本発明は、下記式Iの化合物ならびにその化合物の製薬上許容される塩およびその化合物の個々のジアステレオマーに関するものである。
式中、
Xは、−O−、−NR20−、−S−、−SO−、−SO2−および−CR21R22−、−NSO2R20−、−NCOR20−、−NCO2R20−、−CR21CO2R20−、−CR21OCOR20−、−CO−、C(CH3)2−O−からなる群から選択され;
R20は、水素、C1−6アルキル、ベンジル、フェニル、C3−6シクロアルキルから選択され;前記アルキル、フェニル、ベンジルおよびシクロアルキル基は、無置換であるか1〜3個の置換基によって置換されていても良く;前記置換基は独立に、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、−CO2H、−CO2−C1−6アルキルおよびトリフルオロメチルから選択され;
R21およびR22は独立に、水素、ヒドロキシ、C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル、ベンジル、フェニル、C3−6シクロアルキルから選択され;前記アルキル、フェニル、ベンジルおよびシクロアルキル基は、無置換であるか1〜3個の置換基によって置換されていても良く;前記置換基は独立に、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3−アルコキシ、−CO2H、−CO2−C1−6アルキルおよびトリフルオロメチルから選択され;
R1は、−C1−6アルキル、−C0−6アルキル−O−C1−6アルキル−、−C0−6アルキル−S−C1−6アルキル−、−C0−6アルキル−SO1−2−C1−6アルキル−、−C0−6アルキル−SO2−NR26−C1−6アルキル−、−(C0−6アルキル)−(C3−7シクロアルキル)−(C0−6アルキル)、ヒドロキシ、−CO2R20、複素環、−CN、−NR20R26、−NR26SO2R20、−NR26COR21、−OCOR20およびフェニルから選択され;R26は、水素、C1−6アルキル、ベンジル、フェニル、C3−6シクロアルキルから選択され;前記アルキル、フェニル、ベンジルおよびシクロアルキル基は、無置換であるか1〜3個の置換基によって置換されていても良く;前記置換基は独立に、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシ、−CO2H、−CO2−C1−6アルキルおよびトリフルオロメチルから選択され;
前記アルキルおよび前記シクロアルキルは、無置換であるか1〜7個の置換基によって置換されており;前記置換基は独立に、ハロ、ヒドロキシ、−O−C1−3アルキル、トリフルオロメチル、C1−3アルキル、−O−C1−3アルキル、−CO2R20、−SO2R20、−NHCOCH3、−NHSO2CH3、−複素環、=O、−CNから選択され;
前記フェニルおよび複素環は、無置換であるか1〜3個の置換基によって置換されており;前記置換基は独立に、ハロ、ヒドロキシ、C1−3アルキル、C1−3アルコキシおよびトリフルオロメチルから選択され;
R2は、水素、C1−6アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、クロロ、ブロモおよびフェニルから選択され;
R3は、水素、ヒドロキシ、ハロ、C1−6アルキル、−O−C1−6アルキル、−NR20R21、−NR20CO2R21、−NR20CONR20R21、−NR20−SO2−NR20R21、−NR20−SO2−R21、複素環、−CN、−CONR20R21、−CO2R20、−NO2、−S−R20、−SO−R20、−SO2−R20および−SO2−NR20R21から選択される;
R4は、水素、C1−6アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、クロロ、ブロモおよびフェニルから選択され;
R5は、1〜6個のフルオロで置換されていて、かつヒドロキシルで置換されていても良いC1−6アルキル、1〜6個のフルオロで置換された−O−C1−6アルキル、1〜6個のフルオロで置換された−CO−C1−6アルキル、−S−C1−6アルキル、−ピリジル、フルオロ、クロロ、ブロモおよびフェニルから選択され;
R6は、水素、C1−6アルキル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、クロロ、ブロモおよびフェニルから選択され;
R7は、水素、C1−6アルキルおよびトリフルオロメチルから選択され;
R8は、次のものから選択され:水素、C1−6アルキル、ここでアルキルは無置換であるか1〜6個の置換基によって置換されていても良く、前記置換基は次の群から選択される:フルオロ、C1−3アルコキシ、ヒドロキシ、−CO2R20、フルオロ、−O−C1−3アルキル、ここでアルキルは、無置換であるか1〜3個のフルオロによって置換されていても良い、およびC3−6シクロアルキル、−O−C3−6シクロアルキル、ヒドロキシ、−CO2R20、−OCOR20、フェニル;
あるいはR7およびR8がC2−4アルキルもしくはC0−2アルキル−O−C1−3アルキル鎖を介して連結されて、5〜7員環を形成していても良く;
R9は、次のものから選択され:水素、C1−6アルキル、ここでアルキルは無置換であるか1〜6個の置換基によって置換されていても良く、前記置換基は次の群から選択される:フルオロ、C1−3アルコキシ、ヒドロキシ、−CO2R20、CO2R20、ヒドロキシ、および−O−C1−6アルキル、ここでアルキルは無置換であるか1〜6個の置換基によって置換されていても良く、前記置換基は次の群から選択される:フルオロ、C1−3アルコキシ、ヒドロキシ、−CO2R20;
あるいはR8とR9がC1−4アルキル鎖もしくはC0−3アルキル−O−C0−3アルキル鎖によって連結されて3〜6員環を形成していても良く;
R10は、次のものから選択され:水素、およびC1−6アルキル、ここでアルキルは無置換であるか1〜6個のフルオロによって置換されていても良い、フルオロ、−O−C3−6シクロアルキル、および−O−C1−3アルキル、ここでアルキルは無置換であるか1〜6個のフルオロによって置換されていても良いから選択され;
あるいはR8とR10がC1−3アルキル鎖によって連結されて3〜6員環を形成していても良く;前記アルキルは無置換であるか1〜3個の置換基によって置換されており;前記置換基は独立に、ハロ、ヒドロキシ、−CO2R20、C1−3アルキルおよびC1−3アルコキシから選択され;
あるいはR8とR10がC1−2アルキル−O−C1−2アルキル鎖によって連結されて6〜8員環を形成していても良く;前記アルキルは無置換であるか1〜3個の置換基によって置換されており;前記置換基は独立に、ハロ、ヒドロキシ、−CO2R20、C1−3アルキルおよびC1−3アルコキシから選択され;
あるいはR8およびR10は−O−C1−2アルキル−O−鎖によって連結されて6〜7員環を形成していても良く;前記アルキルは無置換であるか1〜3個の置換基によって置換されており;前記置換基は独立に、ハロ、ヒドロキシ、−CO2R20、C1−3アルキルおよびC1−3アルコキシから選択され;
R11は、水素、C1−6アルキルおよびトリフルオロメチルから選択され;
R27およびR28は独立に、=O(R27、R28または両方が酸素であり、二重結合を介して連結されている)、水素、フェニルおよびC1−6アルキル(無置換であるか−COR11、ヒドロキシ、フルオロ、クロロ、−O−C1−3アルキルという置換基のうちの1〜6個で置換されていても良い)から選択され;
R29、R30およびR31は独立に、水素、メチル、ヒドロキシル、トリフルオロメチル、メトキシおよびトリフルオロメトキシから選択され;
あるいはR29とR9がアルキル架橋によって連結されており;
mは0、1および2から選択され;
nは0、1および2から選択され;
点線は単結合または二重結合を表す。
本発明の好ましい化合物には、下記式Iaの化合物ならびにそれの製薬上許容される塩および個々のジアステレオマーなどがある。
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10およびXは、本明細書で定義の通りである。
本発明の好ましい化合物には、下記式Ibの化合物ならびにそれの製薬上許容される塩および個々のジアステレオマーなどもある。
式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9およびR10は、本明細書で定義の通りであり;Yは、−O−、−CH2−、−S−、−SO−および−SO2−からなる群から選択される。
本発明のより好ましい化合物には、下記式Icの化合物などもある。
式中、R1、R2、R3、R5およびR8は、本明細書で定義の通りである。
本発明のより好ましい化合物には、下記式Idの化合物ならびにそれの製薬上許容される塩および個々のジアステレオマーなどもある。
式中、
R1は、C1−6アルキル、C1−6アルキル−ヒドロキシおよび1〜6個のフルオロで置換されたC1−6アルキルから選択され;
R3は、無置換であるか1〜6個のフルオロで置換されたC1−6アルキル、フルオロ、クロロ、ブロモおよびフェニルから選択され;
R5は、無置換であるか1〜6個のフルオロで置換されたC1−6アルキル、フルオロ、クロロ、ブロモおよびフェニルから選択され;
R8は、水素、C1−6アルキル、C1−6アルキル−ヒドロキシおよび1〜6個のフルオロで置換されたC1−6アルキルおよび−O−C1−3アルキルから選択される。
本発明において、Xが−O−、−CH2−、−S−、−SO−および−SO2−からなる群から選択されることが好ましい。
本発明において、Xが−O−および−CH2−からなる群から選択されることがより好ましい。
本発明において、Xが−O−であることが好ましい。
本発明において、R1が、
(1)−C1−6アルキル(無置換であるか1〜6個の置換基によって置換されており;前記置換基は独立に、ハロ、ヒドロキシ、−O−C1−3アルキルおよびトリフルオロメチルから選択される)、
(2)−C0−6アルキル−O−C1−6アルキル−(無置換であるか1〜6個の置換基によって置換されており;前記置換基は独立に、ハロおよびトリフルオロメチルから選択される)、
(3)−C0−6アルキル−S−C1−6アルキル−(無置換であるか1〜6個の置換基によって置換されており;前記置換基は独立に、ハロおよびトリフルオロメチルから選択される)、
(4)−(C3−5シクロアルキル)−(C0−6アルキル)(無置換であるか1〜7個の置換基によって置換されており;前記置換基は独立に、ハロ、ヒドロキシ、−O−C1−3アルキルおよびトリフルオロメチルから選択される)
から選択されることが好ましい。
本発明において、R1が無置換であるか1〜5個の置換基によって置換されているC1−6アルキルであり、前記置換基が独立にヒドロキシおよびフルオロから選択されることがより好ましい。
本発明において、R1がC1−6アルキル、C1−6アルキル−ヒドロキシおよび1〜6個のフルオロで置換されたC1−6アルキルから選択されることがより好ましい。
本発明において、R1がイソプロピル、−CH(OH)CH3および−CH2CF3から選択されることがさらに好ましい。
本発明において、R2が水素、ヒドロキシ、トリフルオロメチルから選択されることが好ましい。
本発明において、R2が水素およびヒドロキシから選択されることがさらに好ましい。
本発明において、R2が水素であることがさらに好ましい。
本発明において、R3が無置換であるか1〜6個のフルオロで置換されたC1−6アルキル、フルオロ、クロロ、ブロモから選択されることが好ましい。
本発明において、R3がトリフルオロメチル、シクロプロピル、フルオロから選択されることがさらに好ましい。
本発明において、R3がトリフルオロメチルであることがさらに好ましい。
本発明において、R4が水素およびトリフルオロメチルから選択されることが好ましい。
本発明において、R4が水素であることがさらに好ましい。
本発明において、R5が無置換であるか1〜6個のフルオロで置換されたC1−6アルキル、フルオロ、クロロ、ブロモから選択されることが好ましい。
本発明において、R5がトリフルオロメチル、シクロプロピルおよびフルオロから選択されることがさらに好ましい。
本発明において、R5がトリフルオロメチルであることが最も好ましい。
本発明において、R6が水素であることが好ましい。
本発明において、R7が水素であることが好ましい。
本発明において、R8が水素、C1−3アルキル(無置換であるか1〜6個のフルオロで置換されている)、−O−C1−3アルキル、フルオロおよびヒドロキシから選択されることが好ましい。
本発明において、R8が水素、メチル、エチル、トリフルオロメチル、フルオロおよび−O−CH3から選択されることがより好ましい。
本発明において、R9が水素であることが好ましい。
本発明において、R10が水素であることが好ましい。
本発明において、R8およびR10が−CH2CH2−鎖によって一体となってシクロペンチル環を形成していることも好ましい。
本発明において、R27が=O(R27がOであって、二重結合を介して連結されている)であることが好ましい。
本発明において、R29、R30およびR31がいずれも水素であることが好ましい。
本発明の代表的な化合物には、実施例の標題化合物ならびにそれらの製薬上許容される塩および個々のジアステレオマーも含まれる。
本発明の化合物は、シクロペンチル環の1位および3位に少なくとも2個の不斉中心を有する。分子上の各種置換基の性質に応じて、さらに別の不斉中心が存在する場合がある。そのような各不斉中心は、独立に2個の光学異性体を生じるが、混合物でのそして純粋化合物または部分精製化合物としての可能な光学異性体およびジアステレオマーは全て本発明の範囲に含まれるものである。本発明のより好ましい化合物の絶対配置は、シクロペンチル環上の置換基がシスである方向もの、すなわち下記のようなものである。
本発明の最も好ましい化合物の絶対配置は、下記に示した方向のものである。
式中、アミド置換基は「R」絶対立体配置のものであると称され、アミン置換基は「S」絶対立体配置のものであると称される(ただし、アミド置換基についての呼称は、その位置でのその基の指定の優先度が異なる場合に「R」と指定することができる).
ジアステレオマーおよびエナンチオマーの独立の合成またはそれらのクロマトグラフィー分離は、本明細書に開示の方法に適切な変更を加えることで、当業界で公知の方法によって行うことができる。これらの絶対立体化学は、結晶性生成物または結晶性中間体のX線結晶解析によって決定することができ、それらは必要に応じて、既知の絶対配置の不斉中心を有する試薬で誘導体化する。
当業者には明らかなように、本明細書で使用されるハロまたはハロゲンとは、クロロ、フルオロ、ブロモおよびヨードを含むものである。同様に、C1−8アルキルにおけるようなC1−8とは、直鎖または分岐配置で1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個または8個の炭素を有し、C1−8アルキルが具体的にはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチルおよびオクチルを含むような基を識別するものと定義される。同様に、C0アルキルの場合のようなC0は、直接共有結合の存在を識別するものと定義される。本明細書で使用される「複素環」という用語は、ベンゾイミダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾフラザニル、ベンゾピラゾリル、ベンゾトリアゾリル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、カルバゾリル、カルボリニル、シノリニル、フラニル、イミダゾリル、インドリニル、インドリル、インドラジニル、インダゾリル、イソベンゾフラニル、イソインドリル、イソキノリル、イソチアゾリル、イソオキサゾリル、ナフトピリジニル、オキサジアゾリル、オキサゾリル、オキセタニル、ピラニル、ピラジニル、ピラゾリル、ピリダジニル、ピリドピリジニル、ピリダジニル、ピリジル、ピリミジル、ピロリル、キナゾリニル、キノリル、キノキザリニル、テトラヒドロピラニル、テトラゾリル、テトラゾロピリジル、チアジアゾリル、チアゾリル、チエニル、トリアゾリル、アゼチジニル、1,4−ジオキサニル、ヘキサヒドロアゼピニル、ピペラジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ジヒドロベンゾイミダゾリル、ジヒドロベンゾフラニル、ジヒドロベンゾチオフェニル、ジヒドロベンゾオキサゾリル、ジヒドロフラニル、ジヒドロイミダゾリル、ジヒドロインドリル、ジヒドロイソオキサゾリル、ジヒドロイソチアゾリル、ジヒドロオキサジアゾリル、ジヒドロオキサゾリル、ジヒドロピラジニル、ジヒドロピラゾリル、ジヒドロピリジニル、ジヒドロピリミジニル、ジヒドロピロリル、ジヒドロキノリニル、ジヒドロテトラゾリル、ジヒドロチアジアゾリル、ジヒドロチアゾリル、ジヒドロチエニル、ジヒドロトリアゾリル、ジヒドロアゼチジニル、メチレンジオキシベンゾイル、テトラヒドロフラニルおよびテトラヒドロチエニルならびにそれらのN−オキサイドなどの基を含むものである。
「点線は単結合または二重結合を表す」という表現は、実線と組み合わせて使用される点線を指す。そこで、実線に隣接する点線は一体となって、単結合または二重結合を表す。例えば、
本明細書において「製薬上許容される」という表現は、妥当な医学的判断の範囲内において、過度の毒性、刺激、アレルギー応答その他の問題もしくは合併症を生じることなく、ヒトおよび動物の組織と接触して使用するのに好適であり、しかも妥当な利益/危険比にみ合った化合物、材料、組成物および/または投与形態を指すのに用いられる。
本明細書で使用される「製薬上許容される塩」とは、親化合物がそれの酸塩もしくは塩基塩を製造することで修飾された誘導体を指す。製薬上許容される塩の例には、アミン類などの塩基性残基の無機酸または有機酸の塩;カルボン酸類などの酸性残基のアルカリ塩または有機塩などがあるが、これらに限定されるものではない。製薬上許容される塩には、例えば無毒性の無機または有機酸から形成される親化合物の従来の無毒性の塩または4級アンモニウム塩が含まれる。例えばそのような従来の無毒性塩には、塩酸、臭化水素酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、硝酸などの無機酸から誘導される塩;ならびに酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸、サリチル酸、スルファニル酸、2−アセトキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジスルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸などの有機酸から製造される塩などがある。
本発明の製薬上許容される塩は、従来の化学的方法によって、塩基性部分または酸性部分を有する親化合物から製造することができる。一般にはそのような塩は、水もしくは有機溶媒中、あるいは2種類の混合液中、遊離酸または遊離塩基の形でのその化合物を、化学量論量の適切な塩基または酸と反応させることで製造することができる。エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノールまたはアセトニトリルなどの非水系媒体が好ましい。好適な塩は、例えばレミングトンの著作にある(Remington′s Pharmaceutical Sciences, 17th ed., Mack Publishing Company, Easton, PA, 1985, p.1418)。
本発明の例としては、実施例および本明細書に開示の化合物の使用がある。
本発明に含まれる具体的な化合物には、実施例の標題化合物からなる群から選択される化合物ならびにそれの製薬上許容される塩およびそれの個々のジアステレオマーなどがある。
本発明の主題化合物は、ケモカイン受容体活性の調節を必要とする患者でその調節を行う方法であって、有効量のその化合物を投与する段階を有する方法において有用である。
本発明は、ケモカイン受容体活性調節剤としての前記化合物の使用に関する。詳細にはこれら化合物は、ケモカイン受容体、特にCCR−2の調節剤として有用である。
本発明による化合物のケモカイン受容体活性調節剤としての有用性は、CCR−2結合の測定に容易に適合させることができるバン・リパーら(Van Riper et al., J. Exp. Med., 177, 851-856 (1993))が開示しているようなケモカイン結合のアッセイなどの当業界で公知の方法によって示すことができる。
単球、THP−1細胞などの各種細胞種での内因性CCR−2受容体に対する125I−MCP−1の阻害を測定することで、あるいは真核細胞中でクローニング受容体を異種発現させた後に、CCR−2結合アッセイでの受容体アフィニティを求めた。細胞を、被験化合物またはDMSOおよび125I−MCP−1を加えた結合緩衝液(50mM HEPES、pH7.2、5mM MgCl2、1mM CaCl2および0.50%BSA)中に室温で1時間懸濁させて、結合を行わせた。細胞をGFBフィルターで回収し、500mM NaClを含む25mM HEPES緩衝液で洗浄し、細胞結合125I−MCP−1を定量した。
走化性アッセイにおいて、静脈全血または白血球泳動した(leukophoresed)血液から単離し、フィコール−ハイペーク(Ficoll-Hypaque)遠心とそれに続くノイラミニダーゼ処理ヒツジ赤血球によるロゼット化(rosetting)によって精製したT細胞欠乏PBMCを用いて、走化作用を行った。細胞を単離した後、その細胞を0.1mg/mL BSA含有HBSSで洗浄し、細胞1×107個/mLで懸濁させた。細胞を暗所にて、2μMカルシエン−AM(Calcien-AM)(Molecular Probes)によって37℃で30分間蛍光標識した。標識した細胞を2回洗浄し、0.1mg/mL BSA含有のL−グルタミン(フェノールレッドを含まない)を含んだRPMI1640に5×106個/mLで懸濁させた。同じ媒体で希釈した10ng/mLのMCP−1(Peprotech)または媒体のみを底部ウェルに加えた(27μL)。DMSOまたは各種濃度の被験化合物とともに15分間前インキュベーションした後、単球(150000個)をフィルターの上面に加えた(30μL)。底部ウェルに同濃度の被験化合物またはDMSOを加えて、拡散による希釈を防止した。37℃、5%CO2で60分間インキュベーションした後、フィルターを取り出し、0.1mg/mL BSA含有HBSSで上面を洗浄して、フィルター内に移動しなかった細胞を除去した。化学誘引物質非存在下で、自然移動(走化性)を測定した。
詳細には、後述の実施例の化合物は、上記アッセイでCCR−2受容体に対する結合における活性を有しており、概してIC50は約1μM未満であった。そのような結果は、ケモカイン受容体活性の調節剤として使用した場合にその化合物が固有の活性を有することを示すものである。
哺乳動物のケモカイン受容体は、ヒトなどの哺乳動物における好酸球および/またはリンパ球の機能を妨害または促進する上での標的を提供する。ケモカイン受容体機能を阻害もしくは促進する化合物は、治療を目的とした好酸球および/またはリンパ球の機能調節に特に有用である。従って、ケモカイン受容体機能を阻害または促進する化合物は、非常に多様な炎症性および免疫調節性の障害および疾患、アレルギー疾患、アレルギー性鼻炎、皮膚炎、結膜炎および喘息などのアトピー性状態ならびに慢性関節リウマチおよびアテローム性動脈硬化などの自己免疫病の予防および/または治療において有用であると考えられる。
例えば、哺乳動物のケモカイン受容体(例:ヒトケモカイン受容体)の1以上の機能を阻害する本発明の化合物を投与して、炎症を阻害(すなわち、軽減または予防)することができる。その結果、白血球移動、走化性、排出作用(例えば、酵素、ヒスタミンのもの)または炎症介在物質放出などの1以上の炎症プロセスが阻害される。
ヒトなどの霊長類以外に、他の各種哺乳動物を、本発明の方法に従って治療することができる。例えば、雌ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、モルモット、ラットあるいは他のウシ類、ヒツジ類、ウマ類、イヌ類、ネコ類、齧歯類またはネズミ類などの哺乳動物(これらに限定されるものではない)を治療することができる。しかしながら、この方法は、鳥類(例:ニワトリ)などの他の動物種で行うこともできる。
炎症および感染に関連する疾患および状態を、本発明の化合物を用いて治療することができる。好ましい実施形態では、その疾患または状態は、リンパ球の作用を阻害または促進して、炎症応答を調節するものである。
ケモカイン受容体機能の阻害薬で治療することができるヒトその他の動物の疾患または状態には、喘息、特に気管支喘息、アレルギー性鼻炎、過敏性肺疾患、過敏性肺炎、好酸球性肺炎(例:レフラー症候群、慢性好酸球性肺炎)、遅発型過敏症、間質性肺疾患(ILD)(例:特発性肺線維症または慢性関節リウマチ、全身性紅斑性狼瘡、強直性脊椎炎、全身性硬化症、シェーグレン症候群、多発性筋炎または皮膚筋炎に関連するILD)などの呼吸器アレルギー性疾患等の炎症性またはアレルギー性の疾患および状態;全身性アナフィラキシーまたは過敏応答、薬剤アレルギー(例:ペニシリン、セファロスポリン類に対するもの)、昆虫刺傷アレルギー;慢性関節リウマチ、乾癬性関節炎、多発性硬化症、全身性紅斑性狼瘡、重症筋無力症、若年型糖尿病などの自己免疫疾患;糸球体腎炎、自己免疫性甲状腺炎、ベーチェット病;同種異系移植片拒絶反応または移植片対宿主疾患などの移植片拒否反応(例:移植術);クローン病および潰瘍性大腸炎などの炎症性大腸疾患;脊椎関節症;鞏皮症;乾癬(T細胞介在乾癬を含む)および皮膚炎、湿疹、アトピー性皮膚炎、アレルギー性接触皮膚炎、蕁麻疹などの炎症性皮膚疾患;脈管炎(例:壊死性、皮膚性および過敏性の脈管炎);好酸球性筋炎、好酸球性筋膜炎;皮膚もしくは臓器の白血球浸潤を伴う癌などがあるが、これらに限定されるものではない。再潅流損傷、アテローム性動脈硬化、ある種の血液悪性腫、サイトカイン誘発毒性(例:敗血症ショック、エンドトキシンショック)、多発性筋炎、皮膚筋炎などの望ましくない炎症応答を阻害すべき他の疾患または状態を治療することができる。
ケモカイン受容体機能の調節剤によって治療することができるヒトその他の動物における疾患または状態には、AIDSその他のウィルス疾患などの免疫不全症候群の患者、免疫抑制を引き起こす放射線療法、化学療法、自己免疫疾患療法または薬物療法(例:副腎皮質ホルモン療法)を受けている患者におけるような免疫抑制;受容体機能の先天的不全その他の原因による免疫抑制;ならびに線虫(蛔虫);(鞭虫病、蟯虫症、蛔虫症、十二指腸虫症、糞線虫症、旋毛虫病、フィラリヤ症);吸虫(肝蛭)(住血吸虫症、肝吸虫症)、条虫(サナダムシ)(包虫症、無鉤条虫症、嚢虫症);内臓寄生虫、内臓幼虫移行症(例:小回虫)、好酸球性胃腸炎(例:Anisaki sp., Phocanema sp.)および皮膚幼虫移行症(Ancylostona braziliense, Ancylostoma caninum)などの寄生虫感染のような(それらに限定されるものではない)寄生病などの感染疾患などがあるが、これらに限定されるものではない。さらに、細胞移動の方向違いを生じる形での、ケモカイン受容体の内部移行誘発または化合物送達によって受容体発現の喪失を引き起こすだけの化合物の送達を考える場合、サイトカイン受容体機能の促進剤についても、上記の炎症疾患、アレルギー疾患および自己免疫疾患の治療を想到することができる。
従って本発明の化合物は、非常に多様な炎症性および免疫調節性の障害および疾患の、アレルギー状態、アトピー性状態ならびに自己免疫病の予防および治療において有用である。ある具体的な実施形態では本発明は、慢性関節リウマチまたは乾癬性関節炎などの自己免疫疾患の予防または治療への当該化合物の使用に関するものである。
別の態様では、本発明を用いて、CCR−2などのケモカイン受容体の特異的作働薬または拮抗薬の候補剤を評価することができる。従って本発明は、ケモカイン受容体の活性を調節する化合物に関するスクリーニングアッセイの準備および実行における上記化合物の使用に関するものである。例えば本発明の化合物は、より強力な化合物についての優れたスクリーニング手段である受容体突然変異体を単離するのに有用である。さらに、本発明の化合物は、例えば競争的阻害によって、他の化合物がケモカイン受容体に結合する部位を確認または決定するのに有用である。本発明の化合物はまた、CCR−2などのケモカイン受容体の特異的調節剤の候補剤を評価する上で有用である。当業界において認められているように、これら受容体に対して高い親和性を有する非ペプチド系(代謝に対して耐性の)化合物がなかったことで、上記ケモカイン受容体の特異的作働薬および拮抗薬を十分に評価することができなかった。そこで本発明の化合物は、そのような目的のために販売される商業的製品となるものである。
本発明はさらに、ヒトおよび動物におけるケモカイン受容体活性を調節するための医薬品の製造方法であって、本発明の化合物と医薬用の担体もしくは希釈剤とを組み合わせることを含む方法に関するものでもある。
本発明はさらに、レトロウィルス、特にヘルペスウィルスまたはヒト免疫不全ウィルス(HIV)による感染の予防または治療ならびにAIDSなどの結果的に生じる病的状態の治療および発症遅延における本発明の化合物の使用に関するものでもある。AIDSの治療またはHIV感染の予防もしくは治療には、症候性および無症候性の両方のAIDS、ARC(AIDS関連の合併症)ならびにHIVに対する実際または潜在的曝露という広範囲のHIV感染状態の治療が含まれるものと定義されるが、それに限定されるものではない。例えば本発明の化合物は、例えば輸血、臓器移植、体液交換、噛みつき、偶発的な注射針突き刺しまたは手術時の患者血液に対する曝露などによるHIVへの曝露が疑われる過去の事象があった後における、HIVによる感染の治療において有用である。
本発明の好ましい態様では、標的細胞のCCR−2等のケモカイン受容体へのケモカインの結合を阻害する方法で本発明の化合物を使用することができ、その方法においては、前記ケモカインのケモカイン受容体への結合を阻害する上で有効な量の前記化合物と標的細胞とを接触させることが含まれる。
上記の方法で治療される対象は、ケモカイン受容体活性の調節が望まれる哺乳動物、好ましくはヒト(男性または女性)である。本明細書で使用される「調節」とは、拮抗、作働、部分的拮抗、逆作働および/または部分的作働を含むものである。本発明の好ましい態様においては、調節とはケモカイン受容体活性の拮抗を指す。「治療上有効量」という用語は、研究者、獣医、医師その他の臨床関係者が追求している組織、系、動物またはヒトの生理的もしくは医学的応答を引き出すだけの当該化合物の量を意味する。
本明細書で使用される「組成物」という用語は、所定量で所定の成分を含有するもの、ならびに直接もしくは間接に所定の成分を所定量で組み合わせることで得られるものを含むものである。「製薬上許容される」とは、担体、希釈剤または賦形剤が、製剤における他の成分と適合性であり、その製剤の投与を受ける受容体に対して有害性があってはならないことを意味するものである。
化合物の「の投与」および「を投与する」という用語は、本発明の化合物を、処置を必要とする個体に対して与えることを意味するものと理解すべきである。
本明細書で使用する場合、「治療」という用語は、上記状態の治療ならびに防止もしくは予防療法の両方を指すものである。
ケモカイン受容体活性を調節し、それによって喘息およびアレルギー疾患などの炎症性および免疫調節性の障害および疾患ならびに慢性関節リウマチおよびアテローム性動脈硬化などの自己免疫病そして前述の病気を予防および治療するための併用療法としては、本発明の化合物とそのような用途が知られている他の化合物との組み合わせが例として挙げられる。
例えば、炎症の治療または予防では、オピエート作働薬、5−リポキシゲナーゼ阻害薬などのリポキシゲナーゼ阻害薬、シクロオキシゲナーゼ−2阻害薬などのシクロオキシゲナーゼ阻害薬、インターロイキン−1阻害薬などのインターロイキン阻害薬、NMDA拮抗薬、一酸化窒素阻害薬もしくは一酸化窒素合成阻害薬、非ステロイド系抗炎症薬またはサイトカイン抑制抗炎症薬などの抗炎症薬もしくは鎮痛薬との併用、例えばアセトアミノフェン、アスピリン、コデイン、エンブレル(embrel)、フェンタニル、イブプロフェン、インドメタシン、ケトロラク(ketorolac)、モルヒネ、ナプロキセン、フェナセチン、ピロキシカム、ステロイド系鎮痛薬、スフェンタニル(sufentanyl)、サンリンダク(sunlindac)、テニダップ(tenidap)などの化合物との併用で、本発明の化合物を用いることができる。同様に、本発明の化合物は、疼痛緩和剤;カフェイン、H2−拮抗薬、シメチコン、水酸化アルミニウムもしくは水酸化マグネシウムなどの増強剤;フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、シュードフェドリン(pseudophedrine)、オキシメタゾリン、エピネフリン、ナファゾリン、キシロメタゾリン、プロピルヘキセドリンもしくはレボ−デスオキシ−エフェドリンなどの鬱血除去薬;コデイン、ヒドロコドン、カラミフェン、カルベタペンタンもしくはデキストラメトルファン(dextramethorphan)などの鎮咳薬;利尿薬;ならびに鎮静性もしくは非鎮静性抗ヒスタミン剤とともに投与することができる。
同様に本発明の化合物は、本発明の化合物が有用である疾患または状態の治療/予防/抑制または改善において使用される他の薬剤と併用することができる。そのような他薬剤は、その薬剤について通常使用される経路および量で、本発明の化合物と同時にまたは順次に投与することができる。本発明の化合物を1以上の他薬剤と同時に用いる場合、本発明の化合物とともにそのような他薬剤を含む医薬組成物が好ましい。従って、本発明の医薬組成物には、本発明の化合物に加えて1以上の他の有効成分も含有するものが含まれる。
別個に投与するかまたは同じ医薬組成物で投与される、本発明の化合物と併用可能な他の有効成分の例としては、(a)米国特許第5510332号、WO95/15973、WO96/01644、WO96/06108、WO96/20216、WO96/22966、WO96/31206、WO96/40781、WO97/03094、WO97/02289、WO98/45656、WO98/53814、WO98/53817、WO98/53818、WO98/54207およびWO98/58902に記載のようなVLA−4拮抗薬;(b)ベクロメタゾン、メチルプレドニソロン、ベタメタゾン、プレドニソン、デキサメタゾンおよびヒドロコルチゾンなどのステロイド類;(c)シクロスポリン、タクロリマス(tacrolimus)、ラパマイシン(rapamycin)および他のFK−506型免疫抑制剤などの免疫抑制剤;(d)ブロモフェニラミン、クロルフェニラミン、デキスクロルフェニラミン、トリプロリジン、クレマスチン、ジフェンヒドラミン、ジフェニルピラリン、トリペレナミン、ヒドロキシジン、メトジラジン、プロメタジン、トリメプラジン、アザタジン(azatadine)、シプロヘプタジン、アンタゾリン、フェニラミン、ピリラミン、アステミゾール、テルフェナジン、ロラタジン(loratadine)、デスロラタジン、セチリジン(cetirizine)、フェクソフェナジン(fexofenadine)、デスカルボエトキシロラタジンなどの抗ヒスタミン類(H1−ヒスタミン拮抗薬);(e)β2−作働薬(テルブタリン、メタプロテレノール、フェノテロール、イソエタリン、アルブテロール、ビトルテロールおよびピルブテロール)、テオフィリン、クロモリンナトリウム、アトロピン、臭化イプラトロピウム、ロイコトリエン拮抗薬(ザフィルルカスト(zafirlukast)、モンテルカスト(montelukast)、プランルカスト(pranlukast)、イラルカスト(iralukast)、ポビルカスト(pobilukast)、SKB−106203)、ロイコトリエン生合成阻害薬(ジロイトン(zileuton)、BAY−1005)などの非ステロイド系抗喘息薬;(f)プロピオン酸誘導体(アルミノプロフェン(alminoprofen)、ベノキサプロフェン、ブクロキシル酸(bucloxic acid)、カルプロフェン、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルプロフェン(fluprofen)、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドプロフェン、ケトプロフェン、ミロプロフェン(miroprofen)、ナプロキセン、オキサプロジン、ピルプロフェン、プラノプロフェン、スプロフェン、チアプロフェン酸およびチオキサプロフェン(tioxaprofen))、酢酸誘導体(インドメタシン、アセメタシン、アルクロフェナク、クリダナク、ジクロフェナク、フェンクロフェナック、フェンクロジン酸(fenclozic acid)、フェンチアザク、フロフェナク(furofenac)、イブフェナック、イソキセパック、オキシピナク(oxpinac)、スリンダク、チオピナク(tiopinac)、トルメチン、ジドメタシン(zidometacin)およびゾメピラク)、フェナム酸(fenamic acid)誘導体(フルフェナム酸、メクロフェナム酸、メフェナム酸、ニフルム酸およびトルフェナム酸)、ビフェニルカルボン酸誘導体(ジフルニサルおよびフルフェニサル(flufenisal))、オキシカム類(イソキシカム、ピロキシカム、スドキシカム(sudoxicam)およびテノキシカム)、サリチル酸類(アセチルサリチル酸、スルファサラジン)およびピラゾロン類(アパゾン、ビズピペリロン(bezpiperylon)、フェプラゾン、モフェブタゾン、オキシフェンブタゾン、フェニルブタゾン)などの非ステロイド系抗炎症剤(NSAID);(g)シクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)阻害薬;(h)ホスホジエステラーゼIV型(PDE−IV)の阻害薬;(i)他のケモカイン受容体、特にCCR−1、CCR−2、CCR−3、CXCR−3およびCCR−5の拮抗薬;(j)HMG−CoAレダクターゼ阻害薬(ロバスタチン、シンバスタチン(simvastatin)およびプラバスタチン(pravastatin)、フルバスタチン(fluvastatin)、アトルバスタチン(atorvastatin)、ロスバスタチンおよび他のスタチン類)、金属封鎖剤(コレスチラミンおよびコレスチポール)、コレステロール吸収阻害剤(エゼチミベ(ezetimibe))、ニコチン酸、フェノフィブリン酸(fenofibric acid)誘導体(ゲムフィブロジル、クロフィブレート、フェノフィブレートおよびベンザフィブレート(benzafibrate))およびプロブコールなどのコレステロール低下剤;(k)インシュリン、スルホニル尿素類、ビグアニド類(メトホルミン)、α−グルコシダーゼ阻害薬(アカルボース)およびグリタゾン類(glitazones)(トログリタゾン(troglitazone)およびピオグリタゾン(pioglitazone))などの抗糖尿病薬;(l)インターフェロンβ(インターフェロンβ−1α、インターフェロンβ−1β)の製剤;(m)5−アミノサリチル酸およびそれのプロドラッグ、アザチオプリンおよび6−メルカプトプリンなどの代謝拮抗剤ならびに細胞毒性癌化学療法薬などの他の化合物などがあるが、これらに限定されるものではない。
第2の有効成分に対する本発明の化合物の重量比は変動し得るものであって、各成分の有効用量によって決まる。通常は、それぞれの有効用量を用いる。そこで例えば、本発明の化合物をNSAIDと併用する場合、NSAIDに対する本発明の化合物の重量比は、約1000:1〜約1:1000、好ましくは約200:1〜約1:200の範囲である。本発明の化合物および他の有効成分の併用も、概して上記の範囲内であるが、各場合について、各有効成分の有効用量を用いるべきである。
そのような組み合わせにおいて、本発明の化合物および他の活性薬剤は、別個または併用で投与することができる。さらに、1種類の薬剤の投与を、他の薬剤の投与の前、同時または後に行うことができる。
本発明の化合物は、経口投与、非経口投与(例:筋肉、腹腔内、静脈、ICV、大槽内の注射もしくは注入、皮下注射またはインプラント)、吸入噴霧投与、経鼻投与、膣投与、直腸投与、舌下投与または局所投与することができ、単独もしくは組み合わせて、各投与経路に適した従来の無毒性の製薬上許容される担体、補助剤および媒体(vehicle)を含む好適な単位製剤に製剤することができる。マウス、ラット、ウマ、ウシ、ヒツジ、イヌ、ネコ、サルなどの温血動物の治療以外に、本発明の化合物は、ヒトでの使用において有効である。
本発明の化合物を投与するための医薬組成物は簡便には、単位製剤で提供することができ、製薬業界で公知のいずれかの方法によって調製することができる。いずれの方法にも、1以上の補助成分を構成する担体と有効成分とを組み合わせる段階がある。医薬組成物は通常、有効成分を液体担体もしくは微粉砕固体担体またはその両方と均一かつ十分に混和し、必要に応じて、得られた物を所望の製剤に成形することで製造される。医薬組成物には、対象の活性化合物を、疾患のプロセスまたは状態に対して所望の効果を発揮するだけの量で含有させる。本明細書で使用する場合、「組成物」という用語は、所定量で所定の成分を含有するもの、ならびに直接もしくは間接に所定の成分を所定量で組み合わせることで得られるものを含むものである。
有効成分を含む医薬組成物は、例えば錠剤、トローチ、ロゼンジ剤、水系もしくは油系の懸濁液、分散性粉体もしくは粒剤、乳濁液、硬もしくは軟カプセルまたはシロップもしくはエリキシル剤などの経口用に適した剤型とすることができる。経口投与用組成物は、医薬組成物の製造に関して当業界で公知のいずれかの方法に従って製造することができ、そのような組成物には、甘味剤、香味剤、着色剤および保存剤から成る群から選択される1以上の薬剤を含有させて、医薬的に見た目および風味が良い製剤を提供することができる。錠剤は、錠剤製造に好適な無毒性の製薬上許容される賦形剤との混合で有効成分を含有する。これらの賦形剤には例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、乳糖、リン酸カルシウムもしくはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;コーンスターチもしくはアルギン酸などの造粒剤および崩壊剤;デンプン、ゼラチンもしくはアカシアなどの結合剤;ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸もしくはタルクなどの潤滑剤などがあり得る。錠剤は未コーティングとすることができるか、あるいは公知の方法によってコーティングを施して、消化管での崩壊および吸収を遅延させ、それによって比較的長期間にわたって持続的作用を提供するようにすることができる。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延材料を用いることができる。それにはさらに、米国特許第4256108号、同4166452号および同4265874号に記載の方法によってコーティングを施して、徐放用の浸透圧性治療用錠剤を製剤することができる。
