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JP2007119320A - 紫外線バンド端発光を示す酸化亜鉛超微粒子及びその製造方法 - Google Patents

紫外線バンド端発光を示す酸化亜鉛超微粒子及びその製造方法 Download PDF

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JP2007119320A JP2005316301A JP2005316301A JP2007119320A JP 2007119320 A JP2007119320 A JP 2007119320A JP 2005316301 A JP2005316301 A JP 2005316301A JP 2005316301 A JP2005316301 A JP 2005316301A JP 2007119320 A JP2007119320 A JP 2007119320A
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Abstract

【課題】紫外線バンド端発光を示す酸化亜鉛超微粒子の製造方法を提供する。
【解決手段】紫外線バンド端発光を示す金属酸化物超微粒子発光体であって、表面をシリル化した金属酸化物超微粒子からなることを特徴とする発光体、及び、紫外線を発光する金属酸化物超微粒子発光体を合成する方法であって、有機溶媒中に溶解した金属原料塩を、同じ有機溶媒に溶解した塩基で加水分解し、金属酸化物超微粒子を合成すること、該粒子の表面をシリル化すること、を特徴とする金属酸化物超微粒子発光体の合成方法。
【効果】紫外線バンド端発光を示す3次非線形光学材料として使用可能な酸化亜鉛超微粒子等の酸化物半導体超微粒子を提供できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、紫外線バンド端発光を示す酸化物半導体超微粒子発光体及びその合成技術に関するものであり、更に詳しくは、酸化物半導体超微粒子において、トラップ準位からの蛍光を完全に消光し、紫外線バンド端発光のみを発することが可能な酸化亜鉛超微粒子等の酸化物半導体超微粒子発光体及びその合成技術に関するものである。本発明は、3次非線形光学材料として必要な、非線形感受率及び応答速度を有し、しかも従来材のカルコゲナイド系化合物のような毒性や環境汚染の問題や、有機非線形材料のような経時劣化の問題がなく、それらの材料に代わって、安全に製造することが可能で、優れた耐久性を有し、かつ優れた3次非線形材料としての特性を有する酸化物半導体超微粒子発光体に関する新技術・新製品を提供するものである。
従来、主に光学的な用途に供することが可能な量子サイズ効果を有する酸化物半導体超微粒子の開発が種々試みられている。例えば、酸化亜鉛は、酸化物半導体であり、酸化亜鉛を超微粒子化することで、電子準位が離散的になり、かつバンド幅が広がる。それにより、該超微粒子は、超微粒子とボーア半径の関係で、励起子閉じ込め効果が働き、その結果、3次の光学的非線形性を示す。
励起子にレーザー光のような位相・波長のそろった強い光を照射すると、高次の分極が起こり、a)波長によって屈折率が変化する非線形屈折率効果、b)光強度によって吸光度が変化する非線形吸収効果、c)位相共役波発生、d)誘導ラマン散乱、等の効果が現れる。非線形光学効果を用いた光学素子を利用することにより、例えば、光子を用いた光コンピューターを開発することが可能となると推測される。
上記超微粒子は、光コンピューター以外にも、紫外線ダイオード等への応用も期待される。直接遷移型で、バンド幅(3.4eV、紫外領域)が広いGaNで作製したp−n接合LEDは、青から紫外の波長領域で発光する。酸化亜鉛も、ウルツ鉱型の直接遷移型の酸化物半導体で、バンド幅も3.2eV、紫外領域である。したがって、酸化亜鉛も、同様に紫外線LED等への応用が期待される。
