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JP2007013464A - 映像信号処理装置およびその方法 - Google Patents

映像信号処理装置およびその方法 Download PDF

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JP2007013464A JP2005190449A JP2005190449A JP2007013464A JP 2007013464 A JP2007013464 A JP 2007013464A JP 2005190449 A JP2005190449 A JP 2005190449A JP 2005190449 A JP2005190449 A JP 2005190449A JP 2007013464 A JP2007013464 A JP 2007013464A
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Abstract

【課題】入力映像信号の種類、すなわち、映像ソースの種類、適合表示デバイスの規格の違い、放送受信信号かライン等による入力信号かの違い等が種々異なっても、一定で短いブランキング時間またはフリーズ時間で表示映像の切り換えを行う。
【解決手段】本映像信号処理装置2は、複数の信号処理部21,22,…2Mと、複数の信号処理部の出力に接続されている出力制御部30およびCPU5を有する。出力制御部30およびCPU5は、表示デバイス4に出力すべき映像信号が第1映像信号S1から第2映像信号S2へ切り換わるイベントが発生した場合、少なくとも、第2映像信号S2に対し信号処理部22が行う処理の終了までは、信号処理部21で処理された後の第1映像信号S1を引き続き表示デバイス4に出力する制御を実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、入力した映像信号を処理して表示デバイスに出力する映像信号処理装置および映像信号処理方法の、映像信号切り換え処理時の表示制御(表示デバイスへの映像信号の出力制御)に関する。
テレビジョン受像機等、その他の放送受信機能を有する電子機器において、その受信チャンネルを切り換える操作を行った場合に、新たなチャンネルの映像が表示されるまでの間は、映像信号にブランキング(黒画面処理)を施し、あるいは、映像信号をフリーズ状態にする映像出力制御の方法がとられることが一般的である。この方法では、画乱れがない安定した映像表示状態となる時点で、ブランキングやフリーズ状態を解除することから、表示映像の選局切り換え時の画乱れが視聴者に提示されることがない。
この映像出力制御の方法は、ビデオテープ映像などのアナログビデオ信号、DVD映像、ハイビジョン映像などのデジタルビデオ信号など、種々のソースに応じた映像信号の切り換え時にも、同様に適用できる。
映像出力制御に関し、チャンネル切り換え要求があると、その切り換え処理中は映像信号にブランキング画像を施し、ブランキング画像を表示してから、つぎに表示すべき新たなチャンネルの映像が比較的安定した段階から徐々にブランキングを解除し、該映像を徐々にディスプレイに表示させる技術が知られている(たとえば特許文献1参照)。
この技術が意図するところは、黒画面表示となるブランキング時間を出来るだけ短縮することと、新たな画像を徐々に表示して視聴者の目への負担を軽減することである。
特開2002−218349号公報
本来、ブランキング(あるいはフリーズ状態)はユーザにとって得るものがなく、できる限り短縮したいものである。
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では実質的に切り換え処理を行っている最中はブランキング画像の表示状態となるため、ブランキング時間の短縮が不十分である。
