、ケース54の底面側に配されており、回収されたトナーをケース54外部の図示しない廃トナーボックスへ送り出すものである。なお、ケース54の開口部における感光体11の回転方向上流側にはシール材56が取り付けら、ケース54内に回収したトナーがケース54から漏れ出すのを阻止するようになっている。
次に、帯電装置12の構成について説明する。図1に示すように、帯電装置12は、帯電ローラ61、クリーニング部材62、ブラシローラ63、潤滑剤64、付勢部材65を備えている。
帯電ローラ61は、感光体11の軸方向の長さと同程度の長さを有し、感光体11の表面に接触するように感光体11と互いの軸が平行になるように配置され、電源(図示せず)から供給される電力により感光体11の表面を均一に帯電させるものである。また、帯電ローラ61はモーター、ギア等の回転駆動手段(図示せず)によって感光体11の回転方向と逆方向に回転駆動され、これにより、当接部において両者は互いに同向きに移動するようになっている。
帯電ローラ61は、導電性支持体を基体としてその外周面上に弾性層が形成され、この弾性層上に抵抗層が形成されている。上記導電性支持体としては、例えば、鉄、銅、ステンレス、アルミニウム、ニッケル等の金属材料の丸棒を用いることができる。なお、防錆や耐傷性付与のために、これらの金属表面にメッキ処理を施してもよい。ただし、導電性を損なわないことが必要である。
上記弾性層は、被帯電体としての感光体11に対する給電や、帯電ローラ61の感光体11に対する良好な均一密着性を確保するために、適当な導電性と弾性とを有している。具体的には、上記弾性層としては、例えば天然ゴム、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、シリコーンゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴム、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、ニトリルブタジエンゴム(NBR)、クロロプレンゴム(CR)等の合成ゴム、あるいはポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂等の弾性材料中に、カーボンブラック、グラファイト、導電性金属酸化物等の電子電導機構を有する導電剤、アルカリ金属塩や四級アンモニウム塩等のイオン電導機構を有する導電剤などを適宜添加したものを用いることができる。なお、帯電ローラ61と感光体11との均一密着性を確保するためには、上記弾性層を研磨して、その中央部が一番太く、中央部から両端部に行くにつれて細くなる形状(いわゆるクラウン形状)に形成することが好ましい。
上記抵抗層は、弾性層に接して形成され、弾性層中に含有される軟化油や可塑剤等の帯電ローラ61表面へのブリードアウトを防止するとともに、帯電ローラ61全体の電気抵抗を調整するために設けられる。上記抵抗層としては、導電性または半導電性を有する材料が用いられる。例えば、エピクロルヒドリンゴム、NBR、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、フッ素ゴム系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、エチレン酢酸ビニル系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、塩素化ポリエチレン系熱可塑性エラストマー等、あるいはこれらの混合材料、または共重合体からなる材料に、電子電導機構を有する導電剤(例えば、導電性カーボン、グラファイト、導電性金属酸化物、銅、アルミニウム、ニッケル、鉄粉等)、イオン電導機構を有する導電剤(例えば、アルカリ金属塩、アンモニウム塩等)を適宜添加したものを用いる。この場合、所望の電気抵抗を得るために、上記各種導電剤を2種以上併用してもよい。ただし、環境変動や感光体11の汚染を考慮すると、電子電導機構を有する導電剤を用いることが好ましい。
クリーニング部材62は、帯電ローラ61の表面に接触するように配置され、帯電ローラ61の表面に付着したトナー,紙粉等を除去するためのものである。クリーニング部材62としては、例えばフェルト、スポンジ、マイラーシート等を用いることができる。
ブラシローラ63は、帯電ローラ61と略同じ長さ(幅)を有した筒型形状のブラシであり、帯電ローラ61の表面にブラシの毛の先が当たるように、帯電ローラ61と互いの軸が平行になるように配置されている。なお、本実施形態では、ブラシローラ63として上記したブラシローラ52と同じ構成のものを用いている。
