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JP2007086389A - 含水性ソフトコンタクトレンズ - Google Patents

含水性ソフトコンタクトレンズ Download PDF

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JP2007086389A JP2005274938A JP2005274938A JP2007086389A JP 2007086389 A JP2007086389 A JP 2007086389A JP 2005274938 A JP2005274938 A JP 2005274938A JP 2005274938 A JP2005274938 A JP 2005274938A JP 2007086389 A JP2007086389 A JP 2007086389A
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Abstract

【課題】高い含水性を有し、且つ透明性、柔軟性及び耐防汚性にも優れる含水性ソフトコンタクトレンズを提供すること。
【解決手段】本発明の含水性ソフトコンタクトレンズは、式(1)で表されるウレタン結合含有ジオール(メタ)アクリレート化合物、更に必要に応じて分子内に2個以上の重合基を有する架橋性モノマー及び/又は分子内に水酸基を有するモノマーを含有する原料モノマーを重合して得た重合体を含む。
【化1】
Figure 2007086389

(R1:H、-CH3、R2:-(CH2)n-、R3:-(CH2)m-、n:1〜4、m:1〜8、(AO):C2〜4のオキシアルキレン基、x:0〜1000)
【選択図】 なし

Description

本発明は、高い含水性を有し、且つ透明性、柔軟性にも優れる含水性ソフトコンタクトレンズに関する。
親水性モノマーを主成分とする含水性ソフトコンタクトレンズ(以下、SCLと略記する)は、メチルメタクリレート、シロキサニルアルキルメタクリレート等の疎水性モノマーを主成分とする非含水性ハードコンタクトレンズに比べ、目になじみやすく、装用感に優れるという特徴を有している。この親水性モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルメタクリレートを主成分とするポリマーが古くから知られているが、耐熱性、機械的強度や安定性には優れるものの、含水率が低いため酸素透過率(Dk値)が低く、装用感もSCLとしては満足できるものではなかった。
このため、含水性を高めるためより親水性の高いモノマー、例えば、N-ビニルピロリドン、メタクリル酸やN,N-ジメチルアクリルアミドを共重合させた重合体が提案されている。しかし、いずれもSCLとしての機械的強度の低下、繰り返し加熱処理による劣化や涙液による汚れがレンズへ付着しやすいという課題があった。
そこで、最近では2−ヒドロキシエチルメタクリレートより親水性を高めたソフトコンタクトレンズが特許文献1〜3において提案され、またモノマーとして特許文献4には、グリセリルメタクリレートを用いる材料が提案されている。しかし、これら既存のモノマーでは、含水率を向上させたSCLを提供することはできるが、柔軟性や、破損し易い等の問題点を有している。
特開平10−177152号公報 特開2000−111847号公報 特開2001−142034号公報 特開昭58−009121号公報
本発明の課題は、高い含水性を有し、且つ透明性、柔軟性及び耐防汚性にも優れる含水性ソフトコンタクトレンズを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を進めた結果、分子構造中に親水性の(メタ)アクリレート基及び親水性のウレタン結合と、複数のヒドロキシ基を併せ持つウレタン結合含有ジオール(メタ)アクリレート化合物を含む重合体が上記課題を解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明によれば、式(1)で表されるウレタン結合含有ジオール(メタ)アクリレート化合物(以下、化合物(1)という)を含有する原料モノマーを重合して得た重合体を含む含水性ソフトコンタクトレンズ(以下、SCLと略記する)が提供される。
Figure 2007086389
(式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は−(CH2)n−で示される基、R3は−(CH2)m−で示される基を示す。ここで、nは1〜4、mは1〜8の整数である。AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、xは0〜1000の整数である。)
