[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2007147584A - 放射線画像変換パネルおよび放射線画像取得システム - Google Patents

放射線画像変換パネルおよび放射線画像取得システム Download PDF

Info

Publication number
JP2007147584A
JP2007147584A JP2006039098A JP2006039098A JP2007147584A JP 2007147584 A JP2007147584 A JP 2007147584A JP 2006039098 A JP2006039098 A JP 2006039098A JP 2006039098 A JP2006039098 A JP 2006039098A JP 2007147584 A JP2007147584 A JP 2007147584A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
radiation image
light
image
conversion panel
radiation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Abandoned
Application number
JP2006039098A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007147584A5 (ja
Inventor
Akira Hasegawa
顕 長谷川
Seiji Tazaki
誠二 田崎
Takao Kuwabara
孝夫 桑原
Tatsuya Taneichi
達哉 種市
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2006039098A priority Critical patent/JP2007147584A/ja
Priority to EP06022535A priority patent/EP1780596A3/en
Priority to US11/589,219 priority patent/US7504649B2/en
Publication of JP2007147584A publication Critical patent/JP2007147584A/ja
Publication of JP2007147584A5 publication Critical patent/JP2007147584A5/ja
Abandoned legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03BAPPARATUS OR ARRANGEMENTS FOR TAKING PHOTOGRAPHS OR FOR PROJECTING OR VIEWING THEM; APPARATUS OR ARRANGEMENTS EMPLOYING ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ACCESSORIES THEREFOR
    • G03B42/00Obtaining records using waves other than optical waves; Visualisation of such records by using optical means
    • G03B42/02Obtaining records using waves other than optical waves; Visualisation of such records by using optical means using X-rays

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Radiography Using Non-Light Waves (AREA)
  • Conversion Of X-Rays Into Visible Images (AREA)
  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Abstract

【課題】放射線画像が取得された放射線画像変換パネル中の位置を特定可能とし、これにより、輝尽発光光の発光ムラの影響をより正確に除去した品質の高い放射線画像を取得することを可能とする、放射線画像変換パネルおよび放射線画像取得システムを提供すること。
【解決手段】1次励起光としての放射線の照射を受けてエネルギーを蓄積し第1の2次励起光の照射を受けて輝尽発光光を発生する第1の蓄積性蛍光体からなる記録層を備える放射線画像変換パネルであって、この放射線画像変換パネルの一部に、前記第1の蓄積性蛍光体とは異なる第2の蓄積性蛍光体により構成した位置検出用の補正マーカを備えたことを特徴とする放射線画像変換パネル、並びにこの放射線画像変換パネルを用いる放射線画像取得システム。
【選択図】図9