ところで、最近の映像表示機能を有する電子機器は多機能化が進み、アナログチューナ、デジタルチューナなどの放送受信機能のほかに、各種のソースに対応したアナログまたはデジタルの映像信号の入力端子を数多く備える電子機器が登場している。また、映像信号規格の種類、および、映像信号を出力する表示デバイスの種類が多様化し、入力した映像信号を表示デバイスに適合させる解像度変換および画質調整のための処理の必要性も以前より増している。
このため、映像信号を入力してから各種処理を行う時間が増大している。とくに、デジタル放送受信が可能な機器が急速に普及している。デジタル放送受信では、デジタルチューナで受信した後にデコード作業を行う必要があり、この作業に時間がかかる。
したがって、上記特許文献1に記載の方法などのように実質的に信号処理を行う最中にブランキングをかけることにすると、視聴者にとっては意味がないブランキング時間が長くなることが懸念される。
また、デジタル放送受信機能と、アナログコンテンツの受信または入力の機能が同一機器に混在した場合に、デジタル放送受信信号の処理時のブランキング時間が、アナログコンテンツの映像信号処理時より長くなる。このため、上記特許文献1に記載の方法などのように実質的に信号処理を行う最中にブランキングをかけることにすると、表示を切り換える映像信号の組み合わせによっては、ブランキング時間にばらつきが生じる。
本発明が解決しようとする課題は、入力映像信号の種類、すなわち、映像ソースの種類、適合表示デバイスの規格の違い、放送受信信号かライン等による入力信号かの違い等が種々異なっても、一定で短いブランキング時間またはフリーズ時間で表示映像の切り換えを行うことが可能な映像信号処理装置を実現することである。
本発明に係る映像信号処理装置は、入力した映像信号を処理して表示デバイスに出力する映像信号処理装置であって、複数の信号処理部と、前記複数の信号処理部の出力に接続され、前記表示デバイスに出力すべき映像信号が第1映像信号から第2映像信号へ切り換わるイベントが発生した場合、少なくとも、前記第2映像信号に対し一の信号処理部が行う処理の終了までは、他の信号処理部で処理された後の第1映像信号を引き続き前記表示デバイスに出力する出力制御部とを有する。
本発明では好適に、前記出力制御部は、前記一の信号処理部が行う処理が終了して一定時間経過後までは前記処理後の第1映像信号を引き続き出力し、ブランキング画像を出力し、前記ブランキング画像の出力期間中に前記複数の信号処理部から入力される処理後の映像信号を第1映像信号から第2映像信号に切り換え、前記ブランキング画像の出力を解除することにより、処理後の第2映像信号を前記表示デバイスに出力する。
本発明では好適に、前記出力制御部は、前記イベントの発生後に、外部から入力または内部生成した、前記映像切換え処理中であることを報知するOSD画像のデータを前記第1映像信号に合成し、少なくとも、前記第1映像信号の出力を続行している最中に前記表示デバイスに出力する。
本発明では好適に、複数の映像信号の入力コネクタと、前記複数の映像信号の入力コネクタと前記複数の信号処理部との接続関係を切り換えるマルチプレクサ部とをさらに有し、前記映像信号出力部は、少なくとも、前記マルチプレクサ部による前記接続関係の変更確定処理と、前記複数の信号処理部における前記映像切換え処理との終了までは、前記処理後の第1映像信号の出力を続行する。
本発明に係る映像信号処理方法は、入力した映像信号を処理して表示デバイスに出力する映像信号処理方法であって、前記表示デバイスに出力すべき映像信号が第1映像信号から第2映像信号へ切り換わるイベントが発生したことを検出するイベント検出のステップと、前記イベント発生の検出に基づいて、前記第2映像信号に対し処理を実行し、少なくとも当該処理の終了までは、前記第1映像信号を引き続き前記表示デバイスに出力する映像出力制御のステップとを含む。
本発明では好適に、前記映像出力制御のステップが、さらに、前記第2映像信号に対し処理を実行する第1ステップと、前記第1ステップの終了後一定時間経過までは、前記表示デバイスに前記第1映像信号を引き続き出力する第2ステップと、前記表示デバイスへのブランキング画像の出力を開始する第3ステップと、前記ブランキング画像の出力期間中に、つぎに前記表示デバイスに出力すべき映像信号を前記第2映像信号に内部で切り換える第4ステップと、前記ブランキング画像の出力を解除する第5ステップとを含む。
