JP2007025987A - 紙葉類の真偽判別装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部を有した有価証券等の紙葉類の真偽を判別する紙葉類の真偽判別装置において、紙葉類の赤外透過光信号、あるいは、赤外透過光信号と赤外反射光信号をそれぞれ取得し、これら紙葉類の透過光信号および反射光信号に対して、それぞれ部分的な透過光量、反射光量、パターンの違いを検出することにより赤外励起蛍光体特徴の有無を判断し、紙葉類の真偽判別を行なう。
【選択図】 図1
Description
また、蛍光発光波長が1μm以上の中赤外域となる材料も多く、その場合に使用する赤外センサは、一般的に感度が低く、冷却が必要である上に、感度が温度に依存する。このように、出力が小さく、温度に対して安定ではないため、判別性能の確保も困難であり、また、赤外センサの実装上の取り扱いに手がかかるため、複雑かつ高価となる問題がある。
まず、第1の実施の形態について説明する。
図1は、本発明に係る赤外励起蛍光体インクによる印刷部を有した有価証券などの紙葉類10の一例を模式的に示すもので、インクの種類により赤外吸収がない印刷部11および赤外吸収がある印刷部12があり、さらに、赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部13があるものとする。この場合、赤外励起蛍光体インク印刷部13は、赤外吸収がない印刷部11に重なっていてもよい。
図1に示した紙葉類10に対して透過信号取得部21から得られる透過光信号は、図3(a)に示すような透過画像とになり、この透過画像を透過入力画像pt(x,y)とする。透過信号処理部23では、図3(a)に示すように、この透過入力画像pt(x,y)に対して、あらかじめ真正な紙葉類から得られる赤外励起蛍光体インクによる印刷部13があると期待される領域Eと、赤外励起蛍光体インクによる印刷部13がないと期待される領域Fをそれぞれ設定するものとする。
図3(a)からわかるように、透過入力画像pt(x,y)は、赤外吸収がある印刷部12と赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部13の部分が暗くなり、赤外吸収がない印刷部11とそれ以外の無地の部分は明るくなる。
図4(a)からわかるように、反射入力画像pr(x,y)は、赤外吸収がある印刷部12の部分のみが暗くなり、赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部13、赤外吸収がない印刷部11およびそれ以外の無地の部分は明るくなる。
反射2値化画像br(x,y)は、図4(b)に示すように、赤外吸収がある印刷部12の部分のみが暗状態(1レベル)となり、赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部13、赤外吸収がない印刷部11およびそれ以外の無地の部分は明状態(0レベル)となる。
赤外励起蛍光体インクによる印刷部を有する紙葉類が有価証券の場合、図1に示される赤外励起蛍光体インク印刷部を含む各印刷部の図柄が決まっている場合があり、それらを限定的に検査する場合には、より簡素な構成で実現可能である。また、本装置が複数の種類の異なる判別装置で構成され、それぞれが相補的に機能する判別システムの中の1ユニットとして動作する場合には、同様により簡素な構成で実現可能である。このような場合に適用されるのが第2の実施の形態である。
図1に示した紙葉類10に対して透過信号取得部21から得られる透過光信号は図3(a)に示すような透過画像とになり、この透過画像を透過入力画像p(x,y)とする。透過信号処理部23では、図3(a)に示すように、この透過入力画像p(x,y)に対して、あらかじめ真正な紙葉類から得られる赤外励起蛍光体インクによる印刷部13があると期待される領域Eと、赤外励起蛍光体インクによる印刷部13がないと期待される領域Fをそれぞれ設定するものとする。
透過2値化画像b(x,y)は、図3(b)に示すように、赤外吸収がある印刷部12と赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部13が暗状態(1レベル)となり、赤外吸収がない印刷部11とそれ以外の無地の部分は明状態(0レベル)となる。
また、搬送部30を持たずに、透過信号取得部21および反射信号取得部22を紙葉類10の全域あるいは一部の2次元の信号を取得できるエリアセンサ(カメラ)としてもよい。
また、前述した各特徴量抽出の処理は実施の一形態であり、この例により何ら限定されるものではなく、また、各演算式も説明のための一般式であり、この演算式により何ら限定されるものではない。
