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JP2006321710A - ガラス組成物 - Google Patents

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JP2006321710A JP2006112975A JP2006112975A JP2006321710A JP 2006321710 A JP2006321710 A JP 2006321710A JP 2006112975 A JP2006112975 A JP 2006112975A JP 2006112975 A JP2006112975 A JP 2006112975A JP 2006321710 A JP2006321710 A JP 2006321710A
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Abstract

【課題】ガラス成分が揮発しにくく、金型の劣化や汚染などの装置への負担が極めて少ない為、モールドプレス成形用ガラス組成物を提供する。
【解決手段】失透温度が1000℃以下、Tgが535℃以下であり、比重が3〜4であることを特徴とするガラス組成物。Tgが500℃以下であることを特徴とする前記ガラス組成物。屈折率(nd)が1.60〜1.75、アッベ数が(νd)が50〜60であることを特徴とする前記ガラス組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、SiO、B、La、LiOを含有するガラス組成物であり、低いガラス転移点(Tg)と低い失透温度を併せ持つ、モールドプレス成形に好適なガラス組成物に関する。
近年、ディジタルカメラや携帯用電話等の携帯用機器の光学素子に、モールドプレス成形により生産される非球面を応用して、光学素子を軽量、小型化する技術は一般的になりつつある。しかしながら、従来の研削・研磨工程で非球面を得ようとすると、高コストで複雑且つ多くの作業工程を必要とする。そこで、溶融ガラスからの滴下、あるいは板ガラスからの研削・研磨により得られたプリフォーム材を超精密加工された金型で直接レンズ成形する方法が用いられている。この方法により得られたレンズは研削・研磨する必要がないため、低コスト・短納期で生産することが可能となった。この成形方法はガラスモールドと呼ばれ、盛んに研究・開発が行われ、そして光学機器に使用されるガラスモールドによる非球面レンズは年々増加の傾向にある。
また、光学機器に限らず、ガラスモールド技術は微細な形状を精度良く加工可能な技術として注目を集めている。
これらのガラスは、ガラスモールドで使用する金型の耐熱性から、用いるガラスについては、より低温で軟化するガラスが求められている。しかしながら、従来のSiO、B、La、LiOを含有するガラスのTgは600℃を上回るものが一般的で、プレス型の耐熱性を十分に満足するガラスは、これまで存在しなかった。
また、ガラス融液を流出管で滴下し、滴下したガラスを型で受け、冷却し、ガラスゴブを得る方法がある(以下、本明細書中において、白金ノズル等から滴下されたガラス融液を型で受け、冷却することにより得られたガラス塊を、単に「ゴブ」と記載する)。得られたゴブは、そのままプリフォーム或いは、レンズとして使用しても良いし、球形状・レンズ形状に研削研磨して、レンズ或いはプリフォームとして使用しても良い。ゴブをそのままレンズやプリフォームに使用する場合は、キズ、汚れに加えて、特に表面粗さに注意しなければならない。
上記のガラスゴブの取得方法の代表的な例が特開平6−122526号、特許第2798208号に記載されている。この方法において、溶融状態のガラスは滴下後、冷却固化されるまでの間に、自重により楕円形になる傾向がある。特に球径が3mmを超える球形状品を得ようとした場合、上面の曲率が大きくなる傾向となりやすい。一方、ゴブ形状は肉薄の扁平のものだけでなく、肉厚の球形状に近いものも必要となっている。特に球径が10mm未満の比較的小さな光学素子を得ようとした場合には、球形状のプリフォーム材としての需要は大きい。
扁平のゴブは、滴下後の保温機構を設けることで、容易に制御可能である。一方、球状、又は肉厚のゴブを取得する為には、冷却機構が必要となる。しかしながら、平均線膨張係数α(100〜300℃)が85×10−7を超えるモールドプレス成形用ガラスにおいては、その高膨張の性質により、急冷過程によるワレ・カケ等の不具合が発生しやすい。また、歪も残存しやすく光学素子として重大な欠陥となりやすい。
また、表面張力が高い状態でゴブを取得するという対策も考えられる。つまり、より表面張力を高くする為には低温で取得する必要がある。しかし、失透温度やガラスの流出量の制約上、温度の調整幅にも限界がある。
また、特公平7−51446号では成形型の凹部をラッパ形状として、高圧ガスの最適化により球形状ガラスゴブを製造できるとしている。しかしながら、上記方法では高圧ガスにより急速に冷却される為、前述した不具合が発生しやすい。