本発明では好適に、外部から入力または内部生成した、前記映像切換え処理中であることを前記第1および第2ステップ期間中に報知するOSD画像のデータを前記第1映像信号に合成するステップをさらに含む。
以上の構成によれば、出力制御部は、映像信号が第1映像信号から第2映像信号へ切り換わるイベントが発生した場合、少なくとも、前記第2映像信号に対し一の信号処理部が行う処理の終了までは、他の信号処理部で処理された後の第1映像信号を引き続き前記表示デバイスに出力する出力制御を実行する。
また出力制御部は、フリーズでも良いが、ブランキングを行う場合は、その画像を少なくとも処理後に出力し、出力信号の切り換えを行った後にブランキング解除を行う。ブランキングを行う期間は、主に出力信号の切り換えの短い時間である。
さらに出力制御部は、イベントが発生すると、OSD画像を出力映像に合成して出力し、切り換え中であることを知らせる。
本発明によれば、入力映像信号の種類、すなわち、映像ソースの種類、適合表示デバイスの規格の違い、放送受信信号かライン等による入力信号かの違い等が種々異なっても、一定で短いブランキング時間(またはフリーズ時間)で表示映像の切り換えを行うことができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、以下では画乱れをマスクする手法が「ブランキング」の場合を例として説明する。ただし「フリーズ」、すなわちマスキング開始時の入力映像信号の画面を静止画として提示すること、および、そのための処理によって、以下の説明におけるブランキング表示と、そのための処理を代替可能である。
[第1実施形態]
図1は、電子機器のブロック図である。この図1は、本実施形態に係る映像信号処理装置を中心とした構成を示す。
図解した電子機器1は、映像信号処理装置2、入力(処理)手段3、表示デバイス(ディスプレイ)4、CPU5および操作部6を有する。
電子機器1が放送受信機能を有する場合は、デジタルまたはアナログのチューナ、デジタル放送信号のデコーダを入力(処理)手段3に含む。また、電子機器1が映像再生(および記録)やカメラ(撮像)の機能を有する場合は、映像の(記録)再生部や撮像信号処理部を入力(処理)手段3に含む。さらに、電子機器1が外部からの様々な規格の映像信号を入力可能な場合は、それらの入力端子(映像信号規格に適合したコネクタ類)を入力(処理)手段3に含む。
なお、電子機器1が上記3つの機能を任意に組み合わせた機能を有する場合は、その機能に適合した上記手段、すなわちチューナ、デコーダ、再生部、撮像信号処理部、及び/又は、入力コネクタを適宜、入力(処理)手段3に含む。
表示デバイス4の種類は任意であり、駆動回路4Aを含む。
CPU5は、当該電子機器1全体のシステムを制御するものであり、映像信号処理装置2の制御端子Tcに接続されている。CPU5に操作部6が接続されている。操作部6は、本体の操作キー、リモートコントローラ、および、その制御信号(リモコン信号)送受信のための手段を含む。
映像信号処理装置2は、たとえばLSIとして実現される信号処理回路である。
映像信号処理装置2は、複数M個の信号処理部21,22,…2Mと、出力制御部30とを有する。出力制御部30は、OSD(On-Screen Display)画像を生成または保持するOSD部31を図示のように内蔵してもよいし、あるいは、映像信号処理装置2の外部からOSD画像を入力してもよい。映像信号処理装置2がCPU32を備える場合は、当該CPU32は当該出力制御部30に含む。
なお、以下の実施形態の説明では、出力制御を含む映像信号処理装置2の制御を、外部のCPU5により実行するものとする。したがって、本実施形態では、本発明の「出力制御部」の概念に、出力制御に関するCPU5の機能が含まれる。
つぎに、動作を説明する。
