JP2007119337A - セメント混和剤及びセメント組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体(a)由来の構成単位(I)と、不飽和モノカルボン酸系単量体(b)由来の構成単位(II)とを含んでなる共重合体を必須成分として含有するセメント混和剤であって、上記共重合体は、特定の条件を満たすセメント混和剤。
【選択図】なし
Description
(a)一般式(1)中のYが炭素数2〜3のアルケニル基を表す場合、該共重合体100質量%中に含まれる該構成単位(I)は90質量%以上である。
(b)一般式(1)中のYが炭素数4〜8のアルケニル基を表し、オキシアルキレン基の平均付加モル数nが80未満の場合、該共重合体100質量%中に含まれる該構成単位(I)は92質量%以上である。
(c)一般式(1)中のYが炭素数4〜8のアルケニル基を表し、オキシアルキレン基の平均付加モル数nが80以上の場合、該共重合体100質量%中に含まれる該構成単位(I)は94質量%以上である。
以下に本発明を詳述する。
上記一般式(1)において、オキシアルキレン基R1OにおけるR1の炭素原子数としては、2〜18が適当であるが、2〜8が好ましく、2〜4がより好ましい。また、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、スチレンオキシド等の中から選ばれる任意の2種類以上のアルキレンオキシド付加物については、ランダム付加、ブロック付加、交互付加等のいずれでも用いることができる。なお、親水性と疎水性とのバランス確保のため、オキシアルキレン基中にオキシエチレン基を必須成分として含むことが好ましく、全オキシアルキレン基100モル%に対し、50モル%以上がオキシエチレン基であることがより好ましく、90モル%以上がオキシエチレン基であることが更に好ましい。
なお、上記一般式(1)で示される不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体(a)は、オキシアルキレン基の平均付加モル数nが1〜500の範囲において異なる2種以上の組み合わせであってもよい。
以下に述べる単量体の質量割合は、実際に得られた共重合体中の質量組成(実組成)を示す。また実際に得られた共重合体中の質量組成の測定方法は後述する。
本発明では、このような側面から、上記条件(b)の場合と条件(c)の場合とを区別して規定しているのであるが、実際に得られた共重合体100質量%中に含まれる構成単位(I)の質量組成が、上記条件(b)では92質量%以上、上記条件(c)では94質量%以上とすることによって初めて、高い分散性を発揮するとともに、さらに、スランプ保持性に優れ、早期に強度を発現することができるという本発明の作用効果を発揮できるのである。
本発明では、このような側面から、上記条件(a)の場合と条件(b)及び条件(c)の場合とを区別して規定しているのであるが、実際に得られた共重合体100質量%中に含まれる構成単位(I)の質量組成が、上記条件(a)では90質量%以上とすることによって初めて、上記条件(b)や(c)の場合と同様に、高い分散性を発揮するとともに、さらに、スランプ保持性に優れ、早期に強度を発現することができるという本発明の作用効果を発揮できるのである。
このような単量体(c)としては、例えば、以下の化合物等の1種又は2種以上を使用することができる。
マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸等の不飽和ジカルボン酸類及びこれらの一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩類;上記不飽和ジカルボン酸類と炭素原子数1〜30のアルコールとのハーフエステル、ジエステル類;上記不飽和ジカルボン酸類と炭素原子数1〜30のアミンとのハーフアミド、ジアミド類;上記アルコールやアミンに炭素原子数2〜18のアルキレンオキシドを1〜500モル付加させたアルキル(ポリ)アルキレングリコールと上記不飽和ジカルボン酸類とのハーフエステル、ジエステル類;上記不飽和ジカルボン酸類と炭素原子数2〜18のグリコール若しくはこれらのグリコールの付加モル数2〜500のポリアルキレングリコールとのハーフエステル、ジエステル類;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、メチルクロトネート、エチルクロトネート、プロピルクロトネート等の不飽和モノカルボン酸類と炭素原子数1〜30のアルコールとのエステル類;炭素数1〜30のアルコールに炭素数2〜18のアルキレンオキシドを1〜500モル付加させたアルコキシ(ポリ)アルキレングリコールと(メタ)アクリル酸等の不飽和モノカルボン酸類とのエステル類;(ポリ)エチレングリコールモノメタクリレート、(ポリ)プロピレングリコールモノメタクリレート、(ポリ)ブチレングリコールモノメタクリレート等の、(メタ)アクリル酸等の不飽和モノカルボン酸類への炭素原子数2〜18のアルキレンオキシドの1〜500モル付加物類;マレアミド酸と炭素原子数2〜18のグリコール若しくはこれらのグリコールの付加モル数2〜500のポリアルキレングリコールとのハーフアミド類;トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコール(ポリ)プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等の(ポリ)アルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類;ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート類;トリエチレングリコールジマレート、ポリエチレングリコールジマレート等の(ポリ)アルキレングリコールジマレート類;ビニルスルホネート、(メタ)アリルスルホネート、2−(メタ)アクリロキシエチルスルホネート、3−(メタ)アクリロキシプロピルスルホネート、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルスルホネート、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルスルホフェニルエーテル、3−(メタ)アクリロキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシスルホベンゾエート、4−(メタ)アクリロキシブチルスルホネート、(メタ)アクリルアミドメチルスルホン酸、(メタ)アクリルアミドエチルスルホン酸、2−メチルプロパンスルホン酸(メタ)アクリルアミド、スチレンスルホン酸等の不飽和スルホン酸類、及びこれらの一価金属塩、二価金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩;
これらの中でも特に、不飽和モノカルボン酸系単量体(b)以外のカルボキシル基を有する単量体(c)として、マレイン酸等の不飽和ジカルボン酸系単量体が好適である。
更に水−低級アルコール混合溶媒を用いる場合には、上記の種々のラジカル重合開始剤又はラジカル重合開始剤と促進剤の組み合わせの中から適宜選択して用いることができる。
