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JP2007116839A - モータ - Google Patents

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Tomoyoshi Sawada
知良 澤田
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Nidec Shibaura Corp
Original Assignee
Nidec Shibaura Corp
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Abstract

【課題】インナーロータ型のモータをインバータ回路でPWM制御を行っても、電食が発生しないモータを提供する。
【解決手段】回転軸28を回転自在に支持するベアリング32の外輪40に導電性の保持部42が設けられ、この保持部42に磁気シール部46が設けられ、この磁気シール部46が回転軸28と隙間を空けて配され、磁気シール部46に設けられたマグネット52によって、隙間に充填された導電性の磁性流体54を吸着するものである。
【選択図】 図2

Description

本発明は、インナーロータ型のモータに関するものである。
従来のブラシレスDCモータにおいては、駆動回路としてインバータ回路を用いたPWM制御を行っている(例えば、特許文献1参照)。
上記のようなPWM制御を行うブラシレスDCモータにおいて、電食が発生する可能性がある。電食の原因としては、ブラケットの電位がフレームを構成しているモールド樹脂に対し電位が浮いた形になるため、安定しないということに起因している。即ち、PWM制御のように高周波で制御する場合には、出力側のボールベアリングの外輪と同電位の出力側のブラケット及び反出力側のボールベアリングの外輪と同電位の反出力側のブラケットの電位が変わると、ボールベアリングの内輪と外輪を介した循環電流が流れ、この循環電流によって電食が発生する。
特開2004−48829公報
そこで、本発明は、インナーロータ型のモータをインバータ回路でPWM制御を行っても、電食が発生しないモータを提供する。
請求項1に係る発明は、モータフレームに収納された固定子の内周側に回転子が回転自在に配されたインナーロータ型のモールドモータにおいて、前記モータフレームの出力側と反出力側の両方に金属製のブラケットがそれぞれ設けられ、前記出力側のブラケットと前記反出力側のブラケットには、前記回転子の回転軸を回転自在に支持するベアリングがそれぞれ設けられ、前記出力側、または、前記反出力側の少なくともどちらか一方のベアリングの外輪に導電性部材が設けられ、前記導電性部材が前記回転軸と隙間を開けて配され、前記導電性部材にマグネットが設けられ、前記隙間に導電性を有する磁性流体が充填されると共に、この充填された磁性流体が前記マグネットに吸着されていることを特徴とするモータである。
請求項2に係る発明は、前記導電性部材が、リング状の前記マグネットと、前記リング状のマグネットを挟持する金属製の一対のリング板と、前記外輪に接触している保持部材とからなり、前記一対のリング板の外周部と前記保持部材が接触し、前記一対のリング板の内周部と前記回転軸との間に前記隙間があることを特徴とする請求項1記載のモータである。
請求項3に係る発明は、前記モータがモールドモータであって、前記固定子がモールド樹脂によりモールド成形されて前記モータフレームが形成され、前記出力側のブラケットと前記反出力側のブラケットとが、前記モータフレームの外面に沿って配された導電部材によって短絡されていることを特徴とする請求項1記載のモータである。
請求項4に係る発明は、前記導電部材が、導電性テープであって、前記モータフレームに貼り付けられていることを特徴とする請求項3記載のモータである。
請求項5に係る発明は、前記導電部材が、線材であることを特徴とする請求項3記載のモータである。
請求項6に係る発明は、前記導電部材が、板材であることを特徴とする請求項3記載のモータである。
請求項7に係る発明は、前記出力側のブラケットと前記反出力側のブラケットのどちらか一方の一部が、前記モータフレームに埋設されていることを特徴とする請求項3記載のモータである。
請求項8に係る発明は、前記モータフレームが鋼板製であることを特徴とする請求項1記載のモータである。
請求項9に係る発明は、前記モータがブラシレスDCモータであることを特徴とする請求項1記載のモータである。
本発明のモータであると、出力側、または、反出力側の少なくともどちらか一方のベアリングの外輪と回転軸とが導電性部材、磁性流体によって導通し、かつ、出力側のブラケットと反出力側のブラケットとが、導電部材によって接続されているため短絡され同電位となるため、循環電流が発生せず電食が発生することがない。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態のモールドモータ10について、図1〜図3に基づいて説明する。
(1)モールドモータ10の構造
図1は、モールドモータの縦断面図である。このモールドモータ10は、ブラシレスDCモータである。
鋼板を積層した固定子鉄心12にプレモールドを施すことにより絶縁層14を形成し、この絶縁層14にコイル16が巻回されている。これによってリング状の固定子18が形成される。
固定子18の出力側の面には、ドーナツ状の配線基板20が設けられている。この配線基板20は、絶縁層14によって構成された支持壁に支持されている。配線基板20には、モールドモータ10を駆動する電子部品が取り付けられている。このモールドモータ10は、ブラシレスDCモータであるため、インバータ回路、論理回路等の電子部品が取り付けられ、PWM制御を行っている。
