JP2007077411A - 疲労強度および摩耗特性にすぐれた機械構造部品とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】鋼製の機械構造部品であって、窒化処理とそれに続く高周波焼入れからなる表面処理を行って製品にするものにおいて、曲げ疲労強度および摩耗特性、とくに耐ピッティング疲労特性や面圧強度がすぐれたものを提供する。
【解決手段】重量%で、C:0.1〜0.6%、Si:0.03〜1.5%、Mn:0.01〜2.0%、S:0.005〜0.025%およびCr:0.1〜3.0%を含有し、残部がFe合金組成を有する鋼を成形し、600℃以上の温度で窒化処理を施し、生成した化合物層の厚さが5μm以下、窒化層の深さが0.2mm以上、表面から深さ0.05mmの位置における窒素濃度が0.3〜2.5重量%の窒化層を形成し、ついで、窒化層部分がオーステナイト化する条件で高周波焼入れを行なう。
【選択図】 なし
【解決手段】重量%で、C:0.1〜0.6%、Si:0.03〜1.5%、Mn:0.01〜2.0%、S:0.005〜0.025%およびCr:0.1〜3.0%を含有し、残部がFe合金組成を有する鋼を成形し、600℃以上の温度で窒化処理を施し、生成した化合物層の厚さが5μm以下、窒化層の深さが0.2mm以上、表面から深さ0.05mmの位置における窒素濃度が0.3〜2.5重量%の窒化層を形成し、ついで、窒化層部分がオーステナイト化する条件で高周波焼入れを行なう。
【選択図】 なし
Description
本発明は、疲労強度および摩耗特性にすぐれた機械構造部品と、窒化および高周波焼入れを伴う、機械構造部品の製造方法に関する。
機械構造部品の機械的特性のうち、面圧強度、曲げ疲労強度、ねじり疲労強度など表面の性質が関係する特性を向上させることを目的として、部品の表面に対する硬化処理が、しばしば行なわれている。たとえば、C含有量を0.13〜0.23%という低い値に抑えた肌焼鋼に対して浸炭または浸炭窒化処理を施すことによって、耐摩耗性や疲労強度を高めた部品を得ることがよく行なわれており、そのほか、窒化処理(方法としてはタフトライド法、ガス軟窒化、イオン窒化などがある)や高周波焼入れも採用される。
これらの表面処理法は、それぞれ一長一短があり、目的に応じて選択すべきであるが、ひとつの処理では所望の特性改善ができないことがある。たとえば、従来の窒化処理では、硬化層深さが浅いため、曲げ疲労強度が十分に高くならない。一方、高周波焼入れだけでは、表面硬さが低いし、焼戻し軟化抵抗も低いため、転動疲労強度が不足である。浸炭処理は高周波焼入れにより高い表面硬さを与えるが、焼戻し軟化抵抗が低いから、転動疲労強度に限界があるという点では、高周波焼入れと同様である。
そこで、二以上の表面処理を組み合わせて実施することが試みられている。一例を挙げれば、窒化処理の後に高周波焼入れを行なうという提案であって(特許文献1)、どちらか単独では達成できない硬化層の硬さと深さとが実現し、すぐれた機械的特性が得られる。しかし、この組み合わせにおいても、窒化後の化合物層が、高周波焼入れによって多量の残留オーステナイトを表層に生成させて、十分な機械的特性を発揮できないという問題がある。
特開平7−90364(特許3405468)
本発明の目的は、窒化処理に続いて高周波焼入れを行なうことからなる鋼製の機械構造部品の表面処理において、既知の技術の欠点を解消し、曲げ疲労強度および摩耗特性、とくに耐ピッティング疲労特性ないし面圧強度が、従来よりもすぐれた機械構造部品を提供すること、および、そのような機械構造部品の製造方法を提供することにある。
本発明の疲労強度および摩耗特性がすぐれた機械構造部品は、重量%で、C:0.1〜0.6%、Si:0.03〜1.5%、Mn:0.01〜2.0%、S:0.005〜0.025%およびCr:0.1〜3.0%を含有し、残部がFeおよび不可避な不純物からなる合金組成を有する鋼を、機械構造部品の形状に成形し、窒化処理および高周波焼入れを行なって得たものであって、化合物層の厚さが2μm以下、硬化深さが0.5mm以上、表面から深さ0.05mmの位置における硬さが800HV以上であり、表面から0.2mmの深さに至る層の残留オーステナイトが20体積%以下であることを特徴とする。
