JP2006351410A - Electron emitting element - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、強電界によって電子を放出する電界放射型の電子放出素子(フィールドエミッタ)に関する。より詳しくは、光プリンタ、電子顕微鏡、電子ビーム露光装置などの電子発生源や電子銃として、あるいは照明ランプの超小型照明源として、さらに特には、平面ディスプレイを構成するアレイ状のフィールドエミッタアレイの面電子源として有用なダイヤモンドエミッタが形成された電子放出素子に関する。 The present invention relates to a field emission type electron-emitting device (field emitter) that emits electrons by a strong electric field. More specifically, as an electron generation source or electron gun for an optical printer, an electron microscope, an electron beam exposure apparatus or the like, or as an ultra-compact illumination source for an illumination lamp, and more particularly, an array field emitter array constituting a flat display. The present invention relates to an electron-emitting device in which a diamond emitter useful as a surface electron source is formed.
従来より、電子ディスプレイデバイスとして陰極線管が広く用いられているが、陰極線管は、電子銃のカソードから熱電子を放出させるためにエネルギー消費量が大きく、また、構造的に大きな容積を必要とするなどの問題があった。 Conventionally, a cathode ray tube has been widely used as an electronic display device. However, the cathode ray tube consumes a large amount of energy in order to emit thermal electrons from the cathode of an electron gun, and requires a large volume in terms of structure. There were problems such as.
このため、熱電子ではなく冷電子を利用できるようにして、全体としてエネルギー消費量を低減させ、しかも、デバイス自体を小形化した平面型のディスプレイが求められ、更に、近年では、そのような平面型ディスプレイに高速応答性と高解像度とを実現することも強く求められている。 For this reason, there is a demand for a flat display that can use cold electrons instead of thermal electrons to reduce energy consumption as a whole, and further downsize the device itself. Realization of high-speed response and high resolution is strongly demanded for the type display.
このような冷電子を利用する平面型ディスプレイの構造としては、高真空の平板セル中に、微小な電子放出素子をアレイ状に配したものが有望視されている。そして、そのために使用する電子放出素子として、電界放射現象を利用した電界放射型の電子放出素子が注目されている。この電界放射型の電子放出素子は、物質に印加する電界の強度を上げると、その強度に応じて物質表面のエネルギー障壁の幅が次第に狭まり、電界強度が107V/cm以上の強電界となると、物質中の電子がトンネル効果によりそのエネルギー障壁を突破できるようになり、そのため物質から電子が放出されるという現象を利用している。この場合、電場がポアッソンの方程式に従うために、電子を放出する部材(エミッタ)に電界が集中する部分を形成すると、比較的低い引き出し電圧で効率的に冷電子の放出を行うことができる。 As a structure of a flat display using such cold electrons, a structure in which minute electron-emitting devices are arranged in an array in a flat plate cell of high vacuum is promising. As an electron-emitting device used for this purpose, a field-emission type electron-emitting device using a field emission phenomenon has attracted attention. In this field emission type electron-emitting device, when the strength of the electric field applied to the material is increased, the width of the energy barrier on the surface of the material is gradually reduced according to the strength, and a strong electric field having an electric field strength of 10 7 V / cm or more is obtained. This makes use of the phenomenon that electrons in a substance can break through its energy barrier by the tunnel effect, and thus electrons are emitted from the substance. In this case, since the electric field follows Poisson's equation, if a portion where the electric field concentrates is formed on the member (emitter) that emits electrons, cold electrons can be efficiently emitted with a relatively low extraction voltage.