上記のように配線基板20と固定子18をモールド樹脂によって一体成形され、モータフレーム22が形成されている。このモータフレーム22は、円筒状であり、また、出力側の面には、金属製のブラケット24が一体に埋設されている。この出力側のブラケット24の内周側は、モータフレーム22から露出した状態となっている。
上記のようにして形成したモータフレーム22の内周側に回転子26が収納される。この回転子26には、金属性の回転軸28が貫通している。回転軸28の出力側は、ベアリング30を介してブラケット24に回転自在に固定されている。
回転子26の反出力側の回転軸28は、ベアリング32を介して反出力側の金属製のブラケット34に取り付けられている。このブラケット34はモータフレーム22の反出力側の面に嵌合している。このベアリング32の構造については、後から詳しく説明する。
出力側のブラケット24と反出力側のブラケット34の間には、導電性部材である導電性テープ36が取り付けられている。具体的には、モータフレーム22の外部に軸方向に沿って図3に示すような導電性テープ36が貼り付けられ、一端部が出力側のブラケット24に貼り付けられ、他端部が反出力側のブラケット34に貼り付けられている。これによって、両ブラケット24,34が短絡されている。この導電性テープ36としては、例えばアルミニウム製のテープ等がある。
上記のように導電性テープ36を取り付けたモータフレーム22の出力側と反出力側に振動防止用のゴム38,40を取り付ける。
(2)ベアリング32の構造
次に、反出力側のベアリング32の構造について図2に基づいて説明する。
ベアリング32の内輪38は、回転軸28の反出力側の後端部付近に固定され、外輪40は反出力側のブラケット34の内周側に固定されている。
この外輪40には、導電性を有する金属製の保持部42が接触している。この保持部42は、ドーナツ状であって、外輪40とブラケット34の底部との間に配され、かつ、皿バネ44によって外輪40に押圧され接触している。
ドーナツ状の保持部42の内周側には、ドーナツ状の磁気シール部46が設けられている。この磁気シール部46は、リング板状の導電性を有する鋼板製の支持板48,50の間にドーナツ状のマグネット52が挟み付けられ固定されている。この磁気シール部46の外周部が保持部42の内周部に接着剤等で固定されている。また、磁気シール部46の内周側と回転軸28との間には若干の隙間があり、回転軸28は磁気シール部46に接触することなく回転する。この隙間には、導電性を有する磁性流体54が充填されている。この磁性流体54は、磁気シール部46のマグネット52から金属製の回転軸28へ向かう磁束によって吸着され、磁性流体54はこの隙間から漏れ出すことがない。
(3)本実施形態の効果
上記構成のモールドモータ10であるとPWM制御し、ベアリング32の内輪38と外輪40との間に電位差が生じても、図2に示すようにその電位差により発生する電流はベアリング32のボール56を流れることなく、内輪38、回転軸28、磁性流体54、支持板48,50、金属製の保持部42を介して外輪40に流れる。そして、外輪40に流れた電流は、反出力側のブラケット34から、導電性テープ36を伝って出力側のブラケット24に流れ、出力側のブラケット24から出力側のベアリング30に流れる。そのため、両ブラケット24,34の電位が同じとなり、循環電流が発生することがない。したがって、ベアリング30,32において電食が発生することがない。
磁気シール部46は回転軸28と接触することがないため、スムーズに回転することができる。
磁性流体54は磁気シール部46のマグネット52に吸着されているため隙間部分から漏れ出すことがなく、常に回転軸28とシール部46との導電性を保持している。
、モータフレーム22の外部にこの導電性テープ36を貼り付けるだけであるため、他の部材に邪魔にならず、その貼り付けも容易である。
(4)変更例
上記実施形態では、両ブラケット24,34を短絡する導電部材として導電性テープ36を用いたが、これに代えて導電性の線材(例えば、リード線等)や金属板から形成された部材を用いてもよい。
(第2の実施形態)
第2の実施形態のモータ10について図4に基づいて説明する。
本実施形態のモールドモータ10と第1の実施形態のモールドモータ10の異なる点は、保持部42と磁気シール部46を出力側のベアリング30に設けた点にある。
このように出力側のベアリング30に保持部42及び磁気シール部46を設けても、同様に回転軸28からベアリング30の外輪に向かって電流が流れるため、循環電流を防止することができ電食を防止できる。
なお、出力側のベアリング30及び反出力側のベアリング32の両方に、保持部42と磁気シール部46を設けてもよい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態のモールドモータ10について説明する。
本実施形態のモータ10と、第1の実施形態のモールドモータ10の異なる点は、モータフレーム22の構造にある。第1の実施形態ではモールド樹脂によってモータフレーム22を構成したが、本実施形態では鋼板によってモータフレーム22を構成している。
これによって、第1の実施形態のモールドモータ10とは異なり、導電性テープ36をを取り付けることなく、両ブラケット24,34が鋼板製のモータフレーム22によって短絡するため、電食を防止することができる。
本発明は、エアーコンディショナーの室内機及び室外機、ブロアーファン、FFU等の駆動源としてのモータとして好適である。
本発明の第1の実施形態のモールドモータ10の縦断面図である。 反出力側のベアリング付近の拡大図である。 導電性テープの平面図である。 第2の実施形態のモールドモータにおける出力側のベアリングの拡大図である。
符号の説明
10 モールドモータ
18 固定子
22 モータフレーム
24 ブラケット
26 回転子
28 回転軸
30 ベアリング
32 ベアリング
34 ブラケット
36 導電性テープ
38 内輪
40 外輪
42 保持部
44 皿バネ
46 磁気シール部
48 支持板
50 支持板
52 マグネット
54 磁性流体
56 ボール