また、ブラシローラ63は、モーター、ギア等の回転駆動手段(図示せず)によって帯電ローラ61の回転方向と逆方向に回転駆動される。したがって、帯電ローラ61と感光体11とは当接部において互いに同じ向きに移動するようになっている。これにより、ブラシローラ63は、帯電ローラ61との接触部よりもブラシの回転方向の上流側に配された潤滑剤64を掻き取り、掻き取った潤滑剤を帯電ローラ61の表面に供給する。また、本実施形態では、ブラシローラ63による帯電ローラ61の表面への潤滑剤塗布量が0.05μg/cm以上0.08μg/cm以下となり、かつ、ブラシローラ52による感光体11表面への潤滑剤塗布量よりも多くなるように、ブラシローラ63の回転数が設定されている。なお、ブラシローラ63によって掻き取られた潤滑剤は微粒子となって帯電ローラ61の表面に供給される。
潤滑剤(固形潤滑剤)64は、ブラシローラ63によって帯電ローラ61の表面に塗布されるものであり、帯電ローラ61の長さと略同じ長さ(幅)を長手方向に有した直方体の形状となっている。この潤滑剤64は、一端を画像形成装置1のフレームあるいは帯電装置12を覆うケース等に固定されたバネ等の付勢部材65によってブラシローラ63側に付勢されており、潤滑剤64の残量にかかわらず、ブラシローラ63が確実に潤滑剤64を掻き取って帯電ローラ61に供給できるようになっている。また、潤滑剤64は、摩滅して残量が少なくなった場合には交換可能になっている。
潤滑剤64としては、上記した潤滑剤57と同様、脂肪酸金属塩やフッ素樹脂などを用いることができる。なお、潤滑剤57と潤滑剤64とは、同じ材質であってもよく、異なる材質であってもよい。
以上のように、本実施形態にかかる画像形成装置は、感光体11の表面に対して、この表面が転写ローラ15との対向部を通過した後、クリーニングブレード51との接触部に到達する前に潤滑剤57を塗布する第1塗布手段(ブラシローラ52)と、クリーニングブレード51を通過した後、現像装置14との対向部に到達する前に感光体11に潤滑剤を塗布する第2塗布手段(ブラシローラ63)とを備えている。なお、本実施形態では第2塗布手段としてのブラシローラ63が帯電ローラ61を介して感光体11に潤滑剤を塗布するようになっている。
これにより、第1塗布手段によって、感光体11へのトナー付着防止およびクリーニング性向上を図ることのできる適正量の潤滑剤を感光体11に塗布することができる。さらに、第2塗布手段によって感光体11におけるクリーニング不良やフィルミング等の発生を防止し、感光体11の表面エネルギーを低下させて転写効率を向上させることができる適正量の潤滑剤を感光体11に塗布できる。また、第1塗布手段および第2塗布手段によって上記各効果を得るための適正量の潤滑剤を塗布できるので、単一の塗布手段によって塗布する構成に比べて、潤滑剤の総消費量を低減できる。
また、本実施形態では、ブラシローラ63によって帯電ローラ61に潤滑剤64を塗布することで、帯電ローラ61から感光体11に潤滑剤が塗布されるようになっている。
したがって、ブラシローラ52によって、感光体11へのトナー付着防止および感光体11のクリーニング性の向上を図ることのできる適正量の潤滑剤を感光体11に塗布するとともに、ブラシローラ63によって帯電ローラ61のクリーニング性を向上させ、感光体11におけるクリーニング不良やフィルミング等の発生を防止し、転写効率を向上させるための適正量の潤滑剤を帯電ローラ61に塗布することができる。
また、本実施形態では、ブラシローラ63による帯電ローラ61への潤滑剤塗布量を、ブラシローラ52による感光体11への潤滑剤塗布量よりも多くしている。クリーナユニット16に備えられるブレード51の感光体11に対する線圧を大きくしすぎると、感光体11に傷がついたり、ブレード51が反転したりする問題が生じる。このため、上記の線圧を制限する必要があるので、感光体11に付着したトナー,紙粉等の汚染物質の一部はどうしてもブレード51をすり抜ける。そして、ブレード51をすり抜けたこれらの汚染物質は帯電ローラ61に接触するが、帯電ローラ61への潤滑剤塗布量を感光体11への潤滑剤塗布量よりも多くすることで、帯電ローラ61への汚染物質の付着を抑制できる。これにより、帯電ローラ61に付着した汚染物質によって感光体11および帯電ローラ61に傷がつく等の不具合を防止し、感光体11および帯電ローラ61の寿命が低下することを防止できる。
また、本実施形態では、ブラシローラ52による感光体11の表面への潤滑剤塗布量を0.01μg/cm以上0.06μg/cm以下とし、ブラシローラ63による帯電ローラ61の表面への潤滑剤塗布量を0.05μg/cm以上0.08μg/cm以下、かつブラシローラ52による感光体11表面への潤滑剤塗布量よりも多く設定している。これにより、感光体11および帯電ローラ61のクリーニング性の向上効果およびトナー付着防止効果、および転写効率の向上効果を好適に得ることができる。
