JP2007066660A - プラズマディスプレイパネル - Google Patents
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Abstract
【課題】 高画質PDPにおいて、隣接する放電セル間での放電の干渉の発生を防止する。
【解決手段】 隔壁15が縦壁15Aと第1横壁15Bと第2横壁15Cを有する略格子形状に成形され、第1横壁15Bと第2横壁15Cの間に間隙SLが形成され、第2横壁15Cによって第2横壁15Cの両側に位置する隙間SLと放電セルC1との間の連通が遮断されているとともに、第1横壁15Bと誘電体層11の間に形成された隙間r1によって第1横壁15Bの両側に位置する隙間SLと放電セルC1とが連通され、縦壁15Aによって、行方向に隣接する放電セルC1の間の連通が遮断されている。
【選択図】 図6
Description
この発明は、プラズマディスプレイパネルの構成に関する。
図1ないし5は、従来のプラズマディスプレイパネル(PDP)の構成を示しており、図1はこの従来のPDPの正面図、図2は図1のVA−VA線における断面図、図3は図1のVB−VB線における断面図、図4は図1のWA−WA線における断面図、図5は図1のWB−WB線における断面図である。
この図1ないし5に示される従来のPDPは、表示面である前面ガラス基板1の背面に、複数の行電極対(X,Y)が、前面ガラス基板1の行方向(図1の左右方向)に延びるように平行に並設されている。
そして、各行電極X,Yは、それぞれ、行方向に互いに所要の間隔を開けて平行に延びるバス電極Xa,Yaと、このバス電極Xa,Yaに沿って等間隔に配列されるとともに互いに放電ギャップgを介して対向される複数の透明電極Xb,Ybとによって構成されている。
前面ガラス基板1の背面には、さらに、行電極対(X,Y)を被覆する誘電体層2が形成されており、この誘電体層2の背面には、互いに隣接する行電極対(X,Y)の背中合わせに位置するバス電極Xa,Yaおよびその間の領域に対向する位置に、誘電体層2の背面から突出する嵩上げ誘電体層2Aが行方向に延びるように形成されている。
そして、この誘電体層2と嵩上げ誘電体層2Aの背面側には、MgOからなる保護層3が形成されている。
一方、前面ガラス基板1と平行に対向される背面ガラス基板4の表示側の面上には、列電極Dが、各行電極対(X,Y)の互いに対となった透明電極XbおよびYbに対向する位置において行電極対(X,Y)と直交する方向(列方向)に延びるとともに行方向に所定の間隔を開けて並設されている。
背面ガラス基板4の表示側の面上には、さらに、列電極Dを被覆する列電極保護層5が形成され、この列電極保護層5上に、隔壁6が形成されている。
この隔壁6は、各列電極Dの間の位置において列方向に延びる縦壁6Aと、嵩上げ誘電体層2Aに対向する位置において行方向に延びる横壁6Bとによって梯子状に成形されており、この隔壁6によって、前面ガラス基板1と背面ガラス基板4の間の放電空間Sが、各行電極対(X,Y)において対になっている透明電極XbとYbに対向する部分毎に区画されて、それぞれ方形の放電セルCが形成されている。
そして、隔壁6の縦壁6Aの先端面は保護層3に当接されておらず、その間に隙間rが形成されているが、横壁6Bの先端面が嵩上げ誘電体層2Aを被覆している部分の封着層3に当接されていて、列方向において隣接する放電セルCの間の連通がそれぞれ遮断されている。
各放電セルC内には、放電セルC毎に色分けされた赤,緑,青の蛍光体層7がそれぞれ形成されている(例えば、特許文献1参照)。
上記のような従来のPDPは、隔壁6の縦壁6Aの先端面と誘電体層2を被覆する封着層3との間に形成されている隙間rを介して、行方向において隣接する放電セルC間が互いに連通されており、このPDPの製造時に、この隙間rを介して放電空間S内からの排気と放電空間S内への放電ガスの導入が行われる。
しかしながら、このような構成の従来のPDPにおいては、画面の高精細化にともなって、以下のような問題が発生する。
すなわち、現行のXGAタイプのPDPの画素数は768×1028であるが、近年、高画質のハイビジョンタイプのPDPが望まれてきており、例えばフルHDのPDPの場合、画素数は1920×1080となる。