したがって、板ガラスから切断によって、立方体形状品を得て、これを研削・研磨工程により真球性の高い球形状品を得る工程が一般的である。しかしながら、上記の工程では板ガラスからの材料歩留まりは50%以下にもなり、環境負荷が高いだけでなく、低コスト・短納期化を実現することができない。また、研磨工程においては、研磨キズが発生しやすい。たとえ、研磨品をプリフォームとして用いた場合であってもモールドプレス成形後にキズが残存してしまう為、研磨キズは避ける必要がある。
上記の通り、球形状に近いゴブを取得する為の様々な成形方法がこれまで検討されているが、ガラス組成の面から検討されたものはこれまでに無い。
本発明の目的とするSiO、B、La、LiOを含有するモールドプレス用ガラスは以下の様なものが開示されている。例えば特開昭48−61517、特開昭54−3115号では、硼酸、ランタンを必須成分とする光学ガラスが開示されているが、これらのガラスはいずれも化学的耐久性や耐失透性の向上に重点がおかれ、熱間成形性については十分な配慮がなされていない。こうしたガラスは一般に高いTgを持つ為、加熱成形時の成形温度が650℃以上にもなり高精度の金型の劣化を招く為、モールドプレス成形には不適である。
特開昭59−146952号では、フッ素を含有したB、La、BaO、RO(Rはアルカリ金属元素)を含有するガラスが開示されているが、フッ素成分による揮発の影響で均質なガラスを得ることが困難である。
特開平8−259257では、SiO、B、ZnO、La、LiOを含む光学ガラスが開示されているが、アッベ数が50以上のものを得ようとすると失透温度が1000℃を超える為、量産性に欠ける欠点を有している。
特許第3377454号では、SiO、B、Y、La、LiO、Taを含むモールドプレス用光学ガラスが開示されているが、このガラスは一般的にTgが高く、比重に関する検討も十分では無い。したがって本発明の目的とするところのモールドプレス用ガラスとして適切では無い。
特開2004−2178では、SiO、B、La、Gd、LiOを含有するモールドプレス成形用光学ガラスが開示されているが、一般的にTgが高いか、比重が小さい、または失透温度が高い為、本発明の目的とするところのモールドプレス用ガラスとして不適である。
特許第3458462号では、B、LiO、La、Gdの基本組成系からなるモールド成形に有用な光学ガラスが開示されているが、一般的にTgが高いか、アッベ数が小さい為、本発明の目的とするところのモールドプレス用ガラスとして不適である。
特許第3059719号では、SiO、B、Y、La、LiOを含有する光学ガラスが開示されているが、一般的に失透温度が高いか、アッベ数が小さい、又は比重が大きい為、本発明の目的とするところのモールドプレス用ガラスとして不適である。
上記の公報はいすれも、低Tg化への検討が十分では無かったが、特に低いTgを有する光学ガラスはいくつか開示されている。
特開2003−176151では、Tgが低いモールドプレス成形用光学ガラスが開示されているが、失透温度が高い、又は比重が小さい為、本発明の目的とするところのモールドプレス用ガラスとして不適である。
特許第2616958号では、SiO、B、La、Gd、LiO、を含有する精密プレスレンズ用光学ガラスが開示されているが、一般的に失透温度が高いか、アッベ数が小さい為、本発明の目的とするところのモールドプレス用ガラスとして不適である。
特許第3423673号では、比重が大きい、またはアッベ数が小さい為、
本発明の目的とするところのモールドプレス用ガラスとして不適である。
特許第3015078号では、Tgの低い精密プレス用ガラスが開示されているが失透温度が高いまたは、アッベ数が大きい為、不適である。
特開平6−122526号 特許第2798208号 特公平7−51446号 特開昭48−61517号 特開昭54−3115号 特開昭59−146952号 特開平8−259257号 特許第3377454号 特開2004−2178号 特許第3458462号 特許第3059719号 特開2003−176151 特許第2616958号 特許第3423673号 特許第3015078号
本発明は、失透温度が低く、比重が小さい為、流出管からの滴下による球形状品の取得が容易であり、且つガラス転移点(Tg)が低い為、モールドプレス成形に好適なガラス組成物を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明者は鋭意研究を重ねた結果、失透温度を1000℃以下、Tgが535℃以下に組成を調整することによってモールドプレス用ガラスに好適なガラスが得られることを見出した。また、比重とゴブ形状の関係に着目し、比重を3〜4に調整することにより、必要に応じて球形状に近いゴブを容易に得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明の第1の態様は、失透温度が1000℃以下、Tgが535℃以下であり、比重が3〜4であることを特徴とするガラス組成物である。
本発明の第2の態様は、Tgが500℃以下であることを特徴とする前記第1の様態のガラス組成物である。
本発明の第3の態様は、屈折率(nd)が1.6〜1.75、アッベ数が(νd)が50〜60であることを特徴とする前記第1又は2の様態のガラス組成物である。