上記共重合の際の重合時間は、特に限定されないが、例えば、0.5〜10時間の範囲が適当である。重合時間が、この範囲より、長すぎたり短すぎたりすると、重合率の低下や生産性の低下をもたらし好ましくない。好ましくは0.5〜8時間、より好ましくは1〜6時間の範囲である。
なお、溶媒の溶存酸素濃度の調整は、重合反応槽で行なってもよく、あらかじめ溶存酸素量を調整した溶媒を用いてもよい。溶媒中の酸素を追い出す方法としては、例えば、下記の(1)〜(5)の方法が挙げられる。
(2)溶媒を入れた容器内の気相部分を窒素等の不活性ガスで置換したまま、液相部分を長時間激しく攪拌する。
(3)容器内に入れた溶媒に、窒素等の不活性ガスを長時間バブリングする。
(4)溶媒を一旦沸騰させた後、窒素等の不活性ガス雰囲気下で冷却する。
(5)配管の途中に静止型混合機(スタティックミキサー)を設置し、溶媒を重合反応槽に移送する配管内で窒素等の不活性ガスを混合する。
なお、本明細書中、重合体の重量平均分子量は、後述するGPC測定条件により測定される値である。
上記例示の水硬性組成物の中では、水硬性材料としてセメントを使用するセメント組成物が最も一般的であり、そのようなセメント組成物は、上記本発明のセメント混和剤、セメント及び水を必須成分として含んでなる。このように、上記セメント混和剤、セメント及び水を必須成分として含んでなるセメント組成物もまた、本発明の1つである。
上記スルホン酸系分散剤としては、例えば、リグニンスルホン酸塩;ポリオール誘導体;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;メラミンスルホン酸ホルマリン縮合物;ポリスチレンスルホン酸塩;アミノアリールスルホン酸−フェノール−ホルムアルデヒド縮合物等のアミノスルホン酸系等が挙げられる。
(1)水溶性高分子物質:ポリアクリル酸(ナトリウム)、ポリメタクリル酸(ナトリウム)、ポリマレイン酸(ナトリウム)、アクリル酸・マレイン酸共重合物のナトリウム塩等の不飽和カルボン酸重合物;メチルセルローズ、エチルセルローズ、ヒドロキシメチルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ、カルボキシメチルセルローズ、カルボキシエチルセルローズ、ヒドロキシプロピルセルロース等の非イオン性セルローズエーテル類;メチルセルローズ、エチルセルローズ、ヒドロキシエチルセルローズ、ヒドロキシプロピルセルロース等の多糖類のアルキル化若しくはヒドロキシアルキル化誘導体の一部又は全部の水酸基の水素原子が、炭素数8〜40の炭化水素鎖を部分構造として有する疎水性置換基と、スルホン酸基又はそれらの塩を部分構造として含有するイオン性親水性置換基で置換されてなる多糖誘導体;酵母グルカンやキサンタンガム、β−1.3グルカン類(直鎖状、分岐鎖状の何れでも良く、一例を挙げれば、カードラン、パラミロン、パキマン、スクレログルカン、ラミナラン等)等の微生物醗酵によって製造される多糖類;ポリアクリルアミド;ポリビニルアルコール;デンプン;デンプンリン酸エステル;アルギン酸ナトリウム;ゼラチン;分子内にアミノ基を有するアクリル酸のコポリマー及びその四級化合物等。
(2)高分子エマルジョン:(メタ)アクリル酸アルキル等の各種ビニル単量体の共重合物等。
(4)早強剤・促進剤:塩化カルシウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム、臭化カルシウム、ヨウ化カルシウム等の可溶性カルシウム塩;塩化鉄、塩化マグネシウム等の塩化物;硫酸塩;水酸化カリウム;水酸化ナトリウム;炭酸塩;チオ硫酸塩;ギ酸及びギ酸カルシウム等のギ酸塩;アルカノールアミン;アルミナセメント;カルシウムアルミネートシリケート等。
(5)鉱油系消泡剤:燈油、流動パラフィン等。
(6)油脂系消泡剤:動植物油、ごま油、ひまし油、これらのアルキレンオキシド付加物等。
(7)脂肪酸系消泡剤:オレイン酸、ステアリン酸、これらのアルキレンオキシド付加物等。
(9)オキシアルキレン系消泡剤:(ポリ)オキシエチレン(ポリ)オキシプロピレン付加物等のポリオキシアルキレン類;ジエチレングリコールヘプチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシプロピレンブチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン2−エチルヘキシルエーテル、炭素原子数12〜14の高級アルコールへのオキシエチレンオキシプロピレン付加物等の(ポリ)オキシアルキルエーテル類;ポリオキシプロピレンフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等の(ポリ)オキシアルキレン(アルキル)アリールエーテル類;2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジオール,3−メチル−1−ブチン−3−オール等のアセチレンアルコールにアルキレンオキシドを付加重合させたアセチレンエーテル類;ジエチレングリコールオレイン酸エステル、ジエチレングリコールラウリル酸エステル、エチレングリコールジステアリン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンソルビタンモノラウリン酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタントリオレイン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシプロピレンメチルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンドデシルフェノールエーテル硫酸ナトリウム等の(ポリ)オキシアルキレンアルキル(アリール)エーテル硫酸エステル塩類;(ポリ)オキシエチレンステアリルリン酸エステル等の(ポリ)オキシアルキレンアルキルリン酸エステル類;ポリオキシエチレンラウリルアミン等の(ポリ)オキシアルキレンアルキルアミン類;ポリオキシアルキレンアミド等。
(11)アミド系消泡剤:アクリレートポリアミン等。
(12)リン酸エステル系消泡剤:リン酸トリブチル、ナトリウムオクチルホスフェート等。
(13)金属石鹸系消泡剤:アルミニウムステアレート、カルシウムオレエート等。
(14)シリコーン系消泡剤:ジメチルシリコーン油、シリコーンペースト、シリコーンエマルジョン、有機変性ポリシロキサン(ジメチルポリシロキサン等のポリオルガノシロキサン)、フルオロシリコーン油等。
(15)AE剤:樹脂石鹸、飽和あるいは不飽和脂肪酸、ヒドロキシステアリン酸ナトリウム、ラウリルサルフェート、ABS(アルキルベンゼンスルホン酸)、LAS(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸)、アルカンスルホネート、ポリオキシエチレンアルキル(フェニル)エーテル、ポリオキシエチレンアルキル(フエニル)エーテル硫酸エステル又はその塩、ポリオキシエチレンアルキル(フエニル)エーテルリン酸エステル又はその塩、蛋白質材料、アルケニルスルホコハク酸、α−オレフィンスルホネート等。