経口投与用製剤は、有効成分を例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもしくはカオリンなどの不活性固体希釈剤と混和した硬ゼラチンカプセルとして、あるいは有効成分を水系または例えば落花生油、液体パラフィンもしくはオリーブ油などの油系媒体と混和した軟ゼラチンカプセルとして提供することもできる。
水系懸濁液は、水系懸濁液の製造に好適な賦形剤と混和した形で活性材料を含む。そのような賦形剤には、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントガムおよびアカシアガムなどの懸濁剤がある。分散剤または湿潤剤には、レシチンなどの天然ホスファチド、あるいは例えばポリオキシエチレンステアレートなどのアルキレンオキサイドと脂肪酸との縮合生成物、またはヘプタデカエチレンオキシセタノールなどのエチレンオキサイドと長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、またはポリオキシエチレンソルビトールモノオレエートなどのエチレンオキサイドと脂肪酸およびヘキシトールから誘導される部分エステルとの縮合生成物、または例えばポリエチレンソルビタンモノオレエートなどのエチレンオキサイドと脂肪酸およびヘキシトール無水物から誘導される部分エステルとの縮合生成物があり得る。水系懸濁液には、例えばp−ヒドロキシ安息香酸のエチルもしくはn−プロピルエステルなどの1以上の保存剤、1以上の着色剤、1以上の香味剤、ショ糖もしくはサッカリンなどの1以上の甘味剤を含有させることもできる。
油系懸濁液は、例えば落花生油、オリーブ油、ゴマ油もしくはヤシ油などの植物油または液体パラフィンなどの鉱油中に有効成分を懸濁させることで製剤することができる。油系懸濁液には、蜜ロウ、硬パラフィンもしくはセチルアルコールなどの増粘剤を含有させることができる。上記のような甘味剤および香味剤を加えて、風味の良い経口製剤を得ることができる。これらの組成物は、アスコルビン酸などの酸化防止剤を加えることで保存することができる。
水を加えることで水系懸濁液を調製する上で好適な分散性粉体および粒剤では、有効成分を、分散剤もしくは湿潤剤、懸濁剤および1以上の保存剤と混合する。好適な分散剤もしくは湿潤剤および懸濁剤の例としては、前述したものがある。例えば甘味剤、香味剤および着色剤などの別の賦形剤を存在させることもできる。
本発明の医薬組成物はまた、水中油型乳濁液の形とすることもできる。油相は、オリーブ油もしくは落花生油などの植物油または液体パラフィンなどの鉱油、あるいはそれらの混合物とすることができる。好適な乳化剤には、アカシアガムもしくはトラガカントガムなどの天然ガム;例えば大豆、レシチンなどの天然ホスファチド;ならびに、ソルビタンモノオレエートなどの脂肪酸とヘキシトール無水物から誘導されるエステルもしくは部分エステル、および例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートなどのエチレンオキサイドと前記部分エステルとの縮合生成物があり得る。乳濁液にはさらに、甘味剤および香味剤を含有させることもできる。
シロップおよびエリキシル剤は、例えばグリセリン、プロピレングリコール、ソルビトールまたはショ糖などの甘味剤を加えて製剤することができる。そのような製剤には、粘滑剤、保存剤ならびに香味剤および着色剤を含有させることもできる。
医薬組成物は、無菌の注射用水系もしくは油系懸濁液の形とすることができる。この懸濁液は、上記の好適な分散剤もしくは湿潤剤および懸濁剤を用いて、公知の方法に従って製剤することができる。無菌注射製剤は、例えば1,3−ブタンジオール溶液のように、無毒性の非経口的に許容される希釈剤もしくは溶媒中の無菌注射用液剤または懸濁液とすることもできる。使用可能な許容される担体および溶媒には、水、リンゲル液および等張塩化ナトリウム溶液などがある。さらに、従来から溶媒または懸濁媒体として、無菌の固定油が使用されている。それに関しては、合成モノもしくはジグリセリドなどのいかなる種類の固定油も使用可能である。さらに、オレイン酸などの脂肪酸を注射剤の製剤に使用することができる。
本発明の化合物は、薬剤の直腸投与用の坐剤の形で投与することもできる。そのような組成物は、常温では固体であるが直腸体温では液体となることで、直腸で融解して薬剤を放出する好適な無刺激性賦形剤と該薬剤とを混和することで製剤することができる。そのような材料には、カカオ脂およびポリエチレングリコール類がある。
局所用には、本発明の化合物を含むクリーム、軟膏、ゼリー、液剤または懸濁液などを用いる(この投与法に関して、局所投与には含嗽液およびうがい剤が含まれる)。
本発明の医薬組成物および方法にはさらに、上記の病的状態の治療に通常用いられる前述のような他の治療上活性な化合物を含ませることができる。
ケモカイン受容体調節が必要な状態の治療または予防では、適切な用量レベルは通常、約0.01〜500mg/体重kg/日であり、それは単回または複数回で投与することができる。好ましくは、用量レベルは約0.1〜約250mg/体重kg/日であり、より好ましくは約0.5〜約100mg/体重kg/日である。好適な用量レベルは、約0.01〜250mg/体重kg/日、約0.05〜100mg/体重kg/日、または約0.1〜50mg/体重kg/日とすることができる。この範囲内で、用量を0.05〜0.5、0.5〜5または5〜50mg/体重kg/日とすることができる。経口投与の場合、有効成分を1.0〜1000mg含む錠剤、好ましくは有効成分を2.0〜500mg、より好ましくは3.0〜200mg、特には1、5、10、15、20、25、30、50、75、100、125、150、175、200、250、300、400、500、600、750、800、900および1000mg含む錠剤の形で組成物を提供して、治療を受ける患者への用量を症状に応じて調節する。その化合物は、1日当たり1〜4回、好ましくは1日当たり1回もしくは2回の投与法で投与することができる。
しかしながら、特定の患者についての具体的な用量レベルおよび投与回数は変動し得るものであって、使用する具体的化合物の活性、代謝安定性およびその化合物の作用期間の長さ、年齢、体重、全身の健康状態、性別、食事、投与の形態および時刻、排泄速度、併用薬剤、特定の状態の重度、治療を受けている宿主などの多様な要素によって決まることは明らかであろう。
本発明の化合物の製造方法をいくつか、以下の図式および実施例に示してある。出発原料は、公知の方法によって製造されるか、あるいは図示の方法に従って製造される。
1,1,3−トリ置換シクロペンタン骨格を有する本発明の範囲に含まれる化合物1−8の製造に用いられる主要な経路の一つを、図式1Aに示してある。
これによると、公知の手順(Stetter, H. , Kuhlman, H., Liebigs Ann. Chem., 1979, 944)に従って合成した3−オキソシクロペンタンカルボン酸(1−1)を、標準的な条件下でエステル化する。R13がベンジル基である場合、ジメチルホルムアミドなどの適切な溶媒中、炭酸ナトリウムの存在下に、酸をベンジルクロライドと反応させる。R13がtert−ブチル基を表す場合、個々のエステル1−2は、硫酸存在下に、適切なアルコール(この場合はtert−ブタノール)と酸1−1を反応させることで製造することができる。1−2におけるオキソ基の保護は、多くの方法によって行うことができる(Greene, T., Wuts, P. G. M., Protective Groups in Organic Chemistry, John Wiley & Sons, Inc., New York, NY 1991)。特に好適なジメチルアセタール保護基の導入は、塩化メチレンおよびメチルアルコールなどの好適な溶媒中、酸性触媒の存在下にオルトギ酸トリメチルを試薬として用いて行うことができる。あるいは、R13がメチル基である場合、酸1−1は、オルトギ酸トリメチルおよびパラ−トルエンスルホン酸などの酸性触媒を用いることで直接1−3に変換することができる。リチウムジイソプロピルアミドなどの適切な塩基存在下でのアルキルクロライド、ブロマイドまたはヨージドなどのアルキル化剤によるエステル1−3のアルキル化によって、中間体1−4が得られる。1−4に存在するエステル保護基は、エステルの性質に応じて多くの方法によって脱離させることができる。ベンジルエステル(R13=ベンジル)は、接触水素化によって容易に脱離させることができ、メチルエステル(R13=メチル)は室温または高温で酸または塩基の存在下に加水分解することができ、tert−ブチルエステル(R13=tert−ブチル)は酸性条件下で容易に開裂させることができる。次に、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミドまたは文献に記載の他の薬剤などの好適なカップリング剤の存在下に、アミンR2NH2と酸1−5との反応によってアミド1−6を製造する。アセタール保護基を酸性条件下で脱離させ、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウムまたは水素化ホウ素シアノナトリウムなどの還元剤存在下での適切なアミンR3R4NHとケトン1−7との反応によって、最終的なケモカイン受容体調節剤1−8を製造することができる。
リチウムジイソプロピルアミドなどの強塩基存在下にエステル1−3から形成したエノレート(R13はベンジルまたはtert−ブチル基である)をアルデヒド(R1aCHO)またはケトン(R1aR2aCO)と反応させて、図式1Bに示した適切なヒドロキシアルキル置換中間体1−4aを得ることができる。やはり、エステル保護基は、特定の保護基に好適な条件下で脱離させる。ベンジルエステルの開裂を水素化分解的に行うことができ、図式1に記載の方法に従って、あるいはtert−ブチルエステルの場合には酸性条件下で、酸を最終生成物1−8に変換することができる。後者は通常、アセタール保護基の開裂も誘発し、ワンポット法でこのようにしてケト酸1−9を製造することができる。これをケモカイン活性の最終的な調節剤1−8aに変換するのは、前述の方法に従って行うことができる。
図式1Aおよび1Bに記載の化学に従って合成できる化合物は、ジアステレオマー異性体混合物を表し(Eliel, E. E., Wilen, S. H., Stereochemistry of Organic Compounds, John Wiley & Sons, Inc. , New York)、それらは分離の性質に応じて順相、逆相またはキラルカラムを用いるクロマトグラフィーによってそれらの成分に分離することができる。キラルクロマトグラフィー分離が、単一の異性体を得るには特に好適である。
化合物1−8および1−8aの製造のための別経路を、図式2A、2Bおよび2Cに示してある。
これによれば、市販のホモキラルラクタム2−1を水素化し、N,N−ジメチルアミノピリジンなどの好適な触媒存在下に飽和2−2をBOC2Oで処理する。次に、好適なアルコールR13−OHの存在下でのアミド結合の塩基触媒開裂によって、個々のエステル2−4を得る。好ましくはジオキサンなどの非プロトン性溶媒中HClなどの酸で、BOC保護基を脱離させることで、塩の形でのアミン2−5を得る。このアミンをベンゾフェノンイミンと混合すると、個々のシッフ塩基2−6が形成され、それは簡単な濾過による塩化アンモニウム除去によって純粋な形で得ることができる。
LDAなどの強塩基によってエステル2−6から形成されるエノレートを、アルキルハライドR1−XならびにアルデヒドR1aCHOまたはケトンR1aR2aCOと反応させて、それぞれ中間体2−7a、2−7bおよび2−8a、2−8bを得ることができる(図式2B)。これらの反応によって、個々のシス−(2−7aおよび2−8a)およびトランス−(2−7bおよび2−8b)ジアステレオマー異性体の混合物が得られ、それらは好適なクロマトグラフィーによって分離することができる。ほとんどの場合、失活シリカゲルでの順相フラッシュクロマトグラフィーを適用して奏功することができる。
次に、所望のシスジアステレオマー異性体2−7aおよび2−8aをHClなどの酸で処理してイミン基の加水分解を促進し、得られたアミノ基を例えばtert−ブトキシカルボニルアミドの形で好適に保護する(図式2C)。次に、中間体2−10aに存在するエステル基を開裂させる。使用される手順はエステルの性質に応じて決まる。例えば、ベンジルエステルは加水分解によって開裂させることができ、tert−ブチルエステルは非プロトン性酸性条件下であり、アルキルエステルは酸性または塩基性のいずれかの条件下で加水分解することができる。次に、生成した酸を前述の方法に従って好適なアミンとカップリングさせ、BOC保護基を酸で脱離させる。好適なケトンR3aR3bCOまたはアルデヒドR3aCHOによるアミン2−13aの還元的アルキル化を行う。必要に応じて、第2の還元的アルキル化によるR4置換基の導入を行って、最終的なケモカイン活性調節剤1−8bを得る。
エステル基の塩基触媒加水分解が所望の変換には好適ではないことが認められた以外は、図式2Cに記載のものと同様の一連の段階(図式2D)で、中間体2−8aを最終生成物1−8aに変換することができる。
図式2A〜Dに記載の化学は、それらの変換後に生成物1−8がホモキラル型で得られて、図式1に記載の分離段階が不要となるというかなり大きい利点を提供する。
本発明の範囲に含まれる化合物を合成するための第3の主要経路を、図式3Aおよび3Bに詳細に示してある。
これによれば、市販のアミノチアゾール酢酸エチル3−1を、好ましくは高温でベンゾフェノンイミンで処理する。次に、水素化ナトリウムなどの強塩基でエステル3−2から形成されるエノレートを、好ましくは望ましくない副反応を抑制するための別の共溶媒(例:DMPU)の存在下に、ジメトキシエタンなどの好適な溶媒中にて、1,4−ジクロロ−2−ブテンで二重アルキル化する。前述の方法に従ってシッフ塩基3−3の開裂を行い、触媒量のDMAP3−5の存在下にBOC2Oで処理することで3−4におけるアミノ基を保護する。次に、二重結合へのボランの付加(March, J. Advanced Organic Chemistry, 4th edition, John Wiley & Sons Inc., New York, p. 702-707参照)を行い、それに続いて生成した付加物を直接クロルギ酸ピリジニウム介在酸化することで、かなりの収率でケトン3−6を直接製造する。
次に、中間体3−6に存在するエステル基を塩基触媒加水分解によって脱離させ、前述の方法に従って酸3−7をアミンR2NH2にカップリングさせる。最終化合物1−8cの製造における最終段階は、上記で詳述したアミンR3R4NHによるケトン3−8の還元的アミノ化である。図式1Aおよび1Bに記載の場合と同様にして、この合成手順によってジアステレオマー異性体の混合物が生成し、それらの分離を順相、逆相またはキラル相でのクロマトグラフィーを用いて行うことができる。
前述の合成手順を用いて、芳香族またはヘテロ芳香族環ならびに直接アルキル化によって導入することができない他の基(例:シアノ基)を有する他のケモカイン活性調節剤を得ることができる。必要な化学変換を図式3cに詳細に示してある。
これによれば、アリール酢酸アルキルを1,4−ジクロロ−2−ブテンと反応させ、得られたオレフィンのハイドロボレーションを行い、前述の方法に従って付加物を酸化して3−11を得る。塩基触媒加水分解を行い、次にアミド形成段階を行い、最終アミン1−8cを上記のものと同様の還元的アミノ化段階で得る。図式3Aおよび3Bに示した化学と同様にして、図式3Cに記載の手順によって、ジアステレオマー異性体の混合物を得る。次に、それらを前述の手段によって単一の異性体に分離する。
以上で説明した場合では、常にアミド結合の形成を行ってから、還元的アミノ化段階を行った。しかしながら場合によっては、その順序を逆にすることが有利であった(図式4)。
これによれば、適切なケトンR3aR3bCOでアミン中間体2−9aを還元的にアルキル化し、得られた2級アミンを例えばトリフルオロアセトアミドとして保護する。そしてエステル基を開裂させ(R13がベンジル基の場合には水素化分解)、上記の方法に従ってアミドを結合させる。次に、トリフルオロアセチル保護基の還元的脱離または塩基触媒脱離によって、所望のケモカイン活性調節剤1−8eを得る。
1−8のアミド部分に組み込まれたアミン5−1は多くの場合、置換ベンジル基を有する(図式5)。これらの一部、例えば3,5−ビストリフルオロメチルベンジルアミン(R5=CF3)、3−フルオロ−5−トリフルオロメチルベンジルアミン(R5=F)、またはその他は市販されており、他のものは合成によって入手可能である(図式6、7)。
そのような合成の1例を図式6に示してある。これによれば、パラジウム存在下でシアン化亜鉛を用いて、市販の3−トリフルオロメチル−5−アミノブロモベンゼン(6−1)を相当するニトリルに変換し、次にサンドマイヤー反応を用いて個々のハライド6−3(R5=Cl、I)を製造する。芳香族ハライドの存在下でのニトリルの相当するアミンへの還元を、例えばTHF中ボランで良好に行うことができる。
本発明の範囲に含まれる化合物のアミド部分に導入されたベンジルアミンの別の例、ならびにそれらの合成については、実験の部でさらに説明する。
上記で詳述したように、標的化合物1−8のアミン部分は、適切なアミン7−1を用いた相当するケトン1−7および1−7aの還元的アミノ化から、あるいは相当するケトン7−3によるアミン2−9aおよび2−13aの還元的アミノ化によって製造することができる(図式7)。アミン7−1ならびにケトン7−3は代表的には、脂環式構造を表し、その一部、例えばテトラヒドロピラン−4−オンおよび多くの低級な環状および脂環式の両方のケトンは市販されており、他のものは公知または新たに開発された手法によって合成しなければならない。
ケトン7−3の一部の合成を図式8に詳細に示してある。これによると、市販の5,6−ジヒドロ−4−メトキシ−2H−ピラン(8−1)をm−クロロ過安息香酸で処理して、二重結合のエポキシ化を行う。次に、それを生成したクロロ安息香酸と反応させ、エポキシド環の開環によってケトン8−2を得る。それをアセタールの形で保護し、次にエステルを脱離させる。塩基存在下での適切なアルキルハライドR6Xによる2級アルコールのアルキル化によってエーテル8−5を得る。酸性条件下でのアセタールの脱保護によって、所望のケトン8−6を得る。このようにして、3−ヒドロキシ−テトラヒドロピラン−4−オン以外に、多くの3−アルコキシ誘導体を合成することができる。さらなる詳細ならびに実施例を、実験の部に記載している。
アミン7−1、この場合は3−メチル−4−アミノ−テトラヒドロピランの製造の1例を図式9に詳細に示してある。これによれば、既報の手順(J. Am. Chem. Soc., 1991, 113, 2079-2089)に従ってテトラヒドロピラン−4−オンから合成することができる3−メチルテトラヒドロピラン−4−オンを、還元的アミノ化条件下にベンズヒドリルアミンと反応させる。
この変換によって、トランス−(9−3a)およびシス(9−3b)の相対立体化学が約1:9の比である2つの個々のジアステレオマー異性体対が得られる。主要なシス−ラセミ対(9−3b)について加水分解を行って、ベンズヒドリル基の脱離を促進し(Greene, T., Wuts, P. G. M., Protective Groups in Organic Chemistry, John Wiley & Sons, Inc., New York, NY 1991)、遊離アミン9−4をジイソプロピルエチルアミンなどの好適な塩基存在下にベンジルオキシカルボニルクロライドと反応させる。次に、ラセミ体9−5内に含まれる2つのエナンチオマーを、キラル分取クロマトグラフィーによって分離することができる。ダイセル(DAICEL(登録商標))キラルパックAD多糖型分取カラム(Chiral Technologies, 730 Springdale Drive, P. O. Box 564, Exton, PA19341)を用いて非常に良好に所望の分離を行うことができる。先に溶出するエナンチオマー9−6bは、誘導体化およびNMR分析ならびに単結晶X線回折分析(Eliel, E. E., Wilen, S. H., Stereochemistry of Organic Compounds, John Wiley & Sons, Inc., New York)により、絶対立体化学(3R,4S)を有することが明らかになった。次に、CBZ保護基を水素化分解的に脱離させて、9−7を非常に良い収率で得る。
アミン7−1製造のさらなる詳細ならびに実施例を、実験の部に記載している。
場合によっては、前記の反応図式を実施する順序を変えて、反応を行いやすくしたり、望ましくない反応生成物を回避することができる。下記の実施例は、さらなる説明のみを目的として提供されるものであり、開示の発明を限定するものではない。
溶液の濃縮は通常、減圧下にロータリーエバポレータで行った。フラッシュクロマトグラフィーはシリカゲル(230〜400メッシュ)で行った。MPLCとは、中圧液体クロマトグラフィーを指し、別段の断りがない限りシリカゲル固定相で行った。NMRスペクトラムは、別段の断りがない限りCDCl3溶液で得たものである。カップリング定数(J)はヘルツ(Hz)単位である。略称:ジエチルエーテル(エーテル)、トリエチルアミン(TEA)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIEA)、飽和水溶液(sat′d)、室温(rt)、時間(h)、分(min)。
中間体1
段階A
3−オキソ−シクロペンタンカルボン酸(20g、160mmol、Stetter, H, Kuhlman, H., Liebigs Ann. Chemie, 1979, 7, 944-9)のMeOH(200mL)溶液に、オルトギ酸トリメチル(85mL、780mmol)、次にTsOH(3.0g、16mmol)を加えた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、減圧下に濃縮した。残留物をエーテルで希釈し、飽和NaHCO3、ブラインで洗浄し、無水MgSO4で脱水した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(エーテル:ペンタン/25:75)によって精製して、所望の生成物(21.52g、73%)を得た。1H NMR(500MHz、CDCl3):3.68(s、3H)、3.21(d、J=9.9Hz、6H)、2.89(p、J=8.5Hz、1H)、2.14〜2.05(m、2H)、2.02〜1.80(m、4H)。
段階B
火炎乾燥500mL丸底フラスコに、脱水THF(150mL)を入れ、ジイソプロピルアミン(19.2mL、137mmol)を加えた。溶液を冷却して−78℃とし、n−ブチルリチウム(55mL、140mmol、2.5Mヘキサン溶液)を注射器によって加え、次に前段階からの無希釈のエステル(21.52g、114.4mmol)を加えた。反応混合物を−78℃で30分間撹拌し、2−ヨードプロパン(34.3mL、343.2mmol)を加えた。反応液を−78℃でさらに20分間撹拌し、それを冷蔵庫(+5℃)中で終夜維持した。10%クエン酸で反応停止し、エーテルで抽出した(3回)。合わせた有機層をH2O、ブラインで洗浄し、無水MgSO4で脱水し、濃縮した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(エーテル:ペンタン/20:80)によって精製して、所望の生成物を得た(16.74g、63.6%)。1H NMR(400MHz、CDCl3):3.69(s、3H)、3.18(d、J=20.5Hz、6H)、2.57(d、J=13.9Hz、1H)、2.29(m、1H)、1.90(p、J=6.8Hz、1H)、1.81(m、2H)、1.65(m、2H)、0.89(q、J=11.9Hz、6.8Hz、6H)。
段階C
前段階からのエステル(16.7g、72.7mmol)をエタノール(30mL)に溶かし、NaOH(11g、280mmol)のH2O(30mL)溶液を加えた。反応混合物を3日間還流し、冷却して室温とし、濃HClで酸性とした。アルコールを減圧下に留去し、残留物を塩化メチレンで抽出した(5回)。合わせた有機層を無水MgSO4で脱水し、減圧下に濃縮して、所望の酸中間体1を得た(11.07g、89%)。1H NMR(500MHz、CDCl3):2.70(d、J=18.1Hz、1H)、2.44〜2.39(m、1H)、2.30〜2.15(m、2H)、2.14(dd、J=18.1Hz、1.0Hz、1H)、2.06(p、J=6.9Hz、1H)、1.98(m、1H)、0.98(dd、J=11.4Hz、6.9Hz、6H)。
中間体2
段階A
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(5g、50mmol)およびジフェニルメチルアミン(8.4mL、50mmol)のDCM(250mL)溶液に、4Å粉末モレキュラーシーブスと、次にNaB(OAc)3H(32g、150mmol)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌した。それをセライトで濾過し、濾液を飽和NaHCO3で洗浄し(4回)、MgSO4で脱水し、減圧下に濃縮して粗生成物を得た(13.25g、99.9%)。1H NMR(400MHz、CDCl3):7.42(bd、J=7.0Hz、4H)、7.32(bt、J=7.2Hz、4H)、7.24(bt、J=7.3Hz、2H)、5.07(s、1H)、3.96(dt、J=11.1Hz、3.5Hz、2H)、3.33(td、J=11.5Hz、2.1Hz、2H)、2.66(m、1H)、1.93(m、2H)、1.54(bs、1H)、1.44(m、2H)。
段階B
前段階からのアミン(13.2g、49.4mmol)、4N HCl/ジオキサン(12.5mL、49.4mmol)、Pd/C10%(1.1g)、ジオキサン(30mL)およびエタノール(120mL)の混合物を、パールの装置で終夜にわたり、35psi圧で水素化した。触媒を濾去し、濾液を濃縮して乾固させた。残留物をDCMで磨砕し、沈殿を濾過し、乾燥させて、中間体2(4.91g、72%)を塩酸塩の形で得た。1H NMR(400MHz、CD3OD):3.99(dd、J=12.1Hz、5.1Hz、2H)、1.89(td、J=11.9Hz、2.1Hz、2H)、3.38〜3.32(m、1H)、1.96〜1.92(m、2H)、1.70〜1.59(m、2H)。
中間体3
火炎乾燥250mL丸底フラスコに5,6−ジヒドロ−4−メトキシ−2H−ピラン(5.00g、43.8mmol)および脱水DCM(150mL)を入れた。Na2HPO4(22.4g、158mmol)を加え、混合物を氷浴で冷却して0℃とした。m−CPBA(13.6g、78.8mmol)のDCM(30mL)溶液を注射器によってゆっくり加えた。反応混合物を昇温させて室温とした。反応完了したら、混合物をDCMで希釈し、H2O(3回)および飽和NaClで洗浄し、Na2SO4で脱水し、減圧下に濃縮して、所望の中間体3を得た(8.36g、75.0%)。1H NMR(500MHz、CDCl3):8.06(t、J=1.7Hz、1H)、7.97(dt、J=.8Hz、1.4Hz、1H)、7.58(dq、J=8.0Hz、1.1Hz、1H)、7.42(t、J=7.8Hz、1H)、5.53(ddd、J=10.6Hz、7.1Hz、1.0Hz、1H)、4.48(ddd、J=10.8Hz、6.9Hz、1.4Hz、1H)、4.34(m、1H)、3.74(m、2H)、2.67(m、1H)、2.62(dt、J=14.4Hz、1.8Hz、1H)。
中間体4
段階A
中間体3(200mg、0.787mmol)をDCM(5mL)およびMeOH(5mL)に溶かしてから、オルトギ酸トリメチル(8.68mL、7.87mmol)およびTsOH(15mg、0.0787mmol)を加えた。反応混合物を室温で2日間撹拌し、濃縮して乾固させ、分取TLCによって精製して所望のアセタールを得た(161mg、68.2%)。1H NMR(500MHz、CDCl3):8.07(t、J=1.7Hz、1H)、7.99(dt、J=7.8Hz、1.3Hz、1H)、7.56(dq、J=8.0Hz、1.1Hz、1H)、7.41(t、J=8.0Hz、1H)、7.12(d、J=1.9Hz、1H)、4.00(dd、J=12.8Hz、1.8Hz、1H)、3.93(dd、J=11.5Hz、3.9Hz、1H)、3.83(dd、J=12.9Hz、1.4Hz、1H)、3.58(m、1H)、3.29(s、3H)、3.19(s、1H)、2.13(m、1H)、1.95(dd、J=14.1Hz、2.0Hz、1H)。
段階B
前段階からのエステル(160mg、0.533mmol)をMeOH(2mL)に溶かし、NaOMe溶液(0.5M MeOH溶液、1.3mL)を加えた。反応液を1.5時間撹拌した。混合物を減圧下に濃縮し、粗生成物をそれ以上精製せずに次の段階で用いた。
段階C
NaH(50mg、1.1mmol)をTHF(5mL)に懸濁させ、前段階からの粗アルコール(90mg、0.53mmol)を加え、次に臭化アリル(461μL、5.33mmol)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌し、濃縮して乾固させた。残留物をエーテルで希釈し、飽和NaClで洗浄し、MgSO4で脱水し、減圧下に濃縮した。粗生成物を分取TLCによって精製して、所望の生成物81mg(最後の2段階で75%)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3):5.97(m、1H)、5.32(dq、J=17.2Hz、1.6Hz、1H)、5.21(dd、J=10.1Hz、1.2Hz、1H)、4.21(m、1H)、4.08(m、1H)、3.94(dd、12.1Hz、2.9Hz、1H)、3.80(td、J=11.1Hz、3.9Hz、1H)、3.61(dd、J=12.3Hz、1.6Hz、1H)、3.51(dt、J=11.5Hz、2.7Hz、1H)、3.39(m、1H)、3.26(s、3H)、3.24(s、3H)、2.02(m、1H)、1.75(md、J=14.0Hz、1H)。
段階D
前述のアセタール(80mg、0.40mmol)を10% TFAのDCM溶液に溶かし、室温で1.5時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、濃縮物をエーテルで希釈し、飽和NaHCO3で洗浄した(5回)。合わせた水層をエーテルで逆抽出した(1回)。合わせた有機層をMgSO4で脱水し、減圧下に濃縮して、中間体4を得た(61mg、98%)。1H NMR(400MHz、CDCl3)δ5.92(m、1H)、5.27(m、2H)、4.29(tq、J=.5Hz、1.6Hz、1H)、4.23(dq、J=6.3Hz、1.6Hz、1H)、4.14(m、1H)、4.05(tq、J=6.1Hz、1.4Hz、1H)、3.99(m、1H)、3.73(m、1H)、3.58(見かけのq、1H)、3.61(m、2H)。
中間体5
文献(J.Am.Chem.Soc.,1991,113,2079-2089)に記載の手順に従って、中間体5を製造した。
中間体6
段階A
DMF(10mL)を脱酸素し(窒素パージ、30分間)、3−アミノ−5−ブロモベンゾトリフルオリド(500mg、2.08mmol)のDMF溶液を加えた。溶液を窒素でさらに10分間パージし、シアン化亜鉛(147mg、1.25mmol)を加え、次にテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(96mg、0.083mmol)を加えた。窒素をさらに15分間流し、それを封管中にて80℃で終夜加熱した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水酸化アンモニウム溶液で洗浄し(2回)、減圧下に濃縮した。粗生成物を分取TLC(酢酸エチル:ヘキサン/30:70)によって精製して、所望の生成物289mg(74%)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3):7.25(d、J=0.6Hz、1H)、7.08(s、1H)、7.06(d、J=0.9Hz、1H)。C10H8F3N3[M+CH3CN]+のLC−MS;計算値:227.07実測値:227.8。
段階B
塩化銅(II)(250mg、1.34mmol)、亜硝酸tert−ブチル(217μL、1.61mmol)および無水アセトニトリル(7mL)の混合物を冷却して0℃とし、前段階からのニトリル(415mg、1.55mmol)の無水アセトニトリル(2mL)溶液をゆっくり加えた。反応混合物を加熱して65℃とし、TLCによってモニタリングした。反応が完了したら、混合物を冷却して室温とし、20%HCl水溶液に投入し、エーテルで抽出した。有機層を20%HCl水溶液で洗浄し、無水MgSO4で脱水し、減圧下に濃縮した。粗生成物をそれ以上精製せずに次の段階で用いた。
段階C
前段階からのニトリル(270mg、1.34mmol)をTHF(1mL)に溶かし、1M ボランのTHF溶液(6.70mL、6.70mmol)を加えた。混合物を室温で終夜撹拌し、減圧下に濃縮した。残留物を1%HCl(4Nジオキサン溶液)のメタノール溶液に取り、50℃で終夜加熱した。溶媒を除去し、残留物を1%HClのメタノール溶液に溶かした。このプロセスを3回繰り返して、粗中間体6を得た(212mg、64.4%)。1H NMR(400MHz、CDCl3):7.80(m、3H)、4.22(s、2H)。
中間体7
段階A
3−アミノ−5−トリフルオロメチルベンゾニトリル(500mg、2.69mmol)を濃HCl(5mL)および水(5mL)の混合物に加えた(溶液A)。亜硝酸ナトリウム(342mg、4.95mmol)を水(5mL)に溶かした(溶液B)。この2つの溶液を別個に冷却して0℃としてから、溶液Bを溶液Aにゆっくり加えた。添加終了後、KI−デンプン紙を用いて、亜硝酸の存在を調べた。KI(765mg、4.61mmol)の水(5mL)の溶液を加え、30分間撹拌し、次に窒素ガス発生が認められなくなるまで100℃で加熱した。混合物を放冷して室温とし、エーテルで抽出し(2回)、無水NaSO4で脱水し、減圧下に濃縮した。粗生成物を分取TLC(酢酸エチル:ヘキサン/40:60)によって精製して、所望の生成物580mg(72%)を得た。1H NMR(300MHz、CDCl3):8.18(d、J=1.38Hz、2H)、7.89(t、J=.73Hz、1H)。
段階B
中間体6段階3に詳細に記載の方法に従って、中間体7を製造した。1H NMR(400MHz、CD3OD):8.16(s、1H)、8.09(s、1H)、7.83(s、1H)、4.19(s、2H)。
中間体8
中間体1(2.5g、15mmol)、ビス(トリフルオロメチル)ベンジルアミン(4.11g、14.7mmol)、DIEA(3.8mL、22mmol)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(2.0g、15mmol)およびEDC(4.23g、22.0mmol)をDCM(100mL)に溶かし、室温で終夜撹拌した。反応混合物を1N HCl(2回)、飽和NaHCO3、H2O(2回)およびブライン(1回)で洗浄した。それを無水MgSO4で脱水し、減圧下に濃縮した。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン/40:60)によって精製して、中間体8(3.87g、66.6%)を得た。1H NMR(500MHz、CDCl3):7.81(s、1H)、7.74(s、2H)、6.16(bs、2H)、2.78(bd、J=18.07Hz、1H)、2.40〜2.20(bm、4H)、2.08〜1.98(m、2H)、0.99(d、J=6.86Hz、3H)、0.97(d、J=6.87Hz、3H)。
中間体9
段階A
Pd/C(10%)2.5gを含む(1S,4R)−(+)−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−3−オン50g(0.46mol)のメタノール(200mL)溶液を、50psiの水素下で1時間にわたって、パールの振盪器で水素化した。触媒をセライト層での濾過によって除去した。濾液を溶媒留去し、残留物を真空乾燥した。得られた白色固体(50g)を塩化メチレン200mLに溶かし、ジ−tert−ブチルジカーボネート110g(0.50mol)およびDMAP 1.0gを加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌し、シリカゲルカラムに乗せ、10%EtOAc/ヘキサンで溶離して、標題化合物(83g、86%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3):1.40(d、1H)、1.51(s、9H)、1.70〜1.95(m、5H)、2.84(m、1H)、4.50(m、1H)。
段階B
(1S,4R)−(+)−N−BOC−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−3−オン63.0g(0.30mol)およびベンジルアルコール32g(0.30mol)のTHF(200mL)中混合物を窒素下に撹拌しながら、それに水素化リチウム2.8g(0.30mol)を何回かに分けて加えた。得られた混合物を終夜撹拌した。TLCでは変換が完了していることが示された。混合物全体を氷−水/EtOAc(500mL)の撹拌混合物に投入した。有機相を分離し、水で洗浄し(200mLで2回)、Na2SO4で脱水し、溶媒留去し、真空乾燥して、標題化合物(95.5g、100%)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3):1.44(s、9H)、1.60(m、1H)、1.72(m、1H)、1.95(m、3H)、2.24(m、1H)、2.90(m、1H)、4.08(m、1H)、4.98(広い、1H)、5.13(s、2H)、7.38(m、5H)。
段階C
(1S,3R)−ベンジル−(N−BOC−3−アミノ)−シクロペンタンカルボキシレート96g(0.30mol)および4N HClのジオキサン溶液300mLの混合物を1時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を高真空下に終夜乾燥させ、CH2Cl2300mLに懸濁させた。その懸濁液に、ベンゾフェノンイミン54.4gを加えた。得られた混合物を終夜撹拌した。沈殿を濾過によって除去し、濾液をブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、溶媒留去し、真空乾燥して、標題化合物を明黄色油状物として得た。(116.0g、100%)。1H NMR(400MHz、CDCl3):1.80(m、1H)、1.95(m、2H)、2.15(m、2H)、2.50(m、1H)、2.89(m、1H)、3.61(m、1H)、5.20(s、2H)、7.18(d、2H)、7.38(m、8H)、7.47(m、3H)、7.64(d、2H)。
段階D
火炎乾燥500mL丸底フラスコに、脱水THF(130mL)を加えた。溶媒を冷却して−78℃としてから、ジイソプロピルアミン(10.5mL、75.2mmol)、2.5M n−ブチルリチウム(30mL、75mmol)および段階Cで製造した生成物(25g、65mmol)のTHF(20mL)溶液を、その順序で加えた。反応混合物を−78℃で30分間撹拌してから、アセトン(14.4mL、196mmol)を加えた。反応液をさらに1時間撹拌した後、混合物を飽和NH4Clで反応停止し、エーテルで抽出し、MgSO4で脱水し、濃縮した。粗生成物をMPLC(EtOAc:ヘキサン/25:75)によって精製した。シスおよびトランス異性体を分割し、シスが所望の異性体であった(シス、6.8g;トランス、3.47g)。%)。シス異性体:1H NMR(400MHz、CDCl3):7.58(m、2H)、7.48〜7.28(m、11H)、7.14(m、2H)、5.22(s、2H)、3.78(p、J=12.1Hz、6.2Hz、1H)、3.46(s、1H)、2.56〜2.50(m、1H)、2.27(dd、J=13.9Hz、5.9Hz、1H)、2.08(dd、J=13.8Hz、6.6Hz、1H)、1.92(m、1H)、1.83〜1.69(m、2H)、1.09(d、J=14.0Hz、6H)。
段階E
前段階からのイミン(6.8g、15mmol)をTHF(50mL)に溶かしてから、2N HCl水溶液(50mL)を加えた。反応混合物を撹拌し、TLCによってモニタリングした。反応完了後、混合物を減圧下に濃縮してTHFを除去した。水層を飽和Na2CO3溶液でpH9.0の塩基性とし、DCMで抽出した。有機層をMgSO4で脱水し、ジ−tert−ブチルジカーボネート(4.4g、20mmol)を加えた。反応液を室温で終夜撹拌してから、DCMで抽出し、MgSO4で脱水し、減圧下に濃縮した。粗生成物をカラムクロマトグラフィーによって精製して、(2.9g、50%)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3)7.39(m、5H)、5.20(s、2H)、4.62(bs、1H)、4.13(b、1H)、3.40(s、1H)、2.25(dd、J=14.5Hz、8.1Hz、1H)、2.16(m、1H)、2.01(m、2H)、1.89(m、1H)、1.44(s、9H)、1.18(s、6H)。
段階F
前段階からのベンジルエステル(2.9g)、Pd/C(300mg)およびエタノール(50mL)の混合物を50psi圧下に終夜にわたってパールの振盪器に乗せた。混合物をセライトで濾過し、減圧下に濃縮して、所望の生成物を得た(2.01g、91.0%)。1H NMR(500MHz、CDCl3):6.56(s、1/2H)、5.17(s、1/2H)、4.00(d、J=43.3Hz、1H)、2.40〜1.70(m、6H)、1.46(b、9H)、1.27(b、6H)。
中間体10
段階A
(1S)−(+)−2−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−3−オン(10.3g、94.4mmol)のEtOAc(200mL)溶液および10%Pd/C(0.5g)の混合物を、水素風船下に室温で水素化した。24時間後、反応混合物を濾過し、溶媒留去して生成物10.4g(100%)を得た。それをメタノール250mLおよびHCl(12M、6mL)に取った。得られた混合物を、反応が完了するまで室温で撹拌した(72時間)。メタノールを留去し、次に高真空下で乾燥することで、標題化合物をオフホワイト固体として得た(16.0g、96%)。1H NMR(D2O、500MHz):3.70(s、3H)、3.01(m、1H)、2.38(m、1H)、2.16〜1.73(m、6H)。
段階B
段階Aからの中間体(10.2g、56.8mmol)の脱水塩化メチレン(200mL)懸濁液に、ベンゾフェノンイミン(10.2g、56.8mmol)を室温で加え、得られた混合物を24時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を溶媒留去して黄色油状物を得た。それをエーテル(100mL)で磨砕し、濾過し、溶媒留去した。この操作を2回繰り返して、生成物に塩化アンモニウム不純物が含まれないようにした。得られた油状物を減圧下に十分乾燥させて、標題化合物を得て(18.03g、>100%)、それはそれ以上精製の必要がなかった。1H NMR(CDCl3、500MHz):7.5〜7.18(m、10H)、3.75(m、1H)、3.7(s、3H)、2.78(m、1H)、2.26〜1.71(m、6H).