また、上記超微粒子は、紫外領域で一定の波長の光を発するランプとしての用途への展開も可能である。現在、簡便に紫外線を得る方法としては、水銀ランプしかない。OPOレーザーは、紫外領域でも発光するが、一般的な用途には、そのような高価な装置を使用することができない。水銀ランプは、いくつかの決まった波長でのみ発光し、任意の波長を得ることができない。例えば、高圧水銀ランプでは、254nmの波長の紫外線を利用している。酸化亜鉛超微粒子は、微粒子の大きさを変化させることにより、任意の異なった波長で発光させることができる。
一方、紫外線で励起して蛍光を発する蛍光体が、生物化学の分野で近年求められるようになっている。細胞に標識として異なった波長の蛍光を発する蛍光体を抗体として付着させることが実際に行われており、既に、CdS、CdSe、ZnS超微粒子が、商品化されている。しかし、これらの材料には、毒性があるために、直接細胞と接触することがないよう表面を処理しなければならないという問題点がある。これを解決するために、シリカで微粒子の周囲を被覆することが行われているが、合成工程が一つ増えてしまうという問題点がある。ZnSは、CdS、CdSeに比較すると毒性が低いので、CdS、CdSeをZnSで被覆したものが、最近、合成されているが、低毒性ではあっても無害ではない。
その点、ZnOは、化粧品やベビーパウダーにも使われており、生体に害がないとされている。これは、カルコゲナイド系の化合物に比べて大きな利点である。また、亜鉛は、微量必須元素として、人体には欠かすことができない栄養素であり、体重70kgの人体内には、約3gの亜鉛が存在している。
現在、酸化亜鉛超微粒子の光コンピューターへの応用も期待されている。現在の電子計算機は、電子により0と1を制御するフォン・ノイマン型の計算機である。デスクトップコンピューターの中央演算子のクロック数は、現在、2GHzから3GHzが最高である。これらの高性能半導体素子は、回路線幅が90nmで製造されている。次世代型素子は、回路線幅65nmを目標に開発が進められ、実用化に目途がつき、量産が始まった。更に、その次の次世代として回路線幅45nmの素子の開発も進められており、これは、2010年前後に実用化される見通しである(非特許文献1)。
「ムーアの法則」によれば、半導体の集積密度は18−24ヶ月で倍増するとされている。しかし、米国Intel社の技術者が近年発表した論文によれば、控えめに見積もっても2018年までには回路線幅16nmの製造プロセスが実現するが、これが根本的な限界だとしている(非特許文献2)。集積回路の線幅微細化技術とは異なるが、日本電気は世界最小のトランジスターの開発を発表しており、実用化されるのは2018年近辺とのことである(非特許文献3)。その後には、電子コンピューターよりも更に高速な光コンピューターが必要となるであろう。
すべての処理を光で行う光コンピューター自体は、未だ実現されていないが、光ファイバー以外にも、オプトエレクトロニクスとして電子を光で補完する装置として、光導波路、発光ダイオードの電流変調などの技術が開発されている。また、フォトニック結晶などの光コンピューターを実現するための基礎的な研究も行われている。
非線形光学材料を光コンピューターに利用するために、例えば、光双安定性素子による光メモリー、光スイッチ等が研究されている。最終的には光演算子により、全部光によって信号を処理するのが、最終的な目標となるが、現状は未だそこまでは至っていない。
半導体微粒子に非線形光学効果が発見されたのは、1983年である。シャープカットフィルターとして古くから用いられていたCdSSe1−xがドープされていたガラスフィルターで、Jainらが大きな非線形効果を発見したのが最初である(非特許文献4)。初期の研究では、市販のフィルターガラスを用いていたが、微粒子の体積密度が低いために、微粒子自身の非線形感受率は高いが、ガラス全体の感受率は低かった。その後、高濃度に微結晶をガラス中に分散させる研究が行われるようになった。