Description

本発明は、励起光の照射を受けて輝尽発光光を発生する放射線画像変換パネルおよび放射線画像取得システムに関し、詳しくは、記録された放射線画像の位置検出用マーカを備えた放射線画像変換パネルおよび放射線画像取得システムに関するものである。
従来、X線等の放射線を照射するとこの放射線エネルギーの一部を蓄積し、その後、可視光等の励起光を照射すると蓄積された放射線エネルギーに応じて輝尽発光を示す蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、人体等の被写体の放射線画像を蓄積性蛍光体層に一旦潜像として記録し、この蓄積性蛍光体層にレーザ光等の励起光を照射して輝尽発光光を生じせしめ、この輝尽発光光を光電的に検出して被写体の放射線画像を表わす画像信号を取得する放射線画像記録装置および放射線画像読取装置等からなる放射線画像記録再生システムがCR(Computed Radiography )システムとして知られている。
この放射線画像記録再生システムに使用される記録媒体としては、基板上に蓄積性蛍光体層を積層して作成した放射線画像変換パネルが用いられている。この放射線画像変換パネルは、消去光が照射されると残留する放射線エネルギーを放出して再度放射線画像の記録が可能となり、繰り返して使用することが可能である。
また、上記放射線画像読取装置としては、例えば線状の励起光の照射を受けて放射線画像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出するラインセンサと、放射線画像変換パネルに対して上記ラインセンサを上記線状の方向と直交する方向に相対的に移送する移送手段とを備え、放射線画像変換パネルに対してラインセンサを相対的に移送しつつ、線状の励起光の照射を受けて放射線画像変換パネルから発生した輝尽発光光を検出して、放射線画像を取得する装置が知られている。
上述のようにして取得された放射線画像には、輝尽発光光の発光ムラの影響を除去するシェーディング補正等が施され、可視画像としてフィルムに記録されたり高精細なCRTに表示されたりして診断に供される。
ここで用いられるシェーディング補正に係る技術としては、例えば、放射線が一様に爆射(一様露光。ベタ露光という場合もある)された放射線画像変換パネルから読み取られた放射線画像(つまり、補正用放射線画像)を予め装置内に記憶させておき、その後、被写体を通して放射線が爆射された放射線画像変換パネルから読み取られた放射線画像(つまり、被写体放射線画像)を得、この被写体放射線画像から上記補正用放射線画像を差し引いて、シェーディングの影響を取り除いた放射線画像(補正済放射線画像)を得るものが知られている(例えば、特許文献1,特許文献2等参照)。
しかしながら、これらの技術では、上記補正用放射線画像を記録した際の放射線画像記録装置および放射線画像読取装置における装置上での放射線画像変換パネルの配置位置のばらつきを考慮しておらず、これに起因する、位置ずれ誤差に関する補正がなされないという問題があった。
この問題に対しては、本出願人が、先に、特願2002−279248号「放射線像取得方法および装置」(特開2004−117684号公報(以下、特許文献3とする)参照)により提案したシェーディング補正に係る位置補正を行う技術を提案している。
この技術は、放射線画像変換パネルの主たる画像エリアの外側に、放射線画像変換パネル上の位置を特定する発光マーカを配置し、この位置発光マーカの位置を読み出して放射線画像変換パネル自体の位置を特定するようにしたものである。
すなわち、上記特許文献3に開示された技術においては、まず、記録時における放射線画像変換パネルの移送位置ずれを補正するという発想に立ち、これが達成された後に、所定の補正(位置ずれに関する各種の補正)を行うようにしたものである。この技術では、放射線画像変換パネルの主たる画像エリアの外側に、放射線画像変換パネル上の位置を特定する発光マーカを配置したことにより、それ以前の技術と比較して高い補正操作の簡便性,補正結果の確実性を得ることができるものである。
ところで、前述の放射線画像記録再生システムで用いられる放射線画像変換パネルは、支持体上に前述の蓄積性蛍光体層を蒸着等の方法によって形成した蛍光体シートをパッケージに収めてパネル化したものである。この放射線画像変換パネルにとって必要なことは、上述の蒸着工程における蛍光体の蒸着むら等によって発生する構造上の欠陥がないことである。もちろん、この欠陥が軽微であれば診断に影響することはないが、ある程度以上のレベルの欠陥は診断に影響を与えることになり、このような欠陥を有する放射線画像変換パネルの使用に関しては、それに対する対応策が必要となる。
特開2000−013599号公報 特開平01−086759号公報 特開2004−117684号公報
上述の特許文献3においては、発光マーカとして放射線像取得装置の励起光(600nm)を用い、発光マーカから発せられた発光光(赤外領域)により位置補正を行っている。しかし、本発明者の研究によると、放射線像取得装置のラインセンサに備わっている受光素子は、蓄積性蛍光体の発光波長、すなわち励起光よりも短い波長で感度が高い用に設計されていることが多く、赤外領域において感度が十分でない場合があるということがわかった。
本発明は、上記特許文献3に開示された技術をさらに改良し、放射線画像が取得された放射線画像変換パネル中の位置を特定可能とし、これにより、輝尽発光光の発光ムラの影響をより正確に除去した品質の高い放射線画像を取得することを可能とする、放射線画像変換パネルおよび放射線画像取得システムを提供することをその目的とするものである。
上述の目的を達成するため、本発明に係る放射線画像変換パネルは、1次励起光としての放射線の照射を受けてエネルギーを蓄積し第1の2次励起光の照射を受けて輝尽発光光を発生する第1の蓄積性蛍光体からなる記録層を備える放射線画像変換パネルであって、この放射線画像変換パネルの一部に、前記第1の2次励起光の波長より短波長の光を発光する第2の蓄積性蛍光体により構成した位置検出用の補正マーカを備えたことを特徴とする(請求項1)。
ここで、本発明に係る放射線画像変換パネルにおいては、前記補正マーカは、前記放射線画像変換パネルの画像記録領域(画像領域)の外側に備えられることが好ましい(請求項2)。
さらに、前記補正マーカを構成する第2の蓄積性蛍光体として、1次励起光として前記第1の蓄積性蛍光体に蓄積されているエネルギーを消去し得る光を用いることができ、また、2次励起光として、前記第1の蓄積性蛍光体を2次励起し得る光を用いることができるものを用いることが好ましい(請求項3)。
また、本発明に係る放射線画像取得システムは、上述の放射線画像変換パネルを用い、前記第1の2次励起光の照射を受けて前記放射線画像変換パネル上の前記第1の蓄積性蛍光体から発生した輝尽発光光、および補正マーカ上の前記第2の蓄積性蛍光体から発生した輝尽発光光を結像光学系を通して受光して前記放射線画像変換パネルに潜像として記録された放射線画像を表わす画像信号、および前記補正マーカに記録された補正マーカの画像の位置を表わす画像信号を取得する検出手段と、一様な放射線露光および被写体を撮影した放射線露光に係る前記両画像信号から、前記画像信号が表わす前記補正マーカの画像の位置に基づいて該画像信号が表わす前記放射線画像の位置を補正した後、位置補正した画像信号を用いて、前記輝尽発光光の発光ムラの影響を除去した放射線画像を表わす画像信号を取得する発光ムラ補正手段とを備えたことを特徴とする(請求項4)。
なお、ここで輝尽発光光の発光ムラとは、放射線画像変換パネルの位置による発光特性の差によって生じる輝尽発光光の光強度のムラを意味するものである。
また、本発明に係る放射線画像取得システムにおいては、前記補正マーカを構成する前記第2の蓄積性蛍光体について、本放射線画像取得システムの起動時に、前記1次励起光による1次励起を行うこと(請求項5)、本放射線画像取得システムの起動後、所定時間間隔で、前記1次励起光による1次励起を行うこと(請求項6)が好ましい。