段階C
LDA(ジイソプロピルアミン(7.7g、76.1mmol)およびn−ブチルリチウム(30.4mL、2.5Mヘキサン溶液、76mmol)から調製)のTHF(120mL)溶液に−78℃て、段階Bからのエステル(18.0g、58.6mmol)を加えた。得られた赤ワイン色溶液を20分間撹拌した。その後、それを2−ヨードプロパン(14.9g、88.0mmol)で反応停止した。反応混合物を3時間かけて徐々に昇温させて0℃とし、その温度をさらに3時間維持した。水で反応停止し、EtOAcで抽出した。有機層を水、ブラインで洗浄し、脱水し(無水硫酸マグネシウム)、濃縮して油状物を得た。粗シッフ塩基(20.0g)のTHF(100mL)溶液に、HCl(5.0mL、12M)を加え、室温で3時間撹拌した。全ての揮発分を除去した後、塩酸塩を塩化メチレン(250mL)に取り、飽和重炭酸ナトリウム溶液(250mL)およびジ−tert−ブチルジカーボネート(26.0g、1.4当量)を加えた。得られた混合物を室温で終夜高撹拌した。有機層を分離し、水、ブラインで洗浄し、脱水し(無水硫酸マグネシウム)、濃縮して油状物を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:EtOAc/19:1)による精製によって、所望の生成物を得た(4.91g、30%)。1H NMR(500MHz、CDCl3):4.79(br、1H)、4.01(m、1H)、3.71(s、3H)、2.18〜1.60(m、6H)、1.44(s、9H)、0.87(d、J=6.9Hz、3H)、0.86(d、J=6.9Hz、3H)。
段階D
前段階からのエステル(4.91g、17.2mmol)のMeOH(100mL)溶液に、LiOH(3.6g、85mmol)の水(20mL)およびTHF(10mL)溶液を加えた。得られた混合物を、反応が完了するまで(18時間)80℃で加熱した。メタノールを減圧下に除去し、粗生成物を水/EtOAc(200mL、1:4)に取り、冷却して0℃とした。混合物の酸性をpH6に調節した。EtOAc層を分離し、水、ブラインで洗浄し、脱水し(無水硫酸マグネシウム)、濃縮して油状物を得た。フラッシュカラムクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン:EtOAc/1:1+2%AcOH)による精製によって、中間体10(3.9g、84%)を得た。1H NMR(500MHz、CDCl3):11.36(br、1H)、6.49(br、1H)、4.83(m、1H)、3.71(s、3H)、2.30〜1.55(m、6H)、1.46(s、9H)、0.94(d、J=6.9Hz、3H)、0.933(d、J=6.9Hz、3H)。
中間体11
段階A
手順A
3−オキソ−シクロペンタンカルボン酸(Stetter, H., Kuhlmann, H, Liebigs Ann. Chem., 1979, 7, 944-9)(5.72g、44.6mmol)の塩化メチレン(30mL)溶液をN,N′−ジ−イソ−プロピル−O−tert−ブチル−イソ−尿素(21.2mL、89.3mmol)で処理し、反応混合物を室温で終夜撹拌した。沈殿したN,N′−ジ−イソ−プロピル尿素を濾去し、濾液を減圧下に濃縮し、残留物を蒸留によって精製して(沸点:125〜129℃/18mmHg)、純粋な生成物4.7446g(58%)を得た。1H NMR(500MHz、CDCl3):3.02(p、J=7.8Hz、1H)、2.05〜2.50(m、6H)、1.45(s、9H)。13C NMR(125MHz、CDCl3):217.00、173.47、80.99、41.88、41.14、27.94、26.57。
手順B
2リットル丸底RBFに、無水硫酸マグネシウム(113g、940mmol)および塩化メチレン(940mL)を入れた。撹拌しながら、懸濁液を濃硫酸(12.5mL、235mmol)で処理し、15分後に3−オキソ−シクロペンタンカルボン酸(30.1g、235mmol)で処理した。15分間撹拌した後、tert−ブタノール(87g、1.2mol)を加えた。反応容器を栓で密閉して、イソブチレンが保持されるようにし、室温で72時間撹拌した。固体をセライト層で濾去し、濾液の容量を約500mLまで減らし、飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄した(150mLで2回)。有機相を無水硫酸マグネシウムで脱水し、濾過し、溶媒を減圧下(180mmHg)での蒸留によって除去した。粗生成物を蒸留によって精製して、純粋な生成物39.12g(90%)を得た。
段階B
3−オキソシクロペンタンカルボン酸tert−ブチル(11.54g、62.64mmol)の塩化メチレン(200mL)溶液を、p−トルエンスルホン酸(400mg)の存在下にオルトギ酸トリメチル(41.4mL、251mmol)で処理し、室温で48時間撹拌した。暗反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液に注ぎ、粗生成物を塩化メチレンで抽出した。合わせた有機抽出液を無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を減圧下に除去し、粗生成物を蒸留によって精製して(沸点:104℃/4mmHg)、所望の生成物12.32g(85%)を得た。1H NMR(500MHz、CDCl3):3.21(s、3H)、3.20(s、3H)、2.80(m、1H)、2.10〜1.80(bm、6H)、1.46(s、9H)。13C NMR(125MHz、CDCl3):174.9、111.2、80.3,67.8、49.2、42.5、37.4、33.8、28.3、22.0。
段階C
ジイソプロピルアミン(5.6mL、40mmol)の脱水テトラヒドロフラン(40mL)溶液を冷却して−78℃とし、それをn−ブチルリチウム(16mL、40mmol、2.5Mヘキサン溶液)で処理した。無希釈の前段階からのエステル(5.8g、25mmol)を注射器によって加え、−15℃で30分間にわたりエノレートを形成させた。反応混合物の温度を下げて再度−78℃とし、アセトン(5.5mL、75mmol)を注射器によって加えた。反応を−15℃で終夜進行させ、10%クエン酸水溶液150mLに混合物を注ぐ事で反応停止した。粗生成物をジエチルエーテルに抽出し、合わせた抽出液を脱水し、溶媒を減圧下に除去した。粗生成物(8.31g)をさらに、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル+ヘキサン/1:1)によって精製して、純粋な生成物4.31g(60%)を得た。1H NMR(500MHz、CDCl3):3.21(s、3H)、3.18(s、3H)、2.46(d、J=14.2Hz、1H)、2.20(m、1H)、1.99(d、J=13.96Hz)、1.85(m、3H)、1.50(s、9H)、1.21(bs、6H)。13C NMR(125MHz、CDCl3):175.9、110.4、81.8、73.3,60.6、49.5、49.0、39.5、33.6、28.2、27.9、26.7、25.6。
段階D
前段階からのエステル−アセタール(4.31g、14.9mmol)の塩化メチレン(4mL)溶液をトリフルオロ酢酸(4.0mL)で処理し、室温で終夜撹拌した。溶媒を減圧下に留去し、残留物をヘキサンと数回共沸させて、所望の酸4.14gを得た。1H NMR(500MHz、CDCl3):2.84(d、J=18.31Hz)、2.26(d、J=18.76Hz)、2.48〜2.28(m、4H)、1.41(s、3H)、1.37(s、3H)。
中間体12
中間体11(2.00g、10.7mmol)、3,5−ビストリフルオロメチルベンジルアミン(3.00g、10.7mmol)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(1.46mg、10.7mmol)およびジイソプロピルアミン(1.87mL、10.7mmol)の塩化メチレン(10mL)溶液を1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミドEDC(3.09g、16.1mmol)で処理し、反応混合物を室温で終夜撹拌した。それを塩化メチレンで希釈し、水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を減圧下に除去した。粗残留物をさらに、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル:ヘキサン/4:1)によって精製して、純粋な生成物1.52g(36%)を得た。1H NMR(500MHz、CDCl3):8.10(bt、J=5.72Hz、1H)、7.77(s、1H)、7.75(s、2H)、4.61(dd、J=15.56、6.18.Hz、1H)、4.56(dd、J6.18Hz、15.33Hz、1H)、2.86(d、J=18.07Hz、1H)、2.40〜2.18(m、4H)、1.32(s、3H)、1.25(s、3H)。13C NMR(125MHz、CDCl3):216.6、175.8、141.6、131.9、131.7、127.5、121.9、73.8、58.5、44.6、42.7、36.8、28.5、27.2、26.5。C18H19F6NO3[M+H]+のLC−MS;計算値:412.13、実測値:412.15。
中間体13
段階A
中間体2の製造下で記載のものと同様の手順で、3−メチルテトラヒドロピラン−4−オン(中間体5)から3−メチル−4−アミノ−テトラヒドロピランのシス−ラセミ体を得た。
段階B
ラセミ体のシス−アミン(1.54g、10.3mmol)(製造については前段階に記載)およびジイソプロピルエチルアミン(4.46mL、25.6mmol)の脱水塩化メチレン溶液をN2下に室温で、無希釈のカルボベンゾキシクロライド(1.61mL、11.3mmol)で処理し、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。それを塩化メチレンで希釈し、10%クエン酸水溶液で抽出した。水相を塩化メチレンで逆抽出し、合わせた有機抽出液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄した。脱水(無水硫酸マグネシウム)後、溶媒を減圧下に除去し、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル:ヘキサン/2:3)によって純粋な生成物1.8347g(72%)を得た。個々のエナンチオマーを、キラルパックAD半分取カラムを用いるキラルHPLCによって得た。先に溶出する異性体(Tr=13.0分、ヘキサン:EtOH/93:7、9mL/分)の絶対立体配置は、遊離アミンの誘導体化とそれに続くNMRスペクトル測定ならびに単結晶X線回折分析の両方により(3R,4S)であることが明らかになった。1H NMR(500MHz、CDCl3):7.47(bm、5H)、5.12(bs、2H)、4.65(bd、J=8.7Hz、1H)、3.98(dd、J=11.44、3.43Hz、1H)、3.87(dd、J=11.4、4.3Hz、1H)、3.45(m、2H)、3.08(t、J=11.40Hz、1H)、1.95(d、J=11.60Hz、1H)、1.50(m、2H)、0.90(d、J=6.63Hz、3H)。
段階C
前段階からのCBZ保護アミン(284mg、1.14mmol)のエタノール(15mL)溶液を、大気圧の水素風船下に30分間にわたって、Pd/C(10%)133mgを用いて水素化した。触媒を濾去し、溶液を減圧下に濃縮して所望の生成物158mg(91%)を得た。
中間体14
段階A
酸中間体9(3.72g、13.0mmol)、3,5−ビストリフルオロ−メチルベンジルアミン塩酸塩(3.62g、13.0mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(2.26mL、13.0mmol)、1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(1.76g、13.0mmol)の塩化メチレン(30mL)溶液をEDC(3.72g、19.4mmol)で処理し、反応混合物を室温で2時間撹拌した。それを水(50mL)に注ぎ、塩化メチレンで抽出した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を減圧下に除去して、油状粗生成物4.80gを得た。それをさらに、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチルヘキサン/2:3)によって精製して、純粋な生成物3.18g(48%)を得た。1H NMR(500MHz、CDCl3):8.40(bs、1H)、7.76(s、1H)、7.75(s、2H)、5.34(d、J=6.18Hz、1H)、4.56(m、2H)、4.0(m、1H)、3.21(s、1H)、2.15(dd、J=14.2,4.81Hz、1H)、2.05〜1.85(m、4H)、1.62(m、1H)、1.41(bs、9H)、1.26(s、3H)、1.23(s、3H)。13C NMR(125MHz、CDCl3):178.4、155.7、141.8、131.9(m)、127.5、121.0、79.1、74.6、52.3、42.7、37.8、33.4、31.6、28.3、27.0、26.3。
段階B
前段階からのBOC保護アミン(3.18g、6.20mmol)の溶液を、ジオキサン/HCl(4.0N)中にて室温で1時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去して純粋な塩酸塩(2.63g、94%)を得た。C18H22F6N2O2[M+H]+についてのLC−MS;計算値:413.16、実測値:413.20。
中間体15
段階A
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(10.0g、99.9mmol)の脱水テトラヒドロフラン(200mL)溶液を冷却して0℃とし、メチルマグネシウムクロライドの溶液(3.0M、THF溶液)を注射器によって加えた。0℃で30分間撹拌後、冷却浴を外し、反応を室温でさらに30分間進行させた。飽和塩化アンモニウム水溶液に投入することで反応停止し、ジエチルエーテルで抽出した。硫酸マグネシウムで脱水後、溶媒を減圧下に除去し(100mmHg)、粗生成物(11.07g)をさらに蒸留(沸点:87℃/20mmHg)によって精製して、所望のアルコール4.36g(38%)を得た。1H NMR(500MHz、CDCl3):3.75(ddd、J=14.2、11.2,2.8Hz、2H)、3.65(dt、J=8.7、4.4Hz、2H)、1.98(bs、1H)、1.63(ddd、J=14.2、10.3,4.6Hz、2H)、1.50(bd、J=13.0Hz、2H)、1.24(s、3H)。
段階B
4−ヒドロキシ−4−メチルテトラヒドロピラン(5.86g、50.5mmol)のアセトニトリル(25mL)溶液を冷却して0℃とし、濃硫酸(10.5g)を加えた。反応混合物を室温でさらに1時間撹拌し、その後それを氷(約50g)に注ぎ、塩化メチレンで抽出した。合わせた有機相を飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を減圧下に留去して乾固させた。粗生成物(7.15g)を水20mL中水酸化ナトリウム20gおよびエチレングリコール30mLからなる溶液に溶かし、125℃で72時間加熱した。反応混合物を放冷して室温とし、濃硫酸(約70mL)によってpHを強酸性とした。混合物全体を減圧下に溶媒留去して乾固させ、高真空下に終夜乾燥させた。水酸化ナトリウム水溶液によってアミンを硫酸塩型から遊離させ、塩化メチレンで抽出した。合わせた抽出液を無水硫酸ナトリウムで脱水し、塩化メチレンを減圧下に留去して乾固させた。減圧下での蒸留によって純粋なアミンを得た(沸点:90〜91℃/100mmHg)。生成物3.3983g(59%)を流動性液体の形で得た。1H NMR(500MHz、CDCl3):3.71(ddd、J=11.44、8.01,3.20Hz、2H)、3.58(ddd、J=10.52,6.40、3.89Hz、2H)、1.56(bs、2H)、1.36(m、2H)、1.12(s、3H)。13C NMR(125MHz、CDCl3):64.3、46.3、40.6、27.0。
中間体16
段階A
中間体10(2.09g、7.71mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチル−アミノプロピル)カルボジイミド(2.96g、15.4mmol)のDCM(100mL)溶液を撹拌しながら、それに3,5−ビストリフルオロベンジルアミン塩酸塩(2.26g、8.10mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(1.05g、8.10mmol)および1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール(1.15g、8.48mmol)を加えた。反応液を室温で18時間撹拌してから、DCMで希釈し、1N HCl水溶液で2回、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で1回、ブラインで1回洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。生成物を中圧液体クロマトグラフィー(シリカゲル、60%EA/ヘキサン)によって精製して、無色油状物2.23gを得た。それを段階Bに直接用いた。
段階B
段階Aからの生成物を塩化水素(4Nジオキサン溶液、25mL)に溶かし、室温で撹拌した。1.5時間後、反応液を減圧下に濃縮して、白色固体1.79g(2段階で54%)を得た。ESI−MS;C18H22F6N2Oの計算値:396.4;実測値:397.2(M+H)。
中間体17
段階A
中間体10(1.0g、3.7mmol)のメタノール(50mL)溶液を冷却し(0℃)、それに塩化チオニル(1.1mL、15mmol)を滴下し、得られた溶液を昇温させて室温とした。18時間後、追加の塩化チオニル(2.1mL、30mmol)を加え、反応液を室温で撹拌した。18時間後、反応液を減圧下に濃縮し、生成物を段階Bに直接用いた。
段階B
段階Aからの粗生成物をテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(730mg、7.3mmol)、トリエチルアミン(1.0mL、7.3mmol)、4Å粉末モレキュラーシーブス(約1g)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(5.1g、24mmol)とDCM 50mL中で合わせた。反応混合物を室温で4日間撹拌し、セライトで濾過し、DCMで希釈し、飽和NaHCO3溶液で2回、ブラインで1回洗浄した。有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、若干黄色の油状物1.0g(2段階で99+%)を得た。ESI−MS;C15H27NO3の計算値:269;実測値:270(M+H)。
段階C
段階Bからの生成物(1.0g、3.7mmol)をホルムアルデヒド(37%水溶液)(3.0mL、37mmol)、4Å粉末モレキュラーシーブス(1g)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(3.9g、19mmol)とDCM 50mL中で合わせた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、セライトで濾過し、DCMで希釈し、飽和NaHCO3およびブラインで洗浄した。有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、若干黄色の油状物1.0g(95%)を得た。ESI−MS;C16H29NO3の計算値:283;実測値:284(M+H)。
段階D
段階Cからの生成物(1.0g、3.5mmol)をTHF(10mL)およびメタノール(10mL)の溶液に溶かし、水酸化リチウム・1水和物(730mg、17mmol)の水(10mL)溶液を10分間かけて滴下した。反応液を室温で1時間撹拌してから、加熱還流させた。36時間還流した後、反応液を冷却して室温とし、3N塩酸で中和し、減圧下に濃縮して乾固させた。得られた粗生成物を50%メタノール/DCM溶液で磨砕して、白色固体950mg(99%)を得た。ESI−MS;C15H27NO3の計算値:269;実測値:270(M+H)。
中間体18
段階A
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(10g、100mmol)およびピロリジン(11g、150mmol)の混合物を室温で1時間撹拌した。過剰のピロリジンを真空ポンプで除去し、残留物を高真空下に終夜乾燥して、エナミンを黄色液体として得た(14.7g)。それをそれ以上精製せずに次の段階で用いた。
段階B
段階Aからのエナミン(1.54g、10.0mmol)および4−N,N−ジメチルピリジン(1.22g)をDMF(25mL)で処理した。混合物を冷却して0℃とし、固体トリフルオロメタンスルホン酸5−(トリフルオロメチル)ジベンゾ−チオフェニウム(4.02g、10.0mmol)を加えた。得られた混合物を0℃で1時間撹拌し、濃HCl水溶液30mLで反応停止し、2時間撹拌し、エーテルで抽出した(70mLで4回)。合わせたエーテル層を水(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、溶媒留去した。残留物をシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(10%エチルエーテル/ヘキサン)によって精製して、2種類の成分を得た。極性が高い方の成分(200mg)が所望の物質である。1H−NMRは、それがセミケタール型で存在する可能性があることを示していた。1H NMR(400MHz、CDCl3):4.43〜3.38(m、5H)、3.24,3.18(ss、3H)、2.52(m、1H)、1.82(m、1H)。極性が低い方の生成物(100mg)は、α,α′−ジ−トリフルオロメチルテトラヒドロ−2H−ピラン−4−オンであることが確認された。1H NMR(400MHz、CDCl3):4.59(dd、2H)、3.24,3.80(t、J=11.3、2H)、3.42(m、2H)。
中間体19
リチウムジイソプロピルアミド(2.0Mヘプタン溶液/THF/エチルベンゼン、65mL、200mmol)のTHF(300mL)溶液を冷却し(−78℃)、それにトリメチルシリルクロライド(70mL、500mmol)を滴下した。−78℃で5分後、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(10g、100mmol)のTHF(120mL)溶液を加えた。反応液を1分間撹拌してから、トリエチルアミン(200mL)を加え、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で反応停止した。溶液をジエチルエーテルで2回抽出し、合わせた有機層を0.1Nクエン酸水溶液で洗浄し、K2CO3で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られたシリルエーテルをTHF(90mL)に溶かし、冷却して0℃とした。N−ブロモコハク酸イミド(19.6g、110mol)を少量ずつ加え、得られた溶液を0℃で5分間撹拌した。氷浴を外し、溶液を室温で30分間撹拌してから、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で反応停止し、ジエチルエーテルで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、20%から50%ジエチルエーテル/石油エーテル)によって精製して、白色固体8.75g(49%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):4.46(t、J=6.5Hz、1H)、4.30(m、1H)、4.09(m、1H)、3.91(m、2H)、2.99(m、1H)、2.65(m、1H)。
中間体20
段階A
2,4,6−トリイソプロピルベンゼン−スルホニルアジドを2−ヨードプロパンに代えて用いた以外は、中間体10のものと同様にして、この中間体を製造した。シスおよびトランス異性体は分離しなかった。従って、得られた化合物は2種類のジアステレオマーの混合物として用いた。FT−IR:3310、2939、2568、2110、1711、1680。
段階B
段階Aに記載の酸、中間体20(250mg、0.93mmol)、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジルアミン塩酸塩(260mg、0.93mmol)、DMAP(12.7mg、0.093mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(160μL、0.93mmol)の塩化メチレン(20mL)中混合物を、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC、356mg、1.86mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。反応混合物を塩化メチレン(20mL)で希釈し、水(20mLで2回)、ブライン(30mLで1回)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒を留去した。分取TLC(溶離液:25%酢酸エチル/75%ヘキサン)による精製によって、2種類の別個の単一異性体(異性体1、極性が低い方のシス、72mg、18%;異性体2、極性が高い方のトランス、140mg、31%)を得た。LC−MS;両方の異性体1および異性体2についてC20H23F6N5O3の計算値:495.17;実測値:(MH)+495.2。FT−IRはやはり、アジドの2109cm−1を示した。1H NMR(CDCl3、500MHz)(異性体1について):7.84(s、1H)、7.72(s、2H)、7.15(brs、1H)、5.58(brs、1H)、4.61(dd、J=6.0、15.56Hz、1H)、4.58(dd、J=6.0、15.56Hz、1H)、4.37(brs、1H)、2.44(ddd、J=8.1、8.9、13.8Hz、1H)、2.34(dd、J=7.3、14.6Hz、1H)、2.24(dd、J=4.6、14.5Hz、1H)、2.16〜2.02(m、2H)、1.96〜1.88(m、1H)、1.46(s、9H)。1H NMR(CDCl3、500MHz)(異性体2について):7.83(s、1H)、7.73(s、2H)、7.02(brs、1H)、4.67(brs、1H)、4.62(dd、J=6.2、15.3Hz、1H)、4.57(dd、J=6.0、15.3Hz、1H)、4.27(brs、1H)、2.68(dd、J=8.0、14.5Hz、1H)、2.40〜2.29(m、2H)、2.11〜2.03(m、1H)、1.92(brd、J=12.1Hz、1H)、1.73〜1.65(m、1H)、1.44(s、9H)。
段階C
段階Bに記載の極性が低い方のシス異性体(異性体1)、中間体20(70mg、0.141mmol)のTHF/水(2mL/0.1mL)溶液に、トリフェニル−ホスフィン(111mg、0.423mmol)を加え、得られた溶液を室温で5時間撹拌した。反応液を減圧下に溶媒留去し、残留物を分取TLC(溶離液:90%酢酸エチル/10%ヘキサン)によって精製して、中間体20(50mg、60%)を黄色泡状物として得た。LC−MS;C20H25FN3O3の計算値:469.18;実測値:(MH)+470.2。
中間体21
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン9.70g(0.0970mol)およびピロリジン10.5g(150mmol)の混合物を、室温で1.5時間撹拌した。過剰のピロリジンを真空ポンプで除去した。残留物をエーテル90mLに溶かし、冷却して0℃とし、アクロレイン7.4mLを加えた。得られた混合物を室温で終夜撹拌した。水67mLを加え、次に硫酸(98%)14gの水(33mL)溶液を加えた。エーテルおよび水10mLを減圧下に除去し、残った混合物を0.3時間還流し、冷却して室温とした。得られた暗混合物をDCMで抽出し(100mLで4回)、合わせた有機相を無水Na2SO4で脱水し、溶媒留去した。残留物をMPLC(30%酢酸エチル/ヘキサン)で精製した。純粋な先に溶出する異性体(1.0g、エンド)および純粋な遅く溶出する異性体(0.8g、エキソ)とともに、エンド/エキソ異性体の混合物(6.6g)(約1/1)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3):エンド:4.58(d、J=11.6Hz、1H)、4.20(d、J=11.2Hz、1H)、4.17(d、J=11.2Hz、1H)、3.91(d、J=11.3Hz、1H)、3.72(d、J=11.5Hz、1H)、2.60〜2.30(m、4H)、2.13(m、1H)、2.02(m、1H)、1.80(m、1H)。エキソ:4.54(d、J=1.1Hz、1H)、4.10(dd、J=11.4Hz、2H)、3.80(dd、J=11.5Hz、2H)、2.86(s、1H)、2.70(m、1H)、2.50(s、1H)、2.38(m、2H)、2.10(m、1H)、1.78(m、1H)。
中間体22
段階A
中間体21(エンド/エキソ:約1:1、3.12g、20mmol)およびDBU(9.0g、60mmol)のベンゼン(25mL)中混合物に0℃で、無水トリフルオロメタンスルホン酸の無希釈溶液を滴下した。発熱反応が認められた。反応混合物を1時間撹拌し、シリカゲルカラムに乗せ、20%Et2O/ヘキサンで溶離して、所望の生成物を明黄色油状物として得た(1.80g)。1H NMR(400MHz、CDCl3):5.98(m、1H)、5.65(m、1H)、4.10(dd、1H)、3.90(dd、1H)、3.78(dd、1H)、3.65(dd、1H)、2.80(m、3H)、2.50(d、J=11.5)。
段階B
中間体21(9.0g)および10%Pd/C(0.9g)の酢酸エチル(50mL)中混合物を、50psiの水素下にパールの振盪器で2時間水素化した。触媒を濾過によって除去した。濾液を溶媒留去した。中間体22を明黄色固体として得た(6.817g)。1H NMR(400MHz、CDCl3):4.24(d、J=11.5Hz、2H)、3.90(d、J=11.60Hz、2H)、2.58(m、1H)、2.38(brs、2H)、2.25(m、2H)、2.08(m、2H)、1.58(m、1H)。
中間体23
段階A
火炎乾燥125mLフラスコに窒素下で、ジイソプロピルアミン(4.7g、33mmol)および脱水THF20mLを−78℃で入れた。n−ブチルリチウム溶液(1.6M、20.5mL、33mmol)を加えた。冷却浴を外し、反応混合物を昇温させて室温として10分間経過させ、再冷却して−78℃とした。−78℃のトリメチルシリルクロライド(10mL、150mmol)のTHF(20mL)溶液をカニューレによって反応フラスコに導入した。次に、中間体5(3.5g、30mmol)のTHF(20mL)溶液をカニューレによって反応液に導入した。多量の白色沈殿が生成した。トリエチルアミン30mLを加えた。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で反応停止し、ペンタンで抽出した(250mLで2回)。ペンタン層を水(250mL)、5%クエン酸水溶液(250mLで2回)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。粗生成物をそれ以上精製せずに次の段階で用いた。1H NMR(400MHz、CDCl3):4.74(s、1H)、4.18(s、2H)、3.84(dd、J=4.6Hz、1H)、3.42(dd、J=4.5Hz、1H)、2.20(m、1H)、1.03(d、J=7.0Hz、3H)、0.19(s、9H)。
段階B
ジフルオロトリエチレンジアンモニウム・テトラフルオロボレート(10.6g、30.0mmol)を窒素下に100mLフラスコに入れた。脱水アセトニトリル50mLを加えた。混合物を0℃で撹拌し、エノールトリメチルシリルエーテルの無希釈溶液(段階Aからの全取得物、中間体23)を滴下した。エノールエーテルが全て消費されるまで(約30分)、反応液を撹拌した。アセトニトリルを除去し、残留固体をエーテルおよびヘキサンの混合物(1/9、5回)で洗浄した。濾液を溶媒留去し、残留物をMPLCで精製した。2種類の成分が得られた。遅く溶出した取得物のプロトンNMRは、所望の生成物のものと一致した(250mg)。1H NMR(400MHz、CDCl3):4.79、4.67(mm、1H)、4.19(m、1H)、4.08(m、1H)、3.84(m、1H)、3.40(t、J=1.0Hz、1H)、3.16(m、1H)、1.06(d、J=6.9Hz、3H)。早く溶出した化合物(200mg)は、α,α′−ジフルオロケトンであった。
中間体24
段階A
5,6−ジヒドロ−4−メトキシ−2H−ピラン(10.0g、87.5mmol)のメタノール(200mL)中混合物を冷却しながら(0℃)、それにm−CPBA(30.2g、175mmol)のメタノール(50mL)溶液を滴下漏斗を用いて滴下した。得られた溶液を5時間撹拌しながら昇温させて室温とした。メタノールを減圧下に除去して白色固体を得た。取得物を塩化メチレン500mLに溶かし、冷却して0℃とした。その混合物に、高撹拌しながら、過剰量の固体水酸化カルシウム(50〜60g)を少量ずつ加えた。さらに30分間撹拌後、混合物をセライト層で濾過し、濾液を減圧下に溶媒留去して、所望の生成物11.62g(82%)を透明油状物として得た。1H NMR(CDCl3、500MHz)δ3.88〜3.80(m、2H)、3.73〜3.68(m、2H)、3.54〜3.48(m、1H)、3.28(s、3H)、3.27(s、3H)、2.00〜1.93(m、1H)、1.82〜1.77(m、1H)。
段階B
段階Aからの生成物(9.40g、58.0mmol)のTHF(200mL)溶液を冷却しながら(0℃)、それに窒素下で、NaH(2.32g、58.0mmol)をゆっくり加え、得られたスラリーを0℃で1時間撹拌した。ヨウ化メチル(7.22mL、116mmol)を注射器によってスラリーに加え、得られた混合物を終夜撹拌しながら昇温させて室温とした。飽和塩化アンモニウム溶液(200mL)で反応停止し、有機層を分液漏斗を用いて除去した。水層をエーテルで抽出し(150mLで3回)、全ての有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。10%から60%エーテル/ヘキサンの段階的勾配溶離液を用いるフラッシュカラムによって精製を行って、所望の生成物8.46g(83%)を透明油状物として得た。1H NMR(CDCl3、500MHz)3.98(dd、J=2.5、12.4Hz、1H)、3.77(ddd、J=3.5,7.1,10.8Hz、1H)、3.57(dd、J=1.4、12.4Hz、1H)、3.50(dd、J=2.5、11.7Hz、1H)、3.46(s、3H)、3.25(s、3H)、3.22(s、3H)、3.22〜3.20(m、1H)、1.96(ddd、J=4.7、11.8、16.5Hz、1H)、1.75(brdd、J=1.7、14.2Hz、1H)。
段階C
段階Bからの生成物、中間体24(3.0g、17mmol)のTHF/水(60mL/10mL)溶液を、濃塩酸(6mL)で処理し、得られた溶液を室温で1時間撹拌した。混合物を減圧下に濃縮してTHFを除去し、水層をエーテルで抽出した(50mLで6回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去して、中間体24(1.75g、79%)を透明油状物として得た。1H NMR(CDCl3、500MHz)4.23(ddd、J=1.2、11.4、12.4Hz、1H)、4.15〜4.09(m、1H)、3.82(dd、J=5.95、8.7Hz、1H)、3.74(ddd、J=5.5、8.5、13.6Hz、1H)、3.56(dd、J=8.8、11.3Hz、1H)、3.50(s、3H)、2.61(見かけのdd、J=5.0、8.9Hz、2H)。
中間体25
手順A
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(700mg、7.00mmol)およびHMPA(1.2mL)のTHF(14mL)溶液に、LDA(3.5mL、2M溶液)のTHF(14mL)溶液を−78℃でゆっくり加えた。混合物を5分間撹拌してから、ヨウ化エチル(0.56mL、7.0mmol)を加え、溶液を2時間かけて徐々に昇温させて0℃とした。反応混合物を飽和NH4Cl溶液で反応停止し、エーテルで抽出した(50mLで4回)。エーテル層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、濃縮し、ヘキサン:EtOAc(19:1)を溶離液とするフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、中間体25(0.07g、8%)を得た。
手順B
段階A
2−エチルアセト酢酸エチル(3.0g、19mmol)、エチレングリコール(1.4g、23mmol)、CSA(100mg)およびベンゼン(80mL)の混合物を、水を連続的に除去しながらディーン−スターク装置で還流させた。反応完結を確認した後(TLCによって)、それを水で希釈し、エーテル(100mL)で抽出した。エーテル層をブラインで洗浄し、脱水し(無水硫酸マグネシウム)、濃縮して、所望の化合物(4.2g)を得た。それをエーテル(50mL)に取り、LAH(1.2g、32mmol)に0℃でゆっくり加えた。反応液を昇温させて室温とし、12時間撹拌した。反応混合物を水(1.5mL)、15%NaOH(1.5mL)および水(4.5mL)の順で反応停止した。得られた不均一混合物を高撹拌し、濾過した。濾液の溶媒留去によって、それ以上の精製を必要としない標題化合物3.1gを得た。
段階B
シリカ(12g、230〜400メッシュ)の塩化メチレン(100mL)中スラリーを撹拌しながら、それに10%シュウ酸水溶液と次に段階Aからのアセタール(1.6g、10mmol)の塩化メチレン(5mL)溶液を加えた。反応が完了するまで、得られた混合物を室温で撹拌した。反応完結した時点で、NaHCO3(1.0g)を加え、撹拌し(10分間)、濾過した。濾液を溶媒留去して、精製の必要がない標題化合物0.96gを得た。
段階C
オルトギ酸トリエチル(2.4g、16mmol)および塩化スズ(IV)(16.3mL、1.0M塩化メチレン溶液、16mmol)の前混合溶液に−40℃で、段階Bからのヒドロキシケトン(0.95g、8.1mmol)の塩化メチレン(3mL)溶液を加えた。反応混合物を1.5時間かけて昇温させて−5℃としてから、飽和NaHCO3溶液で反応停止し、エーテルで抽出した(50mLで2回)。エーテル層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、濃縮し、ヘキサン:エーテル(9:1)を溶離液とするシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物を得た(0.58g、57%)。
段階D
ヘキサン(10mL)中段階Cからの中間体(0.56g)およびPd/C(5%、50mg)を、TLCで反応完結が示されるまで室温で水素化した。反応混合物を濾過し、濾液を注意深く溶媒留去して(揮発性生成物!)、所望の中間体25および過剰還元生成物の混合物を得た。次に混合物のTPAP/NMMO/DCM酸化を行うことで、中間体25の回収をさらに行い易くし、1時間後に濾過して、それ以上精製の必要がない標題化合物410mgを得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):4.15(m、2H)、3.80(m、1H)、3.48(m、1H)、2.61(m、1H)、2.44(m、2H)、1.82(m、1H)、1.31(s、1H)、0.72(m、1H)、0.94(t、J=7.4Hz、3H)。
中間体26
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(700mg、7.0mmol)およびHMPA(1.2mL)のTHF(14mL)溶液に、LDA(3.5mL、2M溶液)のTHF(14mL)溶液を−78℃でゆっくり加えた。混合物を5分間撹拌してから、n−ヨードプロパン(0.58mL、7.0mmol)を加えた。反応混合物を3時間かけて徐々に昇温させて0℃としてから、それを飽和NH4Cl溶液で反応停止し、エーテルで抽出した(50mLで4回)。エーテル層をブラインで洗浄し、脱水し(無水硫酸マグネシウム)、濃縮し、ヘキサン:EtOAc(19:1)を溶離液とするフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、中間体26(0.07g、7%)を得た。
中間体27
中間体25(手順2)の製造について示した段階A〜Dに従い、2,2−ジメチルアセト酢酸メチルを原料として、標題化合物を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):3.98(m、2H)、3.58(s、2H)、2.56(m、2H)、1.15(s、6H)。
中間体28
中間体25(手順2)の製造について示した段階A〜Dに従い、2,4−ジメチル−3−オキソ酪酸メチルを原料として、標題化合物を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):4.22(m、1H)、3.99(m、1H)、3.62(m、1H)、3.28(m、1H)、2.72(m、1H)、1.16(d、J=6.8Hz、3H)、0.97(d、J=6.8Hz、3H)。
中間体29
5,6−ジヒドロ−4−メトキシ−2H−ピラン(500mg、4.4mmol)のアセトニトリル/水(15mL、1:1)中混合物に室温で、[1−(クロロメチル)−4−フルオロ−1,4−ジアゾニアビシクロ[2.2.2.]オクタンビス(テトラフルオロボレート)](1.5g、4.4mmol、SELECTFLUORTM)を1回で加え、反応液を反応完結まで撹拌した。固体NaClを反応混合物に加え、エーテルで抽出した(50mLで4回)。エーテル層を脱水し(無水硫酸マグネシウム)、濃縮して、それ以上精製の必要がない標題化合物0.34g(65%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):4.95(m、1H)、4.4〜4.21(m、2H)、3.72〜3.65(m、2H)、2.75(m、2H)。
中間体30
段階A
5,6−ジヒドロ−4−メトキシ−2H−ピラン(2.0g、18mmol)のメタノール(40mL)中混合物に0℃で、m−CPBA(6.0g、35mmol)を加えた。0℃で10分間撹拌した後、反応混合物を昇温させて室温とし、1時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、粗混合物をヘキサン:EtOAc(7:3)を溶離液とするシリカカラムでクロマトグラフィー精製して、標題化合物2.8g(95%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):3.83(m、2H)、3.70(m、2H)、3.50(m、1H)、3.28(s、3H)、3.27(s、3H)、1.96(m、1H)、1.77(m、1H)。
段階B
段階Aからのアセタール(2.8g、17mmol)の塩化メチレン(30mL)中混合物に、4Å粉末モレキュラーシーブス(約5g)、4−メチルモルホリンN−オキサイド(5.0g、43mmol)、そして最後にTPAP(0.2g)を加えた。得られた混合物を3時間高撹拌したところ、その時点で反応は完結していた。それを濾過し、溶媒留去し、ヘキサン:エーテル(1:4)を溶離液とするシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物(2.67g、96%)を得た。
段階C
段階Bからのケトン(2.8g、18mmol)のTHF(20mL)溶液に0℃で、TBAF(28mg)と次に無希釈のトリメチル(トリフルオロメチル)シラン(4.0g、28mmol)を加えた。0℃で10分間撹拌した後、反応混合物を昇温させて室温とし、12時間撹拌した。THFを減圧下に除去し、粗取得物をヘキサン:EtOAc(4:1)を溶離液とするシリカゲルカラムで流して、標題化合物4.1g(77%)を得た。
段階D
段階Cからのシリルエーテル(4.0g、13.3mmol)に室温で、TFA(2.0mL)を加え、混合物を36時間撹拌した。TFAを減圧下に除去し、粗取得物をヘキサン:エーテル(4:1)を溶離液とするフラッシュシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物1.5g(65%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):4.49(m、1H)、4.41(m、1H)、4.34(br、1H)、3.72(m、1H)、3.39(m、1H)、3.07(m、1H)、2.72(m、1H)。
中間体31
反応をエチルエステルについて行った以外は、文献(J. Am. Chem. Soc., 1997, 119, 4285)に従って製造した。
中間体32
段階A
トランス−1−メトキシ−3(トリメチルシリルオキシ)−1,3−ブタジエン(1.62g、9.4mmol)およびアセトアルデヒド(0.63mL、11mmol)のエーテル(25mL)溶液に−78℃で、ボロントリフルオリド・ジエチルエーテラート溶液(1.36mL、10.7mmol)をゆっくり加えた。同じ温度で3時間撹拌後、反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液で反応停止し、昇温させて室温とし、エーテルで抽出した(50mLで2回)。エーテル層をブラインで洗浄し、脱水し(無水硫酸マグネシウム)、濃縮した。次に、ヘキサン:ジエチルエーテル(8:2)を溶離液とするシリカフラッシュカラムクロマトグラフィーによる精製によって所望の生成物(0.6g、57%)を得た。
段階B
Pd/C(50mg)を含む段階Aからの中間体(0.59g)のEtOAc(10mL)溶液を、TLCでの指示で反応が完了するまで、水素充填風船下に室温で水素化した。反応混合物を濾過し、濾液を注意深く濃縮し(揮発性生成物!)、次にヘキサン:ジエチルエーテル(7:3)を溶離液とするシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーによる精製を行って、所望の化合物(中間体30)0.2g(33%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):4.28(m、1H)、3.75(m、1H)、3.69(m、1H)、2.63〜2.27(m、4H)、1.34(d、J=6.1Hz、3H)。
中間体33
段階A
コマン酸(0.25g)のEtOAc(5mL)溶液に、Pd/C(25mg)を加え、TLCでの指示で反応が完了するまで、得られた溶液を水素充填風船下に室温で水素化した。反応混合物を濾過し、濾液を濃縮して、それ以上の精製が必要ない所望の生成物(0.25g、97%)を得た。
段階B
段階Aからの中間体(0.1g、0.7mmol)のTHF:ヘキサン(4mL、1:1)溶液に室温で、(トリメチルシリル)ジアゾメタン(451 L、1.3当量、2Mヘキサン溶液)を加え、混合物を24時間撹拌した。溶媒を注意深く濃縮し(揮発性生成物!)、次にヘキサン:EtOAc(4:1)を溶離液とするシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィーによる精製を行って、所望の生成物(0.02g、16%)を得た。
中間体34
文献(Chem. Ber., 1959, 91, 1589)に従って製造した。
中間体35
文献(Synthesis, 1989, 767)に従って製造した。
中間体36
文献(Synthesis, 1991, 783)に従って製造した。
中間体37
段階A
フラン(20mL、720mmol)のベンゼン(600mL)溶液に、テトラブロモアセトン(11g、30mmol)を加えた。溶液を冷却して0℃とし、1.0Mジエチル亜鉛のヘキサン溶液(30mL、30mmol)を滴下した。溶液を0℃で2.5時間、次に室温で60時間撹拌した。飽和二塩基性EDTA水溶液(150mL)で反応停止し、酢酸エチル(150mL)で抽出した。有機層を飽和二塩基性EDTA水溶液で3回、次にブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。
段階B
段階Aから得られた油状物を、飽和NH4Clのメタノール溶液(120mL)に溶かし、それをZn−Cu合金(couple)(ジエチルエーテルで湿らせたもの20g)に滴下した。混合物を室温で2.5時間撹拌した。反応液をセライトで濾過し、濃縮してメタノールを除去した。生成物をDCMに溶かし、飽和二塩基性EDTA水溶液で2回洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、33%PE/Et2O)によって精製して、無色固体1.7g(46%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):6.25(s、2H)、5.03(d、J=5.0Hz、2H)、2.75(dd、J=5.0Hz、17.0Hz、2H)、2.32(d、J=16.5Hz、2H)。
段階C
段階Bからの生成物(780mg、6.4mmol)の酢酸エチル(25mL)溶液に、Pd(OH)2(20%/活性炭)触媒78mgを加えた。水素風船を反応液の上に取り付け、それを室温で3時間撹拌した。反応液をセライトで濾過し、酢酸エチルで洗浄し、濃縮して、無色油状物754mg(97%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):4.68(bs、2H)、2.65(dd、J=5.0Hz、15.0Hz、2H)、2.23(d、J=15.0Hz、2H)、2.20〜1.98(m、2H)、1.76〜1.69(m、2H)。
中間体38