図1において、映像信号が外部から入力(処理)手段3に入力され、入力(処理)手段3で必要に応じて処理(受信処理、デコード処理、記録および再生処理等)が実行される。入力(処理)手段3からは、M個の映像信号S1,S2,…SMが、映像信号処理装置2の映像入力端子Ti1,Ti2,…,Timから入力され、それぞれ、信号処理部21,22,…2Mに入力される。
以下、説明の簡略化のため、M=2すなわち信号処理部の個数が2の場合で、以降の処理内容を説明する。
図2に、信号処理部が2つの場合に、信号処理部の詳細な構成例と、処理の流れを示す。
第1の信号処理部21、第2の信号処理部22のそれぞれは、映像分離ブロックB1、スケーラB2および画質制御ブロックB3を含む。各信号処理部が行う処理(ブロックの配置)の順序は図示のものに限定されるものではない。
なお、アナログ信号をデジタル信号に変換する必要がある場合は、A/D変換ブロックを信号処理部に含ませてもよいし、A/D変換の機能を図1の入力(処理)手段3に持たせてもよい。
映像分離ブロックB1は、入力した映像信号から映像データを抽出し、抽出した映像データを次の処理ブロックに送る。入力映像信号には、通常、映像データのほかに同期信号を含むブランキング期間の制御信号、その他の信号や情報(デジタルの場合は制御情報やEPG等の付属情報)が含まれるため、この処理では、これらを分離して処理対象の映像データのみ抽出する。分離後の同期信号は、その後の処理に用いられる。
スケーラB2は、入力した映像データを、表示デバイス4に適合した解像度の映像データに、画面サイズでは拡大または縮小となる変換を施す。通常、このとき画像メモリを用いるが、図2において画像メモリは図示を省略している。また、変換処理には、入力画像信号の解像度情報が必要となるが、解像度情報は、それより前の処理、たとえば図1の入力(処理)手段3内のデコーダ、図2の映像分離ブロックB1後の処理(不図示)で取得する。
画質制御ブロックB3は、入力画像信号のソース、表示デバイス4の種類、さらには、ユーザの好みに応じたブライトネス等の画質パラメータを調整する。また、調整後の画質パラメータ値を保持する機能を備えている。
第1の信号処理部21に入力された第1映像信号(図では「Input1」と表記)S1は、第1の信号処理部21にて上記各種処理が施された後、出力制御部30内の混合ブロック(BLEND BLOCK)33に出力される。
同様に、第2の信号処理部22に入力された第2映像信号(図では「Input2」と表記)S2は、第2の信号処理部22にて上記各種処理が施された後、出力制御部30内の混合ブロック33に出力される。
混合ブロック33は、図1のCPU5からの制御を受けて行う4つの機能、すなわち、複数の映像信号を合成して多画面表示を行う機能、OSD部31からのOSD画像を入力映像に混合する機能、入力映像の表示デバイス4に出力すべき映像信号の切り換えの機能、および、ブランキングの機能を備える。
ブランキングは、その画像をOSD部31から入力してもよいし、混合ブロック33内で映像信号レベルを強制的に黒レベルに遷移させることにより実現してもよい。
混合ブロック33が行う上記4つの機能は、図1の操作部6に対するユーザ操作に基づくイベント発生に応じて、CPU5がタイミングを制御する。ここで「イベント」とは、表示デバイス4に表示する映像を切り換えるための処理のトリガとなる状態変化である。イベントとしては、多画面表示と1画面表示との切り換え、OSD表示(メニュー表示)、チューナ選局動作あるいは入力映像信号の変更などを例示できる。
図2の混合ブロック33は、現在の設定(起動直後の初期設定、あるいは、その後のユーザ操作に基づく設定)に応じて、一の映像信号を出力端子Toから表示デバイス4に出力する。このとき仮に他の処理後の映像信号が混合ブロック33の入力に入っている場合でも、この他の映像信号を表示デバイス4に出力しないようにせき止める。
この状態で何らかのイベントが発生すると、入力(処理)手段3および映像信号処理装置2がイベントに応じた処理を実行し、映像信号処理装置2内の混合ブロック33がイベントに応じた映像信号の切り換え動作を実行する。
