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JP2006223962A - 微生物による水素生産を伴う有機性廃棄物の処理方法 - Google Patents

微生物による水素生産を伴う有機性廃棄物の処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 微生物による水素生産を伴う有機性廃棄物の処理において、ランニングコストの低減、処理装置の小型化、効率及び安定性の向上を図る。
【解決手段】 滅菌処理を施していない有機性廃棄物にクロストリジウム属の単一菌を接種し、3倍以下の希釈条件下で、pHを6.0〜7.5、温度を30〜40℃に制御しながら水素発酵を行う。
【選択図】 なし

Description

本発明は、食品加工分野、廃棄物処理分野、下水処理分野、農業、水産業などの各種産業における微生物による水素生産を伴う有機性廃棄物の処理方法に関するものであり、さらに詳しくは、有機性廃棄物の処理におけるランニングコストを低減でき、処理装置をコンパクトにでき、効率良く安定した処理ができ、高収率の水素生産を行なうことがきる有機性廃棄物の処理方法に関するものである。
従来の水素生成菌による水素生産としては、特許文献1に有機物を原料として50〜90℃の加熱処理を施した後、水素生成菌により原料を水素発酵して水素および二酸化炭素を主成分とするバイオガスを発生させる方法が開示されている。この方法を用いた水素製造装置は、加熱処理工程を行なう加熱処理装置と、加熱処理された有機物を原料として水素生成菌により水素及び二酸化炭素を主成分とするバイオガスを発生させる水素発酵槽とを有する構成のものであった。その効果は、有機物に加熱処理を施した後に水素発酵を行なうことにより水素生成を阻害する微生物を不活性化させ、水素生成菌の水素生成能を安定させるものであった。
また、非特許文献1には、有機性廃棄物として生ごみ1kg当たり水16Lにより10倍以上に希釈して処理することにより、水素生産の収率を向上させる方法が開示されている。
特開2003−135089号公報 西尾 尚道,中島田 豊,「各種廃水・廃棄物の水素・メタン二段発酵」,第7回日本水環境学会シンポジウム講演集2004,社団法人日本水環境学会,平成16年9月13日,p.163−164
しかしながら、前記特許文献1に開示された方法では、有機物に50〜90℃の加熱処理を施すために多量のエネルギーを必要とするため、加熱処理におけるランニングコストが増大すると共に、加熱処理のための時間と加熱後に水素発酵を行なうのに適した温度まで冷却する時間がかかるという問題や、加熱処理工程のために水素発酵槽とは別に加熱処理装置を設けるために処理装置が大きくなり、処理装置の建設コストも高くなるという問題があった。加熱処理以外の方法で有機物の滅菌処理を施す場合においても、滅菌処理のためのランニングコストや時間がかかる問題は解決されない。
また、前記特許文献2に開示された方法では、有機性廃棄物の希釈倍率が高いほど処理量が増大するため処理装置も大きくしなければならないという問題や、温度調整などのために有機性廃棄物を加温する場合、処理量が多くなると加温のための顕熱エネルギーを多く必要とし、ランニングコストが増大するという問題があった。
本発明は、以上のような従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、微生物による水素生産を伴う有機性廃棄物の処理方法において、有機性廃棄物の処理におけるランニングコストを低減でき、処理装置をコンパクトにでき、効率良く安定した処理ができ、高収率の水素生産を行なうことができる有機性廃棄物の処理方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明の構成を説明すると、微生物による水素生産を伴う有機性廃棄物の処理方法において、有機性廃棄物に接種される水素生成菌がクロストリジウム(Clostridium)属に属する単一菌であり、有機性廃棄物に滅菌処理を施さないことを第一の特徴とする。