このため、パネルサイズが同一の場合、XGAタイプのPDPに対してフルHDのPDPは、各放電セルCの行方向の寸法が略半分になってしまう。
この結果、上述した従来のPDPのように、行方向において隣接する放電セルC間に排気および放電ガス導入のための隙間rが設けられている構造では、この行方向において隣接する放電セルC間で放電の干渉が生じるという問題が発生する。
この発明は、上記のような従来のPDPにおける問題点を解決することをその技術的課題の一つとしている。
この発明(請求項1に記載の発明)によるPDPは、上記課題を達成するために、放電空間を介して対向する一対の基板と、この一対の基板のうちの一方の基板側に行方向に延びるとともに列方向に並設された複数の行電極対と、この一方の基板側に形成されて行電極対を被覆する誘電体層と、一対の基板の間に列方向に延びるとともに行方向に並設されて放電空間内に行電極対とともに単位発光領域を形成する複数の列電極と、一対の基板の間に設けられて放電空間をマトリクス状に配置される単位発光領域毎に区画する隔壁とを備えているプラズマディスプレイパネルにおいて、前記隔壁が、行方向に隣接する各単位発光領域のそれぞれの間に位置されて列方向に延びる縦壁と、列方向に隣接する各単位発光領域のそれぞれの間に位置されて互いに行方向に平行に延びる第1横壁および第2横壁とを有する略格子形状に成形され、前記第1横壁と第2横壁との間に間隙が形成され、前記隔壁の第2横壁によって、第1横壁と第2横壁の間の間隙とこの間隙に対して第2横壁を挟んで列方向に隣接する単位発光領域との間の連通が遮断されているとともに、第1横壁と誘電体層との間に、第1横壁と第2横壁の間の間隙とこの間隙に対して第1横壁を挟んで列方向に隣接する単位発光領域との間を連通させる連通部が形成されており、前記隔壁の縦壁によって、縦壁を挟んで行方向に隣接する単位発光領域の間の連通が遮断されていることを特徴としている。
この発明は、放電空間を放電セル毎に区画する隔壁が、行方向に隣接する各放電セルのそれぞれの間に位置されて列方向に延びる縦壁と、列方向に隣接する各放電セルのそれぞれの間に位置されて互いに行方向に平行に延びる第1横壁および第2横壁とを有する略格子形状に成形され、第1横壁と第2横壁との間に間隙が形成され、隔壁の第2横壁によって、第1横壁と第2横壁の間の間隙とこの間隙に対して第2横壁を挟んで列方向に隣接する放電セルとの間の連通が遮断されているとともに、第1横壁と誘電体層との間に、第1横壁と第2横壁の間の間隙とこの間隙に対して第1横壁を挟んで列方向に隣接する放電セルとの間を連通させる連通部が形成されており、隔壁の縦壁によって、縦壁を挟んで行方向に隣接する放電セルの間の連通が遮断されているPDPをその最良の実施形態としている。
この実施形態のPDPは、隔壁の縦壁によって行方向において隣接する放電セルの間の連通が遮断されているとともに、隔壁の第2横壁によって列方向において隣接する放電セルの間の連通が遮断されていることによって、パネルの高精細化にともなって各放電セルの寸法が縮小される場合でも、PDPの駆動時に、行方向と列方向の何れの方向においても、隣接する放電セル間で放電の干渉が発生するのが防止される。
そして、上記PDPの構成においても、列方向に隣接する放電セルの間の部分に位置される隔壁の第1横壁と第2横壁の間の間隙と、この第1横壁と誘電体層との間に形成される連通部とによって、製造時の排気行程および放電ガス封入工程における放電空間内からの排気経路と放電空間内への放電ガスの導入経路を確保することが出来る。
上記PDPにおいて、隔壁の第2横壁よりも高さが低い第1横壁と誘電体層との間に連通部を構成する隙間が形成される場合には、この隙間によって、PDP製造時の排気行程および放電ガス封入工程における放電空間内からの排気経路と放電空間内への放電ガスの導入経路が確保される。
さらに、上記PDPにおいて、隔壁の縦壁によって、第1横壁と第2横壁の間の間隙が列方向において両側に位置する放電セル間に挟まれた非表示セル毎に仕切られている場合に、この縦壁を挟んで行方向において隣接する非表示セルの間の部分、例えば、縦壁の隣接する非表示セルの間を仕切る部分、または、縦壁の隣接する非表示セルの間を仕切る部分に対向する部分に形成された嵩上げ誘電体層に、切り欠き等の連通部が形成されている場合には、この連通部によってPDP製造時の排気行程および放電ガス封入工程における放電空間内からの排気経路と放電空間内への放電ガスの導入経路が確保される。