つぎに、このイベント発生にともなう動作例を、図3のフローチャートに沿って説明する。図3では第1映像信号S1を「信号1」、第2映像信号S2を「信号2」と表記している。
ここでの説明は前記図1および図2を適宜参照し、また図4を用いる。図4は、切り換え処理中をユーザに知らせるためのOSD画像例を示す図である。
ここでイベントとしては、デジタル放送受信のチューナ選局により、第1映像信号S1(信号1)の出力チャンネルから、第2映像信号S2(信号2)の出力チャンネルに切り替わる場合を考える。
図3のステップST1に示すように、イベント発生前の段階では、第1映像信号S1(信号1)が、図2の第1の信号処理部21で処理され混合ブロック33から表示デバイス4に出力されている。このとき、第2の信号処理部22には映像信号が入力されていないとする。
図1のCPU5は、操作部6のユーザ操作を常に監視しており、その操作情報(たとえばリモコン信号)に応じて、イベントの発生および種類を検出する。本例ではイベントが第1映像信号S1(信号1)の出力チャンネルから第2映像信号S2(信号2)の出力チャンネルへの切り換えであることから、そのチャンネル切り換え指示をユーザ操作に基づき、CPU5が検出すると、図3に示す「信号2への切換要求」の発生となる(ステップST2)。
CPU5は、イベント発生に応じて、切り換え表示中であることをユーザに報知するOSD画像の表示指示のコマンドを、図1の出力制御部30に送る。出力制御部30は、その内部のOSD部31にて、たとえば図4(B1)または図4(B3)に示す「切り換え処理中」または「CH1→CH2」の文字を表すOSD画像41を生成または内部のROM等から読み出し、図4(A)のように、出力中の信号1の映像40に合成処理する。これにより、図3のステップST3に示す「OSD表示」が実行される。
またCPU5は、上記イベント発生に応じて、切換指示のコマンドを入力(処理)手段3内のチューナに出力し、そこでイベントに応じた処理を開始させる。これにより、図1の入力(処理)手段3のアンテナで捕捉された電波に対してチューナが選局動作を実行すし、第2映像信号S2を取得する。
取得された第2映像信号S2に対し、図3のステップST4にて「受信デコード処理」が実行される。第2映像信号S2は、ステップST4の前の段階ではTS(Transfer Stream)と称される時系列符号であるが、それには映像データのほかに音声データおよび種々の制御データを含む。受信デコード処理では、まず、TSから映像データを取り出す映像分離処理を実行し、分離された映像データにデコード処理を実行する。この処理後の映像データは、図1の入力(処理)手段3から、図2の第2の信号処理部22に入力され、ここで種々の処理が施される(ステップST5)。
ステップST5の処理としては、図2の第2の信号処理部22におけるスケーラB2および画質制御ブロックB3による処理が例示できる。なお、本例の場合、図1の入力(処理)手段3で映像分離処理は既に実行されていることから、映像分離ブロックB1の処理が実行されることはない。
これらの処理が終了すると、映像データ信号(第2映像信号S2)が図2の混合ブロック33に送られる。混合ブロック33は、処理後の第2映像信号S2が表示映像として安定する待機(WAIT)を所定時間だけ行って(ステップST6)、混合ブロック33の出力をブランキングにする(ステップST7)。このブランキングは、安定した映像信号同士のスイッチングにともなう瞬間的な画乱れをマスキングするものであり、たとえば垂直同期期間Vの2倍程度と短い時間行う。その間に、混合ブロック33から出力すべき映像信号を第1映像信号S1(信号1)から第2映像信号S2(信号2)に内部で切り換え(ステップST8)、その後、ブランキングを解除する(ステップST9)。
ブランキング解除により、図2の混合ブロック33からは第2映像信号S2(信号2)の安定した映像が表示デバイス4に出力される。
なお、図3では、ステップST6(WAIT)後にブランキングをかけたが、ステップST5の処理終了時にブランキングをかけて待機(WAIT)と信号切り換え後に解除するようにしてもよい。