(17)防水剤:脂肪酸(塩)、脂肪酸エステル、油脂、シリコン、パラフィン、アスファルト、ワックス等。
(18)防錆剤:亜硝酸塩、リン酸塩、酸化亜鉛等。
(19)ひび割れ低減剤:ポリオキシアルキルエーテル等。
(20)膨張材;エトリンガイト系、石炭系等。
1)(1)本発明のセメント混和剤、(2)オキシアルキレン系消泡剤の2成分を必須とする組み合わせ。なお、(2)のオキシアルキレン系消泡剤の配合質量比としては、(1)のセメント混和剤100重量部に対して0.01〜10重量部の範囲が好ましい。
2)(1)本発明のセメント混和剤、(2)炭素数2〜18のアルキレンオキシドを平均付加モル数で2〜300付加したポリオキシアルキレン鎖を有するポリアルキレングリコールモノ(メタ)アクリル酸エステル系単量体と、(メタ)アクリル酸系単量体及びこれらの単量体と共重合可能な単量体からなる共重合体(特公昭59−18338号公報、特開平7−223852号公報、特開平9−241056号公報等参照)、(3)オキシアルキレン系消泡剤の3成分を必須とする組み合わせ。なお、(1)のセメント分散剤と(2)の共重合体との配合質量比としては、5:95〜95:5の範囲が好ましく、10:90〜90:10の範囲がより好ましい。(3)のオキシアルキレン系消泡剤の配合質量比としては、(1)のセメント混和剤と(2)の共重合体との合計量100重量部に対して0.01〜10重量部の範囲が好ましい。
4)(1)本発明のセメント混和剤、(2)リグニンスルホン酸塩の2成分を必須とする組み合わせ。なお、(1)のセメント分散剤と(2)のリグニンスルホン酸塩との配合質量比としては、5:95〜95:5の範囲が好ましく、10:90〜90:10の範囲がより好ましい。
6)(1)本発明のセメント分散剤、(2)遅延剤の2成分を必須とする組み合わせ。遅延剤としては、グルコン酸(塩)、クエン酸(塩)等のオキシカルボン酸類、グルコース等の糖類、ソルビトール等の糖アルコール類、アミノトリ(メチレンホスホン酸)等のホスホン酸類等が使用可能である。なお、(1)のセメント分散剤と(2)の遅延剤との配合質量比としては、50:50〜99.9:0.1の範囲が好ましく、70:30〜99:1の範囲がより好ましい。
7)(1)本発明のセメント分散剤、(2)促進剤の2成分を必須とする組み合わせ。促進剤としては、塩化カルシウム、亜硝酸カルシウム、硝酸カルシウム等の可溶性カルシウム塩類、塩化鉄、塩化マグネシウム等の塩化物類、チオ硫酸塩、ギ酸及びギ酸カルシウム等のギ酸塩類等が使用可能である。なお、(1)のセメント分散剤と(2)の促進剤との配合質量比としては、10:90〜99.9:0.1の範囲が好ましく、20:80〜99:1の範囲がより好ましい。
なお、下記の実施例等において、スランプフロー値、空気量の測定及び硬化コンクリートの圧縮強度測定は、日本工業規格JIS A1101(1998)、1128(1999)、6204(2000)に準拠して行った。
<ポリアルキレングリコールの生成量の測定条件>
機種:島津製作所社 LC−10検出器:示差屈折計(RI)検出器(HITACHI 3350 RI MONITOR)
溶離液:種類 イオン交換水
流量:1.5ml/分
カラム:種類 昭和電工社製「ShodexGF−310」4.6×300mm
温度:40℃
機種:日本分光社 Borwin
検出器:示差屈折計(RI)検出器(HITACHI 3350 RI MONITOR)
溶離液:種類 アセトニトリル/0.1%りん酸イオン交換水溶液=50/50(vol%)
流量:1.0ml/分
カラム:種類 東ソー社製「ODS−120T+ODS−80Ts」各4.6×250mm
温度:40℃
機種:Waters LCM1検出器:示差屈折計(RI)検出器(Waters410)
溶離液:種類 アセトニトリル/0.05M酢酸ナトリウムイオン交換水溶液=40/60(vol%)、酢酸でpH6.0に調整
流量:0.6ml/分
カラム:種類 東ソー社製、「TSK−GEL G4000SWXL」+「G3000SWXL」+「G2000SWXL」+「GUARD COLUMN」各 7.8×300mm、6.0×40mm
温度:40℃
検量線:ポリエチレングリコール基準
上記の<各原料単量体の反応率測定条件>によって、残存する不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体及び不飽和モノカルボン酸系単量体の量を定量する。残存する単量体以外は全て共重合体として組み込まれたものとして、実際に得られた共重合体中の質量組成を計算する。
温度計・攪拌機・滴下ロート・窒素導入管・還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水を676.00g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として、3−メチル3−ブテン−1−オールのエチレンオキシド付加体(エチレンオキシド平均付加モル数50モル、ポリエチレングリコールを6.7質量%含む)1104.00g、不飽和カルボン酸系単量体として、アクリル酸2.00gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で58℃に昇温した後、アクリル酸52.00gを水60.00gに溶解させた不飽和カルボン酸系単量体水溶液を3時間かけて滴下する。アクリル酸水溶液を滴下し始めると同時にメルカプトエタノール1.92g、水130.00gからなる連鎖移動剤水溶液、及び、過硫酸ナトリウム5.86gを水130.00gに溶解させた開始剤水溶液を3.5時間かけて滴下した。その後2時間引き続いて58℃を維持し重合反応を完結させた。そして、30℃まで冷却後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して重量平均分子量33000の共重合体(1)の水溶液を得た。また、3−メチル3−ブテン−1−オールにエチレンオキシドを50モル付加した不飽和アルコール付加物とアクリル酸の残存量を液体クロマトグラフィー(LC)により測定し、重合率を求めたところ、該不飽和アルコールの重合率は、78.80%、アクリル酸の重合率は100.00%であった。
温度計・攪拌機・滴下ロート・窒素導入管・還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水を252.14g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として、3−メチル−3−ブテン−1−オールのエチレンオキシド付加体(エチレンオキシド平均付加モル数50モル、ポリエチレングリコールを6.7質量%含む)518.94g、不飽和カルボン酸単量体として、アクリル酸0.98g仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で58℃に昇温した後、アクリル酸26.67gを水92.69gに溶解させた不飽和カルボン酸単量体水溶液を5時間かけて滴下し、アクリル酸水溶液を滴下し始めると同時にメルカプトエタノール0.51g、水49.94gからなる、連鎖移動剤水溶液、及び、過硫酸ナトリウム2.91gを水55.23gに溶解させた開始剤水溶液を5.5時間かけて滴下した。その後1時間引き続きていて、58℃を維持し、重合反応を完結させた。そして、30℃まで冷却後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して、重量平均分子量30000の共重合体(2)の水溶液を得た。また、3−メチル−3ブテン−1−オールにエチレンオキシドを付加した不飽和アルコール付加物とアクリル酸の残存量を液体クロマトグラフィー(LC)により測定し、重合率を求めたところ、該不飽和アルコールの重合率は93.5%、アクリル酸の重合率は99.90%であった。
