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JP2006305568A - 電解槽及び該電解槽を採用したイオン浄水器及び電解槽の洗浄方法 - Google Patents

電解槽及び該電解槽を採用したイオン浄水器及び電解槽の洗浄方法 Download PDF

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JP2006305568A JP2006121871A JP2006121871A JP2006305568A JP 2006305568 A JP2006305568 A JP 2006305568A JP 2006121871 A JP2006121871 A JP 2006121871A JP 2006121871 A JP2006121871 A JP 2006121871A JP 2006305568 A JP2006305568 A JP 2006305568A
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Hikoku Sai
▲ひこく▼ 崔
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Abstract

【課題】電極板に生成されるスケールの析出量を最小化し、効率的な電極洗浄を可能にする電解槽と、これを採用したイオン浄水器及び電解槽洗浄方法を提供する。
【解決手段】製品水の生産時に使用された電気量を認識し、電解槽の各電極板の極性を逆転させた状態で、電気量認識段階で認識された電気量を一定時間の間に供給、洗浄し、各電極板の極性を再度逆転させ、前段階より短い洗浄時間を供給して洗浄する過程を少なくとも1回以上繰り返し行い、この繰り返し逆転洗浄段階により洗浄が完了した後、電解槽内の水を外部へ排水させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、電気分解による製品水の生産時に使用された電気量を認識し、電極の洗浄時、前記認識された電気量に比例する高電圧を、非常に短い時間に電極板に交互に繰り返し供給することで、電極板に生成されるスケールの析出量を最小化し、効率的な電極洗浄ができるようにした電解槽と、これを採用したイオン浄水器及び電解槽の洗浄方法に関するものである。
最近、浄水器でフィルタリングした水を、さらに電解槽を使用して電気分解することにより、アルカリ水を飲用水として使用し、酸性水を美容水として使用するようにするイオン浄水器が提案されている。
このようなアルカリ水を供給することのできるイオン浄水器に関する従来技術は、特許文献1〜3などに良く開示されている。
すなわち、従来のイオン浄水器は水道の蛇口から提供された原水を、浄水フィルターで浄水してから貯蔵する貯蔵タンクと、該貯蔵タンクから提供された浄水を電気分解しアルカリ水と酸性水を作る電解槽と、該電解槽から排出されるアルカリ水を貯蔵するアルカリ水槽と、該アルカリ水槽から供給されるアルカリ水を冷却保管する冷水タンクと、前記アルカリ水槽と連結し、アルカリ水が供給され、加熱貯蔵する温水タンクとを備えている。
図1aは貯蔵タンクに提供された浄水を電気分解し、アルカリ水及び酸性水を生産する電解槽の一般的な構造を示す斜視図であり、図1bは図1aに示す電解槽の断面構造を概略的に示す断面図である。
図1a及び図1bを参照すると、電解槽Bの内部には、酸性イオン水を作るための電極であるプラス電極板(+)が設けられた陽極室41と、アルカリイオン水を作るための電極であるマイナス電極板(−)が設けられた陰極室40を備えており、水の電解質を分離濾過してイオン水を生成する電極板及び隔膜(メンブレイン)などが形成されている。
すなわち、前記陰極室40及び陽極室41の各電極に電圧を印加させると、前記陽極室41では水酸イオンが還元し酸素ガスが発生するため、水中の水酸イオンが消費され、この時、水酸イオン以外の塩素、燐、硫黄などの陰イオンが酸を形成し陽極室41の水は酸性を帯びることになる。
また、前記陰極室40では水素イオンが還元し水素ガスが発生するため、水中の水素イオンが消費され、この時、水素イオン以外のナトリウム、マグネシウム、カルシウムなどの陽イオンは水素イオン対を形成し、陰極室40の溶液はアルカリ性を帯びることになる。
このように生成されたアルカリイオン水は飲料用として使用され、酸性イオン水は皮膚の美容又は消毒水として使用され、特に、飲料用としてのアルカリイオン水は電気分解による六員環構造(六角水)が形成され、健康維持に優れた効果を得ることができる。