本発明の第4の態様は、SiO、B、La、LiOを含有し、且つ重量%でLa/Yの値が1.0〜2.5であるか、またはLa/Gdの値が0.4〜1.0であり、SiO+B+LiOの合計量が38〜60%であることを特徴とする前記第1〜3の様態のいずれかに記載のガラス組成物である。
本発明の第5の態様は、SrOを必須に含有する前記第1〜第4の様態のいずれかに記載のガラス組成物である。
本発明の第6の態様は、酸化物基準の質量%で、
SiO 5〜18%、及び/又は
22〜40%、及び/又は
La 10〜20%、及び/又は
ZrO 0.5〜7%、及び/又は
SrO 0.5〜15%、及び/又は
LiO 2.5〜13%、
を含有することを特徴とする前記第1〜5の様態のいずれかに記載のガラス組成物である。
本発明の第7の態様は、酸化物基準の質量%で、
Gd 4〜30%、
を含有することを特徴とする前記第1〜6の様態に記載のガラス組成物である。
本発明の第8の態様は、酸化物基準の質量%で、
4〜20%、
を含有することを特徴とする前記第1〜第7の様態のガラス組成物である。
本発明の第9の態様は、酸化物基準の質量%で、
CaO 0〜15%
および/またはBaO 0〜15%
および/またはZnO 0〜15%
および/またはNaO 0〜5%、
および/またはKO 0〜5%、

を含有することを特徴とする、前記第1〜8の様態のガラス組成物である。
本発明の第10の態様は、酸化物基準の質量%で、CaOとBaOの合計量が、1〜10%未満である前記第1〜9の態様のガラス組成物である。
本発明第11の様態は、酸化物基準の質量%で、
TiO 0〜3%、
および/またはNb 0〜3%、
および/またはTa 0〜5%、
および/またはWO 0〜5%、
および/またはMgO 0〜3%、
および/またはGeO 0〜10%、
および/またはAl 0〜5%、
および/またはYb 0〜10%
および/またはSb 0〜10%
を含有することを特徴とする、前記第1〜10の態様のガラス組成物である。
本発明の第12の態様は、磨耗度Aaが100以上であることを特徴する前記第1〜11の態様のガラス組成物である。
本発明の第13の様態は、球換算径が9mm以上であるプリフォームを、溶融ガラス塊を冷却することにより直接取得する場合に、プリフォーム上面の曲率半径/球換算径の比が1.1以下で取得可能であることを特徴とする前記第1〜12の態様のガラス組成物である。
本発明の第14の様態は、前記第1〜13の態様のガラス組成物からなるモールドプレス成形用プリフォームである。
本発明の第15の様態は、前記第14の態様のプリフォームを成形・加工してなる光学素子である。
本発明の第16の様態は、前記第1〜12の態様のガラス組成物を成形・加工してなる光学素子である。
上述の本発明のモールドプレス成形用ガラスは、SiO、B、La、LiOを含有し、屈折率1.60〜1.75、アッベ数が50〜60であり、Tgが極めて低く、失透温度が950℃以下であることにより、ガラス成分が揮発しにくく、金型の劣化や汚染などの装置への負担が極めて少ない為、モールドプレス成形用ガラスとして適している。
前記の通り、各物性値を限定した理由を以下に示す。
モールドプレス用ガラスとして使用する硝材では、Tgが600℃以上ではモールドプレス時の処理温度が高くなり、型や型上に製膜された膜を劣化させてしまう。型劣化を予防するためには、Tgが580℃以下とすることが好ましい。
厚い凸レンズの様に、比較的モールドプレスが容易な形状の製品については上記のTgの範囲でも可能であるが、近年要望の高い薄い凹レンズやその他、微細な加工が必要とされる形状にモールドプレスを行なう場合には、Tgを535℃以下とする必要がある。より好ましくは500℃以下とすることが望ましい。この様なガラス組成物は、凸レンズを成形する場合においても、型や膜の長寿命化の面で優位性があることは言うまでも無い。
逆に、Tgが450℃未満に組成を調整した場合、粘度の低下に起因して、結晶が成長しやすくなりガラスが白濁しやすくなる。上記理由により、ガラス自体の生産性を悪化させてしまう。
したがって、モールドプレス用ガラスとしては、Tgは535を上限とすることが好ましく、500℃を上限とすることがより好ましい。またガラス自体の耐久性を問題とする場合では、450℃を下限とすることが好ましく、470℃を下限とすることがより好ましい。
本発明のガラス組成物では、下記に記載する製造方法により、安定した生産を実現するため、失透温度を1000℃、より好ましくは930℃、最も好ましくは900℃を上限とすることが重要である。ガラスの成形温度を下げることができれば、それだけ装置にかかる熱の負担も軽減することになり装置の老朽化が防止される為、結果として低コスト化、低環境負荷化に繋がるからである。また、失透温度が低ければ、それだけ粘度が高い状態でゴブ取得が可能となる。
なお、本明細書中において「失透温度」とはガラス成形工程における下限温度を表す指標であり、一定時間保温した時の析出する結晶の有無によって測定される。