温度計・攪拌機・滴下ロート・窒素導入管・還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水を253.27g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として、3−メチル−3−ブテン−1−オールのエチレンオキシド付加体(エチレンオキシド平均付加モル数50モル、ポリエチレングリコールを6.7質量%含む)521.27g、不飽和カルボン酸単量体として、アクリル酸0.98g仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で58℃に昇温した後、アクリル酸24.52gを水98.05gに溶解させた不飽和カルボン酸単量体水溶液を5時間かけて滴下し、アクリル酸水溶液を滴下し始めると同時にメルカプトエタノール0.47g、水46.05gからなる、連鎖移動剤水溶液、及び、過硫酸ナトリウム2.77gを水52.62gに溶解させた開始剤水溶液を5.5時間かけて滴下した。その後1時間引き続きていて、58℃を維持し、重合反応を完結させた。そして、30℃まで冷却後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して、重量平均分子量30000の共重合体(3)の水溶液を得た。また、3−メチル−3ブテン−1−オールにエチレンオキシドを付加した不飽和アルコール付加物とアクリル酸の残存量を液体クロマトグラフィー(LC)により測定し、重合率を求めたところ、該不飽和アルコールの重合率は91.4%、アクリル酸の重合率は99.90%であった。
温度計・攪拌機・滴下ロート・窒素導入管・還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水を257.65g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として、3−メチル−3−ブテン−1−オールのエチレンオキシド付加体(エチレンオキシド平均付加モル数50モル、ポリエチレングリコールを6.7質量%含む)530.28g、不飽和カルボン酸単量体として、アクリル酸1.00g仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で58℃に昇温した後、アクリル酸15.93gを水94.51gに溶解させた不飽和カルボン酸単量体水溶液を5時間かけて滴下し、アクリル酸水溶液を滴下し始めると同時にメルカプトエタノール0.26g、L−アスコルビン酸0.31g、水55.61gからなる、連鎖移動剤水溶液、及び、過硫酸ナトリウム2.22gを水42.22gに溶解させた開始剤水溶液を5.5時間かけて滴下した。その後1時間引き続きていて、58℃を維持し、重合反応を完結させた。そして、30℃まで冷却後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して、重量平均分子量30000の共重合体(4)の水溶液を得た。また、3−メチル−3ブテン−1−オールにエチレンオキシドを付加した不飽和アルコール付加物とアクリル酸の残存量を液体クロマトグラフィー(LC)により測定し、重合率を求めたところ、該不飽和アルコールの重合率は69.6%、アクリル酸の重合率は100.00%であった。
温度計・攪拌機・滴下ロート・窒素導入管・還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水を597.03g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として、3−メチル−3−ブテン−1−オールのエチレンオキシド付加体(エチレンオキシド平均付加モル数50モル、ポリエチレングリコールを6.7質量%含む)1060.46g、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で78℃に昇温した後、アクリル酸33.86gを水73.04gに溶解させた不飽和カルボン酸単量体水溶液を5時間かけて滴下し、アクリル酸水溶液を滴下し始めると同時にL−アスコルビン酸1.23g、水123.28gからなる、還元剤水溶液、及び、過硫酸ナトリウム4.44gを水106.66gに溶解させた開始剤水溶液を5.5時間かけて滴下した。その後1時間引き続きていて、78℃を維持し、重合反応を完結させた。そして、30℃まで冷却後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して、重量平均分子量32000の共重合体(5)の水溶液を得た。また、3−メチル−3ブテン−1−オールにエチレンオキシドを付加した不飽和アルコール付加物とアクリル酸の残存量を液体クロマトグラフィー(LC)により測定し、重合率を求めたところ、該不飽和アルコールの重合率は77.00%、アクリル酸の重合率は100.00%であった。
温度計・攪拌機・滴下ロート・窒素導入管・還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水を254.34g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として、3−メチル−3−ブテン−1−オールのエチレンオキシド付加体(エチレンオキシド平均付加モル数50モル、ポリエチレングリコールを6.7質量%含む)523.46g、不飽和カルボン酸系単量体として、アクリル酸0.98gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で58℃に昇温した後、アクリル酸15.98g、2−ヒドロキシエチルアクリレート7.75gを水17.53gに溶解させた不飽和カルボン酸単量体水溶液を3時間かけて滴下し、不飽和カルボン酸単量体水溶液を滴下し始めると同時にL−アスコルビン酸0.40g、水39.90gからなる、還元剤水溶液、及び、過硫酸ナトリウム1.44gを水138.23gに溶解させた開始剤水溶液を3.5時間かけて滴下した。その後1時間引き続きていて、58℃を維持し、重合反応を完結させた。そして、30℃まで冷却後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH6.5まで中和して、重量平均分子量31000の共重合体(6)の水溶液を得た。また、3−メチル−3ブテン−1−オールにエチレンオキシドを付加した不飽和アルコール付加物とアクリル酸の残存量を液体クロマトグラフィー(LC)により測定し、重合率を求めたところ、該不飽和アルコールの重合率は77.40%、アクリル酸、2−ヒドロキシエチルアクリレートの重合率は100.00%であった。