電界放射型の電子放出素子の一般的なものとしては、図3に示すように、先端が尖った円錐形の素子を例示することができる。この素子においては、絶縁性基板31上に導電層32、絶縁層33及びゲート電極34が順次積層されており、その絶縁層33及びゲート電極34には、導電層32に達する開口部Aが形成されている。そして、その開口部A内の導電層32上には、少なくともゲート電極34に接触しないように、点状突起を有する円錐形状のエミッタ35が形成されている。
As a general field emission type electron-emitting device, as shown in FIG. 3, a conical device having a sharp tip can be exemplified. In this element, a
このような円錐形エミッタでは、スピント型エミッタが広く知られている。スピント型エミッタを備えた電子放出素子の製造例を、図4(a)〜(d)を参照しながら説明する。 Among such conical emitters, Spindt-type emitters are widely known. An example of manufacturing an electron-emitting device including a Spindt-type emitter will be described with reference to FIGS.
まず、図4(a)に示すように、予め導電層42が形成された絶縁性基板41上に、絶縁層43及びゲート電極44をスパッタ法又は真空蒸着法等により順次成膜する。続いて、フォトリソグラフィー法と反応性イオンエッチング(RIE)法とを利用して絶縁層43及びゲート電極44の一部を、導電層42が露出するまで円形の孔(ゲート孔)が開口するようにエッチングする。次に、図4(b)に示すように、斜方蒸着により剥離層45をゲート電極44上面と側面にのみ形成する。剥離層45の材料としては、Al、MgO等が多く使用されている。続いて、図4(c)に示すように、導電層42上に、その垂直な方向から通常の異方性蒸着により、エミッタ46用の金属材料を蒸着する。このとき、
蒸着の進行につれて、ゲート孔の開口径が狭まると同時に導電層42上に円錐形のエミッタ46が自己整合的に形成される。蒸着は、最終的にゲート孔が閉じるまで行なう。エミッタの材料としては、Mo、Ni等などの金属を使用している。最後に、図4(d)に示すように、リフトオフ材45をエッチングにより剥離し、必要に応じてゲート電極44をパターニングする。これによりスピント型エミッタを備えた電子放出素子が得られる。
First, as shown in FIG. 4A, an
As the deposition progresses, the opening diameter of the gate hole is reduced, and at the same time, a
以下に公知の文献を述べる。
一方、半導体集積回路製造技術を応用したシリコンエミッタもまた広く知られている。 On the other hand, silicon emitters using semiconductor integrated circuit manufacturing technology are also widely known.
シリコンエミッタを備えた電子放出素子の製造例を、図5(a)〜(e)を参照しながら説明する。まず、図5(a)に示すように、単結晶シリコン基板51を熱酸化して表面に酸化シリコン層を形成し、その酸化シリコン層をフォトリソグラフィー法を利用して円形にパターニングすることにより、円形のエッチングマスク用酸化シリコン層52を形成する。この酸化シリコン層52は後述するようにリフトオフ材としても機能する。なお、酸化シリコン層52の径はほぼゲート径に相当する。
An example of manufacturing an electron-emitting device including a silicon emitter will be described with reference to FIGS. First, as shown in FIG. 5A, a single
次に、図5(b)に示すように、サイドエッチレートの高い条件の反応性イオンエッチング法(RIE)によりシリコン基板51をエッチングし、エミッタ53を形成する。
Next, as shown in FIG. 5B, the
続いて、図5(c)に示すように、熱酸化によりシリコン基板51及びエミッタ53の表面にエミッタ先端先鋭化用酸化シリコン層54を形成する。この酸化シリコン層54の形成時に発生する応力により、酸化シリコン層54の内側のエミッタ53の先端が容易に尖鋭化される。そして、図5(d)に示すように、異方性蒸着法により絶縁層55、ゲート電極56を積層する。最後に、図5(e)に示すように、リフトオフ材としても機能するエッチングマスク用酸化シリコン層52をエッチングによりリフトオフし、更に、エミッタ53の表面の酸化シリコン層54をエッチング除去する。そして必要に応じてゲート電極56をパターニングする。これによりシリコンエミッタを備えた電子放出素子が得られる。
Subsequently, as shown in FIG. 5C, an emitter tip sharpening
以下に公知の文献を述べる。
しかしながら、上述したスピント型エミッタならびにシリコンエミッタでは、いずれもエミッタ材料である金属あるいはシリコンあるいはそれらの化合物は、正の電子親和力(PEA;Positive Electron Affinity)をもつため、電子放出能が低く、エミッタ部への電界集中が不可欠であった。そのため、それらのエミッタ材料表面から電子を放出させるためには、電子放出部の曲率半径をできるだけ小さくする必要があり、上記に示したように、エミッタに極微細加工を施し、放出部の先端形状を円錐形として、その先端の曲率半径を数ナノメーター以下とすることが不可欠であった。 However, in the above-described Spindt-type emitter and silicon emitter, the metal or silicon, or a compound thereof, which is an emitter material, has a positive electron affinity (PEA), and therefore has a low electron emission ability, and the emitter portion. Concentration of the electric field on was essential. Therefore, in order to emit electrons from the surface of the emitter material, it is necessary to make the radius of curvature of the electron emission part as small as possible. As shown above, the emitter is subjected to ultrafine processing, and the tip shape of the emission part It was indispensable to have a conical shape with a radius of curvature of the tip of several nanometers or less.