前述のとおり本発明のガラスはモールドプレス成形用のプリフォームとしても使用することができ、或いは熔融ガラスを直接プレスすることも可能である。プリフォーム材として使用する場合、その製造方法及びモールドプレス成形方法は特に限定されるものではなく、公知の製造方法及び成形方法を使用することができる。プリフォーム材の製造方法としては、例えば特開平06−157051に記載のガラスプレス品の製造装置及びその製造方法や特開平11−157849に記載の光学ガラスの製造方法及び製造装置が公開されている。
上記の様に熔融ガラスから直接プリフォーム材を製造する方法だけでなく、成形されたゴブ・またはブロックから研削・研磨工程によりプリフォーム材を得て、モールドプレス成形を行なっても良い。
前述の通り、溶融ガラスから直接、球形状に近似したゴブを得ることを目的に、成形試験を繰り返し実施し、最適なガラス組成を見出した。その結果、ガラス組成の比重を4.0以下にすると容易により球形状に近似したゴブを取得できることを発見した。また、3.0未満では、滴下サイクルが短くなる為、成形温度を上げることになり装置への熱負荷が大きくなる。したがって、好ましくは3.0、より好ましくは3.1、最も好ましくは3.2を下限とし、好ましくは4.0、より好ましくは3.8、最も好ましくは3.6を上限とする。本明細書においては、成形中ガラス融液の比重は常温の比重とは異なるが、共に相関性が成り立つ為、常温での比重の値を使用した。
なお、溶融ガラスからガラスプリフォームを得るためには、他の要因、例えば表面張力、ゴブ成形型との濡れ性、液相温度における粘度等の要因をも考慮しなければならない。しかし上記組成を有する本発明のガラス組成物においては、前記範囲の比重を有するように調節することにより、そうでないものに比べて、より球形状に近いプリフォーム硝材を容易に取得可能となる。
屈折率は、1.60未満では本発明のガラスをレンズに応用した場合、曲率半径が小さくなり球面収差が大きくなる傾向にある。また、屈折率1.75より高い場合には、ガラスの骨格を形成しているSiO成分・B成分等を少なくしなければならない為、失透温度を950℃以下に維持しにくくなる。
したがって、好ましくは1.600、より好ましくは1.630、最も好ましくは1.655を下限とし、好ましくは1.750、より好ましくは1.7000、最も好ましくは1.675未満を上限とする。
アッベ数が60以上のガラスは、ガラスの骨格を形成しているSiO成分・B成分や、Tgを下げることに効果のあるLiO成分を少なくしなければならない為、液相温度950℃以下、またはTg600℃以下を実現しにくくなる為、本発明の目的とするガラスが得にくい。また、アッベ数が50未満のガラスは、色収差が大きくなってしまう為、低分散性を応用した光学素子では使用することが困難である。したがって、好ましくは50、より好ましくは52、最も好ましくは55を下限とし、好ましくは60、より好ましくは58、最も好ましくは56を上限とする。
本明細書中においては「扁平度」を「球形状にどれだけ近似しているか」を表す指標として使用している。具体的には取得したゴブ形状の球換算直径φと上面の曲率半径Rとの比R/φで表すこととする。したがって、この「扁平度」が大きい程、楕円状に歪んだゴブであることを表す。「扁平度」を評価するゴブは、特許第2798208号公報に記載の方法により作成されたものである。ここで溶融ガラスを受け止めるガス噴出可能な受け型の曲率半径は特に限定するものでは無いが、好ましくはφ0.5〜30mm程度である。この曲率半径により下面Rは容易に制御が可能である。
本明細書中において「球換算直径」φとは取得ゴブの体積から、球として換算した場合の直径を意味するものであり、理想的な球では、上面R/φでは0.5となる。本発明のガラス組成物においてゴブを取得する場合、φは0.1〜20mmであることが好ましい。
本発明のガラス組成物においては、特に球換算径が9mm以上であるプリフォームを、溶融ガラス塊を冷却することにより直接取得する場合に、プリフォーム上面の曲率半径/球換算径の比が1.1以下で取得可能である点で有利である。
前述の通り、球形状品が必要な場合、本発明の溶融ガラスから直接、球形状に近似したゴブを得ることが理想であるものの、やむなく研削または研磨により球状プリフォーム形状に微調整することが必要な場合もある。かかる場合に研磨工程等を容易に行うことができれば、材料歩留の向上、加工時間を短縮する上で有利である。
本明細書中における「磨耗度」は、研削・研磨工程における作業効率の指標である。磨耗度の小さいガラスはそれだけ研削・研磨工程において、加工時間が長くかかることを意味している。したがって、ガラスブロック・ゴブを元材に研削・研磨工程によりプリフォームを取得するような場合、磨耗度が100以上であることが好ましい。したがって、好ましくは100、より好ましくは110、最も好ましくは115を下限とする。
本明細書中における「着色度」とは、JOGIS02-2003の光学ガラスの着色度の測定方法で規定され、可視領域における透明性を示す指標であり、80%と5%の反射を含む透過波長で表される。この値が小さい程、光線透過性が良く光学材料に適していることになる。したがって、5%透過波長において好ましくは、350nm、より好ましくは330nm、最も好ましくは310nmを上限とする。また、80%透過波長については、好ましくは420nm、より好ましくは390nm、最も好ましくは370nmを上限とする。