微粒子を分散させる媒質は、微粒子の吸収端波長で透明であればポリマーも媒質として用いることが可能である。媒質としてAS共重合体を用いた例がある。この場合、ASポリマーとカドミウム塩をジメチルホルムアミドに溶解し、減圧乾燥させることでフィルムを生成し、硫化水素中に保存することでCdS微粒子が生成する。
従来、微粒子を生成するのに用いられてきた材料は、最初に非線形光学効果が発見されたのがCdS分散ガラスであったこともあって、カルコゲナイド系の化合物に関する研究が主に行われてきた(CdS、CdSe、CdTe、ZnS)が、これらの化合物は、有毒である。カルコゲナイド系の化合物は、Jain等の研究に続いて、1990年代に盛んに研究が行われ、現在も活発に研究が行われている。カルコゲナイド系の化合物は、これらの研究により、3次非線形材料として必要な、非線形感受率及び応答速度を有するようになった。
しかし、カルコゲナイド系の化合物は、前述のように、合成する際に有毒なガスあるいは薬品を用いるので、危険が大きい。工業的に製造する場合には、実験室規模の試料の合成とは違って、危険なガスを未処理のまま排出しないように、分解あるいは吸着剤に吸着させるといった設備投資が必要である。また、製品が不要となった場合、未処理のまま廃棄すると環境汚染の原因となるので、処分する場合にも、何らかの形で廃棄物の環境汚染をあらかじめ防止する必要がある。カルコゲナイド系の化合物を用いると、このように、安全面での設備投資を余儀なくされ、コストが高くなるので、実用化するのには多くの問題がある。
有機非線形光学材料に関しても、種々の研究が行われている。ポリジアセチレンなどが主な研究対象であるが、有機非線形光学材料は、強力なエネルギーを持ったレーザー光に照射されると徐々に劣化し、無機材料に比較して経時劣化が大きいという問題がある。また、非線形感受率も、カルコゲナイド半導体超微粒子に比較して、2桁程度遅いという問題もある。
このように、合成するのが危険な化合物、劣化の著しい有機物に代わって、安全に製造することが可能で、かつ優れた耐久性を有する材料が求められている。本発明者らは、先に、加水分解法によって簡便に酸化物半導体超微粒子を作る方法を開発した(特許文献3)。酸化亜鉛を3次非線形光学材料として用いる場合には、入射光に対する出力の応答が極めて速くなければならない。390nmに現れる蛍光は、酸化亜鉛のバンドギャップエネルギーに相当し、ピコ秒の応答速度を示す。また、後述する様に、紫外域においてバンド端発光を発する様にしなければならない。
先に、本発明者らが合成した数nmの超微粒子は、非常に微細である。したがって、バルクの場合と比較して、表面を構成する原子の割合が結晶内部を構成する原子と比較して非常に多い。ここで、仮に1m角の立方体があるとすると、その表面積は6mである。この立方体を10nmの立方体に分割すると一辺が1×10に分割され、全部で10nmの立方体が1×1024個できる。一辺が1×10−8の立方体の表面積は6×10−16mである。表面積を立方体の数にかけると6×10となる。
このように、同じ物質でもナノメートルサイズの大きさになると表面積が極端に大きくなることがわかる。それに加えて、実際の超微粒子は、きれいな立方体ではなく、表面に凹凸があり、表面が不均一である。表面が不均一な超微粒子では、表面の欠陥を囲む不飽和結合が大量に存在している。ここには、電子や不純物が結合しやすいトラップ準位ができる。500nmから600nmにある蛍光は、バンド端発光に比較して波長が長く、トラップ準位からの発光であると考えられる。トラップ準位からの発光は、ナノ秒の応答速度を示し、バンド端発光より数桁遅い。