温度計・攪拌機・滴下ロート・窒素導入管・還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水を696.00g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として、3−メチル3−ブテン−1−オールのエチレンオキシド付加体(エチレンオキシド平均付加モル数50モル、ポリエチレングリコールを6.7質量%含む)1104.00g、不飽和カルボン酸系単量体として、アクリル酸2.00gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で58℃に昇温した後、そこへ4質量%過酸化水素水溶液23.25gを添加し、アクリル酸66.60gを水60.00gに溶解させた不飽和カルボン酸系単量体水溶液を3時間かけて滴下した。アクリル酸水溶液を滴下し始めると同時に3−メルカプトプロピオン酸3.05g、水130.00gからなる連鎖移動剤水溶液、及び、L−アスコルビン酸1.26gを水130.00gに溶解させた開始剤水溶液を3.5時間かけて滴下した。その後2時間引き続いて58℃を維持し重合反応を完結させ、そして30℃まで冷却後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して重量平均分子量33000の比較共重合体(1)の水溶液を得た。また、3−メチル3−ブテン−1−オールにエチレンオキシドを50モル付加した不飽和アルコール付加物とアクリル酸の残存量を液体クロマトグラフィー(LC)により測定し、重合率を求めたところ、該不飽和アルコールの重合率は、83.10%、アクリル酸の重合率は99.90%であった。得られた比較共重合体(1)中の質量組成比を表1に示した。
温度計・攪拌機・滴下ロート・窒素導入管・還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水を247.55g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として、3−メチル−3−ブテン−1−オールのエチレンオキシド付加体(エチレンオキシド平均付加モル数50モル、ポリエチレングリコールを6.7質量%含む)509.49g、不飽和カルボン酸単量体として、アクリル酸0.96g仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で58℃に昇温した後、アクリル酸35.31gを水59.70gに溶解させた不飽和カルボン酸単量体水溶液を5時間かけて滴下し、アクリル酸水溶液を滴下し始めると同時にメルカプトエタノール0.79g、水77.07gからなる、連鎖移動剤水溶液、及び、過硫酸ナトリウム3.46gを水65.68gに溶解させた開始剤水溶液を5.5時間かけて滴下した。その後1時間引き続きていて、58℃を維持し、重合反応を完結させた。そして、30℃まで冷却後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して、重量平均分子量30000の比較共重合体(2)の水溶液を得た。また、3−メチル−3ブテン−1−オールにエチレンオキシドを付加した不飽和アルコール付加物とアクリル酸の残存量を液体クロマトグラフィー(LC)により測定し、重合率を求めたところ、該不飽和アルコールの重合率は80.2%、アクリル酸の重合率は99.90%であった。
温度計・攪拌機・滴下ロート・窒素導入管・還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水を258.64g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として、メタリルアルコールのエチレンオキシド付加体(エチレンオキシド平均付加モル数50モル、ポリエチレングリコールを2.5質量%含む)532.30g、不飽和カルボン酸系単量体として、アクリル酸1.00gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で58℃に昇温した後、そこへ4質量%過酸化水素水溶液4.01gを加え、アクリル酸15.99gを水138.03gに溶解させた不飽和カルボン酸単量体水溶液を3時間かけて滴下し、アクリル酸水溶液を滴下し始めると同時にメルカプトエタノール0.33g、L−アスコルビン酸0.21g、水52.87gからなる、移動剤水溶液を3.5時間かけて滴下した。その後1時間引き続きていて、58℃を維持し、重合反応を完結させた。そして、30℃まで冷却後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して、重量平均分子量30000の共重合体(7)の水溶液を得た。また、メタリルアルコールにエチレンオキシドを付加した不飽和アルコール付加物とアクリル酸の残存量を液体クロマトグラフィー(LC)により測定し、重合率を求めたところ、該不飽和アルコールの重合率は59.10%、アクリル酸の重合率は100.00%であった。
温度計・攪拌機・滴下ロート・窒素導入管・還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水を234.06g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として、メタリルアルコールのエチレンオキシド付加体(エチレンオキシド平均付加モル数50モル、ポリエチレングリコールを2.5質量%含む)481.72g、不飽和カルボン酸系単量体として、アクリル酸0.91gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で58℃に昇温した後、そこへ4質量%過酸化水素水溶液15.37gを加え、アクリル酸64.23gを水100.22gに溶解させた不飽和カルボン酸単量体水溶液を3時間かけて滴下し、アクリル酸水溶液を滴下し始めると同時に3−メルカプトプロピオン酸1.73g、L−アスコルビン酸0.80g、水100.96gからなる、移動剤水溶液を3.5時間かけて滴下した。その後1時間引き続きていて、58℃を維持し、重合反応を完結させた。そして、30℃まで冷却後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して、重量平均分子量33000の比較共重合体(3)の水溶液を得た。また、メタリルアルコールにエチレンオキシドを付加した不飽和アルコール付加物とアクリル酸の残存量を液体クロマトグラフィー(LC)により測定し、重合率を求めたところ、該不飽和アルコールの重合率は92.50%、アクリル酸の重合率は98.00%であった。