そして、上記において、縦壁の隣接する非表示セルの間を仕切る部分に形成された切り欠き部が、間隙内から第2横壁よりも高さが低い第1横壁の先端面に対向する位置まで延びる列方向の幅を有している場合には、PDP製造時の排気工程における排気コンダクタンスがさらに向上される。
図6ないし10は、この発明の実施形態における第1実施例を示しており、図6はこの第1実施例におけるPDPの正面図,図7は図6のV1−V1線における断面図、図8は図6のV2−V2線における断面図,図9は図6のW1−W1線における断面図、図10は図6のW2−W2線における断面図である。
図6ないし10において、この第1実施例のPDPは、表示面である前面ガラス基板10の背面に、複数の行電極対(X1,Y1)が、前面ガラス基板10の行方向(図6の左右方向)に延びるとともに列方向(図6の上下方向)に等間隔に並設されている。
この行電極対(X1,Y1)を構成する行電極X1は、金属製のバス電極X1aが行方向に帯状に延び、このバス電極X1aの等間隔位置に略T字形状の透明電極X1bが接続されている。
行電極Y1も同様に、金属製のバス電極Y1aが行方向に帯状に延び、このバス電極Y1aの等間隔位置に略T字形状の透明電極Y1bが接続されていて、各透明電極Y1bの幅広の頭部が、それぞれ対になっている行電極X1の透明電極X1bの幅広の頭部と放電ギャップg1を介して対向されている。
前面ガラス基板10の背面には、さらに誘電体層11が形成されて、この誘電体層11によって行電極対(X1,Y1)が被覆されている。
この誘電体層11の背面には、嵩上げ誘電体層12が以下のような略格子形状に成形されて形成されている。
すなわち、この嵩上げ誘電体層12は、行電極X1の互いに隣接する透明電極X1bの間の中間位置および行電極Y1の互いに隣接する透明電極Y1bの間の中間位置に対向する位置を列方向に帯状に延びる縦層12Aと、列方向において隣接する行電極対(X1,Y1)の互いに背中合わせに位置している行電極X1とY1のバス電極X1aとY1a、および、この背中合わせに位置しているバス電極X1aとY1aの間の領域部分に対向する位置において行方向に帯状に延びる横層12Bとによって、略格子形状に成形されている。
この嵩上げ誘電体層12および嵩上げ誘電体層12が形成されていない部分の誘電体層11の背面は、図示しないMgO等の高γ材料によって形成された保護層により被覆されている。
一方、前面ガラス基板10と平行に対向される背面ガラス基板13の内面(前面ガラス基板10に対向される面)上には、列方向に延びる複数の列電極D1が、それぞれ、行電極対(X1,Y1)の放電ギャップg1を介して対向して対になっている透明電極X1bとY1bに対向する位置に形成されている。
この背面ガラス基板13の内面上には、さらに列電極保護層14が形成されて、この列電極保護層14によって列電極D1が被覆されている。
この列電極保護層14上には、以下のような略格子形状に成形された隔壁15が形成されている。
すなわち、この隔壁15は、嵩上げ誘電体層12の各縦層12Aに対向する位置においてそれぞれ列方向に延びる縦壁15Aと、各行電極X1のバス電極X1aに対向する位置においてそれぞれ行方向に延びる第1横壁15Bと、各行電極Y1のバス電極Y1aに対向する位置においてそれぞれ行方向に延びる第2横壁15Cとによって略格子形状に成形されている。
そして、第1横壁15Bは、その前面ガラス基板10の厚さ方向の高さが第2横壁15Cの高さよりも低くなるように形成されている。
この隔壁15は、各行電極対(X1,Y1)毎に、行電極X1のバス電極X1aに対向する第1横壁15Bおよび行電極Y1のバス電極Y1aに対向する第2横壁15Bと、互いに隣接する縦壁15Aの第1横壁15Bと第2横壁15Cの間に位置する部分とによって、前面ガラス基板10と背面ガラス基板13の間に形成される放電空間S1を、放電ギャップg1を介して対になっている透明電極X1bとY1bに対向する部分毎に区画して、それぞれ方形の放電セルC1を形成している。