さらに、ディスプレイ用等の面電子源として応用するためには、上記のような極微細加工を施して得られる円錐形エミッタを多数作製しアレイ上に配置する必要がある。しかしながら、超精密加工が必要であるため、構造的欠陥が生じやすく、大面積に均一に作製することは容易ではなく、歩留まりが低下する上、欠陥検査等も不可欠となり製造コストが高くなるという問題があった。 Furthermore, in order to be applied as a surface electron source for a display or the like, it is necessary to produce a large number of conical emitters obtained by performing the ultrafine processing as described above and arrange them on the array. However, because ultra-precision machining is required, structural defects are likely to occur, and it is not easy to produce a large area uniformly, resulting in a decrease in yield, and in addition, defect inspection is indispensable, resulting in an increase in manufacturing cost. was there.
これらに対し、図6に示すように、エミッタを円錐形とせずに、加工が容易で且つ大面
積にわたって均一加工性の良好な、ディスク型のエミッタとすることが提案されている。このディスク型エミッタにおいては、エミッタ表面64aとエミッタ周面64bとの境界線であるエミッタ64の輪線状の周縁Peに電界が集中し、そこから電子が放出される。なおエミッタ64と絶縁性基板61上のエミッタ配線層62との間には、エミッ
タ下地層63を形成しておくことが一般的に行われている。このようなエミッタ下地層63は、ディスク状のエミッタの周縁Peに電界が集中しやすくなるように、エミッタ64の径よりも小さい径とすることが望ましいとされ、そのためにエミッタ下地層63は通常エミッタ64よりもエッチングされやすい材料から形成されている。
On the other hand, as shown in FIG. 6, it has been proposed to make a disk-type emitter that does not have a conical shape and can be easily processed and has good uniform workability over a large area. In this disk-type emitter, an electric field concentrates on the ring-shaped peripheral edge Pe of the
ディスク型エミッタを備えた電子放出素子の製造例を、図7(a)〜(d)を参照しながら説明する。 An example of manufacturing an electron-emitting device having a disk-type emitter will be described with reference to FIGS.