本発明者らが調査したところ、酸化亜鉛超微粒子において、トラップ準位からの蛍光を完全に消光し、紫外線バンド端発光のみを発する酸化亜鉛超微粒子等は未だ得られていない。この問題は、かってカルコゲナイド系の超微粒子でも問題になったが、トラップにチオールなどの界面活性剤を吸着させることで解決された(非特許文献5)。酸化亜鉛においても、このような用途に界面活性剤(テトラオクチルアンモニウムブロマイド、シクロヘキサンブチレート)を用いた例がある(非特許文献6、7)。界面活性剤は、親水性の末端基に長鎖アルキル基が結合したものである。酸化物表面は、親水性であるので、アンモニウムの窒素がトラップに配位吸着するものと考えられる。
しかしながら、テトラオクチルアンモニウムブロマイドは、アルキル基が長過ぎる。従って、一つの界面活性剤分子が、あるトラップに吸着すると、その直近の別の界面活性剤分子の吸着したトラップの間まで界面活性剤が吸着することができず、多くのトラップは、未吸着のまま残存する。発光スペクトルを見ると、トラップ準位発光が観察される(非特許文献6)。それに加えて、臭素という実用化する際に問題となる元素を含んでいる。このような化合物を用いるのには問題がある。また、カルコゲナイド系の化合物には、界面活性剤が有効であるが、酸化物である酸化亜鉛等には、ほとんど効果がないようである。
特許第2021987号 特許第2125053号 特願2004−072396 日本経済新聞2004年6月18日朝刊 朝日新聞2003年12月8日朝刊 V.V. Zhirnov, R.K.Cavin, J.A. Hutchby, G.I. Bourunoff, Proceedings of the IEEE, vol.91, No.11,1934(2003) R.K.Jain, R.C.Lind , Journal of the Optical Society of America, vol.73, 647(1983) N.Herron, Y.Wang, H.Eckert, Journal of the American Chemical Society, vol.112, 1322(1990) S.Mahamuni, K.Bogohain, B.S.Bendre, V.J.Leppert, S.H.Risbud, Journal of Applied Physics, vol.85, No.5, 2861(1999) G.Rodriguez-Gattorno, Patricia Santiago-Jacinto, L.Rendon-Varquez, J. Nemeth, I.Dekany, D.Diaz, Journal of Chemical Physics B, vol.107, 12597(2003) V.K.LaMer and R.Dinegar, Journal of the American Chemical Society, vol.72, 4847(1950) 「粒子径計測技術」 粉体工学会編、日刊工業新聞社(1994), pp.1-27 "Handbook of Infrared and Raman Spectra of Inorganic Compounds and Organic Salts" Volume 4 Infrared Spectra of Inorganic Compounds(3300-45cm-1), Richard A. Nyquist and Ronald O. Kagel., Academic Press, New York 1997, pp.95
このような状況の中で、本発明者らは、上記従来技術に鑑みて、酸化物半導体超微粒子におけるトラップ準位からの蛍光を完全に消光し、紫外線バンド端発光のみを発光する酸化物半導体超微粒子発光体を合成することを目標として鋭意研究を進める中で、これらの問題を解決するために、酸化半導体超微粒子の表面をシリル化することで、バンド端発光を得ることを試みた。酸化物超微粒子表面のシリル化は、未だかつて試みられたことがない。その結果、紫外線バンド端発光のみを発する酸化物半導体超微粒子が得られることを見出し、更に研究を重ねて、本発明を完成するに至った。本発明は、トラップ準位からの蛍光を完全に消光し、紫外線バンド端発光のみを発する酸化物半導体超微粒子発光体及びその応用製品を提供することを目的とするものである。また、本発明は、上記酸化物半導体超微粒発光体の合成技術を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)紫外線バンド端発光を示す金属酸化物超微粒子発光体であって、表面をシリル化した金属酸化物超微粒子からなることを特徴とする発光体。