本発明のSCLは、(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に、親水性のウレタン結合及びヒドロキシ基を併せ持つ化合物(1)を含む原料モノマーを重合した重合体を含むので、目の角膜に十分な酸素を供給することができ、また優れた柔軟性、破壊伸びも有しているため装着感、取扱いが良好になり、さらには耐熱性に優れるので加熱滅菌処理しても変形が起きず、優れた防汚性も有する。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明に用いる化合物(1)は、前記式(1)で示されるウレタン結合含有ジオール(メタ)アクリレート化合物である。式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、光重合性の高さの観点からは水素原子が好ましい。R2は−(CH2)n−を示し、nは1〜4の整数である。R2は具体的に−CH2−、−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2CH2−のいずれかであり、入手のし易さから−CH2CH2−が好ましい。R3は−(CH2)m−を示し、mは1〜8の整数である。R3としては、例えば、−CH2−、−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−、−CH2CH2CH2CH2−等が挙げられ、入手のし易さから−CH2−が好ましい。(AO)Xの(AO)は炭素数2〜4のオキシアルキレン基を示し、xは0〜1000の整数である。xが0でない(AO)Xとしては、例えば、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基からなる重合物残基のいずれかであり、合成し易さからxが0〜500のオキシエチレン基又はその重合物残基であることが好ましい。
前記化合物(1)としては、例えば、グリセリル−1−メタクリロイルオキシエチルウレタン、3,4−ジヒドロキシブチル−1−メタクリロイルオキシエチルウレタン、5,6−ジヒドロキシヘキシル−1−メタクリロイルオキシエチルウレタン、グリセリン(−モノポリエチレングリコール−1−メタクリロイルオキシエチルウレタン、グリセリン(−モノポリプロピレングリコール−1−メタクリロイルオキシエチルウレタン等が挙げられ、合成のし易さからグリセリル−1−メタクリロイルオキシエチルウレタンが好ましく挙げられる。
本発明に用いる化合物(1)を調製するには、例えば、環状ケタールと(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシアナートとをウレタン化反応させた後、これを触媒の存在下に水含有溶媒中で加水開環反応させる方法等により得ることができる。
前記環状ケタールとしては、例えば、2,3−o−イソプロピリデングリセロール、3,4−o−イソプロピリデンブタノール、5,6−o−イソプロピリデンヘキサノール、2,3−o−sec−ブチリデングリセロール、3,4−o−sec−ブチリデンブタノール、5,6−o−sec−ブチリデンヘキサノール、2,3−o−イソプロピリデングリセリン(−モノポリエチレングリコール、2,3−o−イソプロピリデングリセリン(−モノポリプロピレングリコール等が挙げられ、反応の容易さの点からは2,3−o−イソプロピリデングリセロールが好ましく挙げられる。
前記(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシアナートとしては、例えば、メタクリロイルオキシエチルイソシアナート、メタクリロイルオキシプロピルイソシアナート等が挙げられ、入手の容易さの点からメタクリロイルオキシエチルイソシアナートが好ましく挙げられる。このようなイソシアナートは、市販品を用いても良いが、公知の合成方法を屈指することにより既知の原料から合成したものを用いても良い。
本発明に用いる化合物(1)を調製する他の方法として、例えば、前記(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシアナートと、グリセリン、グリセリン(−モノポリエチレングリコールやグリセリン(−モノポリプロピレングリコールとを、ウレタン化反応させる方法も挙げられる。
前記ウレタン化反応は、触媒を用いなくても進行するが、反応時間を短縮できる点から、ウレタン化反応用触媒を用いて、反応温度0〜100℃、反応時間は6〜24時間程度で行うことができる。
本発明に用いる重合体は、前記化合物(1)を含有する原料モノマーを重合して得た重合体であり、該重合体の分子量は通常、重量平均分子量で5000以上であれば使用できる。
原料モノマーにおいて、化合物(1)の含有割合は、通常5〜100質量%、好ましくは10〜95質量%である。5質量%未満では、所望の効果が得られない恐れがある。