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(9.87g、98.5mmol)およびHMPA(18mL、99mmol)のTHF(50mL)の溶液をアルゴン下にて、THF(250mL)で希釈した1.5M LDA/THFのシクロヘキサン溶液に−78℃で滴下した。混合物を20分間撹拌し、臭化アリル(17.0mL、197mmol)のTHF(50mL)溶液を滴下した。反応混合物を昇温させて0℃とし、1.5時間撹拌した。反応混合物をさらに昇温させて室温とし、30分間撹拌した。氷水に投入することで、反応停止した。この混合物をエーテルで3回抽出した。合わせたエーテル層をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、35%エーテル/石油エーテル)による精製によって、無色液体4.26g(31%)を得た。1H NMR(CDCl3、400MHz):5.76(m、1H)、5.04〜5.10(m、2H)、4.16〜4.22(m、2H)、3.77(dt、J=10.8、3.6Hz、1H)、3.44(dd、J=11.2、9.2Hz、1H)、2.53〜2.66(m、3H)、2.44(dt、J=14.4,3.6Hz、1H)、2.04(m、1H)。
中間体39
段階A
オレフィン中間体38(1.98g、14.1mmol)のTHF(70mL)溶液を冷却しながら(0℃)、それに1.0MBH3・THFのTHF溶液(8.46mL、8.46mmol)を滴下した。反応混合物を昇温させて室温とし、1時間撹拌した。追加の1.0MBH3・THFのTHF溶液(8.46mL、8.46mmol)を加え、反応混合物を週末にかけて撹拌した。水(70mL)を加えることで反応停止し、それをNaBO3・4H2O(7.80g、50.8mmol)で処理した。得られた懸濁液を4.25時間高撹拌し、濃縮して乾固させた。残留物を、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、5%メタノール/DCM、次に8%メタノール/DCM、次に10%メタノール/DCM)によって精製して、ジオール1.92g(85%)を異性体の混合物として得た。
段階B
オキサリルクロライド(110 L、1.26mmol)をDCM(8mL)に溶かし、前冷却して−78℃とした。DMSO(179DL、2.52mmol)のDCM(1.5mL)溶液を滴下した。5分後、直前の段階Aからのジオール(50.5mg、0.315mmol)のDCM(1.5mL)溶液を滴下した。反応混合物を−78℃で20分間撹拌し、トリエチルアミン(702 L、5.04mmol)を滴下した。反応混合物をさらに10分間撹拌し、昇温させて室温とした。45分後、反応混合物を2N HCl溶液に投入し、DCMで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、粗生成物45.4mgを得た。
中間体40
オレフィン中間体38(2.00g、14.3mmol)をDCM(70mL)に溶かし、冷却して−78℃とし、反応混合物が青色に見えるまでオゾンガスで処理した(ピペットによって)。青色が消失するまで(無色)、窒素ガスを反応混合物に吹き込んだ。トリフェニルホスフィン(3.90g、14.9mmol)を加え、反応混合物を昇温させて室温とし、1.25時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、50%酢酸エチル/ヘキサンを加えて、トリフェニルホスフィンオキサイドを沈殿させた。混合物を濾過し、MPLC(シリカ、酢酸エチル)によって精製して、所望の生成物832mgを得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):9.78(s、1H)、4.20〜4.31(m、2H)、3.67(dt、J=12.5、3.0Hz、1H)、3.37(t、J=11Hz、1H)、3.21(m、1H)、2.89(dd、J=18.5,7.0Hz、1H)、2.72(m、1H)、2.40(m、1H)、2.25(dd、J=18.5,5.5Hz、1H)。
中間体41
段階A
反応液が青色に見えるまで、アリルピラノン中間体38(659mg、4.70mmol)のメタノール(10mL)溶液を冷却したもの(−78℃)にオゾンガスを吹き込んだ。青色が消失するまで、窒素ガスを溶液に吹き込んだ。水素化ホウ素ナトリウム(267mg、7.05mmol)を加え、反応混合物を昇温させて室温とした。反応混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、10%メタノール/DCM)によって精製して、ジオール571mgをジアステレオマーの混合物として得た。
段階B
段階Aに記載の方法で製造したジオール(780mg、5.33mmol)および2−ニトロフェニルセレノシアネート(1.33g、5.87mmol)のTHF(17mL)溶液に0℃で、トリ−n−ブチルホスフィン(1.59mL、6.40mmol)を滴下した。反応混合物を昇温させて室温とし、45分間撹拌し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、80%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって、ヒドロキシセレニド中間体1.30g(74%)を得た。それをイミダゾール(671mg、9.85mmol)のDMF(10mL)溶液と合わせ、t−ブチルジメチルシリルクロライド(653mg、4.33mmol)のDMF(5mL)溶液で処理した。反応混合物を室温で終夜撹拌した。TLCによると完結していなかったが、反応液をエーテルで希釈し、水で5回、ブラインで1回洗浄した。エーテル相を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。MPLC(シリカ、40%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって、所望の生成物1.53g(87%)を得た。
段階C
段階Bに記載の方法に従って製造したセレニド(1.50g、3.37mmol)のTHF(10mL)溶液を冷却しながら(0℃)、30%H2O2水溶液(2.92mL、33.7mmol)で処理し、昇温させて室温とし、2.5時間撹拌した。反応混合物を10%Na2S2O3溶液100mLに投入し、得られた混合物をエーテルで2回抽出した。合わせたエーテル層を飽和NaHCO3溶液、次にブラインで洗浄し、無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。MPLC(シリカ、20%酢酸エチル/ヘキサン、次に50%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって、オレフィン生成物671mgを異性体の混合物として得た(約4:1、82%)。1H NMR(CDCl3、500MHz、主要異性体):5.69(m、1H)、5.07〜5.14(m、2H)、3.95(dt、J=11.5、4.0Hz、1H)、3.89(dd、J=4.0、11.5Hz、1H)、3.57(dt、J=4.5、9.0Hz、1H)、3.44(dt、J=2.5、11.0H、1H)、3.26(dd、J=9.5、11.5Hz、1H)、2.24(m、1H)、1.84(m、1H)、1.61(m、1H)、0.90(s、9H)、0.066(s、3H)、0.059(s、3H)。
段階D
40%KOH溶液(18mL)およびエーテル(52mL)の2相混合物を予め冷却したもの(0℃)に、ニトロソメチル尿素(4.42g、42.8mmol)を少量ずつ加えた。固体が全て溶解してしまい、エーテル層が深黄色となるまで、混合物を手で振り混ぜた。その混合物を冷却して−78℃として水層を凍結させ、エーテル層を傾斜法によってKOHペレット(約5g)が入った容器に入れた。得られたジアゾメタン溶液を冷凍庫で0.5時間保存した。段階Cに記載の方法に従って製造したオレフィン(519mg、2.14mmol)をエーテル(5mL)に溶かし、冷却して0℃とし、約1/2のジアゾメタン溶液と合わせた。酢酸パラジウム(12mg)を加えた。ガス発生および黄色から無色への色変化が認められた。その混合物を15分間にわたって時々振り混ぜた後、MgSO4を加え、混合物を濾過し、濃縮して、それ以上の精製が必要ないシクロプロピル生成物592mgを得た。1H NMR(CDCl3、500MHz、主要異性体):3.91(m、2H)、3.70(m、1H)、3.48(m、1H)、3.29(dd、J=10.5、14.5Hz、1H)、1.87(m、1H)、1.49〜1.57(m、1H)、0.92(s、9H)、0.72(m、1H)、0.54(m、2H)、0.39(m、1H)、0.31(m、1H)、0.087(s、6H)、0.028(m、1H)。
段階E
段階Dに記載の方法に従って製造したシクロプロピル−TBS−エーテル(590mg、2.14mmol)のTHF(8mL)溶液を、1.0Mフッ化テトラブチルアンモニウムのTHF溶液(2.57mL、2.57mmol)で処理した。得られた反応混合物を室温で24時間撹拌し、濃縮し、MPLC(シリカ、20%アセトン/エーテル)によって精製して、少量の溶媒を不純物とする生成物332mgを得た。1H NMR(CDCl3、500MHz、主要異性体):3.98(m、1H)、3.93(dd、J=4.5、12.0Hz、1H)、3.68(dt、J=4.5、9.5Hz、1H)、3.44(dt、J=2.5、12.0Hz、1H)、3.19(dd、J=11.0、11.5Hz、1H)、1.94(m、1H)、1.81(m、1H)、1.58(m、1H)、0.77(m、1H)、0.62(m、1H)、0.44(m、1H)、0.37(m、1H)、0.090(m、1H)。
段階F
オキサリルクロライド(0.373mL、4.28mmol)のDCM(15mL)溶液を冷却し(−78℃)、それにDMSO(0.607mL、8.56mmol)のDCM(2mL)溶液を滴下した。室温で3分間撹拌後、段階Eに記載の方法に従って製造したアルコール(2.1mmol)のDCM(4mL)溶液を滴下した。さらに15分後、トリエチルアミン(2.39mL、17.1mmol)を滴下し、反応混合物を昇温させて室温とし、1時間撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、次に3N HCl溶液および飽和NaHCO3溶液で洗浄し、無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。MPLC(シリカ、エーテル)による精製によって、ケトン生成物272mgを得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):4.10(m、2H)、3.87(m、1H)、3.68(dd、J=8.0、11.5Hz、1H)、2.49〜2.60(m、2H)、1.75(m、1H)、0.94(m、1H)、0.67(m、1H)、0.51(m、1H)、0.22(m、1H)、0.14(m、1H)。
中間体42
段階A
段階Dでアセトンに代えてアルキル化剤として2−ヨードプロパンを用いた以外は、中間体9A〜Eに記載の手順に従ってこの中間体を製造した。シス/トランスジアステレオマーの分割:フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、8%EA/ヘキサン)H NMR(500MHz、CDCl3):7.36(m、5H)、5.14(s、2H)、4.77(m、1H)、4.01(d、J=5.0Hz、1H)、2.17(m、1H)、1.99−1.53(m、5H)、1.42(m、9H)、0.85(d、J=7.0Hz、6H)。
段階B
段階AからのBOC−アミン(7.3g、20mmol)を塩化水素(4Nジオキサン溶液)で処理した。反応液を室温で1.5時間撹拌してから、濃縮してジオキサンを除去した。得られた固体をDCM(150mL)に溶かし、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(2.4g、24mmol)およびトリエチルアミン(2.8mL、20mmol)で処理した。得られた溶液を室温で5分間撹拌してから、4Å粉末モレキュラーシーブス(約5g)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(17g、80mmol)を加えた。混合物を室温で2時間撹拌した。反応液をセライトで濾過し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液と次にブラインで洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、無色油状物6.7g(97%)を得た。ESI−MS;C21H31NO3の計算値:345;実測値:346(M+H)。
段階C
段階Bからのアミン(6.6g、19.1mmol)を、DCM(100mL)およびトリエチルアミン(2.9mL、21mmol)の溶液に加えた。無水トリフルオロ酢酸(3.0mL、21mmol)を室温で溶液に滴下し、得られた溶液を室温で2.5時間撹拌した。反応液をDCM(100mL)で希釈し、塩酸(1N水溶液)と次にブラインで洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。粗黄色油状物をMPLC(シリカゲル、0%から30%EA/ヘキサン)によって精製して、無色油状物4.9g(58%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):7.37(m、5H)、5.18(m、2H)、4.20〜3.88(m、4H)、3.64(m、1H)、3.42(t、J=12.0Hz、1H)、3.26(t、J=11.5Hz、1H)、3.18(t、J=11.5Hz、1H)、2.81〜2.65(m、2H)、2.26(m、1H)、1.89〜1.80(m、3H)、1.64〜1.40(m、3H)、0.874(m、6H)。
段階D
段階Cからの生成物(3.5g、7.9mmol)をメタノール(60mL)に溶かし、20%水酸化パラジウム/活性炭(350mg)で処理した。その混合物を水素雰囲気(1気圧)下に置き、室温で1.2時間撹拌した。反応液をセライトで濾過し、減圧下に濃縮して、白色固体2.63g(95%)を得た。
(実施例1)
中間体8(50mg、0.13mmol)および中間体2(18mg、0.13mmol)のDCM(5mL)溶液をDIEA(35μL、0.19mmol)、4Å粉末モレキュラーシーブスおよび水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(108mg、0.508mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。飽和NaHCO3で反応停止し、DCMで抽出した(5回)。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、濃縮した。粗生成物を分取TLC(MeOH:DCM:NH4OH/94.5:5:0.5)によって精製して、所望の生成物を得た(28mg、46%)。シスおよびトランス対を分取TLCによってさらに分割した。個々のシス−ラセミ体を、キラルセルODカラムを用いるキラルHPLCによってさらに分割した。C23H31F6N2O2[M+H]+のLC−MS;計算値:481.22、実測値:481.30。
(実施例2)
実施例1からのアミン(シス−ラセミ体、25mg、0.052mmol)、ホルムアルデヒド(37%水溶液、12μL、0.16mmol)、DIEA(13μL、0.078mmol)、TFA(5μL)およびMeOH(1.5mL)の溶液に、NaCNBH3(17mg、0.26mmol)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌し、減圧下に濃縮した。分取TLC(MeOH:DCM:NH4OH73:96.7:0.3)による精製によって、所望の生成物17mg(66%)を得た。シス−ラセミ体ををキラルパックAD半分取HPLCカラムによって分割した。C24H32F6N2O2[M+H]+のLC−MS;計算値:495.24、実測値:495.25。
(実施例3)
実施例1に記載の2級アミン製造物を原料として、ホルムアルデヒドに代えてアセトアルデヒドを用いた以外は実施例2に記載の手順に従って、収率38%でこのアミンを合成した。C25H34F6N2O2[M+H]+のLC−MS;計算値:509.25、実測値:509.35。
(実施例4)
実施例1に記載の2級アミン製造物を原料として、ホルムアルデヒドに代えてプロピオンアルデヒドを用いた以外は実施例2に記載の手順に従って、このアミンを製造した。C26H36F6N2O2[M+H]+のLC−MS計算値:523.27、実測値:523.20。
(実施例5)
実施例1からのアミン(シス−ラセミ体、50mg、0.10mmol)およびブロモ酢酸メチル(30μL、0.31mmol)をDCM(1mL)に溶かし、飽和NaHCO3溶液(1mL)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌した。分取TLC(MeOH:DCM:NH4OH/4:95.6:0.4)によって精製して、所望の生成物(43mg、74%)を得た。C26H34F6N2O4[M+H]+のLC−MS;計算値:553.24、実測値:553.25。
(実施例6)
実施例2からのアミン(55mg、0.089mmol)、ヨウ化メチル(56μl、0.89mmol)およびTHF(2mL)の溶液を封管中にて4.5日間50℃で加熱し、濃縮して乾固させた(74mg、99+%)。のC25H35F6N2O2[M]+LC−MS;計算値:509.26、実測値:509.35。
(実施例7)
実施例2からのアミン(50mg、0.089mmol)、H2O2(30%水溶液、3mL)およびMeOH(5mL)の混合物を、室温で1週間撹拌してから、濃縮して、実施例7を得た。C24H32F6N2O3[M]+のLC−MS計算値:510.23;実測値:511.3。
(実施例8)
段階A
中間体1(2.00g、11.8mmol)、ベンジルアルコール(6.22mL、57.6mmol)、DMAP(145mg、1.18mmol)、EDC(3.38g、17.6mmol)およびDCM(75mL)を混合し、室温で撹拌した。反応完結後、混合物をH2Oで洗浄した(3回)。合わせた水層をでDCM逆抽出した(1回)。合わせた有機層をブラインで洗浄し(1回)、MgSO4で脱水し、濃縮して乾固させた。粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(EtOAc:ヘキサン/15:85)によって精製して、所望のエステル(900mg、29%)を得た。1H NMR(500MHz、CDCl3):7.39〜7.34(m、5H)、5.16(d、J=2.8Hz、2H)、2.85(d、J=18.3Hz、1H)、2.50〜2.44(m、1H)、2.32〜2.05(m、4H)、1.97〜1.90(m、1H)、0.94(t、J=6.6Hz、6H)。
段階B
この化合物を、実施例1に記載の手順に従って合成した。C21H32NO3[M+H]+のLC−MS;計算値:346.23;実測値:346。
(実施例9)
段階A
塩化チオニル(9.5mL、130mmol)をメタノール(225mL)に滴下し、3−フルオロフェニル酢酸(20g、130mmol)をその溶液に一気に加えた。反応混合物を1時間還流してから、減圧下に濃縮して、所望の生成物(23.4g、>100%)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3):7.30(m、1H)、7.02(m、3H)、3.73(s、3H)、3.64(s、2H)。
段階B
段階Aからのエステル(23.25g、138.0mmol)および1,4−ジクロロ−シス−ブテン(15mL、0.14mol)を、窒素下にて0℃でDME(200mL)に溶かし、NaH(鉱油中60%分散品、14g、350mmol)を加えた。反応混合物を12時間撹拌し、氷水中で反応停止し、エーテルで抽出した(3回)。合わせた有機層を水およびブラインで洗浄し、無水MgSO4で脱水し、減圧下に濃縮した。粗生成物を真空蒸留によって精製して(沸点:92〜101℃/0.11mmHg)、所望の生成物(20g、60%)および約20%の相当するシクロプロパン生成物を得た。1H NMR(500MHz、CDCl3):7.29(m、1H)、7.10(m、2H)、6.97(m、1H)、5.78(s、2H)、3.68(s、3H)、3.41(d、J=15.1Hz、2H)、2.78(d、J=14.6Hz、2H)。
段階C
段階Bからのオレフィン(12.5g、56.8mmol)、ボラン(1M THF溶液、28.4mL、28.4mmol)およびTHF(100mL)を混合し、窒素下に室温で撹拌した。原料が消失したら、反応混合物を減圧下に濃縮して乾固させ、再度DCMに溶かした。無水MgSO4(75g)およびPCC(49g、230mmol)を加えた。反応混合物を24時間撹拌し、シリカゲルで濾過した。沈殿をDCMおよび酢酸エチルに懸濁させた。溶液を20分間還流し、シリカゲルでの熱濾過を行って生成物を回収した。合わせた濾液を減圧下に濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン/30:70)によって精製して、所望のケトン(6.46g、48%)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3):7.35(m、1H)、7.14〜7.00(m、4H)、3.69(s、3H)、3.25(dd、J=17.9Hz、2.1Hz、1H)、2.98(m、1H)、2.61(d、J=17.9Hz、1H)、2.41〜2.28(m、3H)。
段階D
水酸化リチウム(2.05g、25.4mmol)を水(5mL)に溶かし、段階Cからのエステル(3.0g、13mmol)のメタノール(25mL)溶液を加えた。反応混合物を室温で5時間撹拌してから、減圧下に濃縮した。濃縮物を水に溶かし、エーテルで洗浄した。2N HCl水溶液を加えることで、水層をpH2〜3の酸性とし、エーテルで抽出した(4回)。合わせた有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、所望の酸(2.678g、94%)を得た。粗生成物を、それ以上精製せずに次の段階で用いた。
段階E
上記の酸(1.34g、6.57mmol)、3−フルオロ−5−トリフルオロメチルベンジルアミン(972μL、6.57mmol)、HOAT(895mg、6.57mmol)およびEDC(1.9g、9.85mmol)をDCMに溶かし、16時間室温で撹拌した。反応混合物を塩化メチレンで希釈し、1N HCl溶液、飽和NaHCO3、水およびブラインで洗浄した。それを無水MgSO4で脱水し、減圧下に濃縮した。粗生成物をMPLC(酢酸エチル:ヘキサン/50:50)によって精製して、所望のアミド(1.156g、44%)を得た。1H NMR(400MHz、CDCl3):7.44(m、1H)、7.21(d、J=8.0Hz、1H)、7.17(m、4H)、6.99(d、J=9.0Hz、1H)、5.64(s、1H)、4.41(t、J=5.9Hz、2H)、3.21(d、J=17.6Hz、1H)、2.80(m、1H)、2.64〜2.44(m、3H)、2.35(m、1H)。
段階F
段階Eからのケトン(200mg、0.50mmol)、中間体2(70mg、0.50mmol)、DIEA(130μL、0.76mmol)、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(534mg、2.52mmol)および4Å粉末モレキュラーシーブスをDCM中で混合し、室温で24時間撹拌した。反応液をセライトで濾過し、濃縮し、分取TLC(メタノール:NH4OH:DCM/4:0.4:96.6)によって精製して、最終生成物(156mg、64%)を得た。C25H28F5N2O[M+H]+のLC−MS計算値:483.20;実測値:483.25。
(実施例10)
実施例9段階Dに記載の酸製造物およびビス−トリフルオロメチルベンジルアミン塩酸塩を原料として、実施例9段階E〜Fに詳細に記載のものと同じ手順を用いて、この化合物を合成した。C26H28F7N2O2[M+H]+のLC−MS;計算値:533.20;実測値:533.2。
3,5−ビストリフルオロメチル−と3−トリフルオロ−5−フルオロベンジルアミドの両方でシクロペンタン環(R1)のC1に結合した各種芳香族基を有する多くの別の化合物を、実施例9に記載の手順と同様の手順を用いて製造した。表1には、それら化合物の構造ならびに計算値および実測値でのMS特性をまとめてある。
注:実施例12の個々のシス−およびトランス−ならびにトランスジアステレオマー異性体を分取TLCによって分割し、極性が高い方のシス−ラセミ体をさらにキラルHPLCを用いて分割した。
(実施例19)
実施例1からのアミン(20mg、0.042mmol)、無希釈の無水酢酸(0.5mL)およびピリジン(0.5mL)を混合し、室温で撹拌した。反応完了後、混合物を濃縮し、エーテルに溶かし、H2Oで洗浄し(3回)、MgSO4で脱水し、濃縮して乾固させた。粗生成物を分取TLC(EtOAc:ヘキサン/50:50)によって精製して、所望の生成物(5.5mg、25%)を得た。C25H33F6N2O3[M+H]+のLC−MS;計算値:523.23;実測値:523.3。
(実施例20)
段階A
中間体9(400mg、1.39mmol)、中間体7(470mg、1.39mmol)、DIEA(365μL、2.09mmol)およびHOAT(190mg、1.39mmol)のDCM(20mL)溶液を、EDC(400mg、2.09mmol)で処理した。得られた混合物を終夜撹拌し、飽和NaHCO3、水(2回)、ブラインで洗浄し、脱水し(無水硫酸マグネシウム)、減圧下に濃縮した。粗生成物を分取TLC(EtOAc:ヘキサン/40:60)によって精製して、所望の生成物(500mg、63%)を得た。1H NMR(500MHz、CDCl3):8.15(bs、1H)、7.84(s、1H)、7.53(s、1H)、5.26(bs、1H)、4.47(d、J=6.1Hz、2H)、4.01(m、1H)、2.60(bs、1H)、2.17(dd、J=14.4Hz、5.4Hz、1H)、2.07(m、1H)、2.00〜1.87(m、3H)、1.61(m、1H)、1.43(s、9H)、1.27(d、J=16.3Hz、6H)。C22H31F3IN2O4[M+H]+のLC−MS;計算値:571.12;実測値:571.2。
段階B
前段階からのBOC保護アミン(100mg)をHClのジオキサン溶液(4N、6mL)で処理し、室温で1時間を撹拌した。それを減圧下に濃縮し、所望のアミン塩酸塩(97mg、99%)を得た。C17H23F3IN2O2[M+H]+のLC−MS;計算値:470.07;実測値:471.1。
段階C
前段階からのアミン(400mg、0.851mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(170μL、1.70mmol)およびDIEA(225μL、1.28mmol)をDCM(30mL)に溶かした。モレキュラーシーブス(4Å、粉末)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(900mg、4.26mmol)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌し、飽和NaHCO3で反応停止した。溶液を80℃で4時間加熱してボラン錯体を分裂させ、冷却して室温とし、DCMで抽出した(5回)。合わせた有機抽出液をNa2SO4で脱水し、濃縮して乾固させた。粗生成物を分取TLC(MeOH:DCM:NH4OH/5:94.5:0.5)によって精製して、所望の生成物270mg(61%)を得た。C22H31IF3N2O3[M+H+]のLC−MS;計算値:554.13;実測値:555.1。
中間体9および/または10を原料として、多くの別の化合物を合成した。使用した手順は、段階Aでのベンジルアミンおよび段階Cでのケトンを変えて、実施例20に記載のものと同様であった。それらの構造およびMS特性を表2にまとめてある。
注:実施例27:シス−およびトランス−ラセミ体の混合物を分取TLCによって分離した(極性が低い方のラセミ体がシスの相対立体化学を有する)。
実施例30:ピラン環から誘導されるシスおよびトランスのラセミ体対内に含まれる単一のエナンチオマーを、半分取キラルセルODカラムを用いて分割した。
実施例32:シクロヘキサン環上でのシスおよびトランス異性体を、分取TLC(MeOH:NH4OH:DCM/1.5:0.15:98.35)によって分離した。
(実施例38)
実施例32に記載のエステル(25mg、0.043mmol)をMeOH(3mL)に溶かし、5N NaOH(1mL)を加えた。反応完結後、混合物を濃縮して乾固させ、残留物を水に溶かし、pH7の酸性とし、DCMで抽出した(6回)。合わせた有機相をNa2SO4で脱水し、減圧下に濃縮して、所望の酸を得た。それを逆相分取HPLCによってさらに精製して、純粋な生成物21.7mg(91%)を得た。C25H33F6N2O3[M+H+]のLC−MS;計算値:523.23;実測値:523.2。
(実施例39)
実施例34に記載のエステルを原料として用い、実施例38に詳細に記載の方法に従って、実施例39の化合物を製造した。C24H31F6N2O3[M+H+]のLC−MS;計算値:509.22;実測値:509.2.
(実施例40)
実施例35に記載のエステル(50mg)のTFA(2.5mL)およびDCM(2.5mL)溶液を室温で撹拌した。反応完結後、反応混合物を減圧下に濃縮し、逆相HPLCによって精製して、所望の酸(0.64mg)を得た。C23H29F6N2O3[M+H+]のLC−MS;計算値:495.20;実測値:495.25。
(実施例41)
濃硫酸(3mL)を冷却して0℃としてから、実施例27からのシス−ラセミ体(50mg)のアセトニトリル(2mL)溶液を加えた。混合物を室温で終夜撹拌した。反応液を氷に注ぎ、溶液を5N NaOHによって塩基性とし、エーテルで抽出した(3回)。合わせた有機相を無水MgSO4で脱水し、減圧下に濃縮した。粗生成物を逆相HPLCによって精製して、所望のアセトアミド(1.7mg)を得た。C25H36F4N3O3[M+H+]のLC−MS;計算値:502.26;実測値:502.3。
(実施例42)
中間体4(110mg、0.698mmol)のDCM(10mL)溶液を冷却して−78℃とし、青色が消えなくなることで反応完結が示されるまでO3を吹き込んだ。窒素によって過剰のオゾンを除去し、反応混合物を昇温させて室温とした。その溶液を無水MgSO4で脱水し、濾過によって脱水剤を除去した後、相当するアミン中間体14(250mg、0.558mmol)、DIEA(146μL、0.837mmol)、モレキュラーシーブスおよび水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(590mg、2.79mmol)を加えた。得られた混合物を室温で終夜撹拌し、セライトで濾過し.飽和NaHCO3溶液を加え、混合物を60℃で3時間加熱して、ボラン付加物を分裂させた。生成物をDCMで抽出し(5回)、合わせた有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮し、生成物を分取TLC(MeOH:DCM:NH4OH/4:95.6:0.4)によって精製して、所望の生成物を得た(23.3mg)。2種類の異性体を分取TLCによって分割した。C25H33F6N2O4[M+H+]のLC−MS;計算値:539.23;実測値:539.2。
(実施例43)
実施例42に記載の方法に従って、この化合物を製造した。C25H33F6N2O3[M+H+]のLC−MS;計算値:523.23;実測値:523.3。
(実施例44)
実施例20に記載のヨウ化物(100mg、0.18mmol)およびPd(Ph3P)4(22mg、0.018mmol)をTHF(10mL)に溶かし、Me6Sn2(120mg、0.36mmol)を加えた。3時間還流後に反応は完結した。混合物を放冷して室温とし、EtOAcで希釈し、飽和NaHCO3で洗浄し、Na2SO4で脱水し、減圧下に濃縮した。粗生成物を分取TLC(MeOH:DCM:NH4OH/5:94.5:0.5)によって精製して、所望の生成物(63.3mg、59.4%)を得た。C25H40F3N2O3Sn[M+H+]のLC−MS;計算値:591.19;実測値:593.2。
(実施例45)
実施例44に記載のスズ誘導体を4N HCl中で撹拌した。C22H32F3N2O3[M+H+]のLC−MS;計算値:429.23;実測値:429.25。
(実施例46)
実施例28に記載のエステル(170mg、0.283mmol)をMeOH(2mL)に溶かし、ナトリウムメトキシド(0.5M MeOH溶液、640μL、0.3mmol)を加えた。反応完結後、混合物を減圧下に濃縮し、分取TLC(MeOH:DCM:NH4OH/6:93.4:0.6)によって精製して、所望の生成物79.7mg(60%)を得た。C22H31F4N2O4[M+H+]のLC−MS計算値:463.21;実測値:463.3。
(実施例47)
実施例27からの2級アミンおよびホルムアルデヒドを原料として、実施例20段階Gに詳細に記載の方法に従ってこの化合物を製造した。C24H35F4N2O3[M+H+]のLC−MS;計算値:475.25;実測値:475.3。
(実施例48)
段階A
マグネシウム(18.5g、761mmol)の無水THF(240mL)懸濁液にヨード(結晶2個)を加え、次にシクロプロピルブロマイド(3mL)を加えた。混合物を反応開始まで60℃で加熱し、その段階でシクロプロピルブロマイド(105g、868mmol)を、ゆるやかな還流が維持されるような速度で加えた。添加完了後、混合物をさらに1時間加熱還流した。冷却した(氷浴)混合物に、塩化スズ(IV)(15mL、130mmol)を加え、反応液を1時間加熱還流した。反応混合物を冷却し、水(200mL)を注意深く加え、得られた混合物をEt2Oで抽出した(400mLで3回)。合わせたEt2O層をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物を真空蒸留によって精製して(沸点94℃/1mmHg)、所望の生成物(19g、52%)を得た。
段階B
段階Aからの生成物(4.0g、14mmol)、炭酸カリウム(700mg、5mmol)、中間体20(1.5g、5.0mmol)およびPd(PPh3)4(300mg、0.25mmol)の無水N,N−ジメチルホルムアミド(50mL)中混合物を1時間加熱還流した。冷却した反応混合物を水(350mL)に投入し、EtOAcで抽出した(200mLで3回)。合わせたEtOAc層を水(300mLで3回)、飽和NaCl(100mL)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、溶媒留去した。残留物を2%EtOAc/ヘキサンからを溶離液とするMPLC(バイオテージ・フラッシュ(Biotage flash)40)によって精製して、所望の生成物を得た(650mg、62%)。1H NMR 500MHz(CDCl3):0.81(2H、m)、1.16(2H、m)、2.02(1H、m)、7.52(1H、s)、7.54(1H、s)、7.69(1H、s)。
段階C
段階Bからの生成物(650mg、3.1mmol)のエチルアルコール(25mL)および水酸化アンモニウム(5mL)混合液中溶液を、ラネーニッケル(200mg)で50psiにて7時間かけてパールの装置で水素化した。触媒を濾過によって除去し、濾液を溶媒留去した。残留物を0.5%NH4OH含有の2%CH3OH/CH2Cl2を溶離液とするMPLC(バイオテージ・フラッシュ40)によって精製して、所望の生成物(336mg、51%)を得た。1H NMR 500MHz(CDCl3):0.74(2H、m)、1.02(2H、m)、1.95(1H、m)、3.90(2H、s)、7.19(1H、s)、7.22(1H、s)、7.36(1H、s)。
段階D
中間体10に代えて中間体9を用い、ピリジルベンジルアミン代えて前述のシクロプロピルベンジルアミン(段階C)を用いた以外は、実施例146に記載の手順に従ってこの化合物を合成した。キラルセルODカラム(溶離液:ヘキサン:エタノール/95:5、9.0mL/分)を用いる半分取キラルHPLCにょって、個々の単一のジアステレオマー異性体を得た。C26H37F3N2O3[M+H]+のLC−MS;計算値:483.28;実測値:483.30。
(実施例49)
段階A
中間体10段階Bに記載の方法に従って、このエステルを合成した。
段階B
アセトンに代えてジメチルスルフィドをアルキル化剤として用いた以外は、中間体10段階Cの説明下で上述した手順に従って、前段階に記載のエステルを原料として、この中間体を合成した。C
21H
24NO
2S[M+H
+]のLC−MS;計算値:354.14;実測値:354.25。
段階C
前段階に記載のエステル(2.10g、7.27mmol)をMeOH(10mL)およびTHF(10mL)に溶かし、水酸化リチウム(1.5g、36mmol)のH2O(10mL)溶液を加えた。混合物を60℃で終夜加熱し、減圧下に濃縮した。水層をヘキサンで洗浄し、pH4の酸性とし、DCMで抽出した(3回)。合わせた有機層を無水MgSO4で脱水し、濃縮して乾固させあ。粗生成物をそれ以上精製せずに次の段階で用いた。
段階D
実施例20段階Aに記載の手順と同様にして、アミド基を結合させた。C21H27N2O3S[M+H+]のLC−MS;計算値:501.16;実測値:445.15(t−ブチル基の喪失)。
段階E
実施例20段階Bに記載の方法に従って、BOC保護基を脱離させた。C16H18F6N2OS[M+H+]のLC−MS;計算値:401.10;実測値:401.2。
段階F
実施例20段階Cに詳細に記載の方法に従って、最終的なアミンを製造した。個々のシスおよびトランス異性体を分取TLC(MeOH:DCM:NH4OH/4:95.6:0.4)を用いて分割し、シス体が所望の異性体であった。C21H27F6N2O2S[M+H+]のLC−MS;計算値:485.16;実測値:485.2。
(実施例50)
段階A
実施例49段階Eに製造が記載されているスルフィド(200mg、0.4mmol)をイソプロパノール(7mL)に溶かしてから、オキソン(500mg、0.8mmol)のH2O(7mL)溶液を加えた。混合物を室温で2時間撹拌してから、濃縮して乾固させた。濃縮液をエーテルで希釈し、H2Oで洗浄し(3回)、無水MgSO4で脱水し、減圧下に濃縮して、所望の化合物207mg(97%)を得た。C21H27F6N2O5S[M+H+]のLC−MS;計算値:533.15;実測値:433.15(−BOC基)。
段階B
実施例49段階EおよびFで詳述した手順を用い、前述のスルホンを原料としてこの化合物を製造した。シス−およびトランス−異性体を分取TLCによって分離し、極性が低い方の化合物がシス異性体であった。C21H27F6N2O4S[M+H+]のLC−MS;計算値:517.15;実測値:517.15。
(実施例51)
テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンに代えて中間体5を用い、実施例50に詳細に記載の方法に従ってこの化合物を製造した。2つの異性体対を分取TLC(MeOH:DCM:NH4OH/3:96.7:0.3)によって分離した。C22H29F6N2O4S[M+H+]のLC−MS;計算値:531.17;実測値:531.25。
(実施例52)
実施例51に記載の生成物(極性が高い方の異性体、30mg、0.058mmol)、ホルムアルデヒド(37重量%H2O溶液、15μL、0.17mmol)、TFA、NaCNBH3(20mg、0.29mmol)およびMeOH(5mL)の混合物を室温で終夜撹拌してから、減圧下に濃縮し、分取TLC(MeOH:DCM:NH4OH/4:95.6:0.4)によって精製して、実施例52(11mg、35.7%)を得た。C23H31F6N2O4S[M+H+]のLC−MS;計算値:545.18;実測値:545.2。
(実施例53)
ジメチルスルフィドに代えてジイソプロピルスルフィドを用い、段階Fではなく段階Dでシスおよびトランス異性体を分割した以外は、実施例49に詳細に記載の方法に従って、実施例53下に挙げた化合物を製造した。C23H31F6N2O2S[M+H+]のLC−MS;計算値:513.19実測値:513.2。
(実施例54)
実施例50に詳細に記載の方法に従って、実施例54下に記載の化合物を製造した。C23H31F6N2O4S[M+H]+のLC−MS;計算値:545.18;実測値:545.2。
(実施例55)
段階A
実施例1に詳述した手順に従って、この化合物を合成した。
段階B
実施例52に記載の手順に従って段階Aからの2級アミンの還元的メチル化を行うことで、この化合物を合成した。C22H35N2O2[M+H+]のLC−MS;計算値:359.26;実測値:359.35。
段階C
N2下にて、前段階からのアミド(2.1g、5.9mmol)をTHF(20mL)に溶かし、1MボランのTHF溶液(29mL、29mmol)を加えた。反応混合物を終夜還流し、濃縮して乾固させた。残留物を1%HClのMeOH溶液に溶かし、50℃で終夜加熱した。混合物を再度濃縮し、1%HClのMeOH溶液に溶かして過剰のボランを分解した。粗生成物を次の段階で用いた。C22H37N2O2[M+H+]のLC−MS;計算値:345.28;実測値:345.25。
段階D
前段階からのベンジルアミン(2g、6mmol)、Pd(OH)2(500mg)、濃HCl(3mL)およびエタノール(50mL)の混合物を、パールの装置で2日間にわたり40psiで水素化した。反応混合物をセライトで濾過し、減圧下に濃縮して、所望の生成物2.15g(99%)を得た。
段階E
トリフルオロメチルベンジルアミンに代えて前段階からのアミンを用い、中間体1に代えて安息香酸を用いた以外、中間体8に詳細に記載の方法に従って最終化合物を製造した。粗生成物を分取TLC(MeOH:DCM:NH4OH/4:95.6:0.4)によって精製した。C22H35N2O2[M+H+]のLC−MS;計算値:359.26実測値:359.35。
実施例55に記載の手順に従って、実施例55の最終段階で用いた酸の構造を変えることで、多くの類似のアミドを製造した。それらの構造およびMS特性を表3にまとめてある。
(実施例62)
実施例55段階Dに記載のアミン(100mg、0.307mmol)、DIEA(107μL、0.614mmol)、無水5−ブロモイサトイン酸(bromoisatoic)(75mg、0.31mmol)およびDCM(20mL)の混合物を室温で終夜撹拌した。分取TLC(MeOH:DCM:NH4OH/4:95.6:0.4)によって最終化合物を得て、最終生成物132mg(82%)を得た。C22H35BrN3O2[M+H+]のLC−MS;計算値:452.18;実測値:452.2。
(実施例63)
ケトン中間体12(764mg、1.92mmol)、アミン中間体2(塩酸塩264mg、1.92mmol)、4Å粉末モレキュラーシーブス1.96gおよびジイソプロピルエチルアミン(335μL、1.92mmol)の塩化メチレン(10mL)溶液を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(2.03g、9.62mmol)で処理し、撹拌を室温で終夜続けた。飽和重炭酸ナトリウムで反応停止し、粗生成物を塩化メチレンで抽出した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を減圧下に除去し、残留物(1.07g)を分取TLC(プレート6枚、シリカゲル、1000ミクロン、酢酸エチル:エタノール:水酸化アンモニウム/90:8:2で溶離)によって精製して、均一生成物654mgを得た。個々のシスおよびトランスラセミ体を、分取TLC(溶離液:塩化メチレン:メタノール:水酸化アンモニウム(90:9:1)によって分離した。高溶離シス−ラセミ体317mg(33%)および低溶離トランスラセミ混合物305mg(32%)が得られた。キラルパックAD半分取キラルHPLCカラム(溶離液:ヘキサン:エタノール/9:1、.9.0mL/分、それぞれTr=6.99分および11.12分)を用いて、シス−ラセミ混合物内に含まれる単一エナンチオマーを得た。シス−異性体:1H NMR(500MHz、CDCl3):10.0(bs、1H)、7.78(s、1H)、7.73(s、2H)、4.53(bd、J=15.10Hz、1H)、4.43(bd、J=15.34Hz、1H)、3.93(bd、J=11.67Hz、1H)、3.82(11.21Hz、1H)、3.57(bs、1H)、3.31(dt、J=11.89、1.83Hz、1H)、3.25(dt、J=12.13、1.60Hz、1H)、2.65(m、1H)、2.26(m、1H)、2.0(m、5H)、1.80(bd、J=約13Hz)、1.28(s、3H)、1.20(m、2H)、1.17(s、3H)。C23H30F6N2O3[M+H]+のLC−MS;計算値:497.22;実測値:497.35。
(実施例64)
実施例63下に記載のアルコール(シス−異性体、80mg、0.16mmol)のアセトニトリル(1.0mL)溶液を冷却して0℃とし、濃硫酸(380mg、3.88mmol)を加えた。溶液を昇温させて室温とし、50℃で1時間撹拌することで反応を完結させた。氷を加え、生成物を塩化メチレンで抽出した。脱水(無水硫酸ナトリウム)後、溶媒を減圧下に除去し、残留物を分取TLC(溶離液:塩化メチレン:メタノール:水酸化アンモニウム/90:9:1)によって精製して、純粋な生成物29.8mg(34%)を得た。C25H33F6N3O3[M+H]+のLC−MS;計算値:538.24;実測値:538.30。
(実施例65)
手順A
ケトン中間体12(429mg、1.04mmol)、アミン中間体13(塩酸塩として、158mg、1.04mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(182μL、1.04mmol)、4Åモレキュラーシーブス(766mg)の脱水塩化メチレン(10mL)溶液を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(1.10g、5.21mmol)で処理し、反応混合物を室温で48時間撹拌した。粗反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液(50mL)に注ぎ、有機溶媒を軽い減圧(250Torr)下に軽く加熱(40℃)しながら、ゆっくり溶媒留去した。約30分後、水相のHPLC分析は、最初のボラン付加物が完全に分解していることを示していた(C24H31BF6N2O4[M+H]+のLC−MS;計算値:537.23;実測値:537.25)。粗生成物を塩化メチレンで抽出し、脱水し(無水硫酸マグネシウム)、溶媒を減圧下に除去した。残留物をさらに分取TLCによって精製して、高溶離シス異性体混合物243mg(46%)および相当する低溶離トランス−異性体対45.3mg(8.5%)を得た。9mL/分でヘキサンおよびエチルアルコール(95:5)の混合液によって溶離を行うキラルパックADカラムを用いるキラル半分取HPLCによって、シス−異性体対を単一の異性体に分離した。相当する分析条件(流量1.0mL/分)下でのこれらの異性体の保持時間は、生理活性が低い方および高い方の異性体でそれぞれ7.69および12.33分であった。1H NMR(500MHz、CDCl3):10.14(s、1H)、7.80(s、1H)、7.73(s、2H)、5.80(bs、1H)、4.50(bd、J=4.812H)、3.91(bd、J=11.7Hz、1H)、3.63(bd、J=11.44Hz、1H)、3.56(bs、1H)、3.40(dd、J=11.4,2.3Hz.1H)、3.33(dt、J=11.45、2.75Hz、1H)、2.72(bs、1H)、2.30(m、1H)、2.05〜1.85(bm、4H)、1.60(m、2H)、1.48(m、2H)、1.31(s、3H)、1.18(s、3H)、0.88(d、J=6.86Hz、3H)。C24H32F6N2O3[M+H]+のLC−MS;計算値:511.23;実測値:511.30。
手順B
ケトン中間体5(667mg、5.84mmol)、中間体14(2.62g、5.84mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(1.02mL、5.84mmol)および粉砕4Åモレキュラーシーブス(3.53g)を含むジクロロエタン(10mL)溶液を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(6.18g、29.2mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。本実施例の手順A下に記載の手順と同じ後処理を行った。キラルセルODカラムおよびキラルパックADカラムを用いて、生成物混合物2.39gを単一のジアステレオマーに分離した。取得物(888mg、30%)は、本実施例の手順A下に得られたものと全ての点で同じであった。
(実施例66)
実施例65からのアミン塩酸塩(塩酸塩の形での遅く溶離するシス異性体、55mg、0.1mmol)、粉砕4Åモレキュラーシーブス(226mg)の塩化メチレン(4mL)溶液をホルムアルデヒド水溶液(210μL、37%、2.0mmol)で処理し、次に水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(212mg、1.00mmol)で処理し、混合物を室温で終夜撹拌した。それを飽和重炭酸ナトリウム水溶液(20mL)に注ぎ、塩化メチレンで抽出した。合わせた抽出液を脱水し(無水硫酸マグネシウム)、溶媒を減圧下に留去した。残留物を分取TLC(溶離液:酢酸エチル:エタノール:水酸化アンモニウム/90:8:2)によって精製して、純粋な生成物44mg(87%)を得た。1H NMR(500MHz、CDCl3):9.18(bs、1H)、7.78(s、1H)、7.74(s、2H)、4.56(dd、J=15.33,6.17Hz、1H)、4.50(dd、J=15.33,5.49Hz、1H)、4.00(dd、J=11.21,4.58Hz、1H)、3.66(d、J=11.44Hz、1H)、3.48(dd、J=11.44,2.06Hz、1H)、3.30(m、2H)、2.75(bd、J=12.12Hz、1H)、2.18(s、3H)、2.20(m、3H)、1.80(m、5H)、1.37(d、J=12.36Hz、1H)、1.29(s、3H)、1.21(s、3H)、1.04(d、J=7.09Hz、3H)。C25H34F6N2O3[M+H]+のLC−MS;計算値:525.25;実測値:525.25。
(実施例67)
ホルムアルデヒドに代えてアセトアルデヒドを用いた以外、実施例66下に記載の手順と同様にして、実施例65下に記載の2級アミンを原料としてこの化合物を合成した。C26H36F6N2O3[M+H]+のLC−MS;計算値:539.26;実測値:539.25。
(実施例68)
実施例65手順B下に記載のものと同様の手順で、アミン中間体14およびシクロヘキサノンを原料としてこの化合物を合成した。C24H32F6N2O2[M+H]+のLC−MS:計算値:495.24;実測値:495.20。
(実施例69)