(2)金属酸化物超微粒子が、酸化亜鉛、錫酸化物、又は遷移元素酸化物超微粒子である、前記(1)記載の発光体。
(3)金属酸化物が、酸化亜鉛であり、200nmから390nmの間の任意の波長の紫外線を発光する、前記(1)記載の発光体。
(4)紫外線を発光する金属酸化物超微粒子発光体を合成する方法であって、(a)有機溶媒中に溶解した金属原料塩を、同じ有機溶媒に溶解した塩基で加水分解し、金属酸化物超微粒子を合成する、(b)該粒子の表面をシリル化する、ことを特徴とする金属酸化物超微粒子発光体の合成方法。
(5)有機溶媒中に溶解した亜鉛原料塩を、同じ有機溶媒に溶解した塩基で加水分解し、酸化亜鉛超微粒子を合成する、前記(4)記載の方法。
(6)加水分解を−80から80℃の温度範囲で行う、前記(4)記載の方法。
(7)加水分解を塩基触媒のアルカリ金属水酸化物を用いて行う、前記(4)記載の方法。
(8)塩基の量を亜鉛に対して1から2モル倍用いる、前記(5)記載の方法。
(9)有機溶媒が親水性のものである、前記(4)記載の方法。
(10)塩基触媒溶液を瞬時に流下混合し、加水分解させる、前記(4)記載の方法。
(11)200nmから390nmの間の任意の波長の紫外線を発光する発光体を合成する、前記(5)記載の方法。
(12)前記(1)から(3)のいずれかに記載の発光体を構成要素として含むことを特徴とする光学部材。
次に、本発明について更に詳細に説明する。本発明は、紫外線バンド端発光を示す金属酸化物超微粒子発光体であって、表面をシリル化した金属酸化物超微粒子からなることを特徴とするものであり、また、前記の様に、金属塩を溶媒中で還流溶解し、同じく溶媒に溶かした塩基を触媒として、金属塩を加水分解し、酸化亜鉛超微粒子等の酸化物半導体超微粒子を合成することを特徴とするものである。以下、酸化亜鉛超微粒子の場合を例として本発明を詳細に説明する。
まず、亜鉛の塩をアルコール、ジメチルホルムアミド、エーテル、アセトン等の親水性有機溶媒に溶解する。亜鉛の塩としては、例えば、酢酸亜鉛、しゅう酸亜鉛等が例示される。有機溶媒は、予めミリポアフィルターで液中の塵を取り除いておく。このときの亜鉛塩溶液の濃度は0.1−0.2Mが好適である。この溶液を2−4時間還流する。塩基触媒は、亜鉛塩の1−2モル倍を同じ溶媒に溶解する。しかし、上記の材料、方法及び手段はそれらに制限されるものではなく、それらと同等もしくは類似のものであれば同様に採用することができる。
次に、この両者の溶液を、−80℃から60℃の所定の温度に保つ。両者の温度が所定温度に安定したところで、亜鉛塩溶液を撹拌しつつ、これに塩基触媒溶液を瞬時、好適には1秒以内、に流下する。この場合、1秒以内でないと核生成が徐々に起こるため、生成する酸化亜鉛超微粒子径の分布が大きくなる。流下後、30分間程度撹拌を続けた後、室温に戻す。本発明では、上記亜鉛塩溶液に塩基触媒を1秒以下で流下することが重要であり、好ましくは瞬時に流下する。それにより、短時間内に集中的に核生成が起こり、粒子径の揃った酸化亜鉛超微粒子が生成する。
ここで、超微粒子の表面をシリル化するために、OH基を有するアルコール類をロータリーエバポレーターを用いて取り除く。アルコール類が蒸発したら、フラスコ内部に付着した超微粒子をスパーチュラで掻き落とす。