さらに、本放射線画像取得システムの起動時に、前回の1次励起からの経過時間により、前記1次励起光による1次励起を行うか否かを判断すること(請求項7)、本放射線画像取得システムの起動時に、前回の1次励起からの経過時間、並びに前回の1次励起の際に発光した輝尽発光光の光量により、前記1次励起光による1次励起を行うか否かを判断すること(請求項8)も好ましい。
またさらに、本放射線画像取得システムの起動時、もしくは本放射線画像取得システムの起動後所定時間経過後に、前記第2の蓄積性蛍光体に所定の2次励起光を照射し、この際に発光する輝尽発光光の光量により、前記1次励起光による1次励起を行うか否かを判断すること(請求項9)も好ましい。
なお、上記請求項7〜9に係る放射線画像取得システムにおける前記1次励起光による1次励起を行う場合には、前記経過時間(請求項7),前記経過時間並びに前回の1次励起の際に発光した前記輝尽発光光の光量(請求項8)、さらには、前記輝尽発光光の光量(請求項9)に応じて1次励起の条件(励起光量,照射時間等)を変更することも好ましい。
本発明によれば、放射線画像変換パネルに付加する補正マーカを蓄積性蛍光体(第2の蓄積性蛍光体)により構成し、この第2の蓄積性蛍光体を、最初に第1の蓄積性蛍光体に対する消去光によって励起(いわば、1次励起)することで位置情報を蓄積し、第1の蓄積性蛍光体に対する画像記録後における励起光による読み出しのための励起(第2の蓄積性蛍光体にとっては2回目の励起に相当する)時に、第1の蓄積性蛍光体からの輝尽発光光とは異なる波長の輝尽発光光を発光させて、これに基づいて放射線画像変換パネルの位置ずれの影響を除去した放射線画像を示す画像信号を取得するようにしたので、放射線像取得装置に備わっている受光素子の感度が不十分な波長領域で補正マーカからの発光を受けるということがなくなり、放射線画像変換パネルに含まれる構造欠陥の影響を除去した品質の高い放射線画像を取得することができる。
さらに、本発明に係る放射線画像取得システムにおいては、前記補正マーカを構成する第2の蓄積性蛍光体として、1次励起光として前記第1の蓄積性蛍光体に蓄積されているエネルギーを消去し得る光を用いることができ、また、2次励起光として、前記第1の蓄積性蛍光体を2次励起し得る光を用いることができるものを用いるようにしたので、第1の蓄積性蛍光体の消去光を第2の蓄積性蛍光体の励起光として用いることができ、簡便なシステム構成で上記効果を得ることができる。
また、上記請求項5,6に係る放射線画像取得システムにおいては、前記第2の蓄積性蛍光体が、1次励起光照射による励起後の経時の間にフェーディング(発光能の低下)を起こし、2次励起時に十分な発光光の光量が得られないことが懸念される場合にも、これに対して適切に対応することが可能になる。
なお、上記請求項7〜9に係る放射線画像取得システムにおける、前記第2の蓄積性蛍光体のフェーディングを補償する方法については、これらを適宜組み合わせて用いることも可能である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。図1は本発明の一実施形態に係る放射線画像変換パネルの概略構成を示す平面図、図2は放射線画像変換パネルから放射線画像を読み取る放射線画像読取装置の概略構成を示す平面図と側面図、図3は光源とラインセンサとが一体的に配設された読取部の内部構成を示す断面図、図4は放射線画像変換パネルを放射線画像記録位置に位置させた様子を示す側面図、図5は放射線画像変換パネルを放射線画像読取位置に位置させた様子を示す側面図、図6〜図8は本実施形態に係る放射線画像変換パネルを用いた放射線画像読取位置ずれ補正動作を説明するフロー図、図9,図10は画像データ処理に係るグラフである。
本実施形態に係る放射線画像変換パネル1は、図1に示すように、この放射線画像変換パネル1の主たる画像記録領域(以下、単に画像領域という)1Aの外側(すなわち、画像領域外)に、後述する励起光カットフィルタを透過可能な光を発生する位置検出用の補正マーカ2A,2B,・・・を備えたものである。
なお、ここでは、一例として、補正マーカ2A,2B,・・・を複数備えた場合を示しているが、以下の説明では、特に動作説明を簡単にするために、補正マーカを1個だけ備えているとして説明することにする。
図示例においては、好適な一例として、放射線画像変換パネル1の画像領域を形成する蓄積性蛍光体(前述の第1の蓄積性蛍光体に当たる)層を、蛍光体成分となる臭化セシウム(CsBr)と、付活剤成分となる臭化ユーロピウム(EuBrx(xは、通常、2〜3であり、特に2が好ましい)とを成膜材料として用い、抵抗加熱による二元の真空蒸着を行って、支持基板上に蓄積性蛍光体であるCsBr:Euからなる蛍光体により形成したものを用いている。
また、補正マーカを構成する蓄積性蛍光体(同、第2の蓄積性蛍光体に当たる)としては、ここでは、上記蓄積性蛍光体CsBr:Euに対し消去光として用いられる冷陰極管蛍光灯(白色、400nmの光を含む)の光により情報の記録が可能で、かつ、上述の蓄積性蛍光体CsBr:Euに対し2次励起光として使用される波長660nmの光を2次励起光として、これより短波長の光(約400nm〜600nm、ピークは約500nm)で発光するSrAl1425:Eu,Smからなる蛍光体層を形成して用いている。
なお、上記画像領域を形成する蓄積性蛍光体層、あるいは補正マーカを構成する蓄積性蛍光体層は、所定の特性(励起波長,発光波長等)を有するものであれば、上記以外のもので形成してよいことはいうまでもない。
なお、上述の補正マーカ(以下、補正マーカ2Aで代表させる)は、画像領域を形成する蓄積性蛍光体層からなる蛍光体シートにより構成した放射線画像変換パネル1を作製後に、これとは別に形成した補正マーカ用蛍光体シートを、その画像領域外に、所定の形状に裁断して貼り付ける等の方法で作製・配置することができる。
補正マーカ2Aは、後述する蓄積性蛍光体層上の構造欠陥の有無を検査する際に当該放射線画像変換パネル1を複数のラインスキャナで読み取る場合であれば、使用するラインスキャナの台数とその配置ピッチ等に応じて形成しておくことが必要である。これにより、放射線画像変換パネル1の画像領域内に存在する構造欠陥の存在位置を効率的に、かつ正確に読み取ることができる。
上記放射線画像変換パネル1から放射線画像を読み取る放射線画像読取装置について、図2(a),(b)および図3を用いて説明する。
図中、10は線状の励起光を射出する光源、30は励起光の照射を受けて放射線画像変換パネル1から発生した輝尽発光光を受光し光電変換して放射線画像を示す画像信号を取得する検出手段であるラインセンサ、70は放射線画像変換パネル1を放射線画像記録位置Wと放射線画像読取位置Rとに切り換えて位置させるパネル基台移動部を示している。
また、75は上記光源10とラインセンサ30とが一体的に配設された読取部50を上記線状の方向(以後、主走査方向(X方向)という)と直交する方向(以後、副走査方向(Y方向)という)に移動させるリニアスライドシステム、60はラインセンサ30で取得した画像信号をデジタル値からなる画像データに変換して前述の構造欠陥を判別する機能等のデータ処理手段である画像データ処理部を示している。
光源10は、線状の励起光を発するブロードエリアレーザ11、このブロードエリアレーザ11から発せられた励起光を、後述する反射ミラー13を介して放射線画像変換パネル1上の主走査X方向(図3において紙面に垂直な方向)に延びる線状の領域Fに集光させるトーリックレンズ等からなる光学系12、およびこの光学系12を通して射出された線状の励起光を反射して上記励起光の光路を変更させる反射ミラー13等によって構成されている。