本発明に示すガラス組成物の各成分における酸化物基準での質量%の組成範囲を、前記の通りに限定した理由を以下に述べる。
なお、本明細書中において「酸化物基準」とは、本発明のガラス構成成分の原料として使用される酸化物、炭酸塩、硝酸塩などが、熔融時にすべて分解され酸化物へ変化すると仮定した場合に、当該生成酸化物の総重量を100質量%とした場合にガラス中に含有される各成分の含有量を表記した組成である。
なお、本明細書中において「実質的に含まない」とは、原料組成として配合しない、すなわち意識的に含有させるものではないということを意味するものであり、不純物として混入してしまうものを除外するものでは無い。
SiO成分はガラス形成酸化物であり耐失透性に効果があるとともに、化学的耐久性を向上させる成分である。上記の効果を維持する為には、5.0%以上必要であるが、その量が多すぎると、屈折率が1.60以上またはTgが535℃以下のいずれか又はその両方が維持しにくい。したがって、好ましくは5.0、より好ましくは6.0%、最も好ましくは7.0%を下限とし、好ましくは18.0%、より好ましくは16.5%、最も好ましくは11.5%未満を上限として含有する。
成分は希土類酸化物を多量に含む本発明のガラス組成物において、ガラス形成酸化物として欠かすことの出来ない必須成分である。その量が少なすぎると上記の効果が不十分であり、多すぎると屈折率が1.60以上、またはTgが535℃以下のいずれか又はその両方が維持出来ない。したがって、好ましくは22%、より好ましくは24%、最も好ましくは30%を下限とし、好ましくは40%、より好ましくは35%最も好ましくは33%を上限として含有する。
LiO成分は、失透温度を下げ、Tgを低くすることに大きな効果を有する成分である。また、SiO、B成分と共に比重を小さくする為に効果のある成分である。その量が少なすぎると上記の効果が不十分であり、多すぎると逆に失透温度が上昇してガラス化が困難となる。したがって、好ましくは2.5%、より好ましくは3.0%、最も好ましくは7.0%を下限とし、好ましくは13%、より好ましくは11%最も好ましくは10%を上限として含有する。
NaO成分またはKO成分は、Tgを低くすることに効果を有する成分であるが、いずれの成分も多すぎると失透温度が上昇してガラス化が困難となる。したがって、好ましくは5.0%、より好ましくは3.0%最も好ましくは1.0%を上限として含有する。
本発明の特徴の一つである真球性を良好にする為、比重の小さくする成分として、上記のSiO、B、LiO成分がある。3成分の和が少なすぎると比重を4以下にしにくく、多すぎると比重が3.0未満となり、前述の通り生産性が悪化する。比重を3.0〜4.0の範囲で維持する為には、好ましくは38%、より好ましくは39%、最も好ましくは40%を下限とし、好ましくは60%、より好ましくは55%、最も好ましくは50%を上限とする。
La成分は、ガラスの屈折率を高め、かつアッベ数を大きくするのに有効な成分である。その量が少なすぎるとガラスの光学定数の値を上記の特定範囲内に維持することは困難となり、また、多すぎると失透温度950℃以下を維持しにくくなる。したがって、好ましくは10%、より好ましくは11%、最も好ましくは12%を下限とし、好ましくは20%、より好ましくは18%未満、最も好ましくは16%未満を上限として含有する。
Gd成分は、La成分と共存して、上記光学定数を維持しながら液相温度を低くすることに効果がある成分である。その量が少なすぎるとガラスの光学定数の値を上記の特定範囲内に維持することは困難となり、また、多すぎると液相温度が高くなる。したがって、好ましくは4%、より好ましくは10%、最も好ましくは13%を下限とし、好ましくは30%より好ましくは27%であり、最も好ましくは23%を上限として含有する。
成分は上記のGd成分と置き換えて同様の効果を示すが、その量が少なすぎるとその効果は不十分であり、多すぎると失透温度が高くなる。したがって、好ましくは4%、より好ましくは6%、最も好ましくは8%を下限とし、好ましくは20%より好ましくは17%であり、最も好ましくは14%を上限として含有する。
上記のLa、Gd、Y成分について、様々な組み合わせにおいて、検討を行なった結果、質量%でLa/Yの値が1.0〜2.5であるか、または、La/Gdの値が0.4〜1.0である場合において耐失透性が極めて良好であることを見出した結果、本発明の様に多量のLi成分を含有させても耐失透性を悪化させないガラスの発明につながった。上記の極めて限定された範囲外では、特にTgを535℃以下とした場合には、失透温度を950℃以下に維持しにくくなる。
尚、La/Yの値が1.0〜2.5である場合のGd成分、La/Gdの値が0.4〜1.0である場合のY成分については、それぞれ5%まで加えることができる。