さらに、この隔壁15には、隣接する行電極対(X1,Y1)の行電極X1,Y1の互いに背中合わせに位置しているバス電極X1aとY1aにそれぞれ対向している第1横壁15Bと第2横壁15Cとの間に、間隙SLが形成されていて、この間隙SLが、互いに隣接する縦壁15Aの背中合わせに位置している第1横壁15Bと第2横壁15Cの間に位置する部分によって、それぞれ非表示セルC2毎に仕切られている。
そして、縦壁15Aの背中合わせに位置している第1横壁15Bと第2横壁15Cの間に位置する部分には、前面ガラス基板10に対向する先端部側に、それぞれ、行方向の両側に位置する非表示セルC2間を連通する凹所15Aaが形成されている。
この隔壁15は、縦壁15Aの先端面が、図9に示されるように、嵩上げ誘電体層12の縦層12Aを被覆している保護層に当接されて、行方向に隣接する放電セルC1の間の連通が遮断されており、さらに、図7に示されるように、第1横壁15Bの先端面は、嵩上げ誘電体層12の横層12Bに当接されておらず、第1横壁15Bと横層12Bとの間に形成された隙間r1を介して、この第1横壁15Cを挟んで列方向に隣接する放電セルC1と非表示セルC2の間が連通されているが、第2横壁15Cの先端面が嵩上げ誘電体層12の横層12Bを被覆する保護層に当接されて、この第2横壁15Cを挟んで列方向に隣接する放電セルC1と非表示セルC2の間の連通が遮断されている。
そして、行方向に隣接する非表示セルC2の間は、前述したように、縦壁15Aによって仕切られているとともに、この縦壁15Aに形成された凹所15Aaによって互いに連通されている。
各放電セルC1内には、それぞれ、放電セルC1毎に色分けされた赤,緑,青の蛍光体層16が形成されている。
そして、前面ガラス基板10と背面ガラス基板13の間の放電空間S1内は、この前面ガラス基板10と背面ガラス基板13の間の周縁部に沿って形成された図示しない封着層によって封止されているとともに、この放電空間S1内にキセノンを含む放電ガスが封入されている。
上記PDPは、隔壁15の縦壁15Aと嵩上げ誘電体層12の縦層12Aとによって、行方向に隣接する放電セルC1の間の連通が遮断されており、隔壁15の第2横壁15Cと嵩上げ誘電体層12の横層12Bとによって、列方向に隣接する放電セルC1間の連通が遮断されているので、パネルの高精細化にともなって各放電セルC1の寸法が縮小される場合でも、PDPの駆動時に、アドレス放電によって選択された放電セルC1内において対になっている透明電極X1bとY1bの間で放電ギャップg1を介してサステイン放電が発生される際に、行方向と列方向の何れの方向においても、隣接する放電セルC1間で放電の干渉が発生するのが防止される。
そして、このPDPは、上記のように行方向および列方向において隣接する放電セルC1間の連通が遮断されている場合でも、製造時の排気工程において放電空間S1内から排気を行う排気経路、および、放電ガス封入工程における放電空間S1内に放電ガスを導入する放電ガス導入経路が、図6において矢印Rによって示されるように、隔壁15の第1横壁15Bと嵩上げ誘電体層12の横層12Bとの間に形成された隙間r1と、間隙SL内において行方向に配列されている非表示セルC2の間に位置する部分の縦壁15Aに形成された凹所15Aaとによって確保することが出来る。
なお、上記においては、列電極が背面ガラス基板側に設けられたPDPの実施例について説明を行ったが、列電極を行電極とともに前面ガラス基板側に設けるようにしても良い。
図11は、上記PDPの隔壁15を形成する工程を示す工程説明図である。
すなわち、先ず、図11(a)に示されるように、隔壁15の外形が彫り込まれた型M内に紫外線硬化性または可視光硬化性のガラスペースト等の絶縁材料Reが充填され、次に、図11(b)に示されるように、絶縁材料Reが充填された型Mが背面ガラス基板13上に重ね合わされ、この絶縁材料Reが背面ガラス基板13上に密着された状態で光硬化された後、図11(c)に示されるように、型Mが剥離されて、隔壁15が形成される。
図12は、この発明の実施形態の第2実施例におけるPDPを、前述した第1実施例の図8と同じ位置で断面した図である。
前述した第1実施例においては、隔壁の背中合わせに位置する第1横壁と第2横壁の間の間隙内に位置する部分の縦壁に形成された凹所が、縦壁の間隙内にのみ対向する幅を有している。