温度計・攪拌機・滴下ロート・窒素導入管・還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水を166.00g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として、アリルアルコールのエチレンオキシド付加体(エチレンオキシド平均付加モル数50モル、ポリエチレングリコールを2.5%含む)410g、不飽和カルボン酸系単量体として、アクリル酸1.00gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で80℃に昇温した後、そこへ20.0%過酸化水素水溶液12.62gを加え、アクリル酸12.10gを水138.03gに溶解させた不飽和カルボン酸系単量体水溶液を3時間かけて滴下し、アクリル酸水溶液を滴下し始めると同時に3−メルカプトプロピオン酸0.30g、L−アスコルビン酸0.96g、水52.87gからなる、移動剤水溶液を3.5時間かけて滴下した。その後1時間引き続いて80℃を維持し重合反応を完結させた。そして、30℃まで冷却後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して重量平均分子量38000の共重合体(12)の水溶液を得た。また、アリルアルコールにエチレンオキシドを付加した不飽和アルコール付加物とアクリル酸の残存量を液体クロマトグラフィー(LC)により測定し、重合率を求めたところ、該不飽和アルコールの重合率は、42.00%、アクリル酸の重合率は98.40%であった。
温度計・攪拌機・滴下ロート・窒素導入管・還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水を166.00g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として、アリルアルコールのエチレンオキシド付加体(エチレンオキシド平均付加モル数50モル、ポリエチレングリコールを2.5%含む)410g、不飽和カルボン酸系単量体として、アクリル酸1.00gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で80℃に昇温した後、そこへ20.0%過酸化水素水溶液12.62gを加え、アクリル酸53.10gを水138.03gに溶解させた不飽和カルボン酸系単量体水溶液を3時間かけて滴下し、アクリル酸水溶液を滴下し始めると同時に3−メルカプトプロピオン酸0.99g、L−アスコルビン酸3.26g、水52.87gからなる、移動剤水溶液を3.5時間かけて滴下した。その後1時間引き続いて80℃を維持し重合反応を完結させた。そして、30℃まで冷却後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して重量平均分子量36000の共重合体(8)の水溶液を得た。また、アリルアルコールにエチレンオキシドを付加した不飽和アルコール付加物とアクリル酸の残存量を液体クロマトグラフィー(LC)により測定し、重合率を求めたところ、該不飽和アルコールの重合率は、65.00%、アクリル酸の重合率は97.80%であった。
温度計・攪拌機・滴下ロート・窒素導入管・還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水を255.06g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として、3−メチル−3−ブテン−1−オールのエチレンオキシド付加体(エチレンオキシド平均付加モル数25モル、ポリエチレングリコールを4.6質量%含む)524.94g、不飽和カルボン酸系単量体として、アクリル酸0.99gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で58℃に昇温した後、アクリル酸20.18gを水90.31gに溶解させた不飽和カルボン酸単量体水溶液を5時間かけて滴下し、アクリル酸水溶液を滴下し始めると同時にL−アスコルビン酸0.39g、水38.05gからなる、還元剤水溶液、及び、過硫酸ナトリウム3.50gを水65.58gに溶解させた開始剤水溶液を5.5時間かけて滴下した。その後1時間引き続きていて、58℃を維持し、重合反応を完結させた。そして、30℃まで冷却後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して、重量平均分子量60000の共重合体(8)の水溶液を得た。また、3−メチル−3−ブテン−1−オールにエチレンオキシドを付加した不飽和アルコール付加物とアクリル酸の残存量を液体クロマトグラフィー(LC)により測定し、重合率を求めたところ、該不飽和アルコールの重合率は65.10%、アクリル酸の重合率は100.00%であった。
温度計・攪拌機・滴下ロート・窒素導入管・還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水を249.66g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として、3−メチル−3−ブテン−1−オールのエチレンオキシド付加体(エチレンオキシド平均付加モル数25モル、ポリエチレングリコールを4.6質量%含む)513.82g、不飽和カルボン酸系単量体として、アクリル酸0.97gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で58℃に昇温した後、アクリル酸30.50gを水65.14gに溶解させた不飽和カルボン酸単量体水溶液を5時間かけて滴下し、アクリル酸水溶液を滴下し始めると同時にL−アスコルビン酸0.58g、水56.55gからなる、還元剤水溶液、及び、過硫酸ナトリウム4.14gを水78.66gに溶解させた開始剤水溶液を5.5時間かけて滴下した。その後1時間引き続きていて、58℃を維持し、重合反応を完結させた。そして、30℃まで冷却後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して、重量平均分子量58000の比較共重合体(4)の水溶液を得た。また、3−メチル−3ブテン−1−オールにエチレンオキシドを付加した不飽和アルコール付加物とアクリル酸の残存量を液体クロマトグラフィー(LC)により測定し、重合率を求めたところ、該不飽和アルコールの重合率は78.00%、アクリル酸の重合率は100.00%であった。
温度計・攪拌機・滴下ロート・窒素導入管・還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水を255.06g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として、ジエチレングリコールモノビニルエーテルのエチレンオキシド付加体(エチレンオキシド平均付加モル数23モル(合計25モル))527.86g、不飽和カルボン酸系単量体として、アクリル酸0.99gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で30℃に昇温した後、そこへ4質量%過酸化水素水溶液5.02gを加え、アクリル酸20.31g、30%水酸化ナトリウム水溶液7.88gを水124.74gに溶解させた不飽和カルボン酸単量体水溶液を3時間かけて滴下し、アクリル酸水溶液を滴下し始めると同時に3−メルカプトプロピオン酸0.53g、L−アスコルビン酸0.26g、水78.57gからなる、移動剤水溶液を3.5時間かけて滴下した。その後1時間引き続きていて、30℃を維持し、重合反応を完結させた。そして、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して、重量平均分子量27000の共重合体(9)の水溶液を得た。また、ジエチレングリコールモノビニルエーテルにエチレンオキシドを付加した不飽和アルコール付加物とアクリル酸の残存量を液体クロマトグラフィー(LC)により測定し、重合率を求めたところ、該不飽和アルコールの重合率は67.00%、アクリル酸の重合率は100.00%であった。