ZrO成分は、少量ではガラスの失透温度を下げて結晶化を抑制し、化学的耐久性を改善する効果がある。その量が少なすぎると上記の効果が十分では無く、多すぎると逆に液相温度を上げ、またTgの535℃以下に維持しにくくなる。したがって上記の効果を得やすくする為には、好ましくは0.5%、より好ましくは1.0%、最も好ましくは1.5%を下限とし、好ましくは7.0%、より好ましくは4.0%、最も好ましくは2.0%を上限として含有する。
Al成分は、ZrO成分と同様の効果を示す。但し、多すぎると逆にガラス化困難となり、またTgの上昇を招く。好ましくは5%、より好ましくは3.0%、最も好ましくは1.5%を上限として含有しても良い。
TiO成分は、高屈折率化に極めて効果が高く、少量加えることで失透温度を低下させる効果があるが、多量に含有しすぎると透過率を悪化させる。したがって、好ましくは3.0%、より好ましくは2.0%、最も好ましくは1.0%未満を上限として含有することができる。
Nb成分は、屈折率を高め、失透温度を下げることに大きな効果を示すが、その量が多すぎるとアッベ数を小さくしてしまう。したがって、上記効果を得やすくする為には、好ましくは3.0%、より好ましくは2.0%、最も好ましくは1.0%を上限として含有することができる。
Ta成分は、屈折率を高め、失透温度を下げることに大きな効果を示すが、その量が5%を超えるとアッベ数を小さくしてしまう。したがって、上記効果を得やすくする為には、好ましくは5.0%、より好ましくは3.0%、最も好ましくは2.0%を上限として含有することができる。
WO成分は、屈折率を維持しながらTgを下げ、失透温度を下げる効果を有するが、その量が多すぎるとアッベ数を小さくしてしまう。したがって、0〜5%の範囲に限定される。好ましくは5.0%、更に好ましくは3.0%であり、最も好ましくは2.0%である。
Yb成分も、La成分と同様に、ガラスの屈折率を高め、かつアッベ数を大きくするのに有効な成分である。しかし多量に含有しすぎると耐失透性を悪化させる。好ましくは10%、より好ましくは5.0%、最も好ましくは3.0%未満を上限として含有することができる。
GeO成分は屈折率を高め、耐失透性を向上させるのに効果を有する成分であるが、原料が高価である為、使用量が制限される。したがって、好ましくは10%、より好ましくは5%、最も好ましくは3%未満を上限として含有することができる。
ZnO成分は、失透温度を下げ、Tg及び比重の低下に効果を有するがその量が多すぎると化学的耐久性が悪化する。したがって、好ましくは15%、より好ましくは13%、最も好ましくは7%を上限として含有する。
CaO成分は、ZnO成分同様に、失透温度を下げ、Tg及び比重の低下に効果を有するがその量が多すぎると耐失透性が悪化する。したがって、好ましくは15%、より好ましくは12%、最も好ましくは6%を上限として含有する。
BaO成分は、失透温度をさげ、光学定数の調整に効果を有するがその量が多すぎると耐失透性が悪化する。したがって、好ましくは15%、より好ましくは10%、最も好ましくは5%を上限として含有する。
SrO成分は、失透温度を下げ、本発明の様にアッベ数の大きいガラスを得ようとする場合には大きな効果を示す。その量が多すぎると耐失透性が悪化する。したがって、好ましくは15%、より好ましくは14%、最も好ましくは13%を上限として、好ましくは0.5%、より好ましくは3.0%超え、最も好ましくは10%を超えることを下限とする。
MgOは溶融温度を低下させるが、5%を超えると失透に対する安定性が悪化し分相傾向も増大する。したがって、好ましくは5%、より好ましく2%を上限として最も好ましくは実質的に含有しないことが好ましい。
Sb成分は、ガラス熔融工程における脱泡効果を有するが、その量は10%以下の量で含有することが好ましい。
F成分は、アッベ数を大きくし、Tgの低下にも効果を示すが、その量が多すぎるとプリフォームを成形する際にガラス表面からF成分が揮発し、プリフォームや金型に付着してレンズに不具合を生じさせる。また、ガラス内部または表面に揮発により不均質部分が形成され、光学素子としては不適となる。したがって、好ましくは10%、より好ましくは5.0%、最も好ましくは3.0%を上限として含有しても良い。
また、CsOは光学定数の調整を目的として加えてもさしつかえないが、高価な原料な為、低価格なガラスを得ようとする場合には、好ましくない。
また、Bi、TeOは、高屈折率化、低Tg化させることを目的として加えてもさしつかえないが、モールドプレスを行なう際に、揮発によるレンズ表面にクモリを発生させてしまうような場合には、加えないことが好ましい
また、Tiを除く、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、及びMo等の遷移金属成分は、少量加えた場合でも、可視域の特定の波長に吸収を持つ為、着色してしまう。したがって、可視領域の波長を使用するガラス組成物としては、実質的に含有するべきでは無い。
また、Pb及びTh成分は高屈折率化、ガラスとしての安定性の向上を目的として加えてもさしつかえない。また、Cd及びTl成分は低Tg化を目的として加えてもさしつかえない。また、As成分は、ガラスの清澄、均質化を目的として加えてもさしつかえない。上記に示した、Pb、Th、Cd、Tl、As成分は、近年有害な化学物資として使用を控える傾向にあり、ガラスの製造工程のみならず、加工工程、及び製品化後の処分に至るまで環境対策上の措置が必要とされる為、加えるべきではない。