前述した構造の一般的なイオン浄水器は、アルカリ水を生産する時、酸性水は排出させる構造を持ち、アルカリ水に使用された電極は、一定の条件(水使用量、運転時間など)を経過した後には電極の極性を転換して運転することになる。
イオン浄水器のように、飲用可能な水を電気分解した場合、水中の陽イオン(Ca++、Mg++など)が陰極表面に析出しスケールを生成することになり、このため酸性水の生産に使用された電極はスケールのない電極となり、アルカリ水の生産に使用された電極はスケールが生成された電極となる。
前記のような陰電極の表面に析出したスケールは、電極の電気分解効率を低下させ、極板の(+)/(−)逆転時、沈殿物の形態として発生する問題点を引き起こす。これにより、一定条件でアルカリ水を生産した電極は酸性水生産電極に、一定条件で酸性水を生産した電極はアルカリ水生産電極に交換使用することで、電極に生成されるスケールの問題を解決している。
前記の通り水の電気分解の際、電極に析出するスケールの問題を解決するため、従来は、一般に酸洗浄、印加電圧の逆転などの方法による電極洗浄方法を取り入れていた。
ここで酸洗浄は、飲用のための水電気分解装置では安全性の問題が大きいため、適用性が低く、印加電圧の逆転方法による電極洗浄方法が一般的に適用されているのが実情である。
イオン浄水器の一般的な電極洗浄方法は、(−)極に析出したスケールの除去のために、電極板に供給されるDC電圧を逆転させ(逆転:−極として運転された電極を洗浄するためには、+極として運転)、(−)極の表面に生成されたスケールを脱離させる。
このような方式の運転を行う場合、自然的に(+)/(−)逆転が起こり、(+)/(−)逆転が起こる場合、(+)電極室の水は以前に(−)電極として使用された電極であるため、電極表面に析出したスケールが脱離し排水し洗浄される。
一般的なイオン浄水器の機能は、4工程のpHを利用できるようになっており、pH変化は電気分解の電圧を変化させpHを調節することになる。アルカリ水の場合、pH中性を基準として高いpHの水を作るためには高電圧を印加し、低いpHの水を作るためには低電圧を印加し、電気分解させた水を供給する。一方、酸性水の場合、pH中性を基準として低いpHの水を作るためには高電圧を印加し、高いpHの水を作るためには低電圧を印加し、電気分解させた水を供給する。
電極に析出するスケールは、一般に電気分解に使用された電気量に比例するため、時間又は水使用量単位で電極を逆転させる場合、一番目の運転時点で適用された電気量と二番目の運転時点で適用された電気量が常に同一ではない。その理由は、使用者が常に同じpHのアルカリ水のみを使用するわけではないからである。例えば、3Lを基準とし電極逆転をすると仮定すると、一番目の運転時点で3L使用の間、使用者はアルカリ4段のみ3L使用し、3L使用時点が経過した場合、電極逆転がなされる。二番目の運転時点で3L使用の間、使用者はアルカリ1段のみ3L使用した場合、一番目の運転時点に適用された電気量は二番目の運転時点に適用された電気量に比べて、約2倍適用され、二番目の使用期間の間十分な電極洗浄がなされず、スケールの脱離現象が発生するため、製品水に白色沈殿物が生成される。このように、従来の電極逆転洗浄方法は、電極の完全なスケール除去がなされないため、製品水にスケールが発生し沈殿物の問題を発生させる。
また、前記のような従来のイオン浄水器用電解槽は、アルカリ水を使用する時には酸性水を排出するようにし、反対に酸性水を使用する時にはアルカリ水を排出するように構成されているが、原料水(浄水)に対比し実際使用可能な製品水は60%水準で、水消費量が高く、水使用効率が低い欠点を持っている。
また、実際使用される場合、電解槽内部への原料水の流入量は約3L/minであるが、前記電解槽を経た後、使用者が実際にコックを通じて受けられる製品水の量は約2L/minに減少するため、使用便宜性が落ちる欠点をも引き起こすことになる。
このような現象は、原料水の供給流量及び水圧が一定水準以上の条件の場合に起こり、低水圧地域などでは、前記のように流入流量が不足する場合、製品水の流量がさらに減少し実際の使用者の便宜性が更に落ちるという問題点がある。
また、電解槽の内部に原料水が遅く通過するため、設計された電解時間より長い時間運転され、残留塩素成分を過剰に含有し水の味の品質を低下させるという問題点があった。
大韓民国公開特許第10−2005−0005274号公報 大韓民国公開特許第10−2004−0110297号公報 大韓民国登録実用新案第20−0327035号公報