温度計・攪拌機・滴下ロート・窒素導入管・還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水を245.34g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として、ジエチレングリコールモノビニルエーテルのエチレンオキシド付加体(エチレンオキシド平均付加モル数23モル(合計25モル))504.94g、不飽和カルボン酸系単量体として、アクリル酸0.95gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で30℃に昇温した後、そこへ4質量%過酸化水素水溶液10.15gを加え、アクリル酸42.04g、30%水酸化ナトリウム水溶液15.91gを水128.29gに溶解させた不飽和カルボン酸単量体水溶液を3時間かけて滴下し、アクリル酸水溶液を滴下し始めると同時に3−メルカプトプロピオン酸1.14g、L−アスコルビン酸0.53g、水66.63gからなる、連鎖移動剤水溶液を3.5時間かけて滴下した。その後1時間引き続きていて、30℃を維持し、重合反応を完結させた。そして、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して、重量平均分子量28000の比較共重合体(5)の水溶液を得た。また、ジエチレングリコールモノビニルエーテルにエチレンオキシドを付加した不飽和アルコール付加物とアクリル酸の残存量を液体クロマトグラフィー(LC)により測定し、重合率を求めたところ、該不飽和アルコールの重合率は80.00%、アクリル酸の重合率は99.70%であった。
A:3−メチル−3−ブテン−1−オール
B:メタリルアルコール
C:ジエチレングリコールモノビニルエーテル
D:アリルアルコール
得られたセメント混和剤(共重合体水溶液)を所定量、セメント、粗骨材、細骨材に添加してセメント組成物を調整し、以下の条件で試験に供した。結果を表3に示す。
<コンクリート試験条件>
1)使用材料
セメント:太平洋セメント
粗骨材:青梅産砕石
細骨材:小笠山産/千葉県君津産山砂
2)単位量(kg/m3)
W/C=51.9
s/a=49.0
空気=45.0
水=166.0
セメント=320.0
石=942.0
砂=846
AE剤としてMA202(ポゾリス物産社製)をセメントに対し、0.008%配合した。
3)使用ミキサー
太平洋機工 TM55(55リットル強制練パン型ミキサー)、練り量30リットル
4)混練方法、試験方法
細骨材とセメントとをミキサーに投入し、10秒空練りを行い、次いでセメント混和剤込みの水及び粗骨材を投入して90秒間混練を行った後、コンクリートを排出しスランプ値及び空気量を測定し、各測定時間にスランプ値の測定を行った。
得られた共重合体(1)及び比較共重合体(1)の水溶液を用いて、共重合体の添加量が表4に示す量になるように添加して、以下の条件でコンクリート試験を行った。得られた結果を併せて表4に示す。
得られたセメント混和剤(共重合体水溶液)を所定量、セメント、粗骨材、細骨材に添加してセメント組成物を調製し、圧縮強度試験に供した。
1)使用材料
セメント:米国 Ashgrove社製 TYPE I/II
粗骨材:八戸産 石灰砕石(MS20)
細骨材:千葉産 君津山砂(5mmカット)
2)単位量(kg/m3)
W/C=39.5
s/a=43.0
空気=45.0
水=158.0
セメント=400.0
石=1060.0
砂=800.0
3)使用ミキサー
太平洋機工 TM55(55リットル強制練パン型ミキサー)、練り量30リットル
4)
(4)混練方法、測定方法
細骨材とセメントをミキサーに投入し10秒間空練りを行い、次いでセメント混和剤込みの水及び粗骨材を投入し120秒間混練を行った後コンクリートを排出しフロー値及び空気量を測定し、圧縮強度試験用試料を作製し、以下の条件にて20時間後、24時間後の圧縮強度を測定した。
供試体作製:100mm×200mm 紙製供試体 3本
供試体養生:温度20℃、湿度60%、恒温恒湿空気養生
供試体研磨:供試体面 研磨(供試体研磨仕上げ機使用)
圧縮強度測定:自動圧縮強度測定器(前川製作所)
温度計・攪拌機・滴下ロート・窒素導入管・還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水を259.79g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として、メタリルアルコールのエチレンオキシド付加体(エチレンオキシド平均付加モル数100モル、ポリエチレングリコールを3.4質量%含む)532.61g、不飽和カルボン酸系単量体として、アクリル酸1.00gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で58℃に昇温した後、そこへ4質量%過酸化水素水溶液3.98gを加え、アクリル酸15.87gを水73.17gに溶解させた不飽和カルボン酸単量体水溶液を3時間かけて滴下し、アクリル酸水溶液を滴下し始めると同時に3−メルカプトプロピオン酸0.15g、L−アスコルビン酸0.21g、水114.22gからなる、移動剤水溶液を3.5時間かけて滴下した。その後1時間引き続きていて、58℃を維持し、重合反応を完結させた。そして、30℃まで冷却後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して、重量平均分子量52000の共重合体(10)の水溶液を得た。また、メタリルアルコールにエチレンオキシドを付加した不飽和アルコール付加物とアクリル酸の残存量を液体クロマトグラフィー(LC)により測定し、重合率を求めたところ、該不飽和アルコールの重合率は54.20%、アクリル酸の重合率は80.00%であった。