ラインセンサ30は、結像レンズ31,励起光カットフィルタ32およびCCD素子33を備え、結像レンズ31は主走査X方向に多数並んだレンズを有し上記線状の励起光が照射された放射線画像変換パネル1上の線状の領域FをCCD素子33上に結像させる。CCD素子33は主走査X方向に多数並んだ受光部(光電変換素子)を有し上記結像レンズ31によって結像される上記線状の領域Fから発生する輝尽発光光を検出する。励起光カットフィルタ32は結像レンズ31とCCD素子33との間に挿入され放射線画像変換パネル1から発生する輝尽発光光に混入する励起光を遮断し輝尽発光光を透過させる。
なお、上記光源10とラインセンサ30とは読取部50に一体的に配設されており、この読取部50は、上記光源10およびラインセンサ30の他に、放射線画像変換パネル1から放射線画像が読み取られた後に放射線画像変換パネル1に残存する放射線エネルギーを消去する消去光をこの放射線画像変換パネル1に照射する主走査X方向に延びる消去用蛍光灯39を備えている。
また、上記光源10とラインセンサ30並びに消去用蛍光灯39は、放射線画像変換パネル1の画像領域に相当する幅(X方向長さ)を有し、後述するように、放射線画像変換パネル1の消去操作のための走査時に、補正マーカ2Aの消去用蛍光灯39による均一露光(励起),放射線画像変換パネル1の画像領域からの画像読み出し時における補正マーカ2Aの位置読み取りを可能としている。
パネル基台移動部70は、放射線画像変換パネル1が略鉛直に立つように放射線画像変換パネル1を固定するパネル基台71と、このパネル基台71の放射線画像変換パネル1の側とは反対側を介してこのパネル基台71を保持し、パネル基台71を放射線画像変換パネル1の表面Sに対して垂直な方向(図中矢印Z方向)に平行移動させて、放射線画像変換パネル1を放射線画像記録位置Wと放射線画像読取位置Rとに切り換えて位置させるシリンダ伸縮駆動機構72とからなる。なお、このパネル基台移動部70は装置ベース80上に固定されている。
リニアスライドシステム75は、上記パネル基台71の移動に干渉しないようにパネル基台71の副走査Y方向の両側に配置され、装置ベース80上に固定されたレールベース台76A,76Bと、両端部がレールベース台76A,76Bのそれぞれに配設されて副走査Y方向に延びるガイドレール77A,77Bと、上記読取部50を保持し、ガイドレール77A,77Bにガイドされて図示しない駆動手段によって副走査Y方向に移動される読取部移動台78とからなる。
画像データ処理部60は、ラインセンサ30で取得された画像信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するA/D変換器61,このA/D変換器61によってデジタル信号に変換された画像データを一時保存しておく画像バッファ62,一様に放射線が爆射された放射線画像変換パネル1から取得された構造欠陥の位置を表わす放射線画像(補正用放射線画像)を示す補正用画像データを記憶する補正用画像メモリ63を有する。
また、画像データ処理部60は、被写体を通して放射線が爆射された放射線画像変換パネル1から取得された構造欠陥を含む被写体の放射線画像(被写体放射線画像)を示す被写体画像データを記憶する被写体画像メモリ64、および上記補正用画像メモリ63から補正用画像データを入力するとともに上記被写体画像メモリ64から被写体画像データを入力して、両画像データが表わす補正マーカ2Aの画像から互いの位置を修正した後、上記被写体画像データから補正用画像データを差し引いて構造欠陥補正を実行し、補正が施された放射線画像(補正済放射線画像)を示す補正済画像データを取得する補正演算部65を備えている。
次に、上記実施形態における作用について、図6(補正用放射線画像取得の動作),図7(構造欠陥を含む被写体放射線画像取得の動作(その1)),図8(構造欠陥を含む被写体放射線画像取得の動作(その2))に示す動作フロー図をも用いて説明する。
まず始めに、構造欠陥の存在位置を検知するための補正用放射線画像を取得する場合について説明する(図6参照)。
なお、ここでは、放射線画像読取装置は、前回のX線撮影・画像読み出し実施後における消去処理が行われている状態にあるものとする(後述するステップS66)。従って、放射線画像変換パネル1はX線による励起(露光・撮影)待機状態にあり、補正マーカ2Aは励起済(画像記録済)状態にある。
パネル基台移動部70によりパネル基台71を装置ベース80の側とは反対側(図2中の+Z方向)に移動させて、放射線画像変換パネル1を放射線画像記録位置Wに位置させる(図4参照)。この位置において、被写体を通さずに放射線Xeを放射線画像変換パネル1に一様に爆射して放射線画像(以後、一様露光画像という)を記録する(ステップS61)。なお、このとき、読取部50はレールベース台76B側の待避位置P1に位置している。
上記放射線画像変換パネル1への上記一様露光画像の記録が終了した後、パネル基台移動部70により、パネル基台71を装置ベース80側(図中の−Z方向)に移動させて、放射線画像変換パネル1を放射線画像読取位置Rに移動させ、この位置において放射線画像変換パネル1に記録された一様露光画像と、補正マーカ2Aの位置(画像)読み取りを行う。すなわち、リニアスライドシステム75により読取部50を移動させ、この読取部50を放射線画像変換パネル1上の読取開始位置P2に位置させる。リニアスライドシステム75により、読取部50をレールベース台76B側からレールベース台76A側に向けて(図5中矢印D1方向)移動させつつ、読取部50により、光源10から線状の励起光Leを照射し、この線状の励起光Leの照射を受けて放射線画像変換パネル1から発生した輝尽発光光を、励起光カットフィルタ32を通してCCD素子33で受光し、A/D変換して放射線画像変換パネル1に記録された一様露光画像を示す画像データを取得する(ステップS62)(図5参照)。
この画像データから一定の輝度を示す基準バイアスデータを一様に差し引いて、補正用放射線画像を示す補正用画像データを取得し、補正用画像メモリ63に記憶する(ステップS63)。
なお、このとき、光源10から線状の励起光Leの照射を受けた補正マーカ2Aから発生した光が励起光カットフィルタ32を透過して読み取られ、このデータが画像データ処理部60に送られて、ここで、後述するようなアルゴリズムを用いて、補正マーカ2Aの位置が算出される(ステップS64)。この補正マーカ2Aの位置のデータも、補正用画像メモリ63に記憶しておく(ステップS65)。
上記補正用画像データ並びに位置データは、主走査X方向の1ライン毎にA/D変換器61,画像バッファ62を通して補正用画像メモリ63に逐次記憶される。読取部50がレールベース台76A側の端部位置P3まで移動されると放射線画像変換パネル1に記録された放射線画像の読取りが終了し、補正用放射線画像を示す補正用画像データが補正用画像メモリ63に記憶される。
その後、上記端部位置P3に位置する読取部50に配設されている消去用蛍光灯39は、この読取部50とともにレールベース台76Bに向かって(図5中矢印D2方向に向かって)移動されつつ消去光を放射線画像変換パネル1に向けて照射し、この放射線画像変換パネル1に残存する放射線エネルギーを消去する(ステップS66)。これにより、放射線画像変換パネル1は再び放射線画像の記録が可能となる。また、補正マーカ2Aは蛍光灯により励起済(画像記録済)状態となる。
次に、被写体放射線画像(実際の画像)を取得する場合について説明する(図7,図8参照)。
なお、ここでも、放射線画像読取装置は、前回のX線撮影・画像読み出し実施後における消去処理が行われている状態にあるものとし、放射線画像変換パネル1はX線による励起(露光・撮影)待機状態にあり、補正マーカ2Aは励起済(画像記録済)状態にある。
パネル基台移動部70によりパネル基台71を+Z方向に移動させて放射線画像変換パネル1を放射線画像記録位置Wに位置させ(図4参照)、この位置において被写体5を通して放射線画像変換パネル1に放射線Xeを爆射しこの放射線画像変換パネル1に被写体5の放射線画像を記録する(ステップS71)。