したがって、本発明は前述した問題を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、電気分解による製品水の生産時に使用された電気量を認識し、電極の洗浄時、前記認識された電気量に比例する高電圧を非常に短い時間に電極板に交互に繰り返し供給することで、電極板に生成されたスケールの析出量を最小化し、効率的な電極洗浄を可能にする電解槽と、これを採用したイオン浄水器及び電解槽の洗浄方法を提供することにある。
前述した目的を達成するための本発明によるイオン浄水器用電解槽の洗浄方法は、製品水の生産時に使用された電気量を認識する電気量認識工程と、前記電解槽の各電極板の極性を逆転させた状態で、前記電気量認識工程で認識された電気量を一定時間供給し洗浄する最初の逆転洗浄工程と、前記各電極板の極性を再度逆転させ、前工程(前段階)より短い洗浄時間を供給し洗浄する過程を少なくとも1回以上繰り返し行う、繰り返し逆転洗浄工程と、前記繰り返し逆転洗浄工程を経て洗浄が完了した後、電解槽内の水を外部へ排水させる排水工程とを含む。
前述した目的を達成するための本発明によるイオン浄水器用電解槽の洗浄方法は、制御部により製品水の生産時に使用された電気量を認識する電気量認識工程と、電解槽の洗浄が必要な場合、前記制御部により前記電解槽の各電極板の極性を逆転させる電極逆転工程と、前記逆転された各電極板に、前記電気量認識工程で認識された電気量に比例する電気量を一定時間供給する電気量供給工程と、前記電解槽の洗浄が完了したか否かを判断し、洗浄完了していない場合は前記電極逆転工程にバイパスさせ、洗浄完了した場合は前記電解槽内の水を外部へ排水させる排水工程とを含むことを特徴とする。
この時、前記各電極板に対する電気量供給時間は、前工程(前段階)の電気量供給時間より短く設定することが望ましい。
また、前記電気量供給工程で前記逆転された各電極板に供給される電気量は、前記製品水の生産に使用された電気量と同一であるようにすることが望ましい。
また、前述した目的を達成するための本発明による電解槽は、本体と、前記本体の内部に相違する極性で交互に配置される多数の第1、2電極板と、前記第1、2電極板のうちいずれか一方を取り囲み、前記本体内部を第1電極室と第2電極室とに区画する隔膜と、前記第1電極室に形成される第1流入口及び第1流出口と、前記第2電極室に形成される第2流入口及び第2流出口と、を含んでなり、前記第1、2電極室のうちいずれか一方は常に製品水の生産に使用される電極室に設定され、他方は常に排水させる電極室に設定される。
この時、前記第1、2電極室のうち、製品水の生産に使用される電極室の流入口又は流出口は、排水用に使用される電極室の流入口又は流出口の断面積より大きく形成されることが望ましい。
前述した目的を達成するための本発明によるイオン浄水器は、浄水された水を貯蔵する浄水タンクと、本体と、前記本体の内部に相違する極性で交互に配置される多数の第1、2電極板と、前記第1、2電極板のうちいずれか一方を取り囲み前記本体内部を第1電極室と第2電極室とに区画する隔膜と、前記第1電極室に形成される第1流入口及び第1流出口と、前記第2電極室に形成される第2流入口及び第2流出口とを含み、前記浄水タンクからの浄水された水を電気分解し製品水を生産する電解槽と、前記第1、2電極板に電源を印加すると共に、前記製品水の生産に使用された電気量を認識するように構成された制御部と、を含んでなり、前記第1、2電極室のうちいずれか一方は常に前記製品水の生産に使用される電極室に設定され、他方は常に排水させる電極室に設定されることを特徴とする。
ここで、前記第1、2電極室のうち、製品水の生産に使用される電極室の流入口又は流出口は、排水用に使用される電極室の流入口又は流出口の断面積より大きく形成されることが望ましい。
前述した目的を達成するための本発明の他の変形例によるイオン浄水器は、浄水された水を貯蔵する浄水タンクと、本体と、前記本体の内部に相違する極性で交互に配置される多数の第1、2電極板と、前記第1、2電極板のうちいずれか一方を取り囲み前記本体内部を第1電極室と第2電極室とに区画する隔膜と、前記第1電極室に形成される第1流入口及び第1流出口と、前記第2電極室に形成される第2流入口及び第2流出口とを含み、前記浄水タンクからの浄水された水を電気分解し製品水を生産する電解槽と、前記製品水の生産に使用された電気量を認識すると共に、使用者の製品水選択モードにより、前記第1、2電極板に極性を替え電源を印加するように構成された制御部と、を含んでなり、前記第1流入口と前記第2流入口又は、前記第1流出口と前記第2流出口の少なくともいずれか一方のグループは断面積比が互いに異なるように形成されることを特徴とする。