実施例65手順B下に記載の手順と同様にして、アミン中間体14および2−メチルシクロヘキサノンを原料としてこの化合物を合成した。C25H34F6N2O2[M+H]+のLC−MS:計算値:509.25;実測値:509.40。キラルセルODおよびキラルパックAD半分取カラムを用いて、単一のジアステレオマーを得た。
(実施例70)
実施例65手順B下に記載の手順と同様にして、アミン中間体14および3−シクロペンテノンを原料としてこの化合物を合成した。C23H30F6N2O2[M+H]+のLCMS:計算値:481.22;実測値:481.30。
(実施例71)
実施例66下に記載のものと同様の手順によって、実施例63下に記載の2級アミンを原料としてこの化合物を合成した。C24H32F6N2O3[M+H]+のLCMS;計算値:511.23;実測値:511.23。
(実施例72)
ケトン中間体8(983mg、2.48mmol)およびアミン中間体15(429mg、3.72mmol)の無希釈Ti(OiPr)4(6mL)溶液を室温で終夜撹拌した。メタノール(10mL)を注射器によって加え、次に水素化ホウ素ナトリウム(150mg、3.96mmol)を加え、室温での撹拌をさらに2時間続けた。反応混合物をNaOH水溶液(0.1N、75mL)に投入し、沈殿をセライト層で濾過し、それを次にメタノールで洗浄した。合わせた濾液を減圧下に濃縮し、残留物を酢酸エチルで抽出した。合わせた抽出液を脱水し(無水硫酸ナトリウム)、溶媒を減圧下に除去して、粗生成物1.0092gを得た。分取TLC(プレート6枚、1000ミクロン、塩化メチレン:メタノール:水酸化アンモニウム/92:8:1で溶離)による精製によって、高溶離シス−ラセミ対574mg(47%)および低溶離トランス−ラセミ生成物159mg(13%)を得た。C24H32F6N2O2[M+H]+のLCMS;計算値:495.24;実測値:495.35。
(実施例73)
実施例72下に記載の手順に従って、中間体12を原料としてこの化合物を得た。シス−ラセミ対に含まれる単一のジアステレオマーを、キラルパックAD半分取HPLCカラムを用いて単離した。C24H32F6N2O3[M+H]+のLCMS;計算値:511.23;実測値:511.30。
(実施例74)
実施例66下に記載のものと同様の手順に従って、実施例73下に記載の2級アミンを原料としてこの化合物を得た。C25H34F6N2O3[M+H]+のLCMS;計算値:525.25;実測値:525.40。
(実施例75)
段階A
水酸化リチウム・1水和物2.79g(116mmol)を含む3−メチレン−1−イソブチル−シクロペンタンカルボン酸メチル(中間体6段階A参照、3.92g、20.0mmol)のジオキサン(50mL)および水(50mL)混合物中溶液を終夜加熱還流した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を水に溶かし、溶液を2N HClで酸性とした。生成物をクロロホルムで水相から抽出した(30mLで6回)。合わせた有機抽出液を脱水し(無水硫酸マグネシウム)、溶媒を減圧下に除去して、所望の生成物3.10g(85%)を得た。
段階B
3−メチレン−1−イソブチル−シクロペンタンカルボキシレート(3.10g、17.0mmol)の塩化メチレン溶液を冷却して−78℃とし、青色が消えなくなることでオレフィンが完全に消費されるまで撹拌溶液にオゾン気流を吹き込んだ。過剰のオゾンを窒素でパージし、トリフェニルホスフィン(4.90g、18.7mmol)を加えた。冷却浴を除去し、反応混合物を室温で終夜撹拌した。溶媒を減圧下に留去し、残留物をジエチルエーテルで希釈し、トリフェニルホスフィンオキサイドを濾去した。有機溶液を10%炭酸カリウム水溶液で洗浄した(150mLで1回)。水相をジエチルエーテルで洗浄し(50mLで3回)、2N HClで酸性とした。所望の酸をジエチルエーテルで抽出し(50mLで4回)、脱水し(硫酸マグネシウム)、溶媒を減圧下に除去して、所望の酸2.72g(87%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):2.87(dd、J=18.31,1.83Hz、1H)、2.43(dp、J=6.64、1.83Hz)、2.30(d、J=16.0Hz、1H)、2.30(d、2.74Hz、1H)、2.15(d、J=18.07Hz、1H)、1.94(m、2H)、1.70(h、J=6.40Hz、1H)、1.57(dd、J=13.96、6.64Hz、1H)、0.93(d、6.63Hz、3H)、0.92(d、J=6.63Hz、1H)。
段階C
前記酸(750mg、4.07mmol)、3,5−ビストリフルオロメチルベンジルアミン塩酸塩(1.138g、0.2180mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(710μL、4.07mmol)、4−N,N−ジメチルアミノピリジン(60.0mg、0.491mmol)の塩化メチレン(15mL)中混合物を、1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC、1.56g、8.14mmol)で処理し、室温で24時間撹拌した。反応混合物を塩化メチレン(20mL)で希釈し、水(30mLで3回)、ブライン(30mLで1回)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒減圧下に留去して、所望の生成物1.25g(75%)を得た。それをさらにカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル:ヘキサン(1:1)によって精製して、純粋な所望の生成物583mg(35%)を得た。C19H22F6NO2[M+H]+のLC−MS;計算値:410.15;実測値:410.20。
段階D
実施例1下に記載の手順に従って、中間体2および前段階に記載のケトンを原料として最終アミンを合成した。C24H32F6N2O2[M+H]+のLC−MS;計算値:495.24;実測値:495.30。
(実施例76)
段階A
段階CでのアセトンをN−ベンゾイルオキシカルボニルピペリジン−4−オンに変えた以外は、中間体11の製造について記載の手順と同様にして、この酸を合成した。C19H23NO6[M+H]+のLC−MS;計算値:362.15;実測値:362.15。
段階B
中間体12の製造について記載の手順に従って、前述の酸および3,5−ビストリフルオロメチル−ベンジルアミンを原料として、このケトアミドを合成した。1H NMR(CDCl3、500MHz):7.78(m、2H)、7.72(s、2H)、7.35(bm、4H)、5.12(s、2H)、4.58(dd、J=15.6、6.0Hz、1H)、4.52(dd、J=15.3,5.7Hz、1H)、4.08(bs、2H)、3.05(s、2H)、2.74(d、J=18Hz、1H)、2.40〜2.15(bm、5H)、1.9〜1.4(bm、6H)。C28H28N2F6O5[M+H]+のLC−MS;計算値:587.19;実測値:587.35。
段階C
実施例63の製造について記載のものと同様の手順に従って、前段階に記載の中間体ケトンおよび中間体2を原料として、最終アミンを合成した。キラルパックAD半分取カラム、溶離液:ヘキサン:エタノール/80:20、流量9.0mL/分を用いるキラルHPLC分離によって、個々の単一ジアステレオマーを得た。C33H39F6N3O5[M+H]+のLC−MS;計算値:672.28;実測値:672.30。
(実施例77)
合成が実施例76下に記載されているCBZ保護アミン(109mg、0.154mmol)の溶液をエタノール(15mL)に溶かし、Pd/C(10%、27mg)を加え、得られた混合物を水素充填風船下に室温で24時間水素化した。触媒を濾去し、溶媒を減圧下に除去して、所望の生成物87.7mg(93%)を得た。C35H33F6N3O3[M+H]+のLC−MS;計算値:538.24;実測値:538.30。
(実施例78)
段階AでN−CBZ−ピペリジン−4−オンに代えてテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンを用いた以外は、実施例76の製造について記載のものと同様の手順を用いて、本実施例下に記載の化合物を合成した。キラルパックAD半分取カラム、溶離液:ヘキサン:エタノール/90:10、流量9.0mL/分を用いるキラルHPLC分離によって、個々の単一のジアステレオマーを得た。C25H32F6N2O4[M+H]+のLC−MS;計算値:539.23;実測値:539.35。
(実施例79)
段階AでN−CBZ−ピペリジン−4−オンに代えてジシクロプロピルケトンを用いた以外、実施例76の製造について記載のものと同様の手順を用いて、本実施例下に記載の化合物を合成した。C27H34F6N2O3[M+H]+のLC−MS;計算値:549.25;実測値:549.40。
(実施例80)
段階A
3−オキソシクロペンタンカルボン酸(6.20g、48.4、Stetter, H., Kuhlman, H., Liebigs Ann. Chemie, 1979, 7, 944-9)および3−メチル−2−ブテン−1−オール(5.90mL、58.1mmol)およびDMAP(140mg)の塩化メチレン(50mL)溶液をEDCで処理し、室温で終夜撹拌した。水100mLに投入することで反応停止し、生成物を塩化メチレンで抽出した。合わせた有機抽出液をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水した。減圧下での溶媒留去によって、所望のエステル10.51g(100%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):5.33(bt、J=7.33Hz、1H)、4.62(d、J=7.32Hz、2H)、3.12(ddd、J=14.9、8.0、6.9Hz、1H)、2.55〜2.10(m、6H)、1.77(s、3H)、1.72(s、3H)。
段階B
前段階からのエステル(10.50g、53.78mmol)およびTsOH(500mg)の塩化メチレン(50mL)溶液をオルトギ酸トリメチル(24mL、220mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液に投入することで反応停止し、粗生成物を塩化メチレンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、無水硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を減圧下に留去した。残留物をさらに蒸留によって精製して(沸点:123℃/4mmHg)、所望のアセタール8.27g(63%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):5.33(bt、J=7.09Hz、1H)、4.57(d、J=7.32Hz、2H)、3.21(s、3H)、3.19(s、3H)、2.87(m、1H)、2.15〜1.80(bm、6H)、1.76(s、3H)、1.70(s、3H)。
段階C
ジイソプロピルアミン(14.28mL、101.9mmol)のTHF(200mL)溶液を冷却して−78℃とし、n−ブチルリチウム(40.76mL、2.5Mヘキサン溶液、110mmol)を注射器によって加えた。10分後、無希釈の前段階からのエステル(12.34g、50.94mmol)を注射器によって加え、20分間後に無希釈のクロロトリメチルシラン(12.93mL、101.9mmol)を加えた。溶液を3時間かけて昇温させて室温とし、その後それを10%クエン酸水溶液に投入して反応停止した。ジエチルエーテルでの抽出、脱水(硫酸マグネシウム)および減圧下での溶媒留去によって、粗生成物(19.75g)を得た。それをさらに、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル:ヘキサン/2:3)によって精製して、純粋な生成物5.25g(43%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):5.95(dd、J=17.2、10.8Hz、1H)、5.07(dd、J=10.75、0.9Hz、1H)、5.25(dd、J=17.40、0.9Hz、1H)、3.21(s、3H)、3.14(s、3H)、2.58(d、J=13.73Hz、1H)、2.28(m、1H)、1.88〜1.76(bm、3H)、1.73〜1.66(bm、2H)、1.084(s、3H)、1.00(s、3H)。13C NMR(CDCl3、125MHz):174.7、143.9、113.1,112.3、58.7、53.8、50.7、41.4、36.5、31.4、24.7、23.1、22.0。
段階D
製造が前段階に記載されている粗酸(1.0g、4.2mmol)、3,5−ビストリフルオロメチルベンジルアミン塩酸塩(1.15g、4.13mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.72mL、4.13mmol)の塩化メチレン(12mL)溶液をEDC(1.18g、6.19mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。反応混合物を塩化メチレンで希釈し、水およびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで脱水し、溶媒を減圧下に留去して粗生成物2.00gを得た。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル:ヘキサン/1:1)にょって、純粋なアミド1.38g(72%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):7.78(s、3H)、6.30(bt、J=5,72Hz、1H)、17.4、10.8Hz、1H)、5.06(dd、J=10.8、1.1Hz、1H)、5.00(dd、J=17.4、0.9Hz、1H)、4.57(dd、J=15.6、6.2Hz、1H)、4.53(dd、J=15.3,6.0Hz、1H)、3.20(s、3H)、3.08(s、3H)、2.47(d、J=14.2Hz、1H)、2.14(m、1H)、1.95〜1.70(bm、4H)、1.07(s、3H)、1.06(s、3H)。
段階E
前段階からのアセタール(407mg、0.871mmol)の溶液を塩化メチレン(6.0mL)に溶かし、TFA(1.0mL)で処理した。溶液を室温で終夜撹拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液に注ぎ、塩化メチレンで抽出した。脱水(硫酸マグネシウム)および減圧下での溶媒留去によって純粋なケトン326mg(89%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):7.79(s、1H)、7.72(s、2H)、6.58(t、J=5.26Hz、1H)、6.02(dd、J=17.40、10.75Hz、1H)、5.16(d、J=10.76Hz、1H)、5.08(d、J=17.60Hz、1H)、4.52(d、J=5.95Hz、2H)、2.78(dd、J=18.08、1.37Hz、1H)、2.35(m、3H)、2.12(m、2H)、1.09(s、6H)。13C NMR(CDCl3、125MHz):216.2、174.4、144.7、141.3、128.1、121.7、114.9、58.9、44.5、43.4,40.6、37.0、28.7、24.3、23.5。C20H21F6NO2[M+H]+のLC−MS;計算値:422.15;実測値:422.20。
段階F
実施例1下に記載の手順と同様にして、前段階からのケトンおよび中間体2を原料として、本実施例下の最終アミンを合成した。C25H32F6N2O2[M+H]+のLC−MS;計算値:507.24;実測値:507.40。
(実施例81)
製造が実施例80下に記載されているオレフィン(89mg、0.16mmol)のエタノール(20mL)溶液を過クロロ酸(500μL)で処理し、冷却して−78℃とし、退色しない青色によって反応完了が示されるまでオゾンを吹き込んだ。過剰のオゾンを窒素気流でパージし、水素化ホウ素ナトリウム(150mg)を加えた。終夜で昇温させ、追加の水素化ホウ素ナトリウム400mgを加え、反応液を室温でさらに2時間撹拌した。溶媒を減圧下に除去し、残留物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で処理した。粗生成物を塩化メチレンで抽出し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒を減圧下に除去した。分取TLC(塩化メチレン:メタノール:水酸化アンモニウム/90:9:1)によって、個々のシス−(高溶離品、18.7mg、22%)およびトランス−(低溶離品、10.0mg、12%)ラセミ対を得た。C24H32F6N2O3[M+H]+のLC−MS;計算値:511.23;実測値:511.40。シス対中に含有される個々の単一のジアステレオマーを半分取HPLC(キラルパックAD、93%ヘキサン:7%エタノール、9mL/分)によって分離した。同様の分析操作(1.0mL/分)の保持時間は、Tr=7.65および9.98分であった。
(実施例82)
実施例80下に製造が記載されているオレフィン(82mg、0.151mmol)およびPd/C(50mg、10%)のエタノール(10mL)の溶液を、水素風船下に室温で30分間置いた。触媒を濾去し、溶媒を減圧下に除去して、純粋な生成物61.8mg(75%)を得た。C25H34F6N2O2[M+H]+のLC−MS;計算値:509.25;実測値:509.35。
(実施例83)
段階A
ジイソプロピルアミン(2.71mL、19.3mmol)のジエチルエーテル(60mL)溶液を冷却して−78℃とし、n−ブチルリチウム(7.73mL、19mmol、2.5Mヘキサン溶液)を注射器によって滴下した。アリルエステル(5.86g、17.58mmol、中間体9段階Aの製造下で記載の方法に従って(3R,1S)−3−ベンズヒドリルモノシクロペンタ−4−エン−カルボン酸および臭化アリルから製造)のジエチルエーテル(30mL)溶液を加え、溶液を−78℃で2.5時間撹拌した。その時点で、塩化亜鉛のジエチルエーテル(19.33mL、1.0M、19mmol)溶液を滴下し、次に無希釈のアセトン2.58mL(35.1mmol)を加えた。反応混合物を−78℃でさらに45分間撹拌し、次に飽和塩化アンモニウム水溶液300mLを加えることでそれを反応停止した。水層を分離し、エーテルでさらに3回洗浄した。合わせた有機抽出液を無水硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒を減圧下に留去した。得られたシス−およびトランス−ジアステレオマー異性体の混合物(6.35g)を精製せずに次の段階で用いた。
段階B
前段階からの粗シッフ塩基(6.35g)をTHF(30mL)に溶かし、2N HCl水溶液(10mL)を加え、混合物を室温で終夜撹拌した。溶媒を減圧下に留去して乾固させ、得られた所望のアミンおよびベンゾフェノンの混合物(7.51g)をそれ以上精製せずに次の段階で用いた。
段階C
前段階からの粗アミン(7.51g)の塩化メチレン(50mL)溶液をジ−tert−ブチルジカーボネート(5.35g、24.5mmol)で処理し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(50mL)を加えた。二相反応混合物を1時間高撹拌し、有機層を分離した。水相をさらに2回塩化メチレンで抽出し、合わせた有機抽出液を脱水し、溶媒を減圧下に除去した。残留物(9.44g)をさらに、勾配カラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル:ヘキサン、15%から100%)によって精製した。最初に溶出した1,3−トランス−異性体744mg(14%、3段階)、405mg(8%)第2に溶出した1,3−シス−異性体および混合分画658mgを、3段階の全体収率34%で得た。
高溶離1,3−トランス−異性体:1H NMR(CDCl3、500MHz):5.93(m、3H)、5.37(dd、J=17.2、1.2Hz、1H)、5.30(dd、J=10.3、0.7Hz、1H)、4.70(m、3H)、2.63(dd、J=14.5、8.2Hz、1H)、1.95(dd、J=14.7、4.6Hz、1H)、1.45(s、9H)、1.17(s、6H)。
低溶離1,3−トランス−異性体:1H NMR(CDCl3、500MHz):5.90(m、3H)、5.35(dd、J=17.2、1.1Hz、1H)、5.25(dd、J=10.5、0.7Hz、1H)、4.85(bs、1H)、.72(bs、1H)、4.60(d、J=5.72Hz、2H)、2.80(dd、J=14.0、8.24Hz、1H)、1.77(dd、J=14.4,5.5Hz、2H)、1.46(s、9H)、1.23(s、3H)、1.22(s、3H)。
段階D
前段階からのエステル(低溶離シス−異性体、640mg、1.96mmol)およびモルホリン(1.71mL、19.6mmol)のTHF(20mL)溶液を十分に脱気し(減圧/窒素サイクル)およびPd(Ph3P)4(237mg)を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した後、それを塩化メチレンで希釈し、2N HCl水溶液で洗浄した。有機相を脱水し(硫酸マグネシウム)、溶媒を減圧下に除去して、粗生成物685mgを得た。それをそれ以上精製せずに次の段階で用いた。
段階E
前段階からの粗酸(685mg、最大1.96mmol)、3,5−ビストリフルオロメチルベンジルアミン塩酸塩(1.64g、5.88mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(993μL、5.88mmol)、HOAT(800mg、5.88mmol)の塩化メチレン(40mL)溶液をEDC(1.13g、5.88mmol)で処理し、反応混合物を室温で終夜撹拌した。それを塩化メチレンで希釈し、水で洗浄した。脱水後(無水硫酸ナトリウム)、溶媒を留去して乾固させた。残留物をさらに、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル、酢酸エチル:ヘキサン/2:3)によって精製して、純粋なアミド555.6mg(54%、2段階)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):7.85(bs、1H)、7.78(s、1H)、7.75(s、2H)、5.98(dd、J=5.5、2.1Hz、1H)、5.84(dd、J=5.50、1.83Hz、1H)、4.98(bs、1H)、4.55(m、3H)、4,2(bs、1H)、2.75(dd、J=14.9、9.2Hz、1H)、2.02(dd、J=14.6、4.6Hz、1H)、1.38(s、9H)、1.28(s、3H)、1.15(s、3H)。
段階F
前段階からのBOC保護アミン(516mg、1.01mmol)を4N HClのジオキサン溶液8mLに溶かした。30分間室温で撹拌した後、溶媒を減圧下に除去して、粗塩酸塩(454mg、100%)を得た。それをそれ以上精製せずに次の段階で用いた。
段階G
実施例65手順Bからの手順に記載の方法に従って、前述のアミンおよびテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンから最終生成物を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):9.82(bs、1H)、7.79(s、1H)、7.68(s、2H)、6.24(d、J=5.72Hz、1H)、6.03(bs、1H)、5.94(dd、J=5.72,2.52Hz、1H)、4.58(dd、J=15.6、6.2Hz、1H)、4.40(dd、J=15.6、5.04Hz、1H)、4.16(bd、J=7.32Hz、1H)、3.90(bd、J=11.7Hz、2H)、3.30(m、2H)、2.67(m、1H)、2.20(dd、J=14.41、7.3Hz、1H)、1.95(d、J=14.42Hz、1H)、1.70(bd、J=12.8Hz、1H)、1.63(bd、J=13.0Hz、1H)、1.30(s、3H)、1.25(bm、2H)、1.12(s、3H)。C23H28F6N2O3[M+H]+のLC−MS;計算値:495.20;実測値:495.25。
(実施例84)
実施例83段階D〜G下に記載の手順に従い、実施例83の段階C下に記載のトランス−異性体エステル中間体を原料として、この化合物を合成した。C23H28F6N2O3[M+H]+のLC−MS;計算値:495.20;実測値:495.30。
(実施例85)
段階Gでテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オンに代えて中間体5を用いた以外は、実施例83下の化合物の製造について記載の手順に従って、この化合物を製造した。個々のシス−およびトランス−ジアステレオマー異性体対(THP環)を、分取TLC(酢酸エチル:エタノール:水酸化アンモニウム/85:4:1)を用いて分離し、半分取キラルHPLCカラム:キラルパックAD、95%ヘキサン、9.0mL/分での分離によって、高溶離シス対内に含まれる個々の異性体を得た。同様の分析操作の個々の保持時間(1.0mL/分)は、それぞれ11.8および15.0分であった。C23H28F6N2O3[M+H]+のLC−MS;計算値:495.20;実測値:495.30。
遅く(Tr=15.0分)溶離するシス−ジアステレオマー異性体:1H NMR(CDCl3、500MHz):9.9(bs、1H)、7.78(s、1H)、7.67(s、2H)、6.27(m、1H)、5.95(m、1H)、4.60(m、1H)、4.40(m、1H)、4.10(d、J=18.1Hz、1H)、3.85(bt、J=11.9Hz、1H)、3.65(bt、J=13.0、2.8Hz、2H)、3.42(bd、J=11.44Hz、1H)、3.32(m、1H)、2.82(m、1H)、2.20(m、1H)、1.98(m、1H)、1.76(bs、1H)、1.40(m、1H)、1.30(s、3H)、1.10(s、3H)、0.82(d、J=7.10Hz、3H)。
(実施例86)
実施例66に記載の手順に従って、実施例86下に合成が記載されているアミンおよびホルムアルデヒドから、この化合物を製造した。1H NMR(CDCl3、500MHz):7.80(s、1H)、7.71(s、2H)、6.05(dd、J=5.72,2.29Hz、1H)、5.92(bd、J=4.81Hz、1H)、5.30(bs、1H)、4.56(d、J=5.95Hz、1H)、4.2(bs、1H)、4.0(dd、J=12,4.5Hz、1H)、3.73(d、J=11.44Hz、1H)、3.47(dd、J=11.44、1.83Hz、1H)、3.32(dt、J=12.1,2.3Hz、1H)、2.57(dt、J=11.9、4.1Hz、1H)、2.32(dd、J=14.6、8.2Hz、1H)、2.02(s、3H)、1.97(dd、J=14.9、4.6Hz、1H)、1.85、(bs、1H)、1.75(m、2H)、1.52(bd、J=11.44Hz、1H)、1.21(s、3H)、1.14(s、3H)、1.02(d、J=6.86Hz、3H)。C25H33F6N2O3[M+H]+のLC−MS;計算値:523.23;実測値:523.30。
(実施例87)
段階A
ジイソプロピルアミン(2.70mL、19.3mmol)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液を冷却して−78℃とし、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(7.70mL、2.5M、19.3mmol)を注射器によって加え、次に製造が中間体9段階A〜Cに記載されているシッフ塩基(5.685g、14.82mmol)のTHF(10mL)溶液を加えた。−78℃で3時間にわたりエノレートを形成させてから、無希釈のアセトアルデヒド(1.00mL、29.7mmol)を加えた。クエン酸水溶液(200mL、10%)を加えることで反応停止し、粗生成物をジエチルエーテルで抽出した。脱水(無水硫酸マグネシウム)および溶媒留去によって、粗所望生成物(6.16g)を得た。それをさらに、フラッシュクロマトグラフィー(失活シリカゲル、酢酸エチル:ヘキサン/3:7)によって精製して、所望のシス−異性体(2.32g、54%)を得た。このシッフ塩基は不安定であることが認められ、ただちに次の段階で用いた。C28H29NO3[M+H]+のLC−MS;計算値:428.21;実測値:428.20。
段階B
前の段階で製造したシッフ塩基(2.323g、5.433mmol)をTHF(20mL)に溶かし、2N HCl水溶液を加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌した後、揮発分を減圧下に除去した。得られた所望のアミン塩酸塩およびベンゾフェノンの混合物をそれ以上精製せずに次の段階で用いた。
段階C
前段階からの粗生成物(最大5.433mmol)を塩化メチレン(50mL)に溶かし、ジ−tert−ブチルジカーボネート(2.371g、10.86mmol)を加え、次に飽和重炭酸ナトリウム溶液50mLを加えた。反応混合物を室温で1時間高撹拌した。層を分離し、水相を塩化メチレンで洗浄した。合わせた有機抽出液を脱水し(無水硫酸マグネシウム)、溶媒を減圧下に留去した。勾配フラッシュクロマトグラフィー(酢酸エチル:ヘキサン/0%から40%)による最終精製によって、所望のBOC保護アミン(619mg、32%、2段階)を2種類の異性体のジアステレオマー異性体混合物(3:2)として得た。C20H29NO5[M+H]+のLC−MS;計算値:364.20;実測値:264.20(BOC基の喪失)。
段階D
中間体9段階Fに記載の手順に従ってこの酸を製造し、それをそれ以上精製せずに次の段階で用いた。
段階E
前段階からの酸(63mg、0.23mmol)および3,5−ビストリフルオロメチルベンジルアミン塩酸塩(77mg、0.28mmol)、1−ヒドロキシ−7−アゾベンゾトリアゾール(31.5mg、0.231mmol)の塩化メチレン(6mL)溶液をEDC(66mg、0.35mmol)で処理し、得られた混合物を室温で終夜撹拌した。水で反応停止し、生成物を塩化メチレンで抽出した。合わせた有機抽出液を脱水し(無水硫酸マグネシウム)、溶媒を減圧下に除去した。残留物(112.7mg)をさらに、分取TLC(酢酸エチル:ヘキサン/3:2)によって精製して、所望の生成物(41mg、36%)を2種類のジアステレオマー異性体の混合物として得た。それらを分取TLC(DCM:アセトン/9:1)によって分離して、絶対立体化学は不明の単一の異性体(ヒドロキシエチル側鎖)を得た。C22H28F6N2O4[M+H]+のLC−MS;計算値:499.20;実測値:443.05(t−ブチル基の喪失)。高溶離ジアステレオマー異性体:1H NMR(CDCl3、500MHz):7.76(s、1H)、7.75(s、2H)、4.86(bs、1H)、4.62(dd、J=15.6、6.4Hz、1H)、4.49(dd、J=15.6、5.0Hz、1H)、3.98(m、1H)、3.82(dd、J=12.6、6.2Hz、1H)、2.41(m、2H)、2.01(m、1H)、1.79(dd、J=13.7、6.6Hz、1H)、1.64(m、1H)、1.41(s、9H)、1,32(m、1H)、1.17(d、J=6.18Hz、3H)。
段階F
前段階からの高溶離ジアステレオマー異性体(92mg、0.19mmol)の塩化メチレン(3mL)溶液をTFA(3mL)で処理し、得られた混合物を室温で2時間撹拌した。揮発分を減圧下に除去し、粗生成物86.9mg(93%)を得た。C17H2OF6N2O2[M+H]+のLC−MS;計算値:399.14;実測値:399.15。前段階に記載の低溶離BOC保護アミンにも同様の手順を行って、個々のアミンを得た。
段階G
製造について前段階に記載したトリフルオロ酢酸アミド(87mg、0.17mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(52mg、0.52mmol)、粉砕4Åモレキュラーシーブス(1.0g)およびジイソプロピルエチルアミンを塩化メチレン中で合わせ、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(185mg、0.87mmol)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌してから、それを飽和重炭酸ナトリウム溶液に投入することで反応停止した。粗生成物を塩化メチレンで抽出し、合わせた有機抽出液をブラインで逆洗浄し、脱水し(無水硫酸マグネシウム)、溶媒を減圧下に除去した。残留物(89.2mg)をさらに、分取TLC(DCM:MeOH:水酸化アンモニウム/90:9:1)によって精製して、純粋な生成物65.8mgを得た。C12H28F6N2O3[M+H]+のLC−MS;計算値:483.20;実測値:483.25。同様にして、本実施例の段階Eに記載の低溶離BOC保護アミンから誘導される最終生成物を製造した。
(実施例88)
中間体2に代えて1−ヒドロキシメチルシクロペンチルアミンを用いた以外は、実施例63に記載の手順に従ってこの化合物を合成した。個々の単一ジアステレオマー異性体を分取TLCによって分離した。C22H32F3N3O3[M+H]+のLC−MS;計算値:444.24;実測値:444.24。
(実施例89)
段階A
3−シアノ−2−フルオロベンゾトリフルオリド(2.0g、11mmol)をヒドラジン・1水和物(10mL、200mmol)とn−ブチルアルコール(40mL)中で混合し、加熱還流した。2.5時間後、反応液を冷却して室温とし、濃縮して乾固させて、白色固体2.2gを得た。C8H6F3N3のESI−MS;計算値:201;実測値:202(M+H)。
段階B
中間体42(63mg、0.18mmol)のDCM(5mL)溶液を冷却し(0℃)、それにオキサリルクロライド(54μL、0.53mmol)および1滴のDMFを加え、得られた溶液を昇温させて室温とした。2時間後、反応液を濃縮して乾固させ、高真空下に1.5時間乾燥させた。得られた酸塩化物をDCM(5mL)に溶かし、段階Aからの生成物(55mg、0.25mmol)のトリエチルアミン(10mL)溶液を撹拌したものに滴下した。30分後、反応液を減圧下に濃縮し、粗中間体をエチルアルコールに溶かし、水素化ホウ素ナトリウム(20mg)で処理した。室温で20時間後、反応液を濃縮して乾固させ、生成物を逆相HPLC(C18、25%から100%MeCN/H2O)によって精製し、塩化水素(2Nエチルエーテル溶液)を加えることで塩酸塩に変換して、生成物1.3mgを得た。ESI−MS;C22H29F3N4O2の計算値:438;実測値:439(M+H)。
(実施例90)
中間体16(0.95g、2.2mmol)のジクロロエタン(10mL)中混合物に、中間体5(0.276g、2.42mmol)、DIEA(0.31g、2.4mmol)および4Å粉末モレキュラーシーブス(2.0g)の順で加え、得られた混合物を室温で30分間撹拌した。その撹拌混合物に、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(0.7g、3mmol)を加え、反応液を室温で24時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を飽和重炭酸ナトリウム溶液(2.0mL)とともに10分間撹拌し、酢酸エチル(50mL)に取った。有機層をブラインで洗浄し、脱水し(無水硫酸マグネシウム)、濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:EtOAc/1:1+15%MeOH)によって精製して、標題化合物をジアステレオマー異性体の混合物として得た(1.02g、94%)。分取HPLC(キラルセルODカラム)を用いて、ジアステレオマー異性体のさらなる分離を行った。そうして、上記の混合物60mgを分離して(ヘキサンおよび5%エタノールで溶離)、下記に示す3種類の異性体4mg、8mgおよび18mgを得た。これら異性体はいずれも、HCl塩に変換した。
実施例90に従い、他の適切な中間体を原料として、各種化合物を製造した。逆相分取HPLCによって、特定の化合物の分離を行い、それらを次にHCl塩に変換した。それらの構造(実施例90〜131)およびMS特性を表4に挙げてある。
(実施例132)
中間体14(0.5g、1.1mmol)のジクロロエタン(20mL)中混合物に、中間体25(0.41g、3.2mmol)、DIEA(0.31g、2.42mmol)および4Å粉末モレキュラーシーブス(2.0g)の順で加え、混合物を室温で30分間撹拌した。その撹拌混合物に、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(0.45g、2.1mmol)を加え、得られた混合物を室温で24時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を飽和重炭酸ナトリウム溶液(2.0mL)とともに10分間撹拌し、酢酸エチル(50mL)に取った。溶媒層をブラインで洗浄し、脱水し(無水硫酸マグネシウム)、濃縮し、DCM+10%MeOHを溶離液とするフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製して、標題化合物(0.42g、75%)をジアステレオマーの混合物として得た。逆相HPLC(キラルセルODカラム)を用いて、上記のジアステレオマーのさらなる分離を行った。8%エタノールを含むヘプタンで溶離して、下記で示す2種類の異性体の2種類の主要化合物74mgおよび132mgを得た。いずれの異性体も、HCl塩に変換した。
実施例132に従い、他の適切な中間体を原料として、各種化合物を製造し、表5に示した。分取逆相HPLCによって、特定の化合物の分離を行い、それらを次にHCl塩に変換した。それらの構造(実施例132〜140)およびMS特性を表5にまとめた。
(実施例141)
実施例91からのアミン(0.028g、0.057mmol)のMeOH(2.0mL)溶液に、ホルマリン(40 L、37%水溶液)と次に水素化ホウ素シアノナトリウム(0.010g、0.17mmol)を加え、反応液を室温で16時間撹拌した。揮発分の溶媒留去後、粗取得物をシリカカラムクロマトグラフィーによって精製した。ヘキサン:EtOAc(1;1)+2%MeOHでの溶離によって、所望の生成物を得た。
実施例92、96および97を原料とし、実施例141で示した手順に従って、下記の生成物を得た。合成された化合物(実施例141〜144)およびMS特性を表6にまとめた。
(実施例145)
段階A
中間体10(0.27g、1.0mmol)および3−フルオロ−5−トリフルオロメチルベンジルアミン(0.23g、1.2mmol)のDCM(8.0mL)溶液に、PyBOP(0.75g、1.5mmol)を加え、得られた混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物を水で反応停止し、溶媒層をブラインで洗浄し、脱水し(無水硫酸マグネシウム)、濃縮し、フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。ヘキサン:EtOAc(10:1)で溶離して、標題化合物を得た(0.14g、32%)。
段階B
段階Aからの生成物(0.14g)のEtOAc(4.0mL)溶液に、飽和HClのEtOAc溶液(1.0mL)を加え、混合物を撹拌した。室温で1時間後、揮発分を減圧下に除去して、標題化合物(0.12g、100%)を白色固体として得た。C17H22F4N2O[M+H]+のLC−MS;計算値:346.17;実測値:346.2。
段階C
段階Bからの中間体(0.035g、0.090mmol)、中間体25(0.018g、0.14mmol)、DIEA(0.013g、0.101mmol)および4Å粉末モレキュラーシーブス(0.1g)のジクロロエタン(2mL)中混合物を室温で30分間撹拌した。その撹拌混合物に、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(0.029g、0.14mmol)を加え、得られた混合物を室温で24時間撹拌した。混合物を濾過し、濾液を溶媒留去し、フラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製した。ヘキサン:EtOAc(1:1)+10%MeOHで溶離して、実施例145をジアステレオマーの混合物を得た。それを次に、HCl塩(0.018g)に変換した。C24H34F4N2O2[M+H]+のLC−MS;計算値:459.26;実測値:459.4。
(実施例146)
段階A
3−ブロモ−5−トリフルオロメチルベンゾニトリル(1.0g、4.2mmol)、オルトギ酸トリエチル(1.3mL、8.1mmol)およびアジ化ナトリウム(490mg、7.5mmol)の氷酢酸(10mL)中混合物を、8時間加熱還流した。反応液を破砕氷に注ぎ、エチルエーテルで4回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物を中圧液体クロマトグラフィー(シリカゲル、0%から60%EA/ヘキサン)によって精製し、生成物510mg(41%)を得た。C8H4BrF3N4のESI−MS;計算値:292;実測値:293(M+H)。
段階B
段階Aからの生成物(440mg、1.3mmol)を、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(90mg、0.078mmol)およびシアン化亜鉛(300mg、2.6mmol)とDMF(脱酸素、3mL)中で合わせ、加熱還流した。22時間後、反応液を冷却して室温とし、エチルエーテルと2N NH4OHとの間で分配した。有機層を2N NH4OH、次にブラインで2回洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、生成物340mgを得た。それを直接次の段階で用いた。C9H4F3N5のESI−MS;計算値:239;実測値:240(M+H)。
段階C
段階Bからの生成物(340mg)をTHF(10mL)に溶かし、ボラン(1.0M THF溶液、7.0mL、7.0mmol)で処理した。室温で20時間後、1%塩化水素のメタノール溶液(20mL)で反応停止し、加熱して50℃とした。3時間後、反応液を減圧下に濃縮し、残留物を1%塩化水素のメタノール溶液(20mL)に再度溶かした。18時間後、溶液を減圧下に濃縮し、得られた残留物を1N HCl水溶液に溶かし、DCMおよびエチルエーテルの順で洗浄した。水層を減圧下に濃縮して、白色塩酸塩300mg(2段階で73%)を得た。C9H8F3N5のESI−MS;計算値:243;実測値:244(M+H)。
段階D
中間体17(700mg、2.6mmol)をDCM(10mL)に溶かし、オキサリルクロライド(500μL、5.5mmol)および1滴のDMFで処理した。室温で2時間後、反応液を濃縮して乾固させ、高真空下に1.5時間乾燥させた。その酸塩化物35mg(0.12mmol)をDCM(1mL)に溶かし、段階Cからの生成物(16mg、0.057mmol)のトリエチルアミン(1mL)溶液を撹拌したものに滴下した。3.5時間後、反応液を減圧下に濃縮し、スピード(Spe-ed)SCXカラムに通し、メタノールで洗浄し、2M NH3のメタノール溶液で溶離した。その粗生成物をさらに、逆相HPLC(C18、25%から100%MeCN/H2O)によって精製し、塩化水素(2Nエチルエーテル溶液)を加えることで塩酸塩に変換して、白色固体(8%)2.5mgを得た。C24H33F3N6O2のESI−MS;計算値:494;実測値:495(M+H)。
(実施例147)
段階A
2−フルオロ−5−トリフルオロメチルベンゾニトリル(5.23g、27.7mmol)のTHF(140mL)溶液を冷却し(0℃)、それにカリウムt−ブトキシド(3.88g、34.6mmol)のTHF(35mL)懸濁液を急速に滴下した。反応混合物をゆっくり昇温させて室温とし、終夜撹拌した。反応混合物を減圧下に濃縮し、エチルエーテルおよび1N HCl溶液を加え、層を分離した。エーテル層を飽和NaHCO3溶液、次にブラインで洗浄し、無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。MPLC(シリカ、25%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって、白色結晶固体5.25g(78%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):7.84(d、J=2.0Hz、1H)、7.73(dd、J=8.5、2.0Hz、1H)、7.27(d、J=9.0Hz)、1.55(s、9H)。
段階B
段階Aに記載の方法に従って製造したニトリル(7.6g、31mmol)のエタノール(100mL)溶液に、水酸化アンモニウム溶液(28〜30%、25mL)およびラネー(登録商標)2800ニッケル(水中スラリー、約3.5g)を加えた。得られた混合物を、パールの装置を用いて50psiの水素ガス下で24時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、エタノールおよび次に水で洗浄した。濾液を減圧下に濃縮して乾固させ、そうして得られた残留物をフラッシュクロマトグラフィー[シリカ、5%から10%の勾配(1%刻み)の(10%水酸化アンモニウム溶液(28〜30%)/メタノール)/DCM]によって精製して、所望のアミン5.5g(71%)を無色油状物として得た。それは冷凍庫で保管していると結晶化した。1H NMR(CDCl3、500MHz):7.56(d、J=2.0Hz、1H)、7.44(dd、J=8.5、2.0Hz、1H)、7.12(d、8.5Hz、1H)、3.90(s、2H)、2.70(bs、2H)、1.51(s、9H)。
段階C
中間体42(10g、39mmol)をテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(4.3g、43mmol)、トリエチルアミン(5.4mL、39mmol)、4Å粉末モレキュラーシーブス(5g)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(41g、190mmol)とDCM 200mL中で合わせた。反応混合物を室温で4日間撹拌し、セライトで濾過し、DCMで希釈し、飽和NaHCO3溶液で2回、次にブラインで1回洗浄した。有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、生成物10g(85%)を得た。C18H25NO3のESI−MS;計算値:303;実測値:304(M+H)。
段階D
段階Cからの生成物(10g、33mmol)をホルムアルデヒド(37%水溶液)(27mL、330mmol)、4Å粉末モレキュラーシーブス(10g)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(35g、170mmol)とDCM 350mL中で合わせた。反応混合物を室温で4時間撹拌し、セライトで濾過し、DCMで希釈し、飽和NaHCO3およびブラインで洗浄した。有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、生成物8.4g(81%)を得た。のC19H27NO3ESI−MS;計算値:317;実測値:318(M+H)。
段階E
段階Dからの生成物(1.1g、3.4mmol)をPd(OH)2(20%、110mg)/メタノールで水素充填風船下に水素化分解した。90分後、反応液をセライトで濾過し、減圧下に濃縮して、生成物900mgを得た。
段階F
段階Eからの生成物(50mg、0.22mmol)および1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(62mg、0.32mmol)のDCM(10mL)溶液を撹拌しながら、それに段階Bからの生成物(80mg、0.32mmol)を加えた。反応液を室温で18時間撹拌してから、DCMで希釈し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。生成物を分取TLC(シリカゲル、0.3%NH4OH/3.7%MeOH/97%DCM)で精製して、無色油状物68mg(67%)を得た。この油状物1.3mgを塩化水素(2Nエチルエーテル溶液)を加えることで塩酸塩に変換して、白色固体1.4mgを得た。C24H35F3N2O3のESI−MS;計算値:456;実測値:457(M+H)。
(実施例148)
実施例147からの遊離塩基(66mg、0.14mmol)をトリフルオロ酢酸(3mL)に溶かし、水3滴で処理した。室温で72時間後、反応液を減圧下に濃縮し、塩化水素(2Nエチルエーテル溶液)を加えることで塩酸塩に変換して、白色固体62mgを得た。C20H27F3N2O3のESI−MS;計算値:400;実測値:401(M+H)。
(実施例149)
段階A
3−シアノ−4−フルオロベンゾトリフルオリド(2.0g、11mmol)をヒドラジン・1水和物(10mL、200mmol)とn−ブチルアルコール(40mL)中で混合し、加熱還流した。2時間後、反応液を冷却して室温とし、濃縮して乾固させて、白色固体2.6gを得た。C8H6F3N3のESI−MS;計算値:201;実測値:202(M+H)。1H NMR(CDCl3、500MHz):88.18(s、1H)、7.45(d、1H)、7.35(d、1H)、5.60(m、3H)。
段階B
中間体42(200mg、0.6mmol)をDCM(5mL)およびTHF(10mL)に溶かし、オキサリルクロライド(110μL、1.2mmol)および1滴のDMFで処理した。室温で2時間後、反応液を濃縮して乾固させ、高真空下に1.5時間乾燥させた。この酸塩化物100mg(0.3mmol)をDCM(5mL)に溶かし、段階Aからの生成物(180mg、0.90mmol)のトリエチルアミン(3mL)溶液を撹拌したものに滴下した。72時間後、反応液を減圧下に濃縮し、粗生成物をTHF(3mL)およびメタノール(3mL)の溶液に溶かし、水酸化リチウム(20mg)の水(3mL)溶液で処理した。その溶液を室温で72時間撹拌し、濃縮して乾固させた。その粗生成物をさらに、逆相HPLC(C18、25%から100%MeCN/H2O)によって精製し、塩化水素(2Nエチルエーテル溶液)を加えることで塩酸塩に変換して、生成物0.8mgを得た。C22H29F3N4O2のESI−MS;計算値:438;実測値:439(M+H)。
(実施例150)
