JP2006503334A - 両面映像フィルムスクリーン - Google Patents
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Abstract
Description
図1のように、従来の透過型スクリーンは表面を透明な面に、裏面を薄型等の散乱面に形成したり、図2のように、スクリーンの表面をフレスネルレンズ(Fresnel lens)で形成し、裏面を上下バーティカル曲面で形成したりすることにより、表面である映像入射面(D)に光を透過させ、裏面である映像出射面(E)には映像を拡散させることにより映像出射面(E)へは映像視覚が可能であるものの、映像入射面(D)には映像がそのまま透過されるため表裏両面映像視覚が不可能で一面映像視覚だけが可能であるという問題点があった。
そればかりでなく、スクリーンの形態が硬質のシート構造であるために、ロールスクリーン化したり、移動や保管に問題点が多かった。
従って、従来はスクリーン映像を表裏両面で視覚するためには表、裏2個のスクリーンに表、裏2個のプロジェクター構成が必要であった。
これは反射型スクリーンでも光源ランプ(7)の光源を反射して見ることになるため、同一なホットスポット(F)現象が発生するようになる。
ポリエステル、アクリル、ポリカーボネート等は透過性に優れ、薄膜フィルム化が可能な透明素材(3)として製造工程は非常に類似する。よって、説明の便宜上、上記透明素材(3)のうち、ポリエステルフィルムを主に説明し、光屈折素材(2)はシリカ(2A)を主に説明する。
シリカ(2A)は化学式ではSiO2であり、ケイ酸無水物といい屈折率が1.4以上である。
高純度のシリカ(2A)は光透過性に非常に優れ光通信用光ファイバーの製造に使用されており、粒度が0.1μm以下の場合には粒子が小さすぎて光学作用が消滅するが、それ以上の場合には透過性と屈折性の光学作用を行う。
上記透明素材(3)のうち、ポリエステルフィルムは透明性、表面の平坦性、及び光沢性の何れにおいても優れている。
シリカ(2A)はそれ自体では粘性がないことからスクリーン用途に使用することができるフィルム等の薄膜構造として製造形成が不可能であるため、ポリエステル樹脂の粘性、溶解可能な特性を利用、これをベース(base)にして、シリカ(2A)等の光屈折素材(2)を含有させて薄膜フィルム化する。
シリカ(2A)自体の粒度(B)は映像投射時、透過した映像の解像度と表、裏画面分割作用にも影響を及ぼす。
図4aのように、フィルムスクリーン(1)全面に入射した入射光源(G)はシリカ(2A)の粒度(B)大の単位で透過して粒度(B)単位で細分化して屈折するため拡散効果をもたらし、0.1〜50μm以下の場合には透過屈折率が1.4−3まで高くなるため透過しながらも表面と裏面に屈折透過するため散乱のような作用が発生する。
このようなシリカ(2A)の粒度(B)大の単位でフィルムスクリーン(1)表面に入射した映像は、図5bのように屈折透過する。
シリカ(2A)の裏面に入射した光源は同じ原理で中央に入射した光源は直進透過し、上、下段に入射した光源は屈折反射して折り返し反射するため遠距離プロジェクター(5)の光源(7)によるホットスポット(F)を消滅させる。
図5cのように上向き斜角で入射した光源は、同じ原理で上向きで左、右に両分割されて透過するようになる。
しかし、シリカ(2A)の粒度(B)が大きくなると透過映像鑑賞時、シリカ(2A)の粒度による陰と輪郭によりフィルムスクリーン(1)面自体が粗く見えるようになりフィルムスクリーン(1)自体に透過された映像のみが見えるだけでなくシリカ(2A)の粒度(B)による異物感まで同時に視覚するようになるため、シリカ(2A)の粒度(B)の大きさが重要になるのである。
下記表1のようにシリカ(2A)含有量(C)がフィルムスクリーン(1)に800ppmまでは光屈折による拡散作用が非常に少なく、ホットスポット(F)現象が発生し、90,000ppm以上の含有量(C)では光透過率が微々たるもので透過型スクリーン機能を喪失した。