まず、図7(a)に示すように、予めエミッタ配線72が形成されたガラス基板71上に、エミッタ下地層73a及びエミッタ74a材料をスパッタ法又は真空蒸着法等により順次成膜する。続いて、図7(b)に示すように、フォトリソグラフィー法と反応性イオンエッチング法(RIE)とを利用してエミッタ下地層73a及びエミッタ74a材料の一部を、エミッタ配線72が露出するまで円形状にエッチング加工する。ここで、エッチングマスクとして使用したフォトレジストは、リフトオフ材75として残す。
First, as shown in FIG. 7A, an
次に、図7(c)に示すように、エミッタ配線層72上に、その垂直な方向から通常の異方性蒸着により、絶縁層76及びゲート電極77を蒸着する。最後に、図7(d)に示すように、リフトオフ材75を剥離し、必要に応じてゲート電極77をパターニングする。これによりディスク型エミッタを備えた電子放出素子が得られる。
Next, as shown in FIG. 7C, the insulating
以下に公知の文献を述べる。
上述のような、ディスク型エミッタでは、エミッタに非常に鋭利な曲率半径を持つように加工する必要がないことから、製法は非常に簡便である。しかしながら、これまで開示されているディスク型エミッタにおけるエミッタ材料は、金属、シリコンあるいはそれらの化合物であり、これらはいずれもPEAの物性を示し、電子放出能が低く、したがって動作電圧が高くなるという問題があった。さらに、金属、シリコンあるいはそれらの化合物からなるエミッタの電子親和力(あるいは仕事関数)制御は、表面に酸化物が大気中で容易に生成するため、非常に困難であった。したがって、電子放出特性がエミッタ間あるいは素子間でバラツキが発生する上、エミッタ材料の熱伝導率も低いため、ジュール熱等による素子破壊も発生し問題となっていた。 Since the disk-type emitter as described above does not need to be processed so that the emitter has a very sharp radius of curvature, the manufacturing method is very simple. However, the emitter material in the disk-type emitters disclosed so far is a metal, silicon, or a compound thereof, all of which exhibit the physical properties of PEA, have a low electron emission ability, and hence a high operating voltage. was there. Furthermore, it is very difficult to control the electron affinity (or work function) of an emitter made of metal, silicon, or a compound thereof because an oxide is easily generated on the surface in the atmosphere. Therefore, the electron emission characteristics vary between emitters or elements, and the thermal conductivity of the emitter material is low, so that element destruction due to Joule heat or the like also occurs.
本発明は、上記問題点を考慮してなされ、電子放出能及びその均一性、安定性に優れ、かつ極微細加工を要する極微構造を持たない容易な構造からなる、ダイヤモンドエミッタが形成された電子放出素子を提供することを目的とする。 The present invention has been made in consideration of the above problems, and has an electron emission ability, uniformity, stability, and an electron having a diamond emitter formed of an easy structure that does not have a micro structure that requires micro processing. An object is to provide an emitting element.
上記問題を解決するため、本発明では、基体上に、絶縁層及びゲート電極が順次積層され、ゲート電極と絶縁層とには基体に達する開口部が設けられ、開口部内の基体上に、エミッタがゲート電極に接触しないように形成されてなる電界放射型の電子放出素子において、エミッタがダイヤモンドあるいはダイヤモンド状カーボンからなり、エミッタの表面が電子供与基により終端されていることを特徴とする電子放出素子を提供する。 In order to solve the above problem, in the present invention, an insulating layer and a gate electrode are sequentially laminated on a base, an opening reaching the base is provided in the gate electrode and the insulating layer, and an emitter is formed on the base in the opening. Field emission type electron-emitting device formed so as not to contact the gate electrode, wherein the emitter is made of diamond or diamond-like carbon, and the surface of the emitter is terminated by an electron donating group An element is provided.
本発明者は、ダイヤモンドあるいはダイヤモンド状カーボンの表面の化学吸着種と表面物性(仕事関数、電子親和力、電気伝導率、熱伝導率)を詳細に検討した結果、電子供与基終端表面では、負の電子親和力(NEA)を持ち、非常に高い電子放出能をもつことを、実験事実より見いだした。 As a result of detailed examination of the chemisorbed species and surface properties (work function, electron affinity, electrical conductivity, thermal conductivity) of the surface of diamond or diamond-like carbon, the present inventor found It was found from experimental facts that it has an electron affinity (NEA) and a very high electron emission ability.
すなわち、電子供与基終端表面では、数オームセンチメートル以上の電気伝導率を示し、熱伝導率についても、10W/cmK以上の他材料より一桁高い値を持つことがわかった。 That is, it was found that the electron-donating group-terminated surface has an electric conductivity of several ohm centimeters or more, and has a thermal conductivity that is an order of magnitude higher than other materials of 10 W / cmK or more.