このように本実施形態では、イベント発生から暫くは、第1の信号処理部21の処理を停止させないで、かつ、混合ブロック33の切り換えも行わない。そして、少なくとも第2の信号処理部22で処理が終了するまで、さらに望ましくは、その後に第2映像信号S2が表示映像として安定した状態になるまでは、第1映像信号S1の表示デバイス4への出力を続行する。
第2映像信号S2の処理が終了し、あるいは、その処理後の第2映像信号S2が安定したら、混合ブロック33において、いままで出力していた第1映像信号S1の出力を停止し、代わりに、処理の後の第2映像信号S2を表示デバイス4に出力するように切り換え動作を行う。
この切り換え動作を行うタイミング制御は、ある起点から所定時間の経過に基づいて行われる。起点を決める方法としては、ユーザ操作に基づくイベント開始を起点とする第1の方法、信号を直接検出して起点を決める第2の方法の何れでもよい。
第1の方法では、図1に示すCPU5が、処理回路(入力(処理)手段3および第2の信号処理部22)の性能や遅延量等の既知情報から見積もられる処理時間(および、その処理後の信号が表示映像として安定する待機時間)を動作プログラム上のパラメータとして予め設定している。CPU5は、リモコン信号等を受けたイベント開始から当該処理時間(または、処理時間と待機時間の合計時間)が経過したときに切り換え動作が実行されるように、混合ブロック33にコマンドを発行する。
第2の方法では、CPU5が入力(処理)手段3内のチューナ出力を監視している。選局動作中のチューナ出力レベルは比較的低いが、選局終了に近づくにしたがってチューナ出力レベルが上昇する。CPU5は、このチューナ出力レベルが、ある閾値を超えたときに選局が行われたとして、その時点を起点とする。そしてCPU5は、起点(チャンネル選局時)から、その後の処理回路の性能や遅延量等の既知情報から見積もられる処理時間(および、その処理後の信号が表示映像として安定する待機時間)を動作プログラム上のパラメータとして予め設定している。CPU5は、上記起点(チャンネル選局時)から当該処理時間(または、処理時間と待機時間の合計時間)が経過したときに切り換え動作が実行されるように、混合ブロック33にコマンドを発行する。
第2の方法は、ユーザがチャンネル選局操作を開始してから実際にユーザが見たいチャンネルが最終的に選局されるまでの間の時間が変動するような場合に対応でき、その意味で、第1の方法より優れている。
つまり、ユーザはチャンネル選局を短い時間に何度も行うことがあり、その場合に、最初のユーザ操作の検出を起点として所定時間後にブランキングをかけると、ブランキングをかけた時点ではまだ処理中で、ブランキング解除時点では映像が安定していない場合もありうる。その場合、第2の方法を採ると、ユーザはチャンネル選局を短い時間に何度も行っている間はチューナ出力が低いレベルのままであり、ユーザが見たいチャンネルに選局した後にチューナ出力レベルが上昇することから、そこを起点としての時間設定が可能であり、その結果、ブランキングおよびその解除のタイミングが意図したものからずれることが防止できる。
なお、第1の方法においても、何度もユーザ操作が繰り返される場合を考慮して、CPU5が、ある時間幅で操作の確定待ち時間を設定し、ユーザ操作が行われなくなって確定待ち時間が経過して初めて、最後のユーザ操作を起点と決定すると、第2の方法と同様に、ブランキングおよびその解除のタイミング制御を正確に行うことができる。
また、ユーザが比較的ゆっくりと選局画面の映像を確認しながら選局動作を繰り返す場合に、ブランキングが解除されて選局したチャネルの映像(上記例では第2映像信号S2)が表示デバイス4に表示されてから、第1映像信号S1を表示していた元のチャネルに戻す場合が考えられる。この場合、図2の第1の信号処理部21における第1映像信号S1の処理は全て終了しているから、2V(V:垂直同期期間)程度のブランキングを経て直ぐに、元の第1映像信号S1の映像表示が可能である。