Claims (9)

  1. モータフレームに収納された固定子の内周側に回転子が回転自在に配されたインナーロータ型のモールドモータにおいて、
    前記モータフレームの出力側と反出力側の両方に金属製のブラケットがそれぞれ設けられ、
    前記出力側のブラケットと前記反出力側のブラケットには、前記回転子の回転軸を回転自在に支持するベアリングがそれぞれ設けられ、
    前記出力側、または、前記反出力側の少なくともどちらか一方のベアリングの外輪に導電性部材が設けられ、前記導電性部材が前記回転軸と隙間を開けて配され、
    前記導電性部材にマグネットが設けられ、
    前記隙間に導電性を有する磁性流体が充填されると共に、この充填された磁性流体が前記マグネットに吸着されている
    ことを特徴とするモータ。
  2. 前記導電性部材が、リング状の前記マグネットと、前記リング状のマグネットを挟持する金属製の一対のリング板と、前記外輪に接触している保持部材とからなり、
    前記一対のリング板の外周部と前記保持部材が接触し、
    前記一対のリング板の内周部と前記回転軸との間に前記隙間がある
    ことを特徴とする請求項1記載のモータ。
  3. 前記モータがモールドモータであって、前記固定子がモールド樹脂によりモールド成形されて前記モータフレームが形成され、
    前記出力側のブラケットと前記反出力側のブラケットとが、前記モータフレームの外面に沿って配された導電部材によって短絡されている
    ことを特徴とする請求項1記載のモータ。
  4. 前記導電部材が、導電性テープであって、前記モータフレームに貼り付けられている
    ことを特徴とする請求項3記載のモータ。
  5. 前記導電部材が、線材である
    ことを特徴とする請求項3記載のモータ。
  6. 前記導電部材が、板材である
    ことを特徴とする請求項3記載のモータ。
  7. 前記出力側のブラケットと前記反出力側のブラケットのどちらか一方の一部が、前記モータフレームに埋設されている
    ことを特徴とする請求項3記載のモータ。
  8. 前記モータフレームが鋼板製である
    ことを特徴とする請求項1記載のモータ。
  9. 前記モータがブラシレスDCモータである
    ことを特徴とする請求項1記載のモータ。
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