これに対し、この第2実施例のPDPは、隔壁25が、列方向に延びる縦壁25Aとそれぞれ行方向に延びる第1横壁25B,第2横壁25Cによって、第1実施例の隔壁と同様の略格子形状に成形され、この隔壁25の背中合わせに位置する第1横壁25Bと第2横壁25Cの間の部分の縦壁25Aに形成されて間隙SL内において行方向に並ぶ非表示セルC2間を連通させる凹所25Aaが、間隙SL内に対向する位置から第1横壁25Bの先端面に対向する位置まで延びる列方向の幅wを有している。
このPDPの他の部分の構成は、第1実施例の場合と同様であり、同一の構成部分については図12において図8と同一の符号が付されている。
このPDPも、第1実施例の場合と同様に、隔壁25の縦壁25Aと嵩上げ誘電体層12とによって行方向に隣接する放電セルC1間の連通が遮断され、隔壁25の第2横壁25Cと嵩上げ誘電体層12とによって列方向に隣接する放電セルC1間の連通が遮断されていることによって、パネルの高精細化にともなって各放電セルC1の寸法が縮小される場合でも、PDPの駆動時に、行方向および列方向の何れの方向においても、隣接する放電セルC1間での放電の干渉の発生が防止されるとともに、製造時の排気経路および放電ガス導入経路が、隔壁25の第1横壁25Bと嵩上げ誘電体層12との間に形成された隙間r1と、縦壁25Aに形成された凹所25Aaとによって確保される。
そして、このPDPは、縦壁25Aに形成された凹所25Aaが、間隙SL内に対向する位置から第1横壁25Bの先端面に対向する位置まで延びる列方向の幅wを有していることによって、第1実施例の場合よりも、製造時の排気工程時の排気コンダクタンスをさらに向上される。
なお、上記においては、列電極が背面ガラス基板側に設けられているが、列電極を行電極とともに前面ガラス基板側に設けるようにしても良い。
図13は、この発明の実施形態の第3実施例におけるPDPを、前述した第1実施例の図8と同じ位置で断面した図である。
前述した第1実施例においては、隔壁の背中合わせに位置する第1横壁と第2横壁の間の間隙内に位置する部分の縦壁に凹所が形成されて、この凹所によって間隙内の行方向に並ぶ非表示セル間が連通されている。
これに対し、この第3実施例のPDPは、嵩上げ誘電体層22が、列方向に延びる縦層22Aと行方向に延びる横層22Bによって、第1実施例の嵩上げ誘電体層と同様の略格子形状に成形され、隔壁35が、列方向に延びる縦壁35Aとそれぞれ行方向に延びる第1横壁35B,第2横壁35Cによって、第1実施例の隔壁と同様の略格子形状に成形されており、この隔壁35の背中合わせに位置する第1横壁35Bと第2横壁35Cの間の間隙SLに対向する部分の嵩上げ誘電体層22の横層22Bに、間隙SL内において行方向に並ぶ非表示セルC2間を連通する凹所22Baが形成されている。
この凹所22Baは、行方向に並ぶ複数の非表示セルC2間に掛け渡された状態で行方向に帯状に延びるように形成されていても良いし、または、それぞれ隔壁35の縦壁35Aを跨ぐ短冊状に形成されて、隣接する二つの非表示セルC2間を連通する形状であっても良い。
このPDPの他の部分の構成は、第1実施例の場合と同様であり、同一の構成部分については図13において図8と同一の符号が付されている。
このPDPも、第1実施例の場合と同様に、隔壁35の縦壁35Aと嵩上げ誘電体層22とによって、行方向に隣接する放電セルC1の間の連通が遮断されており、隔壁35の第2横壁35Cと嵩上げ誘電体層22によって、列方向に隣接する放電セルC1の間の連通が遮断されていることによって、パネルの高精細化にともなって各放電セルC1の寸法が縮小される場合でも、PDPの駆動時に、行方向および列方向の何れの方向においても、隣接する放電セルC1間での放電の干渉の発生が防止されるとともに、製造時の排気経路および放電ガス導入経路が、隔壁35の第1横壁35Bと嵩上げ誘電体層22との間に形成された隙間r1と、嵩上げ誘電体層22の横層22Bに形成された凹所22Baとによって確保される。
なお、上記においては、列電極が背面ガラス基板側に設けられているが、列電極を行電極とともに前面ガラス基板側に設けるようにしても良い。