なお、本実施形態では、ブラシローラ63によって帯電ローラ61に潤滑剤を塗布し、この帯電ローラ61から感光体11に潤滑剤が移行するようにしているが、これに限るものではなく、感光体11の表面が転写ローラ15との対向部を通過した後、ブレード51との接触部に到達する前に潤滑剤57を塗布する第1塗布手段と、ブレード51を通過した後、現像装置14との対向部に到達する前に感光体11に潤滑剤を塗布する第2塗布手段とを備えていればよい。例えば、感光体11の表面がブレード51を通過した後、帯電ローラ61との接触部に到達する前の位置で感光体11表面に潤滑剤を塗布するように第2塗布手段を設けてもよい。また、帯電装置12は、帯電ローラ61を備えた構成に限るものではない。例えば、ベルト形状、ブレード形状等の部材を感光体11に接触させるものを用いてもよく、あるいは、コロトロンやスコロトロン等の非接触方式の帯電装置を用いてもよい。ただし、本発明は、接触帯電方式の帯電装置を用いる場合に、より一層の効果を奏する。
また、本実施形態では、ブラシローラ52の回転方向を、感光体11との接触部において感光体11と逆方向に移動するように設定している。これにより、ブラシローラ52によって感光体11表面に付着するトナーを散らし、ブレード51による除去を効率よく行わせることができる。また、2成分現像剤を用いる場合、感光体11に付着した(キャリア上がりした)キャリアをブラシローラ52によって除去することができ、キャリアがブレードに引っ掛かって感光体11に傷がつくといった不具合が生じることを防止できる。
また、本実施形態では、帯電ローラ61をモーター、ギア等の回転駆動手段によって感光体11の回転駆動とは独立して駆動している。つまり、感光体11に従動回転させるのではなく、回転駆動手段によって回転駆動させている。したがって、潤滑剤の塗布によって感光体11および帯電ローラ61の表面摩擦係数が低下しても、スリップによる帯電ローラ61の回転不良を生じることを防止し、帯電ムラを防止できる。
なお、本実施形態では、ブラシローラ52・63の毛の密度を6×10本/inchとしたが、これに限るものではない。ただし、毛の密度が1×10本/inch以上に設定されていることが好ましい。これにより、感光体11あるいは帯電ローラ61に対する潤滑剤の塗布むらが少なくなり、記録紙上に転写されたトナー像の低濃度部にも濃度むらが見られなくなる。また、2×10本/inch以上に設定されていることがより好ましく、この場合には感光体11あるいは帯電ローラ61に対する潤滑剤の塗布むらが極めて少なくなり、記録紙上に転写されたトナー像の低濃度部にも濃度むらがほとんど見られなくなる。ただし、毛の密度が5×10本/inchを越えると、ブラシとしての機能が低下するのに加えて製造が困難になるので、毛の密度は5×10本/inch以下に設定することが好ましい。また、ブラシとしての機能の低下を確実に防止するとともに、製造を容易にするためには、毛の密度を1×10本/inchに設定することがより好ましい。
また、本実施形態では、ブラシローラ52・63として太さが2デニールのものを用いているが、これに限るものではない。ただし、太さが1〜10デニールの毛を使用するのが好ましい。1デニールを下回る細い毛では潤滑剤の削り取り性が不足し、10デニールを超える太い毛は感光体11表面あるいは帯電ローラ61表面の損傷及び磨耗を引き起こすため好ましくない。また、潤滑剤の削り取り性を十分に確保するためには、太さ2デニール以上のものを用いることがより好ましい。
また、本実施形態では、ブラシローラ52の毛として導電性ナイロンを用いたが、これに限るものではない。ただし、ブラシローラ52がフリッカー53との摩擦帯電等によって帯電し、ブラシローラ52がフリッカー53と接触することによってブラシローラ52から弾かれたトナーが、静電引力によりブラシローラ52に再付着することを防止するために、電気抵抗値の小さい材質を用いるとともに、ブラシローラ52をアース(接地)することが好ましい。これにより、帯電したトナーの電荷やフリッカー53との摩擦により生じる電荷を地面へと逃がし、ブラシローラ52の帯電を防止することができる。なお、ブラシローラ52に用いる導電性の素材としては、例えば、カーボンブラックを分散したナイロンやアクリル樹脂などを挙げることができる。ブラシローラ63にも同様のものを用いることができる。
また、本実施形態では、ブレード51の反発弾性を10%以上45%以下(より好ましくは10%以上40%以下)としている。ブレード51の反発弾性が小さくなるほど、低い線圧(ブレード51と感光体11との間に作用する単位長さあたりの圧力)でクリーニング性を上げることができる。これは、反発弾性を小さくするほど、ブレード51における感光体11に押し付けられたエッジ部分が潰れやすく、またスティック・スリップ挙動が円滑になることに起因する。つまり、反発弾性が低いと、低い線圧でもエッジ部分が潰れてブレード51と感光体11とが広範囲で接触し、低振動のスティック・スリップ挙動をするようになり、たとえ小粒径トナーであっても、広い接触部を通過することはできず、堰き止められ、クリーニング性が良好となる。