ジカルボニル中間体39(36mg、0.23mmol)を光学的に純粋なアミン中間体16(100mg、0.231mmol)、トリエチルアミン(32μL、0.23mmol)、4Å粉末モレキュラーシーブス(約100mg)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(245mg、1.16mmol)のDCM(3mL)と合わせた。得られた混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物をセライト層で濾過し、追加のDCMで洗浄した。濾液を飽和NaHCO3溶液、次にブラインで洗浄した。有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、0.25/2.25/97.5から1/9/90NH4OH/メタノール/DCMの勾配)による精製によって3つの帯域を得た。それらはそれぞれ、生成物についての正確な質量を有していた(4つの可能な異性体が3つの帯域に分離された)。最初の精製から得られた混合分画について、分取TLC(シリカ、0.6/5.5/94NH4OH/メタノール/DCM)によるさらなる精製を行い、フラッシュクロマトグラフィーによって精製した相当する帯域とそれらの帯域を合わせて、第1、第2および第3の帯域をそれぞれ34mg、42mgおよび12mg溶出させた。キラルHPLC(キラルパックADおよびODカラム)による分析で、最初の2つの帯域が単一の異性体であり、第3の帯域が2種類の異性体の混合物であることが示された。3種類の生成物全てを、DCM(約1mL)に溶かし、過剰の4N HCl/ジオキサン(約6滴)を加え、濃縮することでHCl塩に変換して、白色固体を得た。
スポット1、単一異性体:C26H34F6N2O2のESI−MS計算値:520;実測値:521(M+H)。
スポット2、単一異性体:C26H34F6N2O2のESI−MS計算値:520;実測値:521(M+H)。
スポット3、2種類の異性体:C26H34F6N2O2のESI−MS計算値:520;実測値:521(M+H)。
(実施例151)
ジカルボニル中間体39(34mg、0.22mmol)を光学的に純粋なアミン中間体14(100mg、0.223mmol)、トリエチルアミン(31μL、0.22mmol)、4Å粉末モレキュラーシーブス(約200mg)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(236mg、1.12mmol)とDCM(4mL)中で混合した。得られた混合物を室温で24時間撹拌した。反応混合物をセライト層で濾過し、メタノールで洗浄した。濾液を濃縮した。飽和NaHCO3溶液(30mL)およびメタノール(約5mL)を加え、反応混合物を50℃で0.5時間撹拌した(HPLC−MSで認められるように、生成物とのボロン錯体を分解するため)。その混合物を部分的に濃縮してメタノールを除去し、DCMで2回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。分取TLC(シリカ、0.7/6.3/93のNH4OH/メタノール/DCM)による精製によって4つの帯域を分離した。そのそれぞれが生成物に相当する質量を有する(4つの可能な異性体全てを分割)。一番上のスポット(スポット1)については、副生成物を除去し、純粋な異性体を得るのに、さらに逆相HPLC(YMCカラム)による精製を行う必要があった。4種類の純粋な異性体全てを、DCM(約1mL)に溶かし、過剰の4N HCl/ジオキサン(約6滴)を加え、濃縮することでHCl塩に変換して白色固体を得た。
スポット1:C26H34F6N2O3のESI−MS;計算値:536;実測値:537(M+H)。
スポット2:C26H34F6N2O3のESI−MS;計算値:536;実測値:537(M+H)。
スポット3:C26H34F6N2O3のESI−MS;計算値:536;実測値:537(M+H)。
スポット4:C26H34F6N2O3のESI−MS;計算値:536;実測値:537(M+H)。
(実施例152)
ジカルボニル中間体40(33mg、0.23mmol)を、光学的に純粋なアミン中間体16(100mg、0.231mmol)、トリエチルアミン(32μL、0.23mmol)、4Å粉末モレキュラーシーブス(約200mg)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(244mg、1.16mmol)とDCM(20mL)中で混合した。得られた混合物を窒素下にて室温で16時間撹拌した。反応混合物をセライト層で濾過し、追加のDCMで洗浄した。濾液を飽和NaHCO3溶液、次にブラインで洗浄した。有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、0.1/0.9/99から1.5/13.5/85NH4OH/メタノール/DCMへの勾配)による精製によって、恐らく2種類のシス生成物異性体であると予想される単一のスポットが得られた。キラルHPLC(キラルパックODカラム、5%エタノール/ヘキサン)による精製によって、2つの純粋な単一異性体を得た。ピーク1は18mg、ピーク2は16mg得られた。C25H32F6N2O2のESI−MS;計算値:506;実測値:507(M+H)。
(実施例153)
ジカルボニル中間体40(210mg、1.48mmol)を、光学的に純粋なアミン中間体14(610mg、1.48mmol)、トリエチルアミン(205μL、1.48mmol)、4Å粉末モレキュラーシーブス(約1g)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(1.57g、7.40mmol)とDCM(50mL)中で混合した。得られた混合物を室温で3日間撹拌した。反応混合物をセライト層で濾過し、メタノールで洗浄した。濾液を濃縮した。飽和NaHCO3溶液(100mL)を加え、反応混合物を50℃で3時間撹拌した(HPLC−MSで認められる生成物とのボロン錯体を分解するため)。水系混合物をDCMで6回抽出し、有機層を合わせ、ブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、粗生成物653mgを得た。2つのシス−異性体の分離およびさらなる精製を、分取TLC(シリカ、0.5/4.5/95のNH4OH/メタノール/DCM)とキラルHPLC(キラルパックODカラム、7%エタノール/ヘキサン)との組合せによって行って、分割された単一シス−異性体を得た。それらをDCMに溶かし、過剰の4NHCl/ジオキサンを加え、濃縮することで、HCl塩に変換して、白色固体を得た(ODカラムのピーク1 180.3mgおよびピーク2 147.6mg)。C25H32F6N2O3のESI−MS;計算値:522;実測値:523(M+H)。
(実施例154)
ケトン中間体41(43mg、0.31mmol)を、光学的に純粋なアミン中間体16(133mg、0.307mmol)、トリエチルアミン(43μL、0.31mmol)、4Å粉末モレキュラーシーブス(約200mg)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(260mg、1.23mmol)とDCM(4mL)中で混合した。得られた混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物をセライト層で濾過し、追加のDCMで洗浄した。濾液を飽和NaHCO3溶液、次にブラインで洗浄した。有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。分取TLC(シリカ、5%の[1:9NH4OH/メタノール]/DCM)による精製によって、生成物に相当する2つの帯域を得た(上のスポット74mg、下のスポット60mg)。
上のスポット−ESI−MS;C26H34F6N2O2の計算値:520;実測値:521(M+H)。
下のスポット−ESI−MS;C26H34F6N2O2の計算値:520;実測値:521(M+H)。
(実施例155)
段階A
シアノ酢酸エチル(40.9g、0.361mol)のDMF(400mL)溶液を冷却して0℃とし、一定流のN2下に水素化リチウム(7.18g、0.903mol)を数回に分けて加えた。水素発生が停止した後、シス−1,4−ジクロロ−2−ブテン(51.9g、0.415mol)を滴下漏斗で滴下した。添加中に反応液は非常に粘稠となり、撹拌を助けるためにDMF 200mLを加える必要があった。反応混合物を昇温させて室温とし、1時間撹拌した。反応混合物を1:1水/氷混合物に投入しそれを次にエーテルで2回抽出した。エーテル層を合わせ、水で5回、ブラインで1回洗浄した。ーテル相をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。得られた粗生成物を短路蒸留装置を用いて蒸留して(1mmHg、浴温=100℃、ヘッド温度=75℃)、所望の生成物25.8g(43%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):5.70(s、2H)、4.27(q、J=7Hz、2H)、3.10(m、4H)、1.34(t、J=7Hz、3H)。
段階B
上記の段階Aで製造したシクロペンテン(17.5g、0.106mol)のTHF(100mL)溶液を冷却して−78℃とし、BH3・THF(1.0M THF溶液、63.5mL、64mmol)を滴下した。反応混合物を−78℃で0.5時間撹拌し、昇温させて室温とし、さらに1時間撹拌した。TLCでは、反応が完了していないことが示されたことから、混合物を再度冷却して−78℃とし、追加のBH3・THF溶液(1.0M THF溶液、42mL、42mmol)で処理した。反応混合物を昇温させて室温とし、2時間撹拌した。冷凍庫に終夜保存した後、反応混合物を室温で濃縮し、DCM(500mL)に再度溶かした。オーバーヘッド撹拌機で撹拌しながら、予め混合したPCC(137g、0.635mol)および硫酸マグネシウム(130g)を少量ずつ15分間かけて加えた。氷浴で、生じる発熱を抑制した。室温で3時間撹拌した後、反応混合物を3インチシリカ層で濾過し、残った固体をアセトンで3回洗浄した。濾液を濃縮し、3インチシリカ層で2回目の濾過を行い、50%酢酸エチル/ヘキサンで洗浄した。濾液を濃縮し、残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、50%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、生成物4.63g(24%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz)84.35(q、J=8.5Hz、2H)、2.94(d、J=23Hz、1H)、2.78(d、J=23Hz、1H)、2.51〜2.70(m、4H)、1.38(t、J=9Hz、3H)。
段階C
上記の段階Bからのケトン中間体(1.02g、5.64mmol)を中間体2(931mg、6.77mmol)、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(4.78g、22.6mmol)、トリエチルアミン(0.94mL、6.8mmol)および4Å粉末モレキュラーシーブス(約2g)とDCM 30mLと合わせた。反応混合物を室温で4日間撹拌した。37%ホルムアルデヒド水溶液(4.58g、56.4mmol)を加え、次に追加の4Å粉末モレキュラーシーブス(約5g)を加えた。混合物を5分間撹拌した後、追加の水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(5g、23mmol)を加え、得られた混合物を2.5時間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、DCMで洗浄した。濾液を飽和NaHCO3溶液、水およびブラインで洗浄し、無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、10%メタノール/DCM)による精製によって、標的アミン1.12g(収率75%)を得た。C15H24N2O3のESI−MS計算値:280;実測値:281(M+H)。
段階D
上記の段階Cからのアミノエステル(1.07g、3.82mmol)の1:1 THF/メタノール(16mL)の溶液をLiOH・H2O(0.80g、19mmol)の水(8mL)溶液で処理した。得られた混合物を室温で2時間撹拌し、2N HCl溶液で中和し、部分的に濃縮して有機溶媒を除去した。生成物をクロロホルムに抽出しようとする試みは、生成物が水層に留まったことから不首尾に終わった。従って、水系混合物を濃縮して乾固させ(粗混合物2.06g)、そのまま次の段階で用いた。C13H2ON2O3のESI−MS;計算値:252;実測値:253(M+H)。
段階E
上記段階Dからの粗アミノ酸(約3.17mmol)および3,5−ビス(トリフルオロメチル)−ベンジルアミン塩酸塩(1.33g、4.76mmol)のDCM溶液をEDC(1.22g、6.34mmol)で処理した。得られた反応混合物を室温で終夜撹拌した。HPLC−MS分析で変換があまり進んでいないことが示された。4N HClの1,4−ジオキサン溶液(0.79mL、3.2mmol)と、次にDMF(10mL)を加え、反応混合物をさらに48時間撹拌した。反応混合物を部分的に濃縮してDCMを除去し、EtOAcと飽和NaHCO3溶液との間で分配した。水層を再度酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を水で5回、ブラインで1回洗浄した。有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。分取TLCによる精製によって、シス(上側スポット)およびトランス(下側スポット)異性体を分離した。ただし、取得物の約1/3が偶発的に失われた。所望のシス異性体198mgを、2つのエナンチオマーの混合物として得た。C22H25F6N3O2のESI−MS;計算値:477;実測値:478(M+H)。
(実施例156)
実施例155での最終生成物(87.6mg、0.183mmol)のDMSO(1mL)溶液に、K2CO3(5mg)と次に30%H2O2溶液(24μL)を加えた。得られた混合物を室温で30分間撹拌し、過剰の10%Na2SO3溶液で反応停止した。混合物を酢酸エチルで3回抽出し、合わせた有機層を10%Na2SO3溶液、水(4回)およびブラインの順で洗浄した。有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、粗生成物76.6mgを得た。分取TLC(シリカ、8%[1/9NH4OH/メタノール]/DCM)による精製によって、標的化合物49.1mgを得た。
(実施例157)
実施例156からの最終生成物(47.6mg、0.0961mmol)のN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(1.5mL)溶液を120℃で3時間撹拌し、濃縮し、翌日まで減圧下に保存した。残留物をAcOH(1mL)に溶かし、ヒドラジン水和物(6mg)を加え、混合物を90℃で3時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、粗生成物を逆相HPLCと、次に分取TLC(シリカ、10%[1/9NH4OH/メタノール]/DCM)によって精製して、標的化合物を2種類のエナンチオマーの混合物として得た。C23H27F6N5O2のESI−MS;計算値:519;実測値:520(M+H)。
(実施例158)
段階A
実施例155からの最終生成物(87mg、0.18mmol)を、と合わせトリエチルアミン塩酸塩(75mg、0.55mmol)およびナトリウムアジド(71mg、1.1mmol)と1−メチル−2−ピロリジノン(3mL)と混合し、5.5時間還流撹拌し、室温で終夜撹拌した。生成物の水溶解度が高かったことから、水系の後処理は不首尾であった。従って、得られた水系生成物混合物をの濃縮し(1−メチル−2−ピロリジノンを除去するには、1〜2mmHgおよび約70℃が必要であった)。粗生成物を分取TLC(シリカ、30%メタノール/DCM)によって精製して、テトラゾール生成物58mgを得た。C22H26F6N6O2のESI−MS;計算値:520;実測値:521(M+H)。
段階B
上記段階Aで製造したテトラゾール中間体(15.1mg、0.0290mmol)を、窒素雰囲気下にてトリフェニルホスフィン(19mg、0.073mmol)およびメタノール(3μL、0.07mmol)とDCM中で混合した。.ジエチルアゾジカルボキシレート(12μL、0.073mmol)を加え、反応混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物をイオン交換カラム(スーパー・スピード(Super Spe-ed)ベンゼンスルホン酸SCX、5g/35mL、アプライド・セパレーションズ(Applied Separations)から)に乗せ、カラムを10%メタノール/酢酸エチル(50mL)で洗浄して、中性不純物を除去した。次に、カラムを1:1 2N NH3/[メタノール/DCM](40mL)で洗浄し、濾液を濃縮し、さらに分取TLC(シリカ、10%メタノール/DCM)によって精製して、所望の生成物8.9mg(2種類のエナンチオマーの混合物)を得た。C23H28F6N6O2のESI−MS;計算値:534;実測値:535(M+H)。
(実施例159)
段階A
中間体8(115mg、0.290mmol)を、3−アミノ−1−N−t−ブトキシカルボニルピペリジン(87mg、0.44mmol)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(246mg、1.16mmol)とDCM 5mL中で合わせ、室温で終夜撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、飽和NaHCO3溶液、ブラインで洗浄し、無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。分取TLC(シリカ、8%の1/9[NH4OH/メタノール]/DCM)による精製によって、2つの帯域を分離し、上側の帯域は4種類のシス−シクロペンチル異性体の混合物に相当するものであった(74mg)。C28H39F6N3O3のESI−MS;計算値:579;実測値:580(M+H)。
段階B
上記段階Aからの生成物(72mg、0.12mmol)を4N HClの1,4−ジオキサン溶液5mLに溶かし、室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を濃縮して、生成物69.5mgを得た(4種類の異性体の塩の混合物として)。C23H31F6N3OのESI−MS;計算値:479;実測値:480(M+H)。
段階C
上記段階Bからの中間体(68mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(34μL、0.25mmol)のDCM(3mL)溶液をメタンスルホニルクロライド(10μL、0.12mmol)で処理し、室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、得られた残留物を分取TLC(シリカ、8%の1/9[NH4OH/メタノール]/DCM)によって精製した。DCMに溶かし、過剰の1N HCl/エーテル(約0.5mL)を加え、濃縮して、生成物を塩酸塩に変換して、生成物塩55mgを得た。C24H33F6N3O3SのESI−MS;計算値:557;実測値:558(M+H)。
(実施例160)
段階A
4−クロマノン(5.00g、33.7mmol)のメタノール(50mL)溶液に、濃HCl溶液(28mL、340mmol)およびPtO2(0.5g)を加えた。得られた混合物を、パールの装置を用いて50psiの水素ガス下に5時間にわたって撹拌した。主要生成物は、過剰な還元のために生じたものであったが(例えば、3−シクロヘキシル−1−プロパノール)、MPLC(シリカ、50%酢酸エチル/ヘキサン)による精製では、所望の生成物136mgが異性体の混合物として得られた。
段階B
オキサリルクロライド(0.150mL、1.72mmol)のDCM(20mL)溶液を冷却したもの(−78℃)に、DMSO(0.244mL、3.43mmol)のDCM(2mL)溶液を滴下した。さらに3分間撹拌した後、上記段階Aに記載の方法に従って製造したアルコール(134mg、0.858)を、DCM(2mL)溶液で滴下した。15分後、無希釈のトリエチルアミン(0.956mL、6.86mmol)を滴下した。さらに5分後、反応混合物を昇温させて室温とし、1時間撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、1N HCl溶液、飽和NaHCO3溶液およびブラインの順で洗浄し、無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。得られた粗生成物をMPLC(シリカ、50%酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、生成物88mgをトランス/シス異性体の2:1混合物として得た(JOC (1974), 39, 2040参照)。1H NMR(CDCl3、500MHz):4.30(m)、3.81(m、CHOHシス異性体からの1H)、3.75(m)、3.23(dt、J=10.5、4.0Hz、CHOHトランス異性体からの1H)、2.74(m)、2.39(m、シス異性体からの1H)、2.34(m、トランス異性体からの1H)、2.22(m)、2.10(m)、2.03〜1.95(m)、1.88(dq、J=12.5、4.0Hz)、1.84〜1.75(m)、1.70〜1.61(m)、1.59〜1.44(m)、1.35〜1.19(m)。
段階C
段階Bからのケトン(29.9mg、0.194mmol)を、中間体16(76.3mg、0.176mmol)、トリエチルアミン(25μL、0.18mmol)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(187mg、0.880mmol)とDCM(3mL)中で合わせ、得られた混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、飽和NaHCO3溶液、次にブラインで洗浄し、無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。粗生成物を精製し、分取TLC(シリカ、5%の1/9[NH4OH/メタノール]/DCM)によって3つの生成物帯域に分離した(異なる異性体混合物に帰属する)。上の帯域25mg、中央の帯域18mg、下の帯域6mgという量を回収した。これら3つの帯域はいずれも、下記に示す正確な質量を示した。3つの帯域全てについてのC27H36F6N2O2のESI−MS;計算値:534;実測値:535(M+H)。
(実施例161)
段階A
2,5−ジヒドロフラン(5.31mL、70.1mmol)およびRh(OAc)2(1.55g、7.01mmol)のDCM(250mL)中混合物に、窒素雰囲気下にシリンジポンプによってジアゾ酢酸エチル(8.85g、84.1mmol)のDCM(40mL)溶液を、2mmol/時の速度で加えた。添加完了後、反応混合物をセライトで濾過し、濃縮した。MPLC(シリカ、25%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって、生成物6.35gを得た。それはH NMRによって純粋にトランスシクロプロパンの立体化学を有するように思われた。1H NMR(CDCl3、400MHz)84.14(q、J=7.2Hz、2H)、3.94(d、J=8.8Hz、2H)、3.76(d、J=8.4Hz、2H)、2.17(m、2H)、1.62(t、J=3.2Hz、1H)、1.28(t、J=7.2Hz、3H)。
段階B
段階Aに記載の方法に従って製造したエステル(5.35g、34.3mmol)のメタノール(80mL)溶液をLiOH・H2Oの水(30mL)溶液で処理した。反応混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を部分的に濃縮してメタノールを除去し、氷浴で冷却しながら4N HCl/1,4−ジオキサン溶液約32mLを加えてpHを5とした。混合物を濃縮してほぼ乾固させ、酢酸エチルで2回抽出した。合わせた有機層を無水Na2SO4で脱水し、濾過し、濃縮して、それ以上の精製が必要ない生成物2.41gを得た。1H NMR(CDCl3、400MHz):3.97(d、J=8.8Hz、2H)、3.78(d、J=8.8Hz、2H)、2.25(m、2H)、1.64(t、J=3.2Hz、1H)。
段階C
段階Bからの酸(1.40g、10.9mmol)を、ジフェニルホスホリルアジド(2.59mL、12.0mmol)およびトリエチルアミン(3.19mL、22.9mmol)とt−ブタノール90mL中で混合し、3日間還流撹拌した(タイマーがオフにならなかった)。反応混合物を濃縮し、残留物を酢酸エチルに溶かし、1N HCl溶液、飽和NaHCO3溶液およびブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。MPLC(シリカ、65%酢酸エチル/ヘキサン)による精製によって所望の生成物1.14gを得た。1H NMR(CDCl3、400MHz):4.65(brs、1H)、3.98(d、J=8.0Hz、2H)、3.72(d、J=8.4Hz、2H)、2.41(s、1H)、1.78(s、2H)、1.46(s、9H)。
段階D
段階Cからの生成物(790mg、3.96mmol)の4N HCl1,4−ジオキサン溶液を室温で0.5時間撹拌し、濃縮して、アミン塩酸塩生成物537mgを得た。1H NMR(CD3OD、500MHz):3.94(d、J=9.0Hz、2H)、3.69(d、J=9.0Hz、2H)、2.38(brt、J=2.5Hz、1H)、2.07(m、2H)。
段階E
段階Dで製造したアミン塩(62mg、0.46mmol)、中間体8(120mg、0.304mmol)、トリエチルアミン(64μL、0.46mmol)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(322mg、1.52mmol)の溶液を室温で2日間撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、飽和NaHCO3溶液、次にブラインで洗浄し、無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。分取TLC(シリカ、5%の1/9[NH4OH/メタノール]/DCM)による精製によって、シス異性体対(上のスポット、79.5mg)およびトランス異性体対(下の、49.6mg)に相当する2つの帯域を得た。
上のスポット:C23H28F6N2O2のESI−MS;計算値:478;実測値:479(M+H)。
下のスポット:C23H28F6N2O2のESI−MS;計算値:478;実測値:479(M+H)。
(実施例162)
段階A
中間体3(59mg、0.23mmol)、中間体16(100.0mg、0.231mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(40μL、0.23mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、50mg)のジクロロエタン(5mL)溶液を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(245mg、1.16mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(10mL)で反応停止し、追加のDCE 10mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(5mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。残留物を分取TLC(溶離液:0.5%NH4OH:5%MeOH:94.5%CH2Cl2)によって精製して、生成物135mg(87%)を4つのジアステレオマーの混合物として得た。C30H33ClF6N2O4のLC−MS;計算値:634.20;実測値:(MH)+635.1および(MH+2)+637.2。
段階B
実施例162段階Aに記載の生成物(120mg、0.190mmol)のメタノール(3mL)溶液を0.5Mナトリウムメトキシドのメタノール溶液(1mL)で処理し、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を減圧下に溶媒留去し、残留物を分取TLC(溶離液:1.0%NH4OH:10%MeOH:89%CH2Cl2)によって精製して、最終生成物95mg(87%)を4つのジアステレオマーの混合物として得た。流量9mL/分で5%エタノールおよび95%ヘキサンを溶離液とする分取キラルセルODカラムを取り付けたギルソン(Gilson)HPLCを用いることで、単一の異性体を得た。C23H30F6N2O3のLC−MS;計算値:496.22;実測値:4つの異性体全てについて(MH)+497.3。
(実施例163)
中間体24(13mg、0.093mmol)、中間体16(37mg、0.093mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(17μL、0.093mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、20mg)のジクロロエタン(3mL)溶液を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(100mg、0.465mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(10mL)で反応停止し、追加のDCE 10mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(5mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。残留物を分取TLC(溶離液:0.5%NH4OH:5%MeOH:94.5%CH2Cl2)によって精製して、最終生成物26mg(63%)を4つのジアステレオマーの混合物として得た。C24H32F6N2O3のLC−MS;計算値:510.24;実測値:(MH)+511.2。
(実施例164)
段階A
中間体3(113mg、0.446mmol)、中間体14(200.0mg、0.446mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(78μL、0.45mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、100mg)のジクロロエタン(25mL)の溶液を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(473mg、2.23mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(20mL)で反応停止し、追加のDCE 20mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(10mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。残留物を分取TLC(溶離液:100%酢酸エチル)によって精製して、生成物263mg(98%)を4つのジアステレオマーの混合物として得た。C30H33ClF6N2O5のLC−MS;計算値:650.26;実測値:(MH)+651.2および(MH+2)+653.3。
段階B
実施例164段階Aに記載の生成物(263mg、0.440mmol)のメタノール(5mL)溶液を0.5Mナトリウムメトキシドのメタノール溶液(1mL)で処理し、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を減圧下に溶媒留去し、残留物を分取TLC(溶離液:1.0%NH4OH:10%MeOH:89%CH2Cl2)によって精製して、最終生成物210mg(86%)を4つのジアステレオマーの混合物として得た。流量9mL/分で7%エタノールおよび93%ヘキサンを溶離液とする分取キラルセルODカラムを取り付けたギルソンHPLCを用いることで、単一の異性体を得た。C23H30F6N2O4のLC−MS;計算値:512.22;実測値:4つ全ての異性体について(MH)+513.3。
(実施例165)
中間体24(30mg、0.22mmol)、中間体14(100mg、0223mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(39μL、0.22mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、80mg)のジクロロエタン(15mL)溶液を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(236mg、1.12mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(15mL)で反応停止し、追加のDCE 10mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(5mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。残留物を分取TLC(溶離液:0.5%NH4OH:5%MeOH:94.5%CH2Cl2)によって精製して、最終生成物84mg(72%)を4つのジアステレオマーの混合物として得た。この取得物について、分取TLC(溶離液7%MeOH:93%CH2Cl2)によって第2の精製を行い、2回展開して2つの帯域を得た。それを極性が低いものおよび極性が高いものに割り当て、それぞれ2つの異性体の混合物であると推定した。C24H32F6N2O4のLC−MS;計算値:526.24;実測値:両方について(MH)+527.3。
(実施例166)
段階A
オキサリルクロライド(237μL、2.72mmol)およびDMSO(386μL、5.44mmol)の塩化メチレン(15mL)溶液を冷却し(0℃)、それに窒素下で、中間体24段階Aからの生成物(220mg、1.36mmol)のDCM(10mL)調製溶液を注射器によって滴下した。混合物を0℃で30分間撹拌し、トリエチルアミン(1.52mL、10.9mmol)を注射器によって加え、得られた混合物を終夜撹拌して、昇温させて室温とした。溶液を減圧下に溶媒留去し、残留物を分取TLC(溶離液:60%酢酸エチル:40%ヘキサン)によって精製して、生成物(133mg、66%)を黄色油状物として得た。
段階B
実施例166段階Aからの生成物(50mg、0.31mmol)のエーテル(3mL)溶液を冷却し(0℃)、それに窒素下で、メチルマグネシウムクロライド(208μL、0.625mmol)を注射器によって滴下し、得られた混合物を0℃で3時間撹拌した。飽和塩化アンモニウム溶液(2mL)をゆっくり加えることで反応停止し、有機層を分離した。水層をエーテルで抽出し(5mLで3回)、有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。その取得物を、それ以上精製せずに次の反応に用いた。収率は定量的であった。1H NMR(CDCl3、500MHz):3.78〜3.74(m、1H)、3.45〜3.38(m、2H)、3.42(重複s、3H)、3.31(s、3H)、3.26(d、J=11Hz、1H)、1.93(ddd、J=2.7、5.3、14.8Hz、1H)、1.72(ddd、J=4.8、11.9、14.8Hz、1H)、1.34(s、3H)。
段階C
実施例166段階Bからの生成物(50mg、0.31mmol)のTHF/水(1mL/0.1mL)溶液を濃塩酸(0.1mL)で処理し、得られた溶液を室温で1時間撹拌した。混合物を真空下に濃縮してTHFを除去し、水層をエーテルで抽出した(5mLで6回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去して、生成物(7.5mg、18%)を透明フィルム状物として得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):4.31(ddd、J=3.2、7.6、11.2Hz、1H)、3.96(dd、J=1.7、11.0Hz、1H)、3.65(ddd、J=3.0、12.1,14.0Hz、1H)、3.36(dd、J=1.5、11.2Hz、1H)、2.91(ddd、J=7.6、11.9、14.2Hz、1H)、2.50(ddd、J=1.6、2.9、14.2Hz、1H)、1.51(s、3H)。
段階D
実施例166段階Cに記載の生成物(5mg、0.04mmol)、中間体14(17mg、0039mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(7μL、0.039mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、80mg)のジクロロエタン(2mL)溶液を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(42mg、0.20mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(5mL)で反応停止し、追加のDCE 5mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(5mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。残留物を分取TLC(溶離液:0.5%NH4OH:5%MeOH:94.5%CH2Cl2)によって精製して、最終生成物8.8mg(43%)を4つのジアステレオマーの混合物として得た。C24H32F6N2O4のLC−MS;計算値:526.24;実測値:(MH)+527.3。
(実施例167)
段階A
2−ヨードプロパンに代えてヨウ化メチルを用いた以外は中間体10のものと同様にして、この中間体を製造した。シスおよびトランス異性体は分離しなかった。従って、その化合物を2つのジアステレオマーの混合物として用いた。1H NMR(CDCl3、500MHz):4.56(brs、1H)、4.18〜4.10(m、1H)4.03(brs、1H)、3.78〜3.74(m、1H)、2.60(dd、J=7.8、13.3Hz、1H)、2.20〜2.00(m、2H)、1.62〜1.55(m、1H)、1.43(s、9H)、1.31(s、3H)。
段階B
実施例167段階Aに記載の酸(500mg、2.06mmol)、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジルアミン塩酸塩(575mg、2.06mmol)、HOAt(280mg、2.06mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(356μL、2.06mmol)の塩化メチレン(25mL)中混合物を1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(786mg、4.10mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。反応混合物を塩化メチレン(30mL)で希釈し、水(20mLで2回)、ブライン(30mLで1回)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒を留去した。分取TLC(溶離液30%酢酸エチル/70%ヘキサン)での精製によって純粋な化合物を得た(610mg;64%)。C21H26F6N2O3のLC−MS;計算値:468.18;実測値:(MH)+469.3。1H NMR(CDCl3、500MHz)δ7.80(s、1H)、7.72(s、2H)、6.18(brs、1H)、4.60(dd、J=6.1,15.6Hz、1H)、4.52(dd、J=6.0、15.9Hz、1H)、4.03〜4.00(m、1H)、2.62(dd、J=7.8、13.6Hz、1H)、2.22〜2.05(m、3H)、1.60〜1.54(m、1H)、1.45(s、9H)、1.39(s、3H)。
段階C
実施例167段階Bに記載の生成物、(610mg、1.30mmol)を4N HCl/ジオキサン(8mL)で溶解させ、得られた溶液を室温で1時間撹拌した。反応液を減圧下に溶媒留去して、生成物(484mg、92%)を白色粉末として得た。C16H18F6N2OのLC−MS;計算値:368.18;実測値:(M+H)+369.3。
段階D
実施例167段階Cに記載の生成物(100mg、0.250mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(25μL、0.25mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(44μL、0.25mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、50mg)のジクロロエタン(10mL)溶液を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(265mg、1.25mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(15mL)で反応停止し、追加のDCE 10mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(10mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。残留物を分取TLC(溶離液:0.5%NH4OH:5%MeOH:94.5%CH2Cl2)によって精製して、最終生成物(実施例271)105mg(86%)を2つのジアステレオマーの混合物として得た。C21H26F6N2O2のLC−MS;計算値:452.19;実測値:(M+H)+453.2。
(実施例168)
段階A
2−ヨードプロパンに代えてヨウ化エチルを用いた以外は、中間体10のものと同様にしてこの中間体を製造した。シスおよびトランス異性体は分離しなかった。従って、その化合物は2つのジアステレオマーの混合物として用いた。1H NMR(CDCl3、500MHz):4.51(brs、1H)、3.98(brs、1H)、2.63(dd、J=7.3、13.0Hz、1H)、2.14(ddd、J=6.8、7.3、13.0Hz、1H)、2.08〜2.00(m、2H)、1.76〜1.59(m、4H)、1.44(s、9H)、1.31(s、3H)、1.28〜1.23(m、2H)、0.83(t、J=7.4Hz、3H)。
段階B
実施例168段階Aに記載の酸(528mg、2.06mmol)、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジルアミン塩酸塩(575mg、2.06mmol)、HOAt(280mg、2.06mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(356μL、2.06mmol)の塩化メチレン(25mL)中混合物を1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカルボジイミド塩酸塩(786mg、4.10mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。反応混合物を塩化メチレン(30mL)で希釈し、水(20mLで2回)、ブライン(30mLで1回)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒を留去した。分取TLC(溶離液25%酢酸エチル/75%ヘキサン)での精製によって純粋な化合物を得た(380mg;38%)。C22H28F6N2O3のLC−MS;計算値:482.21;実測値:(M+H)+483.2。
段階C
実施例168段階Bに記載の生成物(380mg、0.79mmol)を4N HCl/ジオキサン(8mL)で溶解させ、得られた溶液を室温で1時間撹拌した。反応液を減圧下に溶媒留去して、生成物(321.4mg、97%)を白色粉末として得た。C17H20F6N2OのLC−MS;計算値:382.20;実測値:(M+H)+383.2。
段階D
実施例272段階Cに記載の生成物(103mg、0.250mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(25μL、0.25mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(44μL、0.25mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、50mg)のジクロロエタン(10mL)溶液を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(265mg、1.25mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(15mL)で反応停止し、追加のDCE 10mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(10mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。残留物を分取TLC(溶離液:0.5%NH4OH:5%MeOH:94.5%CH2Cl2)によって精製して、最終生成物(実施例272)114mg(91%)を2つのジアステレオマーの混合物として得た。C22H28F6N2O2のLC−MS;計算値:466.19;実測値:(MH)+467.3。
(実施例169)
段階A
中間体20(10mg、0.020mmol)およびDIEA(7.2μL、0.040mmol)の塩化メチレン(2mL)溶液に窒素下で、クロルギ酸ベンジル(3.8μL、0.026mmol)を加え、得られた溶液を室温で終夜撹拌した。混合物を減圧下に溶媒留去し、残留物を分取TLC(溶離液:15%酢酸エチル/85%ヘキサン)によって精製して、生成物(6.3mg、52%)を黄色フィルム状物として得た。C27H29F6N3O5のLC−MS;計算値:589.2;実測値:(M+H)+590.4。
段階B
実施例169段階Aに記載の生成物(6mg、0.01mmol)を4NHCl/ジオキサン(1mL)で溶解させ、得られた溶液を室温で1時間撹拌した。反応液を減圧下に溶媒留去して、生成物(5.88mg、97%)を黄色粉末として得た。C27H29F6N3O5のLC−MS;計算値:489.2;実測値:(MH)+490.2。
段階C
実施例169段階Bに記載の生成物(5.9mg、0.0090mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(3μL、0.01mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(2μL、0.01mmol)および粉砕モレキュラーシーブス(4Å、5mg)のジクロロエタン(2mL)溶液を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(10mg、0.05mmol)で処理し、室温で終夜撹拌した。飽和重炭酸ナトリウム溶液(5mL)で反応停止し、追加のDCE 5mLで希釈した。有機層を分離し、水層を塩化メチレンで洗浄した(5mLで2回)。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濾過し、減圧下に溶媒留去した。残留物を分取TLC(溶離液:0.5%NH4OH:5%MeOH:94.5%CH2Cl2)によって精製して、最終生成物4.48mg(87%)を得た。C27H29F6N3O4のLC−MS;計算値:573.21;実測値:(M+H)+574.2。
(実施例170)
実施例169に記載の生成物(2.1mg、0.0030mmol)および1当量の濃HCl/エタノール(1mL)溶液に、10%パラジウム/炭素(5mg)を加え、得られた懸濁液を、5リットル風船の水素ガスによって導入した水素雰囲気下とした。混合物を室温で2時間撹拌し、水素ガスを排気し、窒素で置換した。混合物をギルマンPTFE 0.45μmシリンジフィルターで濾過して、触媒を除去した。濾液を溶媒留去して、最終生成物(実施例276)0.83mg(52%)を白色粉末として得た。C20H25F6N3O2のLC−MS;計算値:453.21;実測値:(M+H)+454.3。
(実施例171)
ケトン中間体18(200mg、1.0mmol)、アミン中間体14(塩酸塩として、230mg、0.5mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(200mg、1.5mmol)、4Åモレキュラーシーブス(500mg)の(10mL)脱水ジクロロエタン溶液を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(840mg、2.0mmol)で処理し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。粗反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液(50mL)に注ぎ、有機溶媒を軽い減圧下に(250Torr)、軽く加熱して(40℃)、ゆっくり留去した。水相のHPLC分析では、約30分後に最初のボラン付加物の完全な分解が示された。粗生成物を塩化メチレンで抽出し、脱水し(無水硫酸マグネシウム)、溶媒を減圧下に除去した。残留物をさらに、分取TLCによって精製して、高溶離シス−異性体混合物50mg(46%)および相当する低溶離トランス−異性体対41mgを得た。9mL/分でのヘキサンおよびエチルアルコール(95:5)の混合物によって溶離を行うキラルパックODカラムを用いるキラル半分取HPLCによって、シス−異性体対を単一のジアステレオマーに分離した。相当する分析条件(1.0mL/分の流量)下での異性体の保持時間は、8.56および8.85分であり、それぞれ生理活性の弱い異性体と生理活性の高い異性体であった。C24H29F9N2O3[M+H]+のLC−MS;計算値:565;実測値:565。
(実施例172)
実施例171下に記載の手順に従って、中間体14および極性が低い方のエンドヒドロキシケトン(中間体21)を原料として、この化合物を4つの異性体の混合物としての製造した。C26H34F6N2O4[M+H]+のLCMS;計算値:523;実測値:523。
(実施例173)
実施例171下に記載の手順に従って、中間体22の段階Aでの不飽和ケトン(850mg)および中間体14(900mg)を原料として、この化合物(800mg)を4つの異性体の混合物としての製造した。C26H32F6N2O3[M+H]+のLCMS;計算値:535;実測値:535。