図14ないし18は、この発明の実施形態における第4実施例を示しており、図14はこの第4実施例におけるPDPの正面図,図15は図14のV3−V3線における断面図、図16は図14のV4−V4線における断面図,図17は図14のW3−W3線における断面図、図18は図14のW4−W4線における断面図である。
前述した第1実施例のPDPが誘電体層の背面に形成された嵩上げ誘電体層を備えていてこの嵩上げ誘電体層と隔壁との間で隣接する放電セル間の連通が遮断されていたのに対し、この第4実施例のPDPは、誘電体層の背面に嵩上げ誘電体層が形成されていなくて、誘電体層と隔壁との間で隣接する放電セル間の連通が遮断されているものである。
すなわち、前面ガラス基板10の背面に、行電極対(X1,Y1)を被覆する誘電体層11が形成されて、図示しないMgO等の高γ材料によって形成された保護層によって被覆されており、第1実施例のような嵩上げ誘電体層は形成されていない。
背面ガラス基板13に形成されて列電極D1を被覆する列電極保護層14上には、以下のような略格子形状に成形された隔壁45が形成されている。
すなわち、この隔壁45は、行電極X1の互いに隣接する透明電極X1bの間の中間位置および行電極Y1の互いに隣接する透明電極Y1bの間の中間位置に対向する位置を列方向に帯状に延びる縦壁45Aと、各行電極X1のバス電極X1aに対向する位置においてそれぞれ行方向に延びる第1横壁45Bと、各行電極Y1のバス電極Y1aに対向する位置においてそれぞれ行方向に延びる第2横壁45Cとによって略格子形状に成形されている。
そして、第1横壁45Bは、その前面ガラス基板10の厚さ方向の高さが第2横壁45Cの高さよりも低くなるように形成されている。
この隔壁45は、各行電極対(X1,Y1)毎に、行電極X1のバス電極X1aに対向する第1横壁45Bおよび行電極Y1のバス電極Y1aに対向する第2横壁45Cと、互いに隣接する縦壁45Aの第1横壁45Bと第2横壁45Cの間に位置する部分とによって、前面ガラス基板10と背面ガラス基板13の間に形成される放電空間S2を、放電ギャップg1を介して対になっている透明電極X1bとY1bに対向する部分毎に区画して、それぞれ方形の放電セルC3を形成している。
さらに、この隔壁45には、隣接する行電極対(X1,Y1)の行電極X1,Y1の互いに背中合わせに位置するバス電極X1aとY1aにそれぞれ対向している第1横壁45Bと第2横壁45Cとの間に、間隙SL1が形成されていて、この間隙SL1が、互いに隣接する縦壁45Aの背中合わせに位置している第1横壁45Bと第2横壁45Cの間に位置する部分によって、それぞれ非表示セルC4毎に仕切られている。
そして、縦壁45Aの背中合わせに位置している第1横壁45Bと第2横壁45Cの間に位置する部分には、前面ガラス基板10に対向する先端部側に、それぞれ、行方向の両側に位置する非表示セルC4間を連通する凹所45Aaが形成されている。
この隔壁45は、縦壁45Aの先端面が、図17に示されるように、誘電体層11を被覆する保護層に当接されて、行方向に隣接する放電セルC3の間の連通が遮断されており、さらに、図15に示されるように、第1横壁45Bの先端面は、誘電体層11を被覆する保護層に当接されておらず、第1横壁45Bと誘電体層11との間に形成された隙間r2を介して、この第1横壁45Cを挟んで列方向に隣接する放電セルC3と非表示セルC4の間が連通されているが、第2横壁45Cの先端面が誘電体層11を被覆する保護層に当接されて、この第2横壁45Cを挟んで列方向に隣接する放電セルC3と非表示セルC4の間の連通が遮断されている。
そして、行方向に隣接する非表示セルC4の間は、前述したように、縦壁45Aによって仕切られているとともに、この縦壁45Aに形成された凹所45Aaによって互いに連通されている。
他の部分の構成は、前述した第1実施例の場合とほぼ同様であり、同一の構成部分については、図14ないし18において図6ないし10と同一の符号が付されている。
上記PDPは、隔壁45の縦壁45Aによって、行方向に隣接する放電セルC3の間の連通が遮断されており、隔壁45の第2横壁45Cによって、列方向に隣接する放電セルC3間の連通が遮断されているので、パネルの高精細化にともなって各放電セルC3の寸法が縮小される場合でも、PDPの駆動時に、アドレス放電によって選択された放電セルC3内において対になっている透明電極X1bとY1bの間で放電ギャップg1を介してサステイン放電が発生される際に、行方向と列方向の何れの方向においても、隣接する放電セルC3間で放電の干渉が発生するのが防止される。