また、このような電子供与基終端表面では、他材料のように大気中においても酸化されることは経時的にも無く、諸物性も変化しないことを確認した。 Further, it was confirmed that such an electron donating group-terminated surface was not oxidized even in the atmosphere like other materials over time, and various physical properties did not change.
以上のような実験結果より、従来の金属、シリコンおよびそれらの化合物と比較し、桁違いに高い電子放出能及び熱伝導率を示す、電子供与基終端表面をもつダイヤモンドあるいはダイヤモンド状カーボンをエミッタ材料として適用することにより、高性能かつ安定なエミッタを得ることができる。 From the experimental results as described above, diamond or diamond-like carbon having an electron-donating group-terminated surface, which shows an electron emission ability and thermal conductivity that are orders of magnitude higher than those of conventional metals, silicon and their compounds, is used as an emitter material. As a result, a high-performance and stable emitter can be obtained.
また、本発明では、前記電子供与基が水素、炭化水素または水酸基のいずれかであることを特徴とする電子放出素子を提供する。 The present invention also provides an electron-emitting device, wherein the electron donating group is any one of hydrogen, a hydrocarbon, and a hydroxyl group.
本発明においては、前記電子供与基が水素あるいは炭化水素あるいは水酸基であることが望ましい。 In the present invention, the electron donating group is preferably hydrogen, hydrocarbon, or hydroxyl group.
すなわち、プラズマ反応あるいは液層反応より容易にダイヤモンドあるいはダイヤモンド状カーボン表面に生成できることから、上記電子供与基は、水素あるいは炭化水素あるいは水酸基であることが、簡便に高性能のエミッタを容易に得られる観点から望ましい。 That is, since it can be easily generated on the surface of diamond or diamond-like carbon by plasma reaction or liquid layer reaction, it is easy to obtain a high-performance emitter simply because the electron donating group is hydrogen, hydrocarbon or hydroxyl group. Desirable from a viewpoint.
さらに、本発明においては、前記エミッタが基体上を底面とする円柱形、多角柱形、円錐台形または多角錐台形のいずれかの形状であることを特徴とする電子放出素子を提供する。 Furthermore, in the present invention, there is provided an electron-emitting device characterized in that the emitter has any one of a columnar shape, a polygonal columnar shape, a truncated cone shape, and a polygonal truncated pyramid shape with the base on the base.
本発明においては、エミッタが前記基体上を底面とする円柱または多角柱あるいは円錐台または多角錐台のいずれかの形状であることが望ましい。 In the present invention, it is desirable that the emitter has a shape of a cylinder, a polygonal column, a truncated cone or a polygonal frustum with the base on the base.
すなわち、非常に高い電子放出能を示す、ダイヤモンドあるいはダイヤモンド状カーボンをエミッタ材料として用いる場合、エミッタチップ先端構造は鋭利であったり、ディスク状の上部を突き出す構造にする必要はなく、作製が非常に容易な円柱や円錐台形状であっても、十分な特性が得られる。またここで、エミッタチップ形状は多角柱あるいは多角錐台であっても、同様の効果を得ることができる。 In other words, when diamond or diamond-like carbon, which exhibits a very high electron emission capability, is used as the emitter material, the emitter tip tip structure does not need to be sharp or have a disk-like upper structure, and is very easy to manufacture. Even if it is an easy cylinder or truncated cone shape, sufficient characteristics can be obtained. Here, even if the emitter tip shape is a polygonal column or a polygonal frustum, the same effect can be obtained.
本発明によると、エミッタ材料として、表面が電子供与基により終端されたダイヤモンドあるいはダイヤモンド状カーボンを用いることにより、極微細加工プロセスを要しない容易な構造、かつ、簡便な製造方法により、高電子放出能を持ちかつ均一ならびに安定な電子放出素子を得ることが可能となる。 According to the present invention, by using diamond or diamond-like carbon whose surface is terminated by an electron donating group as an emitter material, high electron emission can be achieved with an easy structure that does not require an ultrafine processing process and a simple manufacturing method. A uniform and stable electron-emitting device can be obtained.