本発明のガラス組成物は、その組成範囲が質量%で表されているため直接的にモル%の記載に表せるものではないが、本発明において要求される諸特性を満たすガラス組成物中に存在する各酸化物のモル%表示による組成は、概ね以下の値をとる。なお下記mol%での値はあくまで参考のためであり、上記本願発明の各態様における範囲を限定するものではない。
SiO 7〜25mol%、
28〜42mol%、
LiO 8〜25mol%、
La 2〜5mol%、
Gd 0〜5mol%、
0〜5mol%、
TiO 0〜3mol%、
ZrO 0.5〜2mol%、
Nb 0〜2mol%、
Ta 0〜2mol%
WO 0〜3mol%、
RO 0〜20mol% (R=Mg、Ca、Sr、Ba、Zn)、
Sb 0〜3mol%、
次に、本発明にかかるガラス組成物の好適な実施例(No.1〜No.60)の組成ならびに従来公知のSiO、B、La、LiOを含有するガラスの比較例(No.A〜No.F)の組成を、これらのガラスの光学定数(nd、νd)、ガラス転移点Tg、屈伏点At、線膨張係数α、失透温度、比重とともに表1〜24に示す。
なお、本発明にかかる実施例(No.1〜No.60)のガラスは、酸化物、炭酸塩及び硝酸塩等の通常の光学ガラス用原料を所定の割合となるように秤量し、混合した後、白金坩堝等に投入し、ガラス組成による溶融性に応じて、1200〜1400℃の温度で2〜4時間、溶融、脱泡し、攪拌均質化した後、降温してから金型等に鋳込み徐冷することにより、均質性の優れたガラスを容易に得ることができる。
磨耗度Aaは、日本光学硝子工業会規格JOGIS10−1994「光学ガラスの磨耗度の測定方法」に従い算出した。
平均線膨張係数α(100〜300℃)は、日本光学硝子工業会規格JOGIS08−2003「光学ガラスの熱膨張の測定方法」に従い100〜300℃における平均線膨張係数を求めた。
また、失透温度は50mlの容量の白金製坩堝に30mlのカレット状のガラスを投入して1200〜1300℃、2時間の条件で再溶融し、毎分6〜10℃の条件で降温した後、所定の温度にて6時間保持した。その後、炉外へ取り出し、ガラス内部の結晶の有無を顕微鏡にて確認した。結晶が観察された最も高い温度を失透温度とした。
着色度は、日本光学硝子工業会規格JOGIS02−2003「光学ガラスの着色度の測定方法」に従い、10mmの厚さに研磨された試料を用いて、反射を含む透過率を測定し、5%と80%の透過波長の1の位を四捨五入して表記した。
比重は、日本光学硝子工業会規格JOGIS05−1975「光学ガラスの比重の測定方法」に従い、測定した。
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表1〜19に見られるとおり、本発明の実施例のガラス(No.1〜No.60)は、いずれも所望範囲の失透温度、Tg、比重を有している。また、屈折率(nd)、アッベ数(νd)についても本発明の目的とする範囲を満たしている。したがって前記のガラスはいずれも低い失透温度を維持しながら、低いTgと良好な比重の範囲を満たしている為、モールドプレス成形用ガラスとして良好な生産性が期待できる。
また、表21では、実施例の磨耗度と着色度を示した。磨耗度Aaについては100を超えており、良好な加工性を有している。また、光線透過性も良好であり光学材料として良好である。
比較例No.A及びBでは、特許2616958に記載されている実施例1及び2を引用した。比較例No.A及びBのガラスは、いずれも本発明で要求している組成範囲を満たしておらず、また本発明のガラスにおいて要求している失透温度を満たしていない。
また、比較例No.C、No.Dでは、特許3423673及び第3015078の実施例を引用した。これらのガラスはいずれも本発明で要求している組成範囲を満たしておらず、失透温度が高いまたは、アッベ数を満たしていない為、モールドプレス成形用ガラスとして不適である。
また、比較例No.E,Fのガラスは特開2002―12243を引用した。これらのガラスはいずれも本発明で要求している組成範囲を満たしていないことが原因で、液相温度が高くまた、比重が大きい為, モールドプレス成形用ガラスとして不適である。
ガラスゴブの扁平度を確認することを目的として、特許第2798208号と同様の方法にて、実施例15、実施例55、比較例E、比較例Fを用いて、ガラスゴブの取得試験を実施した。溶融ガラスを成形型に滴下する流出管の温度はそれぞれの失透温度に応じて、800〜1000℃の条件にて実施した。表23には、取得したゴブ形状の比重、ゴブの球形状に換算した場合の直径φ、上面Rを示した。理想的な球では、R/φでは0.5となる。
表23の通り、実施例15、実施例55はいずれも比重の小さいことが主たる要因でより球に近い形状となっている。一方、比較例E、比較例Fでは、いずれも、比重が4を超えていることが主たる要因で、扁平形状となっている。比較例E、Fのガラスでは、実施例15,55に比較して、球形状品を取得する為に冷却速度を高めなければならない。したがって、前述したワレ、カケ等の欠陥が発生しやすくなる。