また、有機性廃棄物を3倍以下の希釈条件下で処理することを第二の特徴とする。
また、有機性廃棄物のpHを6.0〜7.5、温度を30〜40℃に制御することを第三の特徴とする。
また、単一菌がクロストリジウムブチリカム(Clostridium butyricum)IFO13949であることを第四の特徴とする。
さらに、有機性廃棄物が生ごみであることを第五の特徴とする。
本発明は以上のような構成をしており、以下の優れた効果が得られる。
(1)有機性廃棄物の処理において接種される水素生成菌がクロストリジウム属の単一菌であり、有機性廃棄物に加熱処理等の滅菌処理を行わないとしても、水素生成菌が阻害されることなく増殖し、高収率で水素生産を行なうことができる。
(2)接種される水素生成菌が単一菌であることにより、菌の取り扱いが容易となり、処理装置の管理も容易となる。
(3)有機性廃棄物に滅菌処理を施さずに処理することができることにより、滅菌処理のための装置を別途設ける必要がなく、滅菌処理のエネルギーがかからないため処理におけるランニングコストを低減することができる。
(4)有機性廃棄物が3倍以下の低い希釈条件下で処理されることにより、有機性廃棄物の処理量を低減することができるため、処理装置をコンパクトにでき且つ建設コストを低く抑えることができ、加温に必要な顕熱エネルギーを低減できるのでランニングコストを低減することができる。
(5)有機性廃棄物のpHを6.0〜7.5、温度を30〜40℃に制御することにより、効率よく安定した処理を行なうことができ、高収率で水素生産を行なうことができる。
(6)接種する単一菌としてクロストリジウムブチリカムIFO13949を用いることにより、水等による希釈が極めて少ない状態で高収率で水素生産を行なうことができると共に有機性廃棄物の大幅な減量化ができる。
(7)効率よく水素生成菌が増殖することができるために、有機性廃棄物の大幅な減量化ができるという二次的効果を得ることができる。
本発明において、有機性廃棄物に接種する水素生成菌はクロストリジウム(Clostridium)属に属する単一菌である。従来、有機性廃棄物に水素生成菌を接種して水素生産を行う場合、有機性廃棄物を滅菌処理しなかった場合には接種した水素生成菌の水素生産が有機性廃棄物に含まれる雑菌に阻害されると認識されていた。しかしながら本発明者等は、クロストリジウム属に属する単一菌を接種した場合には、有機性廃棄物に滅菌処理を施さなくても該単一菌が有機性廃棄物に含まれる他の雑菌の影響を受けることなく増殖し、良好な水素生産性を発現することを見出し、本発明を達成した。また、水素生成菌が単一菌であることにより、菌の取り扱いが容易となり、処理装置の管理も容易となる。特にクロストリジウム属の中でもクロストリジウムブチリカムIFO13949を用いることにより、水等による希釈が極めて少ない状態でも水素生産量を高収率で行なうことができる。
本発明において、有機性廃棄物に接種する上記単一菌の量は、水を含まない乾燥した状態の有機性廃棄物量に対して0.001重量%以上とすることが好ましく、0.001〜1重量%の範囲の接種量にすることがより好ましい。単一菌が優先的に増殖するまでの時間を長くさせないために単一菌の接種量は0.001重量%以上であると良く、予め単一菌を培養させるための手間とコストを増大させないために単一菌の接種量は1重量%以下であると良い。
本発明では、有機性廃棄物の処理の開始時に水素生成菌を有機性廃棄物に接種した後に新たに水素生成菌を定期的に接種しても、また、新たな有機性廃棄物を処理装置に投入する際に接種しても良く、水素生産が安定して行なわれていれば水素生成菌を新たに接種しなくても良い。