本実施形態では、入力切換時のブランキングが、前後の設定とは関係なく映像をスイッチングする際に必要となるブランキングのみになるため、ブランキングタイムを最短で約16[msec]、最大でも40[msec]程度に短縮できる。また、切り換え処理中は、その旨を報知するOSD画像が表示されるため、ユーザが、応答性が悪いと誤って判断してチャネル切換操作を繰り返すことがない。ユーザはブランキングまでは、切り換え前の映像を安心して観ることができ、この間、意味のある情報を画面から得ることとなる。
[第2実施形態]
図5は、本実施形態の電子機器のブロック図である。
図5が図1と異なるのは、映像信号処理装置2内にマルチプレクサ(MPX)50を付加している点である。
図6は、入力(処理)手段3の構成例を示す図である。
図解した入力(処理)手段3は、アンテナ34、デジタルチューナ(D Tuner)35、アナログチューナ(A Tuner)36、デコーダ37および映像信号(「InputX」で表記)の入力コネクタ38を有する。また、とくに図解していないが、入力(処理)手段3は、その他のコネクタや処理部も多数有するものとする。
マルチプレクサ50は、N個の入力とM個の出力をCPU5の制御を受けて任意に切り換えて接続状態を変更するものである。マルチプレクサ50を設けると、入力信号のチャネル数Nが大きい場合でも、出力信号のチャネル数MをNより小さくし、それにより図5に示す信号処理部21,22,…2Mの数を減らすことができる。
言い換えると、図1の構成では入力信号チャネル数だけ信号処理部21,22,…2Mを設ける必要があったが、表示デバイス4は一つであり、実際に信号が入力されているチャネル数はNより少ない使い方が一般的である。このため、実際に動作しない信号処理部が常に存在することになり無駄が大きい。本実施形態では、マルチプレクサ50を追加することで信号処理部の数を減らし、全体として回路規模の縮小を図っている。
図7(A)に、第2実施形態のイベント発生時の処理フローを示す。
図7(A)が図3と異なる点は、受信・デコード処理(ステップST4)およびその他の処理(ステップST5)に代えて、マルチプレクサ50の接続設定(MPX設定)のステップST11と信号処理のステップST12を設けていることである。なお、図3の受信・デコード処理(ステップST4)は、図7(A)の信号処理(ステップST12)に含まれることから、実質的には、MPX設定(ステップST11)の追加となっている。
他のステップ、とくにブランキングの仕方そのものは第1実施形態と同じであり、ここでの説明を省略する。
図7(B)に比較例を示す。
比較例では、とくに非常に時間がかかる信号処理のステップST12がブランキングとなっているため、ユーザにとって無意味なブランキング時間が長い。
本実施形態も、第1実施形態と同様、このブランキング時間の短縮、OSD画像により報知によるユーザフレンド性の向上という利点がある。
なお、上記説明では、チューナ選局の場合を具体的な説明として用いたが、入力ソースが、たとえばビデオテープレコーダからDVD再生機に変更される場合には、受信・デコード処理は不要な点が異なるがほぼ同様にして動作可能である。その場合、切り換え処理中を示すOSD画像は、図4(B2)に示す「VTR→DVD」を用いることができる。なお、入力ソースは、この例に限らない。入力ソース変更の場合は、前述したタイミング制御に関する第1の方法を採用する。
第1実施形態の電子機器のブロック図である。 信号処理部の詳細な構成例と処理の流れを示す図である。 第1実施形態でイベント発生にともなう動作を示すフローチャートである。 (A)〜(B3)はOSD画像例を示す図である。 第2実施形態の電子機器のブロック図である。 入力(処理)手段の構成例をマルチプレクサとともに示す図である。 (A)は第2実施形態でイベント発生にともなう動作を示すフローチャートである。(B)は比較例の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1…電子機器、2…映像信号処理装置、3…入力(処理)手段、4…表示デバイス、5…CPU、6…操作部、21…第1の信号処理部、22…第2の信号処理部、31…OSD部、50…マルチプレクサ部