温度計・攪拌機・滴下ロート・窒素導入管・還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水を248.91g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として、メタリルアルコールのエチレンオキシド付加体(エチレンオキシド平均付加モル数100モル、ポリエチレングリコールを3.4質量%含む)512.28g、不飽和カルボン酸系単量体として、アクリル酸0.96gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で58℃に昇温した後、そこへ4質量%過酸化水素水溶液8.35gを加え、アクリル酸34.43gを水113.19gに溶解させた不飽和カルボン酸単量体水溶液を3時間かけて滴下し、アクリル酸水溶液を滴下し始めると同時に3−メルカプトプロピオン酸1.56g、L−アスコルビン酸0.43g、水79.89gからなる、移動剤水溶液を3.5時間かけて滴下した。その後1時間引き続きていて、58℃を維持し、重合反応を完結させた。そして、30℃まで冷却後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して、重量平均分子量61000の比較共重合体(6)の水溶液を得た。また、メタリルアルコールにエチレンオキシドを付加した不飽和アルコール付加物とアクリル酸の残存量を液体クロマトグラフィー(LC)により測定し、重合率を求めたところ、該不飽和アルコールの重合率は85.30%、アクリル酸の重合率は95.20%であった。
温度計・攪拌機・滴下ロート・窒素導入管・還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水を258.22g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として、メタリルアルコールのエチレンオキシド付加体(エチレンオキシド平均付加モル数150モル、ポリエチレングリコールを6.0質量%含む)531.45g、不飽和カルボン酸系単量体として、アクリル酸1.00gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で58℃に昇温した後、そこへ4質量%過酸化水素水溶液4.18gを加え、アクリル酸16.72gを水61.34gに溶解させた不飽和カルボン酸単量体水溶液を3時間かけて滴下し、アクリル酸水溶液を滴下し始めると同時に3−メルカプトプロピオン酸0.44g、L−アスコルビン酸0.22g、水126.42gからなる、移動剤水溶液を3.5時間かけて滴下した。その後1時間引き続きていて、58℃を維持し、重合反応を完結させた。そして、30℃まで冷却後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して、重量平均分子量52000の共重合体(11)の水溶液を得た。また、メタリルアルコールにエチレンオキシドを付加した不飽和アルコール付加物とアクリル酸の残存量を液体クロマトグラフィー(LC)により測定し、重合率を求めたところ、該不飽和アルコールの重合率は55.80%、アクリル酸の重合率は78.00%であった。
温度計・攪拌機・滴下ロート・窒素導入管・還流冷却器を備えたガラス製反応容器に水を254.85g、不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体として、メタリルアルコールのエチレンオキシド付加体(エチレンオキシド平均付加モル数150モル、ポリエチレングリコールを6.0質量%含む)524.85g、不飽和カルボン酸系単量体として、アクリル酸0.99gを仕込み、攪拌下に反応容器内を窒素置換し、窒素雰囲気下で58℃に昇温した後、そこへ4質量%過酸化水素水溶液5.73gを加え、アクリル酸23.31gを水91.94gに溶解させた不飽和カルボン酸単量体水溶液を3時間かけて滴下し、アクリル酸水溶液を滴下し始めると同時に3−メルカプトプロピオン酸0.68g、L−アスコルビン酸0.30g、水97.72gからなる、移動剤水溶液を3.5時間かけて滴下した。その後1時間引き続きていて、58℃を維持し、重合反応を完結させた。そして、30℃まで冷却後、30%水酸化ナトリウム水溶液でpH7.0まで中和して、重量平均分子量41000の比較共重合体(7)の水溶液を得た。また、メタリルアルコールにエチレンオキシドを付加した不飽和アルコール付加物とアクリル酸の残存量を液体クロマトグラフィー(LC)により測定し、重合率を求めたところ、該不飽和アルコールの重合率は76.40%、アクリル酸の重合率は92.50%であった。
得られたセメント混和剤(共重合体水溶液)を所定量、セメント、粗骨材、細骨材に添加してセメント組成物を調整し、以下の条件で試験に供した。結果を表6に示す。
<コンクリート試験条件>
1)使用材料
セメント:太平洋セメント
粗骨材:青梅産砕石
細骨材:小笠山産/千葉県君津産山砂
2)単位量(kg/m3)
W/C=30.0
s/a=47.0
空気=45.0
水=172.0
セメント=573.0
石=863.0
砂=738
3)使用ミキサー
太平洋機工 TM55(55リットル強制練パン型ミキサー)、練り量30リットル
4)混練方法、試験方法
細骨材とセメントとをミキサーに投入し、10秒空練りを行い、次いでセメント混和剤込みの水及び粗骨材を投入して120秒間混練を行った後、コンクリートを排出しスランプ値及び空気量を測定し、各測定時間にスランプ値の測定を行った。
得られたセメント混和剤(共重合体水溶液)を所定量、セメント、粗骨材、細骨材に添加してセメント組成物を調整し、以下の条件で試験に供した。結果を表7に示す。
<コンクリート試験条件>
1)使用材料
セメント:太平洋セメント
粗骨材:青梅産砕石
細骨材:小笠山産/千葉県君津産山砂
2)単位量(kg/m3)
W/C=30.0
s/a=47.0
空気=45.0
水=172.0
セメント=573.0
石=863.0
砂=738
3)使用ミキサー
太平洋機工 TM55(55リットル強制練パン型ミキサー)、練り量30リットル
4)混練方法、試験方法
細骨材とセメントとをミキサーに投入し10秒空練りし、次いでセメント混和剤込みの水及び粗骨材を投入して120秒間混練を行った後、コンクリートを排出し、空気量を測定し、圧縮強度試験用試料を作製し、以下の条件にて24時間後の圧縮強度を測定した。
供試体作製:100mm×200mm 紙製供試体 3本
供試体養生:温度20℃、湿度60%、恒温恒湿空気養生
供試体研磨:供試体面 研磨(供試体研磨仕上げ機使用)
圧縮強度測定:自動圧縮強度測定器(前川製作所)
Claims (2)
- 下記一般式(1)で示される不飽和ポリアルキレングリコールエーテル系単量体(a)由来の構成単位(I)と、下記一般式(2)で示される不飽和モノカルボン酸系単量体(b)由来の構成単位(II)とを含んでなる共重合体を必須成分として含有するセメント混和剤であって、
該共重合体は、以下の条件(a)、(b)及び(c)のうちいずれかを満たすことを特徴とするセメント混和剤。
(a)一般式(1)中のYが炭素数2〜3のアルケニル基を表す場合、該共重合体100質量%中に含まれる該構成単位(I)は90質量%以上である。
(b)一般式(1)中のYが炭素数4〜8のアルケニル基を表し、オキシアルキレン基の平均付加モル数nが80未満の場合、該共重合体100質量%中に含まれる該構成単位(I)は92質量%以上である。
(c)一般式(1)中のYが炭素数4〜8のアルケニル基を表し、オキシアルキレン基の平均付加モル数nが80以上の場合、該共重合体100質量%中に含まれる該構成単位(I)は94質量%以上である。
- 請求項1に記載のセメント混和剤、セメント及び水を必須成分として含んでなることを特徴とするセメント組成物。
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