また、感光体11の表面にブラシローラ52にて塗布(供給)された潤滑剤57の微粒子は、ブラシローラ52のブラシの毛が接触した部分、あるいはその近傍に集まる。そのため、感光体11表面が不均一化されてしまい、感光体11表面の帯電性が低下し、特に接触帯電方式と組み合わせた場合には、電荷リークを引き起こしてしまう。反発弾性を45%以下とした場合、ブレード51におけるエッジ部分の潰れた部分で、感光体11表面の微粒子の分布を均一化することができるが、45%を超えると、エッジ部分の潰れが小さくなって、この不均一さを是正しにくくなる。これらの理由から、ブレード51の反発弾性は45%以下であることが好ましく、40%以下であることがより好ましい。
また、反発弾性が10%よりも低くなると、いかに潤滑剤57にて感光体11とブレード51との摩擦係数が低減されているとはいえ、広範囲すぎる接触によって感光体11が磨耗されやすくなる。また、10%よりも低くなると、ブレード51の復元力が低すぎて変形が回復せず、短い使用期間でトナーがすり抜ける現象も発生しやすくなる。
本実施形態では、ブレード51の反発弾性を上記の範囲としているので、感光体11の磨耗を促進したり、ブレード51の機能劣化を早めたりすることなく、かつ、帯電装置12がたとえ接触帯電方式であっても、電荷集中による電荷リーク等を生じることなく、感光体11の帯電特性を良好にできる。
また、本実施形態では、ブレード51のヤング率を5MPa以上11MPa以下(より好ましくは5MPa以上10MPa以下)としている。ヤング率を上記の範囲内にすることにより、ブレード51を弾性力の強い硬いものとでき、角のない小粒径トナーであってもすり抜けさせることなく、確実に堰き止めて除去しつつ、しかも感光体11の寿命を損なうこともない。
また、本実施形態では、ブレード51の感光体11に対する当接角を6°≦θ≦25°としている。当接角θが小さいほどブレード51における感光体11と接触する先端部(エッジ51a部分)の摺動方向への動きの自由度が大きくなるため、スティック・スリップ運動にとっては有利であり、なめらかなスティック・スリップ運動を実現できる。しかしながら、当接角θが大きすぎるとブレード51と感光体11の面との摩擦があまりにも大きくなるような環境その他の条件では、感光体11のトルクの上昇や、ブレード51のめくれ現象が生じたり、ブレード51のエッジ51aにダメージが生じやすなったりする。そこで、本実施形態では、当接角θを上記範囲としている。これにより、スティック・スリップ運動を問題なく実現すると共に、上記した不具合の招来を回避することができる。
また、本実施形態では、感光体11あるいは帯電ローラ61への潤滑剤の塗布量が所定範囲の量になるように、ブラシローラ52・63の回転数を設定している。ここで、潤滑剤の塗布量は、ブラシローラ52・63の回転数のみに依存するものではなく、潤滑剤57・64の材質、ブラシローラ52・63の種類(形状、毛の太さ、毛の密度、毛の材質等)等の条件にも依存する。したがって、ブラシローラ52・63の回転数を設定した後、潤滑剤の塗布量を所定範囲にできるような潤滑剤57・64の材質、ブラシローラ52・63の種類等を選択するようにしてもよい。つまり、感光体11あるいは帯電ローラ61に対して適性量の潤滑剤を塗布できるように、ブラシローラ52・63の回転数、潤滑剤57・64の材質、ブラシローラ52・63の種類等の各条件を適宜設定すればよい。
また、本実施形態では、ブラシローラ52・63によって潤滑剤を塗布しているが、これに限るものではなく、潤滑剤の塗布量を適切に設定できる塗布手段であればよい。例えば、布やスポンジ等によって感光体11あるいは帯電ローラ61に潤滑剤を塗布するようにしてもよい。
また、本実施形態では、帯電ローラ61に接触するクリーニング部材62によって帯電ローラ61の表面に付着した汚染物質を除去しているが、これに限るものではない。例えば、静電クリーニング方式を採用し、電源(図示せず)から帯電ローラ61にクリーニング用の電圧を印加することにより、帯電ローラ61と感光体11との電位差によって帯電ローラ61に付着した汚染物質を感光体11表面に戻すようにしてもよい。具体的には、本実施形態では、画像形成時の帯電ローラ61表面の電位は−1.3kV、感光体11表面の電位は−600Vに設定されているが、画像形成を行わない期間などに、帯電ローラ61にクリーニング用のACバイアス電圧(例えば±500V)を印加することで、帯電ローラ61に付着した汚染物質を感光体11表面に戻すことができる。
また、帯電ローラ61に接触するクリーニング部材62によるクリーニングと、静電クリーニングとを併用してもよい。これにより、帯電ローラ61に付着した汚染物質、特に付着力の強いシリカ等の外添剤のクリーニングを効率的に行い、帯電ローラ61の長寿命化を図ることができる。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、電子写真方式の画像形成装置に適用できる。