本発明の機械構造部品は、窒化により生じた化合物層の厚さを5μm以下としたことにより、表面層に存在するNの量が制限され、その結果、高周波焼き入れ後に表面から0.2mmの深さに至る層の残留オーステナイトが20体積%以下の少量となって、表面から深さ0.05mmの位置における硬さが800HV以上と、高く保たれる。硬化深さが0.5mm以上と深く、深い位置まで高いN濃度が確保されているから、曲げ疲労強度が高く、面圧強度も高い。これらの作用があいまって、本発明の機械構造部品は、すぐれた疲労強度と摩耗特性を発揮する。
この機械構造部品は、材料として、上記した諸成分に加えて、重量%で、Al:0.02〜1.0%、V:0.05〜1.0%、Mo:0.05〜1.0%、Ti:0.005〜1.0%、Nb:0.1%以下およびZr:0.1%以下の1種または2種以上を含有する合金組成を有する鋼を使用して製造することができる。
本発明の、面圧強度および曲げ疲労強度がすぐれた機械構造部品の製造方法は、上述した基本的な合金組成の鋼、すなわち、重量%で、C:0.1〜0.6%、Si:0.03〜1.5%、Mn:0.01〜2.0%、S:0.005〜0.025%およびCr:0.1〜3.0%を含有し、残部がFeおよび不可避な不純物からなる合金組成を有する鋼を材料とするにしても、また、変更態様の合金組成を有する鋼、すなわち、上記の諸成分に加えてさらに、重量%で、Al:0.02〜1.0%、V:0.05〜1.0%、Mo:0.05〜1.0%、Ti:0.005〜1.0%、Nb:0.1%以下およびZr:0.1%以下の1種または2種以上を含有する合金組成を有する鋼を材料とするにしても、600℃以下の温度で窒化処理を施し、窒化により生成した化合物層の厚さが5μm以下、窒化層の深さが0.2mm以上、表面から深さ0.05mmの位置における窒素濃度が0.3〜2.5重量%の窒化層を形成し、ついで、窒化層部分がオーステナイト化する条件で高周波焼入れを行なうことを特徴とする。
本発明において、機械構造部品の材料とする鋼の合金組成を上記のようにえらんだ理由は、つぎのとおりである。
C:0.1〜0.6%
Cは、部品に要求される強度を確保するための内部硬さを与える成分であり、この目的のために、0.1%以上の存在が必要である。他方、多量のCは、鍛造または圧延−溶体化処理後の硬さを過度に高めて加工性を低下させるため、0.6%の添加を上限とする。
C:0.1〜0.6%
Cは、部品に要求される強度を確保するための内部硬さを与える成分であり、この目的のために、0.1%以上の存在が必要である。他方、多量のCは、鍛造または圧延−溶体化処理後の硬さを過度に高めて加工性を低下させるため、0.6%の添加を上限とする。
Si:0.03〜1.5%
Siは、鋼の溶製時に脱酸および脱硫剤として作用するとともに、焼戻し軟化抵抗を高めて、転動寿命を向上させる作用がある。この作用を得るためには、0.03%以上のSiを添加する必要がある。過大な量になると、加工性や靱性の低下を招くので、1.5%以下の添加に止める。
Siは、鋼の溶製時に脱酸および脱硫剤として作用するとともに、焼戻し軟化抵抗を高めて、転動寿命を向上させる作用がある。この作用を得るためには、0.03%以上のSiを添加する必要がある。過大な量になると、加工性や靱性の低下を招くので、1.5%以下の添加に止める。
Mn:0.01〜2.0%
Mnもまた、鋼の溶製時に脱酸および脱硫剤として作用するとともに、焼入れ性の向上に役立つ。このはたらきは、0.01%以上のMnの添加によって得られる。多量の添加は、靱性の低下を結果するので、2.0%を上限とする。
Mnもまた、鋼の溶製時に脱酸および脱硫剤として作用するとともに、焼入れ性の向上に役立つ。このはたらきは、0.01%以上のMnの添加によって得られる。多量の添加は、靱性の低下を結果するので、2.0%を上限とする。
S:0.005〜0.025%
Sは快削元素であって、機械加工時に被削性を高める点で有用な成分である。この効果は、0.005%以上の添加により得られるが、多量のSは鋼の熱間加工性や疲れ限度を低下させるので、0.025%以内の添加量をえらぶ。
Sは快削元素であって、機械加工時に被削性を高める点で有用な成分である。この効果は、0.005%以上の添加により得られるが、多量のSは鋼の熱間加工性や疲れ限度を低下させるので、0.025%以内の添加量をえらぶ。
Cr:0.1〜3.0%
Crは、窒化層の深さを深くし、その窒素含有量を高めるだけでなく、焼入れ性の向上にも役立つ。この効果を確保するために、0.1%以上を添加する。しかし、Crの含有量を高くすると、窒化特性が損なわれるので、3.0%を限度とする。
Crは、窒化層の深さを深くし、その窒素含有量を高めるだけでなく、焼入れ性の向上にも役立つ。この効果を確保するために、0.1%以上を添加する。しかし、Crの含有量を高くすると、窒化特性が損なわれるので、3.0%を限度とする。