本発明においては、有機性廃棄物に滅菌処理を施さないため、滅菌処理のためのエネルギーや時間をかける必要が無く、例えば加熱処理により滅菌処理を行なう場合に対し、新たに有機性廃棄物を投入するたびに微生物が滅菌される温度まで有機性廃棄物を加熱させるためのエネルギーや加熱冷却に伴う時間が省かれるため、有機性廃棄物の処理におけるランニングコストが低減できるため好適である。さらに、滅菌処理のための設備を設ける必要がなく、例えば加熱処理工程のために水素生産を行う装置とは別に加熱処理装置を設けなくても良いので、処理装置をコンパクトにでき且つ建設コストを低く抑えることができる。尚、本発明における滅菌とは、加熱やその他の処置方法により、菌を死滅または不活性化させることをいう。
本発明においては、有機性廃棄物を無希釈でも処理しうることに特徴を有する。尚、必要に応じて有機性廃棄物を水等により希釈して処理することが可能であるが、希釈の倍数が大きくなると処理量が増大して処理装置も大きくなり温度調整などのために加温する場合には顕熱エネルギーも増大してランニングコストが増加するため、処理装置をコンパクトにしてランニングコストを低減させるためには希釈倍率が3倍以下であることが望ましい。含水率の高い有機性廃棄物では水等で希釈しない無希釈であると良い。尚、有機性廃棄物の希釈には通常水を用いるが、これは水素生成菌に悪影響を与えないものであれば特に限定されず、原水、水道水、汚水、排水、汚水や排水の処理水など、水は清潔でも汚れていてもかまわない。このうち、処理装置内で自動処理を行なうためには水道水や排水の処理水であることが好ましい。
本発明において、有機性廃棄物のpHを6.0〜7.5、温度を30〜40℃に制御することが好ましく、pHを6.5〜7.0、温度を35〜39℃に自動制御することがより好ましい。pHについては、酸性が強くなることで水素生産の収率を低下させないためにpH6.0以上が好ましく、アルカリ性が強くなることで水素生産の収率を低下させないためにpH7.5以下が好ましい。温度については、単一菌を活性化させて水素生産の収率を低下させないために30℃以上が好ましく、高温下での菌の不活性化を防止し、加温のための顕熱エネルギーが増大することでランニングコストが増加するのを防止するために40℃以下が好ましい。また、pHを6.0〜7.5に制御するために、有機性廃棄物にpH調整剤を入れてもよく、有機性廃棄物をアルカリ性の方向へpH調整させるpH調整剤として貝殻等を用いると良い。これは廃棄物内からpH調整剤を調達することができ、同じ廃棄物として処理できるので好適である。
本発明において処理される有機性廃棄物としては、いわゆる生ごみが好適に用いられ、該生ごみとしては、残飯、食品加工残渣など、食品関連の廃棄物であれば特に限定されない。
以下、本発明を実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明がこれら実施例のみに限定されないことは言うまでもない。
試験用の模擬生ごみを作成し、水素生成菌としてクロストリジウム属の単一菌を模擬生ごみに接種し、以下に示す試験方法で評価した。
(1)水素生産量測定試験
発生ガス中の水素含量をガスクロマトグラフTCD法で測定し、水素生産量を算出した。
(2)減量化率測定試験
試験前の初期生ごみのSS重量と水素発生後の生ごみのSS重量を測定し、SS重量の変化量に対して、以下に示した計算式により算出した。尚、SS重量は『下水試験方法(「9節 浮遊物質」,下水試験方法−上巻−1997年版,日本下水道協会,1997年8月25日,p.298)』に準拠して測定を行なった。
減量化率(%)=(初期生ごみのSS重量−水素発酵後の生ごみSS重量)
÷初期生ごみのSS重量×100
(模擬生ごみの作成方法)
表1に記載された割合の食材をミキサーで粉砕したものを模擬生ごみとして使用した。ミキサーで粉砕した時点の生ごみの水分含量は80重量%、SS濃度は15重量%、pHは5.9であった。尚、水分含量及びSS濃度は『下水試験方法』に準拠して測定を行ない、pHはガラス電極法で測定を行なった。
Figure 2006223962
(単一菌の前培養)
単一菌の前培養は、先ず表2に示した0.5%グルコース培地を調製した。調製した0.5%グルコース培地を120℃、30分間、オートクレーブ滅菌処理した。その後、0.5%グルコース培地にクロストリジウムブチリカムIFO13949を添加して、アルゴンガスで充分置換後、嫌気雰囲気下で16時間静置培養を行なった。