上記放射線画像変換パネル1への被写体5の放射線画像の記録が終了した後、パネル基台移動部70により、パネル基台71を−Z方向に移動させて放射線画像変換パネル1を放射線画像読取位置Rに移動させ、この位置において上記と同様に放射線画像変換パネル1に記録された放射線画像の読み取りを行い(ステップS72)、放射線画像変換パネル1に記録された被写体5の放射線画像を示す画像データ、すなわち被写体放射線画像を示す被写体画像データを取得する。この被写体画像データは、A/D変換器61,画像バッファ62を通して被写体画像メモリ64に記憶される(ステップS73)。
なお、このとき、放射線画像変換パネル1に配設された補正マーカ2Aから、励起光Leの照射を受けて発生した光が励起光カットフィルタ32を透過して読み取られ、このデータから、前述のようにして、補正マーカ2Aの位置が算出される(ステップS74)。この補正マーカ2Aの位置のデータも、補正用画像メモリ63に記憶する(ステップS75)。
その後、補正演算部65が、補正用画像メモリ63から補正用画像データを入力するとともに、被写体画像メモリ64から被写体画像データを入力して、補正マーカ2Aの位置のデータから放射線画像変換パネル1上の両画像データについて位置の修正を行った後、上記被写体画像データに対して、補正用画像データに基づく構造欠陥の影響を差し引く処理を施し、処理済放射線画像を示す補正済画像データGを取得し出力する(ステップS76)。なお、この詳細については、後に詳述する。
また、その後、上記端部位置P3に位置する読取部50に配設されている消去用蛍光灯39は、この読取部50とともにレールベース台76Bに向かって(図5中矢印D2方向に向かって)移動されつつ消去光を放射線画像変換パネル1に向けて照射し、この放射線画像変換パネル1に残存する放射線エネルギーを消去する(ステップS77)。これにより、放射線画像変換パネル1は再び放射線画像の記録が可能となる。また、補正マーカ2Aは蛍光灯により励起済(画像記録済)状態となる。
ここで、補正演算部65で行われる画像データ補正処理の内容について詳細に説明する(図8〜図10参照)。
図8は、補正演算部65で行われる画像データ補正処理の概要を示しており、(a)は放射線画像変換パネル1と補正マーカ2Aとを励起した後、一様なX線を照射露光して放射線画像変換パネル1に画像を形成し、読み取り用の励起光を照射した場合、および、放射線画像変換パネル1と補正マーカ2Aとを励起した後、被写体を透過したX線による画像を形成し、読み取り用の励起光を照射した場合における、補正マーカ2Aの画像読み取り手順を示している。
なお、上述の2つの場合における放射線画像変換パネル1の画像領域の画像読み取り手順は、通常の画像読み取り手順と変わらない。また、図8(b)は上述の2つの場合における(a)による補正マーカ2Aの画像読み取りを合わせて、放射線画像変換パネル1上の補正マーカ2Aの位置を決定する処理の手順を示している。
図9(a),(b)は、放射線画像変換パネル1上の画像領域に形成される画像を示している。まず、図9(a)は、この放射線画像変換パネル1の画像領域に存在する構造欠陥(3A,3b,3C,・・・)を示している。なお、図9(b)に示す被写体を透過したX線による画像1Bの中には、上述の構造欠陥(3A,3b,3C,・・・)が含まれている。
補正演算部65で行われる画像データ補正処理では、まず、消去処理が行われて、放射線画像変換パネル1がX線による励起(露光・撮影)待機状態に、補正マーカ2Aは画像記録済状態にあるところで、一様なX線を照射露光して、放射線画像変換パネル1にいわゆる一様画像を形成する。この場合、補正マーカ2Aのエネルギー状態には変化は生じない。
次に、所定の励起光を照射して、図8(a)に示すように、上述の放射線画像変換パネル1の画像領域に形成された画像、および補正マーカ2Aに先に形成されていた画像の読み取りを行う。ステップS81が、このうちの補正マーカ2Aの画像の読み取り(これは、補正用画像の読み取りに当たる)ステップである。
ステップS82,S83では、ステップS81で読み取った補正マーカ2Aの画像を用いて、図10に示すような手順により、補正マーカ2Aの位置を決定するための処理を行う。
すなわち、まず図10(a)に示すように、補正マーカ2AのX方向,Y方向のそれぞれで、補正マーカ2Aをスキャンして濃度を測定し、X方向,Y方向のそれぞれにおけるプロファイル(図10(b),(c)参照)を取得し、例えば、その中央の位置座標に基づいて、補正マーカ2Aの位置(図10(a)の中心の点)を決定する。
消去処理後、同様に、放射線画像変換パネル1がX線による励起(露光・撮影)待機状態にあるところで、被写体を透過したX線による画像を形成する。前述の通り、この場合、補正マーカ2Aには変化は生じない。
次に、先ほどと同様にして、所定の励起光を照射して、図8(a)に示した、この画像と、補正マーカ2Aに先に形成されている画像の読み取りを行う(ステップS81)。
さらに、これも先ほどと同様にして、ステップS81で読み取った補正マーカ2Aの画像を用いて、図10に示すような手順により、補正マーカ2Aの位置を決定する(ステップS82,S83)。
次に、これらの2回のX線撮影における放射線画像変換パネル1の位置決め誤差を求める。これは、上述の方法で決定した取得画像中における補正マーカ2Aの位置を元にして、図8(b)のステップS84に示すようにして、そのずれを算出すればよい。
そして、ここで求めた位置ずれ量に基づいて、放射線画像変換パネル1の画像領域の画像の位置補正を行い、画像領域の画像から補正用画像を差し引き、放射線画像変換パネル1に含まれている構造欠陥を、画像領域の画像から除去する。
上記補正マーカ2Aは常に放射線画像変換パネル1中の同じ位置を示しているので、放射線画像変換パネル1の放射線画像記録・読取装置への取り付け(配置)位置(すなわち、放射線画像変換パネル1とラインセンサ30との相対位置)が変動した場合でも、正しい位置に対するずれ量を正しく求めることができる。
以上が、本実施形態に係る放射線画像読取装置を用いた、構造欠陥を含む放射線画像変換パネル1の欠陥の影響(一種のノイズ)を除去して高品質の画像を取得する手順の説明である。
上記手順は、本発明の一例として示したものであり、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、補正マーカの画像から、その位置を特定するアルゴリズムとしては、前述のものに限らず、下記に例示するような種々のものが用い得る。
まず、前述の例に類似の方法としては、背景部分の濃度と補正マーカ部分の濃度との平均値(中間値)を求めて、この中間値エリアの中央をマーカの位置とする方法が挙げられる。
また、背景部分とマーカ部分との境界部分での濃度の微分値の急激な変化を捉えて、この両者の中間をマーカの位置とする方法が挙げられる。
なお、本実施形態に係る補正マーカは、画像形成用の第1の蓄積性蛍光体とは異なる発光特性を有する蓄積性蛍光体を用い、またさらに、第1の蓄積性蛍光体に消去光として作用する波長の光源を第1の励起光として使用するという点で極めてユニークなものである。このような材料が、今後、例示したもの以外に見出された場合、それらの材料は、本発明に係る放射線画像変換パネル、並びにこれを用いる放射線画像取得システムに好適に用い得ることはいうまでもない。
また、放射線画像変換パネルに配設する補正マーカの数は、1個以上任意の数としてよく、スキャナの数と一致させて複数個設けて、放射線画像変換パネルを分割並行読み取りするように構成することも可能である。
ここで、第2の蓄積性蛍光体が、1次励起光照射による励起後の経時の間にフェーディング(発光能の低下)を起こし、2次励起時に十分な発光光の光量が得られないことが懸念される場合には、以下に説明するような対応を行うことが好ましい。図11〜図15に具体的方法の例を幾つか示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
なお、以下に説明する対応(補償)策は、例えば前記読取部50内に設けられるフェーディング対応部(図中、F対応部と略記)52による制御の下で行うのが好ましい。