(実施例174)
中間体22の段階Aでの不飽和ケトン(1.38g、10.0mmol)、アミン中間体14(塩酸塩として、1.4gmg、3.0mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.52g、4mmol)、4Åモレキュラーシーブス(1.0mg)の脱水ジクロロエタン(20mL)溶液を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(2.10g、10mmol)で処理し、反応混合物を室温で48時間撹拌した。30%ホルマリン水溶液1.0mLを加え、次に4Åモレキュラーシーブス1.0gおよび水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム2.12gを加えた。混合物を5時間撹拌した。粗反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液(50mL)に注ぎ、軽い減圧下(250Torr)および軽い加熱(60℃)下で有機溶媒をゆっくり留去した。水相のHPLC分析では、約120分後に最初のボラン付加物の完全な分解が示された。粗生成物を塩化メチレンで抽出し、脱水し(無水硫酸マグネシウム)、溶媒を減圧下に除去した。残留物をさらに、分取TLCによって精製して、所望のエンドおよびエキソ混合物をガム状固体(2.0g)として得た。C27H34F6N2O3[M+H]+のLCMS;計算値:549;実測値:549。少量の(約150mg)エンド(極性が低い方)およびエキソ(極性が高い方)異性体を分取TLCで分離した。
(実施例175)
手順A
実施例172(800mg)および10%Pd/C(200mg)の(25mL)メタノール中混合物をパールの振盪器で45psiの水素下に2時間振盪した。触媒を濾過によって除去し、濾液を溶媒留去して、エンドおよびエキソ異性体の混合物として所望の生成物を得た(790mg)。9mL/分でヘキサンおよびエチルアルコール(95:5)の混合物によって溶離を行うキラルパックODカラムを用いるキラル半分取HPLCによって、混合物を単一の異性体に分離した。相当する分析条件(1.0mL/分の流量)下での異性体の保持時間は12.48および14.65分であり、それぞれ生理的に活性が高い異性体および低い異性体であった。C26H34F6N2O3[M+H]+のLCMS;計算値:537;実測値:537。
手順B
実施例171下に記載のものと同じ手順によって、中間体22および中間体14を原料としても、エンドおよびエキソ異性体の混合物を製造した。C26H34F6N2O3[M+H]+のLCMS;計算値:537;実測値:537。
(実施例176)
実施例174(1.70g)および10%Pd/C(0.5g)の(25mL)メタノール中混合物を、50psiの水素下にパールの振盪器で3時間振盪した。触媒を濾過によって除去し、濾液を溶媒留去して、所望の生成物をエンドおよびエキソ異性体の混合物として得た(1.30g)。9mL/分でヘキサンおよびエチルアルコール(95:5)の混合物によって溶離を行うキラルパックODカラムを用いるキラル半分取HPLCによって、混合物を単一の異性体に分離した。相当する分析条件(1.0mL/分の流量)下での異性体の保持時間は9.83および10.41分であり、それぞれ生理的に活性が高い異性体および低い異性体であった。C27H36F6N2O3[M+H]+のLCMS;計算値:551;実測値:551。
(実施例177)
中間体23(50mg、0.4mmol)、アミン中間体16(塩酸塩として、90mg、0.2mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(0.60mg、0.4mmol)、4Åモレキュラーシーブス(50mg)の脱水ジクロロエタン(5mL)溶液を水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(210mg、1.0mmol)で処理し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。粗反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液(10mL)に注いだ。粗生成物を塩化メチレンで抽出し、脱水し(無水硫酸マグネシウム)、溶媒を減圧下に除去した。残留物をさら、分取TLCによって精製して、所望の生成物を油状物として得た(75mg)。C24H31F7N2O2[M+H]+のLCMS;計算値:513;実測値:513。9mL/分でのヘキサンおよびエチルアルコール(90:10)の混合物によって溶離を行うキラルパックODカラム(第1の操作:6.15、7.52分)およびADカラム(第2の操作:5.98、6.92、7.25、8.32分)キラル半分取HPLCを2回行った後、4つの単一のジアステレオマー異性体を得た。
(実施例178)
段階A
ジイソプロピルアミン1.5g(15mmol)の(50mL)THF溶液に窒素にて−78℃で、n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(2.5M、6.0mL、15mmol)を滴下した。得られた混合物を30分間昇温させて0℃とし、−78℃で再度冷却した。3,3−ジメトキシ−シクロペンタンカルボン酸tert−ブチル2.3g(10mmol)のTHF(10mL)溶液を滴下した。得られた赤色溶液を−78℃で30分間撹拌した。無希釈のシクロヘキサノン溶液3.0g(30mmol)を滴下した。さらに1時間撹拌した後、飽和塩化アンモニウム水溶液で反応停止し、エーテルで抽出した。フラッシュクロマトグラフィー精製(10%EtOAc/ヘキサン)後に、標題化合物(1.60g、57%)を無色油状物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3):1.10(m、1H)、1.43(ss、9H)、1.60(m、8H)、1.78(m、5H)、2.30(m、1H)、2.40(m、1H)、3.42(s、3H)、3.46(s、3H)。
段階B
上記エステル(段階A、実施例178)1.6g(5.7mmol)を1:1(体積比)TFA/CH2Cl220mLと混合し、室温で30分間放置した。反応液を減圧下に濃縮し、高真空下に終夜乾燥させた。標題化合物(1.50g)を黄色固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3):1.18(m、1H)、1.40〜1.80(m、9H)、2.38(m、3H)、2.48(d、1H)、2.80(d、1H)。
段階C
1−(2′−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−3−オキソ−シクロペンタンカルボン酸(段階B、実施例178)0.33g(1.5mmol)、(3,5−ビス−トリフルオロメチル)ベンジルアミン塩酸塩0.43g(1.5mmol)、HOAt 0.23g(1.6mmol)、EDC 0.43g(2.3mmol)およびDIEA 0.2g(1.5mmol)のCH2Cl2(20mL)中混合物を2時間撹拌し、CH2Cl2で希釈し、水、2N HCl水溶液およびブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、溶媒留去し、真空乾燥した。分取TLC(5%MeOH/CH2Cl2)での精製後に、標題化合物(0.36g)を明黄色固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3):1.18(m、1H)、1.35(m、1H)、1.50(m、2H)、1.70(m、6H)、2.30(m、4H)、2.42(d、1H)、2.90(d、1H)、4.60(m、2H)、7.74(s、2H)、7.78(s、1H)、7.85(広い、1H)。C21H23F6NO3[M+H]+のLCMS;計算値:452;実測値:452。
段階D
N−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンジル)−1−(2′−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−3−オキソ−シクロペンタンカルバミド(段階C、実施例178)0.35g(0.78mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−イルアンモニウムクロライド(中間体2)0.3g(2mmol)、DIEA 0.26g(2.0mmol)、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム0.4g(2mmol)およびモレキュラーシーブス(4Å)0.5gのCH2Cl2(10mL)中混合物を終夜撹拌し、飽和Na2CO3水溶液20mLで反応停止した。固体を濾過によって除去し、CH2Cl2で洗浄した。CH2Cl2を除去し、混合物を60℃で30分間加熱した。冷却後、水溶液をCH2Cl2で抽出し(3回)、有機相をNa2SO4で脱水し、溶媒留去した。残留物を分取TLC(10%[NH4OH水溶液/MeOH1/9]/CH2Cl2)によって精製した。2つの成分を得た。極性が低い方の(0.13g、シス異性体)1H NMR(400MHz、CDCl3);1.00〜2.05(m、20H)、2.30(m、1H)、2.60(m、1H)、3.30(m、2H)、3.55(広い、1H)、3.95(m、2H)、4.48(m、2H)、5.40(s、1H)、7.71(s、2H)、7.78(s、1H)、9.95(広い、1H)。C26H34F6N2O3[M+H]+のLCMS;計算値:537;実測値:537。極性が高い方の(0.09g、トランス異性体)1H NMR(400MHz、CDCl3):1.00〜2.05(m、20H)、2.42(m、1H)、2.70(m、1H)、3.30(m、2H)、3.55(広い、1H)、3.90(m、2H)、4.50(m、2H)、5.40(s、1H)、7.71(s、2H)、7.78(s、1H)、9.95(広い、1H)。C26H34F6N2O3[M+H]+のLCMS;計算値:537;実測値:537。
(実施例179)
実施例178下に記載の手順と同様にして、シクロペンタノンを原料として、この化合物を、シスおよびトランス異性体の混合物として製造した。シス(極性が低い方)およびトランス(極性が高い方)異性体を分取TLCで分離した。シス異性体をさらに、9mL/分でヘキサンおよびエチルアルコール(95:5)の混合物で溶離を行うキラルパックODカラムを用いるキラル半分取HPLCによって、単一の異性体に分離した。相当する分析条件(1.0mL/分の流量)下での異性体の保持時間は14.71および16.39分であり、それぞれ生理活性が低い方の異性体および生理活性が高い方の異性体であった。C25H32F6N2O3[M+H]+のLCMS;計算値:523;実測値:523。
(実施例180)
実施例178下に記載の手順と同様にして、シクロブタノンを原料として、この化合物を、シスおよびトランス異性体の混合物として製造した。シス(極性が低い方)およびトランス(極性が高い方)異性体を分取TLCで分離した。シス異性体をさらに、9mL/分でヘキサンおよびエチルアルコール(95:5)の混合物で溶離を行うキラルパックODカラムを用いるキラル半分取HPLCによって、単一の異性体に分離した。相当する分析条件(1.0mL/分の流量)下での異性体の保持時間は15.18および25.46分であり、それぞれ生理活性が低い方の異性体および生理活性が高い方の異性体であった。C24H30F6N2O3[M+H]+のLCMS;計算値:509;実測値:509。
(実施例181)
段階A
火炎乾燥1000mL丸底フラスコに、脱水THF(150mL)を加えた。溶媒を冷却して−78℃としてから、ジイソプロピルアミン(8.04mL、57.4mmol)、2.5M n−ブチルリチウム(22.95mL、57.37mmol)および中間体9段階Cで製造したシッフ塩基(20g、52mmol)の脱水THF(100mL)溶液を順次加えた。反応混合物を−78℃で0.5時間撹拌してから、シクロペンタノン(13.84mL、156.5mmol)をゆっくり加えた。反応液をさらに2時間撹拌した後、混合物を飽和NH4Cl溶液で反応停止し、エーテルで抽出し(3回)、ブラインによって洗浄し、Na2SO4で脱水し、濃縮した。粗生成物をMPLC(15%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、所望の生成物(2.35g、9.6%)を得た。1H−NMR(400MHz、CDCl3):7.1〜7.6(m、15H)、5.23(s、2H)、3.80(m、2H)、2.60(m、1H)、2.40(m、1H)、1.50〜2.20(m、8H)。C31H33NO3のLC−MS;計算値:467.25;実測値:468(M+H)。
段階B
実施例181段階Aで製造した中間体(2.35g、5.03mmol)のTHF(20mL)溶液に、2N HCl(8mL、0.02mol)をゆっくり加えることで均一溶液を形成した。反応混合物を室温で終夜撹拌し、減圧下に濃縮した。残留溶液をヘキサンで抽出し(3回)、水溶液を水(80mL)によって希釈し、固体NaHCO3(3.4g、40mmol)を加えることで塩基性とした。得られた生成物をDCM(150mL)に溶かし、ジ−tert−ブチルジカーボネート(3.29g、15.1mmol)を加えた。反応液を室温で24時間撹拌した。水相を分離し、DCMによって抽出した(2回)。合わせた有機部分を水およびブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、20%EA/ヘキサンから30%EA/ヘキサン)によって精製して、所望の中間体(1.03g、50.7%)を得た。1H−NMR(500MHz、CDCl3)7.36〜7.42(m、5H)、5.20(d、2H)、4.67(s、1H)、4.27(s、1H)、3.17(s、1H)、2.18(m、2H)、2.05(m、2H)、1.82(m、2H)、1.45〜1.64(m、8H)、1.45(s、9H)。
段階C
実施例181段階Bで製造した中間体(1.0g、2.5mmol)のEtOAc(100mL)溶液に、10%Pd/C(75mg)を加えた。反応混合物を、50psiのH2下にて8時間にわたりパールの振盪器に入れた。溶液をセライトで濾過し、減圧下に濃縮して、所望の中間体を得た(780mg、100%)。1H−NMR(400MHz、CDCl3):4.10(brs、1H)、5.20(d、2H)、2.25(m、2H)、2.00(m、2H)、1.65〜1.75(m、9H)、1.45(s、9H)。
段階D
フラスコに、実施例181段階Cで製造した中間体(400mg、1.28mmol)、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジルアミンHCl塩(713mg、2.55mmol)、EDC(488mg、2.55mmol)、HOAt(174mg、1.28mmol)のDCM(10mL)溶液を加えた。反応液を30分間撹拌し、DIEA(444μL、2.55mmol)を混合物に加えた。得られた混合物を2時間撹拌した。反応液をDCMによって希釈し、水、ブラインによって洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、濃縮した。残留物をフラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル、30%EtOAc/ヘキサンから40%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、BOC保護中間体(1.01g、56.7%)を得た。1H−NMR(500MHz、CDCl3):8.60(brs、1H)、7.78(s、1H)、7.75(s、2H)、5.24(brd、1H)、4.58(d、J=6.0Hz、2H)、3.96(m、1H)、3.18(brs、1H)、2.12〜2.24(m、2H)、1.90〜1.98(m、2H)、1.56〜1.84(m、10H)、1.41(s、9H)。C23H32F3N3O3のESI−MS;計算値:455.24;実測値:356(M+H−100)。BOC保護中間体を4N HCl/ジオキサンで処理して、所望の中間体を得た(450mg)。
段階E
実施例181段階Dで製造した中間体(207mg、0.436mmol)、中間体5(174mg、1.53mmol)、モレキュラーシーブス(4Å、450mg)、DIEA(76μL、0.44mmol)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(323mg、1.53mmol)のDCM(10mL)中混合物を24時間撹拌した。反応混合物を濾過し、DCMおよびMeOHで洗浄し、飽和NaHCO3水溶液と混合し、60℃で1.5時間加熱してから、DCMおよびメタノールを留去した。得られた混合物を水(10mL)で希釈し、DCMで抽出した(5回)。有機部分を分離し、水およびブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、濃縮した。残留物を分取TLC(1000ミクロン)(4%[NH4OH水溶液/MeOH(1/9)]/DCMによって展開)で精製して、最終標題化合物を遊離塩基として得た。4N HCl/ジオキサンで処理することで、それのHCl塩実施例181(112mg)を形成した。1H−NMR(400MHz、CDCl3):10.14(brs、1H)、7.80(s、1H)、7.70(s、2H)、4.50(m、2H)、3.55〜3.85(m、2H)、3.30〜3.42(m、2H)、2.75(brs、1H)、1.82〜2.24(m、8H)、1.45〜1.75(m、12H)、0.92(m、3H)。C26H34F6N2O3のESI−MS;計算値:536.25;実測値:537(M+H)。
(実施例182)
実施例178下に記載の手順と同様にして、シクロヘキサノンに代えてHMPA(1.0当量)中のヨウ化シクロヘキシル(5.0当量)(アルキル化時間:段階Aで12時間)を用いて、この化合物をシスおよびトランス異性体の混合物として製造した。シス(極性が低い方)およびトランス(極性が高い方)異性体を分取TLCで分離した。C26H34F6N2O2[M+H]+のLCMS;計算値:521;実測値:521。
(実施例183)
実施例178下に記載の手順と同様にして、シクロヘキサノンに代えてHMPA(1.0当量)中のヨウ化シクロペンチル(5.0当量)(アルキル化時間:段階Aで12時間)を用いて、この化合物をシスおよびトランス異性体の混合物として製造した。シス(極性が低い方)およびトランス(極性が高い方)異性体を分取TLCで分離した。C25H32F6N2O2[M+H]+のLCMS;計算値:507;実測値:507。
(実施例184)
実施例178下に記載の手順と同様にして、シクロヘキサノンに代えてHMPA(1.0当量)中の臭化シクロブチル(5.0当量)(アルキル化時間:段階Aで12時間)を用いて、この化合物をシスおよびトランス異性体の混合物として製造した。シス(極性が低い方)およびトランス(極性が高い方)異性体を分取TLCで分離した。C24H30F6N2O2[M+H]+のLCMS;計算値:493実測値:493。
(実施例185)
実施例178下に記載の手順と同様にして、シクロヘキサノンに代えてHMPA(1.0当量)中のN−Cbz−ピペリジルブロマイド(5.0当量)(アルキル化時間:段階Aで12時間)を用いて、この化合物をシスおよびトランス異性体の混合物として製造した。シス(高帯域)およびトランス(低帯域)異性体を分取TLCで分離した。C33H39F6N3O4[M+H]+のLCMS;計算値:656;実測値:656。
(実施例186)
実施例185(高帯域、シス異性体、660mg、1.0mmol)および4Åモレキュラーシーブス(2.0g)の塩化メチレン(20mL)中混合物を撹拌し、それに30%ホルマリン水溶液0.5mLを加えた。混合物を5分間撹拌し、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(420mg、2.0mmol)を加えた。混合物を2時間撹拌し、飽和炭酸ナトリウム水溶液で反応停止し、濾過し、塩化メチレンで洗浄した。粗生成物を塩化メチレンで抽出し、Na2SO4で脱水し、溶媒留去し、分取TLCで精製した。所望の生成物をガム状固体として得た(520mg、78%)。C34H41F6N3O4[M+H]+のLCMS;計算値:670;実測値:670。
(実施例187)
実施例186(500mg)および10%Pd/C(100mg)のメタノール(20mL)中混合物を、パールの振盪器で5時間にわたり、45psiの水素下で水素化した。触媒を濾過によって除去した。濾液を溶媒留去した。所望の生成物を明黄色固体として得た得た(400mg、100%)。C26H35F6N3O2[M+H]+のLCMS;計算値:536;実測値:536。
(実施例188)
実施例187(54mg、0.10mmol)、ピリジン(0.2mL)および無水酢酸(0.1mL)の塩化メチレン(1mL)中混合物を終夜撹拌した。分取TLCによって、所望の生成物を白色固体として得た(32mg、55%)。C28H37F6N3O3[M+H]+のLCMS;計算値:578;実測値:578。
(実施例189)
実施例187(54mg、0.10mmol)、ピリジン(0.2mL)およびメシルクロライド(0.1mL)の塩化メチレン(1mL)中混合物を終夜撹拌した。分取TLCによって、所望の生成物を白色固体として得た(37mg、60%)。C27H37F6N3O4S[M+H]+のLCMS;計算値:614;実測値:614。
(実施例190)
実施例178下に記載の手順と同様にして、シクロヘキサノンに代えてHMPA(1.0当量)中の臭化ベンジル(5.0当量)(アルキル化時間:実施例178段階Aで12時間)を用いて、この化合物をシスおよびトランス異性体の混合物として製造した。C27H30F6N2O2[M+H]+のLCMS;計算値:529;実測値:529。
(実施例191)
実施例186下に記載の手順と同様にして、実施例190を原料として、この化合物をシスおよびトランス異性体の混合物として製造した。C28H32F6N2O2[M+H]+のLCMS;計算値:542;実測値:542。
(実施例192)
実施例1下に記載の手順と同様にして、2,2−ジメチルテトラヒドロ−2−H−ピラン−4−アミンおよび中間体8を原料として、この化合物を全ての可能な異性体の混合物として製造した。C25H34F6N2O2[M+H]+のLCMS;計算値:509;実測値:509。
(実施例193)
段階A
ビス(トリフルオロメチル)ベンゾアルデヒド(20g、0.083mol)のTHF(200mL)溶液に−78℃で、メチルマグネシウムブロマイド(1M、0.08mol)のブチルエーテル溶液84mLを滴下した。温度を上昇させて室温とし、混合物全体を、塩化アンモニウム、氷および水(1000mL)の混合物を撹拌したものに投入し、酢酸エチルで抽出した(1000mLで2回)。有機相をNa2SO4で脱水した。減圧下に溶媒留去して、標題生成物を明黄色液体として得た(20.64g、98%)。それをさらに変換するのに直接用いた。
段階B
ビス−(トリフルオロメチル)フェニルエタノール(20.6g、80.0mmol)、フタルイミド(11.8g、80.0mmol)およびトリフェニルホスフィン(22.6g、100mmol)のTHF(150mL)溶液を0℃で撹拌しながら、それにDEAD(17.4g、100mmol)のTHF(100mL)溶液を30分間かけて滴下した。次に、混合物を室温で終夜撹拌し、減圧下に濃縮した。シリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(500g)によって、標題生成物を明黄色固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3):1.96(d、3H)、5.64(q、1H)、7.70(m、2H)、7.79(s、1H)、7.80(m、2H)、7.96(s、2H)。
段階C
N−(ビス−[トリフルオロメチル]フェニルエチル)フタルイミド(取得物全量、約0.076mol)およびヒドラジン(3.2g、100mmol)のエタノール(500mL)中混合物を80℃で2時間撹拌した。フラスコを終夜にわたり冷蔵庫に入れた。固体を濾過によって除去し、エタノールで洗浄した。濾液を合わせ、減圧下に溶媒留去して粗生成物を得た。それをジ−tert−ブチルジカーボネート(17g、80mmol)とともにジオキサン200mL中で30分間撹拌し、減圧下に溶媒留去した。残留物を30%EtOAc/ヘキサンを用いるシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィー(400g)によって精製した。BOC−アミド(20.7g)を白色固体として得た。1H NMR(400MHz、CD3OD):1.40(s、9H)、1.71(d、3H)、4.50(m、1H)、7.75(s、3H)。この取得物を4N HClのジオキサン溶液100mLとともに2時間撹拌した。混合物を溶媒留去し、真空乾燥して、標題化合物を白色固体として得た(15.6g)。1H NMR(400MHz、CD3OD):1.69(d、2H)、4.75(q、1H)、8.05(s、1H)、8.16(s、2H)。
段階D
実施例20段階A下に記載の手順と同様にして、中間体9および実施例193の段階Cで製造したアミンから、この化合物を2つのジアステレオマー異性体の混合物として得た。C24H32F6N2O4[M+H]+のLCMS;計算値:527;実測値:527。
段階E
実施例20段階B下に記載の手順に従って、この化合物を2つのジアステレオマー異性体の混合物として得た。C19H24F6N2O2[M+H]+のLCMS;計算値:427;実測値:427。
段階F
実施例20段階C下に記載の手順に従って、この化合物を2つのジアステレオマー異性体の混合物として得た。C24H32F6N2O3[M+H]+のLCMS;計算値:511;実測値:511。
(実施例194)
段階A
中間体9段階Cで製造したシッフ塩基(38.4g、100mmol)のTHF(200mL)溶液を−78℃で撹拌しながら、それにLDAのTHF溶液(2.0M、55mL、110mmol)を加えた。混合物を−78℃で30分間撹拌し、臭化アリル(20mL、200mmol)のHMPA(18mL、100mmol)溶液を滴下した。得られた赤色溶液を−78℃で1時間撹拌し、冷却浴を外すことで昇温させて室温とし、水で希釈し、エーテルで抽出した。エーテル層を水およびブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、溶媒留去した。残留物をTHF 300mLに溶かした。その溶液に、2N HCl水溶液150mLを加え、1時間撹拌し、溶媒留去してTHFを除去し、ヘキサンで抽出した(3回)。飽和炭酸ナトリウム水溶液で水溶液をpH>9のアルカリ性とし、ジ−tert−ブチルジカーボネート(42g、200mmol)の塩化メチレン(200mL)溶液と混合し、撹拌した。30分後、有機相を分離し、水層を塩化メチレンで抽出した(2回)。合わせた有機相を水およびブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、溶媒留去した。残留物をフラッシュクロマトグラフィー(10%EtOAc/ヘキサン)によって精製して、シスおよびトランス異性体(24.0g、65%)の混合物を得た。MPLC(5%EtOAc/ヘキサン)で、混合物を単一のシス(先に溶出)およびトランス(遅く溶出)異性体に分離した。1H NMR(400MHz、CDCl3):シス:7.40(m、5H)、5.68(m、1H)、5.18(s、2H)、5.04(m、2H)、4.85(brs、1H)、4.10(brs、1H)、2.50(dd、J=7.2Hz、1H)、2.30(dd、J=7.3Hz、1H)、2.20(m、1H)、2.00(m、3H)、1.70〜1.43(m、2H)、1.44(s、9H)。トランス:7.38(m、5H)、5.65(m、1H)、5.12(s、2H)、5.03(m、2H)、4.50(brs、1H)、4.00(brs、1H)、2.62(dd、J=6.1Hz、1H)、2.24(m、2H)、2.10(m、2H)、1.70(m、1H)、1.41(s、9H)、1.42〜1.30(m、2H)。
段階B
実施例194段階Aで製造したシスエステル(0.65g)および10%Pd/C(0.2g)のメタノール(mL)中混合物を、50psiの水素下にパールの装置で2時間にわたって振盪した。触媒を濾過によって除去し、濾液を溶媒留去し、減圧下に乾燥させて、所望の酸を白色固体として得た。それをそれ以上精製せずに次の段階で用いた。
段階C
実施例194段階Bで製造したシス酸(101mg、0.4mmol)、中間体6で製造したHCl塩としてのアミン(216mg、0.8mmol)およびEDC(190mg、1.0mmol)の塩化メチレン(2mL)中混合物を室温で終夜撹拌した。塩化メチレンで希釈し、水、1N HCl水溶液およびブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、溶媒留去し、分取TLC(5%MeOH/ヘキサン)で精製した。所望の生成物をガム状固体として得た(100mg、51%)。1H NMR(400MHz、CDCl3):7.76(s、1H)、7.71(s、2H)、6.72(brs、1H)、5.29(brs、1H)、4.56(d、J=6.1Hz、2H)、4.02(m、1H)、2.10(m、2H)、2.00(m、1H)、1.80(dd、J=3.0、5.2Hz、1H)、1.68(m、1H)、1.50(m、3H)、1.40(s、9H)、1.20(m、2H)、0.92(t、J=7.2Hz、3H)。
段階D
実施例194段階CからのBOC−アミド(100mg、0.2mmol)をで処理し4NHCl/ジオキサン(5mL)5時間、溶媒留去し、減圧下に乾燥させて白色固体(86mg、99%)を得た。C18H22F6N2O[M+H]+のLCMS;計算値:397;実測値:397。
段階E
実施例194段階Dで製造したアミノアミド(86mg、0.2mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(100mg、1.0mmol)、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(210mg、1.0mmol)、DIEA(130mg、1.0mmol)および4Åモレキュラーシーブス(100mg)の塩化メチレン(5mL)溶液を終夜撹拌し、飽和炭酸ナトリウム水溶液で反応停止し、濾過した。粗生成物を塩化メチレンで抽出し、Na2SO4で脱水し、溶媒留去した。分取TLC(10%[NH4OH水溶液/MeOH1/9]/DCM)での精製によって、所望の生成物を油状物として得た(72mg、75%)。C23H30F6N2O2[M+H]+のLCMS;計算値:481;実測値:481。
(実施例195)
段階A
(2−アミノチアゾール−4−イル)酢酸エチル54g(0.29mol)よびベンゾフェノンイミン50g(0.28mol)の無希釈混合物を190℃で5時間撹拌し、冷却して室温とし、CH2Cl2 100mLで希釈した。混合物全体をシリカゲルカラム上に移し、20%EtOAc/ヘキサンで溶離して、標題化合物を明黄色固体として得た(70g、収率69%)。1H NMR(300MHz、CDCl3):1.26(t、3H)、3.74(s、2H)、4.15(q、2H)、6.87(s、1H)、77.25〜7.86(m、10H)。C20H18N2O2S[M+H]+のLCMS;計算値:351;実測値:351。
段階B
(2−ジフェニルメチレンアミノ−チアゾール−4−イル)酢酸エチル(段階A、実施例195)35g(0.10mol)、シス−1,3−ジクロロ−2−ブテン(13mL、0.11mol)のDME(500mL)中混合物に室温で、固体NaH(オイル中60%品、10g、0.25mol)を複数回で加えた。得られた混合物を2日間撹拌し、氷水2000mLに投入し、エーテル1500mLで抽出した。エーテル層を水で洗浄し(500mLで3回)、Na2SO4で脱水し、溶媒留去した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、5%EtOAc/ヘキサン)によって、標題生成物を油状物として得た(24g、59%)。1H NMR(300MHz、CDCl3):1.20(t、3H)、2.87(d、2H)、3.19(d、2H)、4.14(q、2H)、5.29(s、2H)、6.71(s、1H)、7.26〜7.81(m、10H)。C24H22N2O2S[M+H]+のLCMS;計算値:403;実測値:403。
段階C
1−(2−ジフェニルメチレンアミノ−チアゾール−4−イル)−3−シクロペンテンカルボン酸エチル(段階B、実施例195)24g(0.059mol)を4N HCl/ジオキサン100mLに溶かした。1時間後、水1.8mLを加えた。混合物を3時間撹拌し、溶媒留去して乾固させた。残留物をCH2Cl2100mLに溶かし、DIEA15mLを加えた。混合物全体をシリカゲルカラムに乗せ、20%EtOAc/ヘキサンで溶離してベンゾフェノンを除去し、40%EtOAc/ヘキサンで溶離して、標題化合物を明黄色固体として得た(12.0g、85%)。1H NMR(300MHz、CDCl3):1.19(t、3H)、2.79(d、12H)、3.15(d、2H)、4.13(q、2H)、5.66(s、2H)、5.82(広い、2H)、6.19(s、1H)。 段階D
1−(2−アミノ−チアゾール−4−イル)−3−シクロペンテンカルボン酸エチル(段階C、実施例195)12g(50mmol)、ジ−tert−ブチルジカーボネート28g(0.13mol)およびDMAP 0.6gのCH2Cl2(250mL)中混合物を終夜撹拌し、溶媒留去した。シリカゲル(10%EtOAc/ヘキサン)でのフラッシュクロマトグラフィー精製後に、標題化合物(21.0g、96%)を黄色油状物として得た。1H NMR(300MHz、CDCl3):1.18(t、3H)、1.49(d、18H)、2.88(d、2H)、3.18(d、2H)、4.13(q、2H)、5.65(s、2H)、6.83(s、1H)。C21H30N2O6S[M+H]+のLCMS;計算値:439;実測値:439。
段階E
1−(2−ビス−Boc−アミノ−チアゾール−4−イル)−3−シクロペンテンカルボン酸エチル(実施例195段階D)13g(30mmol)の脱水エーテル(50mL)溶液に−78℃で、ボラン−ジメチルスルフィドのTHF溶液(14mL、0.024mmol)を滴下した。冷却浴を外し、混合物を室温で3時間撹拌し、CH2Cl2250mLで希釈し、酢酸ナトリウム25gおよびPCC55gを加えた。混合物を終夜撹拌した。混合物全体をシリカゲルカラムに乗せ、10%EtOAc/ヘキサンおよび次に30%EtOAc/ヘキサンで溶離を行った。2つの成分を得た.最初に溶出した異性体(黄色油状物、6.0g)が標題化合物であると確認された。1H NMR(300MHz、CDCl3):1.21(t、3H)、1.50(s、18H)、2.33(t、2H)、2.42〜2.70(m、2H)、2.78〜3.10(dd、2H)、4.18(q、3H)、6.88(s、1H)。C21H30N2O7S[M+H]+のLCMS;計算値:455;実測値:455。
段階F
実施例195段階Eでのフラッシュクロマトグラフィーからの遅く溶出した成分が、標題化合物であることがわかった(ガム状物、1.80g)。1H NMR(300MHz、CDCl3):1.16(t、3H)、1.46(s、9H)、2.27(3、2H)、2.38〜2.62(m、2H)、2.64〜3.00(dd、2H)、4.11(q、2H)、6.66(s、1H)。C16H22N2O5S[M+H]+のLCMS;計算値:355;実測値:355。
段階G
1−(2−tert−ブトキシカルボニル−アミノ−チアゾール−4−イル)−3−オキソ−シクロペンタンカルボン酸エチル(実施例195段階F)1.4g(4.0mmol)および水酸化リチウム・1水和物0.82g(13mmol)の溶液MeOH20mLおよび水2mLの溶液中の混合物を室温で終夜撹拌した。混合物全体をシリカゲルカラムに注ぎ、10%MeOH/CH2Cl2で溶離した。減圧下に溶媒留去することで、標題生成物の明黄色固体1.30gを毛羽状固体として得た。1H NMR(300MHz、CDCl3):1.52(t、9H)、2.10〜3.20(m、8H)、6.60(s、1H)。
段階H
1−(2−tert−ブトキシカルボニル−アミノ−チアゾール−4−イル)−3−オキソ−シクロペンタンカルボン酸(段階H、実施例195)0.65g(2.0mmol)、(3,5−ビス−トリフルオロメチル)ベンジルアミン塩酸塩0.70g(2.5mmol)およびEDC(5.0mmol)0.95gのCH2Cl2(50mL)中混合物を2時間撹拌した。反応混合物をCH2Cl2100mLで希釈し、3N HCl水溶液(50mLで3回)、飽和NaHCO3水溶液(50mL)および水(100mL)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、減圧下に溶媒留去した。標題化合物1.0gを黄色固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3):1.55(s、9H)、2.10〜2.22(m、2H)、2.38〜2.64(m、2H)、2.70〜3.23(dd、2H)、4.48〜4.64(m、2H)、6.74(s、1H)、7.36(広い、1H)、7.63(s、2H)、7.77(s、1H)、7.98(広い、1H)。C23H23F6N3O4S[M+H]+のLCMS;計算値:552;実測値:552。
段階I
N−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンジル)−1−(2−tert−ブトキシカルボニル−アミノ−チアゾール−4−イル)−3−オキソ−シクロペンタンカルバミド(実施例195段階H)0.55g(1.0mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−イルアンモニウムクロライド(中間体2)0.27g(2.0mmol)、DIEA0.3g(2mmol)、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム0.83g(4.0mmol)およびモレキュラーシーブス(4Å)3.0gのCH2Cl2(50mL)中混合物を終夜撹拌し、飽和Na2CO3水溶液50mLで反応停止した。固体を濾過によって除去し、CH2Cl2で洗浄した。有機相を分離し、Na2SO4で脱水し、溶媒留去した。残留物を分取TLC(10%[NH4OH水溶液/MeOH1/9]/CH2Cl2)によって精製した。標題化合物(0.52g、82%)をシスおよびトランス異性体の混合物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3):1.30〜2.60(m、25H)、3.97(m、2H)、4.50(m、2H)、6.72(s、1H)、6.93(広い、1H)、7.30(広い、1H)、7.58(d、2H)、7.75(s、1H)。C28H34F6N4O4S[M+H]+のLCMS;計算値:637;実測値:637。
(実施例196)
N−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンジル)−1−(2−tert−ブトキシカルボニル−アミノ−チアゾール−4−イル)−3−(テトラヒドロ−4H−ピラン−4−イルアミノ)−シクロペンタン−カルバミド(実施例195)0.32g(0.50mmol)、37%ホルマリン水溶液0.3gおよびモレキュラーシーブス(4Å)3.0gのCH2Cl2(50mL)中混合物を30分間撹拌し、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム0.84gを加えた。混合物を終夜撹拌し、飽和Na2CO3水溶液50mLで反応停止した。固体を濾過によって除去し、CH2Cl2で洗浄した。有機相を分離し、Na2SO4で脱水し、溶媒留去した。残留物を分取TLC(10%[NH4OH水溶液/MeOH1/9]/CH2Cl2)によって精製した。標題化合物(0.250g、77%)をシスおよびトランス異性体の混合物として得た。.1H NMR(400MHz、CDCl3):1.20〜3.49(m、28H)、4.00(m、2H)、4.50(m、2H)、6.70、6.73(ss、1H)、6.93、7.12(広い、広い、1H)、7.57(d、2H)、7.78(s、1H)、8.27(広い、1H)。C29H36F6N4O4S[M+H]+のLCMS;計算値:651;実測値:651。
(実施例197)
N−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンジル)−1−(2−tert−ブトキシカルボニル−アミノ−チアゾール−4−イル)−3−(N−メチル−N−テトラヒドロ−4H−ピラン−4−イルアミノ)−シクロペンタンカルバミド(実施例196)0.22g(0.34mmol)およびTFA5.0mLの混合物を、室温で30分間放置し、溶媒留去し、真空乾燥した。残留物を4N HCl/ジオキサン5mLに溶かし、溶媒留去し、真空乾燥した。標題化合物の塩酸塩(シスおよびトランス異性体の混合物、210mg、100%)を明褐色固体として得た。C24H28F6N4O2S[M+H]+のLCMS;計算値:551;実測値:551。
(実施例198)
N−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンジル)−1−(2−アミノ−チアゾール−4−イル)−3−(テトラヒドロ−4H−ピラン−4−イルアミノ)−シクロペンタンカルバミド塩酸塩(実施例197)0.055g(0.10mmol)、無水酢酸0.20gおよびピリジン0.40gのCH2Cl2(1.0mL)中混合物を終夜撹拌し、溶媒留去し、真空乾燥した。残留物を分取TLC(10%[NH4OH水溶液/MeOH1/9]/CH2Cl2)によって精製した。標題化合物(0.35g、59%)をシスおよびトランス異性体の混合物として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3):1.50〜3.40(m、20H)、4.00(m、2H)、4.50(m、2H)、6.70、7.05(tt、1H)、6.80(d、1H)、7.60(d、2H)、7.75(s、1H)、9.10(広い、1H)。C26H30F6N4O3S[M+H]+のLCMS;計算値:593;実測値:593。
(実施例199)
段階A
1−(2−tert−ブトキシカルボニル−アミノ−チアゾール−4−イル)−3−オキソ−シクロペンタンカルボン酸(実施例195段階G)0.65g(2.0mmol)、3−フルオロ−5−トリフルオロメチルベンジルアミン塩酸塩0.65g(2.5mmol)およびEDC(5.0mmol)0.95gのCH2Cl2(50mL)中混合物を2時間撹拌した。反応混合物をCH2Cl2100mLで希釈し、3N HCl水溶液(50mLで3回)、飽和NaHCO3水溶液(50mL)、水(100mL)で洗浄し、Na2SO4で脱水し、減圧下に溶媒留去した。標題化合物0.9gを黄色固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3):1.56(s、9H)、2.18(m、1H)、2.38〜2.65(m、3H)、2.70(d、1H)、3.12(d、1H)、4.48(m、2H)、6.74(s、1H)、7.10(d、1H)、7.20〜7.35(m、3H)、7.99(広い、1H)。C22H23F4N3O4S[M+H]+のLCMS;計算値:502;実測値:502。
段階B
実施例195下に記載の手順と同様にして、ケト−アミド(段実施例199階A)および中間体2を原料として、この化合物を製造した。C27H34F4N4O4S[M+H]+のLCMS;計算値:587;実測値:587。
(実施例200)
実施例196下に記載の手順と同様にして、実施例199を原料としてこの化合物を製造した。C28H36F4N4O4S[M+H]+のLCMS;計算値:601;実測値:601。
(実施例201)
実施例197下に記載の手順と同様にして、実施例200を原料として、この化合物を製造した。C23H28F4N4O2S[M+H]+のLCMS;計算値:501;実測値:501。
(実施例202)
実施例198下に記載の手順と同様にして、実施例201を原料として、この化合物を製造した。C25H30F4N4O3S[M+H]+のLCMS;計算値:543;実測値:543。
(実施例203)
段階A
混合物N−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンジル)−1−(2−tert−ブトキシカルボニル−アミノ−チアゾール−4−イル)−3−オキソ−シクロペンタンカルバミド(実施例195段階H)1.1g(2.0mmol)および無希釈TFA5mLを室温で1時間撹拌し、溶媒留去した。残留物をEtOAc50mLに溶かし、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、Na2SO4で脱水し、溶媒留去し、減圧下に乾燥させた。標題化合物(0.85g、94%)を黄色固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3):2.20(m、1H)、2.38(m、1H)、2.52(m、2H)、2.60(d、1H)、3.18(d、1H)、4.58(m、2H)、5.34(広い、2H)、6.31(s、1H)、7.65(2,2H)、7.75(s、1H)、7.80(広い、1H)。C18H15F6N3O2S[M+H]+のLCMS;計算値:452;実測値:452。
段階B
N−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンジル)−1−(2−アミノ−チアゾール−4−イル)−3−オキソ−シクロペンタンカルバミド(実施例203段階A)0.85g(1.9mmol)、無水酢酸1.0mLおよびピリジン2.0mLのCH2Cl2(20mL)中混合物を終夜撹拌し、CH2Cl250mLで希釈し、水および2N HCl水溶液で洗浄し、Na2SO4で脱水し、溶媒留去した。分取TLC(10%MeOH/CH2Cl2)での精製後に、標題化合物(0.74g)を明黄色固体として得た。C20H17F6N3O3S[M+H]+のLCMS;計算値:494;実測値:494。
段階C
N−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンジル)−1−(2−アセチル−アミノ−チアゾール−4−イル)−3−オキソ−シクロペンタンカルバミド(段階B、実施例203)0.50g(1.0mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−イルアンモニウムクロライド(中間体2)0.27g(2.0mmol)、DIEA0.26g(2.0mmol)、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム0.84g(4.0mmol)およびモレキュラーシーブス(4Å)0.5gのCH2Cl2(20mL)中混合物を終夜撹拌し、飽和Na2CO3水溶液50mLで反応停止した。固体を濾過によって除去し、CH2Cl2で洗浄した。有機相を分離し、Na2SO4で脱水し、溶媒留去した。残留物を分取TLC(10%[NH4OH水溶液/MeOH1/9]/CH2Cl2)によって精製した。標題化合物(0.34g、58%)をシスおよびトランス異性体の混合物として得た。C25H28F6N4O3S[M+H]+のLCMS;計算値:579;実測値:579。
(実施例204)
実施例203段階C下に記載のものと同じ手順に従って、実施例203段階Bで製造した中間体およびシクロヘキシルアミンを原料として、この化合物をシスおよびトランス異性体の混合物として製造した。C26H30F6N4O2S[M+H]+のLCMS;計算値:577;実測値:577。
(実施例205)
実施例203段階C下に記載のものと同じ手順に従って、実施例203段階Bで製造した中間体およびシクロペンチルアミンを原料として、この化合物をシスおよびトランス異性体の混合物として製造した。C25H28F6N4O2S[M+H]+のLCMS;計算値:563;実測値:563。
(実施例206)
段階A
2−メチルチアゾール−4−イル酢酸5.0g(32mmol)、エタノール2.4g(50mmol)およびEDC7.3g(38mmol)のCH2Cl2(50mL)中混合物を室温で終夜撹拌した。混合物全体をシリカゲルカラムに乗せ、30%EtOAc/ヘキサンで溶離して、標題化合物を無色油状物として得た(4.5g、76%収率)。1H NMR(300MHz、CDCl3):1.24(t、3H)、2.66(s、3H)、3.75(s、2H)、4.15(q、4H)、6.98(s、1H)。
段階B
(2−メチル−チアゾール−4−イル)酢酸エチル(段階A、実施例206)4.5g(0.024mol)、シス−1,4−ジクロロ−2−ブテン(3.2mL、0.030mol)のDME(100mL)中混合物に室温で、固体NaH(オイル中60%品、2.5g、0.062mol)を複数回に分けて加えた。得られた混合物を2日間撹拌し、氷水300mLに投入し、エーテル500mLで抽出した。エーテル層を水で洗浄し(100mLで3回)、Na2SO4で脱水し、溶媒留去した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、10%EtOAc/ヘキサン)によって、標題生成物を油状物として得た(3.0g、52%)。1H NMR(400MHz、CDCl3):1.20(t、3H)、2.66(s、3H)、2.90(d、2H)、3.27(d、2H)、4.15(q、2H)、5.69(s、2H)、6.87(1、1H)。
段階C
1−(2−メチル−チアゾール−4−イル)−3−シクロペンテンカルボン酸エチル(実施例206段階B)2.4g(0.01mol)の無水エチルエーテル(30mL)溶液に−78℃で、BH3・DMSのTHF溶液(5.0mL、0.015mmol)を滴下した。冷却浴を外し、混合物を室温で3時間撹拌し、CH2Cl2100mLで希釈し、PCC8.5gを加えた。混合物を終夜撹拌した。混合物全体をシリカゲルカラムに乗せ、10%EtOAc/ヘキサンおよび次に30%EtOAc/ヘキサンで溶離した。一部の原料(1.2g、極性が低い方)を回収し、標題化合物(0.65g、極性が高い方)を油状物として得た。1H NMR(300MHz、CDCl3):1.21(t、3H)、2.34(m、2H)、2.58(m、1H)、2.66(s、3H)、2.82(d、1H)、3.05(d、2H)、4.19(q、4H)、6.95(s、1H)。
段階D