尚、本試験における球換算径は、本発明のモールドプレス用ガラスが小さい扁平度のゴブの取得可能であることを確認する為に提示したものであって、取得するゴブ形状をなんら限定するものでは無い。
以上述べたとおり、本発明のモールドプレス成形用ガラスは、SiO、B、La、LiOを含有し、屈折率1.60〜1.75、アッベ数が50〜60であり、Tgが極めて低く、失透温度が950℃以下であることにより、ガラス成分が揮発しにくく、金型の劣化や汚染などの装置への負担が極めて少ない為、モールドプレス成形用ガラスとして適している。
また、低比重である為、滴下によりゴブを取得する場合にも、急速に冷却しなくても球形状品が容易に得られる為、ワレやカケの不良が発生しにくい。また、やむなく研削または研磨により球状プリフォーム形状に微調整する場合においても研磨工程等を容易に行うことができれば、材料歩留の向上、加工時間を短縮する上で有利である。この工程を考えた場合においても本発明のモールドプレス成形用ガラスを使用したゴブは、急冷による歪が極めて軽減されている為、有利である。
また、本発明は良好な磨耗度を有する為、球面、非球面を問わず、従来の研磨工程による製造方法でも、また研磨プリフォームを用いてモールドプレス成形を行う製造方法においても、容易に製造可能である。
本発明のモールドプレス用ガラスは、各種光ディスクシステムのピックアップレンズ、一般のカメラ及び車載用のカメラ等の撮影用光学レンズとして仕様可能である。また極めて低いTgを有する為、レンズ以外の光学素子、例えば回折格子・プリズム等にも応用できるし、その他微細加工が必要な部材に対しても応用可能である。

Claims (16)

  1. 失透温度が1000℃以下、Tgが535℃以下であり、比重が3〜4であることを特徴とするガラス組成物。
  2. Tgが500℃以下であることを特徴とする請求項1のガラス組成物。
  3. 屈折率(nd)が1.60〜1.75、アッベ数が(νd)が50〜60であることを特徴とする請求項1又は2のガラス組成物。
  4. SiO、B、La、LiOを含有し、且つ質量%でLa/Yの値が1.0〜2.5であるか、またはLa/Gdの値が0.4〜1.0であり、SiO+B+LiOの合計量が38〜60%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のガラス組成物。
  5. SrOを必須に含有する請求項1〜請求項4のいずれかに記載のガラス組成物。
  6. 酸化物基準の質量%で、
    SiO 5〜18%、及び/又は
    22〜40%、及び/又は
    La 10〜20%、及び/又は
    ZrO 0.5〜7%、及び/又は
    SrO 0.5〜15%、及び/又は
    LiO 2.5〜13%、
    を含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のガラス組成物。
  7. 酸化物基準の質量%で、
    Gd 4〜30%、
    を含有することを特徴とする請求項1〜請求項6に記載のガラス組成物。
  8. 酸化物基準の質量%で、
    4〜20%、
    を含有することを特徴とする請求項1〜請求項7に記載のガラス組成物。
  9. 酸化物基準の質量%で、
    CaO 0〜15%
    および/またはBaO 0〜15%
    および/またはZnO 0〜15%
    および/またはNaO 0〜5%、
    および/またはKO 0〜5%、
    を含有することを特徴とする、請求項1〜請求項8に記載のガラス組成物。
  10. 酸化物基準の質量%で、
    CaOとBaOの合計量が、1〜10%未満である請求項1〜請求項9に記載のガラス組成物。
  11. 酸化物基準の質量%で、
    TiO 0〜3%、
    および/またはNb 0〜3%、
    および/またはTa 0〜5%、
    および/またはWO 0〜5%、
    および/またはMgO 0〜3%、
    および/またはGeO 0〜10%、
    および/またはAl 0〜5%、
    および/またはYb 0〜10%
    および/またはSb 0〜10%
    を含有することを特徴とする、請求項1〜請求項10に記載のガラス組成物。
  12. 磨耗度Aaが100以上であることを特徴する請求項1〜請求項11のいずれかに記載のガラス組成物。
  13. 球換算径が9mm以上であるプリフォームを、溶融ガラス塊を冷却することにより直接取得する場合に、プリフォーム上面の曲率半径/球換算径の比が1.1以下で取得可能であることを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれかに記載のガラス組成物。
  14. 請求項1〜請求項13のいずれかに記載のガラス組成物からなるモールドプレス成形用プリフォーム。
  15. 請求項14のプリフォームを成形・加工してなる光学素子。
  16. 請求項1〜12のガラス組成物を成形・加工してなる光学素子。

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