前記原料モノマーは、得られる含水性ソフトコンタクトレンズの形状安定性をより向上させるために、分子内に2個以上の重合基を有する架橋性モノマーを含むことが好ましい。
架橋性モノマーとしては、多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート、ポリウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられ、具体的には例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレンジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等のジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールと(メタ)アクリル酸との多価エステル等の1種又は2種以上の混合物が挙げられる。
原料モノマーに前記架橋性モノマーを含有させる場合の割合は、原料モノマー中、通常0.1〜10質量%が適当である。0.1質量%未満では、形状安定性や機械的強度改善効果が得られない恐れがあり、また、10質量%を超えると、SCLの含水率や柔軟性が低下する恐れがある。
前記原料モノマーは、前記化合物(1)の粘度を低下させることによる操作性を向上させるために、分子内に水酸基を有するモノマーを含むことが好ましい。
分子内に水酸基を有するモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル等が挙げられ、入手性の観点から2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが好ましく挙げられる。
原料モノマーに前記分子内に水酸基を有するモノマーを含有させる場合の割合は、原料モノマー中、通常5〜95質量%が適当である。5質量%未満では、前記原料モノマーの粘度改善効果が得られない恐れがあり、また、95質量%を超えると、SCLの柔軟性、破壊伸びが低下する恐れがある。
前記原料モノマーは、化合物(1)単独、更に化合物(1)と前記架橋性モノマー及び/又は前記分子内に水酸基を有するモノマーとの混合物、更にはこれら以外に共重合が可能な他のモノマーとの混合物であってもよい。
前記他の単量体としては、例えば、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロイルオキシエチルホスフェート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、フッ素含有(メタ)アクリレート、シリコン含有(メタ)アクリレート等の各種(メタ)アクリル酸エステル、メチルビニルエーテル等の各種ビニルエーテル、N−ビニルピロリドン、アクリルアミド、N,N'−ジメチルアクリルアミド、(メタ)アクリル酸、アクリロニトリル、酢酸ビニル、ビニルスルホン酸ナトリウム、スチレン、クロロスチレン、イタコン酸、イタコン酸エステル、フマル酸、フマル酸エステル、マレイン酸、マレイン酸エステル等の各種ラジカル重合性モノマーの1種又は2種以上の混合物が挙げられる。
原料モノマーに前記他のモノマーを含有させる場合の割合は、任意であって所望の効果を得るために適宜選択できるが、化合物(1)の性能を引き出すために、原料モノマー中、通常40質量%以下、好ましくは30質量%以下である。
本発明において、前記原料モノマーの重合は、ラジカル重合又は光重合により行うことができる。ラジカル重合は、ラジカル開始剤を用いて行うことができる。
ラジカル開始剤としては、例えば、過酸化ベンソイル、t−ブチルパーオキシネオデカノエート等の有機過酸化物;2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビスイソ酪酸ジメチル等のアゾ化合物が挙げられる。
ラジカル開始剤の使用量は、全原料モノマー100質量部に対して、通常0.1〜5.0質量部が好ましい。
重合温度及び重合時間は、ラジカル開始剤の種類や他の単量体の有無や種類等によって適宜選択して決定することができる。重合温度は、好ましくは室温〜150℃、重合時間は、0.1〜48時間程度が適当で、必要に応じて昇温、冷却をプログラムして行う方法も選択される。
前記光重合は、例えば、波長254nmの紫外線(UV)又は加速電圧150〜300kVの電子線(EB)照射等により実施することができる。この際、光重合開始剤の使用は任意であるが、反応時間の点からは使用することが好ましい。
光重合開始剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルフェニルケトン等が挙げられるが、溶解性等の点から2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノンが好ましく挙げられる。