以上の通り、本発明によると、電気分解による製品水生産の際、各電極板に供給された電気量を認識し電極板のスケール生成量を予測し、運転の終了後、前記認識された電気量に比例する高電圧を非常に短い時間に瞬間的に各電極板に交互に繰り返し供給することにより、陰極の表面に沈着したスケールを効率的に除去することができるため、より安定的で且つ効率的な電極洗浄を行うことができる効果がある。
更に、前記の通り逆転洗浄により洗浄された電極板は、一定時間使用した後にも常にスケールのないきれいな状態の電極が維持されるので、電解槽を経てイオン化された製品水から沈殿物が発生する可能性を完全に排除することができる。
また、電極板の逆転洗浄時、電極板に対する電気量供給時間を前工程(前段階)の電気量供給時間より短く設定することにより、逆転洗浄を一定時間繰り返して行う場合電力消耗を減らすことができ、一層効率的な電極洗浄が行える利点がある。
また、電解槽の第1、2電極室のうちいずれか一方は常に製品水の生産に使用される電極室に設定され、他方は常に排水する電極室に設定され、前記電極室のうち製品水の生産に使用される電極室の流入口又は流出口の断面積を、排水用として使用される電極室の流入口又は流出口の断面積より大きく形成することで、使用極室の通過流量を最大化し、非使用極室の通過流量を最小化し、イオン浄水器の原料水の使用効率を極大化(増大)させることができる利点がある。
また、前述した構成とは異なり、電解槽の各流入口側の配管に、陽極室及び陰極室に流入される原料水の量を調節できるバルブを取り付けることにより、前記断面積比を異なるように形成することと同等な効果が得られる。
また、使用者が選択した製品水の流量をより多い量で得ることができるため、従来の低水圧地域等で、原料水の供給流量及び水圧減少に起因する使用上の不便さを大きく解消できる利点がある。
また、電解槽の陽極室及び陰極室に流入する原料水の流入速度を効率的に分配、調節することができるため、従来のように電解槽に原料水が遅く通過することにより、設計電解時間より長い時間で運転されていた弊害を防ぐことができ、残留塩素成分の過剰含有による水の味の品質低下を解消することができる効果がある。
以下、本発明の好適な一実施例を添付図面を参照し詳細に説明する。
参考までに、以下に説明する本発明の構成の中で、従来と同一な構成については前述した従来技術を参照し、本発明の特徴的な事項のみ具体的に限定し説明する。
本発明の一実施例によるイオン浄水器は、浄水された水を貯蔵する浄水タンクと、前記浄水タンクから浄水された水を電気分解し、イオン水を生成する電解槽とを含んで構成される。
本発明によるイオン浄水器は、電解槽の構造を除いた全ての構成が前述した従来技術と同一あるいは類似した構成を採択しているため、以下の詳細な説明では、本発明の特徴的な構成である電解槽の構造を中心として説明し、これに関連した他の構成については前述した従来技術を参照する。
図2は、本発明の一実施例によるイオン浄水器用電解槽の構造を示す断面図である。
図2に示すように、本発明によるイオン浄水器用電解槽100は相違する極性を持つ第1電極板130a、130b、130cと、第2電極板132a、132bとが本体110の内部に交互に配置された構造を有する。
前記本体110の内部は、隔膜120によって第1電極室112aと第2電極室112bとに区画される。
前記第1電極室112aと前記第2電極室112b内には、内部に流入された原料水を電気分解できるよう、外部から電源(DC電源)がそれぞれ印加される第1電極板130a、130b、130cと第2電極板132a、132bが設置される。
ここで、前記第1電極板130a、130b、130cと第2電極板132a、132bには、通常、チタン板に白金がメッキされたものが適用される。
前記第2電極板132a、132bは、四フッ化ポリエチレン(テプロン、PTFE)材質の薄い膜からなる隔膜120により取り囲まれ、前記第1電極室112aと前記第2電極室112bの内部の流体が互いに混合しないようにされている。
前記第1電極板130a、130b、130cと前記第2電極板132a、132bは、制御部(図示せず)と電気的に連結されており、前記制御部の制御により(+)/(−)又は(−)/(+)の極性を選択的に変更し印加するようになっている。
前記制御部は、イオン浄水器の外部にある製品水(アルカリ水又は酸性水)選択スイッチと電気的に連結されている。