したがって、フラットパネルディスプレイ等に適用した場合にも、高速、高精細度の画像が、低消費電力で得ることが可能となる。 Therefore, even when applied to a flat panel display or the like, a high-speed, high-definition image can be obtained with low power consumption.
以下、発明を実施するための最良の形態について説明する。 The best mode for carrying out the invention will be described below.
図1は、本発明の電子放出素子に係るダイヤモンドエミッタの例を断面で示した説明図である。同図に示すように、このダイヤモンドエミッタは、基体11上にダイヤモンドエミッタ12が積層された構造を有する。ダイヤモンドの表面には電子供与基13として水素(H)で終端された構造をもつ。ダイヤモンドエミッタの構造は、円柱となっている。そして、このダイヤモンドエミッタを取り巻くように、絶縁層14およびゲート電極15が積層形成されている。
FIG. 1 is an explanatory view showing in cross section an example of a diamond emitter according to the electron-emitting device of the present invention. As shown in the figure, this diamond emitter has a structure in which a
本発明において基体11は、ダイヤモンドエミッタの支持基板として用いられている。このような基板としては、ダイヤモンド基板、シリコン基板、金属基板、ガラス基板、セラミックス基板、石英基板、SOI基板などを使用することができる。また、基板が絶縁体の場合、基板上に電極として金属薄膜を介在させることができる。
In the present invention, the
ダイヤモンドエミッタ12は、単結晶、多結晶、ナノ結晶からなるダイヤモンドあるいはダイヤモンド状炭素から構成することができる。また、不純物をドープしたダイヤモンド膜あるいはダイヤモンド状カーボンも用いることができる。
The
また、エミッタチップの形状は、円柱の他、円錐、円錐台、多角柱、多角錐台とすることができる。 The shape of the emitter tip can be a cone, a truncated cone, a polygonal column, or a polygonal frustum in addition to a cylinder.
ダイヤモンド表面の電子供与基13としては、水素、炭化水素、水酸基をあげることができる。
Examples of the
絶縁層14は、絶縁性薄膜として、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム等の金属酸化物あるいは窒化膜が挙げられる。
The insulating
ゲート電極15の材料としては、ニオブ、タンタル、チタン、モリブデン、クロム等の高融点金属が挙げられる。
Examples of the material of the
本発明の電子放出素子の製造例を以下の実施例で図2を用いて、具体的に説明する。 A manufacturing example of the electron-emitting device of the present invention will be specifically described with reference to FIG.
図2は、本発明の電子放出素子の製造工程の実施例を断面で示した模式説明図である。まず、図2(a)に示すように、シリコン基板21上にマイクロ波プラズマCVD法により、ダイヤモンド膜22’を成膜した。
FIG. 2 is a schematic explanatory view showing, in cross section, an example of the manufacturing process of the electron-emitting device of the present invention. First, as shown in FIG. 2A, a diamond film 22 'was formed on a
マイクロ波プラズマCVDの条件は次の通りである。 The conditions for microwave plasma CVD are as follows.
原料ガス:メタン(50sccm)、水素(450sccm)、
基板温度:820℃
反応圧力:10.6kPa
MWパワー:2.5kW
膜厚:1μm。
Source gas: methane (50 sccm), hydrogen (450 sccm),
Substrate temperature: 820 ° C
Reaction pressure: 10.6 kPa
MW power: 2.5kW
Film thickness: 1 μm.