従って、本発明の表、裏両面で映像を実現するためには、シリカ(2A)等の光屈折素材(2)の含有量(C)範囲は800ppm乃至90,000ppmとする。
即ち、使用用途に応じてフィルムスクリーン(1)の厚さ(A)、光屈折素材(2)の粒度(B)及び含有量(C)により選択可変使用することができるという意味である。
従って、シリカ(2A)が含有された本発明のフィルムスクリーン(1)の厚さ(A)の適用範囲は10μm乃至400μmとする。
つまり、フィルムスクリーン(1)のシリカ(2A)等の光屈折素材(2)含有量(C)は800ppm乃至90,000ppmであり、フィルムスクリーン(1)の厚さ(A)は10μm乃至400μm、シリカ(2A)等の光屈折素材(2)の粒度(B)は0.1乃至50μmとなる。
本発明は図7のように、フィルムスクリーン(1)表、裏面に透明板(8)を付着して使用したり本発明のスクリーンの一面に透明板(8)を付着して使用したりすることができる。
本発明は図8のように、フィルムスクリーン(1)裏面にアルミニウム蒸着面のような反射面(4)を形成したり、または重ねたりすることができる。
この場合、裏面部に透過する透過光量は反射面(4)で折り返し反射して表面に出射するため明るさが反射量だけ比例して増倍したスクリーンでありながらもホットスポット(H)現象が取り除かれた鮮明なスクリーンが可能になる。
それだけでなく、反射面(4)による反射映像は映像の明暗比を上げることにより映像の鮮明度を上げることができる。
図9のように、フィルムスクリーン(1)上段に回転棒(10)によりロールスクリーンのように使用することができる。
図10のように、フィルムスクリーン(1)を透明板(9)に固定して回転棒(10)により上、下移動させることができる。
また、図11のように、フィルムスクリーン(1)をガラス窓(11)面に付着して映像を屋内、屋外両面のどちらでも視覚することができる。
図12のように、フィルムスクリーン(1)を天井に設置して流動人口が表、裏面で視覚することができる。
本発明を図13のように、表面映像と裏面映像を同時に見ることができるよう下部にプロジェクター(5)、その前段に反射鏡(11)を、上段にフィルムスクリーン(1)を構成、一つのシステム構造として設置使用することができる。
また、図14のように、入射光源の外光に対する明暗比効果を高めるために本発明のフィルムスクリーン(1)の一方に半透明な茶色や紺色または黒色の暗色の色素面(12)を薄膜で形成することができる。
図15のように、本発明のフィルムスクリーン(1)の一方に偏光フィルム(13)を付着することができる。
このような構成の効果は偏光フィルム(14)の偏光効果により外光に対する強い偏光効果をもたらすためフィルムスクリーン(1)映像の鮮明度を向上させることができ、立体スクリーンとしての使用が可能になり、
特にこの場合立体映像を上記のような論理でスクリーン表、裏両面で視覚することができる立体映像両面視覚用スクリーン機能が可能になる。
上記フィルムスクリーン(1)の構成要素、つまりフィルムの厚さ(A)、光屈折素材(2)の含有量(C)及び粒度(B)を本発明の構成範囲内で真ん中の透明板(9)を基準にして表、裏面に分割して両分することができる。
即ち、図16のように、例を挙げると透明板(9)、表面フィルムスクリーン(1A)、裏面フィルムスクリーン(1B)の厚さ(A)はそれぞれ200μm、表、裏面フィルムスクリーン(1A,1B)の光屈折素材(2)の含有量(C)は各30,000ppm、同光屈折素材(2)の粒度は10μmに構成するとき、表、裏面フィルムスクリーン(1A,1B)の厚さの和は400μmであり、光屈折素材(2)の含有量(C)の和は60,000ppm、粒度(B)は10μmとなる。
よって、本発明の構成範囲以内に該当するものである。