Figure 2006223962
先ず、水素生成菌が単一菌であり、有機性廃棄物に滅菌処理を施さず、有機性廃棄物の希釈が少ないという条件で、水素生産実験を行ない、水素生産の状態を評価した。
(実施例1)
滅菌処理を施さない模擬生ごみ50gを水道水で2倍に希釈して100gとしたものに、水素生成菌として前培養したクロストリジウムブチリカムIFO13949を培地ごと10g接種し、温度を37℃、pHを6.0にそれぞれ維持するように自動制御しながら処理を行った。この時の経過時間に対する水素生産量を測定した。この測定結果を図1に示す。
(実施例2)
pHを6.5に維持する以外は実施例1と同様に処理を行なった。この時の経過時間に対する水素生産量を測定した。この測定結果を図1に示す。
(実施例3)
pHを7.0に維持する以外は実施例1と同様に処理を行なった。この時の経過時間に対する水素生産量を測定した。この測定結果を図1に示す。
(実施例4)
pHを7.5に維持する以外は実施例1と同様に処理を行なった。この時の経過時間に対する水素生産量を測定した。この測定結果を図1に示す。
図1に示すように、水素生産を伴う有機性廃棄物の処理において、有機性廃棄物に滅菌処理を施さない状態で水素生成菌を接種した場合には、有機性廃棄物中に含まれるその他の雑菌の影響により、接種した単一菌の活動が著しく低下するために安定した水素生産を得ることができないという従来の常識に反し、クロストリジウム属の単一菌を接種して処理を行った場合には、有機性廃棄物に滅菌処理を施さない状態でも、有機性廃棄物の希釈倍率が低い状態で接種した単一菌を優先的に増殖させ、安定した水素生産を行なうことができる。
また、水素生産量については有機性廃棄物のpHの制御が重要な要素であり、pH6.0〜7.5の範囲外で実施例1〜4と同様の試験を行なった場合には、菌が活性化するピークとなる最適なpH条件がある場合、ピークから外れたpH下において異なるピークが表れることがないことは本技術分野においては周知の事実であるため、水素生産量が実施例1〜4よりも明らかに低い値となる。そのため、有機性廃棄物をpH6.0〜7.5で処理することが好適である。このうち、pH6.5〜7.0の範囲が水素生産量を効率よく得るためより好適である。
また、処理量に関しても有機性廃棄物の希釈倍率が2倍で効果が得られたため、例えば従来のような10倍以上の希釈による処理に比べると、処理装置の大きさが同じものであれば処理装置内に5倍多くの有機性廃棄物を入れることができ、有機性廃棄物の処理量を増大させることができ、逆に処理量を同じとすれば処理装置の大きさは従来の10倍以上の希釈の処理装置の5分の1の大きさで良いことになり、処理装置のコンパクト化が可能となる。
(実施例5)
次に、pH制御の有無における水素生産量の比較試験を行なった。滅菌処理を施さない模擬生ごみ50gを水道水で2倍に希釈して100gとしたものに、水素生成菌として前培養したクロストリジウムブチリカムIFO13949を培地ごと10g接種し、温度を37℃、pH6.5に維持するように自動制御しながら処理を行った。この時の46時間後の水素生産量と、67時間後の有機性廃棄物の減量化率を測定した。この測定結果を表3に示す。
(実施例6)
滅菌処理を施さない模擬生ごみ50gを水道水で2倍に希釈して100gとしたものに、水素生成菌として前培養したクロストリジウムブチリカムIFO13949を培地ごと10g接種し、温度を37℃に維持し、pHを制御せずに処理を行った。このときの46時間後の水素生産量と、67時間後の有機性廃棄物の減量化率を測定した。この測定結果を表3に示す。
Figure 2006223962
表3に示すように、46時間までに最大を示した水素発生量を最大水素発生量とし、この最大水素発生量を比較すると、pH制御を行った場合はpH制御を行わなかった場合の4.7倍となり、最大水素発生量は大幅に向上する。また、有機性廃棄物の減量化についても、希釈された模擬生ごみ中に含まれる固形物の減量化率は、pHを制御することにより、pHを制御しない場合と比べて3倍以上に向上する。