次に、ダイヤモンド膜22’上に、エッチングの際のマスク(ハードマスク)として、酸化シリコン膜23を成膜後、パターンニングしハードマスクパターンを形成した。続いて、フォトレジストを2μmの膜厚で塗布後、フォトリソグラフィー法によりレジストパターン(図示せず)を形成した。ここで、直径7μmの円形のパターンを作製した。
Next, a
次に、図2(b)に示すように、高周波リアクティブイオンエッチング(RIE)により、ダイヤモンド膜22’を所定形状にエッチングし、円柱状のダイヤモンドエミッタ22を形成した。
Next, as shown in FIG. 2B, the diamond film 22 'was etched into a predetermined shape by high frequency reactive ion etching (RIE) to form a
続いて、図2(c)に示すように、ハードマスクをリフトオフ材として残したまま、絶縁層材料24’及びゲート電極材料25’を連続蒸着した。 Subsequently, as shown in FIG. 2C, the insulating layer material 24 'and the gate electrode material 25' were continuously deposited while leaving the hard mask as a lift-off material.
続いて、図2(d)に示すように、レジストをリフトオフに除去すると同時に、レジスト上の絶縁層材料24’及びゲート電極材料25’を除去し、絶縁層24及びゲート電極25を形成した。
Subsequently, as shown in FIG. 2D, the resist was removed by lift-off, and at the same time, the insulating
最後に、図2(e)に示すように、高周波またはマイクロ波を用い水素プラズマ処理することにより、ダイヤモンドエミッタを有する電子放出素子を得た。プラズマ処理条件は下記の通り。 Finally, as shown in FIG. 2E, an electron-emitting device having a diamond emitter was obtained by hydrogen plasma treatment using high frequency or microwave. Plasma treatment conditions are as follows.
原料ガス:水素(100sccm)
基板温度:室温
反応圧力:13.3Pa
高周波パワー:300W
時間:3分。
Source gas: Hydrogen (100 sccm)
Substrate temperature: room temperature Reaction pressure: 13.3 Pa
High frequency power: 300W
Time: 3 minutes.
微小領域XPS分析の結果より、水素プラズマ処理を行ったダイヤモンドエミッタ表面には、酸素が吸着しいてないこと(水素化表面であること)を確認した。 From the results of the micro-area XPS analysis, it was confirmed that oxygen was not adsorbed on the diamond emitter surface that had been subjected to the hydrogen plasma treatment (that it was a hydrogenated surface).
作製したダイヤモンドエミッタに対し、10mmのギャップを設け、アノードを設置し電子放出特性を確認したところ、数V以上のゲート電圧印加で、ダイヤモンドエミッタから電子放出が確認された。 When the produced diamond emitter was provided with a gap of 10 mm, an anode was installed and the electron emission characteristics were confirmed, electron emission was confirmed from the diamond emitter when a gate voltage of several volts or more was applied.
11・・・基体
12・・・ダイヤモンドエミッタ
13・・・電子供与基
14・・・絶縁層
15・・・ゲート電極
21・・・シリコン基板
22・・・ダイヤモンドエミッタ
22’・・ダイヤモンド膜
23・・・酸化シリコン膜
24・・・絶縁層
24’・・・絶縁材料
25・・・ゲート電極
25’・・・電極材料
31・・・絶縁性基板
32・・・導電層
33・・・絶縁層
34・・・ゲート電極
35・・・エミッタ
41・・・絶縁性基板
42・・・導電層
43・・・絶縁層
44・・・ゲート電極
45・・・剥離層(リフトオフ材)
51・・・単結晶シリコン基板
52・・・酸化シリコン層
53・・・エミッタ
54・・・酸化シリコン層
55・・・絶縁層
56・・・ゲート電極
61・・・絶縁性基板
62・・・エミッタ配線層
63・・・エミッタ下地層
64・・・エミッタ
64a・・エミッタ表面
64b・・エミッタ周面
65・・・絶縁層
71・・・ガラス基板
72・・・エミッタ配線
73・・・エミッタ下地層
73a・・エミッタ下地層(エッチング前)
74・・・エミッタ
74a・・エミッタ(エッチング前)
75・・・リフトオフ材
76・・・絶縁層
77・・・ゲート電極
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51 ... Single
74...
75 ... Lift-
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- 2005-06-17 JP JP2005177629A patent/JP2006351410A/en active Pending
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