次に、シリル化反応を行う前処理として、微量のアルコール類・水分を完全に取り除くために、シリル化に用いる物と同じ疎水性有機溶媒(脱水)を、グローブボックス中不活性雰囲気下(窒素:99.99%)で、フラスコに入れ、ロータリーエバポレーターで蒸発させる。この操作を3回程度繰り返す。
次に、フラスコを再度グローブボックス中に入れ、不活性雰囲気化(窒素:99.99%)で、疎水性有機溶媒(脱水)を100ml程度入れる。次に、シリル化剤を所定量入れる。攪拌子も、この時にフラスコに入れておく。フラスコに平栓をして、グローブボックスから取り出す。予め、オイルバスの温度を疎水性有機溶媒の沸点より5℃程度高い温度に設定しておく。シリル化剤としては、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、トリエチルメトキシシランが例示される。
フラスコの平栓をはずし、空気が極力入らないように素早く冷却管をフラスコの口に取り付ける。冷却管の上部には、塩化カルシウムを入れたカルシウム管を取り付け、水分の侵入を極力少なくする。フラスコをオイルバスに浸し、疎水性溶媒の沸点で攪拌しながら、6時間から10時間程度還流を続ける。この操作により、酸化亜鉛超微粒子表面にシリル化剤が結合し、トラップサイトが潰される。表面がシリル化したことは、例えば蛍光スペクトルにより500から600nmのトラップ準位発光が消滅することにより確認することができる。
次に、本発明の作用について説明する。本発明において、まず、単分散超微粒子が生成するには、以下のような過程を経過する。まず、原料溶液に塩基触媒溶液が瞬時に流下されると、原料塩が塩基触媒により加水分解される。反応式、例えば、酸化亜鉛を生成する場合の原料塩の加水分解の反応式としては、(1)式の様になる。尚、式中、Mはアルカリ金属を表わす。Zn(OH)は、不安定であるので、(2)式の様に、直ちに酸化亜鉛に相転移する。
溶媒中の酸化亜鉛濃度が急激に臨界過飽和状態となり、酸化亜鉛の核生成が始まる。濃度が下がって核生成期を過ぎると、成長期となる。その後、溶解度濃度まで溶質濃度が低下して、成長期を終了する。このように、単分散超微粒子が生成する条件は、核生成期と成長期が分離していることである(V.K.LaMer and R.Dinegar, Journal of the American Chemical Society, vol.72, 4847(1950).)。亜鉛塩溶液に、触媒溶液を徐々に加えていくと、この二つの時期が分離されないために、超微粒子径の分布が広がり、望ましくない。その結果、触媒溶液を徐々に添加すると、図1に示すように、励起子の明瞭なピークが観察されなくなる。亜鉛塩溶液に、触媒溶液を瞬時に流下するのには、このような理由がある。
以上、酸化亜鉛の場合について説明したが、本発明は、酸化亜鉛に制限されるものではなく、酸化亜鉛以外にも、錫酸化物、あるいは遷移元素酸化物(Ti,Cu,Co,Feなど)等においても、それらの金属塩と触媒を用いて、同様な酸化物超微粒子を合成することができ、これらについても本発明の対象とされる。本発明では、それらの酸化物半導体超微粒子についても、上記酸化亜鉛超微粒子の場合と同様にして合成し、提供することができる。
本発明の紫外線バンド端発光を示す酸化亜鉛超微粒子発明体は、次のような特性を有する。すなわち、(1)200nmから390nmの間の任意の波長の紫外線を発光する、(2)表面がシリル化されることで、トラップ準位からの蛍光が消光される、(3)超微粒子径の分布は3から4nm、(4)応答速度は10−12秒以下、(5)シリル化後の粒子は、365nm付近に強いバンド端発光を示す、(6)シリル化後の粒子は、1015、1050cm−1付近に赤外吸収スペクトルによる吸収を示す、という特性を有する。尚、上記酸化亜鉛以外の酸化物半導体についても、同様の特性が示された。
本発明により、次のような効果が奏される。
(1)紫外光バンド端発光を示す酸化物半導体超微粒子発光体を提供できる。
(2)酸化物半導体超微粒子において、トラップ準位からの蛍光を完全に消光できる。