そして、このPDPは、上記のように行方向および列方向において隣接する放電セルC3間の連通が遮断されている場合でも、製造時の排気工程において放電空間S2内から排気を行う排気経路、および、放電ガス封入工程における放電空間S2内に放電ガスを導入する放電ガス導入経路が、図14において矢印R1によって示されるように、隔壁45の第1横壁45Bと誘電体層11との間に形成された隙間r2と、間隙SL1内において行方向に配列されている非表示セルC4の間に位置する部分の縦壁45Aに形成された凹所45Aaとによって確保することが出来る。
なお、上記においては、列電極が背面ガラス基板側に設けられたPDPの実施例について説明を行ったが、列電極を行電極とともに前面ガラス基板側に設けるようにしても良い。
上記各実施例のPDPは、何れも、誘電体層(または、嵩上げ誘電体層の縦層)と隔壁の縦壁とによって行方向において隣接する放電セルの間の連通が遮断されているとともに、誘電体層(または、嵩上げ誘電体層の横層)と隔壁の第2横壁とによって列方向において隣接する放電セルの間の連通が遮断されていることによって、パネルの高精細化にともなって各放電セルの寸法が縮小される場合でも、PDPの駆動時に、行方向と列方向の何れの方向においても、隣接する放電セル間で放電の干渉が発生するのが防止される。
そして、上記構成においても、列方向に隣接する放電セルの間の部分に位置される隔壁の第1横壁と第2横壁の間の間隙と、この第1横壁と誘電体層(または、嵩上げ誘電体層の横層)との間に形成される連通部とによって、製造時の排気行程および放電ガス封入工程における放電空間内からの排気経路と放電空間内への放電ガスの導入経路を確保することが出来る。
10 …前面ガラス基板(一方の基板)
11 …誘電体層
12,22 …嵩上げ誘電体層
12A,22A …縦層
12B,22B …横層
22Ba …凹所(連通部,切り欠き部)
13 …背面ガラス基板
15,25,35,45 …隔壁
15A,25A,35A,45A …縦壁
15Aa,45Aa …凹所(連通部,切り欠き部)
15B,25B,35B,45B …第1横壁
15C,25C,35C,45C …第2横壁
C1,C3 …放電セル(単位発光領域)
C2,C4 …非発光セル
D1 …列電極
S1,S2 …放電空間
SL,SL1 …間隙
M …型
Re …絶縁材料
X1,Y1 …行電極
r1,r2 …隙間(連通部)
w …列方向の幅
11 …誘電体層
12,22 …嵩上げ誘電体層
12A,22A …縦層
12B,22B …横層
22Ba …凹所(連通部,切り欠き部)
13 …背面ガラス基板
15,25,35,45 …隔壁
15A,25A,35A,45A …縦壁
15Aa,45Aa …凹所(連通部,切り欠き部)
15B,25B,35B,45B …第1横壁
15C,25C,35C,45C …第2横壁
C1,C3 …放電セル(単位発光領域)
C2,C4 …非発光セル
D1 …列電極
S1,S2 …放電空間
SL,SL1 …間隙
M …型
Re …絶縁材料
X1,Y1 …行電極
r1,r2 …隙間(連通部)
w …列方向の幅
Claims (7)
- 放電空間を介して対向する一対の基板と、この一対の基板のうちの一方の基板側に行方向に延びるとともに列方向に並設された複数の行電極対と、この一方の基板側に形成されて行電極対を被覆する誘電体層と、一対の基板の間に列方向に延びるとともに行方向に並設されて放電空間内に行電極対とともに単位発光領域を形成する複数の列電極と、一対の基板の間に設けられて放電空間をマトリクス状に配置される単位発光領域毎に区画する隔壁とを備えているプラズマディスプレイパネルにおいて、
前記隔壁が、行方向に隣接する各単位発光領域のそれぞれの間に位置されて列方向に延びる縦壁と、列方向に隣接する各単位発光領域のそれぞれの間に位置されて互いに行方向に平行に延びる第1横壁および第2横壁とを有する略格子形状に成形され、
前記第1横壁と第2横壁との間に間隙が形成され、