本発明のSCLを調製するには、前記原料モノマーを、例えば、不活性ガスで置換又はそのままで、ガラス管或いはプロピレン製やテフロン(登録商標)製の管、シートやレンズ形状のモールド中に仕込み、前記重合条件で、ラジカル重合又は光重合させて硬化させ、得られる硬化物を、機械加工をする方法、レンズ形状のモールドを使用する場合はそのままで、成型した後、生理的食塩水、水、水溶性溶剤等で処理、浸漬、膨潤することにより調製することができる。
本発明のSCLは、上記重合体を含むので、含水率が通常20質量%以上、好ましくは20〜80質量%、35℃、生理的食塩中で酸素透過係数が、通常10×10-11cc(STP)cm/cm2・sec以上、好ましくは15〜30×10-11cc(STP)cm/cm2・sec、後述する実施例に示す試験方法による弾性率が通常0.2MPa以上、好ましくは0.3〜0.8MPa、後述する実施例に示す試験方法による破壊伸びが、通常250%以上、好ましくは300%以上、後述する実施例に示す試験方法による耐防汚性が通常10.0μg/cm2以下、好ましくは5.0μg/cm2以下の全ての性能を満たすことができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
合成例1
ナス型フラスコに、2,3−o−イソプロピリデングリセロール6.60g及びピリジン1mlを加え、メタクリロイルオキシエチルイソシアナート7.37g(昭和電工(株)製)を秤取って、滴下ロート及びカルシウム管を装着した。室温、遮光下において、メタクリロイルオキシエチルイソシアナートをゆっくりと滴下した。50℃に設定したオイルバス中で7時間反応させた。反応終了後、ピリジン及び過剰の2,3−o−イソプロピリデングリセロールを減圧留去することにより、収量12.7g、収率93%で、白色固体の2,3−o−イソプロピリデングリセリル−1−メタクリロイルオキシエチルウレタンを得た。1H-NMRの測定結果を以下に示す。
1H-NMR(CDCl3) 1.3−1.5ppm,d,CH 3(6H) 1.9ppm,s,CH2=CH(CH 3)(3H) 3.4−4.4ppm,m,OCH 2CH 2NH CH 2CHCH 2(9H) 5.1ppm,s,NH(1H) 5.6,6.1ppm,s,CH 2=C(CH3)(2H)
次に得られた2,3−o−イソプロピリデングリセリル−1−メタクリロイルオキシエチルウレタン1.0gにメタノール3.9ml及び4Nの塩酸100μlを加え、室温下30分間攪拌反応させたところ、懸濁液が透明溶液となった。更に60分間攪拌反応させた後、減圧乾燥により収量852mgで無色粘性液体のグリセリル−1−メタクリロイルオキシエチルウレタン(以下、GMUと略記する)を得た。1H-NMRの測定結果を以下に示す。
1H-NMR(D2O) 1.8ppm,s,CH2=CH(CH 3)(3H) 3.3−4.2ppm,m,OCH 2CH 2NH CH 2CHCH 2(9H) 5.6,6.0ppm,s,CH 2=C(CH3)(2H)
得られた生成物をHPLC(溶離液:水/アセトニトリル=4/6(v/v)、カラム:ODS、検出器:UV(220nm)、送液速度:1.0ml/分、カラム槽温度:40℃)により分析した結果、得られたグリセリル−1−メタクリロイルオキシエチルウレタンの純度は98%以上であることが分かった。
合成例2
2,3−o−イソプロピリデングリセロールの代わりに2,3−o−イソプロピリデングリセリン(−モノポリエチレングリコールを用いた以外は合成例1と同様の操作を行ない、収量21.3g、収率96%で、白色固体の2,3−o−イソプロピリデングリセリン(−モノポリエチレングリコール−1−メタクリロイルオキシエチルウレタンを得た。1H-NMRの測定結果を以下に示す。
1H-NMR(CDCl3) 1.3−1.5ppm,d,CH 3(6H) 1.9ppm,s,CH2=CH(CH 3)(3H) 3.4−4.5ppm,m,OCH 2CH 2NH (CH 2CH 2O)48 CH 2CHCH 2(201H) 5.1ppm,s,NH(1H) 5.6,6.1ppm,s,CH 2=C(CH3)(2H)
次いで、得られた生成物2,3−o−イソプロピリデングリセリン(−モノポリエチレングリコール−1−メタクリロイルオキシエチルウレタンを用いた以外は合成例1と同様の操作を行ない、収量831mgで、白色固体のグリセリル(−モノポリエチレングリコール−1−メタクリロイルオキシエチルウレタン(以下、PEMUと略記する)を得た。1H-NMRの測定結果を以下に示す。
1H-NMR(D2O) 1.9ppm,s,CH2=CH(CH 3)(3H) 3.4−4.4ppm,m,OCH 2CH 2NH (CH 2CH 2O)48 CH 2CHCH 2(201H) 5.1ppm,s,NH(1H) 5.6,6.1ppm,s,CH 2=C(CH3)(2H)