1−(2−メチル−チアゾール−4−イル)−3−オキソ−シクロペンタンカルボン酸エチル(段階C、実施例206)0.51g(2.0mmol)および水酸化リチウム・1水和物200mg(5mmol)のMeOH5mLおよび水1mL溶液中混合物を室温で終夜撹拌し、2N HCl水溶液で酸性とし、水50mLで希釈し、酢酸エチルで抽出した(50mLで2回)。合わせた有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、溶媒留去し、真空乾燥した。標題生成物0.12gを毛羽状固体として得た。1H NMR(300MHz、CDCl3):2.30(m、1H)、2.22(m、1H)、2.50(m、1H)、2.65(m、1H)、2.72(s、3H)、2.74(d、1H)、3.13(d、1H)、7.00(s、1H)。
段階E
1−(2−メチル−チアゾール−4−イル)−3−オキソ−シクロペンタンカルボン酸(実施例206段階D)0.12g(0.50mmol)、(3,5−ビス−トリフルオロメチル)ベンジルアミン塩酸塩0.2g(0.7mmol)およびEDC0.19g(1.0mmol)のCH2Cl2(5mL)中混合物を終夜撹拌した。反応混合物を分取TLCに乗せ、10%MeOH/CH2Cl2で展開した。標題化合物0.17gを黄色固体として得た。1H NMR(400MHz、CDCl3):2.18(m、1H)、2.40(m、1H)、2.60(m、2H)、2.70(s、3H)、2.77(d、1H)、3.25(d、1H)、4.58(m、2H)、6.97(s、1H)、7.60(s、2H)、7.75(s、1H)、7.87(広い、1H)。C19H16F6N2O2S[M+H]+のLCMS;計算値:451;実測値:451。
段階F
N−(3,5−ビス−トリフルオロメチル−ベンジル)−1−(2−メチル−チアゾール−4−イル)−3−オキソ−シクロペンタンカルバミド(実施例206段階E)0.17g(0.37mmol)、テトラヒドロ−4H−ピラン−4−イルアンモニウムクロライド0.27g(2.0mmol)、DIEA0.13g(1.0mmol)、水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム0.8g(4mmol)およびモレキュラーシーブス(4Å)0.5gのCH2Cl2(30mL)中混合物を終夜撹拌し、飽和Na2CO3水溶液30mLで反応停止した。固体を濾過によって除去し、CH2Cl2で洗浄した。有機相を分離し、Na2SO4で脱水しおよび溶媒留去した。残留物を分取TLC(10%[NH4OH水溶液/MeOH1/9]/CH2Cl2)によって精製した。標題化合物(0.11g、56%)をシスおよびトランス異性体の混合物として得た。分取TLC(10%MeOH/CH2Cl2)でのさらなる分離によって、2種類の成分を得た。
極性が低い方(トランス異性体);1H NMR(400MHz、CDCl3):1.30〜1.35(m、3H)、1.80(m、3H)、2.10(m、1H)、2.30(m、1H)、2.50(m、1H)、2.67(s、3H)、2.75(m、1H)、2.92(m、1H)、3.40(t、3H)、3.58(m、1H)、3.98(m、2H)、4.56(m、2H)、7.00(s、1H)、7.46(広い、1H)、7.54(s、2H)、7.73(s、1H)。C24H27F6N3O2S[M+H]+のLCMS;計算値:563;実測値:563。
極性が高い方(シス異性体);1H NMR(400MHz、CDCl3):1.50(m、2H)、1.65(m、1H)、1.80(m、2H)、2.10(m、1H)、2.20(m、1H)、2.50(d、2H)、2.60(m、1H)、2.69(s、3H)、2.82(m、1H)、3.38(t、2H)、3.50(m、1H)、3.98(m、2H)、4.58(m、2H)、6.99(s、1H)、7.57(s、2H)、7.76(s、1H)、7.84(広い、1H)。C24H27F6N3O2S[M+H]+のLCMS;計算値:563;実測値:563。
(実施例207)
実施例206下に記載のものと同じ手順に従って、2−チアゾール−4−イル酢酸を原料として、この化合物をシスおよびトランス異性体の混合物として製造した。C23H25F6N3O2S[M+H]+のLCMS;計算値:522;実測値:522。
(実施例208)
段階A
フェニルマグネシウムブロマイド(3Mエーテル溶液、680mL、2.05mol)のエチルエーテル(500mL)溶液を撹拌しながら、それにエキソ−エポキシノルボルナン(150g、1.36mol)のエチルエーテル(250mL)溶液をゆっくり加えた。最初発熱があった後、反応液を3時間加熱還流し、その後それを氷浴で冷却し、水(25mL)で反応停止した。得られた溶液をエチルエーテルで希釈し、3N HCl水溶液で2回洗浄した。合わせた水層をエチルエーテルで2回抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下(100mmHg、30℃)に濃縮して、粗橙赤色油状物230gを得た。その取得物について、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、40%エチルエーテル/ヘキサン)を行って、純粋な生成物67g(45%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):6.06(d、J=1.0Hz、2H)、3.76(s、1H)、2.75(d、J=2.0Hz、2H)、1.86(bs、2H)、1.71〜1.68(m、2H)。
段階B
オキサリルクロライド(83g、660mmol)のDCM(500mL)溶液を冷却しながら(−78℃)、それに温度を−50℃に維持しながらDMSO(78mL、1.1mol)のDCM(200mL)溶液を急速に加えた。その溶液に、段階Aからの生成物(67g、610mmol)のDCM(600mL)溶液を温度を−50℃に維持しながら急速に加えた。−78℃で15分後、その溶液をトリエチルアミン(310mL、2.1mol)で処理し、昇温させて室温とした。室温で1時間後、水で反応停止し、減圧下に濃縮した。粗残留物を3:1エチルエーテルおよび石油エーテル溶液に溶かし、1N HCl水溶液で3回、次にブラインで洗浄した。有機層をNa2SO4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。得られた残留物を速やかにクロマトグラフィー処理し(短いカラム−シリカゲル、15%エチルエーテル/ヘキサン)、減圧下に濃縮した。最終的な精製を蒸留によって行って(30mmHgで60℃〜70℃の分画を回収)、純粋な生成物18.5gを無色液体として得た(28%)。1H NMR(CDCl3、500MHz):6.53(bs、2H)、2.82(bs、2H)、1.97(d、J=7.0Hz、2H)、1.21(dd、J=4.5,6.5Hz、2H)。
段階C
段階Bからの生成物(17.5g、162mmol)をp−トルエンスルホン酸(4.9g、26mmol)およびエチレングリコール(13.1mL、243mmol)とベンゼン(200mL)中で混合し、加熱還流した。5時間後、溶液を放冷して室温とし、終夜撹拌し、その後それをエチルエーテルと飽和NaHCO3水溶液との間で分配した。有機相をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、10%エチルエーテル/ヘキサン)によって精製して、無色油状物19.0g(83%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):6.18(bs、2H)、3.92(t、J=6.0Hz、2H)、′3.85(t、J=6.0Hz、2H)、2.53(bs、2H)、1.92(d、J=7.5Hz、2H)、0.97(dd、J=3.5、10.5Hz、2H)。
段階D
段階Cからの生成物(2.0g、13mmol)のメタノール(30mL)およびDCM(24mL)混合液中溶液を冷却して−78℃とし、溶液への青色着色が認められるまでオゾンガス(7.5psi、2L/分)で処理した。この時点で、反応液を窒素ガスでパージして、過剰のオゾンを除去し、水素化ホウ素ナトリウム(600mg、16mmol)を反応液に加えた。反応液を氷浴で昇温させて0℃としてから、アセトンを加えて過剰の還元剤を分解した。得られた溶液を減圧下に濃縮し、生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、EAを溶離液とする)によって精製して、無色油状物1.9gを得た。それを−20℃で冷却していると無色固体となった(78%)。1H NMR(CDCl3、500MHz):4.02(m、4H)、3.67(m、4H)、2.22(t、J=6.0Hz、2H)、1.83(m、2H)、1.63(m、2H)。
段階E
段階Dからの生成物(1.26g、6.71mmol)のTHF(21mL)溶液を冷却し(−15℃)、それにn−ブチルリチウム(2.5Mヘキサン溶液、2.8mL、7.0mmol)を加えた。反応液を−15℃で30分間撹拌した後、トシルクロライド(1.28g、6.71mmol)のTHF(10mL)溶液を滴下し、反応液を昇温させて室温とし、さらに30分間撹拌してから減圧下に濃縮した。モノトシレート生成物を、中圧液体クロマトグラフィー(シリカゲル、40%から100%EA/ヘキサン)によって少量の原料およびジトシル化生成物から分離して、無色油状物900mg(39%)を得た。それを次の段階に直接用いた。
段階F
段階Eからの生成物(707mg、2.07mmol)を水素化ナトリウム(鉱油中60%分散品、250mg)とTHF中で混合し、室温で撹拌した。2時間後、塩化水素(2Nエチルエーテル溶液、4mL)で反応停止し、得られた沈殿を濾去した。濾液を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、20%エチルエーテル/ヘキサン)によって精製して、生成物320mg(91%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):3.97(m、4H)、3.93(d、J=10.5Hz、2H)、3.57(dd、J=2.5、11.0Hz、2H)、1.84〜1.81(m、2H)、1.75(m、4H)。
段階G
段階Fからの生成物(250mg、1.47mmol)をTHF(4mL)および5%HCl水溶液(2mL)の混合物に溶かし、室温で撹拌した。18時間後、反応液をエチルエーテルで希釈し、ブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、30%エチルエーテル/ヘキサン)によって精製して、揮発性液体51mg(28%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):3.99(dd、J=2.5、11.0Hz、2H)、3.87(d、J=11Hz、2H)、2.28(bs、2H)、2.03(m、2H)、1.99(m、2H)。
段階H
中間体16(30mg、0.07mmol)を、段階Gからの生成物(9mg、0.07mmol)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(25μL、0.15mmol)、4Å粉末モレキュラーシーブス(50mg)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(75mg、0.35mmol)とDCM5mL中で混合した。反応混合物を室温で6日間撹拌し、セライトで濾過し、減圧下に濃縮した。生成物を分取TLC(シリカゲル、0.3%NH4OH/3.7%MeOH/97%DCM)によって精製し、塩化水素(2Nエチルエーテル溶液)を加えることで塩酸塩に変換して、白色固体9mg(25%)を得た。C25H32F6N2O2のESI−MS;計算値:506;実測値:507(M+H)。
(実施例209)
段階A
1,2,4−トリアゾール(280mg、4.0mmol)のTHF(5mL)およびDMF(5mL)溶液を撹拌しながら、ぞれに中間体19(860mg、4.8mmol)を加えた。K2CO3(690mg、5.0mmol)を溶液に加え、反応液を室温で18時間撹拌し、その時点でそれを濾過し、濃縮して乾固させた。生成物を中圧液体クロマトグラフィー(シリカゲル、10%から100%EA/ヘキサン)によって精製して、単一の異性体430mg(54%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz)8.26(s、1H)、7.98(s、1H)、5.18(dd、J=6.5、17.5Hz、1H)、4.57(m、1H)、4.37(m、1H)、4.05(t、J=10.5Hz、1H)、3.86(m、1H)、2.84(m、1H)、2.69(m、1H)。
段階B
段階Aからの生成物(24mg、0.15mmol)を、中間体16(52mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(17μL、0.12mmol)のDCM(5mL)溶液に加えた。室温で5分後、その溶液に4Åモレキュラーシーブス(100mg)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(100mg)を少量ずつ加えた。室温で72時間後、反応液を追加量の段階Aからの生成物(24mg、0.15mmol)で処理し、さらに72時間撹拌した。反応液をセライトで濾過し、DCMで洗浄し、減圧下に濃縮した。生成物を分取TLC(シリカゲル、1000μm、0.5%NH4OH/4.5%MeOH/95%DCM)によって精製し、2N HCl/エチルエーテルを加えることで塩酸塩に変換して、白色固体22mg(30%)を得た。C25H31F6N5O2のESI−MS;計算値:547;実測値:548(M+H)。
(実施例210)
段階A
テトラゾール(280mg、4.0mmol)のTHF(5mL)およびDMF(5mL)溶液を撹拌しながら、それに中間体19(860mg、4.8mmol)を加えた。K2CO3(690mg、5.0mmol)を溶液に加え、反応液を室温で18時間撹拌し、その時点でそれを濾過し、濃縮して乾固させた。生成物を中圧液体クロマトグラフィー(シリカゲル、30%から100%EA/ヘキサン)によって精製して、単一の異性体260mg(38%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz)8.85(s、1H)、5.51(dd、J=6.5、17.5Hz、1H)、4.75(m、1H)、4.45(m、1H)、4.00(t、J=9.5Hz、1H)、3.86(m、1H)、2.93(m、1H)、2.75(m、1H)。
段階B
中間体16(52mg、0.12mmol)およびトリエチルアミン(17μL、0.12mmol)のDCM(5mL)溶液に、段階Aからの生成物(25mg、0.15mmol)を加えた。室温で5分後、その溶液に4Åモレキュラーシーブス(100mg)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(100mg)を少量ずつ加えた。室温で72時間後、反応液を追加量の段階Aからの生成物(24mg、0.15mmol)で処理し、さらに72時間撹拌した。反応液をセライトで濾過し、DCMで洗浄し、減圧下に濃縮した。生成物を分取TLC(シリカゲル、1000μm、0.5%NH4OH/4.5%メタノール/95%DCM)によって精製し、2N HCl/エチルエーテルを加えることで塩酸塩に変換して、白色固体1.8mgを得た(2%)。C24H30F6N6O2のESI−MS;計算値:548;実測値:549(M+H)。
(実施例211)
段階A
市販の(3−メチレンシクロペンタン)カルボン酸メチル(3.90g、27.8mmol)のTHF(80mL)溶液を冷却したもの(−78℃)に、10分間かけて1.5M LDAのシクロヘキサン溶液(22.3mL、33mmol)を滴下した。反応混合物をさらに35分間撹拌し、4−ブロモクロトノニトリル(1:2トランス/シス、Zindel, J.; de Meijere,A. Synthesis (1994), 190-194に従って製造)(4.26g、29.2mmol)のTHF(5mL)の溶液を10分間かけて滴下した。反応混合物を−78℃で1.5時間撹拌し、10%クエン酸水溶液に投入した。その混合物をエーテル(300mL)で2回抽出し、エーテル層を合わせ、それらを次に飽和NaHCO3溶液、次にブラインで洗浄した。エーテル層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。MPLC(シリカ、40%エーテル/ヘキサン)による精製によって、2つの生成物混合物(6:1比)を得た。それはそれぞれ、トランス−シクロプロピル立体化学を有する4つの異性体(3.07g)およびシス−シクロプロピル立体化学を有する4つの異性体(504mg)に相当するものであった。
段階B
上記段階Aに記載の方法に従って製造したオレフィン(上側スポット、トランス−シクロプロピル、3.07g、15.0mmol)のDCM(50mL)溶液を冷却し(−78℃)、それに反応混合物が青色になるまでオゾンガスを吹き込んだ。次に、溶液が再度無色になるまで、窒素ガスをその溶液に吹き込んだ。トリフェニルホスフィン(4.33g、16.5mmol)を加え、反応混合物を昇温させて室温とし、3時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、フラッシュクロマトグラフィー(シリカ、DCM、次に1%メタノール/DCM、次に3%メタノール/DCMによって溶離)によって精製して、生成物1.31gを4つのジアステレオマーの混合物(トランスシクロプロピル)として得た。シス−シクロプロピル立体化学を有する段階Aで製造したオレフィン(下側スポット)を、直前に記載のものと同じ方法で、それの相当するケトンに変換した。
段階C
上記段階Bからのトランス−シクロプロピルケトン(790mg、3.8mmol)を1:1 THF/メタノール(16mL)に溶かし、LiOH・H2O(800mg、19mmol)の水(8mL)溶液で処理した。得られた反応混合物を室温で1時間撹拌し、3N HCl溶液で中和し、濃縮して有機溶媒を除去した。得られた水系生成物混合物をクロロホルムで3回抽出し、有機層を合わせ、無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、カルボン酸生成物604mg(82%)を得た。
段階D
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(1.1g、5.9mmol)のDCM(30mL)溶液を撹拌しながら、それに上記段階Cからのトランス−シクロプロピルケト酸(570mg、2.9mmol)を加えた。それに、3,5−ビストリフルオロベンジルアミン塩酸塩(1.2g、4.4mmol)、トリエチルアミン(440mg、4.4mmol)およびN,N−ジメチルアミノピリジン(5mg)を加えた。反応液を室温で18時間撹拌してから、DCMで希釈し、1N HClで3回、水で1回、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で3回、ブラインで1回洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。生成物を中圧液体クロマトグラフィー(シリカゲル、70%EA/ヘキサン)によって精製して、無色油状物229mgを得た。C19H16F6N2O2のESI−MS;計算値:418;実測値:419(M+H)。
段階E
上記段階Dからのトランス−シクロプロピルケト−アミド(200mg、0.47mmol)を、4−アミノ−4H−テトラヒドロピラン(78mg、0.57mmol)、トリエチルアミン(57mg、0.56mmol)、4Å粉末モレキュラーシーブス(100mg)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(400mg、1.9mmol)とDCM5mL中で混合した。反応混合物を室温で3日間撹拌し、セライトで濾過し、DCMで希釈し、飽和NaHCO3溶液およびブラインで洗浄した。有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。生成物を逆相HPLC(C18、20%から100%MeCN/H2O)によって精製して、8種類の異性体の混合物119mgを得た。この生成物の分取TLC(0.5%NH4OH/4.5%MeOH/95%DCM)によって、4つの異性体の2つの分離された混合物を得た。上側スポットであるシス−ラセミ体シクロペンチル/トランス−シクロプロピル40mgを回収し、C24H27F6N3O2のESI−MSは計算値:503;実測値:504(M+H)であった。下側スポットであるトランス−ラセミ体シクロペンチル/トランス−シクロプロピル5.6mgを回収し、C24H27F6N3O2のESI−MSは計算値:503;実測値:504(M+H)であった。
(実施例212)
標準的な手順(実施例2)に従って実施例211(34mg、0.068mmol)のN−メチル化を行って、生成物21mg(61%)を得た。C25H29F6N3O2のESI−MS;計算値:517;実測値:517(M+H)。
(実施例213)
段階A
中間体37(210mg、1.7mmol)をTHF(10mL)に溶かし、冷却して−78℃とした。1.0M LS−セレクトリド(Selectride)のTHF(3.4mL、3.4mmol)溶液を滴下し、溶液を4時間かけて昇温させて室温とし、その時点でそれを室温で12時間放置してから、減圧下に濃縮した。得られた油状物をDCMに溶かし、1N HCl水溶液、次にブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカ、45%石油エーテル/エチルエーテル)によって精製して、無色油状物144mg(66%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):4.35(bs、2H)、4.12(t、J=4.5Hz、1H)、2.24〜2.13(m、2H)、2.12〜2.08(m、2H)、1.98〜1.90(m、2H)、1.63(d、J=11.5Hz、2H)。
段階B
段階Aからの生成物(120mg、0.95mmol)、トリエチルアミン(144μL、1.04mmol)およびDMAP(結晶2〜3個)のDCM(10mL)溶液を冷却しながら(0℃)、それにメタンスルホニルクロライド(80μL、1.0mmol)を滴下した。溶液を0℃で2.5時間撹拌してから、追加のメタンスルホニルクロライド(80μL、1.0mmol)を加えた。溶液を昇温させて室温とし、16時間撹拌した。反応液を飽和重炭酸ナトリウム溶液で洗浄し、ブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、黄色油状物205mg(99%+)を得た。生成物をそれ以上精製せずに次の段階で用いた。
段階C
段階Bからの生成物(112mg、0.546mmol)のDMSO(2mL)溶液に、アジ化ナトリウム(177mg、2.73mmol)を加えた。溶液を50℃で18時間加熱し、DCMで希釈し、水で2回で洗浄し、ブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、黄色油状物80mg(96%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):4.48(bs、2H)、3.66〜3.60(m、1H)、2.64(bs、2H)、2.04〜1.98(m、2H)、1.85〜1.77(m、2H)、1.75〜1.65(m、2H)。
段階D
段階Cからの生成物(80mg、0.54mmol)のメタノール(2mL)溶液に、20%Pd(OH)2(重量基準)/C(16mg)を加えた。溶液を5.5時間にわたり水素風船下に置いた。溶液をセライトで濾過し、濃縮して、黄色油状物44mg(65%)を得た。
段階E
段階Dからの生成物(44mg、0.35mmol)を中間体8(100mg、0.25mmol)、4Å粉末モレキュラーシーブス(約200mg)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(212mg、1.00mmol)とDCM(5mL)中で混合した。得られた混合物を室温で5日間撹拌した。反応混合物をセライトで濾過し、濃縮した。生成物を分取TLC(シリカ、7%[NH3/MeOH]/DCM)によって精製して、上側および下側スポットを得た。下側スポットを、HCl/ジオキサン溶液を加えることでHCl塩に変換して、白色固体31.2mg(25%)を得た。上側スポットをさらに、分取TLC(シリカ、7%[NH3/MeOH]/DCM)によって精製し、HCl/ジオキサン溶液を加えることでHCl塩に変換して、白色固体28.6mg(20%)を得た。
上側スポット、シスラセミ体:C25H32F6N2O2のESI−MS;計算値:506;実測値:507(M+H)。
下側スポット、トランスラセミ体:C25H32F6N2O2のESI−MS;計算値:506;実測値:507(M+H)。
(実施例214)
中間体37(43mg、0.35mmol)を、中間体16(100mg、0.23mmol)、トリエチルアミン(32μL、0.23mmol)、4Å粉末モレキュラーシーブス(50mg)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(200mg、0.92mmol)とDCM 10mL中で混合した。反応混合物を室温で3日間撹拌し、セライトで濾過し、DCMで希釈し、飽和NaHCO3溶液およびブラインで洗浄した。有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。生成物を分取TLC(0.7%NH4OH/6.3%MeOH/93%DCM)によって精製し、2N HCl/エチルを加えることで塩酸塩に変換して、白色固体47mgを未知のエンド/エキソ混合物として得た。C25H32F6N2O2のESI−MS;計算値:506;実測値:507(M+H)。
(実施例215)
段階A
LDA(1.5Mシクロヘキサン溶液、16mL、24mmol)のTHF(80mL)溶液を冷却し(−78℃)、それにテトラヒドロ−4H−ピラン−4−オン(2g、20mmol)およびHMPA(3.6mL、21mmol)のTHF(20mL)溶液を加えた。−78℃で1時間後、溶液をベンジルブロマイド(4.7mL、40mmol)で処理し、昇温させて室温とし、それを終夜撹拌した。反応液を氷に注ぎ、ジエチルエーテルで3回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、30%エーテル/ヘキサン)によって精製して、所望のモノアルキル化生成物800mgおよび非所望のジアルキル化生成物1.16gを得た。1H NMR(所望のモノアルキル化生成物):(CDCl3、500MHz)7.35〜7.15(m、5H)、4.21(m、1H)、4.06(dd、J=5.5、11.5Hz、1H)、3.81(t、J=10Hz)、3.22(dd、J=5.0、15.5Hz、1H)、2.85(m、1H)、2.63(m、1H)、2.50(m、2H)。
段階B
段階Aからの生成物(88mg、0.46mmol)を、中間体16(100mg、0.23mmol)、トリエチルアミン(32μL、0.23mmol)、4Å粉末モレキュラーシーブス(60mg)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(240mg、1.1mmol)とDCM 10mL中で混合した。反応混合物を室温で3日間撹拌し、セライトで濾過し、DCMで希釈し、飽和NaHCO3溶液およびブラインで洗浄した。有機層を無水MgSO4で脱水し、濾過し、濃縮した。生成物を分取TLC(0.7%NH4OH/6.3%MeOH/93%DCM)で精製し、2N HCl/エチルエーテルを加えることで塩酸塩に変換して、白色固体6mgを4つの異性体の混合物として得た。C30H36F6N2O2のESI−MS;計算値:570;実測値:571(M+H)。
(実施例216)
3%エタノール/ヘキサンを溶離液とするキラルセルODカラムを用いて、実施例128を4つの単一のジアステレオマーに分割した。
241A:第1のピーク:C24H32F6N2O2のESI−MS;計算値:494;実測値:495(M+H)。
241B:第2のピーク:C24H32F6N2O2のESI−MS;計算値:494;実測値:495(M+H)。
241C:第3のピーク:C24H32F6N2O2のESI−MS;計算値:494;実測値:495(M+H)。
241D:第4のピーク:C24H32F6N2O2のESI−MS;計算値:494;実測値:495(M+H)。
(実施例217)
20%イソプロパノール/ヘキサンを溶離液とするキラルセルODカラムを用いて、実施例154からの上側スポットを3つの単一ジアステレオマーに分割した。
242A:C26H34F6N2O2のESI−MS;計算値:520;実測値:521(M+H)。
242B:C26H34F6N2O2のESI−MS;計算値:520;実測値:521(M+H)。
242C:C26H34F6N2O2のESI−MS;計算値:520;実測値:521(M+H)。
(実施例218)
実施例242CのN−メチル化(5.0mg、0.01mmol)を標準的な手順によって行って(実施例2参照)、生成物1.4mg(28%)を得た。C27H36F6N2O2のESI−MS;計算値:534;実測値:535(M+H)。
(実施例219)
段階A
3−ブロモ−5−トリフルオロメチルベンゾニトリル(9.9g、41mmol)、シアン化亜鉛(9.7g、82mmol)およびPd(PPh3)4(2.4g、2mmol)の脱水N,N−ジメチルホルムアミド(120mL)中混合物を脱気し、90℃で6時間加熱した。冷却した反応混合物を水(600mL)に投入し、酢酸エチルで抽出した(150mLで3回)。合わせた酢酸エチル層を水(200mLで3回)、飽和NaCl(100mL)で洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、溶媒留去した。残留物を20%酢酸エチル/ヘキサンを溶離液とするシリカでのカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望の生成物を得た(6.31g、84%)。1H NMR;500MHz(CDCl3):4.21(2H、s)、7.05(1H、s)、7.09(1H、s)、7.23(1H、s)。
段階B
段階Aからの生成物(4.75g、25.5mmol)のエタノール(50mL)および水酸化アンモニウム(10mL)混合液中溶液を、ラネーニッケル(0.5g)にて40psiで18時間にわたりパールの装置で水素化した。触媒をセライトでの濾過によって除去し、濾液を溶媒留去して乾固させた。得られた残留物をDCMに溶かし、MgSO4で脱水し、濾過し、ジ−tert−ブチルジカーボネート(6.12g、28.0mmol)で処理した。反応液を室温で3時間撹拌してから、N,N−ジメチルエチレンジアミンを加えた。30分後、反応液を1Mクエン酸水溶液、次に飽和NaHCO3水溶液およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、生成物4.5g(62%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):6.85(s、1H)、6.75(s、1H)、6.70(s、1H)、5.10(bs、1H)、4.20(bs、2H)、3.85(bs、2H)、1.60〜1.20(m、9H)。
段階C
段階Bからの生成物(3.5g、12mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミドアジン(3.5g)のトルエン(100mL)中混合物に、p−トルエンスルホン酸を加え、得られた混合物を加熱還流した。18時間還流した後、反応液を冷却し、飽和NaHCO3水溶液で洗浄し、K2CO3で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。残留物をバイオテージ(Biotage)フラッシュ40(シリカゲル、0.5%NH4OH/4.5%メタノール/DCM)を用いて精製して、生成物(51%)2.1gを得た。C15H17F3N4O2のESI−MS;計算値:342.1;実測値:343.1(M+H)。
段階D
段階Cからの生成物(2.1g、6.1mmol)のDCM(20mL)溶液に、トリフルオロ酢酸(5mL)を加え、混合物を室温で撹拌した。2時間後、反応液を減圧下に濃縮し、残留物を飽和NaHCO3水溶液でアルカリ性とし、DCMで3回洗浄した。水層を留去して乾固させ、得られた残留物をメタノールで磨砕した。メタノール磨砕液を減圧下に溶媒留去し、粗生成物を逆相HPLC(C18、20%から100%MeCN/H2O)によって精製した。得られたTFA塩をダウエックス(Dowex)50W×8樹脂に乗せ、水で洗浄し、10%NH4OH水溶液で溶離して、黄色油状物700mg(47%)を得た。1H NMR(CDCl3、500MHz):9.22(s、2H)、8.60(bs、2H)、8.20(s、1H)、8.19(s、1H)、7.97(s、1H)、4.20(s、2H)。
段階E
中間体17(700mg、2.6mmol)をDCM(10mL)に溶かし、オキサリルクロライド(230μL、5.2mmol)およびDMF 1滴で処理した。室温で2時間後、反応液を濃縮して乾固させ、高真空下に1.5乾燥させた。この酸塩化物160mg(0.56mmol)をDCM(5mL)に溶かし、段階Dからの生成物(70mg、0.29mmol)のトリエチルアミン(2mL)溶液を撹拌したものに滴下した。15分後、追加の酸塩化物100mgを反応液に加え、撹拌を室温で続けた。1時間後、反応液を減圧下に濃縮し、スピードSCXカラムに通し、メタノールで洗浄し、2M NH3のメタノール溶液で溶離した。その粗生成物をさらに2回、逆相HPLC(C18、25%から100%MeCN/H2O)によって精製し、塩化水素(2Nエチルエーテル溶液)を加えることで塩酸塩に変換して、白色固体(9%)13mgを得た。C25H34F3N5O2のESI−MS;計算値:493;実測値:494(M+H)。
(実施例220)
段階A
中間体7の段階Aで製造したヨード−ニトリル(220mg、0.74mmol)のトルエン(2.5mL)溶液を、アジ化ナトリウム(160mg、2.5mmol)およびトリエチルアミン塩酸塩(350mg、2.5mmol)で処理し、加熱して100℃とした。18時間後、反応液を冷却して室温とし、H2Oで2回抽出した。水層を濃HCl水溶液で酸性とし、得られた沈殿を濾過し、水で洗浄し、高真空下に乾燥させて、白色固体250mg(99%)を得た。C8H4F3IN4のESI−MS;計算値:340;実測値:341。
段階B
段階Aからの生成物(230mg、0.68mmol)を、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(47mg、0.041mmol)およびシアン化亜鉛(110mg、0.95mmol)とDMF(脱酸素化したもの)中で混合し、80°で加熱した。18時間後、追加のシアン化亜鉛50mgを加え、反応液を80℃でさらに3時間撹拌してから、冷却して室温とし、2N NH4OH水溶液で2回抽出した。合わせた水層を濃HCl水溶液で酸性とし、エチルエーテルで4回抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。生成物を中圧液体クロマトグラフィー(シリカゲル、50%から100%EA/ヘキサン)によって精製して、油状物100mg(62%)を得た。C9H4F3N5のESI−MS;計算値:239;実測値:240。
段階C
段階Bからの生成物(90mg、0.38mmol)をTHF(3mL)に溶かし、ボラン(1.0M THF溶液、3.8mL、3.8mmol)で処理した。室温で18時間後、1%塩化水素のメタノール溶液(10mL)で反応停止し、加熱して50℃とした。18時間後、反応液を減圧下に濃縮し、残留物を再度1%塩化水素のメタノール溶液(10mL)に溶かした。4時間後、溶液を減圧下に濃縮して生成物120mgを得た。それを次の段階に直接用いた。C9H8F3N5のESI−MS;計算値:243;実測値:244(M+H)。
段階D
中間体17(700mg、2.6mmol)をDCM(10mL)に溶かし、オキサリルクロライド(230μL、5.2mmol)およびDMF 1滴で処理した。室温で2時間後、反応液を濃縮して乾固させ、高真空下に1.5乾燥させた。この酸塩化物20mg(0.07mmol)をDCM(1mL)に溶かし、段階Cからの生成物(10mg、0.04mmol)のトリエチルアミン(1mL)溶液を撹拌したものに滴下した。18時間後、反応液を減圧下に濃縮し、スピードSCXカラムに通し、メタノールで洗浄し、2M NH3のメタノール溶液で溶離した。その粗生成物をさらに、逆相HPLC(C18、25%から100%MeCN/H2O)によって精製し、塩化水素(2Nエチルエーテル溶液)を加えることで塩酸塩に変換して、白色固体10mg(50%)を得た。C24H33F3N6O2のESI−MS;計算値:494;実測値:495(M+H)。
(実施例221)
段階A
中間体7段階Aで製造したヨード−ニトリル(500mg、1.7mmol)のDMSO(2mL)溶液を冷却しながら(0℃)、それにK2CO3・1.5H2O(33mg、0.20mmol)およびH2O2(30%水溶液、340μL、3.1mmol)の水(4mL)溶液を加え、得られた溶液を昇温させて室温とした。18時間後、追加量のK2CO3(280mg、1.7mmol)およびH2O2(610μL、5.4mmol)の両方を加え、反応液を室温でさらに30分間撹拌した。反応液を水(10mL)で希釈し、EAで抽出した。有機層を水で2回、次にブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、生成物450mg(85%)を得た。
段階B
段階Aからの生成物(410mg、1.3mmol)をN,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(10mL)に溶かし、120℃で4時間加熱してから、N,N−ジメチルホルムアミドジメチルアセタールを減圧下に留去した。得られた残留物をヒドラジン水和物(76μL、1.6mmol)の氷酢酸(10mL)溶液で処理し、加熱して90℃とした。1時間後、反応液を減圧下に濃縮して、生成物442mg(99%)を得た。C9H5F3IN3のESI−MS;計算値:339;実測値:340(M+H)。
段階C
段階Bからの生成物(440mg、1.3mmol)を、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(90mg、0.078mmol)およびシアン化亜鉛(300mg、2.6mmol)とDMF(脱酸素したもの)中で混合し、加熱還流した。110時間後、反応液を冷却して室温とし、エチルエーテルと2N NH4OH水溶液との間で分配した。水層をエーテルで2回抽出し、合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮して、生成物350mgを得た。それを次の段階に直接用いた。C10H5F3N4のESI−MS;計算値:238;実測値:239(M+H)。
段階D
段階Cからの生成物(350mg、1.5mmol)をTHF(10mL)に溶かし、ボラン(1.0M THF溶液、7.4mL、7.4mmol)で処理した。室温で2時間後、反応液を1%塩化水素のメタノール溶液(20mL)で反応停止し、加熱して50℃とした。18時間後、反応液を減圧下に濃縮し、残留物を再度1%塩化水素のメタノール溶液(20mL)に溶かした。2時間後、溶液を減圧下に濃縮して、白色塩410mg(98%)を得た。C10H9F3N4のESI−MS;計算値:242;実測値:243(M+H)。
段階E
中間体17(700mg、2.6mmol)をDCM(10mL)に溶かし、オキサリルクロライド(230μL、5.2mmol)およびDMF 1滴で処理した。室温で2時間後、反応液を濃縮して乾固させ、高真空下に1.5乾燥させた。この酸塩化物90mg(0.31mmol)をDCM(2mL)に溶かし、段階Dからの生成物(45mg、0.19mmol)のトリエチルアミン(2mL)溶液を撹拌したものに滴下した。3.5時間後、反応液を減圧下に濃縮し、スピードSCXカラムに通し、メタノールで洗浄し、2M NH3のメタノール溶液で溶離した。その粗生成物をさらに、逆相HPLC(C18、25%から100%MeCN/H2O)によって精製し、塩化水素(2Nエチルエーテル溶液)を加えることで塩酸塩に変換して、白色固体3.7mg(4%)を得た。C25H34F3N5O2のESI−MS;計算値:493;実測値:494(M+H)。
(実施例222)
中間体8(79mg、0.20mmol)、シクロヘキシルアミン(46μL、0.40mmol)、モレキュラーシーブス(4Å、90mg)、DIEA(70μL、0.40mmol)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(127mg、0.60mmol)のDCE(5mL)中混合物を24時間撹拌した。反応混合物をDCMによって希釈し、濾過し、飽和NaHCO3水溶液、水およびブラインで洗浄した。DCM層をNa2SO4で脱水し、濾過し、濃縮した。残留物を分取TLC(1000ミクロン)(100%EtOAcによって展開)によって精製して、最終標題化合物を遊離塩基として得た。4N HCl/ジオキサンで処理することで、それのHCl塩(56.2mg)を形成した。C24H32F6N2OのESI−MS;計算値:478.24;実測値:479(M+H)。
(実施例223)
実施例222に詳細に記載の方法に従って、中間体8およびトランス−4−アミノシクロヘキサノールを原料として実施例223を製造した。C24H32F6N2O2のLC−MS;計算値:494.24;実測値:495(M+H)。
(実施例224)
実施例222に詳細に記載の方法に従って、中間体8およびトランス−2−アミノシクロヘキサノールを原料として実施例224を製造した。C24H32F6N2O2のLC−MS;計算値:494.24;実測値:495(M+H)。
(実施例226)
段階A
中間体1(22g、130mmol)のベンゼン(140mL)溶液に、塩化チオニル(21mL、290mmol)を加えた。反応混合物を40℃で4.5時間撹拌し、溶媒および揮発分を留去した。減圧下に蒸留することで、中間体クロライド(実施例226段階A)(7.186g、30%)(沸点:105〜107℃/3mmHg)を得た。1H−NMR(500MHz、CDCl3):2.82(d、1H)、2.50〜2.56(m、1H)、2.3〜2.42(m、4H)、2.07〜2.15(m、1H)、1.00〜1.04(m、6H)。
段階B
DCE/オルトギ酸トリメチルの混合物(1:1、200mL)を用いて、4−(4−ホルミル−3−メトキシ−フェノキシ)ブチリルAM樹脂(01−64−0209、NovaBiochem、0.55mmol/g、13g)を2.45時間膨潤させた。濾過後、樹脂をDCE/オルトギ酸トリメチル(1:1、180mL)に懸濁させ、3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジルアミン(22g、89mmol)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(22.7g、107mmol)を懸濁液に加えた。最初の6時間は定期的に圧抜きをしながら、懸濁液を48時間回転した。樹脂を濾去し、MeOH(3回)、DCM(3回)、DMF(3回)洗浄し、再度MeOH(3回)、DCM(3回)、DMF(3回)で洗浄した。それを減圧下に乾燥させ、次の段階で用いた(実施例226段階B)。
段階C
前段階からの中間体(10.5g、5.25mmol)のDCM(100mL)懸濁液に、実施例226段階Aからの中間体(4.95g、26.3mmol)およびDIEA(4.57mL、26.3mmol)を窒素下に加えた。反応液を48時間回転させた。樹脂を濾過し、DCMによって洗浄し(12回)、減圧下に乾燥させ、得られたまま次の段階で用いた。
段階D
実施例226段階Cからの中間体(100mg、0.05mmol)を5%オルトギ酸トリメチル/DCE中で30分間膨潤させ、溶媒を抜き取った。5%オルトギ酸トリメチル/DCE(1.5mL)、2,3−ジメチル−シクロヘキシルアミンアミン(0.25mmol)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(110mg、0.50mmol)を加えた後、懸濁液を48時間回転させ、15分ごとに3時間にわたって圧抜きを行った。樹脂を濾過し、MeOH(2回)、DCM(5回)、DMF(5回)によって洗浄し、再度MeOH(2回)、DMF(5回)およびDCM(5回)によって洗浄した。樹脂を減圧下に乾燥させ、25%TFA/DCM(2mL)と混合し、1時間回転させ、濾過し、DCMで2回洗浄した。濾液を溶媒留去し、最終化合物をTFA塩として得た(7.8mg)。C26H36F6N2OのLC−MS;計算値:506.27;実測値:507(M+H)。
(実施例227)
実施例226−段階Dに詳細に記載の方法に従って、実施例226段階Cで製造した中間体および2−メチルシクロヘキシルアミンを原料として実施例227を製造した。C25H34F6N2OのLC−MS;計算値:492.26;実測値:493(M+H)。
(実施例228)
実施例181に記載の2級アミン(60mg、0.11mmol)のDCM(4mL)溶液に、ホルマリン(37%水溶液、96mg、1.1mmol)、モレキュラーシーブス(4Å、500mg)および水素化ホウ素トリアセトキシナトリウム(120mg、0.56mmol)を加えた。反応混合物を48時間撹拌し、それを濾過し、DCMおよびMeOHで洗浄した。飽和NaHCO3水溶液を加え、混合物を60℃で1.5時間加熱し、溶媒留去して揮発分を除去した。得られた混合物を水(10mL)で希釈し、DCMで抽出した(4回)。有機部分を分離し、水、ブラインで洗浄し、Na2SO4で脱水し、濾過し、濃縮した。残留物を、分取TLC(1000ミクロン)(5%[NH4OH水溶液/MeOH(1/9)]/DCMによって展開)によって精製して、最終化合物を遊離塩基として得た。4N HCl/ジオキサンで処理することによって、それのHCl塩(47mg)を得た。C27H36F6N2O3のLC−MS;計算値:550.26;実測値:551(M+H)。
(実施例229)
実施例181に詳細に記載の方法に従って、実施例181段階Cで製造した中間体および3−フルオロ−5−トリフルオロメチルベンジルアミンを原料として実施例229を製造した。C25H34F4N2O3のLC−MS;計算値:486.25;実測値:487(M+H)。
(実施例230)
実施例181に詳細に記載の方法に従って、実施例229を原料として実施例230を製造した。C26H36F4N2O3のLC−MS;計算値:500.27;実測値:501(M+H)。
(実施例231)
段階Aでクロルギ酸ベンジルに代えてメタンスルホニルクロライドを用いた以外は、実施例169に詳細に記載の方法に従って実施例231を製造した。C21H27F6N3O4[M+H]+のLC−MS;計算値:532.16;実測値:532.30。
(実施例232)
段階Aでクロルギ酸ベンジルに代えて無水酢酸を用いた以外は、実施例169に詳細に記載の方法に従って実施例232を製造した。C22H27F6N2O3[M+H]+のLC−MS;計算値:496.20;実測値:496.20。
(実施例233)
段階A
中間体7の塩酸塩(600mg、1.8mmol)およびトリエチルアミン(370μL、1.8mmol)のDCM(15mL)溶液を冷却し(0℃)、それにジ−tert−ブチルジカーボネート(470mg、2.2mmol)を加えた。反応液を昇温させて室温とした。4.5時間後、反応液をDCMで希釈し、飽和NaHCO3水溶液およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、濃縮して、生成物700mg(93%)を得た。C13H15F3INO2のESI−MS;計算値:401;実測値:346(M−tert−ブチル)、402(M+H)。
段階B
段階Aからの生成物(840mg、2.1mmol)を、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(150mg、0.13mmol)およびシアン化亜鉛(170mg、1.5mmol)とDMF(脱酸素したもの)中で混合し、加熱して80℃とした。4時間後、反応液を冷却して室温とし、EAと2N NH4OH水溶液との間で分配した。有機層を2N NH4OH水溶液で2回、次にブラインで洗浄し、MgSO4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。生成物を中圧液体クロマトグラフィー(シリカゲル、0%から50%EA/ヘキサン)によって精製して、生成物500mg(80%)を得た。C14H15F3N2O2のESI−MS;計算値:300;実測値:245(M−tert−ブチル)。
段階C
段階Bからの生成物(500mg、1.7mmol)を塩化水素(4Nジオキサン溶液、15mL)で処理し、室温で撹拌した。2時間後、反応液を減圧下に濃縮して、白色固体360mg(90%)を得た。C9H7F3N2のESI−MS;計算値:200;実測値:201(M+H)。
段階D
中間体17(230mg、0.84mmol)を、段階Cからの生成物(300mg、1.3mmol)、PyBrop(390mg、0.84mmol)、DMAP(61mg、0.5mmol)およびトリエチルアミン(180μL、1.2mmol)とDCM(50mL)中で混合した。室温で72時間後、反応液をDCMで希釈し、飽和NaHCO3水溶液およびブラインで洗浄した。有機層をMgSO4で脱水し、濾過し、減圧下に濃縮した。生成物を逆相HPLC(C18、20%から100%MeCN/H2O)によって精製し、2N HCl/エチルエーテルを加えることで塩酸塩に変換して、白色固体160mg(43%)を得た。C24H32F3N3O2のESI−MS;計算値:451;実測値:452(M+H)。
以上、本発明について、そのある種の特定の実施形態を参照しながら説明したが、当業者であれば、本発明の精神および範囲を逸脱しない限りにおいて、手順および手法についての各種の調整、変更、修正、置き換え、削除または追加を行い得ることは明らかであろう。例えば、上記で示した本発明の化合物によっていずれかの適応症について治療を受ける哺乳動物の応答性における変動の結果として、上記で記載したような特定の用量以外の有効な用量を適用できる場合がある。同様に、観察される具体的な薬理的応答は、選択される特定の活性化合物または医薬用担体の有無、ならびに製剤の種類および用いる投与形態に応じて変動し得るものであり、結果におけるそのような予想される変動もしくは差は、本発明の目的および実務に従って想到されるものである。従って、本発明は添付の特許請求の範囲によって定義されるものであり、そのような特許請求の範囲は妥当な限り広く解釈されるものである。