前記隔壁の第2横壁によって、第1横壁と第2横壁の間の間隙とこの間隙に対して第2横壁を挟んで列方向に隣接する単位発光領域との間の連通が遮断されているとともに、第1横壁と誘電体層との間に、第1横壁と第2横壁の間の間隙とこの間隙に対して第1横壁を挟んで列方向に隣接する単位発光領域との間を連通させる連通部が形成されており、
前記隔壁の縦壁によって、縦壁を挟んで行方向に隣接する単位発光領域の間の連通が遮断されている、
ことを特徴とするプラズマディスプレイパネル。 - 前記隔壁の第1横壁の基板の厚さ方向の高さが第2横壁の高さよりも低くなっていて、この第1横壁と誘電体層との間に隙間が形成され、前記連通部がこの隙間によって構成されている請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
- 前記第1横壁と第2横壁の間の間隙が、隔壁の縦壁によって、列方向において両側に位置する単位発光領域の間に挟まれた非表示セル毎に仕切られ、
前記縦壁を挟んで行方向において隣接する非表示セルの間の部分に、それぞれ、この行方向において隣接する非表示セル間を連通させる連通部が形成されている請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。 - 前記連通部が、縦壁の行方向において隣接する非表示セルの間を仕切る部分に形成された切り欠き部によって構成されている請求項3に記載のプラズマディスプレイパネル。
- 前記隔壁の第1横壁の基板の厚さ方向の高さが第2横壁の高さよりも低くなっており、
前記切り欠き部が、第1横壁と第2横壁の間の間隙内から第1横壁の先端面に対向する位置まで延びる列方向の幅を有している請求項4に記載のプラズマディスプレイパネル。 - 前記誘電体層の背面側に、隔壁の縦壁に対向する位置においてそれぞれ列方向に延びる縦層と列方向に隣接する単位発光領域の間の部分に対向する位置においてそれぞれ行方向に延びる横層とを有する略格子形状の嵩上げ誘電体層が形成され、
前記連通部が、縦壁の行方向において隣接する非表示セルの間を仕切る部分に対向する部分の嵩上げ誘電体層に形成された切り欠き部によって構成されている請求項3に記載のプラズマディスプレイパネル。 - 前記隔壁が、この隔壁のパターンに対応した凹部を有する型内に絶縁材料が充填され、この型内に充填された絶縁材料が基板に密着された状態で硬化され、この後、硬化した絶縁材料から型が剥離されることによって略格子形状に成形されている請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
Priority Applications (1)
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JP2005250000A JP2007066660A (ja) | 2005-08-30 | 2005-08-30 | プラズマディスプレイパネル |
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JP2005250000A JP2007066660A (ja) | 2005-08-30 | 2005-08-30 | プラズマディスプレイパネル |
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JP2005250000A Pending JP2007066660A (ja) | 2005-08-30 | 2005-08-30 | プラズマディスプレイパネル |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009080954A (ja) * | 2007-09-25 | 2009-04-16 | Pioneer Electronic Corp | プラズマディスプレイパネル |
JP2009176704A (ja) * | 2007-12-27 | 2009-08-06 | Hitachi Ltd | プラズマディスプレイパネル、プラズマディスプレイパネルの製造方法、及びプラズマディスプレイ装置 |
-
2005
- 2005-08-30 JP JP2005250000A patent/JP2007066660A/ja active Pending
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