更に得られた生成物を合成例1と同様にHPLCにより分析した結果、得られたグリセリル(−モノポリエチレングリコール−1−メタクリロイルオキシエチルウレタンの純度は96%以上であることが分かった。
実施例1
原料モノマーとしての、合成例1で調製したGMU19.0g及びトリエチレングリコールジメタクリレート1.0gと、ラジカル開始剤としてのt−ブチルペルオキシピバレート0.1gとを試験管型に注入し、系内を窒素置換、脱気を繰り返した後溶封して加熱硬化させた。加熱は恒温槽中で40℃から120℃まで50時間昇温して行い、硬化終了後無色透明の重合体を得た。得られた重合体は通常の切削、研磨を行い、更に生理的食塩水に浸漬して、膨潤したSCLを得た。得られたSCLは、以下に示す評価を行った。結果を表1に示す。
<含水率>
飽和含水状態の重量をW1、乾燥状態の重量をW2とし、(W1−W2)/W1×100から算出した(質量%)。
<酸素透過係数>
製科研式フィルム酸素透過測定装置を用いて、35℃、生理的食塩中で酸素透過係数を測定した。
<弾性率、破壊伸び>
中心部がくびれたアレー状の平板を試験片として20℃の生理的食塩水に浸漬後、60mm/分の速度で試験した。弾性率の算出方法は伸び率が2%時の応力とし、破壊伸びについては破断時の伸び率とした。
<耐防汚性>
卵白リゾチーム0.5質量%の生理的食塩水中にSCLを入れ、60℃で2時間処理後、生理食塩水で洗浄後、280nmのUV吸光度を測定し、吸着した蛋白量を測定した。
実施例2
原料モノマーにおけるGMUをPEMUに代えた以外は、実施例1と同様の操作を行い、無色透明の重合体を得、膨潤してSCLを得た。得られたSCLについて、実施例1同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例3
原料モノマーとしてのGMU12.0g、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(以下、HEMAと略記する)7.9g及びアリルメタクリレート0.1gと、ラジカル開始剤としてのt−ブチルペルオキシピバレート0.1gとを試験管型に注入した以外は、実施例1と同様の操作を行い、無色透明の重合体を得、膨潤してSCLを得た。得られたSCLについて、実施例1同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例4
原料モノマーとしてGMU6.0g、HEMA13.9g、エチレングリコールジメタアクリレート(以下、EGMAと略記する)0.1gの混合物を用いた以外、実施例1と同様の操作を行い、無色透明の重合体を得た後、膨潤したSCLを得た。得られたSCLについて、実施例1同様に評価を行った。結果を表1に示す。
実施例5
原料モノマーとしてのGMU12.0g、HEMA7.9g、アリルメタクリレート0.1gと、光重合剤としての2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン0.05gとからなる混合物の一部を石英ガラス製の四面透過セルに加え、アルゴン雰囲気下、400W高圧水銀ランプを用いてUV光を2分間照射した。得られた重合体を用いて、実施例1同様に処理しSCLを作製後、性能評価を行った。結果を表1に示す。
実施例6〜8
GMUの代わりにPEMUを用いた以外は実施例3〜4と同様に硬化重合を行い、性能評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2007086389
比較例1〜4
表2に示す組成の原料モノマー及ぶ重合開始剤を用い、比較例1、2及び4は実施例1と同様に、比較例3は実施例5と同様に重合体を得、該重合体を用いてSCLを作製し、性能評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 2007086389

Claims (2)

  1. 式(1)で表されるウレタン結合含有ジオール(メタ)アクリレート化合物を含有する原料モノマーを重合して得た重合体を含む含水性ソフトコンタクトレンズ。
    Figure 2007086389
    (式中、R1は水素原子又はメチル基、R2は−(CH2)n−で示される基、R3は−(CH2)m−で示される基を示す。ここで、nは1〜4、mは1〜8の整数である。AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、xは0〜1000の整数である。)
  2. 原料モノマーが、分子内に2個以上の重合基を有する架橋性モノマー及び/又は分子内に水酸基を有するモノマーを含む請求項1記載の含水性ソフトコンタクトレンズ。
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