また、本発明ではシリカ(2A)以外にシリカ(2A)のような透過率と屈折率を有する、酸化チタン(TiO2)のような光屈折素材(2)も同じ論理で使用して表、裏両面視覚効果を得ることができる。
この過程で本発明はシリカ(2A)のような光屈折素材(2)の含有量は800ppm乃至90,000ppm、フィルムスクリーン(1)の厚さ(A)は10μ乃至400μm、シリカ(2A)の粒度(B)の大きさは0.5μm乃至50μmの微細な粒子で構成されたことから入射された光源は上記シリカ(2A)の粒度(B)単位で微細に透過屈折するので、結局入射映像は0.5μm乃至50μm単位で微細透過屈折させるようになるため、表、裏両面映像表示が可能になる。
それだけでなく、表面に入射した映像が透過しながら微細なシリカ(2A)の粒度(B)は透過映像視覚時、全く異物感、異質感を与えない。
Claims (10)
- ポリエステル、アクリル、ポリカーボネートのグループから選択された何れか一種の透明素材と、
上記透明素材に含有され、又は、塗布されたシリカからなる光屈折素材と、を含み、
上記光屈折素材の含有量及び粒度とフィルムスクリーンの厚さの相互作用によって、プロジェクターから投射された光によって上記フィルムスクリーン上に形成される映像が、上記フィルムスクリーンの表面と裏面の上に分割表示されるように、それによって、上記フィルムスクリーンの表面と裏面を通り抜けて形成される映像を表示し、かつ、ホットスポットを除去することを特徴とする映写構造を備えた両面映像フィルムスクリーン。 - 上記フィルムスクリーンの光屈折素材の含有量(C)を800ppm乃至90,000ppmに、
上記光屈折素材の粒度(B)を0.1μm乃至50μmに、
上記フィルムスクリーンの厚さ(A)を10μm乃至400μmに、
構成したことを特徴とする請求項1記載の両面映像フィルムスクリーン。 - 上記フィルムスクリーン上段に回転棒を設け、
上記回転棒によりロールスクリーンのように巻き上げ巻き提げできることを特徴とする請求項1又は2記載の両面映像フィルムスクリーン。 - 上記フィルムスクリーンを透明板に固定して回転棒により上下移動させることができることを特徴とする請求項1又は2記載の両面映像フィルムスクリーン。
- 上記フィルムスクリーンをガラス窓に付着して映像を屋内及び屋外で観る者が両面でどちらからでも視覚することができることを特徴とする請求項1又は2記載の両面映像フィルムスクリーン。
- 上記フィルムスクリーンの下部にプロジェクターを設けるとともに上記プロジェクターの前方に反射鏡を設けて一つの映像システムを準備することによって、上記フィルムスクリーンの表面及び裏面から映像を視覚することができることを特徴とする請求項1又は2記載の両面映像フィルムスクリーン。
- 上記フィルムスクリーンの一方の面に反射面を形成して、ホットスポット現象が除去された反射型スクリーンとして使用することができることを特徴とする請求項1又は2記載の両面映像フィルムスクリーン。
- 上記フィルムスクリーンの光屈折素材を酸化チタン(TiO2)からなる光透過素材によって構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の両面映像フィルムスクリーン。
- 上記フィルムスクリーンの一方の面に、茶色、暗青色及び黒色のグループから選択された何れか一色の色素薄膜を形成したことを特徴とする請求項1乃至8何れか記載の両面映像フィルムスクリーン。
- 上記フィルムスクリーンの全厚さと、上記フィルムスクリーンの中の光屈折素材の含有量及び粒度とが上記許容範囲内に構成された状態において、透明板を中心にして表面副フィルムスクリーンと裏面副フィルムスクリーンに分割構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の両面映像フィルムスクリーン。
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