前記制御部は、製品水の生産に使用された電気量を認識すると共に、使用者の製品水選択モードにより電解槽100の第1、2電極板132a、132bに、極性を替え電源を印加するようになっている。
一方、前記第1電極室112aと第2電極室112bには、浄水タンク(図示せず)に貯蔵された浄水状態の原料水が流入する第1流入口114aと第2流入口114b、114cが形成されている。
さらに、前記第1電極室112aと第2電極室112bには、前記第1流入口114aと第2流入口114b、114cを通じて流入した原料水が、内部の電気分解過程によりイオン化され製品水又は廃水として、それぞれ流出する第1流出口116aと第2流出口116b、116cとが形成されている。
この時、前記第1、2電極室112a、112bのうちいずれか一方は常に製品水の生産に使用される電極室に設定し、他方は常に排水させる電極室に設定することが望ましい。
そして、本発明によるイオン浄水器構造は、前述した本発明の電解槽100の構造と同一のものを採用しているため、これについての構成の詳細な説明は別途説明しない。
図3は、前述した構成を持つ本発明のイオン浄水器用電解槽100を洗浄する過程を順次示したフローチャートである。
図2及び図3を参照すると、まず使用者は、選択スイッチ(図示せず)を通して製品水(アルカリ水又は酸性水)を選択し、一定時間に一定量の製品水を使用することになる。(S300)
この過程で、使用者の製品水の選択により、電解槽100内部の第1、2電極板130a、130b、130c、132a、132bには(−)/(+)又は(+)/(−)の極性が印加され、一定時間の電気分解過程を経て、イオン化された製品水が生産される。
このような電気分解過程において、制御部(図示せず)では前記製品水を生産する一定時間に、前記第1、2電極板130a、130b、130c、132a、132bに供給された電気量を認識し、その値を保存することになる。(S310)
次に、前記制御部により、前記第1電極板130a、130b、130cと前記第2電極板132a、132bの極性を相互に逆転させることになる。(S320)
その後、前記制御部では、前記極性の逆転された第1、2電極板130a、130b、130c、132a、132bに、前記(S310)工程により認識された電気量に比例する電気量を第1、2電極板130a、130b、130c、132a、132bに一定時間供給し電極板を洗浄することになる。(S330)
また、制御部では、前記(S330)工程で電極板の洗浄が完了したか否かを判断し(S340)、洗浄が完了していない場合には、前記電極逆転工程(S320)にバイパスさせ、洗浄が完了した場合は、前記電解槽100内の水を外部に排水させることになる。(S350)
前記のような電極洗浄過程(工程)において、前記逆転された各電極板に対する電気量供給時間は、前工程(前段階)の電気量供給時間より短く設定(前工程(前段階)の逆転洗浄の10〜90%に対応する洗浄時間を供給)することが望ましい。
また、前記電気量供給工程(S330)において、前記の逆転された各電極板に供給される電気量は、製品水の生産に使用された電気量と比例するよう設定されるが、できる限り同一に設定することが望ましい。
前述した本発明の一実施例においては、制御部で電極板の洗浄が完了したか否かを判断し、前工程(前段階)にバイパスさせるか又は外部に排水させるよう誘導しているが、次のように一定回数で電極板の逆転洗浄を繰り返した後、自動で排水するように構成することもできる。
すなわち、本発明の他の実施例によるイオン浄水器用電解槽洗浄方法では、製品水の生産時に使用された電気量を認識する電気量認識工程と、前記電解槽の各電極板の極性を逆転させた状態で、前記電気量認識工程で認識された電気量を一定時間供給し洗浄する最初の逆転洗浄工程と、前記各電極板の極性を再度逆転させ、前工程(前段階)より短い洗浄時間を供給し洗浄する過程を少なくとも1回以上繰り返し行う繰り返し逆転洗浄工程と、前記繰り返し逆転洗浄工程を経て洗浄が完了した後、電解槽の水を外部に排水させる排水工程とを含んで構成することもできる。
この実施例において、電解槽100の電極板逆転洗浄の際、最初の逆転洗浄工程を含み少なくとも2回以上の逆転洗浄を繰り返し行うが、逆転洗浄回数の増加に比例し逆転洗浄時間は一定割合(例えば、前工程(前段階)での逆転洗浄時間の10〜90%に該当する洗浄時間)だけ減るように設定される。