(1)本放射線画像取得システムの起動時に、所定の1次励起光による1次励起を行う方法(図11参照):
最も基本的なフェーディング補償方法であり、本放射線画像取得システムの起動時(ステップS100)に、所定の1次励起光による補正マーカの1次励起を行う(ステップS102)ものである。
(2)本放射線画像取得システムの起動後、所定時間間隔で、所定の1次励起光による1次励起を行う方法(図12参照):
(1)に記載の方法に次ぐ基本的なフェーディング補償方法であり、本放射線画像取得システムがCR装置に用いられる場合等は、長時間連続稼動状態におかれることが多いので、その間の第2の蓄積性蛍光体のフェーディングについても、連続的に監視するための方法の一つである。
この方法では、本放射線画像取得システムの起動(ステップS104)後に、所定時間経過ごとに(ステップS106)、所定の1次励起光による補正マーカの1次励起を繰り返す(ステップS108→ステップS106)ものである。この場合の所定時間は、第2の蓄積性蛍光体の種類や使用期間,使用頻度等に応じて適宜決定すればよい。
(3)本放射線画像取得システムの起動時に、前回の1次励起からの経過時間により、所定の1次励起光による1次励起を行うか否かを判断する方法(図13参照):
この方法は、起動時に、第2の蓄積性蛍光体への、それまでのシステムの停止時間の影響をも考慮する方法である。
この方法では、本放射線画像取得システムの起動時(ステップS110)に、前回の1次励起からの経過時間を取得し(ステップS112)、取得した経過時間が所定の値以上であった場合(ステップS114でY)には、所定の1次励起光による補正マーカの1次励起を行う(ステップS116)ものである。この場合の所定時間も、第2の蓄積性蛍光体の種類や使用期間,使用頻度等に応じて適宜決定すればよい。
(4)本放射線画像取得システムの起動時に、第2の蓄積性蛍光体に所定の2次励起光を照射し、この際に発光する輝尽発光光の光量により、所定の1次励起光による1次励起を行うか否かを判断する方法(図14参照):
この方法は、起動時に、第2の蓄積性蛍光体そのものの実際の輝尽発光能をチェックして、その値に応じて補正マーカの1次励起の要否を決定する方法である。
この方法では、本放射線画像取得システムの起動時(ステップS118)に、補正マーカを所定の励起光によって2次励起して(ステップS120)、その際の輝尽発光光の光量の値が所定の値に満たない場合(ステップS122でN)には、所定の1次励起光による補正マーカの1次励起を行う(ステップS124)ものである。この場合の輝尽発光光の光量の値も、第2の蓄積性蛍光体の種類や使用期間,使用頻度等に応じて適宜決定すればよい。
(5)本放射線画像取得システムの起動後所定時間経過後に、第2の蓄積性蛍光体に所定の2次励起光を照射し、この際に発光する輝尽発光光の光量により、所定の1次励起光による1次励起を行うか否かを判断する方法(図15参照):
この方法は、(4)に記載の方法を連続的に行うように改めたもので、(2)に記載の方法と同様に、長時間連続稼動状態におかれる場合に、その間の第2の蓄積性蛍光体のフェーディングについても、連続的に監視するための方法の一つである。
この方法では、本放射線画像取得システムの起動(ステップS126)後に、所定時間経過ごとに(ステップS128)、補正マーカを所定の励起光によって2次励起して(ステップS130)、その際の輝尽発光光の光量の値が所定の値に満たない場合(ステップS132でN)には、所定の1次励起光による補正マーカの1次励起を繰り返す(ステップS134→ステップS128)ものである。
この場合の所定時間、並びに輝尽発光光の光量の値も、第2の蓄積性蛍光体の種類や使用期間,使用頻度等に応じて適宜決定すればよい。
更に、この所定時間、並びに輝尽発光光の光量の値は、予めコンピュータ・シミュレーションもしくは実験等により求めておいてもよく、また、この特性をテーブル(LUT:ルックアップテーブル)化しておくのも好ましい。
またさらに、補正マーカは、一般に複数個配置されるので、これらの複数個の補正マーカのうちの第2の蓄積性蛍光体のフェーディングが最大のものを基準にすべての第2の蓄積性蛍光体について同一の補償を行う方法、各補正マーカに個別に対応する方法等、種々の対応方法が可能である。
以上、詳細に説明したように、本発明に係る放射線画像取得システムによれば、補正マーカを構成する第2の蓄積性蛍光体が、1次励起光照射による励起後の経時の間にフェーディング(発光能の低下)を起こし、2次励起時に十分な発光光の光量が得られないことが懸念される場合にも、放射線画像が取得された放射線画像変換パネル中の位置を特定可能とし、これにより、輝尽発光光の発光ムラの影響をより正確に除去した品質の高い放射線画像を取得することを可能とする、放射線画像変換パネルおよび放射線画像取得システムを提供することができる。
なお、上記実施形態等はすべて本発明の一例を示すものであり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜の変更,改良を行ってもよいことはいうまでもない。
例えば、前述のように、放射線画像取得システムにおける前記1次励起光による1次励起を行う場合に、前記経過時間(請求項8),前記経過時間並びに前回の1次励起の際に発光した前記輝尽発光光の光量(請求項9)、さらには、前記輝尽発光光の光量(請求項10)に応じて1次励起の条件(励起光量,照射時間等)を変更すること等も好ましい。
また、上記(1)〜(5)に示した第2の蓄積性蛍光体のフェーディングの補償方法については、これらを適宜組み合わせて用いることも可能である。
本発明の一実施形態に係る放射線画像変換パネルの概略構成を示す斜視図である。 放射線画像変換パネルから放射線画像を読み取る放射線画像読取装置の概略構成を示す正面図(a)と側面図(b)である。 光源とラインセンサとが一体的に配設された読取部の内部構成を示す断面図である。 放射線画像変換パネルを放射線画像記録位置に位置させた様子を示す側面図である。 放射線画像変換パネルを放射線画像読取位置に位置させた様子を示す側面図である。 一実施形態に係る放射線画像読取装置における画像読み取り手順を示すフロー図(その1)である。 一実施形態に係る放射線画像読取装置における画像読み取り手順を示すフロー図(その2)である。 一実施形態に係る放射線画像読取装置における画像読み取り手順を示すフロー図(その3)である。 放射線画像変換パネルの画像と補正マーカの画像を合わせて示す図であり、(a)は均一X線により撮影された補正用放射線画像を示す図、(b)は被写体を通過したX線により撮影された被写体放射線画像を示す図である。 補正マーカの画像から補正マーカの位置を決定する方法の説明図であり、(a)は補正マーカのスキャン読み取り状況を示す平面図、(b),(c)は読み取りデータの一例を示すグラフである。 放射線画像取得システムにおける第2の蓄積性蛍光体のフェーディング対応方法の例を示すフロー図(その1)である。 放射線画像取得システムにおける第2の蓄積性蛍光体のフェーディング対応方法の例を示すフロー図(その2)である。 放射線画像取得システムにおける第2の蓄積性蛍光体のフェーディング対応方法の例を示すフロー図(その3)である。 放射線画像取得システムにおける第2の蓄積性蛍光体のフェーディング対応方法の例を示すフロー図(その4)である。 放射線画像取得システムにおける第2の蓄積性蛍光体のフェーディング対応方法の例を示すフロー図(その5)である。
符号の説明
1 放射線画像変換パネル
1A,1B 画像領域
2A,2B,・・・ 補正マーカ
3A,3B,・・・ 構造欠陥
10 光源
30 ラインセンサ
32 励起光カットフィルタ
33 CCD素子
39 消去用蛍光灯
50 読取部
52 フェーディング(F)対応部
60 画像データ処理部
63 補正用画像メモリ
64 被写体画像メモリ
65 補正演算部
70 パネル基台移動部
75 リニアスライドシステム