さらに、本発明は、単一で簡易的な紙葉類の真偽判別装置として使用しても、複数の真偽判別機能を有した大規模な真偽判別装置の相補的な一機能として使用してもよい。
Claims (8)
- 赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部を有した紙葉類の印刷面に対し赤外光を照射する光源と、
この光源の光照射による前記紙葉類からの透過光を受光して電気信号に変換する赤外光を含む波長域に感度を持つ信号取得手段と、
この信号取得手段から得られる電気信号を処理・演算する信号処理手段と、
この信号処理手段から得られる処理・演算結果を基に当該紙葉類の真偽を判別する真偽判別手段と、
を具備したことを特徴とする紙葉類の真偽判別装置。 - 赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部を有した紙葉類の印刷面に対し赤外光を含む光を照射する光源と、
この光源の光照射による前記紙葉類からの透過光を受光して電気信号に変換する赤外光の波長域に限定的に感度を持つ信号取得手段と、
この信号取得手段から得られる電気信号を処理・演算する信号処理手段と、
この信号処理手段から得られる処理・演算結果を基に当該紙葉類の真偽を判別する真偽判別手段と、
を具備したことを特徴とする紙葉類の真偽判別装置。 - 前記紙葉類を読取位置に順次搬送する搬送手段を有し、
前記信号取得手段は、前記読取位置において前記紙葉類の搬送に同期して電気信号を逐次取得することを特徴とする請求項1または請求項2記載の紙葉類の真偽判別装置。 - 前記信号取得手段は、前記読取位置において前記紙葉類の搬送方向に対して直交方向にライン状に配設された複数の受光素子からなり、ラインごとの電気信号を前記紙葉類の搬送に同期して逐次取得することにより2次元の信号を得ることを特徴とする請求項1または請求項2記載の紙葉類の真偽判別装置。
- 赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部を有した紙葉類の印刷面に対し赤外光を照射する光源と、
この光源の光照射による前記紙葉類からの透過光を受光して電気信号に変換する赤外光を含む波長域に感度を持つ第1の信号取得手段と、
この第1の信号取得手段から得られる電気信号を処理・演算する第1の信号処理手段と、
前記光源の光照射による前記紙葉類からの反射光を受光して電気信号に変換する赤外光を含む波長域に感度を持つ第2の信号取得手段と、
この第2の信号取得手段から得られる電気信号を処理・演算する第2の信号処理手段と、
前記第1、第2の信号処理手段から得られる各処理・演算結果を総合的に処理・演算する総合処理手段と、
前記第1、第2の信号処理手段から得られる各処理・演算結果および前記総合処理手段から得られる処理・演算結果を基に当該紙葉類の真偽を判別する真偽判別手段と、
を具備したことを特徴とする紙葉類の真偽判別装置。 - 赤外励起蛍光体インクにより印刷された印刷部を有した紙葉類の印刷面に対し赤外光を含む光を照射する光源と、
この光源の光照射による前記紙葉類からの透過光を受光して電気信号に変換する赤外光の波長域に限定的に感度を持つ第1の信号取得手段と、
この第1の信号取得手段から得られる電気信号を処理・演算する第1の信号処理手段と、
前記光源の光照射による前記紙葉類からの反射光を受光して電気信号に変換する赤外光の波長域に限定的に感度を持つ第2の信号取得手段と、
この第2の信号取得手段から得られる電気信号を処理・演算する第2の信号処理手段と、
前記第1、第2の信号処理手段から得られる各処理・演算結果を総合的に処理・演算する総合処理手段と、
前記第1、第2の信号処理手段から得られる各処理・演算結果および前記総合処理手段から得られる処理・演算結果を基に当該紙葉類の真偽を判別する真偽判別手段と、
を具備したことを特徴とする紙葉類の真偽判別装置。 - 前記紙葉類を読取位置に順次搬送する搬送手段を有し、
前記第1、第2の信号取得手段は、前記読取位置において前記紙葉類の搬送に同期して電気信号を逐次取得することを特徴とする請求項5または請求項6記載の紙葉類の真偽判別装置。 - 前記第1、第2の信号取得手段は、前記読取位置において前記紙葉類の搬送方向に対して直交方向にライン状に配設された複数の受光素子からなり、ラインごとの電気信号を前記紙葉類の搬送に同期して逐次取得することにより2次元の信号を得ることを特徴とする請求項項5または請求項6記載の紙葉類の真偽判別装置。
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