ここで、前記「前工程(前段階)」という表現は、現洗浄工程の直前工程(直前段階)を言うもので、例えば、現洗浄工程が第2次逆転洗浄工程である場合、その前工程(前段階)は第1次逆転洗浄工程であり、同様に現洗浄工程が第3次逆転洗浄工程である場合、その前工程(前段階)は第2次逆転洗浄工程であることを言う。
また、前記電気量認識工程と前記最初の逆転洗浄工程は、前述した第1実施例の電気量認識工程(S310)と電極逆転工程(S320)にそれぞれ該当することが分かる。
前記電解槽100の電極板洗浄方法を、次の好適な実施例を挙げ具体的に説明する。
まず、運転時間や使用水量を基準に、製品水の生産のための一度の使用周期が終わると、第1、2電極板130a、130b、130c、132a、132bの極性を逆転させた状態で、0.01秒〜5分以内で製品水の生産に適した電気量を供給し洗浄する。(1次逆転洗浄)
次に、再度、前記第1、2電極板130a、130b、130c、132a、132bの極性を逆転させた状態で、前記1次逆転洗浄の10〜90%に対応する洗浄時間を供給し洗浄することになる。(2次逆転洗浄)
また、再度、前記第1、2電極板130a、130b、130c、132a、132bの極性を逆転させた状態で、前記2次逆転洗浄の10〜90%に対応する洗浄時間を供給し洗浄することになる。(3次逆転洗浄)
さらに、前記第1、2電極板130a、130b、130c、132a、132bの極性を逆転させた状態で、前記3次逆転洗浄の10〜90%に対応する洗浄時間を供給し洗浄することになる。(4次逆転洗浄)
また、さらに、前記第1、2電極板130a、130b、130c、132a、132bの極性を逆転させた状態で、前記4次逆転洗浄の10〜90%に対応する洗浄時間を供給し洗浄することになる。(5次逆転洗浄)
前記の方法によって、一定回数繰り返し運転し電極を洗浄した後、洗浄が完全に完了すると、電解槽100内の水は排水装置によりシステムの外部へ排出される。
この時、前記逆転洗浄を繰り返す回数は、逆転洗浄の際、各電極板に供給される電気量、洗浄時間、電解槽内部の水量などを考慮し適切な反復回数を設定することになる。
また、前記のような逆転洗浄運転中には、使用者に洗浄状態であることを表示し、浄水器の使用ができないようにする。
このように逆転洗浄により、第1、2電極板130a、130b、130c、132a、132bは、一定条件での使用後、常にスケールのないきれいな状態の電極状態を維持することができるため、製品水に沈殿物が生じる可能性を完全に排除することができる。
また、前記実施例のように、電解槽100の電極板の洗浄過程を経ると、電気分解用陰極の表面に沈着するスケールを効率的に除去することができるので、より安定的で且つ効果的な電極洗浄が可能になる。
以上説明した通り、電気分解によるアルカリ水又は酸性水などの製品水の生産時に供給した電気量によりスケール生成量を予測し運転が終了した後、非常に短い時間に高電圧を瞬間的に各電極に(+)/(−)電圧を交互に繰り返し供給することにより、より効率的な電極洗浄が可能になる。
一方、前述した本発明の電解槽構造において、第1、2電極室112a、112bの入口部と出口部の断面積比(直径比)を適切な範囲内で調節すると、原料水の使用効率を増大させることができる。
図4は本発明による電解槽の他の変形例を示したものである。図示した通り、電解槽100の第1、2電極室112a、112bのうち、製品水の生産に使用される電極室の流入口又は流出口は、排水用として使用される電極室の流入口又は流出口の断面積より大きく形成することができる。
すなわち、第1電極室112aの第1流入口114aの断面積(D1)は第2電極室112bの第2流入口114b、114cの断面積(D2)より一定割合で大きく形成される。
これは、単位時間当り通過する流体の流量は断面積に比例するということに着眼したもので、単位時間当り通過する流体の流量(Q)を増加させるためには、断面積(A)を増加させれば良い。
したがって、前記のように、第1流入口114aの断面積を第2流入口114b、114cの断面積より大きく形成すると、前記第1流入口114aを通じ内部に流入される原料水の量が、前記第2流入口114b、114cを通じ流入される原料水の量より多くなるものである。
これに対応して、内部に流入された原料水がイオン化した後、製品水及び廃水として排水される第1流出口116aと第2流出口116b、116cの断面積比(d1:d2)も、また、前記第1流入口114a及び第2流入口114b、114cの断面積比(D1:D2)と同一に形成されるようにする。