(3)従来材のカルコゲナイド系化合物のような毒性や環境汚染の問題や、有機非線形光学材料として使用可能な酸化物半導体超微粒子発光体を提供できる。
(4)酸化亜鉛超微粒子からなる、3次非線形光学材料等の光学部材を提供できる。
(5)上記発光体は、紫外線で励起して蛍光を発する標識用蛍光体として使用できる。
(6)酸化亜鉛超微粒子は量子ドットなので量子計算機の固体素子として使用できる。
次に、実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、該実施例は、本発明の好適な一例を示すものであり、本発明は、該実施例により何ら限定されるものではない。
(1)超微粒子の合成
酢酸亜鉛2水和物1.37gを65mlのエタノールに溶解し、80℃で3時間還流した。一方、NaOH0.4gを60℃程度に加熱しながら40mlのエタノールに溶解混合した。この両者を20℃に保った恒温水槽中に浸漬した。両者の液温が20℃になった時点で、酢酸亜鉛溶液を撹拌しながら、これに瞬時にNaOH溶液を流下した。その後、撹拌を30分続け、透明なコロイドを得た。
(2)シリル化
ロータリーエバポレーターで上記コロイドのエタノールを取り除いた。フラスコ内壁に付着した固形分をスパーチュラで掻き落とし、グローブボックスに入れ、窒素(99.99%)雰囲気下で脱水テトラヒドロフランを50mlフラスコに入れた。該フラスコをグローブボックスより取り出し、ロータリーエバポレーターに取り付け、テトラヒドロフランを蒸発させた。この操作を3回繰り返し、エタノールの残渣を取り除いた。
再度、上記フラスコをグローブボックスに入れ、窒素(99.99%)雰囲気下でテトラヒドロフラン100ml、シリル化剤としてトリメチルエトキシシラン2ml、及び回転子をフラスコに入れた。該フラスコをオイルバスに浸漬し、テトラヒドロフランの沸点(66℃)で8時間攪拌しながら還流した。
(3)結果
シリル化する前のコロイドの高分解能透過電子顕微鏡像を図2に示す。超微粒子が生成しているのが観察される。図3に、Feret径(「粒子径計測技術」 粉体工学会編、日刊工業新聞社(1994), pp.1-27.)による粒径分布を示す。ガウス関数でカーブフィットすると、超微粒子径は、約3.5nmであることが分かった。次に、コロイドを1mm石英セルに入れ、200nmから400nmの間の可視紫外吸収スペクトルを測定した。その結果を図4に示す。350nm付近から吸収が立ち上がり、励起子ピークは320nm付近にある。
図5に、表面をシリル化していない酸化亜鉛超微粒子の蛍光スペクトルを示す。350nmから右斜め上部に向かって強い光が観察されるが、これは、入射光が溶液中の塵によってレイリー散乱しているもので、酸化亜鉛超微粒子が発光しているものではない。330nm以下のどの波長の励起光でも蛍光波長345nm付近に、強度の弱い蛍光が認められる。直線状に発光する。
図6に、シリル化後の蛍光スペクトルを示す。この場合は、365nm付近に強い蛍光が観察される。これが、酸化亜鉛超微粒子のバンド端発光である。シリル化することにより、強度が10倍程度強くなった。グラフ上部を斜めに横切る強い発光は、前述のように、レイリー散乱光であり、酸化亜鉛の蛍光ではない。
シリル化する前のバンド端発光は、345nmであるのに対して、シリル化後のバンド端発光は、365nmと長波長側に移動している。親水性溶媒の場合、酸化亜鉛超微粒子がオストワルト成長しやすいと考えられる。シリル化反応は、テトラヒドロフランのような疎水性溶媒中で行うので、オストワルト成長は親水性溶媒のようには著しくはないが、全く起こらない訳ではない。そのため、酸化亜鉛超微粒子の粒成長が起こっているものと考えられる。
シリル化後の透過顕微鏡写真を図7に示す。図8に、粒子径分布を示す。粒子径は4.3nmであり、粒成長が起こっている。テトラヒドロフランを用いた場合には、反応温度が66℃という比較的低温であるので粒成長は比較的小さかったと考えられる。