本発明の一実施形態にかかる画像形成装置に備えられる可視像形成ユニットの構成を示す断面図である。 本発明の一実施形態にかかる画像形成装置の概略構成を示す説明図である。
符号の説明
1 画像形成装置
10,10Y,10M,10C,10B 可視像形成ユニット
11 感光体(像担持体)
12 帯電装置(帯電手段)
13 レーザ光照射手段(潜像形成手段)
14 現像装置(現像手段)
15 転写ローラ(転写手段)
16 クリーナユニット(クリーニング手段)
51 クリーニングブレード
51a エッジ
52 ブラシローラ(第1塗布手段、回転ブラシ)
53 フリッカー
54 ケース
55 トナー搬送スクリュー
56 シール材
57 潤滑剤
58 付勢部材
61 帯電ローラ(接触帯電部材)
62 クリーニング部材(第2クリーニング手段、接触クリーニング手段)
63 ブラシローラ(第2塗布手段)
64 潤滑剤
65 付勢部材
θ 当接角

Claims (9)

  1. 回転する像担持体と、この像担持体の周囲に上記回転方向に沿って配置された、上記像担持体を帯電させる帯電手段と、上記帯電された像担持体上に静電潜像を形成する潜像形成手段と、上記像担持体上に形成された静電潜像を現像剤によって現像する現像手段と、上記像担持体上に現像された画像を記録材に転写する転写手段と、上記転写後の像担持体表面をクリーニングするクリーニング手段とを備えた画像形成装置において、
    上記転写後かつ上記クリーニング前の像担持体の表面に潤滑剤を塗布する第1塗布手段と、
    上記クリーニング後かつ上記現像前の像担持体の表面に潤滑剤を塗布する第2塗布手段とを備えていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 上記帯電手段は、上記像担持体に接触してこの像担持体を帯電させる接触帯電部材を備えた接触帯電方式の帯電手段であり、
    上記第2塗布手段は、上記接触帯電部材に潤滑剤を塗布することで、この接触帯電部材を介して上記像担持体に潤滑剤を塗布することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 上記第2塗布手段による接触帯電部材への潤滑剤塗布量が、上記第1塗布手段による像担持体への潤滑剤塗布量よりも多いことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 上記第2塗布手段による接触帯電部材への潤滑剤塗布量が0.05μg/cm以上0.08μg/cm以下であり、
    上記第1塗布手段による像担持体への潤滑剤塗布量が0.01μg/cm以上0.06μg/cm以下であることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 上記帯電手段は、上記像担持体に接触してこの像担持体を帯電させる接触帯電部材と、この接触帯電部材を回転駆動する回転駆動手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 上記第1塗布手段を回転駆動する駆動手段を備え、
    上記駆動手段は、上記第1塗布手段と上記像担持体との接触部において第1塗布手段の表面が像担持体の表面の移動方向とは反対方向に移動するように第1塗布手段を回転駆動することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  7. 上記第1塗布手段は、多数の線状部材を備え、この線状部材の先端を像担持体の表面に接触させて潤滑剤を塗布する回転ブラシであることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 上記帯電手段は、上記像担持体に接触してこの像担持体を帯電させる接触帯電部材と、この接触帯電部材に付着した汚染物質を除去する第2クリーニング手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  9. 上記第2クリーニング手段は、
    上記接触帯電部材に当接して汚染物質を除去する接触クリーニング手段、または上記接触帯電部材にクリーニング用の電圧を印加することで接触帯電部材と像担持体との電位差によって接触帯電部材に付着した汚染物質を像担持体に移動させる静電クリーニング手段、または上記接触クリーニング手段と上記静電クリーニング手段とを併用したものであることを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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