この際、前記第1流入口114aと第2流入口114b、114c及び前記第1流出口116aと、第2流出口116b、116cの断面積の比(d1:d2)は、それぞれ1:0.9〜0.01程度の範囲内であることが望ましい。
勿論、図面上に別途符号で表示していないが、前記第1流入口114aと第2流入口114b、114c及び、前記第1流出口116aと第2流出口116b、116cとそれぞれ連結される配管の断面積も、また、前記各流入口と流出口に対応した断面積比で設定しなければならないことは言うまでもない。
前記のように、前記第1電極室112aの第1流入口114a及び第1流出口116aの断面積(D1、d1)が、前記第2電極室112bの第2流入口114b、114c及び第2流出口116b、116cの断面積(D2、d2)より大きく形成されているため、前記第1流出口116aを通じ最終的に出水される製品水(アルカリ水)の流量を第2流出口116b、116cを通じ出水される廃水(酸性水)の流量より多くなるように誘導することができる。
また、前記の通り、電解槽100の各電極室の入口部と出口部の断面積比が互いに異なるよう形成された状態で、使用者の製品水(アルカリ水又は酸性水)選択により第1電極板130a、130b、130cと、第2電極板132a、132bに極性を変えて印加することにより、電解槽の内部に流入される原料水に対比し、実際使用製品水の量を増加させることで、イオン浄水器の原料水使用効率を増大させることができる。
また、前記のように、使用者が選択した製品水の流量を更に増大し、得ることができるので、従来低水圧地域等で発生していた原料水の供給流量及び、水圧の減少による使用上の不便さも解消することができる。
前述した第1実施例の電解槽100は、第1流入口114aと第2流入口114b、114c、また、第1流出口116aと第2流出口116b、116cの断面積比がそれぞれ異なるように形成された構造を持っているが、前記とは異なり、前記第1流入口114a及び第2流入口114b、114cの断面積比は互いに異なるように形成し、前記第1流出口116a及び前記第2流出口116b、116cの断面積比は互いに同一に形成することができる。
反対に、前記電解槽100の第1流入口114aと第2流入口114b、114cの断面積比を同一に形成し、前記第1流出口116aと前記第2流出口116b、116cの断面積比を互いに異なるように形成することも可能である。
但し、前記本発明の第1実施例のように電解槽100の第1、2流入口114a、114b、114cの断面積比と第1、2流出口116a、116b、116cの断面積比を互いに異なるよう形成する場合、前記第1、2流入口114a、114b、114cのいずれか一つの断面積を大きく形成すると、これと対応する流出口の断面積も大きく形成しなければならないことは言うまでもない。
前述した変形例においては、電解槽の流入口及び流出口の断面積比を異なるよう形成し製品水の使用効率を高めようとしているが、前記の方法以外に、電解槽100の第1電極室112aと第2電極室112bに流入される流量を調節するバルブ等の管路開閉手段を適用すると、前記バルブの開度により流入口及び流出口の断面積比が調節され、前記と同等な効果を得ることができる。
この際、もちろん電解槽100内部の第1電極板130a、130b、130cと第2電極板132a、132bの極性は制御部により選択的に調整可能であるため、第1電極室112aと第2電極室112bは、陽極室又は陰極室へと選択的に変更することができる。
前述した通り、本発明の好適な実施例を参照し本発明を説明したが、該当技術分野の熟練した当業者であれば、特許請求範囲に記載した本発明の思想及び領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正又は変形し実施することができる。
本発明は、電極板に生成されるスケールの析出量を最小化し効率的な電極洗浄を可能にする電解槽と、これを採用したイオン浄水器及び電解槽の洗浄方法に適用可能である。
従来のイオン浄水器を示す斜視図である。 従来のイオン浄水器用電解槽構造を示す断面図である。 本発明によるイオン浄水器用電解槽の構造を示す断面図である。 本発明によるイオン浄水器用電解槽の洗浄方法を説明するフローチャートである。 本発明における変形例の構造を示す断面図である。
符号の説明
100 電解槽
110 本体
112a、112b 第1、2電極室
114a、114b、114c 第1、2流入口
116a、116b、116c 第1、2流出口
120 隔膜
130a、130b、130c 第1電極板