図9に、シリル化前後の酸化亜鉛の赤外吸収スペクトルを示す。シリル化前の酸化亜鉛は400cm−1付近に強い吸収を示す。シリル化後には1015,1050cm−1付近に新たな吸収が生成する。これはZn−O−Siによる吸収であり(”Handbook of Infrared and Raman Spectra of Inorganic Compounds and Organic Salts” Volume 4 Infrared Spectra of Inorganic Compounds(3300-45cm-1), Richard A. Nyquist and Ronald O. Kagel., Academic Press, New York 1997, pp.95.)、酸化亜鉛表面がシリル化されていることを示す。Zn−O−Siによる吸収は400cm−1付近にも表れるはずであるが、酸化亜鉛の吸収と重なってしまい、こちらの吸収ははっきりしない。以上述べてきたように、酸化物微粒子では、シリル化によるトラップの消滅が有効である。
以上詳述したように、本発明は、紫外線バンド端発光を示す酸化亜鉛超微粒子及びその製造方法に係るものであり、本発明により、トラップ準位からの蛍光を完全に消光し、紫外線バンド端発光のみを発する酸化物半導体超微粒子発光体を提供できる。本発明は、従来材のカルコゲナイド系の化合物や、有機非線形光学材料のような、合成するのが危険な化合物や、劣化の著しい材料に代わって、完全に製造することが可能で、かつ優れた耐久性を有する3次非線形光学材料及びその応用製品に関する新技術・新製品を提供するものとして有用である。
触媒溶液を流下する時間を変化させたときの励起子のピークを、紫外線吸収装置で観察した結果を示す。 シリル化する前のコロイドの高分解能透過電子顕微鏡像を示す。 Feret径による粒径分布を示す。 200nmから400nmの間の可視紫外吸収スペクトルの測定結果を示す。 表面をシリル化していない酸化亜鉛超微粒子の蛍光スペクトルを示す。 シリル化後の蛍光スペクトルを示す。 シリル化後の透過顕微鏡写真を示す。 粒子径分布を示す。 シリル化前後の酸化亜鉛の赤外吸収スペクトルを示す。

Claims (12)

  1. 紫外線バンド端発光を示す金属酸化物超微粒子発光体であって、表面をシリル化した金属酸化物超微粒子からなることを特徴とする発光体。
  2. 金属酸化物超微粒子が、酸化亜鉛、錫酸化物、又は遷移元素酸化物超微粒子である、請求項1記載の発光体。
  3. 金属酸化物が、酸化亜鉛であり、200nmから390nmの間の任意の波長の紫外線を発光する、請求項1記載の発光体。
  4. 紫外線を発光する金属酸化物超微粒子発光体を合成する方法であって、(1)有機溶媒中に溶解した金属原料塩を、同じ有機溶媒に溶解した塩基で加水分解し、金属酸化物超微粒子を合成する、(2)該粒子の表面をシリル化する、ことを特徴とする金属酸化物超微粒子発光体の合成方法。
  5. 有機溶媒中に溶解した亜鉛原料塩を、同じ有機溶媒に溶解した塩基で加水分解し、酸化亜鉛超微粒子を合成する、請求項4記載の方法。
  6. 加水分解を−80から80℃の温度範囲で行う、請求項4記載の方法。
  7. 加水分解を塩基触媒のアルカリ金属水酸化物を用いて行う、請求項4記載の方法。
  8. 塩基の量を亜鉛に対して1から2モル倍用いる、請求項5記載の方法。
  9. 有機溶媒が親水性のものである、請求項4記載の方法。
  10. 塩基触媒溶液を瞬時に流下混合し、加水分解させる、請求項4記載の方法。
  11. 200nmから390nmの間の任意の波長の紫外線を発光する発光体を合成する、請求項5記載の方法。
  12. 請求項1から3のいずれかに記載の発光体を構成要素として含むことを特徴とする光学部材。
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