Claims (9)

  1. 入力した映像信号を処理して表示デバイスに出力する映像信号処理装置であって、
    複数の信号処理部と、
    前記複数の信号処理部の出力に接続され、前記表示デバイスに出力すべき映像信号が第1映像信号から第2映像信号へ切り換わるイベントが発生した場合、少なくとも、前記第2映像信号に対し一の信号処理部が行う処理の終了までは、他の信号処理部で処理された後の第1映像信号を引き続き前記表示デバイスに出力する出力制御部と
    を有する映像信号処理装置。
  2. 前記出力制御部は、前記一の信号処理部が行う処理が終了して一定時間経過後までは前記処理後の第1映像信号を引き続き出力し、ブランキング画像を出力し、前記ブランキング画像の出力期間中に前記複数の信号処理部から入力される処理後の映像信号を第1映像信号から第2映像信号に切り換え、前記ブランキング画像の出力を解除することにより、処理後の第2映像信号を前記表示デバイスに出力する
    請求項1に記載の映像信号処理装置。
  3. 前記出力制御部は、前記イベントの発生後に、外部から入力または内部生成した、前記映像切換え処理中であることを報知するOSD画像のデータを前記第1映像信号に合成し、少なくとも、前記第1映像信号の出力を続行している最中に前記表示デバイスに出力する
    請求項1に記載の映像信号処理装置。
  4. 複数の映像信号の入力コネクタと、
    前記複数の映像信号の入力コネクタと前記複数の信号処理部との接続関係を切り換えるマルチプレクサ部とをさらに有し、
    前記映像信号出力部は、少なくとも、前記マルチプレクサ部による前記接続関係の変更確定処理と、前記複数の信号処理部における前記映像切換え処理との終了までは、前記処理後の第1映像信号の出力を続行する
    請求項1に記載の映像信号処理装置。
  5. 制御端子をさらに有し、
    前記出力制御部は、ユーザ操作に基づく前記イベントの開始信号を制御端子経由で受けてから所定時間経過までは、前記処理後の第1映像信号の出力を続行する
    請求項1に記載の映像信号処理装置。
  6. 制御端子をさらに有し、
    前記イベントが受信映像の選局動作によるチャネル切換の場合に、前記出力制御部は、ユーザ操作に基づく前記チャンネル切換後の入力映像信号レベルの推移を制御端子経由でモニタし、前記入力映像信号レベルに基づいて前記処理後の第1映像信号の出力続行を制御する
    請求項1に記載の映像信号処理装置。
  7. 入力した映像信号を処理して表示デバイスに出力する映像信号処理方法であって、
    前記表示デバイスに出力すべき映像信号が第1映像信号から第2映像信号へ切り換わるイベントが発生したことを検出するイベント検出のステップと、
    前記イベント発生の検出に基づいて、前記第2映像信号に対し処理を実行し、少なくとも当該処理の終了までは、前記第1映像信号を引き続き前記表示デバイスに出力する映像出力制御のステップと
    を含む映像信号処理方法。
  8. 前記映像出力制御のステップが、さらに、
    前記第2映像信号に対し処理を実行する第1ステップと、
    前記第1ステップの終了後一定時間経過までは、前記表示デバイスに前記第1映像信号を引き続き出力する第2ステップと、
    前記表示デバイスへのブランキング画像の出力を開始する第3ステップと、
    前記ブランキング画像の出力期間中に、つぎに前記表示デバイスに出力すべき映像信号を前記第2映像信号に内部で切り換える第4ステップと、
    前記ブランキング画像の出力を解除する第5ステップと
    を含む請求項7に記載の映像信号処理方法。
  9. 外部から入力または内部生成した、前記映像切換え処理中であることを前記第1および第2ステップ期間中に報知するOSD画像のデータを前記第1映像信号に合成するステップをさらに含む
    請求項7に記載の映像信号処理方法。
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