132a、132b 第2電極板

Claims (9)

  1. 製品水の生産時に使用された電気量を認識する電気量認識工程と、
    前記電解槽の各電極板の極性を逆転させた状態で、前記電気量認識工程で認識された電気量を一定時間供給し、洗浄する最初の逆転洗浄工程と、
    前記各電極板の極性を再度逆転させ、前工程より短い洗浄時間を供給し、洗浄する過程を少なくとも1回以上繰り返し行う繰り返し逆転洗浄工程と、
    前記繰り返し逆転洗浄工程を経て洗浄が完了した後、電解槽内の水を外部へ排水させる排水工程と、
    を含むことを特徴とするイオン浄水器用電解槽の洗浄方法。
  2. 制御部により、製品水の生産時に使用された電気量を認識する電気量認識工程と、
    電解槽の洗浄が必要な場合、前記制御部により前記電解槽の各電極板の極性を逆転させる電極逆転工程と、
    前記逆転された各電極板に、前記電気量認識工程で認識された電気量に比例する電気量を一定時間供給する電気量供給工程と、
    前記電解槽の洗浄完了を判断し、洗浄完了していない場合は前記電極逆転工程にバイパスさせ、洗浄完了した場合は前記電解槽内の水を外部へ排水させる排水工程と、
    を含むことを特徴とするイオン浄水器用電解槽の洗浄方法。
  3. 前記各電極板に対する電気量供給時間は、前工程の電気量供給時間より短いことを特徴とする請求項2に記載のイオン浄水器用電解槽の洗浄方法。
  4. 前記電気量供給工程において、前記逆転された各電極板に供給される電気量は、前記製品水の生産に使用された電気量と同一であることを特徴とする請求項2又は3に記載のイオン浄水器用電解槽の洗浄方法。
  5. 本体と、
    前記本体の内部に、相違する極性で交互に配置される多数の第1、2電極板と、
    前記第1、2電極板のうちいずれか一方を取り囲み、前記本体内部を第1電極室と第2電極室とに区画する隔膜と、
    前記第1電極室に形成される、第1流入口及び第1流出口と、
    前記第2電極室に形成される、第2流入口及び第2流出口と、を含んでなり、
    前記第1、2電極室のうちいずれか一方は常に製品水の生産に使用される電極室に設定され、他方は常に排水させる電極室に設定されることを特徴とする電解槽。
  6. 前記第1、2電極室のうち、製品水の生産に使用される電極室の流入口又は流出口は、排水用に使用される電極室の流入口又は流出口の断面積より大きく形成されることを特徴とする請求項5に記載の電解槽。
  7. 浄水された水を貯蔵する浄水タンクと、
    本体と、前記本体の内部に相違する極性で交互に配置される多数の第1、2電極板と、前記第1、2電極板のうちいずれか一方を取り囲み、前記本体内部を第1電極室と第2電極室とに区画する隔膜と、前記第1電極室に形成される第1流入口及び第1流出口と、前記第2電極室に形成される第2流入口及び第2流出口とを含み、前記浄水タンクから浄水された水を電気分解し製品水を生産する電解槽と、
    前記第1、2電極板に電源を印加すると共に、前記製品水の生産に使用された電気量を認識できるようにした制御部と、を含んでなり、
    前記第1、2電極室のうちいずれか一方は、常に前記製品水の生産に使用される電極室に設定され、他方は常に排水させる電極室に設定されることを特徴とするイオン浄水器。
  8. 前記第1、2電極室のうち、製品水の生産に使用される電極室の流入口又は流出口は、排水用に使用される電極室の流入口又は流出口の断面積より、大きく形成されることを特徴とする請求項7に記載のイオン浄水器。
  9. 浄水された水を貯蔵する浄水タンクと、
    本体と、前記本体の内部に相違する極性で交互に配置される多数の第1、2電極板と、前記第1、2電極板のうちいずれか一方を取り囲み、前記本体内部を第1電極室と第2電極室とに区画する隔膜と、前記第1電極室に形成される第1流入口及び第1流出口と、前記第2電極室に形成される第2流入口及び第2流出口とを含み、前記浄水タンクから浄水された水を電気分解し製品水を生産する電解槽と、
    前記製品水の生産に使用された電気量を認識すると共に、使用者の製品水選択モードにより、前記第1、2電極板に極性を替え電源を印加するように構成された制御部と、を含んでなり、
    前記第1流入口と前記第2流入口又は、前記第1流出口と前記第2流出口のうち少なくとも一方のグループは、断面積比が互いに異なるよう形成されることを特徴とするイオン浄水器。

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