Claims (9)

  1. 1次励起光としての放射線の照射を受けてエネルギーを蓄積し第1の2次励起光の照射を受けて輝尽発光光を発生する第1の蓄積性蛍光体からなる記録層を備える放射線画像変換パネルであって、
    この放射線画像変換パネルの一部に、
    前記第1の2次励起光の波長より短波長の光を発光する第2の蓄積性蛍光体により構成した位置検出用の補正マーカを備えたことを特徴とする放射線画像変換パネル。
  2. 前記補正マーカは、前記放射線画像変換パネルの画像記録領域(画像領域)の外側に備えられる請求項1に記載の放射線画像変換パネル。
  3. 前記補正マーカを構成する第2の蓄積性蛍光体として、
    1次励起光として前記第1の蓄積性蛍光体に蓄積されているエネルギーを消去し得る光を用いることができ、
    また、2次励起光として、前記第1の蓄積性蛍光体を2次励起し得る光を用いることができるものを用いる請求項1または2に記載の放射線画像変換パネル。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の放射線画像変換パネルを用い、
    前記第1の2次励起光の照射を受けて前記放射線画像変換パネル上の前記第1の蓄積性蛍光体から発生した輝尽発光光、および補正マーカ上の前記第2の蓄積性蛍光体から発生した輝尽発光光を結像光学系を通して受光して前記放射線画像変換パネルに潜像として記録された放射線画像を表わす画像信号、および前記補正マーカに記録された補正マーカの画像の位置を表わす画像信号を取得する検出手段と、
    一様な放射線露光および被写体を撮影した放射線露光に係る前記両画像信号から、前記画像信号が表わす前記補正マーカの画像の位置に基づいて該画像信号が表わす前記放射線画像の位置を補正した後、位置補正した画像信号を用いて、前記輝尽発光光の発光ムラの影響を除去した放射線画像を表わす画像信号を取得する発光ムラ補正手段と
    を備えたことを特徴とする放射線画像取得システム。
  5. 前記補正マーカを構成する前記第2の蓄積性蛍光体について、本放射線画像取得システムの起動時に、前記1次励起光による1次励起を行う
    請求項4に記載の放射線画像取得システム。
  6. 前記補正マーカを構成する前記第2の蓄積性蛍光体について、本放射線画像取得システムの起動後、所定時間間隔で、前記1次励起光による1次励起を行う
    請求項4に記載の放射線画像取得システム。
  7. 前記補正マーカを構成する前記第2の蓄積性蛍光体について、本放射線画像取得システムの起動時に、前回の1次励起からの経過時間により、前記1次励起光による1次励起を行うか否かを判断する
    請求項4に記載の放射線画像取得システム。
  8. 前記補正マーカを構成する前記第2の蓄積性蛍光体について、本放射線画像取得システムの起動時に、前回の1次励起からの経過時間、並びに前回の1次励起の際に発光した輝尽発光光の光量により、前記1次励起光による1次励起を行うか否かを判断する
    請求項4に記載の放射線画像取得システム。
  9. 前記補正マーカを構成する前記第2の蓄積性蛍光体について、本放射線画像取得システムの起動時、もしくは本放射線画像取得システムの起動後所定時間経過後に、前記第2の蓄積性蛍光体に所定の2次励起光を照射し、この際に発光する輝尽発光光の光量により、前記1次励起光による1次励起を行うか否かを判断する
    請求項4に記載の放射線画像取得システム。
JP2006039098A 2005-10-28 2006-02-16 放射線画像変換パネルおよび放射線画像取得システム Abandoned JP2007147584A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006039098A JP2007147584A (ja) 2005-10-28 2006-02-16 放射線画像変換パネルおよび放射線画像取得システム
EP06022535A EP1780596A3 (en) 2005-10-28 2006-10-27 Radiographic image conversion panel and radiographic image acquisition system
US11/589,219 US7504649B2 (en) 2005-10-28 2006-10-30 Radiographic image conversion panel and radiographic image acquisition system