以上のことから、滅菌処理を施さない模擬生ごみに希釈率が2倍という極めて低い希釈を行い、単一菌であるクロストリジウムブチリカムIFO13949を接種し、有機性廃棄物のpHを6.0〜7.5、温度を30〜40℃に自動制御することにより、効率よく安定した処理を行なうことができ、高収率で水素生産を行なうことができると共に、有機性廃棄物の大幅な減量化を行なうことができる。
(実施例7)
次に、連続水素生成実験を行なって、水素生産の状態を評価した。
滅菌処理を施さない模擬生ごみ50gを水道水で2倍に希釈して100gとしたものに、水素生成菌として前培養したクロストリジウムブチリカムIFO13949を培地ごと1g接種し、温度37℃、pHを6.5に維持するように自動制御しながら4日間処理を行った(1バッチ目)。この処理の後、75gの処理液を排出し、新たに滅菌処理を施さない2倍希釈の模擬生ごみを75g投入し、水素生成菌の接種を行わずに、温度37℃、pH6.5に維持するように自動制御しながら4日間処理を行った(2バッチ目)。続いて、同様に処理後の処理液を75g排出し、新たに滅菌処理を施さない2倍希釈の模擬生ごみを75g投入し、同条件下で3日間処理を行った(3バッチ目)。以後、同様の作業を繰り返し、処理時間を2日間に短縮し、実験を行った(4〜6バッチ目)。各バッチにおける水素生産量を5時間毎に測定した。この測定結果を図2に示す。
図2に示すように、各バッチ共に安定した水素生産が確認された。1〜2バッチ目に対して4〜6バッチ目の処理期間は半分であるが、処理期間が短くても安定した水素生産を行なうことができることがわかった。また、処理開始時に水素生成菌を接種して以降、新たな有機性廃棄物を投下した際に新たな水素生成菌を接種しなくても長期間にわたって水素生産を行なうことができることがわかった。このため、水素生成菌の接種などの手間を省くことができ、有機性廃棄物の処理装置の自動化を容易にすることができる。尚、長期間の連続試験においても各バッチ共に30〜40%の有機性廃棄物の減量化率を確認した。
本発明を使用することにより、環境分野での生ごみ等の有機性廃棄物の減量化技術及びエネルギー分野での水素生産技術において利用することができる。
本発明の実施例において、pH6.0〜7.5の各pH制御下において水素発酵を行った場合の水素生産量を示すグラフである。 本発明の実施例において、連続水素発酵を行った場合の水素生産量を示すグラフである。

Claims (5)

  1. 微生物による水素生産を伴う有機性廃棄物の処理方法において、有機性廃棄物に接種される水素生成菌がクロストリジウム(Clostridium)属に属する単一菌であり、有機性廃棄物に滅菌処理を施さないことを特徴とする微生物による水素生産を伴う有機性廃棄物の処理方法。
  2. 有機性廃棄物を3倍以下の希釈条件下で処理することを特徴とする請求項1記載の微生物による水素生産を伴う有機性廃棄物の処理方法。
  3. 有機性廃棄物のpHを6.0〜7.5、温度を30〜40℃に制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の微生物による水素生産を伴う有機性廃棄物の処理方法。
  4. 単一菌がクロストリジウムブチリカム(Clostridium butyricum)IFO13949であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の微生物による水素生産を伴う有機性廃棄物の処理方法。
  5. 有機性廃棄物が生ごみであることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の有機性廃棄物の処理方法。
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