本発明において、任意に添加する合金成分の意義と組成範囲の限定理由は、つぎのとおりである。
Al:0.02〜1.0%、V:0.05〜1.0%、Mo:0.05〜1.0%、Ti:0.005〜1.0%、Nb:0.1%以下およびZr:0.1%以下の1種または2種以上
これらの成分は、鋼の窒化特性に強い影響を及ぼすから、高周波焼き入れ後に必要な特性に応じて、1種または2種以上添加するとよい。上記のうちAlおよびTiは、部品表面の窒素濃度を高めるのに有効であり、また、高周波焼き入れ時に合金窒化物により結晶粒の成長を抑制して組織を微細にするから、機械的特性の向上に寄与する。この利益を得るためには、Alは0.02%、Tiは0.005%以上添加しなければならない。Vは、表面の窒素濃度を高めるだけでなく、深さ方向の窒素濃度を高めるにも役立つ。この効果は、0.05%以上のVの添加により得られる。MoおよびZrは、窒化層の深さを増すとともに、焼入れ性の向上にも役立つ。Zrは少量で有効であるが、Moは0.05%以上の添加で、効果が確実になる。Nbは、表面の窒素濃度を高めるとともに、AlおよびTiと同様に、高周波焼き入れ時の結晶粒微細化に貢献する。上記各元素は、いずれも添加量を増して行くと効果が飽和するので、飽和以前の、すなわち、Al,TiおよびVは1.0%以下、Moは2.0%以下、NbおよびZrは0.1%以下の添加量をえらぶ。
Al:0.02〜1.0%、V:0.05〜1.0%、Mo:0.05〜1.0%、Ti:0.005〜1.0%、Nb:0.1%以下およびZr:0.1%以下の1種または2種以上
これらの成分は、鋼の窒化特性に強い影響を及ぼすから、高周波焼き入れ後に必要な特性に応じて、1種または2種以上添加するとよい。上記のうちAlおよびTiは、部品表面の窒素濃度を高めるのに有効であり、また、高周波焼き入れ時に合金窒化物により結晶粒の成長を抑制して組織を微細にするから、機械的特性の向上に寄与する。この利益を得るためには、Alは0.02%、Tiは0.005%以上添加しなければならない。Vは、表面の窒素濃度を高めるだけでなく、深さ方向の窒素濃度を高めるにも役立つ。この効果は、0.05%以上のVの添加により得られる。MoおよびZrは、窒化層の深さを増すとともに、焼入れ性の向上にも役立つ。Zrは少量で有効であるが、Moは0.05%以上の添加で、効果が確実になる。Nbは、表面の窒素濃度を高めるとともに、AlおよびTiと同様に、高周波焼き入れ時の結晶粒微細化に貢献する。上記各元素は、いずれも添加量を増して行くと効果が飽和するので、飽和以前の、すなわち、Al,TiおよびVは1.0%以下、Moは2.0%以下、NbおよびZrは0.1%以下の添加量をえらぶ。
本発明の機械構造部品の製造方法における特色は、窒化処理によって生成する化合物層の厚さを規制したことにある。化合物層は多量の窒素を含有するため、高周波焼入れ時に分解してオーステナイト(以下「γ」と記す)相が生成し、このγ相には多量の窒素が含まれているから、焼入れしても焼きが入らず、γ相が室温まで安定して存在するから、所望の表面特性をえることができない。化合物層の厚さが厚いほど、残留するγ相の量も多くなる。この表面に生成し残留するγ相の硬さは、高周波焼き入れにより得られる硬化層の硬さに比べれば低いため、機械的性質を高めることができない。
このようなわけで、窒化処理によって生成する化合物の層の厚さを、ある限度以下に規制しなければならず、その限度が、前記のように5μmである。5μm以下であれば、高周波焼入れ時に生成するγ相の量はごく少なく、製品の機械的特性に実質的な影響を与えないことがわかった。窒化処理後の化合物層の厚さを規制するには、たとえばイオン窒化であれば、N2ガスの混合比をコントロールすればよく、また、窒化の雰囲気によって化合物層が厚くなっても、ガスを止めて化合物層を薄くすることも可能であり、当業者に既知の技術に従って窒化処理を実施することにより、5μm以下の厚さの化合物層を形成することができる。
窒化処理を600℃以上で行なうのは、表面から深さ0.05mmの位置における窒素濃度を0.2〜2.5重量%とするためである。この種の合金鋼においては、共析温度が600℃より高くなるため、多量のNを固溶させるためには、600℃以上の窒化温度を採用することが有利である。高温で窒化すると、生成した窒化物が粗大化するため、上記の固溶N量の増大とあいまって、表面から深さ0.05mmの位置におけるN濃度0.3〜2.5重量%という条件を達成するのが容易である。一方、600℃以上の高温で窒化を行なうと、通常行なわれる550℃程度の温度の窒化の場合よりも、化合物層のN濃度は低くなるため、高周波焼き入れによって分解し拡散するNの量も減少し、残留γ相の生成量が低く抑えられて、表面硬さが低下することが防げる。ただし、過度に高温で窒化することは、必要以上にNを芯部まで拡散させ、適切でない。通常、680℃までの処理温度を選択する。