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005314762 2005-10-28
JP2006039098A JP2007147584A (ja) 2005-10-28 2006-02-16 放射線画像変換パネルおよび放射線画像取得システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007147584A true JP2007147584A (ja) 2007-06-14
JP2007147584A5 JP2007147584A5 (ja) 2008-09-04

Family

ID=37783228

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006039098A Abandoned JP2007147584A (ja) 2005-10-28 2006-02-16 放射線画像変換パネルおよび放射線画像取得システム

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7504649B2 (ja)
EP (1) EP1780596A3 (ja)
JP (1) JP2007147584A (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008089345A (ja) * 2006-09-29 2008-04-17 Fujifilm Corp 放射線変換パネル及びそれを用いた放射線画像情報読取装置並びに読取方法
JP5598033B2 (ja) * 2010-03-15 2014-10-01 ソニー株式会社 情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06322366A (ja) * 1993-05-11 1994-11-22 Hitachi Maxell Ltd 蛍光体およびそれを用いた潜像形成部材ならびに光学読取システム
JPH08149372A (ja) * 1994-11-16 1996-06-07 Fujitsu Ltd 記録媒体および放射線画像補正方法
JP2000346997A (ja) * 1999-03-30 2000-12-15 Fuji Photo Film Co Ltd 放射線画像変換パネルおよびカセッテ
JP2002072386A (ja) * 2000-08-31 2002-03-12 Konica Corp 放射線画像撮影装置および放射線画像読み取り装置ならびに放射線画像情報記録媒体
JP2004117684A (ja) * 2002-09-25 2004-04-15 Fuji Photo Film Co Ltd 放射線像取得方法および装置

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58163338A (ja) * 1982-03-20 1983-09-28 富士写真フイルム株式会社 放射線画像のサプトラクシヨン処理方法
JPS60256133A (ja) * 1984-06-01 1985-12-17 Fuji Photo Film Co Ltd 放射線画像情報記録読取装置
JPS6486759A (en) * 1987-09-29 1989-03-31 Fuji Photo Film Co Ltd Method for generating shading correction data
JP3466790B2 (ja) * 1995-08-15 2003-11-17 コニカミノルタホールディングス株式会社 放射線画像情報読取方法及び放射線画像情報読取装置
JP3782513B2 (ja) * 1996-06-18 2006-06-07 富士写真フイルム株式会社 画像読み取り装置
JP3718957B2 (ja) * 1997-06-05 2005-11-24 コニカミノルタホールディングス株式会社 放射線画像処理方法及び放射線画像処理装置
US6043506A (en) * 1997-08-13 2000-03-28 Bio-Rad Laboratories, Inc. Multi parameter scanner
JP2000013599A (ja) * 1998-06-23 2000-01-14 Fuji Photo Film Co Ltd 画像読取装置のシェーディング補正方法および装置
JP2004004588A (ja) * 2002-03-22 2004-01-08 Fuji Photo Film Co Ltd 放射線変換パネルを用いた放射線画像情報読取装置および放射線変換パネルの感度補正方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06322366A (ja) * 1993-05-11 1994-11-22 Hitachi Maxell Ltd 蛍光体およびそれを用いた潜像形成部材ならびに光学読取システム
JPH08149372A (ja) * 1994-11-16 1996-06-07 Fujitsu Ltd 記録媒体および放射線画像補正方法
JP2000346997A (ja) * 1999-03-30 2000-12-15 Fuji Photo Film Co Ltd 放射線画像変換パネルおよびカセッテ
JP2002072386A (ja) * 2000-08-31 2002-03-12 Konica Corp 放射線画像撮影装置および放射線画像読み取り装置ならびに放射線画像情報記録媒体
JP2004117684A (ja) * 2002-09-25 2004-04-15 Fuji Photo Film Co Ltd 放射線像取得方法および装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP1780596A2 (en) 2007-05-02
US20070096040A1 (en) 2007-05-03
US7504649B2 (en) 2009-03-17
EP1780596A3 (en) 2010-10-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4008328B2 (ja) 放射線画像情報読取方法および装置
JP2007147584A (ja) 放射線画像変換パネルおよび放射線画像取得システム
US8452069B2 (en) Method of eliminating effect of afterglow on radiation image read out of photostimulable phosphor screen
JPH07191421A (ja) 蓄積性蛍光体シートの残留ノイズ検出方法および消去方法ならびにその装置
JP3791680B2 (ja) 放射線画像信号取得方法および装置
US6570178B2 (en) Method of and apparatus for reading out radiation image data
JP2007218719A (ja) 位置検出用マーカ、この位置検出用マーカを備えた放射線画像変換パネルおよびこれを用いる放射線画像取得システム
US20080035839A1 (en) Radiation Image read-out method
JP2004170616A (ja) 放射線像読取装置
JP2003101726A (ja) 放射線画像読取方法および装置
JP2004109294A (ja) 放射線画像情報読取装置における消去光量制御方法および装置
JP3903406B2 (ja) 画像情報読取方法および装置
JP2613094B2 (ja) 放射線画像情報読取装置のシェーディング補正方法
JPH04186484A (ja) 放射線画像読取り装置
JP2004233448A (ja) 放射線像読取装置
JP2006267427A (ja) 放射線画像補正装置
JP2005091815A (ja) 放射線画像読取装置
JP2004117684A (ja) 放射線像取得方法および装置
JPH11338075A (ja) 放射線画像記録読取装置
JP2001033902A (ja) 消去レベル決定方法および装置
JP3738851B2 (ja) 放射線画像読取りにおけるシェーディング補正方法
Oernhed et al. Application of direct image plate scanning for recording and evaluation of flash x-ray images
JPH08149372A (ja) 記録媒体および放射線画像補正方法
JPH09191401A (ja) 放射線画像読取装置
JPH1138535A (ja) 放射線画像消去装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080718

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080718

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080804

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110802

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110929

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120403

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120528

A762 Written abandonment of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762

Effective date: 20120724