窒化層の深さが0.2mm以上で、表面から深さ0.05mmの位置におけるN濃度が0.3〜2.5重量%という条件は、高周波焼き入れされた部分の硬さを十分高くする上で、満たすべきものである。それにより、本発明の機械部品は、曲げ疲労強度にすぐれるとともに、面圧強度も高く得られる。
表1に示す合金組成の鋼を、容量50kgの高周波誘導炉を用いて溶製した。インゴットを鍛造し、直径30mmおよび22mmの2種の棒鋼に鍛伸したものを、焼準し処理した。
焼準し処理をした鋼を機械加工し、ローラーピッティング試験片および回転曲げ疲労試験片を製作し、ガス軟窒化処理と、それに続く高周波焼入れとを行なった。深さ0.05mmの位置における硬さを測定し、残留γ相の量を調べた。それぞれの試験片を用いて、ローラーピッティング試験および小野式回転曲げ疲労試験を行なった。ガス軟窒化処理および高周波焼入れ処理の条件を表2に示し、軟窒化処理後の化合物層の厚さおよび窒化層の深さ、高周波焼入れ後の硬さおよび残留γ相の量、ローラーピッティング試験および回転曲げ疲労試験の結果を、表3に示す。
比較例No.1は、既知の軟窒化用鋼に高周波焼入れだけを施した場合のデータである。そこで、この鋼が示す特性を標準とし、実施例および他の比較例の特性を相対値で示した。本発明の実施例No.1〜16は、いずれも化合物層の厚さが5μm以下であって、ローラーピッティング試験および回転曲げ疲労試験の結果が、標準よりすぐれていることが明らかである。比較例に用いた鋼は、合金組成としては発明の範囲内にあるが、その後の処理において発明の範囲外になるものである。比較例No.2〜4は、同じ鋼において、窒化により生成した化合物層の厚さを変えたものであり、比較例No.5〜7は、それぞれ別の鋼において、化合物層の厚さをほぼ10μmに揃えたものである。これら比較例は、標準とした比較例No.1と比べれば同等またはそれ以上の成績を示すが、実施例は、比較例のすべてにまさっている。比較例No.8は窒化の温度が600℃に満たない場合、No.9は過度に高い温度で窒化した場合であって、所期の特性が得られないことを示している。
Claims (3)
- 重量%で、C:0.1〜0.6%、Si:0.03〜1.5%、Mn:0.01〜2.0%、S:0.005〜0.025%およびCr:0.1〜3.0%を含有し、残部がFeおよび不可避な不純物からなる合金組成を有する鋼を、機械構造部品の形状に成形し、窒化処理および高周波焼入れを行なって得た、化合物層の厚さが2μm以下、硬化深さが0.5mm以上、表面から深さ0.05mmの位置における硬さが800HV以上であり、表面から0.2mmの深さに至る層の残留オーステナイトが20体積%以下である、疲労強度および摩耗特性がすぐれた機械構造部品。
- 鋼が、請求項1に規定した諸成分に加えて、重量%で、Al:0.02〜1.0%、V:0.05〜1.0%、Mo:0.05〜1.0%、Ti:0.005〜1.0%、Nb:0.1%以下およびZr:0.1%以下の1種または2種以上を含有する合金組成を有するものである請求項1の機械構造部品。
- 請求項1または2に記載の機械構造部品を製造する方法であって、重量%で、C:0.1〜0.6%、Si:0.03〜1.5%、Mn:0.01〜2.0%、S:0.005〜0.025%およびCr:0.1〜3.0%を含有し、残部がFeおよび不可避な不純物からなる合金組成を有する鋼、または、これにさらに、重量%で、Al:0.02〜1.0%、V:0.05〜1.0%、Mo:0.05〜1.0%、Ti:0.005〜1.0%、Nb:0.1%以下およびZr:0.1%以下の1種または2種以上を含有する合金組成を有する鋼を機械構造部品の形状に成形し、600℃以下の温度で窒化処理を施し、窒化により生成した化合物層の厚さが5μm以下、窒化層の深さが0.2mm以上、表面から深さ0.05mmの位置における窒素濃度が0.3〜2.5重量%の窒化層を形成し、ついで、窒化層部分がオーステナイト化する条件で高周波焼入れを行なうことを特徴とする製造方法。
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